JP2005035532A - 履帯張力調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】履帯走行式車両において、車両の走行状態に応じて履帯の張力の調整を自動的に、かつ最適に行うことのできる履帯張力調整装置を提供する。
【解決手段】左右の履帯張力調整装置20は、進退両方向に同条件で作動する張力調整シリンダ21と、モータ駆動油圧ポンプ25と、このモータ駆動油圧ポンプ25と張力調整シリンダ21とを接続する油圧回路中に配される方向切換弁26を備え、前記油圧回路に前記張力調整シリンダ21の作動状態を検知する作動状態検知手段を備えており、作業車両側に設けられたコントローラ30で前記作動状態検知手段の発する信号を判別し、圧力状態が設定値以上であると判断されると張力調整シリンダ21を後退作動させて履帯の張力異常を回避させ、定常値にあると判断されると車両の走行方向に対応した設定値により判別し、張力調整シリンダ21の動作を制御して履帯の張力を適正に調整する。
【選択図】図4

Description

本発明は、主としてブルドーザなどの履帯走行式の作業機械における走行時の履帯の張力調整を自動的に行う履帯張力調整装置に関するものである。
従来、履帯走行式の作業機械においては、下部走行体としてトラックフレームに支持されて駆動源からの動力を受けて回転駆動される駆動スプロケットと、前記トラックフレーム上で前後方向に移動可能に支持されるアイドラとの間に、接地側では下部転輪により、非接地側では上部転輪により、それぞれ案内支持されて履帯が巻装されている。この履帯の張力を設定維持するために、アイドラの軸受を支持するヨークとトラックフレームとの間にコイルバネ形式(スプリング式)もしくは油圧シリンダ形式の履帯緊張装置が設けられている。
ところで、履帯は複数の履帯リンクをピン連結して構成されているので、時間の経過とともにリンクや連結部のブッシュ・ピンなどの構成部品あるいはアイドラ、駆動スプロケットの歯の摩耗によって巻掛け状態で緩みが発生する。履帯に緩みが発生すると、その構成部品や動力伝達部に不規則な外力が作用して、履帯などを損傷させる原因となる。そこで、この履帯の緩みを除去するためにその履帯の張力を強める必要がある。このような履帯の張力を強める手段としては、従来、履帯緊張装置にグリースを充填されたシリンダが付加されて、手動でグリースを注入して、あるいは充填されたグリースの排出によって履帯の張力調整を行うようにしたものが知られている。
このようなグリースを媒体として使用する張力調整装置としては、例えば特許文献1によって開示されるものがある。また、特許文献2によって、作業機械の両側に巻装される履帯の張力をそれぞれ調整する張力調整装置に油圧シリンダを用いるに際し、両方の油圧シリンダ(アジャストシリンダ)に負荷がかかったときと、片方のみに負荷がかかったときのいずれにおいても、ストローク変動量を適切に吸収できるようにする制御回路を備えたものが提案されている。さらに、特許文献3には、油圧シリンダによる履帯張力の調整を最適化する構成のものが提案されている。
特開平7−144668号公報 特開2000−247273号公報 特開2001−206261号公報
しかしながら、前記特許文献1によって知られる履帯張力調整装置では、次のような問題点がある。
a)履帯の張り具合は、作業者がグリースによる調整を行う必要上、比較的緩い張りで良い前進時の張力状態と上部をきつく張る必要がある後進時とをその都度調整することは、実作業においてはできない。また、作業性が悪い。
b)走行中に岩石など異物の噛み込みや駆動スプロケットの歯底への土砂侵入堆積で履帯が異常に張られる場合、コイルバネ(スプリング)に働く荷重が増大し、トラックフレーム各部は大きな荷重を受けることになるので、頑丈な構造にする必要がある。したがって、自重量が増加してコストアップになる。
c)岩石などの噛み込み状態が排除された場合、コイルバネの蓄勢力が一挙に開放されることになるので、この際の衝撃荷重に耐えるための強度が履帯各部において必要になり、部品重量の増加を招く。これによっても、コストアップが避けられない。
また、前記特許文献2によって知られるような油圧シリンダを用いた履帯張力調整装置では、スプリング方式の張力緊張装置と異なり、非圧縮性流体を使用して操作する構成となるので、アキュムレータが必要となり、その配管系統における信頼性確保のために、アキュムレータの定期的なガスチャージや配管(油圧ホース)の定期交換が必要になる、という問題点がある。また、この公報には、前後進時に最適のテンションへの切換えを行うことについては言及されていない。
さらに、前記特許文献3による油圧シリンダを用いる履帯張力調整装置にあっては、履帯の伸縮に対応させる制御に位置センサを用いるように構成されている。このような制御方式は、一見合理的ではあるが、何分にもブルドーザなど不整地での作業を主とする作業機械では履帯走行部分が土砂によって汚染されるので、作業中にセンサの光ビームを土砂が遮断する状態が生じ易く、正確性に欠けるという問題点がある。もちろん、レーザ以外に距離を計測する手段として糸巻き状のいわゆるスケールを使用することにしても、計測中(作業中)にその計測部に土砂が侵入すると計測機能が阻害され、目的を達成できないという難点がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、履帯走行式車両において、車両の走行状態に応じて履帯の張力の調整を自動的に、かつ最適に行うことのできる履帯張力調整装置を提供することを目的とするものである。
前述された目的を達成するために、本発明による履帯張力調整装置は、
履帯走行式車両において、左右の走行体に、駆動スプロケットと、履帯に張力を与えるアイドラと、このアイドラの位置を変える油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの作動状態を検知する作動状態検知手段をそれぞれ備えるとともに、前記作動状態検知手段の発する信号に基づき、前記油圧アクチュエータを作動させて前記アイドラを履帯に適正張力を与える位置に移動させるように制御する制御手段とを備え、
前記油圧アクチュエータは、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され、これら油圧ポンプと油圧アクチュエータとを接続する油圧回路中に方向制御弁が設けられ、前記油圧回路中に前記作動状態検知手段が設けられ、前記制御手段は、前記作動状態検知手段の発する信号を判別して、前記油圧回路の圧力が設定値以上であるときには前記油圧アクチュエータを後退作動させて履帯の張力異常を回避させ、前記油圧回路の圧力が定常値であるときには前記油圧アクチュエータの動作を制御して履帯の張力が適正になるように調整することを特徴とするものである(第1発明)。
本発明において、前記制御手段は、前記作動状態検知手段からの信号により前記油圧回路の圧力が設定値よりも高いと判断された場合でも、前記方向切換弁の操作により前記油圧アクチュエータが緩み側に操作される際、履帯の張りを維持しながら緩み方向に作動させるように制御するのが好ましい(第2発明)。
また、前記制御手段は、前記作動状態検知手段からの信号により前記油圧回路の圧力が異常圧以下であると判断されると自動張力調整モードになり、車両の前進または後進いずれかの走行中において、前記油圧回路の圧力が履帯のばたつきによる圧力変動値を越えているときには、前記履帯の緩み側でのたるみを規制するように前記油圧アクチュエータの作動圧力を調整するのが好ましい(第3発明)。
また、前記制御手段は、前記作動状態検知手段の検知信号の設定範囲を、車両進行方向信号、車体の傾斜角信号および走行速度により変化させ、車両の進行方向、車体の傾斜状況および走行速度に応じて、履帯を適正張り/たるみ状態になるまで昇圧/降圧させるように制御するのが好ましい(第4発明)。
さらに、前記制御手段は、車両が走行時に旋回操作される場合、前進方向に動く側の走行体における履帯張力調整装置の油圧アクチュエータの作動圧を前進時の適正値に保持し、後進方向に動く側の走行体における履帯張力調整装置の油圧アクチュエータの作動圧を後進時の適正値に保持するように制御するのが好ましい(第5発明)。
本発明において、前記作動状態検知手段は、前記油圧アクチュエータの圧力を検知する油圧センサであるのが良い(第6発明)。
また、前記油圧ポンプは、前記油圧アクチュエータを作動操作する運転時以外においては、前記油圧回路の吐出側圧力を維持するように作動されるのが好ましい(第7発明)。
さらに、前記油圧アクチュエータの作動部の進退位置を検知する手段が付設されているのが好ましい(第8発明)。
また、前記油圧アクチュエータと、油圧ポンプと、方向切換弁と、作動状態検知手段とが左右の走行体にそれぞれ独立して設けられるのが好ましい(第9発明)。
さらに、前記油圧アクチュエータには、車体側の油圧源から前記方向切換弁を介して圧油が供給されるのが好ましい(第10発明)。
本発明によれば、左右の走行体に設けられる履帯張力調整装置のアイドラ位置を変える油圧アクチュエータが、作動状態検知手段の発する信号に基づき制御手段にて判別して作動されることにより、アイドラの位置を制御して履帯の張力調整が行えるので、履帯の張りを走行状態に対応して最適に調整することができる。したがって、履帯構成部のブッシュ・ピンの摩耗による履帯の張り調整が自動化できて、最適化を図ることができる。
そして、左右の油圧アクチュエータが、それぞれ独立して設けられる油圧ポンプより供給される圧油にて駆動操作され、この油圧アクチュエータの作動状態を検知する作動状態検知手段の発する信号を制御手段にて判別し、油圧アクチュエータを進退いずれかの方向に作動させることによりアイドラ位置を変え、履帯の張力調整が行われるので、走行時の状態に応じて左右の走行体における履帯を、それぞれ最適な状態にして走行させることができる。したがって、履帯の最適化を図り、寿命を長くすることができるとともに、走行を円滑に行わせることができる。
前記第2発明の構成によれば、スプリング式の履帯張力調整装置と同様、履帯に岩石などが噛み込んだ場合の油圧アクチュエータの加圧側での緊張による荷重の増大に伴い、履帯リンクの破損やトラックフレームに対する負荷の増大が予防される。また、噛み込みが発生した後の解除を緩やかにすることができ、瞬間的衝撃を回避できるという効果が得られる。
また、前記第3発明の構成によれば、車両の走行に応じて履帯の張り具合を判別して自動的に適正な張力が設定され、走行時に履帯がバタツクことなく、かつ無理な張力が作用しないで走行できるという効果を奏する。
さらに、前記第4発明の構成によれば、後進登坂開始時において駆動スプロケットの下側にある遊びによる履帯のピッチ飛びを減少させることができる。また、前進降坂開始時において駆動スプロケット上部の遊びによる履帯のピッチ飛びを減少させることができる。
また、前記第5発明の構成を採用すれば、旋回時に、後進側となる履帯の張りを強くすることができて、履帯のピッチ飛びを予防することができる。
前記第6発明の構成を採用すれば、油圧アクチュエータに作用するアイドラを介しての履帯の張り具合を忠実に検知することができ、油圧ポンプと方向切換弁を制御手段を介して操作することができて自動調整機能を良好に発揮することができる。
また、前記第7発明の構成を採用することにより、油圧回路中における負荷側の漏油を常時補給して設定状態を維持することができるとともに、維持に必要な出力を最小限にして燃料消費の上昇を最小限に抑えることができる。
前記第8発明の構成によれば、油圧アクチュエータの作動によりその作動部の移動量を検知して、履帯の状態を知ることができるという利点がある。また、その移動量検知データと、予め得られている初期データとの比較によって遠隔位置で履帯の消耗状態などを知ることができ、車両の走行体の管理を行うことができるという効果を奏する。
前記第9発明の構成によれば、車両の下部走行体における履帯張力調整装置を独立した構成として下部走行体のフレーム内に組込むことができ、コンパクト化を図ることができる。また、構造的なコンパクト化に伴いコストダウンを実現できる。そのほかに、車両本体から独立させることで、油圧系統の引き回しがなくなり、配管を省略することによる圧油漏れを回避できるなどの利点がある。
また、前記第10発明の構成を採用すれば、車体側に搭載される油圧源を利用して左右の走行体に組み込まれる履帯張力調整装置の油圧アクチュエータを駆動することができるので、ホース接続を伴うが各走行体内部の構造を簡単にできるという利点がある。
次に、本発明による履帯張力調整装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る履帯張力調整装置を備える作業機械の側面図が示されている。図2には、本実施形態の履帯張力調整装置の縦断正面図が、図3には、本実施形態の履帯張力調整装置とその制御部を表わす模式図が、それぞれ示されている。
本実施形態は、図1に示されるような土壌の移動や剥土等の作業に利用される履帯走行式の作業機械としてのブルドーザに適用された例を示すものである。このブルドーザ1は、油圧駆動により操作されるブレード3およびリッパ装置(図示省略)などの作業装置を備えている。また、このブルドーザ1は、車体2上に、ブレード3やリッパ装置を作動させるとともに、車両を走行させるためのエンジン4が搭載され、車体フレーム2Aの両側に履帯走行装置(走行体)10をそれぞれ備えている。
前記履帯走行装置10は、車体フレーム2Aの両側に位置するトラックフレーム5の後端部に配設される駆動スプロケット11と、前端部に配設されるアイドラ12と、トラックフレーム5の中間部下部に配される複数の下部転輪13と、中間部上部に配される複数の上部転輪14と、前記駆動スプロケット11とアイドラ12に巻き掛けられる無端状の履帯15とを備え、この履帯15が、中間部で前記下部転輪13と上部転輪14とによって保持されて構成されている。履帯15は、多数の履帯リンクに履板が取付けられたものを順次ピン連結して無端状に形成されており、車体2上に搭載される油圧装置(図示せず)から駆動スプロケット11に駆動力が与えられることにより車両が走行されるようになっている。
前記履帯走行装置10には、車体フレーム2Aの左右両側でともに前部のアイドラ12に関連させて履帯張力調整装置20が配置されている。この履帯張力調整装置20は、車両の走行時に履帯リンクの連結ピンとブッシュおよび駆動スプロケット11の歯部との間に生じる摩耗によって履帯の張力が緩んだり、履帯15に岩石などが噛み込んで負荷が増大するのを排除できるようにその履帯15の張力を調整するものである。なお、前記履帯走行装置10および履帯張力調整装置20は、左右対称であるから、以下その構成については、一方について説明する。
前記履帯張力調整装置20は、図2および図3に示されるように、ブルドーザ1の車体フレーム2Aの両側に設けられるトラックフレーム5内に組込まれ、前端部に可動的に支持されるアイドラ12と直接連結されて(または力が伝達されるように接して)作動するように設けられている。この履帯張力調整装置20は、張力調整シリンダ(油圧アクチュエータ)21と、電気モータ25aにて駆動される油圧ポンプ25と、電磁式の方向切換弁26と油圧センサ27とそれらを閉鎖的に繋ぐ油圧回路とで構成され、それら機器が筒状に形成されるケーシング29内に収められてユニット構造とされている。そして、この履帯張力調整装置20は、筒状に形成されているトラックフレーム5の内部に装入され、前記アイドラ12を支持するヨーク16の後端に前記張力調整シリンダ21のロッドを接続してそのヨーク16を操作できるようにされている。
前記張力調整シリンダ21は、シリンダ本体21aの内部に形成される圧力室内で摺動自在なピストン22に対してピストンロッド前端部22aおよびピストンロッド後端部22bがシリンダヘッドから突出すように形成され、ピストン22によって仕切られる前後の圧力室23a,23bにおいてピストン22に作用する圧力が前後等しくなるようにされている。前記ピストンロッド前端部22aは、アイドラ12をスライド可能に支持するヨーク16の軸端部と継手17によって接続できるようにされている。また、ピストンロッド後端部22bに対しては、後部シリンダヘッドにシリンダストロークセンサ24が付設され、このシリンダストロークセンサ24にてピストンロッド後端部22bの前後移動量が計測されて車体フレーム2Aの適所に設置されるコントローラ(制御手段)30にその移動量信号(位置信号)が発信されるようになっている。このシリンダストロークセンサ24は、履帯の巻き掛け初期における張り具合を設定するほか、前記移動量から履帯の使用による状態変化を検知するのに役立てられる。なお、この張力調整シリンダ21は、トラニオン21bで支持され、アイドラ12の上下方向の変位に対して即応できるようにされている。
前記油圧ポンプ25は、電気モータ25aに直結されており、かつ小型の作動油タンク25bが一体的に付設されたポンプユニット構成のものとされる。また、前記張力調整シリンダ21の前側圧力室23aおよび後側圧力室23bにそれぞれ接続される管路28a,28bと前記油圧ポンプ25の吐出口とを接続する管路28cの途中に、3ポジション−4ポート型の電磁式の方向切換弁(以下、単に「方向切換弁」という。)26が配置され、かつ方向切換弁26と前記張力調整シリンダ21の後側圧力室23bに繋がる管路28bの途中に油圧センサ(作動状態検知手段)27が配されている。また、前記油圧ポンプ25の吐出側と前記張力調整シリンダ21の後側圧力室23bとに繋がる管路28bには、バイパス管路28dが設けられてそのバイパス管路28dが油圧ポンプ25の吸引側(作動油タンク25b側)に接続され、このバイパス管路28dにリリーフ弁32が介挿されて異常圧力上昇時に圧油を吸引側へ戻すようにされている。
こうして、張力調整シリンダ21の前後両圧力室23a,23bと油圧ポンプ25および作動油タンク25bは閉鎖された油圧回路によって接続され、独立した油圧作動機として機能するように構成され、これら機器がユニット構造にされて、前記張力調整シリンダ21以外の機器をケーシング29に収めてその張力調整シリンダ21と接続され、前記筒状に形成されるトラックフレーム5の内部に装入できるようにされている。履帯張力調整装置20は、このように構成されることにより、車両側の油圧駆動源との繋がりを求めることなく独立して油圧駆動できる。なお、前記張力調整シリンダ21のトラニオン21bは、前記トラックフレーム5内に設けられる支持軸受部(図示省略)に支持される。
このようにユニット構造とされた履帯張力調整装置20は、図3に模式図で示されるように、車体の適所に設けられるメインコントローラ31と併設される張力調整用のコントローラ30に前記油圧センサ27、シリンダストロークセンサ24などの検知信号発生器が電気的に接続される。また、前記コントローラ30に油圧ポンプ25の電気モータ25aおよび方向切換弁26のソレノイド部26a,26bへの指令信号伝達手段が接続されて、コントローラ30の演算部で、予め入力されたデータおよびメインコントローラ31からの車体傾斜角などのデータを受けて比較演算されて、状況に応じた指令信号が所定の箇所に与えられるように関連付けられている。したがって、この履帯張力調整装置20には、車両本体側からは各機器(方向切換弁26,油圧センサ27およびシリンダストロークセンサ24)への制御信号線と電気モータ25aへの動力線のみを接続すればよいので小型化することができる。
このように構成される本実施形態の履帯張力調整装置20は、油圧ポンプ25を起動して通常状態では張力調整シリンダ21の後側圧力室23bに繋がる管路28bと管路28cとが連通するように切換えられている方向切換弁26を介して圧油が供給されることで、その張力調整シリンダ21のピストン22が前進方向に作動する。そして、ピストンロッド前端部22aによって支持ヨーク16を押し、アイドラ12を前進させるようにして巻き掛けられる履帯15に所要の緊張力を与える。
次に、本実施形態の履帯張力調整装置20の作動の態様を、図4に示される張力調整シリンダのストローク/油圧線図と図5〜図7に示されるフローチャートとによって具体的に説明する。
まず、図4に示される張力調整シリンダのストローク/油圧線図に基づいて履帯張力調整装置20における張力調整シリンダ21の機能を説明する。
前記履帯張力調整装置20においては、アイドラ12が巻付け位置i'に位置するときに、駆動スプロケット11とアイドラ12とに履帯15を巻き掛けて装着する。この後、張力調整シリンダ21の後側圧力室23bの圧力Pが予め規定されるたるみの設定値となるように後側圧力室23bに圧力を加える。この圧力Pを平坦地前進保持圧Pfoにすると、アイドラ12は基準点位置0を通過して、設定されたアイドラ前進位置iに移動する。
車両を後進させるときには、履帯15の接地側には車両の自重量が作用してその履帯15が地面に押し付けられた状態にあるので、駆動スプロケット11の回転によって上側に位置する部分の履帯15がその駆動スプロケット11側へ引かれる際、上側でたるみが生じていると駆動スプロケット11によって送り出される側で噛み合いにたるみが発生し易くなる。したがって、繰出された位置で噛み合いが外れる、いわゆるピッチ飛びの現象が発生し易くなる。これを防止するために、車両の走行が後進操作に切換えられると同時に、圧力Pを平坦地後進保持圧Proまで高める。これにより、張力調整シリンダ21が操作されてアイドラ12が後進時のアイドラ前進位置kまで移動する。この操作によって上側位置にある履帯15が緊張状態となる。
さらに、車両の後進時に傾斜面を登坂する場合には、その際の牽引力によって履帯15に作用する負荷が増大することになるので、前述のように後進時のアイドラ前進位置kに張力調整シリンダ21を保った状態で走行することになり、登坂傾斜角が大きくなるに従ってその張力調整シリンダ21の保持圧も増大し、最大登坂後進保持圧Prvmaxに達するまで圧力を上昇させる(図4中記号Bで示す。)。これにより、履帯15を緊張状態に保持してたるみを発生させずに走行させ、牽引力が確保されることになる。なお、後側圧力室23bの内圧が最大登坂後進保持圧Prvmaxに達すると、張力調整シリンダ21は、従来のスプリング式履帯緊張装置におけるスプリングのセット荷重をかける場合とほぼ等しい状態に伸張する。
一方、車両が前進時に車速を抑制しながら降坂する場合(いわゆるエンジンブレーキを掛けた状態)では、車体傾斜角信号により、張力調整シリンダ21の作動を後進時と同様に履帯15に適切な張力が与えられる。また、後進時の降坂は、登坂時のような履帯張力が不要であり、車体傾斜角信号で張力調整シリンダ21の作動を前進・平坦地と同様に切換えることで履帯15に適切な張力を付与することができる。
また、履帯15に岩石が噛み込むなどして発生するシューテンション時には、前進あるいは後進のいずれにあってもアイドラ12の位置は変わらず履帯15に過度な張力が発生することになるので、張力調整シリンダ21の内圧(後側圧力室23b内の圧力P)が急上昇する。そこで、この内圧が規定圧Ptm(=1.1×Prv)に達すると、そのままの圧力状態Cを保って張力調整シリンダ21のロッドを後退させて、アイドラ12を後退させ、履帯15に作用する張力を緩和させる。なお、履帯15に噛み込んだ岩石などが外れると、履帯15の張力の緊張が除かれるので、速やかに平坦地前進保持圧Pfoもしくは平坦地後進保持圧Proに戻されて、履帯15には前進走行時もしくは後進走行時における適正な張力が付与されることになる。これらの操作は、油圧センサ27からの信号がコントローラ30に入力され、このコントローラ30とメインコントローラ31(図3参照)との間でのデータの比較演算によって自動的に行われる。
なお、図4中記号Dで示されるのは、現状のスプリング式履帯張力調整装置におけるシューテンション時の荷重特性を表わす線である。このスプリング式履帯張力調整装置は、現状では、スプリングのセット荷重(286kN)からストロークエンド荷重(380kN)に至るプリセット荷重を与えられたスプリングがグリスシリンダを介して装着されている。
次に、本実施形態の履帯張力調整装置20の作動態様を、図5〜図8に示されるフローチャートおよび図9に示される表を参照しつつ、より具体的に説明する。図5は、本実施形態の全体的なフローチャート、図6〜図8はそれぞれシューテンション回避モード、自動テンション調整モードおよび旋回時ピッチ飛び回避モードのフローチャートである。
A:通常起動時の状態では、方向切換弁26が中立位置に保たれる。また、電動油圧ポンプ25の吐出圧が設定値の範囲にあるときには、この電動油圧ポンプ25は回転を落してバルブなどの油漏れ分のみが補充されるように、必要時のみ回転される。したがって、張力調整シリンダ(以下、フローチャート等の説明においては「テンションシリンダ」という。)21のピストン22は定常位置に保たれて設定値の状態に維持されている。
B〜C:テンションシリンダ21の後部圧力室23bにおける油圧P(以下、「テンションシリンダ内圧」という。)が管路28b中に設けられている油圧センサ27によって検知されて、その検知信号がコントローラ30に送信される。コントローラ30の演算部では、設定されているデータと比較演算して、その圧力がP≧Ptm(設定値)と高まればシューテンション回避モード(ステップC)に移行する。
D〜F:ステップBでの判定において、油圧センサ27によって検知される油圧が設定値未満である(P<Ptm)ときには、メインコントローラ31からの信号に基づき、車両の左右のスプロケットに速度差を設ける装置(HSS(Hydrostatic Steering System)モータ)の信号(HSS回転信号)の有無が判定される。そして、HSS回転信号がない場合には自動テンション調整モード(ステップE)に移行し、HSS回転信号がある場合には旋回時ピッチ飛び回避モード(ステップF)に移行する。
次に、前記シューテンション回避モード(図5のステップC)について、図6に示されるフローチャートによってより詳細に説明する。
C1:テンションシリンダ内圧がP≧Ptmであると判定された場合であるので、方向切換弁26のソレノイド26bに電流を印加してポートAがポートTに連通されるように切換える。すると、テンションシリンダ21の前部圧力室23aに圧油が送られるとともに、後部圧力室23b内の圧油が作動油タンク25bに戻されることになる。
C2〜C3:方向切換弁26の切換え作動によってテンションシリンダ21の内圧をほぼPtmに保持したまま、テンションシリンダ21のピストンロッド22aを縮側に移動させることによりアイドラ12が後退する。こうして、ピストンロッド22aの後退で(図4のシューテンション時の圧力状態C参照)、アイドラ12に付与されていた履帯15への緊張作用が増加しないで履帯15に石などが噛み込んだ状態が除かれる。なお、ステップC2の判定において、内圧がP>PtmであるとステップC1に戻る。
C4:履帯15への噛み込みが除かれるとテンションシリンダ21の内圧がP<Ptmとなるので、このシューテンション回避モードから脱する。
次に、前記自動テンション調整モード(図5のステップE)について、図7に示されるフローチャートによってより詳細に説明する。
E1:モータ電流Im=0、方向切換弁26の切換電流Iv=0の状態で、メインコントローラ31からの入力信号に基づき、車両が前進、後進またはニュートラルのいずれにあるかを判定する。そして、車両が前進操作(F)されているときには、ステップE2に移行し、車両が後進操作(R)されているときには、ステップE7に移行し、ニュートラル(N)にあるときには、この自動テンション調整モードのフローを終了する。
E2〜E4:テンションシリンダ21の内圧PがPfoに等しいか、Pfo以外であるかを判定し、P≠Pfoであるときには、ステップE3に移行し、P=Pfoであるときには、ステップE5に移行する。ステップE3においては、メインコントローラ31からの車体傾斜角信号に基づき、車体が前下がり状態にあるか後下がり状態にあるかを検知し、前下がり以外(傾斜角θ=0:平坦地での走行、または傾斜角θ>0:登坂走行)であると判断されると、ステップE4に移行する。一方、前下がりの場合(傾斜角θ<0:降坂走行)にはステップE8に移行する。ステップE4(平坦地走行時もしくは登坂走行時)では、方向切換弁26のソレノイド26aに電流を印加してポートAをポートTに、またポートBをポートPに繋ぎ、同時に油圧ポンプ25のモータ25aを高速回転させてテンションシリンダ21の前部圧力室23aに圧油を供給し、テンションシリンダ21の後部圧力室23bの内圧をPfo(図4参照)まで排圧してアイドラ12を後退させる。
E5〜E6:走行速度に係わってテンションシリンダ21の内圧変動が発生して、その変動幅ΔPが高まると、履帯15がバタついていると判断され、方向切換弁26のソレノイド26bに電流を印加してポートAをポートPに繋ぎ、同時に油圧ポンプ25のモータ25aを高速回転させてテンションシリンダ21の後部圧力室23bに圧油を供給して適正たるみ位置まで昇圧し、ピストン22を前進させてアイドラ12を履帯張り方向に移動させる。こうして前記テンションシリンダ21の内圧変動が収まるまで操作して、履帯15のばたつきを解消させる。内圧変動が収斂したと判断される変動幅ΔPの閾値をPoとして、ステップE5においてテンションシリンダ21の内圧変動がなくなった(P<Pfo+Po)と判定されると、自動テンション調整モードから脱して定常運転に移行する。
E7〜E8:ステップE1の判定において、メインコントローラ31から後進操作(R)の信号を受けたときには、テンションシリンダ21の内圧Pが定常値であるか否かを判定する。この判定において、テンションシリンダ21の内圧がP≠Proであるときには、ステップE8で方向切換弁26のソレノイド26bに電流を印加してポートAをポートPに繋ぎ、同時に油圧ポンプ25のモータ25aを高速回転させてテンションシリンダ21の後部圧力室23bに圧油を供給して昇圧し、適正たるみ位置までピストン22を前進させてアイドラ12を履帯張り方向に移動させる。また、ステップE7の判定において、P=Proと判断されると、ステップE10に移行する。
E9:メインコントローラ31からの車体傾斜角信号に基づき、車体の傾斜角がθ=0であるとき(平坦地を走行しているとき)には、自動テンション調整モードから脱して定常運転に移行する。また、車体傾斜角がθ>0であるとき(登坂走行時)には、ステップE4に移行して、前述のアイドラ12を後退させる操作を行う。また、車体傾斜角がθ<0であるとき(降板走行時)には、ステップE10に移行する。
E10〜E11:コントローラ30においてテンションシリンダ21の内圧Pを演算し、P=Prv(定常値)であると判断されると、自動テンション調整モードを脱し、定常運転に移行する。また、P≠Prvであると判断されると、ステップE11に移行して、コントローラ30においてPrvの演算が行われ、指令信号で方向切換弁26のソレノイド26aが励磁されるとともに、油圧ポンプ25のモータ25aが高速回転され、圧油をテンションシリンダ21の後側圧力室23bに供給して2×Wsinθ(W:車体重量)まで加圧する。こうして、ピストン22を前進させ、アイドラ12を介して履帯に緊張力を付与する。この後、テンションシリンダ21の内圧がP=Prvとなって、その状態が維持されると自動テンション調整モードを脱して定常運転に移行する。
このような自動テンション調整モードを採用することにより、前進時には車両の走行速度を考慮して過負荷になるような張力を加えることなく走行できるようにされ、また、後進時には特に車体が傾斜する状態(登坂状態)となった場合の駆動スプロケット11側でのたるみの発生をなくするように張力を与えて、運転中における履帯15のばたつきを解消させる操作がテンションシリンダ21の後部圧力室23bの圧力を検出して自動的に行われるので、履帯15の損耗を最小限に留めて、耐久性を高めて長期使用を図ることができる。
次に、前記旋回時ピッチ飛び回避モード(図5のステップF)について、図8に示されるフローチャートおよび図9に示される表によって、より詳細に説明する。なお、この旋回時における操作では、車両の右側走行体における履帯走行装置20と左側走行体の履帯走行装置20とが、それぞれ個々に操作されるので、それぞれに組込まれる履帯張力調整装置(テンションシリンダ21)も、個々に調整操作されることになる。
F1:メインコントローラ31から入力されるF/R信号に基づき、コントローラ30にて車両が前進操作(F)されているか、後進操作(R)されているかを判定し、前進操作(F)であればステップF2へ移行し、後進操作(R)であればステップF5へ移行する。
F2〜F4:前進操作(F)時においては、左旋回か右旋回かを判別し(ステップF2)、左旋回時には左側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(左シリンダ)を前進させ、右側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(右シリンダ)を後進させる(ステップF3)。また、右旋回時には左側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(左シリンダ)を後進させ、右側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(右シリンダ)を前進させる(ステップF4)。
F5〜F6:後進操作(R)時においては、同様に、左旋回か右旋回かを判別し(ステップF5)、左旋回時には左側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(左シリンダ)後進させ、右側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(右シリンダ)を前進させる(ステップF6)。また、右旋回時には左側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(左シリンダ)を前進させ、右側の履帯張力調整装置における張力調整シリンダ(右シリンダ)を後進させる(ステップF7)。
また、信地旋回の場合においても、前記旋回時と同様に、左右の履帯走行装置の走行を制御する。
次に、図10に履帯張力調整装置の他の実施形態の概要図が示されている。この実施形態は、前述の実施形態における履帯張力調整装置と基本的に同様であるが、張力調整シリンダに対する圧油の供給系統を異にするものである。したがって、前記実施形態における構成と同一もしくは同様のものについては、前記と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態の履帯張力調整装置20Aは、左右走行体10ともに前記実施形態のものと同様同一構成で左右対称に配置されている。アイドラ12を操作する張力調整シリンダ21は、走行体のトラックフレーム(図示せず)内に装入設置される筒状体のケーシング29'内部に組み込まれ、トラニオン21bによってケーシング29'に支持されている。前記アイドラ12は、この張力調整シリンダ21のピストンロッド22aと継手17によってアイドラ12を支持するヨーク16と接続され、張力の調整ができるようにされている。なお、この実施形態では、前記ヨーク16の後部がケーシング29'に嵌挿されて摺動可能に支持されている。
このようにされる張力調整シリンダ21に対する油圧回路においては、車体に設置される動力駆動部40のエンジン41からミッション42に伝達される動力の一部を取り出して、左右の各張力調整シリンダ21に対してそれぞれ車体上に設置される独立の油圧ポンプ25'から、同じく車体上に配置される方向切換弁26を介して油圧配管(まとめて符号28Aで表わす)が接続されている。
このように構成される本実施形態では、その制御は前述のフローチャートに基づいて行われる。こうして、本実施形態の履帯張力調整装置20Aでは、油圧ポンプ25'、方向切換弁26を車体2内に設置するようにしても、前記実施形態における電動モータ駆動ポンプに限らず、エンジン41からの直接駆動による油圧ポンプ25'を用いるようにしても、前記実施形態と同様の効果が得られる。なお、この方式による場合、車体側から油圧配管と制御用電線を各走行体10の張力調整シリンダ21に接続する必要があるが、その張力調整シリンダ21を組み込む部分の構造を簡単にできるという利点がある。
このように、本発明による履帯張力調整装置では、自動テンション調整ならびにシューテンション回避などの操作を履帯張力調整シリンダの後部圧力室側での圧力状態を検知して、コントローラにおいて設定されているデータとの比較演算により、自動的に制御することができるので、運転に先立って履帯の張力調整を行う必要もなく、合理的に実施できるので、履帯の摩耗を最小限に抑えて長期使用に供することができ、経済性を一層向上させることが可能になる。
さらに、メインコントローラ31において、履帯の張力およびストロークセンサ24からの位置信号で読取られる履帯ピッチの伸びに関する情報を集積して、これを例えば衛星通信機能を利用して遠隔地の基地における管理センターにおいて受信するようにすれば、稼働中の作業機械の足回りの状況を管理することができる。
以上の説明においては、ブルドーザのような作業機械の足回りに用いられる履帯の張力調整装置として説明したが、本発明は、これ以外の作業機械における履帯張力調整装置として適用することは、もちろん可能である。
本発明の一実施形態に係る履帯張力調整装置を備える作業機械の側面図 本実施形態の履帯張力調整装置の縦断正面図 本実施形態の履帯張力調整装置とその制御部を表わす模式図 張力調整シリンダのストローク/油圧線図 本実施形態の履帯張力調整装置を示すフローチャート シューテンション回避モードのフローチャート 自動テンション調整モードのフローチャート 旋回時ピッチ飛び回避モードのフローチャート 旋回時ピッチ飛び回避モードを説明する表 履帯張力調整装置の他の実施形態の概要図
符号の説明
1 ブルドーザ(作業機械)
5 トラックフレーム
10 履帯走行装置
11 駆動スプロケット
12 アイドラ
15 履帯
20,20A 履帯張力調整装置
21 張力調整シリンダ
22 ピストン
22a ピストンロッド
23a シリンダの後側圧力室
23b シリンダの前側圧力室
25,25' 油圧ポンプ
25a 電気モータ
25b 作動油タンク
26 電磁方向切換弁
27 油圧センサ
28a〜28d 管路
29 ケーシング
30 コントローラ
31 メインコントローラ

Claims (10)

  1. 履帯走行式車両において、左右の走行体に、駆動スプロケットと、履帯に張力を与えるアイドラと、このアイドラの位置を変える油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータの作動状態を検知する作動状態検知手段をそれぞれ備えるとともに、前記作動状態検知手段の発する信号に基づき、前記油圧アクチュエータを作動させて前記アイドラを履帯に適正張力を与える位置に移動させるように制御する制御手段とを備え、
    前記油圧アクチュエータは、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動され、これら油圧ポンプと油圧アクチュエータとを接続する油圧回路中に方向制御弁が設けられ、前記油圧回路中に前記作動状態検知手段が設けられ、前記制御手段は、前記作動状態検知手段の発する信号を判別して、前記油圧回路の圧力が設定値以上であるときには前記油圧アクチュエータを後退作動させて履帯の張力異常を回避させ、前記油圧回路の圧力が定常値であるときには前記油圧アクチュエータの動作を制御して履帯の張力が適正になるように調整することを特徴とする履帯張力調整装置。
  2. 前記制御手段は、前記作動状態検知手段からの信号により前記油圧回路の圧力が設定値よりも高いと判断された場合でも、前記方向切換弁の操作により前記油圧アクチュエータが緩み側に操作される際、履帯の張りを維持しながら緩み方向に作動させるように制御する請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  3. 前記制御手段は、前記作動状態検知手段からの信号により前記油圧回路の圧力が異常圧以下であると判断されると自動張力調整モードになり、車両の前進または後進いずれかの走行中において、前記油圧回路の圧力が履帯のばたつきによる圧力変動値を越えているときには、前記履帯の緩み側でのたるみを規制するように前記油圧アクチュエータの作動圧力を調整する請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  4. 前記制御手段は、前記作動状態検知手段の検知信号の設定範囲を、車両進行方向信号、車体の傾斜角信号および走行速度により変化させ、車両の進行方向、車体の傾斜状況および走行速度に応じて、履帯を適正張り/たるみ状態になるまで昇圧/降圧させるように制御する請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  5. 前記制御手段は、車両が走行時に旋回操作される場合、前進方向に動く側の走行体における履帯張力調整装置の油圧アクチュエータの作動圧を前進時の適正値に保持し、後進方向に動く側の走行体における履帯張力調整装置の油圧アクチュエータの作動圧を後進時の適正値に保持するように制御する請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  6. 前記作動状態検知手段は、前記油圧アクチュエータの圧力を検知する油圧センサである請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  7. 前記油圧ポンプは、前記油圧アクチュエータを作動操作する運転時以外においては、前記油圧回路の吐出側圧力を維持するように作動される請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  8. 前記油圧アクチュエータの作動部の進退位置を検知する手段が付設されている請求項1に記載の履帯張力調整装置。
  9. 前記油圧アクチュエータと、油圧ポンプと、方向切換弁と、作動状態検知手段とが左右の走行体にそれぞれ独立して設けられる請求項1〜8のいずれかに記載の履帯張力調整装置。
  10. 前記油圧アクチュエータには、車体側の油圧源から前記方向切換弁を介して圧油が供給される請求項1〜8のいずれかに記載の履帯張力調整装置。
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