JP2005035417A - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

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賢治 沼本
Nobuyuki Katsuta
信行 勝田
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Abstract

【課題】 組立が容易なエアバッグ用ガス発生器の提供。
【解決手段】 2つのカップ状部材20、30が、それらの底面同士が間隔をおいて対向するように筒状部材40で連結された外殻容器を有するエアバッグ用ガス発生器10。カップ状部材20は、ガス発生剤が充填された第1燃焼室28を有し、カップ状部材30は、ガス発生剤が充填された第2燃焼室38を有し、筒状部材40は、ガス排出口41、筒状フィルタ42を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エアバッグ用ガス発生器及びその組立方法に関する。
エアバッグシステムに使用されるエアバッグ用ガス発生器には、乗員の安全確保の観点から様々な要求がなされると共に、製造コスト低減の観点から、組立方法や検査方法の容易さも重要となる。
組立方法が複雑であると、製造時間の増加による製造コストの上昇が生じ、複雑な組立方法を経ることによる不良品の発生率の増加も考えられる。
また、ガス発生剤を用いるガス発生器の場合、湿気の侵入によりガス発生剤が吸湿し、作動しないような事態の発生を防止するため、製造工程中又は製品の出荷前に気密状態を確認するためのエアリーク試験が行われるが、不良と判定されたときには製品自体を廃棄する必要が生じる。
特許文献1には、両端に燃焼室16,20、中央部にフィルタ室12が配置されたガス発生器10が開示されている。ハウジングは、外殻容器(左半分)22と右半分24が、中央部のフィルタ室12内に配置された結束部材56にて接続された構造であり、燃焼室15,20とフィルタ室12とを仕切る仕切り部材46により区画されている。仕切り部材46には、連通孔92が形成されており、各燃焼室で発生した燃焼ガスは、連通孔92を通過してフィルタ室12に入り、クーラントフィルタ96を経た後、ガス排出口から排出される。連通孔92は、フォイル94で閉塞されており、湿気が各燃焼室内に侵入することが防止されている。
しかし、この先行技術では、仕切り板46はハウジングと別部材であり、外殻容器22,24に形成されたテーパー部分48によって、締め勝手で固定されているものであるため、溶接等のように完全な固定法とはいえない。
また、燃焼室16,20の気密度を評価するエアリーク試験は、ガス発生器の組立が終了した時点(最終製品となった時点)でないとできないため、試験に不合格なものは全て不良品となってしまい、部品の無駄が生じるという問題がある。更に減圧によるエアリーク試験に際しては、フィルタ室12内の空気を全て抜く必要があるため、時間が掛かりすぎるという問題がある。また、ヘリウムリーク試験の場合、フィルタ室12内に充填したヘリウムにより誤判断されたり、結果が出るまで時間がかかるという問題もある。
USP 5,033,390
本発明は、組立方法が簡単で、出荷前のエアリーク試験も容易であり、製品としての不良品発生率が小さく、特に助手席用として適したエアバッグ用ガス発生器、及びその組立方法を提供することを課題とする。
請求項1の発明は、課題の解決手段として、2つのカップ状部材が、それらの底面同士が間隔をおいて対向するように筒状部材で連結されたものが外殻容器を形成しているエアバッグ用ガス発生器であり、
第1カップ状部材は、底面に破裂可能な遮蔽手段で閉塞された第1連通孔を有し、かつ開口部に嵌め込まれた第1点火手段を有し、気密状態に保持された内部空間にはガス発生剤が充填された第1燃焼室が形成されており、
第2カップ状部材は、底面に破裂可能な閉塞部材で閉塞された第2連通孔を有し、かつ開口部に嵌め込まれた第2点火手段を有し、気密状態に保持された内部空間にはガス発生剤が充填された第2燃焼室が形成されており、
筒状部材は、側壁にガス排出口を有し、ガス排出口に対向するように筒状部材の内側に配置された筒状フィルタを有している、エアバッグ用ガス発生器を提供する。
本発明のガス発生器は、2つのカップ状部材内に形成された第1及び第2燃焼室内のガス発生剤の燃焼による燃焼ガスが、第1及び第2連通孔を通って筒状部材内に流入した後、フィルタを経由してガス排出口から排出されることで、エアバッグを膨張展開させるものである。
本発明のガス発生器は、2つのカップ状部材と筒状部材の3つの部材により、外殻容器が形成されているため、それらを結合する前においては、それぞれ独立した組立作業ができ、最終的に3つの部材を結合すればよいので作業性が向上される。
更に、2つのカップ状部材の底面に設けられた第1及び第2貫通孔の閉塞は、例えば、それぞれの開口部から、アルミニウム製、ステンレス製等のシールテープを貼り付ける方法が適用できるので、作業は容易である。
また、2つのカップ状部材にはガス発生剤が充填されるため気密性が求められるが、筒状部材は外部雰囲気と連通するガス排出口を有していても気密性は求められない。このため、製品全体に気密性を付与する必要はなく、2つのカップ部材にのみ気密性を付与すれば良いので、作業が容易となる。
更に、エアリーク試験は、製品の最終組立前(2つのカップ状部材と筒状部材の接続前)において、2つのカップ状部材にのみ行えばよい。したがって、最終製品となったものを試験する場合に比べると、試験自体が容易となるほか、エアリーク試験で不良となったときには、カップ部材のみ廃棄すればよく、最終製品となった後にエアリーク試験で不良となったときのように、製品全体を廃棄する必要はない。
請求項2の発明は、請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器において、筒状部材内に配置された筒状フィルタの両端面が、それぞれ2つのカップ状部材の底面に当接されており、筒状フィルタの外周面とガス排出口との間に間隙が設けられているものを提供する。
このように、筒状フィルタの両端面が2つのカップ状部材の底面に当接されているため、燃焼ガスは必ずフィルタを経由してガス排出口から排出される。
また、筒状フィルタの外周面とガス排出口との間に間隙が設けられているので、ガス排出口と対向するフィルタ部分にのみ燃焼ガスが集中することが防止され、燃焼ガスがフィルタ全体を通過するようになるため、燃焼残渣の捕集及び燃焼ガスの冷却機能が十分に発揮される。
なお、筒状フィルタの外周面とガス排出口との間に間隙を設けるため、筒状部材の内周壁面及び/又は第1及び第2カップ部材の底面に、筒状フィルタの位置決め手段となるような突起等を設けることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のエアバッグ用ガス発生器において、筒状部材内には、第2連通孔を覆うようにしてキャップが配置されており、前記キャップが、筒状フィルタ内周面に対向する位置にのみ連通孔を有しているものを提供する。
点火手段の作動により、第1燃焼室のガス発生剤の燃焼により生じた燃焼ガスが第2燃焼室内に流入したとき、第2燃焼室内のガス発生剤は点火手段の作動によらないで燃焼してしまい、誤作動となる。しかし、上記のようなキャップを配置することにより、前記したような誤作動が防止される。
なお、ここで第2燃焼室は、第1燃焼室よりも早く作動することはない。即ち、第1燃焼室と同時か遅れて作動する場合に第2燃焼室への伝火を阻止するものであるから、作動順が任意の場合には、筒状部材内の第1連通孔側にも同様な別のキャップを配置することができる。
請求項4の発明は、請求項3記載のエアバッグ用ガス発生器において、前記キャップは、開口部外側に延びるフランジ部を有しており、前記フランジ部と筒状フィルタの一端面が当接され、フランジ部により筒状フィルタが位置決めされているものを提供する。
このようなフランジを有するキャップを用いることで、筒状フィルタの位置決めが容易となり、筒状フィルタの外周面とガス排出口との間に間隙を形成することも容易となる。
また、上記したとおり、筒状フィルタが突起等の位置決め手段により位置決めされているときは、筒状フィルタの一端面と第2カップ状部材の底面との間でフランジ部が押圧されることにより、キャップ自体が固定され、位置決めされる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器において、2つのカップ状部材と筒状部材が、それぞれの周壁面におけるカシメにより連結固定されているものを提供する。
2つのカップ状部材が気密状態に維持されていれば、それらを連結する筒状部材は気密状態である必要はないため、接続手段として簡便なカシメを適用できる。したがって、カシメ自体は特に制限されるものではなく、例えば、外周全体を1周又は2周以上カシメてもよいし、外周を断続的にカシメてもよい。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器において、2つのカップ状部材が有する第1連通孔及び第2連通孔が、それぞれの底面中央部に1つ設けられているものを提供する。
エアバッグの展開性能を細かく調整するためには、2つの燃焼室に充填するガス発生剤の量を異ならせておくことが好ましいが、各ガス発生剤の表面積も異なってくるため、各ガス発生剤の燃焼速度を一括して調整することは難しい。
よって、第1及び第2カップ部材の底部に形成された第1及び第2連通孔で、各ガス発生剤の燃焼性能(第1及び第2燃焼室の燃焼内圧)を調整することで、エアバッグの展開性能を細かく調整することが考えられる。第1及び第2燃焼室の燃焼内圧を所望レベルに調整しようとするとき、ガス発生剤の表面積に応じて第1及び第2連通孔の開口面積を決める必要がある。これは、単位時間当たりのガス発生量はガス発生剤の表面積に依存すること、またガス発生剤の燃焼速度は圧力に依存するため、連通孔によって各燃焼室の燃焼内圧を調整することができるためである。
しかし、第1及び第2連通孔を多数の孔で構成した場合、閉塞手段(シールテープ)の厚みのばらつき、又は作動時の環境(温度、即ち圧力等)によって、一部連通孔のシールテープが破裂しない場合がある。そのような場合には必要な開口面積を確保できず、その結果、燃焼内圧にばらつきが生じ、エアバッグの展開性能を調整できなくなる。このため、エアバッグの展開性能を細かく調整する観点から、第1及び第2連通孔を1つずつにして確実に開口させることにより、燃焼内圧のばらつきをなくすことが好ましい。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器において、2つのカップ部材の開口部に嵌め込まれた第1点火手段及び第2点火手段が、かしめられることで固定されているものを提供する。
請求項8の発明は、他の課題の解決手段として、請求項1〜7のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器の組立方法であり、2つのカップ状部材の底面に設けられた連通孔を閉塞部材で閉塞する工程、2つのカップ状部材の内部にガス発生剤を充填する工程、2つのカップ状部材の開口部に点火手段を嵌め込んで固定する工程、2つのカップ状部材の気密状態を確認するエアリーク試験をする工程、2つのカップ状部材の底面同士が間隔をおいて対向するように筒状部材で連結固定する工程、を有している、エアバッグ用ガス発生器の組立方法を提供する。
このように最終の組立工程前にエアリーク試験を適用できるので、空気漏れ(気密性不良)が見つかった場合にも、部品の廃棄だけで済み、最終製品の廃棄がなくなるので、結果として最終製品の不良品発生率が低下する。
本発明のエアバッグ用ガス発生器は、高い品質及び信頼性を有する製品を、簡便な組立方法を適用して得ることができる。
(1)エアバッグ用ガス発生器
以下、図面により、本発明のエアバッグ用ガス発生器の実施形態を説明する。図1は、エアバッグ用ガス発生器の軸方向断面図である。
エアバッグ用ガス発生器10は、第1カップ状部材20、第2カップ状部材30、筒状部材40から外殻容器が形成されており、第1カップ状部材20と第2カップ状部材30は、それぞれの底面21、31が間隔をおいて対向するように、筒状部材40により連結されている。
第1カップ状部材20は、底面21に破裂可能な遮蔽手段(シールテープ)22で内側から閉塞された第1連通孔23を有している。第1連通孔23の数及び底面における形成位置は特に制限されるものではないが、他部材との位置関係の調整及び燃焼ガスの流れを円滑にし、性能を安定させる観点から、底面21の中央に1つだけ設けることが望ましい。
第1カップ状部材20の開口部24には第1点火手段25が嵌め込まれている。第1点火手段25は、カラー26と第1点火器27からなるもので、開口部24の開口周縁部24aでカシメることで、第1カップ状部材20に固定されている。なお、カラー26の外周面には円周溝が設けられており、気密性の向上のため、円周溝にはO−リング29が嵌め込まれている。このように開口部24は、主としてカラー26及びO−リング29により完全に閉塞されているため、第1カップ状部材20の内部空間は気密状態に保持されている。
第1カップ状部材20の内部空間は、第1燃焼室28となるもので、所要量のガス発生剤(図示せず;固形状のもので、形状は任意である。例えば、ペレット状、錠剤状、円柱状、単孔円柱状、多孔円柱状)が充填されている。
第1燃焼室28内は、第1カップ状部材20、第1連通孔23を閉塞するシールテープ22、第1点火手段25(カラー26及びO−リング29)により気密状態に保持されているので、外部雰囲気からの湿気の侵入が防止される。
第2カップ状部材30は、底面31に破裂可能な遮蔽手段(シールテープ)32で内側から閉塞された第2連通孔33を有している。第2連通孔33の数及び底面における形成位置は、第1連通孔23の場合と同様に、燃焼内圧の安定、他部材との位置関係の調整、燃焼ガスの流れを円滑にする観点から、底面31の中央に1つだけ設けることが望ましい。
第2カップ状部材30の開口部34には第2点火手段35が嵌め込まれている。第2点火手段35は、カラー36と第2点火器37からなるもので、開口部34の開口周縁部34aでカシメることで、第2カップ状部材30に固定されている。なお、カラー36の外周面には円周溝が設けられており、気密性の向上のため、円周溝にはO−リング39が嵌め込まれている。このように開口部34は、主としてカラー36及びO−リング39により完全に閉塞されているため、第2カップ状部材30の内部空間は気密状態に保持されている。
第2カップ状部材30の内部空間は、第2燃焼室38となるもので、所要量のガス発生剤(図示せず。第1燃焼室28で例示した形状のものを用いることができる。)が充填されている。
第2燃焼室38内は、第2カップ状部材30、第2連通孔33を閉塞するシールテープ32、第2点火手段35(カラー36及びO−リング39)により気密状態に保持されているので、外部雰囲気からの湿気の侵入が防止される。
筒状部材40は、側壁に複数のガス排出口41を有し、複数のガス排出口41に対向するように筒状部材40の内側に配置された筒状フィルタ42を有している。筒状フィルタ42は、両端面が、それぞれ2つのカップ状部材の底面21、31に当接されている。筒状部材40内の筒状フィルタ42で囲まれた空間は、燃焼ガス流入空間44を形成している。燃焼ガス流入空間44は円筒状空間であり、その径の大きさは、燃焼ガスの流れを円滑にすると共に、筒状フィルタ42の機能が十分に発揮されるようにするため、第1連通孔23、第2連通孔33の径よりも大きくなるように設定されている。
筒状部材40では、筒状フィルタ42がこのような配置状態であるため、燃焼ガスがガス排出口41から排出されるとき、必ず筒状フィルタ42を経由して排出されるので、燃焼残渣の捕集や燃焼ガスの温度低下というフィルタ機能が十分に発揮される。
筒状部材40(ガス排出口41)と筒状フィルタ42の外周面との間には、間隙45が設けられている。このような間隙45を設けることにより、燃焼ガスがガス排出口41と対向する部分の筒状フィルタ42のみに集中して流れることが防止され、筒状フィルタ42の全体を燃焼ガスが通過するので、フィルタ機能が十分に発揮される。
エアバッグ用ガス発生器10では、(i)第1燃焼室28のガス発生剤のみが燃焼する場合(車両の衝突により乗員が受ける衝撃が軽度の場合)、(ii)第1燃焼室28のガス発生剤が先に燃焼し、遅れて第2燃焼室38のガス発生剤が燃焼する場合(車両の衝突により乗員が受ける衝撃が中度の場合)、或いは(iii)第1燃焼室28と第2燃焼室38のガス発生剤が同時に燃焼する場合(車両の衝突により乗員が受ける衝撃が重度の場合)のように燃焼形態を異ならせることで、車両の衝突により乗員が受ける衝撃の程度に応じて、エアバッグの展開状態を調節する。
特に(i)、(ii)の場合、第1燃焼室28で生じた燃焼ガスが第2燃焼室38内に流入した場合、第2燃焼室38内のガス発生剤が着火燃焼してしまい、誤作動の要因となる。このような誤作動の可能性を排除するため、図示するように、筒状部材40に、第2連通孔33を覆うようにしてキャップ50を配置することができる。
キャップ50は、第1連通孔23に対向する底面は閉塞されており、筒状フィルタ42の内周面に対向する側面51にのみ複数の第3連通孔52を有している。なお、筒状フィルタ42の内周面と第3連通孔52との間には、間隙45と同様の理由から間隙が設けられているが、この間隙はごく狭いものであるため、この間隙を燃焼ガスが通った場合であっても、誤作動を起こす虞はない。
なお、図1において、第1点火手段25と第2点火手段35の作動順序が任意であるようなタイプのガス発生器の場合には、第1連通孔23側にもキャップ50を配置することができる。
キャップ50は、開口部から外側に延びるフランジ部54を有しており、フランジ部54の先端付近は第1カップ部材20側に折れ曲がっており(折れ曲がり部54a)、側面51、フランジ部54、折れ曲がり部54aにより囲まれた環状溝内において、筒状フィルタ42の一端側が嵌め込まれるようにして当接されている。更に折れ曲がり部54aは、筒状部材40の内周面に圧入されていることが好ましい。
このようにして、キャップ50と筒状フィルタ42の配置状態を関連づけることにより、筒状フィルタ42の位置決めが容易にでき、間隙45の確保が容易となる。また、キャップ50は、筒状フィルタ42の一端面と底面33で押圧されているので、位置がずれることがない。
第1カップ状部材20と筒状部材40は、カシメ部11において周囲をカシメることで連結され、第2カップ状部材30と筒状部材40は、カシメ部12において周囲をカシメることで連結されている。
次に、図1により、第1燃焼室28のガス発生剤が先に燃焼し、遅れて第2燃焼室38のガス発生剤が燃焼する場合(車両の衝突により乗員が受ける衝撃が中度の場合)におけるエアバッグ用ガス発生器の動作を説明する。
車両の衝突を受けて、第1点火手段25が作動して、第1燃焼室28内のガス発生剤を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスの発生により、シールテープ22は破裂して、第1連通孔23が開口され、燃焼ガスは筒状部材40内の燃焼ガス流入空間44に流入する。このとき、キャップ50が取り付けられているので、燃焼ガスがシールテープ32を破って、第2連通孔33から第2燃焼室38内に流入することが防止される。
その後、燃焼ガスは、筒状フィルタ42を通ることで、燃焼ガスに含まれている燃焼残渣が捕集され、燃焼ガス温度が低下された後、ガス排出口41から排出されて、エアバッグを膨張展開させる。
遅れて第2点火手段35が作動して、第2燃焼室38内のガス発生剤が燃焼ガスを発生させると、燃焼ガスは、シールテープ32を破って第2連通孔33からキャップ50の第3連通孔52を通り、燃焼ガス流入空間44に流入した後、筒状フィルタ42を通ってガス排出口41から排出され、エアバッグを更に膨張展開させる。
本発明のエアバッグ用ガス発生器は、助手席用として適しているが、運転席用、サイド用(側突用)等の他のガス発生器としても適用できる。
(2)エアバッグ用ガス発生器の組立方法
次に、図1で示すエアバッグ用ガス発生器10の組立方法を工程ごとに説明する。なお、以下の各工程は、2以上の工程を1つの工程にしてもよく、1つの工程を2以上に分けてもよいし、公知のガス発生器の組立工程を付加してもよい。
まず、2つのカップ状部材20、30の底面に設けられた第1連通孔23、第2連通孔33にアルミニウム製等のシールテープ22、32を貼り付けることで閉塞する。このとき、シールテープ22、32の貼り付けは、2つのカップ状部材20、30の開口部24、34から行えばよいので、貼り付け作業は容易である。
次に、2つのカップ状部材20、30の内部に、所要量のガス発生剤を充填する。ガス発生剤の量、組成、形状、寸法等は同一でも、異なっていてもよい。
次に、2つのカップ状部材20、30の開口部24、34に第1点火手段25、第2点火手段35を嵌め込み、開口部24、34の周縁部24a、34aをカシメることで固定する。このとき、O−リング29、39を介在させることで、気密性を確実にできる。
次に、2つのカップ状部材20、30の気密状態を確認するエアリーク試験をする。エアリーク試験の方法は特に制限されるものではないが、一例を図2により説明する。
1.測定対象物(ワーク)と比較対象物(マスタ)のそれぞれを測定チャンバに入れる;
2.それぞれの測定チャンバに接続されたチャンバA、チャンバB内をポンプで真空にする。(栓A、栓Bは閉じ、栓C、栓Dは開けておく);
3.栓A、栓Bを開き、栓C、栓Dを閉じる;
4.差圧計にてマスターとワークの差圧を測定し、ワークのエアリークの有無を判断する。ワークに空気漏れがあると(ワークが気密状態でないと)、差圧が発生することで確認できる。
次に、試験結果に問題がなければ、2つのカップ状部材20、30の底面21、31同士が間隔をおいて対向するようにして、筒状部材40で連結固定する。
2つのカップ状部材20、30の間隔は、筒状フィルタ42の長さ等と関連して決定しておく。筒状部材40の内径は、2つのカップ状部材20、30の外径と同程度又は僅かに大きめに設定しておく。連結固定方法は、溶接法やカシメを適用できるが、2つのカップ状部材20、30の気密性が確認されていれば、筒状部材40の気密性は不要であることから、より簡便なカシメが好ましい。
このようにして、2つのカップ状部材20、30の気密状態をエアリーク試験で確認すれば、不良品であったとき、一方又は両方のカップ状部材のみを廃棄すればよいので部品の無駄が少なくなり、結果として製品の不良品発生率が小さくなる。
2つのカップ状部材20、30と筒状部材40を連結した後にエアリーク試験をした場合、不良品であったときには、製品全体を廃棄しなければならず、部品や組立工程の無駄が多くなる。
エアバッグ用ガス発生器の軸方向断面図。 エアリーク試験の説明図。
符号の説明
10 エアバッグ用ガス発生器
20 第1カップ状部材
23 第1連通孔
28 第1燃焼室
30 第2カップ状部材
33 第2連通孔
38 第2燃焼室
40 筒状部材
41 ガス排出口
42 筒状フィルタ
50 キャップ

Claims (8)

  1. 2つのカップ状部材が、それらの底面同士が間隔をおいて対向するように筒状部材で連結されたものが外殻容器を形成しているエアバッグ用ガス発生器であり、
    第1カップ状部材は、底面に破裂可能な遮蔽手段で閉塞された第1連通孔を有し、かつ開口部に嵌め込まれた第1点火手段を有し、気密状態に保持された内部空間にはガス発生剤が充填された第1燃焼室が形成されており、
    第2カップ状部材は、底面に破裂可能な閉塞部材で閉塞された第2連通孔を有し、かつ開口部に嵌め込まれた第2点火手段を有し、気密状態に保持された内部空間にはガス発生剤が充填された第2燃焼室が形成されており、
    筒状部材は、側壁にガス排出口を有し、ガス排出口に対向するように筒状部材の内側に配置された筒状フィルタを有している、エアバッグ用ガス発生器。
  2. 筒状部材内に配置された筒状フィルタの両端面が、それぞれ2つのカップ状部材の底面に当接されており、筒状フィルタの外周面とガス排出口との間に間隙が設けられている、請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  3. 筒状部材内には、第2連通孔を覆うようにしてキャップが配置されており、前記キャップが、筒状フィルタ内周面に対向する位置にのみ連通孔を有している、請求項1又は2記載のエアバッグ用ガス発生器。
  4. 前記キャップは、開口部外側に延びるフランジ部を有しており、前記フランジ部と筒状フィルタの一端面が当接され、フランジ部により筒状フィルタが位置決めされている、請求項3記載のエアバッグ用ガス発生器。
  5. 2つのカップ状部材と筒状部材が、それぞれの周壁面におけるカシメにより連結固定されている、請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  6. 2つのカップ状部材が有する第1連通孔及び第2連通孔が、それぞれの底面中央部に1つ設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  7. 2つのカップ部材の開口部に嵌め込まれた第1点火手段及び第2点火手段が、カシメにより固定されている、請求項1〜6のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器の組立方法であり、
    2つのカップ状部材の底面に設けられた連通孔を閉塞部材で閉塞する工程、
    2つのカップ状部材の内部にガス発生剤を充填する工程、
    2つのカップ状部材の開口部に点火手段を嵌め込んで固定する工程、
    2つのカップ状部材の気密状態を確認するエアリーク試験をする工程、
    2つのカップ状部材の底面同士が間隔をおいて対向するように筒状部材で連結固定する工程、
    を有している、エアバッグ用ガス発生器の組立方法



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