JP2005034935A - ワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】理想的な研磨状態の設計に役立つデータが収集可能なワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置を提供する。
【解決手段】加工装置において、ワークWを保持しながらワークを研磨パッド20に押し付けて研磨するワーク保持ヘッド14。ワークWを研磨パッド20に押し付ける弾性材料からなる保護シート52と、保護シートの周囲を保持するリテーナー28、50と、ワークの領域に該当する部分の保護シートをワークに向けて押し付けるキャリア24とから構成される。保護シート52が圧力分布測定シートにより構成されており、又は、保護シート52の表面若しくは裏面に圧力分布測定シート53が貼着されており、圧力分布測定シート53により研磨中の圧力分布が測定可能となっている。
【選択図】 図3
【解決手段】加工装置において、ワークWを保持しながらワークを研磨パッド20に押し付けて研磨するワーク保持ヘッド14。ワークWを研磨パッド20に押し付ける弾性材料からなる保護シート52と、保護シートの周囲を保持するリテーナー28、50と、ワークの領域に該当する部分の保護シートをワークに向けて押し付けるキャリア24とから構成される。保護シート52が圧力分布測定シートにより構成されており、又は、保護シート52の表面若しくは裏面に圧力分布測定シート53が貼着されており、圧力分布測定シート53により研磨中の圧力分布が測定可能となっている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置に係り、特に、化学的機械研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing )によってウェーハ等を研磨するのに好適なワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CMPによるウェーハの研磨は、回転する研磨パッドにウェーハを回転させながら所定の圧力で押し付け、その研磨パッドとウェーハとの間にメカノケミカル研磨剤を供給することにより行われる。この際、ウェーハは、その裏面側をキャリア又はワーク保持ヘッドに保持されて研磨パッドに押圧されて研磨される。
【0003】
このような研磨加工において、ワークの表面が平坦になるようにワークの全面を均一に除去することが求められている。その際の、重要な要因として、被研磨部と研磨パッドとの相対速度、被研磨部に印加される圧力、研磨剤の流れ、被研磨部の温度等が挙げられる。そして、これらの要因を解析することにより、理想的な研磨状態が設計できると期待されている。
【0004】
このうち、被研磨部と研磨パッドとの相対速度は計算で比較的容易に求まる。また、被研磨部に印加される圧力(面内圧力分布)は、静的な状態、すなわち研磨パッドの回転を停止させた状態では測定可能である。ところが、実際に必要なのは、動的な状態、すなわち研磨パッドを回転させた実際の研磨状態における面内圧力分布であり、従来はこの測定に工夫を要していた(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−232261号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は、CMPの終点検出には役立つものの、既述の各種の要因を解析することにより理想的な研磨状態を設計することには結びつきにくい。また、上記従来の技術では、ウェーハの研磨で課題となっている、ウェーハエッジ部の過剰磨耗に関する局所的な面内圧力分布のデータが収集しにくいという問題もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウェーハの品質(平坦性)が保て、ウェーハエッジ部の過剰磨耗が防げる、理想的な研磨状態の設計に役立つデータが収集可能であるとともに、安定した圧力分布状態を絶えず監視することが可能なワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、該保護シートを保持する保持ヘッド本体とから構成され、前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッドを提供する。
【0009】
また、本発明は、加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、リテーナと、前記保護シートをワークに向けて押し付けるキャリアとから構成され、前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッドを提供する。
【0010】
本発明によれば、保護シートが圧力測定シートにより構成されているか、保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されている。そして、圧力測定シートにより研磨中の圧力分布が測定可能となっている。したがって、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが収集できる。特に、リテーナを有する構成のワーク保持ヘッドは、ウェーハエッジ部の局所的な面内圧力分布のデータが収集でき、より好ましい。
【0011】
なお、本発明において、「保護シート」とは、弾性材料からなる可撓性のシート状体のみならず、薄板状のプレート状体(保護プレート)をも含むものである。このようなプレート状体であっても、同様の作用を奏することができるからである。
【0012】
また、「圧力測定シート」とは、シート状体のX、Y方向に所定ピッチで感圧部がマトリックス状に配列されたものであり、各感圧部の受ける圧力が端子部より電気信号として取り出せる構造のものである。シート状体の厚さは0.1mm程度であり、たとえば、ポリエステルフィルム、複数の行電極、感圧抵抗性物質層(インク層)、複数の列電極、ポリエステルフィルムの5層が積層されることにより構成される。感圧部のマトリックス数は、たとえば、44×44であり、感圧部の全体サイズは、たとえば、238×238mmである。このような圧力測定シートとしては、ニッタ株式会社製のもの(製品名:I−SCAN)、(製品名:C−SCAN)等が使用できる。
【0013】
また、本発明において、「ワーク保持ヘッド」とは、同様の構成の「キャリアヘッド」と称呼されるものも含むものである。
【0014】
本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを記憶する記憶装置を備えてなることが好ましい。ワーク保持ヘッドは回転するので、圧力測定シートの端子部と外部機器との接続に工夫を要する(たとえば、スリップリングを使用する)。この場合であっても、ワーク保持ヘッド自体に記憶装置、たとえばデータロガーを備えていればこのような問題は解消できる。
【0015】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを外部の装置に発信する発信装置を備えてなることが好ましい。この構成を採用することにより、上述の圧力測定シートの端子部と外部機器との接続に工夫を要するという問題点を解消して、外部機器へのデータの転送が行えるからである。なお、発信する形態としては、電波、光、超音波等が適用できる。
【0016】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値と所定の基準値との比較を行う比較手段を備え、該比較手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことが好ましい。
【0017】
このように、測定された値が所定の基準値を超える場合には、これを異常現象としてとらえ、適切な加工装置の制御を行う。このような加工装置の制御を行えば、不良品の除去、製品の歩留り向上等に一層役立てることができるからである。加工装置の制御としては、無視できない異常現象と判断して装置を停止させる、要注意の異常現象と判断して警報を発する(ブザー音等)、無視できる程度の現象と判断して処理を続行させる等が挙げられる。
【0018】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行うとともに、該統計処理結果と所定の基準値との比較を行う統計処理手段を備え、該統計処理手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことが好ましい。
【0019】
このように、統計処理を行い、統計処理結果と所定の基準値との比較を行えば、装置の異常検出が容易に行え、均一かつ安定した研磨に一層役立てることができるからである。統計処理としては、平均値算出、メジアン値算出、積算値算出、移動平均値算出等が挙げられる。加工装置の制御としては、前記と同様、無視できない異常現象と判断して装置を停止させる、要注意の異常現象と判断して警報を発する(ブザー音等)、無視できる程度の現象と判断して処理を続行させる等が挙げられる。
【0020】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行う統計処理手段を備え、該統計処理手段による統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測を行う予測手段を備えたことが好ましい。
【0021】
このように、統計処理を行い、統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測を行うことができれば、装置の運転上便宜だからである。また、このような構成は、プリベンティブメンテナンスとして有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0023】
図1は、加工装置であるウェーハ研磨装置10の全体構成を示す斜視図である。同図に示されるようにウェーハ研磨装置10は、主として研磨定盤12とワーク保持ヘッド(ウェーハワーク保持ヘッド)14とで構成されている。
【0024】
研磨定盤12は円盤状に形成され、その下面中央には回転軸16が連結されている。研磨定盤12は、この回転軸16に連結されたモータ18を駆動することにより回転する。また、この研磨定盤12の上面には研磨パッド20が貼り付けられており、この研磨パッド20上に図示しないノズルからメカノケミカル研磨剤が供給される。
【0025】
ワーク保持ヘッドであるウェーハワーク保持ヘッド14は、 図2に示されるように、主としてヘッド本体22、キャリア24、キャリア押圧手段26、リテーナーリング28、 リテーナーリング押圧手段30、保護シート52、圧力測定シート53、エア制御手段等で構成されている。
【0026】
ヘッド本体22は円盤状に形成され、その上面中央には回転軸32が連結されている。ヘッド本体22は、この回転軸32に連結された図示しないモータに駆動されて回転する。
【0027】
キャリア24は円盤状に形成され、ヘッド本体22の下部中央に配置されている。キャリア24の上面中央部には円筒状の凹部34が形成されている。凹部34にはヘッド本体22の軸部36がピン38を介して嵌着されている。キャリア24には、このピン38を介してヘッド本体22から回転が伝達される。
【0028】
また、キャリア24の上面周縁部にはキャリア押圧部材40が設けられている。キャリア24には、このキャリア押圧部材40を介してキャリア押圧手段26から押圧力が伝達される。
【0029】
また、キャリア24の下面には、保護シート52にエアを噴射するエア供給経路であるエアの吸引・吹出溝42が形成されている。この吸引・吹出溝42には、キャリア24の内部に形成されたエア流路44が連通されている。エア流路44には図示しないエア配管を介して吸気ポンプと給気ポンプが接続されている。吸引・吹出溝42からのエアの吸引と吹出は、この吸気ポンプと給気ポンプとを切り替えることにより行われる。
【0030】
上記のエアの吸引・吹出溝42、エア流路44、エア配管、吸気ポンプ、給気ポンプ、および、吸気ポンプと給気ポンプとの切り替え手段、等でエア制御手段が構成される。
【0031】
キャリア押圧手段26は、 ヘッド本体22の下面外周部に配置され、 キャリア押圧部材40に押圧力を与えることにより、これに結合されたキャリア24に押圧力を伝達する。このキャリア押圧手段26は、 好ましくはエアの吸排気により膨張収縮するゴムシート製のエアバッグ46で構成される。エアバッグ46にはエアを供給するための空気供給機構48が連結され、この空気供給機構48には、図示しないポンプから圧送されるエアの圧力を調整するレギュレータ(不図示)が具備される。
【0032】
リテーナは、リテーナ本体であるホルダ(リテーナーリングホルダ)50とリテーナーリング28とより構成される。リテーナーリング28は、リング状に形成され、キャリア24の外周に配置される。このリテーナーリング28は、ウェーハワーク保持ヘッド14に設けられたリテーナーリングホルダ50に取り付けられ、その内周部には保護シート52が張設される。
【0033】
リテーナ本体であるリテーナーリングホルダ50はリング状に形成され、図2及び図3に示されるように、その下面には環状の凹部54が形成されている。一方、リテーナーリング28の上面には、この凹部54に嵌合する凸部56が形成されており、この凸部56をリテーナーリングホルダ50の凹部54に嵌合させることにより、リテーナーリング28がリテーナーリングホルダ50に装着される。
【0034】
リテーナーリングホルダ50の材質としては、各種金属材料が使用できる。特に研磨剤に対する耐食性、防錆効果等の点より、ステンレス鋼、アルマイト処理したアルミニウム等が好ましく使用できる。
【0035】
リテーナーリング28の材質としては、研磨パッド20により磨耗することを考慮した場合、所定以上の耐磨耗性があり、かつ研磨剤に混入しても不具合を生じさせない材料が好ましく、四フッ化エチレン樹脂等の樹脂材料としては、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、PTFE等が、ポリイミド系樹脂等の樹脂材料としては、PEEK、ベスペル(商品名)等が使用できる。これらのうち、特にPEEKが好ましく使用できる。
【0036】
保護シート52は、円形状に形成され、複数の孔52Aが開けられている。この保護シート52は、周縁部がリテーナーリング28とリテーナーリングホルダ50との間で挟持されることにより、リテーナーリング28の内側に張設される。すなわち、保護シート52は、薄い円盤状に形成されており、リテーナーリング28の取り付け時に、その周縁部をリテーナーリング28の凸部56とリテーナーリングホルダ50の凹部54との間に挟み込むことにより、リテーナーリング28の内側に張設される。このように張設することにより、保護シート52は取り付けと同時に外周方向に引っ張られ、全面に皺なく均一に張設される。
【0037】
保護シート52には、後述するボルト58、58、…が貫通するための複数の孔(図示略)が開けられている。
【0038】
保護シート52の裏面(図では上面)には、圧力測定シート53が貼着されている。圧力測定シート53のサイズは、ウェーハWのサイズより若干大きいことが好ましい。圧力測定シート53の保護シート52への貼着方法としては、各種接着剤、両面粘着テープ等による方法が採用できる。
【0039】
図3に示されるように、圧力測定シート53の端子取り出し部53Aは、リテーナーリングホルダ50及び後述する取付部材64に形成された貫通孔を経由して取付部材64の上面に導かれ、取付部材64の上面に設けられたコネクタ53Bに接続される。これにより、コネクタ53Bに接続される記憶装置(データロガー等)や発信装置(いずれも図示略)により、加工中の研磨圧力分布が収集できる。
【0040】
なお、後述するエアーベアリングの原理を機能させるために、圧力測定シート53にも保護シート52に設けられた複数の孔52Aに対応する複数の貫通孔が設けられていることが好ましい。感圧部のサイズや感圧部のピッチとの関係で、このような貫通孔を設けることができない場合には、保護シート52の周縁部の全周がリテーナーリング28の凸部56とリテーナーリングホルダ50の凹部54との間に挟み込まれないサイズとし、キャリア24の吸引・吹出溝42と保護シート52とが連通するようにすることが好ましい。
【0041】
なお、本実施の形態においては、保護シート52の裏面に圧力測定シート53が貼着されているが、これに代えて、圧力測定シート53を単独で使用し、圧力測定シート53で保護シート52の役割まで分担させる構成も採用できる。
【0042】
キャリア24の吸引・吹出溝42により噴出されるエアは、キャリア押圧手段26により付与された押圧力により、キャリア24と圧力測定シート53との間にエア層を形成し、いわゆる静圧軸受の原理(エアーベアリングの原理)により、圧力測定シート53及び保護シート52を介してウェーハWを研磨パッド20に押し付ける。
【0043】
保護シート52は、キャリア24の吸引・吹出溝42によるエア層で形成されたエア動圧分布をウェーハWに伝達するのに十分な可撓性がある弾性部材であり、かつ、ウェーハWを傷つけず、汚染しない材料であることが求められる。
【0044】
また、リテーナーリング28が磨耗した際にも、これに追随して撓み量が変化できるだけの可撓性があり、かつ、研磨時にウェーハWと接触し摩擦することに対する充分な強度が求められる。
【0045】
保護シート52の強度が不足すると、保護シート52が破損したり、保護シート52に皺が生じ、正常な研磨作業が困難となる。一方、保護シート52の強度が大きすぎると、可撓性が不足し、リテーナーリング28が磨耗した際に、これに追随できなくなる。その結果、リテーナーリング28の交換頻度が増える。
【0046】
ところで、ウェーハWには、ノッチタイプとオリフラタイプとの2種類がある。オリフラタイプの場合、オリフラ部の影響を少なくするには、保護シート52の硬度は高いことが好ましい。
【0047】
一方、ノッチタイプの場合、研磨時にウェーハWとの摩擦に耐え得る充分な強度がある限りにおいて、保護シート52の硬度は低いことが好ましい。すなわち、保護シート52の可撓性が大きければ、保護シート52のリテーナーリング28への取り付け位置をウェーハWの上面より充分高くできる。これにより、リテーナーリング28の磨耗量が大きくても使用可能となり、リテーナーリング28の交換頻度を減らせる。
【0048】
保護シート52の厚さは、 0.1〜2mmであることが好ましい。保護シート52の厚さが2mm超では、ウェーハWの外周部付近において、保護シート52の曲率半径が大きくなり、ウェーハWの外周部を適正な押圧力で研磨できず、正常な研磨作業が困難となる。
【0049】
一方、保護シート52の厚さが0.1mm未満では、保護シート52の強度を維持するために、保護シート52の硬度を高くせざるを得ず、その結果、 ウェーハWの裏面に傷をつける可能性が高くなり、保護シートとしての機能を発揮できない。
【0050】
保護シート52の材質としては、ゴム系の材料としては、クロロプレンゴムやニトリルゴム等が、四フッ化エチレン樹脂等の樹脂材料としては、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、PTFE等が、ポリイミド系樹脂等の樹脂材料としては、PEEK、ベスペル(商品名)等が使用できる。
【0051】
リテーナーリング28は、その凸部56をリテーナーリングホルダ50の凹部54に嵌合させた後、ボルト58、58、…でねじ止めすることにより、リテーナーリングホルダ50に固定される。このため、リテーナーリング28には、一定の間隔でねじ穴60、60、…が形成され、リテーナーリングホルダ50には一定の間隔で貫通穴62、62、…が形成されている。
【0052】
また、リテーナーリング28に形成された凸部56と、リテーナーリングホルダ50に形成された凹部54は、それぞれ内周側の壁面54A、56Aがテーパ状に形成されており(テーパ部分を有し)、これにより嵌合作業が容易にできるようにされている。
【0053】
図2に示されるように、保護シート52が張設されたキャリア24の下部には、キャリア24と圧力測定シート53との間にエア層が形成される。ウェーハWは、このエア溜り部74を介してキャリア24に押圧される。このエア溜り部74は、キャリア24の吸引・吹出溝42からエアを吹出すことにより内圧が高められる。また、保護シート52に形成された孔52Aは、ウェーハWを保持して搬送する際には吸着用の孔として作用し、研磨時には、 エアの噴き出し用の孔として作用する。
【0054】
リテーナーリングホルダ50は、リング状に形成された取付部材64にスナップリング66を介して取り付けられている。スナップリング66は、リング状に形成され、その内周部には図3に示されるように、溝66Aが形成されている。このスナップリング66には切割りが形成されており、これにより拡縮可能に形成されている。リテーナーリングホルダ50と取付部材64は、その上端部外周と下端部外周に形成された外周フランジ部50A、64Aをスナップリング66に形成された溝66Aに嵌合させることにより、互いに一体化されて固定される。
【0055】
また、リテーナーリングホルダ50の内周部には内周フランジ部50Bが形成されており、この内周フランジ部50Bにキャリア24の外周部に形成されたフランジ部24Aが緩挿されている。これにより、キャリア24と保護シート52との間にエア層が形成される。
【0056】
取付部材64には、図2のリテーナーリング押圧部材68が連結されている。リテーナーリング28は、このリテーナーリング押圧部材68を介してリテーナーリング押圧手段30からの押圧力が伝達される。
【0057】
リテーナーリング押圧手段30は、ヘッド本体22の下面の中央部周縁に配置され、 リテーナーリング押圧部材68に押圧力を与えることにより、 これに結合しているリテーナリング28を研磨パッド20に押し付ける。このリテーナーリング押圧手段30も、好ましくはキャリア押圧手段26と同様にゴムシート製のエアバッグ70で構成される。エアバッグ70にはエアを供給するための空気供給機構72が連結され、この空気供給機構72には、図示しないポンプから圧送されるエアの圧力を調整するレギュレータ(不図示)が具備される。
【0058】
前記のごとく構成されたウェーハ研磨装置10のウェーハ研磨方法は次のとおりである。
【0059】
まず、ウェーハWをウェーハワーク保持ヘッド14で保持して研磨パッド20上に載置する。この際、キャリア24の下面に形成された吸引・吹出溝42を用いウェーハWを吸引保持する。この吸引のため、保護シート52には複数の孔52Aが形成されている(図3参照)。この孔52Aを介してウェーハWを吸引保持する。
【0060】
次に、図示しないポンプからエアバック46、70にエアを供給する。これと同時にキャリア24の吸引・吹出溝42からエアを吹出する。これにより、エア溜り部74の内圧が高くなるとともにエアバッグ46、70が膨らみ、ウェーハWとリテーナーリング28が所定の圧力で研磨パッド20に押し付けられる。この状態で研磨定盤12を図1A方向に回転させるとともに、ウェーハワーク保持ヘッド14を図1B方向に回転させる。そして、その回転する研磨パッド20上に図示しないノズルからスラリを供給する。これにより、ウェーハWの下面が研磨パッド20により研磨される。
【0061】
なお、保護シート52には複数の孔52Aが形成されているため(図3参照)、エア溜り部74に供給されたエアは、この孔52Aから保護シート52を介してウェーハWの裏面を押圧する。エア層の中に存在する保護シート52とウェーハWの裏面との間には、直接の押圧力は働かない。したがって、保護シート52及び圧力測定シート53の厚さムラがウェーハWの加工精度には影響を与えない。
【0062】
また、保護シート52には吸着用に複数の孔52Aが形成されているため、保護シート52とウェーハWの裏面との間には薄いエア層ができるが、保護シート52とウェーハWとの間にはエアの流れがほとんどなく、またエアの流れがあったとしても、エア量は非常に少ないので、スラリーの凝集が起らない。
【0063】
上述の研磨中に圧力測定シート53により測定された圧力分布のデータが収集され、これにより、ワーク保持ヘッド14に装備の記憶装置にデータが蓄積されたり、外部機器へデータが転送されたり、研磨中の圧力分布値と所定の基準値との比較がなされて研磨装置の制御が行われたり、研磨中の圧力分布値を使用した統計処理が行われたり、研磨中の圧力分布値を使用した統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測が行われたり、各種の処理が可能となる。その結果、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが有効に活用される。
【0064】
以上、本発明に係るワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置の実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
【0065】
たとえば、実施形態の例では、保護シート52の周囲を保持するリテーナ(リテーナーリングホルダ50とリテーナーリング28)が採用されているが、このようなリテーナを備えていないワーク保持ヘッドとすることもできる。
【0066】
また、実施形態の例では、キャリア24を保護シート52の上方に配し、エアの圧力を使用してウェーハWを押圧する構成としたが、キャリア24を圧力測定シート53(保護シート52)に物理的に接触させてウェーハWを押圧する構成とすることもできる。
【0067】
また、本実施の形態では、保護シート52を挟持したリテーナーリング28とリテーナーリングホルダ50とをボルト58で固定しているが、接着剤で接着して固定してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、保護シートが圧力測定シートにより構成されているか、保護シートの裏面に圧力測定シートが貼着されている。そして、圧力測定シートにより研磨中の圧力分布が測定可能となっている。したがって、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが収集できる。特に、リテーナを有する構成のワーク保持ヘッドは、ウェーハエッジ部の局所的な面内圧力分布のデータが収集でき、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェーハ研磨装置の全体構造を示す斜視図
【図2】ウェーハワーク保持ヘッドの構成を示す縦断面図
【図3】保護シートの挟持部の構成を示す断面図
【符号の説明】
10…ウェーハ研磨装置、12…研磨定盤、14…ウェーハワーク保持ヘッド、20…研磨パッド、24…キャリア、28…リテーナーリング、42…吸引・吹出溝、44…エア流路、46…エアバッグ、48…空気供給機構、50…リテーナーリングホルダ、52…保護シート、53…圧力測定シート、72…空気供給機構、74…エア溜り部、W…ウェーハ
【発明の属する技術分野】
本発明はワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置に係り、特に、化学的機械研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing )によってウェーハ等を研磨するのに好適なワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CMPによるウェーハの研磨は、回転する研磨パッドにウェーハを回転させながら所定の圧力で押し付け、その研磨パッドとウェーハとの間にメカノケミカル研磨剤を供給することにより行われる。この際、ウェーハは、その裏面側をキャリア又はワーク保持ヘッドに保持されて研磨パッドに押圧されて研磨される。
【0003】
このような研磨加工において、ワークの表面が平坦になるようにワークの全面を均一に除去することが求められている。その際の、重要な要因として、被研磨部と研磨パッドとの相対速度、被研磨部に印加される圧力、研磨剤の流れ、被研磨部の温度等が挙げられる。そして、これらの要因を解析することにより、理想的な研磨状態が設計できると期待されている。
【0004】
このうち、被研磨部と研磨パッドとの相対速度は計算で比較的容易に求まる。また、被研磨部に印加される圧力(面内圧力分布)は、静的な状態、すなわち研磨パッドの回転を停止させた状態では測定可能である。ところが、実際に必要なのは、動的な状態、すなわち研磨パッドを回転させた実際の研磨状態における面内圧力分布であり、従来はこの測定に工夫を要していた(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−232261号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は、CMPの終点検出には役立つものの、既述の各種の要因を解析することにより理想的な研磨状態を設計することには結びつきにくい。また、上記従来の技術では、ウェーハの研磨で課題となっている、ウェーハエッジ部の過剰磨耗に関する局所的な面内圧力分布のデータが収集しにくいという問題もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウェーハの品質(平坦性)が保て、ウェーハエッジ部の過剰磨耗が防げる、理想的な研磨状態の設計に役立つデータが収集可能であるとともに、安定した圧力分布状態を絶えず監視することが可能なワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、該保護シートを保持する保持ヘッド本体とから構成され、前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッドを提供する。
【0009】
また、本発明は、加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、リテーナと、前記保護シートをワークに向けて押し付けるキャリアとから構成され、前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッドを提供する。
【0010】
本発明によれば、保護シートが圧力測定シートにより構成されているか、保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されている。そして、圧力測定シートにより研磨中の圧力分布が測定可能となっている。したがって、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが収集できる。特に、リテーナを有する構成のワーク保持ヘッドは、ウェーハエッジ部の局所的な面内圧力分布のデータが収集でき、より好ましい。
【0011】
なお、本発明において、「保護シート」とは、弾性材料からなる可撓性のシート状体のみならず、薄板状のプレート状体(保護プレート)をも含むものである。このようなプレート状体であっても、同様の作用を奏することができるからである。
【0012】
また、「圧力測定シート」とは、シート状体のX、Y方向に所定ピッチで感圧部がマトリックス状に配列されたものであり、各感圧部の受ける圧力が端子部より電気信号として取り出せる構造のものである。シート状体の厚さは0.1mm程度であり、たとえば、ポリエステルフィルム、複数の行電極、感圧抵抗性物質層(インク層)、複数の列電極、ポリエステルフィルムの5層が積層されることにより構成される。感圧部のマトリックス数は、たとえば、44×44であり、感圧部の全体サイズは、たとえば、238×238mmである。このような圧力測定シートとしては、ニッタ株式会社製のもの(製品名:I−SCAN)、(製品名:C−SCAN)等が使用できる。
【0013】
また、本発明において、「ワーク保持ヘッド」とは、同様の構成の「キャリアヘッド」と称呼されるものも含むものである。
【0014】
本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを記憶する記憶装置を備えてなることが好ましい。ワーク保持ヘッドは回転するので、圧力測定シートの端子部と外部機器との接続に工夫を要する(たとえば、スリップリングを使用する)。この場合であっても、ワーク保持ヘッド自体に記憶装置、たとえばデータロガーを備えていればこのような問題は解消できる。
【0015】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを外部の装置に発信する発信装置を備えてなることが好ましい。この構成を採用することにより、上述の圧力測定シートの端子部と外部機器との接続に工夫を要するという問題点を解消して、外部機器へのデータの転送が行えるからである。なお、発信する形態としては、電波、光、超音波等が適用できる。
【0016】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値と所定の基準値との比較を行う比較手段を備え、該比較手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことが好ましい。
【0017】
このように、測定された値が所定の基準値を超える場合には、これを異常現象としてとらえ、適切な加工装置の制御を行う。このような加工装置の制御を行えば、不良品の除去、製品の歩留り向上等に一層役立てることができるからである。加工装置の制御としては、無視できない異常現象と判断して装置を停止させる、要注意の異常現象と判断して警報を発する(ブザー音等)、無視できる程度の現象と判断して処理を続行させる等が挙げられる。
【0018】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行うとともに、該統計処理結果と所定の基準値との比較を行う統計処理手段を備え、該統計処理手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことが好ましい。
【0019】
このように、統計処理を行い、統計処理結果と所定の基準値との比較を行えば、装置の異常検出が容易に行え、均一かつ安定した研磨に一層役立てることができるからである。統計処理としては、平均値算出、メジアン値算出、積算値算出、移動平均値算出等が挙げられる。加工装置の制御としては、前記と同様、無視できない異常現象と判断して装置を停止させる、要注意の異常現象と判断して警報を発する(ブザー音等)、無視できる程度の現象と判断して処理を続行させる等が挙げられる。
【0020】
また、本発明において、前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行う統計処理手段を備え、該統計処理手段による統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測を行う予測手段を備えたことが好ましい。
【0021】
このように、統計処理を行い、統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測を行うことができれば、装置の運転上便宜だからである。また、このような構成は、プリベンティブメンテナンスとして有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0023】
図1は、加工装置であるウェーハ研磨装置10の全体構成を示す斜視図である。同図に示されるようにウェーハ研磨装置10は、主として研磨定盤12とワーク保持ヘッド(ウェーハワーク保持ヘッド)14とで構成されている。
【0024】
研磨定盤12は円盤状に形成され、その下面中央には回転軸16が連結されている。研磨定盤12は、この回転軸16に連結されたモータ18を駆動することにより回転する。また、この研磨定盤12の上面には研磨パッド20が貼り付けられており、この研磨パッド20上に図示しないノズルからメカノケミカル研磨剤が供給される。
【0025】
ワーク保持ヘッドであるウェーハワーク保持ヘッド14は、 図2に示されるように、主としてヘッド本体22、キャリア24、キャリア押圧手段26、リテーナーリング28、 リテーナーリング押圧手段30、保護シート52、圧力測定シート53、エア制御手段等で構成されている。
【0026】
ヘッド本体22は円盤状に形成され、その上面中央には回転軸32が連結されている。ヘッド本体22は、この回転軸32に連結された図示しないモータに駆動されて回転する。
【0027】
キャリア24は円盤状に形成され、ヘッド本体22の下部中央に配置されている。キャリア24の上面中央部には円筒状の凹部34が形成されている。凹部34にはヘッド本体22の軸部36がピン38を介して嵌着されている。キャリア24には、このピン38を介してヘッド本体22から回転が伝達される。
【0028】
また、キャリア24の上面周縁部にはキャリア押圧部材40が設けられている。キャリア24には、このキャリア押圧部材40を介してキャリア押圧手段26から押圧力が伝達される。
【0029】
また、キャリア24の下面には、保護シート52にエアを噴射するエア供給経路であるエアの吸引・吹出溝42が形成されている。この吸引・吹出溝42には、キャリア24の内部に形成されたエア流路44が連通されている。エア流路44には図示しないエア配管を介して吸気ポンプと給気ポンプが接続されている。吸引・吹出溝42からのエアの吸引と吹出は、この吸気ポンプと給気ポンプとを切り替えることにより行われる。
【0030】
上記のエアの吸引・吹出溝42、エア流路44、エア配管、吸気ポンプ、給気ポンプ、および、吸気ポンプと給気ポンプとの切り替え手段、等でエア制御手段が構成される。
【0031】
キャリア押圧手段26は、 ヘッド本体22の下面外周部に配置され、 キャリア押圧部材40に押圧力を与えることにより、これに結合されたキャリア24に押圧力を伝達する。このキャリア押圧手段26は、 好ましくはエアの吸排気により膨張収縮するゴムシート製のエアバッグ46で構成される。エアバッグ46にはエアを供給するための空気供給機構48が連結され、この空気供給機構48には、図示しないポンプから圧送されるエアの圧力を調整するレギュレータ(不図示)が具備される。
【0032】
リテーナは、リテーナ本体であるホルダ(リテーナーリングホルダ)50とリテーナーリング28とより構成される。リテーナーリング28は、リング状に形成され、キャリア24の外周に配置される。このリテーナーリング28は、ウェーハワーク保持ヘッド14に設けられたリテーナーリングホルダ50に取り付けられ、その内周部には保護シート52が張設される。
【0033】
リテーナ本体であるリテーナーリングホルダ50はリング状に形成され、図2及び図3に示されるように、その下面には環状の凹部54が形成されている。一方、リテーナーリング28の上面には、この凹部54に嵌合する凸部56が形成されており、この凸部56をリテーナーリングホルダ50の凹部54に嵌合させることにより、リテーナーリング28がリテーナーリングホルダ50に装着される。
【0034】
リテーナーリングホルダ50の材質としては、各種金属材料が使用できる。特に研磨剤に対する耐食性、防錆効果等の点より、ステンレス鋼、アルマイト処理したアルミニウム等が好ましく使用できる。
【0035】
リテーナーリング28の材質としては、研磨パッド20により磨耗することを考慮した場合、所定以上の耐磨耗性があり、かつ研磨剤に混入しても不具合を生じさせない材料が好ましく、四フッ化エチレン樹脂等の樹脂材料としては、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、PTFE等が、ポリイミド系樹脂等の樹脂材料としては、PEEK、ベスペル(商品名)等が使用できる。これらのうち、特にPEEKが好ましく使用できる。
【0036】
保護シート52は、円形状に形成され、複数の孔52Aが開けられている。この保護シート52は、周縁部がリテーナーリング28とリテーナーリングホルダ50との間で挟持されることにより、リテーナーリング28の内側に張設される。すなわち、保護シート52は、薄い円盤状に形成されており、リテーナーリング28の取り付け時に、その周縁部をリテーナーリング28の凸部56とリテーナーリングホルダ50の凹部54との間に挟み込むことにより、リテーナーリング28の内側に張設される。このように張設することにより、保護シート52は取り付けと同時に外周方向に引っ張られ、全面に皺なく均一に張設される。
【0037】
保護シート52には、後述するボルト58、58、…が貫通するための複数の孔(図示略)が開けられている。
【0038】
保護シート52の裏面(図では上面)には、圧力測定シート53が貼着されている。圧力測定シート53のサイズは、ウェーハWのサイズより若干大きいことが好ましい。圧力測定シート53の保護シート52への貼着方法としては、各種接着剤、両面粘着テープ等による方法が採用できる。
【0039】
図3に示されるように、圧力測定シート53の端子取り出し部53Aは、リテーナーリングホルダ50及び後述する取付部材64に形成された貫通孔を経由して取付部材64の上面に導かれ、取付部材64の上面に設けられたコネクタ53Bに接続される。これにより、コネクタ53Bに接続される記憶装置(データロガー等)や発信装置(いずれも図示略)により、加工中の研磨圧力分布が収集できる。
【0040】
なお、後述するエアーベアリングの原理を機能させるために、圧力測定シート53にも保護シート52に設けられた複数の孔52Aに対応する複数の貫通孔が設けられていることが好ましい。感圧部のサイズや感圧部のピッチとの関係で、このような貫通孔を設けることができない場合には、保護シート52の周縁部の全周がリテーナーリング28の凸部56とリテーナーリングホルダ50の凹部54との間に挟み込まれないサイズとし、キャリア24の吸引・吹出溝42と保護シート52とが連通するようにすることが好ましい。
【0041】
なお、本実施の形態においては、保護シート52の裏面に圧力測定シート53が貼着されているが、これに代えて、圧力測定シート53を単独で使用し、圧力測定シート53で保護シート52の役割まで分担させる構成も採用できる。
【0042】
キャリア24の吸引・吹出溝42により噴出されるエアは、キャリア押圧手段26により付与された押圧力により、キャリア24と圧力測定シート53との間にエア層を形成し、いわゆる静圧軸受の原理(エアーベアリングの原理)により、圧力測定シート53及び保護シート52を介してウェーハWを研磨パッド20に押し付ける。
【0043】
保護シート52は、キャリア24の吸引・吹出溝42によるエア層で形成されたエア動圧分布をウェーハWに伝達するのに十分な可撓性がある弾性部材であり、かつ、ウェーハWを傷つけず、汚染しない材料であることが求められる。
【0044】
また、リテーナーリング28が磨耗した際にも、これに追随して撓み量が変化できるだけの可撓性があり、かつ、研磨時にウェーハWと接触し摩擦することに対する充分な強度が求められる。
【0045】
保護シート52の強度が不足すると、保護シート52が破損したり、保護シート52に皺が生じ、正常な研磨作業が困難となる。一方、保護シート52の強度が大きすぎると、可撓性が不足し、リテーナーリング28が磨耗した際に、これに追随できなくなる。その結果、リテーナーリング28の交換頻度が増える。
【0046】
ところで、ウェーハWには、ノッチタイプとオリフラタイプとの2種類がある。オリフラタイプの場合、オリフラ部の影響を少なくするには、保護シート52の硬度は高いことが好ましい。
【0047】
一方、ノッチタイプの場合、研磨時にウェーハWとの摩擦に耐え得る充分な強度がある限りにおいて、保護シート52の硬度は低いことが好ましい。すなわち、保護シート52の可撓性が大きければ、保護シート52のリテーナーリング28への取り付け位置をウェーハWの上面より充分高くできる。これにより、リテーナーリング28の磨耗量が大きくても使用可能となり、リテーナーリング28の交換頻度を減らせる。
【0048】
保護シート52の厚さは、 0.1〜2mmであることが好ましい。保護シート52の厚さが2mm超では、ウェーハWの外周部付近において、保護シート52の曲率半径が大きくなり、ウェーハWの外周部を適正な押圧力で研磨できず、正常な研磨作業が困難となる。
【0049】
一方、保護シート52の厚さが0.1mm未満では、保護シート52の強度を維持するために、保護シート52の硬度を高くせざるを得ず、その結果、 ウェーハWの裏面に傷をつける可能性が高くなり、保護シートとしての機能を発揮できない。
【0050】
保護シート52の材質としては、ゴム系の材料としては、クロロプレンゴムやニトリルゴム等が、四フッ化エチレン樹脂等の樹脂材料としては、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、PTFE等が、ポリイミド系樹脂等の樹脂材料としては、PEEK、ベスペル(商品名)等が使用できる。
【0051】
リテーナーリング28は、その凸部56をリテーナーリングホルダ50の凹部54に嵌合させた後、ボルト58、58、…でねじ止めすることにより、リテーナーリングホルダ50に固定される。このため、リテーナーリング28には、一定の間隔でねじ穴60、60、…が形成され、リテーナーリングホルダ50には一定の間隔で貫通穴62、62、…が形成されている。
【0052】
また、リテーナーリング28に形成された凸部56と、リテーナーリングホルダ50に形成された凹部54は、それぞれ内周側の壁面54A、56Aがテーパ状に形成されており(テーパ部分を有し)、これにより嵌合作業が容易にできるようにされている。
【0053】
図2に示されるように、保護シート52が張設されたキャリア24の下部には、キャリア24と圧力測定シート53との間にエア層が形成される。ウェーハWは、このエア溜り部74を介してキャリア24に押圧される。このエア溜り部74は、キャリア24の吸引・吹出溝42からエアを吹出すことにより内圧が高められる。また、保護シート52に形成された孔52Aは、ウェーハWを保持して搬送する際には吸着用の孔として作用し、研磨時には、 エアの噴き出し用の孔として作用する。
【0054】
リテーナーリングホルダ50は、リング状に形成された取付部材64にスナップリング66を介して取り付けられている。スナップリング66は、リング状に形成され、その内周部には図3に示されるように、溝66Aが形成されている。このスナップリング66には切割りが形成されており、これにより拡縮可能に形成されている。リテーナーリングホルダ50と取付部材64は、その上端部外周と下端部外周に形成された外周フランジ部50A、64Aをスナップリング66に形成された溝66Aに嵌合させることにより、互いに一体化されて固定される。
【0055】
また、リテーナーリングホルダ50の内周部には内周フランジ部50Bが形成されており、この内周フランジ部50Bにキャリア24の外周部に形成されたフランジ部24Aが緩挿されている。これにより、キャリア24と保護シート52との間にエア層が形成される。
【0056】
取付部材64には、図2のリテーナーリング押圧部材68が連結されている。リテーナーリング28は、このリテーナーリング押圧部材68を介してリテーナーリング押圧手段30からの押圧力が伝達される。
【0057】
リテーナーリング押圧手段30は、ヘッド本体22の下面の中央部周縁に配置され、 リテーナーリング押圧部材68に押圧力を与えることにより、 これに結合しているリテーナリング28を研磨パッド20に押し付ける。このリテーナーリング押圧手段30も、好ましくはキャリア押圧手段26と同様にゴムシート製のエアバッグ70で構成される。エアバッグ70にはエアを供給するための空気供給機構72が連結され、この空気供給機構72には、図示しないポンプから圧送されるエアの圧力を調整するレギュレータ(不図示)が具備される。
【0058】
前記のごとく構成されたウェーハ研磨装置10のウェーハ研磨方法は次のとおりである。
【0059】
まず、ウェーハWをウェーハワーク保持ヘッド14で保持して研磨パッド20上に載置する。この際、キャリア24の下面に形成された吸引・吹出溝42を用いウェーハWを吸引保持する。この吸引のため、保護シート52には複数の孔52Aが形成されている(図3参照)。この孔52Aを介してウェーハWを吸引保持する。
【0060】
次に、図示しないポンプからエアバック46、70にエアを供給する。これと同時にキャリア24の吸引・吹出溝42からエアを吹出する。これにより、エア溜り部74の内圧が高くなるとともにエアバッグ46、70が膨らみ、ウェーハWとリテーナーリング28が所定の圧力で研磨パッド20に押し付けられる。この状態で研磨定盤12を図1A方向に回転させるとともに、ウェーハワーク保持ヘッド14を図1B方向に回転させる。そして、その回転する研磨パッド20上に図示しないノズルからスラリを供給する。これにより、ウェーハWの下面が研磨パッド20により研磨される。
【0061】
なお、保護シート52には複数の孔52Aが形成されているため(図3参照)、エア溜り部74に供給されたエアは、この孔52Aから保護シート52を介してウェーハWの裏面を押圧する。エア層の中に存在する保護シート52とウェーハWの裏面との間には、直接の押圧力は働かない。したがって、保護シート52及び圧力測定シート53の厚さムラがウェーハWの加工精度には影響を与えない。
【0062】
また、保護シート52には吸着用に複数の孔52Aが形成されているため、保護シート52とウェーハWの裏面との間には薄いエア層ができるが、保護シート52とウェーハWとの間にはエアの流れがほとんどなく、またエアの流れがあったとしても、エア量は非常に少ないので、スラリーの凝集が起らない。
【0063】
上述の研磨中に圧力測定シート53により測定された圧力分布のデータが収集され、これにより、ワーク保持ヘッド14に装備の記憶装置にデータが蓄積されたり、外部機器へデータが転送されたり、研磨中の圧力分布値と所定の基準値との比較がなされて研磨装置の制御が行われたり、研磨中の圧力分布値を使用した統計処理が行われたり、研磨中の圧力分布値を使用した統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測が行われたり、各種の処理が可能となる。その結果、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが有効に活用される。
【0064】
以上、本発明に係るワーク保持ヘッド及び該ワーク保持ヘッドを有する加工装置の実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
【0065】
たとえば、実施形態の例では、保護シート52の周囲を保持するリテーナ(リテーナーリングホルダ50とリテーナーリング28)が採用されているが、このようなリテーナを備えていないワーク保持ヘッドとすることもできる。
【0066】
また、実施形態の例では、キャリア24を保護シート52の上方に配し、エアの圧力を使用してウェーハWを押圧する構成としたが、キャリア24を圧力測定シート53(保護シート52)に物理的に接触させてウェーハWを押圧する構成とすることもできる。
【0067】
また、本実施の形態では、保護シート52を挟持したリテーナーリング28とリテーナーリングホルダ50とをボルト58で固定しているが、接着剤で接着して固定してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、保護シートが圧力測定シートにより構成されているか、保護シートの裏面に圧力測定シートが貼着されている。そして、圧力測定シートにより研磨中の圧力分布が測定可能となっている。したがって、理想的な研磨状態の設計に役立つデータとしての、加工中の圧力分布データが収集できる。特に、リテーナを有する構成のワーク保持ヘッドは、ウェーハエッジ部の局所的な面内圧力分布のデータが収集でき、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェーハ研磨装置の全体構造を示す斜視図
【図2】ウェーハワーク保持ヘッドの構成を示す縦断面図
【図3】保護シートの挟持部の構成を示す断面図
【符号の説明】
10…ウェーハ研磨装置、12…研磨定盤、14…ウェーハワーク保持ヘッド、20…研磨パッド、24…キャリア、28…リテーナーリング、42…吸引・吹出溝、44…エア流路、46…エアバッグ、48…空気供給機構、50…リテーナーリングホルダ、52…保護シート、53…圧力測定シート、72…空気供給機構、74…エア溜り部、W…ウェーハ
Claims (8)
- 加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、
前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、該保護シートを保持する保持ヘッド本体とから構成され、
前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッド。 - 加工装置において、ワークを保持しながら該ワークを研磨パッドに押し付けて研磨するワーク保持ヘッドであって、
前記ワークを前記研磨パッドに押し付ける保護シートと、リテーナと、前記保護シートをワークに向けて押し付けるキャリアとから構成され、
前記保護シートが複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっており、又は、前記保護シートの表面若しくは裏面に圧力測定シートが貼着されており、該圧力測定シート又は前記保護シートにより研磨中の複数箇所の圧力を略同時に測定可能となっていることを特徴とするワーク保持ヘッド。 - 前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを記憶する記憶装置を備えてなることを特徴とするワーク保持ヘッド。
- 前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の圧力データを外部の装置に発信する発信装置を備えてなることを特徴とするワーク保持ヘッド。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワーク保持ヘッドを有する加工装置。
- 前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値と所定の基準値との比較を行う比較手段を備え、
該比較手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする加工装置。 - 前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行うとともに、該統計処理結果と所定の基準値との比較を行う統計処理手段を備え、
該統計処理手段による比較結果により加工装置の制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする加工装置。 - 前記圧力測定シート又は前記保護シートにより測定された研磨中の複数箇所の圧力値を使用した統計処理を行う統計処理手段を備え、
該統計処理手段による統計処理結果により研磨量の面内分布の予測又は研磨速度の予測を行う予測手段を備えたことを特徴とする加工装置。
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2003
- 2003-07-18 JP JP2003199139A patent/JP2005034935A/ja active Pending
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