JP2005033275A - 非可逆回路素子 - Google Patents

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JP2005033275A
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Minoru Ueda
穣 上田
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Abstract

【課題】3つの中心導体を積層した基板を具えると共に、第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗を前記基板に重ねて配備し、然も、3つの中心導体を第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗に簡易な組立作業により接続可能な非可逆回路素子の構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る非可逆回路素子は、上シールド板11と下シールド板12とを組み合せて、磁気閉回路を形成し、該磁気閉回路内に、永久磁石13、中心導体積層基板を具えた磁性組立体2を配備し、下シールド板12の裏面に対向して、第1乃至第3整合用コンデンサ51、52、53、終端抵抗55及び接続部材6を配備して構成されている。該接続部材6は、入力端子60及び出力端子63を具えると共に、中心導体積層基板3の中心導体31、32、33と第1乃至第3整合用コンデンサ51、52、53及び終端抵抗55を接続すべき第1乃至第3の信号線路を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、VHF、UHF、SHF等の無線周波数帯域の伝送回路に用いられるアイソレータ、サーキュレータなどの非可逆回路素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機においては、図24に示す如く、送信回路の増幅器PAと送受信アンテナとの間にアイソレータを配備して、アンテナから増幅器PAに戻ってくる反射信号を吸収して増幅器PAを保護し、更には、増幅器PAの負荷インピーダンスを安定させて、アンテナのインピーダンス変動に拘わらず増幅器PAの安定動作を図ることが行なわれている(例えば非特許文献1参照)。
アイソレータは、信号の伝送方向には減衰量が極めて小さく、逆方向には減衰量が極めて大きい特性を有している。
【0003】
ところで、近年の受動部品の小型化に伴って、受動部品を表面実装したマイクロ波装置の小型化が急速に進んでおり、この様な状況の下、マイクロ波非相反素子である集中定数型アイソレータの小型化が望まれている。
上述の如き要求に対して、例えば図25に示すアイソレータが提案されている(特許文献1参照)。該アイソレータは、磁性体金属からなるシールドボックス(9)と磁性体金属からなる下シールド板(90)とを組み合せて磁気閉回路を形成し、該磁気閉回路内に、永久磁石(92)及び磁性組立体(93)を配備すると共に、下シールド板(90)の裏面に対向させて、回路基板(91)を配備して構成されている。
【0004】
磁性組立体(93)は、フェライトからなる直方体状の磁性体(94)と、該磁性体(94)の周囲に巻き付けられた3枚の中心導体(95)(96)(97)とから構成されている。これらの中心導体(95)(96)(97)は、絶縁シート(図示省略)を介して互いに重ねられると共に、磁性体(94)の表面にて120度の角度で交差させて配置され、各中心導体(95)(96)(97)の両端は、磁性体の裏面を含む平面上にて外方に突出している。
【0005】
回路基板(91)には、下シールド板(90)と対向する位置にアース部(100)が形成されると共に、該アース部(100)の周囲に、第1乃至第3の整合用コンデンサ(98a)(98b)(98c)が配置されている。又、第1整合用コンデンサ(98a)に連結して外部接続用の入力端子(101)が形成されると共に、第2整合用コンデンサ(98b)に連結して外部接続用の出力端子(102)が形成され、更に第3整合用コンデンサ(98c)に連結して終端抵抗(99)が配備されている。前記3枚の中心導体(95)(96)(97)の一方の端部は第1乃至第3整合用コンデンサ(98a)(98b)(98c)にそれぞれ接合されると共に、1枚の中心導体(97)の一方の端部は終端抵抗(99)に接合され、他の2枚の中心導体(95)(96)の一方の端部は、入力端子(101)及び出力端子(102)にそれぞれ接合されている。又、第1乃至第3中心導体(95)(96)(97)の他方の端部は、アース部(100)に接合されている。
【0006】
上記アイソレータにおいては、第1乃至第3整合用コンデンサ(98a)(98b)(98c)及び終端抵抗(99)が磁気閉回路の下方に配備されているので、磁気閉回路の配置スペースを小さくすることが出来、これによってアイソレータ全体を小型化することが可能である。
【0007】
ところで、上述のアイソレータにおいて、中心導体の交差角度は、アイソレータの特性を左右する重要な要素であり、例えば120度が最適値となる。
しかしながら、磁性体の周囲に3枚の中心導体を巻き付ける作業においては、特に左右の中心導体を磁性体の側面に密着させて折り曲げることにより、磁性体の表面に伸びる導体部分の傾斜角度を規定していたので、中心導体の交差角度を上述の如き高精度に設定することは困難であった。
【0008】
そこで、所定の傾斜角度を有する3つの中心導体をそれぞれ矩形状の誘電シートに印刷して、これらの誘電シートを積層することによって1体の中心導体積層基板を構成することが提案されている(特許文献2参照)。
この様な中心導体積層基板を装備したアイソレータによれば、その組立工程において、各中心導体が印刷された誘電シートを積層することにより、3つの中心導体が所定の角度で正確に交差するので、磁性組立体の組立精度が向上すると共に、組立作業の効率が向上する。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−261513号公報[H01P1/36]
【特許文献2】
特開11−298207号公報[H01P1/383]
【非特許文献1】
雑誌「電子材料」1994年4月号第96頁〜第98頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗を磁気閉回路の下方に重ねて配備する構成によってアイソレータの小型化が可能となり、中心導体積層基板を配備する構成によって組立精度の向上が可能となるが、これら2つの構成を共に採用せんとした場合、中心導体積層基板と第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗とは互いに離間することとなるため、両者を電気的に接続するための適切な接続構造が必要となる。しかしながら、この様な接続構造についてはこれまでに知られていない。例えば、両者を複数本のリード線を用いて接続することが考えられるが、これによってアイソレータの組立作業が煩雑となる問題がある。
そこで本発明の目的は、3つの中心導体を積層した基板を具えると共に、第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗を前記基板に重ねて配備し、然も、3つの中心導体を第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗に簡易な組立作業によって接続することが出来る非可逆回路素子の構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る非可逆回路素子においては、磁気シールドされた空間の内部に永久磁石(13)が配置されると共に、該永久磁石(13)の裏面に重ねて磁性組立体(2)が配備され、該磁性組立体(2)は、中心導体積層基板(3)と磁性体(4)とを重ね合わせて構成され、中心導体積層基板(3)は、所定の交差角度で積層された第1乃至第3の中心導体(31)(32)(33)を具え、中心導体積層基板(3)の裏面に、第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)とそれぞれ繋がる第1乃至第3の導体端子部が形成され、磁性組立体(2)の裏面に対向して、第1乃至第3の整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)が同一平面上に配置されると共に、第1乃至第3の信号線路と外部接続用の入力端子(60)及び出力端子(63)を有する電気接続体が配備されている。中心導体積層基板(3)の第1導体端子部は、電気接続体の第1信号線路を介して第1整合コンデンサ(51)及び入力端子(60)に接続され、第2導体端子部は、第2信号線路を介して第2整合コンデンサ(52)及び出力端子(63)に接続され、第3導体端子部は、第3信号線路を介して第3整合コンデンサ(53)及び終端抵抗(55)に接続されている。
【0012】
本発明に係る非可逆回路素子は、永久磁石(13)、磁性組立体(2)、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、終端抵抗(55)及び電気接続体を組み立てて構成される1つの組立体であって、電気接続体は、その1つの構成要素として組立体に組み込まれることにより、中心導体積層基板(3)の第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)を第1乃至第3の整合用コンデンサ(51)(52)(53)、終端抵抗(55)、外部接続用の入力端子(60)及び出力端子(63)に接続するものであるので、非可逆回路素子の一連の組立作業によって電気的接続も行なわれることになる。
【0013】
具体的構成において、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)は、前記磁気シールドされた空間の外部に配備されている。
該具体的構成によれば、磁気シールドされた空間内に永久磁石(13)及び磁性組立体(2)のみを配備すればよいので、磁気シールドすべき空間は、永久磁石(13)及び磁性組立体(2)が占める容積まで狭くなる。
【0014】
又、具体的構成において、永久磁石(13)及び磁性組立体(2)は、一対のシールド板(11)(12)によって狭持され、両シールド板(11)(12)の間に前記磁気シールドされた空間が形成されている。
該具体的構成においては、磁性組立体(2)と第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の間に下シールド板(12)が介在することになるが、電気接続体によって、下シールド板(12)を迂回する第1乃至第3信号線路を構成することにより、第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)を、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、終端抵抗(55)、入力端子(60)及び出力端子(63)に接続することが出来る。
【0015】
他の具体的構成において、電気接続体は、接続部材(6)によって構成され、該接続部材(6)は、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の配置面と平行に拡がる底板(7)と、該底板(7)の両端部に突設されて中心導体積層基板(3)の裏面に至る一対の側板(8)(8)とから構成され、前記第1乃至第3信号線路はそれぞれ、一対の側板(8)(8)及び底板(7)に形成された垂直線路部と、底板(7)に形成された水平線路部とを有している。
或いは、電気接続体は、第1接続部材(61)と第2接続部材(62)とから構成され、第1接続部材(61)は、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の配置面と平行に拡がる底板(70)と、該底板(70)の両端部に突設された一対の中間板(81)(81)と、該中間板(81)(81)の表面に突設されて中心導体積層基板(3)の裏面に至る一対の側板(80)(80)とから構成されており、第2接続部材(62)は平板状を呈して、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の表面に対向している。前記第1乃至第3信号線路はそれぞれ、第1接続部材(61)の一対の側板(80)(80)、一対の中間板(81)(81)及び底板(70)に形成された垂直線路部と、一対の中間板(81)(81)に形成された第1水平線路部と、第2接続部材(62)に形成された第2水平線路部とを有している。
【0016】
上記具体的構成によれば、第1乃至第3信号線路がそれぞれ垂直線路部と水平線路部によって形成されるので、製造工程におけるこれらの信号線路の形成が容易なものとなる。
【0017】
例えば、垂直線路部は、前記接続部材(6)の一対の側板(8)(8)に形成された接続端子部から底板(7)の裏面までを貫通するスルーホール(66)と、該スルーホール(66)の内周面を覆う導体層とから構成することが出来、その作製には、従来より回路基板の層間接続構造として知られているスルーホールによる接続技術を採用することが出来る。
又、水平線路部は、前記底板(7)の表面に帯状の導体層を形成して構成することが出来、その作製には、従来よりプリント配線基板の配線構造として知られているエッチングによる薄膜形成技術を採用することが出来る。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る非可逆回路素子によれば、中心導体積層基板を具えた構造によって組立精度の向上が可能であると共に、第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗を前記基板に重ねて配備した構造によって小型化が可能であり、然も、電気的接続に組立体の1構成要素として電気接続体を採用した構造により組立工程の簡易化が実現される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をアイソレータに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
第1実施例
本実施例のアイソレータ(1)は、図1〜図3に示す如く、磁性体金属からなるU字状の上シールド板(11)と磁性体金属からなるU字状の下シールド板(12)とを組み合せて、磁気閉回路を形成し、該磁気閉回路内に、永久磁石(13)、磁性組立体(2)を配備し、下シールド板(12)の裏面に対向して、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)が形成されたコンデンサ基板(5)と、接続素子(54)及び終端抵抗(55)とを同一面上に配備し、更にコンデンサ基板(5)の裏面に対向して、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、接続素子(54)及び終端抵抗(55)を包囲するU字状の接続部材(6)を配備しており、これらの構成部材が1体化されて1つの組立体を構成している。又、接続部材(6)の裏面には、外部接続用の入力端子(60)及び出力端子(63)が形成されている。
【0020】
磁性組立体(2)は、フェライトからなる直方体状の磁性体(4)と、該磁性体(4)の表面に配置された中間板状の中心導体積層基板(3)とから構成されている。中心導体積層基板(3)は、互いに電気絶縁されて積層された第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)を具え、これらの中心導体(31)(32)(33)は、中心導体積層基板(3)の中央部で120度に交差している。
図6に示す如く、中心導体積層基板(3)の裏面には、第1中心導体(31)の両端部に一対の導体端子部a、fが形成され、第2中心導体(32)の両端部一対の導体端子部c、dが形成され、更に第3中心導体(33)の両端部に一対の導体端子部b、eが形成されている。
又、図1に示す下シールド板(12)の裏面は、銀からなる導電層(16)によって覆われている。
【0021】
接続部材(6)は、図9〜図11に示す如く、底板(7)の両端部に一対の側板(8)(8)を突設して構成されている。両側板(8)(8)の表面には、前記中心導体積層基板(3)の導体端子部a〜fと対向する位置に、第1乃至第6接続端子部(64a)〜(64f)が形成されている。又、接続部材(6)には、両側板(8)(8)の接続端子部(64a)〜(64f)から底板(7)の裏面まで垂直に貫通する6本のスルーホール(66)が形成されており、該スルーホール(66)の内周面は、銅からなる導電層(図示省略)によって覆われている。
【0022】
図9及び図10に示す如く、底板(7)の表面には、該底板(7)の左側部から中央部に向けて伸びる帯状の第1金属層(71)及び第2金属層(72)が形成されており、第1接続端子部(64a)から伸びるスルーホール(66)が第1金属層(71)の基端部と交叉すると共に、第3接続端子部(64c)から伸びるスルーホール(66)が第2金属層(72)の基端部と交叉している。又、底板(7)の右側部から中央部に向けて十字状の第3金属層(73)が形成されており、第5接続端子部(64e)から伸びるスルーホール(66)が第3金属層(73)の基端部と交叉している。又、第3金属層(73)には、第1金属層(71)の近傍に、第1終端接続部(74)が設けられている。更に、第1金属層(71)の近傍には、素子接続部(77)及び第2終端接続部(79)が形成されている。底板(7)には、素子接続部(77)及び第2終端接続部(79)から底板(7)の裏面まで貫通するスルーホール(75)が開設され、該スルーホール(75)の内周面は、銅からなる導電層(図示省略)によって覆われている。
【0023】
図11に示す如く、底板(7)の裏面には、前記第1接続端子部(64a)から伸びるスルーホール(66)の開口縁に、外部接続用の入力端子(60)が形成されると共に、前記第3接続端子部(64c)から伸びるスルーホール(66)の開口縁に、外部接続用の出力端子(63)が形成されている。
又、底板(7)の裏面は、入力端子(60)の周囲と、出力端子(63)の周囲と、前記第5接続端子部(64e)から伸びるスルーホール(66)の開口の周囲とを除く領域に、導電層からなるアース部(76)が形成されている。
【0024】
斯くして、スルーホール(66)の内周面に形成された導電層によって、第1接続端子部(64a)が第1金属層(71)及び入力端子(60)と電気的に接続されると共に、第3接続端子部(64c)が第2金属層(72)及び出力端子(63)と電気的に接続され、更に第5接続端子部(64e)が第3金属層(73)及びアース部(76)と電気的に接続されている。又、第2、第4及び第6接続端子部(64b)(64d)(64f)は、アース部(76)と電気的に接続されている。
更に素子接続部(77)及び第2終端接続部(79)も同様に、スルーホール(75)の内周面に形成された導電層によってアース部(76)と電気的に接続されている。
【0025】
図12に示す如く、コンデンサ基板(5)は平板状の誘電板(5a)を具え、該誘電板(5a)の表面に上面電極(56)を形成すると共に裏面に第1乃至第3下面電極(57)(58)(59)を形成して、前記第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)を構成している。即ち、第1整合用コンデンサ(51)は、上面電極(56)に帯状の第1下面電極(57)を対向させて形成され、第2整合用コンデンサ(52)は、上面電極(56)に帯状の第2下面電極(58)を対向させて形成され、第3整合用コンデンサ(53)は、上面電極(56)にT字状の第3下面電極(59)を対向させて形成されている。
又、終端抵抗(55)及び接続素子(54)は、コンデンサ基板(5)に近接して配備されており、終端抵抗(55)の両端部は、第1乃至第3下面電極(57)(58)(59)と同一平面上に配備されている。
【0026】
上記アイソレータ(1)を構成する中心導体積層基板(3)の製造工程においては、先ず、図4に示す如く、扁平な絶縁板の表面に圧延銅を貼着してなる片面銅張板(36)と、扁平な絶縁板の表面と裏面に圧延銅を貼着してなる両面銅張板(37)とを作製して、両銅張板(36)(37)を互いに接着することにより、図5に示す積層基板(30)を作製する。尚、両銅張板(36)(37)を接着する前に、両面銅張板(37)表面の圧延銅にエッチング処理を施すことにより、第3中心導体(33)を形成しておく。
【0027】
次に図6に示す様に、積層基板(30)の左右両側部に、スルーホールとなる貫通孔(35)を3つずつ開設する。尚、積層基板(30)の各側部に形成された3つの貫通孔(35)(35)(35)の内、中央の貫通孔(35)は中心導体(33)の両端部を貫通させる。
その後、図7に示す如く、積層基板(30)に銅鍍金処理を施すことにより、積層基板(30)の表面と裏面、及び貫通孔(35)の内周面を覆って、導電層を形成する。そして、貫通孔(35)及びその開口縁を保護した状態で、積層基板(30)にエッチング処理を施す。
最後に、積層基板(30)の裏面に、貫通孔(35)の内周面に形成された導電層を介して各中心導体(31)(32)(33)の両端部と電気的に接続された導体端子部a〜fを形成する。
この結果、図6に示す中心導体積層基板(3)が得られ、該中心導体積層基板(3)においては、3つの中心導体(31)(32)(33)の交差角度が高精度で120度に設定されることになる。
【0028】
接続部材(6)の製造工程においては、図8及び図10に示す如く、先ず、底板(7)の表面に鍍金処理を施した後、エッチング処理を施して、第1乃至第3金属層(71)(72)(73)、両終端接続部(74)(79)及び素子接続部(77)を形成する。
次に、図9に示す如く、底板(7)の両端部に一対の側板(8)(8)を固定する。そして、一対の側板(8)(8)の表面から底板(7)の裏面まで貫通するスルーホール(66)を、各側板(8)に対して3つずつ開設すると共に、底板(7)の表面の素子接続部(77)及び第2終端接続部(79)から底板(7)の裏面までを貫通するスルーホール(75)を開設した後、これらのスルーホール(66)(75)の内周面に銅鍍金処理を施して導電層を形成する。更に、図11に示す如く、底板(7)の裏面に導電層からなるアース部(76)を形成する。
【0029】
最後に、図9に示す如く、一対の側板(8)(8)の表面に、各スルーホール(66)の開口を包囲して接続端子部(64a)〜(64f)を形成する。又、底板(7)の裏面に、第1接続端子部(64a)から伸びるスルーホール(66)の開口を包囲して入力端子(60)を形成すると共に、第3接続端子部(64c)から伸びるスルーホール(66)の開口を包囲して出力端子(63)を形成する。
【0030】
この様にして作製された接続部材(6)においては、両側板(8)(8)及び底板(7)に開設されたスルーホール(66)の内周面を覆う導電層が、第1乃至第6接続端子部(64a)〜(64f)から垂直下方に伸びる垂直線路部を形成すると共に、底板(7)の表面に形成された第1乃至第3金属層(71)(72)(73)が水平線路部を形成しており、これによって、第1乃至第6接続端子部(64a)〜(64f)は、垂直線路部と水平線路部とから構成される第1乃至第6の信号線路をそれぞれ有することになる。
【0031】
上述の如く中心導体積層基板(3)及び接続部材(6)を作製した後、図1に示すアイソレータ(1)を組み立てる。組立においては、アイソレータ(1)を構成する複数の部品の接合面間にクリーム半田を介在させて、リフロー処理を施すことによって、これらの部品を互いに接合し一体化する。
【0032】
これによって得られたアイソレータ(1)においては、第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)の各導体端子部a〜fが接続部材(6)の各接続端子部(64a)〜(64f)にそれぞれ接合されると共に、第1金属層(71)が第1整合用コンデンサ(51)の第1下面電極(57)に接合され、第2金属層(72)が第2整合用コンデンサ(52)に第2下面電極(58)接合され、第3金属層(73)が第3整合用コンデンサ(53)の下面電極(59)に接合されている。又、第3金属層(73)の第1終端接続部が終端抵抗(55)の一方の端部に接合されると共に、底板(7)の第2終端接続部が終端抵抗(55)の他方の端部に接合されている。又、上面電極(56)及び接続素子(54)の一方の端部が下シールド板(12)の裏面に接合されると共に、接続素子(54)の他方の端部が底板(7)の第2終端接続部(79)に接合されている。
【0033】
この結果、第1中心導体(31)の導体端子部aは、第1の信号線路を介して第1整合用コンデンサ(51)及び入力端子(60)に接続されると共に、第2中心導体(32)の導体端子部cは、第2の信号線路を介して第2整合用コンデンサ(52)及び出力端子(63)に接続され、第3中心導体(33)の導体端子部eは、第3の信号線路を介して第3整合用コンデンサ(53)及び終端抵抗(55)に接続されることになる。又、その他の導体端子部b、d及びeは、第2、第4及び第6の信号線路を介して底板(7)のアース部(76)に接続されることになる。
【0034】
図13は、上述したアイソレータ(1)を構成する複数の部品の電気的な接続状態を表わしている。図示の如く、第1中心導体(31)の一方の導体端子部aは、接続部材(6)の第1接続端子部(64a)に接合され、該第1接続端子部(64a)は、入力端子(60)に接続されている。又、第1接続端子部(64a)から入力端子(60)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は、第1金属層(71)、第1整合用コンデンサ(51)、下シールド板(12)の被覆層(16)、接続素子(54)及び接続部材(6)の素子接続部(77)を介してアース部(76)に接続されている。又、第1中心導体(31)の他方の導体端子部fは、接続部材(6)の第6接続端子部(64f)に接続され、該第6接続端子部(64f)は、アース部(76)に接続されている。
【0035】
又、第2中心導体(32)の一方の導体端子部cは、接続部材(6)の第3接続端子部(64c)に接合され、該第3接続端子部(64c)は、出力端子(63)に接続されている。又、第3接続端子部(64c)から出力端子(63)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は、第2金属層(72)、第2整合用コンデンサ(52)、下シールド板(12)の被覆層(16)、接続素子(54)及び接続部材(6)の素子接続部(77)を介してアース部(76)に接続されている。又、第2中心導体(32)の他方の導体端子部dは、接続部材(6)の第4接続端子部(64d)に接続され、該第4接続端子部(64d)は、アース部(76)に接続されている。
【0036】
第3中心導体(33)の一方の導体端子部bは、接続部材(6)の第2接続端子部(64b)に接合され、該第2接続端子部(64b)は、接続部材(6)のアース部(76)に接続されている。又、第3中心導体(33)の他方の導体端子部eは、接続部材(6)の第5接続端子部(64e)に接続され、該第5接続端子部(64e)は、接続部材(6)の第3金属層(73)、第3整合用コンデンサ(53)、下シールド板(12)の被覆層(16)、接続素子(54)及び素子接続部(77)を介してアース部(76)に接続されている。又、第3金属層(73)には、第1終端接続部(74)が設けられており、該第1終端接続部(74)は、終端抵抗(55)、第2終端接続部(79)を介して接続部材(6)のアース部(76)に接続されている。
【0037】
上記アイソレータ(1)においては、入力端子(60)に入力された信号が第1中心導体(31)の一方の導体端子部aに伝わると、該信号は、第1中心導体(31)を伝わった後、永久磁石(13)からの磁界を受けてマイクロ波の進行方向が60度回転し、その後は第2中心導体(32)を伝わって、該第2中心導体(32)の一方の導体端子部cを介して出力端子(63)から出力される。
【0038】
逆に、アンテナ(図示省略)に入力された信号が出力端子(63)を介して第2中心導体(32)の一方の導体端子部cに伝わると、該信号は、第2中心導体(32)を伝わった後、永久磁石(13)からの磁界を受けてマイクロ波の進行方向が60度回転し、その後は第3中心導体(33)を伝わって、該第3中心導体(33)の他方の端子部eを介して終端抵抗(55)に吸収される。
【0039】
本実施例のアイソレータ(1)は、図1に示す如く、3つの中心導体(31)(32)(33)を積層してなる中心導体積層基板(3)を具え、該中心導体積層基板(3)においては3つの中心導体(31)(32)(33)が正確な角度で交差しているので、所期のアイソレータ性能を得ることが出来る。又、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、接続素子(54)及び終端抵抗(55)が中心導体積層基板(3)に重ねて配備されているので、小型化が可能である。
【0040】
然も、本実施例のアイソレータ(1)は図2及び図3に示す如く1つの組立体を構成しており、中心導体積層基板(3)の第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)の各導体端子部a〜fを第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、終端抵抗(55)、入力端子(60)、出力端子(63)及びアース部(76)に接続すべき接続部材(6)が、該組立体の1構成要素として、アイソレータ(1)に一体に組み込まれているので、リード線等を用いた接続作業は不要であり、従って、組立工程は簡易である。
【0041】
第2実施例
図14〜図23に示す本実施例のアイソレータ(10)は、上下シールド板(11)(12)、永久磁石(13)、磁性組立体(2)の構造において、上記第1実施例と同じであるが、図14〜図16に示す如く、下シールド板(12)の裏面に対向して、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)が形成されたコンデンサ基板(50)及び終端抵抗(55)を同一面上に配備し、更にコンデンサ基板(50)及び終端抵抗(55)の裏面に対向させてU字状の第1接続部材(61)を配備すると共に、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の表面を覆う第2接続部材(62)を配備しており、これらの構成部材が一体化して1つの組立体を形成している。又、第1接続部材(61)の裏面には、外部接続用の入力端子(60)及び出力端子(63)が形成されている。
【0042】
第1接続部材(61)は、図17〜図20に示す如く、底板(70)の両端部に一対の平板状の中間板(81)(81)を配置し、両中間板(81)(81)の表面に一対の側板(80)(80)を突設して構成されている。両側板(80)(80)の表面には、中心導体積層基板(3)の導体端子部a〜fと対向する位置に、第1乃至第6接続端子部(64a)〜(64f)が形成されている。又、第1接続部材(61)には、両側板(80)(80)の接続端子部(64a)〜(64f)から底板(7)の裏面まで垂直に貫通する6本のスルーホール(67)が形成されており、該スルーホール(67)の内周面は、銅からなる金属層(図示省略)によって覆われている。
【0043】
図17に示す如く、底板(70)の表面には、第1、第3及び第5接続端子部(64a)(64c)(64e)と対向している領域を除く領域に、底部金属層(710)が形成され、該底部金属層(710)には、図18に示す如く第2、第4及び第6接続端子部(64b)(64d)(64f)から伸びるスルーホール(76)が交叉している。
【0044】
又、図20に示す如く、底板(7)の裏面には、前記第1接続端子部(64a)から伸びるスルーホール(67)の開口縁に、外部接続用の入力端子(60)が形成されると共に、前記第3接続端子部(64c)から伸びるスルーホール(67)の開口縁に、外部接続用の出力端子(63)が形成されている。
又、底板(70)の裏面は、入力端子(60)の周囲と、出力端子(63)の周囲と、前記第5接続端子部(64e)から伸びるスルーホール(67)の開口の周囲とを除く領域に、導電層からなるアース部(78)が形成されている。
【0045】
斯くして、スルーホール(67)の内周面に形成された導電層によって、第1接続端子部(64a)が第1金属層(84a)及び入力端子(60)と電気的に接続されると共に、第3接続端子部(64c)が第3金属層(84c)及び出力端子(63)と電気的に接続され、更に第5接続端子部(64e)が第5金属層(84f)と電気的に接続されている。又、第2、第4及び第6接続端子部(64b)(64d)(64f)は、第2、第4及び第6金属層(84b)(84d)(84f)及びアース部(76)にそれぞれ接続されている。
従って、第1接続部材(61)においては、一対の側板(80)(80)に開設されたスルーホール(67)の内周面を覆う導電層が、第1乃至第6接合端子部(64a)〜(64f)から垂直下方に伸びる垂直線路部を形成すると共に、一対の中間板(81)(81)に形成された第1乃至第6金属層(84a)〜(84f)が第1の水平線路部を形成している。
【0046】
図21に示す如く、第2接続部材(62)は、平板状の板部材(68)によって形成され、板部材(68)の裏面には、第1乃至第6金属層(84a)〜(84f)と対向する位置に、第1乃至第6接続部(69a)〜(69f)が形成されると共に、終端抵抗(55)と対向する位置に、終端接続部(612)が形成されており、第1、第3及び第5接続部(69a)(69c)(69e)は、第1乃至第3の整合用コンデンサ(51)(52)(53)と対向する位置までそれぞれ伸びている。又、第2、第4及び第6接続部(69b)(69d)(69f)には、板部材(68)の裏面から表面までを貫通するスルーホール(610)がそれぞれ開設されており、各スルーホール(610)の内周面は銅からなる導電層によって覆われている。板部材(68)の表面には、接部金属層(613)が形成されており、第2、第4及び第6接続部(69b)(69d)(69f)は、スルーホール(610)の内周面に形成された導電層によって接部金属層(613)と電気的に接続されている。
この結果、第2接続部材(62)には、第1乃至第6接続部(69a)〜(69f)によって、第1接続部材(61)に形成された第1の水平線路部に接続されるべき第2の水平線路部が形成されることになる。
【0047】
図22に示す如く、コンデンサ基板(50)は平板状の誘電板(50a)を具え、該誘電板(50a)の表面に第1乃至第3上面電極(511)(512)(513)を形成すると共に裏面に下面電極(510)を形成して、前記第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)を構成している。即ち、第1整合用コンデンサ(51)は、下面電極(510)に帯状の第1下面電極(511)を対向させて形成され、第2整合用コンデンサ(52)は、下面電極(510)に帯状の第2上面電極(512)を対向させて形成され、第3整合用コンデンサ(53)は、下面電極(510)にT字状の第3上面電極(513)を対向させて形成されている。
又、終端抵抗(55)は、誘電板(50a)に近接して配備されており、終端抵抗(55)の両端部は、第1乃至第3上面電極(511)(512)(513)と同一平面上に配備されている。
又、図14に示す下シールド板(12)の裏面には、導電体からなるアース部(15)が形成されている。
【0048】
図14及び図15に示すアイソレータ(10)の組立においては、アイソレータ(10)を構成する複数の部品の接合面間にクリーム半田を介在させて、リフロー処理を施すことによって、これらの部品を互いに接合し一体化する。
これによって得られたアイソレータ(10)においては、第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)の各導体端子部a〜fが第1接続部材(61)の各接続端子部(64a)〜(64f)にそれぞれ接合されると共に、各金属層(84a)〜(84f)が第2接続部材(62)の各接続部(69a)〜(69f)にそれぞれ接合され、第1、第3及び第5接続部(69a)(69c)(69e)が第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)の上面電極(511)(512)(513)にそれぞれ接合されている。又、下面電極(510)及び終端抵抗(55)の一方の端部が第1接続部材(61)の底部金属層(710)に接合されると共に、終端抵抗(55)の他方の端部が第2接続部材(62)の終端接続部(612)に接合されている。更に、第2接続部材(62)の接部金属層(613)は、下シールド板(12)の裏面に形成されたアース部(15)に接合されている。
【0049】
これによって、第2接続部材(62)の第2の水平線路部が第1水平線路部の第1の水平線路部に接続され、第1乃至第6接続端子部(64a)〜(64f)は、第1接続部材(61)の垂直線路部及び第1の水平線路部と、第2接続部材(62)の第2の水平線路部とから構成される第1乃至第6の信号線路をそれぞれ有することになる。
従って、第1中心導体(31)の導体端子部aは、第1の信号線路を介して第1整合用コンデンサ(51)及び入力端子(60)に接続されると共に、第2中心導体(32)の導体端子部cは、第2の信号線路を介して第2整合用コンデンサ(52)及び出力端子(63)に接続され、第3中心導体(33)の導体端子部eは、第3の信号線路を介して第3整合用コンデンサ(53)及び終端抵抗(55)に接続されることになる。又、その他の導体端子部b、d及びeは、第2、第4及び第6の信号線路を介して下シールド板(12)のアース部(15)に接続されることになる。
【0050】
図23は、上述したアイソレータ(10)を構成する複数の部品の電気的な接続状態を示している。図示の如く、第1中心導体(31)の一方の導体端子部aは、第1接続部材(60)の第1接続端子部(64a)に接合され、該第1接続端子部(64a)は、入力端子(60)に接続されている。又、第1接続端子部(64a)から入力端子(60)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は第1金属層(84a)、第2接続部材(62)の第1接続部(69a)、第1整合用コンデンサ(51)、第1接続部材(61)の底部金属層(710)を介してアース部(78)に接続されている。
又、第1中心導体(31)の他方の導体端子部fは、接続部材(6)の第6接続端子部(64f)に接続され、該第6接続端子部(64f)は、アース部(78)に接続されている。又、第6接続端子部(64f)からアース部(78)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は第6金属層(84f)、第2接続部材(62)の第6接続部(69f)及び接部金属層(613)を介して下シールド板(12)のアース部(15)に接続されている。
【0051】
第2中心導体(32)の一方の導体端子部cは、第1接続部材(60)の第3接続端子部(64c)に接続され、該第3接続端子部(64c)は、出力端子(63)に接続されている。又、第3接続端子部(64c)から出力端子(63)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は第3金属層(84c)、第2接続部材(62)の第3接続部(69c)、第2整合用コンデンサ(52)、第1接続部材(61)の底部金属層(710)を介してアース部(78)に接続されている。
又、第2中心導体(32)の他方の導体端子部dは、第1接続部材(61)の第4接続端子部(64d)に接続され、該第4接続端子部(64d)は、アース部(78)に接続されている。又、第4接続端子部(64d)からアース部(78)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は第4金属層(84d)、第2接続部材(62)の第4接続部(69d)及び接部金属層(613)を介して下シールド板(12)のアース部(15)に接続されている。
【0052】
第3中心導体(33)の一方の導体端子部bは、第1接続部材(61)の第2接続端子部(64b)に接続され、該第2接続端子部(64b)は、アース部(78)に接続されている。又、第2接続端子部(64b)からアース部(78)に繋がる線路は途中で分岐しており、該分岐線は第2金属層(84b)、第2接続部材(62)の第2接続部(69b)及び接部金属層(613)を介して下シールド板(12)のアース部(15)に接続されている。第3中心導体(33)の他方の導体端子部eは、第1接続部材(61)の第5接続端子部(64e)に接続され、又、第5接続端子部(64e)は、第3整合用コンデンサ(53)、第1接続部材(61)の底部金属層(710)を介してアース部(78)に連結されている。又、第3整合用コンデンサ(53)の上面電極(513)は、第2接続部材(62)の終端接続部(612)に接続されており、該終端接続部(612)は、終端抵抗(55)、第1接続部材(61)の底部金属層(710)を介してアース部(78)に接続されている。
【0053】
本実施例のアイソレータ(10)は、図14に示す如く、3つの中心導体(31)(32)(33)を積層してなる中心導体積層基板(3)を具え、該中心導体積層基板(3)においては3つの中心導体(31)(32)(33)が正確な角度で交差しているので、所期のアイソレータ性能を得ることが出来る。又、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、接続素子(54)及び終端抵抗(55)が中心導体積層基板(3)に重ねて配備されているので、小型化が可能である。
【0054】
然も、本実施例のアイソレータ(10)は図15及び図16に示す如く1つの組立体を構成しており、中心導体積層基板(3)の第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)の各導体端子部a〜fを第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)、終端抵抗(55)、入力端子(60)、出力端子(63)及びアース部(76)に接続すべき第1接続部材(61)及び第2接続部材(62)が、該組立体の1構成要素として、アイソレータ(10)に一体に組み込まれているので、リード線等を用いた接続作業は不要であり、従って、組立工程は簡易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のアイソレータを示す分解斜視図である。
【図2】該アイソレータを示す斜視図である。
【図3】該アイソレータ示す断面図である。
【図4】積層基板を示す分解斜視図である。
【図5】該積層基板を示す斜視図である。
【図6】中心導体積層基板の裏面を示す平面図である。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図である。
【図8】側板及び底板を示す斜視図である。
【図9】接続部材を示す斜視図である。
【図10】該接続部材を上から見た平面図である。
【図11】該接続部材の裏面を示す平面図である。
【図12】第1乃至第3整合用コンデンサ、終端抵抗及び接続素子を示す斜視図である。
【図13】本発明の第1実施例のアイソレータの等価回路図である。
【図14】本発明の第2実施例のアイソレータを示す分解斜視図である。
【図15】該アイソレータを示す斜視図である。
【図16】該アイソレータ示す断面図である。
【図17】側板、中間板及び底板を示す斜視図である。
【図18】第1接続部材を示す斜視図である。
【図19】該第1接続部材を上から見た平面図である。
【図20】該第1接続部材の裏面を示す平面図である。
【図21】第2接続部材示す斜視図である。
【図22】第1乃至第3整合用コンデンサ及び終端抵抗を示す斜視図である。
【図23】本発明の第2実施例のアイソレータの等価回路図である。
【図24】携帯電話機の送受信部の構成を示すブロック図である。
【図25】従来のアイソレータを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
(1) アイソレータ
(10) アイソレータ
(11) 上シールド板
(12) 下シールド板
(13) 永久磁石
(2) 磁性組立体
(3) 中心導体積層基板
(31) 第1中心導体
(32) 第2中心導体
(33) 第3中心導体
(4) 磁性体
(5) コンデンサ基板
(50) コンデンサ基板
(51) 第1整合用コンデンサ
(52) 第2整合用コンデンサ
(53) 第3整合用コンデンサ
(55) 終端抵抗
(6) 接続部材
(61) 第1接続部材
(62) 第2接続部材
(66) 貫通孔
(67) 貫通孔
(80) 側板
(8) 側板
(81) 中間板
(7) 底板
(70) 底板
(71) 第1金属層
(72) 第2金属層
(73) 第3金属層

Claims (12)

  1. 磁気シールドされた空間の内部に永久磁石(13)が配置されると共に、該永久磁石(13)の裏面に重ねて磁性組立体(2)が配備され、該磁性組立体(2)は、中心導体積層基板(3)と磁性体(4)とを重ね合わせて構成され、中心導体積層基板(3)は、所定の交差角度で積層された第1乃至第3の中心導体(31)(32)(33)を具え、中心導体積層基板(3)の裏面に、第1乃至第3中心導体(31)(32)(33)とそれぞれ繋がる第1乃至第3の導体端子部が形成され、磁性組立体(2)の裏面に対向して、第1乃至第3の整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)が同一平面上に配置されると共に、第1乃至第3の信号線路と外部接続用の入力端子(60)及び出力端子(63)を有する電気接続体が配備され、中心導体積層基板(3)の第1導体端子部は、電気接続体の第1信号線路を介して第1整合コンデンサ(51)及び入力端子(60)に接続され、第2導体端子部は、第2信号線路を介して第2整合コンデンサ(52)及び出力端子(63)に接続され、第3導体端子部は、第3信号線路を介して第3整合コンデンサ(53)及び終端抵抗(55)に接続されている非可逆回路素子。
  2. 第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)は、前記磁気シールドされた空間の外部に配備されている請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 永久磁石(13)及び磁性組立体(2)は、一対のシールド板(11)(12)によって狭持され、両シールド板(11)(12)の間に前記磁気シールドされた空間が形成されている請求項1又は請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 電気接続体は、接続部材(6)によって構成され、該接続部材(6)は、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の配置面と平行に拡がる底板(7)と、該底板(7)の両端部に突設されて中心導体積層基板(3)の裏面に至る一対の側板(8)(8)とから構成され、前記第1乃至第3信号線路はそれぞれ、一対の側板(8)(8)及び底板(7)に形成された垂直線路部と、底板(7)に形成された水平線路部とを有している請求項1乃至請求項3の何れかに記載の非可逆回路素子。
  5. 接続部材(6)を構成する両側板(8)(8)の表面に、中心導体積層基板(3)の第1乃至第3導体端子部に接合されるべき第1乃至第3の接続端子部が形成されると共に、底板(7)の裏面に、前記入力端子(60)及び出力端子(63)が形成されており、第1接続端子部は、第1信号線路を構成する何れか一方の側板(8)の垂直線路部と底板(7)の水平線路部を経て第1整合用コンデンサ(51)に接続されると共に、該側板(8)及び底板(7)の垂直線路部を経て入力端子(60)に接続され、第2接続端子部は、第2信号線路を構成する何れか一方の側板(8)の垂直線路部と底板(7)の水平線路部を経て第2整合用コンデンサ(52)に接続されると共に、該側板(8)及び底板(7)の垂直線路部を経て出力端子(63)に接続され、第3接続端子部は、第3信号線路を構成する何れか一方の側板(8)の垂直線路部と底板(7)の水平線路部を経て第3整合用コンデンサ(51)及び終端抵抗(55)に接続されている請求項4に記載の非可逆回路素子。
  6. 各信号線路の垂直線路部は、接続部材(6)の一対の側板(8)(8)に形成された接続端子部から底板(7)の裏面まで貫通するスルーホール(66)と、該スルーホール(66)の内周面を覆って形成された導体層とから構成されている請求項4又は請求項5に記載の非可逆回路素子。
  7. 各信号線路の水平線路部は、底板(7)の表面に帯状の導体層を形成して構成されている請求項4乃至請求項6の何れかに記載の非可逆回路素子。
  8. 電気接続体は、第1接続部材(61)と第2接続部材(62)とから構成され、第1接続部材(61)は、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の配置面と平行に拡がる底板(70)と、該底板(70)の両端部に突設された一対の中間板(81)(81)と、該中間板(81)(81)の表面に突設されて中心導体積層基板(3)の裏面に至る一対の側板(80)(80)とから構成され、第2接続部材(62)は平板状を呈して、第1乃至第3整合用コンデンサ(51)(52)(53)及び終端抵抗(55)の表面に対向しており、前記第1乃至第3信号線路はそれぞれ、第1接続部材(61)の一対の側板(80)(80)、一対の中間板(81)(81)及び底板(70)に形成された垂直線路部と、一対の中間板(81)(81)に形成された第1水平線路部と、第2接続部材(62)に形成された第2水平線路部とを有している請求項1乃至請求項3の何れかに記載の非可逆回路素子。
  9. 第1接続部材(61)を構成する両側板(80)(80)の表面に、中心導体積層基板(3)の第1乃至第3導体端子部に接合されるべき第1乃至第3の接続端子部が形成されると共に、底板(70)の裏面に、前記入力端子(60)及び出力端子(63)が形成されており、
    第1接続端子部は、第1信号線路を構成する第1接続部材(61)の何れか一方の側板(80)の垂直線路部と該側板(80)の裏面と対向する中間板(81)の第1水平線路部及び第2接続材(62)の第2水平線路部を経て第1整合用コンデンサ(51)に接続されると共に、第1接続材(61)の前記側板(80)、前記中間板(81)及び底板(70)の垂直線路部を経て入力端子(60)に接続され、
    第2接続端子部は、第2信号線路を構成する第1接続部材(61)の何れか一方の側板(80)の垂直線路部と該側板(80)の裏面と対向する中間板(81)の第1水平線路部及び第2接続部材(62)の第2水平線路部を経て第2整合用コンデンサ(52)に接続されると共に、第1接続部材(61)の前記側板(80)、前記中間板(81)及び底板(70)の垂直線路部を経て出力端子(63)に接続され、
    第3接続端子部は、第3信号線路を構成する第1接続部材(61)の何れか一方の側板(80)の垂直線路部と該側板(80)の裏面と対向する中間板(81)の第1水平線路部及び第2接続部材(62)の第2水平線路部を経て第3整合用コンデンサ(51)及び終端抵抗(55)に接続されている請求項8に記載の非可逆回路素子。
  10. 各信号線路の垂直線路部は、第1接続部材(61)の一対の側板(80)(80)に形成された接続端子部から底板(70)の裏面まで貫通するスルーホール(67)と、該スルーホール(67)の内周面を覆って形成された導体層とから構成されている請求項8又は請求項9に記載の非可逆回路素子。
  11. 各信号線路の第1水平線路部は、一対の中間板(81)(81)の表面に帯状の導体層を形成して構成されている請求項8乃至請求項10の何れかに記載の非可逆回路素子。
  12. 各信号線路の第2水平線路部は、第2接続部材(62)を構成する中間板状の板部材(68)の裏面に帯状の導体層を形成して構成されている請求項8乃至請求項11の何れかに記載の非可逆回路素子。
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