JP2005032848A - 露光装置 - Google Patents

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Noriyuki Hirayanagi
徳行 平柳
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
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Abstract

【課題】ステージ装置のストローク自由度を増し、装置本体のサイズや設置面積を低減できる等の利点を有する露光装置を提供する。
【解決手段】ウェハステージ装置100のXスライダ133上には高精度ステージ部141が搭載されており、その上には低精度ステージ部145が搭載されている。これら両ステージ部141、145間には気体軸受けやエアシリンダ等のアクチュエータ等が介装されており、低精度ステージ部145は高精度ステージ部141に対してXY方向に移動可能となっている。低精度ステージ部145の上面には、ウェハ140の載置されるテーブル135が搭載されている。このようなステージ装置100は、ステージストロークを確保しつつ、高精度ステージ部141を小型化できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路等のリソグラフィーに用いられる露光装置に関する。特には、ステージ装置のストローク自由度を増し、装置本体のサイズや設置面積を低減できる等の利点を有する露光装置に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、半導体露光装置に対して、装置の高解像化や大露光フィールド化等の要請が一層高まっている。そして、露光装置の高解像度化の要求に応え得るものとして、電子線等の光以外のエネルギ線を用いた半導体露光装置が注目されている。電子線を用いる露光装置においては、半導体デバイスパターンをウェハ(感応基板)上に形成する手法の一つとして、デバイスパターンを多数の小パターン領域(サブフィールド)に分割し、各サブフィールド毎にウェハにパターンを一括的に転写する方式(分割転写方式)がある。
【0003】
この分割転写方式においては、パターン原版としてのレチクル(マスク)を電子光学系中に配置し、マスクを通過した電子ビームをウェハ上に投影する。その際、電子ビームを偏向させる、あるいは、マスクステージやウェハステージを移動させる等をして、マスク上の各サブフィールドに順次電子ビームを照明し、ウェハ上に各サブフィールドのパターンをそれぞれ一括的に転写する。そして、ウェハ上では、各サブフィールドのパターンの像を繋ぎ合わせることにより、デバイスパターン全体を転写する。
【0004】
ここで、分割されたサブフィールドの像をウェハ上に高精度で繋ぎ合わせるためには、レチクルステージ、ウェハステージ及び投影レンズ(投影光学系光軸)を相互に高精度に位置合わせする必要がある。あるいは、ウェハ上に既に形成されている下層パターンに対し正確にパターンを重ね合わせるためにも、同様の高い位置合わせ技術が必要となる。さらに、ウェハ全体の多数のチップ領域の各々を光学系の露光領域に位置させる際にも、ウェハステージを移動させる。
【0005】
以下、図面を参照しつつ述べる。
図9(A)は典型的なウェハステージ装置(H型ステージ装置)の平面図であり、図9(B)は同ステージ装置の正面図(図9(A)の下側から見た図)である。
図10は、図9のウェハステージ装置のステージ(テーブル)本体及びその上のウェハを示す拡大平面図である。
【0006】
図9に示すウェハステージ装置200は、いわゆるH型のステージ装置である。このステージ装置200は、図9(A)中のY軸方向に互いに平行に延びる固定ガイド(Yガイド)201、202が設けられている。各Yガイド201、202には、それぞれYスライダ211、212がスライド可能に外嵌している。各Yスライダ211、212は、図示せぬリニアモータ等により駆動されて、Yガイド201、202に沿ってそれぞれスライドする。
【0007】
両Yスライダ211、212間には、図9(A)中のX軸方向に延びる移動ガイド(Xガイド)231が掛け渡されている。このXガイド231には、Xスライダ233がスライド可能に外嵌している。Xスライダ233は、図示せぬリニアモータ等により駆動されて、Xガイド231に沿ってスライドする。Xスライダ233の上面には、四角いテーブル235が搭載されている。このテーブル235の2つの側面(図9(A)の上及び左)には、移動鏡236、237がそれぞれ取り付けられている。各移動鏡236、237の対向位置には、それぞれレーザ干渉計238、239が配置されている。各干渉計238、239から移動鏡236、237に向けてレーザ(図中二点鎖線で示す)を当てて、その反射レーザを受けることにより、テーブル235の位置を検出してモニタすることができる。
【0008】
露光装置内部において、テーブル235は、図10に二点鎖線の円で仮想的に示す投影光学系鏡筒265の下方に配置される。この投影光学系鏡筒265の側面付近には、アライメント光学系鏡筒261が固定されている。図10にわかり易く示すように、テーブル235上にはウェハ240が載置される。このウェハ240には、多数のチップ241が形成される。各チップ241は、さらに複数のストライプ243に分割されている(これは図中最下部のチップにのみ示されている)。テーブル235上において、ウェハ240の図10中右上にはアライメントマークプレート251が設けられている。
【0009】
テーブル235上のウェハ240の位置を露光装置の座標系上に位置合せ(アライメント)するには、アライメント光学系鏡筒261の下方にアライメントマークプレート251を位置させてマーク位置の計測を行い、ウェハ240上に既に形成されている下層パターンの位置を求める。続いて、Xスライダ233・Yスライダ211、212をスライドさせてテーブル235を送り、ウェハ240上の数点〜数十点の光学式アライメントマーク(図10に×印で示す)を選択してマーク位置を計測する。そして、この計測結果からパターン配列の線形誤差成分等を算出し、ウェハ240と投影光学系鏡筒265との座標調整(アライメント)を行う。その後、ウェハ240上の各チップ241を投影光学系鏡筒265の直下に移動させながら、露光を行う(図10における右端のチップ241参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このようなステージ装置200においては、前述のアライメント・露光を行う際に、図10中に示す最低ウェハステージストローク(ウェハ240の左端からアライメントマークプレート251の右端まで)が必要となる。このウェハステージストロークは、ウェハサイズより大きい。なお、その他の動作も必要となることから、ステージストローク(すなわちXスライダ233・Yスライダ211、212の移動ストローク)は、ウェハサイズの1.5倍程度はあることが好ましい。そこで、このステージストロークを稼ぐために、Xスライダ233・Yスライダ211、212の移動ストロークを大きくしようとすると、Xガイド231・Yガイド201、202を長くしなければならず、露光装置の大型化を引き起こす要因となる。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、ステージ装置のストローク自由度を増し、装置本体のサイズや設置面積を低減できる等の利点を有する露光装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明の露光装置は、感応基板を載置して移動・位置決めするステージ装置と、 前記感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する光学系と、を備える露光装置であって、 前記ステージ装置が、高精度の位置決めを行う高精度ステージ装置部と、低精度の位置決めを行う低精度ステージ装置部と、が組み合わされたものであり、 露光中は前記低精度ステージ装置部を動かさず前記高精度ステージ装置部のみを動かし、非露光時に前記低精度ステージ装置部を動かして前記ステージ装置全体のストロークを増大させることを特徴とする。
【0013】
この露光装置のステージ装置全体の合計ストロークは、高精度ステージ装置部のストロークに低精度ステージ装置部のストロークを足したものとなる。そのため、必要なステージストロークを確保しつつ、高精度ステージ装置部を小型化できる。さらに、両ステージ装置部の組み合わせ構造を種々工夫することにより、ステージ装置全体も小型化が可能になるので、露光装置全体のサイズや装置の設置面積を小さくすることができ、製造コストやランニングコストを低減できる。
【0014】
本発明の露光装置においては、前記感応基板上の一連走査露光領域(ストライプ、チップ)を、前記ステージ装置を連続走査しながらスキャン露光する間は、前記高精度ステージ装置部を動かし、 露光終了した一連走査露光領域から次に露光する一連走査露光領域に露光のフィールドを移動する際には、前記低精度ステージ装置部をも動かすことができる。
一連走査露光領域間の移動中には露光を行わないので、感応基板の高精度な位置決めは不要である。そこで、この移動中には低精度ステージ装置部を動かし、同時又はその後に、高精度ステージ装置部を動かして微妙な位置決め誤差を修正する。
【0015】
本発明の露光装置においては、前記高精度ステージ装置部と前記低精度ステージ装置部との複合的な位置決め誤差を計測し、 該誤差を、感応基板を載置して移動・位置決めするステージ装置の位置を制御することにより補正するか、前記エネルギ線を偏向させることにより補正することができる。
この場合、複合的な位置決め誤差を把握して補正することにより、パターンの転写精度を確保できる。
【0016】
本発明の露光装置においては、前記高精度ステージ装置部が、2次元ガイド機構、及び、該ガイド機構に案内されるスライダを有し、 該スライダ上に前記低精度ステージ装置部が搭載されており、 前記低精度ステージ装置部の可動部分が前記高精度ステージ装置部のガイド機構上にオーバーハングするように張り出すことができる。
このように構成することにより、ステージ全体の寸法をより小さくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、分割転写方式の電子線投影露光技術の概要を説明する。なお、以下の説明では、電子線を用いた縮小投影転写方式の場合について述べるが、本発明はレチクルを用いずに直接露光する方式や、紫外線・EUV光等を用いる方式にも適用できる。
【0018】
図6は、分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図である。
図6に示す光学系の最上流に配置されている電子銃1は、下方に向けて電子線を放射する。電子銃1の下方には、2段のコンデンサレンズ2、3が備えられている。放射された電子線は、これらのコンデンサレンズ2、3によって収束され、ブランキング開口7にクロスオーバーC.O.を結像する。
【0019】
2段目のコンデンサレンズ3の下には、矩形開口4が備えられている。この矩形開口(照明ビーム成形開口)4は、レチクル(マスク)10の一つのサブフィールド(露光の1単位となるパターン小領域)を照明する照明ビームのみを通過させる。この矩形開口4の像は、レンズ9によってレチクル10に結像される。矩形開口4の下方には、ブランキング偏向器5が配置されている。この偏向器5は、必要時に照明ビームを偏向させてブランキング開口7の非開口部に当て、ビームがレチクル10に当たらないようにする。
【0020】
ブランキング開口7の下には、照明ビーム偏向器8が配置されている。この偏向器8は、主に照明ビームを図6の横方向(X方向)に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクル10の各サブフィールドの照明を行う。照明ビーム偏向器8の下方には、照明レンズ9が配置されている。この照明レンズ9は、レチクル10上に矩形開口4を結像させる。
【0021】
レチクル10は、図7を用いて後述するように、実際には光軸垂直面内(XY面)に広がっており、多数のサブフィールドを有する。レチクル10上には、全体として一個の半導体デバイスチップをなすパターン(チップパターン)が形成されている。もちろん、複数のレチクルに1個の半導体デバイスチップをなすパターンを分割して配置してもよい。
【0022】
レチクル10は、移動可能なレチクルステージ11上に載置されている。このレチクルステージ11によりレチクル10を光軸垂直方向(XY方向)に動かすことで、照明光学系の視野よりも広い範囲に広がるレチクル上の各サブフィールドを照明することができる。レチクルステージ11には、レーザ干渉計を用いた位置検出器12が付設されており、レチクルステージ11の位置をリアルタイムで正確に把握することができる。
【0023】
レチクル10の下方には、投影レンズ15、19、偏向器16が設けられている。レチクル10の1つのサブフィールドを通過した電子線は、投影レンズ15、19、偏向器16によってウェハ23上の所定の位置に結像される。なお、投影レンズ15、19、偏向器16(像位置調整偏向器)の詳しい作用については、図8を参照しつつ後述する。ウェハ23上には、適当なレジストが塗布されており、レジストに電子線のドーズが与えられ、レチクル上のパターンが縮小されてウェハ23上に転写される。
【0024】
レチクル10とウェハ23の間を縮小率比で内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、このクロスオーバー位置にはコントラスト開口18が設けられている。このコントラスト開口18は、レチクル10の非パターン部で散乱された電子線がウェハ23に到達しないよう遮断する。
【0025】
ウェハ23の直上には、反射電子検出器22が配置されている。この反射電子検出器22は、ウェハ23の被露光面等で反射される電子の量を検出する。例えば、レチクル10上のマークパターンを通過したビームでウェハ23上のマークを走査し、その際のマークからの反射電子を検出することにより、レチクル10とウェハ23の相対的位置関係やビームドリフトの量を知ることができる。
【0026】
ウェハ23は、図示せぬ静電チャックを介して、XY方向に移動可能なウェハステージ24上に載置されている。前述したレチクルステージ11とウェハステージ24とを、互いに逆の方向に同期走査することにより、投影光学系の視野を越えて広がるチップパターン内の各部を順次露光することができる。ウェハステージ24には、ピエゾ素子等のアクチュエータで構成された、ウェハ23のZ方向やウェハ23のチルト姿勢(θx、θy回転量)を制御する駆動機構(図示されず)が装備されている。さらに、ウェハ23の真上には、ウェハ23のZ方向位置を検出するオートフォーカス(AF)装置(図示されず)も装備されている。ウェハステージ24上の反射電子検出器22の側方には、ウェハステージ24上に設けられた光学式フィジシャルマーク(図示されず)の位置を検出する光学式マーク検出センサー26が配置されている。
【0027】
前述した各レンズ2、3、9、15、19及び各偏向器5、8、16は、各々のコイル電源制御部2a、3a、9a、15a、19a及び5a、8a、16aを介してコントローラ31によりコントロールされる。また、レチクルステージ11及びウェハステージ24も、ステージ制御部11a、24aを介して、コントローラ31により制御される。ステージ位置検出器12、25は、アンプやA/D変換器等を含むインターフェース12a、25aを介してコントローラ31に信号を送る。また、反射電子検出器22も同様のインターフェース22aを介してコントローラ31に信号を送る。
【0028】
コントローラ31は、ステージ位置の制御誤差等を把握し、その誤差を像位置調整偏向器16で補正する。これにより、レチクル10上のサブフィールドの縮小像がウェハ23上の目標位置に正確に転写される。そして、ウェハ23上で各サブフィールド像が繋ぎ合わされて、レチクル上のチップパターン全体がウェハ上に転写される。なお、この点については、図8を参照しつつ、さらに詳しく後述する。
【0029】
次に、分割転写方式の電子線投影露光に用いられるレチクルの詳細例について説明する。
図7は、電子線投影露光用のレチクルの構成例を模式的に示す図である。(A)は全体の平面図であり、(B)は一部の斜視図であり、(C)は一つの小メンブレイン領域の平面図である。
このようなレチクルは、例えばシリコンウェハに電子線描画・エッチングを行うことにより製作できる。
【0030】
図7(A)には、レチクル10における全体のパターン分割配置状態が示されている。この図中に多数の正方形41で示されている領域が、一つのサブフィールドに対応したパターン領域を含む小メンブレイン領域(厚さ0.1μm 〜数μm )である。図7(C)に示すように、小メンブレイン領域41は、中央部のパターン領域(サブフィールド)42と、その周囲の額縁状の非パターン領域(スカート43)とからなる。サブフィールド42は転写すべきパターンの形成された部分である。スカート43はパターンの形成されてない部分であり、照明ビームの縁の部分が当たる。パターン形成の形態としては、メンブレインに孔開き部を設けるステンシルタイプと、電子線の高散乱体からなるパターン層をメンブレイン上に形成する散乱メンブレンタイプとがある。
【0031】
一つのサブフィールド42は、現在検討されているところでは、レチクル上で0.4〜4mm角程度の大きさを有する。投影の縮小率を1/4とすると、サブフィールドがウェハ上に縮小投影された投影像の大きさは、0.1〜1mm角である。小メンブレイン領域41の周囲の直交する格子状のマイナーストラットと呼ばれる部分45は、レチクルの機械強度を保つための、例えば厚さ0.5〜1mm程度の梁である。マイナーストラット45の幅は、例えば0.1mm程度である。なお、スカート43の幅は、例えば0.05mm程度である。
【0032】
図7(A)に示すように、図の横方向(X方向)に多数の小メンブレイン領域41が並んで一つのグループ(エレクトリカルストライプ44)をなし、そのようなエレクトリカルストライプ44が図の縦方向(Y方向)に多数並んで1つのメカニカルストライプ49を形成している。エレクトリカルストライプ44の長さ(メカニカルストライプ49の幅)は照明光学系の偏向可能視野の大きさによって制限される。なお、一つのエレクトリカルストライプ44内における隣り合うサブフィールド間に、スカートやマイナーストラットのような非パターン領域を設けない方式も検討されている。
【0033】
メカニカルストライプ49は、X方向に並列に複数存在する。隣り合うメカニカルストライプ49の間にメジャーストラット47として示されている幅の太い梁は、レチクル全体のたわみを小さく保つためのものである。メジャーストラット47はマイナーストラット45と一体である。現在有力と考えられている方式によれば、1つのメカニカルストライプ(以下単にストライプと呼ぶ)49内のX方向のサブフィールド42の列(エレクトリカルストライプ44)は、電子線偏向により順次露光される。一方、ストライプ49内のY方向の列は、連続ステージ走査により順次露光される。
【0034】
図8は、レチクルからウェハへのパターン転写の様子を模式的に示す斜視図である。
図8の上部にレチクル10上の1つのストライプ49が示されている。ストライプ49には、前述の通り多数のサブフィールド42(スカートについては図示省略)及びマイナーストラット45が形成されている。図8の下部には、レチクル10と対向するウェハ23が示されている。
【0035】
この図では、レチクル上のストライプ49において、一番手前のエレクトリカルストライプ44の左隅のサブフィールド42−1が、上流からの照明ビームIBにより照明されている。そして、サブフィールド42−1を通過したパターンビームPBが、2段の投影レンズと像位置調整偏向器(図6参照)の作用によりウェハ23上の所定の領域52−1に縮小投影されている。パターンビームPBは、レチクル10とウェハ23の間で、2段の投影レンズの作用により、光軸と平行な方向から光軸と交差する方向へ、そしてその逆に計2回偏向される。
【0036】
ウェハ23上におけるサブフィールド像の転写位置は、レチクル10とウェハ23との間の光路中に設けられた偏向器(図6の符号16)により、各パターン小領域42に対応する被転写小領域52が互いに接するように調整される。すなわち、レチクル上のパターン小領域42を通過したパターンビームPBを第1投及び第2投影レンズでウェハ23上に収束させるだけでは、レチクル10のパターン小領域42のみならずマイナーストラット45及びスカートの像までも所定の縮小率で転写することとなり、マイナーストラット45等の非パターン領域に相当する無露光領域が各被転写小領域52の間に生じる。このようにならないよう、非パターン領域の幅に相当する分だけ、パターン像の転写位置をずらしている。
【0037】
次に、本発明の実施の形態に係る露光装置のステージ装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るステージ装置の図であって、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。
このウェハステージ装置100は、前述した図6のウェハステージ24に相当する。このステージ装置100は、図1(A)のY軸方向に互いに平行に延びる固定ガイド(Yガイド)101、102が設けられている。各Yガイド101、102には、それぞれYスライダ111、112がスライド可能に外嵌している。各Yスライダ111、112は、図示せぬリニアモータ等により駆動されて、Yガイド101、102に沿ってそれぞれスライドする。
【0038】
両Yスライダ111、112間には、図1(A)のX軸方向に延びる移動ガイド(Xガイド)131が掛け渡されている。このXガイド131には、Xスライダ133がスライド可能に外嵌している。Xスライダ133は、図示せぬリニアモータ等により駆動されて、Xガイド131に沿ってスライドする。図1(B)に示すように、Xスライダ133上には高精度ステージ部141が搭載されており、その上には低精度ステージ部145が搭載されている。これら両ステージ部141、145間には気体軸受けやエアシリンダ等のアクチュエータ(図示されず)等が介装されており、低精度ステージ部145(上側のステージ)は高精度ステージ部141(下側のステージ)に対してXY方向に移動可能となっている。なお、これら両ステージ部141、145には、微動機構やカウンタマス等を組み込むこともできる。
【0039】
低精度ステージ部145の上面には、四角いテーブル135が搭載されている。このテーブル135の2つの側面(図1(A)の上及び左)には、移動鏡136、137がそれぞれ取り付けられている。各移動鏡136、137の対向位置には、それぞれレーザ干渉計138、139が配置されている。これら干渉計138、139は、前述した図6のコントローラ31に接続されている。各干渉計138、139から移動鏡136、137に向けてレーザ(図中二点鎖線で示す)を当て、その反射レーザを受けることにより、テーブル135の位置を検出してモニタすることができる。テーブル135上にはウェハ140が載置される。
【0040】
次に、このステージ装置の動作について説明する。なお、以下の説明における前奥とは図2(A)〜図5(A)におけるY方向を意味し、左右とは同図におけるX方向を意味する。
図2(A)は、図1のステージ装置の左奥移動時の平面図であり、図2(B)は同ステージ装置の正面図である。
図3(A)は、図1のステージ装置の左前移動時の平面図であり、図3(B)は同ステージ装置の側面図である。
図4(A)は、図1のステージ装置の右奥移動時の平面図であり、図4(B)は同ステージ装置の正面図である。
図5(A)は、図1のステージ装置の右前移動時の平面図であり、図5(B)は同ステージ装置の側面図である。
【0041】
図2の状態では、Yガイド101、102に沿って奥側にYスライダ111、112を動かし、Xガイド131に沿って左側にXスライダ133を動かしており、高精度ステージ装置部141及び低精度ステージ部145が左奥側に移動している。さらに、高精度ステージ部141に対して低精度ステージ部145を左側に動かしており、テーブル135・ウェハ140がさらに左側に移動している。このとき、ステージ装置100全体のストロークは、Xスライダ133の移動量に高精度ステージ部141に対する低精度ステージ部145の移動量を足したものとなり、図2(B)にわかり易く示すように、低精度ステージ部145の可動部分がYガイド102・Yスライダ112上にオーバーハングするように、Y方向奥側に張り出す。
【0042】
図3の状態では、Yガイド101、102に沿って前側にYスライダ111、112を動かし、Xガイド131に沿って左側にXスライダ133を動かしており、高精度ステージ装置部141及び低精度ステージ部145が左前側に移動している。さらに、高精度ステージ部141に対して低精度ステージ部145を左側に動かしており、テーブル135・ウェハ140がさらに左側に移動している。このときも、ステージ装置100全体のストロークは、Xスライダ133の移動量に高精度ステージ部141に対する低精度ステージ部145の移動量を足したものとなり、図3(B)にわかり易く示すように、低精度ステージ部145の可動部分がYガイド102・Yスライダ112上にオーバーハングするように、Y方向前側に張り出す。
【0043】
図4の状態では、Yガイド101、102に沿って奥側にYスライダ111、112を動かし、Xガイド131に沿って右側にXスライダ133を動かしており、高精度ステージ装置部141及び低精度ステージ部145が右奥側に移動している。さらに、高精度ステージ部141に対して低精度ステージ部145を右側に動かしており、テーブル135・ウェハ140がさらに右側に移動している。このとき、ステージ装置100全体のストロークは、Xスライダ133の移動量に高精度ステージ部141に対する低精度ステージ部145の移動量を足したものとなり、図4(B)にわかり易く示すように、低精度ステージ部145の可動部分がYガイド102・Yスライダ112上にオーバーハングするように、Y方向奥側に張り出す。
【0044】
図5の状態では、Yガイド101、102に沿って前側にYスライダ111、112を動かし、Xガイド131に沿って右側にXスライダ133を動かしており、高精度ステージ装置部141及び低精度ステージ部145が右前側に移動している。さらに、高精度ステージ部141に対して低精度ステージ部145を右側に動かしており、テーブル135・ウェハ140がさらに右側に移動している。このときも、ステージ装置100全体のストロークは、Xスライダ133の移動量に高精度ステージ部141に対する低精度ステージ部145の移動量を足したものとなり、図5(B)にわかり易く示すように、低精度ステージ部145の可動部分がYガイド102・Yスライダ112上にオーバーハングするように、Y方向前側に張り出す。
【0045】
前述の各状態において、露光中は低精度ステージ部145を動かさず高精度ステージ部141のみを動かし、通常の露光に使用する高精度ステージ部141の駆動範囲内で露光を行う。この際、レーザ干渉計138、139で両ステージ部141、145の複合的な位置決め誤差が計測され、この位置決め誤差を電子線を偏向させる等により補正する。このようにして複合的な位置決め誤差を把握して補正することにより、パターンの転写精度を確保できる。そして、非露光時には高精度ステージ部141に対して低精度ステージ部145を動かし、ステージ装置全体のストロークを増大させてから低精度ステージ部145を固定し、再び通常の露光に使用する高精度ステージ部141の駆動範囲内で露光を行う。このようなステージの動作は、図2〜図5の各図に示すステージ装置の移動を1枚のウェハ140の露光が完了するまで行う。
【0046】
なお、各図に示す状態において、前述した図7のレチクル上の一連走査露光領域(ストライプ、チップ)を、ステージ装置を走査しながら連続的にスキャン露光する間は高精度ステージ部141を動かし、露光終了した一連走査露光領域から次に露光する一連走査露光領域に露光のフィールドを移動する際には、低精度ステージ部145をも動かして露光する。一連走査露光領域間の移動中には露光を行わないので、ウェハの高精度な位置決めは不要であり、この移動中には低精度ステージ部145を動かし、その後に、高精度ステージ部141を動かして微妙な位置決め誤差を修正するのである。
【0047】
このように、本発明に係るステージ装置100は、ステージストロークを確保しつつ、高精度ステージ部141を小型化できる。さらに、両ステージ部141、145の組み合わせ構造を種々工夫することにより、ステージ装置100全体も小型化可能となるので、露光装置全体のサイズや装置の設置面積を小さくすることができ、製造コストやランニングコストを低減できる。具体的には、通常の露光時に駆動する高精度ステージ部141のストロークは従来の半分となり、ステージの設置面積は例えば1/2〜1/4程度に低減できる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ステージ装置のストローク自由度を増し、装置本体のサイズや設置面積を低減できる等の利点を有する露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステージ装置の図であって、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。
【図2】図2(A)は、図1のステージ装置の左奥移動時の平面図であり、図2(B)は同ステージ装置の正面図である。
【図3】図3(A)は、図1のステージ装置の左前移動時の平面図であり、図3(B)は同ステージ装置の側面図である。
【図4】図4(A)は、図1のステージ装置の右奥移動時の平面図であり、図4(B)は同ステージ装置の正面図である。
【図5】図5(A)は、図1のステージ装置の右前移動時の平面図であり、図5(B)は同ステージ装置の側面図である。
【図6】分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図である。
【図7】電子線投影露光用のレチクルの構成例を模式的に示す図である。(A)は全体の平面図であり、(B)は一部の斜視図であり、(C)は一つの小メンブレイン領域の平面図である。
【図8】レチクルからウェハへのパターン転写の様子を模式的に示す斜視図である。
【図9】図9(A)は典型的なウェハステージ装置(H型ステージ装置)の平面図であり、図9(B)は同ステージ装置の正面図(図9(A)の下側から見た図)である。
【図10】図9のウェハステージ装置のステージ(テーブル)本体及びその上のウェハを示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1 電子銃 2、3 コンデンサレンズ
4 矩形開口(照明ビーム成形開口) 5 ブランキング偏向器
7 ブランキング開口 8 照明ビーム偏向器
9 照明レンズ 10 レチクル(マスク)
11 レチクルステージ 12 位置検出器
15、19 投影レンズ 16 偏向器
18 コントラスト開口 22 反射電子検出器
23(140) ウェハ 24(100) ウェハステージ
26 光学式マーク検出センサー 31 コントローラ
100(24) ウェハステージ装置
101、102 固定ガイド(Yガイド) 111、112 Yスライダ
131 移動ガイド(Xガイド) 133 Xスライダ
135 テーブル 136、137 移動鏡
138、139 レーザ干渉計 140(23) ウェハ
141 高精度ステージ部 145 低精度ステージ部

Claims (4)

  1. 感応基板を載置して移動・位置決めするステージ装置と、
    前記感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する光学系と、を備える露光装置であって、
    前記ステージ装置が、高精度の位置決めを行う高精度ステージ装置部と、低精度の位置決めを行う低精度ステージ装置部と、が組み合わされたものであり、
    露光中は前記低精度ステージ装置部を動かさず前記高精度ステージ装置部のみを動かし、非露光時に前記低精度ステージ装置部を動かして前記ステージ装置全体のストロークを増大させることを特徴とする露光装置。
  2. 前記感応基板上の一連走査露光領域(ストライプ、チップ)を、前記ステージ装置を連続走査しながらスキャン露光する間は、前記高精度ステージ装置部を動かし、
    露光終了した一連走査露光領域から次に露光する一連走査露光領域に露光のフィールドを移動する際には、前記低精度ステージ装置部をも動かすことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記高精度ステージ装置部と前記低精度ステージ装置部との複合的な位置決め誤差を計測し、
    該誤差を、感応基板を載置して移動・位置決めするステージ装置の位置を制御することにより補正するか、前記エネルギ線を偏向させることにより補正することを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 前記高精度ステージ装置部が、2次元ガイド機構、及び、該ガイド機構に案内されるスライダを有し、
    該スライダ上に前記低精度ステージ装置部が搭載されており、
    前記低精度ステージ装置部の可動部分が前記高精度ステージ装置部のガイド機構上にオーバーハングするように張り出すことを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
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