JP2005031925A - 画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客と美容室等の店舗との間のコミュニケーションをより緊密に、ないしはより円滑に行うことを可能にする。
【解決手段】顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗と、該店舗と連絡手段を介して接続され、前記店舗に対する前記顧客の来店予約日時の前記連絡手段を介した送信を行うとともに、前記顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像と前記来店予約日時とが記載された注文書(図示)を出力する画像形成装置とを備えている。
【選択図】 図5
【解決手段】顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗と、該店舗と連絡手段を介して接続され、前記店舗に対する前記顧客の来店予約日時の前記連絡手段を介した送信を行うとともに、前記顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像と前記来店予約日時とが記載された注文書(図示)を出力する画像形成装置とを備えている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機及びプリンタ、或いはこれらの機能を併せ持ついわゆる複合機等の画像形成装置とネットワークとからなる画像形成システムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1に開示されているように、自己の顔写真の画像と任意のヘアスタイルの画像とを合成するヘアシミュレーションシステムが提案されている。この特許文献1では、理美容室において作成され、あるいは(および)サーバにおいて雑誌等から作成されたヘアスタイル画像と、顧客の顔写真画像とを合成した画像を、該顧客のコンピュータに返送する技術が開示されている。これにより、顧客は、試してみようとするヘアスタイルを自らに当てはめた場合の現実を仮想的に実感することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平2001−273457号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシステムには次のような問題点がある。すなわち、上記のヘアシミュレーションシステムでは、たしかに、コンピュータのディスプレイ上に表示された自らの顔写真画像とヘアスタイル画像との合成画像を確認することができるが、この場合、まず、顧客は、コンピュータ、携帯電話、あるいはPHS等の情報機器を所有していることが殆ど必須の要件となっている。したがって、かかる情報機器を持ち合わせないユーザは、前記ヘアシミュレーションシステムを利用することができない。また、仮に、ユーザがかかる情報機器をもっていたとしても、該ユーザが比較的年配であるなどという場合には特に、当該情報機器の使い方に困惑し、あるいは戸惑うなどして、当該システムを有効に運用させることができないという場合が考えられ得る。
【0005】
さらに、前記特許文献1では、理美容室が当該へアシミュレーションシステムを利用する態様については、理美容室からヘアスタイル画像を登録する、という点についての説明はなされているが、それ以外の利用方法が何ら開示されていない。すなわち、当該特許文献1においては、理美容室からヘアスタイル画像が提供され、顧客は該ヘアスタイル画像を受け取るという関係においてのみ、理美容室と顧客とが結び付けられているに過ぎない。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、顧客と美容室等の店舗との間のコミュニケーションをより緊密に、ないしはより円滑に行うことが可能である画像形成システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成システムは、上記課題を解決するために、顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗と、該店舗と連絡手段を介して接続され、前記店舗に対する前記顧客の来店予約日時の前記連絡手段を介した送信を行うとともに、前記顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像と前記来店予約日時とが記載された用紙を出力する画像形成装置とを備えている。
【0008】
本発明の画像形成システムによれば、まず、「顧客の容貌に変化を生じさせる業」とは、具体的には例えば、理美容業や鬘販売業、あるいは美容整形業・化粧品販売業(広義には、「コスメテッィク産業」という用語に含まれ得る。)などをいう。すなわち、理美容業や鬘販売業であれば、顧客の髪型に変化を生じさせることで、その容貌に変化を生じさせるということができるし、美容整形業・化粧品販売業では、整形の態様・化粧品の選択等により、より直接的に、顧客の容貌に変化を生じさせるということができる。また、本発明にいう「画像形成装置」とは、少なくとも、用紙に対する印刷機能(プリンタ機能)と、ファクシミリ送信(以下、「FAX送信」という。)機能等のネットワーク交信機能とを備えていることが好ましい。
【0009】
そして、本発明に係る画像形成装置は、まず、顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像が記載された用紙を出力する。ここで「原容貌画像」とは、顧客の現時点における容貌の画像をいう。また、「変化要素画像」とは、前記の「顧客の容貌に変化を生じさせる業」の具体的態様如何による。すなわち、当該業が、理美容業であれば、各種のカットスタイル、パーマスタイル、カラーリング等々(要するに、まとめれば「ヘアスタイル」)のみからなる画像をいい、鬘販売業であれば、同様に各種のヘアスタイルのみからなる画像をいい、美容整形業であれば、より高い鼻、よりすっきりとした頬、二重まぶた等々の各種パーツのみからなる画像をいい、化粧品販売業であれば、ベース、ファンデーション、アイシャドウ・マスカラ・アイライン等のアイメイク、頬紅、口紅、場合により“つけ睫毛”等々のみからなる画像をいうことになる。したがって、「合成画像」とは、例えば、顧客の現時点における容貌であるロングヘアに代えてボブヘアにした画像、あるいは一重まぶたに代えて二重まぶたにした画像、或いは更に、今使っている口紅とは異なる色の口紅をつけた場合の画像などをいうことになる(なお、場合によっては、複数の要素を一度に変更してもよいし、また、前記店舗が複合的性格をもつならば(例えば、理美容業と化粧品販売業を兼ねている等)、ヘアスタイルとアイメイクを一度に変更してもよい。)。本発明では、このような合成画像が用紙上に印刷されて出力されることになる。したがって、顧客は、その所望するヘアスタイルや鬘の形などを、自身の容貌を基準として実際に目の当たりにすることができる。
【0010】
加えて、本発明では、このような各種の顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗に対して来店予約日時が送信される。したがって、店舗としては、顧客管理が容易になりうる。すなわち、例えば、第1に、顧客が第1希望である来店予約日時を送信すると、第2に、店舗側で、当該第1希望である来店予約日時に空きがあるかどうかが確認されて、第3に、この確認により空きがあれば、それを当該顧客の来店予約日時として登録し、そうでなければ、当該第1希望の来店予約日時は既に予約済みである旨を返信する、などという構成(以下、「第2希望である来店予約日時」を顧客が送信する…、という手続を繰り返せばよい。)を採用すれば、店舗側としては、予約管理を自動的に行うことができる。また、顧客側としても、自身の希望する来店予約日時が、用紙上に印刷された形で出力されることから、安心感を得ることができる。しかも、この用紙の上には、前記のように、自身の容貌を基礎とした、変形後の容貌もまた印刷されていることから、実際の来店時には、その用紙を持っていくだけで、予約の確認及び理美容室であれば希望するヘアスタイルの店員への伝達が極めてスムースに行われる(改めて説明する必要がない。)ことになる。つまり、当該顧客が実際に来店した際に、該顧客と店舗側とでイメージの相違が生じるおそれが小さいのである。
【0011】
以上のように、本発明によれば、顧客と店舗とのコミュニケーションが、より緊密に、ないしはより円滑に図られることになる。
【0012】
なお、本発明において「用紙上」には、前記合成画像及び前記来店予約日時以外のその他の情報が記載されていてもよい。例えば、仕様、見積もり(予算額)、前記合成画像についての言語による説明(例えば、ヘアスタイルなら、「ボブ」、「シャギー」等々)等を記載してもよい。
【0013】
また、本発明にいう「用紙」とは、字義どおり、パルプ等からなる紙片のみを意味するのではなく、例えばOHP用シート等トナーを付着することによって印刷することの可能な媒体一般を含む。
【0014】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図1及び図2を参照しつつ説明する。ここに図1は、本実施形態に係る画像形成システムの概要図であり、図2は、図1に示す複合機の構成を示す概要図である。
【0016】
図1において、画像形成システムは、2台の複合機100及び200、カメラ機能付き携帯電話300並びにサーバ400が、本発明にいう「連絡手段」の一例たる電話回線10を介して相互に接続されている。
【0017】
このうち、複合機100及び200(以下、符号「100」に代表させる。)の各々は、図2に示すように、制御部1、プリンタ部2、記憶装置3、ファックスインターフェイス(以下、「FAX I/F」という。)4、ネットワークI/F5、スキャナ部6及び操作部7から構成されている。
【0018】
このうちプリンタ部2は、例えば図示しないパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という。)から送られた、或いはスキャナ部6により読み取られ、更にはFAX I/F4により受信されるなどした画像情報に基づいて設定された印刷ジョブを処理する。なお、印刷ジョブの処理とは、主として、プリンタ部2に予め蓄積された用紙等に、前記画像情報に基づく文字・図画等を印刷することをいう(なお、図1においては、用紙等を蓄える給紙カセットが符号21で示されている。)。記憶装置3は、実行予定、或いは実行中の印刷ジョブや、エラーの発生した印刷ジョブ等を記憶する。FAX I/F4は、他の複合機、あるいはファクシミリ送信装置と電話回線10を介して接続され、FAX機能により画像情報の送受信を行う。ネットワークI/F5は、図示しないネットワークに接続され、ネットワーク内でデータの送受信を行う。例えば、前記パソコンから送られてくる画像情報は、このネットワークI/F5を介して複合機100内に取り込まれる。スキャナ部6は、図2において示されないプラテン、光源部、CCDカメラ等を備え、前記プラテン上に載置された原稿面をスキャンして画像情報を読み取る(なお、図1においては、プラテンは符号61で、また、プラテンカバーが符号62で示されている。)。操作部7は、ユーザが当該複合機100に対して各種の指令を送信するためのユーザインターフェイスである。
【0019】
そして、制御部1は、前記の各要素を通じて複合機100全体を制御する。また、制御部1は、制御指令を行うCPU、制御プログラム等が格納されたROM、一時的な記憶場所のRAM、不揮発データを格納するNVRAMから構成されている。
【0020】
なお、前記及び図2においては、複合機の構成を、複合機100に代表させて説明したが、図1に示す他の複合機200も、基本的に複合機100と同様な構成を備えている。すなわち、他の複合機200もまた、前記と同様に、制御部、プリンタ部、記憶装置、FAX I/F、ネットワークI/F、スキャナ部及び操作部などを備えている。
【0021】
そして、本実施形態においては特に、前記複合機100及び200のうち複合機100は、「公衆の使用に開放された場所」の一例たるコンビニエンスストア150に、顧客用として設置されている。他方、複合機200は、「店舗」の一例たる理美容室250に、店舗用として設置されている。なお、「公衆の使用に開放された場所」としては、前記コンビニエンスストアの他にも、例えば市役所・区役所、図書館、公民館等の各種会館・ホールなどを挙げることができる。また、「店舗」としては、前記理美容室の他にも、例えば鬘販売店、美容整形医院及び化粧品販売店などを挙げることができる。
【0022】
また、本実施形態においては、図1に示すように、電話回線10にカメラ機能付き携帯電話300及び本発明にいう「記憶装置」の一例に該当するサーバ400が接続されている。このうちカメラ機能付き携帯電話300は、通話機能及びカメラ機能を備えている。通話機能は、通常の送話及び受話を行うための機能であり、カメラ機能は、例えば、外界の景色等を撮影するための機能である。このカメラ機能付き携帯電話300には、カメラ機能を実現するために、図示しないレンズ、CCD撮像素子及び画像記憶装置(まとめて、本発明にいう「デジタルカメラ」の一例に該当する。)等々が備えられている。そして、このカメラ機能によれば、当該カメラ機能付き携帯電話300の使用者たる顧客自身の容貌を撮影することが可能となる。一方、本実施形態に係るサーバ400は特に、「変化要素画像」の一例たるヘアスタイル画像を複数種蓄えている。ここでヘアスタイル画像とは、例えば図3に示すようなものとなる。この図3では、上から順に、(a)ストレートロング、(b)ウェーブロング、(c)ストレートボブ、(d)パーマショートの各ヘアスタイルを、ある同一の顧客(図では、破線で示されている。)に当てはめられた場合の図が示されている。このような基礎となるヘアスタイル画像は、例えば、雑誌等からスキャナ等によって読み込まれたものが、あるいは理美容室250側が独自に提供し得るヘアスタイルについては、パソコン及び適当な画像描画ソフトで当該ヘアスタイルを描画したものが、サーバ400に順次登録されていくことにより蓄えられていくことになる。なお、図3では、ほぼ正面から臨んだヘアスタイル画像のみが示されているが、サーバ400には、これに加えて、側方あるいは後方等から臨んだヘアスタイル画像が蓄えられるようになっていてもよい。
【0023】
かかる構成となる画像形成システムは、例えば図4に示すように運用され、その結果以下に記す作用効果を得ることができる。ここに図4は、本実施形態に係る画像形成システムの一運用例を示すフローチャートである。
【0024】
まず、顧客は、カメラ機能付き携帯電話300等を用いて、自身の容貌を撮影しこれを電子データ化した原容貌画像データを予め取得しておく(図4のステップS10)。原容貌画像は、この原容貌画像データに基づいて得られることになる。なお、原容貌画像データないしは原容貌画像を得るためには、前記カメラ機能付き携帯電話300ではなく、カメラ機能に特化された市販のデジタルカメラを用いてもよい。あるいは、顧客の顔写真を、図1に示したプラテン61の上に載置した上でスキャナ部6を作動させることにより、原容貌画像データを取得するようにしてもよい。
【0025】
次に、カメラ機能付き携帯電話300、図示しないパソコン、あるいは複合機100を用いて、サーバ400にアクセスし、該サーバ400から、任意のヘアスタイル画像を呼び出した上で、これを前記原容貌画像データに基づき構成された原容貌画像に合成して合成画像を作成する(図4のステップS12)。ここで、顧客は、様々なヘアスタイルを自分にあてはめてみた場合における自らの容貌を実際に確認しながら、好みのヘアスタイルを決定することができる。
【0026】
なお、図4のステップS12における処理・作業を、具体的にどのような態様で実現するかについて、本発明は、基本的に限定されない。例えば、第1に、本実施形態に係る複合機100をそのまま利用することが考えられる。すなわち、複合機100によって、サーバ400から、あるヘアスタイル画像を呼び出し、該ヘアスタイル画像と先に取得した原容貌画像とを合成した画像を、用紙上に形成(印刷)することが可能である。顧客は、この合成画像を用紙上で確認することができる。第2に、カメラ機能付き携帯電話300や図示されない顧客側のパソコンを利用することが考えられる。この場合、前記と同様にして、カメラ機能付き携帯電話300又はパソコンによって、サーバ400から、あるヘアスタイル画像を呼び出し、該ヘアスタイル画像と先に取得した原容貌画像とを合成した画像を、カメラ機能付き携帯電話300に組み込まれた液晶表示装置等の表示装置又はパソコンのディスプレイ上に表示することが可能である。ちなみに、前記合成画像の用紙上への印刷、あるいはディスプレイ等の上における表示等は、例えば既に参照した図3のように、複数の選択候補が一挙に表示されるようになっているとより好ましい。このようになっていれば、顧客は、複数の選択肢を比較対照し、最も好ましいと思ったヘアスタイルを選択するということができるからである。
【0027】
このようにして、顧客が、好みのヘアスタイルを決定したら次に、操作部7を操作して、来店予約日時の入力を行った後、その送信を行う(図4のステップS14)。また、この際、前記の好みのヘアスタイルとして決定した合成画像も送信する。この合成画像の送信は、ヘアスタイルの決定を、前記のように複合機100上で行うのであれば、既に形成されている合成画像をそのまま利用すればよいし、また、カメラ機能付き携帯電話300やパソコン上で行うのであれば、これらの上で形成された合成画像の電子データを複合機100に対して送信するか、あるいはいったん当該パソコン等に付設されるプリンタ等で当該合成画像の印刷を行った後、これを複合機100のスキャナ部6で読み取らせるようにしてもよい。
【0028】
理美容室250側の複合機200では、これを受けて、当該来店予約日時に空きがあるかどうかが確認されて、空きがあれば、それを当該顧客の来店予約日時として登録するとともにその旨を記載した用紙の出力を行い(図4のステップS20;YESから図4のステップS22へ)、そうでなければ、当該来店予約日時は既に予約済みである旨を返信する(図4のステップS20;NOから図4のステップS14へ)。後者の場合、顧客は、改めて、先とは異なる来店予約日時の入力を行いその送信を行う等し、複合機100及び200間では、前記と同様な処理が繰り返される。なお、本実施形態では、来店予約日時の空きの確認、登録及び出力は、前記のように複合機200によって行われるが、本発明は、このような形態に限定されない。理美容室250側については、同じ作業をパソコン及びプリンタで実現することができる。また、前記では、顧客は、来店予約日時の入力を直接的に行うようになっていたが、場合によっては、理美容室250側から一定期間中における空き時間の提示がなされ、顧客は、そこから希望の日時を選択する、などという態様が採用されてもよい。
【0029】
さて、前記のステップS22で、顧客の来店予約日時が登録される場合には、それに併せて、当該顧客から送信された合成画像もまた、登録・出力される(図4のステップS22参照)。そして次に、複合機200は、この登録がなされた旨を顧客側の複合機100に送信し、複合機100では、これを受けて、確定した来店予約日時及び前記合成画像が記載された用紙の出力が行われる(図4のステップS16)。
【0030】
この用紙の出力は、例えば図5に示すような態様(以下、「注文書」という。)で行われる。この図5の注文書は、図中右半面に前記合成画像が印刷されており、図中左半面に登録された来店予約日時の他、顧客の氏名、登録番号、前記合成画像についての言語による説明(図では、「ご注文髪型」とされている。)、オプション(図では、具体例として「カラーリング(単色)」等が記載されている。)、予算及び担当理容師などが印刷されている。これらの記載事項のうち、「顧客の氏名」あるいは「オプション」などについては、前記のステップS14において、来店予約日時の送信に併せて送信しておくようにしておけばよい。あるいは顧客の氏名、更には住所・電話番号(不図示)等については、初来店時、あるいは初アクセス時等々に、理美容室250側の複合機200における当該事項の登録処理を予め実施しておくとともに、これに対する一意の登録番号を付し、顧客は、前記のステップS14において、来店予約日時に併せて当該登録番号を送信するだけで、図5に示すような出力を得ることができる(即ち、登録番号を基準に、顧客の氏名等々が呼び出されて、出力される)ようにしておくのでもよい。また、「担当理容師」についても、その指定を希望するのであれば、前記のステップS14において、併せて送信しておくようにしておけばよいし、あるいは当該顧客の要望に従って予め定められていた担当理容師をあてたり、場合によっては、当該理美容室250に所属する理容師をランダムにあてがうようにしてもよい。なお、来店予約日時登録処理(図5のステップS14から図4のステップS22)において、顧客による担当理容師の指定を伴う場合には、当該担当理容師の身体が空いている時間帯を基礎に、来店予約日時の空きの有無が判定されることになる(後の図6参照)。
【0031】
以上述べたように、本実施形態に係る画像形成システムによれば、まず、顧客は、コンビニエンストア150に設置された複合機100を利用して、図5に示したような来店予約日時等が記載された注文書を得ることができる。また、理美容室250側としても、前記のようにして来店予約日時の送信を受けて、その登録を行うなど、予約管理を自動的に行うことができる。しかも、顧客も理美容室250も、当該顧客の容貌を基礎とした好みのヘアスタイル画像を合成した合成画像を確認することができるから、実際に来店した際に、両者間でイメージの相違が生じるおそれが小さい。
【0032】
このように、本実施形態に係る画像形成システムよれば、顧客と理美容室250とのコミュニケーションが、より緊密に、ないしはより円滑に図られることになる。
【0033】
ちなみに、これに関連して、理美容室250では、前記のように、予約管理が自動的に行われ得ることから、これを利用して、例えば図6に示すような当該理美容室250に所属する理容師等のスケジュール管理表、あるいは勤怠状況等を表す書類(いずれも、本発明にいう「管理表」の一例に該当する)等を作成することができる。このように、本実施形態によれば、前記のように送信されてくる来店予約日時等のデータを、当該理美容室250の運営を効率的に行うための基礎データとして利用し得るということになる。なお、この場合、複合機200、あるいは理美容室250に設置された図示しないパソコン等が、本発明にいう「管理手段」の一例に該当することになる。
【0034】
また、本実施形態によれば特に、次のような作用効果を得ることができる。第1に、本実施形態では、前記注文書を得るために、コンビニエンスストア150に設置されている複合機100が利用されていた。したがって、顧客としては、高価なパソコンやカメラ機能付き携帯電話300を自ら所有している必要が必ずしもない。また、一般的に、パソコン等の操作に比べれば、複合機100の操作は比較的容易であるということができる。このように、本実施形態によれば、ユーザ側に余計な負担(経済的負担、操作上の負担等)をかけずに済む。
【0035】
また、これに関連して第2に、複合機100には、スキャナ部6が設けられていることから、前記したように、原容貌画像等は、このスキャナ部6と顧客の顔写真とを利用することにより取得することができる。したがって、これによっても、当該顧客は、原容貌画像を登録するために、カメラ機能付き携帯電話300、あるいはデジタルカメラ等の特別の機器を用意する必要がない。これも、複合機100を利用することによる利点といえる。
【0036】
第3に、本実施形態では、複合機100には、FAX機能が搭載されていることから、前記のように顧客自身の容貌を含む合成画像を送信する際、当該顧客のプライバシーを守ることができる。この点、本発明においては、顧客から理美容室250に対して前記合成画像をインターネットを介して送信する態様を採用しても勿論構わないが、インターネットは、そもそも不特定多数の者に開かれている特性をもっていることから、プライバシー保護の観点からすると、当該態様が必ずしも最適とはいえない。しかるに、前記のように合成画像を電話回線10を利用してFAX送信する態様を採用すれば、顧客のプライバシーが、第三者に図らずも開示されてしまうというおそれを小さくすることができるのである。なお、この場合、合成画像の送信については、FAX送信によるが、サーバ400から前記ヘアスタイル画像を呼び出す際には、インターネットを利用する、などという態様を採用してもよい。また、インターネットを利用するにしても、セキュリティが効いていたり、暗号化ソフトを利用する場合には、前記のような懸念は相当程度払い除けられることになるのは言うまでもない。
【0037】
なお、前記の実施形態においては、本発明に係る画像形成システムが、一つの理美容室250との関係においてのみ構築される例が説明されていたが、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、本発明に係る画像形成システムは、チェーンを組む、あるいはフランチャイズ契約を結ぶ複数の理美容室との関係において構築することができる。この場合、送信されてきた来店予約日時や、前記登録番号に連なる顧客の情報は、そのグループを構成する各店舗で共有させるようにすることができる。これによると、例えば顧客の引越し等に対して、店舗側から適切な対応をとることができる。
【0038】
また、前記実施形態では、顧客は、複合機100を通じて予約を採るような構成となっていたが、これに代えて、予約は、別途電話等でとっておくこととし、前記合成画像及び注文書をとるためだけに、複合機100を利用するような構成を採用してもよい。
【0039】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像形成システムもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成システムによれば、顧客と美容室等の店舗との間のコミュニケーションをより緊密に、ないしはより円滑に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成システムの概要図である。
【図2】図1に示す複合機の構成を示す概要図である。
【図3】図1に示すサーバに蓄えられるヘアスタイル画像の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成システムの一運用例を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS16において出力される注文書の一例を示す図である。
【図6】顧客より送信されてきた来店予約日時に基づいて作成された理美容室のスケジュール管理表の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…制御部
2…プリンタ部
3…記憶装置
4…FAX I/F
5…ネットワーク I/F
6…スキャナ部
7…操作部
10…電話回線
100、200…複合機
150…コンビニエンスストア
250…理美容室
300…カメラ機能付き携帯電話
400…サーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機及びプリンタ、或いはこれらの機能を併せ持ついわゆる複合機等の画像形成装置とネットワークとからなる画像形成システムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1に開示されているように、自己の顔写真の画像と任意のヘアスタイルの画像とを合成するヘアシミュレーションシステムが提案されている。この特許文献1では、理美容室において作成され、あるいは(および)サーバにおいて雑誌等から作成されたヘアスタイル画像と、顧客の顔写真画像とを合成した画像を、該顧客のコンピュータに返送する技術が開示されている。これにより、顧客は、試してみようとするヘアスタイルを自らに当てはめた場合の現実を仮想的に実感することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平2001−273457号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシステムには次のような問題点がある。すなわち、上記のヘアシミュレーションシステムでは、たしかに、コンピュータのディスプレイ上に表示された自らの顔写真画像とヘアスタイル画像との合成画像を確認することができるが、この場合、まず、顧客は、コンピュータ、携帯電話、あるいはPHS等の情報機器を所有していることが殆ど必須の要件となっている。したがって、かかる情報機器を持ち合わせないユーザは、前記ヘアシミュレーションシステムを利用することができない。また、仮に、ユーザがかかる情報機器をもっていたとしても、該ユーザが比較的年配であるなどという場合には特に、当該情報機器の使い方に困惑し、あるいは戸惑うなどして、当該システムを有効に運用させることができないという場合が考えられ得る。
【0005】
さらに、前記特許文献1では、理美容室が当該へアシミュレーションシステムを利用する態様については、理美容室からヘアスタイル画像を登録する、という点についての説明はなされているが、それ以外の利用方法が何ら開示されていない。すなわち、当該特許文献1においては、理美容室からヘアスタイル画像が提供され、顧客は該ヘアスタイル画像を受け取るという関係においてのみ、理美容室と顧客とが結び付けられているに過ぎない。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、顧客と美容室等の店舗との間のコミュニケーションをより緊密に、ないしはより円滑に行うことが可能である画像形成システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成システムは、上記課題を解決するために、顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗と、該店舗と連絡手段を介して接続され、前記店舗に対する前記顧客の来店予約日時の前記連絡手段を介した送信を行うとともに、前記顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像と前記来店予約日時とが記載された用紙を出力する画像形成装置とを備えている。
【0008】
本発明の画像形成システムによれば、まず、「顧客の容貌に変化を生じさせる業」とは、具体的には例えば、理美容業や鬘販売業、あるいは美容整形業・化粧品販売業(広義には、「コスメテッィク産業」という用語に含まれ得る。)などをいう。すなわち、理美容業や鬘販売業であれば、顧客の髪型に変化を生じさせることで、その容貌に変化を生じさせるということができるし、美容整形業・化粧品販売業では、整形の態様・化粧品の選択等により、より直接的に、顧客の容貌に変化を生じさせるということができる。また、本発明にいう「画像形成装置」とは、少なくとも、用紙に対する印刷機能(プリンタ機能)と、ファクシミリ送信(以下、「FAX送信」という。)機能等のネットワーク交信機能とを備えていることが好ましい。
【0009】
そして、本発明に係る画像形成装置は、まず、顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像が記載された用紙を出力する。ここで「原容貌画像」とは、顧客の現時点における容貌の画像をいう。また、「変化要素画像」とは、前記の「顧客の容貌に変化を生じさせる業」の具体的態様如何による。すなわち、当該業が、理美容業であれば、各種のカットスタイル、パーマスタイル、カラーリング等々(要するに、まとめれば「ヘアスタイル」)のみからなる画像をいい、鬘販売業であれば、同様に各種のヘアスタイルのみからなる画像をいい、美容整形業であれば、より高い鼻、よりすっきりとした頬、二重まぶた等々の各種パーツのみからなる画像をいい、化粧品販売業であれば、ベース、ファンデーション、アイシャドウ・マスカラ・アイライン等のアイメイク、頬紅、口紅、場合により“つけ睫毛”等々のみからなる画像をいうことになる。したがって、「合成画像」とは、例えば、顧客の現時点における容貌であるロングヘアに代えてボブヘアにした画像、あるいは一重まぶたに代えて二重まぶたにした画像、或いは更に、今使っている口紅とは異なる色の口紅をつけた場合の画像などをいうことになる(なお、場合によっては、複数の要素を一度に変更してもよいし、また、前記店舗が複合的性格をもつならば(例えば、理美容業と化粧品販売業を兼ねている等)、ヘアスタイルとアイメイクを一度に変更してもよい。)。本発明では、このような合成画像が用紙上に印刷されて出力されることになる。したがって、顧客は、その所望するヘアスタイルや鬘の形などを、自身の容貌を基準として実際に目の当たりにすることができる。
【0010】
加えて、本発明では、このような各種の顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗に対して来店予約日時が送信される。したがって、店舗としては、顧客管理が容易になりうる。すなわち、例えば、第1に、顧客が第1希望である来店予約日時を送信すると、第2に、店舗側で、当該第1希望である来店予約日時に空きがあるかどうかが確認されて、第3に、この確認により空きがあれば、それを当該顧客の来店予約日時として登録し、そうでなければ、当該第1希望の来店予約日時は既に予約済みである旨を返信する、などという構成(以下、「第2希望である来店予約日時」を顧客が送信する…、という手続を繰り返せばよい。)を採用すれば、店舗側としては、予約管理を自動的に行うことができる。また、顧客側としても、自身の希望する来店予約日時が、用紙上に印刷された形で出力されることから、安心感を得ることができる。しかも、この用紙の上には、前記のように、自身の容貌を基礎とした、変形後の容貌もまた印刷されていることから、実際の来店時には、その用紙を持っていくだけで、予約の確認及び理美容室であれば希望するヘアスタイルの店員への伝達が極めてスムースに行われる(改めて説明する必要がない。)ことになる。つまり、当該顧客が実際に来店した際に、該顧客と店舗側とでイメージの相違が生じるおそれが小さいのである。
【0011】
以上のように、本発明によれば、顧客と店舗とのコミュニケーションが、より緊密に、ないしはより円滑に図られることになる。
【0012】
なお、本発明において「用紙上」には、前記合成画像及び前記来店予約日時以外のその他の情報が記載されていてもよい。例えば、仕様、見積もり(予算額)、前記合成画像についての言語による説明(例えば、ヘアスタイルなら、「ボブ」、「シャギー」等々)等を記載してもよい。
【0013】
また、本発明にいう「用紙」とは、字義どおり、パルプ等からなる紙片のみを意味するのではなく、例えばOHP用シート等トナーを付着することによって印刷することの可能な媒体一般を含む。
【0014】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図1及び図2を参照しつつ説明する。ここに図1は、本実施形態に係る画像形成システムの概要図であり、図2は、図1に示す複合機の構成を示す概要図である。
【0016】
図1において、画像形成システムは、2台の複合機100及び200、カメラ機能付き携帯電話300並びにサーバ400が、本発明にいう「連絡手段」の一例たる電話回線10を介して相互に接続されている。
【0017】
このうち、複合機100及び200(以下、符号「100」に代表させる。)の各々は、図2に示すように、制御部1、プリンタ部2、記憶装置3、ファックスインターフェイス(以下、「FAX I/F」という。)4、ネットワークI/F5、スキャナ部6及び操作部7から構成されている。
【0018】
このうちプリンタ部2は、例えば図示しないパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という。)から送られた、或いはスキャナ部6により読み取られ、更にはFAX I/F4により受信されるなどした画像情報に基づいて設定された印刷ジョブを処理する。なお、印刷ジョブの処理とは、主として、プリンタ部2に予め蓄積された用紙等に、前記画像情報に基づく文字・図画等を印刷することをいう(なお、図1においては、用紙等を蓄える給紙カセットが符号21で示されている。)。記憶装置3は、実行予定、或いは実行中の印刷ジョブや、エラーの発生した印刷ジョブ等を記憶する。FAX I/F4は、他の複合機、あるいはファクシミリ送信装置と電話回線10を介して接続され、FAX機能により画像情報の送受信を行う。ネットワークI/F5は、図示しないネットワークに接続され、ネットワーク内でデータの送受信を行う。例えば、前記パソコンから送られてくる画像情報は、このネットワークI/F5を介して複合機100内に取り込まれる。スキャナ部6は、図2において示されないプラテン、光源部、CCDカメラ等を備え、前記プラテン上に載置された原稿面をスキャンして画像情報を読み取る(なお、図1においては、プラテンは符号61で、また、プラテンカバーが符号62で示されている。)。操作部7は、ユーザが当該複合機100に対して各種の指令を送信するためのユーザインターフェイスである。
【0019】
そして、制御部1は、前記の各要素を通じて複合機100全体を制御する。また、制御部1は、制御指令を行うCPU、制御プログラム等が格納されたROM、一時的な記憶場所のRAM、不揮発データを格納するNVRAMから構成されている。
【0020】
なお、前記及び図2においては、複合機の構成を、複合機100に代表させて説明したが、図1に示す他の複合機200も、基本的に複合機100と同様な構成を備えている。すなわち、他の複合機200もまた、前記と同様に、制御部、プリンタ部、記憶装置、FAX I/F、ネットワークI/F、スキャナ部及び操作部などを備えている。
【0021】
そして、本実施形態においては特に、前記複合機100及び200のうち複合機100は、「公衆の使用に開放された場所」の一例たるコンビニエンスストア150に、顧客用として設置されている。他方、複合機200は、「店舗」の一例たる理美容室250に、店舗用として設置されている。なお、「公衆の使用に開放された場所」としては、前記コンビニエンスストアの他にも、例えば市役所・区役所、図書館、公民館等の各種会館・ホールなどを挙げることができる。また、「店舗」としては、前記理美容室の他にも、例えば鬘販売店、美容整形医院及び化粧品販売店などを挙げることができる。
【0022】
また、本実施形態においては、図1に示すように、電話回線10にカメラ機能付き携帯電話300及び本発明にいう「記憶装置」の一例に該当するサーバ400が接続されている。このうちカメラ機能付き携帯電話300は、通話機能及びカメラ機能を備えている。通話機能は、通常の送話及び受話を行うための機能であり、カメラ機能は、例えば、外界の景色等を撮影するための機能である。このカメラ機能付き携帯電話300には、カメラ機能を実現するために、図示しないレンズ、CCD撮像素子及び画像記憶装置(まとめて、本発明にいう「デジタルカメラ」の一例に該当する。)等々が備えられている。そして、このカメラ機能によれば、当該カメラ機能付き携帯電話300の使用者たる顧客自身の容貌を撮影することが可能となる。一方、本実施形態に係るサーバ400は特に、「変化要素画像」の一例たるヘアスタイル画像を複数種蓄えている。ここでヘアスタイル画像とは、例えば図3に示すようなものとなる。この図3では、上から順に、(a)ストレートロング、(b)ウェーブロング、(c)ストレートボブ、(d)パーマショートの各ヘアスタイルを、ある同一の顧客(図では、破線で示されている。)に当てはめられた場合の図が示されている。このような基礎となるヘアスタイル画像は、例えば、雑誌等からスキャナ等によって読み込まれたものが、あるいは理美容室250側が独自に提供し得るヘアスタイルについては、パソコン及び適当な画像描画ソフトで当該ヘアスタイルを描画したものが、サーバ400に順次登録されていくことにより蓄えられていくことになる。なお、図3では、ほぼ正面から臨んだヘアスタイル画像のみが示されているが、サーバ400には、これに加えて、側方あるいは後方等から臨んだヘアスタイル画像が蓄えられるようになっていてもよい。
【0023】
かかる構成となる画像形成システムは、例えば図4に示すように運用され、その結果以下に記す作用効果を得ることができる。ここに図4は、本実施形態に係る画像形成システムの一運用例を示すフローチャートである。
【0024】
まず、顧客は、カメラ機能付き携帯電話300等を用いて、自身の容貌を撮影しこれを電子データ化した原容貌画像データを予め取得しておく(図4のステップS10)。原容貌画像は、この原容貌画像データに基づいて得られることになる。なお、原容貌画像データないしは原容貌画像を得るためには、前記カメラ機能付き携帯電話300ではなく、カメラ機能に特化された市販のデジタルカメラを用いてもよい。あるいは、顧客の顔写真を、図1に示したプラテン61の上に載置した上でスキャナ部6を作動させることにより、原容貌画像データを取得するようにしてもよい。
【0025】
次に、カメラ機能付き携帯電話300、図示しないパソコン、あるいは複合機100を用いて、サーバ400にアクセスし、該サーバ400から、任意のヘアスタイル画像を呼び出した上で、これを前記原容貌画像データに基づき構成された原容貌画像に合成して合成画像を作成する(図4のステップS12)。ここで、顧客は、様々なヘアスタイルを自分にあてはめてみた場合における自らの容貌を実際に確認しながら、好みのヘアスタイルを決定することができる。
【0026】
なお、図4のステップS12における処理・作業を、具体的にどのような態様で実現するかについて、本発明は、基本的に限定されない。例えば、第1に、本実施形態に係る複合機100をそのまま利用することが考えられる。すなわち、複合機100によって、サーバ400から、あるヘアスタイル画像を呼び出し、該ヘアスタイル画像と先に取得した原容貌画像とを合成した画像を、用紙上に形成(印刷)することが可能である。顧客は、この合成画像を用紙上で確認することができる。第2に、カメラ機能付き携帯電話300や図示されない顧客側のパソコンを利用することが考えられる。この場合、前記と同様にして、カメラ機能付き携帯電話300又はパソコンによって、サーバ400から、あるヘアスタイル画像を呼び出し、該ヘアスタイル画像と先に取得した原容貌画像とを合成した画像を、カメラ機能付き携帯電話300に組み込まれた液晶表示装置等の表示装置又はパソコンのディスプレイ上に表示することが可能である。ちなみに、前記合成画像の用紙上への印刷、あるいはディスプレイ等の上における表示等は、例えば既に参照した図3のように、複数の選択候補が一挙に表示されるようになっているとより好ましい。このようになっていれば、顧客は、複数の選択肢を比較対照し、最も好ましいと思ったヘアスタイルを選択するということができるからである。
【0027】
このようにして、顧客が、好みのヘアスタイルを決定したら次に、操作部7を操作して、来店予約日時の入力を行った後、その送信を行う(図4のステップS14)。また、この際、前記の好みのヘアスタイルとして決定した合成画像も送信する。この合成画像の送信は、ヘアスタイルの決定を、前記のように複合機100上で行うのであれば、既に形成されている合成画像をそのまま利用すればよいし、また、カメラ機能付き携帯電話300やパソコン上で行うのであれば、これらの上で形成された合成画像の電子データを複合機100に対して送信するか、あるいはいったん当該パソコン等に付設されるプリンタ等で当該合成画像の印刷を行った後、これを複合機100のスキャナ部6で読み取らせるようにしてもよい。
【0028】
理美容室250側の複合機200では、これを受けて、当該来店予約日時に空きがあるかどうかが確認されて、空きがあれば、それを当該顧客の来店予約日時として登録するとともにその旨を記載した用紙の出力を行い(図4のステップS20;YESから図4のステップS22へ)、そうでなければ、当該来店予約日時は既に予約済みである旨を返信する(図4のステップS20;NOから図4のステップS14へ)。後者の場合、顧客は、改めて、先とは異なる来店予約日時の入力を行いその送信を行う等し、複合機100及び200間では、前記と同様な処理が繰り返される。なお、本実施形態では、来店予約日時の空きの確認、登録及び出力は、前記のように複合機200によって行われるが、本発明は、このような形態に限定されない。理美容室250側については、同じ作業をパソコン及びプリンタで実現することができる。また、前記では、顧客は、来店予約日時の入力を直接的に行うようになっていたが、場合によっては、理美容室250側から一定期間中における空き時間の提示がなされ、顧客は、そこから希望の日時を選択する、などという態様が採用されてもよい。
【0029】
さて、前記のステップS22で、顧客の来店予約日時が登録される場合には、それに併せて、当該顧客から送信された合成画像もまた、登録・出力される(図4のステップS22参照)。そして次に、複合機200は、この登録がなされた旨を顧客側の複合機100に送信し、複合機100では、これを受けて、確定した来店予約日時及び前記合成画像が記載された用紙の出力が行われる(図4のステップS16)。
【0030】
この用紙の出力は、例えば図5に示すような態様(以下、「注文書」という。)で行われる。この図5の注文書は、図中右半面に前記合成画像が印刷されており、図中左半面に登録された来店予約日時の他、顧客の氏名、登録番号、前記合成画像についての言語による説明(図では、「ご注文髪型」とされている。)、オプション(図では、具体例として「カラーリング(単色)」等が記載されている。)、予算及び担当理容師などが印刷されている。これらの記載事項のうち、「顧客の氏名」あるいは「オプション」などについては、前記のステップS14において、来店予約日時の送信に併せて送信しておくようにしておけばよい。あるいは顧客の氏名、更には住所・電話番号(不図示)等については、初来店時、あるいは初アクセス時等々に、理美容室250側の複合機200における当該事項の登録処理を予め実施しておくとともに、これに対する一意の登録番号を付し、顧客は、前記のステップS14において、来店予約日時に併せて当該登録番号を送信するだけで、図5に示すような出力を得ることができる(即ち、登録番号を基準に、顧客の氏名等々が呼び出されて、出力される)ようにしておくのでもよい。また、「担当理容師」についても、その指定を希望するのであれば、前記のステップS14において、併せて送信しておくようにしておけばよいし、あるいは当該顧客の要望に従って予め定められていた担当理容師をあてたり、場合によっては、当該理美容室250に所属する理容師をランダムにあてがうようにしてもよい。なお、来店予約日時登録処理(図5のステップS14から図4のステップS22)において、顧客による担当理容師の指定を伴う場合には、当該担当理容師の身体が空いている時間帯を基礎に、来店予約日時の空きの有無が判定されることになる(後の図6参照)。
【0031】
以上述べたように、本実施形態に係る画像形成システムによれば、まず、顧客は、コンビニエンストア150に設置された複合機100を利用して、図5に示したような来店予約日時等が記載された注文書を得ることができる。また、理美容室250側としても、前記のようにして来店予約日時の送信を受けて、その登録を行うなど、予約管理を自動的に行うことができる。しかも、顧客も理美容室250も、当該顧客の容貌を基礎とした好みのヘアスタイル画像を合成した合成画像を確認することができるから、実際に来店した際に、両者間でイメージの相違が生じるおそれが小さい。
【0032】
このように、本実施形態に係る画像形成システムよれば、顧客と理美容室250とのコミュニケーションが、より緊密に、ないしはより円滑に図られることになる。
【0033】
ちなみに、これに関連して、理美容室250では、前記のように、予約管理が自動的に行われ得ることから、これを利用して、例えば図6に示すような当該理美容室250に所属する理容師等のスケジュール管理表、あるいは勤怠状況等を表す書類(いずれも、本発明にいう「管理表」の一例に該当する)等を作成することができる。このように、本実施形態によれば、前記のように送信されてくる来店予約日時等のデータを、当該理美容室250の運営を効率的に行うための基礎データとして利用し得るということになる。なお、この場合、複合機200、あるいは理美容室250に設置された図示しないパソコン等が、本発明にいう「管理手段」の一例に該当することになる。
【0034】
また、本実施形態によれば特に、次のような作用効果を得ることができる。第1に、本実施形態では、前記注文書を得るために、コンビニエンスストア150に設置されている複合機100が利用されていた。したがって、顧客としては、高価なパソコンやカメラ機能付き携帯電話300を自ら所有している必要が必ずしもない。また、一般的に、パソコン等の操作に比べれば、複合機100の操作は比較的容易であるということができる。このように、本実施形態によれば、ユーザ側に余計な負担(経済的負担、操作上の負担等)をかけずに済む。
【0035】
また、これに関連して第2に、複合機100には、スキャナ部6が設けられていることから、前記したように、原容貌画像等は、このスキャナ部6と顧客の顔写真とを利用することにより取得することができる。したがって、これによっても、当該顧客は、原容貌画像を登録するために、カメラ機能付き携帯電話300、あるいはデジタルカメラ等の特別の機器を用意する必要がない。これも、複合機100を利用することによる利点といえる。
【0036】
第3に、本実施形態では、複合機100には、FAX機能が搭載されていることから、前記のように顧客自身の容貌を含む合成画像を送信する際、当該顧客のプライバシーを守ることができる。この点、本発明においては、顧客から理美容室250に対して前記合成画像をインターネットを介して送信する態様を採用しても勿論構わないが、インターネットは、そもそも不特定多数の者に開かれている特性をもっていることから、プライバシー保護の観点からすると、当該態様が必ずしも最適とはいえない。しかるに、前記のように合成画像を電話回線10を利用してFAX送信する態様を採用すれば、顧客のプライバシーが、第三者に図らずも開示されてしまうというおそれを小さくすることができるのである。なお、この場合、合成画像の送信については、FAX送信によるが、サーバ400から前記ヘアスタイル画像を呼び出す際には、インターネットを利用する、などという態様を採用してもよい。また、インターネットを利用するにしても、セキュリティが効いていたり、暗号化ソフトを利用する場合には、前記のような懸念は相当程度払い除けられることになるのは言うまでもない。
【0037】
なお、前記の実施形態においては、本発明に係る画像形成システムが、一つの理美容室250との関係においてのみ構築される例が説明されていたが、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、本発明に係る画像形成システムは、チェーンを組む、あるいはフランチャイズ契約を結ぶ複数の理美容室との関係において構築することができる。この場合、送信されてきた来店予約日時や、前記登録番号に連なる顧客の情報は、そのグループを構成する各店舗で共有させるようにすることができる。これによると、例えば顧客の引越し等に対して、店舗側から適切な対応をとることができる。
【0038】
また、前記実施形態では、顧客は、複合機100を通じて予約を採るような構成となっていたが、これに代えて、予約は、別途電話等でとっておくこととし、前記合成画像及び注文書をとるためだけに、複合機100を利用するような構成を採用してもよい。
【0039】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像形成システムもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成システムによれば、顧客と美容室等の店舗との間のコミュニケーションをより緊密に、ないしはより円滑に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成システムの概要図である。
【図2】図1に示す複合機の構成を示す概要図である。
【図3】図1に示すサーバに蓄えられるヘアスタイル画像の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成システムの一運用例を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS16において出力される注文書の一例を示す図である。
【図6】顧客より送信されてきた来店予約日時に基づいて作成された理美容室のスケジュール管理表の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…制御部
2…プリンタ部
3…記憶装置
4…FAX I/F
5…ネットワーク I/F
6…スキャナ部
7…操作部
10…電話回線
100、200…複合機
150…コンビニエンスストア
250…理美容室
300…カメラ機能付き携帯電話
400…サーバ
Claims (8)
- 顧客の容貌に変化を生じさせる業を営む店舗と、
該店舗と連絡手段を介して接続され、前記店舗に対する前記顧客の来店予約日時の前記連絡手段を介した送信を行うとともに、前記顧客の原容貌画像及び変化要素画像の合成画像と前記来店予約日時とが記載された用紙を出力する画像形成装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。 - 前記画像形成装置は、公衆の使用に開放された場所に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
- 前記画像形成装置は、前記来店予約日時を入力するための入力手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
- 前記画像形成装置又は前記連絡手段に接続可能にされた、前記原容貌画像を読み取るためのデジタルカメラを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記画像形成装置は、画像情報を読み取るためのスキャナ部を更に備えてなり、
前記原容貌画像は、前記スキャナ部を介して読み取られた前記顧客の顔写真の画像情報に基づいて構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成システム。 - 前記連絡手段に接続され、前記変化要素画像の複数のパターンを記憶する記憶装置を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記送信の対象とされた前記来店予約日時に基づいて、前記店舗の運営を行うための管理表を作成する管理手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記連絡手段は電話回線を含み、前記送信はファクシミリ送信を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010125680A1 (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-04 | ヒューレット-パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | 段階的に開示される個人情報に基づく通信システム・方法 |
JP7389215B1 (ja) | 2022-12-27 | 2023-11-29 | 楽天グループ株式会社 | サーバ装置、仲介方法、ならびに、プログラム |
-
2003
- 2003-07-10 JP JP2003195395A patent/JP2005031925A/ja active Pending
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