JP2005031047A - 断熱パネルの熱伝導率測定方法 - Google Patents

断熱パネルの熱伝導率測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 手間を掛けずに迅速に断熱パネルの熱伝導率の測定を実施できるようにする。
【解決手段】 熱伝導率の測定対象である測定断熱パネルG1の表面温度の時間経過をもとにして熱伝導率C1を求める場合に、測定環境とは異なる温度条件にある測定断熱パネルG1の一方面側に、標準断熱パネルG0を重ねて配置し、その状態での標準断熱パネルG0の一方面温度と、測定断熱パネルG1に重なる方の面である標準断熱パネルG0の他方面温度と、測定環境の環境温度とを測定し、一方面温度と他方面温度とが環境温度に近づく状況から測定断熱パネルG1の熱伝導率C1を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱伝導率の測定対象である測定断熱パネルの表面温度の時間経過をもとにして熱伝導率を求める断熱パネルの熱伝導率測定方法に関する。
従来、この種の断熱パネルの熱伝導率測定方法としては、図4に示すように、断熱パネルの一例として、ガラスパネルを対象とした例を挙げて説明する。測定ガラスパネル(G1)の表裏面それぞれに温度センサ(K)をセットし、測定ガラスパネル(G1)の一方の面に加熱装置(10)をセットしてガラスパネル厚み内に所定の温度勾配ができる状態に加熱し続ける。前記各温度センサ(K)によって測定したガラス面の温度と時間経過とをもとにして、測定ガラスパネル(G1)の熱伝導率が求められる(例えば、非特許文献1参照)。
そして、例えば、ガラスパネルの製造ラインにおけるガラスパネルの品質管理を目的とした熱伝導率の測定を行うような場合、ガラスパネルは製造ラインの加熱炉で高温状態に加熱されており、測定環境温度近くの温度まで下がるのを待ってから熱伝導率の測定を実施していた。
ジー・エム・ターナー、アール・イー・コリンズ(G.M.TURNER and R.E.COLLINS)著、「メジャーメント オブ ヒート フロー スルー バキューム グレージング アット ハイ テンペラチュア」(Measurement of heat flow through vacuum glazing at high temperature)、インターナショナル ジャーナル オブ ヒート アンド マス トランスファー(International Journal of Heat and Mass Transfer)、1997年、ボリューム40、ナンバー6、1437頁〜1446頁
上述した従来の断熱パネルの熱伝導率測定方法によれば、加熱炉からの高温状態の断熱パネルは、測定環境の温度まで下がる間は放熱し続けており、その状態では断熱パネル厚み内の温度勾配は常に変化し易く、割り出した熱伝導率の精度が非常に低くなるため、上述の通り、温度が下がるまで養生しておく必要がある。即ち、断熱パネルの熱伝導率測定を実施するのに時間が掛かり易い問題点がある。
更には、製造ライン上の測定断熱パネルに、前記各温度センサや、加熱装置を取り付けたり、測定後に取り外したりする必要があるから、断熱パネルの熱伝導率測定作業に手間が掛かるといった問題点もある。
以上のような時間や手間の問題は、結局、断熱パネルの製造工程上のデメリットにもなり易く、断熱パネルのコストアップにも繋がりやすい問題点がある。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、手間を掛けずに迅速に断熱パネルの熱伝導率の測定を実施できるようにするところにある。
尚、ここで言う熱伝導率とは、あくまで断熱パネルの表裏面間での熱の伝わる度合いを表す広義な数値を意味し、例えば、一枚の板で構成された断熱パネルや、中間膜を介して複数の板を一体に形成した断熱パネル(ガラスパネルの場合は、所謂、合わせガラス)や、中空層(空気層や減圧層)を介して複数の板を一体化してある断熱パネル(ガラスパネルの場合は、所謂、複層ガラスや真空複層ガラス)等、熱の伝わる形態が異なるものであっても、それぞれの断熱パネルの両外面間での熱の伝わる度合いを表す数値として熱伝導率と表現し、狭義の熱伝導率のみならず、対流、輻射の要素、および時間的要素等を含めて得られるものである。
本願第1の発明の特徴構成は、熱伝導率の測定対象である測定断熱パネルの表面温度の時間経過をもとにして熱伝導率を求める断熱パネルの熱伝導率測定方法において、測定環境とは異なる温度条件にある前記測定断熱パネルの一方面側に、前記測定断熱パネルと標準断熱パネルを重ねて配置し、その状態での前記標準断熱パネルの一方面温度と、前記測定断熱パネルに重なる方の面である標準断熱パネルの他方面温度と、前記測定環境の環境温度とを測定し、前記一方面温度と他方面温度とが前記環境温度に近づく状況から前記測定断熱パネルの熱伝導率を求めるところにある。
本願第1の発明の特徴構成によれば、環境温度を測定すると共に、測定断熱パネルの一方面側に重ねて配置した状態の標準断熱パネルの一方面温度と他方面温度とを測定して、それらの状況をもとにして前記測定断熱パネルの熱伝導率を求めるから、測定断熱パネルに対して、上述のように温度測定をできる状態にした標準断熱パネルを重ねるだけの手間で測定を始めることができ、従来のように温度センサや加熱装置を測定断熱パネルに対してセッティングしたり取り外したりする必要が無い。従って、測定作業に手間が掛からずに極めて効率的に測定を実施することが可能となる。
また、加熱装置を用意する必要がないことにより、熱伝導率の測定装置コストの低減を図ることができることに加えて、測定断熱パネルそのものが測定環境とは異なる温度条件にあるものを使用して、環境温度に近付いてゆく過程の変化を見るから、例えば、断熱パネル製造ライン上で加熱炉から出てきた断熱パネル製品に対しても、温度が下がるまで測定を待つ必要が無く、継続して当該方法を実施して熱伝導率を求めることができる。従って、特に、製造ライン上で、次から次へと熱伝導率の測定を実施するような場合でも、スピーディーに対応することができる。
その結果、当該測定方法や使用装置そのものの簡便化、及び、当該測定方法を採用して断熱パネルを製造する製造作業全体とした製造能率向上を共に叶えることが可能となる。
本願第2の発明の特徴構成は、前記標準断熱パネルは、一方側の第一板と他方側の第二板とを減圧空間を介して一体化してある断熱パネルであり、前記測定断熱パネルは、一方側の第三板と他方側の第四板とを減圧空間を介して一体化してある断熱パネルであるところにある。
本願第2の発明の特徴構成によれば、本願第1の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、当該発明方法は、上述のように、測定断熱パネルが環境温度に近付いてゆく過程での温度変化を基として熱伝導率を割り出すものであり、断熱パネル内に形成される温度勾配が大きい程、より正確に且つスピーディーに結果を出すことができる。この意味から、標準断熱パネルも測定断熱パネルも板ガラス間に減圧空間を介在させてあるから断熱パネル全体とした断熱性は高く、測定断熱パネルの熱の放熱が、隣接する標準断熱パネル側と測定環境に露出された反対側とでは大きく異なり、その結果、測定断熱パネル内の温度勾配を大きく保ち易く、精度のよい測定が可能となる。
即ち、加熱炉内から通常の温度環境下へ出てきた測定断熱パネルを例に挙げて説明すると、第三板、及び、第四板は、共に高温状態となっている。その状態で、第三板側に、第二板が当接する状態で標準断熱パネルが重ねられると、第三板は、中間減圧空間と、断熱性の高い標準断熱パネルとに挟まった状態となり、高温状態を持続することができる。一方、第四板は、環境雰囲気に露出した状態となっているから放熱が多く、急激に温度降下する。その結果、測定断熱パネルは表裏面間での温度勾配が大きくなり、上述の理由により、精度のよい測定を叶えることが可能となる。因みに、測定断熱パネルから熱を受ける標準断熱パネルについても、同様の断熱性の高い断熱パネルであるから、測定断熱パネルと同様の温度勾配が形成され易く、この標準断熱パネルの表裏面の温度を基に、前記測定断熱パネルの熱伝導率を割り出すことが可能となる。
測定断熱パネルの熱伝導率を測定する方法は、この測定断熱パネルの第三板に接触する標準断熱パネルの第二板の温度依存性を測定することを含む。この測定は、測定断熱パネルの第四板が最初に持っていた熱の大半が環境へ伝わり、これら二つの断熱パネル間に、大きな温度勾配が形成された後に開始される。この初期段階の後、断熱パネルから環境に伝わる熱の伝達率(Cga)が時間に対して略一定であるとすると、この第二板の温度と環境温度との差は、指数関数的に0へと減少していく。この減少率は、時間関数τ2によって特徴づけられる。具体的には、τ2は、この第二板の温度と環境の温度との差が、係数e(約2.72)で減少するのにかかる時間である。
本願第3の発明の特徴構成は、前記測定断熱パネルの熱伝導率(C1)は、前記第二板の厚み寸法(tsi)、前記第三板の厚み寸法(tti)、第二板の比重(ρsi)、第三板の比重(ρti)、第二板の比熱(csi)、第三板の比熱(cti)、温度と時間経過との関係から求まる板の時間係数(τ2)、前記標準断熱パネルの熱伝導率(Cs)、板から測定環境へ伝わる熱の熱伝導率(Cga)を用いて次の式から求めるところにある。
C1=[1/{(tsi・ρsi・csi+tti・ρti・cti)/τ2−(1/Cs+1/Cga-1}−1/Cga-1
測定断熱パネルの熱伝導率(C1)の値は、複数の要因により決定され、特に標準断熱パネルの熱伝導率(Cs)と、板から測定環境に伝わる熱の伝達率(Cga)とによって決まる。測定断熱パネルの熱伝導率(C1)について得られる値の精度は、2つの熱伝導率(Cs)(Cga)の相対量に依存する。具体的には、板から測定環境に伝わる熱の伝達率(Cga)が、標準断熱パネルの熱伝導率(Cs)より遙かに大きい場合に、測定断熱パネルの熱伝導率(C1)の値はより高い精度で得られる。これは、本発明において、(たとえば、)測定工程中に、測定環境における温度の空気を板ガラスの表面に沿って強制的に流通させる事によって達成できる。このようにして流通させられる空気は、前記測定断熱パネルおよび標準断熱パネルの第一板および第四板から、空気中への熱伝達速度を増加させ、前記板から測定環境に伝わる熱の伝達率(Cga)を増加させる断熱パネルの表面に沿って強制的に空気を流通させるには、外部ファンを使用することができる。
本願第3の発明の特徴構成によれば、本願第2の発明による作用効果を叶えることができるのに加えて、上述のような簡便な方法による測定と上式を組み合わせることで、従来法と殆ど同様の断熱パネルの熱伝導率を求めることができる。
これは、後に説明する導出結果に示されたとおりであり、従来から実施されている断熱パネルの熱伝導率測定方法による値と非常に近似した値を得ることができるものである。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
図1は、本発明の断熱パネルの熱伝導率測定方法について、一つの実施形態を示している。
ここで説明する断熱パネルの熱伝導率測定装置(以後単に測定装置という)Sは、例えば、断熱パネルの一例であるガラスパネルの製造ライン(不図示)の一部(例えば、加熱炉の下流側)に設置されて、ライン上でガラスパネルの熱伝導率を割り出せるように構成してある。
具体的には、図1に示すように、熱伝導率を測定する対象となる測定ガラスパネル(測定断熱パネルの一例)G1と同様の仕様で形成されて前記測定ガラスパネルG1の上面に対して出退自在な状態で装置本体S0に取り付けられた標準ガラスパネル(標準断熱パネルの一例)G0と、測定環境の大気温度検出する環境温度センサK0と、標準ガラスパネルG0の上面の温度を検出する上面温度センサK1と、標準ガラスパネルG0の下面の温度を検出する下面温度センサK2と、前記標準ガラスパネルG0を、前記測定ガラスパネルG1の上面に対して出退駆動自在な出退手段S1と、前記出退手段S1の出退タイミングの駆動制御や、前記各温度センサK1,K2による測定出力信号を受け取って、測定時間との関係から測定ガラスパネルG1の熱伝導率C1を割り出す測定制御機構S2とを設けて構成してある。また、前記標準ガラスパネルG0と前記測定ガラスパネルG1との表面に沿って空気を強制的に流すためのファンFを設けてある。
因みに、前記測定ガラスパネルG1、及び、標準ガラスパネルG0等のガラスパネル(断熱パネルの一例)Gは、本実施形態においては、図2に示すように、二枚の板ガラス(板の一例)1を、スペーサ2を介して重ね合わせ、それらの外周部全周にわたって形成したシール部3によって両板ガラス1間の間隙部Vを密閉すると共に、その間隙部Vを減圧して減圧空間4とすることで高断熱性を備えたガラスパネルGとして構成されたものである。
このガラスパネルGについて、もう少し詳しく説明すると、所謂「真空複層ガラス」と呼ばれるものであり、前記板ガラス1の厚みは、本実施形態では2.65mm〜3.2mmに設定されたものを例として挙げている。
図1に示すように、前記標準ガラスパネルG0の内、上の板ガラスを第一板ガラス(第一板の一例)1Aと言い、下の板ガラスを第二板ガラス(第二板の一例)1Bと言う。また、前記測定ガラスパネルG1の内、上の板ガラスを第三板ガラス(第三板の一例)1Cと言い、下の板ガラスを第四板ガラス(第四板の一例)1Dと言う。
前記スペーサ2は、圧縮強度が4.9×108Pa以上の材料、例えば、ステンレス鋼(SUS304)を使用して、直径が0.3mm〜1.0mm程度で、高さが0.15mm〜1.0mm程度の円柱形が好ましく、各スペーサ2間の間隔は、20mm程度が好ましい。スペーサ2の材料は、特にステンレス鋼に限るものではなく、例えば、インコネル718や他の金属材料、石英ガラス、セラミック等の各種の材料でスペーサ2を形成することができ、その形状についても、円柱形に限らず、角柱形等にすることができる。又、各スペーサ2間の間隔についても、適宜変更が可能である。
前記シール部3は、低融点ガラスaで形成され、両板ガラス1の外周縁部間を封止して、内部の間隙部Vを気密状態に維持するように構成されている。間隙部Vは、例えば、1.33Pa(0.01Torrに相当)以下の減圧空間4にしてあり、そのため、一方の板ガラス1には、吸引減圧用の吸引孔5が設けられていて、その吸引孔5が、吸引操作後に封止されている(図2参照)。前記低融点ガラスaに替えて、金属材料(例えば、Sn−Zn−Ti系の溶融ハンダ等)を使用することもできる。
そして、具体的なガラスパネルの熱伝導割り出し手順は、次のとおりである。
[1] 例えば、加熱炉等から出てきた温度の高い測定ガラスパネルG1の上面に、前記標準ガラスパネルG0が重なるように、前記出退手段S1を駆動させる。
[2] 外部ファンFを駆動してガラスパネルの表面に環境温度の空気を強制的に送り、ガラスパネルに温度勾配を形成させる。
[3] 前記環境温度センサK0、上面温度センサK1、下面温度センサK2それぞれによる温度測定を開始し、前記測定制御機構S2にそれらの測定出力信号を送る。
[4] 前記測定制御機構S2によって、各温度センサK0,K1,K2からの信号を受け取って、測定時間との関係から、前記測定ガラスパネルG1の熱伝導率C1を割り出す。
因みに、熱伝導率C1の割り出しに関しては、(式1)・(式2)によって求めるものである。
ga=Cs(Tg−Ts)/(Ts−Ta)………………………………(式1)
C1=[1/{(tsi・ρsi・csi+tti・ρti・cti)/τ2−(1/Cs+1/Cga-1}−1/Cga-1………………………………………(式2)
但し、
(Cga)は、板から測定環境へ伝わる熱の熱伝導率。
(Cs)は、標準ガラスパネルG0の熱伝導率。
(Tg)は、下面温度センサK2による測定温度(他方面温度に相当)。
(Ts)は、上面温度センサK1による測定温度(一方面温度に相当)。
(Ta)は、環境温度センサK0による測定温度(環境温度に相当)。
(tsi)は、第二板ガラス1Bの厚み寸法。
(tti)は、第三板ガラス1Cの厚み寸法。
(ρsi)は、第二板ガラス1Bの比重
(ρti)は、第三板ガラスの1C比重
(csi)は、第二板ガラス1Bの比熱
(cti)は、第三板ガラス1Cの比熱
(τ2)は、温度と時間経過との関係から求まる板ガラスの時間係数。
〔実施例〕
測定ガラスパネルG1を二種類用意し、それぞれについて、高精度測定法、従来式測定法、本発明の測定法(新方式測定法)による測定を実施し、測定ガラスパネルG1の熱伝導率を求めた。
その結果は、図3に示すとおりである。
この結果から、いずれのサンプルを用いた場合であっても、本発明の測定法によると、従来式測定法を用いた場合に比べ、高精度測定法によって得られた値に近い値が得られ、その値の振れ幅も小さく、信頼性の高い値が得られていることがわかる。
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 本発明方法によって熱伝導率を測定可能な断熱パネルは、先の実施形態で説明した真空複層ガラスからなるガラスパネルに限るものではなく、例えば、一枚の板ガラスで構成されたガラスパネルや、複数の板ガラスを中間膜を介して一体に形成したガラスパネル(所謂、合わせガラス)や、複数の板ガラスを、空気層を介して一体化してあるガラスパネル(所謂、複層ガラス)等で構成してあってもよく、更には、ガラス以外の素材で構成された断熱パネルであってもよく、それらを総称して断熱パネルという。
また、真空複層ガラスからなるガラスパネルであっても、両ガラス板間の間隙部減圧環境は、先の実施形態で説明した1.33Pa(0.01Torr)以下を呈する状態に構成するものに限らず、減圧度そのものは任意の値に設定されたものを測定対象とすることができる。
〈2〉 前記板は、先の実施形態で説明した厚み2.65mm〜3.2mmのガラス板に限るものではなく、他の厚みの板(又はガラス板)であってもよい。また、一方の板と他方の板との厚み寸法が異なるものを組み合わせて断熱パネルを構成してあってもよい。
また、ガラスの種別は任意に選定することが可能であり、例えば型ガラス板、すりガラス(表面処理により光を拡散させる機能を付与したガラス)、網入りガラス、又は、強化ガラスや、熱線吸収・紫外線吸収・熱線反射等の機能を付与したガラス板や、それらとの組み合わせであってもよい。
また、ガラスの組成については、ソーダ珪酸ガラス(ソーダ石灰シリカガラス)や、ホウ珪酸ガラスや、アルミノ珪酸ガラスや、各種結晶化ガラスであってもよい。
〈3〉 断熱パネルの熱伝導率を求める式は、先の実施形態で説明した(式1)(式2)によって求めることに限るものではなく、他の式によって求めることも可能である。
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
熱伝導率測定状況を示す概念図 ガラスパネルを示す一部切欠き斜視図 熱伝導率の測定結果を示す説明図 従来の熱伝導率測定状況を示す概念図
符号の説明
C1 熱伝導率
G0 標準断熱パネル
G1 測定断熱パネル

Claims (3)

  1. 熱伝導率の測定対象である測定断熱パネルの表面温度の時間経過をもとにして熱伝導率を求める断熱パネルの熱伝導率測定方法であって、
    測定環境とは異なる温度条件にある前記測定断熱パネルの一方面側に、標準断熱パネルを重ねて配置し、その状態での前記標準断熱パネルの一方面温度と、前記測定断熱パネルに重なる方の面である標準断熱パネルの他方面温度と、前記測定環境の環境温度とを測定し、前記一方面温度と前記他方面温度とが前記環境温度に近づく状況から前記測定断熱パネルの熱伝導率を求める断熱パネルの熱伝導率測定方法。
  2. 前記標準断熱パネルは、一方側の第一板と他方側の第二板とを減圧空間を介して一体化してある断熱パネルであり、前記測定断熱パネルは、一方側の第三板と他方側の第四板とを減圧空間を介して一体化してある断熱パネルである請求項1に記載の断熱パネルの熱伝導率測定方法。
  3. 前記測定断熱パネルの熱伝導率(C1)は、前記第二板の厚み寸法(tsi)、前記第三板の厚み寸法(tti)、第二板の比重(ρsi)、第三板の比重(ρti)、第二板の比熱(csi)、第三板の比熱(cti)、温度と時間経過との関係から求まる板の時間係数(τ2)、前記標準断熱パネルの熱伝導率(Cs)、板から測定環境へ伝わる熱の熱伝導率(Cga)を用いて次の式から求める請求項2に記載の断熱パネルの熱伝導率測定方法。
    C1=[1/{(tsi・ρsi・csi+tti・ρti・cti)/τ2−(1/Cs+1/Cga-1}−1/Cga-1
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