JP2005030158A - 標識装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高耐久性且つ高輝度発光性の標識用シートであって、交通標識のように大型で高視認性が強く求められる標識装置に好適であり、薄型、軽量、かつ取り扱いが容易で設置場所も多様な標識装置を提供できるようにする。
【解決手段】 アルミ板1の表面上に形成された陽極酸化膜2の微細溝21内に発光体微粉末3が埋め込まれ、その上に絶縁層4、透明電極膜層5、フィルター7及び保護膜6が積層して形成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、道路交通標識、鉄道標識や商業広告等に使用される照明付き標識シート及びこれ用いた標識装置に関する。
一般に、標識装置として代表的なものは、道路に設置されている誘導案内装置、渋滞等の交通情報や速度注意のための警告情報を表示する道路交通標識、警報・注意の表示装置、高速道路等の電光表示板、工事・迂回等の案内表示装置などの道路標識や、鉄道における駅名・時刻表示盤、踏切の表示具等の鉄道標識がある。また、ビルなどの建築物に設置されるネオンサインも広い意味で標識装置であり、ネオンサイン以外のポスター等のその他の商業広告も標識装置に該当すると言える。
ところで、これらの標識装置は、比較的高速度で運行される車両運転者に標識装置を認識されることが必要であり、知覚された標識の内容が瞬時に判断しうることが必要である。即ち、遠くから見て視認性があることが必要であり、それなりの大きさを備えている(小さいものでは約0.5m、大きいものでは5m位あり)とともに、夜間における視認性が良好であることも要求されるため、従来、標識装置として何らかの照明機能を持たせることが行われている。
例えば道路交通標識の場合、標識前面に光を反射し易い処理を施し、特別に設けた照明装置や車両のヘッドライトのハイビームを利用して道路交通標識を外部から照明し、その反射光をドライバや歩行者が視認できるようにしてものが知られている。(例えば、特許文献1)
また、道路交通標識に照明手段を内蔵したもの、具体的には蛍光灯等の照明手段を内蔵した枠体に、標識の文字などが施された透光性を有するパネルを取り付け、内蔵した照明手段の光がパネルを透過することで外部から標識内容を視認できるようにしたものも知られている。(例えば、特許文献2)
更には、複数個の発光ダイオード(以下、LEDと称する)を配列して道路交通標識を形成するものが知られている。また、発光色の異なる複数個のLEDを配列して標識デザインそのものを形成することも考えられ、例えば工事中の誘導路標識の場合、無地面には青色LEDを配列し、矢印図形には白色LEDを配列したものも知られている。(例えば、特許文献3)
また、車両のナンバープレートの場合、ナンバープレートの内側にEL発光体等の照明手段を内蔵して、ナンバープレート自体を照明することで夜間における視認性を改善するようにしたものが知られている。(例えば特許文献4)
一方、鉄道標識である駅名表示盤や時刻掲示盤等では、従来上記した道路交通標識の照明手段を内蔵したものと同様の照明手法が採られている。
また、踏切用遮断機は、通常、竹製、アルミニウム製或いは合成樹脂製のポールの外面に黄色と黒色を交互に配色した縞模様を形成し、歩行者や車両の運転者に注意を促しているが、夜間や降雨時等において視認性が低下して遮断機の腕木を確認し難くなるという問題があり、夜間や降雨時における視認性の向上が望まれている。
そこで、踏切用遮断機に発光性を持たせたものが知られている。(例えば、特許文献5)この構成では、透明または半透明の中空棒状体からなる腕木の内面に、フィルム面に対し一定角度以上の入射角の光線は全反射し、それ以外の光線は透過させる微細プリズム構造(再帰性反射)を有する透明透光フィルムを配設し、腕木の根元側に光源を配設するようになっている。これにより腕木の例えば黄色部分が発光するため、夜間や降雨時であっても視認性が良好になる。
標識装置として、エレクトロルミネセンス素子(EL)からなるシート状の発光手段を用いることが知られている。(例えば特許文献6)このものでは、エレクトロルミネセンス素子(EL)からなるシート状の発光手段を有し、この発光手段の発光時に予め定められた文字、図柄等が表出されるべく所定の標識デザインが施されたデザインフィルムが発光手段に貼付されており、この発光手段及びデザインフィルムの重合体を保護膜で包被した構成である。
特開2000―110124号公報 実開平07−020698号公報 特開2003−043957号公報 特開平10−081179号公報 特開平05−305870号公報 特開2002−091351号公報
しかしながら、例えば特許文献1のように、上記した従来の反射光による照明を用いたものでは、特別な照明装置が必要になり、非常に大掛かりで高価になるという問題があり、自動車のヘッドライトを利用する場合でもドライバがヘッドライトをロービームにしているときにはヘッドライトの光が高所の道路交通標識に届きにくいため、ドライバは道路交通標識を認識しずらく道路交通標識としての効果が十分に発揮されていない。
また、例えば特許文献2のように、道路交通標識に蛍光灯等の照明手段を内蔵した場合には、道路交通標識そのものが縦横2〜3mと比較的大きいため、用いる蛍光灯のサイズも必然的に大きくなり、結果的に照明内蔵型の道路交通標識全体が大型化して重量も重く、取り扱いが非常に不便になり、それを支える支持構造も大掛かりになるという問題がある。
更に、例えば特許文献3のように、多数のLEDを配列して道路交通標識を形成する場合には、多数のLEDを必要とし、多色構成の場合には標識の色に合致した発色LEDを得ることは大変困難で、各LEDを駆動する電源も大掛かりになることから、非常に高価になるという問題がある。また、LEDの場合、標識を構成する多数のLEDの中でいくつかが破損した場合には、標識内容を完全に表出することができなくなるという不都合も生じる。しかも、現在市販されているLEDの輝度はあまり高くないため、夜間は発光色によって標識内容を確認できても、昼間は周囲の明るさに負けて発光色による標識内容を確認することが殆どできないという問題がある。特許文献4のように、LEDを用いたナンバープレートにしても、特許文献3と同様な問題を有する。
一方、駅名表示盤や時刻掲示盤等の鉄道標識における照明の場合、構造的に非常に大掛かりで重量も重くなって取り扱いが困難になるという問題がある上に、これらの設置位置が駅のホームの支柱部分や天井の梁等、特定の場所に限定されてしまうという問題もある。また、特許文献5のように、踏切用遮断機に発光性を持たせたものにおいては、光源からの光の反射を利用しているだけであり、視認性が不足する。特に特殊なプリズム構造を有するフイルムを設けるために、コストが高く、且つ耐久性に劣る。
また、商業広告の場合、ネオンサインは夜間でも視認できる面で効果はあるものの、ネオンサインで表出できる内容が非常に限定されるため、広告機能を十分に発揮することができない。一方、広告用看板を外部の照明手段により照明するものでは、上記した道路交通標識と同様に、照明手段が非常に大掛かりになるという問題がある。更に商業広告の場合、上記した既存の照明手段によるものでは、デザイン的な価値が低く、広告機能の面であまり優れたものが得られないという特有の問題もある。
標識装置として、例えば特許文献6では、有機EL素子からなるシート状の発光手段を用いたものでは、発光手段の発光時に予め定められた文字、図柄等が表出されるべく所定の標識デザインが施されたデザインフィルムが発光手段に貼付されており、この発光手段及びデザインフィルムの重合体を保護膜で包被した構成である。このような構成によれば、発光手段そのものがシート状であるため、標識装置全体が薄く、薄型、軽量であり、取り扱いが容易である。
しかし、有機EL素子は太陽光線、とりわけ紫外線に弱く、劣化が著しく、耐久性に劣る。その上、発光体の輝度が低く、視認性に劣る問題点を有する。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、高耐久性且つ高輝度発光性の標識用シートを提供すること、その上、薄型、軽量、かつ取り扱いが容易で設置場所も多様な標識装置を提供できるようにすることにある。
上記した課題を解決するために、本発明は、アルミニウム板の陽極酸化膜の微細溝内に発光体微粉末を充填し、これを標識装置として使用することにある。
具体的には、請求項1の発明は、アルミ板の表面に陽極酸化膜が形成され、この陽極酸化膜に形成された微細溝内に発光体微粉末が埋め込まれ、その上に電極膜層が形成され、さらにその上に保護膜が形成されている構成である。
この構成では、耐食性に優れる陽極酸化膜内に発光体が埋め込まれるので、発光体の耐久性に優れる。その上、発光体の微粉末が陽極酸化膜の微細溝、特にナノ規模の超微細溝に充填されるので、薄型で軽量の標識装置を得られるとともに、量子効果によって通常より格段に優れた輝度を得られる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の標識装置において、発光体微粉末の上に絶縁層が形成され、その上に上記電極膜層が形成され、上記アルミ板と上記電極膜層とを電極として、両者間に交流電圧が印加されるようになっているものであるので、発光体の発光輝度性に優れた標識装置を得られる。例えば、従来の発光体に比較して5〜10倍以上の輝度を発することができる。特に、アルミ板を一方の電極として直に使用するので、簡単な構造とすることができ、製造が容易であり、低コストで得られる。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の標識装置において、上記電極膜層が透明電極膜層であるので、この電極膜層によって視認性が妨げられないので、表示性に優れた標識装置を得られる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝は、直径が1〜100nmであるので、高輝度及び高耐久性に優れた標識装置を得られる。
請求項5の発明は、請求項1又は4に記載の標識装置において、上記微細溝は、深さが0.1〜100μmであるので、高輝度及び高耐久性をさらに向上できる。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝は、隣接する溝同士の間隔が10〜250nmであり、微細な間隔で発光体微粉末を配設できるので、発光性能に優れ、視認性に優れた標識装置を得ることができる。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝が規則配列されることによって、広範囲の面積領域で均等な発光体を得られるので、文字や図形のデザインなど自由度が高く、表現性に優れた標識装置を得られる。例えば、透明電極膜層と保護膜との間に表示文字や表示図形を表現したフィルターを設けることによって、自由なデザインの発光レイアウトを表現できる。
また、陽極酸化膜の微細溝の中で、発光体微粉末が埋め込まれない微細溝に予め埋め込み阻止処理など、発光体微粉末が埋め込まれない処理を施しておき、それから発光体微粉末を微細溝に埋め込むことによって、発光体微粉末を埋め込む領域を設定してよい。または、この処理によって、発光体微粉末を埋め込む領域を大まかに設定し、上記フィルターでさらに発光する領域を設定するようにしても良い。
上述したように、発光体を埋め込む領域を予め設定することによって、無駄な発光体充填を防止することができるだけでなく、発光体の表示領域を明確にでき、視認性に優れた表示装置を得られる。
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝内に埋め込まれた発光材料は、上記微細溝内に封孔処理されているので、発光体の耐久性に優れた標識装置を得られる。
請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の標識装置において、透明電極層と保護層との間に、発光を透過する部分と発光を透過させない部分とを備えたフィルター層が介在されているので、自由なデザインの発光レイアウトを表現できる。
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の標識装置において、上記発光体微粉末が高輝度発光性半導体からなるので、発光輝度性に優れた標識装置を得られる。
請求項11の発明は、請求項10に記載の標識装置において、上記高輝度発光性半導体が酸化亜鉛、硫化亜鉛の少なくとも一方を主成分とするので、さらに発光輝度性に優れた標識装置を得られる。
本発明では、アルミ板の表面に陽極酸化膜を形成し、この陽極酸化膜の表面に形成されるナノ規模の微細溝に発光体微粉末を埋め込み、さらに、必要によってその上に絶縁層、透明電極膜層、フィルター及び保護膜を形成するようにしたものであるが、陽極酸化処理や封孔処理は一般的に知られている処理を応用すればよいものである。
絶縁層、透明電極膜層、フィルター及び保護膜は、それぞれ接着剤等で被覆接着すればよい。尚、絶縁層は、後述するように、発光体微粉末と同様に微細溝内に充填しても良い。
本発明の微細溝は、直径が1〜100nm(ナノメーター)であることが好ましい。直径が1nmより少ないと、安定してこの大きさを得ることが難しく、さらに微粉末を充填することが困難であり、実用性に乏しい。また、100nmを超えると、ナノ規模の量子効果が低下するので、好ましくない。特に2〜50nmの範囲がさらに好ましい。当然であるが、上記数値は、全ての微細溝の値が同じでこの値になるというのではなく、この値が中心であることを意味するものであり、バラツキはあるものである。他の数値についても同様である。
微細溝の深さは0.1〜100μmであることが好ましい。微細溝の深さは陽極酸化膜の形成厚さに影響され、陽極酸化処理によって設定される。この微細溝の深さは、発光体微粉末が適性量充填される深さであればよく、深すぎて陽極酸化膜層による絶縁機能が劣化しても良くない。そのために上記の範囲に設定される。さらに好ましくは、1〜50μmの範囲が好ましい。
上記微細溝は、隣接する溝同士の間隔が10〜250nmであることが好ましい。間隔が狭すぎると絶縁性に劣り、広すぎると発光体の間隔が広くなり発光時の視認性に劣る。従って上記範囲とすることが好ましい。さらに好ましくは70〜120nm範囲とすることが好ましい。
絶縁層、透明電極膜層は、0.01〜1μm、特に0.1〜0.5μmとすることが好ましい。薄すぎると本来機能に劣るし、厚すぎると発光体の透過性に劣るので、上記範囲とすることが好ましい。
以上のように、本発明によれば、アルミ板の表面上に形成された陽極酸化膜内の微細溝内に発光体微粉末が埋め込まれ、その上に電極膜層が形成され、さらにその上に保護膜が形成されたシートであるので、装置全体が非常に薄いものとなり、従来の照明機能を備えたものと比較しても薄型、軽量であり、取り扱いが非常に容易になる。特に、発光体としての輝度特性に各段に優れ、従来のものに比較して視認性が非常に高く、耐久性も著しく優れたものが得られる。
従って、道路の交通標識、鉄道標識などのように、大型で視認性に優れ、且つ瞬時の識別性が求められる標識装置として非常に有用なものである。
この発明の第1実施形態について、図1ないし図5により説明する。図1は本標識装置の構成を示し、図2は陽極酸化膜の表面電子顕微鏡写真を示し、図3は図2の断面図を示す。図4は陽極酸化膜の微細溝に発光体微粉末を埋め込んだ状態を示す電子顕微鏡写真を示す。1はアルミニウム板であり、2はアルミニウム板の両表面に施した陽極酸化処理で形成された陽極酸化膜を示す。陽極酸化膜2には、ナノ規模の微細溝21が規則配列されて形成されている。この第1実施形態では、直径35nm・深さ10μmの微細溝21が、70nm間隔で規則配列されて形成されている。図4に示すように、電気メッキ法で、陽極酸化膜2の微細溝21に発光体微粉末3として酸化亜鉛(ZnO)が充填され、封孔処理されている。
図5は、陽極酸化処理したアルミ板のフォトルミネッサンス特性を示すものであって、発光体微粉末を充填する前の状態を示す。横軸が波長を示し、縦軸が発光輝度を示す。波長450nmあたりに高い輝度を持つ発光ピークがあることが図5から解かる。このことから、ナノ規模の微細溝21を形成するだけでも、陽極酸化膜2が高い発光性を有することが解かる。
本発明では、標識装置として使用するために、さらに高い発光輝度性を発揮させる必要があり、陽極酸化膜に形成したナノ規模の微細溝内に発光体微粉末3を充填したものである。
ナノ規模の微細溝にナノ規模の半導体製発光体の微粉末を埋め込むと次のような効果が期待できる。半導体製発光体として、酸化亜鉛等の酸化物半導体系の物質を用いた場合では、酸素欠損が発光中心になることが判っているが、この半導体をナノ単位の微粉末にすると、酸素欠損が大きくなり、著しく発光強度が増加することが見込まれる。また、硫化亜鉛(ZnS)等の半導体は、ナノ領域に閉じ込めると、量子効果によって、通常のサイズの物質よりも十倍以上の輝度を発揮すると予測されている。
4は絶縁層を示す。5は透明な電極層であり、発光層3上に積層して形成されたITO(酸化インジウム錫)等からなる。これら絶縁層4及び透明電極膜層5は、0.01μ〜1μの薄い膜で形成する。
アルミ板1、陽極酸化膜2、発光体微粉末3、絶縁層4及び透明電極層5によりエレクトロルミネセンス素子からなる発光手段が構成されている。即ち、アルミ板自体1を一方の電極とし、透明電極5を他方の電極として、両者間に通電した場合、陽極酸化膜中の発光体3とアルミ板1とは陽極酸化膜2の酸化アルミナ層で絶縁され、他方の電極5とは絶縁層4で絶縁されるので、発光体3がエレクトロルミネセンスとして高輝度で発光する。
6は保護膜であり、防湿性を有するポリエチレンフィルムからなり、フィルター7の上にパッケージするように被覆され、内部の発光体3、絶縁層4、透明電極膜層5及びフィルター7を保護している。
7はフィルターであり、透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムにカラーインクを噴射することにより、所定のデザインが印刷されて形成され、透明電極層4上に接着剤等により接着される。このフィルター7に発光体が透過する文字や図形を図案化したものを用いる。また、カラー表示をするようにしても良い。
本発明の標識装置は、ナノ規模の微細溝に微粉末発光体を埋め込んだので、長時間の点灯駆動でも殆ど発熱がない。その上、アルミナ層の陽極酸化膜2は耐食性に優れ、機械的強度に優れるので、この陽極酸化膜2の微細溝21内に埋め込まれている発光体微粉末3の耐久性は非常に優れ、長期使用に耐えられるものが得られる。また、アルミ板に陽極酸化膜を形成すること及びこの陽極酸化膜の微細溝に発光体微粉末を充填する方法は低コストで実現できるので、実用性に優れたものが得られる。
ここで、例えば図6に示す進入禁止標識の場合について説明する。円形アルミ板1の両面に陽極酸化処理が施され、一方の表面の陽極酸化膜2の微細溝21に発光体微粉末3がメッキ処理で充填され、この陽極酸化膜2の上に、絶縁層4及び透明電極膜層5が接着剤等によって被覆される。
そして、PETフィルター7のうち、図中に黒地に表われる部分に赤色インクが噴射されることによって形成されたフィルター7が透明電極層5の上に接着される。さらにその上に保護膜6が被覆される。
上記実施形態では、アルミ板1の両面に陽極酸化膜2を形成したが、発光体微粉末を埋め込まないほうの陽極酸化膜2のアルミナ層はアルミ板1の腐食防止としての機能を果す。
なお、両面を標識装置として使用する場合には、他方の陽極酸化膜にも、一方の陽極酸化膜2と同様に、発光体微粉末3を充填し、絶縁層4、透明電極膜層5、フィルター7保護膜6を設けて、両表面に発光表示機能を持たせるようにしても良い。
また、他方側の表面がアルミ板のままでも良い場合には、発光機能を必要とする側のみに陽極酸化処理を施すようにしても良い。
駆動電源としては、通常の交流電源が使用される。また、駆動電源に太陽電池を組み合わせて省エネルギ化を図るようにしても良い。
上記した実施形態によれば、アルミ板そのものがシート状であり、その上に薄い膜を形成したものであり、標識装置全体が非常に薄い板状のものとなり、従来の照明機能を備えたものと比較しても薄型、軽量であり、取り扱いが非常に容易になり、従来よりも設置作業を極めて簡易に行うことができるのはいうまでもなく、建造物の壁面に出っ張らずに、しかも人や車両の往来の妨げに成ることなく標識装置を接着することが可能であるため、設置場所も従来のように限定されることがない。
更に、フィルター7として、デザインに応じたカラー印刷により透明なPETフィルムに透光性を有する着色を施して形成されたものを使用することによって、夜間は発光体3の光の照明により標識内容を視認することが可能であるのは言うまでもなく、昼間には発光させなくてもカラー印刷されたデザインから標識内容を視認することも可能である。
上記実施形態では、発光体微粉末3が微細溝21に埋め込まれた後、封孔処理し、その表面に絶縁層4を被覆しているが、発光体微粉末3が微細溝21に埋め込まれた後、絶縁層もこの微細溝内に埋め込み、その後封孔処理するようにしても良い。
上記実施形態では、発光体微粉末としてZnO、ZnSを説明したが、これらの物質に限られるものではなく、他の発光性半導体、例えばSrS、CaGa2S4、SrSe、SrCa2S4、ZnMgS、CaSなどの発光性半導体の組成物も使用できる。
本発明の第1実施形態の標識装置の構成を示す。 第1実施形態の陽極酸化膜の表面電子顕微鏡写真を示す。 図2の断面図を示す。 本発明において、陽極酸化膜の微細溝に発光体微粉末を埋め込んだ状態を示す電子顕微鏡写真を示す。 本発明において、陽極酸化処理したアルミ板のフォトルミネッサンス特性を示す 本発明の1つの適用例を示す。
符号の説明
1 アルミ板
2 陽極酸化膜
21 微細溝
3 発光体微粉末
4 絶縁層
5 透明電極膜層
6 保護膜
7 フィルター層

Claims (11)

  1. アルミ板の表面に陽極酸化膜が形成され、この陽極酸化膜に形成された微細溝内に発光体微粉末が埋め込まれ、その上に電極膜層が形成され、さらにその上に保護膜が形成されたことを特徴とする標識装置。
  2. 請求項1に記載の標識装置において、発光体微粉末の上に絶縁層が形成され、その上に上記電極膜層が形成され、上記アルミ板と上記電極膜層とを電極として、両者間に交流電圧が印加されるようになっていることを特徴とする。
  3. 請求項1または2に記載の標識装置において、上記電極膜層が透明電極膜層であることを特徴とする。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の標識装置において。上記微細溝は、直径が1〜100nmであることを特徴とする。
  5. 請求項1ないし4に記載の標識装置において、上記微細溝は、深さが0.1〜100μmであることを特徴とする。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝は、隣接する溝同士の間隔が10〜250nmであることを特徴とする。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝は、規則配列されていることを特徴とする。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の標識装置において、上記微細溝内に埋め込まれた発光材料は、上記微細溝内に封孔処理されていることを特徴とする。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の標識装置において、透明電極層と保護層との間に、発光を透過する部分と発光を透過させない部分とを備えたフィルター層が介在されていることを特徴とする。
  10. 請求項1ないし7のいずれかに記載の標識装置において、上記発光体微粉末が高輝度発光性半導体からなることを特徴とする。
  11. 請求項10に記載の標識装置において、上記高輝度発光性半導体が酸化亜鉛、硫化亜鉛の少なくとも一方を主成分とすることを特徴とする。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105350472A (zh) * 2015-11-24 2016-02-24 江苏华富储能新技术股份有限公司 新型街道护栏
CN106351139A (zh) * 2016-10-18 2017-01-25 邵潘英 一种道路指示牌装载座

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