JP2005030077A - 塵等含有空間の清浄化システム及び塵等含有空間の清浄化方法 - Google Patents

塵等含有空間の清浄化システム及び塵等含有空間の清浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 集塵機等といった集塵手段を小型にしても塵等を十分に効率良く集めることができるようにする。そして、集塵手段の小型化により、エネルギーの消費量を低減し、さらに集塵手段の移動を容易にできるようにする。
【解決手段】 一端が閉端4で他端2が開口である塵等含有空間1内の清浄化システムである。このシステムは、集塵口14及び排気口22を備えた集塵機6を有する。集塵機6は、集塵口14から塵等含有空気を吸引し、塵等が除去された清浄空気Cを排気口22から排気する。排気口22は塵等含有空間1の周壁に向けて清浄空気Cを排気するので、集塵機6が小型であっても、空間1内にしっかりとしたエアカーテンを形成できる。小型の集塵機6は塵等の発生源である閉端4、例えば切羽に接近させて配設できるので、塵等の捕集効率がさらに向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、施工中のトンネル等といった塵等含有空間の内部を塵等の少ない清浄な状態に保持するための清浄化システム及び清浄化方法に関する。
施工中のトンネル等の内部を清浄に保持するための方法として、従来から、種々の方法が提案されている。例えば、トンネル等の内部に風管及び集塵機を配置し、風管を通して坑口から切羽へ外部空気を強制的に供給し、切羽で発生する塵等を前記集塵機で捕集すると共に、塵等が回収された後の清浄空気を集塵機の排気口から坑口へ向けて排気するという方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、トンネル等の内部に風管及び集塵機を配置し、第1風管を通して坑口から切羽へ外部空気を強制的に供給し、切羽で発生する塵等を前記集塵機で捕集すると共に、塵等が回収された後の清浄空気を集塵機の排気口から坑口へ向けて排気することに加えて、集塵機の排気口に第2風管を設けることにより、実質的に排気口を坑口方向へ延長するという方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−151700号公報(第2頁、図1) 特開平10−252400号公報(第3頁、図1)
しかしながら、上記特許文献1の清浄化方法では、空間内の塵等を捕集することが不十分であり、とりわけ閉端部より50m以内の空間内を十分に清浄化することができなかった。また、上記特許文献2の清浄化方法では、集塵機の排気口から出る排気量Q2を第1風管から出る外部空気の送気量Q1よりも多くすること、すなわち、Q2>Q1に設定することが必須の条件であり、このため、集塵機が大型にならざるを得ないという問題があった。
また、特許文献2の清浄化方法では、集塵機の大型化に伴ってエネルギー消費量が大きくなるという問題があった。また、集塵機は一般に搬送手段、例えばトラックの載せられて移動するが、集塵機が大型化すると施工中のトンネル先端部のような限られた面積の場所において移動が困難であった。
ところで、近年、トンネル等の施工現場では施工のガイドラインにおいて空気中における塵等の含有量が厳しく規制されている。例えば、施工中のトンネルに関しては、ガイドラインとして塵等の含有量を3mg/m 以下に抑えることが要求されている。従来のように、集塵機が大型化する場合は、その大型化した集塵機を切羽等といった閉端から100m以上離れた場所にしか設置できない。この状態では、3mg/m 以下といった厳しい規制値を克服することができなかった。
また、特許文献2の清浄化方法では、第2風管、例えばダクトを用いて集塵効率の向上を図っているが、この方法では第2風管の移設に手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、集塵手段を小型にしても塵等を十分に効率良く集めることができるようにすることを目的とする。そして、集塵手段の小型化により、エネルギーの消費量を低減し、さらに集塵手段の移動を容易にできるようにすることを他の目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る塵等含有空間の清浄化システムは、一端が閉端で他端が開口である塵等含有空間の清浄化システムであって、集塵口及び排気口を備えた集塵手段を有し、該集塵手段は、前記集塵口から塵等含有空気を吸引すると共に、塵等が除去された清浄空気を前記排気口から排気し、さらに、前記排気口は前記塵等含有空間の周壁に向けて前記清浄空気を排気することを特徴とする。ここで、塵等とは、空気中に含まれる、あらゆる浮遊物のことであり、例えば、粉塵、ガス、排ガス、煤煙等のことである。
この清浄化システムによれば、集塵手段の排気口が塵等含有空間の周壁に向けて清浄空気を排気するので、当該部分にきれいで強固なエアカーテンを形成することができる。このため、集塵手段を小型にしても塵等を十分に効率良く集めることができる。
そして、小型化された集塵手段は閉端、例えば切羽に近づけて設置できるので、切羽等から発生する塵等を狭い範囲に閉じ込めることができ、さらに、集塵手段の集塵口に向かう空気の流れをその狭い範囲内に確実に形成できる。このため、集塵手段による集塵効率をさらに高めることができ、その結果、塵等の含有率に関する厳しい規制を余裕を持って克服できる。
従来の清浄化方法では、例えば図5において、切羽4等に供給する送気量をQ1とし、集塵機の排気口からの排気量をQ2としたときに、Q2>Q1を実現するために、空間断面を80mとして、Q1=1000m/min程度、Q2=1500m/min程度に設定していた。この場合、Q2=1500m/minを達成するためには、集塵機として110KW程度の大型のものが必要であった。この大型の集塵機は切羽4等から100m程度以上離さないと設置できなかった。
これに対し、本発明の清浄化方法では、例えば図4に示すように、集塵機6の排気口22から流量Q3の空気を空間の周壁に向けて排気するようにしたので、当該部分に確実なエアカーテンを形成でき、塵等をそのエアカーテンの内側領域(すなわち、図の左側領域)内に閉じ込めて、集塵機6によって効率良く捕集できるようになった。このため、空間断面が80m程度の場合、集塵機の大きさを37KW程度の小型のものとしても十分に効率良く塵等を捕集できるようになった。
このような小型の集塵機6は、例えば切羽4等から30m程度の接近した場所に設置することができるので、小型であっても極めて効率的に切羽4付近の塵等を捕集できる。具体的には、ガイドライン上の規制値である3mg/m 以下を余裕を持ってクリアできる。
さて、本発明に係る清浄化システムにおいて、前記塵等含有空間は施工中のトンネルであり、前記閉端は切羽であり、前記開口は坑口であることが望ましい。つまり、本発明の清浄化システムは、施工中のトンネル内を清浄に保持するために用いられる場合に非常に有効である。施工中のトンネルにおいては、穿孔・発破作業、ずり出し作業、コンクリート吹付け作業、その他各種の作業が行われ、個々の作業時に塵等が発生する。この塵等は本発明に係る清浄化システムによって効率良く捕集される。
また、本発明に係る清浄化システムにおいて、前記集塵手段の前記排気口は、前記閉端に対して略平行に前記清浄空気を排気することが望ましい。本発明において排気口は空間内にエアカーテンを形成する作用を行う。排気口から出る排気の方向はそのエアカーテンが形成できる限りにおいて特定の角度に限定されるものではないが、発明者等の実験によれば、その排気の方向は切羽等といった閉端に対して略平行に設定するのが望ましいことが分かった。ここで、略平行というのは、閉端の設計上又は施工上の角度数値に対して±10度程度の角度範囲である。なお、エアカーテンを形成できる角度範囲は、このような略平行な角度範囲に限定すれば非常に効果的ではあるが、このような略平行の角度範囲に限定されるものでないことはもちろんである。
また、本発明に係る清浄化システムにおいて、前記排気口は、前記清浄空気を扇状、すなわち放射状、に放射させる排気フードによって形成されることが望ましい。こうすれば、空間内にしっかりとしたエアカーテンを形成することができる。
また、本発明に係る清浄化システムにおいては、前記排気フードによって形成される排気口の一部に、排気方向を前記閉端側、例えば切羽側へ変化させる補助フードを設けることが望ましい。こうすれば、塵等が集中し易い個所の気流を局所的に強くできるので、集塵手段による塵等の捕集効率をより一層高めることができる。
また、本発明に係る清浄化システムにおいて、前記補助フードの前記排気口に対する配設位置は変更可能であることが望ましい。こうすれば、塵等含有空間内において特に塵等が多い所に合わせて補助フードを配置できる。
次に、本発明に係る塵等含有空間の清浄化方法は、一端が閉端で他端が開口である塵等含有空間の清浄化方法であって、集塵口及び排気口を備えた集塵手段を前記塵等含有空間内の適所に配置し、前記集塵口から塵等含有空気を吸引すると共に、塵等が除去された清浄空気を前記排気口から前記塵等含有空間の周壁に向けて排気することを特徴とする。
この清浄化方法によれば、集塵手段の排気口が塵等含有空間の周壁に向けて清浄空気を排気するので、当該部分にきれいで強固なエアカーテンを形成することができる。このため、集塵手段を小型にしても塵等を十分に効率良く集めることができる。そして、小型化された集塵手段は閉端、例えば切羽に近づけて設置できるので、切羽等から発生する塵等を狭い範囲に閉じ込めることができ、さらに、集塵手段の集塵口に向かう空気の流れをその狭い範囲内に確実に形成できる。このため、集塵手段による集塵効率をさらに高めることができ、その結果、塵等の含有率に関する厳しい規制を楽に克服できる。
さて、本発明に係る清浄化方法において、前記塵等含有空間は施工中のトンネルであり、前記閉端は切羽であり、前記開口は坑口であることが望ましい。つまり、本発明の清浄化方法は、施工中のトンネル内を清浄に保持するために用いられる場合に非常に有効である。施工中のトンネルにおいては、穿孔・発破作業、ずり出し作業、コンクリート吹付け作業、その他各種の作業が行われ、個々の作業時に塵等が発生する。この塵等は本発明に係る清浄化方法によって効率良く捕集される。
また、本発明に係る清浄化方法において、前記集塵手段の前記排気口は、前記閉端に対して略平行に前記清浄空気を排気することが望ましい。本発明において排気口は空間内にエアカーテンを形成する作用を行う。排気口から出る排気の方向はそのエアカーテンが形成できる限りにおいて特定の角度に限定されるものではないが、発明者等の実験によれば、その排気の方向は切羽等といった閉端に対して略平行に設定するのが望ましいことが分かった。ここで、略平行というのは、閉端の設計上又は施工上の角度数値に対して±10度程度の角度範囲である。なお、エアカーテンを形成できる角度範囲は、このような略平行な角度範囲に限定されないことはもちろんである。
また、本発明に係る清浄化方法において、前記排気口は、前記清浄空気を扇状、すなわち放射状、に放射させる排気フードによって形成されることが望ましい。こうすれば、空間内にしっかりとしたエアカーテンを形成することができる。
また、本発明に係る清浄化方法においては、前記排気口から出る排気の方向を前記閉端側へ変化させる補助フードを前記排気フードの一部に設けることが望ましい。こうすれば、塵等が集中し易い個所の気流を局所的に強くできるので、集塵手段による塵等の捕集効率をより一層高めることができる。
また、本発明に係る清浄化方法において、前記補助フードの前記排気口に対する配設位置は変更可能であることが望ましい。こうすれば、塵等含有空間内において特に塵等が多い所に合わせて補助フードを配置できる。
本発明によれば、集塵手段の排気口が塵等含有空間の周壁に向けて清浄空気を排気するので、当該部分にきれいで強固なエアカーテンを形成することができる。このため、集塵手段を小型にしても塵等を十分に効率良く集めることができる。そして、小型化された集塵手段は閉端、例えば切羽に近づけて設置できるので、切羽等から発生する塵等を狭い範囲に閉じ込めることができ、さらに、集塵手段の集塵口に向かう空気の流れをその狭い範囲内に確実に形成できる。このため、集塵手段による集塵効率をさらに高めることができ、その結果、塵等の含有率に関する厳しい規制を楽に克服できる。
以下、本発明を用いて施工中のトンネル内を清浄化する場合を例に挙げて説明する。特に、トンネル内でコンクリート吹付け作業を行う際に発生する塵等を除去してトンネル内を清浄化する場合の実施形態を説明する。
図1(b)において、施工中のトンネル1の高さH1は約7.8mであり、底面幅W1は約10mであり、断面積は約80m である。図1(a)において、施工中のトンネル1の坑道の上部には、坑口2から挿入された風管、すなわちダクト3が設けられる。ダクト3の先端排気口はトンネル1の切羽4から距離D1、例えばD1=約50mの所に配設される。ダクト3の入気口は空気供給源(図示せず)に接続され、この空気供給源から送られる外部の新鮮な空気がトンネル1の内部に供給される。この空気は、坑内作業を行う作業員の呼吸用、坑内作業に供される機器の燃焼用等に使用される。
切羽4の手前には集塵手段としての集塵機6及びコンクリート吹付け装置7、並びにコンクリートミキサー車9が設置される。コンクリート吹付け装置7は、吹付け機8及びホッパー11を有する。コンクリートミキサー車9よりホッパー11に供給されたコンクリートは吹付け機8の先端に設けられたノズル12から加圧されて吐出される。吐出されたコンクリートは切羽4及び切羽4に近い周壁の表面に吹き付けられる。
集塵機6は、例えば図2及び図3(a)にように、搬送手段としてのトラック13の上に載置されている。この集塵機6は、図2において、先端にフード14を備えたフレキシブルホース16と、フレキシブルホース16が接続されたフィルタユニット17と、管18によってフィルタユニット17に接続された空気吸引ユニット19と、空気吸引ユニット19から延びる管21の先端に設けられた排気口22とを有する。排気口22は、図3(a)に示すように、扇形状の排気フード23の外周面の開口として形成されている。本実施形態では、排気口22の角度範囲R1を120度としている。つまり、排気口22から吹き出る空気は120度の角度範囲で放射状に広がって進行する。
排気口22の一部の適所には固定具、例えばボルト26によって補助フード24が設けられている。この補助フード24は、図3(b)にその断面構造を示すように、屋根部27を有しており、この屋根部27の働きにより、その他の排気口22の部分では矢印Aで示すように直線的に進行する排気を、矢印Bで示すように方向変換させる。矢印Bの方向は、図1(a)において切羽4へ向かう方向である。
図2において、フレキシブルホ−ス16はスタンド28に支持されて所定位置に配置される。空気吸引ユニット19が作動すると、先端フード14から空気が吸引され、その空気がフィルタユニット17へ供給される。フィルタユニット17は、例えばその内部にフィルタエレメントを有しており、供給された空気の中に塵等が含まれる場合には、塵等をフィルタエレメントによって捕集して取り除き、塵等が除去された空気、すなわち新鮮な空気を管18へ送り出す。
この新鮮な空気は、空気吸引ユニット19の作用によって搬送されて管21へ送られ、さらに排気フード23の外周面に形成された排気口22を通して外部、すなわちトンネル1の内部へ吹き出される。本実施形態では、図1(a)に示すように、排気口22から吹き出す排気Cの方向は、切羽4と略平行に設定される。ここで、略平行とは、完全に平行の場合、及び±10度程度の角度範囲で平行からずれる場合も含む意である。また、排気口22の切羽4からの距離D2は、例えばD2=約20mに設定される。本実施形態では、D1=約50m、D2=約20mに設定されるので、排気口22の切羽4からの距離D2は、ダクト3の排気口の切羽4からの距離D1よりも小さくなっている。
本実施形態の清浄化システムは以上のように構成されているので、図1(a)において、ダクト3を通してトンネル1の内部に新鮮な空気が供給される。例えば、送気量Q1=1,000m /min程度の空気が供給される。これにより、作業員の呼吸及び各種機器に対する燃焼用空気が確保される。コンクリート吹付け装置7が作動すると、先端ノズル12からコンクリートが吐出され、切羽4及び周壁の表面にコンクリートが吹き付けられる。このとき、コンクリートが吹き付けられた部分から粉塵その他の微細物、すなわち塵等が発生し、切羽4の近傍の空間を汚染する。この汚染は、作業員の健康管理の面から所定値以下に規制されるものであり、最近では、3mg/m 以下であることが要求されるようになっている。
集塵機6が作動すると、切羽4の近傍の汚染された空気がフード14を通してフレキシブルホース16へ吸引され、図2のフィルタユニット17によって塵等が除去され、塵等が除去された後の新鮮な空気が図1(a)の排気口22から排気される。この排気は矢印C方向、すなわち切羽4と略平行の方向、すなわちトンネル1の周壁に向かう方向であるので、この矢印C方向の排気により、当該部分にしっかりとした強固なエアカーテンが形成される。この場合の排気Cの風量Q3は、当該エアカーテンよりも切羽4側に存在する塵等が当該エアカーテンよりも坑口2側へ許容量以上に流れ出ることを防止するのに十分な量に設定される。この風量は、例えばQ3=250m /minに設定される。
このように、排気Cによってエアカーテンを形成するので、切羽4の近傍に発生した塵等はそのエアカーテンと切羽4との間の狭い空間に集められてトンネル1内に広く拡散することがない。このため、集塵機6は非常に高い効率で塵等を捕集できる。また、本実施形態では、排気Cをトンネル周壁に向けて排気することによってエアカーテンを形成するので、しっかりしたエアカーテンを形成する上でそれ程大きな風量が必要ない。例えば、図5に示した従来技術のように、集塵機6の排気口22が坑口側を向く場合にはQ2=1,500m /min以上の大きな風量が必要となって大型の集塵機、例えば110KW程度の集塵機が必要であったが、本実施形態では、37KW程度の小型の集塵機であっても同様の集塵効果を達成できる。これにより、集塵機に関する経費を非常に低減できる。
従来のような大型の集塵機6は、図5に示すように、切羽4に接近させて設置することが困難であり、通常は、100m程度の大きな距離だけ離して設置せざるを得ず、この面からも集塵効率が悪かった。これに対し、本実施形態では図1(a)において小型の集塵機6を用いることができ、この小型の集塵機6は切羽4に接近させて、例えば距離D2=約20m程度の小さな距離で設置できる。このように集塵機6を塵等の発生源である切羽4に接近させて配設できるので、集塵効率が非常に高くなる。
110KW程度の大型の集塵機は大型のトラック、例えば、11トントラック程度の大型の搬送機でなければ移動させることができない。しかしながら、このような大型のトラックは狭いトンネル内では移動が不自由である。これに対し、本実施形態のような37KW程度の小型の集塵機は4〜6トントラックといった小型のトラックでも移動させることができる。このため、集塵機の機動力が向上して、作業性が向上する。
なお、図2のフィルタユニット17として、シンターラメラーフィルタ(登録商標:日鉄鉱業株式会社製)を含んだユニットを使用することが望ましい。このシンターラメラーフィルタは、例えば数種の素材を焼結して形成した母材の表面にフッ化樹脂をコーティングして成るフィルタであり、バグフィルタ等に比べて、より高い捕集効率を実現できる。また、フッ化樹脂を用いることにより、シンターラメラーフィルタは水分を多く含む塵等を効率良く捕集することができ、このため、本実施形態のようにコンクリート吹付け作業時に発生する塵等を捕集する際に、非常に効果的である。
本実施形態では、図3(a)に示すように、扇形状の排気フード23の開口によって形成される排気口22から扇状、すなわち放射状に排気を行ってエアカーテンを形成するようにした。このため、トンネル内の広い範囲にしかりとしたエアカーテンを形成できる。また、本実施形態では、排気口22の一部分に補助フード24を取り付けて、図3(b)に示すように、一部の排気の方向を切羽4側へ積極的に変更させている。こうすれば、塵等が多く含まれる個所に強い排気を送り込むことができ、その結果、集塵機による塵等の捕集効率をさらに高めることができる。
なお、補助フード24はボルト26を緩めることにより排気フード23から取り外すことができ、さらに、排気口22の他の部分に再度、取り付けることができる。このように、補助フード24の排気口22に対する取付け位置を変更することにより、集塵機6の排気口22からの排気の方向を、切羽4の近傍のトンネル内における塵等の濃度分布に応じて変更できる。
(変形例)
上記実施形態では、コンクリートの吹付け作業時に本発明に係る清浄化システム及び清浄化方法を適用するものとした。しかしながら、本発明は、これに限られず、穿孔・発破作業時、ずり出し作業時、その他任意の作業時にも適用可能である。そして、いずれの作業時においても、切羽に発生した塵等を効率良く捕集できる。
また、本実施形態では、図2及び図3(a)に示した構造の集塵機6を用いたが、これは1例であり、集塵機の構造は必要に応じて任意に選択できる。また、上記実施形態では、図2のフィルタユニット17としてシンターラメラーフィルタ(登録商標:日鉄鉱業株式会社製)を用いて塵等の捕集効率を高めたが、シンターラメラーフィルタ以外のフィルタエレメントを用いても良いことはもちろんである。
以下、本発明者等によって行った実験について説明する。図1の施工中のトンネル1に対して同図の清浄化システムを設置した。具体的な数値は下記の通りである。
(1)トンネル断面積80m
(2)送気量Q1=1,000m/min
(3)集塵機能力37KW
(4)集塵機排気量Q3=250m/min
(5)送風位置D1=50m
(6)集塵機排気位置D2=20m
また、トンネル1内の次の各位置、すなわち、切羽位置P1、集塵位置P2、排気位置P3及び送気位置P4の各位置にダストセンサを設置して、各位置における塵等の濃度を測定した。
測定の結果、各位置の塵等の濃度は次の通りであった。
(a)切羽位置P1=3〜7mg/m(100%)
(b)集塵位置P2=2〜6mg/m(85%)
(c)排気位置より開口部側へ2m地点P3=1〜2.5mg/m(36%)
(d)閉端部より50m地点(ガイドラインで規定している位置)P4=2mg/m(28%)
なお、カッコ内のパーセント数値は、切羽位置P1の濃度を「100」としたときの各位置における濃度の割合である。
以上の実験結果から明らかなように、本発明に係る清浄化システム及び清浄化方法を用いれば、切羽4から20mの所、すなわち30m以内の所の濃度は、ガイドラインにおける規制値である3mg/mの値を余裕を持ってクリアできた。
本発明に係る塵等含有空間の清浄化システム及び清浄化方法は、施工中のトンネル内を快適な環境へ清浄化する際に適用できる。また、トンネル以外の密閉空間内を清浄化する際にも適用できる。
本発明に係る塵等含有空間の清浄化システムの一実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)はトンネルの正面図である。 図1の清浄化システムで使用する集塵機の一例を示す平面図である。 図2の集塵機に関する図であり、(a)は集塵機全体の正面図、(b)は補助フードの一部の側面断面図である。 本発明に係る塵等含有空間の清浄化方法を説明するための図である。 従来の塵等含有空間の清浄化方法の一例を説明するための図である。
符号の説明
1.トンネル(塵等含有空間)、 2.坑口(開口)、 3.ダクト、 4.切羽(閉端)、 6.集塵機(集塵手段)、 7.コンクリート吹付け装置、 13.トラック、
14.先端フード、 16.フレキシブルホース、 17.フィルタユニット、
18.管、 19.空気吸引ユニット、 21.管、 22.排気口、
23.排気フード、 24.補助フード、 26.ボルト、 27.屋根部、
28.スタンド、 D1.ダクト距離、 D2.排気口距離、 P1〜P4.測定位置、
R1.排気角度範囲

Claims (12)

  1. 一端が閉端で他端が開口である塵等含有空間の清浄化システムであって、
    集塵口及び排気口を備えた集塵手段を有し、該集塵手段は前記集塵口から塵等含有空気を吸引すると共に、塵等が除去された清浄空気を前記排気口から排気し、
    前記排気口は前記塵等含有空間の周壁に向けて前記清浄空気を排気してエアカーテンをつくり、塵等含有空間の容積を小さくする
    ことを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  2. 請求項1において、前記塵等含有空間は施工中のトンネルであり、前記閉端は切羽であり、前記開口は坑口であることを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記集塵手段の前記排気口は、前記閉端に対して略平行に前記清浄空気を排気することを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  4. 請求項3において、前記排気口は、前記清浄空気を扇状に放射させる排気フードによって形成されることを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  5. 請求項4において、前記排気口から排気される排気の方向を前記閉端側へ変化させる補助フードを前記排気口の一部に設けたことを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  6. 請求項5において、前記補助フードの前記排気口に対する配設位置は変更可能であることを特徴とする塵等含有空間の清浄化システム。
  7. 一端が閉端で他端が開口である塵等含有空間の清浄化方法であって、
    集塵口及び排気口を備えた集塵手段を前記塵等含有空間内の適所に配置し、
    前記集塵口から塵等含有空気を吸引すると共に、塵等が除去された清浄空気を前記排気口から前記塵等含有空間の周壁に向けて排気してエアカーテンをつくり、塵等含有空間の容積を小さくする
    ことを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。
  8. 請求項7において、前記塵等含有空間は施工中のトンネルであり、前記閉端は切羽であり、前記開口は坑口であることを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。
  9. 請求項7又は請求項8において、前記集塵手段の前記排気口は、前記閉端に対して略平行に前記清浄空気を排気することを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。
  10. 請求項9において、前記排気口は、前記清浄空気を扇状に放射させる排気フードによって形成されることを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。
  11. 請求項10において、前記排気口から出る排気の方向を前記閉端側へ変化させる補助フードを前記排気フードの一部に設けたことを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。
  12. 請求項11において、前記補助フードの前記排気口に対する配設位置は変更可能であることを特徴とする塵等含有空間の清浄化方法。

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