JP2005029216A - インキ割れのないシュリンクラベル及びその製作方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】印刷された広幅長尺の熱収縮性プラスチックフィルム(1)を所定幅サイズにスリットし、スリットされたフィルム(2)をチューブに成形するセンターシール(両端縁の重合接着)工程を経て製作されるシュリンクラベル(4)であって、フィルム(2)のスリット端面にフィルム面から突出する向きの切断カス(突起片P)がなく、そのスリット端面は例えば丸み形状を有する。インキ割れは印刷インキ層(12)に対する突起片の掻き取り作用により生じる現象であり、突起片をなくしたことによりインキ割れの発生が防止される。上記スリット端面は、スリット手段として例えばレーザービームを使用することにより形成される。
【選択図】図3
Description
a:印刷インキとして硬化剤を含む硬質のものを使用する、
b:基材フィルムに表面活性化処理(コロナ放電処理等)を施して印刷インキ層の密着力を高める、
c:シュリンクラベルの熱収縮率を低く設定する、
等が考えられる。
しかし、a法は、印刷インキの剤種の選択が制限され、シュリンクラベルの設計の自由度を狭めることになるので実用し難い、
b法は、活性化処理装置の設置を必要としてコストアップを余儀なくされる、
c法は、対象容器の形状により高熱収縮率が要求される場合には適用できない、
等の欠点がある。
図11にこれを示す。11は基材フィルム、12は印刷インキ層であり、スリット端面(S11)の突起片(P)はフィルム表面から突出している。このフィルム(2)をセンターシールして得られるシュリンクラベル(4)は、図12に示すように、フィルムのセンターシール部(41)において、突起片(P)が、重ね合わされた他方の印刷インキ層(12)に押付けらている。このため、加熱処理(対象容器に装着するための加熱処理やホットウォーマーでの加温保管等)における基材フィルム(11)の熱収縮に伴い、図13に示すように、印刷インキ層(12)に突起片(P)の掻き取り作用が加わってインキ割れ欠陥(D)が発生するのであり、この突起片(P)をなくすことにより、前記a〜c等の制約を受けることなくインキ割れ欠陥(D)を解消し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。
(1)スリット工程において、刃物の使用に代えてレーザービームを使用し、レーザービームをフィルム表面に照射して切り取り予定線に沿って走査することにより、スリット端面にフィルム表面から突出する向きの切断カスを生じさせずに所定幅サイズにスリットする。
(2)スリット工程におけるフィルムのスリットを刃物により行なった後、スリット端面に生じた切断カスであるフィルム表面から突出する向きの突起片を除去する形状矯正加工をスリット端面に施す。
なお、スリット端面に対する形状矯正加工は、スリット工程(図7)におけるカッター(5)部から巻取りロール(R2)に到るまでのフィルム移送過程で行なってもよく、あるいはセンターシール工程(図8)におけるロール(2R)部からセンターシール(両端縁2E同士の重合接着)が開始される位置に到るまでのフィルム移送過程で行なうこともできる。
基材フィルム(11)は、ポリエステル系フィルム(PET)、ポリスチレン系フィルム(OPS)、ポリ塩化ビニル系フィルム(PVC)、ポリプロピレン系フィルム(PP)、その他の材種を適宜使用することができ、フィルム材種の制限はない。また基材フィルム(11)の熱収縮率の制約も受けず、容器形状に応じて、例えばポリエステル系フィルム等の高い熱収縮率(例えば熱収縮率:60%以上)であっても差支えない。
本発明のシュリンクラベル(4)が装着される容器は、金属缶(アルミ缶,鉄缶等)やプラスチックボトル(例えばPETボトル)、あるいはガラス瓶等であり、その材種及び形状に制限はない。
基材フィルム(11):ポリエステルフィルム, 肉厚50μm
印刷インキ層(12):ポリウレタン系インキ, 層厚約3μm
[シュリンクラベルA(発明例1)]
広幅長尺シュリンクフィルム(1)を、炭酸ガスレーザー発振器によるレーザービーム走査(ビーム出力:20W,走査速度=フィルム移送速度:40m/min)によりスリットしたフィルム(2)を使用。フィルムのスリット端面(S11)は、図1に示す丸味形状を有している。
広幅長尺シュリンクフィルム(1)を回転刃物(5)でスリット(図7)した後、仕上げ用砥石(ロール)(7)による形状矯正加工(図6)をスリット端面に施したフィルム(2)を使用。スリット端面(S11)は、図2に示す形態を有している。
広幅長尺シュリンクフィルム(1)を、回転刃物(5)でスリット(図7)して得たフィルムを使用。スリット条件は上記シュリンクラベルBと同じ(但しスリット端面に対する形状矯正加工なし)。スリット端面は、図11に示す突起片(切断カス)(P)を有している。
飲料を充填したプラスチックボトルの胴部に、シュリンクラベルA〜Cのそれぞれを被せ、加熱収縮処理を施して容器表面に密着させる(図9-10)。
加熱温度:160-180℃ 加熱時間:約8秒
熱収縮率:15-25%(円周方向)
店頭における加温販売を模擬して、各シュリンクラベルA〜Cを装着した飲料充填容器をホットウォーマー内に入れ加熱保管する。
保管温度:70℃ 保管時間:12Hr
各供試シュリンクラベルについて、容器に装着した直後および加熱保存試験後のラベル外観(インキ割れの有無)を観察し下記の結果を得た。
シュリンクラベルC(従来例)は、重ね合せ部(41)の近傍にインキ割れ欠陥(D)(亀裂幅:約1-2mm)が観察されたのに対し、シュリンクラベルA(発明例1)及びB(発明例2)ではインキ割れ(D)の発生は全くなく、健全な外観品質を維持していることが観察された。
1E:広幅長尺フィルムの両側余端部
2 :所定幅サイズにスリットされた長尺フィルム
2E:長尺フィルム2の両端縁(重合接着代)
3 :長尺チューブ
4 :シュリンクラベル
41:センターシール部
5 :カッター(刃物)
7 :形状矯正加工治具
8 :容器(ボトル,缶等)
11:基材フィルム
12:印刷インキ層
14:接着剤
D :インキ割れ欠陥
P :突起片(切断カス)
S11:スリット端面
Claims (3)
- 印刷された広幅長尺の熱収縮性プラスチックフィルムを所定幅サイズにスリットするスリット工程、および所定幅サイズにスリットされたフィルムの両端縁を重合接着してチューブ形状に成形するセンターシール工程を経て製作されるシュリンクラベルであって、フィルムのスリット端面にフィルム面から突出する向きの切断カスを有しないことを特徴とするインキ割れのないシュリンクラベル。
- 印刷された広幅長尺の熱収縮性プラスチックフィルムを切り取り予定線に沿って所定幅サイズにスリットするスリット工程、および所定幅サイズにスリットされたフィルムの両端縁を重合接着してチューブ形状に成形するセンターシール工程を有するシュリンクラベルの製作方法であって、
前記スリット工程において、レーザービームをフィルム表面に照射して切り取り予定線に沿って走査することにより、スリット端面にフィルム表面から突出する向きの切断カスを生じさせずに所定幅サイズにスリットすることを特徴とするインキ割れのないシュリンクラベルの製作方法。 - 印刷された広幅長尺の熱収縮性プラスチックフィルムを切り取り予定線に沿って所定幅サイズにスリットするスリット工程、および所定幅サイズにスリットされたフィルムの両端縁を重合接着してチューブ形状に成形するセンターシール工程を有するシュリンクラベルの製作方法であって、
前記スリット工程におけるフィルムのスリットを刃物により行なった後、スリット端面に生じた切断カスであるフィルム表面から突出する向きの突起片を除去する形状矯正加工をスリット端面に施すことを特徴とするインキ割れのないシュリンクラベルの製作方法。
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US8282754B2 (en) | 2007-04-05 | 2012-10-09 | Avery Dennison Corporation | Pressure sensitive shrink label |
WO2013023407A1 (zh) * | 2011-08-17 | 2013-02-21 | 深圳市通产丽星股份有限公司 | 一种曲面包装容器及其制造方法 |
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2003
- 2003-07-07 JP JP2003271338A patent/JP2005029216A/ja active Pending
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