JP2005028714A - 微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド - Google Patents
微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005028714A JP2005028714A JP2003195740A JP2003195740A JP2005028714A JP 2005028714 A JP2005028714 A JP 2005028714A JP 2003195740 A JP2003195740 A JP 2003195740A JP 2003195740 A JP2003195740 A JP 2003195740A JP 2005028714 A JP2005028714 A JP 2005028714A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin layer
- hollow body
- resist
- resin
- ink
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】中空内部表面に不均一な凹凸のない微小中空体の製造方法、及び該製造方法により製造される微小中空体を提供すること。また、インク室内部表面に不均一な凹凸がなく、インク吐出が安定して行えるインクジェット記録ヘッドを提供すること。
【解決手段】機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジスト層を除去する工程と、
を備えることを特徴とする微小中空体の製造方法、該製造方法により製造された微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド。
【選択図】 図1
【解決手段】機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジスト層を除去する工程と、
を備えることを特徴とする微小中空体の製造方法、該製造方法により製造された微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小中空体の製造方法、及び該製造方法から製造される微小中空体に関し、特に、該微小中空体の用途として好適な、インクジェット記録方式を用いるインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録ヘッドの製造方法として、従来より基板上に溶解可能なレジストによってインク流路の雄型を形成し、樹脂で被覆したのちレジストを溶出させることで、切断加工を行なわずにインク流路を形成する技術が存在する(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
また、ここでは、フィルム状の溶解可能なレジストが用いられる方法についても開示されているが、液状の溶解可能なレジストをスピンコート法により形成する技術も知られている。
【0003】
インクジェット記録ヘッドについて図を用いて具体的に説明する。図7は、従来のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。液体吐出エネルギー発生素子102を有する基板101上に、インク吐出口106を有する樹脂中空体105を備え、インク供給口108とインク吐出口106との間にインク室109が形成されている。
かかるインクジェット記録ヘッドの製造方法として具体的には、液体吐出エネルギー発生素子102を有する基板101上に、フィルム状のレジストをラミネートする、或いは、液状のレジストをスピンコート法により塗布し、ベーキングすることでレジストを固化させる。なお、このレジストは、固化した後においても適当な溶剤により溶解可能な性質を有するものである。
【0004】
次に、レジスト上に、スピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布し、ベーキングすることで固化させ、露光現像を行うことで、耐酸素プラズマ性レジストによりインク室パターンを形成する。
そして、耐酸素プラズマ性レジストをマスクとして、酸素プラズマでドライエッチングすることで、レジストにインク室パターンを形成した後、剥離液により耐酸素プラズマ性レジストを除去する。
【0005】
その後、レジストからなるインク室パターン上を、スピンコート法により被覆樹脂105で覆い、ベーキングして固化させた後、露光現像を行うことで、インク吐出口106を形成し、更に、熱処理をすることで被覆樹脂を硬化させる。なお、被覆樹脂を塗布する前に、被覆樹脂と基板との密着性を向上させるため、インク室パターン上から予め密着促進剤をスピンコート法により塗布してもよい。
次いで、基板101の裏面からエッチングすることにより、インク供給のためのインク供給口108を基板に形成する。
そして、レジスト除去液に浸漬することで、レジストのインク室パターンが除去され、インク供給口108からインク吐出口106までのインク室109が形成される。
【0006】
【特許文献1】
特開平05−330066号公報
【特許文献2】
特開平06−286149号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、レジストによるインク室パターンを形成した後、かかるレジストは、耐酸素プラズマ性レジスト除去のために、剥離液に晒されたり、密着促進剤に晒されたり、被覆樹脂塗布溶液の溶剤に晒されたり、被覆樹脂固化のためにベーキングされたり、被覆樹脂硬化のための熱処理を施されるなどの様々な影響を受けることになる。
この際、レジストは、剥離液や密着促進剤に含まれる溶剤によりダメージを受けたり、あるいは、ベーキングや熱処理時のレジストと被覆樹脂との熱膨張係数の違いにより応力が生じる等の問題で、クラックが発生することがある。
このように、レジストにクラックが発生すると、そのクラックに被覆樹脂が入り込んでしまい、その後で、被覆樹脂が硬化してしまうと、第1のレジストを除去しても、クラックに入り込んだ被覆樹脂は除去されないために、インク室内に不均一な凹凸が残る。このようなインク室の凹凸は、インク室内のインクの流路経路を不均一にして、インク吐出を不安定にするという問題が発生する。
一方で、レジストは、インク供給口の形成後に除去可能であること、被覆樹脂とミキシングしないこと、所望の厚さが得られること、などの必要とされる条件があり、材料選択の許容範囲が狭く、溶剤に耐性があり、被覆樹脂と熱膨張係数が等しい若しくは近いものを得ることは難しい。
【0008】
したがって、本発明の目的は、従来の溶解可能なレジストを用いても、中空内部表面に不均一な凹凸のない微小中空体の製造方法、及び該製造方法により製造される微小中空体を提供することを目的とする。
また、インク室内部表面に不均一な凹凸がなく、インク吐出が安定して行えるインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1> 機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジスト層を除去する工程と、を備えることを特徴とする微小中空体の製造方法である。
【0010】
<2> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層と熱膨張係数が等しいか、又は、近似である樹脂からなることを特徴とする<1>に記載の微小中空体の製造方法である。
【0011】
<3> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも相対的に薄膜に形成されていることを特徴とする<1>又は<2>に記載の微小中空体の製造方法である。
【0012】
<4> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも低い粘度の樹脂塗布液を塗布形成したものであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の微小中空体の製造方法である。
【0013】
<5> <1>〜<4>のいずれかに記載の微小中空体の製造方法により製造された微小中空体である。
【0014】
<6> 発熱抵抗体を有する基板と、該発熱抵抗体上に設けられ、インク吐出口を有する樹脂製ノズル体と、を備える中空部材からなるインクジェット記録ヘッドであって、
該中空部材が、<5>に記載の微小中空体であることを特徴とするインクジェット記録ヘッドである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の微小中空体の製造方法は、機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジストを除去する工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】
このような、本発明の微小中空体の製造方法によれば、レジスト層は、第1の樹脂層により被覆された状態でパターニングされることから、第1の樹脂層が溶剤からの影響を遮断し、その結果、溶剤によるダメージに起因する、レジスト層のクラックの発生を抑制することができる。したがって、中空体内部に不均一な凹凸が形成されることを防止できる。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により、レジスト層にクラックが発生したとしても、第1の樹脂層の存在により、かかるクラック内に第2の樹脂層が入り込むことがなく、その結果、レジスト層の除去が容易にかつ正常に行なわれ、中空体内部に不均一な凹凸が形成されなくなる。
また、このように、本発明の微小中空体の製造方法において形成されたレジスト層は、溶剤からの影響、また、熱による影響を受けにくいことから、材料選択の許容範囲が広くなるという効果をも有する。
【0017】
また、本発明の微小中空体の製造方法において、第1の樹脂層は、第2の樹脂層と熱膨張係数が等しいか、又は、近似である樹脂からなることが好ましい。これにより、第1の樹脂層上に第2の樹脂層を設ける際に、両樹脂層間の熱膨張係数の違いにより応力が生じ、第1の樹脂層及び第2の樹脂層にクラックが発生することを防止することができる。そのため、溶剤からの影響を遮断するといった、第1の樹脂層の有する機能を低下させることがないため好ましい態様となる。
また、第1の樹脂層の熱膨張係数が、レジスト層の熱膨張係数と第2の樹脂層の熱膨張係数の中間の値であることがより好ましい態様である。
【0018】
更に、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも相対的に薄膜に形成されていることが好ましい。
具体的には、第1の樹脂層の厚さは、第2の樹脂層の厚さに対し、5〜50%の範囲であることが好ましく、5〜20の範囲であることがより好ましく、10〜15%の範囲であることが更に好ましい。第1の樹脂層が薄すぎると、溶剤からの影響を遮断するという機能の発現が困難となる場合がある。対して、第1の樹脂層が厚すぎると、第2の樹脂層がパターニングされた第1の樹脂層形状を追従し難くなり、開口部が変形してしまう場合がある。また、本発明の微小中空体がインクジェット記録ヘッドとして用いられる場合、第1の樹脂層が厚すぎると、レジスト層上のインク吐出部(開口部)形成領域の第2の樹脂層表面の平坦性が失われ、吐出方向に偏りが発生する場合がある。
【0019】
加えて、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも低い粘度の樹脂塗布液を塗布形成したものであることが好ましい。これにより、第1の樹脂層を薄膜に形成することが容易となる。
具体的には、第1の樹脂層を形成する樹脂塗布液の粘度は100cst以下であることが好ましく、第2の樹脂層を形成する樹脂塗布液の粘度は1000cst以下であることが好ましい。
【0020】
以下、本発明の微小中空体の製造方法についてより詳細に説明するが、ここでは、微小中空体の用途として好適である、インクジェット記録ヘッドの製造方法を例として説明する。
まず、図6には、本発明の微小中空体の製造方法により製造されたインクジェット記録ヘッドが示されている。
図6に示されるインクジェット記録ヘッドは、発熱抵抗体(機能性素子)2が設けられた基板1と、インク吐出口(開口部)7を有する第1の樹脂体5及び第2の樹脂体6からなる樹脂製中空部材と、を備え、インク供給口8とインク吐出口7との間にインク室(中空部位)9が形成されている。
加えて、樹脂製中空部材の外側には、外部電源から発熱抵抗体2に電力を供給するために、電気的接続を行う電極パッド3が配置されている。なお、本実施形態において、電極パッド3は発熱抵抗体2と同じ方向に並ぶような構成であるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて、任意の配置とすることができる。また、電極パッド3は発熱抵抗体2を個別にアドレスするだけのものではなく、途中に理論回路を介して発熱抵抗体2をアドレスするものであってもよい。
【0021】
図6では、2つの発熱抵抗体と、インク吐出口と、電極パッドと、を模式的に示しているが、インク供給口を共通にして、更に多くのインク吐出口を形成する場合には、それらは図の奥若しくは手前方向にアレイ状に配置される。また、インク吐出口がインク供給口を共通にしない場合には、図の左右に、発熱抵抗体、インク吐出口、電極パッド、樹脂製中空部材、インク供給口がそれぞれ配置される。
このようなインクジェット記録ヘッドの製造方法の具体例について、詳細に説明する。
【0022】
〔第1の実施形態〕
図1及び図2は、本発明の微小中空体の製造方法の第1の実施形態を示す概略断面図である。
図1(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト(PMGI(MicroChem社製)、厚さ15μm、塗布液粘度は2180cst)4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層(SU−8 2002(MicroChem社製)、厚さ:3μm、樹脂塗布液の粘度:7.68cst)5を形成する。
次に、図1(b)に示すように、第1の樹脂層5上にスピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布した後、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト11にインク室パターン及び電極パッド保護パターンを形成する。
【0023】
そして、図1(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト11をマスクとして、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52を形成した後、剥離液により第1の樹脂層5上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する。
その後、図1(d)に示すように、インク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52上に、第2の樹脂層6(SU−8 25(MicroChem社製)、厚さは平坦部で25μm、インク室パターン上で15μm、樹脂塗布液の粘度:2530cst)をスピンコート法により塗布し、熱処理(ベーキング処理:窒素雰囲気中で200℃3時間)して硬化させた後、耐酸素プラズマ性レジストをスピンコート法により塗布し、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト12にインク吐出口パターン及び電極パッド開口パターンを形成する。
【0024】
続いて、図1(e)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト12をマスクとして、第2の樹脂層6及び第1の樹脂層5をドライエッチングすることにより、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、剥離液により第2の樹脂層6上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト12を除去する。
そして、図2(f)に示すように、基板1のインク吐出口7側を保護層14で被覆する。
【0025】
次いで、図2(g)に示すように、基板1の裏面からエッチング液によりエッチングして、インク供給のための、インク供給口8を形成した後、図1(h)に示すように、保護層14を剥離液により除去する。
そして、図2(h)の状態の部材を、レジスト除去液に浸漬することにより、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0026】
なお、本実施形態においては、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、インク供給口8を形成するためのエッチング時に電極パッド3が劣化しないように、保護層14を設ける工程(図2(f))を行ったが、エッチング液がインク供給口8からインク吐出口7を経て電極パッド3へとまわりこむことがなく、かつ、電極パッドがエッチング液に直接晒されないような冶具を用いることにより、保護層14の形成工程(図2(f))を除くことが可能である。
【0027】
〔第2の実施形態〕
図3は、本発明の微小中空体の製造方法の第2の実施形態を示す概略断面図である。なお、微小中空体の製造方法の第2の実施形態においては、基板1上に、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52を形成する工程(図1(a)〜(c))までは、第1の実施形態と同じである。また、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0028】
図3(a)に示すように、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52上に、第2の樹脂層6をスピンコート法により塗布し、熱処理して硬化させた後、基板1の裏面からエッチング液によりエッチングして、インク供給のための、インク供給口8を形成する。
次いで、図3(b)に示すように、第2の樹脂層6上に、耐酸素プラズマ性レジストをスピンコート法により塗布し、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト12にインク吐出口パターン及び電極パッド開口パターンを形成する。
【0029】
続いて、図3(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト12をマスクとして、第2の樹脂層6及び第1の樹脂層5をドライエッチングすることにより、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、剥離液により第2の樹脂層6上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト12を除去する。
そして、図3(c)の状態の部材を、レジスト除去液に浸漬することにより、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0030】
第1及び第2の実施形態では、厚膜レジスト4上の全面に第1の樹脂層が形成されている状態で、耐酸素プラズマ性レジスト11を用いたインク室パターンを形成するためのパターニングと、第2の樹脂層を形成が行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する際の剥離液による厚膜レジスト4へのダメージを防止する、また、第2の樹脂層6を形成する際の塗布液中の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。
そのため、溶剤によるダメージに起因する、厚膜レジストに発生するクラックを抑制することができ、結果的に、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により厚膜レジスト4にクラックが発生しても、第1の樹脂層の存在により、第2の樹脂がそのクラック内に入り込むことがなく、結果的に、厚膜レジスト4の除去が容易にかつ正常に行なわれ、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
【0031】
〔第3の実施形態〕
図4は、本発明の微小中空体の製造方法の第3の実施形態を示す概略断面図である。なお、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0032】
図4(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層5を形成する。
次に、図4(b)に示すように、第1の樹脂層5の露光現像を行い、第1の樹脂層5によるインク室パターン51及び電極パッド保護パターン52を形成する。
【0033】
そして、図4(c)に示すように、第1の樹脂層5をマスクとして厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、厚膜レジスト4によるインク室パターン41及び電極パッド保護パターン42を形成する。
ここで、第1の樹脂層5は酸素プラズマによりエッチングされないことが望ましいが、エッチングされてしまう場合であっても、厚膜レジスト4をエッチングする際に、所定の厚さが残るように、初期の膜厚を設定しておけばよい。
【0034】
その後、第1の実施形態と同様に、図1(d)〜図2(h)に示される工程を経て、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0035】
第3の実施形態では、厚膜レジスト4上の全面に第1の樹脂層が形成されている状態で、インク室パターンを形成するためのパターニングが行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、第2の樹脂層6を形成する際の塗布液中の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。
そのため、溶剤によるダメージに起因する、厚膜レジストに発生するクラックを抑制することができ、結果的に、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により厚膜レジスト4にクラックが発生しても、第1の樹脂層の存在により、第2の樹脂がそのクラック内に入り込むことがなく、結果的に、厚膜レジスト4の除去が容易にかつ正常に行なわれ、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
【0036】
〔第4の実施形態〕
図5は、本発明の微小中空体の製造方法の第4の実施形態を示す概略断面図である。なお、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0037】
図5(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層5を形成する。そして、第1の樹脂層5の露光現像を行い、第1の樹脂層5によるインク吐出口71及び電極パッド開口15を形成する。
次に、図5(b)に示すように、第1の樹脂層5上にスピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布した後、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト11にインク室パターン及び電極パッド保護パターンを形成する。
【0038】
そして、図5(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト11をマスクとして、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4によるインク室パターン41、51、及び厚膜レジスト4による電極パッド保護パターン42を形成した後、剥離液により第1の樹脂層5上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する。
その後、図5(d)に示すように、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4により形成されたインク室パターン41、51、及び厚膜レジスト4による電極パッド保護パターン42上に、第2の樹脂層6をスピンコート法により塗布し、熱処理してして硬化させる。
【0039】
続いて、図5(e)に示すように、第2の樹脂層6の露光現像を行い、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成する。
その後、第1の実施形態と同様に、図1(f)〜図2(h)に示される工程を経て、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0040】
第4の実施形態では、厚膜レジスト4の表面であって、インク吐出口71及び電極パッド開口15を除く箇所に第1の樹脂層が形成されている状態で、耐酸素プラズマ性レジスト11を用いたインク室パターンを形成するためのパターニングが行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する際の剥離液による厚膜レジスト4へのダメージを防止する、また、第2の樹脂層6の形成時の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。なお、インク吐出口71にて露出している厚膜レジスト4の表面は、溶剤によるダメージ等があり、クラックが発生する可能性が高いが、かかる領域では、第2の樹脂層6が現像される際に、クラック内に入り込んだ樹脂をも現像除去することができるため、大きな問題とはならない。
そのため、本実施形態においても、厚膜レジスト4からなるインク室パターン41が正常に除去されることから、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることがない。
【0041】
なお、第1〜第4の実施形態において、厚膜レジスト4によるインク室パターン41の形成をドライエッチングによって行なったが、感光性のレジスト層を用いることにより、フォトリソグラフィーによって形成することも可能である。
【0042】
このように、本発明の微小中空体の製造方法により製造された微小中空体(本発明の微小中空体)は、上述のように、第1の樹脂層の存在により、レジスト層が容易かつ正常に除去されることから、中空体内部に不均一な凹凸がないことになる。
なお、本発明の微小中空体は、後述するインクジェット記録ヘッドとして好適であるが、流体フィルターやマイクロバルブなどとしても好ましく用いることができる。
【0043】
次に、本発明の微小中空体を用いたインクジェット記録ヘッド(本発明のインクジェット記録ヘッド)について説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、発熱抵抗体を有する基板と、該発熱抵抗体上に設けられ、インク吐出口を有する樹脂製ノズル体と、を備える中空部材からなるインクジェット記録ヘッドであって、
該中空部材が、上述の本発明の微小中空体であることを特徴とする。
【0044】
このような本発明のインクジェット記録ヘッドは、本発明の微小中空体を用いることから、インク室内部において不均一な凹凸がなく、インク供給口からインク室を経由してインク吐出口までのインクの流路抵抗を均一にすることができる。その結果、インクの吐出を安定に行うことができるという効果を有する。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の溶解可能なレジストを用いても、中空内部表面に不均一な凹凸のない微小中空体の製造方法、及び該製造方法により製造される微小中空体を提供することができる。
また、インク室内部表面に不均一な凹凸がなく、インク吐出が安定して行えるインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態1に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図2】本実施形態1に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図3】本実施形態2に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図4】本実施形態3に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図5】本実施形態4に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。
【符号の説明】
1、101 基板
2、102 発熱抵抗体(機能性素子)
3、105 樹脂製中空体(樹脂製ノズル体)
4 厚膜レジスト(レジスト層)
5 第1の樹脂層
6 第2の樹脂層
7、106 インク吐出口
8、108 インク供給口
9、109 インク室
11、12 耐酸素プラズマ性レジスト
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小中空体の製造方法、及び該製造方法から製造される微小中空体に関し、特に、該微小中空体の用途として好適な、インクジェット記録方式を用いるインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録ヘッドの製造方法として、従来より基板上に溶解可能なレジストによってインク流路の雄型を形成し、樹脂で被覆したのちレジストを溶出させることで、切断加工を行なわずにインク流路を形成する技術が存在する(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
また、ここでは、フィルム状の溶解可能なレジストが用いられる方法についても開示されているが、液状の溶解可能なレジストをスピンコート法により形成する技術も知られている。
【0003】
インクジェット記録ヘッドについて図を用いて具体的に説明する。図7は、従来のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。液体吐出エネルギー発生素子102を有する基板101上に、インク吐出口106を有する樹脂中空体105を備え、インク供給口108とインク吐出口106との間にインク室109が形成されている。
かかるインクジェット記録ヘッドの製造方法として具体的には、液体吐出エネルギー発生素子102を有する基板101上に、フィルム状のレジストをラミネートする、或いは、液状のレジストをスピンコート法により塗布し、ベーキングすることでレジストを固化させる。なお、このレジストは、固化した後においても適当な溶剤により溶解可能な性質を有するものである。
【0004】
次に、レジスト上に、スピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布し、ベーキングすることで固化させ、露光現像を行うことで、耐酸素プラズマ性レジストによりインク室パターンを形成する。
そして、耐酸素プラズマ性レジストをマスクとして、酸素プラズマでドライエッチングすることで、レジストにインク室パターンを形成した後、剥離液により耐酸素プラズマ性レジストを除去する。
【0005】
その後、レジストからなるインク室パターン上を、スピンコート法により被覆樹脂105で覆い、ベーキングして固化させた後、露光現像を行うことで、インク吐出口106を形成し、更に、熱処理をすることで被覆樹脂を硬化させる。なお、被覆樹脂を塗布する前に、被覆樹脂と基板との密着性を向上させるため、インク室パターン上から予め密着促進剤をスピンコート法により塗布してもよい。
次いで、基板101の裏面からエッチングすることにより、インク供給のためのインク供給口108を基板に形成する。
そして、レジスト除去液に浸漬することで、レジストのインク室パターンが除去され、インク供給口108からインク吐出口106までのインク室109が形成される。
【0006】
【特許文献1】
特開平05−330066号公報
【特許文献2】
特開平06−286149号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、レジストによるインク室パターンを形成した後、かかるレジストは、耐酸素プラズマ性レジスト除去のために、剥離液に晒されたり、密着促進剤に晒されたり、被覆樹脂塗布溶液の溶剤に晒されたり、被覆樹脂固化のためにベーキングされたり、被覆樹脂硬化のための熱処理を施されるなどの様々な影響を受けることになる。
この際、レジストは、剥離液や密着促進剤に含まれる溶剤によりダメージを受けたり、あるいは、ベーキングや熱処理時のレジストと被覆樹脂との熱膨張係数の違いにより応力が生じる等の問題で、クラックが発生することがある。
このように、レジストにクラックが発生すると、そのクラックに被覆樹脂が入り込んでしまい、その後で、被覆樹脂が硬化してしまうと、第1のレジストを除去しても、クラックに入り込んだ被覆樹脂は除去されないために、インク室内に不均一な凹凸が残る。このようなインク室の凹凸は、インク室内のインクの流路経路を不均一にして、インク吐出を不安定にするという問題が発生する。
一方で、レジストは、インク供給口の形成後に除去可能であること、被覆樹脂とミキシングしないこと、所望の厚さが得られること、などの必要とされる条件があり、材料選択の許容範囲が狭く、溶剤に耐性があり、被覆樹脂と熱膨張係数が等しい若しくは近いものを得ることは難しい。
【0008】
したがって、本発明の目的は、従来の溶解可能なレジストを用いても、中空内部表面に不均一な凹凸のない微小中空体の製造方法、及び該製造方法により製造される微小中空体を提供することを目的とする。
また、インク室内部表面に不均一な凹凸がなく、インク吐出が安定して行えるインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1> 機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジスト層を除去する工程と、を備えることを特徴とする微小中空体の製造方法である。
【0010】
<2> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層と熱膨張係数が等しいか、又は、近似である樹脂からなることを特徴とする<1>に記載の微小中空体の製造方法である。
【0011】
<3> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも相対的に薄膜に形成されていることを特徴とする<1>又は<2>に記載の微小中空体の製造方法である。
【0012】
<4> 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも低い粘度の樹脂塗布液を塗布形成したものであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の微小中空体の製造方法である。
【0013】
<5> <1>〜<4>のいずれかに記載の微小中空体の製造方法により製造された微小中空体である。
【0014】
<6> 発熱抵抗体を有する基板と、該発熱抵抗体上に設けられ、インク吐出口を有する樹脂製ノズル体と、を備える中空部材からなるインクジェット記録ヘッドであって、
該中空部材が、<5>に記載の微小中空体であることを特徴とするインクジェット記録ヘッドである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の微小中空体の製造方法は、機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジストを除去する工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】
このような、本発明の微小中空体の製造方法によれば、レジスト層は、第1の樹脂層により被覆された状態でパターニングされることから、第1の樹脂層が溶剤からの影響を遮断し、その結果、溶剤によるダメージに起因する、レジスト層のクラックの発生を抑制することができる。したがって、中空体内部に不均一な凹凸が形成されることを防止できる。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により、レジスト層にクラックが発生したとしても、第1の樹脂層の存在により、かかるクラック内に第2の樹脂層が入り込むことがなく、その結果、レジスト層の除去が容易にかつ正常に行なわれ、中空体内部に不均一な凹凸が形成されなくなる。
また、このように、本発明の微小中空体の製造方法において形成されたレジスト層は、溶剤からの影響、また、熱による影響を受けにくいことから、材料選択の許容範囲が広くなるという効果をも有する。
【0017】
また、本発明の微小中空体の製造方法において、第1の樹脂層は、第2の樹脂層と熱膨張係数が等しいか、又は、近似である樹脂からなることが好ましい。これにより、第1の樹脂層上に第2の樹脂層を設ける際に、両樹脂層間の熱膨張係数の違いにより応力が生じ、第1の樹脂層及び第2の樹脂層にクラックが発生することを防止することができる。そのため、溶剤からの影響を遮断するといった、第1の樹脂層の有する機能を低下させることがないため好ましい態様となる。
また、第1の樹脂層の熱膨張係数が、レジスト層の熱膨張係数と第2の樹脂層の熱膨張係数の中間の値であることがより好ましい態様である。
【0018】
更に、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも相対的に薄膜に形成されていることが好ましい。
具体的には、第1の樹脂層の厚さは、第2の樹脂層の厚さに対し、5〜50%の範囲であることが好ましく、5〜20の範囲であることがより好ましく、10〜15%の範囲であることが更に好ましい。第1の樹脂層が薄すぎると、溶剤からの影響を遮断するという機能の発現が困難となる場合がある。対して、第1の樹脂層が厚すぎると、第2の樹脂層がパターニングされた第1の樹脂層形状を追従し難くなり、開口部が変形してしまう場合がある。また、本発明の微小中空体がインクジェット記録ヘッドとして用いられる場合、第1の樹脂層が厚すぎると、レジスト層上のインク吐出部(開口部)形成領域の第2の樹脂層表面の平坦性が失われ、吐出方向に偏りが発生する場合がある。
【0019】
加えて、第1の樹脂層は、第2の樹脂層よりも低い粘度の樹脂塗布液を塗布形成したものであることが好ましい。これにより、第1の樹脂層を薄膜に形成することが容易となる。
具体的には、第1の樹脂層を形成する樹脂塗布液の粘度は100cst以下であることが好ましく、第2の樹脂層を形成する樹脂塗布液の粘度は1000cst以下であることが好ましい。
【0020】
以下、本発明の微小中空体の製造方法についてより詳細に説明するが、ここでは、微小中空体の用途として好適である、インクジェット記録ヘッドの製造方法を例として説明する。
まず、図6には、本発明の微小中空体の製造方法により製造されたインクジェット記録ヘッドが示されている。
図6に示されるインクジェット記録ヘッドは、発熱抵抗体(機能性素子)2が設けられた基板1と、インク吐出口(開口部)7を有する第1の樹脂体5及び第2の樹脂体6からなる樹脂製中空部材と、を備え、インク供給口8とインク吐出口7との間にインク室(中空部位)9が形成されている。
加えて、樹脂製中空部材の外側には、外部電源から発熱抵抗体2に電力を供給するために、電気的接続を行う電極パッド3が配置されている。なお、本実施形態において、電極パッド3は発熱抵抗体2と同じ方向に並ぶような構成であるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて、任意の配置とすることができる。また、電極パッド3は発熱抵抗体2を個別にアドレスするだけのものではなく、途中に理論回路を介して発熱抵抗体2をアドレスするものであってもよい。
【0021】
図6では、2つの発熱抵抗体と、インク吐出口と、電極パッドと、を模式的に示しているが、インク供給口を共通にして、更に多くのインク吐出口を形成する場合には、それらは図の奥若しくは手前方向にアレイ状に配置される。また、インク吐出口がインク供給口を共通にしない場合には、図の左右に、発熱抵抗体、インク吐出口、電極パッド、樹脂製中空部材、インク供給口がそれぞれ配置される。
このようなインクジェット記録ヘッドの製造方法の具体例について、詳細に説明する。
【0022】
〔第1の実施形態〕
図1及び図2は、本発明の微小中空体の製造方法の第1の実施形態を示す概略断面図である。
図1(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト(PMGI(MicroChem社製)、厚さ15μm、塗布液粘度は2180cst)4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層(SU−8 2002(MicroChem社製)、厚さ:3μm、樹脂塗布液の粘度:7.68cst)5を形成する。
次に、図1(b)に示すように、第1の樹脂層5上にスピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布した後、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト11にインク室パターン及び電極パッド保護パターンを形成する。
【0023】
そして、図1(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト11をマスクとして、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52を形成した後、剥離液により第1の樹脂層5上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する。
その後、図1(d)に示すように、インク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52上に、第2の樹脂層6(SU−8 25(MicroChem社製)、厚さは平坦部で25μm、インク室パターン上で15μm、樹脂塗布液の粘度:2530cst)をスピンコート法により塗布し、熱処理(ベーキング処理:窒素雰囲気中で200℃3時間)して硬化させた後、耐酸素プラズマ性レジストをスピンコート法により塗布し、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト12にインク吐出口パターン及び電極パッド開口パターンを形成する。
【0024】
続いて、図1(e)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト12をマスクとして、第2の樹脂層6及び第1の樹脂層5をドライエッチングすることにより、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、剥離液により第2の樹脂層6上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト12を除去する。
そして、図2(f)に示すように、基板1のインク吐出口7側を保護層14で被覆する。
【0025】
次いで、図2(g)に示すように、基板1の裏面からエッチング液によりエッチングして、インク供給のための、インク供給口8を形成した後、図1(h)に示すように、保護層14を剥離液により除去する。
そして、図2(h)の状態の部材を、レジスト除去液に浸漬することにより、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0026】
なお、本実施形態においては、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、インク供給口8を形成するためのエッチング時に電極パッド3が劣化しないように、保護層14を設ける工程(図2(f))を行ったが、エッチング液がインク供給口8からインク吐出口7を経て電極パッド3へとまわりこむことがなく、かつ、電極パッドがエッチング液に直接晒されないような冶具を用いることにより、保護層14の形成工程(図2(f))を除くことが可能である。
【0027】
〔第2の実施形態〕
図3は、本発明の微小中空体の製造方法の第2の実施形態を示す概略断面図である。なお、微小中空体の製造方法の第2の実施形態においては、基板1上に、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52を形成する工程(図1(a)〜(c))までは、第1の実施形態と同じである。また、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0028】
図3(a)に示すように、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4からなるインク室パターン41、51及び電極パッド保護パターン42、52上に、第2の樹脂層6をスピンコート法により塗布し、熱処理して硬化させた後、基板1の裏面からエッチング液によりエッチングして、インク供給のための、インク供給口8を形成する。
次いで、図3(b)に示すように、第2の樹脂層6上に、耐酸素プラズマ性レジストをスピンコート法により塗布し、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト12にインク吐出口パターン及び電極パッド開口パターンを形成する。
【0029】
続いて、図3(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト12をマスクとして、第2の樹脂層6及び第1の樹脂層5をドライエッチングすることにより、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成した後、剥離液により第2の樹脂層6上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト12を除去する。
そして、図3(c)の状態の部材を、レジスト除去液に浸漬することにより、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0030】
第1及び第2の実施形態では、厚膜レジスト4上の全面に第1の樹脂層が形成されている状態で、耐酸素プラズマ性レジスト11を用いたインク室パターンを形成するためのパターニングと、第2の樹脂層を形成が行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する際の剥離液による厚膜レジスト4へのダメージを防止する、また、第2の樹脂層6を形成する際の塗布液中の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。
そのため、溶剤によるダメージに起因する、厚膜レジストに発生するクラックを抑制することができ、結果的に、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により厚膜レジスト4にクラックが発生しても、第1の樹脂層の存在により、第2の樹脂がそのクラック内に入り込むことがなく、結果的に、厚膜レジスト4の除去が容易にかつ正常に行なわれ、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
【0031】
〔第3の実施形態〕
図4は、本発明の微小中空体の製造方法の第3の実施形態を示す概略断面図である。なお、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0032】
図4(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層5を形成する。
次に、図4(b)に示すように、第1の樹脂層5の露光現像を行い、第1の樹脂層5によるインク室パターン51及び電極パッド保護パターン52を形成する。
【0033】
そして、図4(c)に示すように、第1の樹脂層5をマスクとして厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、厚膜レジスト4によるインク室パターン41及び電極パッド保護パターン42を形成する。
ここで、第1の樹脂層5は酸素プラズマによりエッチングされないことが望ましいが、エッチングされてしまう場合であっても、厚膜レジスト4をエッチングする際に、所定の厚さが残るように、初期の膜厚を設定しておけばよい。
【0034】
その後、第1の実施形態と同様に、図1(d)〜図2(h)に示される工程を経て、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0035】
第3の実施形態では、厚膜レジスト4上の全面に第1の樹脂層が形成されている状態で、インク室パターンを形成するためのパターニングが行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、第2の樹脂層6を形成する際の塗布液中の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。
そのため、溶剤によるダメージに起因する、厚膜レジストに発生するクラックを抑制することができ、結果的に、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
また、第2の樹脂層を形成する際の熱により厚膜レジスト4にクラックが発生しても、第1の樹脂層の存在により、第2の樹脂がそのクラック内に入り込むことがなく、結果的に、厚膜レジスト4の除去が容易にかつ正常に行なわれ、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることはない。
【0036】
〔第4の実施形態〕
図5は、本発明の微小中空体の製造方法の第4の実施形態を示す概略断面図である。なお、厚膜レジスト、第1及び第2の樹脂は第1の実施形態と同様のものを用い、第2の樹脂の熱処理条件も同様であった。
【0037】
図5(a)に示すように、発熱抵抗体2及び電極パッド3が設けられた基板1上に、スピンコート法により厚膜レジスト4を形成し、続けて、同じくスピンコート法により第1の樹脂層5を形成する。そして、第1の樹脂層5の露光現像を行い、第1の樹脂層5によるインク吐出口71及び電極パッド開口15を形成する。
次に、図5(b)に示すように、第1の樹脂層5上にスピンコート法により耐酸素プラズマ性レジストを塗布した後、露光現像を行い、耐酸素プラズマ性レジスト11にインク室パターン及び電極パッド保護パターンを形成する。
【0038】
そして、図5(c)に示すように、耐酸素プラズマ性レジスト11をマスクとして、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4を酸素プラズマでドライエッチングし、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4によるインク室パターン41、51、及び厚膜レジスト4による電極パッド保護パターン42を形成した後、剥離液により第1の樹脂層5上に残留している耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する。
その後、図5(d)に示すように、第1の樹脂層5及び厚膜レジスト4により形成されたインク室パターン41、51、及び厚膜レジスト4による電極パッド保護パターン42上に、第2の樹脂層6をスピンコート法により塗布し、熱処理してして硬化させる。
【0039】
続いて、図5(e)に示すように、第2の樹脂層6の露光現像を行い、インク吐出口7及び電極パッド開口13を形成する。
その後、第1の実施形態と同様に、図1(f)〜図2(h)に示される工程を経て、第1の樹脂層5を残したまま厚膜レジスト4からなるインク室パターン41を除去し、インク供給口8からインク吐出口7までのインク室9を形成すると共に、電極パッド3を露出させることによって、図6に示す、インクジェット記録ヘッドが作製される。
【0040】
第4の実施形態では、厚膜レジスト4の表面であって、インク吐出口71及び電極パッド開口15を除く箇所に第1の樹脂層が形成されている状態で、耐酸素プラズマ性レジスト11を用いたインク室パターンを形成するためのパターニングが行なわれる。ここで、第1の樹脂層は、耐酸素プラズマ性レジスト11を除去する際の剥離液による厚膜レジスト4へのダメージを防止する、また、第2の樹脂層6の形成時の溶剤による厚膜レジスト4へのダメージを防止することができる。なお、インク吐出口71にて露出している厚膜レジスト4の表面は、溶剤によるダメージ等があり、クラックが発生する可能性が高いが、かかる領域では、第2の樹脂層6が現像される際に、クラック内に入り込んだ樹脂をも現像除去することができるため、大きな問題とはならない。
そのため、本実施形態においても、厚膜レジスト4からなるインク室パターン41が正常に除去されることから、インク室9内部(中空体内部)には不均一な凹凸が形成されることがない。
【0041】
なお、第1〜第4の実施形態において、厚膜レジスト4によるインク室パターン41の形成をドライエッチングによって行なったが、感光性のレジスト層を用いることにより、フォトリソグラフィーによって形成することも可能である。
【0042】
このように、本発明の微小中空体の製造方法により製造された微小中空体(本発明の微小中空体)は、上述のように、第1の樹脂層の存在により、レジスト層が容易かつ正常に除去されることから、中空体内部に不均一な凹凸がないことになる。
なお、本発明の微小中空体は、後述するインクジェット記録ヘッドとして好適であるが、流体フィルターやマイクロバルブなどとしても好ましく用いることができる。
【0043】
次に、本発明の微小中空体を用いたインクジェット記録ヘッド(本発明のインクジェット記録ヘッド)について説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、発熱抵抗体を有する基板と、該発熱抵抗体上に設けられ、インク吐出口を有する樹脂製ノズル体と、を備える中空部材からなるインクジェット記録ヘッドであって、
該中空部材が、上述の本発明の微小中空体であることを特徴とする。
【0044】
このような本発明のインクジェット記録ヘッドは、本発明の微小中空体を用いることから、インク室内部において不均一な凹凸がなく、インク供給口からインク室を経由してインク吐出口までのインクの流路抵抗を均一にすることができる。その結果、インクの吐出を安定に行うことができるという効果を有する。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の溶解可能なレジストを用いても、中空内部表面に不均一な凹凸のない微小中空体の製造方法、及び該製造方法により製造される微小中空体を提供することができる。
また、インク室内部表面に不均一な凹凸がなく、インク吐出が安定して行えるインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態1に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図2】本実施形態1に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図3】本実施形態2に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図4】本実施形態3に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図5】本実施形態4に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドの概略断面図である。
【符号の説明】
1、101 基板
2、102 発熱抵抗体(機能性素子)
3、105 樹脂製中空体(樹脂製ノズル体)
4 厚膜レジスト(レジスト層)
5 第1の樹脂層
6 第2の樹脂層
7、106 インク吐出口
8、108 インク供給口
9、109 インク室
11、12 耐酸素プラズマ性レジスト
Claims (6)
- 機能性素子を有する基板と、該機能性素子上に設けられ、開口部を有する樹脂製中空部材と、を備えた微小中空体の製造方法であって、
前記基板上にレジスト層と第1の樹脂層とをこの順に設け、該レジスト層及び該第1の樹脂層を前記機能性素子上にパターニングする工程と、
パターニングされた前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を設けた後、該第2の樹脂層をパターニングして前記樹脂製中空部材を形成する工程と、
該樹脂製中空部材中の前記レジスト層を除去する工程と、を備えることを特徴とする微小中空体の製造方法。 - 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層と熱膨張係数が等しいか、又は、近似である樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の微小中空体の製造方法。
- 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも相対的に薄膜に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の微小中空体の製造方法。
- 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりも低い粘度の樹脂塗布液を塗布形成したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微小中空体の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の微小中空体の製造方法により製造された微小中空体。
- 発熱抵抗体を有する基板と、該発熱抵抗体上に設けられ、インク吐出口を有する樹脂製ノズル体と、を備える中空部材からなるインクジェット記録ヘッドであって、
該中空部材が、請求項5に記載の微小中空体であることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003195740A JP2005028714A (ja) | 2003-07-11 | 2003-07-11 | 微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003195740A JP2005028714A (ja) | 2003-07-11 | 2003-07-11 | 微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005028714A true JP2005028714A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34206470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003195740A Pending JP2005028714A (ja) | 2003-07-11 | 2003-07-11 | 微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005028714A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074045A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-03 | Canon Inc | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
-
2003
- 2003-07-11 JP JP2003195740A patent/JP2005028714A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074045A (ja) * | 2006-09-25 | 2008-04-03 | Canon Inc | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1559554B1 (en) | A method of making an inkjet printhead | |
US20040021005A1 (en) | Plurality of barrier layers | |
JP5814747B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP4195347B2 (ja) | インクジェットプリントヘッドの製造方法 | |
CN102398423B (zh) | 液体喷射头的制造方法 | |
JP2008162267A (ja) | インクジェットプリントヘッドの製造方法 | |
JPS61135756A (ja) | インクジェット記録ヘッドの製造方法 | |
JP7134831B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP6095315B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP2005028714A (ja) | 微小中空体の製造方法、微小中空体、及びインクジェット記録ヘッド | |
KR100225082B1 (ko) | 프린트 헤드의 잉크 분사 장치 구조 | |
JP5224929B2 (ja) | 液体吐出記録ヘッドの製造方法 | |
JP5627399B2 (ja) | 保護層付き基板の製造方法および基板加工方法 | |
JP7166851B2 (ja) | 液体吐出ヘッドおよび液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP5972139B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド | |
JP5744653B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP2017019188A (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP6570349B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
US8888251B2 (en) | Planar heater stack and method for making planar heater stack with cavity within planar heater substrata above substrate | |
JP4433710B2 (ja) | 微小中空体の製造方法 | |
JP2005081590A (ja) | インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 | |
US7560223B2 (en) | Fluid ejection device structures and methods therefor | |
KR20000034821A (ko) | 마이크로 인젝팅 디바이스의 후막층 형성방법 | |
JP6032955B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
KR20050112027A (ko) | 접착층을 갖는 잉크젯 헤드의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060622 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20090601 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20091027 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |