JP2005028677A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色変換テーブルの選択処理を容易に行える装置を実現する。
【解決手段】色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、色変換テーブル選択処理が指定された場合、複数の色変換テーブル4をそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する。その後、印刷結果に対してユーザがいずれかの色変換テーブルの指定を行った場合、色変換テーブル設定手段2は、これを受けて、色変換テーブル設定情報5として登録する。それ以降、印刷処理を行う場合、ユーザから色変換テーブルを使用することが指定された場合、印刷制御手段3は、色変換テーブル設定情報5で指定されている色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成する。
【選択図】 図1
【解決手段】色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、色変換テーブル選択処理が指定された場合、複数の色変換テーブル4をそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する。その後、印刷結果に対してユーザがいずれかの色変換テーブルの指定を行った場合、色変換テーブル設定手段2は、これを受けて、色変換テーブル設定情報5として登録する。それ以降、印刷処理を行う場合、ユーザから色変換テーブルを使用することが指定された場合、印刷制御手段3は、色変換テーブル設定情報5で指定されている色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、電子写真プリンタ等のプリンタ(以下、単にプリンタという)における色変換テーブルの選択を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にプリンタでは、カラー印刷の色調整を行う機能を持っている。その調整方法の一つに、色変換テーブルを使用する方法がある(例えば、特許文献1参照)。通常、色変換テーブルはプリンタが有するプログラム中に予め持っている。また、プリンタにはフラッシュメモリやハードディスク等のストレージデバイスを装着することが可能であるため、これらのストレージデバイスを利用して、色変換テーブルをダウンロードしておき、印刷時に揮発性メモリ上に読み込んで印刷することも可能である。そして、どの色変換テーブルを使用するかは、ドライバからの指定やプリンタのメニューによって選択することが可能である。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−32657号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、複数の色変換テーブルをプリンタのストレージデバイスにダウンロードすることが可能であるが、複数の色変換テーブルをそれぞれ使用するとどのように印刷結果が変化するかを比較することが難しいという問題があった。即ち、このような比較を行う場合、例えば、ある色変換テーブルを選択し、印刷を行い色を確認する。次に、他の色変換テーブルを選択し、印刷を行い色を確認する。そして、このような作業を全ての色変換テーブルについて行わなければならなかった。
【0005】
また、従来、各色変換テーブルに各々のテーブルの特徴を示す名称(例えば、セピアカラー、スカイブルー等)を付けておき、これらの名称に基づいてユーザが選択するといったことも行われている。しかしながら、このような方法も、結局は上記のように選択して印刷結果を確認しなければならず、ユーザにとって色変換テーブルの選択作業の負担を軽減するものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
複数の色変換テーブルを格納するメモリと、上位装置からデータを受信する受信部と、色変換テーブルの確認要求情報が入力される入力部と、入力部から確認要求情報が入力され、受信部によりデータを受信した場合、少なくとも2つの色変換テーブルを選択し、データに対しそれぞれの色変換テーブルを対応させた印刷データを作成する印刷データ作成部と、印刷データ作成部で作成された印刷データに基づいて媒体に印刷を行う印刷部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0007】
〈構成2〉
色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を受けた場合、これを色変換テーブル設定情報として登録する色変換テーブル設定手段と、印刷処理を行う場合に、色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、色変換テーブルを使用することが選択された場合、色変換テーブル設定情報で指定されている色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0008】
〈構成3〉
色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を複数のユーザから受けた場合、各ユーザからの指定を、それぞれのユーザ毎の色変換テーブルの選択情報としてユーザ対応テーブルに登録する色変換テーブル設定手段と、印刷処理を行う場合、各ユーザ毎に色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、いずれかのユーザで色変換テーブルを使用することが選択された場合、ユーザ対応テーブルに基づいて、いずれかのユーザが指定した色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0009】
〈構成4〉
構成2または3に記載の画像形成装置において、ユーザから指定された印刷データを用いて色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0010】
〈構成5〉
構成2〜4のいずれかに記載の画像形成装置において、色変換テーブル選択用印刷データに基づいて、1ページに複数の異なる色変換テーブルを使用した印刷データを印刷する印刷機構部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0011】
〈構成6〉
構成3に記載の画像形成装置において、ユーザを識別するためのホスト識別情報と、色変換テーブルを識別するための選択テーブル情報とからなるユーザ対応テーブルと、ホスト識別情報が与えられた場合、ユーザ対応テーブルを参照して選択テーブル情報を特定し、選択テーブル情報に対応した色変換テーブルを使用する印刷制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
《具体例1》
〈構成〉
図1は、本発明の画像形成装置の具体例1を示すブロック構成図である。
図示の画像形成装置10は、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1、色変換テーブル設定手段2、印刷制御手段3、色変換テーブル4、色変換テーブル設定情報5からなる。色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、ユーザからの色変換テーブル選択処理の指示に基づき、複数の色変換テーブル4のそれぞれを用いて色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能部である。
【0013】
色変換テーブル設定手段2は、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1が作成した色変換テーブル選択用印刷データ6に対して、ユーザからいずれかの色変換テーブルの選択を受けた場合、これを色変換テーブル設定情報5として登録する機能部である。
【0014】
印刷制御手段3は、印刷処理を行う場合に、ユーザから色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、色変換テーブルの使用が選択されていた場合、色変換テーブル設定情報5で指定されている色変換テーブル4を使用して通常印刷データ7を作成する機能部である。
【0015】
図2は、上記画像形成装置を実現するハードウェア構成図である。
図示の装置は、ホスト装置100と印刷装置200からなる。ホスト装置100は、パーソナルコンピュータ等からなり、印刷装置200に対して印刷データや色変換テーブルを送出したり、ユーザが印刷指示を行うための機能を有する装置である。印刷装置200は、ホスト装置100からの印刷指示に従って印刷処理を行う装置である。
【0016】
印刷装置200は、印刷制御部201、ストレージデバイス202、不揮発性メモリ203、揮発性メモリ204、メッセージ表示部205、メニュー設定部206、印刷機構部207を備えている。
【0017】
印刷制御部201は、印刷装置200として各種の印刷処理における制御を行うための制御部であり、印刷処理を行うための各種のソフトウェアと、これを実行するためのプロセッサやメモリ等のハードウェアから構成されている。また、印刷制御部201は、ホスト装置100から色変換テーブルデータを受信して、これをストレージデバイス202に格納する機能と、色変換テーブル選択処理がユーザから指定された場合、ストレージデバイス202に格納した色変換テーブルデータを読み込んで、各色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能と、メニュー設定部206から色変換テーブルの指定を受けて、この指定を色変換テーブル設定情報5として不揮発性メモリ203に格納する機能と、ホスト装置100からの印刷データに対する印刷処理を行う場合に、色変換テーブルを使用するか否かの選択情報に基づいて、色変換テーブルの使用が指定されていた場合、不揮発性メモリ203に格納されている色変換テーブル設定情報5に登録されている色変換テーブルを用いて通常印刷データ7を作成する機能を有している。
【0018】
ストレージデバイス202は、フラッシュメモリやハードディスク装置等からなり、ホスト装置100からの色変換テーブルデータを読み込むための記憶部を構成している。不揮発性メモリ203は、EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリからなり、印刷装置200としてのメニュー等のプログラムや色変換テーブル設定情報5を格納するための記憶部である。揮発性メモリ204は、RAM等からなり、色変換テーブルデータや印刷データを読み込んだり、印刷処理を行うための印刷制御部201の作業領域を構成するための記憶部である。
【0019】
メッセージ表示部205は、例えば液晶ディスプレイからなり、印刷装置200の状態を表すメッセージを表示する等、ユーザに対してメッセージを表示出力するための機能部である。メニュー設定部206は、例えば複数のキーを有するオペレーションパネルであり、ユーザが色変換テーブルの選択入力を行う等、メッセージ表示部205上に表示された種々のメニュー画面から、各種の選択入力や設定を行うための機能部である。また、印刷機構部207は、印刷制御部201からの色変換テーブル選択用印刷データ6や通常印刷データ7に基づいて、実際の印刷処理を行うための印刷エンジンであり、例えば電子写真プリンタにおけるドラムカートリッジや帯電ローラ、定着部、紙送り機構といった機構部である。
【0020】
また、上記図2に示したハードウェア構成と図1の各機能部との対応関係は次の通りである。即ち、図1の色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、印刷制御部201、ストレージデバイス202、揮発性メモリ204の構成に対応している。図1の色変換テーブル設定手段2は、印刷制御部201、メッセージ表示部205およびメニュー設定部206の構成に対応している。印刷制御手段3は、印刷制御部201にて実現されている。また、色変換テーブル4は、ストレージデバイス202または揮発性メモリ204上に格納される。更に、色変換テーブル設定情報5は、不揮発性メモリ203上に格納されるものである。
【0021】
〈動作〉
次に、上記具体例1の動作について説明する。
図3は、具体例1における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。先ず、色変換テーブル選択処理の前段階として、ユーザは、ホスト装置100から色変換テーブルデータを送信し、印刷装置200のストレージデバイス202にダウンロードする。ここで、色変換テーブルデータは、複数ダウンロードすることが可能である。
【0022】
次に、ユーザは、ホスト装置100のプリンタドライバから「色変換テーブル選択」を指定して、ユーザが印刷したい印刷データを送信する(ステップS1)。即ち、色変換テーブル選択処理の指示情報として、色変換テーブル選択コマンドと所定の印刷データが送信される。
【0023】
印刷装置200では、ホスト装置100から送信された印刷データに、色変換テーブル選択コマンドが含まれているか否かにより、「色変換テーブル選択」の指定がなされたかを判断する(ステップS2)。このステップS2において、指定があった場合は、ストレージデバイス202に格納された全ての色変換テーブルデータを揮発性メモリ204に読み込み、ユーザが送信した印刷データの例えば先頭ページといった1ページ分のデータを、各色変換テーブルを用いて印刷する(ステップS3)。また、このような印刷処理が行われている間、メッセージ表示部205には、例えば「サンプル印刷中」といったメッセージが表示される。
【0024】
この色変換テーブルを用いた印刷データ作成処理は例えば次のように行われる。
図4は、色変換テーブル選択用印刷データ6の形成処理を示す説明図である。
画像データは、ユーザが印刷を行おうとする印刷データであり、その画像の各画素について、これを赤、緑、青の色成分に示すデータ(r(i,j)、g(i,j)、b(i,j))とする。ここで、画像データの高さ方向の画素数をh、幅方向の画素数をwとする。図示の画像データは、赤成分がr(i,j)、緑成分がg(i,j)、青成分がb(i,j)と表現されている。従って、iは1〜hまでの値をとり、jは1〜wまでの値をとる。
【0025】
色変換テーブルデータは、ダウンロードされた色変換テーブルのうちの一つの色変換テーブルのデータであり、赤、緑、青の色成分(R,G,B)でそれぞれが特定の値を有しているとする。印刷制御部201は、画像データに対して、このような色変換テーブルデータを反映させた色変換テーブル選択用印刷データ6を形成する。尚、色変換テーブル選択用印刷データ6は、r*(i,j)、g*(i,j)、b*(i,j)というように表現している。
【0026】
図5は、色変換テーブル選択用印刷データ6の形成処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS11において、iを1に、ステップS12において、jを1にして処理を開始する。そして、ステップS13において、最初の色データを入力する。ステップS14において、色データから色変換テーブルデータの値を差し引く計算を行う。次に、ステップS15において、結果として得られた色データを出力する。
【0027】
その後、ステップS16において、jがwかどうかを判断する。即ち、主走査方向の画素が最後であるかを判断する。jがw以下の場合には、ステップS17に移り、jをインクリメントしてステップS13に戻る。また、こうして主走査方向(ライン方向)に演算処理を行い、1ライン分の演算処理が終わると、ステップS18に移り、iがhかどうかが判断される。今度は、これにより副走査方向の演算処理を繰り返す。全ライン分の処理が終了するまでは、ステップS19に移り、iがインクリメントされる。こうして、画像データの全ての画素に対する処理が終了すると、色変換テーブル選択用印刷データ6として出力される。
【0028】
尚、上記のような色変換テーブルデータの反映処理は、単純に画像データから色変換テーブルデータを差し引くだけでなく、適当なパラメータを掛け合わせるといった処理であってもよい。
【0029】
全ての色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6が出力され、印刷機構部207は、この色変換テーブル選択用印刷データ6に対する印刷処理を行う。全ての印刷が終了すると、印刷制御部201は、メッセージ表示部205に、例えば「色変換テーブル番号を入れて下さい」といったテーブル指定を促すメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、それぞれの印刷結果に基づいて自分が求めている印刷結果に近い色変換テーブルを決定し、メニュー設定部206から、自分が選択した色変換テーブル番号を設定する。例えば、図6のような印刷結果に基づき、印刷データに対応した番号が入力される(ステップS4)。この設定情報は、色変換テーブル設定情報5として、印刷制御部201により不揮発性メモリ203上に保存される。
【0030】
尚、上記ステップS2において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS5)。尚、この印刷処理については公知の印刷処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0031】
また、上記ステップS3の印刷処理において、各色変換テーブル4を用いた印刷結果は、フルサイズで印刷し、色変換テーブル4の数に対応したサンプルページの枚数を出力してもよいが、印刷画像を縮小し、例えば1ページに四つの画像を印刷するといった1ページに複数の画像を印刷するようにしてもよい。
【0032】
図6は、縮小印刷の説明図である。
図示例は、1ページに4種類の色変換テーブルの印刷結果としたものであり、各印刷データには、用いた色変換テーブル番号が付与されている。このように縮小印刷とすれば、色変換テーブル毎の印刷結果の比較が容易になり、従って、色変換テーブルの選択も容易になるという効果が得られる。一方、フルサイズで印刷した場合は、色変換テーブル毎の印刷結果を詳細に比較できるという効果がある。
【0033】
また、1ページに複数の画像を印刷するようにした場合、それぞれの印刷範囲を画像の一部(例えば、1ページの中心部や色を多く使用している部分等)のみを印刷するようにしてもよい。
【0034】
次に、色変換テーブル選択後の印刷処理について説明する。
図7は、色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
印刷制御部201は、ホスト装置100から印刷データが送られてきた場合、その印刷データに色変換テーブルを使用することを示す情報が付加されているかを判定する(ステップS21)。ここで、使用することが指定されていた場合、印刷制御部201は、不揮発性メモリ203から色変換テーブル設定情報5を読み出し、この色変換テーブル設定情報5に示されている色変換テーブルを用いて印刷データ(通常印刷データ7)を作成し、これを印刷機構部207で印刷する(ステップS22)。尚、この印刷処理の詳細は、上述したステップS3における特定の色変換テーブルデータを使用した印刷処理と同様である。
また、上記ステップS21において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS23)。
【0035】
〈効果〉
以上のように、具体例1によれば、ユーザが印刷したいデータに対して、それぞれの色変換テーブルを用いた印刷結果を出力し、この結果に基づいてユーザが指定した情報を記憶し、その後の印刷処理を、この指定情報に基づいて行うようにしたので、複数の色変換テーブルからユーザが使用したい色変換テーブルを容易かつ確実に選択することができる。また、一度設定すれば、その以降は、印刷の都度、色変換テーブルを設定するといった操作が不要となり、ユーザの利便性向上に寄与することができる。
【0036】
また、自分の印刷したいデータをサンプルデータとして、印刷結果が得られるため、再印刷の確認処理が不要になるだけでなく、再選択の処理も発生しない。よって、容易かつ確実に所望の色変換テーブルの選択が可能となる。
【0037】
《具体例2》
具体例2は、1台の印刷装置200aを複数のユーザが使用する場合でもユーザ毎に色変換テーブルの設定を可能としたものである。
【0038】
〈構成〉
図8は、具体例2のブロック構成図である。
図示の画像形成装置10aは、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1、色変換テーブル設定手段2a、印刷制御手段3a、色変換テーブル4、ユーザ対応テーブル8からなる。色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、具体例1と同様、ユーザから色変換テーブルの選択処理が指定された場合に、いずれかの色変換テーブル4を用いて色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能部である。色変換テーブル設定手段2aは、いずれかの色変換テーブル4の指定を複数のユーザから受けた場合、ユーザ識別情報に基づいて、各ユーザからの指定を、それぞれのユーザ毎の設定情報としてユーザ対応テーブル8に登録する機能部である。印刷制御手段3aは、印刷処理を行う場合、ユーザ識別情報に基づいて、各ユーザ毎に色変換テーブル4を使用するか否かの選択を受け付け、いずれかのユーザで色変換テーブル4を使用することが選択された場合、ユーザ対応テーブル8を参照して、そのユーザに対応した色変換テーブル4を求め、この色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成する機能を有している。
【0039】
図9は、具体例2のハードウェア構成図である。
図示の装置は、ホスト装置100−1〜100−nと印刷装置200aからなる。ホスト装置100−1〜100−nは、具体例1と同様にパーソナルコンピュータ等からなるものである。尚、それぞれのホスト装置100−1〜100−nの構成は同様であるため、以下、単にホスト装置100と称する。印刷装置200aは、印刷制御部201a、ストレージデバイス202、不揮発性メモリ203、揮発性メモリ204、メッセージ表示部205、印刷機構部207からなる。印刷制御部201aは、具体例1の印刷制御部201と同様に印刷装置200aとしての各種の印刷処理における制御を行うための制御部であるが、具体例1の印刷制御部201とは次の点が異なっている。即ち、いずれかのホスト装置100から、ユーザ識別情報と色変換テーブルの指定を受けて、この指定を不揮発性メモリ203上のユーザ対応テーブル8に登録する機能と、いずれかのホスト装置100から色変換テーブルを使用した印刷処理が指示された場合に、ユーザ識別情報に基づいてユーザ対応テーブル8からそのユーザに対応した色変換テーブルを求め、この色変換テーブルを用いて通常印刷データ7を作成する機能を有する点である。
【0040】
ストレージデバイス202は、具体例1と同様に、フラッシュメモリやハードディスク装置等からなり、ホスト装置100からの色変換テーブルデータを読み込むための記憶部を構成している。不揮発性メモリ203は、具体例1と同様に書き換え可能な不揮発性メモリであるが、具体例2では、具体例1の色変換テーブル設定情報5に代わってユーザ対応テーブル8を格納するよう構成されている。揮発性メモリ204は、具体例1と同様の機能を有する記憶部である。また、メッセージ表示部205および印刷機構部207は、それぞれ具体例1と同様の機能部である。
【0041】
また、上記図9に示したハードウェアと図8の各機能部との対応関係は次の通りである。即ち、図8の色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、印刷制御部201a、ストレージデバイス202、揮発性メモリ204の構成に対応している。図8の色変換テーブル設定手段2aおよび印刷制御手段3aは、それぞれホスト装置100の図示しないプリンタドライバと印刷制御部201aの構成に対応している。また、色変換テーブル4は、ストレージデバイス202または揮発性メモリ204上に格納され、ユーザ対応テーブル8は、不揮発性メモリ203上に格納されるものである。
【0042】
図10は、ユーザ対応テーブル8の説明図である。
図示のようにユーザ対応テーブル8は、ホスト識別番号81と選択テーブル番号82の関係を示すテーブルである。ホスト識別番号81には、ユーザを識別するためのユーザ1識別番号、ユーザ2識別番号、…が格納され、選択テーブル番号82には、各ユーザに対応したユーザ1テーブル番号、ユーザ2テーブル番号、…が格納されるようになっている。ホスト識別情報としては、IPアドレスやMACアドレス等の番号情報や、ホスト名等の名前情報がある。
【0043】
〈動作〉
次に、上記具体例2の動作について説明する。
図11は、具体例2における色変換テーブル選択処理の動作フローチャートである。
先ず、色変換テーブル選択処理の前段階として、いずれかのユーザが、ホスト装置100から色変換テーブルデータを送信し、印刷装置200aのストレージデバイス202にダウンロードする。ここで、色変換テーブルデータは、複数ダウンロードすることが可能である。
【0044】
次に、いずれかのユーザは、自身のホスト装置100のプリンタドライバから「色変換テーブル選択」を指定し、また、そのユーザが印刷したい印刷データを送信する(ステップS31)。即ち、色変換テーブル選択処理の指示情報として、色変換テーブル選択コマンドと所定の印刷データが送信される。
【0045】
印刷装置200aでは、ホスト装置100から送信された印刷データに、色変換テーブル選択コマンドが含まれているか否かにより、「色変換テーブル選択処理」の指定がなされたかを判断する(ステップS32)。このステップS32において、指定があった場合、印刷制御部201aは、ストレージデバイス202に格納された全ての色変換テーブルデータを揮発性メモリ204に読み込み、ユーザが送信した印刷データの例えば先頭ページといった1ページ分のデータを、各色変換テーブルを用いて印刷する(ステップS33)。また、このような印刷処理が行われている間、メッセージ表示部205、あるいはホスト装置100の図示省略したディスプレイ画面上には、例えば「サンプル印刷中」といったメッセージが表示される。尚、この印刷データ作成処理の詳細は具体例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0046】
全ての色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6が出力され、これが印刷機構部207で印刷処理されると、印刷制御部201aは、色変換テーブル選択処理を指示したホスト装置100に、テーブル指定を促すメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、それぞれの印刷結果に基づいて自分が求めている印刷結果に近い色変換テーブルを決定し、ホスト装置100のプリンタドライバから、自分が選択した色変換テーブル番号とホスト識別番号(IPアドレス等)を送信する(ステップS34)。これにより、印刷制御部201aは、送信されたホスト識別番号81と色変換テーブルの選択テーブル番号82を、不揮発性メモリ203上のユーザ対応テーブル8に登録する(ステップS35)。
【0047】
尚、上記ステップS32において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS36)。
【0048】
また、具体例2におけるステップS33の印刷処理においても、具体例1と同様に1ページに縮小画像を印刷したり、印刷画像を各画像の一部分とする、といった処理を行ってもよい。
【0049】
次に、色変換テーブル選択後の印刷処理について説明する。
図12は、具体例2の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
印刷制御部201aは、いずれかのホスト装置100から印刷データとホスト識別番号81が送られてきた場合、その印刷データに色変換テーブルを使用することを示す情報が付加されているかを判定する(ステップS41)。ここで、使用することが指定されていた場合、印刷制御部201aは、ユーザ対応テーブル8を参照し、該当するホスト識別番号81が存在するかを検索する(ステップS42、ステップS43)。ステップS43において、ユーザ対応テーブル8中に、該当するホスト識別番号81が存在した場合は、対応する選択テーブル番号82を取り出し、その選択テーブル番号の色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成し、これを印刷機構部207で印刷処理する(ステップS44)。この印刷処理の詳細は、上述したステップS33における特定の色変換テーブルデータを使用した印刷処理と同様である。
【0050】
一方、ステップS43において、ユーザ対応テーブル8中に、一致するホスト識別番号81が存在しなかった場合は、デフォルトの色変換テーブルを用いて印刷を行う(ステップS45)。尚、このデフォルトの色変換テーブルとしては、具体例1の色変換テーブル設定情報5のように印刷装置200上で設定するか、あるいはネットワーク管理者によって設定するようにしてもよい。
また、上記ステップS41において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS46)。
【0051】
尚、上記の動作では、ホスト装置100からユーザ識別のためにホスト識別番号81を送信するようにしたが、選択した選択テーブル番号82のみを送信するようにしてもよい。この場合、印刷装置200aの印刷制御部201aは、送信されたパケットデータ内から送信元ホストのIPアドレス等のホスト識別情報を認識することで、上述した印刷動作と同様に行うことができる。
【0052】
〈効果〉
以上のように、具体例2によれば、ユーザ毎の色変換テーブル設定情報を登録し、いずれかのユーザから印刷指示があった場合は、そのユーザの識別情報に基づいて、対応する色変換テーブルを判定し、判定結果の色変換テーブルを用いて印刷するようにしたので、次のような効果がある。即ち、ネットワークプリンタ等、複数のユーザが印刷装置を共有している場合、ユーザ毎に、一度そのユーザが使用する色変換テーブルを設定すれば、以降は通常印刷と同様の方法で印刷装置が自動的にユーザ毎の色変換テーブルを用いて印刷を行うため、ユーザ毎にその都度設定するといった手間を省くことができる。
【0053】
尚、上記具体例1、2では、色変換テーブル設定手段2や色変換テーブル設定情報5を印刷装置200に設けたが、ホスト装置100に設けるよう構成してもよい。即ち、ホスト装置100側で色変換テーブルの設定を行ってその設定情報をプリンタドライバに格納する。そして、色変換テーブルを使用した印刷処理を行う場合は、ホスト装置100から、使用する色変換テーブルの番号を印刷装置200に送信するよう構成する。
【0054】
このように構成した場合、その動作としては、例えば、図3に示した色変換テーブルの選択処理では、そのステップS4の動作が「印刷結果を元にテーブルを決定し、そのテーブル番号をプリンタドライバに登録する」となる。また、図7に示した印刷処理では、そのステップS22の処理が「ホスト装置100から送られてきたテーブル番号に一致した色変換テーブルを使用した印刷処理」となる。
【0055】
また、具体例2においても、色変換テーブル設定手段2aやユーザ対応テーブル8および印刷制御手段3aのユーザ対応テーブル8の検索機能といった機能を、例えばプリントサーバ等、印刷装置200a以外の装置に設け、印刷時には、このプリンタサーバから色変換テーブルの指定情報を印刷装置200aに送信するよう構成してもよい。
更に、上記各具体例では、印刷装置200(200a)は、電子写真プリンタであるとして説明したが、インクジェットプリンタ等、どのような形式の印刷装置であっても、同様に適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像形成装置によれば、ユーザが印刷したいデータに対して、それぞれの色変換テーブルを用いた印刷データを出力し、この印刷データに基づいて、ユーザから色変換テーブルの指定を行った場合は、この情報を色変換テーブル設定情報として保存し、それ以降の印刷処理では、この色変換テーブル設定情報に基づいて色変換テーブルが選択され、印刷データを作成するようにしたので、ユーザは一度、色変換テーブルの設定を行うことで、印刷の都度色変換テーブルを指定する、といった操作が不要になり、操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の具体例1を示すブロック構成図である。
【図2】具体例1のハードウェア構成図である。
【図3】具体例1における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。
【図4】色変換テーブル選択用印刷データの形成処理を示す説明図である。
【図5】色変換テーブル選択用印刷データの形成処理を示すフローチャートである。
【図6】縮小印刷の説明図である。
【図7】具体例1の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
【図8】具体例2のブロック構成図である。
【図9】具体例2のハードウェア構成図である。
【図10】ユーザ対応テーブルの説明図である。
【図11】具体例2における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。
【図12】具体例2の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 色変換テーブル選択用印刷データ作成手段
2 色変換テーブル設定手段
3 印刷制御手段
4 色変換テーブル
5 色変換テーブル設定情報
6 色変換テーブル選択用印刷データ
7 通常印刷データ
8 ユーザ対応テーブル
207 印刷機構部
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、電子写真プリンタ等のプリンタ(以下、単にプリンタという)における色変換テーブルの選択を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にプリンタでは、カラー印刷の色調整を行う機能を持っている。その調整方法の一つに、色変換テーブルを使用する方法がある(例えば、特許文献1参照)。通常、色変換テーブルはプリンタが有するプログラム中に予め持っている。また、プリンタにはフラッシュメモリやハードディスク等のストレージデバイスを装着することが可能であるため、これらのストレージデバイスを利用して、色変換テーブルをダウンロードしておき、印刷時に揮発性メモリ上に読み込んで印刷することも可能である。そして、どの色変換テーブルを使用するかは、ドライバからの指定やプリンタのメニューによって選択することが可能である。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−32657号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、複数の色変換テーブルをプリンタのストレージデバイスにダウンロードすることが可能であるが、複数の色変換テーブルをそれぞれ使用するとどのように印刷結果が変化するかを比較することが難しいという問題があった。即ち、このような比較を行う場合、例えば、ある色変換テーブルを選択し、印刷を行い色を確認する。次に、他の色変換テーブルを選択し、印刷を行い色を確認する。そして、このような作業を全ての色変換テーブルについて行わなければならなかった。
【0005】
また、従来、各色変換テーブルに各々のテーブルの特徴を示す名称(例えば、セピアカラー、スカイブルー等)を付けておき、これらの名称に基づいてユーザが選択するといったことも行われている。しかしながら、このような方法も、結局は上記のように選択して印刷結果を確認しなければならず、ユーザにとって色変換テーブルの選択作業の負担を軽減するものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
複数の色変換テーブルを格納するメモリと、上位装置からデータを受信する受信部と、色変換テーブルの確認要求情報が入力される入力部と、入力部から確認要求情報が入力され、受信部によりデータを受信した場合、少なくとも2つの色変換テーブルを選択し、データに対しそれぞれの色変換テーブルを対応させた印刷データを作成する印刷データ作成部と、印刷データ作成部で作成された印刷データに基づいて媒体に印刷を行う印刷部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0007】
〈構成2〉
色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を受けた場合、これを色変換テーブル設定情報として登録する色変換テーブル設定手段と、印刷処理を行う場合に、色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、色変換テーブルを使用することが選択された場合、色変換テーブル設定情報で指定されている色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0008】
〈構成3〉
色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を複数のユーザから受けた場合、各ユーザからの指定を、それぞれのユーザ毎の色変換テーブルの選択情報としてユーザ対応テーブルに登録する色変換テーブル設定手段と、印刷処理を行う場合、各ユーザ毎に色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、いずれかのユーザで色変換テーブルを使用することが選択された場合、ユーザ対応テーブルに基づいて、いずれかのユーザが指定した色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0009】
〈構成4〉
構成2または3に記載の画像形成装置において、ユーザから指定された印刷データを用いて色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0010】
〈構成5〉
構成2〜4のいずれかに記載の画像形成装置において、色変換テーブル選択用印刷データに基づいて、1ページに複数の異なる色変換テーブルを使用した印刷データを印刷する印刷機構部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0011】
〈構成6〉
構成3に記載の画像形成装置において、ユーザを識別するためのホスト識別情報と、色変換テーブルを識別するための選択テーブル情報とからなるユーザ対応テーブルと、ホスト識別情報が与えられた場合、ユーザ対応テーブルを参照して選択テーブル情報を特定し、選択テーブル情報に対応した色変換テーブルを使用する印刷制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
《具体例1》
〈構成〉
図1は、本発明の画像形成装置の具体例1を示すブロック構成図である。
図示の画像形成装置10は、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1、色変換テーブル設定手段2、印刷制御手段3、色変換テーブル4、色変換テーブル設定情報5からなる。色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、ユーザからの色変換テーブル選択処理の指示に基づき、複数の色変換テーブル4のそれぞれを用いて色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能部である。
【0013】
色変換テーブル設定手段2は、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1が作成した色変換テーブル選択用印刷データ6に対して、ユーザからいずれかの色変換テーブルの選択を受けた場合、これを色変換テーブル設定情報5として登録する機能部である。
【0014】
印刷制御手段3は、印刷処理を行う場合に、ユーザから色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、色変換テーブルの使用が選択されていた場合、色変換テーブル設定情報5で指定されている色変換テーブル4を使用して通常印刷データ7を作成する機能部である。
【0015】
図2は、上記画像形成装置を実現するハードウェア構成図である。
図示の装置は、ホスト装置100と印刷装置200からなる。ホスト装置100は、パーソナルコンピュータ等からなり、印刷装置200に対して印刷データや色変換テーブルを送出したり、ユーザが印刷指示を行うための機能を有する装置である。印刷装置200は、ホスト装置100からの印刷指示に従って印刷処理を行う装置である。
【0016】
印刷装置200は、印刷制御部201、ストレージデバイス202、不揮発性メモリ203、揮発性メモリ204、メッセージ表示部205、メニュー設定部206、印刷機構部207を備えている。
【0017】
印刷制御部201は、印刷装置200として各種の印刷処理における制御を行うための制御部であり、印刷処理を行うための各種のソフトウェアと、これを実行するためのプロセッサやメモリ等のハードウェアから構成されている。また、印刷制御部201は、ホスト装置100から色変換テーブルデータを受信して、これをストレージデバイス202に格納する機能と、色変換テーブル選択処理がユーザから指定された場合、ストレージデバイス202に格納した色変換テーブルデータを読み込んで、各色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能と、メニュー設定部206から色変換テーブルの指定を受けて、この指定を色変換テーブル設定情報5として不揮発性メモリ203に格納する機能と、ホスト装置100からの印刷データに対する印刷処理を行う場合に、色変換テーブルを使用するか否かの選択情報に基づいて、色変換テーブルの使用が指定されていた場合、不揮発性メモリ203に格納されている色変換テーブル設定情報5に登録されている色変換テーブルを用いて通常印刷データ7を作成する機能を有している。
【0018】
ストレージデバイス202は、フラッシュメモリやハードディスク装置等からなり、ホスト装置100からの色変換テーブルデータを読み込むための記憶部を構成している。不揮発性メモリ203は、EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリからなり、印刷装置200としてのメニュー等のプログラムや色変換テーブル設定情報5を格納するための記憶部である。揮発性メモリ204は、RAM等からなり、色変換テーブルデータや印刷データを読み込んだり、印刷処理を行うための印刷制御部201の作業領域を構成するための記憶部である。
【0019】
メッセージ表示部205は、例えば液晶ディスプレイからなり、印刷装置200の状態を表すメッセージを表示する等、ユーザに対してメッセージを表示出力するための機能部である。メニュー設定部206は、例えば複数のキーを有するオペレーションパネルであり、ユーザが色変換テーブルの選択入力を行う等、メッセージ表示部205上に表示された種々のメニュー画面から、各種の選択入力や設定を行うための機能部である。また、印刷機構部207は、印刷制御部201からの色変換テーブル選択用印刷データ6や通常印刷データ7に基づいて、実際の印刷処理を行うための印刷エンジンであり、例えば電子写真プリンタにおけるドラムカートリッジや帯電ローラ、定着部、紙送り機構といった機構部である。
【0020】
また、上記図2に示したハードウェア構成と図1の各機能部との対応関係は次の通りである。即ち、図1の色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、印刷制御部201、ストレージデバイス202、揮発性メモリ204の構成に対応している。図1の色変換テーブル設定手段2は、印刷制御部201、メッセージ表示部205およびメニュー設定部206の構成に対応している。印刷制御手段3は、印刷制御部201にて実現されている。また、色変換テーブル4は、ストレージデバイス202または揮発性メモリ204上に格納される。更に、色変換テーブル設定情報5は、不揮発性メモリ203上に格納されるものである。
【0021】
〈動作〉
次に、上記具体例1の動作について説明する。
図3は、具体例1における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。先ず、色変換テーブル選択処理の前段階として、ユーザは、ホスト装置100から色変換テーブルデータを送信し、印刷装置200のストレージデバイス202にダウンロードする。ここで、色変換テーブルデータは、複数ダウンロードすることが可能である。
【0022】
次に、ユーザは、ホスト装置100のプリンタドライバから「色変換テーブル選択」を指定して、ユーザが印刷したい印刷データを送信する(ステップS1)。即ち、色変換テーブル選択処理の指示情報として、色変換テーブル選択コマンドと所定の印刷データが送信される。
【0023】
印刷装置200では、ホスト装置100から送信された印刷データに、色変換テーブル選択コマンドが含まれているか否かにより、「色変換テーブル選択」の指定がなされたかを判断する(ステップS2)。このステップS2において、指定があった場合は、ストレージデバイス202に格納された全ての色変換テーブルデータを揮発性メモリ204に読み込み、ユーザが送信した印刷データの例えば先頭ページといった1ページ分のデータを、各色変換テーブルを用いて印刷する(ステップS3)。また、このような印刷処理が行われている間、メッセージ表示部205には、例えば「サンプル印刷中」といったメッセージが表示される。
【0024】
この色変換テーブルを用いた印刷データ作成処理は例えば次のように行われる。
図4は、色変換テーブル選択用印刷データ6の形成処理を示す説明図である。
画像データは、ユーザが印刷を行おうとする印刷データであり、その画像の各画素について、これを赤、緑、青の色成分に示すデータ(r(i,j)、g(i,j)、b(i,j))とする。ここで、画像データの高さ方向の画素数をh、幅方向の画素数をwとする。図示の画像データは、赤成分がr(i,j)、緑成分がg(i,j)、青成分がb(i,j)と表現されている。従って、iは1〜hまでの値をとり、jは1〜wまでの値をとる。
【0025】
色変換テーブルデータは、ダウンロードされた色変換テーブルのうちの一つの色変換テーブルのデータであり、赤、緑、青の色成分(R,G,B)でそれぞれが特定の値を有しているとする。印刷制御部201は、画像データに対して、このような色変換テーブルデータを反映させた色変換テーブル選択用印刷データ6を形成する。尚、色変換テーブル選択用印刷データ6は、r*(i,j)、g*(i,j)、b*(i,j)というように表現している。
【0026】
図5は、色変換テーブル選択用印刷データ6の形成処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS11において、iを1に、ステップS12において、jを1にして処理を開始する。そして、ステップS13において、最初の色データを入力する。ステップS14において、色データから色変換テーブルデータの値を差し引く計算を行う。次に、ステップS15において、結果として得られた色データを出力する。
【0027】
その後、ステップS16において、jがwかどうかを判断する。即ち、主走査方向の画素が最後であるかを判断する。jがw以下の場合には、ステップS17に移り、jをインクリメントしてステップS13に戻る。また、こうして主走査方向(ライン方向)に演算処理を行い、1ライン分の演算処理が終わると、ステップS18に移り、iがhかどうかが判断される。今度は、これにより副走査方向の演算処理を繰り返す。全ライン分の処理が終了するまでは、ステップS19に移り、iがインクリメントされる。こうして、画像データの全ての画素に対する処理が終了すると、色変換テーブル選択用印刷データ6として出力される。
【0028】
尚、上記のような色変換テーブルデータの反映処理は、単純に画像データから色変換テーブルデータを差し引くだけでなく、適当なパラメータを掛け合わせるといった処理であってもよい。
【0029】
全ての色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6が出力され、印刷機構部207は、この色変換テーブル選択用印刷データ6に対する印刷処理を行う。全ての印刷が終了すると、印刷制御部201は、メッセージ表示部205に、例えば「色変換テーブル番号を入れて下さい」といったテーブル指定を促すメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、それぞれの印刷結果に基づいて自分が求めている印刷結果に近い色変換テーブルを決定し、メニュー設定部206から、自分が選択した色変換テーブル番号を設定する。例えば、図6のような印刷結果に基づき、印刷データに対応した番号が入力される(ステップS4)。この設定情報は、色変換テーブル設定情報5として、印刷制御部201により不揮発性メモリ203上に保存される。
【0030】
尚、上記ステップS2において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS5)。尚、この印刷処理については公知の印刷処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0031】
また、上記ステップS3の印刷処理において、各色変換テーブル4を用いた印刷結果は、フルサイズで印刷し、色変換テーブル4の数に対応したサンプルページの枚数を出力してもよいが、印刷画像を縮小し、例えば1ページに四つの画像を印刷するといった1ページに複数の画像を印刷するようにしてもよい。
【0032】
図6は、縮小印刷の説明図である。
図示例は、1ページに4種類の色変換テーブルの印刷結果としたものであり、各印刷データには、用いた色変換テーブル番号が付与されている。このように縮小印刷とすれば、色変換テーブル毎の印刷結果の比較が容易になり、従って、色変換テーブルの選択も容易になるという効果が得られる。一方、フルサイズで印刷した場合は、色変換テーブル毎の印刷結果を詳細に比較できるという効果がある。
【0033】
また、1ページに複数の画像を印刷するようにした場合、それぞれの印刷範囲を画像の一部(例えば、1ページの中心部や色を多く使用している部分等)のみを印刷するようにしてもよい。
【0034】
次に、色変換テーブル選択後の印刷処理について説明する。
図7は、色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
印刷制御部201は、ホスト装置100から印刷データが送られてきた場合、その印刷データに色変換テーブルを使用することを示す情報が付加されているかを判定する(ステップS21)。ここで、使用することが指定されていた場合、印刷制御部201は、不揮発性メモリ203から色変換テーブル設定情報5を読み出し、この色変換テーブル設定情報5に示されている色変換テーブルを用いて印刷データ(通常印刷データ7)を作成し、これを印刷機構部207で印刷する(ステップS22)。尚、この印刷処理の詳細は、上述したステップS3における特定の色変換テーブルデータを使用した印刷処理と同様である。
また、上記ステップS21において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS23)。
【0035】
〈効果〉
以上のように、具体例1によれば、ユーザが印刷したいデータに対して、それぞれの色変換テーブルを用いた印刷結果を出力し、この結果に基づいてユーザが指定した情報を記憶し、その後の印刷処理を、この指定情報に基づいて行うようにしたので、複数の色変換テーブルからユーザが使用したい色変換テーブルを容易かつ確実に選択することができる。また、一度設定すれば、その以降は、印刷の都度、色変換テーブルを設定するといった操作が不要となり、ユーザの利便性向上に寄与することができる。
【0036】
また、自分の印刷したいデータをサンプルデータとして、印刷結果が得られるため、再印刷の確認処理が不要になるだけでなく、再選択の処理も発生しない。よって、容易かつ確実に所望の色変換テーブルの選択が可能となる。
【0037】
《具体例2》
具体例2は、1台の印刷装置200aを複数のユーザが使用する場合でもユーザ毎に色変換テーブルの設定を可能としたものである。
【0038】
〈構成〉
図8は、具体例2のブロック構成図である。
図示の画像形成装置10aは、色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1、色変換テーブル設定手段2a、印刷制御手段3a、色変換テーブル4、ユーザ対応テーブル8からなる。色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、具体例1と同様、ユーザから色変換テーブルの選択処理が指定された場合に、いずれかの色変換テーブル4を用いて色変換テーブル選択用印刷データ6を作成する機能部である。色変換テーブル設定手段2aは、いずれかの色変換テーブル4の指定を複数のユーザから受けた場合、ユーザ識別情報に基づいて、各ユーザからの指定を、それぞれのユーザ毎の設定情報としてユーザ対応テーブル8に登録する機能部である。印刷制御手段3aは、印刷処理を行う場合、ユーザ識別情報に基づいて、各ユーザ毎に色変換テーブル4を使用するか否かの選択を受け付け、いずれかのユーザで色変換テーブル4を使用することが選択された場合、ユーザ対応テーブル8を参照して、そのユーザに対応した色変換テーブル4を求め、この色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成する機能を有している。
【0039】
図9は、具体例2のハードウェア構成図である。
図示の装置は、ホスト装置100−1〜100−nと印刷装置200aからなる。ホスト装置100−1〜100−nは、具体例1と同様にパーソナルコンピュータ等からなるものである。尚、それぞれのホスト装置100−1〜100−nの構成は同様であるため、以下、単にホスト装置100と称する。印刷装置200aは、印刷制御部201a、ストレージデバイス202、不揮発性メモリ203、揮発性メモリ204、メッセージ表示部205、印刷機構部207からなる。印刷制御部201aは、具体例1の印刷制御部201と同様に印刷装置200aとしての各種の印刷処理における制御を行うための制御部であるが、具体例1の印刷制御部201とは次の点が異なっている。即ち、いずれかのホスト装置100から、ユーザ識別情報と色変換テーブルの指定を受けて、この指定を不揮発性メモリ203上のユーザ対応テーブル8に登録する機能と、いずれかのホスト装置100から色変換テーブルを使用した印刷処理が指示された場合に、ユーザ識別情報に基づいてユーザ対応テーブル8からそのユーザに対応した色変換テーブルを求め、この色変換テーブルを用いて通常印刷データ7を作成する機能を有する点である。
【0040】
ストレージデバイス202は、具体例1と同様に、フラッシュメモリやハードディスク装置等からなり、ホスト装置100からの色変換テーブルデータを読み込むための記憶部を構成している。不揮発性メモリ203は、具体例1と同様に書き換え可能な不揮発性メモリであるが、具体例2では、具体例1の色変換テーブル設定情報5に代わってユーザ対応テーブル8を格納するよう構成されている。揮発性メモリ204は、具体例1と同様の機能を有する記憶部である。また、メッセージ表示部205および印刷機構部207は、それぞれ具体例1と同様の機能部である。
【0041】
また、上記図9に示したハードウェアと図8の各機能部との対応関係は次の通りである。即ち、図8の色変換テーブル選択用印刷データ作成手段1は、印刷制御部201a、ストレージデバイス202、揮発性メモリ204の構成に対応している。図8の色変換テーブル設定手段2aおよび印刷制御手段3aは、それぞれホスト装置100の図示しないプリンタドライバと印刷制御部201aの構成に対応している。また、色変換テーブル4は、ストレージデバイス202または揮発性メモリ204上に格納され、ユーザ対応テーブル8は、不揮発性メモリ203上に格納されるものである。
【0042】
図10は、ユーザ対応テーブル8の説明図である。
図示のようにユーザ対応テーブル8は、ホスト識別番号81と選択テーブル番号82の関係を示すテーブルである。ホスト識別番号81には、ユーザを識別するためのユーザ1識別番号、ユーザ2識別番号、…が格納され、選択テーブル番号82には、各ユーザに対応したユーザ1テーブル番号、ユーザ2テーブル番号、…が格納されるようになっている。ホスト識別情報としては、IPアドレスやMACアドレス等の番号情報や、ホスト名等の名前情報がある。
【0043】
〈動作〉
次に、上記具体例2の動作について説明する。
図11は、具体例2における色変換テーブル選択処理の動作フローチャートである。
先ず、色変換テーブル選択処理の前段階として、いずれかのユーザが、ホスト装置100から色変換テーブルデータを送信し、印刷装置200aのストレージデバイス202にダウンロードする。ここで、色変換テーブルデータは、複数ダウンロードすることが可能である。
【0044】
次に、いずれかのユーザは、自身のホスト装置100のプリンタドライバから「色変換テーブル選択」を指定し、また、そのユーザが印刷したい印刷データを送信する(ステップS31)。即ち、色変換テーブル選択処理の指示情報として、色変換テーブル選択コマンドと所定の印刷データが送信される。
【0045】
印刷装置200aでは、ホスト装置100から送信された印刷データに、色変換テーブル選択コマンドが含まれているか否かにより、「色変換テーブル選択処理」の指定がなされたかを判断する(ステップS32)。このステップS32において、指定があった場合、印刷制御部201aは、ストレージデバイス202に格納された全ての色変換テーブルデータを揮発性メモリ204に読み込み、ユーザが送信した印刷データの例えば先頭ページといった1ページ分のデータを、各色変換テーブルを用いて印刷する(ステップS33)。また、このような印刷処理が行われている間、メッセージ表示部205、あるいはホスト装置100の図示省略したディスプレイ画面上には、例えば「サンプル印刷中」といったメッセージが表示される。尚、この印刷データ作成処理の詳細は具体例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0046】
全ての色変換テーブルを用いた色変換テーブル選択用印刷データ6が出力され、これが印刷機構部207で印刷処理されると、印刷制御部201aは、色変換テーブル選択処理を指示したホスト装置100に、テーブル指定を促すメッセージを表示させる。これにより、ユーザは、それぞれの印刷結果に基づいて自分が求めている印刷結果に近い色変換テーブルを決定し、ホスト装置100のプリンタドライバから、自分が選択した色変換テーブル番号とホスト識別番号(IPアドレス等)を送信する(ステップS34)。これにより、印刷制御部201aは、送信されたホスト識別番号81と色変換テーブルの選択テーブル番号82を、不揮発性メモリ203上のユーザ対応テーブル8に登録する(ステップS35)。
【0047】
尚、上記ステップS32において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS36)。
【0048】
また、具体例2におけるステップS33の印刷処理においても、具体例1と同様に1ページに縮小画像を印刷したり、印刷画像を各画像の一部分とする、といった処理を行ってもよい。
【0049】
次に、色変換テーブル選択後の印刷処理について説明する。
図12は、具体例2の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
印刷制御部201aは、いずれかのホスト装置100から印刷データとホスト識別番号81が送られてきた場合、その印刷データに色変換テーブルを使用することを示す情報が付加されているかを判定する(ステップS41)。ここで、使用することが指定されていた場合、印刷制御部201aは、ユーザ対応テーブル8を参照し、該当するホスト識別番号81が存在するかを検索する(ステップS42、ステップS43)。ステップS43において、ユーザ対応テーブル8中に、該当するホスト識別番号81が存在した場合は、対応する選択テーブル番号82を取り出し、その選択テーブル番号の色変換テーブルを使用して通常印刷データ7を作成し、これを印刷機構部207で印刷処理する(ステップS44)。この印刷処理の詳細は、上述したステップS33における特定の色変換テーブルデータを使用した印刷処理と同様である。
【0050】
一方、ステップS43において、ユーザ対応テーブル8中に、一致するホスト識別番号81が存在しなかった場合は、デフォルトの色変換テーブルを用いて印刷を行う(ステップS45)。尚、このデフォルトの色変換テーブルとしては、具体例1の色変換テーブル設定情報5のように印刷装置200上で設定するか、あるいはネットワーク管理者によって設定するようにしてもよい。
また、上記ステップS41において、色変換テーブル選択コマンドが含まれていなかった場合は、通常の印刷処理を行う(ステップS46)。
【0051】
尚、上記の動作では、ホスト装置100からユーザ識別のためにホスト識別番号81を送信するようにしたが、選択した選択テーブル番号82のみを送信するようにしてもよい。この場合、印刷装置200aの印刷制御部201aは、送信されたパケットデータ内から送信元ホストのIPアドレス等のホスト識別情報を認識することで、上述した印刷動作と同様に行うことができる。
【0052】
〈効果〉
以上のように、具体例2によれば、ユーザ毎の色変換テーブル設定情報を登録し、いずれかのユーザから印刷指示があった場合は、そのユーザの識別情報に基づいて、対応する色変換テーブルを判定し、判定結果の色変換テーブルを用いて印刷するようにしたので、次のような効果がある。即ち、ネットワークプリンタ等、複数のユーザが印刷装置を共有している場合、ユーザ毎に、一度そのユーザが使用する色変換テーブルを設定すれば、以降は通常印刷と同様の方法で印刷装置が自動的にユーザ毎の色変換テーブルを用いて印刷を行うため、ユーザ毎にその都度設定するといった手間を省くことができる。
【0053】
尚、上記具体例1、2では、色変換テーブル設定手段2や色変換テーブル設定情報5を印刷装置200に設けたが、ホスト装置100に設けるよう構成してもよい。即ち、ホスト装置100側で色変換テーブルの設定を行ってその設定情報をプリンタドライバに格納する。そして、色変換テーブルを使用した印刷処理を行う場合は、ホスト装置100から、使用する色変換テーブルの番号を印刷装置200に送信するよう構成する。
【0054】
このように構成した場合、その動作としては、例えば、図3に示した色変換テーブルの選択処理では、そのステップS4の動作が「印刷結果を元にテーブルを決定し、そのテーブル番号をプリンタドライバに登録する」となる。また、図7に示した印刷処理では、そのステップS22の処理が「ホスト装置100から送られてきたテーブル番号に一致した色変換テーブルを使用した印刷処理」となる。
【0055】
また、具体例2においても、色変換テーブル設定手段2aやユーザ対応テーブル8および印刷制御手段3aのユーザ対応テーブル8の検索機能といった機能を、例えばプリントサーバ等、印刷装置200a以外の装置に設け、印刷時には、このプリンタサーバから色変換テーブルの指定情報を印刷装置200aに送信するよう構成してもよい。
更に、上記各具体例では、印刷装置200(200a)は、電子写真プリンタであるとして説明したが、インクジェットプリンタ等、どのような形式の印刷装置であっても、同様に適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像形成装置によれば、ユーザが印刷したいデータに対して、それぞれの色変換テーブルを用いた印刷データを出力し、この印刷データに基づいて、ユーザから色変換テーブルの指定を行った場合は、この情報を色変換テーブル設定情報として保存し、それ以降の印刷処理では、この色変換テーブル設定情報に基づいて色変換テーブルが選択され、印刷データを作成するようにしたので、ユーザは一度、色変換テーブルの設定を行うことで、印刷の都度色変換テーブルを指定する、といった操作が不要になり、操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の具体例1を示すブロック構成図である。
【図2】具体例1のハードウェア構成図である。
【図3】具体例1における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。
【図4】色変換テーブル選択用印刷データの形成処理を示す説明図である。
【図5】色変換テーブル選択用印刷データの形成処理を示すフローチャートである。
【図6】縮小印刷の説明図である。
【図7】具体例1の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
【図8】具体例2のブロック構成図である。
【図9】具体例2のハードウェア構成図である。
【図10】ユーザ対応テーブルの説明図である。
【図11】具体例2における色変換テーブル選択処理のフローチャートである。
【図12】具体例2の色変換テーブル選択後の印刷処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 色変換テーブル選択用印刷データ作成手段
2 色変換テーブル設定手段
3 印刷制御手段
4 色変換テーブル
5 色変換テーブル設定情報
6 色変換テーブル選択用印刷データ
7 通常印刷データ
8 ユーザ対応テーブル
207 印刷機構部
Claims (6)
- 複数の色変換テーブルを格納するメモリと、
上位装置からデータを受信する受信部と、
前記色変換テーブルの確認要求情報が入力される入力部と、
前記入力部から前記確認要求情報が入力され、前記受信部により前記データを受信した場合、少なくとも2つの前記色変換テーブルを選択し、前記データに対しそれぞれの該色変換テーブルを対応させた印刷データを作成する印刷データ作成部と、
前記印刷データ作成部で作成された印刷データに基づいて媒体に印刷を行う印刷部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、
前記色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を受けた場合、これを色変換テーブル設定情報として登録する色変換テーブル設定手段と、
印刷処理を行う場合に、色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、当該色変換テーブルを使用することが選択された場合、前記色変換テーブル設定情報で指定されている色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 色変換テーブル選択処理が指定された場合に複数の色変換テーブルをそれぞれ用いた色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段と、
前記色変換テーブル選択用印刷データ作成手段が作成した色変換テーブル選択用印刷データに対して、いずれかの色変換テーブルの指定を複数のユーザから受けた場合、各ユーザからの指定を、それぞれのユーザ毎の色変換テーブルの選択情報としてユーザ対応テーブルに登録する色変換テーブル設定手段と、
印刷処理を行う場合、各ユーザ毎に色変換テーブルを使用するか否かの選択を受け付け、いずれかのユーザで前記色変換テーブルを使用することが選択された場合、前記ユーザ対応テーブルに基づいて、前記いずれかのユーザが指定した色変換テーブルを使用する印刷制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2または3に記載の画像形成装置において、
ユーザから指定された印刷データを用いて色変換テーブル選択用印刷データを作成する色変換テーブル選択用印刷データ作成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成装置において、
色変換テーブル選択用印刷データに基づいて、1ページに複数の異なる色変換テーブルを使用した印刷データを印刷する印刷機構部を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
ユーザを識別するためのホスト識別情報と、色変換テーブルを識別するための選択テーブル情報とからなるユーザ対応テーブルと、
ホスト識別情報が与えられた場合、ユーザ対応テーブルを参照して選択テーブル情報を特定し、当該選択テーブル情報に対応した色変換テーブルを使用する印刷制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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2003
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