JP2005025880A - ヘッド位置決め制御装置及びその方法、並びにディスク記憶装置 - Google Patents

ヘッド位置決め制御装置及びその方法、並びにディスク記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディスクドライブに実装可能であって、ディスクフラッタなどのディスク回転周波数とは非同期な外乱振動を有効に抑制し、ヘッド位置決め精度を向上できるヘッド位置決め制御装置を提供することにある。
【解決手段】本システムは、公知のヘッド位置決め制御手段に、非同期外乱抑圧手段を並列配置した構成とし、この非同期外乱抑圧手段として、抑圧したい中心周波数を設定し、この抑圧中心周波数近傍の外乱を同位相推定できる外乱予測手段を内包した。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、ハードディスクドライブなどのディスク記憶装置に使用されるヘッド位置決め制御装置に関し、特に、ディスクフラッタ等の外乱振動の抑制機能を実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばハードディスクドライブなどのディスク記憶装置(以下、ディスクドライブと称する)の分野では、ディスク媒体上に記録するデータの高記録密度化と共に、データ転送速度の高速化に伴なうディスク回転速度の高速化が推進されている。
【0003】
ディスク回転速度の高速化に伴なって、特にディスクフラッタと呼ぶ振動の増大化が顕著になりつつある。ディスクフラッタが増大すると、ヘッドをディスク媒体上の目標トラック位置に位置決めするときのヘッド位置決め精度を低下させる要因となる。従って、特に高記録密度化に伴なって、高精度のヘッド位置決め制御動作を実現するためには、ディスクフラッタの対策が要求される。
【0004】
ディスクフラッタとは、一般的には、ディスク媒体の回転時に発生する空気流体の非定常圧力変動により、ディスク媒体の固有振動特性に従った自励振動現象である。このようなディスクフラッタ対策として、従来では、LDV(Laser Doppler Vibrometer)を使用するディスクフラッタ抑圧制御方式が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0005】
非特許文献1の方式は、LDVを使用して、ヘッド素子を実装しているスライダ(ヘッド本体)の上下動運動を計測し、その計測値を使って補償値を算出する。ヘッド位置決め制御を実行するシステムは、ヘッドを移動させるボイスコイルモータ(VCM)を駆動制御するための操作制御量(例えばU1とする)を算出するフィードバック制御系を有する。非特許文献1の方式は、ディスクフラッタによる位置誤差変動を抑制するための補償値(例えばU2とする)を算出して、フィードバック制御系の操作制御量(U1)に加算して、その加算結果を操作制御量(U=U1+U2)としてVCMに供給するシステムを構成する。
【0006】
ここで、ディスクフラッタは、ディスク回転周波数とは非同期な外乱振動である。これに対して、ディスク回転に同期した外乱振動を抑制する外乱振動抑圧制御方式が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この方式は、フィードバック制御系での位置誤差信号を複数回転分をモニタして、ディスク回転に相間のある成分(同期成分)を学習し、その補正量(例えばYとする)を算出するシステムである。さらに、当該システムは、補正量をフィードバック制御系の操作制御量(U1)に加算して、その加算結果を操作制御量(U=U1+Y)としてVCMに供給する。ここで、同期外乱振動はディスク回転位相で常に一定振動となるため、ディスク媒体上のセクタ毎の同期補正量として、メモリに保存することも可能である。
【0007】
【非特許文献1】
APMRC2002,“Active Control for Reducing Disk Flutter Induced Track Misregistration”, by G. Guo et.al.
【0008】
【特許文献1】
特開平11−39814号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献1の方式は、同期成分の学習原理から抑圧可能な周波数はディスク回転周波数の整数倍の高調波成分に限定される。また、ディスクフラッタによる残留成分周波数がディスク回転周波数の高調波成分であったとしても、当該ディスクフラッタによる位置誤差の影響の特徴がうねり振動と見えるので、平均零となる当該影響を低減することはできない。
【0010】
一方、非特許文献1の方式は、LDVのような検出系を使用する。従って、ディスクドライブに実装するためには、従来のヘッド位置決め制御システムとしてLDVのような新たな検出系を設ける必要がある。しかしながら、実際上では、LDVのような検出系をディスクドライブに実装することは極めて困難である。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ディスクドライブに実装可能であって、ディスクフラッタなどのディスク回転周波数とは非同期な振動を有効に抑制し、ヘッド位置決め精度を向上できるヘッド位置決め制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の観点は、LDVのような特別の検出系を使用することなく、ディスクフラッタなどのディスク回転周波数とは非同期な振動(有色成分非同期振動)を有効に抑圧する機能を実現し、ヘッド位置決め精度を向上できるヘッド位置決め制御装置に関する。
【0013】
本発明の観点に従ったヘッド位置決め制御装置は、回転するディスク媒体上に、ヘッドによりデータを記録又は再生するディスク記憶装置に適用するヘッド位置決め制御装置であって、前記ヘッドを前記ディスク媒体上の指定のトラック位置に移動するためのヘッド移動手段と、前記ヘッドの位置と目標位置との位置誤差を算出する位置誤差算出手段と、前記位置誤差に基づいて前記ディスク媒体の回転周波数と非同期で、かつ固有振動特性を有する外乱振動の外乱推定値を算出し、当該外乱推定値に従って前記外乱振動を抑制するための補償値を算出する非同期外乱抑圧手段と、前記位置誤差を解消するための制御操作値を算出し、かつ前記非同期外乱抑圧手段により算出された補償値を加算して当該制御操作値を補償して、前記ヘッド移動手段に供給するヘッド位置決め制御手段とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、第1の実施形態に関するヘッド位置決め制御システムの概念的構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態に関するディスクドライブの要部を示すブロック図である。
【0016】
(ディスクドライブの構成)
ディスクドライブは、図2に示すように、ヘッド・ディスクアセンブリ(HDA)とも呼ばれる本体部100と、PCBとも呼ばれるプリント回路基板200とを有する。HDA100は、情報記録媒体としてのディスク媒体(以下単にディスクと称する)140と、当該ディスク140を回転させるスピンドルモータ(SPM)150と、ヘッド110と、ヘッド移動機構とを有する。
【0017】
ヘッド110は、ヘッド本体であるスライダ(ABS)に磁気ヘッド素子が実装されたものである。磁気ヘッド素子は、リードヘッド素子(GMR素子)及びライトヘッド素子を有する。ヘッド110は、ヘッド移動機構に搭載されている。
【0018】
ヘッド移動機構は、ヘッド110を支持するサスペンション・アーム130と、当該アーム130を回転自在に支持するピボット軸139と、VCM131とを有する。VCM131は、当該アーム130にピボット軸139周りの回転トルクを発生させて、ヘッド110をディスク140の半径方向に移動させる。さらに、本体部100には、ヘッド110の入出力信号を増幅するためのヘッドアンプ(ヘッドIC)120が設けられている。
【0019】
PCB200は、主として4つのシステムLSIを搭載している。即ち、ディスクコントローラ(HDC)210、リード/ライトチャネルIC220、CPU230、及びモータドライバIC240である。
【0020】
HDC210は、ディスクドライブとホストシステム(例えばパーソナルコンピュータ)とのインターフェースを構成している。リード/ライトチャネルIC220は、記録再生信号を処理する信号処理回路である。モータドライバIC240は、VCM131及びSPM150を駆動するドライバである。
【0021】
CPU230は、ドライブのメインコントローラであり、本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムを実現するマイクロプロセッサ及びDSP(ディジタル信号処理プロセッサ)を含む構成である。なお、DSPを含まないマイクロプロセッサのみの構成でもよい。
【0022】
ディスク140上には、予めサーボトラックライタ(STW)により、サーボ情報が記録されたサーボ領域が周方向に等間隔で形成されている。さらに、ディスク140上には、同心円状に構成された多数のトラック(シリンダ)が構成されている。各トラックには、サーボ領域間にユーザデータを記録するためのデータ領域が形成されている。
【0023】
(ヘッド位置決め制御システム)
ヘッド位置決め制御システムは、図1に示すように、通常のフィードバック制御部(以下第1のコントローラ)10及び非同期抑圧制御部(第2のコントローラ)13を有し、具体的にはCPU230により実現される。制御対象であるプラント11は、具体的にはVCM131に相当する。また、信号処理部12は、具体的にはリード/ライトチャネル220及びCPU230により実現される要素である。なお、図1において、C,F,P,Sはそれぞれシステムの伝達関数を意味する。
【0024】
第1のコントローラ10は、ディスク140上の目標トラック位置(TP)とヘッド110の現在位置(HP)との位置誤差(E)が信号処理部12で信号処理された後の位置誤差Yを入力とし、位置誤差を解消するための制御操作値U1を出力する。ここで、位置誤差Yには、信号処理部12でノイズが含まれる可能性がある。
【0025】
一方、第2のコントローラ13は、位置誤差Yを入力として、外乱レベル換算した有色性非同期の外乱(d)推定値を算出し、当該外乱を抑圧するための補償値U2を算出する。システムは、第1及び第2の各コントローラ10,13から出力される制御操作値U1及び補償値U2を加算した制御操作値U(U=U1+U2)をプラント11であるVCM131に供給する。ここで、プラント11に印加される外乱(d)が、ディスクフラッタにより引き起こされる有色性非同期の外乱振動である。
【0026】
図4は、第2のコントローラ13の概念的構成を示すブロック図である。なお、第2のコントローラ13は、複数周波数を同時に設定する事も可能であるが、便宜的に、ある1つの設定周波数の近傍に分布する有色性の外乱(d)のみを推定する場合を想定している。
【0027】
第2のコントローラ13は、図4に示すように、ノイズを含む位置誤差Yから非同期成分の外乱値Y2を推定予測する外乱予測部400と、補償値調整部410とを有する。補償値調整部410は、予測外乱値Y2に対して調整用ゲイン(外乱抑圧率を調整するためのゲイン)を乗じて補償値U2を算出する。補償値調整部410の目的は、予測外乱Y2そのものを補償値U2とすると、予測外乱Y2に含まれる予測誤差影響で、逆に性能劣化に繋がる危険があるため、補償値U2を予測外乱Y2の抑圧率倍に制限するためにある。具体的には、増幅率1以下の単なる比例増幅器であるが、外乱抑圧設定周波数での入出力ゲイン特性が抑圧率倍で、かつ、入出力位相差が0である公知の各種フィルタを用いてもかまわない。
【0028】
外乱予測部400は、位置誤差Yと、補償値調整部410の出力である補償値U2とを入力として、現時点の(ヘッド位置決め制御システムの出力レベルに相当する)外乱値Y2(設定周波数の周辺成分)を予測推定する。本図は、概念ブロック表記のため、補償値U2を入力値として参照しているが、計算機実現の場合は、後述する図5,6のように、外乱予測部内に遅延ブロックを含む構成となっており、未計算結果を参照するような実現不可能な構成にはなっていない。
【0029】
この外乱予測部400の具体例とし、第2のコントローラ13を詳細展開した図5,図6を説明する。図5では、外乱予測部400は、補償影響推定部520、加算部530、外乱換算部500及び未来値予測部510を有する。
【0030】
加算部530は、本補償を採用しない場合の位置誤差を導出するための加算器で、位置誤差Yと位置誤差抑圧量Y3とを加算して、非補償時位置誤差として外乱換算部500に出力する。
【0031】
外乱換算部500は、この非補償時位置誤差を入力し、ヘッド位置決め制御システムの出力レベルに相当する外乱値に換算する(換算結果をY1とする)。未来値予測部510は、外乱換算部500からの換算結果Y1を入力して、現時点での外乱値Y2を予測して出力する。
【0032】
なお、未来値予測部510とは、外乱換算部500が出力する換算結果Y1が、現時点の外乱ではなく過去の外乱であるため、現時点の外乱と同位相で予測するための手段である。具体的には、フラッタが集中分布している周波数を抑圧設定中心周波数として設定し、その抑圧設定中心周波数において、補償値U2が位置誤差Yに反映されるまでの無駄時間相当の未来値を予測するもので、例えば、繰返し推定部とバンドパスフィルタ(BPF)を組み合わせて実現する。
【0033】
補償影響推定部520は、補償値調整部410から出力される補償値U2を入力し、当該補償値U2により低減する位置誤差Yへの影響量を位置誤差抑圧量Y3として算出する。具体的には、図1の第2コントローラ13の補償値(即ち、非同期抑圧制御量)U2による位置誤差Yへの影響は、第1コントローラ10のみによる外乱抑圧特性と呼ばれる閉ループ特性を介した応答として現われるので、補償影響推定部520として、当該外乱抑圧特性に相当するノミナルモデルを用いる。また、外乱換算部500には、遅延を無視したこの逆ノミナルモデルを用いる。
【0034】
図6は、第2のコントローラ13の変形例を示すブロック図である。
【0035】
本変形例での外乱予測部400は、図5の加算部530が、外乱換算部500の後段に移動し、補償影響推定部520が遅延部610に変わった構成である。
【0036】
外乱換算部500は、直接位置誤差を入力し、外乱値換算した換算結果を出力する。この外乱換算結果は、本補償による抑圧影響を受けている。加算器530は、これに補償値U2を加算して、図5の換算結果Y1と等価な、補償していない外乱換算結果Y1を出力する。この際、外乱換算部500が出力する換算結果は、補償値U2が位置誤差Yに反映されるまでの無駄時間相当分だけ遅れた過去の換算結果である。そこで、遅延部610は、補償値U2が位置誤差Yに反映されるまでの無駄時間相当分だけ遅延させ、加算器530に出力する。
【0037】
尚、図5及び図6は、図4の実現構成例の一例に過ぎない。共に外乱換算部500として、第1コントローラ10による外乱抑圧特性のノミナルモデルを使っているが、外乱予測部400としては、抑圧設定中心周波数近傍の外乱を、現時点の外乱と同位相予測すればよく、外乱抑圧特性の抑圧設定中心周波数でのゲイン・位相関係を考慮し、漸近安定に構成するものであれば、どのような外乱予測構成を取ってもよい。
【0038】
以上要するに、第2のコントローラ13は、非同期抑圧制御を実行するときに、ノイズを含む位置誤差Yから、設定周波数近傍に位置するディスクフラッタ等の有色性非同期の外乱振動周波数成分を、ほぼ同位相の外乱換算値として選択的に予測抽出し、設定周波数近傍のディスクフラッタの影響を低減する事ができる。
【0039】
尚、本実施形態のヘッド位置決め制御システムの変形例として、図8に示すように、非同期抑圧制御部である第2のコントローラ13以外に、同期抑圧制御部(伝達関数R)14を有するシステムでもよい。本変形例のシステムは、同期抑圧制御量U3も加算した制御操作量U(U=U1+U2+U3)をプラント11であるVCM131に供給する。
【0040】
(ディスクドライブ及びヘッド位置決め制御システムの基本的動作)
まず、図2及び図7のフローチャートを参照して、ディスクドライブ及びヘッド位置決め制御システムの基本的動作を説明する。
【0041】
ディスクドライブでは、ディスク140は、SPM150により一定の速度で回転される。ヘッド110は、CPU230のヘッド位置決め制御処理に従って、VCM131の駆動力で回転動作するサスペンション・アーム130により、ディスク140の半径方向に移動されて、目標トラック位置(TP)に位置決めされる。
【0042】
ここで、ヘッド110は、図3に示すように、サスペンション・アーム130に設けられたジンバル160により、ディスク140の方向に押し付けられるように弾性支持されている。一方、ディスク140の高速回転に伴なう空気圧により、ヘッド110は、ディスク140上に微小浮上する様に設計されている。これにより、ヘッド110は、ディスク140との微小隙間を保持しながら、リード動作時にはディスク上の磁気記録信号漏れ磁束を検出し、前述のサーボ情報を読出す。
【0043】
このようなヘッド110の浮上状態時に、ディスクフラッタ等によりディスクの傾斜変形が起こると、ヘッド110とトラックとの位置ずれ(トラックオフセット)が発生する。これにより、ディスク140上のトラック位置変動やヘッド110の位置変動を引き起こし、これがヘッド位置決め制御システム(サーボ系)への外乱要因となり、ヘッド位置決め精度を劣化させる。本実施形態のヘッド位置決め制御システムは、ディスクフラッタ等の非同期外乱振動によるトラックオフセットを低減させる構成である。
【0044】
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態のヘッド位置決め制御システム(CPU230)の基本的動作を説明する。
【0045】
ヘッド110が、ディスク140上のサーボ領域の開始を表すサーボマークを検出すると、リード/ライトチャネル120はサーボ信号を判別するための処理を開始し、CPU230はサーボ処理ルーチンを実行する。
【0046】
CPU230は、図7に示すように、まず、ヘッド110の位置と目標位置(目標トラック位置)との位置誤差Yを算出する(ステップS1)。
【0047】
次に、この位置偏差Yが零となる様に、第1コントローラの制御出力計算を実施する(ステップS2)。即ち、図1の制御操作値U1が計算される。続いて、第2コントローラの制御出力計算を実施する(ステップS3,S4)。具体的には、図1に示す第2のコントローラ13に相当する非同期外乱抑圧関数が呼び出され、その中で、図4の外乱予測処理と補償値調整処理とが実施される。この処理により、図1の補償値U2が計算される。
【0048】
CPU230は、上記第1コントローラによる制御操作値U1と第2コントローラによる補償値U2とを加算し、加算値UをVCM駆動指令としてモータドライバIC240に出力する(ステップS5)。
【0049】
その後、CPU230は、第1コントローラ及び第2コントローラの後処理を実行する(ステップS6,S7)。後処理とは、具体的には各コントローラの状態量更新処理である。ステップS1〜S5の演算処理時間は、サーボ性能に影響するため、できるだけこの無駄時間を小さくする事が望ましい。このため、事前計算可能な処理はこの後処理で計算しておき、次回のサーボ演算に必要な状態量への更新処理を実行する。
【0050】
以上のステップS1〜S7の処理でサーボ処理ルーチンは終了し、CPUをサーボ以外の処理に開放する。
【0051】
(システムの動作原理)
次に、主として図9から図24を参照して、本実施形態のヘッド位置決め制御システムの動作原理を説明する。
【0052】
図9及び図10は、図1に示す本実施形態のヘッド位置決め制御システムの構成要素を数式表現形式で示すシステムの概念図である。
【0053】
図9に示す制御対象900は、第1のコントローラ10をメイン要素とするフィードバック制御系の閉ループ系を離散表現したものである。
【0054】
また、制御対象900の出力yは、図1の信号処理部12の位置誤差出力Yの負値、即ちy=−Yを示す。また、外乱dは、実プラントの加速度外乱の他、ディスクトラックの目標値変動、観測ノイズ等の全ての残留変動影響を、プラント入力段レベルに換算してまとめたものである。
【0055】
機能ブロック910は、図4に示す非同期抑圧制御部(第2のコントローラ)13に相当する要素(伝達関数F)である。
【0056】
機能ブロック910は、図10に示すように、複数の機能ブロック911〜913及び補償値調整部410に相当する機能ブロック914を含む。機能ブロック900の数式「B・Z−N/A」は、第1のコントローラ10による外乱抑圧特性に相当し、非同期抑圧制御部13(機能ブロック910)にとっては制御対象に相当する。
【0057】
機能ブロック910では、機能ブロック911の数式「z−N」は、CPU230での演算や入出力処理等の無駄時間等を含む離散表現上の遅延を表現したものであり、Nサンプリング周期相当の無駄時間がある事を示す遅延演算子である。本実施形態では、近似的に「N=2」で実際の外乱抑圧特性を表現できる。
【0058】
また、機能ブロック912の数式「A/B」は、当該制御対象900の逆システムに相当するもので、実際の外乱抑圧特性は高次となるが、低次元近似したノミナルモデルを使って、遅延を無視した安定な逆システムを実現している。
【0059】
ここで、機能ブロック914は、図4に示した補償値調整部410に相当する要素で、破線枠が外乱予測部400に相当する要素である。即ち、機能ブロック912が図6の外乱換算部500に、機能ブロック913が未来値予測部510に、機能ブロック911が遅延部610に相当する要素である。
【0060】
図11は、図10とは数式的な等価表現を示すシステムの概念図である。具体的には、図11に示すシステムは、図5に対応した構成で、機能ブロック914が補償値調整部410に、機能ブロック915が、外乱換算部500と未来値予測部510を直列接続したものに相当する。また、機能ブロック916は、補償影響推定部520に相当する要素で、外乱抑圧特性900のノミナルモデルで実現される。
【0061】
(外乱予測部400の動作)
次に、第2のコントローラ13に含まれる外乱予測部400の具体的機能について、主として図12を参照して説明する。本図は、外乱予測方法を説明するための構成図で、図4の補償値U2が零の場合に相当する。
【0062】
外乱予測部400は、図12に示すように、外乱換算部500に相当する要素である機能ブロック912、及び未来値予測部510に相当する要素である機能ブロック913を有する。
【0063】
数式表現「A/B」の機能ブロック912は、制御対象900(第1のコントローラ10のみによる外乱抑圧特性:B・z−N/A)のノミナル逆システムである。機能ブロック912は、全周波数成分の外乱換算ノイズ「d=dFlutter+d」が、z−N相当分遅れた外乱値を推定する。 ここで、制御対象900の出力[y]は、本補償をしていない場合の位置誤差に当たるので、第1コントローラの外乱抑圧特性と外乱dを使って次式(式1)で表記できる。
【0064】
【数1】
Figure 2005025880
また、機能ブロック912から出力される換算結果[d−N]は次式(式2)で算出される。
【0065】
【数2】
Figure 2005025880
換算結果dは、実際の外乱抑圧特性B/Aと、ノミナルモデルB/Aとのモデル化誤差影響により、外乱換算ノイズdとは完全には一致しないが、抑圧設定周波数Fc近傍において、実際の特性を十分に再現していれば、今回の非同期成分推定処理上の支障はない。
【0066】
M/Lフィルタ(機能ブロック913)は、当該z−N遅延した状態の換算結果「d・z−N」から、抑圧設定周波数Fc近傍成分のみを抽出し、かつ、z−N相当の遅れを補償するものである。この出力は、下記式(3)の様に表記される。
【0067】
【数3】
Figure 2005025880
M/Lフィルタ(機能ブロック913)は、下記式(4)に示すように、具体的には、BPF(バンドパスフィルタ)と繰返し推定器とで構成されている。BPF(バンドパスフィルタ)については後述する。繰返し推定器は、抑圧対象の周波数近傍成分のみを抽出し、かつ、z−N相当の遅れを補償する。
【0068】
【数4】
Figure 2005025880
以下、図13を参照して繰返し推定器の原理を説明する。
【0069】
図13において、破線は設定周波数Fcで繰り返す周期外乱を示す。また、実線は、逆システム(機能ブロック912:A/B)を施したz−N相当分(ここでは2サンプリング)が遅れた換算結果のうちの周期外乱成分を表している。さらに、上段部に書かれたA〜Fは、周期外乱の位相に当たる同位相群を示すもので、最上段が破線の周期外乱、次段が換算結果の周期成分に相当する。
【0070】
まず、ノイズに埋もれた推定外乱から、設定周波数Fcの周期で繰り返す成分を抽出する方法を説明する。設定周波数をFc,サンプリング周波数をFsとすると、設定周波数での周期外乱は、Ncサンプリング(ここでは6サンプリング)毎に繰り返す。
【0071】
図13において、×印をつけた▲1▼,▲2▼,▲3▼で示すデータは、基本的に同一値になる。本来の外乱は、設定周波数Fcとは異なる周波数成分を有するので、その影響により実際の換算結果dは変動する。そこで、▲1▼,▲2▼,▲3▼データによるLPF(ローパスフィルタ)処理を実行して、当該ノイズ除去を実行する。このLPF処理をNc点数に相当するA〜F群毎に行うことで、実線表記した換算結果の周期成分を抽出できる。
【0072】
ところで、推定周期成分は、実際の外乱の周期成分(周期外乱成分)とはz−N相当分が遅れた結果となっている。このz−N相当分の遅れを補償する方法を説明する。
【0073】
図13に示す現サンプリング時点(黒丸で示す時点)で推定される推定周期成分は、B群に相当する周期外乱値である。しかし、現時点の周期外乱はD群の値であって、推定結果はNサンプリング遅れている。つまり、z−N相当の遅れを補償するには、Nサンプリング未来値を出力できる必要があり、これは一般には不可能である。しかし、周期外乱を抽出した場合は、各同位相群で同一となるので、丸枠で示す未来値のD群結果は、方形枠で示すD群結果と等価と考えてよい。つまり、Nc−Nサンプリング過去の推定結果を出力することで、最終的推定周期外乱dfは、本来の周期外乱と同位相になる。この繰返し推定器の伝達特性は次式(5)の様になり、近似的にNサンプル未来値を出力するフィルタであると確認できる。
【0074】
【数5】
Figure 2005025880
但し、当該処理の場合に、直流分(DC)の影響や、Fcの高調波成分も含んだ推定となるので、これを除去する必要がある。さもないと、外乱補償時にDC発散や、高周波による位置決め性能劣化の危険が生ずる。機能ブロック913として、式(4)の様にBPFを併用した理由はこの点にある。具体的には、0.5*Fc〜1.5*Fcに当たる周波数成分のみを透過させるBPFと組み合わせる。最終的推定結果である予測外乱値dfは、次式(6)として近似でき、外乱予測部400により、現時点の外乱が予測推定される事が確認できる。
【0075】
【数6】
Figure 2005025880
但し、実際上で、抑圧対象のディスクフラッタによる外乱は、設定周波数成分と一致しない場合が多い。また、外乱は複数の周波数成分で構成されている場合が多いため、設定周波数Fcで繰り返す周期外乱のみ抽出しても、実際上での外乱の抑圧は困難である。そこで、設定周波数Fc周辺の周波数成分も含めて推定できるように、繰返し推定器の推定速度をある程度高速に設定している。
【0076】
このような構成の非同期成分の外乱予測部400の性能は、図18及び図19に示すようなシミュレーション結果により確認できる。シミュレーションは、設定周波数は1280Hzとし、0次1次のディスクフラッタによる振動に相当する1075,1170,1315Hzの正弦波を観測ノイズとして加えた場合の推定結果である。図18は、ディスクフラッタ相当信号の外乱換算値190と外乱予測結果191を示す。図19は、その予測誤差を示している。
【0077】
繰返し推定器は、3周期目程度でほぼ収束する設定であるが、ディスクフラッタによる外乱振動の変動による影響でうねり振動に遅れ、完全な推定はできていない。ただ、各周期の位相はほぼ一致しており、推定誤差の振幅は、ディスクフラッタの外乱よりも明らかに小さくなる事が確認できる。
【0078】
以下、本実施形態の外乱予測部400を組み込む第2のコントローラ13の作用効果を説明する。
【0079】
外乱予測部400により、実際のディスクフラッタによる外乱振動のα倍が推定されるとすると、予測外乱値は簡易的に次式(7)で表現できる。
【0080】
【数7】
Figure 2005025880
即ち、非同期抑圧制御を採用している場合の位置誤差信号「y=−PES」は、次式(8)の様に展開することができる。
【0081】
【数8】
Figure 2005025880
これにより、ディスクフラッタでの外乱による残留影響が(1−α)倍になることがわかる。つまり、残留位置誤差の影響を低減する必要条件は、「0<α<2」と導出される。しかし、先に述べた様に、外乱予測部400が出力する予測外乱dfは、全周波数域で完全なα=1の推定はできない。特に、抑圧中心周波数から外れた周波数成分の外乱は、α=1から大きく外れ、場合によっては必要条件を満たさなくなる。換言すれば、抑圧中心周波数周辺は、位置決め精度が向上する方向に向かうが、抑圧中心周波数から外れた周波数では、逆に精度劣化する事を意味する。
【0082】
そこで、図4の補償値調整部410が必要になる。ただし、従来のディスクフラッタの外乱影響を1/3程度に抑圧できなければ、第2のコントローラ13を設けて演算量が増加したリスクに見合わないので、実際の補償値調整部410の増幅率は、1/3以上に取る必要もある。
【0083】
以上をまとめると、設定周波数での推定外乱は、同位相±90deg以内で、振幅が1/3〜5/3倍になる様にする事が、第2コントローラの設定条件になる。
【0084】
実際に検出する位置誤差信号PESは、yと符号反転したものになる。本実施形態では、第1のコントローラ10に対して第2のコントローラ13を並列構成とすることにより、各コントローラの関係は、抑圧設定周波数において、位相差が逆相「180±90deg」であり、ゲイン差が「1/3〜5/3倍」、即ち「−10dB〜+5dB」とする事が必要となる。
【0085】
以上のようにして、図1及び図4に示す本実施形態のヘッド位置決め制御システムであれば、設定周波数周辺の外乱振動を予測して抑圧することが可能となる。即ち、ディスクフラッタまたはディスクドライブの基台共振等の固有振動特性に従った周波数を設定周波数とすることにより、設定周波数周辺の有色性非同期の外乱振動を抑圧できる。従って、当該外乱振動による位置誤差の影響を低減化し、ヘッド位置決め精度を向上できる。
【0086】
図14及び図15は、当該システム(第1コントローラ10及び第2コントローラ13を並列結合した制御器)の入出力特性を示す図である。図14は制御器のゲイン特性を示す図であり、図15は位相特性を示す図である。
【0087】
図14及び図15に示すように、抑圧設定周波数を約1280Hzとした際に、当該システムでは、設定周波数1280Hzの近傍で、ゲイン特性が急峻に低下・増大し、また位相特性が進み遅れする特徴が現われている事が確認できる。
【0088】
この特徴は、図1のような並列加算にて、ある特定周波数成分を中心に推定抑圧した際の特徴的特性であり、公知技術として挙げた文献1(特開平11−39814号)の処理等でも、より急峻なゲインの低下・増大し、位相の進み遅れとして、この特徴が観測される。本発明は、この特徴的な周波数特性が回転非同期の設定周波数において見られる事である。
【0089】
換言すれば、本実施形態のシステム(制御器)は、その入出力伝達特性が、低減させたい設定周波数の近傍において、ゲイン特性として急峻に低下・増大し、位相特性として急激に進み遅れする特徴を有する様に構成されている。
【0090】
さらに、図16及び図17は、当該システムでの第1及び第2のコントローラ10,13の入出力特性の関係を示す図である。図16はゲイン特性を示す図であり、図17は位相特性を示す図である。
【0091】
図16及び図17において、曲線171及び181は、第2のコントローラ13の入出力特性を示す。また、曲線170及び180は、第1のコントローラ10の入出力特性を示す。図には図14,15にあたる合成した特性も示している。さらに、図17に示す第2のコントローラ13の位相特性は、便宜的に正負反転させた場合を表示している。この第2のコントローラ13の入出力特性において、設定周波数1280Hzの近傍において、第1のコントローラ10との位相差が「180±90deg」以内にあり、ゲイン差が「−10dB〜+5dB」以内となる周波数特性を有する。
【0092】
要するに、第2のコントローラ13を、低減させたい設定周波数近傍において、各コントローラ10,13の位相差が例えば「180±90deg」以内にあり、ゲイン差が例えば10dB以内となる周波数特性を有する様に設定したものであることが分かる。
【0093】
図20は、第2コントローラ13を使用する場合の感度関数特性を示す。また、図21は、第2コントローラ13を使用する場合の外乱抑圧特性を示す。図20及び図21から、設定周波数近傍において、第2コントローラ13を使用しない場合の特性210,220と比較して、第2コントローラ13を使用する場合の特性211,221では、加速度外乱や観測ノイズの位置誤差の影響が低減されることが確認できる。
【0094】
図22及び図23は、第2コントローラ13による非同期抑圧制御(補償)の有無に応じた残留信号の周波数分析結果を示す図である。即ち、図22は、第1コントローラ10のみによる補償前の残留信号の周波数分析結果を示す図である。図23は、当該補償後の残留信号の周波数分析結果を示す図であり、周波数1280Hz設定における非同期抑圧制御を併用した場合の結果を示す。この図23から、設定周波数1280Hzの近傍では、この周辺領域の外乱影響が白色成分も含めて低減できていることが確認できる。
【0095】
(変形例)
尚、本実施形態のシステムでは、設定周波数1280Hz周辺の外乱振動を抑圧するように非同期抑圧制御部である第2のコントローラ13を設定することを想定した。本変形例は、図24に示す構成により、設定周波数1280Hz周辺の外乱振動と共に、異なる設定周波数(例えば2000kHz)周辺にあるディスクフラッタの2次モード及びドライブ基台の共振周波数も、同時に抑圧処理することが可能である。
【0096】
本変形例の構成は、基本的には本実施形態の図10に示すものと同様であり、外乱予測部400を構成するM/Lフィルタ(未来値予測部510)として、異なる周波数設定に対応する2種類のフィルタ(機能ブロック913A,913B)を設けて並列配置したものである。このように構成により、異なる2つの周波数を抑圧設定周波数とした場合の第2のコントローラ13を実現できる。なお、演算量の増加が問題になるが、抑圧設定周波数を3つ以上設ける場合にも同様に、並列配置するM/Lフィルタ(機能ブロック913)を増大させる構成により実現できる。
【0097】
(第2の実施形態)
図25は、第2の実施形態に関する非同期抑圧制御部(第2のコントローラ13)の構成を示す概念図(数式表現図)である。
【0098】
第1の実施形態は、繰返し推定器とBPFとを用いて未来値予測部510(機能ブロック913)を構成している。これに対して、本実施形態の非同期抑圧制御部13は、パラメータ推定に基づいて適応制御的に推定抑圧する構成による未来値予測部510を備えている。以下、この未来値予測部510の構成の相違についてのみ説明する。
【0099】
本実施形態の未来値予測部510は、設定周波数の正弦・余弦(sin, cos)信号を生成し、第1の出力として当該正弦・余弦信号を遅延させて出力する設定周波数生成部(機能ブロック917,919)と、当該設定周波数生成部からの第2の出力と予測外乱値とから合成係数を推定する同定部(機能ブロック920)と、当該同定部から出力される合成係数と設定周波数生成部からの第1の出力とを内積して、推定外乱を出力する内積部(機能ブロック921)とを有する。
【0100】
ここで、機能ブロック919は、補償値が位置誤差(y(k))に反映されるまでの無駄時間相当分で正弦・余弦信号を遅延させる遅延部である。
【0101】
本実施形態においても、機能ブロック911,912に関係する構成は同一である。本実施形態の未来値予測部510は、主要部としてM/Lフィルタではなく、パラメータ同定器を使用した適応型推定部を使用する構成である。
【0102】
以下、適応型推定部(機能ブロック510)について具体的に説明する。
【0103】
まず、任意周波数振動は、次式(9)の様に、ある周波数fのsin,cosへの係数和として表記することができる。
【0104】
【数9】
Figure 2005025880
ここで、周波数f0の固有振動であれば、係数p=[a,b]は定数ベクトルとなるが、振動数がf0より異なる場合は、a,bが周波数誤差相当の角速度を持つsin,cos係数で構成されると考えれば良い。外乱は、この任意周波数振動の加法和として表記できるので、次式(10)で表記される。
【0105】
【数10】
Figure 2005025880
即ち、外乱は、周波数f0で時変する状態ベクトルφ(t)に、時変する係数p(t)を乗じた形で表現できる事になる。
【0106】
図の機能ブロック917から点線ブロック918に伸びる点線及び点線ブロック918は、実際に存在するものではないが、全周波数成分を持つ外乱d[k]も、この様に表記しうる事を示したものである。外乱dのうち、周波数f0に近い周波数成分ほど、係数pの変動速度は遅くなり、周波数f0から離れるほど、係数pは急変する事になるので、点線ブロックのp(k)は、極めて急峻に変化する係数となる。
【0107】
さて、この状態で、図6の外乱換算部500(逆システムA/B)に当たる機能ブロック912を介して、位置誤差を外乱換算した換算結果dは、次式(11)の様に与えられる。
【0108】
【数11】
Figure 2005025880
即ち、換算結果dと、設定周波数に基づくφ(k−N)(=φ・Z−N)とが与えられれば、係数p(k−N)が推定できると分る。ここで、状態ベクトルφ(k)は機能ブロック917の出力で既知であるので、機能ブロック919で遅延させる事で、Nサンプリング過去の状態ベクトルφ(k−N)を得ることができる。
【0109】
ただ、式(11)で導出される換算結果dは、補償影響を受けたい位置誤差からの換算結果である。求めたい外乱の係数pは、補償していない場合の係数なので、図5と同様に、補償量を遅延加算する。具体的には、位置誤差yに逆システム912を介した出力に、図1のU2に相当する補償値dをz−N遅延させて加算することで、補償していない場合に相当する外乱換算結果dに当たる信号を生成し、係数同定部920に入力している。また、係数同定部920には、設定周波数Fcで変動する現状態ベクトルφ(k)を、Nサンプリング遅延ベクトルφ(k−2)も入力されている。
【0110】
なお、現状態ベクトルφ(k)を出力する状態出力部917は、設定周波数Fcに基づくNc=Fs/Fc点数のsin,cos表をメモリ上に保持していて、制御周期毎にそのテーブル参照位置を変えて、設定周波数で周期変動する状態ベクトルを出力する。
【0111】
さらに、係数同定部920は、状態ベクトルφ(k−2)と外乱換算結果dから、p(k−N)に当たる係数を同定する。機能ブロック921は、係数同定部920の出力により変動する係数ブロックを表しており、これに現状態ベクトルφ(k)が乗じられて、外乱予測値dを算出する。第2コントローラの出力である補償値U2は、補償値調整部410に相当する機能ブロック914でk倍(1/3〜1/2程度)に増幅して求められる。
【0112】
ここで、この外乱予測値dに含まれる設定周波数成分のみに注目すると、その成分に対応する係数ベクトルは定数となる。つまり、係数ベクトルの推定にz−Nの遅れがあっても、この係数に乗ずる状態ベクトルとして現状態φ(k)を用いれば、設定周波数成分に関しては、遅延補償した完全に同位相の外乱推定ができると分る。
【0113】
ここで、もう一度、式10に戻って、外乱dについて検討する。外乱dはsin,cosの係数和として表記できるが、さらに緩やかに変動する係数p1と高速に変動する係数p2の和として考える事もできる(次式(12)を参照)。
【0114】
【数12】
Figure 2005025880
ここで、抑圧対象の周波数成分外乱は、設定周波数の近傍であり、このp1係数を推定係数pとして求めれば、外乱予測値dは、次式(13)の様に同位相で推定されると分る。
【0115】
【数13】
Figure 2005025880
ここで、p1係数は緩やかに変わる係数であるので、Nサンプリング間での変動は軽微であり、係数同定器での推定ではp1(k−N)の推定しかできないが、p1(k)とさほど変わらないとして式(13)として展開している。
【0116】
以上、同定部920で緩やかに変わる係数を推定できる仮定のもとで、外乱予測値dは抑圧設定した周波数近傍成分の外乱のみを、実外乱とほぼ同位相で出力できることが確認できる。
【0117】
さらに、係数同定部920が実行する処理について説明する。
【0118】
パラメータ同定処理としては、FCP,ACP,ELS等の再帰型アルゴリズムが提案されている。これらの処理では、パラメータ変動速度を考慮して重み設定する事ができ、サンプリング周期毎の逐次演算により、緩やかに変わる係数を推定することができる。一例として次式(14)のアルゴリズムがあり、重みg1を1未満に設定すれば、緩やかな変動に対応できる。
【0119】
【数14】
Figure 2005025880
そこで、本実施形態では、演算量低減の目的から、係数同定部920は下記式(15),(16)で示すような簡単な演算処理を実行する。
【0120】
【数15】
Figure 2005025880
【数16】
Figure 2005025880
この場合も、重みg1を1未満にすることで、緩やかな変動に対応できる。
【0121】
式(15)は、式(12)を変形すると、次式(17)の様に状態表記できる点に着目し、この2×2状態遷移行列の逆行列からその時点での係数を求めようしたものである。また、式(16)は、式(15)で導出された係数に、1次LPFを施し、緩やかに変動する係数を抽出するようにしたものである。
【0122】
【数17】
Figure 2005025880
以上要するに本実施形態の非同期抑圧制御部(第2のコントローラ13)であれば、第1の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。この実施例の場合の合成制御器(第1コントローラに第2コントローラを並列加算して合成した制御器)の入出力応答は図示しないが、Sin挿印して一巡伝達関数を取ると、やはり第1実施例の図14,15の様に、設定周波数周辺での急峻なゲイン低下・増大や、位相の進み・遅れを確認することができる。
【0123】
また、第1の実施形態での図18及び図19に示すシミュレーション結果は、本実施形態では図26及び図27に示す結果となる。本実施形態の方式であれば、第1の実施形態におれる繰返し推定処理よりも、効率よく外乱推定を実現できるため、急速な収束性を得ることができ、推定誤差も小さくなる事を確認できる。ここで、図26は、図18と同様にシミュレータに印加したディスクフラッタに相当する目標値変動の外乱換算値260と外乱予測値261を示す。図27は、その推定誤差を示している。
【0124】
即ち、図28及び図29は、本実施形態での第2コントローラ13による非同期抑圧制御(補償)の有無に応じた残留信号の周波数分析結果を示す図である。即ち、図28は、第1コントローラ10のみによる補償前の残留信号の周波数分析結果を示す図である。図29は、当該補償後の残留信号の周波数分析結果を示す図であり、周波数1152Hz設定における非同期抑圧制御を併用した場合の結果を示す。この図29から、設定周波数1152Hzの近傍では、この周辺領域の外乱影響が白色成分も含めて低減できていることが確認できる。
【0125】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に基づき設計した制御器を、IIRフィルタのような制御器で近似実現するようなものであっても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0126】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、ディスクドライブに実装可能であって、ディスクフラッタなどのディスク回転周波数とは非同期な外乱振動を有効に抑制し、ヘッド位置決め精度を向上できるヘッド位置決め制御装置を提供することガできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用する基本配置構成を示すブロック図。
【図2】ディスクドライブの要部を示すブロック図。
【図3】ディスクフラッタの現象を説明するための図。
【図4】本実施形態に関する非同期抑圧制御部の概念的構成を示すブロック図。
【図5】図4に示す非同期抑圧制御部の具体的構成を示すブロック図。
【図6】本実施形態の変形例に関する非同期抑圧制御部の構成を示すブロック図。
【図7】本実施形態のヘッド位置決め制御システムの動作を説明するためのフローチャート。
【図8】本実施形態の変形例に関するヘッド位置決め制御システムの構成を示すブロック図。
【図9】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムを数式表現形式で示す概念図。
【図10】本実施形態に関する非同期抑圧制御部を数式表現形式で示す概念図。
【図11】同非同期抑圧制御部の数式表現形式での等価表現を示す図。
【図12】同非同期抑圧制御部に含まれる推定処理部の数式表現形式で示す概念図。
【図13】同推定処理部に含まれる繰り返し推定器の原理を説明するための図。
【図14】本実施形態に関する第1及び第2コントローラを合成した制御器の入出力特性のうちゲイン特性の関係を示す図。
【図15】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムの入出力特性のうち位相特性の関係を示す図。
【図16】本実施形態に関する非同期抑圧制御部(第2コントローラ)および従来制御器(第1コントローラ)の相対関係を示す入出力特性のうちゲイン特性を説明するための図。
【図17】本実施形態に関する非同期抑圧制御部の入出力特性のうち位相特性を説明するための図。
【図18】本実施形態の推定処理部の性能を示すためのシミュレーション結果。
【図19】本実施形態の推定処理部の性能を示すためのシミュレーション結果。
【図20】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、第2コントローラ13を使用する場合の感度関数特性を示す図。
【図21】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、第2コントローラ13を使用する場合の外乱抑圧特性を示す図。
【図22】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、非同期抑圧補償前の残留信号の周波数分析結果を示す図。
【図23】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、非同期抑圧補償後の残留信号の周波数分析結果を示す図。
【図24】本実施形態の変形例に関する非同期抑圧制御部を数式表現形式で示す概念図。
【図25】第2の実施形態に関する非同期抑圧制御部を数式表現形式で示す概念図。
【図26】本実施形態の推定処理部の性能を示すためのシミュレーション結果。
【図27】本実施形態の推定処理部の性能を示すためのシミュレーション結果。
【図28】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、非同期抑圧補償前の残留信号の周波数分析結果を示す図。
【図29】本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムにおいて、非同期抑圧補償後の残留信号の周波数分析結果を示す図。
【符号の説明】
10…フィードバック制御部(第1のコントローラ)、11…プラント、12…信号処理部、13…非同期抑圧制御部(第2のコントローラ)、
100…ヘッド・ディスクアセンブリ(HDA)、110…ヘッド(スライダ)、
120…ヘッドアンプIC、130…サスペンション・アーム、
131…ボイスコイルモータ(VCM)、139…ピボット軸、
140…ディスク媒体、150…スピンドルモータ(SPM)、
160…ジンバル、200…プリント回路基板(PCB)、
210…ディスクコントローラ(HDC)、220…リード/ライトチャネル、
230…CPU、240…モータドライバIC、400…外乱予測部、
410…補償値調整部、500…外乱換算部、510…未来値予測部、
520…補償影響推定部、530…加算器。

Claims (10)

  1. 回転するディスク媒体上に、ヘッドによりデータを記録又は再生するディスク記憶装置に適用するヘッド位置決め制御装置であって、
    前記ヘッドを前記ディスク媒体上の指定のトラック位置に移動するためのヘッド移動手段と、
    前記ヘッドの位置と目標位置との位置誤差を算出する位置誤差算出手段と、
    前記位置誤差に基づいて、前記ディスク媒体の回転周波数と非同期で、かつ固有振動特性を有する外乱振動の外乱推定値を算出し、当該外乱推定値に従って前記外乱振動を抑制するための補償値を算出する非同期外乱抑圧手段と、
    前記位置誤差を解消するための制御操作値を算出し、かつ前記非同期外乱抑圧手段により算出された補償値を加算して当該制御操作値を補償して、前記ヘッド移動手段に供給するヘッド位置決め制御手段と
    を具備したことを特徴とするヘッド位置決め制御装置。
  2. 前記非同期外乱抑圧手段は、前記外乱振動としてディスクフラッタの固有振動特性を示す設定周波数領域での外乱推定値を算出することを特徴とする請求項1に記載のヘッド位置決め制御装置。
  3. 前記非同期外乱抑圧手段は、前記外乱振動として観測されるディスクフラッタの周波数領域から設定周波数を特定し、当該設定周波数の中心に設定した抑圧帯域幅に位置する周波数成分を抽出し、当該周波数成分を現時点の外乱換算値として予測する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘッド位置決め制御装置。
  4. 前記非同期外乱抑圧手段は、
    前記位置誤差と、前記補償値を前記位置誤差に反映されるまでの時間分だけ遅延させた過去の補償値とを入力して、現時点の外乱値を予測して前記外乱推定値を算出する外乱予測手段と、
    前記外乱推定値にゲイン調整処理を実行して、前記補償値を算出する補償値調整手段とを具備したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のヘッド位置決め制御装置。
  5. 前記外乱予測手段は、
    前記補償値を入力して、前記補償値により低減する前記位置誤差への影響量を位置誤差抑圧量として出力する補償影響推定手段と、
    前記位置誤差と前記位置誤差抑圧量とを加算して非補償時位置誤差として出力する加算手段と、
    前記非補償時位置誤差を入力して外乱値に換算した外乱換算値を算出する外乱換算手段と、
    前記外乱換算手段から出力される外乱換算値に基づいて、現時点での設定周波数周辺成分における前記外乱推定値を予測する未来値予測手段と
    を有することを特徴とする請求項4に記載のヘッド位置決め制御装置。
  6. 前記外乱予測手段は、
    前記位置誤差を入力して外乱値に換算した外乱換算値を算出する外乱換算手段と、
    前記補償値を、前記位置誤差に反映されるまでの時間相当分だけ遅延させた当該補償値と前記外乱換算値とを加算して出力する遅延・加算手段と、
    前記遅延・加算手段からの出力に基づいて、現時点での設定周波数周辺成分における前記外乱推定値を予測する未来値予測手段と
    を有することを特徴とする請求項4に記載のヘッド位置決め制御装置。
  7. 前記未来値予測手段は、
    前記外乱推定値の抑圧設定周波数周期での繰返す成分を抽出し、前記補償値が前記位置誤差に反映されるまでの無駄時間相当する未来値を過去の抽出結果により出力する繰返し推定手段と、
    前記繰返し推定手段の出力を入力として設定周波数を中心として設定帯域幅分を抽出するフィルタ手段と
    を有することを特徴とする請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のヘッド位置決め制御装置。
  8. 前記未来値予測手段は、
    設定周波数の正弦・余弦信号を生成し、第1の出力として当該正弦・余弦信号を遅延させて出力する設定周波数生成手段と、
    前記設定周波数生成手段からの第2の出力と前記外乱推定値とから合成係数を推定する同定手段と、
    前記同定手段ら出力される合成係数と、前記設定周波数生成手段からの第1の出力とを内積して、前記外乱推定値を出力する内積手段と
    を有することを特徴とする請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のヘッド位置決め制御装置。
  9. 回転するディスク媒体上に、データを記録又は再生するヘッドと、
    前記ヘッドを前記ディスク媒体上の指定のトラック位置に移動するためのボイスコイルモータを含むヘッド移動手段と、
    前記ディスク媒体上に記録されているサーボ情報に基づいて、前記ヘッドを前記ディスク媒体上の目標トラック位置に位置決め制御するためのヘッド位置決め制御システムとを具備し、
    前記ヘッド位置決め制御システムは、
    前記ヘッドの位置と目標位置との位置誤差を算出する位置誤差算出手段と、
    前記位置誤差に基づいて、前記ディスク媒体の回転周波数と非同期で、かつ固有振動特性を有する外乱振動の外乱推定値を算出し、当該外乱推定値に従って前記外乱振動を抑制するための補償値を算出する非同期外乱抑圧手段と、
    前記位置誤差を解消するための制御操作値を算出し、かつ前記非同期外乱抑圧手段により算出された補償値を加算して当該制御操作値を補償して、前記ヘッド移動手段に供給するフィードバック制御手段と
    を具備したことを特徴とするディスク記憶装置。
  10. 回転するディスク媒体上にデータを記録又は再生するヘッドを位置決め制御するヘッド位置決め制御装置に適用する制御方法であって、
    前記ヘッドの位置と目標位置との位置誤差を算出し、
    前記位置誤差に基づいて、前記ディスク媒体の回転周波数と非同期で、かつ固有振動特性を有する外乱振動の外乱推定値を算出し、
    前記外乱推定値に従って前記外乱振動を抑制するための補償値を算出し、
    前記位置誤差を解消するための制御操作値であって、前記補償値を加算して当該制御操作値を補償する手順を実行することを特徴とするヘッド位置決め制御方法。
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