JP2005024956A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体に対する画像形成処理を効率よく行うことができ、その製造効率の向上が図れる画像形成装置の提供を課題とする。
【解決手段】搭載位置で記録媒体200をステージ部材20へ搭載して、ステージ部材20を画像形成部へ通過させつつ、記録媒体200に画像を形成し、取出位置で画像が形成された記録媒体200をステージ部材20から取り出す画像形成装置10において、ステージ部材20を2つ設けるとともに、一方のステージ部材20Aが記録媒体200を搭載して、画像形成部を通過している間に、他方のステージ部材20Bが画像形成部の下方を取出位置から搭載位置へ移動する上下循環手段を備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に応じて変調された光ビーム等により、プリント配線基板等の記録媒体における描画領域を露光して、その描画領域に画像を形成する露光装置等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばプリント配線基板等に配線パターンを形成するための画像形成装置としてのレーザー露光装置は、画像露光の対象となるプリント配線基板を搬送用ステージ部材に載置し(以下、「ロード」という場合がある)、そのステージ部材を副走査方向へ所定の速度で移動させつつ、所定の読取位置において、ステージ部材上に載置されたプリント配線基板の四隅に設けられた位置合わせ孔(アライメントマーク)をCCDカメラにより撮像するようになっている。そして、その撮像によって得られたプリント配線基板の位置に合わせて、描画座標系中の描画対象領域を座標変換することにより、画像情報に対するアライメント処理を実行するように構成されている。
【0003】
そして更に、所定の露光位置において、画像情報に基づいて変調され、ポリゴンミラーにより主走査方向へ偏向されたレーザービームがプリント配線基板上に形成された感光性塗膜を走査、露光することにより、画像情報に基づく露光処理、即ちプリント配線基板における所定の領域(描画領域)に配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するように構成されている。なお、画像(潜像)が形成されたプリント配線基板は、ステージ部材から取り出され(以下、「アンロード」という場合がある)、プリント配線基板が取り除かれたステージ部材は、初期位置に復帰移動(水平移動)して、次のプリント配線基板を露光する工程に移行するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−338432公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方式のレーザー露光装置では、露光済みのプリント配線基板のステージ部材からの取り出し(アンロード)工程、ステージ部材の初期位置への復帰移動工程、未露光プリント配線基板のステージ部材への載置(ロード)工程、読取位置までのステージ部材の移動工程を順にしている間は、プリント配線基板に対して露光処理が行われない。つまり、プリント配線基板への露光処理は、上記工程分の時間を空けて間欠的に行われていたため、製造効率が良好ではなかった。そのため、従来から製造効率を向上させることが課題となっていた。
【0006】
そこで、本発明は、所定の搬送経路に沿って記録媒体を移動させつつ、その記録媒体に画像を形成する画像形成処理を効率よく行うことができ、画像が形成された記録媒体の製造効率の向上が図れる画像形成装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の画像形成装置は、搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、取出位置で画像が形成された記録媒体を該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、前記ステージ部材が2つ設けられるとともに、一方のステージ部材が記録媒体を搭載して、画像形成部を通過している間に、他方のステージ部材が画像形成部の下方を前記取出位置から前記搭載位置へ移動する上下循環手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明では、上下循環手段により、2つのステージ部材のうち、一方のステージ部材に搭載された記録媒体が画像形成部で画像形成されている間に、他方のステージ部材が画像形成部の下方を取出位置から搭載位置へ移動する。つまり、一方のステージ部材に搭載された記録媒体に画像を形成している間に、他方のステージ部材に次の記録媒体を搭載することができるので、連続して画像形成処理を実行することができる。したがって、従来の画像形成装置のように、1つのステージ部材が同一面上を往復移動して画像形成する構成に比べ、画像形成処理効率を格段に向上させることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記上下循環手段が、前記ステージ部材を搭載位置から取出位置まで移動可能に支持する上部ガイドレールと、前記ステージ部材と着脱可能とされ、該ステージ部材を前記上部ガイドレールに沿って搭載位置から取出位置まで移動させる上部搬送手段と、前記上部ガイドレールの下方に配置され、前記ステージ部材を取出位置から搭載位置まで移動可能に支持する下部ガイドレールと、前記ステージ部材を前記下部ガイドレールに沿って取出位置から搭載位置まで移動させる下部搬送手段と、前記搭載位置に設けられ、前記下部ガイドレールに沿って移動してきたステージ部材を上昇させて、前記上部ガイドレールへ渡す第1昇降手段と、前記取出位置に設けられ、前記上部ガイドレールに沿って移動してきたステージ部材を下降させて、前記下部ガイドレールへ渡す第2昇降手段と、で構成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明では、上下にそれぞれ上部搬送手段と下部搬送手段を設け、それらによってステージ部材を移動させる構成としたので、ステージ部材自体には自走させるための機構等を備える必要がなく、その構成を簡略化できる。
【0011】
そして、請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記上部ガイドレールと前記下部ガイドレールとの軌道幅を異なるようにし、前記ステージ部材に、前記上部ガイドレールに係合する第1ガイド溝と、前記下部ガイドレールと係合する第2ガイド溝と、を形成したことを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明では、上部ガイドレールと下部ガイドレールとの軌道幅を異なるように、例えば下部ガイドレールの軌道幅を上部ガイドレールの軌道幅より狭くしたので、配線類と他部品とを干渉させることなく、搭載位置まで移動させることができる。
【0013】
更に、請求項4に記載の画像形成装置は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、前記第1昇降手段が、前記第2ガイド溝が係合する切替レールが設けられた第1昇降台と、前記第1昇降台を下降させたときに、前記切替レールと前記下部ガイドレールとのレベルを合わせ、前記第1昇降台を上昇させたときに、前記第1ガイド溝と前記上部ガイドレールとのレベルを合わせる第1昇降部材と、で構成され、前記第2昇降手段が、前記第2ガイド溝が係合する切替レールが設けられた第2昇降台と、前記第2昇降台を上昇させたときに、前記切替レールと前記第2ガイド溝とのレベルを合わせ、前記第2昇降台を下降させたときに、前記切替レールと前記下部ガイドレールとのレベルを合わせる第2昇降部材と、で構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明では、各ガイド溝と各レールとのレベルを合わせるようにしたので、下部ガイドレールから上部ガイドレールへ、及び上部ガイドレールから下部ガイドレールへのステージ部材の受け渡しが容易にできる。
【0015】
また、請求項5に記載の画像形成装置は、請求項2乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、前記上部搬送手段が、前記ステージ部材の移動方向両側にそれぞれ設けられたリニア走行体を有し、前記一方のステージ部材には、一方のリニア走行体と連結可能な連結部が形成され、前記他方のステージ部材には、他方のリニア走行体と連結可能な連結部が形成されていることを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明では、ステージ部材の移動方向両側にリニア走行体を設けたので、一方のリニア走行体が搭載位置から取出位置へステージ部材を搬送しているときに、他方のリニア走行体がその一方のリニア走行体と衝突することなく、取出位置から搭載位置へ移動することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る画像形成装置の一例としてのレーザー露光装置を正面から見た概略斜視図であり、図2は同じく側面から見た概略斜視図である。本発明に係るレーザー露光装置10は、プリント配線基板の材料となる薄肉プレート状の基板材料200を、所定の速度で搬送しながら、画像情報により変調されたレーザービームBによって露光し、その基板材料200に、配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するものである。そこで、説明の便宜上、図1、図2の矢印Xで表す方向を基板材料200の「搬送方向」とし、それを基準に「上流側」及び「下流側」の表現をする。また、それとは反対方向を基板材料200の「復帰方向」とする。更に、矢印Xと直交する方向を矢印Yで表し、レーザー露光装置10の「幅方向」とする。
【0018】
[露光装置の概要]
まず、最初に、本発明に係るレーザー露光装置10の概要を説明する。図1、図2で示すように、レーザー露光装置10は、基板材料200を表面(上面)に吸着して保持しながら搬送方向へ移動する所定厚さの略矩形平板状ステージ部材20を2基備えている。なお、2基のステージ部材20は、共に同じ構成であるため、以下、一方をステージ部材20A、他方をステージ部材20Bとして説明する場合がある。また、基板材料200も、ステージ部材20A上に吸着保持されている方を基板材料200A、ステージ部材20B上に吸着保持されている方を基板材料200B等として説明する場合がある。
【0019】
この2基のステージ部材20は、それぞれ後述する上部搬送手段42、44により搬送方向に移動し、所定の位置(後述する第2昇降台68A上)で停止した後、下降し、後述する下部搬送手段70により復帰方向に移動する。そして、所定の位置(後述する第1昇降台66A上)で停止した後、上昇し、再度搬送方向へ移動するように構成されている。つまり、2基のステージ部材20は、それぞれ上下に移動して搬送方向及び復帰方向へ移動するという上下循環移動が可能となるように構成されており、上部の搬送経路を移動するときに、吸着保持した基板材料200が露光され、その基板材料200が取り除かれた後、下部の復帰経路を移動して元の初期位置(基板材料200がロードされる搭載位置)に復帰するようになっている。
【0020】
ステージ部材20の移動経路(搬送経路及び復帰経路)の両側には、一対の側壁12、14が左右対称に立設されている。この一対の側壁12、14は、共に同じ構成であるが、ここでは説明の便宜上、搬送方向側から見る正面視で左側を側壁12、右側を側壁14とする。また、側壁12、14の長手方向略中央部には、ステージ部材20の移動経路を跨ぐように正面視略逆「凹」形状の2個のゲート16、18が所定間隔を隔てて(図示のものは近接しているが、実際にはステージ部材20の搬送方向に沿った長さ以上離れて)並設されている。
【0021】
ゲート16、18の両下部は、それぞれ側壁12、14の外面に固定されており、下流側のゲート16の上部には複数個の露光ヘッド100が取り付けられ、上流側のゲート18の上部には画像位置検出装置180を構成する2台のCCDカメラ182、184が取り付けられている。露光ヘッド100は、ゲート16(画像形成部)を通過する基板材料200に向かってレーザービームBを照射できるように下向き状態で固定されており、CCDカメラ182、184も、ゲート18を通過する基板材料200の位置(描画領域)検出用のアライメントマーク(図示省略)を撮像できるように下向き状態で固定されている。
【0022】
したがって、このレーザー露光装置10は、主に次のように動作する。まず、基板材料200Aは、ステージ部材20Aに吸着保持された状態で搬送されながら、CCDカメラ182、184によりアライメントマークが撮像されて、その位置(描画領域)が検出される。そして、その検出結果に基づいて、所定の描画領域が露光ヘッド100により露光される。露光が終了すると、基板材料(プリント配線基板)200Aは、ステージ部材20A上からアンロードされる。一方、このとき、すでにステージ部材20Bは、次の基板材料200Bを吸着保持した状態で搬送され、CCDカメラ182、184により位置検出されて露光が開始されている。
【0023】
すなわち、先に基板材料(プリント配線基板)がアンロードされたステージ部材20Bは、ステージ部材20A上の基板材料200Aが露光されている間に、そのステージ部材20Aの下方を通って初期位置(搭載位置)に復帰移動し、次の基板材料200Bがロードされて、CCDカメラ182、184により位置検出される工程まで進むように構成されている。つまり、各ステージ部材20A、20Bが上下に循環移動することにより、基板材料200の露光が順次絶え間なく行われる構成になっており、露光ヘッド100の稼働率、即ちプリント配線基板の製造効率が向上されるようになっている。レーザー露光装置10の概要は以上の通りであり、以下、各部の構成について詳細に説明する。
【0024】
[露光ヘッドの構成]
まず、図8乃至図20を基に露光ヘッド100の構成について詳細に説明する。上記したように、露光ヘッド100は、レーザー露光装置10の幅方向に架設されたゲート16の上部に垂設され、その真下の露光位置をステージ部材20に吸着保持されて搬送されて来た基板材料200が通過するときに、その基板材料200の被露光面202に対して、上方から画像情報に基づいて変調されたレーザービームBを照射して露光し、その被露光面202にプリント配線基板の配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するようになっている。
【0025】
ここで、基板材料200の上面部は、感光材料により薄膜状の感光性塗膜が成膜された被露光面202となっており、被露光面202は潜像(画像)形成後に、エッチング等の所定の処理を受けることにより、潜像に対応する配線パターンが形成されるようになっている。なお、感光性塗膜は、基板材料200に液状の感光材料を塗布して乾燥硬化させるか、予めフィルム状に成膜された感光材料をラミネートすることによって形成される。
【0026】
露光ヘッド100は、図8、図9で示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に複数(例えば14個)配列されて構成されており、図示のものは、基板材料200の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド100が配置されている。なお、以下、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド100mnと表記する。
【0027】
露光ヘッド100による露光エリア102は、副走査方向が短辺となる矩形状とされている。したがって、ステージ部材20が搬送方向へ移動することにより(露光ヘッド100が相対的に副走査方向へ移動することにより)、基板材料200における被露光面202上の描画領域204には露光ヘッド100毎に帯状の露光済み領域206が順次形成される。なお、以下、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッド100による露光エリア102を示す場合は、露光エリア102mnと表記する。
【0028】
また、図9で示すように、帯状の露光済み領域206が副走査方向と直交する方向(主走査方向)に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッド100は、それぞれ配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施形態では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア10211と露光エリア10212との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア10221と3行目の露光エリア10231とにより露光することができる。
【0029】
各露光ヘッド10011〜100mnは、図10で示すように、入射された光ビームを画像情報に応じて各画素毎に変調する空間光変調素子としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(以下、「DMD」という)106を備えている。DMD106は、図示するように、SRAMセル(メモリーセル)108上に、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば600個×800個)の微小ミラー(以下、「マイクロミラー」という)110が格子状に配列されて一体的に構成されたミラーデバイスであり、マイクロミラー110の表面には、反射率が90%以上となるように、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。そして、各マイクロミラー110は、ヒンジ及びヨークを含む支柱(図示省略)によって支持されている。
【0030】
したがって、DMD106のSRAMセル108にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー110が、対角線を中心としてDMD106が配置された基部側に対して±α°(例えば±10°)の範囲で傾けられる。つまり、画像信号に応じてDMD106のマイクロミラー110の傾きが制御されることにより、DMD106に入射された光がそれぞれのマイクロミラー110の傾き方向へ反射される。ちなみに、図11(A)はマイクロミラー110がON状態である+α°に傾いた状態を示し、図11(B)はマイクロミラー110がOFF状態である−α°に傾いた状態を示している。また、OFF状態のマイクロミラー110により光ビームが反射される方向には、光吸収体(図示省略)が配置されている。
【0031】
また、DMD106は、上記したように、マイクロミラー110を多数個(例えば800個)長手方向に配列してなるマイクロミラー列が、多数組(例えば600組)短手方向に配列されて構成されているが、更にその短手方向の辺(短辺)が副走査方向と所定角度θ(例えば1°〜5°)をなすように、僅かに傾斜させられて配置されている。図12(A)はDMD106を傾斜させない場合の各マイクロミラー110による反射光像(露光ビーム)104の走査軌跡を示し、図12(B)はDMD106を所定角度θ傾斜させた場合の反射光像(露光ビーム)104の走査軌跡を示している。このように、DMD106を傾斜させると、各マイクロミラー110による露光ビームの走査軌跡(走査線)のピッチPが、DMD106を傾斜させない場合の走査線のピッチPより狭くすることができるので、解像度を大幅に向上させることができる。
【0032】
そして更に、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上が重ねて露光(多重露光)されることになるため、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。したがって、主走査方向に配列された複数の露光ヘッド100間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。なお、DMD106の傾斜角度θは微小であるので、DMD106を傾斜させた場合の走査幅Wと、DMD106を傾斜させない場合の走査幅Wとは略同一である。また、DMD106を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を副走査方向と直交する方向に所定間隔ずらした千鳥状に配置しても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0033】
また、露光ヘッド100を駆動制御する制御装置(図示省略)には、図示しない画像情報処理部とミラー駆動制御部とが組み込まれている。画像情報処理部では、レーザー露光装置10全体を制御するコントローラー(図示省略)から入力された配線パターンに対応する画像情報に基づいて、各露光ヘッド100毎にDMD106の制御すべき領域内の各マイクロミラー110を駆動制御する制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部では、画像情報処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド100毎にDMD106の各マイクロミラー110の角度をON状態又はOFF状態に制御するようになっている。
【0034】
また、図13で示すように、DMD106の光入射側には、光ファイバーの出射端部(発光点)が露光エリア102の長辺方向と対応する方向に沿って1列に配列されたレーザー出射部114を備えたファイバーアレイ光源112と、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光を補正してDMD106上に集光させるレンズ系120と、レンズ系120を透過したレーザー光をDMD106に向けて反射するミラー116とが順に配置されている。そして、DMD106の光反射側には、DMD106で反射されたレーザー光を基板材料200の被露光面202上に結像するレンズ系122、124が、DMD106と被露光面202とが共役な関係となるように配置されている。
【0035】
レンズ系120は、図14で示すように、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光を平行光化する1対の組合わせレンズ126と、平行光化されたレーザー光の光量分布が均一になるように補正する1対の組合わせレンズ128と、光量分布が補正されたレーザー光をDMD106上に集光する集光レンズ118とで構成されている。組合わせレンズ128は、レーザー出射端の配列方向に対しては、レンズの光軸に近い部分は光束を広げ、光軸から離れた部分は光束を縮め、更に、この配列方向と直交する方向に対しては、光をそのまま通過させる機能を備えており、光量分布が均一となるようにレーザー光を補正するようになっている。
【0036】
また、ファイバーアレイ光源112は、図15(A)で示すように、複数(例えば6個)のレーザーモジュール130を備えており、各レーザーモジュール130には、マルチモード光ファイバー132の一端が結合されている。マルチモード光ファイバー132の他端には、コア径がマルチモード光ファイバー132と同一で、かつクラッド径がマルチモード光ファイバー132より小さい光ファイバー134が結合され、図15(C)で示すように、光ファイバー134の出射端部(発光点)が副走査方向と直交する主走査方向に沿って1列に配列されることによって、レーザー出射部114が構成されている。なお、図15(D)で示すように、光ファイバー134の出射端部(発光点)を主走査方向に沿って2列に配列することも可能である。
【0037】
光ファイバー134の出射端部は、図15(B)で示すように、表面が平坦な2枚の支持板136に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバー134の光出射側には、光ファイバー134の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板138が配置されている。保護板138は、光ファイバー134の端面と密着させて配置してもよく、光ファイバー134の端面が密封されるように配置してもよい。光ファイバー134の出射端部は、光密度が高く、集塵しやすく、劣化しやすいが、保護板138を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止することができるとともに、劣化を遅らせることができる。
【0038】
また、図15(B)で示すように、クラッド径が小さい光ファイバー134の出射端を隙間なく1列に配列するために、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバー132の間にマルチモード光ファイバー132を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバー132に結合された光ファイバー134の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバー132に結合された2本の光ファイバー134の出射端間に挟まれるように配列されている。これは、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバー132のレーザー光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバー134を同軸的に結合する、例えば光ファイバー134の入射端面を、マルチモード光ファイバー132の出射端面に、両方の中心軸が一致するように融着することにより得ることができる。
【0039】
なお、マルチモード光ファイバー132及び光ファイバー134としては、ステップインデックス型光ファイバー、グレーテッドインデックス型光ファイバー、複合型光ファイバーの何れも使用可能であり、図16で示すように、光ファイバー134のコア134Aの径は、マルチモード光ファイバー132のコア132Aの径と同じ大きさになっている。すなわち、光ファイバー134は、クラッド径=60μm、コア径=25μmであり、マルチモード光ファイバー132は、クラッド径=125μm、コア径=25μmである。そして、マルチモード光ファイバー132の入射端面コートの透過率が99.5%以上になっている。
【0040】
また、図示しないが、長さが短くてクラッド径が大きい光ファイバーに、クラッド径が小さい光ファイバーを融着させた短尺光ファイバーを、フェルールや光コネクター等を介してマルチモード光ファイバー132の出射端に結合してもよい。このように、光コネクター等を用いて、短尺光ファイバー(クラッド径が小さい光ファイバー)を、マルチモード光ファイバー132に着脱可能に構成すると、クラッド径が小さい光ファイバーが破損した場合等には、その部分の交換が容易にできるようになるので、露光ヘッド100のメンテナンスに要するコストを低減することができる。なお、以下では、光ファイバー134を、マルチモード光ファイバー132の出射端部と称する場合がある。
【0041】
レーザーモジュール130は、図17で示す合波レーザー光源(ファイバー光源)によって構成されている。この合波レーザー光源は、ヒートブロック140上に配列固定された複数(例えば7個)のチップ状の横マルチモード、又はシングルモードのUV系半導体レーザーLD1、LD2、LD3、LD4、LD5、LD6、LD7と、UV系半導体レーザーLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメーターレンズ142、144、146、148、150、152、154と、1つの集光レンズ156と、1本のマルチモード光ファイバー132とで構成されている。つまり、コリメーターレンズ142〜154及び集光レンズ156によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバー132とによって合波光学系が構成されている。
【0042】
したがって、露光ヘッド100において、ファイバーアレイ光源112の合波レーザー光源を構成するUV系半導体レーザーLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザービームB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7の各々は、まず、対応するコリメーターレンズ142〜154によって平行光化される。そして、平行光化されたレーザービームB1〜B7は、集光レンズ156によって集光され、マルチモード光ファイバー132のコア132Aの入射端面に収束する。
【0043】
マルチモード光ファイバー132のコア132Aの入射端面に収束したレーザービームB1〜B7は、そのコア132Aに入射して光ファイバー内を伝搬し、1本のレーザービームBに合波される。UV系半導体レーザーLD1〜LD7は、発振波長及び最大出力がすべて同じであり、このときの結合効率が、例えば85%であるとすると、UV系半導体レーザーLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、出力約180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザービームBを得ることができる。
【0044】
こうして、マルチモード光ファイバー132の出射端部に結合された光ファイバー134から合波レーザービームBが出射されるが、例えば図13、図15(C)で示すように、6本の光ファイバー134がアレイ状に配列された(高輝度の発光点が主走査方向に沿って1列に配列された)レーザー出射部114の場合には、その出力は約1W(=180mW×6)の高出力となる。なお、合波レーザー光源を構成するUV系半導体レーザーの個数は7個に限定されるものではない。
【0045】
また、以上のような合波レーザー光源(UV系半導体レーザー)は、図18、図19で示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ160内に収納されている。パッケージ160は、その開口を閉塞可能なパッケージ蓋162を備えており、脱気処理をした後に封止ガスを注入し、パッケージ160の開口をパッケージ蓋162で閉じることにより、パッケージ160とパッケージ蓋162とにより形成される閉空間(封止空間)内に、上記の合波レーザー光源が気密封止されるようになっている。
【0046】
パッケージ160の底面にはベース板164が固定されており、このベース板164の上面には、ヒートブロック140と、集光レンズ156を保持する集光レンズホルダー158と、マルチモード光ファイバー132の入射端部を保持するファイバーホルダー166とが取り付けられている。マルチモード光ファイバー132の出射端部は、パッケージ160の壁面に形成された開口からパッケージ160外に引き出されている。
【0047】
また、ヒートブロック140の側面にはコリメーターレンズホルダー168が取り付けられており、コリメーターレンズ142〜154が保持されている。パッケージ160の横壁面には開口が形成され、この開口を通してUV系半導体レーザーLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線170がパッケージ160外に引き出されている。なお、図18、図19においては、図の煩雑化を避けるために、複数のUV系半導体レーザーのうち、UV系半導体レーザーLD7にのみ符号を付し、複数のコリメーターレンズのうち、コリメーターレンズ154にのみ符号を付している。
【0048】
また、コリメーターレンズ142〜154の取り付け部分の正面形状を図20で示す。コリメーターレンズ142〜154の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を、平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメーターレンズ142〜154は、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって得ることができる。そして、コリメーターレンズ142〜154は、長さ方向がUV系半導体レーザーLD1〜LD7の発光点の配列方向(図の左右方向)と直交するように、かつ発光点の配列方向に密接配置されている。
【0049】
また、UV系半導体レーザーLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々、例えば10°、30°の状態で各々レーザービームB1〜B7を発するレーザーが用いられている。これらUV系半導体レーザーLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。したがって、各発光点から発せられたレーザービームB1〜B7は、細長形状の各コリメーターレンズ142〜154に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。
【0050】
また、集光レンズ156は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメーターレンズ142〜154の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ156も、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより得ることができる。
【0051】
[画像位置検出装置の構成]
次に、画像位置検出装置180について説明をする。画像位置検出装置180は、上記したように、レーザー露光装置10の幅方向に架設されたゲート18の上部で、かつ露光ヘッド100よりも上流側に垂設された2台のCCDカメラ182、184と、図示しないアライメント制御部を含んで構成されている。CCDカメラ182、184は、2次元CCDを撮像素子として備えるとともに、撮像時の光源として1回の発光時間が極めて短いストロボを備えており、このストロボの発光時のみ撮像が可能となるように、各CCD素子の受光感度が設定されている。アライメント制御部は、CCDカメラ182、184からの画像信号を処理し、各CCDカメラ182、184により撮像されたアライメントマークの位置に対応する位置情報を上記コントローラーへ出力するようになっている。
【0052】
一方、基板材料200の被露光面202上には、予め配線パターンに対応する潜像が形成される描画領域204が設定されており、この描画領域204に対応するアライメントマーク(図示省略)が四隅に形成されている。そして、CCDカメラ182、184は、その真下の撮像位置(読取位置)を、ステージ部材20に吸着保持されて所定の速度で搬送されて来る基板材料200が通過する際に、所定のタイミングでストロボを発光させ、このストロボからの光の反射光を受光することにより、基板材料200におけるアライメントマークを含む撮像範囲をそれぞれ撮像するようになっている。
【0053】
アライメントマークは、基板材料200の被露光面202に、円形の貫通孔又は凹部を設けることにより形成されており、これによって、ステージ部材20上の基板材料200の位置(描画領域)が検出されるようになっている。なお、CCDカメラは図示の2台に限定されるものではない。また、CCDカメラ182、184は、それぞれ基板材料200の異なる領域を撮像範囲としている。このため、それぞれのCCDカメラ182、184は、撮像対象となる基板材料200に形成されたアライメントマークの位置等に応じて、その位置の調整が可能とされている。なお、アライメントマークは貫通孔や凹部ではなく、基板材料200の被露光面202に予め形成されている配線パターンであるランド等を利用してもよい。
【0054】
[ステージ部材及び上下循環手段の構成]
次に、ステージ部材20及びその上下循環手段の構成について、図1乃至図7を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、ステージ部材20をステージ部材20A、ステージ部材20Bと区別して説明する場合は、それに合わせて、両方において同等のものをA、Bの英字を付して区別する場合がある。上記したように、ステージ部材20は所定厚さの略矩形平板状に形成され、その内部は空洞になっている。そして、その上面(表面)が基板材料200を載置するための平面状の載置面とされており、この載置面には、基板材料200を負圧によって吸着するためのエアー吸引用の小孔30が多数穿設されている。
【0055】
また、ステージ部材20の下面部には、ステージ部材20への負圧発生用ケーブルとなる、電源ライン又は空気配管を備えたケーブルベア40の一端(以下、「先端部」という)が接続されており、そのケーブルベア40の他端(以下、「基部」という)45には、同様に電源ライン又は空気配管を備えたケーブルベア50が接続されている。すなわち、ステージ部材20が、エアー吸引用の真空ポンプ等の真空発生装置(図示省略)を具備している場合は、その真空発生装置駆動用の電源ラインを備えたケーブルベア40、50となり、真空発生装置を具備していない場合は、別途設置される真空ポンプ等の真空発生装置(図示省略)と接続する空気配管を備えたケーブルベア40、50となる。
【0056】
各ケーブルベア40A、40Bは、それぞれその先端部がステージ部材20Aの側壁12寄り(後述する第1ガイド溝26とレール29の間)の下面部と、ステージ部材20Bの側壁14寄り(後述する第1ガイド溝26とレール29の間)の下面部に接続されており、上下に移動するステージ部材20A、20Bにそれぞれ追従して変形可能となるように、フレキシブルなチューブ等で構成されている。また、各ケーブルベア50A、50Bは、それぞれ側壁12、14の内側に形成された搬送方向(復帰方向)と平行なガイド溝36、38内に摺動可能に設けられており、ケーブルベア50A、50Bと上記基部45が、そのガイド溝36、38に沿って搬送方向及び復帰方向に移動可能となるように構成されている。
【0057】
したがって、各ステージ部材20A、20Bが上下方向、搬送方向、復帰方向へ移動しても、ケーブルベア40A、40B及びケーブルベア50A、50Bは、それに追従して移動可能である。よって、ケーブルベア40、50が絡まったり、邪魔になるような不具合は生じず、各ステージ部材20A、20Bの移動を阻害するような不具合は起きない。
【0058】
なお、ガイド溝36、38は、上記基部45の移動範囲分だけ形成され、ケーブルベア50A、50Bが、ガイド溝36、38内における上流側(下流側の場合もある)端部に穿設された貫通孔12B、14B(図7では側壁12のみ示されている)から外部へ取り出されるようにすることが望ましいが、ガイド溝36、38を側壁12、14の上流側(又は下流側)端部まで延設し、そこからケーブルベア50A、50Bが外部へ取り出されるようにしてもよい。何れにしても、ケーブルベア50が、撓み変形等により、ガイド溝36、38内からステージ部材20の下方等へ突出することがないように構成されており、ステージ部材20には、随時電力又は負圧が供給されるようになっている。
【0059】
また、側壁12の上面には、搬送方向(復帰方向)と平行に、ボールネジ46とガイドレール56が略全長に亘って設けられ、側壁14の上面にも、搬送方向(復帰方向)と平行に、ボールネジ48とガイドレール58が略全長に亘って設けられている。そして、ボールネジ46、48の上流側(又は下流側でもよいが)の端部には、それぞれ正逆回転可能なモーター52、54が取り付けられている。このモーター52、54は、図示しない搬送制御部から出力される駆動パルス信号により回転駆動するように構成されており、その搬送制御部は上記コントローラーに接続されている。
【0060】
また、そのボールネジ46、48の両端部近傍は、それぞれ一対の支持部47、49によって支持され、各支持部47、49同士の間のボールネジ46、48には、ステージ部材20A、20Bをそれぞれ搬送する上部搬送手段としてのリニア走行体42、44が螺合されて設けられている。リニア走行体42、44はそれぞれのステージ部材20A、20Bを搬送方向へ移動させるもので、リニア走行体42、44の外方側下部に穿設された、ネジ山を有する孔部に、ボールネジ46、48が螺合した状態で挿通されている。
【0061】
そして、リニア走行体42、44の内方側下部には、それぞれガイドレール56、58に摺動自在に嵌合される断面視略逆「凹」形状のガイド溝42A、44Aが形成されている。したがって、上記駆動パルス信号によりモーター52、54を駆動し、ボールネジ46、48を正逆方向に回転させることにより、リニア走行体42、44は、ガイドレール56、58に沿って搬送方向及び復帰方向に所定の速度(例えば露光時にあっては30mm/s)で移動可能となる構成である。
【0062】
また、ステージ部材20Aの側壁12に対向する側面部には、平面視で二股状をなすジョイント部22が突設され、ステージ部材20Bの側壁14に対向する側面部にも、平面視で二股状をなすジョイント部24が突設されている。そして、側壁12、14の上面に設けられたリニア走行体42、44の内方側上部には、各二股状ジョイント部22、24の間に鉛直方向から挿入されて嵌合するジョイント部42B、44Bがそれぞれ突設されている。
【0063】
したがって、ステージ部材20A、20Bが昇降することにより、ジョイント部42B、44Bとジョイント部22、24とがそれぞれ着脱自在に連結され、リニア走行体42、44が搬送方向へ移動することにより、ステージ部材20A、20Bが牽引されて搬送方向へ移動する構成である。つまり、ステージ部材20A、20Bのジョイント部22、24と、リニア走行体42、44のジョイント部42B、44Bとの連結は、鉛直方向には容易に外れるが、水平方向には外れない構成になっており、これによって、ステージ部材20A、20Bが搬送方向へ移動されるようになっている。
【0064】
このため、ステージ部材20A、20Bには、自走させる機構等を設ける必要がなく、その構成を簡略化することが可能となっている。なお、ステージ部材20A、20Bが下降することにより、それとの連結が解除されたリニア走行体42、44は復帰方向へ移動し、初期位置(搭載位置)において、ステージ部材20A、20Bが上昇することにより、再度それと連結され、順次ステージ部材20A、20Bを搬送方向へ移動させる構成になっている。
【0065】
また、ステージ部材20A、20Bにおいて、ケーブルベア40A、40Bの先端部が接続されている位置よりも外方側の下面部(ステージ部材20の両端下部)には、断面視略逆「凹」形状の一対の第1ガイド溝26が搬送方向(復帰方向)に沿って突設されており、ケーブルベア40A、40Bの先端部が接続されている位置よりも内方側の下面部には、断面視略逆「凹」形状の第2ガイド溝28を備えた一対のレール29が搬送方向(復帰方向)に沿って突設されている。
【0066】
そして、側壁12、14の上面略中央部には、内方側に所定幅で張り出し、かつ搬送方向に長い張出部12A、14Aが一体的に延設され、その張出部12A、14A上に、第1ガイド溝26が摺動可能に嵌合する上部ガイドレール32、34が、それぞれ搬送方向(復帰方向)に沿って、かつ張出部12A、14Aの全長に亘って突設されている。
【0067】
また、側壁12、14間の最下部には、所定厚さの平板状設置台60が、側壁12、14の長手方向(搬送方向及び復帰方向)と略同じ長さで、かつ側壁12、14間と略同じ幅で配設されており、図7の側面視で張出部12A、14Aの下方に当たる設置台60上には、第2ガイド溝28が摺動可能に嵌合する一対の下部ガイドレール62、64が、搬送方向(復帰方向)に沿って、かつ張出部12A、14A(上部ガイドレール32、34)と略同じ長さに突設されている。
【0068】
したがって、復帰方向へ移動するときの下部ガイドレール62、64の軌道幅が、搬送方向へ移動するときの上部ガイドレール32、34の軌道幅よりも狭くなっているが、このような構成にすると、ステージ部材20に接続したケーブルベア40が上部ガイドレール32、34及び下部ガイドレール62、64と干渉しないようにできる。つまり、ケーブルベア40は第1ガイド溝26と第2ガイド溝28(レール29)の間に接続され、幅方向において、張出部12Aと張出部14Aとの間には所定の間隙が空いているので、ステージ部材20が、その両端下部を上部ガイドレール32、34に支持されて搬送方向へ移動するときには、ケーブルベア40は張出部12Aと張出部14Aの間を通って移動することになる。
【0069】
そして、ステージ部材20が、下部ガイドレール62、64に沿って移動するときには、下部ガイドレール62、64に支持されるレール29(第2ガイド溝28)は、ケーブルベア40よりも内方側にあるので、そのケーブルベア40は下部ガイドレール62、64よりも外方側を移動することになる。このように、下部ガイドレール62、64の軌道幅を上部ガイドレール32、34の軌道幅とは異なるように(狭くなるように)すると、ケーブルベア40がステージ部材20の移動を妨げることなく追従移動できる。
【0070】
また、設置台60の上流側端部と下流側端部には、それぞれステージ部材20を昇降移動させる第1昇降機66と第2昇降機68が配設されている。これら第1昇降機66及び第2昇降機68は共に同じ構成であり、油圧等により所定高さ上下動する第1シリンダー66B及び第2シリンダー68Bをそれぞれ備えている。なお、この第1シリンダー66B及び第2シリンダー68Bが、本発明における第1昇降部材及び第2昇降部材の一例に当たる。
【0071】
第1シリンダー66A及び第2シリンダー68Bの上部には、それぞれ搬送方向(復帰方向)に長い矩形平板状の第1昇降台66A及び第2昇降台68Aが一体的に水平に取り付けられており、その第1昇降台66A及び第2昇降台68A上には、下部ガイドレール62、64と同じ間隔(軌道幅)の第1切替レール72、74及び第2切替レール76、78がそれぞれ突設されている。したがって、ステージ部材20は、第1昇降台66A及び第2昇降台68A上では第2ガイド溝28(レール29)を介して第1切替レール72、74又は第2切替レール76、78に支持される構成である。
【0072】
また、第1昇降台66A及び第2昇降台68Aの搬送方向の長さは、基板材料200の搬送方向の長さと、第1昇降台66A及び第2昇降台68Aが下降したときに、第1切替レール72、74及び第2切替レール76、78が、下部ガイドレール62、64と連続するように、即ち一体的に繋がるようにすることを考慮して決められる(図4参照)。このように、第1切替レール72、74及び第2切替レール76、78が、下部ガイドレール62、64と連続する(一体的に繋がる)ようになっていると、ステージ部材20の下部ガイドレール62、64への受け渡し(移動)が容易かつスムーズにできる。
【0073】
また、第1昇降台66A及び第2昇降台68Aの搬送方向(又は復帰方向)における内側の端部66C、68Cは、張出部12A、14Aの搬送方向(又は復帰方向)における端部12C、14C(図7では側壁12のみ示されている)と平面視で同一直線上か、あるいはそれよりも外側に位置していることが好ましい。これによれば、第1昇降台66A及び第2昇降台68Aが上昇したときに、それぞれ張出部12A、14Aと干渉しないので、レーザー露光装置10の幅方向を短く構成できる。
【0074】
なお、上部ガイドレール32、34から第2切替レール76、78へ、及び第1切替レール72、74から上部ガイドレール32、24へのステージ部材20の受け渡し時には、ステージ部材20の第2ガイド溝28が第1切替レール72、74又は第2切替レール76、78に支持されつつ、その第1ガイド溝26が上部ガイドレール32、34に支持される状態となるので、その移動も容易かつスムーズに行われる。
【0075】
また、下部ガイドレール62、64の間には、ステージ部材20を初期位置(搭載位置)へ、ある程度の高速で(一方のステージ部材が露光部を移動している間に、他方のステージ部材が撮像位置(読取位置)まで移動可能となるような速度、例えば秒速1m程度で)復帰移動させる下部搬送手段としてのベルトコンベア70が配設されている。ベルトコンベア70は、その搬送面(上面)がステージ部材20のレール29間の下面部と密接するように、その高さが規定されており、それによってステージ部材20が下部ガイドレール62、64に沿って復帰方向に搬送されるようになっている。なお、このような下部搬送手段は、ベルトコンベア70に限定されるものではなく、ある程度の高速(1m/s程度)でステージ部材20を移動させることができるものであれば、任意に構成して構わない。
【0076】
また、第2昇降機68の両側には、ステージ部材20を第2昇降台68A上からベルトコンベア70上へ送り出すための送出装置(図示省略)が配設されている。この送出装置は、例えばステージ部材20Aのジョイント部22及びステージ部材20Bのジョイント部24に係合する係合部を有し、この係合部がジョイント部22、24に係合して復帰方向に移動することにより、ステージ部材20を第2昇降台68A上から下部ガイドレール62、64及びベルトコンベア70上へ送り出すように構成されている。なお、送出装置の構成は、特に限定されるものではなく、例えば設置台60の搬送方向外側に配設され、ピストンロッド等の押込部材により、ステージ部材20を復帰方向へ押し込んで、第2昇降台68A上から下部ガイドレール62、64及びベルトコンベア70上へ送り出すような構成のものでもよい。
【0077】
また、ベルトコンベア70上から第1昇降台66A上への移動は、ベルトコンベア70上をある程度の高速(例えば1m/s)で搬送して来るステージ部材20の復帰方向への慣性力により実現可能となっている。したがって、第1昇降台66A上には、ステージ部材20を第1昇降台66A上の所定位置で停止させる停止手段(図示省略)が設けられている。この停止手段は、例えば第1昇降台66Aの第1切替レール72、74上に、単に突起等のストッパー(図示省略)を設けて構成してもよいが、第1昇降機66の両側等に別途ストッパー機能を有する停止装置(図示省略)を配設して構成しても構わない。何れにしても、ステージ部材20を第1昇降台66A上の所定位置で停止させられるものであれば、任意の停止手段を採用して構わない。
【0078】
また、上記と同様に、ステージ部材20を第1昇降台66A上へ送り出す送出装置(図示省略)を設けてもよい。この場合は、その送出装置に、第1昇降台66A上の所定位置でステージ部材20が停止するような停止機能を持たせることが望ましい。なお、この場合の送出装置も、ジョイント部22、24に係合する係合部を備えた送出装置に限定されるものではなく、例えば設置台60の復帰方向の外側に配設され、ステージ部材20をベルトコンベア70上から引き出すようにして第1昇降台66A上へ載置させる等の構成のものでもよい。
【0079】
[露光装置の動作]
以上のような構成のレーザー露光装置10において、次に、その一連の動作を図2乃至図6を参照しながら説明する。まず、初期位置(搭載位置)において、第1昇降台66Aが第1シリンダー66Bによって上昇位置に待機している。このとき、ステージ部材20Aは、第1切替レール72、74に第2ガイド溝28を介して支持されており、そのジョイント部22と、側壁12上のリニア走行体42のジョイント部42Bとが連結されている。
【0080】
そして、図示しないローダー(基板供給装置)によって、ステージ部材20Aの載置面上へ基板材料200Aが載置される。このとき、ステージ部材20Aにはケーブルベア40A、50Aを介して真空ポンプ等により負圧が供給されているので、載置面に穿設された多数の小孔30Aからエアーが吸引されており、その作用によって基板材料200Aが載置面上に密着状態で固定される。
【0081】
こうして、基板材料200Aがステージ部材20Aの載置面上に吸着保持されると、搬送制御部からの駆動パルス信号によりモーター52が駆動してボールネジ46が回転する。すると、リニア走行体42が、ガイドレール56に沿って搬送方向へ移動し、ステージ部材20Aが第1切替レール72、74から上部ガイドレール32、34へ第1ガイド溝26を介して乗り移りつつ搬送方向へ所定の速度で移動する。なお、このとき、ケーブルベア40Aは、張出部12Aと張出部14Aの間を通過する。そして、ゲート18に垂設されたCCDカメラ182、184によって、基板材料200Aの四隅に設けられたアライメントマークが撮像され、基板材料200Aの描画領域204の位置が検出される。
【0082】
すなわち、基板材料200AのアライメントマークがCCDカメラ182、184の撮像位置(読取位置)に達したら、ストロボを発光させ、CCDカメラ182、184によって被露光面202におけるアライメントマークを含む撮像領域を撮像する。このとき、CCDカメラ182、184により得られた撮像情報はアライメント制御部へ出力される。アライメント制御部は、撮像情報をアライメントマークの走査方向及び幅方向に沿った位置に対応する位置情報に変換し、この位置情報をコントローラーへ出力する。
【0083】
コントローラーは、アライメント制御部からのアライメントマークの位置情報に基づき、描画領域204に対応して設けられたアライメントマークの位置を判断し、このアライメントマークの位置から、描画領域204の走査方向及び幅方向に沿った位置と、描画領域204の走査方向に対する傾き量をそれぞれ判断する。つまり、コントローラーは、ステージ部材20A上の基板材料200Aの位置を判断するとともに、画像情報に基づいて、基板材料200Aにおける各アライメントマークの位置を判断し、その描画領域204を判断する。
【0084】
そして、コントローラーは、描画領域204の走査方向に沿った位置に基づいて描画領域204に対する露光開始のタイミングを算出するとともに、描画領域204の幅方向に沿った位置及び走査方向に対する傾き量に基づいて、配線パターンに対応する画像情報に対する変換処理を実行し、変換処理した画像情報をフレームメモリー内に格納する。ここで、変換処理の内容としては、座標原点を中心として画像情報を回転させる座標変換処理、幅方向に対応する座標軸に沿って画像情報を平行移動させる座標変換処理が含まれる。更に必要に応じて、コントローラーは、描画領域204の幅方向及び走査方向に沿った伸長量及び縮長量に対応させて画像情報を伸長又は縮長させる変換処理を実行する。
【0085】
このようにして得られた変換処理後の画像情報及び描画領域204の位置情報は、ステージ部材20Aに関連付けられてコントローラーのフレームメモリー内に一時記憶され、基板材料200Aがステージ部材20A上から(レーザー露光装置10から)次の工程へ搬送するための図示しない搬送装置へ送り出された後に、フレームメモリー内から消去される。
【0086】
一方、第1昇降台66Aの第1切替レール72、74からステージ部材20Aの第2ガイド溝28が外れたら、第1昇降台66Aは第1シリンダー66Bによって下降する。そして、ベルトコンベア70によって復帰搬送移動してきたステージ部材20Bが第1昇降台66A上へ移動する。すなわち、ベルトコンベア70上及び下部ガイドレール62、64上を所定の速度(1m/s)で搬送されて来たステージ部材20Bは、その復帰方向への慣性力と、第1昇降台66Aの第1切替レール72、74上に設けられたストッパー(図示省略)により、第1昇降台66A上に乗り移るとともに所定の位置で停止させられる。なお、図示しない送出装置により、ベルトコンベア70上及び下部ガイドレール62、64上から第1切替レール72、74上へステージ部材20Bを送り出し、所定の位置で停止させるようにしてもよい。
【0087】
ステージ部材20Bが第1昇降台66A上に完全に乗り移ったら、第1シリンダー66Bによって第1昇降台66Aを上昇させ、側壁14上のリニア走行体44のジョイント部44Bにステージ部材20Bのジョイント部24を連結させる。そして、上記と同様に次の基板材料200Bを、そのステージ部材20Bの載置面上に載置し、負圧によって小孔30Bからエアーが吸引されていることによる作用で、その載置面上に吸着保持させる。この状態を図2で示す。こうして、ステージ部材20B上に基板材料200Bが吸着保持されたら、リニア走行体44を所定の速度で搬送方向へ移動させ、ステージ部材20Bを搬送方向へ移動させる。そして、基板材料200BのアライメントマークをCCDカメラ182、184によって撮像する。
【0088】
一方、アライメントマークが撮像された基板材料200Aは、ステージ部材20A(リニア走行体42)が更に搬送方向に移動することにより、ゲート16に垂設されている露光ヘッド100の露光位置へ供給される。そして、所定の速度(例えば30mm/s)で移動しながら、CCDカメラ182、184による撮像を基にアライメント制御部によって位置検出された描画領域204が、配線パターンに応じた画像情報に基づいて露光され、基板材料200Aの描画領域204に配線パターン等の潜像(画像)が形成される。すなわち、基板材料200Aがステージ部材20Aと共に搬送方向へ移動されることにより、相対的に露光ヘッド100が復帰方向へ副走査されるので、基板材料200Aには、各露光ヘッド100毎に帯状の露光済み領域206(図8、図9参照)が順次形成される。
【0089】
ここで、その露光処理工程を具体的に説明すると、まず、コントローラーが、ステージ部材20A上の基板材料200Aの位置を判断し、フレームメモリー内に格納された描画領域204の位置情報に基づいて、描画領域204の先端が露光位置に達するタイミングを判断する。そして、その描画領域204の先端が露光位置に達するタイミングに同期して露光開始信号を画像情報処理部へ出力する。これにより、画像情報処理部は、フレームメモリーに記憶された画像情報を複数ライン分ずつ順次読み出し、読み出した画像情報に基づいて各露光ヘッド100毎に制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部は、その生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド100毎にDMD106のマイクロミラー110の各々をON状態あるいはOFF状態に制御する。
【0090】
こうして、DMD106のマイクロミラー110がON・OFF制御されたら、ファイバーアレイ光源112からDMD106にレーザー光が照射され、ON状態のマイクロミラー110に反射されたレーザー光が、レンズ系122、124により基板材料200Aの被露光面202上に結像される。つまり、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光が画素毎にON・OFFされて、基板材料200Aの描画領域204がDMD106の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光される。なお、ここで言う画像情報は、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータであり、本実施形態における露光ヘッド100による露光処理時間は15秒となっている。
【0091】
ステージ部材20A上の基板材料200Aの露光が終了すると、ステージ部材20Bは、すでにCCDカメラ182、184によって、それに搭載された基板材料200Bのアライメントマークが撮像され、その描画領域204の位置が検出される工程まで進んで来ているので、そのステージ部材20B上の基板材料200Bの露光が続いて開始される。つまり、コントローラーは、基板材料200Aの描画領域204に対する露光を完了すると、この描画領域204に対する場合と同様に、変換処理をした画像情報及び位置情報に基づいて、次の基板材料200Bの描画領域204に対する露光を実行する。
【0092】
一方、基板材料200Aへの露光が終了したステージ部材20Aは更にリニア走行体42によって搬送方向へ搬送され、上部ガイドレール32、34上から、第2シリンダー68Bによって上昇位置に待機している第2昇降台68Aの第2切替レール76、78上へ乗り移る。すなわち、第1ガイド溝26を介して支持されていた状態から第2ガイド溝28を介して支持される状態へ移行する。そして、ステージ部材20Aが完全に第2昇降台68A上に乗り移ると(基板材料200の取出位置に来ると)、ステージ部材20Aへの真空ポンプ等による負圧が解除され、ステージ部材20Aの載置面上から基板材料(プリント配線基板)200Aが図示しないアンローダー(基板取出装置)によって取り除かれる。そして、その基板材料(プリント配線基板)200Aは、次の工程へ図示しない搬送装置によって搬送される。
【0093】
基板材料200Aが取り除かれた第2昇降台68A上のステージ部材20Aは、第2シリンダー68Bによって下降し、リニア走行体42のジョイント部42Bからジョイント部22が外される。この状態を図3で示す。ジョイント部22が外されたリニア走行体42は、モーター52がボールネジ46を搬送時とは反対の方向に回転駆動することにより、元の位置(初期位置)へガイドレール56に沿ってある程度の高速で復帰移動させられる。このとき、リニア走行体42は側壁12上を移動し、かつステージ部材20Bのジョイント部24とは反対側の側面部にはジョイント部が設けられていないので、側壁14上を移動するリニア走行体44、即ちステージ部材20Bと衝突するような不具合は起きない。
【0094】
他方、ステージ部材20Aが載置された状態で最下部まで下降した第2昇降台68Aでは、その第2切替レール76、78が設置台60上の下部ガイドレール62、64と一体的に繋げられる。すなわち、第2切替レール76、78の復帰方向側の端面と、下部ガイドレール62、64の搬送方向側の端面とが略隙間なく正対する。すると、図示しない送出装置により、ステージ部材20Aが第2昇降台68Aの第2切替レール76、78上から下部ガイドレール62、64上及びベルトコンベア70上に送り出される。
【0095】
そして、下部ガイドレール62、64上及びベルトコンベア70上に送り出されたステージ部材20Aは、そのベルトコンベア70によって高速(例えば1m/s)で復帰方向へ移動させられ、下部ガイドレール62、64上から第1昇降台66Aの第1切替レール72、74上へ、上記ステージ部材20Bと同様にして移動させられる。この状態を図4で示す。なお、このとき、ケーブルベア40は、第2切替レール76、78、下部ガイドレール62、64、第1切替レール72、74の外方側を移動するため、邪魔になるような不具合はない。
【0096】
こうして、ステージ部材20Aが完全に第1昇降台66A上に載置されたら、第1シリンダー66Bによって第1昇降台66Aが上昇し、ステージ部材20Aのジョイント部22が、待機中のリニア走行体42のジョイント部42Bと連結する。そして、次の基板材料200Cがステージ部材20Aの載置面上に載置され、負圧により吸着保持される。この状態を図5で示す。
【0097】
基板材料200Cが吸着保持されたら、リニア走行体42が所定の速度で搬送方向へ移動し、基板材料200CのアライメントマークがCCDカメラ182、184によって撮像される。この状態を図6で示す。なお、ステージ部材20Aの露光終了後から、ここまでの工程が約15秒で完了するようになっており、ステージ部材20B上の基板材料200Bの露光が終了すると、すぐに、ステージ部材20A上の新たな基板材料200Cの露光が開始されるようになっている。
【0098】
また、ステージ部材20B上に吸着保持されている基板材料200Bの露光が終了したら、ステージ部材20Bも、ステージ部材20Aと同様に、図3、図4、図5で示す工程で復帰動作をし、次の新たな基板材料がその載置面に載置されて、上記動作を繰り返し行うことは言うまでもない。こうして、このレーザー露光装置10は、絶え間なく(時間間隔を空けることなく)露光処理が行われるようになっており、露光ヘッド100の稼働率が向上されるようになっている。したがって、プリント配線基板の製造効率を向上させることができる。
【0099】
ここで更に、1基のステージ部材が同じ高さ位置(同一面上)で往復移動(水平移動)しながら露光処理をする従来のレーザー露光装置と、2基のステージ部材が上下に循環移動しながら露光処理をする本発明に係るレーザー露光装置10の1枚の基板材料を露光処理する際のタクトタイムを表1で示す。この表1から判るように、本発明のレーザー露光装置10では、従来に比べ、1枚の基板材料を露光する時間が12秒も短縮されている。すなわち、1枚のプリント配線基板を製造する時間が従来の3/5に低減されており、製造効率が向上されていることが判る。
【0100】
【表1】
Figure 2005024956
【0101】
以上、何れにしても上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一例として、プリント配線基板の素材となる基板材料200を露光するレーザー露光装置10について説明をしたが、本発明に係る画像形成装置は、基板材料200を露光するレーザー露光装置10に限定されるものではなく、PS板、CT刷板等の感光性印刷板、感光紙等の感光材料を露光する露光装置等にも適用できる。また、これらを露光するための光ビームとしては、レーザービーム以外に可視光線、X線等も用いることができる。更に、本発明に係る画像形成装置は、インクジェット方式の画像形成装置にも適用できる。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、記録媒体を移動させつつ、その記録媒体に対して画像を形成する画像形成処理を効率よく行うことができる。したがって、その製造効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図2】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図3】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図4】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図5】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図6】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図
【図7】本発明に係るレーザー露光装置の構成を示す概略側面図
【図8】露光ヘッドを示す概略斜視図
【図9】(A)基板材料に形成される露光済み領域を示す説明図
(B)露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す説明図
【図10】デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図
【図11】(A)DMDの動作を説明するための説明図
(B)DMDの動作を説明するための説明図
【図12】(A)DMDを傾斜配置しない場合の露光ビームの走査線を示す概略平面図
(B)DMDを傾斜配置する場合の露光ビームの走査線を示す概略平面図
【図13】露光ヘッドの構成を示す概略斜視図
【図14】(A)露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の概略断面図
(B)(A)の概略側面図
【図15】(A)ファイバーアレイ光源の構成を示す概略斜視図
(B)(A)の部分拡大図
(C)レーザー出射部における発光点の配列を示す説明図
(D)レーザー出射部における発光点の配列を示す説明図
【図16】マルチモード光ファイバーの構成を示す説明図
【図17】合波レーザー光源の構成を示す概略平面図
【図18】レーザーモジュールの構成を示す概略平面図
【図19】レーザーモジュールの構成を示す概略側面図
【図20】レーザーモジュールの構成を示す概略正面図
【符号の説明】
10 レーザー露光装置(画像形成装置)
12、14 側壁
20 ステージ部材
22、24 ジョイント部
26、28 ガイド溝
32、34 上部ガイドレール
36、38 ガイド溝
40 ケーブルベア
42、44 リニア走行体(上部搬送手段)
50 ケーブルベア
56、58 ガイドレール
62、64 下部ガイドレール
66 第1昇降機(第1昇降手段)
68 第2昇降機(第2昇降手段)
70 ベルトコンベア(下部搬送手段)
72、74、76、78 切替レール
100 露光ヘッド
182、184 CCDカメラ
200 基板材料(記録媒体)
202 被露光面
204 描画領域

Claims (5)

  1. 搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、取出位置で画像が形成された記録媒体を該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、
    前記ステージ部材が2つ設けられるとともに、
    一方のステージ部材が記録媒体を搭載して、画像形成部を通過している間に、他方のステージ部材が画像形成部の下方を前記取出位置から前記搭載位置へ移動する上下循環手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記上下循環手段が、
    前記ステージ部材を搭載位置から取出位置まで移動可能に支持する上部ガイドレールと、
    前記ステージ部材と着脱可能とされ、該ステージ部材を前記上部ガイドレールに沿って搭載位置から取出位置まで移動させる上部搬送手段と、
    前記上部ガイドレールの下方に配置され、前記ステージ部材を取出位置から搭載位置まで移動可能に支持する下部ガイドレールと、
    前記ステージ部材を前記下部ガイドレールに沿って取出位置から搭載位置まで移動させる下部搬送手段と、
    前記搭載位置に設けられ、前記下部ガイドレールに沿って移動してきたステージ部材を上昇させて、前記上部ガイドレールへ渡す第1昇降手段と、
    前記取出位置に設けられ、前記上部ガイドレールに沿って移動してきたステージ部材を下降させて、前記下部ガイドレールへ渡す第2昇降手段と、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記上部ガイドレールと前記下部ガイドレールとの軌道幅を異なるようにし、
    前記ステージ部材に、
    前記上部ガイドレールに係合する第1ガイド溝と、
    前記下部ガイドレールと係合する第2ガイド溝と、を形成したことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1昇降手段が、
    前記第2ガイド溝が係合する切替レールが設けられた第1昇降台と、
    前記第1昇降台を下降させたときに、前記切替レールと前記下部ガイドレールとのレベルを合わせ、前記第1昇降台を上昇させたときに、前記第1ガイド溝と前記上部ガイドレールとのレベルを合わせる第1昇降部材と、で構成され、
    前記第2昇降手段が、
    前記第2ガイド溝が係合する切替レールが設けられた第2昇降台と、
    前記第2昇降台を上昇させたときに、前記切替レールと前記第2ガイド溝とのレベルを合わせ、前記第2昇降台を下降させたときに、前記切替レールと前記下部ガイドレールとのレベルを合わせる第2昇降部材と、で構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記上部搬送手段が、前記ステージ部材の移動方向両側にそれぞれ設けられたリニア走行体を有し、前記一方のステージ部材には、一方のリニア走行体と連結可能な連結部が形成され、前記他方のステージ部材には、他方のリニア走行体と連結可能な連結部が形成されていることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の画像形成装置。
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