JP2005024300A - 蛍光x線分析装置のフローセル - Google Patents

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Yutaka Tezuka
裕 手塚
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Abstract

【課題】微量成分を高精度かつ再現性良く測定する。
【解決手段】短円柱状の基体1の上に窓枠4が固定され、窓枠4の上部には窓材としてベリリウム薄板8が取り付けられている。ベリリウム薄板8と基体1、窓枠4で囲まれた空間は試料室9とされ、試料室9に面する基体1には試料流入孔10、試料排出孔11が設けられている。基体1、窓枠4はフッ素樹脂から成っている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析室やオンラインで用いられる蛍光X線分析装置のフローセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
蛍光X線分析装置は、試料に一次X線を照射した際に発生する二次X線である蛍光X線を検出して試料中に含まれる微量成分やその濃度を測定する装置であり、試料が液体の場合にはフローセルが用いられ、フローセルが備える薄膜から成る窓を通して試料室に充填された液体試料にX線を照射し、試料から発生する蛍光X線を検出する。
【0003】
また、分析室やオンラインの自動分析システムに用いられる蛍光X線分析用フローセルでは、基体の主要部分はステンレス鋼、黄銅等の金属材料で形成され、窓にはX線の吸収率の低いポリエステルやポリカーボネート等の高分子薄膜が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなフローセルの液体試料に、窓を介して一次X線を照射すると、液体試料以外の容器を構成する金属材料の内表面から一次X線の反射や強度の高い二次X線が発生して、検出器に入射したり、これらの散乱X線が液体試料中の原子を二次励起するなどして、検出すべき液体試料からの蛍光X線のSN比は著しく低下する。
【0005】
SN比が低下すると、例えば数年内に硫黄分の上限が現在の50ppmから10ppmに引き下げられる予定のガソリン、軽油等の分析は困難であり、精度、再現性共に高いフローセルの開発が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、X線の散乱能の高い金属製の試料容器に代り、X線を透過し易い材料から成る蛍光X線分析装置のフローセルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る蛍光X線分析装置のフローセルは、基体と窓枠と窓材に囲まれた試料室に入れた液体試料に、前記窓材を介してX線を照射し発生する蛍光X線を検出して前記液体試料中の成分を分析するフローセルにおいて、前記基体、窓枠をフッ素樹脂材料又はポリアセタール樹脂材料で形成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は実施の形態に係るフローセルの断面図、図2は基体の平面図である。フッ素樹脂(テフロン(登録商標)等)で形成された短円柱状の基体1には、Oリング溝2,ボルト穴3が形成されている。この基体1の上に、同材質の短円筒状の窓枠4がOリング5、ボルト6を介して固定されている。窓枠4の上部にはOリング7を介して窓材としてベリリウム薄板8が取り付けられ、ベリリウム薄板8と基体1、窓枠4で囲まれた空間はは試料室9とされている。
【0009】
この試料室9に面する基体1には2個の孔10、11が形成され、一方は試料流入孔10、他方は試料排出孔11とされ、それぞれジョイント12、13を介して外部の管体14、15に接続されている。また、基体1の中心部には温度測定端挿入用の孔部16が設けられている。なお、孔17は基体1を固定するためのボルト孔である。なお、ボルト6、ジョイント12、13も基体1と同材質とすることが好ましい。
【0010】
本実施の形態に係るフローセルは、それを形成する基体1、窓枠4、その他の部品が、窓材を除いてほぼフッ素樹脂製から成っており、フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリフッ化/ビニリデン等の何れでも良いが、主にテフロン(登録商標)が使用される。又は、ポリアセタール樹脂材料(登録商標ジュラコン)であっても、同様な性能を発揮することができる。或いは、ポリアセタール樹脂材料の基材に、フッ素樹脂をコーティングしてもよい。
【0011】
このフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂材料により形成されるフローセルは、ステンレス鋼などの金属製に比べてX線の透過率が高いため、X線は透過して散乱が生じ難く、X線は液体試料のみで蛍光X線に変換され、SN比の高い信号を検出することができる。また、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂材料は金属に比較して腐食し難い。
【0012】
また、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂材料は表面張力、摩擦係数が共に低いため、表面に異物が付着し難くなり、試料交換時にフローセルの内部洗浄が極めて容易になる。
【0013】
また、窓材は高分子膜でも支障はないが、X線の透過性が極めて良好なベリリウム薄板8が好適に使用される。更に、ベリリウム薄膜9のピンホールを埋めるために、少なくとも試料室9の面側に同材料のベリリウム膜を蒸着することが望ましい。更に、その上にホウ素の蒸着膜を形成すると腐食が防止される。
【0014】
ここで、基体1等に使用するフッ素系樹脂はX線を透過し易く、外部に漏洩する虞れがあるため、フローセルの周囲には、必要な間隔を置いて鉛等の重金属から成る遮蔽板を設置することが望ましい。
【0015】
使用に際しては、液体試料は試料流入孔10から試料室9内に充填され、液体試料にX線源から一次X線を照射すると蛍光X線が励起され、この蛍光X線の分光強度を分析するなどして、蛍光X線による成分分析等を行うことができる。このとき、必要に応じて孔部16にはサーミスタ等の測温体を挿入して温度を測定する。
【0016】
測定終了後は液体試料を試料排出孔11から排出し、試料流入孔10から試料室9に有機溶媒を注入して洗浄する。洗浄後に、空気を通過させて試料室9内を乾燥させれば、再び液体試料を注入して、次の測定を行うことができる。
【0017】
このようにフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂で形成されたフローセルは、分析室用或いはオンライン用の何れの蛍光X線分析装置においても使用可能であるが、検出器もエネルギ分散型、波長分散型の何れとも組合わせることができる。従って、汎用蛍光X線分析装置のみならず、例えば硫黄分析計のように単目的の分析計にも応用可能であることは云うまでもない。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る蛍光X線分析装置のフローセルは、基体、窓材をフッ素系樹脂又はポリアセタール樹脂材料により形成したので、基体、窓材による散乱X線が少ないため、SN比の高い信号を観測することができ、また試料室を始めとする各部材の洗浄も容易になり、試料交換時の表面汚染も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】フローセルの断面図である。
【図2】フローセルの平面図である。
【符号の説明】
1 基体
4 窓枠
6 ボルト
8 ベリリウム薄板
9 試料室
10 試料流入孔
11 試料排出孔
12、13 ジョイント
14、15 外部管体
16 温度測定端挿入孔

Claims (3)

  1. 基体と窓枠と窓材に囲まれた試料室に入れた液体試料に、前記窓材を介してX線を照射し発生する蛍光X線を検出して前記液体試料中の成分を分析するフローセルにおいて、前記基体、窓枠をフッ素樹脂材料又はポリアセタール樹脂材料で形成したことを特徴とする蛍光X線分析装置のフローセル。
  2. 前記基体と窓材を組み付ける部材を前記フッ素樹脂材料又はポリアセタール樹脂材料で形成したことを特徴とする請求項1に記載の蛍光X線分析装置のフローセル。
  3. 前記窓材にベリリウム薄板を使用し、該ベリリウム薄板の少なくとも前記試料側の面はベリリウムの蒸着膜で被覆したことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光X線分析装置のフローセル。
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