JP2005024203A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Tetsuya Saito
哲哉 斎藤
Yoshito Kimura
義人 木村
Makoto Oyamada
真 小山田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/25Control of valves
    • F25B2600/2511Evaporator distribution valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2317/00Details or arrangements for circulating cooling fluids; Details or arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces, not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2317/04Treating air flowing to refrigeration compartments
    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification
    • F25D2317/0413Treating air flowing to refrigeration compartments by purification by humidification

Abstract

【課題】冷蔵室が直接冷却方式の冷蔵庫において、庫内を高湿度に保ち庫内の温度ムラを抑え食品を保鮮できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】圧縮機8と、凝縮器9と、キャピラリ10と、断熱材内に配設した直接冷却方式の第一の蒸発器11と、電子膨張弁13と、冷凍室6内に配設した第二の蒸発器12とを直列に接続し、第一の蒸発器11の蒸発温度を電子膨張弁13により制御するものであり、第一の蒸発器11を高蒸発温度化することができるので、冷蔵室4の内箱の表面温度を必要最小限の低温とした状態で冷蔵室4の冷却を行うことが可能となる。その結果、内箱表面にとられる冷蔵室4庫内の水分量を最小限に抑えることが可能となり、冷却時も食品を高湿に保つことが可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室を直接冷却方式で冷却する冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫としては、冷蔵庫内箱に冷却器を設け、冷蔵室の冷却を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
以下図面を参照しながら上記従来の冷凍冷蔵庫を説明する。
【0004】
図15において、冷蔵庫本体1は冷蔵庫内箱2と冷蔵庫内箱3との間に断熱材が充填されて構成されている。上から冷蔵室4、野菜室5、冷凍室6を有しており、前面は図示しない開閉扉となっている。冷蔵室4と野菜室5の冷蔵庫内箱2には、上下、左右、後の壁面に接して冷却パイプ7(蒸発器)が配置されている。また、冷凍室6内には冷凍室用蒸発器を設け、冷蔵室4、野菜室5と冷凍室6はそれぞれ独立して冷却するものである。そして、冷却パイプ7を通る冷媒の蒸発潜熱により冷蔵庫内箱2の壁面が直接冷却され上下、左右、後壁が冷却壁面となり冷蔵室4を冷却する。冷蔵室内の一部に設けた冷却室内にフィンタイプの蒸発器と冷却用ファンで冷蔵室4を冷却する間接冷却方式と比較して食品に冷風を直接当てることなく冷却するので食品の乾燥を抑えられるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−28257号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、冷蔵室4冷却時には冷却パイプ7の作用により冷蔵庫内箱2の表面がかなり低温となるために冷蔵室4庫内の水分が壁面にとられるため、間接冷却方式と比較すると食品の乾燥は抑制されるものの十分ではなかった。また、冷却パイプ7が配設された側の冷蔵室内箱2近傍が低温となるので冷蔵室4庫内の温度むらが大きいという課題があった。
【0007】
とくに近年、冷凍冷蔵庫は食品の多様化や、より新鮮さを保つために温度帯の異なる貯蔵室を多数有し、貯蔵室毎にきめ細かな温度管理、湿度管理が要求されている。
【0008】
本発明は従来の課題を解決するもので、冷蔵室が直接冷却方式の冷蔵庫において、庫内を高湿度に保ち庫内の温度ムラを抑え食品を保鮮できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫本体において、圧縮機と、凝縮器と、第一の減圧手段と、前記冷蔵室内もしくは冷蔵室内箱と冷蔵庫外箱の間の断熱材内に配設した直接冷却方式の第一の蒸発器と、冷媒流量制御手段と、前記冷凍室内に配設した第二の蒸発器とを直列に接続し、前記第一の蒸発器の蒸発温度を前記冷媒流量制御手段により制御するものであり、第一の蒸発器と第二の蒸発器の間に設けた冷媒流量制御手段により第一の蒸発器を高蒸発温度化することができるので、冷蔵室の内箱の表面温度を必要最小限の低温とした状態で冷蔵室の冷却を行うことが可能となる。その結果、内箱表面にとられる冷蔵室庫内の水分量を最小限に抑えることが可能となり、冷却時も食品を高湿に保つことが可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、冷蔵室内に冷蔵室温度検知手段を設け、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とし、所定の温度以下であるときは冷媒流量を制御するものであり、冷蔵室の負荷が大きい時は第一の蒸発器の温度を低温にし速やかに冷却し、冷蔵室の負荷が小さい時は第一の蒸発器の温度を高温にし高湿冷却をすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、能力可変型圧縮機により前記冷凍室の温調制御を行うものであり、必要に応じた蒸発温度、冷凍能力を得ることができ、冷蔵室と冷凍室の温調の独立制御が可能となる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記流量制御手段を制御し、前記圧縮機の運転を行いながら前記第一の蒸発器の除霜を行うものであり、第一の蒸発器の除霜を冷凍室の冷却を行いながらすることが可能となり、冷凍室の食品の温度上昇を抑えることが可能となる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記冷蔵庫内箱と前記冷蔵庫外箱間の断熱材内に真空断熱材を配設したものであり、熱伝達率の小さい真空断熱材による断熱性能向上により冷蔵室の冷却負荷量が低減できるので第一の蒸発器の必要冷却能力が小さくなり、更なる第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記冷蔵庫外箱間に配設したものであり、温度差の大きい低温となる第一の蒸発器と冷蔵庫周囲温度となる冷蔵庫外箱間に真空断熱材を配設することにより、さらに断熱性能が向上するので第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器に直接貼り付けたものであり、より確実に温度の大きい第一の蒸発器と冷蔵庫外箱間の断熱性能を向上することが可能となり、また、第一の蒸発器と真空断熱材をユニットとして冷蔵庫製造行程に供給することにより作業性が向上する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記凝縮器との間に配設したものであり、圧縮機運転中にもっとも温度差が大きくなり熱の移動が大きい部分である高温の凝縮器と低温の第一の蒸発器の間に真空断熱材を配設することにより、圧縮機運転中の冷蔵室への負荷を大幅に低減できるのでさらに第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の発明において、冷蔵室冷却用ファンを前記冷蔵室庫内に配設し、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止するものであり、庫内の負荷が大きく冷蔵室を速やかに冷却する必要がある場合は、冷蔵室冷却用ファンの作用により第一の蒸発器の熱伝達率が大幅に向上するので速やかに冷蔵室を冷却することが可能となり、スピード冷却と高湿冷却の両立が可能となる。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とするとともに前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を制御するとともに前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止するものであり、冷蔵室を速やかに冷却する必要がある庫内の負荷が大きい場合は、冷媒流量を最大とし第一の蒸発器を低温とした状態で冷蔵室冷却用ファンを運転するのでさらに速やかに冷蔵室を冷却することが可能となる。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、第一の蒸発器と冷媒流量制御手段とからなる流路をバイパスするように、凝縮器の下流から分岐し第二の蒸発器の上流で合流するバイパス配管を設けたものであり、冷凍室のみを冷却する回路を設けることにより冷凍室の負荷が大きい場合に冷凍室を速やかに冷却することが可能となる。また、冷蔵室の冷却が不要な場合であっても冷凍室の冷却を行えるので冷蔵室と冷凍室の独立制御が容易となる。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の発明において、冷媒として可燃性自然冷媒を用いたものであり、従来の直接冷却方式の冷蔵庫では冷媒封入量が増大し、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度が大きかったが、第一の蒸発器を高蒸発温度化し、蒸発器の冷却能力を抑制することにより必要冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度を低減できる。また、真空断熱材を配設する場合は、冷蔵室の冷却負荷が小さくなるのでさらに高蒸発温度化により第一の蒸発器の冷却能力を抑制することができ、必要冷媒量を削減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図14を用いて説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図であり、図2は冷凍サイクルを示すモリエル線図である。
【0023】
図1において、冷蔵庫本体1は、上部に比較的高温の区画である冷蔵室4を、下部に比較的低温の冷凍室6を配置してあり、例えばウレタンのような断熱材で周囲と断熱して構成している。食品等の収納物の出し入れは図示しない断熱ドアを介して行われる。
【0024】
冷蔵室4は冷蔵保存のために通常1〜5℃で設定されているが、保鮮性向上のため若干低めの温度、例えば−3〜0℃で設定されることもあり、収納物によって、使用者が自由に上記のような温度設定を切り替えることを可能としている場合もある。また、ワインや根野菜等の保鮮のために、例えば10℃前後の若干高めの温度設定とする場合もある。
【0025】
冷凍室6は冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、保鮮性向上のためより低温の温度、例えば−30〜−25℃で設定されることもある。
【0026】
冷凍サイクル14は圧縮機8と凝縮器9と第一の減圧手段である例えばキャピラリ10と第一の蒸発器11と冷媒流量制御手段である例えばパルスモータで駆動する電子膨張弁13と第二の蒸発器12とを順次接続した構成となっている。
【0027】
第一の蒸発器11は冷蔵室4側の冷蔵庫内箱2と冷蔵庫外箱3内のウレタン内に配設された、例えばアルミ配管とアルミプレートで構成された直接冷却方式の蒸発器である。
【0028】
また、第二の蒸発器12は冷凍室6内に配設された、例えばアルミ配管とアルミプレートで構成された直接冷却方式の蒸発器である。
【0029】
さらに圧縮機8は例えばインバーターによる回転数制御で冷媒循環量を制御し冷凍能力を変化させることができる能力可変型としてある。
【0030】
冷凍サイクル14内を循環する冷媒として、可燃性自然冷媒を用いている。
【0031】
また、冷蔵室4と冷凍室6には区画内温度を検知する、例えばサーミスタである温度検知手段Th1、Th2を設けてあり、また、第一の蒸発器11には蒸発器温度を検知する、例えばサーミスタである温度検知手段Th3を設けてあり、さらに、圧縮機8と電子膨張弁13を制御する制御手段C1を備えている。
【0032】
ここで、冷凍サイクル14の動作を図2に示すモリエル線図を用いて説明する。なお、符号h1からh7はそれぞれ比エンタルピを表している。
【0033】
圧縮機8の動作により冷媒が圧縮され高温高圧の冷媒となり吐出される(h1→h2)。その後、凝縮器9にて放熱して凝縮液化しキャピラリ10に至る(h2→h3)。キャピラリ10に流入した冷媒は図示しないサクションラインと熱交換しながら減圧されて第一の蒸発器11に至る(h3→h4)。第一の蒸発器11に流入した冷媒は、冷蔵室4内の空気と冷蔵庫内箱2を通して積極的に熱交換し蒸発気化し冷蔵室4は冷却される(h4→h5)。第一の蒸発器11内で蒸発気化した冷媒は、電子膨張弁13の冷媒流量制御作用によりさらに減圧されて第二の蒸発器12に流入する(h5→h6)。
【0034】
第ニの蒸発器12に流入した冷媒は、冷凍室6内の空気と積極的に熱交換し蒸発気化し冷凍室6は冷却される。(h6→h7)また、第一の蒸発器11の冷凍効果Δhe1(h5―h4)と第二の蒸発器12の冷凍効果Δhe2(h7−h6)の比は冷蔵室4と冷凍室6が周囲環境温度により受ける熱量の比に相当する値となる。
【0035】
また、電子膨張弁13の減圧作用により、第一の蒸発器11の圧力Pe1は第二の蒸発器12の圧力Pe2より高圧となり、第一の蒸発器11を第二の蒸発器12より高蒸発温度化することが可能となる。冷蔵室4を第一の蒸発器11を高蒸発温度化した状態で冷却することにより、冷却時に冷蔵庫内箱2にとられる冷蔵室4庫内の水分量を最小限に抑えることが可能となり、冷却時も食品を高湿に保つことができる。
【0036】
また、冷蔵庫内箱2の温度低下抑制により冷蔵室4内の温度むらを小さくすることが可能となる。
【0037】
なお、電子膨張弁13をパルスモータ駆動とする駆動時にのみ電子膨張弁13は通電されるので省エネルギー化が図れる。
【0038】
また、第一の減圧手段をキャピラリ3としたが電子膨張弁とすると電子膨張弁13との組み合わせでさらにフレキシブルに冷媒の流量制御が可能となる。
【0039】
なお、冷媒流量制御手段をパルスモータで駆動する電子膨張弁13としたがキャピラリとすると低コスト化が図れる。
【0040】
また、第一の蒸発器11をウレタン内に配設するとしたが冷蔵室4内に配設すると冷却能力が向上するので更なる高蒸発温度化が可能となり、さらに食品の乾燥を抑制することができる。
【0041】
なお、第一の蒸発器11をロールボンド方式にすることにより冷却能力が向上するので更なる高蒸発温度化が可能となり、さらに食品の乾燥を抑制することができる。
【0042】
また、第一の蒸発器11を冷媒配管を直接冷蔵庫内箱2に貼り付ける仕様とすると低コスト化が図れる。
【0043】
なお、第二の蒸発器12をアルミ配管とアルミプレートで構成された直接冷却方式の蒸発器であるとしたが、冷凍室6を冷却用ファンの作用で冷却する間接冷却方式の蒸発器としてもよい。この場合、冷蔵室4の温調を電子膨張弁13による冷媒の流量制御で行い、冷凍室6の温調を冷却用ファンによる風量制御で行うことができるので、それぞれの部屋の独立制御が可能となる。
【0044】
また、従来の直接冷却方式の冷蔵庫では冷媒封入量が増大し、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度が大きかったが、第一の蒸発器11を高蒸発温度化し、蒸発器の冷却能力を抑制することにより必要冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度を低減できる。
【0045】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2におけるタイムチャートであり、図4は同実施例の冷凍サイクルを示すモリエル線図である。
【0046】
冷蔵室4冷却中に、ドア開閉等で冷蔵室4の負荷が増大し冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t1H)以上を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、電子膨張弁13を全開として冷媒の流量を最大にする。(T1)
電子膨張弁13による減圧作用がなくなるので第一の蒸発器11の圧力Pe1と第二の蒸発器12の圧力Pe2は同等圧力Pe3となる。
【0047】
このとき図4に示すように、第一の蒸発器11の圧力Pe3は電子膨張弁13による冷媒流量制御時の圧力Pe1より低圧となるので、第一の蒸発器11の温度は冷媒流量制御時と比較して低温となる。その後、冷蔵室4の冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t1L)以下を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、電子膨張弁13の開度を調整し、再び第一の蒸発器11を高蒸発温度化した冷却を開始する。(T2)
このときの電子膨張弁13の開度は、第一の蒸発器11の温度検知手段Th3により検出される値が予め設定された所定の温度になるように制御される。
【0048】
このように、第一の蒸発器11の冷却能力すなわち蒸発温度を電子膨張弁13の作用により冷蔵室4の負荷に対応して可変することにより、冷蔵室4の負荷が大きい時は速やかに庫内を冷却し、冷蔵室4の負荷が小さい時は高湿冷却をすることができる。
【0049】
なお、電源投入時においても、冷蔵室4の冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t1L)以下を検知するまで電子膨張弁13を全開とし、その後開度を調整し冷媒流量制御を開始すると、冷蔵室4の温度が低温で冷凍室6の温度がまだ下がりきっていない場合でも、冷蔵室4の冷却能力を抑えることにより冷凍室6の冷却を継続することが可能となる。
【0050】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3におけるタイムチャートである。
【0051】
冷凍室6冷却中に、ドア開閉等で冷凍室6の負荷が増大し冷凍室温度検知手段Th2が予め設定された所定の温度(t2H)以上を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、インバーター制御により圧縮機8の能力を可変する場合は、圧縮機8の回転数を今までの値HZ1からHZ2に引き上げる。(T3)
その後、冷凍室6の冷凍室温度検知手段Th2が予め設定された所定の温度(t2L)以下を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、圧縮機8の回転数を今までの値HZ2からHZ1に引き下げる。(T4)
このように、圧縮機8の能力を冷凍室6の負荷に対応して圧縮機8の回転数により可変することにより、冷凍室6の負荷が大きい時は速やかに庫内を冷却することが可能となる。
【0052】
また、実施の形態2に示すように、冷蔵室4の温度制御は第一の蒸発器11の蒸発温度を電子膨張弁13の作用により可変して行うので、冷蔵室4と冷凍室6の温調を独立制御することが可能となる。
【0053】
なお、圧縮機8の能力可変手段を回転数制御としたが、ピストンのストローク制御としても同様の効果が得られる。
【0054】
また、圧縮機のON/OFFを冷蔵室の温度で制御する従来の直接冷却方式の冷蔵庫においては、周囲温度が低く圧縮機の運転率が低下する場合、冷凍室の庫内温度維持を目的に冷蔵室内に配設されたヒータを圧縮機停止時に通電して強制的に冷蔵室に負荷を与えて運転率を確保するという冷却方式をとっていた。しかしながら、この冷却方式においてはヒータの入力および冷蔵室の庫内負荷の増大により消費電力量の増加を招くという大きな課題があった。
【0055】
本実施例においては、冷蔵室4の温度が低下して冷蔵室4の冷却が必要となくなった時、第一の蒸発器11の温度検知手段Th3により検出される値が冷蔵室4温度となるように電子膨張弁13の開度を制御すると、冷蔵室4を冷却しない状態で冷凍室6の冷却を行うことが可能となる。その結果。従来のヒータ入力の低減もしくは廃止が可能となり、消費電力量の低減および低コスト化が図れる。
【0056】
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4におけるタイムチャートである。
【0057】
冷蔵室4冷却中に、圧縮機8が所定時間以上連続運転したことを検知すると第一の蒸発器11の温度検知手段Th3により検出される値の設定温度を冷却時のt3Lから0℃以上の例えば2℃であるt3Hに書き換えるように制御手段C1が信号を送り電子膨張弁13の開度が絞られる。これにより、冷蔵室4側壁面に付着した霜の除霜が開始される。(T5)
その後、温度検知手段Th3がt3H以上を検知すると除霜が終了したとみなし、温度検知手段Th3により検出される値の設定温度をt3Hから冷却時の設定温度であるt3Lに書き換えるように制御手段C1が信号を送り電子膨張弁13の開度が開けられ、再び冷蔵室4の冷却が開始される。(T6)
また、冷蔵室4冷却時に第一の蒸発器11の温度検知手段Th3により検出される値の設定温度t3Lが0℃以上の場合は、冷却しながら霜がつかない状態であるので圧縮機8が所定時間異常連続運転しても設定温度t3Lの変更は行わない。
【0058】
これにより冷蔵室4側壁面に付着した霜の除霜を冷凍室6の冷却を行いながらすることが可能となり、冷凍室6の食品の温度上昇を抑えることが可能となる。なお、冷蔵室4内に第一の蒸発器11が配設された場合は第一の蒸発器11の除霜を行うことが可能となる。
【0059】
(実施の形態5)
図7および図8は本発明の実施の形態5における冷蔵庫の断面図である。
【0060】
例えばシート状無機繊維集合体からなる芯材と芯材を覆うガスバリア性フィルムで構成される真空断熱材15を、冷蔵庫内箱2と冷蔵庫外箱3の間に配設している。
【0061】
冷蔵庫本体1の製造にあたっては、真空断熱材15をあらかじめ例えば冷蔵庫外箱3に直接的に接着固定したあと、硬質ウレタンフォームの原料を注入して一体発泡を行う。接着手段としては、真空断熱材15表面に両面テープを貼り付けて冷蔵庫外箱3と接着させる手段や、ホットメルト接着剤を真空断熱材15表面に散布して貼り付ける手段がある。熱伝達率の小さい真空断熱材15による断熱性能向上により冷蔵室4の冷却負荷量が低減でき第一の蒸発器11の必要冷却能力が小さくなる。その結果、更なる第一の蒸発器11の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室4をさらに高湿化することが可能である。
【0062】
また、圧縮機8運転中に第一の蒸発器11を高蒸発温度化して冷蔵室4を冷却するものの第一の蒸発器11は第一の蒸発器11が配設されていない冷蔵庫内箱2と比較して低温となる。その結果、冷蔵庫外箱3から第一の蒸発器11へ向かって侵入する熱量は第一の蒸発器11が配設されていない冷蔵庫内箱2へ向かって侵入する熱量と比較して大きくなる。そこで、真空断熱材15を第一の蒸発器11と冷蔵庫外箱3の間に配設すると、冷蔵室4へ侵入する熱量を効率よく低減することが可能となり、さらに第一の蒸発器11の必要冷却能力が小さくなる。これにより、更なる第一の蒸発器11の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室4をさらに高湿化することが可能となる。
【0063】
また、第一の蒸発器11により冷蔵庫外箱3表面が冷却され発生する結露を防止することも可能となる。
【0064】
なお、真空断熱材15を第一の蒸発器11に直接貼り付けると、より確実に温度の大きい第一の蒸発器11と冷蔵庫外箱3の断熱性能を向上することが可能となる。また、第一の蒸発器11と真空断熱材15をユニットとして冷蔵庫本体1の製造行程に供給することができ作業性が向上する。
【0065】
また、図8に示すように凝縮器9の一部、もしくはすべてが冷蔵庫本体1内の例えば冷蔵庫外箱3表面にアルミテープ等で固定されて配設されている冷凍サイクル14の場合は、圧縮機8運転中に高温となる凝縮器9と比較的低温となる第一の蒸発器11の間に真空断熱材15を配設すると、冷蔵室4へ侵入する熱量を最も効率よく低減することが可能となり、さらに第一の蒸発器11の必要冷却能力が小さくなる。
【0066】
これにより、更なる第一の蒸発器11の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室4をさらに高湿化することが可能である。
【0067】
また、第一の蒸発器11の冷却能力を抑制することにより必要冷媒量を削減できるので可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度を低減できる。
【0068】
(実施の形態6)
図9は、本発明の実施の形態6における冷蔵庫の断面図であり、図10は同実施の形態のタイムチャートである。
【0069】
冷蔵室4の例えば奥面近傍には、冷蔵室内箱2と例えばポリプロピレンで構成された仕切り17により冷蔵室ダクト18が設けてある。また、冷蔵室ダクト18内には、冷蔵室4の区画内空気を循環させて庫内の冷却を行う冷蔵室冷却用ファン16が設けてある。
【0070】
冷蔵室4冷却中に、ドア開閉等で冷蔵室4の負荷が増大し冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t4H)以上を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、冷蔵室冷却用ファン16の運転を開始する。(T7)
この時、第一の蒸発器11の作用により低温になった、例えば冷蔵室4の背面の冷蔵庫内箱2により冷蔵室ダクト18内が冷却される。冷蔵室ダクト18内の冷気は、冷蔵室冷却用ファン16により冷蔵室吐出口19を介して冷蔵室4へ吐出され、庫内と熱交換した後、冷蔵室吸込口20から冷蔵室ダクト18内へ流入する。
【0071】
冷蔵室4は、仕切り17を通して輻射冷却されると同時に冷蔵室冷却用ファン16の作用のよる冷気循環とによりスピード冷却される。その後、冷蔵室4の冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t4L)以下を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、冷蔵室冷却用ファン16を停止し、高湿冷却を開始する。(T8)
これにより、冷蔵室4を速やかに冷却する必要がある庫内の負荷が大きい場合は冷蔵室4をスピード冷却し、庫内の負荷が小さい場合は高湿冷却を行うことが可能となり食品を最適保存することができる。
【0072】
また、仕切り17をポリプロピレンで構成されるとしたがポリプロピレンより熱伝導性のよいアルミニウムやステンレスとすると、第一の蒸発器11から冷蔵室4へ伝わる熱量を増大することが可能となる。
【0073】
その結果、冷蔵室冷却用ファン16を運転しない高湿冷却時には更なる第一の蒸発器11の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室4内が高湿化できる。また、冷蔵室冷却用ファン16を運転するスピード冷却時にはさらに速やかに冷蔵室4を冷却することが可能となり、食品の鮮度劣化を抑制することが可能となる。
【0074】
(実施の形態7)
図11は本実施の形態におけるタイムチャートである。
【0075】
冷蔵室4冷却中に、ドア開閉等で冷蔵室4の負荷が増大し冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t5H)以上を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、電子膨張弁13を全開として冷媒の流量を最大にすると同時に冷蔵室冷却用ファン16の運転を開始する。(T9)
その後、冷蔵室4の冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t5L)以下を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、電子膨張弁13の開度を調整し、再び第一の蒸発器11を高蒸発温度化した冷却を開始するとともに冷蔵室冷却用ファン16を停止する。(T10)
このように、冷蔵室4の負荷が大きい場合は第一の蒸発器11の蒸発温度を低温とした状態で冷蔵室冷却用ファン16を運転させることにより、さらに速やかに冷蔵室4を冷却することが可能となり食品の鮮度劣化を抑制できる。
【0076】
なお、電源投入時においても、冷蔵室4の冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t5L)以下を検知するまで電子膨張弁13を全開とした状態で冷蔵室冷却用ファン16の運転を行い、その後、開度を調整し冷媒流量制御を開始するとともに冷蔵室冷却用ファン16を停止すると、速やかに冷蔵室4を冷却することが可能となる。
【0077】
(実施の形態8)
図12および図13は本実施の形態における冷蔵庫の冷凍サイクル図であり、図14は同実施の形態のタイムチャートである。
【0078】
図12において、バイパス配管21はキャピラリ10出口から分岐し第二の蒸発器12入口部に接続するもので、第一の蒸発器11と電子膨張弁13と並列に配設されている。
【0079】
上記構成において、冷蔵室4冷却中に、冷蔵室4が十分に冷却されて冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t6L)以下を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り電子膨張弁13を全閉とする。(T11)
この時、第一の蒸発器11に流れる冷媒は遮断され、バイパス配管21を通り第二の蒸発器12のみに冷媒が供給されるので冷凍室6のみの冷却が開始される。その後、ドア開閉等により冷蔵室4の負荷が増大し冷蔵室温度検知手段Th1が予め設定された所定の温度(t6H)以上を検知すると制御手段C1はこの信号を受け取り、電子膨張弁13の開度を調整し、再び第一の蒸発器11を高蒸発温度化し冷蔵室4の冷却を開始する。(T12)これにより、冷蔵室4と冷凍室5の独立制御が容易となる。
【0080】
また、冷凍室6の急速冷凍が必要な場合は冷凍室温度検知手段Th2が所定の温度以下になるまで電子膨張弁13全閉として冷凍室6のみの冷却を行うと、冷却スピードを大幅に上げることが可能となる。
【0081】
また、冷凍室6のみの冷却中に第一の蒸発器11もしくは第一の蒸発器11が配設されている冷蔵庫内箱2の除霜が可能となる。
【0082】
なお、バイパス配管21を細径管で構成し抵抗を第一の蒸発器11より大きく設定すると、電子膨張弁13を全開として冷蔵室4を速やかに冷却する必要がある場合に、抵抗差により冷凍サイクル14内の冷媒を最大限に第一の蒸発器11側に供給することが可能となる。
【0083】
また、図13に示すように凝縮器9出口に例えばパルスモータで駆動する三方弁22を配設し、三方弁22を介してキャピラリ10と第一の蒸発器11と電子膨張弁13と並列に第二のキャピラリ23を配設した配管構成とし、冷凍室6のみの冷却が必要な場合は三方弁22を第二のキャピラリ23側に開放して冷凍室6の冷却を行うと、第一の蒸発器11の上流側で第一の蒸発器11に流入する冷媒を遮断できるので、冷媒を全て第二の蒸発器12に供給ことが可能となり効率よく冷凍室6のみを冷却することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫本体において、圧縮機と、凝縮器と、第一の減圧手段と、前記冷蔵室内もしくは冷蔵室内箱と冷蔵庫外箱の間の断熱材内に配設した直接冷却方式の第一の蒸発器と、冷媒流量制御手段と、前記冷凍室内に配設した第二の蒸発器とを直列に接続し、前記第一の蒸発器の蒸発温度を前記冷媒流量制御手段により制御するものであり、第一の蒸発器と第二の蒸発器の間に設けた冷媒流量制御手段により第一の蒸発器を高蒸発温度化することができるので、冷蔵室の内箱の表面温度を必要最小限の低温とした状態で冷蔵室の冷却を行うことが可能となる。その結果、内箱表面にとられる冷蔵室庫内の水分量を最小限に抑えることが可能となり、冷却時も食品を高湿に保つことが可能となる。
【0085】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、冷蔵室内に冷蔵室温度検知手段を設け、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とし、所定の温度以下であるときは冷媒流量を制御するものであり、冷蔵室の負荷が大きい時は第一の蒸発器の温度を低温にし速やかに冷却し、冷蔵室の負荷が小さい時は第一の蒸発器の温度を高温にし高湿冷却をすることができる。
【0086】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、能力可変型圧縮機により前記冷凍室の温調制御を行うものであり、必要に応じた蒸発温度、冷凍能力を得ることができ、冷蔵室と冷凍室の温調の独立制御が可能となる。
【0087】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記流量制御手段を制御し、前記圧縮機の運転を行いながら前記第一の蒸発器の除霜を行うものであり、第一の蒸発器の除霜を冷凍室の冷却を行いながらすることが可能となり、冷凍室の食品の温度上昇を抑えることが可能となる。
【0088】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記冷蔵庫内箱と前記冷蔵庫外箱間の断熱材内に真空断熱材を配設したものであり、熱伝達率の小さい真空断熱材による断熱性能向上により冷蔵室の冷却負荷量が低減できるので第一の蒸発器の必要冷却能力が小さくなり、更なる第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0089】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記冷蔵庫外箱間に配設したものであり、温度差の大きい低温となる第一の蒸発器と冷蔵庫周囲温度となる冷蔵庫外箱間に真空断熱材を配設することにより、さらに断熱性能が向上するので第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0090】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器に直接貼り付けたものであり、より確実に温度の大きい第一の蒸発器と冷蔵庫外箱間の断熱性能を向上することが可能となり、また、第一の蒸発器と真空断熱材をユニットとして冷蔵庫製造行程に供給することにより作業性が向上する。
【0091】
また、請求項8に記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の発明において、前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記凝縮器との間に配設したものであり、圧縮機運転中にもっとも温度差が大きくなり熱の移動が大きい部分である高温の凝縮器と低温の第一の蒸発器の間に真空断熱材を配設することにより、圧縮機運転中の冷蔵室への負荷を大幅に低減できるのでさらに第一の蒸発器の高蒸発温度化が可能となり、冷蔵室を高湿化できる。
【0092】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の発明において、冷蔵室冷却用ファンを前記冷蔵室庫内に配設し、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止するものであり、庫内の負荷が大きく冷蔵室を速やかに冷却する必要がある場合は、冷蔵室冷却用ファンの作用により第一の蒸発器の熱伝達率が大幅に向上するので速やかに冷蔵室を冷却することが可能となり、スピード冷却と高湿冷却の両立が可能となる。
【0093】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とするとともに前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を制御するとともに前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止するものであり、冷蔵室を速やかに冷却する必要がある庫内の負荷が大きい場合は、冷媒流量を最大とし第一の蒸発器を低温とした状態で冷蔵室冷却用ファンを運転するのでさらに速やかに冷蔵室を冷却することが可能となる。
【0094】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、第一の蒸発器と冷媒流量制御手段とからなる流路をバイパスするように、凝縮器の下流から分岐し第二の蒸発器の上流で合流するバイパス配管を設けたものであり、冷凍室のみを冷却する回路を設けることにより冷凍室の負荷が大きい場合に冷凍室を速やかに冷却することが可能となる。また、冷蔵室の冷却が不要な場合であっても冷凍室の冷却を行えるので冷蔵室と冷凍室の独立制御が容易となる。
【0095】
また、請求項12に記載の発明は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の発明において、冷媒として可燃性自然冷媒を用いたものであり、従来の直接冷却方式の冷蔵庫では冷媒封入量が増大し、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度が大きかったが、第一の蒸発器を高蒸発温度化し、蒸発器の冷却能力を抑制することにより必要冷媒量を削減でき、可燃性冷媒を用いる場合の設計難易度を低減できる。また、真空断熱材を配設する場合は、冷蔵室の冷却負荷が小さくなるのでさらに高蒸発温度化により第一の蒸発器の冷却能力を抑制することができ、必要冷媒量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の冷蔵庫の断面図
【図2】同実施の形態の冷蔵庫のモリエル線図
【図3】本発明による冷蔵庫の実施の形態2の冷蔵庫のタイムチャート
【図4】同実施の形態の冷蔵庫のモリエル線図
【図5】本発明による冷蔵庫の実施の形態3の冷蔵庫のタイムチャート
【図6】本発明による冷蔵庫の実施の形態4の冷蔵庫のタイムチャート
【図7】本発明による冷蔵庫の実施の形態5の冷蔵庫の断面図
【図8】同実施の形態の冷蔵庫の断面図
【図9】本発明による冷蔵庫の実施の形態6の冷蔵庫の断面図
【図10】同実施の形態の冷蔵庫のタイムチャート
【図11】本発明による冷蔵庫の実施の形態7の冷蔵庫のタイムチャート
【図12】本発明による冷蔵庫の実施の形態8の冷蔵庫の冷凍サイクル図
【図13】同実施の形態の冷蔵庫の冷凍サイクル図
【図14】同実施の形態の冷蔵庫のタイムチャート
【図15】従来の冷蔵庫の断面図
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵庫内箱
3 冷蔵庫外箱
4 冷蔵室
6 冷凍室
8 圧縮機
9 凝縮器
10 キャピラリ
11 第一の蒸発器
12 第二の蒸発器
13 電子膨張弁
14 冷凍サイクル
15 真空断熱材
16 冷蔵室冷却用ファン
21 バイパス配管
C1 制御手段
Th1,Th2,Th3 温度検知手段

Claims (12)

  1. 冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫本体において、圧縮機と、凝縮器と、第一の減圧手段と、前記冷蔵室内もしくは冷蔵室内箱と冷蔵庫外箱の間の断熱材内に配設した直接冷却方式の第一の蒸発器と、冷媒流量制御手段と、前記冷凍室内に配設した第二の蒸発器とを直列に接続し、前記第一の蒸発器の蒸発温度を前記冷媒流量制御手段により制御することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵室内に冷蔵室温度検知手段を設け、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とし、所定の温度以下であるときは冷媒流量を制御することを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 能力可変型圧縮機により前記冷凍室の温調制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記流量制御手段を制御し、前記圧縮機の運転を行いながら前記第一の蒸発器の除霜を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記冷蔵庫内箱と前記冷蔵庫外箱間の断熱材内に真空断熱材を配設したことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記冷蔵庫外箱間に配設したことを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記真空断熱材を前記第一の蒸発器に直接貼り付けたことを特徴とする請求項5または6に記載の冷蔵庫。
  8. 前記真空断熱材を前記第一の蒸発器と前記凝縮器との間に配設したことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  9. 冷蔵室冷却用ファンを前記冷蔵室庫内に配設し、前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  10. 前記冷蔵室温度検知手段が所定の温度以上であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を最大とするとともに前記冷蔵室冷却用ファンを運転し、所定の温度以下であるときは前記冷媒流量制御手段により冷媒流量を制御するとともに前記冷蔵室冷却用ファンの運転を停止することを特徴とする請求項9に記載の冷蔵庫。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の冷蔵庫において、第一の蒸発器と冷媒流量制御手段とからなる流路をバイパスするように、凝縮器の下流から分岐し第二の蒸発器の上流で合流するバイパス配管を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  12. 冷媒として可燃性自然冷媒を用いたことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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