JP2005024054A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造を複雑化することなく、ブレーキパッドの偏摩耗を防止する車両用ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 左右一対の梃子106間の中心線C2上に、ブレーキアクチュエータ112の流体圧供給口112pを配置して、ブレーキ動作時に作用するホース113側からの応力がモーメントを生じないようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主として鉄道車両の制動に用いられる車両用ブレーキ装置に関する。
従来のディスクブレーキ型の車両用ブレーキ装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この装置より簡略な構造であって、従来一般に用いられている車両用ブレーキ装置を、図8(側面図)及び図9(揺動した状態の正面図)に示す。図において、当該車両用ブレーキ装置は、車両本体部の取付脚200に水平に固定された第1支軸201を中心として、揺動可能に取り付けられている。この第1支軸201に接続されている支持部材202には、垂直な第2支軸203及び第3支軸204(図9)を介して、左右一対の梃子(キャリパボディ)205が取り付けられている。そして、梃子205の作用を利用して、パッド保持部材206に保持されたブレーキパッド207でディスク208を挟むことにより制動力を得る構造となっている。
上記のように第1支軸201に対して第2支軸203及び第3支軸204が直交していることにより、ブレーキパッド207は2軸動作が可能である。従って、ディスク208に対してブレーキパッド207が厳密に平行対向していない場合でも、ディスク208を挟み込む際にブレーキパッド207は自らその姿勢を変え、ブレーキパッド207の全面をディスク208へ押し付けることができる。
一方、梃子205を動かす駆動源はシリンダ209であり、このシリンダ209は左右一対の梃子205の間に接続されている。シリンダ209の端部(図9の左端部)には空気圧供給口209aが設けられており、ここに接続されたホース210(図9)を通じて圧縮空気の給排が行われる。
特開2003−14012号公報(第3〜5頁、図1,2)
図8,図9に示した車両用ブレーキ装置では、高圧の圧縮空気がシリンダ209に供給されたとき、ホース210は硬直化して、圧縮空気を押し込める反力に耐える。ところが、これが原因となって、車両用ブレーキ装置の本体部分に第1支軸201周りのモーメントが生じる。このモーメントは、仮にディスクが存在しないとした場合、図9における第1支軸201を中心として図示のように車両用ブレーキ装置の本体部分を揺動させる方向に作用する。実際にはディスクが存在するため、図示したような揺動は生じないが、その代わりに、ブレーキパッド207を押し付ける力の分布が不均一となり、パッド全面が均一な圧力で押し付けられていない状態となる。このような状態が繰り返されると、ブレーキパッド207に偏摩耗が生じる。これにより、制動力も低下する。
一方、特許文献1に記載された車両用ブレーキ装置は、ブレーキパッドの2軸動作を梃子側のみから達成するのではなく、2系統からの支持により達成している。すなわち、第1支軸の向きを変えて、これにより、上記のようなモーメントを受け止める構造とするとともに、他方で、パッド保持部材を、車体側からハンガーによって直接支えている。これにより、上記のようなモーメントがシリンダから梃子に作用しても、これは、ブレーキパッドには及ばない。しかしながら、このような2系統支持は構造が複雑になり、製造コストが高くなるという問題点を生じる。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、構造を複雑化することなく、ブレーキパッドの偏摩耗を防止する車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、車両の前後方向に延びる支軸を中心として揺動自在に支持された支持部材と、前記支持部材に支持された他の支軸を中心として略水平方向に回動自在に支持された左右一対の梃子と、前記各梃子の作用点側にそれぞれ保持され、ディスクブレーキのディスクを挟むブレーキパッドと、前記各梃子の力点間に接続され、力点間距離を拡縮することにより前記ブレーキパッドが前記ディスクを押圧する力を変化させるブレーキアクチュエータと、を備えた車両用ブレーキ装置において、前記ブレーキアクチュエータは流体の給排により動作するものであって、流体圧供給口が左右一対の前記梃子間の略中心線上に配置されていることを特徴とする。
また、前記ブレーキアクチュエータとしては、以下の構成要素を備えたものを用いることができる。すなわち、シリンダハウジングと、前記シリンダハウジング内に、流体を導入する圧力室を区画するピストンと、前記ピストンと共に移動する管状部材と、外周にねじが形成された、出力部材としての棒部材と、前記棒部材と前記管状部材との間に介在し、制動方向への前記管状部材の移動時にのみその駆動力を前記棒部材に伝達する作動コレット部材と、前記棒部材と移動を共にする一体性と、移動を共にしない独立性とを択一的に発揮する調整コレット部材と、前記調整コレット部材の制動方向への移動を止め、一体性を解除する第1ストッパと、前記調整コレット部材の一体性を維持したまま、その制動解除方向への移動を止める第2ストッパとを備えたものである。
本発明の車両用ブレーキ装置によれば、ブレーキ動作時に流体圧が込められることにより流体圧供給口に接続されるホース側からの応力は、左右一対の梃子の中心線上(又は略中心線上)で作用し、梃子及びブレーキパッドを回動させるモーメントを生じさせない。従って、ブレーキパッドの押し付け力の分布に偏りが発生せず、ブレーキパッドの全面が均一な押し付け力でディスクに押し付けられる。従って、ブレーキパッドの偏摩耗は発生しない。また、このような構造は、従来に比して複雑化していない。すなわち、構造を複雑化することなく、ブレーキパッドの偏摩耗を防止することができる。
図1、図2及び図3はそれぞれ、本発明の一実施形態による車両用ブレーキ装置の側面図、平面図及び正面図である。当該車両用ブレーキ装置は、鉄道車両等に用いられるディスクブレーキ装置である。図1〜図3において、当該車両用ブレーキ装置1は、図示しない鉄道車両の台車に固定された取付脚101に取り付けられている。車両の前後方向(図1のX方向)へ水平に延びる第1支軸102は、取付脚101に取り付けられている。支持部材103は、第1支軸102を中心として、図1のY−Z平面に沿って揺動自在に取り付けられている。支持部材103は正面側から見て左右に、略垂直方向(Y方向)に延びる第2支軸104及び第3支軸105(図2)を備えている。
左右一対の梃子(キャリパボディ)106は、第2支軸104及び第3支軸105を中心として略水平に、すなわちX−Z平面に沿って回動自在に取り付けられている。左右一対の梃子106の作用点側にはそれぞれ、略垂直方向に延びる第4支軸107及び第5支軸108(図2)を中心として回動可能に、パッド保持部材109が取り付けられている。左右一対のパッド保持部材109の各内面には、ディスク111を挟むブレーキパッド110が嵌め込まれている。ディスク111は、車軸(図示せず。)に同軸に固定されて車輪(図示せず。)と一体回転する。
一方、梃子106の力点に相当する図1の左端部106a(上下)には、ブレーキアクチュエータ112が接続されている。ブレーキアクチュエータ112は後述する流体シリンダの構成を有し、図2に示すように、シリンダ部112aが一方の梃子106に、ピストン部112bが他方の梃子106に、それぞれ接続され、流体の給排によって力点間距離(Z方向)を拡縮させるものである。また、梃子106の作用によりブレーキアクチュエータ112の力が増倍されて、ブレーキパッド110をディスク111に強く押し付けることができる。
上記ブレーキアクチュエータ112への流体圧供給口112pは、左右の力点106aのZ方向における中央近傍(好ましくは正確に中間点)に配置されており、ここに、流体供給用のホース113が接続される。図2に示すように、平面視の状態で、ディスク111、第1支軸102、支持部材103、流体圧供給口112pは、共通の中心線C2上に存在している。また、左右一対の梃子106間の中心線も、この中心線C2に一致する。さらに、流体圧供給口112pの開口している方向も中心線C2と同じ方向であり、同様に、ホース113も中心線C2上に配置されている。なお、上述の「共通の中心線上」や「中心線に一致」等の表現は、厳密な一致のみをいうものではなく、略共通、略一致を含む(以下同様。)。
一方、図1において、Y方向における梃子106の中心線C1は、ディスク111、ブレーキパッド110、梃子106、ブレーキアクチュエータ112、及び、流体圧供給口112pの中心線と共通である。
上記のように構成された車両用ブレーキ装置1は、所定の流体圧がブレーキアクチュエータ112に供給されると、ピストン部112b(図2)が相対的に伸長動作して左右一対の梃子106の力点間距離が拡げられ、その力が梃子106の作用により増倍されて、ブレーキパッド110がディスク111に押し付けられる。これにより、所望の制動力が得られる。また、流体圧を抜いて排出の状態とすると、ピストン部112bが戻り、制動解除となる。
上記の動作において、所定の流体圧が流体圧供給口112pからブレーキアクチュエータ112に供給されたとき、ホース113は硬直化して、圧縮流体を押し込める反力に耐える。このとき流体圧供給口112pに対してX方向に平行にホース113側から応力が及ぼされる。これにより、車両用ブレーキ装置1の本体部分において、図1の第1支軸102上の一点を中心としてX−Y平面上で反時計回り方向のモーメントが生じるが、第1支軸102がX方向に延びて一定の長さを有していることによって、このモーメントは第1支軸102により受け止められる。すなわち、ブレーキパッド110には実質的に何ら影響がない。
また、ホース113側からの応力は、図2における中心線C2上で作用し、左右の梃子106、パッド保持部材109、及びブレーキパッド110に対して、これらをX−Z平面上で回動させるモーメントを生じさせない。従って、ブレーキパッド110の押し付け力の分布に偏りが発生せず、ブレーキパッド110の全面が均一な押し付け力でディスク111に押し付けられる。従って、ブレーキパッド110の偏摩耗は発生しない。また、図8,図9と比較すれば明らかなように、本実施形態の車両用ブレーキ装置1は、基本的に、部材の追加を必要としていない。すなわち、構造を複雑化することなく、ブレーキパッドの偏摩耗を防止することができる。
次に、上記ブレーキアクチュエータの構造の一例について詳細に説明する。図4〜図7は、流体圧力(例えば圧縮空気)で作動するブレーキブレーキアクチュエータの断面図である。このブレーキアクチュエータ112は、その内部に、コレット式スラック調整装置20が組み込まれている。
図4において、ブレーキアクチュエータ112は、ほぼ中空の管状ハウジング部材12を含んでおり、その一端には、ほぼ碗形の円筒状ハウジング部材14が備え付けられている。この円筒状ハウジング部材14は、管状ハウジング部材12と共にシリンダハウジングを構成している。中空の流体導入部62は、円筒状ハウジング部材14に隣接して設けられており、この流体導入部62の先端に、前述の流体圧供給口112p(図1,図2)が存在する。なお、図4では便宜上、流体導入部62を上方に図示しているが、実際の流体導入部62は、図示の位置とは周方向に異なる位置に設けられている(図1,図2参照。)。
ピストン16は、軸方向に往復運動が可能に、円筒状ハウジング部材14の内部に装着されている。円筒状ハウジング部材14の内面に対してピストン16を実質的に流体漏れのない態様で封止するため、シール手段30が設けられている。このシール手段30は、概して、ピストン16の第1表面21に係合するパッキンカップの形態である。図示のように、ピストン16のこの第1表面21は、円筒状ハウジング部材14の端壁に面している。
長く延びたほぼ中空の管状部材40からなるステムのような部材は、その第1端で、ピストン16の軸方向に対向する第2表面38に固定されている。この管状部材40は、その軸方向の反対側にある第2端に第1円錐形表面42を有する。
車両においてブレーキ作用が必要になり、流体圧力がブレーキアクチュエータ112に導入されて、ピストン16が図の左方向に移動すると、ピストン16は、管状ハウジング部材12に嵌着されたばね受け部材27と、このピストン16の軸方向反対の表面に取り付けられたばね受け部材24との間に配置されたコイルばね部材22の作用に抗して、作動する。
外周にねじが形成された、出力部材としての棒部材(ねじ付き棒部材)28の少なくとも所定部分は、管状ハウジング部材12の内側で同軸に延びるような態様で配置されている。ねじ付き棒部材28は、管状ハウジング部材12の左端に連設されたフランジ部材32を通り抜けて外へ突き出る外端28aを有する。外端28aには、梃子106(図1)を取り付けるためのナット部61aを有する接続部材61が取り付けられている。なお、他方の梃子106は、円筒状ハウジング部材14の外側に形成されたナット部14a(下方のみ図示。)に取り付けられる。
フランジ部材32は、軸方向に互いに対向した第1ストッパ34及び第2ストッパ36を有している。第1ストッパ34はフランジ部材32の内面に形成され、また、第2ストッパ36はフランジ部材32の内周面に取り付けられている。
上記のコレット式スラック調整装置20には、ねじ付き棒部材28と一部螺合した作動コレット部材44が含まれる。作動コレット部材44は、円筒状の基部44aと、その左方に形成されたコレット部44bとを有している。コレット部44bには、その左端面から軸方向に切り込むように複数のスリットが形成されており、これらのスリットにより分割された可撓性の細長い所定の複数の指状の部材が、ねじ付き棒部材28の外周の一部の周りに配置されている。ねじ付き棒部材28と螺合しているのは、このコレット部44bの左端寄りの内周部分である。
上記コレット式スラック調整装置20のもう1つの必須要素は、スラック調整コレット部材48である。このスラック調整コレット部材48は、円筒状の基部48aと、その右方に形成されたコレット部48bとを有している。コレット部48bには、その右端面から軸方向に切り込むように複数のスリットが形成されており、これらのスリットにより分割された可撓性の細長い所定の複数の指状の部材が、ねじ付き棒部材28の外周の一部の周りに配置されている。ねじ付き棒部材28と螺合しているのは、このコレット部48bの右端寄りの内周部分である。かかる螺合の状態におけるスラック調整コレット部材48は、ねじ付き棒部材28と移動を共にする「一体性」を発揮する。
シール部材30と円筒状ハウジング部材14との間に形成される内部空間(圧力室)52は、中空の流体導入部62と連通しており、前述のホース113(図1,図2)から内部空間52に流体を導入することができる。
また、接続部材61と管状ハウジング部材12との間には、ベローズ63が取り付けられている。管状ハウジング部材12の右端側には、当該管状ハウジング部材12とピストン16との間に形成される内部空間53の空気を逃がすための排気ノズル64が設けられている。
ディスク111(図1)に対してブレーキパッド110(図1)の適正なクリアランスがある状態において、所定圧力の所定流体が、内部空間52に導入されると、ピストン16が左方に前進し始める。ピストン16が、左方に少し移動すると、管状部材40に形成された円錐形表面42は、作動コレット部材44の円錐形表面43と係合し始める。作動コレット部材44の円錐形表面43と係合した状態で円錐形表面42が連続移動すると、円錐形表面42は、作動コレット部材44の可撓性のコレット部44bを締め付けて、当該コレット部44bをねじ付き棒部材28に押し付けながら、前進する駆動力をねじ付き棒部材28に付与する。これにより、ねじ付き棒部材28が左方へ移動し、ブレーキ力の基になる力が、梃子106(図1)にかかる(図5参照。)。
また、かかる流体圧力が内部空間52から解放されるときには、コイルばね部材22によって、ピストン16及びそれに固定されたシール部材30が、その元のブレーキ解除位置に戻される。ピストン16の戻り行程では、作動コレット部材44に設けられた当接肩部54と、管状部材40に設けられた当接肩部56とが係合し、それによって、ねじ付き棒部材28が後方に引っ張られる。
一方、ディスク111(図1)に対してブレーキパッド110(図1)の過剰なクリアランスがある状態においては、スラック調整コレット部材48は、フランジ部材32の第1ストッパ34に突き当たる(図6参照。)。スラック調整コレット部材48が、一旦、第1ストッパ34に達すると、ねじ付き棒部材28の前進力をスラック調整コレット部材48が受ける形となり、コレット部48bが外側に逃げ曲がる。それによって、コレット部48bのねじ山と、ねじ付き棒部材28とが、螺合しなくなる。すなわち、それ以後スラック調整コレット部材48は、ねじ付き棒部材28がさらに前進しても(図7参照)、ねじ付き棒部材28と移動を共にしない「独立性」を発揮し、停止している。但し、ねじ付き棒部材28が後退に転じると、一体性を取り戻して移動を共にする。一方、作動コレット部材44のコレット部44bにあるねじ山は、ピストン16の管状部材40に形成された円錐形表面42によって、依然としてきつく楔止めされているために、ねじ付き棒部材28のねじ山から離脱することはない。
ブレーキアクチュエータ112の戻り行程では、内部空間52から流体圧が抜けるとすぐ、コイルばね部材22の付勢を受けて、スラック調整コレット部材48とねじ付き棒部材28は、スラック調整コレット部材48が第2ストッパ36に達するまで、後方に移動する。この位置で、スラック調整コレット部材48は、その「一体性」により、ねじ付き棒部材28を保持し、それ以上の戻り動作を規制する。一方、作動コレット部材44に取り付けられたコレット部44bは、円錐形表面42から楔止めされておらず、スラック調整コレット部材48と一体で戻りつつあるねじ付き棒部材28のネジ山に押されて外側に曲がり、それによって、作動コレット部材44がねじ付き棒部材28上を滑動するのを許容する。なお、スラック調整コレット部材48に設けられた可撓性のコレット部48bは、作動コレット部材44に取り付けられる可撓性のコレット部44bよりも短い。この理由のため、作動コレット部材44のコレット部44bは普通、より撓みやすく、その結果、より小さい力でしかねじ付き棒部材28を把持できない。
以上のように、スラック調整コレット部材48の移動範囲が、第1ストッパ34,第2ストッパ36によって規制されることにより、過剰なクリアランスがあった場合でも、ねじ付き棒部材28が一往復することによってその戻りストロークが一定量となり、動作初期位置が調整される。従って、次回の動作から適切なクリアランスとなる。このようにして、常に適切なクリアランスの状態で車両用ブレーキ装置1(図1)を動作させることができる。確実なクリアランスは、スラック調整コレット部材48の端部の長さは勿論、フランジ部材32に配置された一対の第1ストッパ34及び第2ストッパ36の間のクリアランスにも依存する。
本発明は、鉄道車両用のブレーキ装置として適用すれば、ブレーキパッドの偏摩耗を防止することができる。また、鉄道車両用以外でも同様な構成を有するディスクブレーキに適用可能である。
本発明の一実施形態による車両用ブレーキ装置の側面図である。 上記車両用ブレーキ装置の平面図である。 上記車両用ブレーキ装置の正面図である。 上記車両用ブレーキ装置に使用されるブレーキアクチュエータの一例を示す断面図であり、ブレーキ動作を開始する前の状態を示している。 図4の状態よりピストン等が少し左方にある状態を示している。 流体圧の供給によって、図5の状態より、ピストン等が前進した状態を示している。 図6の状態よりさらにピストン等が前進し、スラック調整コレット部材が働き、最も深いブレーキ動作が行われた状態を示している。 従来の車両用ブレーキ装置を示す側面図である。 上記従来の車両用ブレーキ装置の正面図である(但し、仮想の揺動状態を示している。)。
符号の説明
1 車両用ブレーキ装置
12 管状ハウジング部材(シリンダハウジング)
14 円筒状ハウジング部材(シリンダハウジング)
16 ピストン
28 ねじ付き棒部材(棒部材)
34 第1ストッパ
36 第2ストッパ
40 管状部材
44 作動コレット部材
48 スラック調整コレット部材(調整コレット部材)
52 内部空間(圧力室)
102 第1支軸
103 支持部材
106 梃子
106a 力点
107 第2支軸
108 第3支軸
110 ブレーキパッド
111 ディスク
112 ブレーキアクチュエータ
112p 流体圧供給口
C2 中心線

Claims (2)

  1. 車両の前後方向に延びる支軸を中心として揺動自在に支持された支持部材と、
    前記支持部材に支持された他の支軸を中心として略水平方向に回動自在に支持された左右一対の梃子と、
    前記各梃子の作用点側にそれぞれ保持され、ディスクブレーキのディスクを挟むブレーキパッドと、
    前記各梃子の力点間に接続され、力点間距離を拡縮することにより前記ブレーキパッドが前記ディスクを押圧する力を変化させるブレーキアクチュエータと、を備えた車両用ブレーキ装置において、
    前記ブレーキアクチュエータは流体の給排により動作するものであって、流体圧供給口が左右一対の前記梃子間の略中心線上に配置されていることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキアクチュエータは、
    シリンダハウジングと、
    前記シリンダハウジング内に、流体を導入する圧力室を区画するピストンと、
    前記ピストンと共に移動する管状部材と、
    外周にねじが形成された、出力部材としての棒部材と、
    前記棒部材と前記管状部材との間に介在し、制動方向への前記管状部材の移動時にのみその駆動力を前記棒部材に伝達する作動コレット部材と、
    前記棒部材と移動を共にする一体性と、移動を共にしない独立性とを択一的に発揮する調整コレット部材と、
    前記調整コレット部材の制動方向への移動を止め、一体性を解除する第1ストッパと、
    前記調整コレット部材の一体性を維持したまま、その制動解除方向への移動を止める第2ストッパと
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用ブレーキ装置。
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