JP3872510B2 - 改良圧力板を備えた流体作動式スプリングブレーキアクチュエータ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用の流体作動式ブレーキアクチュエータ、より詳細には改良スプリングブレーキ圧力板を備えた、直列に結合されている常用ブレーキ・スプリングブレーキアクチュエータに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
バス、トラック等々のような車両用エアブレーキシステムは、圧縮空気などの流体の選択的適用によって動作するアクチュエータ組立体により作動されるブレーキシュー・ドラム組立体を有している。在来のエアブレーキアクチュエータは、正常な運転状況において圧縮空気の適用によりブレーキを作動させる常用ブレーキアクチュエータと、圧縮空気が解放された時ブレーキを作動させる緊急ブレーキ又はスプリングブレーキアクチュエータの両方を有している。緊急ブレーキアクチュエータは空気が抜けた時にブレーキの適用を強行する強力な圧縮スプリングを有している。このアクチュエータは時にスプリングブレーキアクチュエータといわれる。典型的にスプリングブレーキアクチュエータは常用ブレーキアクチュエータと直接に配置される。
【０００３】
常用ブレーキアクチュエータは典型的にダイアフラムによって２個の室に分割される。正常運転操作においてブレーキペダルを踏むと１つの室に圧縮空気が導入され、これはダイアフラムに作用して反対側の室内の常用ブレーキの押杆を伸長させて、常用ブレーキアクチュエータ内の空気圧に比例した適用力でブレーキをかける。
【０００４】
直列のアクチュエータ組立体において、スプリングブレーキ押杆は典型的にスプリングブレーキ部分の室から、スプリングブレーキアクチュエータを常用ブレーキアクチュエータと分けている壁の孔を通じて常用ブレーキ部分の室内に延びている。結合している室の少なくとも１つが通常加圧されているから、孔の所で押杆の周りにシールが設けられ、これは１個又はそれ以上のＯ−リングを孔の周囲の壁の環状みぞに収めて成る。
【０００５】
スプリングブレーキアクチュエータは典型的に２つの室、すなわちゴム製ダイアフラムと圧力板で仕切られた下方室と上方室に分割され、上方室内のスプリングはスプリングブレーキハウジングの端壁と圧力板の間で作用する。下方室に完全な圧がかけられると、ダイアフラムと圧力板とに作用する空気圧がスプリングを圧縮する。多くの用途において、スプリングブレーキアクチュエータのロッドは比較的小さい戻りバネにより後退位置に保持される。或るアクチュエータではスプリングブレーキアクチュエータのロッドは圧力板と一体であって空気圧により後退位置に保持される。どちらの設計においても、スプリングブレーキアクチュエータのロッドはブレーキの正常操作には影響を与えない。
【０００６】
スプリングブレーキアクチュエータから空気圧が消失したり意図的に空気を排気したときは、強力圧縮スプリングの力がスプリングブレーキアクチュエータのロッドに働き、このロッドが常用ブレーキ押杆に作用することによりブレーキが機械的に作動される。こうしてスプリングブレーキ部分はパーキングブレーキとしても、緊急ブレーキとしても働く。
【０００７】
スプリングブレーキアクチュエータの下方室内の空気の量はスプリングブレーキの応答時間に関連づけられる。スプリングブレーキの応答は、下方室への空気圧が失われた後ブレーキを作動させるのに必要な距離だけスプリングがスプリングブレーキ押杆を押し込むのにかかる時間である。与えられた空気圧について、下方室の容積が大きければ大きいほど、空気が解放された後にスプリングブレーキを適用する応答時間は長くなる。従ってスプリングブレーキの下方室内の空気の量を減少させて、空気が抜けた後のスプリングブレーキ適用の時間を短くすることが望ましい。しかし、下方室の容積はスプリングブレーキアクチュエータの寸法を減少させるだけでは小さくできない。なぜなら、スプリングは車を止めるのに十分な寸法のものでなければならないし、スプリングは十分な距離を移動するものでなければならず、押杆の追随的移動はブレーキを作動するのに十分なものでなければならないからである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
発明の概要
この発明は、ブレーキの作動特性を十分に維持しつつスプリングブレーキアクチュエータの応答性を高めるために、
ハウジングと、
このハウジング内を第１と第２の室に分割するため取り付けられ、中央部に穴を有する弾力性ダイアフラムと、
第１の室内でダイアフラムに近接する圧力板と、
第１の室内で圧力板とハウジングの間にあるスプリングと、
ダイアフラムと圧力板の運動に応答してブレーキ機構を作動させるため第２の室内にあるアクチュエータロッドと、
を有する流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータであって、
前記圧力板が、第１の室内においてアクチュエータロッドの端部のところでアクチュエータロッドに接近して設けられる筒状部と、該筒状部から斜めに延在するフレア形状のスカート部と、を有する漏斗形状に形成されると共に、
前記圧力板のスカート部のフレア形状外周面上に、前記スプリングを支持するための座が設けられることを特徴とする流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータを提供する。
【０００９】
そして、本願発明によれば、圧力板を、第１の室内においてアクチュエータロッドの端部のところでアクチュエータロッドに接近して設けられる筒状部と、該筒状部から斜めに延在するフレア形状のスカート部と、を有する漏斗形状に形成すると共に、圧力板のスカート部のフレア形状外周面上に前記スプリングを支持するための座を設ける構成としたので、簡単かつ安価な構成でありながら、従来のものに対して、第１の室と第２の室とを仕切る圧力板の位置を第２の室側へオフセットさせることができるので、従来の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータに比べて、第２の室内の流体の体積を第１の室内の流体の体積に比べて減少させることができ、以ってブレーキの作動特性を十分に維持しつつスプリングブレーキアクチュエータの迅速な応答をもたらすことができる。
【００１０】
好適に、圧力板のスカート部は径外方へ向いたフランジで終り、アクチュエータロッドは圧力板の筒状部にプレス嵌めされる。径外方向きフランジはその周縁に折り曲げリップを備えてもよい。スカート部は筒状部と径外方向きフランジの中間に座部をもち、その上にスプリングを支えるようにしてもよい。
【００１１】
好適に、アクチュエータロッドは中空で、筒状部はケージングツール（cagjng tool）を通す穴をもつ。ケージングツールはさらに中空アクチュエータロッドの中にも延びていく。
【００１２】
【発明の実施の形態】
第１図は流体作動式ブレーキアクチュエータ１０を示す。このアクチュエータ１０は常用ブレーキアクチュエータ１４をスプリングブレーキ又は緊急ブレーキアクチュエータ１６と直列に取付けて成る。常用ブレーキ押杆１２が、後退位置と伸長した作動位置との間を往復運動するように常用ブレーキアクチュエータ１４から延び、先端に普通のブレーキシューとドラム（図示せず）に普通の方法で連結される二股１７を備えている。常用ブレーキ押杆１２の往復動作がブレーキを交互にかけたり、はずしたりするのである。
【００１３】
常用ブレーキアクチュエータ１４は、カップ形状のハウジング部分１８と二重カップ形状のアダプターハウジング２０をクランプ２２で結合して常用ブレーキ室２３を形成して成る。アダプターハウジング２０はまたフランジケースともいわれる。
【００１４】
常用ブレーキ室２３内には第１エラストマーダイアフラム２４（常用ブレーキダイアフラムともいわれる）が吊り下げられ、その周縁部がカップ状ハウジング部分１８とアダプターハウジング２０の常用側の間にクランプ２２によって流体密状に締結される。第１エラストマーダイアフラム２４は常用ブレーキ室２３を２つの部分、すなわち上方常用ブレーキ室２６と下方常用ブレーキ室２８とに分ける。上方室２６はアダプターハウジング２０のエア流入ポート４２を通じて加圧空気源（図示せず）と連通する。下方室２８はハウジング部分１８の少なくとも１つの開口３２によって大気へ通じている。第１図で上方室２６は排気されているから、第１ダイアフラム２４は下方室２８内のスプリング４６からの力によりアダプターハウジング２０に押しつけられている。
【００１５】
カップ状常用ハウジング部分１８の中央開口３０から常用ブレーキ押杆１２が延び、その端部に圧力板４４を下方常用ブレーキ室２８内に有している。圧力板４４は第１エラストマーダイアフラム２４に密接している。圧縮スプリング４６が圧力板４４とハウジング部分１８の内表面との間に配置される。環状座４０を有する押杆ガイド３４が中央開口３０内に配置され、常用ブレーキ押杆１２の中央開口３０内の往復運動を案内し、また圧縮スプリング４６の端部を受け、これを中央開口３０の周りの位置に保持する。圧縮スプリング４６はこうして圧力板４４と常用ブレーキ押杆１２とを第１図に示す完全後退位置に押圧する。
【００１６】
常用ブレーキを作動させるには、圧縮空気がエア流入ポート４２から上方ブレーキ室２６内に導入され、第１ダイアフラム２４と圧力板４４に圧縮スプリング４６の力に打ち勝つに十分な力を生じさせ、これにより常用ブレーキ押杆１２を作動位置の方へ伸長させる。開口３２は、常用ブレーキが作動される時、下方常用ブレーキ室２８から空気を急速に排出させる。取付けボルト４７は流体作動式ブレーキアクチュエータ１０を車両（図示せず）に取付けるものである。
【００１７】
スプリングブレーキ又は緊急ブレーキアクチュエータ１６は、アダプターハウジング２０のスプリング側とほぼ円筒形のヘッド４８又はスプリング室とにより形成され、これはクランプ５０により締結されてスプリングブレーキ室５１を形成する。第２エラストマーダイアフラム５２（スプリングダイアフラムともいわれる）がスプリングブレーキ室５１内に取りつけられ、その周縁は円筒形ヘッド４８とアダプターハウジング２０のスプリング側の間にクランプ５０により流体密状に締結される。第２ダイアフラム５２はスプリングブレーキ室５１を２つの室、すなわち上方スプリングブレーキ室６２と下方スプリングブレーキ室６３に分ける。下方スプリングブレーキ室６３は、緊急ブレーキが第１図に示す正常な解放位置にある時、アダプターハウジング２０のエア流入ポート５４を通って供給される加圧空気で満たされる。
【００１８】
アダプターハウジング２０は、結合している常用ブレーキ室２３とスプリングブレーキ室５１とを分ける仕切壁３５を有する。スプリングブレーキアクチュエータロッド５６は、常用ブレーキ押杆１２と軸線一致し、一端はスプリングブレーキ室５１から仕切壁３５の中央開口３８内に延びていて、後退位置と作動位置の間を往復運動する。１個又はそれ以上のＯ−リングシール３７が中央開口３８内に設けられ、これを通じてスプリングブレーキアクチュエータロッド５６が往復動する。
【００１９】
スプリングブレーキアクチュエータロッド５６の遠端５５は、上方常用ブレーキ室２６内にある反動板６６で終っている。反動板は、スプリングブレーキアクチュエータロッド５６が第１図に示すような後退位置にある時、環状凹部４１の中に受け入れられている。反対側のアクチュエータロッド５６の近端５７は第２ダイアフラム５２の開口５３から突出して本発明に係る圧力板５８で終っている（後に詳説）。圧力板５８は強力圧縮スプリング６０の端部と当接する。
【００２０】
スプリングブレーキアクチュエータロッド５６は中空な管か、又は中心孔６８を形成したロッドであり、中にブレーキ解放ロッド又はケージングツール７０を収納している。スプリングブレーキアクチュエータロッド５６の中心孔６８に受け入れられたケージングツール７０は、円筒状ヘッド４８、圧力板５８、スプリングブレーキアクチュエータロッド５６それぞれの整合した穴６９，７３，７５を通る。ケージングツール７０はネジを切った細長いシャフト７１の一端に拡大した頭部７２を設けて成る。シャフトの反対端は、ヘッド４８に固着したヘッドナット７６にねじ込まれ、その外に六角ヘッドナット７８又は同等な駆動体が固着される。
【００２１】
ケージングツール７０は主として強力圧縮スプリング６０の手動後退を可能にさせる働きをする。六角ナット７８を回転すると、シャフト７１はヘッドナット７６の中でネジまわりして、ケージングツール７０は円筒形ヘッド４８に対し軸方向に移動する。拡大頭部７２はアクチュエータロッド５６の中心孔６８内で自由に滑動するが、それでもアクチュエータロッド近端５７の内向き環状フランジ８０によって拘束される。こうして、六角ナット７８の回転によりケージングツール７０を引き抜くと、拡大頭部７２をフランジ８０と当接させることになり、圧力板５８とスプリング６０を手で後退させることができる。
円筒形ヘッド４８は１個又はそれ以上のポート６５をもっていて、これにより上方スプリング室６２と大気間に連通を設定する。
【００２２】
詳しくは第２図、全般には第１図を参照すると、本発明に係る圧力板５８は全体的に漏斗状の形状で、漏斗の頚のところに筒状部７４を有している。筒状部７４は段をなし、径方向内向きフランジ９０と第１円筒部９２を有する。フランジ９０により形成される穴７３を通ってケージングツール７０のシャフト７１が延びる。第１円筒部９２はアクチュエータロッド５６に密接していて、その内壁９４はアクチュエータロッド近端５７をプレス嵌め係合で受け入れる形状と寸法に作られる。筒状部７４の第２円筒部９６が第１円筒部９２より外側に段状に張出し、第２ダイアフラムの開口縁５３をアクチュエータロッド５６に固く締結している。
【００２３】
圧力板５８はさらに、筒状部７４から斜めに仕切壁３５の方へ外側に開くスカート部１００を有している。スカート部１００に径外方へ向いたフランジ１０４が形成され、フランジ１０４と筒状部７４の間でスカート部１００に圧縮スプリング６０の保持用環状座１０２が設けられる。フランジ１０４は折り曲げ部１０６で終り、これはダイアフラム５２が往復中に圧力板５８に噛むのを防ぐ。
【００２４】
下方スプリングブレーキ室６３内の空気圧は通常ダイアフラム５２を圧力板５８の輪郭上に圧接保持する。しかし、圧力板５８の改良漏斗形状では、下方スプリングブレーキ室６３内の空気量は、圧力板がアクチュエータロッドから大体直角に延びてスプリング６０と直接当接していた従来型のブレーキアクチュエータより著しく少なくなっていることが認められるであろう。換言すれば、圧力板のスカート部は仕切壁の方へスプリング６０の端部から離れて突出し、それにより下方スプリングブレーキ室６３の最大容積を最小にしている。それでもアクチュエータロッド５６の長さ、従ってストロークの最大量は標準のままである。同様に、スプリング６０の寸法も標準である。好適に、下方スプリングブレーキ室６３の最大容積の減少は従来型ブレーキアクチュエータの約２０〜３０％である。下方室のこの小さい容積は、ストローク中に少ない空気が下方スプリング室から排出されればよいのであるから高度に望ましい迅速応答時間をもたらすのである。
【００２５】
流体作動式ブレーキアクチュエータ１０の正常動作中、スプリングブレーキアクチュエータロッド５６は、下方スプリングブレーキ室６３内に維持される圧縮空気によって、第１図に示す完全に後退した位置にあるであろう。下方スプリングブレーキ室６３から圧縮空気が排出されると、一端が円筒形ヘッド４８の外端壁に当接している圧縮スプリング６０は、一体的な圧力板５８とスプリングブレーキアクチュエータロッド５６とを常用ブレーキ押杆１２の方向へ押圧する。圧縮スプリング６０の力がスプリングブレーキアクチュエータロッド５６を中心孔３８内に伸長させ、それにより反動板６６に第１ダイアフラム２４と常用ブレーキアクチュエータ１４の圧力板４４とに対する力をかけさせる。この作用により常用ブレーキ押杆１２は作動位置の方へ伸長され、ブレーキをかけることになる。スプリングブレーキアクチュエータ１６を弛めるべき時は、圧縮スプリング６０の力に打ち勝つに十分な圧で圧縮空気が再び下方スプリングブレーキ室６３内に導入される。第２ダイアフラム５２に作用する圧縮空気の力により圧力板５８、スプリングブレーキアクチュエータロッド５６、圧縮スプリング６０は第１図に示した位置に戻らされる。
【００２６】
以上開示の範囲内で次の請求の範囲により規定される本発明の趣旨を逸脱することなく合理的な変形及び修正が可能である。
【００２７】
【図面の簡単な説明】
【図１】第１図は本発明に係る圧力板を備えた空気作動式ブレーキアクチュエータの縦断面図である。
【図２】第２図は第１図に示した圧力板部分の拡大断面図である。
【００２８】
【符号の説明】
１０：流体作動式ブレーキアクチュエータ １２：常用ブレーキ押杆
１４：常用ブレーキアクチュエータ
１６：スプリングブレーキアクチュエータ
１８：ハウジング部分 ２０：アダプターハウジング
２３：常用ブレーキ室 ２４：第１ダイアフラム
２６：上方常用ブレーキ室 ２８：下方常用ブレーキ室
３５：仕切壁 ４４：圧力板
４６：圧縮スプリング ５２：第２ダイアフラム
５３：開口 ５６：スプリングブレーキアクチュエータロッド
５８：圧力板 ６０：圧縮スプリング
６２：上方スプリング室 ６３：下方スプリングブレーキ室
６６：反動板 ７０：ケージングツール
７１：シャフト ７３：穴
７４：筒状部 ８０：内向き環状フランジ
９０：フランジ １００：スカート部
１０２：保持用環状座 １０４：フランジ
１０６：折り曲げ部

Claims (18)

1. ハウジングと、
   このハウジング内を第１と第２の室に分割するため取り付けられ、中央部に穴を有する弾力性ダイアフラムと、
   第１の室内でダイアフラムに近接する圧力板と、
   第１の室内で圧力板とハウジングの間にあるスプリングと、
   ダイアフラムと圧力板の運動に応答してブレーキ機構を作動させるため第２の室内にあるアクチュエータロッドと、
   を有する流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータであって、
   前記圧力板が、第１の室内においてアクチュエータロッドの端部のところでアクチュエータロッドに接近して設けられる筒状部と、該筒状部から斜めに延在するフレア形状のスカート部と、を有する漏斗形状に形成されると共に、
   前記圧力板のスカート部のフレア形状外周面上に、前記スプリングを支持するための座が設けられることを特徴とする流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
2. 前記スカート部が径外方へ向いたフランジで終っている請求の範囲１に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
3. アクチュエータロッドが筒状部にプレス嵌めされている請求の範囲２に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
4. 径外方へ向いたフランジがその周縁で折り曲げリップを有している請求の範囲３に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
5. スカート部が、筒状部と径外方向きフランジとの間に、スプリングを支持するための座をもっている請求の範囲４に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
6. アクチュエータロッドが中空である請求の範囲５に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
7. 筒状部の閉塞端部が、穴を有する請求の範囲６に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
8. さらに、前記穴を通ってアクチュエータロッド内に延びるケージングツールを有する請求の範囲７に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
9. スカート部が、筒状部と径外方向きフランジとの間に、スプリングを支持するための座をもっている請求の範囲２に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
10. 筒状部の閉塞端部が、穴を有する請求の範囲１に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
11. アクチュエータロッドが中空である請求の範囲１０に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
12. さらに前記穴を通ってアクチュエータロッドに延びているケージングツールを有する請求の範囲１１に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
13. スカート部がダイアフラムを噛まないようにする折り曲げリップを有する請求の範囲１に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
14. アクチュエータロッドが筒状部にプレス嵌めされている請求の範囲１に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
15. 常用ブレーキアクチュエータとスプリングブレーキアクチュエータとを結合して有し、常用ブレーキアクチュエータは、ハウジングと、ハウジング内部を第１常用室と第２常用室とに分割するため設けられた弾力性常用ダイアフラムと、第２常用室内で常用ダイアフラムに近接している常用ハウジング圧力板と、常用圧力板に当接しブレーキ機構に連結される押杆を有し、スプリングブレーキアクチュエータは、ハウジングと、このハウジング内を第１スプリング室と第２スプリング室とに分割するため設けられた弾力性スプリングダイアフラムと、第１室内でこのスプリングダイアフラムに近接しているスプリング圧力板と、第１スプリング室内でスプリング圧力板とハウジングの間にあるスプリングと、スプリングダイアフラムとスプリング圧力板の運動に応答してブレーキ機構を作動させるため第２スプリング室内にあるアクチュエータロッドとから成り、アクチュエータは第１スプリング常用室内に延び、常用ダイアフラムに接触する流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータであって、
    スプリング圧力板が、第１スプリング室内においてアクチュエータロッドの端部のところでアクチュエータロッドに近接して設けられる筒状部と、筒状部から斜めに離れるように延びるフレア形状のスカート部と、を有する漏斗形状に形成されると共に、
    前記スプリング圧力板のスカート部のフレア形状外周面上に、前記スプリングを支持するための座が設けられることを特徴とする流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
16. 第１と第２の対向する壁を有するハウジングと、ハウジングの内部を第１と第２の室に分割するためにハウジングに設けられた弾力性ダイアフラムと、を備え、第１壁は部分的に第１室を画成し第２壁は部分的に第２室を画成しており、第１室内でダイアフラムに近接している圧力板と、第１室内で該圧力板と第１壁との間にあるスプリングと、後退位置からのダイアフラムと圧力板の運動に応答してブレーキ機構を作動させるため第２室内にあるアクチュエータロッドと、を備える流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータであって、
    圧力板が、第１壁に向かって尖った頂点と、第２壁に向かって延伸するフレア形状のスカート部と、を持つ中空の円錐形状に形成され、
    前記スカート部のフレア形状外周面上に第１室に配置されるスプリングを支持するための座が設けられると共に、スカート部の面積が圧力板の総表面積の重要な一部を形成しており、ダイアフラムの部分は円錐の中空内に収容されるアクチュエータロッドを介して圧力板の輪郭に追従し、ダイアフラムと圧力板とが後退位置にあるときの第２の室内の体積を低減可能に構成した流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
17. 頂点が管状で、ダイアフラムが開口を有し、アクチュエータロッドは該開口を通過して管状頂点内を延伸することを特徴とする請求の範囲１６に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。
18. スカート部が、半径方向フランジで終わっていることを特徴とする請求の範囲１６に記載の流体作動式ダイアフラムスプリングブレーキアクチュエータ。

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