JP2005024018A - 保持器付きころ - Google Patents
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Abstract
【課題】一定のスペース内で大負荷容量を得ることができ、加工が容易で、通油性にも優れ、ころ保持爪の折り曲げ時の損傷の問題も生じない保持器付きころを提供する。
【解決手段】この保持器付きころは、保持器1と複数のころ2とからなる。保持器1は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分3,4、および両環状部分3,4の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部5を有する。保持器1の隣合う柱部5の間のポケット6にころ2が収容される。一対の環状部分3,4のうち、いずれか片方または両方の環状部分の内径部における隣合うころ2間の部分に、ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪7が設けられる。上記保持器1はころ2の未組立の状態で熱処理し、ころ保持爪7は、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であってHv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理する。
【選択図】 図1
【解決手段】この保持器付きころは、保持器1と複数のころ2とからなる。保持器1は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分3,4、および両環状部分3,4の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部5を有する。保持器1の隣合う柱部5の間のポケット6にころ2が収容される。一対の環状部分3,4のうち、いずれか片方または両方の環状部分の内径部における隣合うころ2間の部分に、ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪7が設けられる。上記保持器1はころ2の未組立の状態で熱処理し、ころ保持爪7は、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であってHv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業機械一般に用いられる高負荷容量型の保持器付きころに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンパクトで高負荷容量が得られるケージ&ローラ(円筒)形式の保持器付きころとして、種々のものが提案されている(例えば特許文献1や、特願2002−85319号)。一般的に、この形式の保持器付きころで負荷容量を大きくするためには、軸受を大型化するか、総ころ形式とするしかなかったが、軸受を大型化すると、それに伴い軸やハウジングの設計変更が必要となる。また、総ころ形式とすると、スキューや焼付の問題がある。
【0003】
これらの問題を解決するために、上記特許文献1等のものでは、限られたスペース内に多数のころを収容できるように保持器の形状を工夫して、従来と同じ軸受サイズのまま負荷容量を大幅に増大させるようにしている。
例えば、図10に示す特許文献1の保持器付きころでは、保持器40が断面M形をなし、ころピッチ円径PCDより小径の中央環状部41と、ころピッチ円径PCDより大径の外方環状部42と、外方環状部42から内径側に折曲された鍔部43,43からなっている。この保持器40は、ころ44の外方への抜け止めを外方環状部42で、また内方への抜け止めを中央環状部41によって行う。すなわち、それぞれ環状部41,42の円周等配位置に、ころ44を収容するポケット45を形成しているが、このポケット45に突出した係止片46の幅を、ころ44の外径よりも僅かに小さくしている。ころ44の装着は、内径側から、ポケット45の係止片46を弾性変形させて行う。
【0004】
また、図11〜図13に示す上記特願2002−85319号の保持器付きころでは、外方部材53および内方部材54からなる保持器51と、ころ52とを備える。外方部材53は、ころ配列のピッチ円径PCDより大径の環状部53aと、この環状部53aの軸方向両端部を内径側に折曲した鍔部53bとを有する。内方部材54はころ配列のピッチ円径PCDより小径の環状に形成する。これら外方部材53の環状部53aおよび内方部材54の円周方向複数箇所にポケット55,56を設け、外,内の部材53,54のポケット55,56にわたってころ52を収容する。
このように、保持器51を外方部材53と内方部材54の2部品で構成した場合、ポケット間の柱部57,58を狭く加工することができて、限られたスペース内で多くのころ52を収容することができる。また、片方の部材53を鍔付きとするため、隣接部品と摺接するような場合にも支障が生じない。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−179544号公報
【特許文献2】
実開昭55−49148号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし図10に示す保持器付きころでは、一定スペース内(一定の内径、外径)で、保持器40に組み込むころ44の本数を増加させて行くと、図10(B)の柱幅寸法aが小さくなり、加工上の限界が出て来るだけでなく、保持器強度も低下する。
また、図11〜図13に示す保持器付きころでは、ころ52の脱落防止のために、保持器51が外方部材53と内方部材54とで構成されているので、部品点数が増加し、コスト高となる。また、軸受内の空間容積が内方部材54によって小さくなるため、通油性の面で若干不利になることが予想される。
【0007】
このような課題を解消するものとして、本出願人は、次のものを提案した(特願2002−180184号)。これは、図14〜図16に示すように、保持器61と複数のころ62からなる。保持器61は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分63および両環状部分63の外径縁間にわたって円周方向の複数箇所に設けられた柱部65を有する。保持器61の隣合う柱部65の間のポケット66にころ62が収容される。一対の環状部分63のうち、いずれか片方または両方の環状部分63の内径部における隣合うころ62間の部分に、ころ62の保持器内径側への抜け止めを行う抜け止め手段67が設けられる。抜け止め手段67は、例えばステーキング部分からなる突起とされる。
【0008】
この構造の場合、図11〜図13に示すものに比べて、通油性の向上、および部品点数の省略が可能である。しかし、この構造では、ステーキング部分を成形する際に、保持器環状部分63の内面側に受け部材を設けることが非常に困難であり、ステーキング部分の寸法が安定しないなど、製造面および品質面で多くの問題が予想される。
【0009】
そこで、本出願人は、図14〜図16に示す提案例のものにおいて、ステーキング部分からなる抜け止め手段67に代えて、曲げ片状のころ保持爪を設けることを試みた。曲げ片状のころ保持爪は、保持器付きころとは別の形式の軸受、すなわち内外輪を有する外輪鍔付きの円筒ころ軸受においては提案されている(特許文献2)。
しかし、内外輪を有していなくて、軸とハウジングとに直接にころを転接させる形式の保持器付きころに適用する場合、周辺部品と保持器との接触等に対処するために保持器を硬化処理する必要がある。この硬化処理されたころ保持爪を、保持器のポケット内にころを入れた後に折り曲げる過程で、ころ保持爪が破損する問題がある。
【0010】
この発明の目的は、一定のスペース内で大負荷容量を得ることができ、加工が容易で、通油性にも優れ、ころ保持爪の折り曲げ時の損傷の問題も生じない保持器付きころを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間に介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設けたものである。上記保持器は、上記ころの未組立の状態で熱処理する。また、上記ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとする。
この構成によると、保持器の柱部ところ保持爪とで、ころの外径側への抜け止めと内径側への抜け止めを分担させたため、柱部が簡素な形状となり、柱部の位置を従来よりも外径側に配置することが可能となり、ころ間の隙間を小さくできる。すなわち一定のスペース内でころ本数を多くすることができて、大きな負荷容量を得ることができる。ころの内径側への抜け止めは、保持器の環状部分に設けたころ保持爪で行うため、保持器が1部品で構成でき、部品点数が削減できて、低コストとできる。また、上記ころ保持爪が保持器の環状部分に設けられたものであるため、柱部と異なり、軸方向の一部に局部的に設けたもので済む。そのため、軸受内の空間容積の減少に影響が少なく、内径側に柱部を設ける場合に比べて通油性が向上する。上記保持器は、ころの未組立の状態で熱処理するため、ころとは別に保持器に適した熱処理条件で熱処理が行えるという利点が得られる反面、ころの組み込みのために、熱処理後にころ保持爪を折り曲げる必要があり、この折り曲げ加工時のころ保持爪の損傷が問題となる。しかし、この発明では、ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとするため、曲げ加工を容易に行うことができ、ころ保持爪が折り曲げ時に割れ等の損傷を生じることが回避される。また、ころ保持爪は、曲げ加工で形成できるため、ステーキングによる場合に比べて加工が簡単である。
【0012】
この発明において、上記ころ保持爪の上記環状部分に対する折り曲げ角度を30〜90°としても良い。この折り曲げ角度が30〜90°の範囲であれば、ころ落ちの発生する恐れがないように、ころの保持が行え、かつころ保持爪の破損の問題を生じることがない。
【0013】
上記ころ保持爪の長さを、このころ保持爪がころの面取り部に掛かる程度としても良い。すなわち、ころ保持爪が面取り部に確実にかかるが、面取り部から大きく突出しない程度の長さとしても良い。このように、面取り部にかかる程度の長さとすることで、ころの内径側への脱落も確実に防止しながら、ころの収容スペースをできるだけ広くすることができる。
【0014】
上記ころ保持爪の曲げ形状は、円弧状としても良く、また直線状としても良いが、円弧状とした場合は、軸方向のころの遊びを大きくすることができる。
上記ころ保持爪の厚さは、先細り形状として良い。先細り形状とすることで、ころ保持爪をできるだけ内径側に配置してころ間隔を狭くすることを可能としながら、ころ保持爪と軸との干渉を生じ難くすることができる。
【0015】
また、これらの発明において、片側の環状部分のみにころ保持爪を設けても良い。ころ保持爪を片側だけとすると、製造が簡単で低コスト化が図れる。この場合、ころは、ころ保持爪で一端が支持され、他端が内径側へ傾くことがあるが、両側の環状部分間の間隔ところの長さの関係を適宜設定しておけば、ころの他端は環状部分の内面に当接することで、抜けるまでに至らない。ころ保持爪は、保持器付きころを単独で取り扱うときに、ころの抜け止めを行うものであり、機器へ組み込まれた状態で必要なものではないため、上記のようにころが傾き状態で抜け止めされても、使用上の性能への影響はない。
【0016】
また、これらの発明の保持器付きころが、遊星歯車減速装置における遊星歯車とこの遊星歯車を支持するクランク軸との間に設置されるものであっても良い。このように上記発明の保持器付きころを遊星減速装置に設置することにより、隣接する互いに偏心した遊星歯車の幅面と保持器付きころとが摺接しても、保持器の両側の鍔状の環状部分の存在により、遊星歯車の内径面に保持器付きころが干渉する問題が生じない。
【0017】
この発明の他の観点の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向の複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間のポケットに介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器およびころを、上記保持器に上記ころを組み込んだ状態で熱処理したものである。
この構成の場合、ころと保持器を同時に熱処理することができ、処理コストを安くすることができるとともに、熱処理前に保持爪加工することで、破損の恐れなく容易に加工できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態にかかる保持器付きころを、図1ないし図4と共に説明する。この保持器付きころは、保持器1と複数のころ2とからなり、ころ2が軸の外径面およびハウジングの内径面(いずれも図示せず)に直接に転接するように用いられる。保持器1は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分3,4、および両環状部分3,4の外径縁間にわたって円周方向の複数箇所に設けられた柱部5を有する。各柱部5は矩形状の直線の部分であり、円周方向に並ぶ。保持器1の隣合う柱部5の間が、各ころを収容するポケット6となり、柱部5により各ころ2の間隔が保持される。保持器1の一対の環状部分3,4には、内径部における隣合うころ2間の部分に、ころ2の保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪7が設けられている。ころ2は、軸受鋼等からなり、例えば針状ころとされる。
【0019】
保持器1における両側の環状部分3,4は、保持器中心軸Oに対して垂直な平板状であり、いわば鍔状の部分である。各柱部5間のポケット6の周方向幅mは、ころ2の外径よりも僅かに小さく、ころ2が外径側に抜けることを柱部5で防止している。保持器1の柱部5は、ころ2の配列のピッチ円PCDよりも外径側に位置し、ころ保持爪7はピッチ円PCDよりも内径側に位置する。
【0020】
保持器1は、全体が一体の鋼板を削り出し、またはプレス加工により形成し、その両側の環状部分3,4に内径側に放射状に突出するころ保持爪7を加工する。その加工方法はプレス加工でも、ワイヤカットでも、放電加工などでも良い。このように加工された保持器1は、保持器単体で熱処理する。この熱処理としては、浸炭焼入れ(Hv400〜650)や、軟窒化処理(Hv300以上)等が好適である。この熱処理時に、ころ保持爪7は防浸炭処理を施しておいて浸炭焼入れがころ保持爪7に及ばないようにするか、焼入れ後に焼鈍を行うことで、保持爪7の曲げ加工を行い易くする。ころ保持爪7は、保持器1の熱処理完成状態において、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度にする。このように熱処理した保持器1にころ2を組み込んだ後に、ころ保持爪7を環状部分3,4の内面側に曲げ込む。曲げ込みは、プレス加工やへら絞り加工等により行う。
【0021】
図4に曲げ込んだころ保持爪7の形状を示す。ころ保持爪7の環状部分3,4に対する折り曲げ角度θは、30〜90°とする。ころ保持爪7の上記折り曲げ角度が30°未満であると、ころ2がころ保持爪7を潜り抜け、ころ落ちが発生する恐れがある。また、90°を超える角度まで曲げると、ころ保持爪7の破損の恐れがある。30〜90°の範囲であれば、ころ落ちが発生する恐れがないように、ころ2の保持が行え、かつころ保持爪7の破損の問題を生じることない。ころ保持爪7の長さは、ころ保持爪7がころ2の面取り部に掛かる程度が好ましい。このように、ころ保持爪7の投げ角度θおよび長さを設定することにより、ころ2の収容スペースを狭くすることなく、ころ2の内径側への脱落も確実に防止できる。
【0022】
図4では、環状部分3,4から曲げ込まれるころ保持爪7を直線状としているが、これに限らず、図5のように保持爪7の内側が凹となる円弧状の曲線状としても良く、さらには図6のように先端に向けて厚みが漸減する先細り状としても良い。上記直線状および円弧状のいずれの場合も、図6のように先細り状としても良い。
【0023】
この構成の保持器付きころによると、保持器1の柱部5ところ保持爪7とで、ころ2の外径側への抜け止めと内径側への抜け止めとを分担させたため、柱部5が簡素な形状となり、柱部5の位置をより外径側に配置することが可能となり、ころ間の隙間を小さくできる。すなわち一定のスペース内でころ本数を多くすることができて、大きな負荷容量を得ることができる。ころ2の内径側への抜け止めは、保持器1の環状部分3,4に設けたころ保持爪7で行うため、保持器1が1部品で構成でき、部品点数が削減できて、低コストとできる。また、上記ころ保持爪7が保持器1の環状部分3,4に設けられたものであるため、柱部2と異なり、軸方向の一部に局部的に設けたもので済む。そのため、軸受内の空間容積の減少に影響が少なく、内径側に柱部を設ける場合に比べて通油性が向上する。上記保持器1は、ころの未組立の状態で熱処理するため、ころ2とは別に保持器1に適した熱処理条件で熱処理が行えるという利点が得られる。その反面、ころ2の組み込みのために、熱処理後にころ保持爪7を折り曲げる必要があり、この折り曲げ加工時のころ保持爪7の損傷が問題となる。しかし、この実施形態では、ころ保持爪7は、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとしたため、ころ保持爪7の曲げ加工を容易に行うことができ、ころ保持爪7が折り曲げ時に割れ等の損傷を生じることが回避される。また、ころ保持爪7は、曲げ加工で形成できるため、ステーキングによる場合に比べて加工が簡単である。
【0024】
保持器1における両側の環状部分3,4は、鍔状の平板状であるため、環状部分3,4にある程度の面積が確保でき、そのため、保持器1が後述の遊星歯車支持用のクランク軸等に設置されて隣接部品と摺接するような場合でも、保持器1が遊星歯車等の隣接部品の内径面に干渉する等の支障が無くなる。
【0025】
図7は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、第1の実施形態において、ころ保持爪7を片側の環状部分4(もう片側の環状部分3でも良い)にのみ設けたものである。
このようにころ保持爪7を片側に設けた場合、ころ2はころ保持爪7で一端が支持され、他端が内径側へ傾くことがあるが、両側の環状部分3,4間の間隔ところ2の長さの関係を適宜設定しておけば、ころ2の他端は環状部分3の内面に当接することで、抜けるまでに至らない。ころ保持爪7は、保持器付きころを単独で取り扱うときに、ころ2の抜け止めを行うものであり、機器へ組み込まれた状態で必要なものではないため、上記のようにころ2が傾き状態で抜け止めされても、使用上の性能への影響はない。このようにころ保持爪7を片側の環状部分4のみに設ける構成とした場合、製造が簡単で低コスト化が図れる。
【0026】
図8,図9は、この発明の保持器付きころを応用した遊星歯車減速装置の一例を示す。この遊星歯車減速装置は、内歯のリング歯車21と、回転出力部となるキャリア22と、このキャリア22に回転自在に支持されて隣接する複数の偏心軸部23a,23bを有するクランク軸23と、このクランク軸23の各偏心軸部23a,23bに回転自在に設置されてリング歯車21に噛み合う複数の遊星歯車24,25と、クランク軸23に回転を入力する回転入力部26とを有する。リング歯車21はハウジング27に固定され、キャリア22はリング歯車21と同心に回転自在なように、軸受28(図9)を介してハウジング27に設置されている。回転入力部26は、リング歯車21と同心の入力軸29と、各クランク軸23に設けられて入力軸29の歯車部に噛み合う伝達歯車30とで構成される。クランク軸23は、キャリア22の円周方向複数箇所(例えば3箇所)に設けられている。遊星歯車24,25は、図9に示すように、各々保持器付きころ31を介してクランク軸23の偏心軸部23a,23bに設置されている。この保持器付きころ31に、この発明の保持器付きころ、例えば上記第1実施形態の保持器付きころが用いられる。
【0027】
この遊星歯車減速装置の動作を説明する。中心の入力軸29を回転させると、伝達歯車30を介して3本のクランク軸23が互いに同期して回転する。ここで、1段目の減速が行われる。クランク軸23と遊星歯車24,25とは、保持器付きころ31を介して連結されており、クランク軸23の振れ回りは、遊星歯車24,25が内歯のリング歯車21の内側を回るときの公転と自転の剛性運動に同期する。軸方向に並ぶ2枚の遊星歯車24,25は、互いに180°位相がずれた状態で内歯リング歯車21の内周を公転する。このため、2枚の遊星歯車24,25の振れ回りによる慣性力は打ち消し合う。内歯リング歯車21は固定してあり、遊星歯車24,25は内歯リング歯車21の内周を回る。3本のクランク軸23は、出力部材となるキャリア22の2枚の円盤部22a,22bの間に挟まっている。したがって、遊星歯車24,25の公転は、クランク軸23の公転を通じてキャリア22に達し、減速された回転運動が得られる。
【0028】
この構成の遊星歯車減速装置は、遊星歯車24,25とクランク軸23の間に介在した保持器付きころ31に、大きな負荷が作用し、しかもこの保持器付きころ31の設置スペーサは、減速装置全体の大型化を避けるために限られたスペースとなる。また、この保持器付きころ31の保持器は、隣接する遊星歯車24,25の幅面と摺接する。しかし、上記各実施形態の保持器付きころによると、限られたスペース内で大きな負荷容量を得ることができ、また保持器1が両側に鍔状の環状部分3,4を有しているため、隣接する互いに偏心した遊星歯車24,25の幅面との摺接によっても、その遊星歯車24,25の内径面に干渉する問題が生じない。
【0029】
なお、上記実施形態は、いずれも保持器1の単独の状態で熱処理を行うようにしたが、保持器1およびころ2を、保持器1にころ2を組み込んだ状態で熱処理しても良い。この場合、ころ保持爪7の曲げ加工を行ってから熱処理する。その他の構成は、図1〜図4に示す第1の実施形態と同じである。
このように、保持器2にころ2を組み込んだ状態で熱処理する場合、ころ2と保持器1を同時に熱処理することができ、処理コストを安くできるとともに、熱処理前に保持爪加工することで、破損の恐れなく容易に加工できる。
【0030】
【発明の効果】
この発明の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間に介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させるる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器は上記ころの未組立の状態で熱処理し、上記ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であってHv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理したため、一定のスペース内で大負荷容量を得ることができ、加工が容易で、通油性にも優れ、また、ころ保持爪の折り曲げ時の損傷の問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる保持器付きころの横断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】同保持器付きころの正面図である。
【図4】図2の部分拡大図である。
【図5】同保持器付きころのころ保持爪の変形例を示す部分拡大図である。
【図6】同保持器付きころのころ保持爪の他の変形例を示す部分拡大図である。
【図7】この発明の他の実施形態にかかる保持器付きころの部分拡大断面図である。
【図8】この発明の保持器付きころを用いた遊星歯車減速装置の一例の模式図である。
【図9】同遊星歯車減速装置の部分切欠側側面図である。
【図10】(A)は従来の保持器付きころの保持器の部分斜視図、(B)はその保持器付きころの部分断面図である。
【図11】他の従来例の保持器付きころの横断面図である。
【図12】図11のXII −XII 線に沿う断面図である。
【図13】同保持器付きころの正面図である。
【図14】提案例の保持器付きころの横断面図である。
【図15】図14のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】(A)は図15のA部の拡大図、(B)は抜け止め手段の斜視図である。
【符号の説明】
1…保持器
2…ころ
3,4…環状部分
5…柱部
6…ポケット
7…ころ保持爪
23…クランク軸
24,25…遊星歯車
31…保持器付きころ
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業機械一般に用いられる高負荷容量型の保持器付きころに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンパクトで高負荷容量が得られるケージ&ローラ(円筒)形式の保持器付きころとして、種々のものが提案されている(例えば特許文献1や、特願2002−85319号)。一般的に、この形式の保持器付きころで負荷容量を大きくするためには、軸受を大型化するか、総ころ形式とするしかなかったが、軸受を大型化すると、それに伴い軸やハウジングの設計変更が必要となる。また、総ころ形式とすると、スキューや焼付の問題がある。
【0003】
これらの問題を解決するために、上記特許文献1等のものでは、限られたスペース内に多数のころを収容できるように保持器の形状を工夫して、従来と同じ軸受サイズのまま負荷容量を大幅に増大させるようにしている。
例えば、図10に示す特許文献1の保持器付きころでは、保持器40が断面M形をなし、ころピッチ円径PCDより小径の中央環状部41と、ころピッチ円径PCDより大径の外方環状部42と、外方環状部42から内径側に折曲された鍔部43,43からなっている。この保持器40は、ころ44の外方への抜け止めを外方環状部42で、また内方への抜け止めを中央環状部41によって行う。すなわち、それぞれ環状部41,42の円周等配位置に、ころ44を収容するポケット45を形成しているが、このポケット45に突出した係止片46の幅を、ころ44の外径よりも僅かに小さくしている。ころ44の装着は、内径側から、ポケット45の係止片46を弾性変形させて行う。
【0004】
また、図11〜図13に示す上記特願2002−85319号の保持器付きころでは、外方部材53および内方部材54からなる保持器51と、ころ52とを備える。外方部材53は、ころ配列のピッチ円径PCDより大径の環状部53aと、この環状部53aの軸方向両端部を内径側に折曲した鍔部53bとを有する。内方部材54はころ配列のピッチ円径PCDより小径の環状に形成する。これら外方部材53の環状部53aおよび内方部材54の円周方向複数箇所にポケット55,56を設け、外,内の部材53,54のポケット55,56にわたってころ52を収容する。
このように、保持器51を外方部材53と内方部材54の2部品で構成した場合、ポケット間の柱部57,58を狭く加工することができて、限られたスペース内で多くのころ52を収容することができる。また、片方の部材53を鍔付きとするため、隣接部品と摺接するような場合にも支障が生じない。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−179544号公報
【特許文献2】
実開昭55−49148号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし図10に示す保持器付きころでは、一定スペース内(一定の内径、外径)で、保持器40に組み込むころ44の本数を増加させて行くと、図10(B)の柱幅寸法aが小さくなり、加工上の限界が出て来るだけでなく、保持器強度も低下する。
また、図11〜図13に示す保持器付きころでは、ころ52の脱落防止のために、保持器51が外方部材53と内方部材54とで構成されているので、部品点数が増加し、コスト高となる。また、軸受内の空間容積が内方部材54によって小さくなるため、通油性の面で若干不利になることが予想される。
【0007】
このような課題を解消するものとして、本出願人は、次のものを提案した(特願2002−180184号)。これは、図14〜図16に示すように、保持器61と複数のころ62からなる。保持器61は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分63および両環状部分63の外径縁間にわたって円周方向の複数箇所に設けられた柱部65を有する。保持器61の隣合う柱部65の間のポケット66にころ62が収容される。一対の環状部分63のうち、いずれか片方または両方の環状部分63の内径部における隣合うころ62間の部分に、ころ62の保持器内径側への抜け止めを行う抜け止め手段67が設けられる。抜け止め手段67は、例えばステーキング部分からなる突起とされる。
【0008】
この構造の場合、図11〜図13に示すものに比べて、通油性の向上、および部品点数の省略が可能である。しかし、この構造では、ステーキング部分を成形する際に、保持器環状部分63の内面側に受け部材を設けることが非常に困難であり、ステーキング部分の寸法が安定しないなど、製造面および品質面で多くの問題が予想される。
【0009】
そこで、本出願人は、図14〜図16に示す提案例のものにおいて、ステーキング部分からなる抜け止め手段67に代えて、曲げ片状のころ保持爪を設けることを試みた。曲げ片状のころ保持爪は、保持器付きころとは別の形式の軸受、すなわち内外輪を有する外輪鍔付きの円筒ころ軸受においては提案されている(特許文献2)。
しかし、内外輪を有していなくて、軸とハウジングとに直接にころを転接させる形式の保持器付きころに適用する場合、周辺部品と保持器との接触等に対処するために保持器を硬化処理する必要がある。この硬化処理されたころ保持爪を、保持器のポケット内にころを入れた後に折り曲げる過程で、ころ保持爪が破損する問題がある。
【0010】
この発明の目的は、一定のスペース内で大負荷容量を得ることができ、加工が容易で、通油性にも優れ、ころ保持爪の折り曲げ時の損傷の問題も生じない保持器付きころを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間に介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設けたものである。上記保持器は、上記ころの未組立の状態で熱処理する。また、上記ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとする。
この構成によると、保持器の柱部ところ保持爪とで、ころの外径側への抜け止めと内径側への抜け止めを分担させたため、柱部が簡素な形状となり、柱部の位置を従来よりも外径側に配置することが可能となり、ころ間の隙間を小さくできる。すなわち一定のスペース内でころ本数を多くすることができて、大きな負荷容量を得ることができる。ころの内径側への抜け止めは、保持器の環状部分に設けたころ保持爪で行うため、保持器が1部品で構成でき、部品点数が削減できて、低コストとできる。また、上記ころ保持爪が保持器の環状部分に設けられたものであるため、柱部と異なり、軸方向の一部に局部的に設けたもので済む。そのため、軸受内の空間容積の減少に影響が少なく、内径側に柱部を設ける場合に比べて通油性が向上する。上記保持器は、ころの未組立の状態で熱処理するため、ころとは別に保持器に適した熱処理条件で熱処理が行えるという利点が得られる反面、ころの組み込みのために、熱処理後にころ保持爪を折り曲げる必要があり、この折り曲げ加工時のころ保持爪の損傷が問題となる。しかし、この発明では、ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとするため、曲げ加工を容易に行うことができ、ころ保持爪が折り曲げ時に割れ等の損傷を生じることが回避される。また、ころ保持爪は、曲げ加工で形成できるため、ステーキングによる場合に比べて加工が簡単である。
【0012】
この発明において、上記ころ保持爪の上記環状部分に対する折り曲げ角度を30〜90°としても良い。この折り曲げ角度が30〜90°の範囲であれば、ころ落ちの発生する恐れがないように、ころの保持が行え、かつころ保持爪の破損の問題を生じることがない。
【0013】
上記ころ保持爪の長さを、このころ保持爪がころの面取り部に掛かる程度としても良い。すなわち、ころ保持爪が面取り部に確実にかかるが、面取り部から大きく突出しない程度の長さとしても良い。このように、面取り部にかかる程度の長さとすることで、ころの内径側への脱落も確実に防止しながら、ころの収容スペースをできるだけ広くすることができる。
【0014】
上記ころ保持爪の曲げ形状は、円弧状としても良く、また直線状としても良いが、円弧状とした場合は、軸方向のころの遊びを大きくすることができる。
上記ころ保持爪の厚さは、先細り形状として良い。先細り形状とすることで、ころ保持爪をできるだけ内径側に配置してころ間隔を狭くすることを可能としながら、ころ保持爪と軸との干渉を生じ難くすることができる。
【0015】
また、これらの発明において、片側の環状部分のみにころ保持爪を設けても良い。ころ保持爪を片側だけとすると、製造が簡単で低コスト化が図れる。この場合、ころは、ころ保持爪で一端が支持され、他端が内径側へ傾くことがあるが、両側の環状部分間の間隔ところの長さの関係を適宜設定しておけば、ころの他端は環状部分の内面に当接することで、抜けるまでに至らない。ころ保持爪は、保持器付きころを単独で取り扱うときに、ころの抜け止めを行うものであり、機器へ組み込まれた状態で必要なものではないため、上記のようにころが傾き状態で抜け止めされても、使用上の性能への影響はない。
【0016】
また、これらの発明の保持器付きころが、遊星歯車減速装置における遊星歯車とこの遊星歯車を支持するクランク軸との間に設置されるものであっても良い。このように上記発明の保持器付きころを遊星減速装置に設置することにより、隣接する互いに偏心した遊星歯車の幅面と保持器付きころとが摺接しても、保持器の両側の鍔状の環状部分の存在により、遊星歯車の内径面に保持器付きころが干渉する問題が生じない。
【0017】
この発明の他の観点の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向の複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間のポケットに介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器およびころを、上記保持器に上記ころを組み込んだ状態で熱処理したものである。
この構成の場合、ころと保持器を同時に熱処理することができ、処理コストを安くすることができるとともに、熱処理前に保持爪加工することで、破損の恐れなく容易に加工できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態にかかる保持器付きころを、図1ないし図4と共に説明する。この保持器付きころは、保持器1と複数のころ2とからなり、ころ2が軸の外径面およびハウジングの内径面(いずれも図示せず)に直接に転接するように用いられる。保持器1は、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分3,4、および両環状部分3,4の外径縁間にわたって円周方向の複数箇所に設けられた柱部5を有する。各柱部5は矩形状の直線の部分であり、円周方向に並ぶ。保持器1の隣合う柱部5の間が、各ころを収容するポケット6となり、柱部5により各ころ2の間隔が保持される。保持器1の一対の環状部分3,4には、内径部における隣合うころ2間の部分に、ころ2の保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪7が設けられている。ころ2は、軸受鋼等からなり、例えば針状ころとされる。
【0019】
保持器1における両側の環状部分3,4は、保持器中心軸Oに対して垂直な平板状であり、いわば鍔状の部分である。各柱部5間のポケット6の周方向幅mは、ころ2の外径よりも僅かに小さく、ころ2が外径側に抜けることを柱部5で防止している。保持器1の柱部5は、ころ2の配列のピッチ円PCDよりも外径側に位置し、ころ保持爪7はピッチ円PCDよりも内径側に位置する。
【0020】
保持器1は、全体が一体の鋼板を削り出し、またはプレス加工により形成し、その両側の環状部分3,4に内径側に放射状に突出するころ保持爪7を加工する。その加工方法はプレス加工でも、ワイヤカットでも、放電加工などでも良い。このように加工された保持器1は、保持器単体で熱処理する。この熱処理としては、浸炭焼入れ(Hv400〜650)や、軟窒化処理(Hv300以上)等が好適である。この熱処理時に、ころ保持爪7は防浸炭処理を施しておいて浸炭焼入れがころ保持爪7に及ばないようにするか、焼入れ後に焼鈍を行うことで、保持爪7の曲げ加工を行い易くする。ころ保持爪7は、保持器1の熱処理完成状態において、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度にする。このように熱処理した保持器1にころ2を組み込んだ後に、ころ保持爪7を環状部分3,4の内面側に曲げ込む。曲げ込みは、プレス加工やへら絞り加工等により行う。
【0021】
図4に曲げ込んだころ保持爪7の形状を示す。ころ保持爪7の環状部分3,4に対する折り曲げ角度θは、30〜90°とする。ころ保持爪7の上記折り曲げ角度が30°未満であると、ころ2がころ保持爪7を潜り抜け、ころ落ちが発生する恐れがある。また、90°を超える角度まで曲げると、ころ保持爪7の破損の恐れがある。30〜90°の範囲であれば、ころ落ちが発生する恐れがないように、ころ2の保持が行え、かつころ保持爪7の破損の問題を生じることない。ころ保持爪7の長さは、ころ保持爪7がころ2の面取り部に掛かる程度が好ましい。このように、ころ保持爪7の投げ角度θおよび長さを設定することにより、ころ2の収容スペースを狭くすることなく、ころ2の内径側への脱落も確実に防止できる。
【0022】
図4では、環状部分3,4から曲げ込まれるころ保持爪7を直線状としているが、これに限らず、図5のように保持爪7の内側が凹となる円弧状の曲線状としても良く、さらには図6のように先端に向けて厚みが漸減する先細り状としても良い。上記直線状および円弧状のいずれの場合も、図6のように先細り状としても良い。
【0023】
この構成の保持器付きころによると、保持器1の柱部5ところ保持爪7とで、ころ2の外径側への抜け止めと内径側への抜け止めとを分担させたため、柱部5が簡素な形状となり、柱部5の位置をより外径側に配置することが可能となり、ころ間の隙間を小さくできる。すなわち一定のスペース内でころ本数を多くすることができて、大きな負荷容量を得ることができる。ころ2の内径側への抜け止めは、保持器1の環状部分3,4に設けたころ保持爪7で行うため、保持器1が1部品で構成でき、部品点数が削減できて、低コストとできる。また、上記ころ保持爪7が保持器1の環状部分3,4に設けられたものであるため、柱部2と異なり、軸方向の一部に局部的に設けたもので済む。そのため、軸受内の空間容積の減少に影響が少なく、内径側に柱部を設ける場合に比べて通油性が向上する。上記保持器1は、ころの未組立の状態で熱処理するため、ころ2とは別に保持器1に適した熱処理条件で熱処理が行えるという利点が得られる。その反面、ころ2の組み込みのために、熱処理後にころ保持爪7を折り曲げる必要があり、この折り曲げ加工時のころ保持爪7の損傷が問題となる。しかし、この実施形態では、ころ保持爪7は、保持器1の全体の硬度と同等以下の硬度であって、Hv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理されたものとしたため、ころ保持爪7の曲げ加工を容易に行うことができ、ころ保持爪7が折り曲げ時に割れ等の損傷を生じることが回避される。また、ころ保持爪7は、曲げ加工で形成できるため、ステーキングによる場合に比べて加工が簡単である。
【0024】
保持器1における両側の環状部分3,4は、鍔状の平板状であるため、環状部分3,4にある程度の面積が確保でき、そのため、保持器1が後述の遊星歯車支持用のクランク軸等に設置されて隣接部品と摺接するような場合でも、保持器1が遊星歯車等の隣接部品の内径面に干渉する等の支障が無くなる。
【0025】
図7は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、第1の実施形態において、ころ保持爪7を片側の環状部分4(もう片側の環状部分3でも良い)にのみ設けたものである。
このようにころ保持爪7を片側に設けた場合、ころ2はころ保持爪7で一端が支持され、他端が内径側へ傾くことがあるが、両側の環状部分3,4間の間隔ところ2の長さの関係を適宜設定しておけば、ころ2の他端は環状部分3の内面に当接することで、抜けるまでに至らない。ころ保持爪7は、保持器付きころを単独で取り扱うときに、ころ2の抜け止めを行うものであり、機器へ組み込まれた状態で必要なものではないため、上記のようにころ2が傾き状態で抜け止めされても、使用上の性能への影響はない。このようにころ保持爪7を片側の環状部分4のみに設ける構成とした場合、製造が簡単で低コスト化が図れる。
【0026】
図8,図9は、この発明の保持器付きころを応用した遊星歯車減速装置の一例を示す。この遊星歯車減速装置は、内歯のリング歯車21と、回転出力部となるキャリア22と、このキャリア22に回転自在に支持されて隣接する複数の偏心軸部23a,23bを有するクランク軸23と、このクランク軸23の各偏心軸部23a,23bに回転自在に設置されてリング歯車21に噛み合う複数の遊星歯車24,25と、クランク軸23に回転を入力する回転入力部26とを有する。リング歯車21はハウジング27に固定され、キャリア22はリング歯車21と同心に回転自在なように、軸受28(図9)を介してハウジング27に設置されている。回転入力部26は、リング歯車21と同心の入力軸29と、各クランク軸23に設けられて入力軸29の歯車部に噛み合う伝達歯車30とで構成される。クランク軸23は、キャリア22の円周方向複数箇所(例えば3箇所)に設けられている。遊星歯車24,25は、図9に示すように、各々保持器付きころ31を介してクランク軸23の偏心軸部23a,23bに設置されている。この保持器付きころ31に、この発明の保持器付きころ、例えば上記第1実施形態の保持器付きころが用いられる。
【0027】
この遊星歯車減速装置の動作を説明する。中心の入力軸29を回転させると、伝達歯車30を介して3本のクランク軸23が互いに同期して回転する。ここで、1段目の減速が行われる。クランク軸23と遊星歯車24,25とは、保持器付きころ31を介して連結されており、クランク軸23の振れ回りは、遊星歯車24,25が内歯のリング歯車21の内側を回るときの公転と自転の剛性運動に同期する。軸方向に並ぶ2枚の遊星歯車24,25は、互いに180°位相がずれた状態で内歯リング歯車21の内周を公転する。このため、2枚の遊星歯車24,25の振れ回りによる慣性力は打ち消し合う。内歯リング歯車21は固定してあり、遊星歯車24,25は内歯リング歯車21の内周を回る。3本のクランク軸23は、出力部材となるキャリア22の2枚の円盤部22a,22bの間に挟まっている。したがって、遊星歯車24,25の公転は、クランク軸23の公転を通じてキャリア22に達し、減速された回転運動が得られる。
【0028】
この構成の遊星歯車減速装置は、遊星歯車24,25とクランク軸23の間に介在した保持器付きころ31に、大きな負荷が作用し、しかもこの保持器付きころ31の設置スペーサは、減速装置全体の大型化を避けるために限られたスペースとなる。また、この保持器付きころ31の保持器は、隣接する遊星歯車24,25の幅面と摺接する。しかし、上記各実施形態の保持器付きころによると、限られたスペース内で大きな負荷容量を得ることができ、また保持器1が両側に鍔状の環状部分3,4を有しているため、隣接する互いに偏心した遊星歯車24,25の幅面との摺接によっても、その遊星歯車24,25の内径面に干渉する問題が生じない。
【0029】
なお、上記実施形態は、いずれも保持器1の単独の状態で熱処理を行うようにしたが、保持器1およびころ2を、保持器1にころ2を組み込んだ状態で熱処理しても良い。この場合、ころ保持爪7の曲げ加工を行ってから熱処理する。その他の構成は、図1〜図4に示す第1の実施形態と同じである。
このように、保持器2にころ2を組み込んだ状態で熱処理する場合、ころ2と保持器1を同時に熱処理することができ、処理コストを安くできるとともに、熱処理前に保持爪加工することで、破損の恐れなく容易に加工できる。
【0030】
【発明の効果】
この発明の保持器付きころは、互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向に複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間に介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させるる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器は上記ころの未組立の状態で熱処理し、上記ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であってHv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理したため、一定のスペース内で大負荷容量を得ることができ、加工が容易で、通油性にも優れ、また、ころ保持爪の折り曲げ時の損傷の問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる保持器付きころの横断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】同保持器付きころの正面図である。
【図4】図2の部分拡大図である。
【図5】同保持器付きころのころ保持爪の変形例を示す部分拡大図である。
【図6】同保持器付きころのころ保持爪の他の変形例を示す部分拡大図である。
【図7】この発明の他の実施形態にかかる保持器付きころの部分拡大断面図である。
【図8】この発明の保持器付きころを用いた遊星歯車減速装置の一例の模式図である。
【図9】同遊星歯車減速装置の部分切欠側側面図である。
【図10】(A)は従来の保持器付きころの保持器の部分斜視図、(B)はその保持器付きころの部分断面図である。
【図11】他の従来例の保持器付きころの横断面図である。
【図12】図11のXII −XII 線に沿う断面図である。
【図13】同保持器付きころの正面図である。
【図14】提案例の保持器付きころの横断面図である。
【図15】図14のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】(A)は図15のA部の拡大図、(B)は抜け止め手段の斜視図である。
【符号の説明】
1…保持器
2…ころ
3,4…環状部分
5…柱部
6…ポケット
7…ころ保持爪
23…クランク軸
24,25…遊星歯車
31…保持器付きころ
Claims (8)
- 互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向の複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間のポケットに介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器は上記ころの未組立の状態で熱処理し、上記ころ保持爪は、保持器全体の硬度と同等以下の硬度であってHv400以下の硬度に焼鈍または防浸炭処理したことを特徴とする保持器付きころ。
- 請求項1において、上記ころ保持爪の上記環状部分に対する折り曲げ角度を30〜90°とした保持器付きころ。
- 請求項1または請求項2において、上記ころ保持爪の長さを、ころ保持爪がころの面取り部に掛かる程度とした保持器付きころ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、上記ころ保持爪を、円弧状の曲げ片状とした保持器付きころ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、上記ころ保持爪の厚さを先細り形状とした保持器付きころ。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、片側の環状部分のみにころ保持爪を設けた保持器付きころ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、遊星歯車減速装置における遊星歯車とこの遊星歯車を支持するクランク軸との間に設置される保持器付きころ。
- 互いに軸方向に離れて対面する一対の環状部分、および両環状部分の外径縁間に渡って円周方向の複数箇所に設けられた柱部を有する保持器と、この保持器の上記各柱部間のポケットに介在し柱部によって円周方向の間隔保持と保持器外径側に対する抜け止めとが成された複数のころとでなり、軸とハウジングとに上記ころを転接させる保持器付きころであって、上記環状部分の内径部における隣合うころ間の部分に、上記ころの保持器内径側への抜け止めを行う曲げ片状のころ保持爪を設け、上記保持器およびころを、上記保持器に上記ころを組み込んだ状態で熱処理した保持器付きころ。
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