JP2005023050A - 新規核酸誘導体、及びそのフォスフォロアミダイト体、トリリン酸体の製造及び使用 - Google Patents

新規核酸誘導体、及びそのフォスフォロアミダイト体、トリリン酸体の製造及び使用 Download PDF

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直 小島
Kaori Inoue
香織 井上
Rina Shibata
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Abstract

【課題】 新規核酸誘導体、及びそのフォスフォロアミダイト体、トリリン酸体の製造及び使用、すなわち新規な1−デアザデオキシヌクレオシドである1−デアザ−2’−デオキシグアノシン、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体および1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体ならびにそれらの製造法および使用の提供。
【解決手段】 式(1)
【化1】
Figure 2005023050

(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なヌクレオシドアナログである1−デアザ−2’−デオキシグアノシン、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体、1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体、それらの製造方法、およびそれらの使用に関する。
デアザプリンヌクレオシド類はヌクレオシド塩基部の環内窒素原子が炭素に置き換わった構造を持っている。このうち、7−デアザプリンヌクレオシド、3−デアザプリンヌクレオシド類は元来天然界に微量成分として存在している化合物であるが、優れた生物活性を示すことから古くから注目され、誘導体合成や生物活性についての研究が行われてきた。1−デアザプリンヌクレオシドに関しては、1−デアザアデノシン誘導体に関する研究がいくつか報告されているが、1−デアザグアノシン誘導体の誘導体合成や生物活性についての研究はほとんどない。
一方、近年の核酸化学の発展により、デアザプリンヌクレオシド誘導体の生物化学分野での応用が発展した。特にこれらのヌクレオシド誘導体を合成核酸に導入する技術の開発により、従来の天然型核酸にはない新たな性質、特徴を有する核酸の合成が可能となった。7−デアザ−2−デオキシグアノシン、7−デアザ−2−デオキシアデノシンについては現在、DNA合成用アミダイト試薬が市販されている(Glen Research社、VA, USAなど)。また、DNA塩基配列決定法において、7−デアザ−2−デオキシグアノシンのトリリン酸体が広く用いられている(Amersham Biosciences社、NJ, USAなどで配列決定キットが市販されている)(米国特許第4,804,748号公報、米国特許第5,480,980号公報、特開2000-119296号公報、Journal of Organic Chemistry, 1983, Vol.48, 3119-3122, Nucleic Acids Research, 1996, Vol.24, No.15, 2974-2980)。
3−デアザヌクレオシド誘導体についてもその製造法(特開昭60-109594号公報、特開平6-184185号公報、Chemical & Pharmaceutical Bulletin, 1996, Vol.40, 288-295)が公開されている。また3−デアザ−2’−デオキシグアノシンを鋳型DNAに導入したもの、およびトリリン酸誘導体を用いたDNAポリメラーゼによる核酸の認識研究についても報告されている。(Biochemistry, 2001, Vol.40, No.9, 2647-2652)。
1−デアザプリンヌクレオシドの例としては、1−デアザ−2’−デオキシアデノシンの製造法、核酸自動合成機によるオリゴヌクレオチド配列への導入、およびRNA酵素への応用が報告されている(特開昭59-42398号公報、Nucleic Acids Research, 1998, Vol.26, No.4, 1010-1018)。また、1−デアザグアノシンの合成についても報告されている。(Journal of Heterocyclic Chemistry, 1978, Vol.15, 839-847, Tetrahedron, 2000, Vol.56, Issue 40, 7909-7914)。
以上のように、従来技術において、1−デアザグアノシン誘導体については、リボ体の合成技術は確立されているものの、2’−デオキシリボ体、即ち1−デアザ−2’−デオキシグアノシンについては、現在までに製造は試みられていなかった。
一方、塩基部の酸素原子がメチル化されているO6−メチル−1−デアザ−2−デオ
キシグアノシンの製造、フォスフォロアミダイト体の合成、および合成核酸への導入については報告されている(Biochemistry, 1994, Vol.33, No.37, 11364-11371, Biochemistry, 1999, Vol.38, No.21, 6801-6806)。該O6−メチル−1−デアザ−2−デオキシグアノシンは、DNA認識酵素であるO6-Alkylguanine−DNA alkyltransferaseの構造活性相関研究に用いられていた。
米国特許第4,804,748号公報 米国特許第5,480,980号公報 特開2000-119296号公報 特開昭60-109594号公報 特開平6-184185号公報 特開昭59-42398号公報 Journal of Organic Chemistry, 1983, Vol.48, 3119-3122 Nucleic Acids Research.1996, Vol.24, No.15, 2974-2980 Chemical & Pharmaceutical Bulletin, 1996, Vol.40, 288-295 Biochemistry, 2001, Vol.40, No.9, 2647-2652 Nucleic Acids Research.1998, Vol.26, No.4, 1010-1018 Journal of Heterocyclic Chemistry, 1978, Vol.15, 839-847 Journal of the American Chemical Society, 1957, Vol.79, 670-672 Biochemistry, 1994, Vol.33, No.37, 11364-11371 Biochemistry, 1999, Vol.38, No.21, 6801-6806
本発明は、従来存在しなかった新規な1−デアザデオキシヌクレオシド誘導体である1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを合成し、さらに該化合物から1−デアザ−2’−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体および1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体を合成し、提供することを目的とする。さらに、本発明は1−デアザ−2’−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体を用いる事で合成できる1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを導入した合成核酸、DNA、オリゴヌクレオチド、および1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体を用い、これを酵素的に取込むことで得られる核酸、DNA、オリゴヌクレオチドをも提供することを目的とする。
上述のように、現在までに種々のデオキシプリンヌクレオシド誘導体合成が報告されている。これらのうちの多くはさらに核酸合成機により短鎖核酸配列へと導入され、核酸-蛋白質相互作用解析などの研究に用いられている。また対応するトリリン酸体へと変換され、一部の化合物についてはDNA/RNAポリメラーゼを用いた配列決定法などで広く用いられている。
本発明者らは、従来知られていなかった1−デアザヌクレオシド誘導体の合成法について鋭意検討の結果、特定のイミダゾールヌクレオシド化合物を原料として用い、閉環反応を行わせることによる、現在までに未開発であった新規な核酸誘導体、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンの製造法を確立した。さらに、本発明者らは該1−デアザ−2’−デオキシグアノシンをフォスフォロアミダイト体へと変換して核酸自動合成機により短鎖核酸配列へと導入した。さらに1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体の製造方法をも確立した。これらの化合物、および1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを導入した短鎖核酸配列を利用した酵素-核酸相互作用解析への応用として、DNAポリメラーゼを用いた鎖伸長反応等が挙げられる。そしてこの反応により、1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸体を用いて、酵素的に1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを核酸配列へと導入できることを示した。また、同様に1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを導入した短鎖核酸配列を利用した核酸構造解析への応用として、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンが二本鎖構造の熱的安定性に及ぼす影響の測定が挙げられる。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 式(1)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体、
[2] 式(1)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の製造法であって、式(2)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示す)
で表される化合物を出発原料とし、該化合物を縮合閉環反応に付すことを特徴とする、1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の製造法、
[3] 式(13)
Figure 2005023050
(式中、R4はアミノ基の保護基であり、R5は水素または水酸基の保護基であり、R6は水酸基の保護基であり、R7はリン酸保護基であり、R8は窒素原子上に炭素数1から5の同一のもしくは異なるアルキル基が2つ結合したジアルキルアミノ基またはモルホリン−1−イル基を表し、2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよく、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体、
[4] R4がN,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ基であり、R5がN,N-ジフェニルカルバモイル基であり、R6がジメトキシトリチル基であり、R7が2-シアノエチル基であり、R8がジイソプロピルアミノ基である請求項3記載の1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体、
[5] [3]または[4]の1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体の製造法であって、式(7)で表される化合物
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)のアミノ基を保護、あるいはアミノ基および水酸基を保護することを特徴とする、1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体の製造法、
[6] 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体を用いて製造した核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド、
[7] 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体を含む核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド、
[8] 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイトを用いて核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチドを製造する方法、
[9] 式(15)
Figure 2005023050
(R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のトリリン酸体。
[10] 式(15)
Figure 2005023050
(R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のトリリン酸体の製造法であって、
式(10)
Figure 2005023050
(式中、R4は水素またはアミノ基の保護基であり、R5は水素または水酸基の保護基であり、R2は水素原子またC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される化合物からリン酸化反応により5'位をトリリン酸化することを特徴とする製造法、ならびに
[11] [9]のトリリン酸体をDNA合成酵素または逆転写酵素を用いて酵素的に取込ませた核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド。
本発明の製造法により、従来存在しなかった1−デアザデオキシヌクレオシドである1−デアザ−2’−デオキシグアノシンが提供される。1−デアザ−2’−デオキシグアノシンから1−デアザ−2’−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体が製造でき、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを含む合成DNAを得ることができる。また、1−デアザ−2’−デオキシグアノシントリリン酸も提供される。これらの1−デアザ−2’−デオキシグアノシンおよびその誘導体は、核酸の構造解析、核酸と核酸との相互作用解析、タンパク質と核酸との相互作用解析等に用い得る。
1−デアザ−2−デオキシグアノシンはヌクレオシドレベルでの構造解析等に使用で
きる。
1−デアザ−2−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体は1−デアザ−2
−デオキシグアノシンを合成短鎖DNAの任意の配列、場所に導入する方法を提供し、DNAレベルでの核酸・蛋白質相互作用解析などに広く利用可能である。
1−デアザ−2−デオキシグアノシン−5−トリリン酸体は種々の核酸合成酵素な
どの機能解析などに利用できる。また、1−デアザ−2−デオキシグアノシン−5
トリリン酸体を用いて、DNA合成酵素、逆転写酵素などにより、酵素的にこれを取込ませた核酸、DNA、オリゴヌクレオチドを提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
1. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシンの合成法
本発明は、式(1)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の合成法であって、式(2)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示す)
で表される化合物(AICAデオキシリボシド)を出発原料とする合成法である。式(2)で表される化合物は、容易に合成できる他、市販のものを入手することができる。
式(1)で表される化合物中、R1およびR1'はヌクレオシドおよびヌクレオチドの糖部水酸基の保護基として常用されている基であり、水素またはトリイソプロピルシリル(TIPS)、ジエチルイソプロピルシリル、ジメチルテキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリルなどのシリル系保護基等、ベンジル、フェネチル、アリルエーテル、p-メトキシベンジル、トリフェニルメチル等が挙げられる。この中でもトリイソプロピルシリル基が望ましい。合成の最初の反応では、式(2)で表される化合物のイミダゾール部5位アミノ基と4位カルボキシアミド基をt-ブチルオキシカルボニル基等でアルキルオキシカルボニル化する。t-ブチルオキシカルボニル化はジ-t-ブチルジカーボネートと反応させればよい。この際、1,2-ジクロロエタン等の適当な有機溶媒中で反応を行えばよい。反応は、室温から80℃で1時間〜3日間行えばよい。次いで、テトラヒドロフラン等の適当な有機溶媒中で、ブチルリチウム等の有機金属試薬とアセトニトリル等のカルボニトリル(RCN、Rは炭化水素鎖を表す)を−78〜0℃で30分〜2時間反応させた反応混液中に添加し、−78〜0℃で30分〜2時間反応させる。カルボニトリルと反応させた後に、5位アミノ基に1つまたは2つののアルキルオキシカルボニル基(R3)が残り、これを除去する。これらの一連の反応により、式(3−1)および式(4−1)で表される中間体化合物
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R3はアルキルオキシカルボニル保護基を表す)
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい、R3はアルキルオキシカルボニル保護基を示す)を経て、出発原料の4位のカルボキシアミド基がシアノアセチル基(COCHR2CN)に置換された式(5)で表される化合物が生成する。R3のアルキルオキシカルボニル系保護基としては、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル、イソニコチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルなどが挙げられる。なお、アルキルオキシカルボニル保護基の種類によっては、式(3)で表される化合物から式(5)で表される化合物に至るまでの中間体である式(4)で表される化合物の構造が異なってくる。すなわち、例えばt-ブチルオキシカルボニル基を用いた場合、アセトニトリルアニオンとの反応により、反応部位ではない5位アミノ基のt-ブチルオキシカルボニル基は1つ外れ、1つ残るが、保護基によっては2つ共に残ることが予測される。残った保護基が1つでも2つでも、この保護基はカルボニトリルアニオンとの反応の後に脱保護することにより、式(5)で表される化合物が得られる。t-ブチルオキシカルボニル基を用いた場合、1つ残ったこの保護基は化合物をシリカゲル上で加熱することにより除去できる。
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)なお、式(3−1)で表される化合物のうち、アルキルオキシカルボニル保護基としてt-ブチルオキシカルボニル基を用いた場合の化合物を式(3−2)で表す。
Figure 2005023050
さらに、式(4−1)で表される化合物のN(R3)2は式(4−2)で表される化合物のように、NHR3であってもよい。
Figure 2005023050
ここで、R1またはR1'がシリル系の水酸基保護基である場合、フッ化テトラブチルアンモニウム等により、これを除去して水素原子に置換し、式(6)で表される化合物を得る。
Figure 2005023050
(式中、R2は水素原子またC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)
次いで、式(5)または式(6)で表される化合物をアルカリ処理に付すことにより式(7)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体を得ることができる。
Figure 2005023050
(式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい。)
この際、アルカリ処理は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩の水溶液とエタノール、メタノール等のアルコール類との混合液中で、50〜100℃で1〜5時間加熱すればよい。
2. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体の合成
式(7)で表される化合物を出発原料として、1−デアザ−2’−デオキシグアノシンのフォスフォロアミダイト体を合成する。
R1またはR1'が水酸基の保護基である式(7)で表される化合物の塩基部5位のアミノ基および7位の水酸基を順次保護し、R1またはR1'が水酸基の保護基である式(8)で表される化合物を経て、R1またはR1'が水酸基の保護基である式(9)で表される化合物を得る。この際、7位の水酸基には保護基を導入しなくてもよいが、導入したほうが望ましい。
Figure 2005023050
Figure 2005023050
さらに、水酸基の保護基がシリル系の保護基である場合、フッ化テトラブチルアンモニウム等により、これを除去して水素原子に置換し、式(10)で表される化合物を得る。
Figure 2005023050
式(8)、式(9)および式(10)中、R4は、ヌクレオシドおよびヌクレオチドの塩基部アミノ基の保護基として常用されているものであり、N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジン、N,N-ジメチルホルムアミジン、N,N-ジエチルホルムアミジン、N,N-ジイソプロピルホルムアミジン、N,N-ジイソブチルホルムアミジン、N,N-ジメチルアセトアミジン、N-メチルピロリジンなどのアミジン系保護基、アセチル、ベンゾイル、イソブチル、フェノキシアセチル、4-(t-ブチル)フェノキシアセチル、p-トルオイル、p-アニソイルなどのアシル基が挙げられる。R5は、水素または水酸基の保護基であり、水酸基の保護基としてはヌクレオシドおよびヌクレオチドの塩基部水酸基の保護基として常用されているものであり、N,N-ジフェニルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジフェニルチオカルバモイルなどのカルバモイル基、アセチル、ベンゾイル、イソブチリル、フェノキシアセチル、4-(t-ブチル)フェノキシアセチル、p-トルオイル、p-アニソイルなどのアシル基が挙げられる。R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい。
次いで、糖部5'位水酸基を保護し、式(11)で表される化合物を得る。
Figure 2005023050
式(11)中、R2、R4およびR5は上記定義と同じであり、R6はDNAまたはRNAの化学合成において、ヌクレオシド糖部5'位水酸基の保護基として常用されているものであり、ジメトキシトリチル(DMTr)、モノメトキシトリチル、トリメトキシトリチル、トリチルなどのトリチル基が挙げられる。
次いで、式(11)で表される化合物を、式(12−1)または式(12−2)で表される化合物と反応させる。式(12−1)で表される化合物との反応では、塩化メチレン等の適当な有機溶媒中で有機塩基の存在下、0℃〜室温で10分〜3時間反応させる。存在させる有機塩基は限定されないが、例えばN,N-ジイソプロピルエチルアミンを用いればよい。
また、式(12−2)で表される化合物との反応では、塩化メチレン、アセトニトリル等の適当な有機溶媒中で活性化剤の存在下、0℃〜室温で10分〜24時間反応させる。存在させる活性化剤は限定されないが、例えば1H-テトラゾール、ジイソプロピルアンモニウムテトラゾール、4,5-ジシアノイミダゾール、ヒドロキシベンズトリアゾール等を用いればよい。
Figure 2005023050
Figure 2005023050
式(12−1)および式(12−2)中、R7はDNAまたはRNAの合成において、フォスフォロアミダイトのリン酸部の保護基として常用されているものであり、2-シアノエチル、アリル、N-(トリフルオロアセチル)アミノブチル、4-オキシペンチル、2-[(ナフチル)カルバモイルオキシ]エチル、トリメチルシリルエチル、ジフェニルメチルシリルエチルなどが挙げられる。R8は窒素原子上に炭素数1から5の同一、もしくは異なるアルキル基が2つ結合したジアルキルアミノ基またはモルホリン-1-イル基を表し、2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。このようなジアルキルアミノ基として、ジイソプロピルアミノ基、ジメチルアミノ基等が挙げられる。式(12−1)で表される化合物として、2-シアノエチル-ジイソプロピルクロロフォスフォロアミダイト、2-シアノエチル-ジメチルクロロフォスフォロアミダイト等が挙げられ、式(12−2)で表される化合物として、2-シアノエチルテトライソプロピルフォスフォロジアミダイト等が挙げられる。
糖部3'位水酸基に式(12−1)または式(12−2)で表される化合物が結合した式(13)で表されるフォスフォロアミダイト体を得ることができる。
Figure 2005023050
式(13)中、R2、R4、R5、R6、R7およびR8は上に定義したのと同じである。
3. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のDNAへの導入
このようにして得られたフォスフォロアミダイト体を用いて、1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体を有する核酸、DNA、オリゴヌクレオチドを合成することができる。DNAの合成は公知のフォスフォロアミダイト法で行うことができ、市販のDNA自動合成機、および市販のDNA自動合成機用の試薬や溶媒を用いて行えばよい。例えば、フォスフォロアミダイト法によるDNA合成は以下のようにして行なう。糖部5'位の水酸基が保護されているヌクレオシドの糖部3'位水酸基を介して、CPGやポリスチレン等の固相担体に結合させ、脱保護試薬により糖部5'位水酸基に結合している保護基を取り除き5'位を水酸基に変える。次いでヌクレオシドフォスフォロアミダイト体を添加し、フォスフォロアミダイト体と担体に結合したヌクレオシドの5'位水酸基の部分をリン酸結合により連結させる。新たに生じた糖部5'位水酸基の脱保護、新たなヌクレオシドフォスフォロアミダイト体との縮合反応を繰り返し、DNA鎖を伸長させる。目的とするDNA配列合成後、合成DNAを固相担体から切り出し、1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体およびその他のヌクレオシの塩基部保護基、リン酸部保護基を除去する。DNA自動合成機としては、例えばApplied Biosystems社のモデル394等がある。また、合成したDNAは逆相HPLC等により精製すればよい。DNAの合成は例えば、新生化学実験講座2 核酸III 組換えDNA技術 日本生化学会編 東京化学同人 1992年10月5日発行 の記載に従って行うことができる。
4. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のトリリン酸体の合成
化学式(10)で表される化合物を出発物質として、糖部5'位水酸基にリン酸基を結合させ、保護した塩基部水酸基およびアミノ基を脱保護することにより、式(14)で表される中間体を経て、式(15)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の5'位トリリン酸体を合成する。リン酸基の結合および脱保護は公知の方法により行うことができる。なお、塩基部のアミノ基および水酸基に保護基を導入しない、またはアミノ基の保護基のみでもトリリン酸体を合成することが可能である。リン酸基の結合は、溶媒としてのリン酸トリメチル内のリン酸化反応剤、例えばオキシ塩化リンを用いてリン酸化反応を行い、モノリン酸中間体を得て、さらに、ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒に溶解させたトリス(テトラブチルアンモニウム)ハイドロゲンピロリン酸等と縮合することにより製造する。
Figure 2005023050
Figure 2005023050
式(14)および式(15)中、R2、R4およびR5は上記定義と同じである。
5.1-デアザ-2'-デオキシグアノシン誘導体、そのフォスフォロアミダイト体およびトリリン酸体の使用
上記のようにして合成した1−デアザ−2’−デオキシグアノシンを含む鋳型DNAを用いて、鋳型中の1−デアザ−2’−デオキシグアノシンに対する、DNA合成酵素(DNAポリメラーゼ等)による天然型ヌクレオシドトリリン酸体の取り込み(導入)の検討を行うことができる。
また、天然型核酸である鋳型とプライマーを用いて、上記の1−デアザ−2’−デオキシグアノシン−5’−トリリン酸体のプライマー鎖へのDNA合成酵素(DNAポリメラーゼ等)による取込み(導入)の検討を行うことができる。この方法により、製造したトリリン酸体を用いて、DNA合成酵素、逆転写酵素などにより、酵素的にこれを取込ませた核酸、DNA、オリゴヌクレオチドを得ることができる。
さらに、DNA二本鎖内に導入した1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体が二本鎖の熱的安定性、および二本鎖の高次構造に与える影響を解析することができる。
さらに、上記の方法により合成した核酸、DNAおよびオリゴヌクレオチドを利用して核酸・蛋白質相互作用の解析を行うことができ、上記1−デアザ−2’−デオキシグアノシン−5’−トリリン酸体を用いても同様に、ヌクレオシドトリリン酸体を認識する酵素に与える影響を調べることができる。
また、フォスフォロアミダイト体およびトリリン酸体を用いて合成した核酸、DNAおよびオリゴヌクレオチドを利用したX線構造解析などの核酸構造解析研究にも応用できる。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-[N,N-ジ-(t-ブトキシカルボニル)]アミノイミダゾール-4-[N,N-ジ-(t-ブトキシカルボニル)]カルボキシアミド(図1の化合物B)
アルゴン雰囲気下、1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-アミノイミダゾール-4-カルボキシアミド2.45g(4.45mmol)を1,2-ジクロロエタン60mlに溶解し、ジ-t-ブチルジカーボネート6.13ml(6当量)、トリエチルアミン2.50ml(4当量)、4-ジメチルアミノピリジン110mg(0.2当量)を加えて75℃で1時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷ました後、溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物3.30g(収率78%)を得た(図1のA→B)。
FAB-MS (LR): m/z 955 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6 ) δ: 7.99 (s, 1 H), 5.78 (t, 1 H, J = 6.3 Hz), 4.64 (td, 1 H, J = 3.6, 4.3 Hz), 3.94 (ddd, 1 H, J = 3.3, 3.6, 4.0 Hz), 3.85 (dd, 1 H, J = 4.0, 12.9 Hz), 3.83 (dd, 1 H, J = 3.3, 12.9 Hz), 2.35 (dd, 2 H, J = 4.3, 6.3 Hz), 1.39 (s, 18 H), 1.34 (s, 18 H), 1.05 - 1.00 (m, 42 H).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 162.05 (C), 149.46 (C), 148.45 (C), 148.19 (C), 132.55 (CH), 131.69 (C), 127.58 (C), 87.21 (CH), 83.48 (CH), 83.37 (C), 83.30 (C), 83.21 (C), 71.03 (CH), 62.45 (CH2), 41.63 (CH2), 27.19 (CH3), 27.16 (CH3), 17.77 (CH3), 17.72 (CH3), 11.55 (CH), 11.31 (CH).
5-アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾール(図1の化合物D)
アルゴン雰囲気下、−78℃に冷却したn-ブチルリチウム溶液2.52ml(1.63M,5当量)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、アセトニトリル0.24ml(5.5当量)を15分かけてゆっくりと滴下し、同温度で30分撹拌した。この反応液に1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-[N,N-ジ-(t-ブトキシカルボニル)]アミノイミダゾール-4-[N,N-ジ-(t-ブトキシカルボニル)]カルボキシアミド780mg(0.82mmol)のテトラヒドロフラン(7.0ml)溶液をゆっくりと滴下し、−78℃で1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液4mlを加えて反応を止めた後室温に戻し、酢酸エチル80mlを加え、水30mlで2回、飽和食塩水30mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル-ヘキサン)により精製し、5-[N-(t-ブトキシカルボニル)]アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾール[FAB-MS (LR): m/z 679 (MH+)]を得た(図1の化合物C)。この化合物をクロロホルム5mlに溶解し、シリカゲル12gを加えてロータリーエバポレーターにより溶媒を減圧留去し乾燥した。このシリカゲルを減圧下、80℃で2.5時間過熱することで、t-ブトキシカルボニル基を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物194mg(収率2工程41%)を得た(図1のB→C→D)。
FAB-MS (LR): m/z 579 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 7.38 (s, 1 H), 6.99 (br s, 2 H), 6.01 (dd, 1 H, J = 5.9, 7.6 Hz), 4.60 (m, 1 H), 4.13 (s, 2 H), 3.91 (m, 1 H), 3.80 (dd, 1 H, J = 4.6, 11.2 Hz), 3.74 (dd, 1 H, J = 4.3, 11.2 Hz), 2.51 (ddd, 1 H, J = 6.3, 7.6, 13.3 Hz), 2.31 (ddd, 1 H, J = 2.6, 5.9, 13.3 Hz), 1.08 - 0.99 (m, 42 H).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 179.96 (C), 146.48 (C), 128.75 (CH), 117.88 (C), 116.32 (C), 87.35 (CH), 82.29 (CH), 71.91 (CH), 62.92 (CH2), 39.74 (CH2), 27.21 (CH2), 17.69 (CH3), 17.63 (CH3), 11.42 (CH), 11.19 (CH).
5-アミノ-3-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-オン(図1の化合物E)
5-アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾール520mg(0.90mmol)をエタノール-5%炭酸ナトリウム水混合溶液(3:1)40mlに溶解し、90℃で3.5時間過熱撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチル80mlに溶解し、水30mlで2回、飽和食塩水30mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物447mg(収率86%)を得た(図1のD→E)。
FAB-MS (LR): m/z 579 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 10.53 (br s, 1 H), 7.94 (s, 1 H), 6.27 (dd, 1 H, J = 5.9, 6.6 Hz), 5.79 (s, 1 H), 5.66 (br s, 2 H), 4.66 (ddd, 1 H, J = 1.9, 2.3, 5.3 Hz), 3.91 (ddd, 1 H, J = 1.9, 4.3, 5.6 Hz), 3.86 (dd, 1 H, J = 5.6, 10.6 Hz), 3.72 (dd, 1 H, J = 4.3, 10.6 Hz), 2.81 (ddd, 1 H, J = 5.3, 8.6, 13.2 Hz), 2.26 (ddd, 1 H, J = 2.3, 5.9, 13.2 Hz), 1.10 - 0.99 (m, 42 H).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 157.91 (C), 156.50 (C), 146.99 (C), 135.20 (CH), 118.40 (C), 89.40 (CH), 86.97 (CH), 81.97 (CH), 72.51 (CH), 63.25 (CH2), 38.95 (CH2), 17.72 (CH3), 17.65 (CH3), 11.44 (CH), 11.22 (CH).
5-アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)イミダゾール(図1の化合物F)
アルゴン雰囲気下、5-アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾール503mg(0.87mmol)をテトラヒドロフラン10mlに溶解し、氷冷下フッ化テトラブチルアンモニウム溶液2.17ml(1.0M−テトラヒドロフラン溶液、2.5当量)を加え、室温に戻し1時間撹拝した。酢酸0.12ml(2.5当量)を加えて中和した後、反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:エタノール−クロロホルム)により精製して標記化合物174mg(収率75%)を得た(図1のD→F)。
FAB-MS (LR): m/z 267 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 7.43 (s, 1 H), 7.04 (br s, 2 H), 6.00 (dd, 1 H, J = 6.1, 7.6 Hz), 5.29 (br m, 2 H), 4.32 (ddd, 1 H, J = 2.6, 3.0, 5.9 Hz), 4.13 (s, 2 H), 3.84 (m, 1 H), 3.55 (m, 2 H), 2.38 (ddd, 1 H, J = 5.9, 7.6, 13.2 Hz), 2.15 (ddd, 1 H, J = 2.6, 6.1, 13.2 Hz).
13C NMR (67.8MHz, DMSO-d6) δ: 179.85 (C), 146.30 (C), 129.93 (CH), 117.95 (C), 116.39 (C), 87.37 (CH), 83.42 (CH), 70.40(CH), 61.10 (CH2), 39.26 (CH2), 27.16 (CH2).
5-アミノ-3- (2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-オン〔1-デアザ-2’-デオキシグアノシン〕(図1の化合物G)
5-アミノ-4-シアノアセチル-1-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)イミダゾール170mg(0.64mmol)をエタノール−5%炭酸ナトリウム水混合溶液(2:1)15mlに溶解し、90℃で3時間過熱撹絆した。減圧下反応溶液を濃縮した後、水50m1に溶解し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて溶液のpHを8とした。この溶液に活性炭3.0gを加えて15分間攪拌し、カラムクロマトグラフィー用のガラス管に移した。活性炭に水200mlを流して洗浄した後、エタノール/濃アンモニア水(2:1)100mlにより溶出し、溶媒を留去することにより標記化合物98mg(収率58%)を得た(図1のF→G)。
FAB-MS (LR): m/z 267 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 10.57 (br s, 1 H), 7.98(s, 1H), 6.26(dd, 1H J = 5.9, 8.3 Hz), 5.81 (s, 1 H), 5.64 (br s, 2 H), 5.31 (br s, 1 H), 5.25 (br s, 1 H), 4.36 (ddd, 1 H, J = 2.3, 3.2, 5.6Hz), 3.84 (ddd, 1H, J = 2.7, 3.2, 4.3 Hz), 3.59 (dd, 1 H, J = 4.3, 11.9 Hz), 3.51 (dd, 1 H, J = 2.7, 11.9 Hz), 2.61 (ddd, 1 H, J = 5.6, 8.3, 13.1 Hz), 2.61 (ddd, 1 H, J = 2.3, 5.9, 13.1 Hz).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 157.87 (C), 156.83(C), 146.80 (C), 136.02 (CH), 118.72 (C), 89.43 (CH), 87.50 (CH), 83.06 (CH), 71.07 (CH), 62.04 (CH2), 39.34 (CH2).
3-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン(図2の化合物H)
アルゴン雰囲気下、5-アミノ-3-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)イミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-オン1.00g(1.73mmol)をジメチルホルムアミド30mlに溶解し、N,N-ジ-n-ブチルホルムアミドジメチルアセタール0.83ml(2当量)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液に酢酸エチル300mlを加え、水100mlで4回、飽和食塩水100mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶媒を留去後減圧下乾燥し、3-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノイミダゾ[4,5-b]ピリジン-7-オンを粗精製物として得た。この化合物をアルゴン雰囲気下ピリジン30mlに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン0.45ml(1.5当量)、塩化ジフェニルカルバモイル1.20g(3当量)を加え、室温で2時間撹拌した。エタノール2mlを加えて反応を止めた後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル150mlに溶解し、水50mlで2回、飽和食塩水50mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物1.67g(収率97%)を得た(図2のE→H)。
FAB-MS (LR): m/z 913 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 8.39 (s, 1 H), 8.33 (s, 1 H), 7.50 - 7.25 (m, 10 H), 6.64 (s, 1 H), 6.45 (dd, 1 H, J = 5.9, 8.2 Hz), 4.70 (ddd, 1 H, J = 1.8, 2.0, 5.4 Hz), 3.96 (ddd, 1 H, J = 1.8, 4.9, 6.0 Hz), 3.83 (dd, 1 H, J = 6.0, 10.9 Hz), 3.75 (dd, 1 H, J = 4.9, 10.9 Hz), 3.44 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.30 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.00 (ddd, 1 H, J = 5.4, 8.2, 13.5 Hz), 2.35 (ddd, 1 H, J = 2.0, 5.9, 13.5 Hz), 1.59 - 1.51 (m, 4 H), 1.35 - 1.22 (m, 4 H), 1.07 - 0.98 (m, 48 H).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 159.53 (C), 154.32 (CH), 151.03 (C), 149.47 (C), 146.83 (C), 141.80 (C), 140.63 (CH), 128.88 (CH), 126.75 (CH), 123.73 (C), 105.83 (CH), 87.36 (CH), 82.96 (CH), 72.83 (CH), 63.39 (CH2), 50.44 (CH2), 44.27 (CH2), 38.67 (CH2), 30.58 (CH2), 28.80 (CH2), 19.45 (CH2), 19.07 (CH2), 17.70 (CH3), 17.68 (CH3), 17.62 (CH3), 17.59 (CH3), 13.68 (C), 13.39 (C), 11.47 (CH), 11.20 (CH).
3-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン(図2の化合物I)
アルゴン雰囲気下、3-(2’-デオキシ-3’,5’-ジ-O-トリイソプロピルシリル-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン1.45g(1.59mmol)をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、氷冷下フッ化テトラブチルアンモニウム溶液4.77ml(1.0Mテトラヒドロフラン溶液,3当量)を加え、室温に戻し1時間撹拌した。酢酸0.27ml(1当量)を加えて中和した後、反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、溶出溶媒:エタノール−クロロホルム)により精製して標記化合物830mg(収率87%)を得た(図2のH→I)。
FAB-MS (LR): m/z 601 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 8.42 (s, 1 H), 8.39 (s, 1 H), 7.50 - 7.27 (m, 10 H), 6.63 (s, 1 H), 6.42 (dd, 1 H, J = 5.9, 6.6 Hz), 5.32 (br s, 1 H), 4.97 (br s, 1 H), 4.43 (br ddd, 1 H, J = 1.9, 3.3, 5.9 Hz), 3.86 (ddd, 1 H, J = 1.9, 4.6, 5.0 Hz), 3.60 (br dd, 1 H, J = 4.6, 11.5 Hz), 3.52 (br dd, 1 H, J = 5.0, 11.5 Hz), 3.44 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.35 (t, 2 H, J = 7.2 Hz), 2.78 (ddd, 1 H, J = 5.9, 7.2, 13.2 Hz), 2.28 (ddd, 1 H, J = 3.3, 6.3, 13.2 Hz), 1.63 - 1.50 (m, 4 H), 1.38 - 1.22 (m, 4 H), 0.92 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 0.91 (t, 3 H, J = 7.3 Hz).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 15958 (C), 154.61 (CH), 151.06 (C), 149.44 (C), 146.80 (C), 141.78 (C), 140.84 (CH), 128.89 (CH), 126.72 (CH), 126.49 (CH), 123.66 (C), 105.72 (CH), 87.48 (CH), 83.04 (CH), 70.74 (CH), 61.72 (CH2), 50.42 (CH2), 44.11 (CH2), 39.26 (CH2), 30.57 (CH2), 28.57 (CH2), 19.56 (CH2), 19.07 (CH2), 13.67 (CH3), 13.50 (CH3).
3-[2’-デオキシ-5’-O-(4,4-ジメトキシトリチル)-β-D-リボフラノシル]-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン(図2の化合物J)
アルゴン雰囲気下、3-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン420mg(0.70mmol)をピリジン10mlに溶解し、塩化ジメトキシトリチル475mg(2当量)を加え、室温で1時間撹拌した。エタノール1mlを加えて反応を止めた後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル100mlに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlで1回、水30mlで3回、飽和食塩水30mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物470mg(収率74%)を得た(図2のI→J)。
FAB-MS (LR): m/z 903 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 8.36 (s, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 7.50 - 7.40 (m, 8 H), 7.33 - 7.26 (m, 4 H), 7.22 - 7.14 (m, 7 H), 6.80 - 6.72 (m, 4 H), 6.64 (s, 1 H), 6.45 (t, 1 H, J = 6.6 Hz), 5.35 (d, 1 H, J = 4.6 Hz), 4.43 (tdd, 1 H, J = 4.3 4.6, 6.6 Hz), 3.95 (ddd, 1 H, J = 3.3, 4.3, 6.6 Hz), 3.67 (s, 3 H), 3.65 (s, 3H), 3.43 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.25 (t, 2 H, J = 7.2 Hz), 3.22 (dd, 1 H, J = 6.6, 9.9 Hz), 3.11 (dd, 1 H, 3.3, 9.9 Hz), 2.85 (td, 1 H, J = 6.6, 13.2 Hz), 2.35 (ddd, 1 H, J = 4.6, 6.6, 13.2 Hz), 1.62 - 1.43 (m, 4 H), 1.37 - 1.17 (m, 4 H), 0.92 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 0.85 (t, 3 H, J = 7.2 Hz).
13C NMR (67.8 MHz, DMSO-d6) δ: 159.52 (C), 157.59 (C), 157.54 (C), 154.42 (CH), 151.05 (C), 149.42 (C), 146.77 (C), 144.54 (C), 141.79 (C), 140.69 (CH), 135.20 (C), 135.14 (C), 129.31 (CH), 129.21 (CH), 128.88 (CH), 127.38 (CH), 127.27 (CH), 126.72 (CH), 126.48 (CH), 126.23 (CH), 123.68 (C), 112.76 (CH), 105.90 (CH), 85.37 (CH), 85.12 (C), 82.53 (CH), 70.54 (CH), 64.13 (CH2), 59.54 (CH2), 54.73 (CH), 54.68 (CH), 50.43 (CH2), 44.13 (CH2), 38.79 (CH2), 30.51 (CH2), 28.57 (CH2), 19.57 (CH2), 19.05 (CH2), 13.67 (CH3), 13.46 (CH3).
3-[2’-デオキシ-5’-O-(4,4-ジメトキシトリチル)-β-D-リボフラノシル-3’-O-(2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルフォスフォロアミダイト)]-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン(図2の化合物K)
アルゴン雰囲気下、3-[2’-デオキシ-5’-O-(4,4-ジメトキシトリチル)-β-D-リボフラノシル]-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン440mg(0.49mmol)を塩化メチレン15mlに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン0.26ml(3当量)、2-シアノエチル-N,N-ジイソプロピルクロロフォスフォロアミダイト0.22ml(2当量)を加え、室温で20分撹拌した。反応液にクロロホルム60mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液25mlで1回、水25mlで1回、飽和食塩水25mlで1回洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン)により精製して標記化合物418mg(収率70%)を得た(図2のJ→K)。
FAB-MS (LR): m/z 1103 (MH+)
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ: 8.36, 8.33 (each s, each 0.5 H), 8.31, 8.29 (each s, each 0.5 H), 7.50 - 7.39 (m, 8 H), 7.32 - 7.26 (m, 4 H), 7.23 - 7.15 (m, 7 H), 6.80 - 6.70 (m, 4 H), 6.65 (s, 1 H) 6.45, 6.44 (each t, each 0.5 H, J = 6.2 Hz), 4.75 (m, 1 H), 4.08 (m, 1 H), 3.68, 3.67, 3.66, 3.65 (each s, each 1.5 H), 3.73 - 3.20 (m, 10 H), 3.03 (m, 1 H), 2.74, 2.63 (each t, each 1 H, J = 5.9 Hz), 2.49 (m, 1 H), 1.58 - 1.45 (m, 4 H), 1.34 - 1.18 (m, 4 H), 1.20 - 1.08 (m, 9 H), 1.01 - 0.99 (m, 3 H), 0.91 (t, 3 H, J = 7.3 Hz)), 0.86, 0.85 (each t, each 1.5 H, J = 7.3 Hz).
31P NMR (109 MHz, DMSO-d6) δ: 149.01, 148.83.
1-デアザ-2’-デオキシグアノシン-5’-トリリン酸(図3の化合物L)
アルゴン雰囲気下、3-(2’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-5-(N,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ)アミノ-7-(N,N-ジフェニルカルバモイル)オキシイミダゾ[4,5-b]ピリジン60mg(0.10mmol)、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン21mg(1当量)をリン酸トリメチル0.5mlに溶解して0℃に冷却し、オキシ塩化リン14μl(1.5当量)をゆっくり滴下し、5分間撹拌した。この反応液にトリス(テトラブチルアンモニウム)ハイドロゲンピロリン酸902mg(10当量)のジメチルホルムアミド溶液(2ml)とトリブチルアミン200μl(8.4当量)を混合したものを滴下した。0℃で5分間撹拌させた後、1.0M炭酸トリエチルアミン緩衝液10ml(TEAB buffer)を加えて反応を止め、室温に戻した。この反応液にメタノール15mlと酢酸アンモニウム含有(10w/v%)アンモニア水溶液35mlを加えて、ガラス容器に移して密封し、60℃で3時間過熱した。溶液を減圧下濃縮し、さらに水で3回共沸した後、20%アセトニトリル水溶液120mlに溶解し、イオン交換クロマトグラフィー(溶出溶媒:20%アセトニトリル含有炭酸トリエチルアミン緩衝液0.2〜0.7M、0.5Mで溶出)により精製して凍結乾燥することにより標記化合物15mg(収率25%)を得た(図3のI→L)。
FAB-MS (LR): m/z 507 (MH+), 608 (M+Et3NH)+, 709(M-H++2(Et3NH))+
1H NMR(270 MHz, DMSO-d6) δ: 8.25(s, 1 H), 6.29 (dd, 1 H, J = 6.3, 7.2 Hz), 5.83 (s, 1 H, D2O exchangeable), 4.70 (m, 1 H), 4.17 (m, 1 H), 4.13 - 4.09 (m, 2 H), 2.60 (ddd, 1 H, J = 6.3, 7.2, 14.0 Hz), 2.43 (ddd, 1 H, J = 3.3, 6.3, 14.0 Hz).
31P NMR (109 MHz, D2O - 0.1M TEAB buffer, pH8.0) δ: -7.23(d, J = 19 Hz), -10.70(d, J = 19 Hz), -22.33 (t, J = 19 Hz).
1-デアザ-2'-デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体を用いたオリゴヌクレオチドの合成
1-デアザ-2' -デオキシグアノシンを導入したオリゴヌクレオチドは、全て1μmolスケールで合成した。自動合成機はExpedite Nucleic Acid Synthesis System(PerSeptive Biosystems,Inc.MA,USA)を用いた。フォスフォロアミダイト体は全て濃度0.06Mのアセトニトリル溶液とし、縮合時間は天然型フォスフォロアミダイト体が30秒、1-デアザ-2'-デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体については300秒とした。合成は通常のDNA合成プログラムに従い、5’末端のDMTr基は樹脂上で脱離させた。合成終了後、CPG樹脂に10%酢酸アンモニウムを含む濃アンモニア水溶液3mlを加えて、60℃で16〜20時間処理し、樹脂からの切り出しおよび脱保護を行った。反応液をC18カートリッジカラムで粗精製した後、逆相の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)[SHISEIDO CAPCELL Pak C18 φ10×250mm、溶出液:0.1M炭酸トリエチルアミン−アセトニトリル溶液]により精製し、高純度のオリゴヌクレオチドを得た。
合成したオリゴヌクレオチドは蛇毒由来ホスホジエステラーゼ、およびアリカリホスファターゼによりヌクレオシドにまで完全に酵素水解し、1-デアザ-2'-デオキシグアノシンを含むヌクレオシド組成をHPLC分析により確認した。
1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)を導入した鋳型DNAを用いた各種デオキシヌクレオシドトリリン酸体の取込み実験
1-デアザ-2’-デオキシグアノシンが鋳型DNA内に存在する時に、DNA合成酵素が1-デアザ-2’-デオキシグアノシンをどのように認識し、対としてどのヌクレオシドトリリン酸体を取込むかを調べる。
3’末端から21残基目に1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)を導入した、全25残基からなる短鎖DNAを上記実施例11の方法により合成した。これと別に、5’末端に、後のゲル電気泳動後の検出に用いるための適当な標識(この実施例では蛍光化合物、フルオレセインを用いた)を施した20残基からなるプライマーを準備した。これらの鋳型DNA(テンプレート)とプライマーを用い、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンの対になる部分に取込まれるdNTP(天然型ヌクレオシドトリリン酸体)を調べた。
予め37℃で1時間アニーリングさせた5’-フルオレセインプライマー(0.4μM)と1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)を導入した鋳型DNA(0.8μM)の二重鎖を反応用緩衝液(50mM Tris−HCl、pH8.0、5mM MgCl2、1mM DTT、全量5μl)中、dATP、TTP、dGTP、dCTPのいずれかのトリリン酸体(0.2mM)存在下、DNAポリメラーゼ(Klenow Flagment exo−、0.5U)で37℃、30分反応させた。反応液にloading溶液(10M Urea、0.5mM EDTA、0.05% Bromophenol blue、0.05% Xylene cyanol、5μl)を加えて反応を停止させた。これを7M尿素を含む20%ポリアクリドアミドゲル電気泳動により解析した。結果を図4に示す。
電気泳動解析の結果、鋳型上の1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)に対して、dCTPが最もよく取り込まれることが分かった。また、わずかながらdGTP、dATPの取込みも見られた。TTPは全く取込まれていない。天然のグアノシンに対するdCTPの取込みと比較すると、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンに対するdCTPの取込み効率は低く、速度論解析によりその効率は1%以下であることが分かった。また、同じ条件で、全てのトリリン酸体存在下での鎖伸長反応を行ったところ、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンの部分でのわずかな鎖伸長の停止が観察されたが、完全伸長反応が進行することも確認された。
天然型の鋳型DNAに対する1-デアザ-2’-デオキシグアノシン-5’-トリリン酸体(1-deaGTP)の取込み実験
1-デアザ-2’-デオキシグアノシン-5’-トリリン酸体がDNA合成酵素によって、どのヌクレオシドに対して取込まれるかを調べる。
実施例12で示した全25残基からなる鋳型DNAの3’末端から21残基目に天然型のヌクレオシドを各々導入したものと、5’末端に標識(この実施例では蛍光化合物、フルオレセイン)を施した20残基からなるプライマーを準備した。この組み合わせを用い、1-デアザ-2’-デオキシグアノシン-5’-トリリン酸体(1-deaGTP)存在下、DNAポリメラーゼによる1塩基伸長反応を行い、どの天然型塩基に対して1-デアザ-2’-デオキシグアノシンが取込まれるかを調べた。
予め37℃で1時間アニーリングさせた5’-フルオレセインプライマー(0.4μM)と3’末端から21残基目に天然型のヌクレオシドを導入した鋳型DNA(0.8μM)の二重鎖を反応用緩衝液(50mM Tris−HCl、pH8.0、5mM MgCl2、1mM DTT、全量5μl)中、1-デアザ-2’-デオキシグアノシントリリン酸体(1-deaGTP、0.2mM)存在下、DNAポリメラーゼ(Klenow Flagment exo−、0.5U)で37℃、30分反応させた。反応液にloading溶液(10M Urea、0.5mM EDTA、0.05% Bromophenol blue、0.05% Xylene cyanol、5μl)を加えて反応を停止させた。これを7M尿素を含む20%ポリアクリドアミドゲル電気泳動により解析した。結果を図5に示す。
電気泳動解析の結果、1-デアザ-2’-デオキシグアノシントリリン酸(1-deaGTP)は鋳型上のシチジン、およびグアノシンの対として取込まれる事が分かった。しかしながらこれらの取込み効率は、前述の鋳型上のグアノシンに対するdCTPの取込み効率の1%以下であった。
1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)がDNA二本鎖の熱的安定性に及ぼす影響の検討
1-デアザ-2’-デオキシグアノシンは天然型のグアノシンやその他の塩基と異なる水素結合能、すなわち異なる塩基対形成能を有している。そのため、DNA二本鎖に導入した時には、その塩基選択性、熱的安定性が天然型グアノシンなどとは異なることが予想される。そこで、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンがDNA二本鎖構造に及ぼす影響を、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンを導入した合成DNAを用いて検討した。
本特許の方法により合成したDNA二本鎖,5’-d(TTTGTTXTTGTTT)-3’/3’-d(AAACAAYAACAAA)-5’のXの部位に1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)、Yの部位にアデノシン、チミジン、グアノシン、シチジンを各々導入したものを準備した。この二本鎖DNA(各3μM)について、0.1Mの塩化ナトリウム、0.01Mナトリウムカコジレート緩衝溶液(pH7.9)存在下、熱変性法により50%融解温度(Tm、℃)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005023050
1-デアザ-2’-デオキシグアノシン(1-deaG)と天然型塩基との塩基対を含む二本鎖の融解温度(Tm値)は、23.9℃〜26.8℃である。グアノシンとの組み合わせが熱的に最も安定であり、シチジンとの塩基対は安定化されていない。また、いずれの安定性も、天然型グアノシン:シチジン塩基対、チミジン:アデノシン塩基対と比べて低い値であり、ミスマッチ塩基対と同程度であった。この結果より、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンはDNA二本鎖内では、天然型の塩基に対して特異性がなく、シチジンとも塩基対を形成しないことが分かる。
以上の実施例12〜14により、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンは修飾前の親化合物である2’-デオキシグアノシンとは大きく異なる性質を示す事が明らかとなった。DNAポリメラーゼによる鎖伸長反応では鋳型上の1-デアザ-2’-デオキシグアノシンに対しグアノシンと同様にdCTPが最もよく取込まれたが、その取込み効率は低いものであった。また二本鎖の熱的安定性の測定では、1-デアザ-2’-デオキシグアノシンは天然型の塩基と安定な塩基対を形成しない事が明らかとなった。
以上のように、今回開発した1-デアザ-2’-デオキシグアノシンを用いる事で、グアノシンの1位窒素原子の欠如がDNAの複製や熱的安定性に与える影響を調べる事が可能となった。これらの方法は、ヌクレオシドや短鎖核酸、遺伝子、およびこれらを認識する蛋白質を用いた研究に広く応用することが可能であり、現在、一般に広く提供されている7-デアザヌクレオシド誘導体などと共に、核酸研究に用い得る。
本発明の1−デアザ−2’−デオキシグアノシンおよびその誘導体は、核酸の構造解析、核酸と核酸との相互作用解析、タンパク質と核酸との相互作用解析等に用い得る。
1−デアザ−2−デオキシグアノシンはヌクレオシドレベルでの構造解析等に使用で
きる。
1−デアザ−2−デオキシグアノシンフォスフォロアミダイト体は1−デアザ−2
−デオキシグアノシンを合成短鎖DNAの任意の配列、場所に導入する方法を提供し、DNAレベルでの核酸・蛋白質相互作用解析などに広く利用可能である。
1−デアザ−2−デオキシグアノシン−5−トリリン酸体は種々の核酸合成酵素な
どの機能解析などに利用できる。また、1−デアザ−2−デオキシグアノシン−5
トリリン酸体を用いて、DNA合成酵素などにより、酵素的にこれを取込ませた核酸、DNA、オリゴヌクレオチドを提供する。
1−デアザ−2−デオキシグアノシンの合成経路を示す図である。 1−デアザ−2−デオキシグアノシンのフォスフォロアミダイト体の合成経路を示す図である。 1−デアザ−2−デオキシグアノシンのトリリン酸体の合成経路を示す図である。 1−デアザ−2−デオキシグアノシンを導入した鋳型DNAを用いた各種デオキシヌクレオシドトリリン酸体の取込み実験の結果を示す図である。 天然型の鋳型DNAに対する1−デアザ−2−デオキシグアノシン−5−トリリン酸体の取込み実験の結果を示す図である。
配列番号1〜4:合成DNA
配列番号3:nは1−デアザ−2−デオキシグアノシン
配列番号4:nはA、T、CまたはG

Claims (11)

  1. 式(1)
    Figure 2005023050
    (式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ-2'-デオキシグアノシン誘導体。
  2. 式(1)
    Figure 2005023050
    (式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の製造法であって、式(2)
    Figure 2005023050
    (式中、R1およびR1'は水素原子または水酸基の保護基を示す)
    で表される化合物を出発原料とし、該化合物を縮合閉環反応に付すことを特徴とする1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体の製造法。
  3. 式(13)
    Figure 2005023050
    (式中、R4はアミノ基の保護基であり、R5は水素または水酸基の保護基であり、R6は水酸基の保護基であり、R7はリン酸保護基であり、R8は窒素原子上に炭素数1から5の同一のもしくは異なるアルキル基が2つ結合したジアルキルアミノ基またはモルホリン−1−イル基を表し、2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよく、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基でありC1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体。
  4. R4がN,N-ジ-n-ブチルホルムアミジノ基であり、R5がN,N-ジフェニルカルバモイル基であり、R6がジメトキシトリチル基であり、R7が2−シアノエチル基であり、R8がジイソプロピルアミノ基である請求項3記載の1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体。
  5. 請求項3または4記載の1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体の製造法であって、式(7)で表される化合物
    Figure 2005023050
    (式中、R1およびR1'は水酸基の保護基を示し、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)のアミノ基を保護、あるいはアミノ基および水酸基を保護することを特徴とする、1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体の製造法。
  6. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体を用いて製造した核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド。
  7. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体を含む核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド。
  8. 1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のフォスフォロアミダイト体を用いて核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチドを製造する方法。
  9. 式(15)
    Figure 2005023050
    (R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のトリリン酸体。
  10. 式(15)
    Figure 2005023050
    (R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシ基で置換されていてもよい)で表される1−デアザ−2’−デオキシグアノシン誘導体のトリリン酸体の製造法であって、
    式(10)
    Figure 2005023050
    (式中、R4は水素またはアミノ基の保護基であり、R5は水素または水酸基の保護基であり、R2は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であり、C1〜C4アルコキシで置換されていてもよい)で表される化合物からリン酸化反応により糖部5'位水酸基をトリリン酸化することを特徴とする製造法。
  11. 請求項9に記載のトリリン酸体をDNA合成酵素または逆転写酵素を用いて酵素的に取込ませた核酸、DNAまたはオリゴヌクレオチド。
    .
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