JP2005022535A - ブレーキ液圧保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両停止状態から発進時において、ブレーキの引きずりを防止することのできるブレーキ液圧保持装置を提供する。
【解決手段】クリープ駆動力を有する車両に搭載され、ブレーキ踏み込み操作の解除後にブレーキ液圧を保持させるブレーキ液圧保持装置であって、ブレーキペダルが操作されたか否かを検知するブレーキ操作検知部と、アクセルペダルが操作された否かを検知するアクセル操作検知部と、マスターシリンダとホイールシリンダを結ぶブレーキ液油路の途中に設けられ、ソレノイドコイルへの電流の通電により前記ブレーキ液油路を開閉自在とする電磁バルブと、ブレーキ踏み込み操作解除時からアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して、電磁バルブを閉状態から開状態とする液圧保持解除指令を前記電磁バルブに指令する制御手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキ踏み込み操作解除後にブレーキの引きずりが生じないブレーキ液圧保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、坂道などの登り坂において一旦停止した状態から再発進するには、手動変速機を搭載した車両(マニュアルトランスミッション車)では、パーキングブレーキを駆使しながら半クラッチ操作を行いアクセルペダルを踏んで発進するといった面倒な操作が必要になる。
【0003】
一方、自動変速機を搭載した車両(オートマチックトランスミッション車)では、クリープ駆動力を有するものの燃費の向上、環境配慮などの要求により、アイドリング状態での停止(アイドルストップ)又はアイドリング回転数の低下が求められている。このため、オートマチックトランスミッション車と言えどもクリープ駆動力が無くなる又は減少するため、坂道においてブレーキペダルからアクセルペダルへと踏み変える時に後ずさりしてしまう。
【0004】
そこで、坂道発進時の車両の後ずさりを防止するために、ドライバーがブレーキペダルの踏み込みを開放した後も引き続きホイールシリンダ内にブレーキ液圧を作用させるブレーキ液圧保持装置が提案されている(例えば、特許文献1、2など参照)。
【0005】
特許文献1に記載の車両用ブレーキ装置は、上り坂でブレーキを踏んで車両が停止した時には、制御バルブを閉じてホイールシリンダの油圧を逆行しない程度に保持し、発進時には、車両の発進可能状態を検知して制御バルブを開いてホイールシリンダの油圧を解除することにより、坂道発進時の車両の後ずさりの防止とスムーズな発進を可能なものとしている。
【0006】
特許文献2に記載の車両用ブレーキ装置は、車両が停車中で且つブレーキ操作が行われている状況下では、エンジン回転数が所定値以下である場合にブレーキ力保持手段を作動させ、発進時には、ブレーキ操作が解除された後の経過時間が所定時間に達した時点でブレーキ保持手段の作動を解除することにより、坂道発進時の車両の後ずさりの防止とスムーズな発進を可能なものとしている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61−200054号公報(第2頁及び第3頁、図1及び図3)
【特許文献2】
特開平11−310119号公報(第4頁〜第6頁、図1及び図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用ブレーキ装置では、図4に示すように、ブレーキペダルの踏み込み操作を解除してからアクセルペダルを踏み込んだ時に、制御装置が制御バルブを開くように油圧保持解除指令を出すため、ホイールシリンダの油圧が解除されるまでに遅れ時間T2(タイムラグ)が生じる。
【0009】
つまり、この車両用ブレーキ装置では、アクセルペダルを踏んだことを検知してから制御バルブに油圧保持解除指令を出すため、制御バルブへの非通電状態から実際にブレーキ液圧が低下するまでにはタイムラグが発生する。このため、ドライバーは、発進時にブレーキを引きずる現象が車両に生じることから、スムーズな発進操作が行えない。
【0010】
特許文献2に記載の車両用ブレーキ装置では、ブレーキ操作が解除された後の経過時間が所定時間に達した時に、ブレーキ保持手段を解除している。しかしながら、ここでの所定時間は、ブレーキの踏み込みを解除してからアクセルペダルを踏み込むまでのペダル踏み変え時間T1のことであるため、油圧保持解除指令は、ペダル踏み変え時間T1を経過した時点で保持バルブに指令されることから、やはり保持バルブへの非通電状態から実際にブレーキ液圧が低下するまでにタイムラグが発生する。
【0011】
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、車両発進時におけるブレーキ引きずり現象を無くし、スムーズに発進することのできるブレーキ液圧保持装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のブレーキ液圧保持装置は、クリープ駆動力を有する車両に搭載され、ブレーキ踏み込み操作の解除後にブレーキ液圧を保持させるブレーキ液圧保持装置であって、ブレーキペダルが操作されたか否かを検知するブレーキ操作検知手段と、アクセルペダルが操作されたか否かを検知するアクセル操作検知手段と、マスターシリンダとホイールシリンダを結ぶブレーキ液油路の途中に設けられ、ソレノイドコイルへの電流の通電により前記ブレーキ液油路を開閉自在とする電磁バルブと、ブレーキ踏み込み操作解除時からアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して、前記電磁バルブを閉状態から開状態とする液圧保持解除指令を前記電磁バルブに指令する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明のブレーキ液圧保持装置によれば、アクセルペダルを踏み込んだ時に液圧保持解除指令を電磁バルブに指令するのではなく、ブレーキ踏み込み操作解除時からアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して液圧保持解除指令を前記電磁バルブに指令するため、アクセルペダルの踏み込み時にはブレーキ液圧が低下し始めており、ブレーキの引きずりが発生しない。
【0014】
また、本発明のブレーキ液圧保持装置では、電磁バルブに液圧保持解除指令を指令してから実際にブレーキ液圧が下がるまでの遅れ時間を見込んで、アクセル踏み込み操作開始前にその遅れ時間分だけ先行して前記液圧保持解除指令を電磁バルブに指令しているため、ブレーキの引きずりは確実に無くせる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態は、本発明に係るブレーキ液圧保持装置を、油圧式ブレーキ装置のブレーキ液圧回路に組み込んだ例である。また、本実施の形態では、クラッチペダルの無いオートマチックトランスミッション車に、本発明を適用した。
【0016】
「油圧式ブレーキ装置の概略構成」
油圧式ブレーキ装置は、図1に示すように、ブレーキペダル1の踏力に応じてブレーキ力を発生させるマスターシリンダ2と、このマスターシリンダ2内のブレーキ液が供給されるホイールシリンダ3と、これらマスターシリンダ2とホイールシリンダ3を結ぶブレーキ液油路4と、このブレーキ液油路4の途中に設けられたブレーキ液圧保持装置5とから構成される。
【0017】
マスターシリンダ2は、その本体内にピストン6を可動自在に挿入させており、ブレーキペダル1の踏み込みによって前記ピストン6が前進し、当該マスターシリンダ2内のブレーキ液圧を高めるように構成されている。また、マスターシリンダ2は、ブレーキペダル1の踏み込みを解除すると、本体内に設けられた戻しバネ7によって前記ピストン6が元の位置に押し戻され、当該マスターシリンダ2内のブレーキ液圧を減圧させる。
【0018】
ホイールシリンダ3は、ブレーキペダル1を踏み込んでマスターシリンダ2によって高められたブレーキ液圧を、車輪の回転を制動するための機械的なブレーキ力に変換する役目をする。このホイールシリンダ3には、その本体内にピストン(図示は省略する)が挿入されており、このピストンがブレーキ液圧に押されて、ディスクブレーキの場合はブレーキパッドをドラムブレーキの場合はブレーキシューを作動させて車輪を制動するブレーキ力を作り出す。
【0019】
ブレーキ液油路4は、マスターシリンダ2とホイールシリンダ3を結び、マスターシリンダ2で発生したブレーキ液圧を、ブレーキ液をマスターシリンダ2からホイールシリンダ3へと移動させることによってホイールシリンダ3に伝達する流路の役割をする。また、このブレーキ液油路4は、マスターシリンダ2内のブレーキ液圧よりもホイールシリンダ3内のブレーキ液圧の方が高い場合には、ホイールシリンダ3からマスターシリンダ2にブレーキ液を戻す流路の役割を果たす。
【0020】
「ブレーキ液圧保持装置の構成」
ブレーキ液圧保持装置5は、図1に示すように、マスターシリンダ2とホイールシリンダ3を結ぶブレーキ液油路4の途中に設けられており、ソレノイドコイル8への電流の通電により当該ブレーキ液油路4を開閉自在とする電磁バルブ9と、ブレーキペダル1が踏み込まれたか否かを検知するブレーキ操作検知手段であるブレーキ操作検知部10と、アクセルペダル11が操作されたか否かを検知するアクセル操作検知手段であるアクセル操作検知部12と、ソレノイドコイル8に電流を通電して電磁バルブ9を開状態又は閉状態とする液圧保持指令又は液圧保持解除指令を指令する制御手段である電磁バルブ制御部13と、ドライバーがブレーキペダル1の踏み込みを解除してからアクセルペダル11を踏み込むまでのペダル踏み変え時間T1の学習値を記憶し、その学習値を記憶しておくメモリー14とから構成される。
【0021】
電磁バルブ9は、電磁バルブ制御部13によって制御され、ソレノイドコイル8に所定の電流値が通電される(液圧保持指令が指令される)と、バルブを閉じてマスターシリンダ2とホイールシリンダ3間のブレーキ液油路4を閉じ、ホイールシリンダ3内のブレーキ液圧を保持させる。また、この電磁バルブ9は、ソレノイドコイル8に通電される電流が遮断される(液圧保持解除指令が指令される)と、バルブを開いてマスターシリンダ2とホイールシリンダ3間のブレーキ液油路4を開き、ホイールシリンダ3内のブレーキ液圧を減圧させる。
【0022】
なお、前記ブレーキ液油路4には、ブレーキペダル1を踏み増ししてマスターシリンダ2からブレーキ液をホイールシリンダ3へ供給するためのチェック弁15が設けられている。
【0023】
また、本実施の形態の電磁バルブ9は、フェイルアンドセーフの観点からブレーキシステムに支障が生じて正常にブレーキ操作を行うことが出来なくなってしまった場合でもブレーキが効き放しにならないように、ソレノイドコイル8への通電時にのみブレーキ液油路4を閉塞するようにノーマル・オープンとされている。
【0024】
ブレーキ操作検知部10は、ドライバーによってブレーキペダル1が踏み込まれたか否かを検知し、その検知信号を電磁バルブ制御部13に伝達するようになっている。また、アクセル操作検知部12も同様に、アクセルペダル11がドライバーによって踏み込まれたか否かを検知し、その検知信号を電磁バルブ制御部13に伝達する。
【0025】
メモリー14には、ブレーキペダル1の踏み込みを解除するブレーキ踏み込み操作解除時からアクセルペダル11の踏み込みを行うアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間T1を計測した学習値と、電磁バルブ9に液圧保持解除指令を出してから実際にブレーキ液圧が下がるまでの遅れ時間T2と、このペダル踏み変え時間T1から遅れ時間T2を引いた液圧保持解除指令時間T3が記憶されている。
【0026】
なお、同じ車両に異なるドライバーが乗車した場合や、平坦路や坂道などの道路状況に応じてペダル踏み変え時間T1もその都度異なるため、メモリー14には、ブレーキペダル1を踏み変える操作を行った直前のデータのみが記憶され、それ以前のデータは上書きされるようになっている。
【0027】
また、このペダル踏み変え時間T1の学習値の設定方法として、ブレーキペダル1を踏み変える操作を行った直前のデータをそれ以前のデータに比べ重視するような踏み付けによるペダル踏み変え時間T1の設定方法や踏み変え時間を複数回メモリーして複数回の平均値時間を設定する方法を用いても良い。
【0028】
電磁バルブ制御部13は、電磁バルブ9に通電する電流を供給する電源と、ソレノイドコイル8に所定の電流を通電させるトランジスタ及びダイオードと、ソレノイドコイル8に通電する電流値を検知するシャント抵抗と、これらを制御するCPU(何れも図示は省略する)とからなる。
【0029】
そして、この電磁バルブ制御部13は、ブレーキ操作検知部10及びアクセル操作検知部12からの検知信号に基づいて電磁バルブ9に液圧保持指令又は液圧保持解除指令を所定のタイミングで指令することによって、平坦路や坂道などで車両が停止した状態から発進するまでのペダル踏み変え時までの間において、車両が後ずさりしないようにホイールシリンダ3内に所定のブレーキ液圧を保持させると共に、車両停止状態から車両発進時にブレーキの引きずりを起こさせることなくスムーズに発進し可能なようにホイールシリンダ3内のブレーキ液圧を減圧制御する。
【0030】
特に、本実施の形態では、図2に示すように、ブレーキ踏み込み操作解除時(ブレーキスイッチ(SW)OFF)からアクセル踏み込み操作開始時(アクセルスイッチ(SW)ON)までのペダル踏み変え時間T1を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して、電磁バルブ9を閉状態から開状態とする液圧保持解除指令を前記電磁バルブ9に指令することによって、発進時のブレーキ引きずりを無くす。
【0031】
具体的には、前記図4で示したように、電磁バルブ9に液圧保持解除指令を出してから実際にブレーキ液圧が下がるまでの遅れ時間T2を見込んで、図2に示すように、アクセル踏み込み操作開始前にその遅れ時間T2分だけ先行して前記液圧保持解除指令を電磁バルブ9に指令する。
【0032】
前記ペダル踏み変え時間T1は、ドライバーにより異なるが、ドライバー毎に一定の範囲内に収まる傾向がある。そこで、このペダル踏み変え時間T1を学習し、そのペダル踏み変え時間T1から電磁バルブ9への非通電時からブレーキ液圧低下時までのタイムラグ(遅れ時間T2)を差し引いたタイミングで、電磁バルブ9をオフする液圧保持解除指令を出すように制御する。
【0033】
このように、電磁バルブ9を制御すれば、例えば平坦路や坂道などで車両が停止している状態から発進する時に、アクセルペダル11を踏み込んだ時点でホイールシリンダ3内のブレーキ液圧が減圧されるから、ブレーキの引きずりを防止することができる。したがって、ドライバーは、スムーズに車両を発進させることが可能となる。
【0034】
「ペダル踏み変え時間T1の学習方法」
次に、ペダル踏み変え時間T1の学習方法について説明する。図3は、ペダル踏み変え時間学習処理を示すフローチャートである。
【0035】
このペダル踏み変え時間学習処理は、イグニッションキーがオン(ON)とされることでスタートする。次に、イグニッションキーがオンとなると、電磁バルブ制御部13のCPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS1の処理に進める。
【0036】
ステップS1の処理では、ペダル踏み変え時間T1を初期値(実験で求められる標準的な時間とする)とすると共に、遅れ時間T2を設定し、この遅れ時間T2を設定値とする。遅れ時間T2は、電磁バルブ9によって自ずと決まる値である。ペダル踏み変え時間T1をリセットするのは、同じ車両でも異なるドライバーが乗車することもあるから、エンジンを掛ける以前の学習値をメモリー14から消去しておくためである。
【0037】
次に、ステップS2の処理では、ブレーキ操作検知部10がドライバーによってブレーキペダル1が踏まれたか否かを検知し、ブレーキペダル1が踏み込まれた場合(ブレーキON)は、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS3の処理に進める。ブレーキペダル1が踏み込まれていない場合は、CPUは、このステップS2の処理を繰り返す。
【0038】
ステップS3の処理では、電磁バルブ制御部13は、電磁バルブ9がオンであるバルブ保持状態か否かを検知する。バルブ保持状態であれば、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS4の処理に進め、バルブ保持状態でなければ、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS2の処理に進める。そして、ステップS4の処理では、ブレーキ操作検知部10がドライバーによってブレーキペダル1の踏み込み操作が解除されたか否かを検知し、踏み込み操作が解除された場合(ブレーキOFF)は、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS5の処理に進める。踏み込み操作が解除されなかった場合は、CPUは、このステップS4の処理を繰り返す。
【0039】
ステップS5の処理では、踏み変え時間学習タイマーをリセットし、ペダル踏み変え時間T1の計測(学習)を開始する。そして、次のステップS6の処理では、CPUは、ブレーキペダル1の踏み込みを解除(ブレーキOFF)してから液圧保持解除指令時間T3が経過したか否かを検知する。ブレーキペダル1の踏み込みを解除してから液圧保持解除指令時間T3が経過した場合は、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS7の処理に進める。液圧保持解除指令時間T3に達しない場合は、CPUは、このステップS6の処理を繰り返す。
【0040】
ステップS7の処理では、電磁バルブ制御部13は、電磁バルブ9に対して液圧保持解除指令を出す。すなわち、電磁バルブ制御部13は、ソレノイドコイル8への通電を止めて電磁バルブ9をオフにする。これにより、電磁バルブ9は、ホイールシリンダ3内のブレーキ液圧を減圧させる。
【0041】
ステップS8の処理では、CPUは、ブレーキペダル1の踏み込みを解除してから(ブレーキOFF)、ペダル踏み変え時間T1+αの時間が経過したか否かを検知する。この時間が経過しない場合は、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS9の処理に進める。前記時間を経過したときは、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS10の処理に進める。
【0042】
ステップS9の処理では、アクセル操作検知部12がドライバーによってアクセルペダル11が踏み込まれたか否かを検知し、アクセルペダル11が踏み込まれたときには、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS13の処理に進め、そうでない場合は、ステップS6の処理を実行させる。
【0043】
ステップS13の処理では、ブレーキペダル1の踏み込みを解除してからアクセルペダル11の踏み込みがされるまでのペダル踏み変え時間T1を計測し、この計測値を学習値としてメモリー14に記憶する。
【0044】
一方、ペダル踏み変え時間T1が経過してもなおアクセルペダル11が踏み込まれなかった場合には、ステップS10の処理で、電磁バルブ制御部13は、電磁バルブ9に対して液圧保持指令を出す。すなわち、車両は未だホイールシリンダ3内のブレーキ液圧を保持させて置く必要のある状況であると判断できるため、電磁バルブ9をオンにする。
【0045】
次に、ステップS11の処理では、アクセル操作検知部12は、アクセルペダル11が踏み込まれたか否かを検知し、アクセルペダル11が踏み込まれた場合は、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS12の処理に進める。アクセルペダル11が踏み込まれないときには、CPUは、ステップS11の処理を繰り返す。ステップS12の処理では、電磁バルブ9をオフした後、CPUは、このペダル踏み変え時間学習処理をステップS13の処理に進める。
【0046】
以上のようにして学習したペダル踏み変え時間T1と、遅れ時間T2と、このペダル踏み変え時間T1から遅れ時間T2を差し引いた液圧保持解除指令時間T3を前記メモリー14に記憶しておき、車両が平坦路又は坂道などで停車した状態から発進する際に、電磁バルブ制御部13が前記メモリー14から読み出したデータに基づいて電磁バルブ9を制御することで、ドライバーは、道路状況を考慮することなく、スムーズに発進操作を行うことが可能となる。
【0047】
このように、踏み込んでいたブレーキペダル1を離してからアクセルペダル11を踏み込むまでの時間を学習し、予め電磁バルブ9による遅れ時間T2を考慮してアクセルペダル11を踏むタイミングより早めに液圧保持解除指令を電磁バルブ9に指令してやることで、タイムラグを無くすことができ、結果としてブレーキの引きずりを防止できる。
【0048】
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態を説明したが、本発明は、上述の実施の形態に制限されることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0050】
本発明によれば、アクセルペダルを踏み込んだ時に液圧保持解除指令を電磁バルブに指令するのではなく、ブレーキ踏み込み操作解除時からアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して液圧保持解除指令を前記電磁バルブに出すため、アクセルペダルの踏み込み時にはブレーキ液圧が低下し始めており、ブレーキの引きずりを無くすことができる。従って、車両停止状態からスムーズに発進操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、油圧式ブレーキ装置のブレーキ液圧回路に本実施の形態のブレーキ液圧保持装置を組み込んだ例を示す回路図である。
【図2】図2は、本実施の形態のブレーキ液圧保持装置での液圧保持解除指令を出すタイミング示す図である。
【図3】図3は、本実施の形態のブレーキ液圧保持装置において、ペダル踏み変え時間学習処理を示すフローチャートである。
【図4】図4は、従来の車両用ブレーキ装置での液圧保持解除指令を出すタイミングを示す図である。
【符号の説明】
1…ブレーキペダル
2…マスターシリンダ
3…ホイールシリンダ
4…ブレーキ液油路
5…ブレーキ液圧保持装置
8…ソレノイドコイル
9…電磁バルブ
10…ブレーキ操作検知部
11…アクセルペダル
12…アクセル操作検知部
13…電磁バルブ制御部
14…メモリー

Claims (2)

  1. クリープ駆動力を有する車両に搭載され、ブレーキ踏み込み操作の解除後にブレーキ液圧を保持させるブレーキ液圧保持装置であって、
    ブレーキペダルが操作されたか否かを検知するブレーキ操作検知手段と、
    アクセルペダルが操作されたか否かを検知するアクセル操作検知手段と、
    マスターシリンダとホイールシリンダを結ぶブレーキ液油路の途中に設けられ、ソレノイドコイルへの電流の通電により前記ブレーキ液油路を開閉自在とする電磁バルブと、
    ブレーキ踏み込み操作解除時からアクセル踏み込み操作開始時までのペダル踏み変え時間を計測し、アクセル踏み込み操作開始時よりも先行して、前記電磁バルブを閉状態から開状態とする液圧保持解除指令を前記電磁バルブに指令する制御手段とを備えた
    ことを特徴とするブレーキ液圧保持装置。
  2. 請求項1記載のブレーキ液圧保持装置であって、
    前記制御手段は、前記電磁バルブに指令してから実際にブレーキ液圧が下がるまでの遅れ時間を見込んで、前記アクセル踏み込み操作開始前にその遅れ時間分だけ先行して前記液圧保持解除指令を前記電磁バルブに指令する
    ことを特徴とするブレーキ液圧保持装置。
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