JP2005022344A - 透明樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量で、線膨張係数が小さく、かつ光線透過率に優れた透明樹脂成形体とその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、透明樹脂成形体Xを提供する。この透明樹脂成形体Xは、主成分としてポリカーボネートを含むポリカーボネート層1と、上記ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり且つポリカーボネート層1の両面1a,1bに形成されている透明樹脂層2,3と、を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、透明樹脂成形体Xを提供する。この透明樹脂成形体Xは、主成分としてポリカーボネートを含むポリカーボネート層1と、上記ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり且つポリカーボネート層1の両面1a,1bに形成されている透明樹脂層2,3と、を有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明樹脂成形体およびその製造方法に関し、特に、透明樹脂製ウィンドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車分野における環境保護や省資源化への対応策として、車両の軽量化を図ることにより、燃費を向上させる方法が考えられている。この車両を軽量化するための有効な手段の1つとしては、車両におけるガラス製ウィンドの樹脂化が挙げられる。しかし、樹脂化されたウィンド(以下、「樹脂製ウィンド」という。)は、ガラス製ウィンドに比べて線膨張係数が大きいため、例えば太陽光などにより熱が加わると比較的大きな形状変化を起こす。したがって、例えば車両用リアウィンド(一般的に周囲がゴムで固定されている)としてガラス製ウィンドに代えて樹脂製ウィンドを用いると、熱膨張による膨張分の逃げ場がないため、樹脂製ウィンドは波打ちを起こし易くなり、外観的な不良となる。
【0003】
そこで、上述のような不具合を改善する方法として、樹脂製ウィンドの取付け部位に、当該樹脂製ウィンドが熱膨張してもその膨張分を逃がす構造を設ける技術が公知となっている。しかし、このような構造は複雑であり、従来のガラス製ウィンドと同様の取付けが行えない。
【0004】
そこで、上述のような不具合を改善しつつ、ガラス製ウィンドと同様の取付けが行える方法として、樹脂製ウィンドに補強材(ガラス繊維など)を充填することにより、当該樹脂製ウィンドの熱膨張を抑制する(線膨張係数を小さくする)技術が公知となっている。しかし、この技術では、樹脂製ウィンドに補強材が混入することにより、光線透過率が低下してしまう。そのため、充分な視界を確保することが困難となり、例えば車両用ウィンドに適用するには問題がある。
【0005】
そこで、光線透過率の低下を抑制しつつ、線膨張係数を小さくする方法として、樹脂製ウィンドに当該樹脂製ウィンドを構成する樹脂材料とほぼ同じ屈折率のガラス繊維を充填する技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−251227号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術においては、樹脂製ウィンドに比重の大きいガラス繊維が充填される。したがって、線膨張係数を小さくするためにガラス繊維の充填量を増加すると、樹脂製ウィンド全体の比重も増加し、充分な軽量化の効果が得られない。逆に、軽量化の効果を大きくするために、ガラス繊維の充填量を減少すると、充分に線膨張係数を小さくすることができない。また、樹脂材料とほぼ同じ屈折率のガラス繊維を用いることにより、光線透過率の低下の抑制を図っているが、未だ充分でなく改善の余地がある。
【0008】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、軽量で、線膨張係数が小さく、かつ光線透過率に優れた透明樹脂成形体とその製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面により提供される透明樹脂成形体は、主成分としてポリカーボネートを含むポリカーボネート層と、上記ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり且つ上記ポリカーボネート層の両面に形成されている透明樹脂層と、を有していることを特徴としている。ここで、透明樹脂とは、光線(特に可視光)に対して充分な透過率を有する樹脂である。
【0010】
このような構成によると、線膨張係数が比較的大きいポリカーボネート層の熱膨張が、線膨張係数が比較的小さい透明樹脂層により抑制される。つまり、透明樹脂成形体全体の線膨張係数が小さくなる。したがって、本発明に係る透明樹脂成形体を、例えば車両用リアウィンドとして用いれば、太陽光などにより当該透明樹脂成形体に熱が加わっても熱膨張に起因する波打ちは起こり難くなる。また、ポリカーボネートはもちろん、透明樹脂組成物もガラス繊維に比べて比重が小さい。したがって、本発明の透明樹脂成形体は、例えば補強材としてガラス繊維が充填されているものに比べて軽量化の効果を充分に得ることができる。さらに、ポリカーボネートとともに透明樹脂組成物も光線透過率が高い。したがって、透明樹脂成形体全体としての光線透過率も高く、例えば当該透明樹脂成形体を車両用ウィンドとして用いても充分な視界を確保することが可能である。
【0011】
好ましくは、ポリカーボネートの溶解度パラメータと、上記透明樹脂組成物の溶解度パラメータとの差の絶対値は、0〜1.5である。このような構成によると、ポリカーボネートと透明樹脂組成物との相溶性が非常に高いため、ポリカーボネート層と透明樹脂層との界面近傍において、ポリカーボネートと透明樹脂組成物とが非常によく混ざり合った状態になる。したがって、ポリカーボネート層と透明樹脂層との線膨張係数の違いに起因して生じるポリカーボネート層と透明樹脂層との間の界面剥離がより発生し難くなるとともに、透明樹脂層によるポリカーボネート層の熱膨張抑制効果も向上する。
【0012】
好ましくは、透明樹脂組成物は、ポリスルホンおよび/またはポリエーテルスルホンを含んでいる。ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンは、ポリカーボネートに比べてヘイズ値(曇り値)がより小さい。ここで、「ヘイズ値」とは、対象物に可視光を照射したときの全透過光に対する拡散透過光の割合であり、ヘイズ値が小さいほど対象物の視覚的透明性に優れていると言える。したがって、本発明に係る透明樹脂成形体は、ポリカーボネートのみからなる同形状の成形体に比べて視覚的透明性により優れている。
【0013】
好ましくは、透明樹脂層の一方の厚みは、上記ポリカーボネート層および当該ポリカーボネート層の両面に積層形成された上記透明樹脂層からなる3層全体の厚みの5〜20%である。透明樹脂層の一方の厚みが上記3層全体の厚みの5%未満では、透明樹脂層による透明樹脂成形体全体の線膨張係数低減効果を充分に得ることができない可能性がある。また、透明樹脂層の一方の厚みが上記3層全体の厚みの20%を超える場合は、ポリカーボネートによる耐衝撃性の効果を充分に得ることができない可能性がある。なお、より好ましくは、透明樹脂層の一方の厚みは、3層全体の厚みの10〜15%である。
【0014】
本発明の第2の側面により提供される透明樹脂成形体の製造方法は、第1キャビティ規定面、および当該第1キャビティ規定面に対向する第2キャビティ規定面を有する成形型のキャビティにポリカーボネートを射出することによって透明樹脂成形体を成形するための成形工程を含む透明樹脂成形体の製造方法であって、上記成形工程を行う前に、上記第1キャビティ規定面および上記第2キャビティ規定面に対して、上記ポリカーボネートより線膨張係数が低い透明樹脂組成物からなる透明樹脂フィルムを配置することを特徴としている。このような方法により得られた透明樹脂成形体は、本発明の第1の側面に示したのと同様の効果が奏される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図1〜図4を参照しつつ具体的に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る透明樹脂成形体Xの要部拡大断面図である。透明樹脂成形体Xは、図1に示すように、ポリカーボネート層1と、透明樹脂層2,3とを有している。
【0017】
ポリカーボネート層1は、ポリカーボネートを主体的に含んでいる。ポリカーボネートは、光透過性や視覚的透明性、機械的強度(特に耐衝撃性)に優れており、その主な物性は、表1に示す通りである。また、ポリカーボネートの構造式を以下に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【化1】
【0020】
透明樹脂層2,3は、ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり、図1に示すように、透明樹脂層2はポリカーボネート層1の上面1a側に、透明樹脂層3はポリカーボネート層1の下面1b側に形成されている。透明樹脂層2の厚みw2および透明樹脂層3の厚みw3は、それぞれポリカーボネート層1および透明樹脂層2,3からなる3層全体の厚みWの5〜20%であることが好ましい。透明樹脂組成物としては、ポリカーボネートの溶解度パラメータと当該透明樹脂組成物の溶解度パラメータとの差の絶対値が0〜1.5であるものが好ましく、例えばポリスルホンやポリエーテルスルホンなどを主体的に含むものが挙げられる。ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンの主な物性を、表1に合わせて示す。なお、表1において、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンについて示した物性値で()内の数値は、フィルム物性値(フィルム状態における物性値)を表している。以下に、ポリスルホン(化2参照)およびポリエーテルスルホン(化3参照)の構造式を示す。
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
次に、透明樹脂成形体Xの製造方法について、図2〜図4を参照しつつ説明する。図2は、透明樹脂成形体Xの成形に用いる射出成形ユニットYの概略構成を表す要部拡大断面図であり、図3および図4は、図2に示す射出成形ユニットYにより透明樹脂成形体Xを成形する一連の工程を表す要部拡大断面図である。
【0024】
射出成形ユニットYは、図2に示すように、成形型4と、射出装置5とを有している。成形型4は、固定型41,42、および、これに対して進退動可能な可動型40からなる。図2に示すように、可動型40および固定型41,42を型閉じすることによって、キャビティ6が形成される。キャビティ6は、可動型40側のキャビティ規定面60や固定型41側のキャビティ規定面61などにより、目的とする透明樹脂成形体の形状を規定するものである。射出装置5は、シリンダ部50と、これに挿入されているスクリュ(図示せず)とを備え、スクリュ射出成形機として構成されたものであり、後述する成形材料7(図3(b)参照)を、ランナ(またはゲート)43を介してキャビティ6に供給するためのものである。
【0025】
このような構成の射出成形ユニットYを使用して、本発明に係る透明樹脂成形体Xが製造される。透明樹脂成形体Xの製造においては、まず、図3(a)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して退動(矢印A方向へ移動)させることにより、成形型4を型開きするとともに、キャビティ規定面60,61に透明樹脂フィルム2’,3’を固定する。透明樹脂フィルム2’,3’のキャビティ規定面60,61への固定方法としては、公知の方法が用いられ、例えば図示しない吸着手段により吸着固定する方法や、図示しない加熱手段により透明樹脂フィルム2’,3’を柔らかくしつつ、図示しない吸着手段により吸着固定する方法などが挙げられる。透明樹脂フィルム2’,3’は、後に透明樹脂層2,3(図1参照)を構成するものであり、ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなるフィルムである。
【0026】
次に、図3(b)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して進動(矢印B方向へ移動)させることにより、成形型4を型閉じした後、射出装置5を用いて成形材料7を、ランナ(またはゲート)43を介してキャビティ6に供給する。成形材料7は、後にポリカーボネート層1(図1参照)を構成する材料であり、ポリカーボネートを主体的に含んでいる。なお、成形材料7は、ポリカーボネートに加えて、例えばメタクリル酸メチル、アクリルスチレン、ポリスチレンなどの透明樹脂組成物を含んでいてもよい。
【0027】
次に、図4(a)に示すように、キャビティ6に充填された成形材料7および透明樹脂フィルム2’,3’を硬化することによって、キャビティ6に対応した形状の透明樹脂成形体Xを成形する。また、この際、ランナ(またはゲート)43内に残留した成形材料7により、透明樹脂成形体Xから突出するようにランナ(またはゲート)跡40aが一体的に成形される。
【0028】
次に、図4(b)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して退動(矢印A方向へ移動)させることにより、成形型4を型開きするとともに、透明樹脂成形体Xからブロー口跡40aを切断除去し、透明樹脂成形体Xを製造する。
【0029】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。例えば、本実施形態における透明樹脂成形体の製造には、射出成形法が用いられているが、これに代えて押出成形法などを用いて製造するようにしてもよい。
【0030】
【実施例】
次に、本発明を、実施例および比較例をもとに具体的に説明する。
【0031】
【実施例1】
<透明樹脂成形体サンプルの作製>
射出成形ユニット(商品名:PLASTER Ti−30F6型(型締め力300KN)、東洋機械金属株式会社製)により、成形材料としてポリカーボネート樹脂、透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリスルホンフィルムを用いて、線膨張係数測定用サンプル(60mm×60mm、厚さ3mm)および衝撃試験用サンプル(60mm×60mm、厚さ3mm)を作製した。なお、成形条件は、シリンダ温度300℃、射出速度18.5mm3/sec、成形型温度80℃、射出時間2秒間、保圧保持時間8秒間(保圧63.7MPa)、冷却保持時間15秒間(但し、保圧保持時間の8秒間も含む)とした。
【0032】
<線膨張係数の測定>
上述のようにして作製した線膨張係数測定用サンプルについて線膨張係数を測定した。具体的には、熱機械分析装置(TMA)を用いて、−30〜120℃の温度領域における線膨張係数を測定した。その結果を図5に示した。なお、図5における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0033】
<衝撃試験>
上述のようにして得られた衝撃試験用サンプルを用いて、衝撃強度に対する評価試験を行う。具体的には、図6に示すように、衝撃試験用サンプルX’を所定の治具8に固定し、衝撃試験用サンプルX’の平面中央部に対して所定の錘9を自由落下させることにより、衝撃試験用サンプルX’を破壊するのに要した衝撃エネルギーを測定し、図7に示した。なお、図7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0034】
【実施例2】
透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリエーテルスルホンフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを作製した。また、実施例1と同様に、上述のようにして得た線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを用いて、それぞれ線膨張係数の測定および衝撃試験を行い、その結果をそれぞれ図5、図7に示した。なお、図5,7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリエーテルスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0035】
【比較例1】
透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを作製した。また、実施例1と同様に、上述のようにして得た線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを用いて、それぞれ線膨張係数の測定および衝撃試験を行い、その結果をそれぞれ図5、図7に示した。なお、図5,7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリカーボネートの溶解度パラメータとの差の絶対値(つまり、0(=ΔSP))である。
【0036】
<評価>
図5に示したように、実施例1〜2により得られる透明樹脂成形体の方が、比較例1により得られる透明樹脂成形体に比べて線膨張係数が小さい。つまり、同じ熱が加わる環境において、実施例1〜2の透明樹脂成形体の方が比較例1の透明樹脂成形体よりも熱膨張し難い。また、図7に示したように、実施例1〜2により得られる透明樹脂成形体は、いずれも衝撃エネルギーがほぼ20J以上であり、充分な耐衝撃性を備えていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透明樹脂成形体を表す要部拡大断面図である。
【図2】図1に示す透明樹脂成形体を射出成形するための射出成形ユニットの一例を表す要部拡大断面図である。
【図3】図1に示す透明樹脂成形体の製造方法における一連の工程を表す要部拡大断面図である。
【図4】図3に示す一連の工程の続きを表す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例1〜2および比較例1において得られる透明樹脂成形体の線膨張係数をΔSPに対して示すグラフである。
【図6】衝撃試験方法を表す模式図である。
【図7】本発明の実施例1〜2および比較例1において得られる透明樹脂成形体の衝撃エネルギーをΔSPに対して示すグラフである。
【符号の説明】
X 透明樹脂成形体
X’ 衝撃試験用サンプル(透明樹脂成形体)
Y 射出成形ユニット
1 ポリカーボネート層
1a 上面
1b 下面
2,3 透明樹脂層
2’,3’ 透明樹脂フィルム
4 成形型
5 射出装置
6 キャビティ
7 成形材料
8 治具
9 錘
40 可動型
40a ランナ(またはゲート)跡
41,42 固定型
43 ランナ(またはゲート)
50 シリンダ部
60,61 キャビティ規定面
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明樹脂成形体およびその製造方法に関し、特に、透明樹脂製ウィンドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車分野における環境保護や省資源化への対応策として、車両の軽量化を図ることにより、燃費を向上させる方法が考えられている。この車両を軽量化するための有効な手段の1つとしては、車両におけるガラス製ウィンドの樹脂化が挙げられる。しかし、樹脂化されたウィンド(以下、「樹脂製ウィンド」という。)は、ガラス製ウィンドに比べて線膨張係数が大きいため、例えば太陽光などにより熱が加わると比較的大きな形状変化を起こす。したがって、例えば車両用リアウィンド(一般的に周囲がゴムで固定されている)としてガラス製ウィンドに代えて樹脂製ウィンドを用いると、熱膨張による膨張分の逃げ場がないため、樹脂製ウィンドは波打ちを起こし易くなり、外観的な不良となる。
【0003】
そこで、上述のような不具合を改善する方法として、樹脂製ウィンドの取付け部位に、当該樹脂製ウィンドが熱膨張してもその膨張分を逃がす構造を設ける技術が公知となっている。しかし、このような構造は複雑であり、従来のガラス製ウィンドと同様の取付けが行えない。
【0004】
そこで、上述のような不具合を改善しつつ、ガラス製ウィンドと同様の取付けが行える方法として、樹脂製ウィンドに補強材(ガラス繊維など)を充填することにより、当該樹脂製ウィンドの熱膨張を抑制する(線膨張係数を小さくする)技術が公知となっている。しかし、この技術では、樹脂製ウィンドに補強材が混入することにより、光線透過率が低下してしまう。そのため、充分な視界を確保することが困難となり、例えば車両用ウィンドに適用するには問題がある。
【0005】
そこで、光線透過率の低下を抑制しつつ、線膨張係数を小さくする方法として、樹脂製ウィンドに当該樹脂製ウィンドを構成する樹脂材料とほぼ同じ屈折率のガラス繊維を充填する技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−251227号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術においては、樹脂製ウィンドに比重の大きいガラス繊維が充填される。したがって、線膨張係数を小さくするためにガラス繊維の充填量を増加すると、樹脂製ウィンド全体の比重も増加し、充分な軽量化の効果が得られない。逆に、軽量化の効果を大きくするために、ガラス繊維の充填量を減少すると、充分に線膨張係数を小さくすることができない。また、樹脂材料とほぼ同じ屈折率のガラス繊維を用いることにより、光線透過率の低下の抑制を図っているが、未だ充分でなく改善の余地がある。
【0008】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、軽量で、線膨張係数が小さく、かつ光線透過率に優れた透明樹脂成形体とその製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面により提供される透明樹脂成形体は、主成分としてポリカーボネートを含むポリカーボネート層と、上記ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり且つ上記ポリカーボネート層の両面に形成されている透明樹脂層と、を有していることを特徴としている。ここで、透明樹脂とは、光線(特に可視光)に対して充分な透過率を有する樹脂である。
【0010】
このような構成によると、線膨張係数が比較的大きいポリカーボネート層の熱膨張が、線膨張係数が比較的小さい透明樹脂層により抑制される。つまり、透明樹脂成形体全体の線膨張係数が小さくなる。したがって、本発明に係る透明樹脂成形体を、例えば車両用リアウィンドとして用いれば、太陽光などにより当該透明樹脂成形体に熱が加わっても熱膨張に起因する波打ちは起こり難くなる。また、ポリカーボネートはもちろん、透明樹脂組成物もガラス繊維に比べて比重が小さい。したがって、本発明の透明樹脂成形体は、例えば補強材としてガラス繊維が充填されているものに比べて軽量化の効果を充分に得ることができる。さらに、ポリカーボネートとともに透明樹脂組成物も光線透過率が高い。したがって、透明樹脂成形体全体としての光線透過率も高く、例えば当該透明樹脂成形体を車両用ウィンドとして用いても充分な視界を確保することが可能である。
【0011】
好ましくは、ポリカーボネートの溶解度パラメータと、上記透明樹脂組成物の溶解度パラメータとの差の絶対値は、0〜1.5である。このような構成によると、ポリカーボネートと透明樹脂組成物との相溶性が非常に高いため、ポリカーボネート層と透明樹脂層との界面近傍において、ポリカーボネートと透明樹脂組成物とが非常によく混ざり合った状態になる。したがって、ポリカーボネート層と透明樹脂層との線膨張係数の違いに起因して生じるポリカーボネート層と透明樹脂層との間の界面剥離がより発生し難くなるとともに、透明樹脂層によるポリカーボネート層の熱膨張抑制効果も向上する。
【0012】
好ましくは、透明樹脂組成物は、ポリスルホンおよび/またはポリエーテルスルホンを含んでいる。ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンは、ポリカーボネートに比べてヘイズ値(曇り値)がより小さい。ここで、「ヘイズ値」とは、対象物に可視光を照射したときの全透過光に対する拡散透過光の割合であり、ヘイズ値が小さいほど対象物の視覚的透明性に優れていると言える。したがって、本発明に係る透明樹脂成形体は、ポリカーボネートのみからなる同形状の成形体に比べて視覚的透明性により優れている。
【0013】
好ましくは、透明樹脂層の一方の厚みは、上記ポリカーボネート層および当該ポリカーボネート層の両面に積層形成された上記透明樹脂層からなる3層全体の厚みの5〜20%である。透明樹脂層の一方の厚みが上記3層全体の厚みの5%未満では、透明樹脂層による透明樹脂成形体全体の線膨張係数低減効果を充分に得ることができない可能性がある。また、透明樹脂層の一方の厚みが上記3層全体の厚みの20%を超える場合は、ポリカーボネートによる耐衝撃性の効果を充分に得ることができない可能性がある。なお、より好ましくは、透明樹脂層の一方の厚みは、3層全体の厚みの10〜15%である。
【0014】
本発明の第2の側面により提供される透明樹脂成形体の製造方法は、第1キャビティ規定面、および当該第1キャビティ規定面に対向する第2キャビティ規定面を有する成形型のキャビティにポリカーボネートを射出することによって透明樹脂成形体を成形するための成形工程を含む透明樹脂成形体の製造方法であって、上記成形工程を行う前に、上記第1キャビティ規定面および上記第2キャビティ規定面に対して、上記ポリカーボネートより線膨張係数が低い透明樹脂組成物からなる透明樹脂フィルムを配置することを特徴としている。このような方法により得られた透明樹脂成形体は、本発明の第1の側面に示したのと同様の効果が奏される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図1〜図4を参照しつつ具体的に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る透明樹脂成形体Xの要部拡大断面図である。透明樹脂成形体Xは、図1に示すように、ポリカーボネート層1と、透明樹脂層2,3とを有している。
【0017】
ポリカーボネート層1は、ポリカーボネートを主体的に含んでいる。ポリカーボネートは、光透過性や視覚的透明性、機械的強度(特に耐衝撃性)に優れており、その主な物性は、表1に示す通りである。また、ポリカーボネートの構造式を以下に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【化1】
【0020】
透明樹脂層2,3は、ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり、図1に示すように、透明樹脂層2はポリカーボネート層1の上面1a側に、透明樹脂層3はポリカーボネート層1の下面1b側に形成されている。透明樹脂層2の厚みw2および透明樹脂層3の厚みw3は、それぞれポリカーボネート層1および透明樹脂層2,3からなる3層全体の厚みWの5〜20%であることが好ましい。透明樹脂組成物としては、ポリカーボネートの溶解度パラメータと当該透明樹脂組成物の溶解度パラメータとの差の絶対値が0〜1.5であるものが好ましく、例えばポリスルホンやポリエーテルスルホンなどを主体的に含むものが挙げられる。ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンの主な物性を、表1に合わせて示す。なお、表1において、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンについて示した物性値で()内の数値は、フィルム物性値(フィルム状態における物性値)を表している。以下に、ポリスルホン(化2参照)およびポリエーテルスルホン(化3参照)の構造式を示す。
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
次に、透明樹脂成形体Xの製造方法について、図2〜図4を参照しつつ説明する。図2は、透明樹脂成形体Xの成形に用いる射出成形ユニットYの概略構成を表す要部拡大断面図であり、図3および図4は、図2に示す射出成形ユニットYにより透明樹脂成形体Xを成形する一連の工程を表す要部拡大断面図である。
【0024】
射出成形ユニットYは、図2に示すように、成形型4と、射出装置5とを有している。成形型4は、固定型41,42、および、これに対して進退動可能な可動型40からなる。図2に示すように、可動型40および固定型41,42を型閉じすることによって、キャビティ6が形成される。キャビティ6は、可動型40側のキャビティ規定面60や固定型41側のキャビティ規定面61などにより、目的とする透明樹脂成形体の形状を規定するものである。射出装置5は、シリンダ部50と、これに挿入されているスクリュ(図示せず)とを備え、スクリュ射出成形機として構成されたものであり、後述する成形材料7(図3(b)参照)を、ランナ(またはゲート)43を介してキャビティ6に供給するためのものである。
【0025】
このような構成の射出成形ユニットYを使用して、本発明に係る透明樹脂成形体Xが製造される。透明樹脂成形体Xの製造においては、まず、図3(a)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して退動(矢印A方向へ移動)させることにより、成形型4を型開きするとともに、キャビティ規定面60,61に透明樹脂フィルム2’,3’を固定する。透明樹脂フィルム2’,3’のキャビティ規定面60,61への固定方法としては、公知の方法が用いられ、例えば図示しない吸着手段により吸着固定する方法や、図示しない加熱手段により透明樹脂フィルム2’,3’を柔らかくしつつ、図示しない吸着手段により吸着固定する方法などが挙げられる。透明樹脂フィルム2’,3’は、後に透明樹脂層2,3(図1参照)を構成するものであり、ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなるフィルムである。
【0026】
次に、図3(b)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して進動(矢印B方向へ移動)させることにより、成形型4を型閉じした後、射出装置5を用いて成形材料7を、ランナ(またはゲート)43を介してキャビティ6に供給する。成形材料7は、後にポリカーボネート層1(図1参照)を構成する材料であり、ポリカーボネートを主体的に含んでいる。なお、成形材料7は、ポリカーボネートに加えて、例えばメタクリル酸メチル、アクリルスチレン、ポリスチレンなどの透明樹脂組成物を含んでいてもよい。
【0027】
次に、図4(a)に示すように、キャビティ6に充填された成形材料7および透明樹脂フィルム2’,3’を硬化することによって、キャビティ6に対応した形状の透明樹脂成形体Xを成形する。また、この際、ランナ(またはゲート)43内に残留した成形材料7により、透明樹脂成形体Xから突出するようにランナ(またはゲート)跡40aが一体的に成形される。
【0028】
次に、図4(b)に示すように、可動型40を固定型41,42に対して退動(矢印A方向へ移動)させることにより、成形型4を型開きするとともに、透明樹脂成形体Xからブロー口跡40aを切断除去し、透明樹脂成形体Xを製造する。
【0029】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。例えば、本実施形態における透明樹脂成形体の製造には、射出成形法が用いられているが、これに代えて押出成形法などを用いて製造するようにしてもよい。
【0030】
【実施例】
次に、本発明を、実施例および比較例をもとに具体的に説明する。
【0031】
【実施例1】
<透明樹脂成形体サンプルの作製>
射出成形ユニット(商品名:PLASTER Ti−30F6型(型締め力300KN)、東洋機械金属株式会社製)により、成形材料としてポリカーボネート樹脂、透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリスルホンフィルムを用いて、線膨張係数測定用サンプル(60mm×60mm、厚さ3mm)および衝撃試験用サンプル(60mm×60mm、厚さ3mm)を作製した。なお、成形条件は、シリンダ温度300℃、射出速度18.5mm3/sec、成形型温度80℃、射出時間2秒間、保圧保持時間8秒間(保圧63.7MPa)、冷却保持時間15秒間(但し、保圧保持時間の8秒間も含む)とした。
【0032】
<線膨張係数の測定>
上述のようにして作製した線膨張係数測定用サンプルについて線膨張係数を測定した。具体的には、熱機械分析装置(TMA)を用いて、−30〜120℃の温度領域における線膨張係数を測定した。その結果を図5に示した。なお、図5における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0033】
<衝撃試験>
上述のようにして得られた衝撃試験用サンプルを用いて、衝撃強度に対する評価試験を行う。具体的には、図6に示すように、衝撃試験用サンプルX’を所定の治具8に固定し、衝撃試験用サンプルX’の平面中央部に対して所定の錘9を自由落下させることにより、衝撃試験用サンプルX’を破壊するのに要した衝撃エネルギーを測定し、図7に示した。なお、図7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0034】
【実施例2】
透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリエーテルスルホンフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを作製した。また、実施例1と同様に、上述のようにして得た線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを用いて、それぞれ線膨張係数の測定および衝撃試験を行い、その結果をそれぞれ図5、図7に示した。なお、図5,7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリエーテルスルホンの溶解度パラメータとの差の絶対値である。
【0035】
【比較例1】
透明樹脂フィルムとして厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを作製した。また、実施例1と同様に、上述のようにして得た線膨張係数測定用サンプルおよび衝撃試験用サンプルを用いて、それぞれ線膨張係数の測定および衝撃試験を行い、その結果をそれぞれ図5、図7に示した。なお、図5,7における横軸(ΔSP)の値は、ポリカーボネートの溶解度パラメータとポリカーボネートの溶解度パラメータとの差の絶対値(つまり、0(=ΔSP))である。
【0036】
<評価>
図5に示したように、実施例1〜2により得られる透明樹脂成形体の方が、比較例1により得られる透明樹脂成形体に比べて線膨張係数が小さい。つまり、同じ熱が加わる環境において、実施例1〜2の透明樹脂成形体の方が比較例1の透明樹脂成形体よりも熱膨張し難い。また、図7に示したように、実施例1〜2により得られる透明樹脂成形体は、いずれも衝撃エネルギーがほぼ20J以上であり、充分な耐衝撃性を備えていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透明樹脂成形体を表す要部拡大断面図である。
【図2】図1に示す透明樹脂成形体を射出成形するための射出成形ユニットの一例を表す要部拡大断面図である。
【図3】図1に示す透明樹脂成形体の製造方法における一連の工程を表す要部拡大断面図である。
【図4】図3に示す一連の工程の続きを表す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例1〜2および比較例1において得られる透明樹脂成形体の線膨張係数をΔSPに対して示すグラフである。
【図6】衝撃試験方法を表す模式図である。
【図7】本発明の実施例1〜2および比較例1において得られる透明樹脂成形体の衝撃エネルギーをΔSPに対して示すグラフである。
【符号の説明】
X 透明樹脂成形体
X’ 衝撃試験用サンプル(透明樹脂成形体)
Y 射出成形ユニット
1 ポリカーボネート層
1a 上面
1b 下面
2,3 透明樹脂層
2’,3’ 透明樹脂フィルム
4 成形型
5 射出装置
6 キャビティ
7 成形材料
8 治具
9 錘
40 可動型
40a ランナ(またはゲート)跡
41,42 固定型
43 ランナ(またはゲート)
50 シリンダ部
60,61 キャビティ規定面
Claims (5)
- 主成分としてポリカーボネートを含むポリカーボネート層と、上記ポリカーボネートより線膨張係数が小さい透明樹脂組成物からなり且つ上記ポリカーボネート層の両面に形成されている透明樹脂層と、を有していることを特徴とする、透明樹脂成形体。
- 上記ポリカーボネートの溶解度パラメータと、上記透明樹脂組成物の溶解度パラメータとの差の絶対値は、0〜1.5である、請求項1に記載の透明樹脂成形体。
- 上記透明樹脂組成物は、ポリスルホンおよび/またはポリエーテルスルホンを含む、請求項1または2に記載の透明樹脂成形体。
- 上記透明樹脂層の一方の厚みは、上記ポリカーボネート層および当該ポリカーボネート層の両面に積層形成された上記透明樹脂層からなる3層全体の厚みの5%〜20%である、請求項1から3のいずれか1つに記載の透明樹脂成形体。
- 第1キャビティ規定面、および当該第1キャビティ規定面に対向する第2キャビティ規定面を有する成形型のキャビティにポリカーボネートを射出することによって透明樹脂成形体を成形するための成形工程を含む透明樹脂成形体の製造方法であって、
上記成形工程を行う前に、上記第1キャビティ規定面および上記第2キャビティ規定面に対して、上記ポリカーボネートより線膨張係数が低い透明樹脂組成物からなる透明樹脂フィルムを配置することを特徴とする、透明樹脂成形体の製造方法。
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-
2003
- 2003-07-07 JP JP2003193008A patent/JP2005022344A/ja active Pending
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