JP2005022254A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同一色相に分類される淡いトナーと濃トナーとを使用するカラー画像形成処理において、トナーの使用量を節約するモードを実行した際にも、淡いトナーの節約効果を得る。
【解決手段】入力されたRGB形式の画像データを、例えば、色材のカラー空間であるYMCKLLmLcの色成分データへと変換して出力する。この出力された複数の色成分データのうち、略同一の色相に分類される濃シアン(C)と淡シアン(Lc)との各色成分データについて、一方の色成分データの一部又は全部を、他方の色成分データへと適宜配分処理する。この配分処理の前後で表現される色が略等価となるようにしたり、一方の色材の使用量が他方の色材の使用量に対する偏差を抑制したりする。
【選択図】 図1
【解決手段】入力されたRGB形式の画像データを、例えば、色材のカラー空間であるYMCKLLmLcの色成分データへと変換して出力する。この出力された複数の色成分データのうち、略同一の色相に分類される濃シアン(C)と淡シアン(Lc)との各色成分データについて、一方の色成分データの一部又は全部を、他方の色成分データへと適宜配分処理する。この配分処理の前後で表現される色が略等価となるようにしたり、一方の色材の使用量が他方の色材の使用量に対する偏差を抑制したりする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の色材を用いて印刷処理を行なう技術に関し、特に複数の色材を効率的な使用技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの出力装置として、レーザビームプリンタ(以下「LBP」という)などの電子写真方式を用いた情報記録装置が広く使われている。これらの情報記録装置は、その高品質な印刷結果、静粛性および高速性などの多くのメリットにより、デスクトップパブリッシングの分野を急速に拡大させる要因となっている。
【0003】
さらに、電子写真方式のカラープリンタが開発され、従来からのモノクロ画像の印刷のみならず、カラー画像の印刷も普及しつつある。
【0004】
市場が求める画質も高くなり、従来の4色よりも現像剤の色数を増やした電子写真方式の画像形成装置が提案され、一部で実現されている。それらは、従来の一般的なシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に、例えば赤、青、緑や金、銀、蛍光色等の特色を加えたものや、インクジェット方式で一般的な淡いシアン(Lc)、淡いマゼンタ(Lm)などを加えたものなどさまざまであるが、目的はそれぞれ画質的に差別化することである。
【0005】
このCMYKLcLm6色の装置では、一般的に、低濃度領域においては淡色の現像剤を用い、高濃度領域においては濃色の現像剤を用いて画像を形成することにより画質の向上を行っている。
【0006】
しかしながら、一般に印刷する文書においてはハイライト付近のデータ等を多用するケースが多く、淡色の現像剤の消耗率が高くなってしまう傾向がある。
【0007】
この問題を解決するために、現像剤の消耗率を軽減する省トナーモードというものが提案されている(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−005585。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の省トナーモードは、例えば入力RGB信号をCMYKに変換した後、データレベルを1/2にすることで単純に消耗率を半減させることができる。
【0010】
しかしながら、6色による画像形成を同様の方式で行った場合、低濃度領域の割合が高い文書に対しては、とりわけ淡トナーについての節約効果がほとんど改善されないという課題がある。
【0011】
そこで、本発明はこのような課題を解決することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数の色材を用いてカラー画像を媒体上に形成する画像形成装置又は方法において、例えば、色材の節約処理が実行されている場合に、入力された画像データを、複数の色材に対応した複数の色成分データへと変換して出力し、この出力された複数の色成分データのうち、略同一の色相に分類される第1及び第2の色成分データについて、一方の色成分データの一部又は全部を、他方の色成分データへと適宜配分することで、配分処理の前後で表現される色が略等価となるようにしたり、一方の色材の使用量が他方の色材の使用量に対する偏差を抑制したりする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態であるカラー画像印刷装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、6色の現像剤(例えば、C(濃シアン)、M(濃マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、Lc(淡シアン)、Lm(淡マゼンタ))を使用する600dpiのカラーLBPに本発明を適用した場合の実施形態を記載するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で、任意の記録密度のカラープリンタやカラーファクシミリ装置などの画像印刷装置に適用できることはいうまでもない。また、電子写真方式に限らず、インクジェット記録方式などの他の方式にも適用可能である。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態のカラーLBPの概要を示す図である。同図において、本実施形態の画像処理システムは、ネットワーク100を介しホストコンピュータ101とカラーLBP102とが接続されることにより構成される。
【0015】
より具体的に説明すると、ネットワーク100は、例えばイーサネット(登録商標)などを使用したネットワークであり、10BaseTなどの物理的なケーブルとTCP/IP等のプロトコルを使用して、接続される各ユニット相互間で情報の送受信やデータの転送を行なうことができる。
【0016】
ホストコンピュータ101は、色情報、文字、図形、イメージ画像及びコピー枚数等の印刷制御情報をカラーLBP102へ送信する。
【0017】
カラーLBP102は、印刷制御情報を受信してカラー画像を形成する画像形成装置である。より具体的に説明すると、カラーLBP102は、画像処理部104と制御部105とを搭載している。これらは不図示のバスを介して相互に接続され、また、ネットワークインタフェース(以下「ネットワークI/F」という)103を介してネットワーク100と接続されている。画像処理部104にはプリンタエンジン106が接続されている。プリンタエンジン106は、画像処理部104から送出された画像信号に基づいて実際の画像形成を行なう。制御部105は、カラーLBPの動作を統括的に制御する。例えば、CPU107がROM108に格納された制御プログラム108aに従って、各種処理の判断、制御を行なう制御信号を制御部105に送信することにより可能となる。またRAM109は、CPU107が各制御を行なうためのデータを格納するための作業領域109aとして使用される。
【0018】
図2は、カラーLBP102における画像処理部104の詳細な構成例を示すブロック図である。この図を用いて画像処理部104の動作を説明する。
【0019】
同図において、受信バッファ241は、入力された印刷情報を保持する記憶装置である。色変換モード設定部242は、ホストコンピュータ101から入力される標準色、高光沢色、低光沢色、高精彩色などの色変換モード情報に対応する色変換パラメータを色変換パラメータ保持部243から選択する。選択された色変換テーブルに基づいて、色変換テーブル生成部245が色変換テーブルを作成し、記憶装置に格納する。色変換テーブルの生成部245の詳細については後述する。色変換パラメータ保持部243は、上記色変換モードに対応した複数の色変換パラメータを保持する記憶装置である。色変換部244は、ホストコンピュータ101から入力される画像データ(RGB形式の印刷情報)に対して、色変換テーブル生成部245で作成された色変換テーブルを参照して補間処理を行い、CMYKLcLm形式の印刷情報へと変換する。
【0020】
濃淡処理部246は、ホストコンピュータ101もしくはプリンタ本体の操作部から入力される省トナーモード、通常モードなどの印刷モード情報に対して、色変換部244から出力されたCMYKLcLm形式の印刷情報を最適なCMYKLcLm形式の印刷情報へと補正する。濃淡処理部の詳細については後述する。
【0021】
濃度補正処理部247は、濃度補正テーブル248を用い、濃淡処理部246から出力されたCMYKLcLm形式の印刷情報の濃度特性が線形性を保存するように、補正処理を行なう。
【0022】
ディザマトリクス設定部249は、ホストコンピュータ101から入力される4bitディザ、2bitディザ、1bitディザなどのディザモードに対応するディザパラメータをディザパラメータ保持部250から選択し、選択したディザパラメータに基づいてディザテーブル252を作成し記憶装置に格納する。ディザパラメータ保持部250は、ディザモードに対応した複数のディザパラメータを保持する記憶装置である。ディザ処理部251は、濃度補正処理部247によって補正されたCMYKLcLm形式の印刷情報に対して、ディザテーブル252を参照して比較演算を行い、ディザモードに対応した階調数の印刷情報へと変換する。
【0023】
オブジェクト生成部253は、ホストコンピュータ101から入力される画像データ等の情報(ページ記述言語)をオブジェクトに変換する。ここで、画像データは色変換部244、濃淡処理部246、濃度補正処理部247及びディザ処理部251で変換されたCMYKLcLm形式のオブジェクトへと変換される。オブジェクトバッファ254は、オブジェクト生成部253で変換されたオブジェクトを1ページ分格納する記憶装置である。
【0024】
レンダリング部255は、オブジェクトバッファ254に格納された1ページ分の該オブジェクトに基づいてレンダリング処理を行い、描画対象となるビットマップに変換する。バンドバッファ256は、レンダリング部255で生成されたビットマップを格納し、PWM処理部257にデータを送出する。PWM処理部257は、レンダリング部255で生成されたビットマップデータに対して、PWMパターンテーブル258で設定されたパルス幅変調テーブルに基づき、レーザ露光の照射時間に相当するパルス幅で変調処理を行い、プリンタエンジン106へ送出する。
【0025】
図3は、本実施形態に係る画像処理部104の動作に関するフローチャートである。このフローチャートに示す処理を実現する制御プログラムは、ROM108に格納されており、CPU107により実行される。
【0026】
ステップS301において、CPU107は、カラーLBP102の初期化処理としてプリンタステータスの初期化、バッファの初期化を行なう。ステップS302において、CPU107は、ホストコンピュータ101から印刷データを受信する。ステップS303において、受信した印刷データを受信バッファ241で保持する。ステップS304において、CPU107は、受信バッファ241から1処理単位分のデータを読み出す。ステップS305において、CPU107は、全てのデータの読み出しが完了したか否かを判定する。
【0027】
完了していないと判定した場合、ステップS306において、CPU107は、1ページ分のデータ処理が終了したか否かを判定する。
【0028】
終了していないと判定した場合、ステップS307において、CPU107は、印刷データが色情報やカラーイメージ画像等の色関連データであるか否かを判定する。色関連データである場合、ステップS308において、色変換部244は、RGB形式の色データに対して色変換テーブルを参照し、補間演算することによりCMYKLcLm形式の色データに変換する。ステップS309において、濃淡処理部246は、CMLcLmの濃度レベルに対して印刷モードに応じた濃淡補正処理を行なう。ステップS310において、濃度補正処理部247は、濃度レベルに対して濃度補正テーブル248を用いて濃度補正を行なう。ステップS311において、ディザ処理部251は、ディザテーブル252との比較演算を行なうことでディザ処理された色データへと変換する。ステップS312において、オブジェクト生成部253はオブジェクトを生成する。ステップS313において、生成されたオブジェクトがオブジェクトバッファ254へ格納され、ステップS304へ戻る。
【0029】
一方、ステップS307において色関連データでないと判定された場合、ステップS314に進み、CPU107は、印刷データが色変換モードデータであるか否かを判定する。色変換モードデータである場合、ステップS315において、色変換モード設定部242は、色変換モードに対応する色変換パラメータを選択し、色変換生成部244は、選択された色変換パラメータに基づいて色変換テーブル245を作成し、ステップS304に戻る。
【0030】
一方、ステップS314において色変換モードデータでないと判定された場合、ステップS316に進み、CPU107は、印刷データがディザモードデータであるか否かを判定する。ディザモードデータである場合、ステップS317に進み、マトリクス設定部249は、ディザモードに対応するディザパラメータによりディザテーブル252を作成し、ステップS304に戻る。
【0031】
一方、ステップS316においてディザモードデータでないと判断された場合、ステップS318に進み、CPU107は、印刷データがPWMモードデータであるか否かを判定する。PWMモードデータである場合にはステップS319に進み、CPU107は、PWMパターンテーブル258を作成して記憶し、ステップS304に戻る。
【0032】
一方、ステップS318においてPWMモードデータでないと判断された場合はステップS320に進み、CPU107は、印刷データが文字、図形等のマスクデータであるか否かを判定する。マスクデータであると判定された場合はステップS312に進む。
【0033】
一方、ステップS320において、マスクデータでないと判断された場合にはステップS321に進み、CPU107は、データの種類に応じて印刷データ処理を実行し、ステップS304に戻る。
【0034】
一方、ステップS306において、1ページ分のデータが終了したと判断された場合はステップS322に進み、オブジェクトバッファ254に保持されているオブジェクトに基づいて、レンダリング部255がレンダリング処理を実行しビットマップイメージを出力する。ステップS323において、PWM処理部157は、ビットマップイメージにパルス幅変調処理を実行する。ステップS324において、パルス幅変調信号をプリンタエンジン106に送信し、用紙に対して印刷処理を実行する。
【0035】
一方、ステップS305において、全てのデータが終了したと判断された場合には印刷処理を終了する。
【0036】
図4は、本実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。演算処理部401は、UI操作部410より指定された動作モード(例えば省トナーモードや通常モードなど)によって制御され、濃淡補正テーブルを作成するための演算を実行する。濃トナー濃度テーブル保持部402は、濃シアン濃度テーブル402a、濃マゼンタ濃度テーブル402bを記憶している。淡トナー濃度テーブル保持部403は、淡シアン濃度テーブル403a、淡マゼンタ濃度テーブル403bを記憶している。
【0037】
図5は、本実施形態に係る濃度テーブルの一例を示す図である。図5においては、(a)が濃トナー濃度テーブル、(b)が淡トナー濃度テーブルに対応する。濃淡補正テーブル404は、演算処理部401により作成された濃淡補正テーブルを記憶しておく。
【0038】
図6は、本実施形態の濃淡処理部246の動作に関するフローチャートである。ステップS601において、演算処理部401は、現在の印刷モードが省トナーモードに設定されているか否かを判定する。省トナーモードに設定されていると判断された場合にはステップS602へと進み、演算処理部401は、省トナー処理を実行し、濃淡補正テーブルを作成する。一方、通常モードに設定されていると判断された場合には、ステップS603へと進み通常処理を実行する。すなわち、省トナー用の濃淡補正テーブルを作成しない。
【0039】
図7は、通常処理における濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。この図によれば、画像の品位を向上させる目的で、低濃度領域には淡トナーのみを使用し、中濃度領域から濃トナーを使用していることがわかる。
【0040】
図8は、本実施形態に係る省トナー処理に関するフローチャートである。ここでは、濃シアンCと淡シアンLcを例として説明するが、濃マゼンタMと淡マゼンタLmについても同様に適用可能である。
【0041】
ステップS801において、演算処理部401は、色変換処理部144より変換された淡シアンLc量(Lc_in)に対して省トナー制御係数を乗算する。この省トナー係数は、色材の使用量を節約するための節約係数といえる。ここでは、省トナー制御係数を1/2として説明するが、これは本発明をわかり易くするための値に過ぎず、本発明はこれに限定されることはない。たとえば、約30%〜約60%であれば、画質と省トナーとを両立できると考えられるが、画質を優先する場合や、反対に省トナーを優先する場合は、これらの値とは異なる値を使用してもよい。
【0042】
ステップS802において、演算処理部401は、濃シアンC量(C_in)を、例えば、1/2とする。
【0043】
ステップS803において、演算処理部401は、ステップS801において算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを算出する。本実施形態ではsLc量を淡シアンLcの、例えば、1/2とする(sLc=1/2(1/2Lc_in)=1/4Lc_in)。
【0044】
ステップS804において、演算処理部401は、算出された変換量sLcに対応する濃度値dLcを淡トナー濃度テーブル403から抽出する。
【0045】
図9は、濃トナー濃度テーブル及び淡トナー濃度テーブルの一例を示した図である。図9(b)に示された淡トナー濃度テーブル上で、sLcに対応するdLcが求められる。
【0046】
ステップS805において、演算処理部401は、抽出された濃度値dLcに対応する濃シアン量sCを濃トナー濃度テーブル402より算出する。図9(a)は、濃トナー濃度テーブル402を用いて濃シアン量sCを求める例を図示している。
【0047】
なお、これの算出方法以外にも、例えば、最も近似する濃度値に対応する入力データを求める方法や、あらかじめ淡シアンの入力値に対応する濃度値から求めた濃シアン出力値をテーブル化しておき、テーブル値から算出する方法などがある。
【0048】
ステップS806において、演算処理部401は、算出されたsC量を変換量として濃シアンCに加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0049】
【数1】
【0050】
【数2】
【0051】
図10は、本実施形態を適用した濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。図7の通常モード時の入出力特性と比較すると、淡シアンLcが低濃度域においても使用されていることがわかる。また、全体としてみれば、淡シアンLcの使用量が濃シアンCの使用量と概ね拮抗しているため、淡シアンLcだけが早く消費されてしまうような事態を抑制できる効果を期待できよう。
【0052】
以上説明したように、使用される色材の量を節約する節約モード(例:省トナーモード)を少なくとも備え、複数の色材を用いて画像を形成する画像形成装置において、節約モードに設定するための設定手段(例:UI操作部401)と、節約モードに設定されると、複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材(例:濃シアントナーや濃マゼンタトナーなど)と、第1の色材よりも淡い第2の色材(例:淡シアントナーや淡マゼンタトナーなど)とについて一方の色材の残量が他方の色材の残量に対して偏差しないよう双方の色材の色成分データを補間処理する補間手段(例:濃淡補正部246)と、このようにして補間処理された色成分データを擬似階調データに変換する変換手段(例:ディザ処理部151など)と、この擬似階調データに基づいて画像を形成する画像形成手段(例:プリンタエンジン106)とを含む画像形成装置が提供される。
あるいは、配分処理の前後で表現される色が略等価となるように配分処理を実行する。配分処理の前後で表現される色が略等価となるとは、例えば、オリジナルの淡トナー及び濃トナーの少なくとも一つで表現される色が、配分処理後の淡トナー及び濃トナーの少なくとも一つで表現される色とが実質的に同様の品質を保つことを意味する。ただし、品質よりも色材の節約を優先する場合は、必ずしも同様の品質を保つ必要はないが、このような場合も配分処理の前後で表現される色が略等価と考えてよい。
【0053】
このようなCMYKLcLm6色による画像形成装置において、現像剤の消耗率を軽減する省トナーモードを実現する際に、淡トナーの一部データを等価な濃トナーデータと置換することにより、低濃度領域が多い印字データに対して好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。
【0054】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、省トナーモードを実現する際に、入力データの種類によらず一定の処理を行っているが、本実施形態においては入力データに使用されるデータ値に応じた濃淡処理を行なうものである。なお、第1実施形態と同様の処理については同様の記号を付すことで重複した説明を省略する。
【0055】
図11は、第2の実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。とりわけ、第1実施形態と異なるのは平均化処理部1105が追加されたことである。平均化処理部1105は、1ページ分の濃トナーと淡トナーの平均出力値を算出する。
【0056】
図12は、第2の実施形態にか係る演算処理部401の動作を示したフローチャートである。上述のステップS801及びS802を実行した後、ステップS1203において、平均化処理部1105は、1ページ分の濃シアン平均値aveCを算出する。ステップS1204において、平均化処理部1105は、1ページ分の淡シアン平均値aveLcを算出する。
【0057】
ステップS1205において、演算処理部401は、算出された濃シアン平均値aveCが0より大きいか否かを判定する。ちなみに濃シアン平均値aveCが0である場合は、濃トナーが一切使用されていない低濃度の画像データであることを意味する。このような場合には淡トナーの消費量が増大してしまうため、それを回避すべく、淡トナーの一部を濃トナーへと置換する処理が必要となる。
【0058】
このようにして、濃シアン平均値aveCが0より大きくないと判断された場合には、ステップS1206に進み、演算処理部401は、算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを、例えば、以下の式に基づいて算出する。
【0059】
【数3】
【0060】
以下、ステップS804乃至S806の処理を実行する。最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは、(1)式及び(2)式として既述のとおりである。
【0061】
図13は、第2の実施形態に係る濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。とりわけ、(a)は上記動作により得られた濃淡トナーの入出力値を示している。この例では、濃トナーが、低濃度域と中濃度域との間付近から使用されており、その結果、その付近が淡トナーの使用量のピークとなっている。
【0062】
一方、ステップS1205において、濃シアン平均値aveCが0より大きいと判断された場合には、ステップS1210へと進み、演算処理部401は、算出された濃シアンC量から淡シアンLc量への変換量sCを、例えば、以下の式を用いて算出する。
【0063】
【数4】
【0064】
ステップS1211において、演算処理部401は、変換量sCに対応する濃度値dCを濃トナー濃度テーブル402から抽出する。
【0065】
ステップS1212において、演算処理部401は、抽出された濃度値dCに対応する淡シアン量sLcを淡トナー濃度テーブル403から算出する。
【0066】
ステップS1213において、演算処理部401は、算出されたsLc量を変換量として淡シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0067】
【数5】
【0068】
【数6】
【0069】
図13の(b)は、上記動作により最終的に得られた濃淡トナーの入出力値の一例を示している。
【0070】
このように比較的濃度の高い画像データについては、淡トナーを高濃度域と中濃度域の間付近から使用することで、濃トナーだけが偏って使用される事態を低減できよう。
【0071】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、印字データの濃淡データの平均値を算出し、平均値から各濃淡トナーへの配分率を算出することにより、印字データの使用濃度に応じて好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。
【0072】
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、入力データの種類に依存しない処理を実行していた。本実施形態では、省トナーモードを実現する際に濃淡トナーのどちらかをユーザにより選択させるものである。なお、第1及び第2の実施形態と同様の処理については同様の記号を付すことで重複した説明を省略する。
【0073】
第3の実施形態に係る濃淡処理部146の構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0074】
図14は、第3の実施形態に係る演算処理部401の動作を示したフローチャートである。ステップS801及びS802を実行した後、ステップS1403に進む。
【0075】
ステップS1403において、UI操作部410は、濃シアンのみを使用する設定か否かをユーザに問うためのメッセージを表示する。ユーザが「Yes」または「いいえ」に対応する操作ボタンをすると、UI操作部410は操作に応じて信号を演算処理部401に送信する。演算処理部401は、UI操作部410は操作信号を受信すると、それが濃シアンのみを使用することを意味する信号であるか判定する。
【0076】
濃シアンのみを使用すると判断された場合、ステップS1404に進み、演算処理部401は、算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを、例えば、以下の式に基づいて算出する。
【0077】
【数7】
【0078】
ステップS1405において、演算処理部401は、変換量sLcに対応する濃度値dLcを淡トナー濃度テーブル403より抽出しする。ステップS1406において、演算処理部401は、濃度値dLcに対応する濃シアン量sCを濃トナー濃度テーブル402に基づいて算出する。ステップS1407において、演算処理部401は、算出されたsC量を変換量として濃シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0079】
【数8】
【0080】
【数9】
【0081】
図15は、第3の実施形態に係る濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。とりわけ(a)は、上記動作を行った結果得られた濃淡トナーの入出力値である。淡トナーが全て濃トナーに置換されていることが理解できよう。
【0082】
一方、ステップS1403において淡シアンのみを使用すると判定された場合には、ステップS1408に進み、演算処理部401は、算出された濃シアンC量から淡シアンLc量への変換量sCを、例えば、以下の式で算出する。
【0083】
【数10】
【0084】
ステップS1409において、演算処理部401は、変換量sCに対応する濃度値dCを濃トナー濃度テーブル402から抽出する。ステップS1410において、演算処理部401は、濃度値dCに対応する淡シアン量sLcを淡トナー濃度テーブル403に基づいて算出する。ステップS1411において、演算処理部401は、算出されたsLc量を変換量として淡シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により得られる最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0085】
【数11】
【0086】
【数12】
【0087】
図15の(b)は、上記動作により得られる濃淡トナーの入出力値の一例を示している。図から判るように、濃トナーが全て淡トナーに置換されていることが理解できよう。
【0088】
図16は、本実施形態に係るUI操作部の一例を示した図である。印刷モードを選択するための通常印刷用ラジオボックスと省トナー用ラジオボックスが設けられている。また、省トナーの詳細なオプションを設定するための、通常設定用ラジオボックスと、濃トナーのみの使用を設定するためのラジオボックスと、淡トナーのみの使用を設定するためのラジオボックスとが示されている。
【0089】
このUI操作部401は、カラーLBP102に設けられていてもよいし、ホストコンピュータ101に設けられていてもよい。
【0090】
以上のように第3の実施形態によれば、省トナーモードを使用する際に、淡トナーのみを使用するか濃トナーのみを使用するかをユーザが選択できるようにしたことによって、ユーザの所望する好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。例えば、ユーザが淡トナーの消費量が濃トナーの消費量を上回っていると感得る場合には、この不均衡を是正すべく、濃トナーのみを使用するように設定することができる。その結果、淡トナーと濃トナーの消費量が均衡しよう。
【0091】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、ユーザが、省トナーモード時における淡・濃トナーを設定できるものであった。
【0092】
しかしながら、各トナーの残量を把握する作業が、ユーザにとって煩わしいと思われる場合もあろう。
【0093】
そこで、本実施形態では、トナーの残量を測定する装置を設け、その測定残量に応じて使用すべきトナーを選択させるものである。
【0094】
図17は、第4の実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。残量測定部1701は、各トナーの消費量を測定するための装置である。
【0095】
演算処理部401は、上述のステップS1403において、淡トナーの残量と濃トナーの残量とを比較し、淡トナーの残量が少なければ、S1404に進み、そうでなければS1408に進む。淡トナーの残量が少ないか否かは、演算処理部401が、淡トナーの残量と濃トナーの残量との差分を求め、その差が予め定められた閾値以上であるかどうかを判定することで実現できる。
【0096】
以上のように、複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材(例:淡トナー)と第2の色材(例:濃トナー)とについてそれぞれの残量を監視する監視手段(例:残量測定部1701)と、第1の色材の残量と、第2の色材の残量との差を求める差分手段(例:演算処理部401)と、この差が所定値より大きいかを判定する判定手段(例:演算処理部401)と、差が所定値より大きいと判定されると、残量の多い色材を用いて残量の少ない色材を補間する補間手段(例:濃淡補正テーブル1464)とを備えた画像形成装置を提供できる。
【0097】
このように、同一の色相に分類される淡トナーの残量と濃トナーの残量とを均衡させるように省トナー処理を実行させることで、各トナーの残量の不均衡を是正できるといった効果を期待できよう。
【0098】
(その他の実施形態)
図18は、本発明を適用可能な画像形成装置の一例を示した図である。画像形成装置102は、タンデム型である。6つの像担持体1a、1b、1c、1d、1e、1fには、それぞれ異なる分光特性の現像剤を装填した現像器41,42,43,44,45,46が対応している。このように像担持体1個と現像器1個との組み合わせにより、画像形成部Sa,Sb,Sc,Sd,Se,Sfが直列に配置されている。
【0099】
また、カラープリンタの場合は、イメージスキャナやデジタルカメラなどから入力した写真画像やホストコンピュータ上のアプリケーションにより作成されたカラー文書等の画像データをプリンタの色出力特性に合うように色変換パラメータにより色変換処理によりデータを変換して描画を行っている。この色変換パラメータは、マトリクスやルックアップテーブル(LUT)の形式の情報である。6色のプリンタに適用した場合には、例えば入力RGB情報をCMYKLcLmという6色へ変換を行なうことで、より高精度な色変換処理を実現している。
【0100】
上述の各実施形態はこのような画像形成装置に対して適用可能である。
【0101】
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステム(例えば、カラープリンタとPCとに構成されるプリントシステム)に適用しても、1つの機器(例えば、カラー複写機、カラー複合機及びカラーファクシミリなど)からなる装置に適用してもよい。
【0102】
また、上述の実施形態では、入力データをRGBデータ、出力をCMYKLcLmデータとしたが、本発明は、L*a*b*、XYZといったあらゆる色空間表現において適用可能である。
【0103】
また、上述の実施形態では、濃淡処理をCMLcLmデータとしたが、本発明は、その他同一色相で複数の濃度を有するデータに適用できることはいうまでもない。
【0104】
また、本発明は、各実施形態を適宜組み合わせても実現できることはいうまでもない。
【0105】
また、本発明は、上述のフローチャートに関連するプログラムをシステムあるいは装置に対して供給することによっても実現可能である。例えば、画像形成装置のファームウエアとして上述のフローチャートに関連するプログラムを提供できる。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、同一色相に分類される淡い色材(例:現像剤)と濃色材を使用する画像形成処理において、色材の使用量を節約するモードを実行した際にも、淡い色材の節約効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムの一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る画像処理部の構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る画像処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態に係る濃トナー濃度テーブル保持部および淡トナー濃度テーブル保持部に保持されるパラメータの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係る濃淡処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に係る通常モード時における濃淡トナー配分例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る演算処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る濃淡トナー変換例の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図12】第2の実施形態に係る演算処理部の動作を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図14】第3の実施形態に係る演算処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図15】第3の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図16】第3の実施形態に係るUI操作部の一例を示す図である。
【図17】第4の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図18】本実施形態を適用可能な画像形成装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100…ネットワーク
101…ホストコンピュータ
102…カラーレーザビームプリンタ(カラーLBP)
103…ネットワークインタフェース(ネットワークI/F)
104…画像処理部
105…制御部
106…プリンタエンジン
107…中央演算処理装置(CPU)
108…リードオンメモリ(ROM)
109…ランダムアクセスメモリ(RAM)
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の色材を用いて印刷処理を行なう技術に関し、特に複数の色材を効率的な使用技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの出力装置として、レーザビームプリンタ(以下「LBP」という)などの電子写真方式を用いた情報記録装置が広く使われている。これらの情報記録装置は、その高品質な印刷結果、静粛性および高速性などの多くのメリットにより、デスクトップパブリッシングの分野を急速に拡大させる要因となっている。
【0003】
さらに、電子写真方式のカラープリンタが開発され、従来からのモノクロ画像の印刷のみならず、カラー画像の印刷も普及しつつある。
【0004】
市場が求める画質も高くなり、従来の4色よりも現像剤の色数を増やした電子写真方式の画像形成装置が提案され、一部で実現されている。それらは、従来の一般的なシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に、例えば赤、青、緑や金、銀、蛍光色等の特色を加えたものや、インクジェット方式で一般的な淡いシアン(Lc)、淡いマゼンタ(Lm)などを加えたものなどさまざまであるが、目的はそれぞれ画質的に差別化することである。
【0005】
このCMYKLcLm6色の装置では、一般的に、低濃度領域においては淡色の現像剤を用い、高濃度領域においては濃色の現像剤を用いて画像を形成することにより画質の向上を行っている。
【0006】
しかしながら、一般に印刷する文書においてはハイライト付近のデータ等を多用するケースが多く、淡色の現像剤の消耗率が高くなってしまう傾向がある。
【0007】
この問題を解決するために、現像剤の消耗率を軽減する省トナーモードというものが提案されている(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−005585。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の省トナーモードは、例えば入力RGB信号をCMYKに変換した後、データレベルを1/2にすることで単純に消耗率を半減させることができる。
【0010】
しかしながら、6色による画像形成を同様の方式で行った場合、低濃度領域の割合が高い文書に対しては、とりわけ淡トナーについての節約効果がほとんど改善されないという課題がある。
【0011】
そこで、本発明はこのような課題を解決することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数の色材を用いてカラー画像を媒体上に形成する画像形成装置又は方法において、例えば、色材の節約処理が実行されている場合に、入力された画像データを、複数の色材に対応した複数の色成分データへと変換して出力し、この出力された複数の色成分データのうち、略同一の色相に分類される第1及び第2の色成分データについて、一方の色成分データの一部又は全部を、他方の色成分データへと適宜配分することで、配分処理の前後で表現される色が略等価となるようにしたり、一方の色材の使用量が他方の色材の使用量に対する偏差を抑制したりする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態であるカラー画像印刷装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、6色の現像剤(例えば、C(濃シアン)、M(濃マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、Lc(淡シアン)、Lm(淡マゼンタ))を使用する600dpiのカラーLBPに本発明を適用した場合の実施形態を記載するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で、任意の記録密度のカラープリンタやカラーファクシミリ装置などの画像印刷装置に適用できることはいうまでもない。また、電子写真方式に限らず、インクジェット記録方式などの他の方式にも適用可能である。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態のカラーLBPの概要を示す図である。同図において、本実施形態の画像処理システムは、ネットワーク100を介しホストコンピュータ101とカラーLBP102とが接続されることにより構成される。
【0015】
より具体的に説明すると、ネットワーク100は、例えばイーサネット(登録商標)などを使用したネットワークであり、10BaseTなどの物理的なケーブルとTCP/IP等のプロトコルを使用して、接続される各ユニット相互間で情報の送受信やデータの転送を行なうことができる。
【0016】
ホストコンピュータ101は、色情報、文字、図形、イメージ画像及びコピー枚数等の印刷制御情報をカラーLBP102へ送信する。
【0017】
カラーLBP102は、印刷制御情報を受信してカラー画像を形成する画像形成装置である。より具体的に説明すると、カラーLBP102は、画像処理部104と制御部105とを搭載している。これらは不図示のバスを介して相互に接続され、また、ネットワークインタフェース(以下「ネットワークI/F」という)103を介してネットワーク100と接続されている。画像処理部104にはプリンタエンジン106が接続されている。プリンタエンジン106は、画像処理部104から送出された画像信号に基づいて実際の画像形成を行なう。制御部105は、カラーLBPの動作を統括的に制御する。例えば、CPU107がROM108に格納された制御プログラム108aに従って、各種処理の判断、制御を行なう制御信号を制御部105に送信することにより可能となる。またRAM109は、CPU107が各制御を行なうためのデータを格納するための作業領域109aとして使用される。
【0018】
図2は、カラーLBP102における画像処理部104の詳細な構成例を示すブロック図である。この図を用いて画像処理部104の動作を説明する。
【0019】
同図において、受信バッファ241は、入力された印刷情報を保持する記憶装置である。色変換モード設定部242は、ホストコンピュータ101から入力される標準色、高光沢色、低光沢色、高精彩色などの色変換モード情報に対応する色変換パラメータを色変換パラメータ保持部243から選択する。選択された色変換テーブルに基づいて、色変換テーブル生成部245が色変換テーブルを作成し、記憶装置に格納する。色変換テーブルの生成部245の詳細については後述する。色変換パラメータ保持部243は、上記色変換モードに対応した複数の色変換パラメータを保持する記憶装置である。色変換部244は、ホストコンピュータ101から入力される画像データ(RGB形式の印刷情報)に対して、色変換テーブル生成部245で作成された色変換テーブルを参照して補間処理を行い、CMYKLcLm形式の印刷情報へと変換する。
【0020】
濃淡処理部246は、ホストコンピュータ101もしくはプリンタ本体の操作部から入力される省トナーモード、通常モードなどの印刷モード情報に対して、色変換部244から出力されたCMYKLcLm形式の印刷情報を最適なCMYKLcLm形式の印刷情報へと補正する。濃淡処理部の詳細については後述する。
【0021】
濃度補正処理部247は、濃度補正テーブル248を用い、濃淡処理部246から出力されたCMYKLcLm形式の印刷情報の濃度特性が線形性を保存するように、補正処理を行なう。
【0022】
ディザマトリクス設定部249は、ホストコンピュータ101から入力される4bitディザ、2bitディザ、1bitディザなどのディザモードに対応するディザパラメータをディザパラメータ保持部250から選択し、選択したディザパラメータに基づいてディザテーブル252を作成し記憶装置に格納する。ディザパラメータ保持部250は、ディザモードに対応した複数のディザパラメータを保持する記憶装置である。ディザ処理部251は、濃度補正処理部247によって補正されたCMYKLcLm形式の印刷情報に対して、ディザテーブル252を参照して比較演算を行い、ディザモードに対応した階調数の印刷情報へと変換する。
【0023】
オブジェクト生成部253は、ホストコンピュータ101から入力される画像データ等の情報(ページ記述言語)をオブジェクトに変換する。ここで、画像データは色変換部244、濃淡処理部246、濃度補正処理部247及びディザ処理部251で変換されたCMYKLcLm形式のオブジェクトへと変換される。オブジェクトバッファ254は、オブジェクト生成部253で変換されたオブジェクトを1ページ分格納する記憶装置である。
【0024】
レンダリング部255は、オブジェクトバッファ254に格納された1ページ分の該オブジェクトに基づいてレンダリング処理を行い、描画対象となるビットマップに変換する。バンドバッファ256は、レンダリング部255で生成されたビットマップを格納し、PWM処理部257にデータを送出する。PWM処理部257は、レンダリング部255で生成されたビットマップデータに対して、PWMパターンテーブル258で設定されたパルス幅変調テーブルに基づき、レーザ露光の照射時間に相当するパルス幅で変調処理を行い、プリンタエンジン106へ送出する。
【0025】
図3は、本実施形態に係る画像処理部104の動作に関するフローチャートである。このフローチャートに示す処理を実現する制御プログラムは、ROM108に格納されており、CPU107により実行される。
【0026】
ステップS301において、CPU107は、カラーLBP102の初期化処理としてプリンタステータスの初期化、バッファの初期化を行なう。ステップS302において、CPU107は、ホストコンピュータ101から印刷データを受信する。ステップS303において、受信した印刷データを受信バッファ241で保持する。ステップS304において、CPU107は、受信バッファ241から1処理単位分のデータを読み出す。ステップS305において、CPU107は、全てのデータの読み出しが完了したか否かを判定する。
【0027】
完了していないと判定した場合、ステップS306において、CPU107は、1ページ分のデータ処理が終了したか否かを判定する。
【0028】
終了していないと判定した場合、ステップS307において、CPU107は、印刷データが色情報やカラーイメージ画像等の色関連データであるか否かを判定する。色関連データである場合、ステップS308において、色変換部244は、RGB形式の色データに対して色変換テーブルを参照し、補間演算することによりCMYKLcLm形式の色データに変換する。ステップS309において、濃淡処理部246は、CMLcLmの濃度レベルに対して印刷モードに応じた濃淡補正処理を行なう。ステップS310において、濃度補正処理部247は、濃度レベルに対して濃度補正テーブル248を用いて濃度補正を行なう。ステップS311において、ディザ処理部251は、ディザテーブル252との比較演算を行なうことでディザ処理された色データへと変換する。ステップS312において、オブジェクト生成部253はオブジェクトを生成する。ステップS313において、生成されたオブジェクトがオブジェクトバッファ254へ格納され、ステップS304へ戻る。
【0029】
一方、ステップS307において色関連データでないと判定された場合、ステップS314に進み、CPU107は、印刷データが色変換モードデータであるか否かを判定する。色変換モードデータである場合、ステップS315において、色変換モード設定部242は、色変換モードに対応する色変換パラメータを選択し、色変換生成部244は、選択された色変換パラメータに基づいて色変換テーブル245を作成し、ステップS304に戻る。
【0030】
一方、ステップS314において色変換モードデータでないと判定された場合、ステップS316に進み、CPU107は、印刷データがディザモードデータであるか否かを判定する。ディザモードデータである場合、ステップS317に進み、マトリクス設定部249は、ディザモードに対応するディザパラメータによりディザテーブル252を作成し、ステップS304に戻る。
【0031】
一方、ステップS316においてディザモードデータでないと判断された場合、ステップS318に進み、CPU107は、印刷データがPWMモードデータであるか否かを判定する。PWMモードデータである場合にはステップS319に進み、CPU107は、PWMパターンテーブル258を作成して記憶し、ステップS304に戻る。
【0032】
一方、ステップS318においてPWMモードデータでないと判断された場合はステップS320に進み、CPU107は、印刷データが文字、図形等のマスクデータであるか否かを判定する。マスクデータであると判定された場合はステップS312に進む。
【0033】
一方、ステップS320において、マスクデータでないと判断された場合にはステップS321に進み、CPU107は、データの種類に応じて印刷データ処理を実行し、ステップS304に戻る。
【0034】
一方、ステップS306において、1ページ分のデータが終了したと判断された場合はステップS322に進み、オブジェクトバッファ254に保持されているオブジェクトに基づいて、レンダリング部255がレンダリング処理を実行しビットマップイメージを出力する。ステップS323において、PWM処理部157は、ビットマップイメージにパルス幅変調処理を実行する。ステップS324において、パルス幅変調信号をプリンタエンジン106に送信し、用紙に対して印刷処理を実行する。
【0035】
一方、ステップS305において、全てのデータが終了したと判断された場合には印刷処理を終了する。
【0036】
図4は、本実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。演算処理部401は、UI操作部410より指定された動作モード(例えば省トナーモードや通常モードなど)によって制御され、濃淡補正テーブルを作成するための演算を実行する。濃トナー濃度テーブル保持部402は、濃シアン濃度テーブル402a、濃マゼンタ濃度テーブル402bを記憶している。淡トナー濃度テーブル保持部403は、淡シアン濃度テーブル403a、淡マゼンタ濃度テーブル403bを記憶している。
【0037】
図5は、本実施形態に係る濃度テーブルの一例を示す図である。図5においては、(a)が濃トナー濃度テーブル、(b)が淡トナー濃度テーブルに対応する。濃淡補正テーブル404は、演算処理部401により作成された濃淡補正テーブルを記憶しておく。
【0038】
図6は、本実施形態の濃淡処理部246の動作に関するフローチャートである。ステップS601において、演算処理部401は、現在の印刷モードが省トナーモードに設定されているか否かを判定する。省トナーモードに設定されていると判断された場合にはステップS602へと進み、演算処理部401は、省トナー処理を実行し、濃淡補正テーブルを作成する。一方、通常モードに設定されていると判断された場合には、ステップS603へと進み通常処理を実行する。すなわち、省トナー用の濃淡補正テーブルを作成しない。
【0039】
図7は、通常処理における濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。この図によれば、画像の品位を向上させる目的で、低濃度領域には淡トナーのみを使用し、中濃度領域から濃トナーを使用していることがわかる。
【0040】
図8は、本実施形態に係る省トナー処理に関するフローチャートである。ここでは、濃シアンCと淡シアンLcを例として説明するが、濃マゼンタMと淡マゼンタLmについても同様に適用可能である。
【0041】
ステップS801において、演算処理部401は、色変換処理部144より変換された淡シアンLc量(Lc_in)に対して省トナー制御係数を乗算する。この省トナー係数は、色材の使用量を節約するための節約係数といえる。ここでは、省トナー制御係数を1/2として説明するが、これは本発明をわかり易くするための値に過ぎず、本発明はこれに限定されることはない。たとえば、約30%〜約60%であれば、画質と省トナーとを両立できると考えられるが、画質を優先する場合や、反対に省トナーを優先する場合は、これらの値とは異なる値を使用してもよい。
【0042】
ステップS802において、演算処理部401は、濃シアンC量(C_in)を、例えば、1/2とする。
【0043】
ステップS803において、演算処理部401は、ステップS801において算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを算出する。本実施形態ではsLc量を淡シアンLcの、例えば、1/2とする(sLc=1/2(1/2Lc_in)=1/4Lc_in)。
【0044】
ステップS804において、演算処理部401は、算出された変換量sLcに対応する濃度値dLcを淡トナー濃度テーブル403から抽出する。
【0045】
図9は、濃トナー濃度テーブル及び淡トナー濃度テーブルの一例を示した図である。図9(b)に示された淡トナー濃度テーブル上で、sLcに対応するdLcが求められる。
【0046】
ステップS805において、演算処理部401は、抽出された濃度値dLcに対応する濃シアン量sCを濃トナー濃度テーブル402より算出する。図9(a)は、濃トナー濃度テーブル402を用いて濃シアン量sCを求める例を図示している。
【0047】
なお、これの算出方法以外にも、例えば、最も近似する濃度値に対応する入力データを求める方法や、あらかじめ淡シアンの入力値に対応する濃度値から求めた濃シアン出力値をテーブル化しておき、テーブル値から算出する方法などがある。
【0048】
ステップS806において、演算処理部401は、算出されたsC量を変換量として濃シアンCに加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0049】
【数1】
【0050】
【数2】
【0051】
図10は、本実施形態を適用した濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。図7の通常モード時の入出力特性と比較すると、淡シアンLcが低濃度域においても使用されていることがわかる。また、全体としてみれば、淡シアンLcの使用量が濃シアンCの使用量と概ね拮抗しているため、淡シアンLcだけが早く消費されてしまうような事態を抑制できる効果を期待できよう。
【0052】
以上説明したように、使用される色材の量を節約する節約モード(例:省トナーモード)を少なくとも備え、複数の色材を用いて画像を形成する画像形成装置において、節約モードに設定するための設定手段(例:UI操作部401)と、節約モードに設定されると、複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材(例:濃シアントナーや濃マゼンタトナーなど)と、第1の色材よりも淡い第2の色材(例:淡シアントナーや淡マゼンタトナーなど)とについて一方の色材の残量が他方の色材の残量に対して偏差しないよう双方の色材の色成分データを補間処理する補間手段(例:濃淡補正部246)と、このようにして補間処理された色成分データを擬似階調データに変換する変換手段(例:ディザ処理部151など)と、この擬似階調データに基づいて画像を形成する画像形成手段(例:プリンタエンジン106)とを含む画像形成装置が提供される。
あるいは、配分処理の前後で表現される色が略等価となるように配分処理を実行する。配分処理の前後で表現される色が略等価となるとは、例えば、オリジナルの淡トナー及び濃トナーの少なくとも一つで表現される色が、配分処理後の淡トナー及び濃トナーの少なくとも一つで表現される色とが実質的に同様の品質を保つことを意味する。ただし、品質よりも色材の節約を優先する場合は、必ずしも同様の品質を保つ必要はないが、このような場合も配分処理の前後で表現される色が略等価と考えてよい。
【0053】
このようなCMYKLcLm6色による画像形成装置において、現像剤の消耗率を軽減する省トナーモードを実現する際に、淡トナーの一部データを等価な濃トナーデータと置換することにより、低濃度領域が多い印字データに対して好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。
【0054】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、省トナーモードを実現する際に、入力データの種類によらず一定の処理を行っているが、本実施形態においては入力データに使用されるデータ値に応じた濃淡処理を行なうものである。なお、第1実施形態と同様の処理については同様の記号を付すことで重複した説明を省略する。
【0055】
図11は、第2の実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。とりわけ、第1実施形態と異なるのは平均化処理部1105が追加されたことである。平均化処理部1105は、1ページ分の濃トナーと淡トナーの平均出力値を算出する。
【0056】
図12は、第2の実施形態にか係る演算処理部401の動作を示したフローチャートである。上述のステップS801及びS802を実行した後、ステップS1203において、平均化処理部1105は、1ページ分の濃シアン平均値aveCを算出する。ステップS1204において、平均化処理部1105は、1ページ分の淡シアン平均値aveLcを算出する。
【0057】
ステップS1205において、演算処理部401は、算出された濃シアン平均値aveCが0より大きいか否かを判定する。ちなみに濃シアン平均値aveCが0である場合は、濃トナーが一切使用されていない低濃度の画像データであることを意味する。このような場合には淡トナーの消費量が増大してしまうため、それを回避すべく、淡トナーの一部を濃トナーへと置換する処理が必要となる。
【0058】
このようにして、濃シアン平均値aveCが0より大きくないと判断された場合には、ステップS1206に進み、演算処理部401は、算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを、例えば、以下の式に基づいて算出する。
【0059】
【数3】
【0060】
以下、ステップS804乃至S806の処理を実行する。最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは、(1)式及び(2)式として既述のとおりである。
【0061】
図13は、第2の実施形態に係る濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。とりわけ、(a)は上記動作により得られた濃淡トナーの入出力値を示している。この例では、濃トナーが、低濃度域と中濃度域との間付近から使用されており、その結果、その付近が淡トナーの使用量のピークとなっている。
【0062】
一方、ステップS1205において、濃シアン平均値aveCが0より大きいと判断された場合には、ステップS1210へと進み、演算処理部401は、算出された濃シアンC量から淡シアンLc量への変換量sCを、例えば、以下の式を用いて算出する。
【0063】
【数4】
【0064】
ステップS1211において、演算処理部401は、変換量sCに対応する濃度値dCを濃トナー濃度テーブル402から抽出する。
【0065】
ステップS1212において、演算処理部401は、抽出された濃度値dCに対応する淡シアン量sLcを淡トナー濃度テーブル403から算出する。
【0066】
ステップS1213において、演算処理部401は、算出されたsLc量を変換量として淡シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0067】
【数5】
【0068】
【数6】
【0069】
図13の(b)は、上記動作により最終的に得られた濃淡トナーの入出力値の一例を示している。
【0070】
このように比較的濃度の高い画像データについては、淡トナーを高濃度域と中濃度域の間付近から使用することで、濃トナーだけが偏って使用される事態を低減できよう。
【0071】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、印字データの濃淡データの平均値を算出し、平均値から各濃淡トナーへの配分率を算出することにより、印字データの使用濃度に応じて好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。
【0072】
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、入力データの種類に依存しない処理を実行していた。本実施形態では、省トナーモードを実現する際に濃淡トナーのどちらかをユーザにより選択させるものである。なお、第1及び第2の実施形態と同様の処理については同様の記号を付すことで重複した説明を省略する。
【0073】
第3の実施形態に係る濃淡処理部146の構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0074】
図14は、第3の実施形態に係る演算処理部401の動作を示したフローチャートである。ステップS801及びS802を実行した後、ステップS1403に進む。
【0075】
ステップS1403において、UI操作部410は、濃シアンのみを使用する設定か否かをユーザに問うためのメッセージを表示する。ユーザが「Yes」または「いいえ」に対応する操作ボタンをすると、UI操作部410は操作に応じて信号を演算処理部401に送信する。演算処理部401は、UI操作部410は操作信号を受信すると、それが濃シアンのみを使用することを意味する信号であるか判定する。
【0076】
濃シアンのみを使用すると判断された場合、ステップS1404に進み、演算処理部401は、算出された淡シアンLc量から濃シアンC量への変換量sLcを、例えば、以下の式に基づいて算出する。
【0077】
【数7】
【0078】
ステップS1405において、演算処理部401は、変換量sLcに対応する濃度値dLcを淡トナー濃度テーブル403より抽出しする。ステップS1406において、演算処理部401は、濃度値dLcに対応する濃シアン量sCを濃トナー濃度テーブル402に基づいて算出する。ステップS1407において、演算処理部401は、算出されたsC量を変換量として濃シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により、最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0079】
【数8】
【0080】
【数9】
【0081】
図15は、第3の実施形態に係る濃淡トナーの入出力値の一例を示した図である。とりわけ(a)は、上記動作を行った結果得られた濃淡トナーの入出力値である。淡トナーが全て濃トナーに置換されていることが理解できよう。
【0082】
一方、ステップS1403において淡シアンのみを使用すると判定された場合には、ステップS1408に進み、演算処理部401は、算出された濃シアンC量から淡シアンLc量への変換量sCを、例えば、以下の式で算出する。
【0083】
【数10】
【0084】
ステップS1409において、演算処理部401は、変換量sCに対応する濃度値dCを濃トナー濃度テーブル402から抽出する。ステップS1410において、演算処理部401は、濃度値dCに対応する淡シアン量sLcを淡トナー濃度テーブル403に基づいて算出する。ステップS1411において、演算処理部401は、算出されたsLc量を変換量として淡シアンC量に加算し、処理を終了する。以上の動作により得られる最終的な濃シアンC及び淡シアンLcは以下の式で表される。
【0085】
【数11】
【0086】
【数12】
【0087】
図15の(b)は、上記動作により得られる濃淡トナーの入出力値の一例を示している。図から判るように、濃トナーが全て淡トナーに置換されていることが理解できよう。
【0088】
図16は、本実施形態に係るUI操作部の一例を示した図である。印刷モードを選択するための通常印刷用ラジオボックスと省トナー用ラジオボックスが設けられている。また、省トナーの詳細なオプションを設定するための、通常設定用ラジオボックスと、濃トナーのみの使用を設定するためのラジオボックスと、淡トナーのみの使用を設定するためのラジオボックスとが示されている。
【0089】
このUI操作部401は、カラーLBP102に設けられていてもよいし、ホストコンピュータ101に設けられていてもよい。
【0090】
以上のように第3の実施形態によれば、省トナーモードを使用する際に、淡トナーのみを使用するか濃トナーのみを使用するかをユーザが選択できるようにしたことによって、ユーザの所望する好適な省トナー処理を行なうことが可能となる。例えば、ユーザが淡トナーの消費量が濃トナーの消費量を上回っていると感得る場合には、この不均衡を是正すべく、濃トナーのみを使用するように設定することができる。その結果、淡トナーと濃トナーの消費量が均衡しよう。
【0091】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、ユーザが、省トナーモード時における淡・濃トナーを設定できるものであった。
【0092】
しかしながら、各トナーの残量を把握する作業が、ユーザにとって煩わしいと思われる場合もあろう。
【0093】
そこで、本実施形態では、トナーの残量を測定する装置を設け、その測定残量に応じて使用すべきトナーを選択させるものである。
【0094】
図17は、第4の実施形態に係る濃淡処理部246のブロック図である。残量測定部1701は、各トナーの消費量を測定するための装置である。
【0095】
演算処理部401は、上述のステップS1403において、淡トナーの残量と濃トナーの残量とを比較し、淡トナーの残量が少なければ、S1404に進み、そうでなければS1408に進む。淡トナーの残量が少ないか否かは、演算処理部401が、淡トナーの残量と濃トナーの残量との差分を求め、その差が予め定められた閾値以上であるかどうかを判定することで実現できる。
【0096】
以上のように、複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材(例:淡トナー)と第2の色材(例:濃トナー)とについてそれぞれの残量を監視する監視手段(例:残量測定部1701)と、第1の色材の残量と、第2の色材の残量との差を求める差分手段(例:演算処理部401)と、この差が所定値より大きいかを判定する判定手段(例:演算処理部401)と、差が所定値より大きいと判定されると、残量の多い色材を用いて残量の少ない色材を補間する補間手段(例:濃淡補正テーブル1464)とを備えた画像形成装置を提供できる。
【0097】
このように、同一の色相に分類される淡トナーの残量と濃トナーの残量とを均衡させるように省トナー処理を実行させることで、各トナーの残量の不均衡を是正できるといった効果を期待できよう。
【0098】
(その他の実施形態)
図18は、本発明を適用可能な画像形成装置の一例を示した図である。画像形成装置102は、タンデム型である。6つの像担持体1a、1b、1c、1d、1e、1fには、それぞれ異なる分光特性の現像剤を装填した現像器41,42,43,44,45,46が対応している。このように像担持体1個と現像器1個との組み合わせにより、画像形成部Sa,Sb,Sc,Sd,Se,Sfが直列に配置されている。
【0099】
また、カラープリンタの場合は、イメージスキャナやデジタルカメラなどから入力した写真画像やホストコンピュータ上のアプリケーションにより作成されたカラー文書等の画像データをプリンタの色出力特性に合うように色変換パラメータにより色変換処理によりデータを変換して描画を行っている。この色変換パラメータは、マトリクスやルックアップテーブル(LUT)の形式の情報である。6色のプリンタに適用した場合には、例えば入力RGB情報をCMYKLcLmという6色へ変換を行なうことで、より高精度な色変換処理を実現している。
【0100】
上述の各実施形態はこのような画像形成装置に対して適用可能である。
【0101】
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステム(例えば、カラープリンタとPCとに構成されるプリントシステム)に適用しても、1つの機器(例えば、カラー複写機、カラー複合機及びカラーファクシミリなど)からなる装置に適用してもよい。
【0102】
また、上述の実施形態では、入力データをRGBデータ、出力をCMYKLcLmデータとしたが、本発明は、L*a*b*、XYZといったあらゆる色空間表現において適用可能である。
【0103】
また、上述の実施形態では、濃淡処理をCMLcLmデータとしたが、本発明は、その他同一色相で複数の濃度を有するデータに適用できることはいうまでもない。
【0104】
また、本発明は、各実施形態を適宜組み合わせても実現できることはいうまでもない。
【0105】
また、本発明は、上述のフローチャートに関連するプログラムをシステムあるいは装置に対して供給することによっても実現可能である。例えば、画像形成装置のファームウエアとして上述のフローチャートに関連するプログラムを提供できる。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、同一色相に分類される淡い色材(例:現像剤)と濃色材を使用する画像形成処理において、色材の使用量を節約するモードを実行した際にも、淡い色材の節約効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムの一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る画像処理部の構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る画像処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態に係る濃トナー濃度テーブル保持部および淡トナー濃度テーブル保持部に保持されるパラメータの一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係る濃淡処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に係る通常モード時における濃淡トナー配分例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る演算処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る濃淡トナー変換例の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図12】第2の実施形態に係る演算処理部の動作を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図14】第3の実施形態に係る演算処理部の動作例を示すフローチャートである。
【図15】第3の実施形態に係る省トナー処理における濃淡トナーの配分例を示す図である。
【図16】第3の実施形態に係るUI操作部の一例を示す図である。
【図17】第4の実施形態に係る濃淡処理部の構成例を示すブロック図である。
【図18】本実施形態を適用可能な画像形成装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100…ネットワーク
101…ホストコンピュータ
102…カラーレーザビームプリンタ(カラーLBP)
103…ネットワークインタフェース(ネットワークI/F)
104…画像処理部
105…制御部
106…プリンタエンジン
107…中央演算処理装置(CPU)
108…リードオンメモリ(ROM)
109…ランダムアクセスメモリ(RAM)
Claims (9)
- 使用される色材の量を節約する節約モードを少なくとも備え、複数の色材を用いて画像を形成する画像形成装置であって、
前記節約モードに設定するための設定手段と、
前記節約モードに設定されると、前記複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材と、該第1の色材よりも淡い第2の色材とについて、一方の色材の残量が他方の色材の残量に対して偏差しないよう双方の色材の色成分データを補間処理する補間手段と、
前記補間処理された色成分データを擬似階調データに変換する変換手段と、
前記擬似階調データに基づいて画像を形成する画像形成手段と
を含む画像形成装置。 - 複数の色材を用いてカラー画像を媒体上に形成する画像形成装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データを、前記複数の色材に対応した複数の色成分データへと変換して出力する色変換処理手段と、
前記色処理変換手段により出力された複数の色成分データのうち、略同一の色相に分類される第1及び第2の色成分データについて、該第1の色成分データの一部又は全部を、該第2の色成分データへと配分処理することで、該配分処理の前後で表現される色が略等価となるようにする配分手段と
を含む画像形成装置。 - 前記配分設定手段は、
色成分を濃度値に変換するための色濃度テーブルを保持する保持手段と、
前記色濃度テーブルに基づいて、前記配分処理の前後で表現される色が略等価となるよう前記略同一の色相に分類される色成分データを変更する変更手段と
をさらに含む請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記変更手段は、
前記色材の使用量を節約するための節約モードでの画像形成を指示する指示手段と、
前記節約モードでの画像形成が指示されると、濃色の色材に対応する前記第1の色成分データと、相対的に淡色の色材に対応する前記第2の色成分データとに対して色材の使用量を節約するための節約係数を乗算し、該第2の色成分データに対してはさらに前記節約係数を乗算する乗算手段と、
前記節約係数が乗算された第2の色成分データに対応する淡色濃度値を、前記色濃度保持テーブルに基づいて取得する淡色濃度取得手段と、
前記取得された淡色濃度値に対応する濃色濃度成分を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する濃色濃度取得手段と、
前記取得された濃色濃度成分を、前記節約係数が乗算された第1の色成分データに加算する加算手段と
を含む請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記変更手段は、
濃色の色材に対応する前記第1の色成分データと、相対的に淡色の色材に対応する前記第2の色成分データとについて、それぞれ前記画像データにおける平均値を算出する平均値算出手段と、
前記算出された第1の色成分データの平均値が所定値を超えているか否かを判定する判定手段と、
前記算出された第1の色成分データの平均値が所定値を超えていない場合に、
前記第2の色成分データと前記第2の色成分データの平均値との差分と、色材の節約係数との積に対応する淡色濃度値に対応する淡色濃度値を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する淡色濃度取得手段と、
前記取得された淡色濃度値に対応する濃色濃度成分を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する濃色濃度取得手段と、
前記取得された濃色濃度成分を、前記第1の色成分データと前記節約係数との積に対して加算する加算手段と
を含む請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記変更手段は、
濃色の色材に対応する前記第1の色成分データと、相対的に淡色の色材に対応する前記第2の色成分データとについて、それぞれ前記画像データにおける平均値を算出する平均値算出手段と、
前記算出された第1の色成分データの平均値が所定値を超えているか否かを判定する判定手段と、
前記算出された第1の色成分データの平均値が所定値を超えている場合に、
前記第1の色成分データの平均値と前記第1の色成分データとの差分と、色材の節約係数との積に対応する濃色濃度値に対応する淡色濃度値を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する濃色濃度取得手段と、
前記取得された濃色濃度値に対応する淡色濃度成分を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する淡色濃度取得手段と、
前記取得された淡色濃度成分を、前記第2の色成分データと前記節約係数との積に対して加算する加算手段と
を含む請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記変更手段は、
前記画像形成装置が、淡色の色材のみを使用することで濃色の色材を節約する濃色節約モードと、濃色の色材のみを使用することで淡色の色材を節約する淡色節約モードとを備えている場合に、いずれの節約モードが設定されているかを判定するモード判定手段と、
前記淡色節約モードが設定されている場合に、
色材を節約するための節約係数が乗算された第2の色成分データに対応する淡色濃度値を、前記色濃度保持テーブルに基づいて取得する淡色濃度取得手段と、
前記取得された淡色濃度値に対応する濃色濃度成分を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する濃色濃度取得手段と、
前記取得された濃色濃度成分を、前記節約係数が乗算された第1の色成分データに加算する加算手段と
を含む請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記変更手段は、
前記画像形成装置が、淡色の色材のみを使用することで濃色の色材を節約する濃色節約モードと、濃色の色材のみを使用することで淡色の色材を節約する淡色節約モードとを備えている場合に、いずれの節約モードが設定されているかを判定するモード判定手段と、
前記濃色節約モードが設定されている場合に、
色材を節約するための節約係数が乗算された第1の色成分データに対応する濃色濃度値を、前記色濃度保持テーブルに基づいて取得する濃色濃度取得手段と、
前記取得された濃色濃度値に対応する淡色濃度成分を、前記色濃度テーブルに基づいて取得する淡色濃度取得手段と、
前記取得された淡色濃度成分を、前記節約係数が乗算された第2の色成分データに加算する加算手段と
を含む請求項3に記載の画像形成装置。 - 複数の色材を用いて画像を形成する画像形成装置であって、
前記複数の色材のうち少なくとも略同一の色相に分類される第1の色材と第2の色材とについてそれぞれの残量を監視する監視手段と、
前記第1の色材の残量と、前記第2の色材の残量との差を求める差分手段と、
前記差が所定値より大きいかを判定する判定手段と、
前記差が所定値より大きいと判定されると、残量の多い色材を用いて残量の少ない色材を補間する補間手段と
を含む画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2003190472A JP2005022254A (ja) | 2003-07-02 | 2003-07-02 | 画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008271160A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2008268526A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Canon Inc | 画像形成装置 |
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-
2003
- 2003-07-02 JP JP2003190472A patent/JP2005022254A/ja not_active Withdrawn
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