JP2005022252A - 細孔を備えた射出成形品の射出成形方法および射出成形装置 - Google Patents

細孔を備えた射出成形品の射出成形方法および射出成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内部に所定の角度で交差し相互に連通した細孔を備えた部品を、射出成形による一体成形品として、バリの発生を伴うことなく精度良く製造すること。
【解決手段】T形に交差して連通している第1および第2の細孔2、3を形成するための第1の中子ピン25および第2の中子ピン26を射出成形装置10のキャビティ13内に配置し、これらの当接部分を、下側から移動式中子ピン27で支持し、溶融樹脂の注入圧力により変位しないようにする。細孔2、3を精度良く形成でき、それらの連通部分にバリが出来ることを防止できる。移動式中子ピン27はキャビティに注入した樹脂が流動可能な状態の間に、キャビティ13から引き抜かれるので、移動式中子ピン27に起因した不必要な孔や凹部が成形品に付くこともない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体通路などの細孔が内部に形成された射出成形品を成形するための射出成形方法および射出成形装置に関するものである。更に詳しくは、所定の角度で交差し相互に連通している細孔を、それらの連通部分にバリなどが発生することなく精度良く形成可能な射出成形方法および射出成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタ等においては、単一のインク供給源から複数のインクジェトヘッドに向けてインクを供給するために、T形、L形などの形状に分岐した微細なインク分岐孔が内部に形成されたインク分岐用部品が用いられている。このような部品は一般には樹脂の射出成形品である。
【0003】
内部に細孔を備えた部品を射出成形するために、一般には、射出成形用のキャビティ内に予め細孔形成用の中子ピンを配置し、この状態で溶融樹脂をキャビティ内に注入し、溶融樹脂が固化した後に型開きを行うと共に中子ピンを引き抜くようにしている。この場合、中子ピンは細孔に対応した細径のものであるので、キャビティ内に注入される溶融樹脂の注入圧力によって変位しやすい。中子ピンが変位すると、精度良く細孔を形成できず、細孔の縁や、パーティングライン上に位置している細孔の内周面にはバリが発生するおそれがある。
【0004】
そこで、従来においては、下記の特許文献1に開示されているように、中子ピンを成形型のパーティングラインの間に両持状態で把持して、中子ピンの移動を阻止するようにしている。また、下記の特許文献2、3では、中子ピンの途中位置を支持している移動板をキャビティ内において注入された溶融樹脂によって一方の側から他方の側に移動させることにより、注入された溶融樹脂の圧力によって中子ピンの途中部分に曲がりが発生することを防止している。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−52200号公報
【特許文献2】
特開2000−301579号公報
【特許文献3】
特開2002−52569号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の各特許文献に記載の射出成形方法では、単一の細孔や平行に延びる細孔などをバリの発生を伴うことなく精度良く形成することができる。しかしながら、T形あるいはL形に連通している細孔を備えた部品を射出成形する場合には用いることができない。
【0007】
本発明の課題は、内部にT形やL形状に分岐している細孔を備えた部品を、細孔の連通部分などにバリができることなく、射出成形による一体成形部品として精度良く製造可能な射出成形方法および射出成形装置を提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、所定の角度で交差し相互に連通している第1および第2の細孔が内部に形成されている部品の射出成形方法であって、前記第1および第2の細孔を形成するためにキャビティ内に配置した第1および第2の中子ピンの溶融樹脂注入時における変位を、前記キャビティに進退可能な移動式中子により阻止することを特徴としている。
【0009】
本発明の方法では、溶融樹脂の注入圧力が第1および第2の中子ピンに作用しても、これらの中子ピンの変位が移動式中子によって阻止される。よって、中子ピンの変位に起因して細孔の成形精度が低下することを防止できる。特に、中子ピンが離れて、形成された第1および第2の細孔の連通部分の内周面にバリが発生し、場合によっては当該連通部分に樹脂が回り込み閉鎖されてしまうという弊害やバリの離脱によるインク流動へ弊害を防止できる。
【0010】
ここで、第1および第2の中子ピンが離れてしまうことを確実に防止するためには、前記移動式中子を、前記第1の中子ピンを挟み、前記第2の中子ピンの先端に対して同軸状態に押し付けるようにすることが望ましい。
【0011】
また、前記キャビティ内に注入された前記溶融樹脂が流動可能な状態の間に、前記移動式中子を前記キャビティ内から後退させればよい。このようにすれば、移動式中子をキャビティから抜くと、移動式中子によって占有されたキャビティ内の空洞部分に溶融樹脂が流れ込みそこに充填される。よって、不必要な孔などが射出成形品に付くことがない。
【0012】
この場合、前記移動式中子をキャビティ内から後退させるタイミングは、前記キャビティ内に注入された溶融樹脂の圧力、または溶融樹脂の注入開始からの時間に基づき決定することができる。
【0013】
本発明において、前記キャビティから射出成形品を突き出すために用いるエジェクタピンを前記移動式中子として用いることもできる。
【0014】
次に、本発明は、所定の角度で交差し相互に連通しているも第1および第2の細孔が内部に形成されている部品を射出成形するための射出成形装置であって、型締め状態の成形型の内部に形成される前記射出成形品に対応した形状のキャビティと、前記第1および第2の細孔を形成するために、前記キャビティ内に配置される第1および第2の中子ピンと、前記第1の中子ピンを前記第2の中子ピンの先端に押し付け可能な移動式中子と、前記移動式中子の移動制御手段とを有していることを特徴としている。
【0015】
ここで、前記移動制御手段は、前記キャビティ内に溶融樹脂が充填される間は、前記移動式中子を、前記第1の中子ピンを挟み、前記第2の中子ピンの先端に対して同軸状態に押し付けた状態に保持し、前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂が流動可能な状態の間に、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜くようになっていることが望ましい。
【0016】
この場合、前記移動制御手段は、前記キャビティ内に注入された溶融樹脂の圧力、または溶融樹脂の注入開始からの時間に基づき、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜けばよい。
【0017】
次に、キャビティ内から射出成形品を突き出すためのエジェクタピンを、移動式中子として用いることができる。このようにすれば、部品点数を削減できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した射出成形方法および射出成形装置の実施の形態を説明する。
【0019】
図1(a)および(b)は本実施の形態に係る射出成形方法および射出成形装置によって製造可能なインクジェットプリンタのインク分岐用部品の例を示す斜視図および断面図である。本例のインク分岐用部品1は、全体として直方体形状をした射出成形による一体成形品である。インク分岐用部品1の内部にはT形に交差した状態で連通している第1の細孔2および第2の細孔3が形成されている。これらの細孔の内径は例えば0.6mm程度である。第1の細孔2はインク分岐用部品1を長手方向に貫通しており、その両端部分は、左右の端面1a、1bから垂直に突出した先細りの管状突起1c、1dの先端に開口している。また、第1の細孔2の中央位置から垂直に延びている第2の細孔3の先端は、上面1eの中央から上方に垂直に突出している先細りの管状突起1fの先端に開口している。
【0020】
図2は、インク分岐用部品1を射出成形するための射出成形装置の主要部分を示す概略構成図である。射出成形装置10は、固定側型板11と可動側型板12を有し、これらの型締め状態においては、斜線で示すように、インク分岐用部品1に対応するキャビティ13がこれらの間に形成される。本例では、可動側型板12の側に左右一対の割り型12aが取り付けられている。キャビティ13の側方には、パーティングライン14に沿って可動側型板12の側にゲート15およびランナ16が形成されている。不図示の射出装置の側から射出された溶融樹脂が、ランナ16、ゲート15を介してキャビティ13内に注入される。
【0021】
可動側型板12には昇降自在の状態でエジェクタピン21が貫通しており、その下端がエジェクタプレート22によって支持されている。エジェクタプレート22は上下2枚のプレートから構成されており、エジェクタロッド23によって支持されている。エジェクタロッド23は可動側取り付け板24を貫通して延びており、その後端部分が不図示の昇降機構に連結されている。
【0022】
キャビティ13内には、インク分岐用部品1の第1および第2の細孔2、3を形成するための第1および第2の中子ピン25、26が配置される。第1の中子ピン25は、可動側型板12におけるキャビティ13の一方の側に形成した挿入穴12bから挿入され、キャビティ13を貫通して、他方の側に形成した挿入穴12cに先端部分が挿入されている。第2の中子ピン26は、固定型板11に形成した挿入穴11aから下方に挿入され、その先端面26aがキャビティ13内を貫通している第1の中子ピン25の外周面部分25aに垂直に当接した状態となっている。
【0023】
第1の中子ピン25の下側には、第2の中子ピン26に対して同軸状態となるように、可動側型板12の下側から移動式中子ピン27がキャビティ13内に差し込まれている。移動式中子ピン27の下端は昇降ロッド28に支持されており、この昇降ロッド28の下端は、可動側取り付け板24に支持されている昇降機構29に支持されている。昇降機構29は電磁ソレノイド、モータ、油圧シリンダなどにより構成されている。この昇降機構29は制御盤30によって駆動が制御され、移動式中子ピン27を、その先端27aが第1の中子ピン25に当接している上昇位置と、先端27aがキャビティ13の底面13aと面一の下降位置に移動させることができる。図に示すように、移動式中子27が上昇位置にあると、その先端面27aと上側の第2の中子ピン26の先端面26aとの間に、第1の中子ピン25が挟まれた状態が形成される。このように、本例では、昇降機構29と制御盤30により移動式中子ピン27の移動制御手段が構成されている。
【0024】
図3は射出成形装置1の動作を示す説明図であり、図4は射出成形時におけるキャビティ13内の樹脂圧力の経時変化を示すグラフである。これらの図を参照して、射出成形装置1によるインク分岐用部品1の成形動作を説明する。
【0025】
まず、型締め動作を行い、図3(a)に示すように、インク分岐用部品1に対応するキャビティ13が形成された状態にし、キャビティ13の内部に、第1の細孔2を形成するための第1の中子ピン25と、第2の細孔3を形成するための第2の中子ピン26を配置する。次に、制御盤30により昇降機構29を駆動して、移動式中子ピン27を上昇位置まで上昇させて、その先端面27aと上側の第2の中子ピン26の先端面26aの間に、第1の中子ピン25を上下から挟持した状態を形成する。
【0026】
この後は、この状態を保持したままで、ランナ16、ゲート15を介してキャビティ13に溶融樹脂の注入を開始する(図4の時点t1)。キャビティ13内に溶融樹脂が充填されるのに伴ってキャビティ13内の溶融樹脂の圧力が高まる。キャビティ13内の溶融樹脂が隅々まで行き渡った後は(図4の時点t2)、溶融樹脂の射出圧を一定の圧力に保持する(図4の時点t3〜t4)。
【0027】
かかる射出工程においては、第1の中子ピン25の中央部分が上下から第2の中子ピン26および移動式中子ピン27によって支持されている。よって、第1の中子ピン25が溶融樹脂の注入圧力によって変位してしまうことがない。また、第2の中子ピン26には、第1の中子ピン25を介して下側から移動式中子ピン27からその軸線方向に押し上げ力が作用している。したがって、第2の中子ピン26が溶融樹脂の注入圧力によって変位してしまうこともない。よって、その先端面26aが左右に変位して第1の中子ピン25の外周面から離れることがない。この結果、第1および第2の中子ピン25、26は、射出工程中において目標とする位置に確実に保持される。
【0028】
次に、制御盤30の制御の下で昇降機構29が駆動され、移動式中子ピン27は、キャビティ13内に溶融インクが充填された後の時点(図4の時点t2)から射出工程の終了時点(図4の時点t4)までの間に、上昇位置から下降位置に向けて下降し、キャビティ13から引き抜かれる。換言すると、注入した溶融樹脂が流動可能な状態の間に、移動式中子ピン27をキャビティ13から引き抜く。引き抜くタイミングとしては、キャビティ13内の溶融樹脂に一定の保持圧力が作用している状態が望ましい。図3(b)には、移動式中子ピン27が下降位置に到った状態を示してある。
【0029】
上記のように、移動式中子ピン27をキャビティ13から引き抜いた時点では、キャビティ13内の溶融樹脂は流動可能な状態にある。よって、移動式中子ピン27が引き抜かれると、それによって占有されていたキャビティ13内の空洞部分に溶融樹脂が流れ込み、そこに充填される。
【0030】
この後は、樹脂の固化を待ち(図4の時点t4からt5までの冷却工程)、しかる後に、型開きを行い、第2の中子ピン26を引き抜くと共に、キャビティ内から射出成形されたインク分岐用部品1をエジェクトする(図4の時点t5からt6までの期間)。
【0031】
このように、本実施の形態に係る射出成形方法および射出成形装置においては、キャビティ13内に配置されている第1および第2の中子ピン25、26が、溶融樹脂の注入圧力によって変位することを、移動式中子ピン27によって阻止している。特に、本実施の形態では、移動式中子ピン27の移動を、キャビティ13内の圧力が低下して保持力を加えている状態において行うようにしているので、溶融樹脂がキャビティ13内に充填された直後の大きな内圧が作用する時点における第1および第2の中子ピン25、26の変位を確実に防止できる。
【0032】
したがって、T形に交差し相互に連通している第1および第2の細孔2、3が精度良く形成されたインク分岐用部品1を射出成形による一体成形品として得ることができる。特に、第1の中子ピン25と第2の中子ピン26が離れてしまうことがないので、射出成形により得られた第1および第2の細孔2、3の連通部分4(図1参照)にバリができることや、当該連通部分4が封鎖された状態で成形されてしまうとう弊害を防止できる。
【0033】
また、移動式中子ピン27の移動を、射出工程が終了するまでの間に開始するようにしている。したがって、キャビティ13内において移動式中子ピン27によって占有されていた部分に、溶融樹脂が確実に充填される。よって、移動式中子ピン27の配置位置に不必要な孔や凹部が残ってしまうことが無い。
【0034】
(その他の実施の形態)
上記の説明は、T形に交差している細孔を備えた部品を射出成形する場合のものであるが、本発明は、L形に交差し相互に連通している細孔が形成されている部品の射出成形にも同様に適用できる。また、3本以上の細孔が所定の角度で交差し相互に連通している部品の射出成形にも適用可能である。
【0035】
例えば、図5(a)に示すように、1本の細孔41に2本の細孔42、43がL形に交差して連通している部品40を、射出成形による一体成形品として製造することができる。この場合には、図5(b)に示すように、各細穴41〜43に対応する第1〜第3の中子ピン51〜53をキャビティ54内に配置する。また、第1の中子ピン51を挟み、下側から、2本の移動式中子ピン55、56を、第2および第3の中子ピン52、53に対して同軸状態となるように押し付ければよい。移動式中子ピン55、56の移動制御手段は上記の例と同様に構成することができる。
【0036】
勿論、90度以外の角度で交差し相互に連通している細孔を備えた部品も、本発明による射出成形方法により製造可能である。
【0037】
次に、上記の例では、移動式中子ピンの移動タイミングを、射出開始時点からの時間に基づき決定しているが、例えば、キャビティ内圧に基づき決定することも可能である。
【0038】
一方、移動式中子ピンを配置する代わりに、エジェクタピンを利用して、中子ピンが変位しないように支持するように構成することも可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の細孔を備えた射出成形品の射出成形方法および射出成形装置においては、細孔を形成するためにキャビティ内に配置した複数本の中子ピンが溶融樹脂の注入圧力で変位しないように、移動式中子により支持している。したがって、本発明によれば、所定の角度で交差し相互に連通している細孔を精度良く、しかもそれらの連通部分にバリが発生することなく、射出成形による一体成形品として製造できる。
【0040】
また、本発明ではキャビティ内に注入した溶融樹脂が流動可能な状態の間に、移動式中子をキャビティ内から引き抜くようにしている。よって、射出成形品におけるキャビティ内における移動式中子が位置していた部分に不必要な孔や凹部ができることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形方法により製造可能なインク分岐用部品を示す斜視図および断面図である。
【図2】図1のインク分岐用部品の射出成形装置の概略構成図である。
【図3】図2の射出成形装置の動作を示す説明図である。
【図4】図2の射出成形装置のキャビティ内の樹脂圧力の変動を示すグラフである。
【図5】本発明の方法により製造可能な部品の斜視図およびその射出成形装置の主要構成図である。
【符号の説明】
1 インク分岐用部品、2、3 細孔、10 射出成形装置、11 固定側型板、12 可動側型板、13 キャビティ、25 第1の中子ピン、26 第2の中子ピン、26a 先端面、27、55、56 移動式中子ピン、27a 先端面、29 昇降機構、30 制御盤

Claims (9)

  1. 所定の角度で交差し相互に連通している第1および第2の細孔が内部に形成されている射出成形品の成形方法であって、
    前記第1および第2の細孔を形成するためにキャビティ内に配置した第1および第2の中子ピンの溶融樹脂注入時における変位を、前記キャビティに進退可能な移動式中子により阻止する射出成形品の成形方法。
  2. 請求項1において、
    前記移動式中子を、前記第1の中子ピンを挟み、前記第2の中子ピンの先端に対して同軸状態に押し付ける射出成形品の射出成形方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記キャビティ内に注入された前記溶融樹脂が流動可能な状態の間に、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜く射出成形品の射出成形方法。
  4. 請求項3において、
    前記キャビティ内に注入された溶融樹脂の圧力、または溶融樹脂の注入開始からの時間に基づき、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜く射出成形品の射出成形方法。
  5. 請求項1、2、3または4において、
    前記キャビティから射出成形品を突き出すために用いるエジェクタピンを前記移動式中子として用いる射出成形品の射出成形方法。
  6. 所定の角度で交差し相互に連通している第1および第2の細孔が内部に形成されている射出成形品を成形するための射出成形装置であって、
    型締め状態の成形型の内部に形成される前記射出成形品に対応した形状のキャビティと、
    前記第1および第2の細孔を形成するために、前記キャビティ内に配置される第1および第2の中子ピンと、
    前記第1の中子ピンを前記第2の中子ピンの先端に押し付け可能な移動式中子と、
    前記移動式中子の移動制御手段と、
    を有している射出成形装置。
  7. 請求項6において、
    前記移動制御手段は、前記キャビティ内に溶融樹脂が充填される間は、前記移動式中子を、前記第1の中子ピンを挟み、前記第2の中子ピンの先端に対して同軸状態に押し付けた状態に保持し、前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂が流動可能な状態の間に、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜くようになっている射出成形装置。
  8. 請求項7において、
    前記移動制御手段は、前記キャビティ内に注入された溶融樹脂の圧力、または溶融樹脂の注入開始からの時間に基づき、前記移動式中子を前記キャビティ内から引き抜くようになっている射出成形装置。
  9. 請求項6、7または8において、
    前記移動式中子は、前記キャビティから射出成形品を突き出すためのエジェクタピンである射出成形装置。
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