JP2005020935A - 径間内架空ケーブル装置及び工法、鉄塔構築工法及び鉄塔移設工法 - Google Patents

径間内架空ケーブル装置及び工法、鉄塔構築工法及び鉄塔移設工法 Download PDF

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Minoru Kadohara
實 門原
Tsutomu Kobayashi
努 小林
Kenji Kudo
賢治 工藤
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Abstract

【課題】本発明は、仮の鉄塔の構築を省略できると共に、工事費を低減でき、また鉄塔間に架設された架空電線路の途中に直接鉄塔を構築することが可能な径間内架空ケーブル装置及び工法、鉄塔構築工法及び鉄塔移設工法の提供を課題とする。
【解決手段】本発明の径間内架空ケーブル装置5は、鉄塔51,52間に架設された架空電線路53に互いに所定の間隔をあけて取り付けられる一対の碍子54a,54bと、これらの一対の碍子54a,54b間の架空電線路53aに沿って配置され、両端に気中終端部55を有する金属遮蔽付ケーブル56と、この金属遮蔽付ケーブル56の両端を碍子54a,54bより外側の架空電線路53に電気的に接続する接続手段57とを備えている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は径間内架空ケーブル装置及び工法、鉄塔構築工法及び鉄塔移設工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
送電用の架空電線路を支持する鉄塔は、何らかの理由で移設を要求される場合がある。例えば、図15に示すように、架空電線路10a,10bを支持している鉄塔11,12のうち、一方の鉄塔11が新設する道路や鉄道などの敷設予定範囲13内に建てられている場合には、この鉄塔11を敷設予定範囲13から別の場所に移設するように要求される。
【0003】
従来、上記のように送電を継続したまま既設の鉄塔11を移設する場合には、図16に示すように、先ず架空電線路10a,10bから安全な距離だけ離れた場所に仮の鉄塔15を構築する。
【0004】
次に、架空電線路10aの送電を停止し、仮の鉄塔15に架空電線路10aを移設し送電する。続いて、架空電線路10bの送電を停止し、仮の鉄塔15に架空電線路10bを移設し送電する。
【0005】
これによって、鉄塔11の移設予定場所16から送電中の架空電線路10a,10bを遠ざけて、この移設予定場所16の安全を確保する。
【0006】
次に、図17に示すように、安全を確保した移設予定場所16内に別の鉄塔17を構築する。続いて、図18に示すように、仮の鉄塔15に取り付けられていた架空電線路10a,10bの送電を停止し、この架空電線路10a,10bを新しく構築した鉄塔17に移し替える。最後に、仮の鉄塔15を撤去する。
【0007】
一方、上記のように鉄塔工事をする際に安全を確保するため、従来、図19(a),(b)に示すように、鉄塔20を含めた一定の範囲(図19(a)の斜線部)の安全を確保し、送電中に鉄塔作業を行うことが可能な架空電線路の鉄塔工事方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
この鉄塔工事方法では、先ず鉄塔20を挟んで配置された架空電線路23a,23bの鉄塔側端部を、鉄塔20に取り付けられた支持線24a,24bの端部に接続された碍子25a,25bによってそれぞれ支持する。
【0009】
次に、碍子25a,25bによって支持された架空電線路23a,23bの鉄塔側端部同士を、両端に気中終端部26a,26bを有する金属遮蔽付ケーブル27を用いて電気的に連結する。
【0010】
このとき、各碍子25a,25bの両端に設けた支持部材28a,28bにより、気中終端部26a,26bを碍子25a,25bに対して平行に固定する。続いて、金属遮蔽付ケーブル27の金属遮蔽層を、アース線30によって鉄塔20に接地する。
【0011】
これによって、金属遮蔽付ケーブル27の外表面が作業員(接地物)と同電位となり、作業員が送電中の金属遮蔽付ケーブル27に接触又は近接しても電気的安全を確保できる。
【0012】
なお、図19中の符号22はフレキシブルジャンパー、29は連結ロープ、30はアース線、31はハンガー、32は導体引出棒、33は圧縮クランプである。
【0013】
【特許文献1】
特許第3367912号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の鉄塔の移設方法(図15〜図18参照)では、架空電線路10aの送電を停止し、仮の鉄塔15に架空電線路10aを移設して送電し、次に架空電線路10bの送電を停止し、仮の鉄塔15に架空電線路10bを移設し送電するため送電を全面的に停止する必要はないが、仮の鉄塔15を構築し、架空電線路10a,10bの移し替え、新設鉄塔17を構築した後、再度架空電線路10a,10bを移設し、仮の鉄塔15を撤去する必要があるため、工事費が増大するという問題があった。
【0015】
一方、従来の鉄塔工事方法(図19参照)では、鉄塔20に金属遮蔽付ケーブル27を取り付け、既設の鉄塔20の工事を行うため、仮の鉄塔15の構築を省略できる。
【0016】
しかしながら、この鉄塔工事方法は、鉄塔20を挟んだ両側の架空電線路23a,23bを一定の範囲で絶縁化するものであり、既設の鉄塔20の工事をする際には適用できるものの、鉄塔間(径間)に架設された架空電線路の途中に鉄塔を構築する場合など、近くに既設の鉄塔がない場所での工事には適用できなかった。
【0017】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、仮の鉄塔の構築を省略できると共に、工事費を低減でき、また鉄塔を移設するため、鉄塔間に架設された架空電線路の近接箇所に別の鉄塔を構築する場合などに適用できる径間内架空ケーブル装置及び工法、鉄塔構築工法及び鉄塔移設工法の提供を課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
【0019】
すなわち、本発明は、鉄塔間(径間)に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて取り付けられる一対の碍子と、前記一対の碍子間の前記架空電線路に沿って配置され両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルと、前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続する接続手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
本発明では、鉄塔間に架設された架空電線路に、金属遮蔽付ケーブルを取り付けることにより、架空電線路の途中の部分に絶縁化部分を設けることができる。
【0021】
ここで、前記金属遮蔽付ケーブルを接地するのが好ましい。これにより、絶縁化部分の安全性を向上できる。
【0022】
また、本発明は、鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の前記架空電線路に沿って配置し、前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続することを特徴とする。
【0023】
本発明では、上記と同様に、架空電線路の途中の部分に絶縁化部分を設けることができる。
【0024】
また、本発明は、鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の架空電線路に沿って配置し、前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続し、前記一対の碍子間に別の鉄塔を構築することを特徴とする。
【0025】
本発明では、鉄塔間に架設された架空電線路の途中の部分を絶縁化できるので、鉄塔間に別の鉄塔を構築するとき、従来のように鉄塔間に架設された架空電線路から離れた場所に仮の鉄塔を構築することなく、架空電線路内に別の鉄塔を直接構築できる。
【0026】
また、本発明は、第1及び第2の鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の架空電線路に沿って配置し、前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に接続し、前記一対の碍子間に第3の鉄塔を構築し、前記一対の碍子間の架空電線路を前記第3の鉄塔に取り付け、撤去すべき前記第1又は第2の鉄塔の両側に架設されている前記架空電線路にそれぞれ碍子を取り付け、両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記撤去すべき第1又は第2の鉄塔の両側に取り付けられた前記碍子間の前記架空電線路に沿って配置し、前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続し、前記碍子間に挟まれた前記第1又は第2の鉄塔を撤去することを特徴とする。
【0027】
本発明では、第1又は第2の鉄塔を移設する際に、架空電線路から離れた場所に仮の鉄塔を構築することなく安全に、架空電線路内に第3の鉄塔を直接構築できると共に、撤去すべき第1又は第2の鉄塔から架空電線路を安全に取り外し、この架空電線路を第3の鉄塔に安全に移し替えることができる。
【0028】
ここで、前記第1及び第2の鉄塔間に複数の前記架空電線路が架設されている場合でも、上記の工法で鉄塔を移設できる。この場合、架空電線路の一部ずつに順次前記金属遮蔽付ケーブルを接続するのが好ましい。
【0029】
これによって、金属遮蔽付ケーブルの接続が終了した一部の架空電線路によって送電を行いながら、別の架空電線路の送電を停止して金属遮蔽付ケーブルの接続工事を行うことができる。
【0030】
また、前記第3の鉄塔に前記架空電線路を支持した後、又は前記第1又は前記第2の鉄塔を撤去した後、前記金属遮蔽付ケーブルを撤去することができる。
【0031】
この場合は、撤去した金属遮蔽付ケーブルを同一工事の別の場所、又は別の工事に使うことができるので、一度に使用する金属遮蔽付ケーブルの使用数を低減できる。
【0032】
なお、以上述べた各構成要素は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付した図1から図14に基づいて詳細に説明する。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1〜図3は、本発明に係る第1の実施形態の径間内架空ケーブル装置5を示す。
【0035】
この径間内架空ケーブル装置5は、図1に示すように、第1及び第2の鉄塔51,52間(径間)に架設された架空電線路53に、互いに所定の間隔をあけて取り付けられる一対の碍子54a,54bと、これらの一対の碍子54a,54b間の架空電線路53aに沿って配置され、両端に気中終端部55を有する金属遮蔽付ケーブル56と、この金属遮蔽付ケーブル56の両端を碍子54a,54bより外側の架空電線路53に電気的に接続する接続手段57とを備えている。
【0036】
次に、上記の各構成要素について説明する。図2に示すように、碍子54a,54bは、本例では有機碍子を使用しているが、これ以外の通常の碍子を使用できる。これらの各碍子54a,54bの両側には、碍子54a,54bの上下両側に突出する支持部材58が設けられている。
【0037】
金属遮蔽付ケーブル56の両端に設けられた気中終端部55は、各碍子54a,54bの両端に設けられた支持部材58,58によって固定される。そして、気中終端部55を含めた金属遮蔽付ケーブル56が、全体的に架空電線路53a及び碍子54a,54bに対して略平行に配置される。
【0038】
上記のように、金属遮蔽付ケーブル56の両端、すなわち気中終端部55の外端部は、接続手段57を介して架空電線路53に接続される。接続手段57は、圧縮クランプ59と、フレキシブルジャンパー線60によって構成されている。
【0039】
接続手段57の圧縮クランプ59及びフレキシブルジャンパー線60は、通常のものを使用できる。
【0040】
金属遮蔽付ケーブル56は、架空電線路53aに所定の間隔をあけて複数設けられたハンガー61によって吊設されている。これらのハンガー61は、連結ロープ62によって互いに連結されている。
【0041】
連結ロープ62の両端は、両側の碍子54a,54bに設けられた内側の支持部材58,58に取り付けられている。
【0042】
上相の架空電線路53の上方には、図3にも示すように、第1及び第2の鉄塔51,52(図2参照)間に架設された架空地線63が配置されている。なお、図3は、架空電線路53が上下に複数相にわたって架設されている場合を示している。
【0043】
各相の金属遮蔽付ケーブル56,56の金属遮蔽層(図示せず)は、第1の接地線64を介して架空地線63に接続されている。また、各相における碍子54a,54b間の架空電線路53aが、第2の接地線65を介して第1の接地64に接続されている。
【0044】
この径間内架空ケーブル装置5は、第1及び第2の鉄塔51,52間に架設された架空電線路53に取り付けることによって、送電を行いながら、すなわち、充電した径間内架空ケーブル装置5の近傍で安全に作業を行うことができる。
【0045】
すなわち、本発明では、図1に示すように、径間内架空ケーブル装置5を径間の架空電線路53に取り付けることによって、所定長さの架空電線路53a及び径間内架空ケーブル装置5を含めた一定の範囲Xが絶縁化される。この絶縁化範囲X内で、安全に鉄塔構築工事などの作業を行うことができる。
【0046】
また、本発明では、上記のように、第1及び第2の鉄塔51,52間に架設されている架空電線路53の途中に、絶縁化範囲Xを形成できるので、後述のように鉄塔構築工事や鉄塔移設工事に好適である。
【0047】
また、これ以外にも、本発明は、架空電線路の近くに家屋やマンションなどを建設する場合、架空電線路下において道路建設工事や鉄道建設工事をする場合に、重機が送電中の架空電線路に接触するおそれがある場合、鉄塔を構築する場所が伐採を必要とする場合に、何らかの都合で伐採が困難な場合、架空電線路の建設予定範囲に当所の計画時と異なる建築物が構築された場合、架空電線路の地上高が低い場所で、造成などにより電技上の最低地上高が確保できない場合などに適用できる。
【0048】
これらの場合も、本発明では、家屋、マンション、重機などが接触又は近接するおそれのある架空電線路の一部分を絶縁化して、安全に作業を行うことができる。
【0049】
(第2の実施の形態)
図4〜図6は、本発明に係る第2の実施形態の鉄塔構築工法を示す。なお、以下の説明では、図1〜図3と同一の部分には同一の符号を付けて、詳細な説明を省略する。
【0050】
ここでは、第1及び第2の鉄塔51,52間に、水平面内において互いに平行に配置された二回線の架空電線路53,53が架設されている場合について説明する。
【0051】
本発明においては、両方の架空電線路53,53の途中の架空電線路53a,53aに、上記の径間内架空ケーブル装置5を取り付ける。これによって、両方の架空電線路53a,53aを含めた架空電線路53a,53a間に、絶縁化範囲Xが形成される。
【0052】
なお、上下方向に複数相の架空電線路53が架設されている場合には、これらの架空電線路53の全部に径間内架空ケーブル装置5を取り付ける。
【0053】
また、架空電線路53に径間内架空ケーブル装置5を取り付ける場合は、その架空電線路53の送電を停止する。従って、二回線の架空電線路53,53が仮設されている場合には、一方の架空電線路53に径間内架空ケーブル装置5を取り付けている際に、他方の径間内架空ケーブル装置5を用いて送電できる。
【0054】
次に、図5に示すように、両方の架空電線路53,53に送電した後、絶縁化範囲X内に第3の鉄塔66を構築する。次に、図6に示すように、第3の鉄塔66に架空電線路53を取り付けた後、径間内架空ケーブル装置5を撤去する。
【0055】
このように、本発明では、架空電線路53,53に送電した状態で、架空電線路53,53の途中の部分53a,53a内に直接、第3の鉄塔66を構築できる。
【0056】
従って、本発明では、従来のように、架空電線路53,53から安全な距離まで離れた場所に仮の鉄塔を構築したり、この仮の鉄塔に架空電線路53,53を移し替えたりする必要がないので、工事費を低減できる。
【0057】
(第3の実施の形態)
図7〜図14は、本発明に係る第3の実施形態の鉄塔移設工法を示す。ここでは、一例として、図7に示すように、架空電線路53を支持している第1の鉄塔51が建てられている場所を、新設の道路71が通過する場合について説明する。
【0058】
また、本例では、第1及び第2の鉄塔51,52間に第3の鉄塔66を構築し、第1の鉄塔51と、この第1の鉄塔51の第2の鉄塔52と反対側にある第4の鉄塔73間に架設されている架空電線路53を、第3及び第4の鉄塔66,73間に移し替える場合について説明する。
【0059】
この場合は、先ず図8に示すように、第1及び第2の鉄塔51,52間に架設されている架空電線路53,53の一方の送電を停止する。そして、この送電を停止した方の架空電線路53に、第3の鉄塔66を構築すべき位置72を中心として、一定の範囲に上記の径間内架空ケーブル装置5(図2参照)を取り付ける。なお、図8では、径間内架空ケーブル装置5を太い実線で表示する。
【0060】
上記のように、一方の架空電線路53に径間内架空ケーブル装置5を取り付けることによって、この架空電線路53に、第3の鉄塔66を構築すべき位置72を中心として絶縁化範囲Xが形成される。
【0061】
次に、図9に示すように、上記と同様の手順でもう一方の架空電線路53に径間内架空ケーブル装置5を取り付けて、絶縁化範囲Xを形成する。続いて、両方の架空電線路53,53に送電した状態で、絶縁化範囲X内に第3の鉄塔66を構築する。
【0062】
なお、一方の架空電線路53に絶縁化範囲Xを形成した状態で、この架空送電線53側における第3の鉄塔66の一部分を構築した後、もう一方の架空送電線53に絶縁化範囲Xを形成し、第3の鉄塔66の残りの部分を構築することもできる。
【0063】
このようにして第3の鉄塔66を構築した後、一方の架空電線路53への送電を停止し該架空電線路53から径間内架空ケーブル装置5を撤去した後、鉄塔66へ架空電線路53を取り付ける。
【0064】
次に、図10に示すように、撤去した径間内架空ケーブル装置5を、第1の鉄塔51を中心としてその両側の架空電線路53,53の端部側に取り付ける。これによって、一方の架空電線路53に第1の鉄塔51を中心として絶縁化範囲Xが形成される。続いて、この架空電線路53に送電を開始する。
【0065】
次に、図11に示すように、上記と同様の手順で、もう一方の架空電線路53に径間内架空ケーブル装置5を取り付けて、絶縁化範囲Xを形成する。これにより、第1の鉄塔51を中心として両側の架空電線路53,53を含めた一定の範囲が絶縁化範囲Xとなる。
【0066】
次に、図12に示すように、第1の鉄塔51から架空地線63及び一方の架空電線路53,53を取り外す。そして、これらの架空地線63及び架空電線路53の張力を調整し、第3の鉄塔66と第4の鉄塔71(図7参照)間に、架空地線63及び架空電線路53を移し替える。
【0067】
次に、図13に示すように、上記と同様の手順によって、もう一方の架空電線路53を第1の鉄塔51から取り外し、第3の鉄塔66と第4の鉄塔73間に移し替える。
【0068】
この架空電線路53の移し替え作業を行うと同時に、作業手順を調整して第1の鉄塔51を撤去する。次に、図14に示すように、一方又は両方の架空電線路53,53の送電を停止し、一方又は両方の径間内架空ケーブル装置5を撤去する。これによって、第1の鉄塔51を第3の鉄塔66に移設する工事が終了する。
【0069】
このように、本発明では、例えば第1の鉄塔51を移設する際に、従来のように架空電線路53から離れた場所に仮の鉄塔を構築することなく安全に、架空電線路53内に第3の鉄塔66を直接構築できる。従って、本発明では、工事費を大幅に低減できる。
【0070】
また、本発明では、第1の鉄塔51から架空電線路53を安全に取り外し、この架空電線路53を第3の鉄塔66に安全に移し替えることができる。更に、第1の鉄塔51を安全に撤去できる。
【0071】
また、本発明では、第1及び第2の鉄塔51,52間に複数の架空電線路53が架設されている場合にも、その一部分ずつ順次径間内架空ケーブル装置5を取り付けるので、径間内架空ケーブル装置5の取り付けた終了した架空電線路53に送電を行いながら、別の架空電線路53の送電を停止して径間内架空ケーブル装置5の取り付け工事を行うことができる。従って、仮の鉄塔の構築を省略できる。
【0072】
また、第3の鉄塔66に架空電線路53を取り付けた後、又は第1又は第2の鉄塔51,52を撤去した後、径間内架空ケーブル装置5を撤去するので、この撤去した径間内架空ケーブル装置5を同一の工事における別の場所、或いは別の工事に使うことができ、径間内架空ケーブル装置5の数を低減できる。
【0073】
なお、上記の実施の形態では、架空電線路53に直接碍子54a,54bを取り付けたが、碍子54a,54b間を別の支持線で連結することもできる。また、圧縮クランプ57は、圧縮クランプに相当する接続用具を使用しても良い。
【0074】
また、上記の実施形態では、第1の鉄塔51を撤去する際に、第1の鉄塔51の両側の架空電線路53,53に跨るように径間内架空ケーブル装置5を取り付けたが、架空電線路53の送電を停止して、径間内架空ケーブル装置5を取り付けることなく、第1の鉄塔51を撤去することもできる。
【0075】
【発明の効果】
本発明では、第1及び第2の鉄塔間に架設された架空電線路に、碍子及び金属遮蔽付ケーブルを取り付けることにより、架空電線路の途中の部分に絶縁化部分を設けることができるので、鉄塔のない場所においても架空電線路の近傍で安全に作業を行うことができる。
【0076】
従って、例えば既設の鉄塔間に新たに鉄塔を構築する場合に、従来のように架空電線路から離れた場所に仮の鉄塔を構築することなく、架空電線路の途中に直接鉄塔を構築できるため、工事費を大幅に低減できる。
【0077】
また、本発明では、架空電線路の鉄塔のない部分、及び鉄塔の両側の部分を絶縁化できるので、鉄塔の移設の際に必要な作業、すなわち、新たな鉄塔の構築及び不要となった鉄塔の撤去を、安全に且つ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の径間内架空ケーブル装置を示す模式図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の径間内架空ケーブル装置を示す詳細図である。
【図3】本発明に係る第1実施形態の金属遮蔽付ケーブルの金属層を接地線に接続した状態を示す図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の鉄塔構築工法を説明する図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態の鉄塔構築工法を説明する図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の鉄塔構築工法を説明する図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図8】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図9】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図10】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図11】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図12】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図13】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図14】本発明に係る第3実施形態の鉄塔移設工法を説明する図である。
【図15】従来例に係る鉄塔移設工法を説明する図である。
【図16】従来例に係る鉄塔移設工法を説明する図である。
【図17】従来例に係る鉄塔移設工法を説明する図である。
【図18】従来例に係る鉄塔移設工法を説明する図である。
【図19】別の従来例に係る鉄塔工事方法を示す図である。
【符号の説明】
5 径間内架空ケーブル装置
10a 架空電線路
10b 架空電線路
11 鉄塔
12 鉄塔
13 敷設予定範囲
14 鉄塔
15 仮の鉄塔
16 移設予定場所
17 鉄塔
20 鉄塔
22 フレキシブルジャンパー
23a 架空電線路
24a 支持線
25a 碍子
26a 気中終端部
27 金属遮蔽付ケーブル
28a 支持部材
29 連結ロープ
30 アース線
51 第1の鉄塔
52 第2の鉄塔
53 架空電線路
53a 架空電線路の一部分
54a,54b 碍子
55 気中終端部
56 金属遮蔽付ケーブル
57 接続手段
58 支持部材
59 圧縮クランプ
60 フレキシブルジャンパー線
61 ハンガー
62 連結ロープ
63 架空地線
64 第1の接地線
65 第2の接地線
66 第3の鉄塔
71 道路
72 鉄塔を構築すべき位置
73 第4の鉄塔
X 絶縁化範囲

Claims (8)

  1. 鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて取り付けられる一対の碍子と、
    前記一対の碍子間の前記架空電線路に沿って配置され両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルと、
    前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続する接続手段と、を備えたことを特徴とする径間内架空ケーブル装置。
  2. 前記金属遮蔽付ケーブルを接地することを特徴とする請求項1に記載の径間内架空ケーブル装置。
  3. 鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、
    両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の前記架空電線路に沿って配置し、
    前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続することを特徴とする径間内架空ケーブル工法。
  4. 鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、
    両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の架空電線路に沿って配置し、
    前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続し、
    前記一対の碍子間において前記架設電線路を支持する別の鉄塔を構築することを特徴とする鉄塔構築工法。
  5. 第1及び第2の鉄塔間に架設された架空電線路に互いに所定の間隔をあけて一対の碍子を取り付け、
    両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記一対の碍子間の架空電線路に沿って配置し、
    前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に接続し、
    前記一対の碍子間において前記架空電線路を支持する第3の鉄塔を構築し、
    前記一対の碍子間の架空電線路を前記第3の鉄塔に取り付け、
    撤去すべき前記第1又は第2の鉄塔の両側に架設されている前記架空電線路にそれぞれ碍子を取り付け、
    両端に気中終端部を有する金属遮蔽付ケーブルを前記撤去すべき第1又は第2の鉄塔の両側に取り付けられた前記碍子間の前記架空電線路に沿って配置し、
    前記金属遮蔽付ケーブルの両端を前記碍子より外側の前記架空電線路に電気的に接続し、
    前記碍子間に挟まれた前記第1又は第2の鉄塔を撤去することを特徴とする鉄塔移設工法。
  6. 前記第1及び第2の鉄塔間に複数回線の前記架空電線路が架設されていることを特徴とする請求項5に記載の鉄塔移設工法。
  7. 前記複数回線の架空電線路に前記碍子及び前記金属遮蔽付ケーブルを取り付け又は接続する際には、前記複数回線の架空電線路の一部ずつ順次取り付け又は接続することを特徴とする請求項6に記載の鉄塔移設工法。
  8. 前記第3の鉄塔に前記架空電線路を取り付けた後、及び前記第1又は前記第2の鉄塔を撤去した後、前記碍子及び前記金属遮蔽付ケーブルを撤去することを特徴とする請求項5から7の何れかに記載の鉄塔移設工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011182541A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 鉄塔建替設備及び鉄塔建替方法
JP2011199913A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 架空送電線の仮設構造及び仮設工法

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