JP2005020462A - スピーカ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動装置を板状部材に容易かつ迅速に取り付けられるスピーカ装置を提供する。
【解決手段】板状部材へ振動装置を取り付けることにより形成するスピーカ装置において、板状部材上へ金型を配置し、そこへ射出成形機から溶融樹脂を射出するという直接射出成形により、板状部材上にジョイント部材である樹脂ブラケットを形成する。樹脂ブラケットは、板状部材上に固着し、樹脂ブラケットと振動装置であるエキサイタは、ねじの螺合、係止部と被係止部との結合またはクリップによる結合により固定する。これにより振動装置の振動が、板状部材へ伝えられることにより音が発生するスピーカ装置を形成する。またジョイント部材を使用しない方法として、エキサイタを、直接板状部材へ接着する。
車両の内装材を板状部材として使用できる。
【選択図】 図6
【解決手段】板状部材へ振動装置を取り付けることにより形成するスピーカ装置において、板状部材上へ金型を配置し、そこへ射出成形機から溶融樹脂を射出するという直接射出成形により、板状部材上にジョイント部材である樹脂ブラケットを形成する。樹脂ブラケットは、板状部材上に固着し、樹脂ブラケットと振動装置であるエキサイタは、ねじの螺合、係止部と被係止部との結合またはクリップによる結合により固定する。これにより振動装置の振動が、板状部材へ伝えられることにより音が発生するスピーカ装置を形成する。またジョイント部材を使用しない方法として、エキサイタを、直接板状部材へ接着する。
車両の内装材を板状部材として使用できる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、パネル型のスピーカ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のコーン型のダイナミックスピーカとは異なり、フラットパネルスピーカは、平面を振動させることで音を発生させる。平板に振動する振動装置を取り付け、この振動装置が振動することにより音を発生させるというものである。この方法は、平板全体が分割共振するため、周波数の再生レンジが広い。また音の指向性が弱く、音を広い範囲に拡散させることが可能で、部屋の広い範囲において優れた音を得ることができる。さらに、エキサイタの振動により発生した音声は、減衰しながら平板全体に広がっていくことにより、平板全体からでてくる音は、大きな音となる。
【0003】
このような原理を利用したフラットパネルスピーカは、新たなスピーカとして、従来スピーカを設置できなかった場所へスピーカを設置することが可能となる。設置する厚さがそれほど必要ない点、また平板全体から音が響くため臨場感がでる点など、従来型のスピーカにはなかった長所がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここでフラットパネルスピーカを形成するため、音を発生する平板への振動装置であるエキサイタの取付け方法が問題となる。エキサイタの取付け方法が、手間のかかるものならば、フラットパネルスピーカを設置することが難しくなってしまう。
【0005】
フラットパネルスピーカの使用範囲を広げるために問題となるのは、如何にエキサイタを容易かつ迅速に取り付けるか、またできるだけ広い用途に使用できるために、汎用性の高い取付け方法であるかということである。容易かつ迅速に振動装置を板状部材(平板)へ取り付けられるような構造のスピーカ装置を提供することが、この発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置である。容易に振動装置をジョイント部材へ取り付けられる形態となっており、ジョイント部材は、固着面とは反対側に突出する雄ねじ部を一体に備え、振動装置はその雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、これら雄ねじ部と雌ねじ部が螺合されることにより振動装置がジョイント部材を介して板状部材に固定されている。
【0007】
前記振動装置は、外部機器と配線によって結ばれ、外部機器によって音は電気信号として振動装置に伝えられる。電気信号により、振動装置は振動する。この振動装置の振動は、ジョイント部材(連結部材)に伝えられ、それによって板状部材が振動を起こす。この振動は、板状部材全体に広がり、板状部材全体からは、比較的大きな音が発生することになる。このような原理により、音が発生するため、板状部材として、多種多様な材質のものを選択することができ、したがって応用範囲が広いものである。
【0008】
振動装置とジョイント部材との固定構造は、前述のねじ式に限られない。この発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、ジョイント部材と振動装置の連結構造として、ジョイント部材上部に形成された係止部と振動装置に形成された被係止部とを結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置である。この係止部は、ジョイント部材の一部に形成された弾性変形する突起であり、また被係止部は、振動装置に形成された弾性変形する突起であり、これらの突起により結合することを特徴とする。この結合方法により容易かつ迅速に振動装置をジョイント部材を介して板状部材へ取り付けることができる。
【0009】
さらに振動装置とジョイント部材との連結構造として、クリップを使用する形態がある。そこでこの発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、ジョイント部材と振動装置の連結構造として、弾性変形するクリップを使用し、ジョイント部材に設けた差込口と振動装置下部の板状部分とをクリップで結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置である。
【0010】
振動装置を板状部材へ取り付けるためのジョイント部材は、予め成形されたものを接着する方法ではなく、パネルに直接成形することを行えば、迅速にジョイント部材を取り付けることができる。この方法では改めてジョイント部材を板状部材へ接着する必要はない。
【0011】
そこで前記ジョイント部材は、板状部材の一部の面と協働してキャビティが形成されるように配置された金型の該キャビティに樹脂が射出されることにより、板状部材上に一体に接着形成されることを特徴とする。金型内に射出された溶融樹脂は、冷却・固化によってジョイント部材(樹脂ブラケット)となり、板状部材と固着される。
【0012】
金型は、振動装置とジョイント部材とを結合するための形状をジョイント部材に形成する。振動装置に雌ねじが形成されていれば、ジョイント部材には雄ねじを形成することにより、振動装置とジョイント部材との結合を可能とする。また振動装置とジョイント部材との連結構造は、前記ねじ式の他、クリップによってワンタッチで留める形態でもよい。
【0013】
また前記のようなジョイント部材を使用せずに、振動装置を直接板状部材に固定する形態もある。そこで音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、接着剤により振動装置を直接板状部材に固定することにより形成するスピーカ装置であって、振動装置の振動が、板状部材へ伝えられることにより音を発生する面状のスピーカ装置である。接着剤による方法は、板状部材に直接接着剤を塗布しその上に、振動装置を貼り付けることにより行う。
【0014】
また、固形接着剤を高温接着器で溶融し、溶融した該接着剤を板状部材に塗布し、振動装置を貼り付けることもできる。接着剤としては、固形接着剤を高温で溶融する高温接着器によって溶融され、高温接着器の先端ノズルから排出されたものであって、接着剤で振動装置を板状部材に接着したことを特徴とするスピーカ装置である。
【0015】
さらに射出成形機で樹脂を溶融し、溶融樹脂を板状部材に塗布し、これに振動装置を貼り付けることもできる。接着剤として、溶融樹脂を使用したものであり、溶融樹脂は射出成形機にて溶融され、射出成形機の先端から射出されたものであり、接着剤で前記振動装置を板状部材に接着したスピーカ装置である。
【0016】
さらに振動装置の他の取付け形態として、振動装置を包み込むように直接射出成形する形態が挙げられる。板状部材上に振動装置を載せ、その振動装置に金型を被せ、金型と板状部材の一面とによりキャビティを形成する。この金型内に射出成形機から溶融樹脂を射出し、振動装置を内包した状態で溶融樹脂を板状部材上で固化させる。これにより樹脂内に包み込まれて振動装置が板状部材に取り付けられる。この取付け形態では、音声信号を伝える外部機器との配線も包み込むようにして射出成形する。
【0017】
この発明は、音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、振動装置を前記板状部材上に置いた後、金型を被せ、金型に射出成形機から射出された溶融樹脂を排出することによって振動装置を包含し、樹脂が固化することによって板状部材に固着し、振動装置の振動が板状部材に伝えられることにより音を発生するスピーカ装置である。
【0018】
振動装置の板状部材への取付け形態は、前述の通り様々なものがあり、用途に適する方法を選択して行うことができる。振動装置は、小型なものであり、平板上にわずかな空間が存在すれば、前記ジョイント部材を介して、またはジョイント部材を介さずに取付けが可能である。したがって、従来スピーカを設置することがスペース上できなかった場所にさえ、平板があれば振動装置を取り付けることでこれをスピーカとすることができる。
【0019】
振動装置を取り付けられる場所としては、多くの場所が考えられるが、車両の内装材を板状部材として、振動装置を取り付けることができる。具体的には、車両のドアが挙げられる。ドアの内張材の裏に振動装置を取り付けられる。ドア内張材の裏には、わずかな空間がありこのスペースに振動装置を取り付けられる。または、ドアの内張材の表側に取り付けることも可能である。
【0020】
それ以外にも平板であり、振動装置を取り付けられるわずかな空間が存在する場所であれば、振動装置を取り付けることによりフラットパネルスピーカとできる。車両室内では、ドア内張材の他、ピラー内張材、リヤシェルフカバー、インストルメントパネル、コンソールボックス、座席シート等に振動装置を設置し、フラットパネルスピーカとできる。車両以外にもフラットパネルスピーカとできる場所は多くあり、応用範囲が広い。
【0021】
このように平板に振動装置を取り付ければ、フラットパネルスピーカとすることができ、特にドアなどに取り付ければ、広い範囲から音が響き渡ることになり、音に包み込まれているような感じを受けることになる。もちろん、板状部材として利用できるのは、車両の内装材に限られない。スペースの関係上、従来設置できなかった場所にスピーカを取り付けることができ、また従来のスピーカにはない臨場感を感じることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。ねじの螺合によりジョイント部材と振動装置であるエキサイタとを結合しフラットパネルスピーカを形成した場合を図1に示す。(a)は、板状部材(内装材)上へ形成されたジョイント部材を示す。ジョイント部材上部には、雄ねじ21が形成されている。(b)は、エキサイタ1を示す。エキサイタ1の内部の中央下端には、雌ねじ22が形成されている。板状部材3にエキサイタ1を取付け、エキサイタ1の振動により板状部材3を振動させ音を発生するフラットパネルスピーカ11を形成した例を(c)に示す。エキサイタ1は、配線によって(図では省略されている)外部機器と電気的に結びつけられており、電気信号によりエキサイタ1が振動し、エキサイタ1とジョイント部材2で結びつけられた板状部材3が振動する。
【0023】
図2にエキサイタの実施例1を示す。このエキサイタ1は、ボイスコイル13を卷装したボビン部15およびボイスコイル13が挿入される磁気ギャップを形成した磁気回路部14を含む。磁気回路部14は、永久磁石とヨーク構造とを含む。ボビン部15は、駆動面16と連結され、磁気回路部14とボビン部15とは、インナーダンパ17で結合されている。またボイスコイル13は、配線18によって外部機器19と結ばれている。外部機器19からの電気信号は、配線18によりボイスコイル13へ伝達され、磁気回路部14とボイスコイル13とにより振動が起こり、ボビン部15を介して駆動面16に振動が伝達される。雌ねじ22によってエキサイタ1とジョイント部材2とを接続すると、この振動は、振動伝達部としての駆動面16と密着したジョイント部材2に伝達され、ジョイント部材2に伝達された振動は、板状部材3へと伝達される。なお図は、外磁型の磁気回路を構成しているが、内磁型の磁気回路を採用することもできる。
【0024】
図3にエキサイタの実施例2を示す。このエキサイタ30は、ジョイント部材2に対して可聴周波数帯域の振動を伝達する駆動面36と、ボビン35と、ボビン35に卷回されたコイル33と、磁石34とヨーク37と、ボビン35とヨーク37とを結合するインナーダンパ38とを有する。コイル33は、配線18により外部機器19と結ばれており、外部機器19からコイル33へ電気信号が伝達され、コイル33と磁石34との作用により振動が生じ、この振動は、ボビン35から駆動面36へと伝達され、振動伝達部としての駆動面36と接触設置されるジョイント部材2へと振動が伝達される。
【0025】
さらにエキサイタの実施例3を図4に示す。エキサイタ40は、コイル43と、コイル43に対し同軸に配置された磁石44と、磁石44がコイル43に対して軸方向運動が可能なように磁石を支持する手段(ダイヤフラム)45とを含む振動装置であり、外部機器19と配線18によって結ばれている。外部機器19からの音の電気信号は、配線18からコイル43へ流れ、コイルと磁石とが相互作用を起こす。この相互作用により、磁石組支持手段(ダイヤフラム)45により支持されている磁石44は、コイル43に対して軸方向の運動を起こす。この運動は、磁石支持手段であるダイヤフラム45と結合し、コイルを支持するキャリヤ46に伝達され、振動伝達部としてのキャリヤ46からジョイント部材2へと振動が伝達される。
【0026】
なお以上のエキサイタの実施例1ないし3においては、エキサイタの下端面に雌ねじ22が形成された例を示したが、この形状は後述するように雌ねじに限られない。またエキサイタを板状部材上へ直接接着する場合は、駆動面16,36またはキャリヤ46の振動は、板状部材へ直接伝達される。
【0027】
図1に示すようにジョイント部材2の上部の雄ねじ21は、エキサイタ1の内部中央下端の雌ねじ22と螺合するように形成されている。ジョイント部材2は、後述するように板状部材3へ直接射出成形により形成されており、板状部材と固着されている。エキサイタ1とジョイント部材2のねじ部の螺合により、エキサイタ1とジョイント部材2を結合する。エキサイタ1は、外部機器と配線によって結ばれており、外部機器からの電気信号によりエキサイタ1は振動し、ジョイント部材2を介して板状部材3へ、この振動が伝えられ、板状部材3の振動によって音が発生する。エキサイタ1から伝えられた振動が、板状部材3の平板全体に広がっていき、平板全体から音が発生することになる。ここから発生する音は指向性が弱いため、どの位置から聴いても音質の変化をあまり感じないという長所がある。ねじ式によれば、容易にジョイント部材とエキサイタを取り付けることができる。
【0028】
振動装置であるエキサイタ1と板状部材3とは、ジョイント部材(連結部材)2を介して結合されている。ジョイント部材2を、板状部材3に直接射出成形して形成する方法を図5に示す。(a)に示すように板状部材3の一部の面と協働してキャビティが形成されるように金型45を配置し、そこへ射出成形機44から溶融樹脂を射出することにより、金型45内キャビティを溶融樹脂で満たす。溶融樹脂が冷却・固化した後、金型45をはずせば、板状部材3上にジョイント部材(樹脂ブラケット)2が接着した状態で形成される(b)。その後、(c)に示すようにジョイント部材とエキサイタを結合する。図は、エキサイタとジョイント部材との結合がねじ部の螺合による場合を示している。
【0029】
次にエキサイタと振動装置との取付け形態の他の実施例を示す。図6にジョイント部材に形成された係止部と振動装置であるエキサイタに形成された被係止部との結合により固定するワンタッチ方式の実施形態を示す。本実施形態では、ジョイント部材52の上端に形成された係止部としての突起54と、エキサイタ51の下端に形成された被係止部としての突起53とが、かみ合う形態で結合する。(a)のようにジョイント部材52上方からエキサイタ51をジョイント部材52へはめ込む。(b)は、はめ込む途中を示す。エキサイタ51の下端の突起53は弾性変形をしながら、ジョイント部材52の上端の突起54内に押し込まれていく。そして、エキサイタ51をジョイント部材52へ密着するまで押し込むと、エキサイタの突起53とジョイント部材の突起54とがかみ合わさり、エキサイタ51とジョイント部材52とが固定される。ジョイント部材52へ固定されたエキサイタ51を取り外すため、(d)に示すようにジョイント部材52に突起穴55を設け、ここに治具56を挿入することにより、ジョイント部材52とエキサイタ51の突起のかみ合わせをはずせるようにしてもよい。
【0030】
クリップによる結合の実施形態を述べる。板状部材3とエキサイタ61とをクリップによるワンタッチ式で連結した実施形態を図7に示す。図7(a)は、クリップによるワンタッチ方式の正面図、(b)は側面図である。(c)〜(d)は、エキサイタ61とジョイント部材64とを留めるクリップ65,66,67の例である。クリップは、この他の形状を採用することもできる。板状部材3上のジョイント部材64は、直接射出成形により取り付けるか、あらかじめ成形されたものを接着剤などにより取り付けてもよい。
【0031】
本実施例は、クリップ65,66,67でエキサイタ61とジョイント部材64とを留める形態となっており、クリップを差し込むことによりワンタッチでジョイント部材64へエキサイタ61を取り付けることができる。エキサイタ61の下部はクリップ65,66,67で留められように平板63となっており、ジョイント部材64はクリップ65,66,67を差し込むスペース68を形成したものである。クリップ65,66,67で、エキサイタ61下部とジョイント部材64とを留める。また取り付けたエキサイタ61は、クリップ65,66,67をはずすことにより、ジョイント部材64からの取り外しができ、この形態をとれば、振動装置であるエキサイタ61の脱着が容易となる。この場合のエキサイタ61も外部機器と配線でつなぎ、電気信号によってエキサイタ61は振動を起こし、この振動がジョイント部材64を介して板状部材3へ伝えられることにより、板状部材3全体が振動を起こし、音を発生する。
【0032】
またエキサイタの平板への取付け形態としては、ジョイント部材を介して、平板に取り付けるのではなく、直接接着する形態もある。この形態として、接着剤によって貼り付ける形態、高温接着器による形態、溶融樹脂による形態がある。図8(a)は、板状部材(平板)3に接着剤71を塗り、振動装置としてのエキサイタ1を貼り付け設置する様子を示す。板状部材3の所定の位置へ接着剤71を塗布し、そこへ直接エキサイタ1を貼り付け固定する。この方法は、ジョイント部材としての樹脂ブラケットを使用しない方法であり、射出成形の必要がないため、素早くエキサイタ1と板状部材3とを連結できる。
【0033】
振動装置であるエキサイタを板状部材に直接貼るその他の方法として、高温接着器による形態を図8(b)に示す。高温接着器72に固形接着剤73を挿入し、高温で固形接着剤73を溶解させる。高温接着器72内部で溶解した接着剤は、高温接着器72先端の接着剤吐出口74から排出される。この溶解した接着剤を板状部材3に塗り、その上にエキサイタ1を置いて固定する。
【0034】
その他のエキサイタを板状部材に直接接着する形態として、溶融樹脂による形態もある。この場合、射出成形機から溶融樹脂を板状部材上の所定の位置に射出し、溶融樹脂が固化する前に、エキサイタを樹脂上へ設置する。樹脂が固化すれば、エキサイタが板状部材へ固定される。
【0035】
ジョイント部材を使う形態、接着剤等を使用する方法以外の板状部材へのエキサイタの取付け形態として、エキサイタを板状部材へ置いて直接射出成形を行い、樹脂で包み込んでエキサイタを取り付ける形態もある。この方法について図9で説明する。(a)に示すように、板状部材3の所定の場所へエキサイタ1を載せる。このときエキサイタ1を仮止めしておいてもよい。板状部材の一部の面と協働してキャビティを形成するようにして金型82をエキサイタ1に被せる。エキサイタ1には、外部機器との配線83がされているが、この配線83の一部も包み込むように金型82を置く。そして(b)に示すように金型82のキャビティ内に射出成形機81から射出された溶融樹脂は、エキサイタ1を包み込んで板状部材3とを固定する。エキサイタ1に接続されている配線83のうちエキサイタ近傍部分は樹脂内に包み込まれて固定される。溶融樹脂が冷却固化した後、金型82をはずせば、板状部材3にエキサイタ1が固定される。樹脂外に伸びた配線83を外部機器に接続し、電気信号にてエキサイタ1を振動させ、該エキサイタ1の振動によって、板状部材3が振動することにより音を発生する。
【0036】
以上のように、板状部材へのエキサイタの固定形態は、前述のようにジョイント部材とねじ式やクリップによるワンタッチ方式で固定する形態、直接板状部材へ接着する形態、樹脂で包み込んで板状部材と固定する形態などが考えられ、用途に合わせて選択することができる。そして今までスピーカを設置することのできなかったスペースのない所にも、板状の部材があればフラットパネルスピーカを形成することができ、従来にない広い範囲から包み込まれるような音を楽しむことができるようになる。
【0037】
前述の方法で、振動装置を設置しフラットパネルスピーカとできる場所を具体的に例示する。車両内部では、板状部材として内装材を使用し、フラットパネルスピーカとできる場所は、ドア、ピラー、リヤシェルフカバー、インストルメントパネル、コンソールボックス、座席シートがあげられる。
【0038】
図10のように自動車100のドア内張材122にエキサイタ1を取り付けることもできる。図10は、ドア内張材122を側面から見た図で、エキサイタ1を上部から見ている。また図11はドアの断面図である。ドア本体123の室内側には、ドア内張材122がはめ込まれており、このドア本体123とドア内張材122との間には空間があり、エキサイタ1を設置できる。したがってドア内張材122の裏面にエキサイタ1を取り付けることができる。ドア内張材122にジョイント部材2を直接射出成形により形成し、このジョイント部材2にエキサイタ1を取り付ける。そしてドア内張材122をドア本体123へ取り付ける。各ドア内張材122裏面にエキサイタ1を設置すれば、エキサイタ1の振動により、ドアから音が発生することになる。例えば4ドアの自動車においては、ドア内張材122全てにエキサイタ1を取り付ければ、どのドアからも音が発生することになり、臨場感あふれるものとなる。
【0039】
図12,13に他の実施形態として、自動車100のピラー136,137,138の内張材139,140,141に取り付ける場合を示す。図13は、ピラー部の断面図である(図には天井部104、ドア部123も描かれている)。ピラー内張材としてフロントピラー内張材139、センターピラー内張材140、リヤピラー内張材141が挙げられる。図13に示すように、ピラー136,137,138(車外側)には、車内側にピラー内張材139,140,141が取り付けられており、ピラー136,137,138とピラー内張材139,140,141との間にエキサイタ1を設置できる空間がある。したがってピラー内張材裏面にもエキサイタ1を取り付けることにより、ピラーをフラットパネルスピーカとすることができる。ピラー内張材139,140,141へのエキサイタ1の取付け方法は、前述の場合と同様で、内張材139,140,141へ直接射出成形によりジョイント部材2を形成し、ジョイント部材へエキサイタを取り付ける。エキサイタ1は、外部機器からの電気信号によって振動し、この振動がジョイント部材2を介して、ピラー内張材139,140,141へ伝えられ、ピラー内張材から音が発生する。
【0040】
また自動車100の後部座席145の後方のリヤシェルフカバー146内にエキサイタ1を取り付けることもできる。図14は自動車後部座席145周辺を示す。図15は、自動車100の後部の側面図である。後部座席145後方の後面ガラス147との間にあるリヤシェルフカバー146にエキサイタ1を取り付けることができる。図15に示すようにリヤシェルフカバー146の裏面には、空間があり、通常ここはトランクルームとなっているが、ここにエキサイタ1を取り付けられる。リヤシェルフカバー146へのエキサイタ1の取付けは、上述の場合と同様で、リヤシェルフカバー146にジョイント部材2を直接射出成形により形成し、ジョイント部材2にエキサイタ1を取り付ける。エキサイタ1の振動は、ジョイント部材2を介して、リヤシェルフカバー146へ伝わり、後部座席145後方から臨場感のある音を聴くことができる。
【0041】
自動車100の室内の様子を図16に示す。図17は、自動車100の側面図である。エキサイタ1は、車両内部の平板のあるところに取り付けることができる。運転席、助手席前方にインストルメントパネル151,152があるが、この内部には空間がありこの部分にエキサイタ1を取り付けることができる。このインストルメントパネル151,152へのエキサイタ1の取付け方法は上述と同様に行う。エキサイタ1を取り付けたインストルメントパネル151,152を設置すれば、運転席、助手席前方から、発生する音を楽しむことができる。
【0042】
また座席側部にあるコンソールボックス153にもエキサイタ1を取り付けることができる。図18は、コンソールボックス153内にエキサイタ1を取り付けた場合を示す。コンソールボックス153の収納部を開閉する蓋155の裏面にエキサイタ1を取り付けたり、側壁156の内面へ取り付けたりすることもできる。このようにすれば、コンソールボックス153の上部または側部から車内に音が響きわたることになる。
【0043】
図19に座席シート外皮材154の内面にエキサイタ1を取り付けた場合を示す。座席シート外皮材154の内面にもエキサイタ1を取り付けることでフラットパネルスピーカを形成することができる。このような場所へエキサイタ1を取り付ければ、座席シート154から発生する音を鑑賞することができる。エキサイタ1の取付け方法は、前述と同様である。
【0044】
以上の通り、車両内部において、前述のように多くの部分をフラットパネルスピーカとすることができる。これらのところにエキサイタを取り付けフラットパネルスピーカとすることで、前方、後方、側面などから音が響き渡り、音に包み込まれたような感じを受けることになる。エキサイタの取付けは、内装材裏側(内側)についてのみ述べたが、内装材表側(室内側)に取り付けることもできる。以上では、車両内部の内装材への振動装置の取付け形態について、ジョイント部材を内装材へ直接射出成形して、そのジョイント部材と振動装置とを接合する形態を説明したが、ジョイント部材を使用しない形態で取り付けてもよい。またフラットパネルスピーカとできる場所は、前述の場所に限定されない。従来スピーカを設置できなかった十分なスペースがない部分にエキサイタを取り付け、フラットパネルスピーカとすることにより、音を発生させることができる。前述の箇所すべてもしくは一部、あるいはそれ以外の箇所をフラットパネルスピーカにすることにより、あらゆる方向から音を聴くことになり、音に包まれて臨場感を楽しむことができる。
【0045】
以上では、フラットパネルスピーカを形成する板状部材として、車両の内装材の場合の実施例を示したが、板状部材として利用できるものは、車両の内装材に限られない。平板状のものを板状部材として、振動装置を取り付け、フラットパネルスピーカとできる。振動装置は、ジョイント部材を用いて取り付ける構造とし、ジョイント部材と振動装置との結合を、前述のねじ、係止部、クリップのどの形態を採用してもよい。またはジョイント部材を使用しない形態でもよい。さらに振動装置を包含して射出成形により固定する形態でも良い。このようにして形成するフラットパネルスピーカは、狭いスペースにも設置が可能であり、従来設置できなかった場所へ設置することにより、音楽などを楽しめるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキサイタとジョイント部材と板状部材との連結を示す図。
【図2】エキサイタ内部の実施例1の概略図。
【図3】エキサイタ内部の実施例2の概略図。
【図4】エキサイタ内部の実施例3の概略図。
【図5】板状部材上への直接射出成形でジョイント部材を形成する様子を示す図。
【図6】係止部と被係止部との結合によるワンタッチ方式の実施形態を示す図。
【図7】クリップによるワンタッチ方式の実施形態を示す図。
【図8】板状部材へエキサイタを直接接着する様子を示す図。
【図9】エキサイタを内包して直接射出成形する様子を示す図。
【図10】自動車ドアへのエキサイタの取付けを示す図。
【図11】自動車ドアの断面図。
【図12】エキサイタを取り付ける自動車ピラーを示す図。
【図13】自動車ピラーの断面図。
【図14】エキサイタを取り付けるリヤシェルフカバーを示す図。
【図15】リヤシェルフカバーへのエキサイタの取付けを示す図。
【図16】エキサイタを取り付ける自動車室内のインストルメントパネル、コンソールボックス、座席シートを示す図。
【図17】自動車前部の側面図
【図18】コンソールボックス内へのエキサイタの取付けを示す図。
【図19】座席シートへのエキサイタの取付けを示す図。
【符号の説明】
1,30,40 エキサイタ
2 ジョイント部材(連結部材)
3 板状部材(平板)
21 雄ねじ部
22 雌ねじ部
45 金型
52 ジョイント部材(連結部材)
【発明が属する技術分野】
本発明は、パネル型のスピーカ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のコーン型のダイナミックスピーカとは異なり、フラットパネルスピーカは、平面を振動させることで音を発生させる。平板に振動する振動装置を取り付け、この振動装置が振動することにより音を発生させるというものである。この方法は、平板全体が分割共振するため、周波数の再生レンジが広い。また音の指向性が弱く、音を広い範囲に拡散させることが可能で、部屋の広い範囲において優れた音を得ることができる。さらに、エキサイタの振動により発生した音声は、減衰しながら平板全体に広がっていくことにより、平板全体からでてくる音は、大きな音となる。
【0003】
このような原理を利用したフラットパネルスピーカは、新たなスピーカとして、従来スピーカを設置できなかった場所へスピーカを設置することが可能となる。設置する厚さがそれほど必要ない点、また平板全体から音が響くため臨場感がでる点など、従来型のスピーカにはなかった長所がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここでフラットパネルスピーカを形成するため、音を発生する平板への振動装置であるエキサイタの取付け方法が問題となる。エキサイタの取付け方法が、手間のかかるものならば、フラットパネルスピーカを設置することが難しくなってしまう。
【0005】
フラットパネルスピーカの使用範囲を広げるために問題となるのは、如何にエキサイタを容易かつ迅速に取り付けるか、またできるだけ広い用途に使用できるために、汎用性の高い取付け方法であるかということである。容易かつ迅速に振動装置を板状部材(平板)へ取り付けられるような構造のスピーカ装置を提供することが、この発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置である。容易に振動装置をジョイント部材へ取り付けられる形態となっており、ジョイント部材は、固着面とは反対側に突出する雄ねじ部を一体に備え、振動装置はその雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、これら雄ねじ部と雌ねじ部が螺合されることにより振動装置がジョイント部材を介して板状部材に固定されている。
【0007】
前記振動装置は、外部機器と配線によって結ばれ、外部機器によって音は電気信号として振動装置に伝えられる。電気信号により、振動装置は振動する。この振動装置の振動は、ジョイント部材(連結部材)に伝えられ、それによって板状部材が振動を起こす。この振動は、板状部材全体に広がり、板状部材全体からは、比較的大きな音が発生することになる。このような原理により、音が発生するため、板状部材として、多種多様な材質のものを選択することができ、したがって応用範囲が広いものである。
【0008】
振動装置とジョイント部材との固定構造は、前述のねじ式に限られない。この発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、ジョイント部材と振動装置の連結構造として、ジョイント部材上部に形成された係止部と振動装置に形成された被係止部とを結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置である。この係止部は、ジョイント部材の一部に形成された弾性変形する突起であり、また被係止部は、振動装置に形成された弾性変形する突起であり、これらの突起により結合することを特徴とする。この結合方法により容易かつ迅速に振動装置をジョイント部材を介して板状部材へ取り付けることができる。
【0009】
さらに振動装置とジョイント部材との連結構造として、クリップを使用する形態がある。そこでこの発明は、音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、振動装置の振動をジョイント部材を介して板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、ジョイント部材と振動装置の連結構造として、弾性変形するクリップを使用し、ジョイント部材に設けた差込口と振動装置下部の板状部分とをクリップで結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置である。
【0010】
振動装置を板状部材へ取り付けるためのジョイント部材は、予め成形されたものを接着する方法ではなく、パネルに直接成形することを行えば、迅速にジョイント部材を取り付けることができる。この方法では改めてジョイント部材を板状部材へ接着する必要はない。
【0011】
そこで前記ジョイント部材は、板状部材の一部の面と協働してキャビティが形成されるように配置された金型の該キャビティに樹脂が射出されることにより、板状部材上に一体に接着形成されることを特徴とする。金型内に射出された溶融樹脂は、冷却・固化によってジョイント部材(樹脂ブラケット)となり、板状部材と固着される。
【0012】
金型は、振動装置とジョイント部材とを結合するための形状をジョイント部材に形成する。振動装置に雌ねじが形成されていれば、ジョイント部材には雄ねじを形成することにより、振動装置とジョイント部材との結合を可能とする。また振動装置とジョイント部材との連結構造は、前記ねじ式の他、クリップによってワンタッチで留める形態でもよい。
【0013】
また前記のようなジョイント部材を使用せずに、振動装置を直接板状部材に固定する形態もある。そこで音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、接着剤により振動装置を直接板状部材に固定することにより形成するスピーカ装置であって、振動装置の振動が、板状部材へ伝えられることにより音を発生する面状のスピーカ装置である。接着剤による方法は、板状部材に直接接着剤を塗布しその上に、振動装置を貼り付けることにより行う。
【0014】
また、固形接着剤を高温接着器で溶融し、溶融した該接着剤を板状部材に塗布し、振動装置を貼り付けることもできる。接着剤としては、固形接着剤を高温で溶融する高温接着器によって溶融され、高温接着器の先端ノズルから排出されたものであって、接着剤で振動装置を板状部材に接着したことを特徴とするスピーカ装置である。
【0015】
さらに射出成形機で樹脂を溶融し、溶融樹脂を板状部材に塗布し、これに振動装置を貼り付けることもできる。接着剤として、溶融樹脂を使用したものであり、溶融樹脂は射出成形機にて溶融され、射出成形機の先端から射出されたものであり、接着剤で前記振動装置を板状部材に接着したスピーカ装置である。
【0016】
さらに振動装置の他の取付け形態として、振動装置を包み込むように直接射出成形する形態が挙げられる。板状部材上に振動装置を載せ、その振動装置に金型を被せ、金型と板状部材の一面とによりキャビティを形成する。この金型内に射出成形機から溶融樹脂を射出し、振動装置を内包した状態で溶融樹脂を板状部材上で固化させる。これにより樹脂内に包み込まれて振動装置が板状部材に取り付けられる。この取付け形態では、音声信号を伝える外部機器との配線も包み込むようにして射出成形する。
【0017】
この発明は、音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、振動装置を前記板状部材上に置いた後、金型を被せ、金型に射出成形機から射出された溶融樹脂を排出することによって振動装置を包含し、樹脂が固化することによって板状部材に固着し、振動装置の振動が板状部材に伝えられることにより音を発生するスピーカ装置である。
【0018】
振動装置の板状部材への取付け形態は、前述の通り様々なものがあり、用途に適する方法を選択して行うことができる。振動装置は、小型なものであり、平板上にわずかな空間が存在すれば、前記ジョイント部材を介して、またはジョイント部材を介さずに取付けが可能である。したがって、従来スピーカを設置することがスペース上できなかった場所にさえ、平板があれば振動装置を取り付けることでこれをスピーカとすることができる。
【0019】
振動装置を取り付けられる場所としては、多くの場所が考えられるが、車両の内装材を板状部材として、振動装置を取り付けることができる。具体的には、車両のドアが挙げられる。ドアの内張材の裏に振動装置を取り付けられる。ドア内張材の裏には、わずかな空間がありこのスペースに振動装置を取り付けられる。または、ドアの内張材の表側に取り付けることも可能である。
【0020】
それ以外にも平板であり、振動装置を取り付けられるわずかな空間が存在する場所であれば、振動装置を取り付けることによりフラットパネルスピーカとできる。車両室内では、ドア内張材の他、ピラー内張材、リヤシェルフカバー、インストルメントパネル、コンソールボックス、座席シート等に振動装置を設置し、フラットパネルスピーカとできる。車両以外にもフラットパネルスピーカとできる場所は多くあり、応用範囲が広い。
【0021】
このように平板に振動装置を取り付ければ、フラットパネルスピーカとすることができ、特にドアなどに取り付ければ、広い範囲から音が響き渡ることになり、音に包み込まれているような感じを受けることになる。もちろん、板状部材として利用できるのは、車両の内装材に限られない。スペースの関係上、従来設置できなかった場所にスピーカを取り付けることができ、また従来のスピーカにはない臨場感を感じることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。ねじの螺合によりジョイント部材と振動装置であるエキサイタとを結合しフラットパネルスピーカを形成した場合を図1に示す。(a)は、板状部材(内装材)上へ形成されたジョイント部材を示す。ジョイント部材上部には、雄ねじ21が形成されている。(b)は、エキサイタ1を示す。エキサイタ1の内部の中央下端には、雌ねじ22が形成されている。板状部材3にエキサイタ1を取付け、エキサイタ1の振動により板状部材3を振動させ音を発生するフラットパネルスピーカ11を形成した例を(c)に示す。エキサイタ1は、配線によって(図では省略されている)外部機器と電気的に結びつけられており、電気信号によりエキサイタ1が振動し、エキサイタ1とジョイント部材2で結びつけられた板状部材3が振動する。
【0023】
図2にエキサイタの実施例1を示す。このエキサイタ1は、ボイスコイル13を卷装したボビン部15およびボイスコイル13が挿入される磁気ギャップを形成した磁気回路部14を含む。磁気回路部14は、永久磁石とヨーク構造とを含む。ボビン部15は、駆動面16と連結され、磁気回路部14とボビン部15とは、インナーダンパ17で結合されている。またボイスコイル13は、配線18によって外部機器19と結ばれている。外部機器19からの電気信号は、配線18によりボイスコイル13へ伝達され、磁気回路部14とボイスコイル13とにより振動が起こり、ボビン部15を介して駆動面16に振動が伝達される。雌ねじ22によってエキサイタ1とジョイント部材2とを接続すると、この振動は、振動伝達部としての駆動面16と密着したジョイント部材2に伝達され、ジョイント部材2に伝達された振動は、板状部材3へと伝達される。なお図は、外磁型の磁気回路を構成しているが、内磁型の磁気回路を採用することもできる。
【0024】
図3にエキサイタの実施例2を示す。このエキサイタ30は、ジョイント部材2に対して可聴周波数帯域の振動を伝達する駆動面36と、ボビン35と、ボビン35に卷回されたコイル33と、磁石34とヨーク37と、ボビン35とヨーク37とを結合するインナーダンパ38とを有する。コイル33は、配線18により外部機器19と結ばれており、外部機器19からコイル33へ電気信号が伝達され、コイル33と磁石34との作用により振動が生じ、この振動は、ボビン35から駆動面36へと伝達され、振動伝達部としての駆動面36と接触設置されるジョイント部材2へと振動が伝達される。
【0025】
さらにエキサイタの実施例3を図4に示す。エキサイタ40は、コイル43と、コイル43に対し同軸に配置された磁石44と、磁石44がコイル43に対して軸方向運動が可能なように磁石を支持する手段(ダイヤフラム)45とを含む振動装置であり、外部機器19と配線18によって結ばれている。外部機器19からの音の電気信号は、配線18からコイル43へ流れ、コイルと磁石とが相互作用を起こす。この相互作用により、磁石組支持手段(ダイヤフラム)45により支持されている磁石44は、コイル43に対して軸方向の運動を起こす。この運動は、磁石支持手段であるダイヤフラム45と結合し、コイルを支持するキャリヤ46に伝達され、振動伝達部としてのキャリヤ46からジョイント部材2へと振動が伝達される。
【0026】
なお以上のエキサイタの実施例1ないし3においては、エキサイタの下端面に雌ねじ22が形成された例を示したが、この形状は後述するように雌ねじに限られない。またエキサイタを板状部材上へ直接接着する場合は、駆動面16,36またはキャリヤ46の振動は、板状部材へ直接伝達される。
【0027】
図1に示すようにジョイント部材2の上部の雄ねじ21は、エキサイタ1の内部中央下端の雌ねじ22と螺合するように形成されている。ジョイント部材2は、後述するように板状部材3へ直接射出成形により形成されており、板状部材と固着されている。エキサイタ1とジョイント部材2のねじ部の螺合により、エキサイタ1とジョイント部材2を結合する。エキサイタ1は、外部機器と配線によって結ばれており、外部機器からの電気信号によりエキサイタ1は振動し、ジョイント部材2を介して板状部材3へ、この振動が伝えられ、板状部材3の振動によって音が発生する。エキサイタ1から伝えられた振動が、板状部材3の平板全体に広がっていき、平板全体から音が発生することになる。ここから発生する音は指向性が弱いため、どの位置から聴いても音質の変化をあまり感じないという長所がある。ねじ式によれば、容易にジョイント部材とエキサイタを取り付けることができる。
【0028】
振動装置であるエキサイタ1と板状部材3とは、ジョイント部材(連結部材)2を介して結合されている。ジョイント部材2を、板状部材3に直接射出成形して形成する方法を図5に示す。(a)に示すように板状部材3の一部の面と協働してキャビティが形成されるように金型45を配置し、そこへ射出成形機44から溶融樹脂を射出することにより、金型45内キャビティを溶融樹脂で満たす。溶融樹脂が冷却・固化した後、金型45をはずせば、板状部材3上にジョイント部材(樹脂ブラケット)2が接着した状態で形成される(b)。その後、(c)に示すようにジョイント部材とエキサイタを結合する。図は、エキサイタとジョイント部材との結合がねじ部の螺合による場合を示している。
【0029】
次にエキサイタと振動装置との取付け形態の他の実施例を示す。図6にジョイント部材に形成された係止部と振動装置であるエキサイタに形成された被係止部との結合により固定するワンタッチ方式の実施形態を示す。本実施形態では、ジョイント部材52の上端に形成された係止部としての突起54と、エキサイタ51の下端に形成された被係止部としての突起53とが、かみ合う形態で結合する。(a)のようにジョイント部材52上方からエキサイタ51をジョイント部材52へはめ込む。(b)は、はめ込む途中を示す。エキサイタ51の下端の突起53は弾性変形をしながら、ジョイント部材52の上端の突起54内に押し込まれていく。そして、エキサイタ51をジョイント部材52へ密着するまで押し込むと、エキサイタの突起53とジョイント部材の突起54とがかみ合わさり、エキサイタ51とジョイント部材52とが固定される。ジョイント部材52へ固定されたエキサイタ51を取り外すため、(d)に示すようにジョイント部材52に突起穴55を設け、ここに治具56を挿入することにより、ジョイント部材52とエキサイタ51の突起のかみ合わせをはずせるようにしてもよい。
【0030】
クリップによる結合の実施形態を述べる。板状部材3とエキサイタ61とをクリップによるワンタッチ式で連結した実施形態を図7に示す。図7(a)は、クリップによるワンタッチ方式の正面図、(b)は側面図である。(c)〜(d)は、エキサイタ61とジョイント部材64とを留めるクリップ65,66,67の例である。クリップは、この他の形状を採用することもできる。板状部材3上のジョイント部材64は、直接射出成形により取り付けるか、あらかじめ成形されたものを接着剤などにより取り付けてもよい。
【0031】
本実施例は、クリップ65,66,67でエキサイタ61とジョイント部材64とを留める形態となっており、クリップを差し込むことによりワンタッチでジョイント部材64へエキサイタ61を取り付けることができる。エキサイタ61の下部はクリップ65,66,67で留められように平板63となっており、ジョイント部材64はクリップ65,66,67を差し込むスペース68を形成したものである。クリップ65,66,67で、エキサイタ61下部とジョイント部材64とを留める。また取り付けたエキサイタ61は、クリップ65,66,67をはずすことにより、ジョイント部材64からの取り外しができ、この形態をとれば、振動装置であるエキサイタ61の脱着が容易となる。この場合のエキサイタ61も外部機器と配線でつなぎ、電気信号によってエキサイタ61は振動を起こし、この振動がジョイント部材64を介して板状部材3へ伝えられることにより、板状部材3全体が振動を起こし、音を発生する。
【0032】
またエキサイタの平板への取付け形態としては、ジョイント部材を介して、平板に取り付けるのではなく、直接接着する形態もある。この形態として、接着剤によって貼り付ける形態、高温接着器による形態、溶融樹脂による形態がある。図8(a)は、板状部材(平板)3に接着剤71を塗り、振動装置としてのエキサイタ1を貼り付け設置する様子を示す。板状部材3の所定の位置へ接着剤71を塗布し、そこへ直接エキサイタ1を貼り付け固定する。この方法は、ジョイント部材としての樹脂ブラケットを使用しない方法であり、射出成形の必要がないため、素早くエキサイタ1と板状部材3とを連結できる。
【0033】
振動装置であるエキサイタを板状部材に直接貼るその他の方法として、高温接着器による形態を図8(b)に示す。高温接着器72に固形接着剤73を挿入し、高温で固形接着剤73を溶解させる。高温接着器72内部で溶解した接着剤は、高温接着器72先端の接着剤吐出口74から排出される。この溶解した接着剤を板状部材3に塗り、その上にエキサイタ1を置いて固定する。
【0034】
その他のエキサイタを板状部材に直接接着する形態として、溶融樹脂による形態もある。この場合、射出成形機から溶融樹脂を板状部材上の所定の位置に射出し、溶融樹脂が固化する前に、エキサイタを樹脂上へ設置する。樹脂が固化すれば、エキサイタが板状部材へ固定される。
【0035】
ジョイント部材を使う形態、接着剤等を使用する方法以外の板状部材へのエキサイタの取付け形態として、エキサイタを板状部材へ置いて直接射出成形を行い、樹脂で包み込んでエキサイタを取り付ける形態もある。この方法について図9で説明する。(a)に示すように、板状部材3の所定の場所へエキサイタ1を載せる。このときエキサイタ1を仮止めしておいてもよい。板状部材の一部の面と協働してキャビティを形成するようにして金型82をエキサイタ1に被せる。エキサイタ1には、外部機器との配線83がされているが、この配線83の一部も包み込むように金型82を置く。そして(b)に示すように金型82のキャビティ内に射出成形機81から射出された溶融樹脂は、エキサイタ1を包み込んで板状部材3とを固定する。エキサイタ1に接続されている配線83のうちエキサイタ近傍部分は樹脂内に包み込まれて固定される。溶融樹脂が冷却固化した後、金型82をはずせば、板状部材3にエキサイタ1が固定される。樹脂外に伸びた配線83を外部機器に接続し、電気信号にてエキサイタ1を振動させ、該エキサイタ1の振動によって、板状部材3が振動することにより音を発生する。
【0036】
以上のように、板状部材へのエキサイタの固定形態は、前述のようにジョイント部材とねじ式やクリップによるワンタッチ方式で固定する形態、直接板状部材へ接着する形態、樹脂で包み込んで板状部材と固定する形態などが考えられ、用途に合わせて選択することができる。そして今までスピーカを設置することのできなかったスペースのない所にも、板状の部材があればフラットパネルスピーカを形成することができ、従来にない広い範囲から包み込まれるような音を楽しむことができるようになる。
【0037】
前述の方法で、振動装置を設置しフラットパネルスピーカとできる場所を具体的に例示する。車両内部では、板状部材として内装材を使用し、フラットパネルスピーカとできる場所は、ドア、ピラー、リヤシェルフカバー、インストルメントパネル、コンソールボックス、座席シートがあげられる。
【0038】
図10のように自動車100のドア内張材122にエキサイタ1を取り付けることもできる。図10は、ドア内張材122を側面から見た図で、エキサイタ1を上部から見ている。また図11はドアの断面図である。ドア本体123の室内側には、ドア内張材122がはめ込まれており、このドア本体123とドア内張材122との間には空間があり、エキサイタ1を設置できる。したがってドア内張材122の裏面にエキサイタ1を取り付けることができる。ドア内張材122にジョイント部材2を直接射出成形により形成し、このジョイント部材2にエキサイタ1を取り付ける。そしてドア内張材122をドア本体123へ取り付ける。各ドア内張材122裏面にエキサイタ1を設置すれば、エキサイタ1の振動により、ドアから音が発生することになる。例えば4ドアの自動車においては、ドア内張材122全てにエキサイタ1を取り付ければ、どのドアからも音が発生することになり、臨場感あふれるものとなる。
【0039】
図12,13に他の実施形態として、自動車100のピラー136,137,138の内張材139,140,141に取り付ける場合を示す。図13は、ピラー部の断面図である(図には天井部104、ドア部123も描かれている)。ピラー内張材としてフロントピラー内張材139、センターピラー内張材140、リヤピラー内張材141が挙げられる。図13に示すように、ピラー136,137,138(車外側)には、車内側にピラー内張材139,140,141が取り付けられており、ピラー136,137,138とピラー内張材139,140,141との間にエキサイタ1を設置できる空間がある。したがってピラー内張材裏面にもエキサイタ1を取り付けることにより、ピラーをフラットパネルスピーカとすることができる。ピラー内張材139,140,141へのエキサイタ1の取付け方法は、前述の場合と同様で、内張材139,140,141へ直接射出成形によりジョイント部材2を形成し、ジョイント部材へエキサイタを取り付ける。エキサイタ1は、外部機器からの電気信号によって振動し、この振動がジョイント部材2を介して、ピラー内張材139,140,141へ伝えられ、ピラー内張材から音が発生する。
【0040】
また自動車100の後部座席145の後方のリヤシェルフカバー146内にエキサイタ1を取り付けることもできる。図14は自動車後部座席145周辺を示す。図15は、自動車100の後部の側面図である。後部座席145後方の後面ガラス147との間にあるリヤシェルフカバー146にエキサイタ1を取り付けることができる。図15に示すようにリヤシェルフカバー146の裏面には、空間があり、通常ここはトランクルームとなっているが、ここにエキサイタ1を取り付けられる。リヤシェルフカバー146へのエキサイタ1の取付けは、上述の場合と同様で、リヤシェルフカバー146にジョイント部材2を直接射出成形により形成し、ジョイント部材2にエキサイタ1を取り付ける。エキサイタ1の振動は、ジョイント部材2を介して、リヤシェルフカバー146へ伝わり、後部座席145後方から臨場感のある音を聴くことができる。
【0041】
自動車100の室内の様子を図16に示す。図17は、自動車100の側面図である。エキサイタ1は、車両内部の平板のあるところに取り付けることができる。運転席、助手席前方にインストルメントパネル151,152があるが、この内部には空間がありこの部分にエキサイタ1を取り付けることができる。このインストルメントパネル151,152へのエキサイタ1の取付け方法は上述と同様に行う。エキサイタ1を取り付けたインストルメントパネル151,152を設置すれば、運転席、助手席前方から、発生する音を楽しむことができる。
【0042】
また座席側部にあるコンソールボックス153にもエキサイタ1を取り付けることができる。図18は、コンソールボックス153内にエキサイタ1を取り付けた場合を示す。コンソールボックス153の収納部を開閉する蓋155の裏面にエキサイタ1を取り付けたり、側壁156の内面へ取り付けたりすることもできる。このようにすれば、コンソールボックス153の上部または側部から車内に音が響きわたることになる。
【0043】
図19に座席シート外皮材154の内面にエキサイタ1を取り付けた場合を示す。座席シート外皮材154の内面にもエキサイタ1を取り付けることでフラットパネルスピーカを形成することができる。このような場所へエキサイタ1を取り付ければ、座席シート154から発生する音を鑑賞することができる。エキサイタ1の取付け方法は、前述と同様である。
【0044】
以上の通り、車両内部において、前述のように多くの部分をフラットパネルスピーカとすることができる。これらのところにエキサイタを取り付けフラットパネルスピーカとすることで、前方、後方、側面などから音が響き渡り、音に包み込まれたような感じを受けることになる。エキサイタの取付けは、内装材裏側(内側)についてのみ述べたが、内装材表側(室内側)に取り付けることもできる。以上では、車両内部の内装材への振動装置の取付け形態について、ジョイント部材を内装材へ直接射出成形して、そのジョイント部材と振動装置とを接合する形態を説明したが、ジョイント部材を使用しない形態で取り付けてもよい。またフラットパネルスピーカとできる場所は、前述の場所に限定されない。従来スピーカを設置できなかった十分なスペースがない部分にエキサイタを取り付け、フラットパネルスピーカとすることにより、音を発生させることができる。前述の箇所すべてもしくは一部、あるいはそれ以外の箇所をフラットパネルスピーカにすることにより、あらゆる方向から音を聴くことになり、音に包まれて臨場感を楽しむことができる。
【0045】
以上では、フラットパネルスピーカを形成する板状部材として、車両の内装材の場合の実施例を示したが、板状部材として利用できるものは、車両の内装材に限られない。平板状のものを板状部材として、振動装置を取り付け、フラットパネルスピーカとできる。振動装置は、ジョイント部材を用いて取り付ける構造とし、ジョイント部材と振動装置との結合を、前述のねじ、係止部、クリップのどの形態を採用してもよい。またはジョイント部材を使用しない形態でもよい。さらに振動装置を包含して射出成形により固定する形態でも良い。このようにして形成するフラットパネルスピーカは、狭いスペースにも設置が可能であり、従来設置できなかった場所へ設置することにより、音楽などを楽しめるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキサイタとジョイント部材と板状部材との連結を示す図。
【図2】エキサイタ内部の実施例1の概略図。
【図3】エキサイタ内部の実施例2の概略図。
【図4】エキサイタ内部の実施例3の概略図。
【図5】板状部材上への直接射出成形でジョイント部材を形成する様子を示す図。
【図6】係止部と被係止部との結合によるワンタッチ方式の実施形態を示す図。
【図7】クリップによるワンタッチ方式の実施形態を示す図。
【図8】板状部材へエキサイタを直接接着する様子を示す図。
【図9】エキサイタを内包して直接射出成形する様子を示す図。
【図10】自動車ドアへのエキサイタの取付けを示す図。
【図11】自動車ドアの断面図。
【図12】エキサイタを取り付ける自動車ピラーを示す図。
【図13】自動車ピラーの断面図。
【図14】エキサイタを取り付けるリヤシェルフカバーを示す図。
【図15】リヤシェルフカバーへのエキサイタの取付けを示す図。
【図16】エキサイタを取り付ける自動車室内のインストルメントパネル、コンソールボックス、座席シートを示す図。
【図17】自動車前部の側面図
【図18】コンソールボックス内へのエキサイタの取付けを示す図。
【図19】座席シートへのエキサイタの取付けを示す図。
【符号の説明】
1,30,40 エキサイタ
2 ジョイント部材(連結部材)
3 板状部材(平板)
21 雄ねじ部
22 雌ねじ部
45 金型
52 ジョイント部材(連結部材)
Claims (9)
- 音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、前記振動装置の振動を前記ジョイント部材を介して前記板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、前記ジョイント部材は、固着面とは反対側に突出する雄ねじ部を一体に備え、前記振動装置はその雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、これら雄ねじ部と雌ねじ部が螺合されることにより前記振動装置が前記ジョイント部材を介して板状部材に固定されていることを特徴とするスピーカ装置。
- 音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、前記振動装置の振動を前記ジョイント部材を介して前記板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、前記ジョイント部材と前記振動装置の連結構造として、ジョイント部材に形成された係止部と振動装置に形成された被係止部とを結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置。
- 前記係止部は、ジョイント部材の一部に形成された弾性変形する突起であり、前記被係止部は、振動装置に形成された弾性変形する突起であり、これらの突起により結合することを特徴とする請求項2に記載のスピーカ装置。
- 音の電気信号に応じて振動する振動装置と、音を発生する板状部材と、それら振動装置と板状部材とを機械的に連結するジョイント部材とを含み、前記振動装置の振動を前記ジョイント部材を介して前記板状部材に伝えることにより音を発生する面状のスピーカ装置であって、前記ジョイント部材と前記振動装置の連結構造として、弾性変形するクリップを使用し、ジョイント部材に設けた差込口と振動装置下部の板状部分とを前記クリップで結合させて固定することを特徴とするスピーカ装置。
- 前記ジョイント部材は、前記板状部材の一部の面と協働してキャビティが形成されるように配置された金型の該キャビティに樹脂が射出されることにより、前記板状部材上に一体に接着形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスピーカ装置。
- 音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、接着剤により前記振動装置を直接前記板状部材に固定することにより形成するスピーカ装置であって、前記振動装置の振動が、前記板状部材へ伝えられることにより音を発生する面状のスピーカ装置。
- 前記接着剤は、固形接着剤を高温で溶融する高温接着器によって溶融され、前記高温接着器の先端ノズルから排出されたものであって、前記接着剤で前記振動装置を前記板状部材に接着した請求項6に記載のスピーカ装置。
- 前記接着剤として、溶融樹脂を使用したものであり、前記溶融樹脂は射出成形機にて溶融され、前記射出成形機の先端から射出されたものであり、前記接着剤で前記振動装置を前記板状部材に接着した請求項6に記載のスピーカ装置。
- 音の電気信号に応じて自ら振動する振動装置と、音を発生する板状部材とからなり、前記振動装置を前記板状部材上に配置し、その振動装置を含み前記板状部材の一部の面と協働してキャビティが形成されるように配置された金型の該キャビティに樹脂が射出されることにより、前記板状部材上に前記振動装置が前記樹脂と一体に接着成形され、前記振動装置の振動が前記板状部材に伝えられることにより音を発生するスピーカ装置。
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Cited By (4)
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JP2021029005A (ja) * | 2019-08-09 | 2021-02-25 | アルパイン株式会社 | 音響用の加振装置及び車載音響装置 |
US20210188089A1 (en) * | 2019-12-20 | 2021-06-24 | Hyundai Mobis Co., Ltd. | Instrument cluster |
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-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003183433A patent/JP2005020462A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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