JP2005020295A - トランシーバ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、送信すべき情報に基づく電界の誘起および受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、電界伝達媒体を介して受信する電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、一定の振幅を有する信号である基準信号を発生し、この基準信号および前記電界検出手段で変換した電気信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界を伝達する電界伝達媒体に誘起する電界を用いて情報の送受信を行うトランシーバに関し、より具体的には、人間の身体に装着可能なウェアラブルコンピュータを用いたデータ通信において使用されるトランシーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末の小型化および高性能化により、生体に装着可能なウェアラブルコンピュータが注目されてきている。
【0003】
従来、このようなウェアラブルコンピュータ間のデータ通信として、コンピュータにトランシーバを接続し、このトランシーバが誘起する電界を、電界伝達媒体である生体の内部を伝達することによってデータの送受信を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図9は、従来のトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ5は、信号の入出力を行うI/O回路501を介してウェアラブルコンピュータ7に接続されるとともに、送受信電極505が絶縁体506を介して生体8に近接して設けられている。ウェアラブルコンピュータ7から送信される情報(データ)は、送信回路502において、発振器503で発生する交流信号を搬送波として変調回路504で変調される。この変調された変調信号は、送受信電極505から絶縁体506を介して生体8に電界を誘起し、この電界が生体8内部を伝達して生体8の他の部位に設けられたトランシーバ5や、生体8からの接触によって電気的に接続されるトランシーバ5にウェアラブルコンピュータ7から送信される情報を伝達する。
【0005】
トランシーバ5を介して伝達されてくる電界を別のトランシーバ5が受信する際には、絶縁体506を介して送受信電極505で受信した電界を電界検出光学部507で電気信号に変換し、信号処理回路508に供給する。信号処理回路508は、電界検出光学部507からの電気信号に対してフィルタリングや増幅等の信号処理を施す。信号処理の後、さらにデータの復調および波形整形が復調回路509および波形整形回路510でそれぞれ行われ、これら一連の処理が施された信号がウェアラブルコンピュータ7の受信データとしてI/O回路501からウェアラブルコンピュータ7に送信される。
【0006】
このように、ウェアラブルコンピュータ7間のデータ通信に使用されるトランシーバ5は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体8に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、情報を受信する際には、生体8に誘起された電界を用いてトランシーバ5が信号を受信する。
【0007】
図10は、ウェアラブルコンピュータ7を生体8としての人間に装着して使用する場合の一例を示す説明図である。同図に示すウェアラブルコンピュータ7−1、7−2、および7−3は、それぞれに対応して接続されるトランシーバ5−1、5−2、および5−3を介して生体8の腕、肩、胴体などに装着されて互いにデータの送受信を行う。さらに、生体8の手足の先端が、外部機器である外部端末10にケーブル20を介して接続されるトランシーバ5’−1や5’−2に接触する場合には、ウェアラブルコンピュータ7−1、7−2、および7−3と外部端末10との間でデータの送受信を行うことができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−352298号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したトランシーバ5において、AC電源を用いずに駆動する送信回路502は、図11に示すように大地グランド51から離れており、送信回路のグランド41と大地グランド51間には浮遊容量43が発生する。また、生体8と大地グランド51間にも浮遊容量53が存在し、これら二つの浮遊容量(を有する仮想的コンデンサ)は、変調回路504から見て、見かけ上直列に接続されている。
【0010】
このため、送信回路502と送信回路のグランド41間の電圧Vsは、二つの浮遊容量43および53に分割して印加される。したがって、生体8に印加される電圧Vbは、浮遊容量43および53の値をそれぞれCgおよびCbとおくと、
【数1】
と表される。ここで、jは虚数単位(−1)1/2 、ωは印加電圧の角周波数を表している。
【0011】
AC電源を利用する場合には、浮遊容量43(Cg)を無限大とみなすことができるので、式(1)からも明らかなようにVb=Vsとなり、信号は減衰することなく生体8に印加される。他方、AC電源を利用しない場合には、式(1)よりVb<Vsとなるため、生体8に印加される信号の印加電圧が減少するという問題があった。
【0012】
図12は、このような従来技術の問題点を解決し得るトランシーバの一構成例を示すブロック図である。同図においては、トランシーバ6から生体8を介してデータを送信するときの状態を示しており、送信回路602と送受信電極605との間に、インダクタやコンデンサ等の複数の回路素子から構成され、リアクタンスの値が可変である可変リアクタンス部611が挿入されている。
【0013】
また、トランシーバ6には、振幅モニタ部621と制御信号発生部631を用いて負帰還回路が構成されている。このとき、振幅モニタ部621では、送信回路602から出力される基準信号と信号処理回路608から出力される信号との差分を抽出し、その抽出結果を制御信号発生部631へ送信する。制御信号発生部631では、振幅モニタ部621からの出力信号に基づいて、可変リアクタンス部611のリアクタンスを制御するための制御信号を発生する。
【0014】
このトランシーバ6に対して、ウェアラブルコンピュータ7から送信され、I/O回路601から出力されたデータは、発振器603から発生する交流信号を搬送波として変調回路604で変調された後、可変リアクタンス部611から送受信電極605に達し、絶縁体606を介して生体8に誘起される電界を介して伝達される。
【0015】
図13に示すように、可変リアクタンス部611、浮遊容量43(Cg)、および生体と大地グランド間に生じる浮遊容量53(Cb)は変調回路604から見て直列に接続されているので、生体8に印加される電圧Vb は、
【数2】
と表される。ここでXは 、可変リアクタンス部611が有するインピーダンスの虚数成分であるリアクタンス値である。この式(2)より、リアクタンスXが、
【数3】
を満たすときにVb=Vsとなり、生体8に印加される電圧Vbは減衰しないで済むことがわかる。ここで、fは発振器603の発振周波数を、πは円周率をそれぞれ表している。
【0016】
このように、トランシーバ6では、式(3)のリアクタンスXを可変とすることにより、可変リアクタンス部611と浮遊容量43が直列共振を生じるように適宜制御を行い、生体8に印加される電圧Vbの減少を防止して通信品質の向上を図ることが可能となる。
【0017】
ところで、トランシーバ6では、如何なる変調方式にも適用できるように、送信回路602の出力電圧Vsと生体8に印加されている電圧Vbの瞬時値を比較しているが、この比較方法には、回路内で発生する遅延や信号歪に弱いという問題があった。このため、信号の遅延や波形の歪なく処理を行うには、振幅モニタ部621だけでなく、信号処理回路608内の増幅器等に広帯域性や高い線形性が要求され、それらを構成するためには高価な部品が必要であった。
【0018】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電界伝達媒体に印加する電圧の変化を防止して、通信品質の向上を図ることのできる安価なトランシーバを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、一定の振幅を有する信号である基準信号を発生し、この基準信号および前記電界検出手段で変換した電気信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0020】
請求項2記載の発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、一定の振幅を有する信号である基準信号を発生し、この基準信号および前記電界検出手段で変換した電気信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0021】
請求項3記載の発明は、前記制御手段は、前記電界検出手段で変換した電気信号の振幅を検出する検波器と、この検波器の出力信号の高調波成分を除去するフィルタと、前記基準信号を発生する固定電圧源と、この固定電圧源で発生する基準信号と前記フィルタの出力信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、この差動増幅器からの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する第1の積分器とを有することを要旨とする。
【0022】
請求項4記載の発明は、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0023】
請求項5記載の発明は、前記制御手段は、前記基準信号を調整するための制御信号を発生する第2の積分器をさらに有することを要旨とする。
【0024】
請求項6記載の発明は、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続し、前記基準信号を調整するときには前記共振手段を介さずに前記送信手段と前記電界検出手段を接続し、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには接続を行わない第1の接続手段と、前記情報の送信を行うとき並びに前記基準信号を調整するときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、前記基準信号を調整するときには前記送信手段と前記電界検出手段を接続する一方で、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段と、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記差動増幅器と前記第1の積分器とを接続するとともに前記固定電圧源と前記第2の積分器を接続する一方で、前記基準信号を調整するときには前記差動増幅器と前記第2の積分器を接続する第4の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
なお、以後の説明においては、ウェアラブルコンピュータがトランシーバを介して生体に電界を誘起してデータを送信する場合を「データ送信時」とし、生体に誘起された電界から検出されるデータを、トランシーバを介してウェアラブルコンピュータが受信する場合を「データ受信時」とする。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ1は、ウェアラブルコンピュータ7から受信するデータ(情報)を出力するとともに、電界伝達媒体である生体8を介して受信した信号を受け取るI/O回路101、I/O回路101から出力されたデータ(情報)を変調して送信する送信回路102、電界伝達媒体である生体8に電界を誘起するために導電性部材からなる送受信電極105、および生体8に電流が流れるのを防止するとともに送受信電極105による生体8の金属アレルギの危険性を除去するために送受信電極105と生体8の間に配置される絶縁体106を有する。このうち、送信手段としての送信回路102は、所定の周波数の交流信号を発生する発振器103と、発振器103で発生した交流信号を搬送波としてI/O回路101からの信号(データ)を変調する変調回路104とから構成される。発振器103から発生する交流信号の周波数は、10kHz(キロヘルツ)〜100MHz(メガヘルツ)程度の値が想定されるが、10MHz程度であればより好ましい。しかしながら、これはあくまでも一例であり、例えば100MHzより大きな高周波数、さらには3GHz(ギガヘルツ)よりも大きな超高周波数を発生させることも可能である。ここで、1kHz=103Hz、1MHz=106Hz、1GHz=109Hzである。
【0028】
送信回路102と送受信電極105との間には、共振手段である可変リアクタンス部111が設けられている。この可変リアクタンス部111は、インダクタ(コイル)やコンデンサ等の複数の回路素子を接続して構成される回路網であり、浮遊容量Cgが変化しても発振周波数fにおいて浮遊容量CgとリアクタンスXの直列共振状態を保つようにしている。
【0029】
可変リアクタンス部111と送信回路102の間には、スイッチSW11(第1の接続手段)が設けられており、データ送信時とデータ受信時で、端子間の接続形態が変わる。具体的には、図1に示すデータ送信時では、二つの端子11a−11b間が接続される一方、データ受信時には、生体8から送られてくる信号が送信回路102に混入するのを防止するために端子間の接続を切断する。
【0030】
なお、送受信電極105を、送信用電極および受信用電極に分割して設けることも勿論可能である。その場合には、絶縁体もそれぞれの電極に対応して二つ設けられる。
【0031】
トランシーバ1は、以上の構成に加えて、絶縁体106および送受信電極105を介して生体8から受信する電界を光学的に検出し、電気信号に変換する電界検出光学部107と、低雑音増幅、雑音除去、および波形整形等の処理を行う信号処理回路108とを有し、これらが電界検出手段を構成している。なお、電界検出手段が、少なくとも電界検出光学部と信号処理回路を用いて構成されている点は、後述する実施形態においても同様である。
【0032】
電界検出光学部107は、例えばレーザ光と電気光学結晶を用いた電気光学的手法により電界を検出するものが想定される。この場合の電界検出光学部107は、レーザ光源を構成するレーザダイオード、LiNbO3やLiTaO3等の電気光学結晶(EO結晶:Electro Optic 結晶)から構成され、受信した電界強度に応じて複屈折率が変化する電気光学素子、この電気光学素子を通過して偏光状態が変化したレーザ光の偏光状態を調整する波長板、および波長板を通過したレーザ光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードを少なくとも用いることによって構成される。
【0033】
信号処理回路108は、電界検出光学部107と接続される一方で、スイッチSW12(第2の接続手段)に接続される。このスイッチSW12は、データ受信時には、端子12bと端子12cが接続される(図示せず)。このとき、信号処理回路108から出力される信号は、復調回路109(復調手段)で復調され、波形整形回路110で波形の整形が行われてI/O回路101に達し、ウェアラブルコンピュータ7にデータが送られる。これに対して、データ送信時、スイッチSW12では、図1に示すように端子12a−12c間が接続される。
【0034】
本実施形態におけるトランシーバ1は、以上説明した構成に加えて、データ送信時に、信号処理回路108から出力される信号と内部で発生する基準信号との差分を抽出する振幅モニタ部121と、振幅モニタ部121からの出力信号に基づいて、可変リアクタンス部111のリアクタンスXを制御するための制御信号を発生する制御信号発生部としての積分器131(第1の積分器)とを有する。
【0035】
このうち、振幅モニタ部121は、信号処理回路108からの信号の振幅を検出するためにダイオードと電気抵抗等を用いて構成される検波器122、検波器122の出力信号の高調波成分を除去して平滑化を行うフィルタ123、一定の基準信号を発生する固定電圧源124、フィルタ123の出力信号と基準信号の差を取り、この差を増幅する差動増幅器125から構成される。
【0036】
固定電圧源124から出力される基準信号は、送信回路102の出力電圧Vsと生体8に印加される電圧Vbが等しいときにフィルタ123に出力される信号の振幅と等しくなるように予め調整されているものとする。
【0037】
積分器131は、振幅モニタ部121(内の差動増幅器125)から送られてくる出力信号を積分することにより、可変リアクタンス部111のリアクタンスXを制御する制御信号を発生する。より具体的には、送信回路のグランド41と大地グランド51の間に発生する浮遊容量43(Cg)の変化に伴って変化した分を可変リアクタンス部111への制御信号によって補償することにより、発振周波数fで送信回路のグランド41と大地グランド51の間に発生する浮遊容量43(Cg)とリアクタンス値Xの直列共振状態を保持できる。
【0038】
これら振幅モニタ部121と積分器131が、データ送信時に負帰還回路を構成することにより、可変リアクタンス部111(共振手段)が有する特性としてのリアクタンスXを制御する制御手段をなしている。
【0039】
なお、スイッチSW11およびSW12の各々の端子間の接続は連動して切り替わる。図1では、この切替を制御する切替制御手段として制御回路141をI/O回路101に接続することにより、制御信号を各スイッチに出力する構成を取る場合を示している。同図において、Aの丸印で記載されている箇所同士は配線によって接続していることを示している。制御回路141から発せられるスイッチ切替のための制御信号は、ウェアラブルコンピュータ7から送信するようにしてもよいし、トランシーバ1に入力手段を設けてこの入力手段から送信するようにしてもよいが、接続切替手段としての各スイッチおよび制御回路の構成がここで説明したものに限られるわけでない。
【0040】
また、振幅モニタ部121や、その中に設けられる検波器122の具体的な構成が、必ずしも図1に示したものに限定されるわけでないことも勿論である。
【0041】
以上の構成を有するトランシーバ1の作用について説明する。
【0042】
図8は、信号処理回路108から出力される信号に基づいて積分器131から制御信号が発生するまでの各構成ユニットの出力信号の波形を示す図である。
【0043】
このうち、図8(a)は、浮遊容量43(Cg)が変化して生体8に印加されている電圧Vbの振幅が瞬間的に小さくなった場合(波形61)について、各構成ユニットから出力される信号波形を示すものである。この場合、検波器122で正方向の成分のみ取り出した後(波形62)、フィルタ123で高調波成分が平滑化された信号(波形63)が差動増幅器125に入力される。フィルタ123の出力信号は、負の入力信号として差動増幅器125に入力されるので、固定電圧源124からの一定信号との差分を取った後の差動増幅器125からの出力信号(波形64)は、電圧Vbの振幅が小さくなった時点を正の出力とする信号波形となる。
【0044】
積分器131では、差動増幅器125の出力信号がゼロになるまで、すなわち送信回路102の出力電圧と生体8に印加される電圧が等しくなるまで制御信号が増加し続け(波形65)、この結果、可変リアクタンス部111のリアクタンスXが最適な値をとるように制御される。
【0045】
図8(b)は、浮遊容量43(Cg)が変化して生体8に印加されている電圧Vbの振幅が大きくなった場合(波形71)について、各構成ユニットから出力される信号波形を示すものである。この場合、検波器122で正方向の成分のみ取り出した後(波形72)、フィルタ123で高調波成分が平滑化された信号(波形73)が差動増幅器125に入力される。フィルタ123の出力信号は、負の入力信号として差動増幅器125に入力されるので、固定電圧源124からの一定信号との差分を取った後の差動増幅器125からの出力信号(波形74)は、電圧Vbの振幅が大きくなった時点を負の出力とする信号波形となる。
【0046】
積分器131では差動増幅器125の出力信号がゼロになるまで、すなわち送信回路102の出力電圧と生体8に印加される電圧が等しくなるまで制御信号が減少し続け(波形75)、この結果、可変リアクタンス部111のリアクタンスXが最適な値をとるように制御される。
【0047】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、振幅値のみを振幅モニタ部内に設けられる検波器で検出すればよいので、信号の遅延が問題になることはなく、波形の歪に対する要求精度も緩和されることになる。
【0048】
したがって、このような非同期検波を用いることにより、振幅モニタ部および信号処理回路に比較的安価な部品を使用してトランシーバを構成することが可能となる。
【0049】
ちなみに、本実施形態の非同期検波を用いた制御を実行することができる方式としては、例えば、PSK(Phase Shift Keying)やFSK(Frequency Shift Keying)等の方式を想定することができる。この点は、本発明の全ての実施形態に共通する事項である。
【0050】
また、本実施形態に係るトランシーバの具体的な利用形態として、図10に示した従来技術と同様の利用形態が想定されることはいうまでもない。この点についても、本発明の全ての実施形態に共通である。
【0051】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るトランシーバは、送信回路と送受信電極の間に設けられるリアクタンス部のリアクタンスXを一定とし、その代わりに、発振器の発振周波数fを可変として、生体8に印加される電圧の変化を防止するものである。
【0052】
上述した式(2)からも明らかなように、浮遊容量43(Cg)の変化に応じて変化する生体8への印加電圧Vbを送信回路からの出力電圧Vsに等しくするには、前述した実施形態のようにリアクタンス部が有するリアクタンスを可変とする代わりに、発振器から発生する交流信号の周波数fを変化させることによっても実現することができる。
【0053】
図2は、以上の特徴を備えた本実施形態に係るトランシーバの構成(データ通信時)を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ2では、一定のリアクタンスXを有するリアクタンス部211が、送信回路202と送受信電極205の間に設けられる一方で、発振する交流信号の周波数fを変更可能な周波数可変発振器203が、変調回路204に接続して設けられる。
【0054】
同図に示すトランシーバ2では、積分器231(第1の積分器)が振幅モニタ部221と発振周波数fを変更可能な周波数可変発振器203との間に設けられ、この積分器231からの制御信号によって周波数可変発振器203から発振される交流信号の発振周波数fを制御する一方、リアクタンス部211が有するリアクタンスは一定値をとることにより、生体8に印加される電圧の変化を防止する。
【0055】
差動増幅器225には、この他に固定電圧源224から一定値を取る基準信号が入力され、この基準信号とフィルタ223からの出力信号の差分が抽出され、積分器231に出力される。なお、本実施形態においても、固定電圧源224から出力される基準信号は、送信回路202の出力電圧Vsと生体8に印加される電圧Vbが等しいときにフィルタ223に出力される信号の振幅と等しくなるように予め調整されているものとする。
【0056】
積分器231では、振幅モニタ部221からの出力信号を積分し、周波数可変発振器203への制御信号を出力する。これらの振幅モニタ部221と積分器231が制御手段をなしていることはいうまでもない。
【0057】
この結果、浮遊容量43の変化に伴って生体8への印加電圧Vbの振幅が変化したとき、信号処理回路208から出力される信号に基づいて振幅モニタ部221の各構成ユニットを経由し、積分器231から周波数可変発振器203に制御信号が出力されるまでの各構成ユニットにおける信号波形は、図8に示したものと本質的に同じになる。ただし本実施形態においては、積分器231で発生する制御信号が周波数可変発振器203に出力され、リアクタンス部211と直列共振を起こす周波数fに変更されることはいうまでもない(式(3)を参照)。
【0058】
図2に示すデータ送信時の具体的なスイッチの接続状態は、スイッチSW21(第1の接続手段)が端子21a−21b間、スイッチSW22(第2の接続手段)が端子22a−22c間の接続となる。
【0059】
データ受信時については図示しないが、スイッチSW21の端子21a−21b間の接続が切断される一方で、スイッチSW22の接続が端子22b−22c間の接続に切り替わる。これら二つのスイッチの切替が、制御回路241からの切替制御信号を通じて行われる点については、第1の実施形態と同じである。
【0060】
上述した以外のトランシーバ2の構成および作用は、第1の実施形態と同じである。このため、図2では、トランシーバ2が具備する部位に対応する部位の符号については、下2桁を図1の符号と揃えて記載してある。
【0061】
以上説明した本発明の第2の実施形態が、上記第1の実施形態と同じ効果を奏することはいうまでもない。
【0062】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るトランシーバは、振幅モニタ部内に設けられる固定電圧源から出力される基準信号を自動的に調整する機能を有することを特徴とする。
【0063】
図3は、本実施形態に係るトランシーバの基準信号調整時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ3は、振幅モニタ部321の詳細な構成、基準信号調整時に変調回路304と電界検出光学部307を可変リアクタンス部311を介さずに直接的に接続するための配線、およびこの配線に伴う新たなスイッチSW33(第3の接続手段)が設けられている点を除けば、上記第1の実施形態と同様である。すなわち、基準信号調整時には、スイッチSW33の端子33aと端子33bを接続することで、変調回路304と電界検出光学部307を直接的に接続し、変調回路304の出力電圧Vsを減衰させずに電界検出光学部307に印加することが可能となる。このときフィルタ323から出力される電気信号の大きさを基準として用いれば、可変リアクタンス部311のリアクタンス値を制御する際に、変調回路304の出力電圧Vsと生体8に印加される電圧Vbが等しくなるようにリアクタンス値を制御できる。この基準信号調整時において、スイッチSW31(第1の接続手段)では、端子31a−31b間が接続されている。また、スイッチSW32(第2の接続手段)は、端子32a−32c間が接続されている。
【0064】
振幅モニタ部321には、検波器322、フィルタ323、固定電圧源324、差動増幅器325に加えて、差動増幅器325と積分器331(第1の積分器)の間に設けられるスイッチSW34、このスイッチSW34と固定電圧源324の間に設けられるスイッチSW35、およびスイッチSW35と差動増幅器325の間に設けられる積分器326(第2の積分器)が設けられる。
【0065】
振幅モニタ部321に設けられる二つのスイッチSW34およびSW35は、全体で第4の接続手段を構成しており、図3に示す基準信号調整時には、スイッチSW34では端子34b−34c間が接続されるとともに、スイッチSW35では端子35a−35c間が接続される。この結果、差動増幅器325からの出力信号は積分器326で積分される。その後、積分器326からは、フィルタ323からの出力信号と等しくなるような制御信号が出力され、最終的に差動増幅器325からの出力信号がゼロとなるような調整が行われる。
【0066】
次に、基準信号調整後のデータ送受信時について説明する。
【0067】
図4は、基準信号調整後のデータ送信時のスイッチの接続状態を示すブロック図である。同図に示す場合、スイッチSW31では、送信回路302からの出力を可変リアクタンス部311を介して生体8へ印加するように端子31b−31c間が接続される。スイッチSW32は、基準信号調整時と同様に振幅モニタ部321側に接続されて負帰還回路を構成する(端子32a−32c間の接続)。スイッチSW33は、生体8からの信号を受信するために送受信電極305側に接続する(端子33b−33c間の接続)。スイッチSW34は、差動増幅器325からの出力信号を積分して可変リアクタンス部311のリアクタンスXを制御するために積分器331側に接続する(端子34a−34c間の接続)。スイッチSW35は、積分器326と固定電圧源324を接続することにより(端子35b−35c間の接続)、基準信号を調整時の値に一定に保つ。
【0068】
そして、浮遊容量43の変化に伴って生体8への印加電圧Vbの振幅が変化したときには、積分器331からの制御信号によって可変リアクタンス部311(共振手段)の特性であるリアクタンスXが制御されることにより、生体8に印加される電圧の変化を防止する。このときに、信号処理回路308から振幅モニタ部321を経由して積分器331に至るまでに各構成ユニットから出力される出力信号の波形が、それぞれ図8に示すものと本質的に同じであることはいうまでもない。
【0069】
図5は、基準信号調整後のデータ受信時のスイッチの接続状態を示すブロック図である。同図に示すように、スイッチSW31では、送信回路302への逆流を防止するために、端子間の接続を切断しておく。スイッチSW32では、信号処理回路308から出力される信号を復調回路309に出力するように端子32b−32c間を接続する。このデータ受信時において、振幅モニタ部321は回路的に意味をなさないので、スイッチSW34およびSW35の接続は任意である。
【0070】
なお、各スイッチの接続が、基準信号調整時、データ送信時、およびデータ受信時に応じた制御回路341からの切替制御信号によって連動して切り替えられる点については、上述した二つの実施形態と同様である。
【0071】
また、上述した以外のトランシーバ3の構成および作用は、上記二つの実施形態のトランシーバと同様なので、各部位の符号は、トランシーバ1または2の対応部位と下2桁が同じになるように付与している。
【0072】
以上説明した本発明の第3の実施形態が、第1および第2の実施形態と同様の効果を有するのは勿論である。加えて本実施形態によれば、振幅モニタ部321内に設けられる積分器326を用いて基準信号を自動的に調整することにより、状況に応じて最適な基準信号を得るように設定し、さらに安定した生体8への電圧の印加を行うことができる。
【0073】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るトランシーバは、送信回路内に設けられる発振器から出力される交流信号の発振周波数fを可変とする一方で、リアクタンス部が有するリアクタンスXを一定とし、振幅モニタ部内に設けられる固定電圧源から出力される基準信号を自動的に調整する機能を有するものである。
【0074】
図6は、本実施形態のトランシーバの基準信号調整時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ4において、振幅モニタ部421を構成する構成ユニットおよびリアクタンス部411を介さずに送信回路402と電界検出光学部407を直接的に接続するための配線を施す点は、第3の実施形態と同じである(図3を参照)。また、スイッチSW41(第1の接続手段)、SW42(第2の接続手段)、SW43(第3の接続手段)、SW44およびSW45(第4の接続手段)の各々に設けられる端子にそれぞれ付される符号は、第3の実施形態の各スイッチの端子に付される符号と下二桁(数+アルファベット)を揃えて記載してある。
【0075】
上記各実施形態と同様にして、制御回路441により切替が行われる各スイッチの接続状態を説明する。送信回路402からの出力信号をリアクタンス部411を介さずに直接電界検出光学部407に出力するために、スイッチSW41では端子41a−41b間を接続するとともに、スイッチSW43では端子43a−43b間を接続する。スイッチSW42では、信号処理回路408からの出力を振幅モニタ部421へ送るために端子42a−42c間を接続する。スイッチSW44およびSW45は、差動増幅器425からの出力を積分器426(第2の積分器)へ出力するために、それぞれ端子44b−44c間および端子45a−45c間を接続する。
【0076】
以上の接続に基づいて、差動増幅器425からの出力信号をゼロとするような制御信号が積分器426(第2の積分器)から出力され、基準信号が調整される。
【0077】
図7は、基準信号調整後のトランシーバ4のデータ送信時におけるスイッチの接続状態を示すブロック図である。同図における各スイッチの接続状況は次の通りである。スイッチSW41は、送信回路402からの出力をリアクタンス部411に送信するために、端子41b−41c間を接続する。スイッチSW43は、送受信電極405から信号を受信するために、端子43b−43c間を接続する。スイッチSW42は基準信号調整時と同様である(端子42a−42c間の接続)。スイッチSW44は、差動増幅器425からの出力を積分器431へ送るために端子44a−44c間の接続とする。スイッチSW45は、積分器426と固定電圧源424を接続することにより(端子45b−45c間の接続)、基準信号を調整時の値に一定に保つ。
【0078】
そして、振幅モニタ部421と発振周波数fを変更可能な周波数可変発振器403の間に設けられる積分器431(第1の積分器)からの制御信号によって周波数可変発振器403から出力される交流信号の発振周波数fを制御する一方、リアクタンス部411が有するリアクタンスは一定値をとることにより、生体8に印加される電圧の変化を防止する。
【0079】
本実施形態においても、浮遊容量43の変化に伴って生体8への印加電圧Vbの瞬時値が変化したときに、信号処理回路408から振幅モニタ部421を経由して積分器431に至るまでに各構成ユニットから出力される出力信号の波形は、図8にそれぞれ示されるものと同様である。
【0080】
データ受信時に、逆流防止のためにスイッチSW41の端子間の接続を切断することも上記実施形態と同様である(図示せず)。このデータ受信時では、スイッチSW42およびSW43は、生体8に誘起された電界を電気信号に変換後、受信データとしてウェアラブルコンピュータ7に送信するために、それぞれ端子43b−43c間および端子42b−42c間が接続される.。この場合、振幅モニタ部421は回路的に意味を持たないので、スイッチSW44およびSW45の接続は任意である。
【0081】
上述した以外のトランシーバ4の構成および作用は、他の実施形態と同じなので、他のトランシーバと対応する部位には、下二桁が同じ符号を付してある。
【0082】
以上説明した本発明の第4の実施形態が、上述した実施形態、特に第3の実施形態と同じ効果を奏するものであることはいうまでもない。
【0083】
(その他の実施形態)
ところで、本発明は、上述した実施の形態においてのみ特有の効果を奏するものと理解されるべきではない。
【0084】
例えば、各実施形態で説明した振幅モニタ部に、信号処理回路から出力される信号を増幅する増幅器を設け、この増幅器で増幅した信号を検波器に出力するような構成にしてもよい。この増幅器の増幅率(利得)は、既に調整しておいてもよいし、増幅率を可変とし、トランシーバに増幅率を自動的に調整する機能を付加することも可能である。
【0085】
また、本発明のトランシーバに具備される電界検出光学部を、導線で短絡された2枚の電極板とレーザ光と磁気光学結晶とを用いて構成することも可能である。
【0086】
さらに、上述した実施の形態では、電界伝達媒体として生体を例に取り説明を行ったが、本発明に係るトランシーバの送受信時にデータに基づく電界を生じて伝達する電界伝達媒体は、必ずしも生体に限定されるわけではない。
【0087】
このように、本発明は上記実施形態と同様の効果を奏する様々な実施の形態等を含みうるものである。
【0088】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、電界伝達媒体に印加する電圧の変化を防止して、通信品質の向上を図ることのできる安価なトランシーバを提供することができる。
【0089】
これにより、ウェアラブルコンピュータがさらに実現性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係るトランシーバの基準信号調整時の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係るトランシーバのデータ受信時の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係るトランシーバの基準信号調整時の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図8】信号出力回路から出力される信号に応じて積分器から出力される制御信号発生までに経由する各構成ユニットから出力される信号波形を示す図である。
【図9】従来法によるトランシーバの構成を示すブロック図である。
【図10】トランシーバを介してウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用するときの例を示す説明図である。
【図11】図9のトランシーバにおいて生体に印加される電圧を概念的に示す図である。
【図12】可変リアクタンス部を加えたトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図13】図12のトランシーバにおいて生体に印加される電圧を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 トランシーバ
7 ウェアラブルコンピュータ
8 生体
41 送信回路のグランド
43、53 浮遊容量
51 大地グランド
102、202、302、402、502、602 送信回路(送信手段)
103、303、503、603 発振器
111、311、611 可変リアクタンス部(共振手段)
121、221、321、421、621 振幅モニタ部(制御手段の一部)
122、222、322、422 検波器
123、223、323,423 フィルタ
124、224、324、424 固定電圧源
125、225、325、425 差動増幅器
131、231、331、431 積分器(制御手段の一部)
203、403 周波数可変発振器
211、411 リアクタンス部(共振手段)
Claims (6)
- 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
一定の振幅を有する信号である基準信号を発生し、この基準信号および前記電界検出手段で変換した電気信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、
前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
を備えたことを特徴とするトランシーバ。 - 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
一定の振幅を有する信号である基準信号を発生し、この基準信号および前記電界検出手段で変換した電気信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、
前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
を備えたことを特徴とするトランシーバ。 - 前記制御手段は、
前記電界検出手段で変換した電気信号の振幅を検出する検波器と、
この検波器の出力信号の高調波成分を除去するフィルタと、
前記基準信号を発生する固定電圧源と、
この固定電圧源で発生する基準信号と前記フィルタの出力信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、
この差動増幅器からの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する第1の積分器と
を有することを特徴とする請求項1または2記載のトランシーバ。 - 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、
前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と
を備えたことを特徴とする請求項3記載のトランシーバ。 - 前記制御手段は、前記基準信号を調整するための制御信号を発生する第2の積分器をさらに有することを特徴とする請求項3記載のトランシーバ。
- 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続し、前記基準信号を調整するときには前記共振手段を介さずに前記送信手段と前記電界検出手段を接続し、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには接続を行わない第1の接続手段と、
前記情報の送信を行うとき並びに前記基準信号を調整するときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、
前記基準信号を調整するときには前記送信手段と前記電界検出手段を接続する一方で、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段と、
前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記差動増幅器と前記第1の積分器とを接続するとともに前記固定電圧源と前記第2の積分器を接続する一方で、前記基準信号を調整するときには前記差動増幅器と前記第2の積分器を接続する第4の接続手段と
を備えたことを特徴とする請求項5記載のトランシーバ。
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