JP2005019343A - 接続端子配列部材及びそれを用いたicソケット - Google Patents
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Abstract
【課題】ICソケットにおけるICデバイスの半田ボールとの接触部の交換のための工数とコストを削減する。
【解決手段】基板1に、複数のポゴピン5を備えたICソケット本体3が設けられ、ポゴピン5の基板側ピン5aはランド11に接触されている。ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、フローティングボード15に支持されて導電性接続端子13が配置されている。フローティングボード15はICソケット本体3に対して着脱可能に配置されている。試験時には半田ボール9とポゴピン5は導電性接続端子13を介して電気的に接続される。導電性接続端子13に半田材料が転写した場合、導電性接続端子13を含むフローティングボード15が新品又は洗浄品と交換される。
【選択図】 図1
【解決手段】基板1に、複数のポゴピン5を備えたICソケット本体3が設けられ、ポゴピン5の基板側ピン5aはランド11に接触されている。ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、フローティングボード15に支持されて導電性接続端子13が配置されている。フローティングボード15はICソケット本体3に対して着脱可能に配置されている。試験時には半田ボール9とポゴピン5は導電性接続端子13を介して電気的に接続される。導電性接続端子13に半田材料が転写した場合、導電性接続端子13を含むフローティングボード15が新品又は洗浄品と交換される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造工程における例えばファイナルテスト工程等の電気的特性試験工程で使用されるICソケット及びICソケットに配置される接続端子配列部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばBGA(ボールグリットアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)、WLCSP(ウエハレベルCSP)など、一平面に複数の外部接続端子が配列されたIC(集積回路)デバイスの量産工場における電気的特性試験工程(ファイナルテスト工程)では、ハンドラ等の装置を用いてICデバイスをICソケットに挿入した状態でICデバイスの試験を行なう。
【0003】
図4は従来のICソケットの一例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
テストボードなどの基板1にICソケット本体31が取り付けられている。ICソケット本体31の内部に設けられたポゴピン5により、基板1の配線パターンのランド(金座)11とICデバイス7の半田ボール9を接続する構造となっている。
【0004】
ポゴピン5はICデバイス7の半田ボール9の配列に対応して設けられている。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は凹状に形成されている。
試験時には、ハンドラ等によりICデバイス7がICソケット本体31の上方に配置され((A)参照)、その後、ICデバイス7が下降されてポゴピン5と半田ボール9が直接接触される((B)参照)。
このようなICソケットは例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
図5は従来のICソケットの他の例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
基板1に、ICデバイス7の半田ボール9の配列に対応して設けられたポゴピン5を備えたICソケット本体31が取り付けられている。ICソケット本体31には、半田ボール9及びポゴピン5の配列に対応して貫通穴をもつフローティングボード33が上下方向に移動可能に配置されている。
【0006】
ポゴピン5のICデバイス7側の先端部はフローティングボード33の貫通穴内に配置されている。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は鋭利に形成されている。この従来例でも、ポゴピン5により、基板1の配線パターンのランド11とICデバイス7の半田ボール9を接続する構造となっている。
【0007】
試験時には、ハンドラ等によりICデバイス7がICソケット本体31の上方に配置され((A)参照)、その後、ICデバイス7が下降されて、まずICデバイス7とフローティングボード33が接触し、さらにICデバイス7が下降されて、ポゴピン5と半田ボール9が直接接触される((B)参照)。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は、鋭利に形成されているので半田ボール9に突き刺さる。
このようなICソケットは例えば特許文献2に開示されている。
【0008】
量産工程において大量に試験を行なう場合、従来のICソケットでは、フローティングボード33の有無に関係なく、半田ボール9とポゴピン5が直接接触するのでポゴピン5の先端部で半田転写や汚れが発生する。ポゴピン5の先端部に半田転写が起こると半田ボール9とポゴピン5の接触抵抗が高くなり、特に大電流を流しながら測定するようなICデバイスの電気的特性試験においては正しい測定ができなくなってくるので、定期的又は不定期に新品又は洗浄済みのポゴピン5と交換する必要があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−338175号公報
【特許文献2】
特開2000−243526号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年ICデバイスの端子数が増えてきていることからポゴピンの本数も増大しており、ポゴピンを交換する際には、1本1本交換しなければならない上、パッケージ端子ピッチ間の狭ピッチ化によって交換が困難になってきており、交換するための工数及びポゴピンのコストが相当かかるという問題があった。
【0011】
そこで本発明は、ICソケットにおけるICデバイスの半田ボールとの接触部が半田転写等で交換が必要となった場合でも、ポゴピンを1本1本交換すること無く、容易に半田転写部の部品交換ができ、交換のための工数とコストを大幅に削減できる接続端子配列部材及びそれを用いたICソケットを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の接続端子配列部材は、半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットに使用されるものであり、上記外部接続端子及び上記接触子の配列に対応して、互いに電気的に絶縁された複数の導電性接続端子を備え、上記外部接続端子と上記接触子の間に上記導電性接続端子が位置するようにICソケットに配置されるものである。
【0013】
本発明のICソケットは、半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットであって、本発明の接続端子配列部材を着脱可能に備えているものである。
【0014】
本発明の接続端子配列部材を備えたICソケットを使用した場合、半導体装置の外部接続端子とICソケットの接触子は接続端子配列部材の導電性接続端子を介して電気的に接続され、外部接続端子と接触子は直接には接触されないので、接触子の先端部に半田転写が発生することはない。その代わりに導電性接続端子の外部接続端子側部分で半田転写が発生するが、導電性接続端子が設けられた接続端子配列部材はICソケットに着脱可能に備えられており、接続端子配列部材を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ICソケットの接触子を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の接続端子配列部材において、上記導電性接続端子の上記外部接続端子側の部分形状は上記外部接続端子の形状に対応して凹状に形成されている例を挙げることができる。これにより、外部接続端子と導電性接続端子の接触面積を大きくすることができ、外部接続端子の変形を防止することができる。
【0016】
また、上記導電性接続端子の上記外部接続端子側の部分形状は上記外部接続端子の側面部分に対応して複数の鋭利部分を備えている例を挙げることができる。これにより、外部接続端子と導電性接続端子を接触させる際に導電性接続端子の鋭利部分を外部接続端子の側面部分に切れ込ませて外部接続端子と導電性接続端子を接触させることができ、外部接続端子の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。
【0017】
本発明の接続端子配列部材において、上記導電性接続端子を支持するための支持基板を備え、上記導電性接続端子は上記支持基板に遊嵌されていることが好ましい。その結果、外部接続端子の寸法バラツキや位置ズレによる接触不良を導電性接続端子で吸収することができ、外部接続端子と導電性接続端子の接触の確実性を向上させることができる。
【0018】
本発明のICソケットにおいて、上記接続端子配列部材は半導体装置の上記一平面に対して垂直方向に移動可能に配置されていることが好ましい。その結果、試験時に半導体装置をICソケットの接触子側に付勢する際に接続端子配列部材により力を吸収することができ、半導体装置の破損を防止することができる。
【0019】
【実施例】
図1は一実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【0020】
テストボードなどの基板1にICソケット本体3が取り付けられている。ICソケット本体3の内部に複数のポゴピン(接触子)5が配置されている。ポゴピン5は測定対象であるICデバイス(半導体装置)7の一平面に配列された複数の突起状の半田ボール(外部接続端子)9の配列に対応して配置されている。
【0021】
ポゴピン5は基板1側に配置される基板側ピン5aとICデバイス7側に配置されるICデバイス側ピン5bを備えている。ピン5a,5bはポゴピン5内部で電気的に接続されている。また、ポゴピン5内部に設けられた弾性部材によりピン5a,5bの先端間の距離が伸縮するようになっている。
基板1にはポゴピン5の配置に対応して配線パターンのランド11が設けられており、ポゴピン5の基板側ピン5aとランド11は接触されている。
【0022】
ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、ポゴピン5及び半田ボール9の配列に対応して複数の導電性接続端子13が設けられている。導電性接続端子13の材料として、例えばベリリウム銅(BeCu)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものや、炭素工具鋼鋼材(SK)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものなどを挙げることができる。導電性接続端子13はフローティングボード(支持基板)15に支持されている。フローティングボード(15の材料として、例えば絶縁性のPEEK(poly ether ether ketone)を挙げることができる。導電性接続端子13及びフローティングボード15は本発明の接続端子配列部材を構成する。
【0023】
フローティングボード15の周囲部分には貫通穴が設けられており、その貫通穴はICソケット本体3のポゴピン5配置領域の周囲に設けられたピン17に位置合わせされて固定されている。ピン17はICソケット本体3に対して上下方向(半田ボール9が配列されている面に対して垂直方向)に移動可能に設けられており、フローティングボード15はICソケット本体3に対して移動可能に配置されている。ピン17近傍には、ピン17を上方側へ付勢するためのバネなどの弾性部材(図示は省略)が設けられている。フローティングボード15はピン17(ICソケット本体3)に対して着脱可能に配置されている。
【0024】
導電性接続端子13のポゴピン5側の部分は平面に形成されている。
導電性接続端子13のICデバイス7側の部分に半田ボール9の形状に対応して凹部19が形成されている。
【0025】
ICデバイス7をICソケット本体3に配置する前の状態では、フローティングボード15を支持するピン17は図示しない弾性部材の弾性力により上方側へ付勢されており、導電性接続端子13とポゴピン5のICデバイス側ピン5bは間隔をもって配置されている((A)参照)。ただし、この状態において導電性接続端子13とICデバイス側ピン5bは接触していてもよい。
【0026】
ICデバイス7の試験時には、ハンドラ等(図示は省略)によりICデバイス7がICソケット本体3の上方に配置される。その後、ICデバイス7が下降されて、まず半田ボール9と導電性接続端子13が接触し、さらにICデバイス7及びフローティングボード15が下降されて、導電性接続端子13とポゴピン5のICデバイス側ピン5bが接触される((B)参照)。これにより、半田ボール9は導電性接続端子13を介してICデバイス側ピン5bに電気的に接続される。その後、基板1のランド11からポゴピン5、導電性接続端子13及び半田ボール9を介してICデバイス7の内部回路へ電源及びテスト信号が供給される。
【0027】
この実施例では、半田ボール9とポゴピン5は、直接には接触せず、導電性接続端子13を介して電気的に接続されるので、半田ボール9の半田材料がポゴピン5に転写することはない。これにより、ポゴピン5の交換頻度を低減することができる。
【0028】
また、導電性接続端子13の凹部19内で半田ボール9の半田材料の転写が発生するが、導電性接続端子13が設けられたフローティングボード15はICソケット本体3に着脱可能に備えられており、導電性接続端子13を含むフローティングボード15全体を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ポゴピン5を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0029】
さらに、半田ボール9を導電性接続端子13に接触させる際に、導電性接続端子13の半田ボール9と接触する部分には凹部19が形成されているので、半田ボール9と導電性接続端子13の接触面積を大きくすることができ、半田ボール9の変形を防止することができる。
【0030】
図2は他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。図1と同じ部分には同じ符号を付す。
【0031】
基板1に、複数のポゴピン5を備えたICソケット本体3が取り付けられている。ポゴピン5は基板側ピン5aとICデバイス側ピン5bを備え、基板側ピン5aは基板1のランド11に接触されている。
【0032】
ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、ポゴピン5及び半田ボール9の配列に対応して複数の導電性接続端子21が設けられている。導電性接続端子21の材料として、例えばベリリウム銅(BeCu)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものや、炭素工具鋼鋼材(SK)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものなどを挙げることができる。
【0033】
導電性接続端子21は例えばPEEKからなるフローティングボード(支持基板)23に設けられた貫通穴に遊嵌されており、導電性接続端子21に設けられたフランジ部23により貫通穴から抜けない構造になっている。導電性接続端子21及びフローティングボード25は本発明の接続端子配列部材を構成する。
導電性接続端子21のポゴピン5側の部分は平面に形成され、導電性接続端子21のICデバイス7側の部分に半田ボール9の形状に対応して凹部19が形成されている。
【0034】
フローティングボード25は、図1に示したフローティングボード15と同様にしてピン17に支持され、ICソケット本体3に対して上下方向に移動可能に配置されている。フローティングボード25はピン17(ICソケット本体3)に対して着脱可能に配置されている。
【0035】
ICデバイス7をICソケット本体3に配置する前の状態では、フローティングボード25を支持するピン17は図示しない弾性部材の弾性力により上方側へ付勢されており、導電性接続端子21とポゴピン5のICデバイス側ピン5bは間隔をもって配置されている((A)参照)。ただし、この状態において導電性接続端子21とICデバイス側ピン5bは接触していてもよい。
【0036】
ICデバイス7の試験時には、ハンドラ等(図示は省略)によりICデバイス7がICソケット本体3の上方に配置される。その後、ICデバイス7が下降されて、まず半田ボール9と導電性接続端子21が接触する。このとき、導電性接続端子21はフローティングボード25に対して遊嵌されているので、半田ボール9の寸法バラツキや微妙な位置ズレがある場合であっても導電性接続端子21の凹部19内に半田ボール9を導くことができ、凹部19内で半田ボール9と導電性接続端子21を接触させることができる。
【0037】
さらにICデバイス7及びフローティングボード25が下降されて、導電性接続端子21とポゴピン5のICデバイス側ピン5bが接触される((B)参照)。これにより、半田ボール9は導電性接続端子21を介してICデバイス側ピン5bに電気的に接続される。その後、基板1のランド11からポゴピン5、導電性接続端子21及び半田ボール9を介してICデバイス7の内部回路へ電源及びテスト信号が供給される。
【0038】
この実施例でも、半田ボール9とポゴピン5は、直接には接触せず、導電性接続端子21を介して電気的に接続され、半田ボール9の半田材料がポゴピン5に転写することはないので、ポゴピン5の交換頻度を低減することができる。
【0039】
また、導電性接続端子21の凹部19内で半田ボール9の半田材料の転写が発生するが、導電性接続端子21が設けられたフローティングボード25はICソケット本体3に着脱可能に備えられており、導電性接続端子21を含むフローティングボード25全体を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ポゴピン5を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0040】
図1及び図2に示した実施例では、導電性接続端子15,21としてICデバイス7側に凹部19を備えたものを用いているが、導電性接続端子の形状はこれに限定されるものではなく、種々の形状のものに変更が可能である。
【0041】
例えば、図3に示すように、導電性接続端子27のICデバイス7側の部分形状が半田ボール9に対応して複数の鋭利部分29を備えているものであってもよい。これにより、半田ボール9と導電性接続端子27を接触させる際に鋭利部分29を半田ボール9の側面部分に切れ込ませて半田ボール9と導電性接続端子27を接触させることができ、半田ボール9の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。図3では導電性接続端子27はフローティングボード15に固定されているが、図2に示した実施例と同様に、導電性接続端子27はフローティングボードに対して遊嵌されていてもよい。
【0042】
上記の実施例では、ICソケットの接触子としてポゴピン5を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ICソケットの接触子は、例えば弾性をもつ湾曲した導電性部材や、針状の導電性部材など、他の形状及び機能を備えているものであってもよい。
【0043】
また、支持基板であるフローティングボード15,25としてPEEKからなる基板部材を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の絶縁性板状部材や、導電性接続端子の周囲に絶縁性部材を設けた導電性板状部材など、導電性接続端子を他の導電性接続端子とは絶縁した状態で支持することができる部材であればどのようなものであってもよい。
【0044】
また、フローティングボード15,25はICソケット本体3に対して移動可能に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性接続端子を支持するための部材はICソケット本体に位置固定されていてもよい。
【0045】
また、上記の実施例では、外部接続端子としての半田ボールを備えた半導体装置を測定対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部接続端子として例えば金バンプや無電解メッキ突起電極などの突起電極を備えた半導体装置の試験に本発明を適用することができる。
【0046】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に記載された接続端子配列部材では、半導体装置の外部接続端子及びICソケットの接触子の配列に対応して、互いに電気的に絶縁された複数の導電性接続端子を備え、外部接続端子と接触子の間に導電性接続端子が位置するようにICソケットに配置されるようにし、
請求項5に記載されたICソケットでは、本発明の接続端子配列部材を着脱可能に備えているようにしたので、半導体装置の外部接続端子とICソケットの接触子は接続端子配列部材の導電性接続端子を介して電気的に接続され、導電性接続端子の外部接続端子側部分で半田転写が発生した際には、接続端子配列部材を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ICソケットの接触子を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0048】
請求項2に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子の外部接続端子側の部分形状は外部接続端子の形状に対応して凹状に形成されているようにしたので、外部接続端子と導電性接続端子の接触面積を大きくすることができ、外部接続端子の変形を防止することができる。
【0049】
請求項3に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子の外部接続端子側の部分形状は外部接続端子の側面部分に対応して複数の鋭利部分を備えているようにしたので、外部接続端子と導電性接続端子を接触させる際に導電性接続端子の鋭利部分を外部接続端子の側面部分に切れ込ませて外部接続端子と導電性接続端子を接触させることができ、外部接続端子の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。
【0050】
請求項4に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子を支持するための支持基板を備え、導電性接続端子は支持基板に遊嵌されているようにしたので、外部接続端子の寸法バラツキや位置ズレによる接触不良を導電性接続端子で吸収することができ、外部接続端子と導電性接続端子の接触の確実性を向上させることができる。
【0051】
請求項6に記載されたICソケットでは、接続端子配列部材は半導体装置の一平面に対して垂直方向に移動可能に配置されているようにしたので、試験時に半導体装置をICソケットの接触子側に付勢する際に接続端子配列部材により力を吸収することができ、半導体装置の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図2】他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図3】さらに他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図4】従来のICソケットの一例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図5】従来のICソケットの他の例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【符号の説明】
1 基板
3 ICソケット本体
5 ポゴピン(接触子)
5a 基板側ピン
5b ICデバイス側ピン
7 ICデバイス(半導体装置)
9 半田ボール(外部接続端子)
11 配線パターンのランド
13,21,27 導電性接続端子
15,25 フローティングボード
17 ピン
19 凹部
23 フランジ部
29 鋭利部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造工程における例えばファイナルテスト工程等の電気的特性試験工程で使用されるICソケット及びICソケットに配置される接続端子配列部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばBGA(ボールグリットアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)、WLCSP(ウエハレベルCSP)など、一平面に複数の外部接続端子が配列されたIC(集積回路)デバイスの量産工場における電気的特性試験工程(ファイナルテスト工程)では、ハンドラ等の装置を用いてICデバイスをICソケットに挿入した状態でICデバイスの試験を行なう。
【0003】
図4は従来のICソケットの一例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
テストボードなどの基板1にICソケット本体31が取り付けられている。ICソケット本体31の内部に設けられたポゴピン5により、基板1の配線パターンのランド(金座)11とICデバイス7の半田ボール9を接続する構造となっている。
【0004】
ポゴピン5はICデバイス7の半田ボール9の配列に対応して設けられている。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は凹状に形成されている。
試験時には、ハンドラ等によりICデバイス7がICソケット本体31の上方に配置され((A)参照)、その後、ICデバイス7が下降されてポゴピン5と半田ボール9が直接接触される((B)参照)。
このようなICソケットは例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
図5は従来のICソケットの他の例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
基板1に、ICデバイス7の半田ボール9の配列に対応して設けられたポゴピン5を備えたICソケット本体31が取り付けられている。ICソケット本体31には、半田ボール9及びポゴピン5の配列に対応して貫通穴をもつフローティングボード33が上下方向に移動可能に配置されている。
【0006】
ポゴピン5のICデバイス7側の先端部はフローティングボード33の貫通穴内に配置されている。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は鋭利に形成されている。この従来例でも、ポゴピン5により、基板1の配線パターンのランド11とICデバイス7の半田ボール9を接続する構造となっている。
【0007】
試験時には、ハンドラ等によりICデバイス7がICソケット本体31の上方に配置され((A)参照)、その後、ICデバイス7が下降されて、まずICデバイス7とフローティングボード33が接触し、さらにICデバイス7が下降されて、ポゴピン5と半田ボール9が直接接触される((B)参照)。ポゴピン5のICデバイス7側の先端部は、鋭利に形成されているので半田ボール9に突き刺さる。
このようなICソケットは例えば特許文献2に開示されている。
【0008】
量産工程において大量に試験を行なう場合、従来のICソケットでは、フローティングボード33の有無に関係なく、半田ボール9とポゴピン5が直接接触するのでポゴピン5の先端部で半田転写や汚れが発生する。ポゴピン5の先端部に半田転写が起こると半田ボール9とポゴピン5の接触抵抗が高くなり、特に大電流を流しながら測定するようなICデバイスの電気的特性試験においては正しい測定ができなくなってくるので、定期的又は不定期に新品又は洗浄済みのポゴピン5と交換する必要があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−338175号公報
【特許文献2】
特開2000−243526号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年ICデバイスの端子数が増えてきていることからポゴピンの本数も増大しており、ポゴピンを交換する際には、1本1本交換しなければならない上、パッケージ端子ピッチ間の狭ピッチ化によって交換が困難になってきており、交換するための工数及びポゴピンのコストが相当かかるという問題があった。
【0011】
そこで本発明は、ICソケットにおけるICデバイスの半田ボールとの接触部が半田転写等で交換が必要となった場合でも、ポゴピンを1本1本交換すること無く、容易に半田転写部の部品交換ができ、交換のための工数とコストを大幅に削減できる接続端子配列部材及びそれを用いたICソケットを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の接続端子配列部材は、半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットに使用されるものであり、上記外部接続端子及び上記接触子の配列に対応して、互いに電気的に絶縁された複数の導電性接続端子を備え、上記外部接続端子と上記接触子の間に上記導電性接続端子が位置するようにICソケットに配置されるものである。
【0013】
本発明のICソケットは、半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットであって、本発明の接続端子配列部材を着脱可能に備えているものである。
【0014】
本発明の接続端子配列部材を備えたICソケットを使用した場合、半導体装置の外部接続端子とICソケットの接触子は接続端子配列部材の導電性接続端子を介して電気的に接続され、外部接続端子と接触子は直接には接触されないので、接触子の先端部に半田転写が発生することはない。その代わりに導電性接続端子の外部接続端子側部分で半田転写が発生するが、導電性接続端子が設けられた接続端子配列部材はICソケットに着脱可能に備えられており、接続端子配列部材を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ICソケットの接触子を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の接続端子配列部材において、上記導電性接続端子の上記外部接続端子側の部分形状は上記外部接続端子の形状に対応して凹状に形成されている例を挙げることができる。これにより、外部接続端子と導電性接続端子の接触面積を大きくすることができ、外部接続端子の変形を防止することができる。
【0016】
また、上記導電性接続端子の上記外部接続端子側の部分形状は上記外部接続端子の側面部分に対応して複数の鋭利部分を備えている例を挙げることができる。これにより、外部接続端子と導電性接続端子を接触させる際に導電性接続端子の鋭利部分を外部接続端子の側面部分に切れ込ませて外部接続端子と導電性接続端子を接触させることができ、外部接続端子の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。
【0017】
本発明の接続端子配列部材において、上記導電性接続端子を支持するための支持基板を備え、上記導電性接続端子は上記支持基板に遊嵌されていることが好ましい。その結果、外部接続端子の寸法バラツキや位置ズレによる接触不良を導電性接続端子で吸収することができ、外部接続端子と導電性接続端子の接触の確実性を向上させることができる。
【0018】
本発明のICソケットにおいて、上記接続端子配列部材は半導体装置の上記一平面に対して垂直方向に移動可能に配置されていることが好ましい。その結果、試験時に半導体装置をICソケットの接触子側に付勢する際に接続端子配列部材により力を吸収することができ、半導体装置の破損を防止することができる。
【0019】
【実施例】
図1は一実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【0020】
テストボードなどの基板1にICソケット本体3が取り付けられている。ICソケット本体3の内部に複数のポゴピン(接触子)5が配置されている。ポゴピン5は測定対象であるICデバイス(半導体装置)7の一平面に配列された複数の突起状の半田ボール(外部接続端子)9の配列に対応して配置されている。
【0021】
ポゴピン5は基板1側に配置される基板側ピン5aとICデバイス7側に配置されるICデバイス側ピン5bを備えている。ピン5a,5bはポゴピン5内部で電気的に接続されている。また、ポゴピン5内部に設けられた弾性部材によりピン5a,5bの先端間の距離が伸縮するようになっている。
基板1にはポゴピン5の配置に対応して配線パターンのランド11が設けられており、ポゴピン5の基板側ピン5aとランド11は接触されている。
【0022】
ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、ポゴピン5及び半田ボール9の配列に対応して複数の導電性接続端子13が設けられている。導電性接続端子13の材料として、例えばベリリウム銅(BeCu)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものや、炭素工具鋼鋼材(SK)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものなどを挙げることができる。導電性接続端子13はフローティングボード(支持基板)15に支持されている。フローティングボード(15の材料として、例えば絶縁性のPEEK(poly ether ether ketone)を挙げることができる。導電性接続端子13及びフローティングボード15は本発明の接続端子配列部材を構成する。
【0023】
フローティングボード15の周囲部分には貫通穴が設けられており、その貫通穴はICソケット本体3のポゴピン5配置領域の周囲に設けられたピン17に位置合わせされて固定されている。ピン17はICソケット本体3に対して上下方向(半田ボール9が配列されている面に対して垂直方向)に移動可能に設けられており、フローティングボード15はICソケット本体3に対して移動可能に配置されている。ピン17近傍には、ピン17を上方側へ付勢するためのバネなどの弾性部材(図示は省略)が設けられている。フローティングボード15はピン17(ICソケット本体3)に対して着脱可能に配置されている。
【0024】
導電性接続端子13のポゴピン5側の部分は平面に形成されている。
導電性接続端子13のICデバイス7側の部分に半田ボール9の形状に対応して凹部19が形成されている。
【0025】
ICデバイス7をICソケット本体3に配置する前の状態では、フローティングボード15を支持するピン17は図示しない弾性部材の弾性力により上方側へ付勢されており、導電性接続端子13とポゴピン5のICデバイス側ピン5bは間隔をもって配置されている((A)参照)。ただし、この状態において導電性接続端子13とICデバイス側ピン5bは接触していてもよい。
【0026】
ICデバイス7の試験時には、ハンドラ等(図示は省略)によりICデバイス7がICソケット本体3の上方に配置される。その後、ICデバイス7が下降されて、まず半田ボール9と導電性接続端子13が接触し、さらにICデバイス7及びフローティングボード15が下降されて、導電性接続端子13とポゴピン5のICデバイス側ピン5bが接触される((B)参照)。これにより、半田ボール9は導電性接続端子13を介してICデバイス側ピン5bに電気的に接続される。その後、基板1のランド11からポゴピン5、導電性接続端子13及び半田ボール9を介してICデバイス7の内部回路へ電源及びテスト信号が供給される。
【0027】
この実施例では、半田ボール9とポゴピン5は、直接には接触せず、導電性接続端子13を介して電気的に接続されるので、半田ボール9の半田材料がポゴピン5に転写することはない。これにより、ポゴピン5の交換頻度を低減することができる。
【0028】
また、導電性接続端子13の凹部19内で半田ボール9の半田材料の転写が発生するが、導電性接続端子13が設けられたフローティングボード15はICソケット本体3に着脱可能に備えられており、導電性接続端子13を含むフローティングボード15全体を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ポゴピン5を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0029】
さらに、半田ボール9を導電性接続端子13に接触させる際に、導電性接続端子13の半田ボール9と接触する部分には凹部19が形成されているので、半田ボール9と導電性接続端子13の接触面積を大きくすることができ、半田ボール9の変形を防止することができる。
【0030】
図2は他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。図1と同じ部分には同じ符号を付す。
【0031】
基板1に、複数のポゴピン5を備えたICソケット本体3が取り付けられている。ポゴピン5は基板側ピン5aとICデバイス側ピン5bを備え、基板側ピン5aは基板1のランド11に接触されている。
【0032】
ポゴピン5のICデバイス側ピン5b上に、ポゴピン5及び半田ボール9の配列に対応して複数の導電性接続端子21が設けられている。導電性接続端子21の材料として、例えばベリリウム銅(BeCu)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものや、炭素工具鋼鋼材(SK)にニッケル(Ni)と金(Au)をメッキしたものなどを挙げることができる。
【0033】
導電性接続端子21は例えばPEEKからなるフローティングボード(支持基板)23に設けられた貫通穴に遊嵌されており、導電性接続端子21に設けられたフランジ部23により貫通穴から抜けない構造になっている。導電性接続端子21及びフローティングボード25は本発明の接続端子配列部材を構成する。
導電性接続端子21のポゴピン5側の部分は平面に形成され、導電性接続端子21のICデバイス7側の部分に半田ボール9の形状に対応して凹部19が形成されている。
【0034】
フローティングボード25は、図1に示したフローティングボード15と同様にしてピン17に支持され、ICソケット本体3に対して上下方向に移動可能に配置されている。フローティングボード25はピン17(ICソケット本体3)に対して着脱可能に配置されている。
【0035】
ICデバイス7をICソケット本体3に配置する前の状態では、フローティングボード25を支持するピン17は図示しない弾性部材の弾性力により上方側へ付勢されており、導電性接続端子21とポゴピン5のICデバイス側ピン5bは間隔をもって配置されている((A)参照)。ただし、この状態において導電性接続端子21とICデバイス側ピン5bは接触していてもよい。
【0036】
ICデバイス7の試験時には、ハンドラ等(図示は省略)によりICデバイス7がICソケット本体3の上方に配置される。その後、ICデバイス7が下降されて、まず半田ボール9と導電性接続端子21が接触する。このとき、導電性接続端子21はフローティングボード25に対して遊嵌されているので、半田ボール9の寸法バラツキや微妙な位置ズレがある場合であっても導電性接続端子21の凹部19内に半田ボール9を導くことができ、凹部19内で半田ボール9と導電性接続端子21を接触させることができる。
【0037】
さらにICデバイス7及びフローティングボード25が下降されて、導電性接続端子21とポゴピン5のICデバイス側ピン5bが接触される((B)参照)。これにより、半田ボール9は導電性接続端子21を介してICデバイス側ピン5bに電気的に接続される。その後、基板1のランド11からポゴピン5、導電性接続端子21及び半田ボール9を介してICデバイス7の内部回路へ電源及びテスト信号が供給される。
【0038】
この実施例でも、半田ボール9とポゴピン5は、直接には接触せず、導電性接続端子21を介して電気的に接続され、半田ボール9の半田材料がポゴピン5に転写することはないので、ポゴピン5の交換頻度を低減することができる。
【0039】
また、導電性接続端子21の凹部19内で半田ボール9の半田材料の転写が発生するが、導電性接続端子21が設けられたフローティングボード25はICソケット本体3に着脱可能に備えられており、導電性接続端子21を含むフローティングボード25全体を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ポゴピン5を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0040】
図1及び図2に示した実施例では、導電性接続端子15,21としてICデバイス7側に凹部19を備えたものを用いているが、導電性接続端子の形状はこれに限定されるものではなく、種々の形状のものに変更が可能である。
【0041】
例えば、図3に示すように、導電性接続端子27のICデバイス7側の部分形状が半田ボール9に対応して複数の鋭利部分29を備えているものであってもよい。これにより、半田ボール9と導電性接続端子27を接触させる際に鋭利部分29を半田ボール9の側面部分に切れ込ませて半田ボール9と導電性接続端子27を接触させることができ、半田ボール9の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。図3では導電性接続端子27はフローティングボード15に固定されているが、図2に示した実施例と同様に、導電性接続端子27はフローティングボードに対して遊嵌されていてもよい。
【0042】
上記の実施例では、ICソケットの接触子としてポゴピン5を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ICソケットの接触子は、例えば弾性をもつ湾曲した導電性部材や、針状の導電性部材など、他の形状及び機能を備えているものであってもよい。
【0043】
また、支持基板であるフローティングボード15,25としてPEEKからなる基板部材を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、他の絶縁性板状部材や、導電性接続端子の周囲に絶縁性部材を設けた導電性板状部材など、導電性接続端子を他の導電性接続端子とは絶縁した状態で支持することができる部材であればどのようなものであってもよい。
【0044】
また、フローティングボード15,25はICソケット本体3に対して移動可能に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性接続端子を支持するための部材はICソケット本体に位置固定されていてもよい。
【0045】
また、上記の実施例では、外部接続端子としての半田ボールを備えた半導体装置を測定対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、外部接続端子として例えば金バンプや無電解メッキ突起電極などの突起電極を備えた半導体装置の試験に本発明を適用することができる。
【0046】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に記載された接続端子配列部材では、半導体装置の外部接続端子及びICソケットの接触子の配列に対応して、互いに電気的に絶縁された複数の導電性接続端子を備え、外部接続端子と接触子の間に導電性接続端子が位置するようにICソケットに配置されるようにし、
請求項5に記載されたICソケットでは、本発明の接続端子配列部材を着脱可能に備えているようにしたので、半導体装置の外部接続端子とICソケットの接触子は接続端子配列部材の導電性接続端子を介して電気的に接続され、導電性接続端子の外部接続端子側部分で半田転写が発生した際には、接続端子配列部材を新品又は洗浄品と交換することで交換完了となるため、交換が容易であり、ICソケットの接触子を交換することに比べて工数とコストを大幅に削減できる。
【0048】
請求項2に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子の外部接続端子側の部分形状は外部接続端子の形状に対応して凹状に形成されているようにしたので、外部接続端子と導電性接続端子の接触面積を大きくすることができ、外部接続端子の変形を防止することができる。
【0049】
請求項3に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子の外部接続端子側の部分形状は外部接続端子の側面部分に対応して複数の鋭利部分を備えているようにしたので、外部接続端子と導電性接続端子を接触させる際に導電性接続端子の鋭利部分を外部接続端子の側面部分に切れ込ませて外部接続端子と導電性接続端子を接触させることができ、外部接続端子の先端部を変形させることなく接触の確実性を向上させることができる。
【0050】
請求項4に記載された接続端子配列部材では、導電性接続端子を支持するための支持基板を備え、導電性接続端子は支持基板に遊嵌されているようにしたので、外部接続端子の寸法バラツキや位置ズレによる接触不良を導電性接続端子で吸収することができ、外部接続端子と導電性接続端子の接触の確実性を向上させることができる。
【0051】
請求項6に記載されたICソケットでは、接続端子配列部材は半導体装置の一平面に対して垂直方向に移動可能に配置されているようにしたので、試験時に半導体装置をICソケットの接触子側に付勢する際に接続端子配列部材により力を吸収することができ、半導体装置の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図2】他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図3】さらに他の実施例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図4】従来のICソケットの一例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【図5】従来のICソケットの他の例を示す概略構成断面図であり、(A)はICデバイスをICソケットに配置する前の状態、(B)は配置した後の状態を示す。
【符号の説明】
1 基板
3 ICソケット本体
5 ポゴピン(接触子)
5a 基板側ピン
5b ICデバイス側ピン
7 ICデバイス(半導体装置)
9 半田ボール(外部接続端子)
11 配線パターンのランド
13,21,27 導電性接続端子
15,25 フローティングボード
17 ピン
19 凹部
23 フランジ部
29 鋭利部分
Claims (6)
- 半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットに使用されるものであり、前記外部接続端子及び前記接触子の配列に対応して、互いに電気的に絶縁された複数の導電性接続端子を備え、前記外部接続端子と前記接触子の間に前記導電性接続端子が位置するようにICソケットに配置される接続端子配列部材。
- 前記導電性接続端子の前記外部接続端子側の部分形状は前記外部接続端子の形状に対応して凹状に形成されている請求項1に記載の接続端子配列部材。
- 前記導電性接続端子の前記外部接続端子側の部分形状は前記外部接続端子の側面部分に対応して複数の鋭利部分を備えている請求項1に記載の接続端子配列部材。
- 前記導電性接続端子を支持するための支持基板を備え、前記導電性接続端子は前記支持基板に遊嵌されている請求項1から3のいずれかに記載の接続端子配列部材。
- 半導体装置の一平面に配列された複数の突起状の外部接続端子に接触子を電気的に接続させるためのICソケットにおいて、
請求項1から4のいずれかに記載の接続端子配列部材を着脱可能に備えていることを特徴とするICソケット。 - 前記接続端子配列部材は半導体装置の前記一平面に対して垂直方向に移動可能に配置されている請求項5に記載のICソケット。
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