JP2005019224A - 雄コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】雄端子金具の端子部の先端がコネクタハウジングの支持壁から浮き上がるのを防止する。
【解決手段】コネクタハウジング31には、雄端子金具41が圧入された端子保持壁33が設けられ、この雄端子金具41の端子部41Aに沿うように支持壁50が設けられている。雄コネクタ30の製造に際しては、雄端子金具41を、端子保持壁33への圧入前に、端子部41Aの先端が圧入後の姿勢よりも支持壁50側に傾斜した姿勢となるように予め曲げ加工し、その状態で端子保持壁33に圧入される。また、支持壁50には、端子部41の先端に係合して端子部41が支持壁50から浮きあがることを規制する浮き規制部54が設けられている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雄コネクタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
雄コネクタの一例として、下記の特許文献1に開示されたものがある。この雄コネクタ1は、図8に示すように、フード状に形成された雄ハウジング2を備えており、この雄ハウジング2の奥壁2Aには複数の雄端子金具3及び左右一対の検知用雄端子金具4が貫通状態で圧入されている。雄ハウジング2の内側には、各端子金具3,4の端子部3A,4Aが突出しており、そのうち左右に並んだ一対の検知用雄端子金具4の端子部4Aは、他の雄端子金具3の端子部3Aよりも長く、さらに雄ハウジング2の奥壁2Aからはこれらの端子部4Aの上面に沿うように支持壁5が突出して形成されている。一方、相手の雌コネクタ6は、雌ハウジング7内に各雄端子金具3に対応した雌端子金具8と、一対の検知用雄端子金具4に対応した短絡端子9とを備えている。
両コネクタ1,6が正規に嵌合されると、短絡端子9の上部が下方に弾性変形しつつ一対の検知用雄端子金具4の端子部4Aの下面に接触して、これにより両検知用雄端子金具4が短絡されて、所定の検知回路により両コネクタ1,6が正規の嵌合状態にあることが検知される。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−142122号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の雄コネクタ1の製造に際しては、各端子金具3,4が母材となる金属板から展開形状に打ち抜かれた後、それらが折り曲げ加工される前の平坦な姿勢で雄ハウジング2の奥壁2Aに対し順次圧入され、L字状に折り曲げられる。ここで、雄ハウジング2が端子金具3,4の圧入の前あるいは後に反りを生じた場合等には、検知用雄端子金具4の端子部4Aが傾いて先端が支持壁5から下方へ浮いてしまうことがある。すると、両コネクタ1,6を嵌合させようとしたときに、その端子部4Aの先端が雌ハウジング7に干渉して端子部4Aを変形させてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、雄端子金具の端子部の先端がコネクタハウジングの支持壁から浮き上がるのを防止することが可能な雄コネクタ及びその製造方法を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る雄コネクタは、コネクタハウジングには、雄端子金具がその端子部を相手側コネクタに対する嵌合面側に突出させた状態で保持された端子保持壁が設けられるとともに、前記端子部に沿うように支持壁が設けられた雄コネクタであって、前記支持壁には、前記端子部の先端に係合して端子部が当該支持壁から浮きあがることを規制する浮き規制部が設けられているところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明に係る雄コネクタは、請求項1に記載のものにおいて、前記端子金具は、その端子部の少なくとも先端が弾性力によって前記支持壁に接しているところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明に係る雄コネクタは、請求項1又は請求項2に記載のものにおいて、前記端子金具が前記端子保持壁に対し前記嵌合面とは反対側から圧入されたものであって、前記浮き規制部が前記端子部の先方に張り出るように形成されているとともに、その浮き規制部の一部分が切除されて端子部の先端を露出させる切欠部が形成されているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明に係る雄コネクタの製造方法は、コネクタハウジングには、雄端子金具がその端子部を相手側コネクタに対する嵌合面側に突出させた状態で圧入された端子保持壁が設けられるとともに、前記端子部に沿うように支持壁が設けられた雄コネクタの製造方法であって、前記端子金具を、前記端子保持壁への圧入前に、前記端子部の先端が圧入後の姿勢よりも前記支持壁側に傾斜した姿勢となるように予め曲げ加工し、その状態で前記端子保持壁に圧入するところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
本構成によれば、支持壁に端子部の先端に係合して端子部がこの支持壁から浮き上がることを規制する浮き規制部を設けたため、端子部がコネクタハウジングの反り等に起因して支持壁から浮き上がることを防止できる。
【0011】
<請求項2の発明>
本構成によれば、端子部の先端が弾性力によって支持壁に接した状態となっているため、端子部の先端が支持壁から浮きあがることを防止できる。
【0012】
<請求項3の発明>
本構成によれば、端子部の先方に張り出た浮き規制部に切欠部を設けることで端子部の一部が露出した状態となっている。したがって、導通検査や端子出代検査等を行う際には、検査用の治具を切欠部を通して雄端子金具の端子部の先端に接触させることができる。
【0013】
<請求項4の発明>
本構成によれば、雄端子金具は、端子保持壁への圧入前に、端子部の先端が圧入後の姿勢よりも支持壁側に傾斜した姿勢となるように予め曲げ加工され、その状態で端子保持壁に圧入される。従って、圧入後には端子部の先端が弾性力によって支持壁に接した状態となるから、端子部の先端が支持壁から浮きあがることを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図7を参照しつつ説明する。
本実施形態の雄コネクタ30は、回路基板Pに取りつけられ、相手の4つの雌コネクタと嵌合されるものである。なお、以下の説明においては、4つの雌コネクタのうち、雄ハウジング31の嵌合部32B(後述する)に嵌合される雌コネクタ10について主に説明し、他の雌コネクタについての説明は省略する。また、以下の説明においては、雌コネクタ10と雄コネクタ30の互いの嵌合面側を前側とする。
【0015】
雌コネクタ10は、図1に示すように、略直方体状に形成された合成樹脂製の雌ハウジング11を備えている。雌ハウジング11には、前後方向に貫通した複数のキャビティ12が左右両側では上下三段、中央では上下二段に整列して形成されており、各キャビティ12には、雌端子金具13を収容可能とされている。各キャビティ12の後方は、雌端子金具13を装着するための端子装着口12Bとして大きく開放されている一方、キャビティ12の前方は、雄端子金具40の端子部40Aが挿入される端子連結孔12Aとして小さく開口されている。この端子連結孔12Aの前端はテーパ状に拡開され、前記端子部40Aを挿入する際にその先端がテーパ面に案内されるようになっている。
【0016】
キャビティ12内部の上壁面からは、雌端子金具13に弾性的に係合してこれを抜止保持するランス14が突設されている。また、雌ハウジング11の下部には、各キャビティ12と連通されたリテーナ装着口15が下方に向けて開口されており、このリテーナ装着口15にリテーナ16が組み付けられることで、雌端子金具13がランス14及びリテーナ16によって、キャビティ12の内部に二重に抜け止めされる。
さらに、中段のキャビティ12の前部下方には短絡片装着孔17が設けられ、この短絡片装着孔17内に短絡片18が装着されている。この短絡片18には、上下方向に弾性変形可能な左右一対の弾性片18A,18Aが備えられており、短絡片18の直上に位置する左右一対の雌端子金具13,13の下面に、弾性片18A,18Aの各上端部分が接触することで、両端子金具13,13間が接続されるようになっている。なお、雌雄両ハウジング11,31が正規位置まで嵌合すると、雄ハウジング31の解離片37が雌端子金具13と短絡片18との間に入り込んで雌端子金具13と短絡片18との接触が解離される。
【0017】
雌ハウジング11の上部中央には、幅広で前後に貫通した端子装着孔20が形成され、ここには後述する雄ハウジング31の支持壁50が嵌合可能とされるとともに、この端子装着孔20内には金属製の薄板からなる短絡端子21が収容されている。短絡端子21は、その略平板状の基部21Aが端子装着孔20の下部に固定されるとともに、その基部21Aの前端から左右一対のバネ片21Bが斜め上後方に向けて片持ち状に延出している。両バネ片21Bの後端部は上方に向けて折り曲げられるとともに、その上端がロックアーム22の下面とほぼ接する位置で下方に折り返されることで押下部21Cが形成されている。さらに、バネ片21Bの上面の略中央にはやや盛り上げて成形された接点部21Dが形成されている。
【0018】
また、雌ハウジング11の上面中央、即ち端子装着孔20の上側には、ロックアーム22が設けられている。このロックアーム22は、全体として板状をなすとともに、前端側が雌ハウジング11に固定され、後端側が自由端とされた片持ち状となっている。そして、このロックアーム22の後端側が下方に向けて弾性変形されることにより、両バネ片21Bの押下部21Cが共に押し下げられて、バネ片21B全体が下方に向けて弾性変形するようになっている。
【0019】
さらに、ロックアーム22の上面には、後面が切り立って前面がテーパ状となった係合突部23が突出し、この係合突部23の切り立った面に後述する雄ハウジング31の係合受部38が係止されることによって両ハウジング11,31が嵌合状態に保持されるようになっている。また、ロックアーム22の後端には、押圧操作部22Aが設けられており、両ハウジング11,31を嵌合状態から解離するときには、この押圧操作部22Aを押圧することにより、ロックアーム22を下方に撓み変形させ、係合突部23と係合受部38との係合を解除させることができる。
【0020】
一方、雄コネクタ30は、回路基板Pに固定される雄ハウジング31(本発明の「コネクタハウジング」に相当)と、この雄ハウジング31に組み付けられた複数の雄端子金具40と、同じく雄ハウジング31に組み付けられて、嵌合検知に用いられる複数の検知用雄端子金具41とから構成されている。
【0021】
雄ハウジング31は、合成樹脂製であり、図1及び図2に示すように、その前面には、角枠状の4つの嵌合部32A〜32Dが左右に並んで形成され、その後面(嵌合部の奥面)が雄端子金具40と検知用雄端子金具41とが保持される端子保持壁33となっている。
【0022】
端子保持壁33には、雄端子金具40が圧入される雄端子取付孔34と、検知用雄端子金具41が圧入される検知用端子取付孔35とが前後に貫通して形成されている。雄端子取付孔34は、嵌合部32A,32C,32Dに上下2段、嵌合部32Bに上下3段が、横方向に所定間隔で並んで形成されている。検知用端子取付孔35は、嵌合部32A〜32Cの上部中央に左右一対ずつ並んで形成されている。また、各端子取付孔34,35の後面側の開口縁には上下一対のテーパ面34A,35Aが形成され、これらにより各端子金具40,41を圧入する際に、その先端が端子取付孔34,35の内側へ案内されるようになっている。
【0023】
雄端子金具40及び検知用雄端子金具41は、共にプレスフィット端子とも称され、図3に示すような導電性の細長い金属板をL字状に折り曲げて形成されており、前述の各端子取付孔34,35に貫通状態で組み付けられている。各端子金具40,41の一端部は端子部40A,41Aとされ、嵌合部32A〜32D内において嵌合方向の前方へ向けて突出している。各端子部40A,41Aは、平板状でかつ先細り形状をなしており、検知用雄端子金具41の端子部41Aは、雄端子金具40の端子部40Aよりも長くやや幅広に形成されている。雄端子金具40の端子部40Aは、雌端子金具13に接続可能とされ、検知用雄端子金具41の端子部41Aは、短絡端子21のバネ片21Bに接続可能とされている。
【0024】
また、各雄端子金具40,41における端子部40A,41Aの基端側には、幅方向に張り出した圧入部42が設けられ、その後側に圧入部42よりもさらに張り出した一対の位置決め突起43が設けられている。圧入部42は、その端子部40A,41A側の縁がテーパ状をなし、両端子金具40,41が端子保持壁33の各端子取付孔34,35内に圧入されると、この圧入部42が各端子取付孔34,35の内壁にくい込んで係止される。一方、後方の位置決め突起43は、前後に切り立った形状とされ、所定の位置まで圧入されると、その位置決め突起43が端子保持壁33の開口縁に突き当たり、各端子金具40,41の位置決めがされる。
【0025】
各雄端子金具40,41は、雌ハウジング31の後面側にて下向きに折り曲げられており、その下端部に幅方向に並んで一対の弾性当接部44が設けられている。両弾性当接部44は、厚肉の帯状をなし、弾性変形可能な薄肉部45を間に挟んで外側へ略円弧状に膨出形成されるとともに、幅方向に撓み変形可能とされている。また、弾性当接部44のやや上部には、幅方向に突出した一対の治具当て部46が形成されている。この治具当て部46の上縁に治具(図示しない)を当てつつ下方へ押圧することで、弾性当接部44を回路基板Pのスルーホール(図示しない)に挿入することが可能となっている。
【0026】
嵌合部32A〜32Cにおける下から二段目の雄端子取付孔34の下側には、雌ハウジング11の短絡片18に対応した断面T字状の解離片37が突出して形成されており、両ハウジング11,31の正規嵌合時には、この解離片37が雌端子金具13と短絡片18との間に入り込んで両者13,18の接触を解離するようになっている。
さらに、雄ハウジング31における各嵌合部32A〜32Cの上壁前端には、係合受部38が下方に向けて突出して設けられている。この係合受部38の前面下部にはテーパ面が形成され、両ハウジング11,31の嵌合操作時には、このテーパ面が係合突部23のテーパ面に摺接して、ロックアーム22が下方に押し下げられるようになっている。
【0027】
雄ハウジング31の端子保持壁33には、各嵌合部32A〜32Cにおける一対の検知用端子取付孔35の上側から前方に向けて支持壁50が突設されている。この支持壁50は全体として水平な長方形の板状をなし、その上面には両側端及び中央に計3本のリブ51が前後方向に沿って突出して形成され、これらのリブ51によって支持壁50が支えられている。また、支持壁50の下面には、その両側端及び中央に計3本のガイドリブ52が前後方向に沿って突出して形成され、隣り合うガイドリブ52間に一対の溝部53が形成されている。各溝部53の奥側には前記検知用端子取付孔35が位置するとともに、各溝部53内にはそれぞれ検知用雄端子金具41の端子部41Aが収容されており、即ち支持壁50が端子部41Aの上面に沿うような形態となっている。
【0028】
支持壁50の突出寸法は、端子部41Aの突出寸法よりも少し大きくされており、図4(a)(b)に示すように、その先端部からは浮き規制部54が端子部41Aの先方位置に張り出して形成されている。この浮き規制部54は、下端面が水平な平坦面とされるとともに、その下方への張り出し寸法は端子部41Aの厚さ寸法より僅かに小さく、即ち端子部41Aの下端面より下方に張り出さないような形態となっている。浮き規制部54の後面下端には、先細り状の爪部54Aが延出して形成され、その爪部54Aの上面が斜め上向きの傾斜面54Bとなっている。一方、端子部41Aの先端部は、全体として先細り状をなすとともに、その下面側に比較的大きくテーパ状に切り欠かれた傾斜面41Bが形成されている。そして、この端子部41Aの先端が爪部54Aの傾斜面54Bと溝部53の底面との間に挟み込まれることで、浮き規制部54の爪部54Aが端子部41Aの先端に下方から係合した状態となっており、これにより、端子部41Aの支持壁50からの浮き変形(下方への変位)が規制されている。また、浮き規制部54は、図4(b)に示すように、その幅方向の中央からほぼ半分が切除されることで切欠部55が形成されており、雄ハウジング31の前方向から視ると、この切欠部55を通して端子部41Aの先端部における幅方向のほぼ半分が露出した状態となっている。
【0029】
さて、検知用雄端子金具41は、外力の加わらない自然状態においては、図5に示すように、端子部41A全体が圧入部42に対して鈍角をなすような傾斜が付けられている。一方でこの検知用雄端子金具41が雄ハウジング31に組み付けられた状態では、端子部41Aが支持壁50によって下方に押し下げられて水平姿勢となっており、即ち、端子部41Aの上面が支持壁50(詳しくは溝部53の底面)に対して弾性力によって接触した状態となっている。
【0030】
次に、雄コネクタ30の製造手順について説明する。
まず雄端子金具40及び検知用雄端子金具41を母材となる金属板材から図3に示す展開形状に打ち抜く。続いて、検知用雄端子金具41における端子部41Aと圧入部42との境目となる曲げ部47を下向きに凸となるような鈍角に折り曲げる(図5参照)。言い換えれば、端子部41Aが、圧入部42を基準としたときに、圧入後の姿勢よりも支持壁50側(上側)に傾斜した姿勢となるように、予め曲げ加工を施す。
【0031】
次に、雄端子金具40の端子部40Aを雄ハウジング31の後面側から下段の雄端子取付孔34に挿通させつつ押し込み、圧入部42をその雄端子取付孔34の内壁に食い込ませる。雄端子金具40を正規の深さ位置まで押し込んだら、端子保持壁33の後方に延出した弾性当接部44側の端部を下方へ向けてL字状に折り曲げる。同様にして、中段、上段の雄端子取付孔34についても順に雄端子金具40を圧入し、L字状に折り曲げる。
【0032】
続いて、図5に示すように、検知用雄端子金具41の端子部41Aを雄ハウジング31の後面側から端子保持壁33の検知用端子取付孔35に挿通させつつ押し込み、圧入部42をその検知用端子取付孔35の内壁に食い込ませる。このとき、端子部41Aと圧入部42とが互いに平行姿勢となるように曲げ部47が開き変形されつつ、端子部41Aが溝部53に沿って前方へ差し込まれる。検知用雄端子金具41が正規の深さ位置まで押し込まれると、端子部41Aの先端部における傾斜面54Bの下方に浮き規制部54の爪部54Aが係合した状態となる。そして、各検知用雄端子金具41について端子保持壁33の後方に延出した弾性当接部44側の端部を下方へ向けてL字状に折り曲げることで、雄コネクタ30が完成する。
【0033】
ここで、検知用雄端子金具41においては、端子部41Aが予め支持壁50側に傾斜した姿勢に曲げ加工されているため、組み付け後では、弾性力の作用によって支持壁50に接した状態となる。従って、例えば、検知用雄端子金具41を端子保持壁33に圧入する前あるいは圧入した後に、樹脂材の温度変化等により雄ハウジング31(特に検知用端子取付孔35回りや支持壁50)に反りが生じたような場合でも、端子部41Aの先端が弾性力によって支持壁50に接した状態を保つため、端子部41Aが浮きを生じることを防止できる。
また、端子部41Aの先方位置に浮き規制部54が張り出して設けられていることで、端子部41Aが運搬中等に異物に当接することを防止できる。また、浮き規制部54が端子部41Aの先端に下方から係合しているため、例えば、雄ハウジング31に反りが生じた場合でも、端子部41Aの先端が支持壁50から浮くことを防止できる。
【0034】
次に、雄コネクタ30を回路基板Pの上方に保持して、圧入治具(図示しない)を用いて雄端子金具40及び検知用雄端子金具41の各弾性当接部44をそれぞれ対応する回路基板Pのスルーホール(図示しない)に挿入させる。すると、弾性当接部44が薄肉部45とともに径方向に押し縮められつつ、スルーホールの内周に設けられた接点部に接触し、これにより各端子金具40,41が回路基板P状の回路に電気的に接続されるとともに、雄コネクタ30が回路基板Pに固定される。
【0035】
各端子金具40,41について導通検査あるいは端子出代検査を行う場合には、検査用の丸棒状の治具Jの先端を雄ハウジング31の前方より検査対象となる各端子金具40,41の端子部40A,41Aの先端に突き当てて行う。ここで、検知用雄端子金具41については、図4(b)に示すように、治具Jの先端を浮き規制部54に設けられた切欠部55より紙面奥側へ差し込んで、端子部41Aの先端に突き当てるようにする。
【0036】
次に、雌雄両コネクタ10,30を嵌合させるには、図1に示すように、雌雄両ハウジング11,31を正対させ、雌ハウジング11を雄ハウジング31の嵌合部32B内に押し込む。すると、支持壁50が端子装着孔20内に差し込まれるとともに、各雄端子金具40の端子部40Aが端子連結孔12Aに差し込まれ、キャビティ12内の雌端子金具13に接続される。そして、両コネクタ10,30が所定の深さまで嵌合されると、ロックアーム22の係合突部23と雄ハウジング31の係合受部38とのテーパ面同士が摺接して、図6に示すように、ロックアーム22が下方に撓み変形される。このとき、短絡端子21においては、押下部21Cがロックアーム22によって下方に押し下げられることにより、各バネ片21Bがその前端部を支点として下方に撓み変形する。このとき、各バネ片21Bの接点部21Dは検知用雄端子金具41の端子部41Aに下方に離間した位置にあり、端子部41A同士は短絡されていない。一方で、解離片37の先端が短絡片18の各弾性片18Aを下方に押し下げ、短絡片18と雌端子金具13との接触状態が解除される。
【0037】
そして、雌雄両コネクタ10,30が正規の嵌合位置まで押し込まれると、図7に示すように、係合突部23が係合受部38を乗り越えて、ロックアーム22が上方に復帰変形するとともに、両ハウジング11,31がロックアーム22と係合受部38との係合によって離脱不能にロックされる。一方で、ロックアーム22の復帰変形に伴って、短絡端子21の一対のバネ片21Bが上方に復帰変形して、各接点部21Dが検知用雄端子金具41の端子部41Aの下面に接触する。これにより、左右一対の検知用雄端子金具41が短絡端子21を介して互いに導通し、これらの検知用雄端子金具41と接続された検知回路(図示しない)により、両コネクタ10,30が正規の嵌合状態にあることが検知される。以上により、両コネクタ10,30の組み付けが完了する。
【0038】
以上のように本実施形態によれば、支持壁50に端子部41Aの先端に係合して端子部41Aがこの支持壁50から浮き上がることを規制する浮き規制部54を設けたため、端子部41Aが雄ハウジング31の反り等に起因して支持壁50から浮き上がることを防止できる。
【0039】
また、検知用雄端子金具41は、端子保持壁33への圧入前に、前記端子部41Aの先端が圧入後の姿勢よりも支持壁50側に傾斜した姿勢となるように予め曲げ加工され、その状態で端子保持壁33に圧入される。従って、圧入後には端子部41Aの先端が弾性力によって支持壁50に接した状態となるから、端子部41Aの先端が支持壁50から浮きあがることを防止できる。
【0040】
さらに、端子部41Aの先方に張り出た浮き規制部54に切欠部55を設けることで端子部41Aの一部が露出した状態となっている。したがって、導通検査や端子出代検査等を行う際には、検査用の治具Jを切欠部55を通して検知用雄端子金具41の端子部41Aの先端に接触させることができる。
【0041】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では本発明を嵌合検知機能を備えた基板用コネクタに適用したものを示したが、これに限らず、本発明は、嵌合検知機能を備えていないコネクタや、基板以外のものに用いられるような他の種類のコネクタに適用してもよい。即ち、嵌合検知用以外の雄端子金具について支持壁からの浮きを規制するような構成としても良い。
【0042】
(2)上記実施形態では、浮き規制部54を端子部41Aの先方位置に設けて先方側から係合する構成としたが、これに限らず、本発明によれば、例えば浮き規制部を端子部に対し側方位置に設けて、側方から係合するような構成としても良い。
【0043】
(3)上記実施形態では、雄端子金具41がプレスフィットタイプのものを示したが、これに限らず、例えば、半田付けにより回路基板に接続されるタイプの端子金具を用いても良い。また、本実施形態では、プレスフィットタイプの雄端子金具41を用いたために雄ハウジング31の後面から圧入するようにしているが、雄端子金具はハウジングの前面から圧入するようにしてもよい。
【0044】
(4)上記実施形態では、雄端子金具41に対する曲げ加工は金属板からの打ち抜き加工後に行ったが、本発明によれば、プレスにより打ち抜き加工と同時に雄端子金具に対する曲げ加工が施されるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、雄端子金具41における端子部41A全体を圧入部42に対して傾斜させるようにしたが、本発明によれば、端子部の先端を含んだ一部分のみを支持壁側へ傾斜させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る雌雄コネクタの嵌合前の断面図
【図2】雄コネクタの正面図
【図3】雄端子金具及び検知用雄端子金具の展開状態を示す平面図
【図4】(a)端子部の先端と浮き規制部を示す部分拡大断面図
(b)端子部と支持壁の一部を示す部分拡大正面図
【図5】検知用雄端子金具を圧入する前の雄ハウジングの断面図
【図6】雌雄コネクタの嵌合途中を示す断面図
【図7】雌雄コネクタの正規嵌合状態を示す断面図
【図8】従来のコネクタの嵌合前の状態を示す断面図
【符号の説明】
10…雌コネクタ(相手側コネクタ)
11…雌ハウジング
30…雄コネクタ
31…雄ハウジング(コネクタハウジング)
33…端子保持壁
41…検知用雄端子金具(雄端子金具)
41A…端子部
42…圧入部
50…支持壁
54…浮き規制部
55…切欠部

Claims (4)

  1. コネクタハウジングには、雄端子金具がその端子部を相手側コネクタに対する嵌合面側に突出させた状態で保持された端子保持壁が設けられるとともに、前記端子部に沿うように支持壁が設けられた雄コネクタであって、前記支持壁には、前記端子部の先端に係合して端子部が当該支持壁から浮きあがることを規制する浮き規制部が設けられていることを特徴とする雄コネクタ。
  2. 前記端子金具は、その端子部の少なくとも先端が弾性力によって前記支持壁に接していることを特徴とする請求項1に記載の雄コネクタ。
  3. 前記端子金具が前記端子保持壁に対し前記嵌合面とは反対側から圧入されたものであって、
    前記浮き規制部が前記端子部の先方に張り出るように形成されているとともに、その浮き規制部の一部分が切除されて端子部の先端を露出させる切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の雄コネクタ。
  4. コネクタハウジングには、雄端子金具がその端子部を相手側コネクタに対する嵌合面側に突出させた状態で圧入された端子保持壁が設けられるとともに、前記端子部に沿うように支持壁が設けられた雄コネクタの製造方法であって、
    前記端子金具を、前記端子保持壁への圧入前に、前記端子部の先端が圧入後の姿勢よりも前記支持壁側に傾斜した姿勢となるように予め曲げ加工し、その状態で前記端子保持壁に圧入することを特徴とする雄コネクタの製造方法。
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