JP2005018995A - 電気機器および電気機器用パック電池 - Google Patents

電気機器および電気機器用パック電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電池パックの抜け落ちを防止できるパック電池等を提供する。
【解決手段】パック電池は、電池を内蔵し、電気機器に装着した際に電池と電気的に接続された端子を電気機器の端子と接続し電力を供給するよう構成されてなる。パック電池は、電池を内蔵する電池収納部7と、端部の一方を閉塞し、他方を一方向に開口し、開口面を電気機器と装着できる形状に形成された電池ケース6と、電池ケース6の開口面から突出するように形成され、電気機器に設けられたスリット12に挿入されて電池ケース6を回動するように案内するガイドを備える一対のリブ3と、電池ケース6の回動を阻止するストッパ10とを備える。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池や一次電池を内蔵するパック電池を備える電気機器に関し、特にパック電池のケースを本体ケースに装着を確実にするための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
パック電池は、繰り返し充放電が可能なニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池を電池ケースに内蔵する。パック電池を利用する携帯機器等の電気機器は、パック電池を内蔵する電池ケースを本体ケースに装着している。例えば、携帯電話やシェーバ等は、本体ケースの背面で下面付近に電池ケースを装着する。電池ケースは、内蔵する電池が放電されたときや消耗して寿命が尽きた際に本体ケースから取り外して交換される。このため、電池ケースは本体ケースと脱着可能に装着される。一方で電気機器の使用時に電池ケースが不意に脱離すると、電源供給が絶たれてデータ欠落などの事故が発生する危険があるため、電池ケースの装着時には本体ケースからパック電池が簡単に脱離しないよう強固に保持する機構が要求される。このような機構としては、例えば特許文献1に示すように電池を保持するプレートをスライドレバーで解除する構成が開発されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−239677号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図1および図2に、公知であって、従来のパック電池を携帯電話などの電気機器に装着する一例を示す。図1に示すように、パック電池1は電気機器本体の背面から下面にかけて、本体ケース5から延長されるような形状とされている。図2に示すように電池ケース6の上端には一対のリブ3が設けられ、また電池ケース6の下面では、電池ケース6を本体ケース5に挿入する方向に従ってスムーズに案内されるように傾斜面に構成された突出面4を備えている。この電池ケース6は、リブ3を本体ケース5の内部に挿入してリブ3の側面をケース内壁に当接させ、ここを支点とするように電池ケース6下面の突出面を本体ケース5に挿入して装着される。
【0005】
しかしながら、この構造では図1の破線矢印で示す方向に抜けやすいという欠点があった。本体ケース5に嵌め込まれた電池ケース6は、リブ3の側面で横方向への広がりを抑止しており、また下面の突出部がケース内面に当接されて下方向への移動を抑止しているが、図1の矢印で示す左斜め方向への抜けを抑止する構造としては不十分であるため、結果として矢印方向に抜けやすくなっている。
【0006】
特に、近年の形態電子機器の多機能化、高出力化や、バッテリ駆動時間の延長などの要求から、パック電池の電池容量が増大する傾向にあり、これに伴い電池サイズ自体も大型化する傾向にある。これによってパック電池が電池容量に応じて重くなるため、パック電池の自重で下方向に脱落し易くなるという問題がある。このような脱落を防止するため、上述の特許文献1のようにパック電池を固定する機構を別途設けることも考えられるが、部品点数が多くなり、機構が複雑になる、製造工程が増える、コスト高となる、別機構を設けるためのスペースが必要となるなどの問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、比較的簡単な構成で電池パックの抜け落ちを防止できる電気機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電気機器は、電源としてのパック電池1と、前記パック電池1で駆動される電気機器本体2とを備え、一端に前記パック電池1、他端に電気機器本体2を連結した電気機器Aであって、前記パック電池1側に形成されたガイドレール3Aと、前記電気機器本体2側に形成されたガイド溝12とを備え、前記ガイドレール3Aを前記ガイド溝12に沿って挿抜してパック電池1と電気機器本体2とを着脱自在とし、前記挿抜方向が、電気機器Aの両端方向と異なることを特徴とする。
【0009】
また請求項2のパック電池は、請求項1に記載の電気機器であって、前記電気機器本体2に対して、前記パック電池1が、回動しながら、前記ガイドレール3Aに前記ガイド溝12を挿抜することを特徴とする。
【0010】
さらに請求項3のパック電池は、請求項1に記載の電気機器であって、装着時に、前記電池ケース6の回動を阻止するストッパ10を、前記電池ケース6又は前記電気機器本体2に備え、前記ストッパ10が前記電池ケース6の回動方向に略垂直な垂直面を備え、装着の回動方向に略垂直な方向から前記垂直面を突出させることで、電池ケース6の前記装着の回動方向とは逆方向の回動を阻止するよう構成されてなることを特徴とする。
【0011】
さらにまた請求項4のパック電池は、請求項3に記載の電気機器であって、前記ストッパ10が前記電池ケース6を回動させて装着する際に、前記電気機器本体2又は電池ケース6の一部と当接する面を傾斜面とし、前記傾斜面が当接されて突出方向と逆方向に押圧され、押し下げられるよう前記ストッパ10が付勢されて突出してなることを特徴とする。
【0012】
さらにまた請求項5のパック電池は、請求項3から4のいずれかに記載の電気機器であって、前記ストッパ10を操作するストッパ操作部20を、前記電池ケース6又は前記電気機器本体2の前記両端方向とは横方向の側面に設けてなることを特徴とする。
【0013】
さらにまた請求項6のパック電池は、電源としてのパック電池1と、前記パック電池1で駆動される電気機器本体2とを備え、一端に前記パック電池1、他端に電気機器本体2を連結して長手方向に延長された形状を構成する電気機器Aであって、前記パック電池1側に形成された少なくとも一対のリブ3と、前記電気機器本体2側に形成されたガイド溝12とを備え、前記リブ3を前記ガイド溝12に沿って挿抜してパック電池1と電気機器本体2とを着脱自在とし、前記挿抜方向が、前記パック電池1を電気機器本体2に対して電気機器Aの長手方向から斜めに傾斜させた位置から回動させる方向であり、前記リブ3およびガイド溝12が前記回動運動を生じさせる湾曲面を構成してなることを特徴とする。
【0014】
また請求項7の電気機器用パック電池は、電源としてのパック電池1と、前記パック電池1で駆動される電気機器本体2とを備え、一端に前記パック電池1、他端に電気機器本体2を連結した電気機器Aに使用する電気機器用パック電池であって、前記パック電池1はガイドレール3Aを形成しており、前記電気機器本体2側に形成されたガイド溝12に沿って前記ガイドレール3Aを挿抜してパック電池1と電気機器本体2とを着脱自在としてなり、前記挿抜方向が、電気機器Aの両端方向と異なることを特徴とする。
【0015】
さらに請求項8の電気機器用パック電池は、電源としてのパック電池1と、前記パック電池1で駆動される電気機器本体2とを備え、一端に前記パック電池1、他端に電気機器本体2を連結して長手方向に延長された形状を構成する電気機器Aに使用する電気機器用パック電池であって、前記パック電池1は少なくとも一対のリブ3を形成し、前記電気機器本体2に形成されたガイド溝12に沿って前記リブ3を挿抜してパック電池1と電気機器本体2とを着脱自在としてなり、前記挿抜方向が、前記パック電池1を電気機器本体2に対して電気機器Aの長手方向から斜めに傾斜させた位置から回動させる方向であり、前記リブ3およびガイド溝12が回動運動を生じさせる湾曲面を構成してなることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電気機器を例示するものであって、本発明の電気機器を以下のものに特定するものではない。さらに、本明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよい。
【0017】
図3〜図7に、本発明の一実施の形態に係るパック電池およびパック電池を装着する電気機器A、具体的には携帯電話を示す。これらの図に示すパック電池1は、図3の斜視図に示すように携帯電話などの電気機器本体2に装着されて、電気機器を駆動する電源として機能する。パック電池1を装着する電気機器Aには、携帯電子端末やシェーバ、ハンディターミナル、リモコンなどが挙げられる。換言すると、電気機器Aは、下端である一端にパック電池1と、上端である他端に電気機器本体2とを連結して、電気機器Aとしている。電気機器Aは、上端と下端の両端方向、即ち、上下方向に、細長く延在している。このような両端方向は、一端と他端に延在する方向ということもできるし、長手方向ということもできる。
【0018】
図3に示すように、電気機器Aは、その前面に表示画面A1、複数のキーボタンA2を備え、また、その上面には、アンテナA3を備えている。また、本明細書においては特に説明がない限り、電気機器A、電気機器本体2、パック電池1において、表示画面A1が設けられた面を前面として、これに対応して、上面、下面、左右側面、背面としている。そして、アンテナA3を除き、電気機器A、電気機器本体2、パック電池1は、左右略対称構造であるので、図、説明等の一部においては、左側の構造のみを開示し、右側の構造を省略している。
【0019】
パック電池1は、図4および図5に示すように、左右に分割されたケース6A、6Aを係合したプラスチック製の電池ケース6を外側に備えている。そして、パック電池1の電池ケース6は、内部に二次電池を収納する略直方体形状の電池収納部7を備えている。この電池収納部7から、電池ケース6の左右側面及び背面が上方向に延在して、横断面がコの字状の延長部11Xが設けられている。そして、延長部11Xは、延長背面壁11AB、両延長側壁11A、11Aを備えている。また、延長側壁11A、11Aの幅は、電池収納部7の側面の幅の半分以下の寸法である。電池収納部7は、内蔵する二次電池の電極や信号端子を電気機器本体2と接続するための端子群8を上端に備えており、パック電池1を電気機器本体2と装着した際にこれらの端子が電気機器本体2側の端子と接続される位置に位置決めして配置される。
【0020】
電気機器本体2において、その外側の本体ケース5は、両側壁の下側が、図3、図7に開示されるように、階段状に形成されている。また電池ケース6は、図4等に示すように、電池収納部7の側面においては、延長側壁11A、11Aが下方向に延長した後、前面に向う略L字状である段部11C、11Cが形成されている。従って、電池ケース6の側面上側は、延長側壁11Aの上端、延長側壁11Aの前面側、段部11Cにより、側面視において、階段状となっている。パック電池1を、電気機器本体2に装着した状態では、電池ケース6の階段状の側面と、電気機器本体2の階段状側面とが係合して、電気機器Aの側面として、略同一平面に延在する。このように、電池ケース6を本体ケース5よりも下方に突出する形状とすることで、図1および図2と比して電池収納部7を大きくでき、大容量の電池を収納して高出力化を図ることができる。また電池ケース6と本体ケース5は、側面において両者の接合部9が、段部として表れず略同一平面となるので、デザイン的な一体感が得られる。また、側面だけでなく、電気機器Aの前面、背面においても、電池ケース6と本体ケース5との接合部は、段部として表れず略同一平面となるので、デザイン的な一体感が得られる。ただ、電池を大型化する場合など、本体ケース5の下端に装着された電池ケース6が、前面、側面、背面において、本体ケース5である電気機器本体2より、突出するように形成することもできる。
【0021】
[リブ3]
またパック電池1は、本体ケース5と装着し装着状態をロックするために、両側部に、リブ3、3とストッパ10、10を備えている。リブ3は、電池ケース6の延長側壁11A、11Aの上端において、前方側に突出するように形成される。リブ3は左右に一対に設けられ、それぞれが電気機器に設けられたガイド溝12に挿入され、図7のように斜め下方向から装着される。リブ3は電池ケース6と一体成型で設けられ、電池ケース6と同じくプラスチックなどで成型される。リブ3は、図4の拡大図に示すように、側面視略台形の板片であって、このリブ3において、側面視略三角形の肉薄部14を形成して、凸条のガイドレール3Aを形成している。詳細には、ガイドレール3Aの厚さは、延長側壁11A、11Aの厚さより小さいものとなっており、ガイドレール3Aの前方側より下方側にかけては、湾曲した外側ガイドレール側面13OUTが形成され、肉薄部14と凸条のガイドレール3Aとの段差部は、内側ガイドレール側面13INとなっている。
【0022】
[ガイド溝12]
一方、電気機器本体2において、その外側の本体ケース5は、プラスチック材料よりなり、上面壁、前面壁、背面壁、両側壁にて構成されており、両側壁の下側が、階段状に形成されている。そして、本体ケース5の両側壁の内側には、電池ケース6のガイドレール3A、3Aが挿入、抜き出されて、着脱自在となるように、ガイド溝12、12が設けられる。また、本体ケース5の内部には、内部に電子部品を収納する略直方体形状の電池部品収納部2Aが設けられている。ガイド溝12の深さは、ガイドレール3Aの厚さ(=高さ)とほぼ同じである。ガイド溝12の詳細な形状は、図6の要部拡大斜視図に示す。拡大斜視図においては、側壁表面を省き、本体ケース5のガイド溝の形状を示している。
【0023】
ガイド溝12の底面については略平らな平面となっている。ガイド溝12の内壁である側面については、電気機器Aの前方側は、湾曲した外側ガイドレール側面13OUTがスムーズに案内できるように湾曲した外側ガイド溝側面12OUTとなっており、また、電気機器Aの背面側は、装着時において、ガイドレール3Aの内側ガイドレール側面13INと係合できるように、略同様な傾斜となる内側ガイド溝側面12INとなっている。電池ケース6は上端を本体ケース5の開口部上端と当接させた状態から、ここを中心に回動するように接合面9を合致させる。
【0024】
以上の構成のガイド溝12は、ガイドレール3Aを挿入して電池ケース6を、図7である側面図において、本体ケース5の左斜め下から挿入し、装着する。図7に示すように、電池ケース6の背面側上端辺を本体ケース5の背面側下端辺に当接させる。そしてこの状態から矢印で示すように、当接する辺を中心軸として、ガイドレール3Aの外側ガイドレール側面13OUT、内側ガイドレール側面13INを、ガイド溝12の外側ガイド溝側面12OUT、内側ガイド側面溝12INが案内して、電池ケース6を回動させる。これによってガイド溝12にガイドレール3Aが挿入されて、装着され、電池ケース6の階段状の側面と、電気機器本体2の階段状側面とが、係合することになる。
【0025】
[ストッパ10]
さらにこの状態で電池ケース6と本体ケース5を係止するよう、電池ケース6はストッパ10を備えている。ストッパ10は図4〜図7に示すように、電池ケース6と本体ケース5の接合部9付近に配置され、電池ケース6の横方向の段部11C、11Cに、突出方向である上方に突出して、電池ケース6の回動を阻止する。ストッパ10は、電池ケース6の挿入方向には傾斜面18を、本体ケース5からの分離方向には垂直面19を形成する略三角形状に構成される。またストッパ10はスプリング(図示せず)などの弾性部材で上方に突出するよう付勢されている。
【0026】
[ストッパ操作部20]
またストッパ10を強制的に下降させるためのストッパ操作部20を電池ケース6の前面に設けており、使用者が手でストッパ操作部20を下方にスライドさせると、ストッパ操作部20に機械的に連動(図示せず)されてストッパ10は下降される。ストッパ操作部20は、電池ケース6の前面に設けられ、図3および図4に示す例では電池ケース6の前面上端に設けられる。ストッパ操作部20を本体ケース5との接合部9F近辺に設け、また操作方向を矢印で示すなどすることで、装着、脱離の際の操作を行う部材であることを使用者に直感的に分かり易くできる。また電池ケース6の横方向の側面である前面に設けることで、電池パックを下方に延長させて大型化する際の妨げにもならない。また、図示しないが、本体ケース5側にストッパ及びストッパ操作部を設けることもできる。
【0027】
ただ、ストッパ操作部は電池ケースを本体ケースに装着時に表出する位置であればどの位置に設けても良く、図3および図4のように電気機器の正面側に限られず、背面や底面に設けることもできる。
【0028】
さらに本体ケース5には、ストッパ10が突出する位置に、ストッパ10を挿入し係止するためのストッパ溝21が形成されている。ストッパ溝21は、本体ケース5内面に凹所として設けられ、その凹所形状はストッパ10の形状と略一致させ、ストッパ10と同じく傾斜面と垂直面を備える。またストッパ溝21は、本体ケース5に電池ケース6を装着した位置でストッパ10が挿入される位置に形成される。さらにストッパ10のストッパ溝21への挿入を容易にするために、電池ケース6のL字状の段部11Cの角部、この部分に係合する本体ケース5の側壁のコーナー部22は、湾曲する形状に形成することが好ましい。
【0029】
この構成によって、上述のように、電池ケース6を本体ケース5に装着する際に、回動(図7に装着時の回動方向を矢印で記載する)すると、本体ケース5の側壁のコーナー部22はストッパ10の傾斜面18と当接し、ストッパ10は傾斜面18から応力を受けて弾性的に押し下げられる。さらに電池ケース6を回動して本体ケース5への装着が完了すると、この位置でストッパ10はストッパ溝21に挿入され、弾性的に押し上げられたストッパ10は垂直面19がストッパ溝21の垂直面と当接して、装着における回動方向とは逆方向に、電池ケース6の回動が戻らないように抑止される。
【0030】
これによって、電池ケース6は完全に本体ケース5に装着され、ガイドレール3Aとストッパ10によって抜け落ちは確実に防止される。電池ケース6は斜めにしないと挿入、脱着できないような物理的構造にガイドレール3Aとガイド溝12が形成されているため、真下に抜け落ちることができない。また、本体ケース5に電池ケース6を、上述のように回動して装着した後、このような回動方向と逆方向に力を加えて本体ケース5と電池ケース6とを分離しようとしても、また、本体ケース5を電池ケース6横方向に摺動させようとしてもストッパ10とストッパ溝21によって横方向の移動が阻止されるため、電池ケース6が斜めにずり落ちることもない。この構成によれば、電池ケース6が下方に抜け落ちることが構造上防止されるので、パック電池を大きくあるいは重くしても、自重により抜け落ちることなくパック電池の接続状態が維持され、信頼性が向上される。また、パック電池と電気機器との接触状態の保持は、ガイドレールとガイド溝との湾曲した面やストッパとストッパ溝との垂直面で保持されるため、保持面積を大きくして印加される力を分散して保持でき、これによって電池が重くなっても抜け落ちを確実に阻止でき、パック電池を固定するロック機構などを別途設けなくとも装着機構のみで対応できる。特に上記の構成では、元来パック電池の装着に使用されてきたリブの形状を変更して適用できるので、コスト面でも有利となる。また従来であれば、図2に示すように電池ケースの背面に1または2のリブを近接して設けていたが、上記実施の形態では図6のようにケースの側面側に離間して設けることにより、電池ケースの装着方向に沿うガイドとして機能させることが可能となる。これによって、電池ケースの装着の際のガイドと、装着後の保持を同一の部材で実現でき、機能を共通として部品点数を減らし、構成の簡素化、製造工数の低減、コスト削減等の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電気機器によれば、電気機器本体からパック電池の意図せぬ脱離が効果的に阻止できる。特にパック電池にガイドレール設け、パック電池を挿入、抜き出す方向が、電気機器の両端方向とは異なることより、パック電池が電気機器本体よりはずれる方向である一端方向に力が加わったとき、例えば、パック電池が重力で一端方向である下方向に力が加わったとき、パック電池は、一端方向である下方向に、はずれることはない。パック電池を回動させて、電気機器本体に、パック電池を脱着する構成は、一端方向、例えば、下方向へのパック電池の抜け落ちを機械的に阻止する。また、回動を阻止する方向にストッパを配置することで回転運動も制御でき、脱離を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパック電池を電気機器に装着した状態を示す側面図である。
【図2】図1のパック電池を電気機器から分離した状態を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る電気機器の外観を示す斜視図およびリブの拡大側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るパック電池の外観を示す斜視図である。
【図5】図4のパック電池を示す平面図(a)及び左側面図(b)である。
【図6】図4のパック電池を電気機器本体に装着した状態を示す要部側面図およびガイド溝の拡大斜視図である。
【図7】図4のパック電池を電気機器本体に装着する状態を示す要部側面図である。
【図8】図3の電気機器のガイド溝部分を示す背面図である。
【符号の説明】
1…パック電池
2…電気機器本体
2A…電池部品収納部
3…リブ
3A…ガイドレール
4…突出面
5…本体ケース
6…電池ケース
6A…ケース
7…電池収納部
8…端子群
9…接合面
9F…接合部
10…ストッパ
11…側壁
11A、11A…延長側壁
11AB…延長背面壁
11C、11C…段部
11X…延長部
12…ガイド溝
12IN…内側ガイド溝側面
12OUT…外側ガイド溝側面
13IN…内側ガイドレール側面
13OUT…外側ガイドレール側面
14…肉薄部
16…ガイド面
18…傾斜面
19…垂直面
20…ストッパ操作部
21…ストッパ溝
22…コーナー部
A1…表示画面
A2…キーボタン
A3…アンテナ

Claims (8)

  1. 電源としてのパック電池(1)と、前記パック電池(1)で駆動される電気機器本体(2)とを備え、一端に前記パック電池(1)、他端に電気機器本体(2)を連結した電気機器(A)であって、
    前記パック電池(1)側に形成されたガイドレール(3A)と、前記電気機器本体(2)側に形成されたガイド溝(12)とを備え、前記ガイドレール(3A)を前記ガイド溝(12)に沿って挿抜してパック電池(1)と電気機器本体(2)とを着脱自在とし、
    前記挿抜方向が、電気機器(A)の両端方向と異なることを特徴とする電気機器。
  2. 請求項1に記載の電気機器であって、前記電気機器本体(2)に対して、前記パック電池(1)が、回動しながら、前記ガイドレール(3A)に前記ガイド溝(12)を挿抜することを特徴とする電気機器。
  3. 請求項1に記載の電気機器であって、装着時に、前記電池ケース(6)の回動を阻止するストッパ(10)を、前記電池ケース(6)又は前記電気機器本体(2)に備え、
    前記ストッパ(10)が前記電池ケース(6)の回動方向に略垂直な垂直面を備え、装着の回動方向に略垂直な方向から前記垂直面を突出させることで、電池ケース(6)の前記装着の回動方向とは逆方向の回動を阻止するよう構成されてなることを特徴とする電気機器。
  4. 請求項3に記載の電気機器であって、前記ストッパ(10)が前記電池ケース(6)を回動させて装着する際に、前記電気機器本体(2)又は電池ケース(6)の一部と当接する面を傾斜面とし、前記傾斜面が当接されて突出方向と逆方向に押圧され、押し下げられるよう前記ストッパ(10)が付勢されて突出してなることを特徴とする電気機器。
  5. 請求項3から4のいずれかに記載の電気機器であって、前記ストッパ(10)を操作するストッパ操作部(20)を、前記電池ケース(6)又は前記電気機器本体(2)の前記両端方向とは横方向の側面に設けてなることを特徴とする電気機器。
  6. 電源としてのパック電池(1)と、前記パック電池(1)で駆動される電気機器本体(2)とを備え、一端に前記パック電池(1)、他端に電気機器本体(2)を連結して長手方向に延長された形状を構成する電気機器(A)であって、
    前記パック電池(1)側に形成された少なくとも一対のリブ(3)と、前記電気機器本体(2)側に形成されたガイド溝(12)とを備え、前記リブ(3)を前記ガイド溝(12)に沿って挿抜してパック電池(1)と電気機器本体(2)とを着脱自在とし、
    前記挿抜方向が、前記パック電池(1)を電気機器本体(2)に対して電気機器(A)の長手方向から斜めに傾斜させた位置から回動させる方向であり、前記リブ(3)およびガイド溝(12)が回動運動を生じさせる湾曲面を構成してなることを特徴とする電気機器。
  7. 電源としてのパック電池(1)と、前記パック電池(1)で駆動される電気機器本体(2)とを備え、一端に前記パック電池(1)、他端に電気機器本体(2)を連結した電気機器(A)に使用する電気機器用パック電池であって、
    前記パック電池(1)はガイドレール(3A)を形成しており、前記電気機器本体(2)側に形成されたガイド溝(12)に沿って前記ガイドレール(3A)を挿抜してパック電池(1)と電気機器本体(2)とを着脱自在としてなり、前記挿抜方向が、電気機器(A)の両端方向と異なることを特徴とする電気機器用パック電池。
  8. 電源としてのパック電池(1)と、前記パック電池(1)で駆動される電気機器本体(2)とを備え、一端に前記パック電池(1)、他端に電気機器本体(2)を連結して長手方向に延長された形状を構成する電気機器(A)に使用する電気機器用パック電池であって、
    前記パック電池(1)は少なくとも一対のリブ(3)を形成し、前記電気機器本体(2)に形成されたガイド溝(12)に沿って前記リブ(3)を挿抜してパック電池(1)と電気機器本体(2)とを着脱自在としてなり、前記挿抜方向が、前記パック電池(1)を電気機器本体(2)に対して電気機器(A)の長手方向から斜めに傾斜させた位置から回動させる方向であり、前記リブ(3)およびガイド溝(12)が回動運動を生じさせる湾曲面を構成してなることを特徴とする電気機器用パック電池。
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