JP2005018941A - 光学的情報再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】再生信号品位が劣化した場合でも、同期信号を正しく検出し、安定した復調動作が可能な光学的情報再生装置を提供する。
【解決手段】等化器5は、増幅器4の出力を所望のPR特性とし、AD変換器6は、その出力を8ビットのサンプル値に変換し、PLL7は、クロックを生成する。ビタビ復号器8は、PR後のサンプル値から2値化データを出力する。同期PRパターンレジスタ9は、理想の同期信号パターンをPR処理で変換後のサンプル値データを有する。シフトレジスタ10は、AD変換器出力のサンプル値データをシフトする。誤差演算部11は、基準PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10をサンプル毎に2乗誤差の加算値を求める。判定回路12は、演算部の計算結果から同期信号パターンの検出信号を出力する。復調器13は、ビタビ復号器で2値化された再生データ信号から元の情報データを復元する。
【選択図】 図1
【解決手段】等化器5は、増幅器4の出力を所望のPR特性とし、AD変換器6は、その出力を8ビットのサンプル値に変換し、PLL7は、クロックを生成する。ビタビ復号器8は、PR後のサンプル値から2値化データを出力する。同期PRパターンレジスタ9は、理想の同期信号パターンをPR処理で変換後のサンプル値データを有する。シフトレジスタ10は、AD変換器出力のサンプル値データをシフトする。誤差演算部11は、基準PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10をサンプル毎に2乗誤差の加算値を求める。判定回路12は、演算部の計算結果から同期信号パターンの検出信号を出力する。復調器13は、ビタビ復号器で2値化された再生データ信号から元の情報データを復元する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル情報を記録担体に記録再生する光学的情報再生装置に関し、特に、バイト同期をとるための同期信号/再同期信号の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク装置等のデータ記録再生装置では、シリアルに記録されているデータ列からデータの開始点、あるいはバイト区切りを見つけるための同期信号が設けられている。コンパクトディスクにおけるシンク、光磁気ディスクのISO規格640MB MO装置および媒体におけるシンク、リシンク等がこの同期信号に相当する。
【0003】
「光ディスク技術」(ラジオ技術社、尾上守夫監修)の第2章1項の同期方式の項に記載されているように、これら同期信号は特定のパターンを持っていて、記録時にこの特定のパターンをユーザーデータと共に記録する。再生時に、再生アナログ信号を2値化した後、再生2値化データ信号と基準同期パターンの一致、あるいは相互相関関数を用いて同期パターンの検出を実現している。
【0004】
図6に示したものが従来の同期信号検出を用いた装置のブロック図である。
光ディスク101は、スピンドルモータ102により一定速度で回転する。光ピックアップ103は、内蔵される半導体レーザーの出射光を光ディスク101の情報面に投射し、反射光を受光し、反射光の情報成分を電気信号に変換し出力する。増幅器104は、ピックアップ103で検出された情報再生信号を増幅する。2値化器105は、増幅器の出力をある規定のしきい値にて2値化する。PLL106は、2値化後の再生データ信号が入力され、入力信号と位相が合ったクロックを生成する。データセパレータ107は、2値化された再生信号からクロックに基づいて、再生データを検出する。シフトレジスタ108は、2値化された信号が入力され、PLLが生成したクロックによりデータをシフトする。基準パターンレジスタ109は、理想の同期パターンデータを有する。EXOR110は、基準パターンレジスタ109とシフトレジスタ108をビット毎に比較する。不一致数カウンタ111は、EXOR110で不一致と判断されたビット数を数える。しきい値回路112は、不一致数カウンタのカウント数をあるしきい値で判断し、同期パターンの検出信号を出力する。復調器113は、クロック同期で2値データとなった信号から元のユーザーデータを復調する。
【0005】
ここでは、ISO規格640MB MOのリシンクパターンを例に説明する。
リシンクパターンとして記録される信号はMOの磁化の向きを1,0とすると、
…011111110000001…
で表わすことができる。このパターンを基準パターンとして基準パターンレジスタ9に格納しておく。
【0006】
ディスク101から再生される信号中に、同期パターンが存在していると、同期信号パターンの到来タイミングにおいて、シフトレジスタ108のパターンとリファレンスパターンの15ビットが完全に一致する。
【0007】
ここで、同期タイミングの1クロック前のクロックタイミングでは、
x01111111000000
がシフトレジスタ108に入力されているのでxが0の場合、正しい同期信号パターンと比べて3ビット異なり、12ビットが一致することとなる。同様に同期タイミングの1クロック後ろのクロックタイミングにおいても、不一致ビット数は3ビット、一致ビット数は12となる。誤りのない同期再生信号が得られた場合には不一致ビット数が0ビットとなる。
【0008】
そこで、先述のしきい値回路112のしきい値を2としておくと、誤りのない同期信号パターンが再生されたとき、正しいタイミングにおいて不一致カウンタの出力が零となるので、同期パターンの到来タイミングを検出することができる。
【0009】
次にこのようにして検出した同期信号の利用方法について述べる。従来、通常の光ディスクは、セクタ単位での情報の記録・再生が行われている(例えば、特許文献1参照)。各セクタは図7に示すようにセクタアドレスが記録されているID部とデータを記録再生するデータフィールド部から構成されている。このデータフィールド部に記録するデータはPLLの引き込みのための一定周期の信号(VFO)部、記録データの始まりを示す同期信号パターン、データの途中で同期を取りなおすための再同期マークおよびユーザーデータで構成される。
【0010】
データ再生時、媒体の傷、不良部分等でPLLが一瞬はずれ、再度引き込んだりした場合、先頭からのデータ数に対してクロック数が合致しないという、いわゆるビットスリップ(同期ずれ)が発生する。ビットスリップが発生すると、その後のデータはバイト区切りがずれてしまうため、その後の復調動作等によりエラービットを増加させていた。
【0011】
例えば、Run Length Limited(1,7)変調と言われる変調方式における復調変換規則は図8に示すとおりである。ここで、バイト区切りが正常な場合、再生2値化データ
“・・・000 001 000 101 000 000・・・”
を復調すると、
“・・・XX 01 01 10 01 XX・・・”
となるが、ビットスリップをおこし、バイト区切りが1クロックずれて、
“・・・X00 000 100 010 100 000・・・”
となった場合、復調されたデータは、
“・・・XX 01 11 10 11 XX・・・”
というように、ビットスリップ以後のデータが連続して全てバイトエラーとなってしまい、後段の誤り訂正回路をもってしても、訂正不能になってしまうことがあった。
【0012】
そこで、データ中に再同期信号(リシンク)を挿入して記録再生することで、その再同期信号の直後からデータバイトの区切りを再びとりもどすことができるので、データエラーはビットスリップ発生点から次のリシンクまでとなり、そのリシンク以降のデータは正しいデータとして再生することができる。リシンク間隔を適切に選ぶことでその後の訂正回路においてユーザーデータを復元できるようにしている。
【0013】
このように、ユーザーデータの先頭に同期信号(SYNC)を、ユーザーデータの途中に再同期信号(RESYNC)を設けることで、ビットスリップが発生しても、データのバイト区切りの関係を保つようにして、ビットスリップの影響を低減させ、正しくデータ再生ができるようにしている。
【0014】
また、媒体欠陥のある箇所に書き込まれ読み出し持に部分的に不一致を生ずるフォーマット同期コードや中断識別コードでも、高い確率で検出することができるディスク駆動装置のフォーマット制御回路がある(例えば、特許文献2参照)。
【0015】
【特許文献1】
特許2522832号公報
【特許文献2】
特開平5−12809号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高密度記録が進むと、相対的に再生信号のS/N、ジッタ、非線形歪み等の影響を強く受けるようになり、エラー率が上昇する。それに伴い、同期信号/再同期信号そのものにもエラーが含まれる確率が上昇する。
【0017】
たとえビットスリップが発生しなくても、同期信号の検出タイミングミスが発生すると、逆に致命的なデータエラーを引き起こしてしまうので、S/Nが悪化しエラー率が上昇したような再生信号からでも、正しいタイミングで同期信号を検出する必要性が高まっていた。
【0018】
図9にエッジシフトによるエラーが発生したときの同期検出ミスの1例を示す。最下部の矢印はデータ識別タイミングを示し、縦の一点鎖線はデータ遷移点を示す。図9(a)は記録時のリシンクパターンである。(b)はアシンメトリが悪化してエッジシフトを起こした再生信号である。(c)は再生信号(b)を2値化するときにエラーを起こし、エラーを含んでしまった再生2値化パターンである。(d)は(c)のパターンの1サンプル遅れた波形である。
【0019】
この信号(c)と記録時のリシンクパターン(a)の両者を比べると、正しい検出タイミングにおいては、パターンの不一致数は3となっている。1サンプル遅れた再生信号(d)と記録時のリシンクパターン(a)を比較すると、不一致数は2となっている。ここでしきい値回路で検出しきい値を2以下としていると、本来正しいタイミングである(c)ではなく(d)でのタイミングが同期タイミングとして検出されてしまっていた。
【0020】
このように、再生信号の再生具合によっては、同期信号の検出タイミングを誤まらせるようなエラーが同期信号に重畳してしまい、ビットスリップが発生していない場合でも、逆にデータバイトのタイミングがずれ、その後のバイト同期を正しい位置から間違った位置にずらしてしまうことがあった。
【0021】
そのために、S/Nが悪化し2値化後のデータ列の同期信号にエラーが混入してしまうような状況でも正しいタイミングで同期信号を検出できるように、同期信号の検出精度の向上が求められていた。
【0022】
そこで本発明は、同期信号パターンを含むデータを記録再生する光学的情報再生装置において、再生信号品位が劣化した場合でも、同期信号を正しく検出し、安定した復調動作が可能な光学的情報再生装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は、同期信号パターンを含むデジタルデータを再生する光学的情報再生装置において、再生信号をサンプリングした2値化前のサンプル列と、既知の同期信号/再同期信号から求められる所定の基準パターンとの誤差量を演算し、その誤差量から同期信号/再同期信号の識別をすることによって、低S/Nの再生信号でも精度のよい同期信号/再同期信号の検出を実現するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の光学的情報再生装置のブロック図である。光ディスク1は、スピンドルモータ2により一定速度で回転する。光ピックアップ3は、内蔵される半導体レーザーの出射光を光ディスク1の情報面に投射し、反射光を受光し、反射光の情報成分を電気信号に変換し出力する。増幅器4は、ピックアップ3で検出された情報再生信号を増幅する。等化器5は、増幅器4の出力を所望のPR特性、ここではPR(1,−1)とする。AD変換器6は、等化器5の出力を後述するクロックで8ビットのサンプル値に変換する。PLL7は、サンプル値が入力され入力信号と位相が合ったクロックを生成する。ビタビ復号器8は、PR後のサンプル値から2値化データを出力する。同期PRパターンレジスタ9は、理想の同期信号パターンをPR(1,−1)処理で変換した後のサンプル値データを有する。シフトレジスタ10は、PLLが生成したクロックによりAD変換器出力のサンプル値データをシフトする。誤差演算部11は、基準PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10をサンプル毎に2乗誤差の加算値を求める。判定回路12は、演算部の計算結果から同期信号パターンの検出信号を出力する。
復調器13は、ビタビ復号器で2値化された再生データ信号から元の情報データを復元する。
【0026】
光ディスク1に記録された信号は光ピックアップ2で検出され、増幅器4で適宜適正な振幅にまで増幅される。さらに、等化器5にて系全体でPR(1,−1)となるよう等化された後、AD変換器6で8ビットのサンプル値に変換される。このサンプル値から位相誤差情報を検出する。そして電圧制御発振器(VCO)(図示省略)を、上記位相誤差情報に基づいて制御して再生データ信号と位相同期したクロックを再生する。このクロック(図示省略)は、後段の各部の回路ブロックの動作クロックになると共に、上記AD変換器6のサンプリングクロックにもなっている。
【0027】
また、このサンプル値はビタビ回路8により2値化されて、元の2値データに戻された後、復調器13にてデータコードを再現する。
【0028】
次に、図2に示す再生信号のサンプル値の例を参照して、ブロック図の9,10,11,12で示される、本発明の同期検出回路の動作について説明する。
【0029】
図2(a)は記録時の同期信号パターンであり、同期信号パターンの理想パターン(理想サンプル値)である。(b)は同期信号パターン(a)からPR(1,−1)処理後のサンプル値(基準サンプル値)を計算したものである。計算式は、
Y=(1−D)・X
X:入力値、Y:出力値、D:1クロックの遅延器
となる。
【0030】
本来の同期パターンは2値信号であるので、PR(1,−1)処理後の値は3値となる。図2(b)は、同期信号パターンが上記PR特性を経由したときの波形のパターンである。同期PRパターンレジスタ9には、図2(b)に示す基準サンプル値が8ビット形式で記憶されている。なお、標準的な再生信号の振幅値が、この記憶されたサンプル値と合致するように前段の増幅器4の増幅率は調整されている。
【0031】
従来例同様に同期パターンが
…011111110000001…
とすると、そのPR後のパターンは、
…0+1000000−100000+1…
となる。
【0032】
同期PRパターンレジスタに保持されている値は、
1番目のサンプル値:REF[1]=0.00
2番目のサンプル値:REF[2]=1.00
3番目のサンプル値:REF[3]=0.00
4番目のサンプル値:REF[4]=0.00
5番目のサンプル値:REF[5]=0.00
6番目のサンプル値:REF[6]=0.00
7番目のサンプル値:REF[7]=0.00
8番目のサンプル値:REF[8]=0.00
9番目のサンプル値:REF[9]=−1.00
10番目のサンプル値:REF[10]=0.00
11番目のサンプル値:REF[11]=0.00
12番目のサンプル値:REF[12]=0.00
13番目のサンプル値:REF[13]=0.00
14番目のサンプル値:REF[14]=0.00
15番目のサンプル値:REF[15]=1.00
という値が2進数で保持されている。
【0033】
次に、2乗誤差演算部では、下記の式に基づき、各クロックタイミングで2乗誤差δを計算する。Vin〔i〕はシフトレジスタにて出力される再生信号のi番目のサンプル値である。
δ=Σi(Vin〔i〕−REF〔i〕)2
【0034】
図3は、2乗誤差演算部11およびシフトレジスタ10、同期PRパターンレジスタ9の詳細なブロック図である。まず、同期PRパターンレジスタ9では、8ビットのレジスタ21が上記15サンプル分用意されている。同様にシフトレジスタ10も8ビットのレジスタ22が15サンプル分用意され、最初のレジスタの入力はAD変換器の出力と接続していて、各レジスタの出力はその次のレジスタの入力に順次接続されて、シフトレジスタを構成している。
【0035】
同期PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10の各段の出力は、それぞれの各段に対応する2乗誤差計算部23に入力され、2乗誤差計算部は両入力の差分を計算した後、2乗演算し、結果を出力する。加算器24は、各段の2乗誤差演算器23の出力を受け、それらの全部を加算した結果を各サンプルクロックごとに計算しなおして出力する。
【0036】
図2(c)は、再生時にアシンメトリによるエッジシフトが発生したときの再生信号である。図2で、下部記載の矢印は従来例同様にデータ識別タイミングである。図2(d)は、これをPR(1,−1)の等化処理後、クロックにてサンプリングされた後のサンプル値を示すものである。(e)がこのPR波形からML回路により2値化した信号を示す。基準サンプル値である(b)はPRレベルの1、0、−1の3値をとっているが、再生時の波形(d)ではエッジシフトによって、1、0、−1の3値以外にそれらの中間値も現れ、後段のML回路でも誤判定してしまい、2値化後にエラーが付加されている。
【0037】
この信号(d)のサンプル値の具体値を以下に示す。
【0038】
Vin(k+0)=0.00
Vin(k+1)=0.00
Vin(k+2)=0.55
Vin(k+3)=0.45
Vin(k+4)=0.00
Vin(k+5)=0.00
Vin(k+6)=0.00
Vin(k+7)=0.00
Vin(k+8)=0.00
Vin(k+9)=0.00
Vin(k+10)=−0.45
Vin(k+11)=−0.55
Vin(k+12)=0.00
Vin(k+13)=0.00
Vin(k+14)=0.00
Vin(k+15)=0.55
Vin(k+16)=0.45
Vin(k+17)=0.00
(d)より1クロック前および1クロック後ろにずらしたときのそれぞれで、本発明の手法である基準サンプル値(b)からの2乗誤差、および従来例同様に2値化後の誤差量を計算すると、それぞれ、
となる。これらの値が(k−1),(k),(k+1)の順に、誤差演算部11から出力される。
【0039】
誤差演算部11から出力される誤差加算値を元に、次の判定回路12にて同期信号タイミングを判定する。従来例の説明にあるように、同期信号の大まかな位置はわかっているので、正しい検出タイミングの近傍を示す窓信号を、タイミング回路(図示省略)が生成している。
【0040】
図4に示す窓信号と先述の誤差演算部の出力を受ける判定回路は、窓信号の期間中でのみ誤差演算部の出力が最良(つまり最小)のタイミングを検出し出力する。同期信号が到来し、そのタイミングである同期検出タイミングを検出した後も、窓信号が立ち下がるまでは最小だと判断できないために、実際の同期検出タイミング信号は窓信号の幅に相当する検出遅延を持っている。図4では、従来例との対比を示すため、検出遅延は無視している。
【0041】
一方、再生信号はML回路8にてML復号動作を行い、2値化される。2値化されたデータは復調回路13にて復調動作を行う。通常ML復号では10数クロック以上の回路遅延を持っている。判定回路12では、ML回路8の検出遅延量と上記同期検出タイミング信号の遅延量を考慮して、復調回路に到来する2値化データのなかで同期信号が終了するタイミングで検出タイミング信号を出力する。この検出タイミング信号を受けて、復調回路13は、その次の2値化データからバイトを区切って復調動作を行う。
【0042】
以上のような動作は、ML復号における2値化処理に伴うエラーを回避するので、従来のML復号に比べて正しい同期タイミングを検出できる。
【0043】
その理由を以下に説明する。エラーが発生する状況においては、そのほとんどがML復号にて僅差でエラーになってしまうような場合である。このような場合、1,0、−1の3値となるPR後の値が0.5近傍の値をとっていることが多い。すなわち、2値信号でいうと、
「000111」か「000011」
の中間の状態の信号となっている。
【0044】
このような僅差で誤って2値化されたとき、同期信号の検出時の判断量として整数で表現される同期パターンの不一致数で評価すると、本来の誤差に加えて2値化時の丸め誤差が加算されてしまう。上記のような僅差の場合、特に丸め誤差は大きい。
【0045】
一方で本実施形態では、同期信号の検出時の判断量として、同期パターン全体の2値化前の信号の2乗誤差を使うことで、上記のような僅差でエラーが発生している状況でも、基準パターンからの違いを整数以下で判定できるため精度よく評価できる。
【0046】
上記説明のように、従来例では、正しい同期タイミングでの誤差量δ(t−true)や正しい同期タイミング以外のタイミングでの誤差量δ(t−faulse)も同様に整数値に丸められてしまう。それぞれの誤差量は丸め方によって増加する場合もあり減少する場合もあり得る。
【0047】
異なるタイミングにおける検出値のマージンであるδ(faulse)−δ(true)が負の値で検出ミスを起こすことになるが、本来このマージンが正であるにもかかわらず、従来例ではそれぞれの誤差量を丸めた後に比較していたために検出不可の場合が発生していた。
【0048】
図4に、検出タイミングを横軸に、本実施形態での2乗誤差積算値および従来例でのパターン不一致数をプロットした図を示す。再生信号のサンプル値列は図2の説明のときと同じである。横軸はクロック単位なので離散的である。縦軸において、不一致数の場合は整数値のみをとるため、離散的であるが、2乗誤差の積算値の場合は連続値となる。
【0049】
図4中で、従来例の検出タイミングである矢印Aと本実施形態の検出タイミングである矢印Bのそれぞれにおいて、
であることは説明したが、正しい検出タイミングであるδ(true)では、複数のサンプル値で丸め誤差が重なったため、間違ったタイミングのときの値より逆転してしまっていた。
【0050】
ところが、本実施形態では、誤差量を同期信号のPR後の基準サンプル値との誤差を評価するため、丸め誤差が加算されることなく、各タイミングでの誤差量を比較するので、同期信号/再同期信号を正しいタイミングを精度よく検出できる。
【0051】
したがって、従来では検出タイミングを間違えてしまうような波形歪みを持つ再生信号波形でも、本実施形態では精度よく同期信号のタイミングを検出するので、再生データのエラーレートも向上する。もちろん、本手法は既知の同期信号/再同期信号の理想パターンのPR等化後の基準サンプル値を用意して、再生信号と比較するので、同期信号/再同期信号の種類を選ばない。
【0052】
図5は、2乗誤差演算部の他の実施形態を示すブロック図である。前述のブロック図3と同じブロックには同じ番号を付している。本実施形態では、基準パターンレジスタ9は、リシンクパターンのPR等化後の基準パターン値を各レジスタ21に保持していて、指令信号(図示省略)が到来したら順次シリアル出力するものである。再生信号のためのシフトレジスタ10は、3段のレジスタ22で構成され、3クロックの遅延差を持つ再生信号サンプル値を出力する。
【0053】
各2乗誤差演算器23では、基準パターンレジスタ9の同じ出力と、シフトレジスタ10の遅延量の違う出力を受けて、各遅延時での2乗誤差を演算している。そして、各2乗誤差演算器23の後段にはそれぞれ逐次加算器24が用意されている。
【0054】
各逐次加算器24は、指令信号(図示省略)が到来したら順次到来する2乗誤差値を逐次加算してゆく。
【0055】
各逐次加算器は、それぞれ遅延の異なる再生信号に対してパターン誤差を計算していることになる。指令信号の開始時刻と再生信号の同期信号到来時刻が一致したタイミングの加算器のみが最小の2乗誤差の加算結果を出力し、それ以外の加算器は検出タイミングがずれた場合の2乗誤差値の加算結果を出力する。したがって、これら加算器の出力の中で最小のものを選択回路で選択し、その系の遅延出力と、指令信号の出力タイミングから同期信号の時間だけ遅延したパルスを出力することで、正しい同期信号検出パルスを出力することができる。
【0056】
このような構成では、各逐次加算器は、3クロックの遅延差を持つ再生信号サンプル値とのパターン誤差を計算している。そのため、加算器は増えるものの2乗誤差器の個数が減るので回路規模が減少しつつ、各タイミングでの誤差量を同時に演算するので、検出遅延を持つことなく、検出タイミングを求めることができる。
【0057】
本発明では、PR特性として、PR(1,−1)で説明したが、このPR特性に限定されるものではない。さらに、AD変換前にPR等化を行ったが、一部AD変換後デジタルフィルタを用いてPR等化を実施してもよく、この場合、同期信号のPR後の基準サンプル値ではなく、PR前の理想サンプル値(図2(a)で示されるパターン)と再生信号サンプル値との2乗誤差値を求めるようにしても良い。
【0058】
また、同期信号のPR後のパターンとの2乗誤差値を求め、その加算値を基に同期検出していたが、誤差の絶対値を求め、その加算値を基にしてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、2値化判定前に、再生信号パターンと同期信号のPR基準パターンとの2乗誤差を求め、各サンプルタイミングでの加算値を計算し、その誤差加算値が閾値以下もしくは極小になるタイミングを検出することにより、同期信号パターンとの一致度をパターン全体で算出するので、再生同期信号の歪みに起因する2値化時に伴うエラーの影響をなくすことができる。このため、再生信号品位が劣化した場合でも、同期信号を正しく検出し、安定した復調動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報再生装置のブロック図である。
【図2】本発明の再生信号のサンプル値を示す図である。
【図3】本発明の2乗誤差演算部まわりの詳細なブロック図である。
【図4】本発明のクロックタイミングにおける2乗誤差積算値の推移を示す図である。
【図5】他の実施形態における2乗誤差演算部まわりの詳細なブロック図である。
【図6】従来の同期信号検出を用いた装置のブロック図である。
【図7】従来の信号フォーマットを示す図である。
【図8】Run Length Limited(1,7)の復調変換規則の表である。
【図9】従来例で、エラーを含む再生信号における同期検出タイミングを説明する図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
4 増幅器
5 等化器
6 AD変換器
7 PLL
8 ビタビ復号器
9 同期PRパターンレジスタ
10 シフトレジスタ
11 誤差演算部
12 判定回路
13 復調器
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル情報を記録担体に記録再生する光学的情報再生装置に関し、特に、バイト同期をとるための同期信号/再同期信号の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク装置等のデータ記録再生装置では、シリアルに記録されているデータ列からデータの開始点、あるいはバイト区切りを見つけるための同期信号が設けられている。コンパクトディスクにおけるシンク、光磁気ディスクのISO規格640MB MO装置および媒体におけるシンク、リシンク等がこの同期信号に相当する。
【0003】
「光ディスク技術」(ラジオ技術社、尾上守夫監修)の第2章1項の同期方式の項に記載されているように、これら同期信号は特定のパターンを持っていて、記録時にこの特定のパターンをユーザーデータと共に記録する。再生時に、再生アナログ信号を2値化した後、再生2値化データ信号と基準同期パターンの一致、あるいは相互相関関数を用いて同期パターンの検出を実現している。
【0004】
図6に示したものが従来の同期信号検出を用いた装置のブロック図である。
光ディスク101は、スピンドルモータ102により一定速度で回転する。光ピックアップ103は、内蔵される半導体レーザーの出射光を光ディスク101の情報面に投射し、反射光を受光し、反射光の情報成分を電気信号に変換し出力する。増幅器104は、ピックアップ103で検出された情報再生信号を増幅する。2値化器105は、増幅器の出力をある規定のしきい値にて2値化する。PLL106は、2値化後の再生データ信号が入力され、入力信号と位相が合ったクロックを生成する。データセパレータ107は、2値化された再生信号からクロックに基づいて、再生データを検出する。シフトレジスタ108は、2値化された信号が入力され、PLLが生成したクロックによりデータをシフトする。基準パターンレジスタ109は、理想の同期パターンデータを有する。EXOR110は、基準パターンレジスタ109とシフトレジスタ108をビット毎に比較する。不一致数カウンタ111は、EXOR110で不一致と判断されたビット数を数える。しきい値回路112は、不一致数カウンタのカウント数をあるしきい値で判断し、同期パターンの検出信号を出力する。復調器113は、クロック同期で2値データとなった信号から元のユーザーデータを復調する。
【0005】
ここでは、ISO規格640MB MOのリシンクパターンを例に説明する。
リシンクパターンとして記録される信号はMOの磁化の向きを1,0とすると、
…011111110000001…
で表わすことができる。このパターンを基準パターンとして基準パターンレジスタ9に格納しておく。
【0006】
ディスク101から再生される信号中に、同期パターンが存在していると、同期信号パターンの到来タイミングにおいて、シフトレジスタ108のパターンとリファレンスパターンの15ビットが完全に一致する。
【0007】
ここで、同期タイミングの1クロック前のクロックタイミングでは、
x01111111000000
がシフトレジスタ108に入力されているのでxが0の場合、正しい同期信号パターンと比べて3ビット異なり、12ビットが一致することとなる。同様に同期タイミングの1クロック後ろのクロックタイミングにおいても、不一致ビット数は3ビット、一致ビット数は12となる。誤りのない同期再生信号が得られた場合には不一致ビット数が0ビットとなる。
【0008】
そこで、先述のしきい値回路112のしきい値を2としておくと、誤りのない同期信号パターンが再生されたとき、正しいタイミングにおいて不一致カウンタの出力が零となるので、同期パターンの到来タイミングを検出することができる。
【0009】
次にこのようにして検出した同期信号の利用方法について述べる。従来、通常の光ディスクは、セクタ単位での情報の記録・再生が行われている(例えば、特許文献1参照)。各セクタは図7に示すようにセクタアドレスが記録されているID部とデータを記録再生するデータフィールド部から構成されている。このデータフィールド部に記録するデータはPLLの引き込みのための一定周期の信号(VFO)部、記録データの始まりを示す同期信号パターン、データの途中で同期を取りなおすための再同期マークおよびユーザーデータで構成される。
【0010】
データ再生時、媒体の傷、不良部分等でPLLが一瞬はずれ、再度引き込んだりした場合、先頭からのデータ数に対してクロック数が合致しないという、いわゆるビットスリップ(同期ずれ)が発生する。ビットスリップが発生すると、その後のデータはバイト区切りがずれてしまうため、その後の復調動作等によりエラービットを増加させていた。
【0011】
例えば、Run Length Limited(1,7)変調と言われる変調方式における復調変換規則は図8に示すとおりである。ここで、バイト区切りが正常な場合、再生2値化データ
“・・・000 001 000 101 000 000・・・”
を復調すると、
“・・・XX 01 01 10 01 XX・・・”
となるが、ビットスリップをおこし、バイト区切りが1クロックずれて、
“・・・X00 000 100 010 100 000・・・”
となった場合、復調されたデータは、
“・・・XX 01 11 10 11 XX・・・”
というように、ビットスリップ以後のデータが連続して全てバイトエラーとなってしまい、後段の誤り訂正回路をもってしても、訂正不能になってしまうことがあった。
【0012】
そこで、データ中に再同期信号(リシンク)を挿入して記録再生することで、その再同期信号の直後からデータバイトの区切りを再びとりもどすことができるので、データエラーはビットスリップ発生点から次のリシンクまでとなり、そのリシンク以降のデータは正しいデータとして再生することができる。リシンク間隔を適切に選ぶことでその後の訂正回路においてユーザーデータを復元できるようにしている。
【0013】
このように、ユーザーデータの先頭に同期信号(SYNC)を、ユーザーデータの途中に再同期信号(RESYNC)を設けることで、ビットスリップが発生しても、データのバイト区切りの関係を保つようにして、ビットスリップの影響を低減させ、正しくデータ再生ができるようにしている。
【0014】
また、媒体欠陥のある箇所に書き込まれ読み出し持に部分的に不一致を生ずるフォーマット同期コードや中断識別コードでも、高い確率で検出することができるディスク駆動装置のフォーマット制御回路がある(例えば、特許文献2参照)。
【0015】
【特許文献1】
特許2522832号公報
【特許文献2】
特開平5−12809号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高密度記録が進むと、相対的に再生信号のS/N、ジッタ、非線形歪み等の影響を強く受けるようになり、エラー率が上昇する。それに伴い、同期信号/再同期信号そのものにもエラーが含まれる確率が上昇する。
【0017】
たとえビットスリップが発生しなくても、同期信号の検出タイミングミスが発生すると、逆に致命的なデータエラーを引き起こしてしまうので、S/Nが悪化しエラー率が上昇したような再生信号からでも、正しいタイミングで同期信号を検出する必要性が高まっていた。
【0018】
図9にエッジシフトによるエラーが発生したときの同期検出ミスの1例を示す。最下部の矢印はデータ識別タイミングを示し、縦の一点鎖線はデータ遷移点を示す。図9(a)は記録時のリシンクパターンである。(b)はアシンメトリが悪化してエッジシフトを起こした再生信号である。(c)は再生信号(b)を2値化するときにエラーを起こし、エラーを含んでしまった再生2値化パターンである。(d)は(c)のパターンの1サンプル遅れた波形である。
【0019】
この信号(c)と記録時のリシンクパターン(a)の両者を比べると、正しい検出タイミングにおいては、パターンの不一致数は3となっている。1サンプル遅れた再生信号(d)と記録時のリシンクパターン(a)を比較すると、不一致数は2となっている。ここでしきい値回路で検出しきい値を2以下としていると、本来正しいタイミングである(c)ではなく(d)でのタイミングが同期タイミングとして検出されてしまっていた。
【0020】
このように、再生信号の再生具合によっては、同期信号の検出タイミングを誤まらせるようなエラーが同期信号に重畳してしまい、ビットスリップが発生していない場合でも、逆にデータバイトのタイミングがずれ、その後のバイト同期を正しい位置から間違った位置にずらしてしまうことがあった。
【0021】
そのために、S/Nが悪化し2値化後のデータ列の同期信号にエラーが混入してしまうような状況でも正しいタイミングで同期信号を検出できるように、同期信号の検出精度の向上が求められていた。
【0022】
そこで本発明は、同期信号パターンを含むデータを記録再生する光学的情報再生装置において、再生信号品位が劣化した場合でも、同期信号を正しく検出し、安定した復調動作が可能な光学的情報再生装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は、同期信号パターンを含むデジタルデータを再生する光学的情報再生装置において、再生信号をサンプリングした2値化前のサンプル列と、既知の同期信号/再同期信号から求められる所定の基準パターンとの誤差量を演算し、その誤差量から同期信号/再同期信号の識別をすることによって、低S/Nの再生信号でも精度のよい同期信号/再同期信号の検出を実現するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の光学的情報再生装置のブロック図である。光ディスク1は、スピンドルモータ2により一定速度で回転する。光ピックアップ3は、内蔵される半導体レーザーの出射光を光ディスク1の情報面に投射し、反射光を受光し、反射光の情報成分を電気信号に変換し出力する。増幅器4は、ピックアップ3で検出された情報再生信号を増幅する。等化器5は、増幅器4の出力を所望のPR特性、ここではPR(1,−1)とする。AD変換器6は、等化器5の出力を後述するクロックで8ビットのサンプル値に変換する。PLL7は、サンプル値が入力され入力信号と位相が合ったクロックを生成する。ビタビ復号器8は、PR後のサンプル値から2値化データを出力する。同期PRパターンレジスタ9は、理想の同期信号パターンをPR(1,−1)処理で変換した後のサンプル値データを有する。シフトレジスタ10は、PLLが生成したクロックによりAD変換器出力のサンプル値データをシフトする。誤差演算部11は、基準PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10をサンプル毎に2乗誤差の加算値を求める。判定回路12は、演算部の計算結果から同期信号パターンの検出信号を出力する。
復調器13は、ビタビ復号器で2値化された再生データ信号から元の情報データを復元する。
【0026】
光ディスク1に記録された信号は光ピックアップ2で検出され、増幅器4で適宜適正な振幅にまで増幅される。さらに、等化器5にて系全体でPR(1,−1)となるよう等化された後、AD変換器6で8ビットのサンプル値に変換される。このサンプル値から位相誤差情報を検出する。そして電圧制御発振器(VCO)(図示省略)を、上記位相誤差情報に基づいて制御して再生データ信号と位相同期したクロックを再生する。このクロック(図示省略)は、後段の各部の回路ブロックの動作クロックになると共に、上記AD変換器6のサンプリングクロックにもなっている。
【0027】
また、このサンプル値はビタビ回路8により2値化されて、元の2値データに戻された後、復調器13にてデータコードを再現する。
【0028】
次に、図2に示す再生信号のサンプル値の例を参照して、ブロック図の9,10,11,12で示される、本発明の同期検出回路の動作について説明する。
【0029】
図2(a)は記録時の同期信号パターンであり、同期信号パターンの理想パターン(理想サンプル値)である。(b)は同期信号パターン(a)からPR(1,−1)処理後のサンプル値(基準サンプル値)を計算したものである。計算式は、
Y=(1−D)・X
X:入力値、Y:出力値、D:1クロックの遅延器
となる。
【0030】
本来の同期パターンは2値信号であるので、PR(1,−1)処理後の値は3値となる。図2(b)は、同期信号パターンが上記PR特性を経由したときの波形のパターンである。同期PRパターンレジスタ9には、図2(b)に示す基準サンプル値が8ビット形式で記憶されている。なお、標準的な再生信号の振幅値が、この記憶されたサンプル値と合致するように前段の増幅器4の増幅率は調整されている。
【0031】
従来例同様に同期パターンが
…011111110000001…
とすると、そのPR後のパターンは、
…0+1000000−100000+1…
となる。
【0032】
同期PRパターンレジスタに保持されている値は、
1番目のサンプル値:REF[1]=0.00
2番目のサンプル値:REF[2]=1.00
3番目のサンプル値:REF[3]=0.00
4番目のサンプル値:REF[4]=0.00
5番目のサンプル値:REF[5]=0.00
6番目のサンプル値:REF[6]=0.00
7番目のサンプル値:REF[7]=0.00
8番目のサンプル値:REF[8]=0.00
9番目のサンプル値:REF[9]=−1.00
10番目のサンプル値:REF[10]=0.00
11番目のサンプル値:REF[11]=0.00
12番目のサンプル値:REF[12]=0.00
13番目のサンプル値:REF[13]=0.00
14番目のサンプル値:REF[14]=0.00
15番目のサンプル値:REF[15]=1.00
という値が2進数で保持されている。
【0033】
次に、2乗誤差演算部では、下記の式に基づき、各クロックタイミングで2乗誤差δを計算する。Vin〔i〕はシフトレジスタにて出力される再生信号のi番目のサンプル値である。
δ=Σi(Vin〔i〕−REF〔i〕)2
【0034】
図3は、2乗誤差演算部11およびシフトレジスタ10、同期PRパターンレジスタ9の詳細なブロック図である。まず、同期PRパターンレジスタ9では、8ビットのレジスタ21が上記15サンプル分用意されている。同様にシフトレジスタ10も8ビットのレジスタ22が15サンプル分用意され、最初のレジスタの入力はAD変換器の出力と接続していて、各レジスタの出力はその次のレジスタの入力に順次接続されて、シフトレジスタを構成している。
【0035】
同期PRパターンレジスタ9とシフトレジスタ10の各段の出力は、それぞれの各段に対応する2乗誤差計算部23に入力され、2乗誤差計算部は両入力の差分を計算した後、2乗演算し、結果を出力する。加算器24は、各段の2乗誤差演算器23の出力を受け、それらの全部を加算した結果を各サンプルクロックごとに計算しなおして出力する。
【0036】
図2(c)は、再生時にアシンメトリによるエッジシフトが発生したときの再生信号である。図2で、下部記載の矢印は従来例同様にデータ識別タイミングである。図2(d)は、これをPR(1,−1)の等化処理後、クロックにてサンプリングされた後のサンプル値を示すものである。(e)がこのPR波形からML回路により2値化した信号を示す。基準サンプル値である(b)はPRレベルの1、0、−1の3値をとっているが、再生時の波形(d)ではエッジシフトによって、1、0、−1の3値以外にそれらの中間値も現れ、後段のML回路でも誤判定してしまい、2値化後にエラーが付加されている。
【0037】
この信号(d)のサンプル値の具体値を以下に示す。
【0038】
Vin(k+0)=0.00
Vin(k+1)=0.00
Vin(k+2)=0.55
Vin(k+3)=0.45
Vin(k+4)=0.00
Vin(k+5)=0.00
Vin(k+6)=0.00
Vin(k+7)=0.00
Vin(k+8)=0.00
Vin(k+9)=0.00
Vin(k+10)=−0.45
Vin(k+11)=−0.55
Vin(k+12)=0.00
Vin(k+13)=0.00
Vin(k+14)=0.00
Vin(k+15)=0.55
Vin(k+16)=0.45
Vin(k+17)=0.00
(d)より1クロック前および1クロック後ろにずらしたときのそれぞれで、本発明の手法である基準サンプル値(b)からの2乗誤差、および従来例同様に2値化後の誤差量を計算すると、それぞれ、
となる。これらの値が(k−1),(k),(k+1)の順に、誤差演算部11から出力される。
【0039】
誤差演算部11から出力される誤差加算値を元に、次の判定回路12にて同期信号タイミングを判定する。従来例の説明にあるように、同期信号の大まかな位置はわかっているので、正しい検出タイミングの近傍を示す窓信号を、タイミング回路(図示省略)が生成している。
【0040】
図4に示す窓信号と先述の誤差演算部の出力を受ける判定回路は、窓信号の期間中でのみ誤差演算部の出力が最良(つまり最小)のタイミングを検出し出力する。同期信号が到来し、そのタイミングである同期検出タイミングを検出した後も、窓信号が立ち下がるまでは最小だと判断できないために、実際の同期検出タイミング信号は窓信号の幅に相当する検出遅延を持っている。図4では、従来例との対比を示すため、検出遅延は無視している。
【0041】
一方、再生信号はML回路8にてML復号動作を行い、2値化される。2値化されたデータは復調回路13にて復調動作を行う。通常ML復号では10数クロック以上の回路遅延を持っている。判定回路12では、ML回路8の検出遅延量と上記同期検出タイミング信号の遅延量を考慮して、復調回路に到来する2値化データのなかで同期信号が終了するタイミングで検出タイミング信号を出力する。この検出タイミング信号を受けて、復調回路13は、その次の2値化データからバイトを区切って復調動作を行う。
【0042】
以上のような動作は、ML復号における2値化処理に伴うエラーを回避するので、従来のML復号に比べて正しい同期タイミングを検出できる。
【0043】
その理由を以下に説明する。エラーが発生する状況においては、そのほとんどがML復号にて僅差でエラーになってしまうような場合である。このような場合、1,0、−1の3値となるPR後の値が0.5近傍の値をとっていることが多い。すなわち、2値信号でいうと、
「000111」か「000011」
の中間の状態の信号となっている。
【0044】
このような僅差で誤って2値化されたとき、同期信号の検出時の判断量として整数で表現される同期パターンの不一致数で評価すると、本来の誤差に加えて2値化時の丸め誤差が加算されてしまう。上記のような僅差の場合、特に丸め誤差は大きい。
【0045】
一方で本実施形態では、同期信号の検出時の判断量として、同期パターン全体の2値化前の信号の2乗誤差を使うことで、上記のような僅差でエラーが発生している状況でも、基準パターンからの違いを整数以下で判定できるため精度よく評価できる。
【0046】
上記説明のように、従来例では、正しい同期タイミングでの誤差量δ(t−true)や正しい同期タイミング以外のタイミングでの誤差量δ(t−faulse)も同様に整数値に丸められてしまう。それぞれの誤差量は丸め方によって増加する場合もあり減少する場合もあり得る。
【0047】
異なるタイミングにおける検出値のマージンであるδ(faulse)−δ(true)が負の値で検出ミスを起こすことになるが、本来このマージンが正であるにもかかわらず、従来例ではそれぞれの誤差量を丸めた後に比較していたために検出不可の場合が発生していた。
【0048】
図4に、検出タイミングを横軸に、本実施形態での2乗誤差積算値および従来例でのパターン不一致数をプロットした図を示す。再生信号のサンプル値列は図2の説明のときと同じである。横軸はクロック単位なので離散的である。縦軸において、不一致数の場合は整数値のみをとるため、離散的であるが、2乗誤差の積算値の場合は連続値となる。
【0049】
図4中で、従来例の検出タイミングである矢印Aと本実施形態の検出タイミングである矢印Bのそれぞれにおいて、
であることは説明したが、正しい検出タイミングであるδ(true)では、複数のサンプル値で丸め誤差が重なったため、間違ったタイミングのときの値より逆転してしまっていた。
【0050】
ところが、本実施形態では、誤差量を同期信号のPR後の基準サンプル値との誤差を評価するため、丸め誤差が加算されることなく、各タイミングでの誤差量を比較するので、同期信号/再同期信号を正しいタイミングを精度よく検出できる。
【0051】
したがって、従来では検出タイミングを間違えてしまうような波形歪みを持つ再生信号波形でも、本実施形態では精度よく同期信号のタイミングを検出するので、再生データのエラーレートも向上する。もちろん、本手法は既知の同期信号/再同期信号の理想パターンのPR等化後の基準サンプル値を用意して、再生信号と比較するので、同期信号/再同期信号の種類を選ばない。
【0052】
図5は、2乗誤差演算部の他の実施形態を示すブロック図である。前述のブロック図3と同じブロックには同じ番号を付している。本実施形態では、基準パターンレジスタ9は、リシンクパターンのPR等化後の基準パターン値を各レジスタ21に保持していて、指令信号(図示省略)が到来したら順次シリアル出力するものである。再生信号のためのシフトレジスタ10は、3段のレジスタ22で構成され、3クロックの遅延差を持つ再生信号サンプル値を出力する。
【0053】
各2乗誤差演算器23では、基準パターンレジスタ9の同じ出力と、シフトレジスタ10の遅延量の違う出力を受けて、各遅延時での2乗誤差を演算している。そして、各2乗誤差演算器23の後段にはそれぞれ逐次加算器24が用意されている。
【0054】
各逐次加算器24は、指令信号(図示省略)が到来したら順次到来する2乗誤差値を逐次加算してゆく。
【0055】
各逐次加算器は、それぞれ遅延の異なる再生信号に対してパターン誤差を計算していることになる。指令信号の開始時刻と再生信号の同期信号到来時刻が一致したタイミングの加算器のみが最小の2乗誤差の加算結果を出力し、それ以外の加算器は検出タイミングがずれた場合の2乗誤差値の加算結果を出力する。したがって、これら加算器の出力の中で最小のものを選択回路で選択し、その系の遅延出力と、指令信号の出力タイミングから同期信号の時間だけ遅延したパルスを出力することで、正しい同期信号検出パルスを出力することができる。
【0056】
このような構成では、各逐次加算器は、3クロックの遅延差を持つ再生信号サンプル値とのパターン誤差を計算している。そのため、加算器は増えるものの2乗誤差器の個数が減るので回路規模が減少しつつ、各タイミングでの誤差量を同時に演算するので、検出遅延を持つことなく、検出タイミングを求めることができる。
【0057】
本発明では、PR特性として、PR(1,−1)で説明したが、このPR特性に限定されるものではない。さらに、AD変換前にPR等化を行ったが、一部AD変換後デジタルフィルタを用いてPR等化を実施してもよく、この場合、同期信号のPR後の基準サンプル値ではなく、PR前の理想サンプル値(図2(a)で示されるパターン)と再生信号サンプル値との2乗誤差値を求めるようにしても良い。
【0058】
また、同期信号のPR後のパターンとの2乗誤差値を求め、その加算値を基に同期検出していたが、誤差の絶対値を求め、その加算値を基にしてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、2値化判定前に、再生信号パターンと同期信号のPR基準パターンとの2乗誤差を求め、各サンプルタイミングでの加算値を計算し、その誤差加算値が閾値以下もしくは極小になるタイミングを検出することにより、同期信号パターンとの一致度をパターン全体で算出するので、再生同期信号の歪みに起因する2値化時に伴うエラーの影響をなくすことができる。このため、再生信号品位が劣化した場合でも、同期信号を正しく検出し、安定した復調動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報再生装置のブロック図である。
【図2】本発明の再生信号のサンプル値を示す図である。
【図3】本発明の2乗誤差演算部まわりの詳細なブロック図である。
【図4】本発明のクロックタイミングにおける2乗誤差積算値の推移を示す図である。
【図5】他の実施形態における2乗誤差演算部まわりの詳細なブロック図である。
【図6】従来の同期信号検出を用いた装置のブロック図である。
【図7】従来の信号フォーマットを示す図である。
【図8】Run Length Limited(1,7)の復調変換規則の表である。
【図9】従来例で、エラーを含む再生信号における同期検出タイミングを説明する図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
4 増幅器
5 等化器
6 AD変換器
7 PLL
8 ビタビ復号器
9 同期PRパターンレジスタ
10 シフトレジスタ
11 誤差演算部
12 判定回路
13 復調器
Claims (7)
- 光を用いて記録媒体から信号を再生し、再生信号に含まれる同期信号パターンを検出してバイト同期を行い、前記同期信号パターンが検出されたタイミングを基準として、再生信号を2値化して得られるデジタルデータの復調を行う光学的情報再生装置において、
前記再生信号の2値化前のサンプル値と、前記再生信号に含まれる同期信号パターンの理想サンプル値或いは該サンプル値に基づいて算出される基準サンプル値とを順次比較することで、同期パターンを検出することを特徴とする光学的情報再生装置。 - 前記再生信号を一定周期でサンプリングして多値サンプルデータを順次出力するサンプリング手段と、
前記理想或いは基準サンプル値を順次出力するパターン出力手段と、
前記サンプリング手段から前記一定周期ごとに順次出力されるサンプル出力と、前記パターン出力手段から前記一定周期ごとに順次出力されるサンプル出力との誤差を、前記一定周期ごとに順次演算して出力する誤差演算手段と、
この誤差演算手段の出力を所定サンプル分加算して誤差加算値を算出する誤差加算手段とを備え、
この誤差加算手段の出力のうちで、誤差加算値が最小となるタイミングを検出することで、前記同期信号パターンを検出することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報再生装置。 - 前記誤差演算手段は、前記サンプリング手段からの出力を、所定サンプル分保持して同時に出力する第1のレジスタと、
前記パターン出力手段からの出力を、所定サンプル分保持して同時に出力する第2のレジスタと、
前記第1のレジスタの各出力と前記第2のレジスタの各出力を組として、各組毎にサンプル値誤差を算出する複数の誤差演算器とを有し、
前記誤差加算手段は、前記複数の誤差演算器の出力を同時に加算して前記一定周期ごとに順次出力し、
前記誤差加算手段の出力のうち誤差加算値が最小となるタイミングを、同期信号検出タイミングとすることを特徴とする請求項2に記載の光学的情報再生装置。 - 前記誤差演算手段は、前記サンプリング手段の出力を異なる遅延量で複数出力する遅延手段と、
この遅延手段の各出力毎に前記パターン出力手段の出力との誤差を算出する複数の誤差演算器とを有し、
前記誤差加算手段は、前記複数の誤差演算器に対応してそれぞれの出力を所定サンプル数加算する複数の加算器を有し、
前記複数の加算器の出力のうち、最小となる出力に対応する前期遅延手段の遅延量に基づき同期信号検出タイミングを決定することを特徴とする請求項2に記載の光学的情報再生装置。 - 前記同期信号とは、ユーザーデータに先だって配置される同期信号もしくはユーザーデータ間に挿入される再同期信号であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光学的情報再生装置。
- 前記誤差演算手段での誤差量とは、両入力間の多値サンプル値の2乗誤差もしくは差分絶対値を誤差量とすることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の光学的情報再生装置。
- 前記基準サンプル値は、前記同期信号の理想サンプル値をPR等化したものであることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報再生装置。
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JP2011248990A (ja) * | 2010-05-28 | 2011-12-08 | Lsi Corp | 極値距離メトリックの位置に基づく同期マーク検出のための方法および装置 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003185016A patent/JP2005018941A/ja active Pending
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