JP2005018034A - 光走査装置、コード読取装置およびバーコード読取装置 - Google Patents

光走査装置、コード読取装置およびバーコード読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】読取装置において、光学系の配置を工夫して装置全体の大きさを小さくすることを目的とする。
【解決手段】単一の光源と、光源から出射される光線を二つに分割する分割手段と、単一の回転走査手段とを備え、分割手段により分割されて前記回転走査手段に入射されるそれぞれの光線のうち、いずれか一方は前記回転走査手段の回転軸を通過するように構成する。また、分割手段により分割された二つの光線のそれぞれが回転走査手段に到る経路は、いずれも回転走査手段の回転軸を通る面上に配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、読み取り装置に関する発明であり、特にPOSシステムなどに用いられ、店舗のカウンタに設置されて商品に付されたバーコードを読み取るバーコードリーダに関する。
近年、POSシステムや物流管理などにおいて、バーコードリーダを用いて物品に付されたバーコードを読み取り、商品の精算処理や管理などを行うことが広く行われている。
このようなバーコードリーダでは、バーコードに向けてレーザ光などの光線を出射し、バーコード面を走査して、バーコードによって反射されたレーザ光を検出することによって、バーコードの読み取りを行っている。
図62は、従来のバーコードリーダを示す図面であり、特に内部構成がわかるように透視した図面を図示している。バーコードリーダでは、光源として半導体レーザなどのレーザ光源を用いている。図において、201はレーザモジュールであり、レーザ光源やレンズ等により構成されるものである。また、202はポリゴンミラーであり、複数枚の反射面を持つ多面鏡である。ポリゴンミラー202は、モータにより回転駆動される。レーザモジュール201から出射されたレーザ光は、凹面鏡203の中心部に設けられた小さな平面鏡により反射され、ポリゴンミラー202の反射面に到達する。レーザ光はポリゴンミラー20の反射面によって反射されるが、ポリゴンミラー202は回転駆動されているため、例えば図示時計周りにレーザ光が走査される。
204は走査線分割用ミラーであり、ポリゴンミラー20によって走査されたレーザ光が入射する。レーザ光は、走査線分割ミラー204によって下方に反射され、ほぼV字形の底面ミラー205によって上方に反射された後、読み取り窓206から出射される。
読み取り窓206から出射されたレーザ光は、バーコードリーダ上を通過する物品207を走査する。物品207を走査したレーザ光は、バーコード面などで反射され、読み取り窓206を介してバーコードリーダに入射する。
バーコードリーダに入射したバーコードからの反射光は、底面ミラー205、走査線分割ミラー204、ポリゴンミラー202によって反射され、凹面鏡203に入射する。凹面鏡203は、バーコードから拡散されて反射されるレーザ光を光検知器208に向けて集光する。光検知器208によって受光されたレーザ光は、バーコードリーダ内などに設けられた復調回路によって復調され、外部装置に出力される。
ここで、図62のバーコードリーダは読み取り窓206が一面である。このようなバーコードリーダを精算カウンタに設置する場合には、読み取り窓面がカウンタ面と面一となるように設置する方法と、カウンタ上に読み取り窓がほぼ垂直となるように設置する方法とに大きく分けられる。
このように精算カウンタに設置されるバーコードリーダは、前述の通り読み取り窓が一面しかない。一方、バーコードを読み取るために、物品をバーコードの上を通過させるが、読み取り窓の方向にバーコードが向いていないと、バーコードを走査光が走査することができず、バーコードの読み取りができないという問題がある。これは、従来のバーコードリーダでは、走査光が走査する範囲、あるいは走査光が出射される方向が限られているためである。
このような問題を解消するために、従来より複数の読み取り窓を持ち、それぞれの読み取り窓から走査光を出射して、バーコードが付された物品を複数の異なる方向から走査できるようにしたバーコードリーダが考え出されている。
図63、図64は、このような対策をしたバーコードリーダの外観の一例である。これらのバーコードリーダでは、装置底面に読み取り窓206aを備えるとともに、下面読み取り窓206aに対してほぼ垂直に近い角度で立てられた側面の読み取り窓206bとを備えている。下面の読み取り窓206aからは、上方の側面読み取り窓206bに向いた方向に、走査光が出射される。一方、側面読み取り窓206bからは、ほぼ水平方向(オペレータに向けて)に走査光が出射される。
このように、読取窓を複数備え、それぞれの読取窓から複数方向に走査光が出射されるため、バーコードリーダを通過する物品に対して、走査光が複数方向から照射されるため、読み取り窓が一枚のバーコードリーダと比較して、バーコードが走査される確率が高くなる。
図65は、このようなバーコードリーダが設置される精算カウンタ(チェックアウトカウンタ)を図示したものである。チェックアウトカウンタ211上には、バーコードリーダ200が設置されている。オペレータは、側面読取窓(図中サイドウインドウ206b)に対抗する位置に立つ。
サイドウインドウ206bの上側には、バーコードが付されていない商品に関する情報を入力するためのキーボード212が取り付けられている。また、チェックアウトカウンタの上流にはコンベア213があり、商品をバーコードリーダ200の位置に搬送する。
また、オペレータの横にはPOSターミナル214が備えられており、精算処理はPOSターミナル214によって行われる。
図63、図64のバーコードリーダを用いた場合のバーコード読取範囲を、図66に図示する。ここで、斜線が付されている領域は、サイドウインドウ206bとボトムウインドウ206a(底面読取窓)とから出射される走査光が集まり、バーコードを水平方向に360°回転させたとしてもバーコードを読み取ることが可能となる領域を示している。このように、2つの読取窓からそれぞれ走査光を出射しているため、バーコードを読み取ることができる範囲が広がり、またバーコード面が一方の読取窓を完全に向いていなくても、バーコートの読取を行うことができる。
しかし、このようなバーコードリーダの場合でも、以下のような問題点がある。例えば、図63のバーコードリーダの場合には、読み取り窓の大きさは4インチ×5インチという大きさであった。このように読み取り窓の面積が狭く、更に読み取り窓から出射される走査光のパターン(以下走査パターン)を構成する走査線の数が少ないという問題があった。
また、読取装置内には様々な光学系が配置されるが、読取装置の大型化を招くことがないようにする必要がある。しかし、従来の読取装置、特に二面読取を行うような装置では、光学系の配置に様々な問題が生じており、装置の大型化を招いたり、所望の読取能力を達成するための光学系の配置に制限を受けたりしていた。
本発明は、上記のような問題点を解決したバーコードリーダ等の読取装置を実現することを目的とする。
上記問題は、単一の光源と、前記光源から出射される光線を二つに分割する分割手段と、単一の回転走査手段と、を備え、前記分割手段により分割されて前記回転走査手段に入射されるそれぞれの光線のうち、いずれか一方は前記回転走査手段の回転軸を通過するように構成されたことを特徴とする光走査装置により解決される。
また、読取窓から出射される走査光を物品に照射し、物品からの反射光を検出することよって物品に付されたコードを読み取る読取装置において、ほぼ水平に設けられた第一の読取窓と、前記第一の読取窓に対してほぼ直立した位置に設けられた第二の読取窓と、光線を出射する光源と、前記光源から出射される光線を分割する分割手段と、駆動手段によって回転駆動される、前記光源より出射された光線が入射する反射面を持ち、前記分割手段により分割された光線がそれぞれ異なる方向から入射して、それぞれの光線を前記反射面で反射して走査する回転走査手段と、前記回転走査手段により反射された光線を反射して、前記第一の読取窓から上方へ出射する第一の走査光反射手段と、前記回転走査手段により反射された光線を反射して、前記第二の読取窓から側方へ出射する第二の走査光反射手段と、前記分割手段により分割された光線の一方を前記回転走査手段に導入する反射手段と、を備え、前記光源と、前記分割手段と、前記回転走査手段の回転軸と、前記反射手段とは、同一平面上に配置されていることを特徴とする、読取装置により解決される。
また、単一の光源と、前記光源から出射される光線を第一の光線及び第二の光線に分割する分割手段と、単一の回転走査手段と、を備え、前記第一の光線は第一の方向より前記回転走査手段に入射するとともに、前記第二の光線は前記第一の方向に対してほぼ180度開いた方向から前記回転走査手段に入射し、前記第一の光線あるいは前記第二の光線の一方は、前記回転走査手段の回転軸を一度通過した後に前記回転走査手段に入射するように構成されたことを特徴とする読取装置により解決される。
また、前記回転走査手段の回転軸を通過した光線を前記回転走査手段に導入する反射手段を備えたことを特徴とする。
上記説明した通り、本発明によれば、特に底面の読取窓から出射される走査パターンを構成する走査線本数を従来の装置と比較して増やすことができる。これは、走査パターンを発生するミラーの配置などにより実現される。
また、本発明では従来の装置と比較して装置外寸、特に奥行き方向の寸法を小さくすることができる。そのため、幅が狭い精算カウンタ等に読取装置を設置することが可能となる。
本発明では、光学系を構成する光源、走査手段、集光手段等を装置の中心線上に、光軸があうように配置している。とくに、反射鏡により導かれる光線を、走査手段の回転軸に交叉するようにしているため、光線を引き回すための余分なスペースを読取装置内に設ける必要がなくなり、より装置の小型化を達成することが可能となる。また、反射ミラーにより導かれる光線は、特に走査手段の下面を通過させることができ、装置の高さを小さくすることができる。
光検知器は装置底面に、あるいは装置側面に受光面を下に向けて、配置することによって、装置内の空間を有効に利用し、走査線等の光線の経路をさえぎることがなくなる。そのため、走査線の長さ、方向、角度等に対する制限を小さくすることができ、バーコード読取をより効率的に行うことができる走査パターンを実現できる。
走査パターンを発生するミラーは、装置フレームの内側に、特に上下分割可能なフレームの内側に取り付けることによって、装置内部の空間にミラーを配置するための機構を設ける必要がなくなり、装置内の空間の有効利用を図ることが可能となる。
更に、従来の読取装置と比較して読取窓の奥行き長さが大きくなり、コードの読取領域を従来の装置よりも広げることを可能としたことによって、バーコード読取の確率を従来の装置よりも向上させることができる。
また、検知器に導かれるコードからの反射光は、例えば凹面鏡を用いて集光反射しているため、反射光の光路を折り返してその分装置の長さを短くすることができる。
直角プリズム等を用いて半導体レーザの縦方向・横方向のビーム径の一方を変換し、他方は変換されない構成をとることによって、縦・横それぞれのビーム径をほぼ同じ径とすることができ、例えばアパチャによる蹴られ量を減少させたりビーム径の崩れを防止することが可能となる。
特に直角プリズムを用いることによって、レーザモジュールをより小型化させることができる。
また、レーザ光源、ビーム径変換手段、ビーム分割手段を一つのモジュール内に収納することによって、各部の光軸合わせの作業を行う必要もなくなる。
図1は、本発明の一実施形態によるバーコードリーダ外観の斜視図である。以下、図面を用いて本発明の一実施形態によるバーコードリーダについて説明する。
本実施形態によるバーコードリーダは、その内部に半導体レーザ等の光源を備えており、読取窓から走査光を出射してバーコードを走査し、バーコードからの反射光を受光してバーコードの読取を行うものである。
本実施形態によるバーコードリーダ1は、サイドスキャナ部2とボトムスキャナ部3との2つの部分に大きくわけることができる。サイドスキャナ部2は、サイドウインドウ4と呼ばれる読取窓を備えている。サイドスキャナ部2による走査光は、サイドウインドウ4からほぼ水平方向に出射され、バーコードリーダ1上を通過する商品を走査する。
一方、ボトムウインドウ部3はボトムウインドウ5と呼ばれる読取窓を備えている。ボトムウインドウ5から出射される走査光は、上方に向けて出射される。バーコードが付された物品の異なる方向から、走査光を走査するために、ボトムウインドウ5から出射される走査光は若干サイドウインドウの方向に傾けて出射され、バーコード1上を通過する商品を走査する。
バーコードリーダ1を構成するサイドスキャナ部2、ボトムスキャナ部3は、それぞれその内部に走査光を発生させるための光学系を備えている。それぞれの光学系の構成については、その詳細は後述する。
なお、図において、6はディップスイッチであり、バーコードリーダ1の各種動作の設定を行うために用いられる。また、7はリスタートスイッチであり、バーコードリーダ1の動作をリセットする場合にこのスイッチを用いる。また、図1には図示されないが、バーコードリーダにはオペレータにバーコード読取の可否を通知するためのLEDなどによる表示装置、あるいは報知音を発するスピーカ等が備えられている。
更に、本実施形態によるバーコードリーダ1のボトムウインドウ5が備えられた面はスケールとなっており、この位置に商品を載置することによって商品の重量を計測することができる。商品の価格が商品重量に対応している場合には、商品の重量を計測することにより、個々の商品価格を判別することができる。
図2は、本実施形態によるバーコードリーダが、店舗の精算カウンタ(チェックアウトカウンタ)に設置された状態を図示したものである。精算カウンタ11のカウンタ面12と、ボトムウインドウ5が設けられたバーコードリーダ1の上面13とが同一面となるように、バーコードリーダ1は精算カウンタ11に設置される。そのため、バーコードリーダ1の下部は、精算カウンタ11に埋め込まれていることになる。
オペレータは、精算カウンタ11のサイドスキャナ部2に対向した位置に立って、バーコードが付された物品をバーコードリーダ1上を通過させることによって商品を走査光によって走査させ、商品に付されたバーコードの読取を行う。
なお、精算カウンタ面12とボトムウインドウ面13とが面一であるため、オペレータは精算カウンタ面に接触させるようにしながら、商品をバーコードリーダ上を通過させてバーコード読取を行うこともできる。
図3は、本実施形態のバーコードリーダの側面断面図であり、内部の光学系の配置と、レーザ光源からの出射光の経路が図示されている。
図において、21はVLDモジュールである。VLDモジュール21は走査光を発生する光源であり、半導体レーザを備えている。図3の場合には、VLDモジュール21は図示右側の下面付近、サイドスキャナ部から最も離れた位置に取り付けられており、図示左側に向けてレーザ光を出射する。
本実施形態によるバーコードリーダは、光源が一つであるが、読取窓は二つ備えられているため、途中でVLDモジュール21から出射されるレーザ光を分割して、それぞれの読取窓から出射される走査光を発生させている。22はハーフミラーであり、VLDモジュール21から出射されたレーザ光の一部を反射し、一部を透過させることによって、レーザ光を2本に分割している。
23、24は反射ミラーであり、ハーフミラー22によって反射されたレーザ光をそれぞれ反射して、後述するポリゴンミラー25に導入するものである。反射ミラーとしては、小型の方形の鏡が使用されている。
25はポリゴンミラーであり、複数枚の反射面、本実施形態の場合には4面の反射面を備えている。ポリゴンミラー25はポリゴンモータに取り付けられており、ポリゴンモータによって回転駆動される。ポリゴンミラー25の反射面には、ハーフミラー22を透過したレーザ光、あるいはハーフミラー22・反射ミラー23・24によって反射されたレーザ光が、ポリゴンミラー25に対して互いに異なる方向から入射する。ポリゴンミラー25は前述の通り回転駆動されているため、ポリゴンミラー25の反射面で反射されたそれぞれのレーザ光は、弧を描くようにして走査される。
ポリゴンミラー25の反射面は、所定の角度で傾いており、反射面によって反射されるレーザ光は所定の角度に向けて反射されている。また、各反射面の傾き角はそれぞれ異なった角度となるように設定されている。なお、ポリゴンミラー25の反射面の角度は、全ての反射面で異なっている必要はない。
26はミラー系A、27はミラー系Bである。それぞれのミラー系は、複数枚のミラーの組み合わせにより構成される。各ミラー系は、ポリゴンミラー25によって走査された走査光を複数本の走査線に分割し、読取窓から出射される走査線の数を増やす作用をなす。また、読取窓から出射される走査線の走査方向(角度)が様々な方向となるように、各ミラー系を構成するミラーの反射面の向き、傾きなどが設定されている。
ミラー系A26には、ハーフミラー22を透過した後にポリゴンミラー25の反射面により反射された走査光が入射し、この走査光がボトムウインドウ5からほぼ上方に向けて出射されるように反射する。一方、ミラー系B27はハーフミラー22、反射ミラー23、24によって反射された後にポリゴンミラー25の反射面によって反射された走査光が入射し、この走査光がサイドウインドウ4からほぼ水平方向に出射されるように反射する。
このようにサイドウインドウ4、ボトムウインドウ5から出射された走査光は、バーコードリーダ1上を通過する物品に向けて照射され、バーコード面が走査される。バーコード面を走査した走査光は、バーコード面によって反射され、サイドウインドウ4、あるいはボトムウインドウ5からバーコードリーダ内に入射する。それぞれの読取窓を介して入射したバーコードからの反射光は、走査光が出射された経路と同一経路をたどってポリゴンミラー25に到達し、ポリゴンミラー25の各反射面により反射される。
次に、バーコードからの反射光のバーコードリーダ1への入射経路について説明する。図3において、28は検知器Bであり、ボトムウインドウ5を介してバーコードリーダに入射したバーコードからの反射光を検知するものである。検知器B28の受光面は図示右側、つまりサイドスキャナ部とは逆の方向を向いている。また、29は検知器Aであり、サイドウインドウ4を介してバーコードリーダに入射したバーコードからの反射光を検知するものである。検知器A29の受光面は、図示右斜め下に向けられている。これらの検知器28、29により受光されたバーコードからの反射光は電気的に処理された後に二値化信号とされ、復調回路によって復調された後に外部装置(例えばPOSターミナル)に出力される。
ここで、30は凹面鏡であり、ポリゴンミラー25の反射面によって反射された、ボトムウインドウ5から入射するバーコードからの反射光を、検知器B28の受光面に集光するものである。バーコード面で反射された反射光は散乱光であるため、バーコードリーダに入射する反射光もある広がりをもっている。そのため、そのままでは検知器の受光面に到達する反射光の光量が小さくなってしまい、バーコードの読取を行うに十分な光量を得ることができない。そのため、図3のバーコードリーダでは、凹面鏡30を用いて検知器B28が受光する反射光の受光量が多くなるようにしている。
凹面鏡30は、図示左側から入射するバーコードからの反射光を、図示左側に向けて反射することによって、反射光を折り返す作用をなす。また、凹面鏡30の中心部にはスルーホール31が設けられており、VLDモジュール21から出射されるレーザ光はスルーホール31を通過してポリゴンミラー25に入射される。
前述の通り、バーコードからの反射光は、走査光が出射される経路と同一経路を通って検知器に入射される。そのため、バーコードの読取を最も効率的に行うためには、VLDモジュール21からの出射光と、検知器B28に入射する反射光との光軸は、互いに一致している必要がある。従って、凹面鏡はVLDモジュール21から出射されるレーザ光の光軸上に配置しなくてはならないが、出射光の光軸を遮るようなことがあってはならない。そのため、図3の凹面鏡30の中心部にはスルーホール31が設けられている。
また、32はフレネルレンズであり、サイドウインドウ4から入射するバーコードからの反射光を集光する。この作用は、前述の凹面鏡30と同じである。フレネルレンズ32の前面には反射ミラー24が配置されており、反射ミラー24により反射される出射光とフレネルレンズ32に入射するバーコードからの反射光の光軸とも一致している。しかし、前述した通りバーコードからの反射光は広がりを持っているため、フレネルレンズ32に入射する光の一部のみが反射ミラー24に遮られるだけであり、バーコードからの反射光の大部分は、フレネルレンズ32に入射する。
フレネルレンズ32は、ポリゴンミラー25からの反射光の入射角にあわせて傾けて配置されている。フレネルレンズ32により集光された反射光は、バーコードリーダの底面に備えられたCミラー33により上方に反射され、下向きの検知器A29の受光面に到達する。
ここで、ミラー系A26、凹面鏡30、検知器B28はボトムスキャナ部を構成し、反射ミラー23・24、光学系B27、フレネルレンズ32、ミラーC33、検知器A29はサイドスキャナ部を構成する。また、VLDモジュール21、ハーフミラー22、ポリゴンミラー25は、ボトムスキャナ部、サイドスキャナ部により共有されている。
本実施形態によるバーコードリーダでは更に、バーコードリーダ1の底面にプリント基板34が備えられている。プリント基板34には、例えばレーザの点灯を制御する回路、検知器の動作を制御する回路、ポリゴンモータの回転動作を制御する回路、検知器により検知された反射光に基づいてバーコードの復調を行う復調回路などが搭載されている。プリント基板34には、外部装置と接続されるためのコネクタが設けられており、ケーブル(図中I/Fケーブル35)が接続され、復調されたバーコードデータの出力などが行われる。
図4は、バーコードリーダから出射される走査光がバーコード面を走査する状態を図示したものである。図4に図示されるように、サイドウインドウ4からほぼ水平方向(あるいは若干上方に向けて)に走査光が出射される。一方、ボトムウインドウ5からは、上斜め方向に出射される。ボトムウインドウ5からの出射光は、ややサイドウインドウ4側に傾けて出射されるため、図4のaの部分ではサイドウインドウ4、ボトムウインドウ5双方から出射された走査光が集まる。したがって、この位置にバーコードが付された物品を通過させることによって、それぞれの読取窓から出射された走査光が物品を同時に(あるいは時分割で)、物品の異なる方向から走査することができる。
そのため、バーコードが一方の読取窓を向いていなくても、他方の読取窓から出射された走査光がバーコード面に照射される可能性が高くなり、バーコードの読取確率を高めることが可能となる。
なお、バーコード面を走査する走査光はバーコード面で反射されるが、この反射光は図4に示されるように散乱する。そのため、図示bの位置のように、バーコードがバーコードリーダに対してほぼ垂直の位置に、サイドウインドウ4とは逆の方向を向いていたとしても、バーコードからの反射光の一部(図示d)はボトムウインドウ5に到達する。特に、ボトムウインドウ5から出射される走査光は斜め上方に向けて出射されているため、ある図示bのような状態にあるバーコードを走査した場合に、バーコードからの反射光が読取窓(ボトムウインドウ5)に入射する確率は高くなる。
このように、バーコードリーダ上を通過する物品の様々な方向から走査光がバーコード面を走査するため、図示cのようにバーコード面がどちらの読取窓を向いておらず、走査光が全く照射されないような位置にバーコードがない限り、バーコードの読取を行うことが可能である。
図5は、本実施形態によるバーコードリーダの外寸を示した図面である。本実施形態によるバーコードリーダの幅はおよそ292mm、高さはおよそ247mmである。また、バーコードリーダの奥行きはおよそ508mm(あるいは430mm)、底面からカウンタ面までの高さはおよそ120mmである。バーコードリーダの奥行きは、バーコードリーダが設置される精算カウンタ等の幅に応じた大きさにすればよい。
図6は、本実施形態によるバーコードリーダの光学系のダイアグラムを示した図面である。図において、矢印は光線の経路を表し、矢印の方向は光線の出射方向を示している。図6では、バーコードリーダ1の内部構成をサイドスキャナ部2とボトムスキャナ部3とにわけて描いている。また、実際にはVLDモジュール(図中VLD−ASSY)21は共有されているが、図6では便宜上分けて描かれている。また、サイドスキャナ部2のVLD−ASSY21は、ハーフミラーを含んでいるものとする。
ボトムスキャナ部3については、VLDモジュール21から出射されたレーザ光はポリゴンミラー25(図中Polygon ASSY)に入射し、ポリゴンミラー25の反射面により反射される。この後、ミラー系A26(図中Mirror−ASSY)により反射され、ボトムウインドウ5(図中Window−ASSY)を介してバーコードに照射される。ボトムウインドウ5は2枚のガラス板により構成されており、水気などのバーコードリーダ内部への進入を防止するようにシールされている。
ここで、ガラスはサファイアガラスなどの硬質のガラスを用いているが、商品を接触させることなどによりガラスの表面に傷がついたり汚れたりし、レーザ光の透過光量が減少する可能性がある。そのため、ボトムウインドウ5には2枚の窓ガラスを用いて、商品に接触する可能性がない下側のガラスについては装置に固定し、商品に接触する可能性が非常に高い上側の1枚については必要に応じて交換可能としている。これによって、傷がついた窓ガラスを交換して、ボトムウインドウ5を透過するレーザ光の光量減少によるバーコード読取性能の低下を防ぐことができる。なお、商品と接触する可能性が低い下側のガラスについては、表面が傷つく可能性が上側のガラスよりも低い。そのため、下側のガラスについては、サファイアガラスなどの硬質な、しかし高価なガラスを用いなくともよい。
また、詳細は後述するが,ボトムスキャナ部3からは一方向について4本の走査線からなる走査パターンが、合わせて10方向に向けて照射される。この10方向の走査パターンはポリゴンミラー25が一回転する毎に出射されており、合計40本の走査線によってバーコードが走査されることとなる。なお、各走査パターンを構成する4本の走査線は、それぞれポリゴンミラー25の各反射面に対応している。
バーコードからの反射光は、ボトムウインドウ5を介してミラー系A26に入射、ポリゴンミラー25に向けて反射される。この後、ポリゴンミラー25の反射面により、バーコードからの反射光が反射され、凹面鏡30によって検知器B28(図中ピン(PIN)フォトダイオード)に向けて集光反射される。
一方、サイドスキャナ部2に関しては、VLDモジュール21から出射され、ハーフミラーによって反射されたレーザ光が、反射ミラー(図中Bミラー群23)により反射されて、ポリゴンミラー25に導入される。ポリゴンミラー25の反射面に反射された走査光は、ミラー系B27(図中Mirror−ASSY)により反射され、サイドウインドウ4(図中Window−ASSY)より出射され、バーコードが走査される。サイドウインドウ4も、ボトムウインドウ5と同様に2枚の窓ガラスにより構成されている。なお、サイドウインドウ4の場合には、商品をサイドウインドウ4に接触するようにしてバーコードを読み取ることが少ないため、硬質ガラスではなく通常のガラスとしてもよい。
サイドウインドウ4からは、各方向4本ずつの走査パターンが、6方向に向けて、合計24本の走査線が出射される。これについても、詳細は後述する。
バーコードの反射光は、サイドウインドウ4を介してバーコードリーダ1内に入射し、ミラー系B27、ポリゴンミラー25の反射面により反射された後、フレネルレンズ32で集光される。そして、底面ミラー33(Cミラー)により反射され、検知器A29により受光される。なお、フレネルレンズ+底面ミラーの構成は、集光機能を持つ凹面鏡などに置き換えても全く差し支えはない。
なお、図中「外乱光センサ36」は、バーコードリーダ周囲の光量変化を検出し、その結果に基づいてバーコードリーダの動作の制御、特にVLDモジュールの点灯制御等を行うためのものである。
続いて、本発明の一実施形態によるバーコードリーダの光学系の更に詳細な配置について説明する。
図7は、バーコードリーダ下面のカバーを取り外した状態を示した図面である。また、図7においては、図1の上部カバー(ボトムウインドウが設けられている)も取り外された状態となっている。ここで、ボトムガラスとあるのは、2枚の窓ガラスのうち下側に位置するガラスを指している。また、図8は、図7に図示されたバーコードリーダの側面図と上面図である。
図において、ボトムスキャナ部3を構成するミラーは図示3の内部に、サイドスキャナ部2を構成するミラーは図示2の内部にそれぞれ設けられている。また、下部フレーム41と上部フレーム42とは図中Cの位置で上下に分割される。下部フレーム41と上部フレーム42の内側の壁面には、ボトムスキャナ部3を構成するミラーが取り付けられている。また、サイドウインドウ4が設けられたカバー部43は、図中Dの位置でバーコードリーダ下部フレーム41と分割され、その内部にはミラー系B27の一部を構成するミラーが貼り付けられるミラーフレーム44が取り付けられる。
図9は、バーコードリーダを図7のCの位置で上下に分割した状態の、装置下部フレーム41の一例を示す図面である。なお、サイドスキャナのカバー部43も、図9では取り外されている。
バーコードリーダの下部フレーム41のほぼ中央部には、ポリゴンミラーが配置されている。なお、図9ではポリゴンミラーが設置される台51は図示されているが、ポリゴンミラー自体は図示省略している。この台51の下面には、反射ミラー23から反射ミラー24に向かうレーザ光を通過させるための隙間52が設けられている。また、下部フレーム41には、ミラー系A26あるいはミラー系B27を構成するミラーが、合計9枚取り付けられている。このうち、ZB2、VBRR、VBLL、HBR2、HBL2、ZML2、ZMR2はミラー系A26を構成するミラーである。一方、VSR1、VSL1はそれぞれミラー系B27の一部を構成している。
ミラーZMR2、ZML2は下部フレーム41の側面に取り付けられており、バーコードリーダの長手方向に沿って設けられる。また、ミラーZB2はその反射面が上方を向くように配置されている。ZB2の反射面の角度は、適宜調整可能となっている。ミラーVBRR、VBLLは、下部フレーム41のサイドスキャナ部からいちばん離れた面に、ポリゴンミラーと対向する向きに、反射面をやや斜め上方に傾けて配置されている。
一方、ミラーVSR1、VSL1は下部フレーム41の側面に、やや斜め上方に反射面を向けて取り付けられている。
また、53はプリント基板であり、検知器A29がその一部に取り付けられている。図示されている通り、プリント基板53は、検知器A29の受光面が斜め下方を向くように、装置下部フレーム41に取り付けられている。このような配置を取ることによって、装置の奥行きを短くすることが可能である。
また、プリント基板53とポリゴンミラーとの間には、傾けて設置されたフレネルレンズ32が取り付けられている。更に、フレネルレンズ32前面の光軸上には、反射ミラー24が設けられている。
一方、ミラーZB2の下面には、VLDモジュールが収納されており、この位置からレーザ光が出射されている。また、ミラーZB2の後ろ側(図示左側)には反射ミラー23が取り付けられており、ミラーZB2と下部フレーム41との隙間を通るレーザ光を、反射ミラーに向けて反射する。
また、検知器Bは装置下面に、図においてAの位置に埋め込まれている。検知器Bの受光面は図示左側を向いており、検知器Bの受光面の前側には、凹面鏡によって反射されるレーザ光を検知器Bに導くための開口54が設けられる。開校54は、凹面鏡によって反射光が集光される光路に合わせてV字状に形成されている。また、検知器Bはプリント基板(図示b)に取り付けられている。
図10は下部フレームを上面からみた状態を示す図面である。同様に、図11は下部フレームの側面断面図である。
図10あるいは図11に図示されるように、下部フレーム41のほぼ中央のややサイドスキャナ部よりに、ポリゴンミラー25が備えられている。また、フレネルレンズ32の後方には、底面ミラー33がその反射面をやや上を向けて設置されている。一方、下部フレーム41の底面には検知器B28が取り付けられている。検知器B28は、プリント基板bに取り付けられている。また、検知器B28の受光面側には、ほぼV字形に形成された開口部54が設けられており、凹面鏡30からの反射光は、開口部54を介して検知器B28に入射する。
また、VLDモジュール21、反射ミラー23、24、フレネルレンズ32、ポリゴンミラー25、検知器A29、検知器B28、凹面鏡30は、それぞれ下部フレーム41の中心線上に配置され、それぞれの光線の光軸が一致するようにされている。VLDモジュール21、凹面鏡30は、ミラーZB2の下面に配置されている。なお、ミラーZB2の一部は、VLDモジュール21の配置が分かりやすいように図10では切り取られている。
図11の下部フレーム側面断面図に示される通り、検知器B28は下部フレーム41の底面にあるため、出射光、バーコードからの反射光などの光路をふさぐことがない。また、ミラーZB2は図示やや右上がりに取り付けられている。反射ミラー23、24は、細長いフレームの先端に取り付けられており、光線の通過をなるべく阻害しないようにされている。
更に、各ミラーの底面や側面は、ミラー位置・角度を規定するための突き当て部(図示c)が設けられている。ミラーを下部フレームに取り付ける場合には、この突き当て部にミラーを突き当てて固定する。これによって、それぞれのミラーは所定の向き・角度で下部フレーム41に取り付けられる。
図12は装置の上面フレームを図示したものであり、下部フレームも同時に図示されている。各ミラーは上面フレーム42の内側に貼り付けられている。上部フレーム42は、ZBR1、ZBL1、HBR1、HBL1、VBR1、VBL1、VBR2、VBR2、ZMR1、ZMR2の合計10枚のミラーを備える。これらのミラーは、いずれもミラー系A26の一部を構成するものである。いずれのミラーも、その反射面はやや斜め下方、下部フレームに取り付けられたボトムスキャナ部を構成する各ミラーに向けて配置されている。
図13は、サイドスキャナのカバー部43内部に取り付けられるミラーフレーム44の4面図である。ミラーフレームの内側には、ZHR、ZHL、ZRR、ZLL、VSR2、VSL2、ZR、ZLの合計8枚のミラーが取り付けられている。これら8枚のミラーは、ミラー系B27の一部を構成している。図13の側面図では、図示左側がオペレータの立ち位置側、あるいはサイドウインドウ側に対応している。8枚のミラーのうち、ミラーZR、ZLの反射面は斜め上方を向いており、残り6枚のミラーの反射面はやや下方に向けられている。更に、ZR、ZL以外の6枚のミラーの反射面は、互いにやや内側に向けられている。
図14は、ミラーフレーム44に貼り付けられるミラーのうち、上側6枚のミラーの形状と、貼り付け位置の大まかな位置を示す図面である。これら6枚のミラーは、ミラーフレーム44の内側に設けられた貼り付け面に、接着剤等を用いて貼り付けられる。
図15は、下部フレーム41、上部フレーム42、カバー部43、ミラーフレーム44を組み上げた状態のバーコードリーダの側面断面図である。図15に図示される通り、上部フレーム42に取り付けられたミラーは、その反射面がやや下向きに向いており、上部フレームに取り付けられたミラーからの反射光が下部フレーム41に取り付けられたミラーに入射する。また、ミラーフレーム44に取り付けられたミラーZR、ZLの反射面の位置と、下部フレーム41に取り付けられたミラーVSR1、VSL1の反射面位置は、ほぼ同じ高さに位置している。
図15において、検知器A29はその受光面が下を向くように配置され、プリント基板もそれに合わせてバーコードリーダに対してほぼ垂直となるように配置されている。このような配置を取ることによって、プリント基板を水平に配置した場合と比較して、装置の奥行きを小さくすることができる。また、検知器A29と検知器A29にバーコードからの反射光を導入するフレネルレンズ32、底面ミラー33は、ポリゴンミラー25からミラーVSL1、ZL等に向けて反射される走査光の経路を遮らない位置に設けられている。
図16はボトムスキャナ部3の、図17はサイドスキャナ部2の、読取窓から出射される走査光の経路の概要を示した図面である。
ボトムスキャナ部3の場合には、VLDモジュール21から出射されポリゴンミラー25の反射面により反射されたレーザ光は、まず上部フレーム42に貼り付けられたZBR、ZBL、HBR、HBL、VBR1、VBL1、VBR2、VBL2、ZMR1、ZML1に走査される。走査の順は、ポリゴンミラー25が時計方向に回転した場合には、ZMR1、VBR2、VBR1、HBR1、ZBR1、ZBL1、HBL1、VBL1、VBL2、ZML1の順である。
続いて、上部フレーム42内側のミラーにより反射された反射光は、下部フレーム41に取り付けられたミラーに向けて照射される。
ZMR1により反射された走査光はZMR2によって上方に反射され、ボトムウインドウ5より走査パターンZMRとして出射される。VBR2およびVBR1により反射された走査光は、それぞれVBRRにより上方に反射され、ボトムウインドウ5より走査パターンVBL2、VBL1として出射される。VBR2よりVBRRに入射する走査光と、VBR1によりVBRRに入射する走査光とは、その入射位置、角度が異なるため、ボトムウインドウ5からは異なる方向、角度を持つ走査光として出射されることとなる。
また、HBRにより反射された走査光は、HBR2により上方に反射され、ボトムウインドウ5から走査パターンはHBRとして出射される。ZBR1によって反射された走査光は、ZB2によって上方に反射され、ボトムウインドウ5から走査パターンZBRとして出射される。ZBL1、HBL1、VBL1、VBL2、ZML1の場合も同様であり、ZBL1による走査光はZB2により上方に反射され走査パターンZBLとして出射され、HBL1による走査光はHBL2により上方に反射され走査パターンHBLとなる。また、VBL1、VBL2により反射された走査光は、互いにVBLLによって上方に反射され、それぞれ走査パターンVBL1、VBL2となる。続いてZML1によって反射された走査光はZML2により上方に反射され、走査パターンZMLとして出射され、一つの走査サイクルが終了する。
ここで、図12にも図示されるように、ミラーZML1で反射された走査光はボトムスキャナ部内を横切るようにしてミラーZML2に到達する。このように一部の走査光はボトムスキャナ内を横切るため、特にボトムスキャナ内は障害物を排除し、走査光を遮ることがない空間を設ける必要がある。
そのために、本実施形態によるバーコードリーダでは、例えば図15に示されるように、VLDモジュール21、凹面鏡30などは図示左側に寄せ、検知器B28は装置底面に取り付けられる。また、ポリゴンミラー25もボトムスキャナ部内の空間を遮ることがない位置に取り付けられている。
また、ボトムスキャナ部を構成するミラーは、上下分割される下部フレーム41、上部フレーム42の内側の壁面に取り付けられている。このため、ミラーを配置するための構造物を、ボトムスキャナ部の空間内に設ける必要がなく、このようなミラーの配置によってボトムスキャナ部内の空間を有効的に利用できるようになる。
一方、サイドスキャナ部2に関しては、ポリゴンミラー25によって反射された走査光は下部フレーム41に取り付けられたVSR1、VSL1、ミラーフレーム44に取り付けられたZR、ZLにまず入射する。走査の順序は、VSL1、ZL、ZR、VSR1の順である。
これらのミラーによって反射された走査光は次いで、ミラーフレーム44に取り付けられた上側の6枚のミラーにより反射される。まず、VSL1によって反射された走査光は、VSL2によってほぼ水平方向に反射され、サイドウインドウ4から走査パターンVSLとして出射される。ZLによって反射された走査光は、まずZLLミラーに入射してサイドウインドウ4から走査パターンZLLとして出射される。引き続いて、ZLにより反射された走査光は、ZHLにより反射され、サイドウインドウ4から走査パターンZHLとして出射される。
続いて、ZRにより反射された走査光はまずZHRにより反射され、サイドウインドウ4から走査パターンZHRとして出射される。次に、ZRによって反射された走査光はZRRによって反射され、サイドウインドウ4から走査パターンZRRとして出射される。最後にVSR1によって反射された走査光はVSR2により反射され、サイドウインドウ4から走査パターンVSLとして出射される。これによって、1つの走査サイクルが終了する。
図18は、ボトムウインドウ5から出射される走査パターンを示した図面である。既に述べた通り、ボトムウインドウ5からは合計40本の走査線が出射される。40本の走査線は、4本毎に10のグループにグループ分けされている。
図19は、図18に図示される走査パターンからそれぞれ1本の走査線を代表させて描いた、ボトムウインドウ面での走査パターンの軌跡を示した図面である。2本の走査パターンZMR、ZMLは、オペレータに対してほぼ垂直方向に向けて、ボトムウインドウ5の長手方向のほぼ全域に渡って延びている。そのため、バーコード読取対象の物品は、ボトムウインドウ5上のどの位置を通っても、少なくとも走査パターンZMR、ZMLによって走査される。
残り8本の走査パターンは、走査パターンZMR、ZMLに交叉するような方向に、やや斜め上がりとなる軌跡を描いて走査される。図18に示されるような走査パターンを出射することによって、バーコードリーダを通過するバーコードの角度が異なっても、いずれかの走査パターンを構成する走査線がバーコードを走査することができ、バーコードの読取性能を向上させることができる。
ここで、各走査パターンに付された符号は、それぞれミラー系A26を構成するミラー名称に対応しており、対応する名称を持つミラーにより反射されたものである。
また、ポリゴンミラーの反射面の角度はそれぞれ異なっているため、ボトムウインドウ5から出射される各反射面に対応した走査パターンは、ポリゴンミラーの反射面角度に応じて、4本の走査線がほぼ平行に、所定の間隔だけ離れた位置を走査する。このように、所定間隔離れた複数本の走査線によって一つの走査パターンを構成することによって、更に走査線がバーコードを走査する確率を高めることができ、バーコード読取性能の更なる向上を図ることができる。
図20は、サイドウインドウ4から出射される走査パターンを図示した図面である。サイドウインドウ4からは、それぞれほぼ平行の所定間隔離れた4本の走査線から構成される、6つの走査パターン(VSR、VSL、ZRR、ZLL、ZHR、ZHL)が出射される。これら走査パターンの名称は、それぞれサイドスキャナ部を構成するミラーの名称に対応しており、図19の場合と同様にそれぞれ同一の名称を持つミラーにより反射されて発生した走査パターンである。一つの走査パターン中の4本の走査線は、ボトムウインドウ5から出射される走査パターンの場合と同様に、ポリゴンミラー25の各反射面の角度の違いによってその走査位置が規定されている。
なお、図20の走査パターンは、サイドウインドウ面でのパターンであるが、前述の通りミラーフレーム44に取り付けられたミラーは内側を向いているために、サイドウインドウ面から離れるに従って、それぞれの走査パターンが接近してくる。そして、最もバーコードの読取に適した位置で、6つの走査パターンが最も接近し、サイドパターンによりバーコードリーダを通過するバーコードが走査される確率がこの位置で最も高くなる。
ボトムウインドウ5から出射される走査パターンも、サイドウインドウ4から出射される走査パターンも、その中心線に対して左右対象になるように配置されている。そして、ボトムパターン、サイドパターンともに、少しずつ異なった方向、角度の走査パターンによって構成されているため、バーコードリーダ上を通過するバーコードの傾き方によらず、いずれかの走査線の少なくとも一本がバーコードを横切るように走査する可能性が非常に高くなる。
図21は、ボトムウインドウ5から出射される走査パターン(ボトムパターン)と、サイドウインドウ4から出射される走査パターン(サイドパターン)とのうち、それぞれ片側(左側)のパターンのみを表示した図面である。前述の通り、それぞれの読取窓から出射される左右の走査パターンは装置の中心線に対して対象であり、右側の走査パターンについては、図21に図示されたパターンを折り返したような形となる。
図21aは、ボトムパターンのうち走査パターンVSL1ならびにVSL2が図示されている。VSL1は、サイドウインドウに近い位置に、やや右肩上がりの走査軌跡を描く。一方、VSL2はVSL1よりもオペレータよりの位置を、VSL1と同様にやや右肩上がりの走査軌跡を描く。
図21bは走査パターンZMLが図示されている。ZMLは、ボトムウインドウの長手方向をほぼ横切るような軌跡を描く。これによって、物品がボトムウインドウ5上のどの位置を通過しても、少なくとも走査パターンZMLによって物品が走査される。
また図21cは走査パターンHBLとZBLを図示した図面である。HBLについては、ボトムウインドウの左側のサイドスキャナ寄りの位置を、やや左上がりの走査軌跡を描いて走査される。一方、ZBLはボトムウインドウの右側のオペレータ寄りの位置を、やや左肩上がりの走査軌跡を描いて走査される。
図21dはサイドウインドウから出射される走査パターンのうち、左側のパターンを図示した図面である。走査パターンVSLは、サイドウインドウの縦方向に延びており、やや左肩上がりの走査軌跡を描く。また走査パターンZLLは、右肩上がりの走査軌跡を描く。また、ZHLは、サイドウインドウのほぼ中央の上側を、やや右肩上がりの走査軌跡を描く。
このような走査パターンを発生させることによって、バーコードリーダを通過する物品に対して、ポリゴンミラー25が一回転する毎に、2方向から合計64本の走査線が照射される。物品を走査する走査線の数が多く、またその走査方向・角度が様々な方向に設定されればされるほど、バーコード面を走査線が通過する確率は高くなり、バーコードの読取が成功する可能性もこれに応じて高くなる。
図22は、バーコードリーダの側面断面図を用いて、VLDモジュール21から出射されるレーザ光の軌跡を描いた図面である。なお、図の場合には上部フレーム42に取り付けられたミラー、ミラーフレーム44に取り付けられたミラーについては図示省略している。VLDモジュール21には、レーザ光の出射角度を変えビーム径を変換する作用をなすプリズム61と、レーザ光を2分割するハーフミラー22とを備える。
プリズム61を通過し、ハーフミラー22を透過したレーザ光はやや上向き方向に出射され、凹面鏡30の中央部に設けられたスルーホール31を通過して、ポリゴンミラー25に入射する。ポリゴンミラー25によって反射されるレーザ光は、ボトムスキャナ部3を構成するミラー群に向けて照射される。
一方、ハーフミラー22によって反射されたレーザ光は、ミラーZB2と下部フレーム41との隙間を介して反射ミラー23に入射し、反射ミラー23によって反射された後に、ポリゴンミラー25が設置された台51の下部の隙間52を通って反射ミラー24に入射する。反射ミラー23から反射ミラー24に出射されるレーザ光は、ほぼ水平方向に出射される。
反射ミラー24は、入射したレーザ光をポリゴンミラー25に向けて、斜め上方に反射する。ポリゴンミラー25に入射したレーザ光は、サイドスキャナ部2のミラー系を構成するミラー群に向けて反射される。
ポリゴンミラー25により反射されるそれぞれの走査光は、図22では水平よりもやや斜め上方に出射されているが、このポリゴンミラー25からの反射光の反射方向はポリゴンミラー25の反射面の角度に応じて決定される。
図23は、バーコードリーダの下部フレーム41の斜視図であり、VLDモジュール21から出射したレーザ光のポリゴンミラーまでの経路を図示した図面である。なお、図23においては、光線の軌跡が分かりやすいようにポリゴンミラー自体は図示省略し、ポリゴンミラーが設置される台51のみを図示している。また、凹面鏡は、ミラーZB2の下部に設けられているため、図示省略されている。
図23にも図示されるように、反射ミラー23により反射されたレーザ光は、台51の下部の隙間52を通って反射ミラー24に入射し、反射ミラー24によりポリゴンミラー25に向けて、斜め上方に反射される。一方、凹面鏡のスルーホールを介して出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーに直接入射する。
図24並びに図25は、下部フレーム41に上部フレーム42、サイドスキャナ部2のカバー部43が取り付けられた状態の、バーコードリーダの側面断面図であり、図23はボトムスキャナ部3から出射される走査光の経路を、図24はサイドスキャナ部2から出射される走査光の経路をそれぞれ示している。
図24に示されるように、凹面鏡30のスルーホール31を介してポリゴンミラー25によって反射されたボトムスキャナ部3の走査光は、上部フレーム42に取り付けられたミラーによって一旦下方に折り返されるように反射され、下部フレーム41に取り付けられたミラーによって上方に、ボトムウインドウ5の方向に反射される。
例えば図24の場合には、ポリゴンミラー25による走査光は、ミラーZBL1に入射し、ZBL1によって反射されてミラーZB2に入射する。ZB2は、入射した走査光を斜め上方に反射して、走査光がボトムウインドウ5より出射される。
一方、図25に示されるように、反射ミラー23、24を介してポリゴンミラー25により反射される走査光は、下部フレーム41に取り付けられたミラーVSL1、あるいはミラーフレーム44に取り付けられたミラーZLによって上方に反射された後、ミラーフレーム44に取り付けられた他の6枚のミラーによって、ほぼ水平方向に、サイドウインドウ4から出射される。
例えば図25の場合には、ポリゴンミラー25による走査光はミラーZLに入射して、上方(ほぼ垂直方向)に反射される。その後、ミラーフレームに取り付けられたミラーZHLに入射して水平方向に反射されることによって、走査パターンZHLを構成する走査光が発生する。
図26は、本実施形態によるバーコードリーダと従来のバーコードリーダのそれぞれのボトムウインドウから出射される走査パターンの比較であり、図26aは本実施形態による走査パターンを、図26b、cはそれぞれ従来のバーコードリーダによる走査パターンを示している。従来のバーコードリーダと比較して、本実施形態によるバーコードリーダのボトムウインドウから出射される走査パターンは、その本数も多く、方向も様々な方向に向けられている。従来例(1)の場合には走査線は合計12本、従来例(2)の場合には走査線は合計24本に過ぎない。従って、本実施形態によるバーコードリーダの方がよりバーコードが走査される確率が高くなり、バーコードの読取性能が高くなる。
また、本実施例によるボトムウインドウ5は、その長さが従来の読取装置よりも長くなっている。そのため、バーコードを読み取るために物品を通過させるボトムウインドウ5の範囲が広くなる。そのため、それだけ読取作業の操作性を高めることができる。
図27は、従来のバーコードリーダと本実施形態によるバーコードリーダのバーコード読取範囲の大きさの違いを説明する図面である。図27に示される読取範囲は、例えば垂直方向に立てたバーコードを、水平面上で360°回転させた場合に、確実にバーコードを読み取ることができる範囲のことを指している。
従来のバーコードリーダの場合には、読取窓の大きさは6インチ×6インチであり、読取窓の長さが短いため、特に奥行き方向の読取可能範囲が必然的に狭くなる。そして、読取領域はサイドウインドウ4側によっているため、オペレータは物品をよりサイドウインドウ4に近づけて物品を通過させる必要があるが、人によってはこの範囲に届かないことがあり、読取動作の操作性があまりよくない。これに対して、本実施形態によるバーコードリーダは、読取窓は4インチ×7インチの大きさであるため、奥行き方向の読取可能範囲がオペレータ側に広くなる。そのため、手が短いような人でも読取可能範囲内に物品を通過させやすくなる。
なお、物品をバーコード上を通過させる場合には、読取窓の奥行き方向の長さは長い方が読取窓から出射される走査光が物品を走査する可能性が高くなる。しかし、幅方向の長さ、つまり物品の通過方向と一致する方向に関しては、それほど幅がなくても読取性能に関しては問題がない。一方、サファイアガラスは高価であり、その価格は面積が広くなるほど高くなる。そのため、6インチ幅の読取窓はコストの面からも不利であり、また不必要な幅を持つことになる。
それに対して、本実施形態による読取窓は、読取性能を維持するのに必要な4インチ幅を持っており、読取性能を低下させることはなく、またガラスの価格が高くなることを抑えることができるというメリットももつ。
図28は、本実施形態によるバーコードリーダにおける、バーコードからの反射光の経路を示す図面であり、ポリゴンミラー25にバーコードからの反射光が入射する所から図示されている。ボトムウインドウから入射した反射光は、ミラー系Aによって反射された後、ポリゴンミラー25に入射する。ポリゴンミラー25の反射面によって反射されたバーコードからの反射光は、凹面鏡30に入射する。凹面鏡30によってポリゴンミラー25からの反射光が反射集光され、検知器B28に受光する。。
一方、サイドウインドウから入射した反射光は、ミラー系Bにより反射された後、ポリゴンミラー25に入射する。ポリゴンミラー25の反射面により、下方に反射されたバーコードからの反射光は、フレネルレンズ32に入射する。フレネルレンズ32は、ポリゴンミラー25からの反射光を集光し、底面ミラーC33に入射させる。底面ミラーC33は、検知器A29の受光面に向けて、バーコードからの反射光を反射させる。
図29は、ポリゴンミラーから最もレーザ光が絞れる位置までの光路長の関係を示した図面である。図29において、a−b−c−dはサイドウインドウ4から出射される走査光を示しており、e−f−g−hはボトムウインドウ5から出射される走査光を示している。
ここで、図29の装置においては、a−b−c−dの光路長の方が、e−f−g−hの光路長よりも長くなっている。これは、レーザ光源(図示LD)が図示左下に設けられているためである。
ビームを成形するためのレンズやアパチャ(詳細説明は後述)がレーザ光源に近い位置にある場合には、レーザビームによるバーコードの読取領域はレーザ光源からの距離に依存して決定される。そのため、レーザ光源のバーコードリーダ内での取り付け位置が、バーコード読取領域の大きさの決定に寄与してくる。
図29の場合には、レーザ光源からビームが最も絞れる位置までの距離は、dの場合もhの場合も等しいが、レーザ光源の配置の関係から、ポリゴンミラー25を基準にしたa−b−c−dとe−f−g−hの2つの光路長が変わってくる。a−b−c−dとe−f−g−hの光路長差は、レーザ光源からポリゴンミラーまでのa’−aの光路長と、レーザ光源からミラーa’を介したポリゴンミラーまでのa’−a''−eの光路長との差によって吸収されている。なお、図29の場合には、読み取り窓の奥行き方向の長さがそれほど長くない場合を図示している。
一方、読み取り窓の奥行き方向の長さが長くなった場合には、ミラーfを図29と同じ位置に取り付けることができない。つまり、読み取り窓の長さが長くなった分、ミラーfを図示右側に移動させないと、ミラーfが走査光の経路を邪魔してしまい、走査光の出射を妨げてしまうからである。そのため、図30の場合にはミラーfが図29の装置よりも図示右側に移動されている。レーザ光源から点dまでの光路長と点hまでの光路長は等しいが、ミラーfが図示右側に移動してしまったため、a−b−c−dの光路長よりもe−f−g−hの光路長の方が長くなる。そのため、図30の場合にはレーザ光源を図29と同じ位置に取り付けることができない。
そこで、本実施形態によるバーコードリーダでは、レーザ光源をバーコードリーダの図示右側に設置する。このような光源配置によって、a−b−c−dの光路長とe−f−g−hの光路長との差を、a’−a''−aとa’−eとの光路長差で吸収させることができる。
サイドスキャナ部2は、走査ミラー系等が備えられているため、その内部に十分なスペースを取ることができない。そのため、レーザ光源の出射光の光路長をかせぐために、サイドスキャナ部2内でレーザ光を引き回すことは困難である。本実施形態による装置(図30)の場合には、レーザ光源を装置の図示右側に設けることによって、光路長を調整するためのレーザ光引回しのためのスペースを確保することができる。
また、本実施形態の場合には、サイドスキャナ部2に供給されるレーザ光を、ポリゴンミラー25の下面を通過させて、ポリゴンミラーの回転軸と交差するようにしている。仮にサイドスキャナ部2に供給されるレーザ光を、ポリゴンミラー25の上部を通過させた場合には、サイドスキャナ内部でレーザ光を走査光学系に導くためのミラー(ミラー系B)の配置が難しくなるという問題が生じる。しかし、本実施形態の場合には、ポリゴンミラーの下をレーザ光を通過させることによって、このような問題の発生を防止している。
図31は、バーコードからの反射光受光の一例について説明した図面である。図31の場合には、ポリゴンミラー25’によって反射された走査光がパターン発生ミラー71に入射、下方に反射され、更に底面ミラー72により上方に反射されてボトムウインドウ5’から出射される。バーコードからの反射光は、出射光と同一経路を通ってポリゴンミラー25’に到達し、検知器73に向けて反射される。
ポリゴンミラー25’からの反射光は、レンズ74によって集光され、反射面が斜め下方を向けられたミラー75によって下方に反射され、検知器73に到達するによって受光される。
このようなバーコードリーダの場合には、ミラー71、底面ミラー72が配置されている関係上、レンズ74をポリゴンミラー25’にあまり近づけることができない。そのため、バーコードリーダの奥行き方向の寸法をあまり小さくすることができず、図31の装置の場合には450mm以上の奥行きを必要としていた。
面積が広い店舗の場合には、精算カウンタの幅は例えば550mm程度の幅にすることができる。この場合には、バーコードリーダの幅をそれほど抑えなくとも、精算カウンタにバーコードリーダを設置することが可能である。しかし面積が狭い店舗、特に日本国内の店舗の場合には精算カウンタ幅が450mm〜480mmと狭い場合もある。この場合には、図31のバーコードリーダを精算カウンタに設置することができなくなる。
図32は、本実施形態によるバーコードリーダの受光素子の配置を説明した図面である。既に述べている通り、本実施形態による検知器B28は、バーコードリーダの底面に設けられている。そして、凹面鏡30を用いてポリゴンミラー25からの反射光を、バーコードリーダの真ん中あたりに折り返すようにして反射している。
一方、ボトムウインドウ5から走査光を出射するために、ポリゴンミラー25により反射された走査光は、上部フレームに取り付けられたミラーaにより一旦下方に反射された後、例えば凹面鏡30、VLDモジュール21の上に設けられたミラーZB2により上方に反射される。
このように、ボトムウインドウ5から走査光を出射させるために図31の底面ミラーに相当するミラーを持たず、バーコードリーダの底面には走査光の発生に寄与する光学系が配置されていない。そのため、バーコードリーダ底面に検知器B28を配置することができ、凹面鏡30を用いてポリゴンミラー25によって反射された反射光を内側に折り返して反射することができる。そして、このような光学系配置をしているため、ボトムウインドウ5の奥行きが7インチと長くなっているにもかかわらず、装置の奥行き方向の長さを従来の装置よりも短くすることができ、図32の装置の場合には装置奥行きを440mm以下とすることができる。
図33は、本実施形態による凹面鏡30の正面図と側面図である。凹面鏡30の中心付近には既に述べた通りスルーホール31が設けられている。また、凹面鏡30は、凹面鏡をバーコードリーダのフレームに取り付けるための取り付け金具75に取り付けられている。取り付け金具75はU字状に折り曲げられており、取り付け金具75の弾性によって凹面鏡30を図示右側に付勢されている。
凹面鏡30の焦点は、検知器Bの受光面に合っている必要があるが、各部の取り付け誤差などによって凹面鏡30の焦点が検知器Bの受光面から外れてしまうことがある。本実施形態による凹面鏡は、その水平方向・垂直方向の取り付け角度を調整可能な機構を備える。
図34は、本実施形態によるバーコードリーダの底面を見た図面である。バーコードリーダ底面には、凹面鏡の角度を調整するためのネジが合わせて3つ備えられている。調整ネジαは、凹面鏡の垂直方向の位置を合わせるためのネジである。また調整ネジβは、凹面鏡の水平方向の位置を合わせるためのネジである。
図35は、凹面鏡の角度調整を説明するための図面である。取り付け金具75の折り返し部75’には、両端付近にネジ穴76が設けられ、中心付近には支点となる穴77が設けられている。一方、バーコードリーダのフレーム41には、突起78と2つのバカ穴79が設けられている。
取り付け金具75の穴77は、フレーム41の突起78にはめ込まれ、凹面鏡30は突起78を中心にして水平方向に回動可能となっている。凹面鏡30の水平方向の位置合わせは、支点(突起78)を中心にして凹面鏡30を回動させ、検知器Bの受光面に凹面鏡30の焦点が位置するように調整した後、調整ネジβによって取り付け金具75をフレーム41に対して固定する。
一方、凹面鏡30は前述の通り取り付け金具75の弾性によって、図35の場合には図示手前側に付勢されている。調整ネジαの先端は、凹面鏡30の裏面に突き当てられている。凹面鏡30の垂直方向の角度を調整するためには、調整ネジαの繰り出し量を調整して、付勢されている凹面鏡30を前後方向に移動させる。
このような簡易な機構を用いることによって、凹面鏡30によって反射される光を、検知器Bの受光面に、簡単な作業で合わせることが可能となる。
図36は、検知器Aにバーコードからの反射光を入射させるCミラー33の上面図と側面図である。Cミラー33の底面には、取り付け金具80が取り付けられている。Cミラー33は、装置フレームに対して取り付け金具80を介して取り付けられる。取り付け金具80はU字状に折り曲げられており、Cミラー33は金具の弾性によって下方に付勢されている。Cミラー33の傾きと水平方向の角度も、調整可能となっている。
図37は、バーコードリーダの底面を見た図面であり、調整ネジαと2本の調整ネジβが図示されている。調整ネジαはCミラー33の傾きを調整するものであり、調整ネジαの先端はCミラー33の底面に突き当てられている。調整ネジαの繰り出し量を調整することによッテ、Cミラー33の傾きを調整し、反射光の反射方向を調整できる。
一方、調整ネジβの先端部は、それぞれ取り付け金具80の両端付近に設けられたネジ穴に、バカ穴を介してねじ込まれている。取り付け金具のネジ穴は、凹面鏡の取り付け金具と同様の形状をしている。取り付け金具80は、凹面鏡の場合と同様に支点を中心にして水平方向に回動可能となっており、Cミラー33の向きを調整した後、調整ネジβによって取り付け金具80を装置フレームに対して固定する。
図38は、本実施形態によるバーコードリーダのボトムウインドウ5面について説明した図面である。ボトムウインドウ5が設けられた底面81には、断面形状が三角形をした、装置短手方向に延びる突起82が設けられている。
バーコードの読取を行う場合には、バーコードリーダ上の空間を物品を通過させるが、オペレータによっては底面に物品を接触させて物品を移動させることがある。その場合に、ボトムウインドウ5が設けられた底面がまっ平らであると、底面と物品との接触面積が大きくなって物品と底面との摩擦力が大きくなってしまい、物品を通過させることが容易ではなくなる。
このような問題に対処するために、本実施形態のバーコードリーダでは、ボトムウインドウ面81に突起82を設け、物品と底面との接触面積を小さくすることによって物品と底面81との摩擦力を低減している。突起82の延びる方向は、物品の通過方向と一致しており、摩擦力の低減をより効果的に実現することができる。
突起82は、底面81とともに樹脂モールドで形成することができ、その他にも底面に突起を形成する部材を貼り付けたりしてもよい。
また、バーコードリーダでは、走査線が最も集中しており、最も読取確率が高くなる位置(最適読取位置)が存在する。本実施形態では、図38の突起82を利用して、最適読取位置がどの位置にあるのかをオペレータが認識しやすくしている。
最適読取位置に対応する部分(図中83)では、突起82が並べられる間隔を狭くしている。一方、最適読取位置を外れた部分(図中84)では、突起82の間隔は最適読取位置83での突起間隔よりも広げられている。このようにボトムウインドウ面81上に設けられた突起82の間隔によって最適読取位置を知らせているため、オペレータは最適読取位置がどの位置にあるかを容易に認識することができる。
また、小さい物品を通過させる場合などには、物品が突起82の間に落ち込んでしまうなどの問題が生じ、バーコード読取の操作性が低下する恐れがある。そのため、突起82の間隔はあまり離れていないことが望ましい。これに対して、最適読取位置については突起82の間隔を狭くしているため、物品を最適読取位置を通過させる際の操作性向上も図ることが可能である。
図39は、プリント基板の一例を示す図面である。バーコードリーダのプリント基板には、光検知器A、Bが接続される光検知回路1、2、VLDモジュールが接続されるVLD、モータが接続されるMotorが備えられ、これらを介してプリント基板に備えられ制御部が各部の動作を制御する。またプリント基板には、電源を供給するための電源ケーブル用コネクタ(図中power supply)、読み取られたバーコード情報をPOSターミナル等に転送するためのインターフェース(I/F)ケーブル用コネクタ(図中POSterminal1)、スケール装置に電源を供給するための電源供給用コネクタ(図中Scale)、ハンドヘルド式のスキャナを接続可能にするためのコネクタ(図中ハンドヘルドスキャナ)等、外部と接続されるコネクタが必要となる。これらのコネクタは、メインプリント基板(Main PCB)に備えられることが多い。
従来は、図40に示されるように、メインプリント基板85はサイドスキャナ部2の背面に、縦向きに設置されていたが、この場合コネクタ86が下方を向いてしまう。そのため、各種コネクタ86にケーブルを接続する必要がある場合には、ユーザは接続すべきコネクタ種別を確認するために、図40に示されるようにバーコードリーダを持ち上げて傾ける必要があった。
しかし、バーコードリーダは精算カウンタなどに埋め込み式に設置されているため、バーコードリーダを持ち上げて傾ける作業を行うことは非常に困難であリ、ケーブル接続の作業性が非常に劣っていた。
図41は本実施形態によるバーコードリーダのケーブル接続を説明する図面である。本実施形態によるバーコードリーダは、メインプリント基板85が装置の底面に、横置きに配置されており、コネクタ86も側面を向いている。そのため、ユーザがコネクタ種別を確認する場合にも、バーコードリーダを水平に設置したままの状態で、コネクタ86を確認することができ、コネクタの接続作業を効率的に行うことができる。
図42は、本実施形態によるバーコードリーダの背面であり、各種コネクタが横向きに配置されているところを図示したものである。装置背面には、DC電源が接続される電源ケーブル接続コネクタ87、インターフェースコネクタ88等が備えられている。
図43は、メインプリント基板85が搭載された状態のバーコードリーダの裏面を図示した図面である。プリント基板85には、図42にて図示された各種コネクタ89が取り付けられている。また、バーコードリーダからは、ポリゴンモータに接続されるモータケーブル等が引き出されており(図44はメインプリント基板85を取り外した状態のバーコードリーダ裏面を示す)、メインプリント基板85にこれらのケーブルが接続される。
図45aは、レーザモジュールの構成を説明した図面である。レーザモジュールは、半導体レーザ91、コリメータレンズ92、アパーチャ93を備えている。半導体レーザ91から出射されるレーザ光は所定の発散角により発散しているため、コリメータレンズ92でレーザ光を絞った後、アパチャ93によってビームを成形し、バーコード読取領域にレーザ光が出射される。
ここで、半導体レーザから出射されるレーザ光は、図46に示されるように縦方向と横方向とでその発散性が異なっている。横方向はおよそ5°〜11°の発散角を持っているのに対し、縦方向の場合にはおよそ24°〜37°の発散角を持っている。また半導体レーザは個体差が大きく、上記の発散角も個々の半導体レーザによって大きく違ってくる。
ここで、出射されるレーザ光のビーム形状は、アパチャ93の径などに依存しており、アパチャ93によってビーム径を成形している。図45bは、アパチャによって成形された後に出射されたレーザ光を用いた場合の、アパチャからの距離とビーム径との関係を図示した図面である。バーコード読取に最適なビーム径を550μmとすると、バーコードの読取可能領域は例えば図45bに示された範囲となる。ビーム系があまり大きくなってしまうと、特にバー同士の間隔がせまくバー幅の狭いバーコードを認識することが出来なくなってしまい、バーコード読取効率が低下してしまう。そのため、読取領域におけるビーム径はできるだけ絞れた方が望ましい。
ここで、半導体レーザ91から出射されるレーザ光の縦方向と横方向との発散角が異なることによる問題点を図47を用いて説明する。図47に示されるように、例えばビームの発散角が小さい横方向については最適なビーム径が得られる場合であっても、縦方向については発散角が大きいためアパチャ93に入射するビーム径は大きくなる。アパチャ93の径はビーム成形を行うという目的から縦・横同一径となっている。そのため、特に縦方向についてはアパチャ93によってレーザ光が蹴られてしまい、レーザ光の利用効率が低下してしまうという問題があった。最も利用効率が悪い場合には、せいぜい18%の利用効率を実現できるに止まっていた。
単に光利用効率を高めるだけならば、アパチャ93の径を大きくする、コリメータレンズ92のf値を小さくする(焦点距離を短くする)、あるいは半導体レーザとコリメータレンズとの距離を話す、などの対策がある。
アパチャ93の径を大きくすることによって、縦方向の光の蹴られが少なくなり、光利用効率を向上させることができる。しかし、アパチャ93の径が大きいことから、ビーム系をなかなか絞ることができず、図48に示されるように最適
読取となるビーム径550μmとなる範囲は、図45bのものよりも範囲が狭くなり、最もビーム系が絞れる位置が図45bのものよりも遠い位置となってしまう。そして、横方向については、アパチャ径が大きくなることによってビームがほとんどそのままアパチャ93を通過してしまい、ビームの成形が実質的にできなくなってしまう。
また、コリメータレンズのf値を小さくした場合には、f値が大きなレンズを用いた場合よりもより手前でビーム径が最も絞れる。この場合には、図49に示されるように、ビームの発散角が大きな縦方向に関しては、ビーム形状、光使用効率共に理想的なものとすることができ、光の利用効率については特に問題はない。しかし、発散角が小さな横方向に関しては、アパチャ93によってビームが殆ど蹴られなくなり、ビーム成形ができないため、ビーム形状が崩れるという問題が生じる。そのため、横方向に関しては、ビームは読取空間よりも手前の空間で結像してしまい、縦方向と横方向との結像位置が異なってくるために、読取範囲も狭くなる(図48)。
半導体レーザ91とコリメータレンズ92との間隔を離した場合についても、コリメータレンズ92のf値を小さくした場合と同様の問題が発生する。
このように、バーコードの読取を行うためには、レーザ光の利用効率を高めるとともに、バーコードが最適に読み取ることができる読取範囲をできるだけ広くする必要があった。
本実施形態によるレーザモジュールは、上記の問題を解決可能とし、バーコード読取のための所定の分解能を達成できるビーム径を確保しつつ、光量マージンを拡大することができるレーザモジュールを実現している。本実施形態によるレーザモジュールでは、縦方向・横方向のビーム径を同一径とすることによって、アパチャによる蹴られ量を小さくするとともに、最適なビーム径を確保できる範囲を広げている。
図50は、f値が比較的大きなコリメータレンズを用いた場合の問題点と、その解決方法について説明した図面である。図50のレーザモジュールの場合には、ビームの発散角が小さな横方向については、ビーム形状については問題は生じることはなく、またアパチャ93によるけられに基づく光使用効率も理想的なものとすることができる。しかし、ビームの発散角が大きな縦方向に関しては、ビーム形状については問題はないものの、アパチャによる蹴られ量が多くなり、光使用効率が低下してしまう。
この問題を解決するためには、縦方向のビーム径を、光量を減少させることなく小さく変え、横方向のビーム径とほぼ同一径とすることができればよい。
図51は、上記の解決手段の原理的な説明図である。図51には、直角プリズム94が図示されている。この直角プリズムに対して所定の角度でレーザ光を入射させると、直角プリズム94によってレーザ光が屈折される。
ここで縦方向と横方向のビーム径の比は、それぞれの発散角の比に等しい。前述の発散角の範囲の特定の値を用いた場合、縦方向と横方向の発散角の比、即ちビーム径の比は2. 7:1という値が導き出される。そこで、ここでは縦方向のビーム径を、2.7:1の比で縮小する必要がある。
直角プリズム94によりビームが屈折されると、その屈折角度に応じて直角プリズム94から出射されるビームの径が変換される。ここで、前述の2.7:1のビーム径縮小を実現する例が、図51aに図示されている。
半導体レーザのレーザ光の波長は、例えば670nmのものが使用去れている。また、直角プリズム94を構成するガラスの屈折率をn=1.5134のものとし、直角プリズムの角θの角度を37.828°とした場合、レーザ光を直角プリズム94の面aに直角に入射させたときに、レーザ光は直角プリズム94の斜辺の垂線に対して68.15°の角度で出射する。ここで、図示平面方向が、レーザ光の縦方向に対応している。このとき、コリメータレンズ92から直角プリズム94に入射したビーム径と、直角プリズム94から出射するレーザ光の径との比を、図51bに示されるように、2.7:1とすることができる。
なお、横方向については直角プリズム94は何ら作用しないため、ビーム径は変換されず、半導体レーザ91から出射されたビーム径が維持される。
図52は、半導体レーザ91、コリメータレンズ92、アパチャ93、直角プリズム94の配置例を図示した図面である。このように、直角プリズムを用いることで縦方向のビーム径を縮小し、横方向のビーム径と同一(あるいはほぼ同一)とすることによって、アパチャによる蹴られ光量を低く押さえ、光使用効率を向上させることができる。
図53は、f値の小さなコリメータレンズ(f=3.6mm)を用いた場合の問題を解決するための構成であり、対象となるレーザモジュールは図49に図示されたものである。
図49の場合には、縦方向については問題が生じず、横方向についてはアパチャ94が殆ど作用せずビーム成形ができないという問題があった。そこで、図53の場合には横方向のビーム径を拡大している。
ビーム径の拡大を、1:2.7とする場合、使用される直角プリズム94は図51と同じものでよい。図51との相違点は、直角プリズム94の配置の仕方にある。図53の場合には、直角プリズム94の斜辺に、垂線に対して68.15°でレーザ光を入射させている。ここで、図示平面方向がレーザ光の横方向に対応している。これによって、横方向のビーム径を2.7倍に拡大することができる。
図54は、図53の直角プリズム94、半導体レーザ91、コリメータレンズ92、アパチャ93を配置した状態を示す図面である。図54に図示されるように、直角プリズム94を用いることによって、横方向のビーム径を拡大することが可能となり、アパチャ93に入射するビーム径を、横方向・縦方向ともに同じ大きさとすることができる。
ここで、直角プリズムの角度の公差や、レーザモジュールとの位置関係に応じては、直角プリズムから出射されてアパチャに到達するレーザ光の径が必要以上に大きく(あるいは小さく)なってしまう可能性があるなど、様々な問題が生じる。
図55aは、この問題について説明した図面である。例えば直角プリズム94に入射する入射光が平行光でなかった場合には、レーザ光が焦点を結ぶ位置は半導体レーザ91とコリメータレンズ92との距離関係によって決まりり、本来はf1であるべき焦点位置がf2となってしまう可能性がある。
このような問題は、図55bに示されるように、直角プリズムによりビームが変換される方向に、コリメータレンズ92をその光軸を中心にして回転可能とすることによって解決できる。即ち、コリメータレンズ92の傾きに応じて、直角プリズムに到達するビーム径を小さくすることができる。そのため、特に直角プリズムがレーザモジュールに接着・固定されており、直角プリズム94を調整することができないような場合に特に有効である。
コリメータレンズ92の角度を調整して直角プリズム94に到達するレーザ光のビーム径を縮小することによって、アパチャ93に到達するレーザ光のビーム径拡大を相殺することができる。
なお、ここまでは直角プリズムを用いて説明したが、これは直角プリズムを用いることによって頂角を最も小さくすることができ、レーザモジュール全体を小さくすることができるためである。特にレーザモジュールの小型化などを図る必要がない場合には、図56に示されるような直角ではないプリズムを用いても、何ら差し支えはない。図の場合には角aと角bとの角度がそれぞれ異なるプリズムが図示されている。
図57は、プリズム以外の手段を用いたビーム径変換例を示した図面である。図57の場合には、シリンドリカルレンズ95a、95bを用いている。シリンドリカルレンズを用いた場合には、直行する軸のうち一方の軸に関してのみ集光作用を持つため、縦方向(横方向)のレーザ光のビーム径縮小(拡大)に適用することができる。
図57aは、縦方向のビーム径を縮小する手段について説明した図面である。図57aでは、シリンドリカル凸レンズ95aとシリンドリカル凹レンズ95bとを組み合わせている。レンズの配置の順序は、半導体レーザ91に近い順にコリメータレンズ92、シリンドリカル凸レンズ95a、シリンドリカル凹レンズ95bの順である。
コリメータレンズ92により絞られたレーザ光は、シリンドリカル凸レンズ95aによって縦方向のみが更に絞られる。横方向はコリメータレンズ92のみによって絞られるだけであるが、縦方向はコリメータレンズ9とシリンドリカル凸レンズ95aとによって絞られるため、シリンドリカル凸レンズ95aによる作用を受けない横方向のビームとくらべて、縦方向の出射レーザ光は手前で結像してしまう。この状態では、アパチャ93に入射するビーム径が横方向のビームよりも小さくなり、読取空間に出射されたビームの形状が崩れてしまうという問題が生じる。
このビーム形状の補正手段として、シリンドリカル凸レンズ95aの後段にシリンドリカル凹レンズ95bを設けている。シリンドリカル凹レンズ95bによって、シリンドリカル凸レンズ95aにより絞られたビームの絞られる度合いを小さくする。図57aで、横方向のビームは点線で図示されている。図57aに示されるように、シリンドリカル凸レンズ95a、凹レンズ95bの作用によって、アパチャ93に入射するビーム径を、横方向・縦方向ともにほぼ同じ形状にすることができる。
一方、図57bは縦方向のビーム径を拡大する手段について説明した図面である。図57bの場合には、半導体レーザ91を出射したレーザ光は、コリメータレンズ92、シリンドリカル凹レンズ95b、シリンドリカル凸レンズ95aの順で通過して、アパチャ93に入射する。図57bで、実線は横方向のビームを、点線は縦方向のビームをそれぞれ示している。
コリメータレンズ92で絞られた横方向のビームは、シリンドリカル凹レンズ95bにより所定の倍率で拡大される。一方、縦方向のビームはシリンドリカル凹レンズ95bの作用を受けないため、横方向のビームをより絞ることができる。
ここで、横方向のビームはシリンドリカル凹レンズ95bによって広げられるのに対し、縦方向のビームはシリンドリカル凹門図95bの作用を受けないために、横方向のビームの方がより遠い位置で結像することとなる。そのため、横方向のビームが読取空間に出射された場合にビーム形状が崩れてしまう可能性がある。
この対策のために、図57bの場合にはシリンドリカル凹レンズ95bの後段にシリンドリカル凸レンズ95aを入れ、ビームの補正を行っている。シリンドリカル凸レンズ95aによって、横方向のビームの広がり度合いを小さく抑える、あるいは集光することによって、ビームの収束度合いを横方向・縦方向ともに同じ程度にすることができる。
なお、図57a、bの場合には凹凸2枚のシリンドリカルレンズを用いているが、図57cに示されるように、2つのシリンドリカルレンズを貼り合わせたようなシリンドリカル両面レンズ95cを用いることも可能である。ただし、この場合には2つのレンズ面の距離か小さくなり、さらに同一媒質内でビーム変換が行われるために、2枚のシリンドリカルレンズを使用する場合と比較して、曲率半径の小さいレンズ面を成形する必要がある。
図58は、レーザモジュール21から出射されたレーザ光を分割し、それぞれ異なる走査線A、Bを発生させるための手段について説明した図面である。
レーザモジュール21から出射されたレーザ光は、ビーム分割手段22によって2本のビームに分割される。2本のビームは、凹面鏡30の中心位置に設けられた小型の反射ミラー30’によってポリゴンミラー25に向けて反射される。ポリゴンミラー25によって反射されたレーザ光は、走査線分割ミラー26によって反射されて読取窓から出射されて、一方は走査線A、他方は走査線Bとなる。
バーコードからの反射光は、ポリゴンミラー25によって凹面鏡30に入射する。走査線Aに対応する反射光は、凹面鏡30によって光検知器Aに入射し、走査線Bに対応する反射光は凹面鏡30によって光検知器Bに入射する。
図59は、光分割手段の例を図示したものである。図59aでは、レーザモジュール21から出射されたレーザ光は、ハーフミラーによってビームAとビームBとに分割される。図59bの場合には、レーザモジュールから出射されたレーザ光は、ハーフキュープあるいはPBSによってビームAとビームBとに分割される。
図60は、これらのプリズム、分割手段、コリメータレンズ等を組み込んだ本実施形態によるVLDモジュールの2面図である。図において、101は半導体レーザであり、102はコリメータレンズである。コリメータレンズ102は例えばアルミなどのブロック103内に収められている。ブロック103は、図示左右方向に位置を調整することができ、レーザ光の焦点位置の調整をこれにより行う。ブロック103は、弾性を持った付勢板104により、上方から付勢されており、これによってブロック103の位置が固定されている。
105は直角プリズムであり、半導体レーザ101を出射したレーザ光は、直角プリズム105の斜辺から直角プリズム105に入射する。直角プリズム105により屈折されたレーザ光は、アパチャ106によってビーム成形がなされ、ハーフミラー107によってビームAとビームBとに分割される。
ビームAは、図3に示されるように凹面鏡30のスルーホール31を通してポリゴンミラー25に照射される。一方、ビームBは反射ミラー23に向けて照射される。
図61は、コリメータレンズ102が収容されたブロック103の2面図である。図61aは上面図を、図61bはコリメータレンズ102を正面から見た状態の正面図を、それぞれ示す。
コリメータレンズ102は、レーザ光の光軸に対して所定角度傾けてブロック103に取り付けられている。半導体レーザには、縦方向・横方向の発散角の違いとともに、非点格差を持つ。これは、横方向のビームの出射位置と、縦方向のビームの出射位置とがずれる減少であり、これによってレーザビームの焦点位置がずれたりする問題が生じる。
本実施形態によるコリメータレンズ102は、この非点格差、あるいは図55に示された問題点を解決するために、予め所定角度だけ、光軸に対して傾けて取り付けられている。この取り付け角度は、様々な条件に基づいて予め定めておけばよい。半導体レーザには個体差があるが、このコリメータレンズ102の取り付け角度は、個体差があまり問題とはならない、平均的な半導体レーザに対応できる角度としておけば、ある程度の効果を達成することができる。
なお、上記実施例での説明の他に、本出願は以下の様な発明も開示するものである。
本発明は、上記の問題点を解決するため、読取窓から出射される走査光を物品に照射し、物品からの反射光を検出することよって物品に付されたコードを読み取る読取装置において、ほぼ水平に設けられ、上方に第一の走査光を出射する第一の読取窓と、前記第一の読取窓に対してほぼ直立した位置に設けられ、水平方向に前記第一の走査光と交わるように第二の走査光を出射する第二の読取窓と、光線を出射する光源と、前記光源から出射される光線を分割する分割手段と、駆動手段によって回転駆動され、複数の反射面を持ち、前記分割手段により分割された光線がそれぞれ異なる方向から入射し、前記それぞれの光線を前記反射面で反射して走査する回転走査手段と、前記回転走査手段により反射された光線の一方を反射して、前記第一の読取窓から出射する第一の走査光反射手段と、前記回転走査手段により反射された光線の他方を反射して、前記第二の読取窓から出射する第二の走査光反射手段と、前記分割手段により分割された光線の一方を、前記回転走査手段に導入する反射手段と、前記第一の読取窓から入射する物品よりの反射光を検出する第一の検知器と、前記第二の読取窓から入射する物品よりの反射光を検出する第二の検知器と、前記第一の検知器に向けて前記反射光を集光させる第一の集光手段と、前記第二の検知器に向けて前記反射光を集光させる第二の集光手段とを備え、前記光源、回転走査手段、第一の検知器、第二の検知器、第一の集光手段、第二の集光手段並びに反射手段は、同一軸線上に配置した読取装置により解決される。
また、前記反射手段は第一の反射手段と第二の反射手段とよりなり、前記第一の反射手段は、前記分割手段により分割された光線の一方を、該光線が前記回転走査手段の回転軸と交叉する位置を通過するように前記第二の反射手段に反射して、前記第二の反射手段は、前記第一の反射手段により反射された光線を、前記回転走査手段に向けて反射する。
特に、前記第一の反射手段により反射された光線は、前記回転走査手段の下に設けられた隙間を通して前記第二の反射手段に導かれることを特徴とする。
また、前記集光手段の少なくとも一方は、前記光源と前記回転走査手段との間に、前記光源から出射される光線の光軸に交叉するように配置され、その反射面が前記回転走査手段側を向いた凹面鏡であり、凹面鏡には、前記光源から出射される光線が通過するスルーホールが設けられることを特徴とする。
更に、前記第一の検知器は、装置底面に、その受光面が前記凹面鏡の反射面に対向する側を向くように配置されることを特徴とする。
同様に、前記集光手段の少なくとも一方は、前記回転走査手段と前記検知器との間に配置されるレンズであり、物品からの反射光を前記検知器の受光面に集光させることを特徴とし、特に前記第二の検知器は、その受光面が装置下部を向いて設置されているとともに、前記第二の集光手段は、前記回転走査手段と前記検知器との間に配置され、物品からの反射光を集光するレンズであり、前記第二の集光手段と前記第二の検知器との間に配置され、反射面が上方に向けられ、前記第二の集光手段により集光された反射光が前記第二の検知器の受光面に入射するように前記集光反射光を反射する反射鏡を備えたことを特徴とする。
また、本発明は読取窓から出射される走査光により物品を走査し、物品からの反射光を検出して物品に付されたコードを読み取る読取装置において、駆動手段により回転駆動され、複数の反射面を備え、それぞれ複数の方向から入射する光線を前記反射面により反射して走査する回転走査手段と、ほぼ水平方向に設けられ、前記回転走査手段による走査光の一方を、第一の走査光として上方に向けて出射する第一の読取窓と、前記第一の読取窓に対してほぼ直立する位置に設けられ、前記回転走査手段による走査光の他方を、第二の走査光としてほぼ水平方向に出射する第二の読取窓とを備え、前記回転走査手段の反射面から前記第一の走査光が最も収束する位置までの距離が、前記回転走査手段の反射面から前記第二の走査光が最も収束する位置までの距離よりも大きくなるように構成されることを特徴とする読取装置により達成される。
同様に、読取装置は単一の光源と、前記光源から出射される光線を分割して前記回転走査手段にそれぞれ異なった方向から入射させる手段と、を備え、前記回転走査手段の反射面から前記第一の走査光が最も収束する位置までの距離が、前記回転走査手段の反射面から前記第二の走査光が最も収束する位置までの距離よりも大きくなるような位置に前記光源を配置したことを特徴とする。
上記の本発明の構成は、いずれも読取装置内のスペースを有効に利用して、走査光の光路上に光路を妨げるような構成要素を配置することなく、また装置をより小型化するために大きな効果を持つものである。
また、本発明は、走査光を物品に照射して走査し、物品からの反射光を検出して物品に付されたコードを読み取る読取装置において、光源と、光源から出射される光線を走査する走査手段と、ほぼ水平方向に設置され、前記走査手段により走査される走査光を上方に出射する読取窓とを備え、前記読取窓は、装置の奥行き方向に長く装置幅方向に短い透明板により構成され、前記読取窓からは、複数の方向に走査される複数の走査光が出射される読取装置であることを特徴としている。
特に、読取窓は奥行き方向が7インチ、装置幅方向が4インチの大きさであることを特徴とする。
このような構成とすることよって、下面の読取窓から出射される走査光が走査する空間の大きさを従来の読取装置よりも大きくすることができ、バーコードなどの読取が可能な領域も大きくなる。そのため、バーコード等の読取成功の確率を本発明の場合には従来よりも上げることが可能となる。
また本発明は、読取窓から走査光を出射して物品を走査し、物品からの反射光を検出して物品に付されたコードを読み取る読取装置において、光源と、複数の反射面を備え、光源から出射される光線を走査する回転走査手段と、前記回転走査手段により走査された走査光を、上方に出射する第一の読取窓と、前記第一の読取窓に対してほぼ直立した位置に設けられ、前記回転走査手段により走査された走査光を水平方向に出射する第二の読取窓と、を備えるとともに、読取装置を構成し、上下方向に分割可能な筐体の上部筐体に、その反射面が斜め下方に向けられ、前記回転走査手段により走査された走査光を下方に反射する複数枚の第一の反射鏡が設けられ、前記筐体のうち下部筐体に、その反射面が斜め上方に向けられ、前記上部筐体に設けられた反射鏡により反射された反射光を、前記第一の読取窓に向けて反射する複数枚の第二の反射鏡と、その反射面が斜め上方に向けられ、前記回転走査手段により走査された走査光を上方に反射する複数枚の第三の反射鏡とが設けられ、前記第二の読取窓が取り付けられ、前記下部筐体に取り付けられるカバー部に、その反射面が斜め下方に向けられ、前記第三の反射鏡により反射された走査光が前記第二の読取窓から水平方向に出射されるように反射する複数枚の第四の反射鏡とを備えた読取装置であることを特徴とする。 このような構成によって、読取窓から出射される走査線の本数を多くするとともにその角度も様々なものとすることができ、また装置内部の空間の有効的な利用を図ることも可能となる。
また、本発明は、少なくとも上方に走査光を出射する読取窓を備え、前記走査光により読取窓上を通過する物品を走査して物品に付されたコードを読み取る読取装置において、読取窓が設けられた読取装置上面に、前記上面に接触しながら通過する物品と上面との摩擦を低減する突起が備えられたことを特徴とする。
このような構成によって、物品を読取窓面に接触させて読み取った場合に、読取窓面と物品との間の摩擦力を低減し、物品を通過させやすくすることができる。
ここで、突起は、物品の通過方向に沿った方向に直線状に延びる溝様の部位を形成するように前記上面に備えてもよく、またその上端がほぼ三角形に形成されるようにしてもよい。
ここで、バーコードリーダなどの場合には、バーコードの読取に最も適した物品の通過位置等があり、その位置を物品が外れるとバーコードの読取確率が低くなるという問題がある。従来はこの読取最適位置に例えば三角形のマークを付していたが、本発明の場合には上述の突起を最適読取位置のマークとしても用いている。
具体的には、コードの読取に最も適した位置に設けられた突起は、隣接する突起との間隔が狭くなるように配置され、それ以外の位置に設けられた突起は読取最適位置に設けられた突起の間隔よりも広い間隔で配置される。
また、読取装置への電源線、信号線等の接続を行いやすくするために、制御部、装置に電源を供給するためのコネクタ、信号の入力あるいは出力を行うコネクタ等を備えるプリント基板を装置底面に備え、前記各コネクタは、装置背面の底面付近に、装置の水平方向を向くように設けられていることを特徴とする。
また、従来の半導体レーザを用いたレーザモジュールの問題点を解決するために、本発明では、半導体レーザ光源と、レーザ光源から出射されるレーザ光線を集光する集光手段と、集光手段を出射したレーザ光線の直交する軸のうち、一方の軸に対応する光線径を変換する手段とを備えたレーザモジュールを実現している。
また、前記レーザモジュールは、更に前記レーザ光線を分割する分割手段を備える。
あるいは、前記レーザモジュールは、変換手段が変換すべき光線径に対応した頂角を持つプリズムであり、プリズムに入射した光線を所定の方向に屈折させることによって前記光線径を変換する。
同様に、前記レーザモジュールにて、変換手段はシリンドリカルレンズであり、例えばシリンドリカルは、凹面のシリンドリカルレンズと凸面のシリンドリカルレンズ、あるいは一方に凹面を備え、他方に凸面を備えた両面シリンドリカルレンズとすることができる。
また、集光手段の光軸に対してその角度が調整可能であるレーザモジュールも本発明により実現され、更に集光手段は、該レーザモジュール内で光軸に沿った方向に位置を動かすことができるブロック内に、レーザ光の光軸に対して傾けられて取り付けられる。
本発明の一実施形態によるバーコードリーダの斜視図 一実施形態によるバーコードが精算カウンタに設置された状態を示す図面 一実施形態によるバーコードの側面断面図 一実施形態のバーコードリーダによるバーコード読取範囲 一実施形態によるバーコードリーダの外寸 一実施形態によるバーコードリーダの光学系ダイアグラム 一実施形態によるバーコードのカバーを取り外した状態 図8のバーコードリーダの上面・側面図 下部フレームの斜視図 下部フレームの上面図 下部フレームの側面図 上部フレーム並びに下部フレームを取り外した状態の斜視図 ミラーフレームの4面図 ミラーフレームと取り付けられるミラー 一実施形態によるバーコードの光学系配置を示す側面断面図 ボトムスキャナ部の走査光の経路を示すダイアグラム サイドスキャナ部の走査光の経路を示すダイアグラム ボトムウインドウから出射される走査パターン ボトムウインドウから出射される走査パターンからそれぞれ一本の走査光を抜き出した図面 サイドウインドウから出射される走査パターン 走査パターンの出射を示す図面 光源から出射された光線がポリゴンミラーにより反射されるまでの光線経路を示した装置側面断面図 光源から出射された光線がポリゴンミラーにより反射されるまでの光線経路を示した装置斜視図 ボトムスキャナ部より出射される走査光の経路を示す装置側面断面図 サイドスキャナ部より出射される走査光の経路を示す装置側面断面図 一実施形態によるバーコードリーダと従来のバーコードリーダのボトムウインドウから出射される走査パターンの比較 一実施形態によるバーコードリーダと従来のバーコードリーダの走査・読取範囲の比較 バーコードからの反射光の経路を示す装置側面断面図 光源配置とそれぞれの光路を示す図面 光源配置とそれぞれの光路を示す図面 従来の受光手段配置と読取範囲・装置奥行きを示す図面 一実施形態の受光手段配置と読取範囲・装置奥行きを示す図面 凹面鏡の二面図 凹面鏡角度の調整ネジ配置 凹面鏡のフレームへの取り付けと角度調整を示す図面 底面ミラーの二面図 底面ミラーの角度調整ネジ配置 ボトムウインドウ面に設けられた突起 プリント基板の一例 従来のバーコードリーダのプリント基板配置 一実施形態のバーコードリーダのプリント基板配置 バーコードリーダの背面・各種コネクタ配置例 プリント基板が取り付けられたバーコードリーダ裏面 プリント基板が取り付けられる前のバーコードリーダ裏面 レーザモジュールとバーコード読取領域 半導体レーザのビーム径の違い アパーチャによるビームのけられ けられ防止対策を行った場合のバーコード読取領域の変化 f値が小さいコリメータレンズを用いた場合の問題点 f値が大きいコリメータレンズを用いた場合の問題点 直角プリズムを用いたビーム径変換 直角プリズムを用いたレーザモジュール 直角プリズムを用いたビーム径変換 直角プリズムを用いたレーザモジュール コリメータレンズを回転させた場合の読取領域変化 直角プリズム以外のプリズム例 シリンドリカルレンズを用いたビーム径変換 レーザ光を分割して二本の走査光を発生させるバーコードリーダの一例 ビーム分割手段の例 一実施形態によるVLDモジュール コリメータレンズを収容するブロック 従来のバーコードリーダ 従来の二面読取窓を持つバーコードリーダ(1) 従来の二面読取窓を持つバーコードリーダ(2) 精算カウンタの上面図 二面バーコードリーダのバーコード読取領域 図において、1はバーコードリーダ、2はサイドスキャナ部、3はボトムスキャナ部、4はサイドウインドウ、5はボトムウインドウ、21はVLDモジュール、22はハーフミラー、23、24は反射ミラー、25はポリゴンミラー、26、27は走査パターンを発生するミラー系、28、29は光検知器、30は凹面鏡、32はフレネルレンズ、33は底面ミラー、41は下部フレーム、42は上部フレーム、43はサイドスキャナのカバー部、44はサイドスキャナのミラーフレーム、82はボトムウインドウ面に設けられた突起、91はレーザ光源(半導体レーザ)、92はコリメータレンズ、93はアパーチャ、94は直角プリズム、95はシリンドリカルレンズである。

Claims (4)

  1. 単一の光源と、
    前記光源から出射される光線を二つに分割する分割手段と、
    単一の回転走査手段と、
    を備え、
    前記分割手段により分割されて前記回転走査手段に入射されるそれぞれの光線のうち、いずれか一方は前記回転走査手段の回転軸を通過するように構成されたことを特徴とする光走査装置。
  2. 読取窓から出射される走査光を物品に照射し、物品からの反射光を検出することよって物品に付されたコードを読み取る読取装置において、
    ほぼ水平に設けられた第一の読取窓と、
    前記第一の読取窓に対してほぼ直立した位置に設けられた第二の読取窓と、
    光線を出射する光源と、
    前記光源から出射される光線を分割する分割手段と、
    駆動手段によって回転駆動される、前記光源より出射された光線が入射する反射面を持ち、前記分割手段により分割された光線がそれぞれ異なる方向から入射して、それぞれの光線を前記反射面で反射して走査する回転走査手段と、
    前記回転走査手段により反射された光線を反射して、前記第一の読取窓から上方へ出射する第一の走査光反射手段と、
    前記回転走査手段により反射された光線を反射して、前記第二の読取窓から側方へ出射する第二の走査光反射手段と、
    前記分割手段により分割された光線の一方を前記回転走査手段に導入する反射手段と、
    を備え、
    前記光源と、前記分割手段と、前記回転走査手段の回転軸と、前記反射手段とは、同一平面上に配置されていることを特徴とする、読取装置。
  3. 単一の光源と、
    前記光源から出射される光線を第一の光線及び第二の光線に分割する分割手段と、
    単一の回転走査手段と、
    を備え、
    前記第一の光線は第一の方向より前記回転走査手段に入射するとともに、前記第二の光線は前記第一の方向に対してほぼ180度開いた方向から前記回転走査手段に入射し、
    前記第一の光線あるいは前記第二の光線の一方は、前記回転走査手段の回転軸を一度通過した後に前記回転走査手段に入射するように構成されたことを特徴とする読取装置。
  4. 前記回転走査手段の回転軸を通過した光線を前記回転走査手段に導入する反射手段を備えたことを特徴とする、請求項1記載の光走査装置。

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