JP2005017974A - 温水システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが音声認識機能に用いられる登録した言葉を忘却した場合でも、良好に音声認識機能を有効利用することのできる温水システムを提供する。
【解決手段】湯水を加熱して利用する給湯装置本体1と、その給湯装置本体1を操作する台所リモコン2とを備える温水システムであって、台所リモコン2は、ユーザが発する給湯制御に関する音声命令を音声データとして登録するEEPROM27と、同一の給湯制御に関する複数種類の音声命令をEEPROM27に登録させる台所側マイコン26とを有し、給湯装置本体1を動作させる際に、ユーザによって発せられた音声命令を認識し、その音声命令とEEPROM27に登録された音声命令とを照合し、その照合結果において、ユーザの発する音声命令とEEPROM27に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた給湯制御を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】湯水を加熱して利用する給湯装置本体1と、その給湯装置本体1を操作する台所リモコン2とを備える温水システムであって、台所リモコン2は、ユーザが発する給湯制御に関する音声命令を音声データとして登録するEEPROM27と、同一の給湯制御に関する複数種類の音声命令をEEPROM27に登録させる台所側マイコン26とを有し、給湯装置本体1を動作させる際に、ユーザによって発せられた音声命令を認識し、その音声命令とEEPROM27に登録された音声命令とを照合し、その照合結果において、ユーザの発する音声命令とEEPROM27に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた給湯制御を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、ユーザの音声を認識してその音声に応じた温水制御を行う温水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、給湯などの温水制御運転が可能な温水システムとしては、給湯装置本体と、それに2芯線などによって接続された浴室リモコンや台所リモコンとを備えて構成されたものがある。給湯装置本体は、給湯用、風呂追い焚き用および温水暖房用などの熱交換器を備える燃焼ユニットと、この燃焼ユニットを制御するマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」という。)を備える制御部とが設けられている。浴室リモコンや台所リモコンは、給湯装置本体の給湯運転を遠隔操作するためのものであり、操作スイッチや液晶表示器などを有する表示部が備えられている。
【0003】
このような温水システムには、ユーザの音声を認識してその音声に応じた制御を行うものも提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−315190号公報
【0005】
この温水システムでは、予めユーザの給湯制御に関する音声命令が登録されると、以後、ユーザが発する音声命令と登録された音声命令とが一致するか否かが判別され、一致すると判別された場合、その音声命令に応じた給湯制御が行われるようになっている。そのため、ユーザは、予め登録した音声命令を発するだけで、リモコン装置の操作表示部に設けられた操作スイッチを押圧することなく給湯装置本体に給湯運転動作を実施させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した音声認識可能な温水システムでは、一つの操作スイッチ(一つの命令)に対して登録できる音声命令(操作言葉)が通常一つとされているため、ユーザがその登録した操作言葉を忘却してしまうと、上記したような音声命令による給湯運転動作が実施できなくなる。そのため、ユーザは、結局、操作スイッチによる通常の操作によって給湯運転動作を実施させねばならず、上記のような音声認識機能を有効に利用することができないといった不都合があった。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ユーザが音声認識機能に用いられる登録した操作言葉を忘却した場合でも、良好に音声認識機能を有効利用することのできる温水システムを提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明の第1の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、登録手段には、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令が登録されるため、ユーザは、同一の温水制御に関する音声命令として複数種類を登録することができる。そのため、たとえば温水制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による温水制御を良好に行うことができる。したがって、従来の構成に比べ音声認識の確実性が増すとともに、温水制御の操作性を向上させることができる。
【0011】
好ましい実施の形態によれば、前記登録手段に登録される音声命令には、予め設定された標準の言葉が用いられた音声命令が含まれるようにしてもよい。また、前記登録手段に登録される音声命令には、ユーザによって任意に選択された前記標準の言語と異なる言葉が用いられた音声命令が含まれるようにしてもよい。
【0012】
他の好ましい実施の形態によれば、前記操作手段は、複数設けられており、第1の操作手段は、前記登録制御手段によって登録された音声命令を第2の操作手段に転送する転送手段を備え、前記第2の操作手段は、前記第1の操作手段から転送された音声命令を自己の登録手段に登録させる更新登録制御手段を備えていてもよい。
【0013】
本願発明の第2の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応し、かつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能な操作入力手段と、前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0015】
本願発明の第3の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令が登録されるとき、その音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0017】
本願発明の第4の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、ユーザが発する温水制御に関する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によってユーザによって発せられた音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、前記ユーザによって発せられた音声命令の登録を禁止する登録禁止手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
上記構成によれば、ユーザが発する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、ユーザが発する音声命令の登録を禁止するので、同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。
【0019】
本願発明の第5の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、登録手段(たとえばEEPROM)に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力するので、ユーザは、登録された音声命令を確実に把握することができる。
【0021】
本願発明の第6の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0022】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0023】
本願発明の第7の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0025】
本願発明の第8の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記音声命令に対応する前記操作入力手段を順次、点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
本願発明の第9の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を順次読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
本願発明の第10の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を文字にして順次、前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0028】
本願発明の第11の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段とを備え、温水制御に関する音声命令は、温水制御における安全性の程度に基づいて、当該温水制御が可能であるか否かが予め設定されており、ユーザの操作入力により温水制御における安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、前記安全度選択入力手段によって入力された安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かを決定する決定手段と、をさらに備えたことを特徴としている。
【0029】
この構成によれば、ユーザの操作入力による温水制御における安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かが決定されるので、すなわち、たとえばユーザ(高齢のユーザ)の発する音声命令が安全性に劣るものである場合、その音声命令を受け付けないようにされるので、安全性に優れた温水システムを提供することができる。
【0030】
本願発明の第12の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、音声命令による操作可能な複数の操作入力手段が温水制御における安全性の程度に応じて互いに異なる組み合わせでパターン化されたパターンテーブルと、ユーザの操作入力により安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、前記安全度選択入力手段によって選択された安全性の程度に基づいて、前記パターンテーブルを参照して選択された前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0031】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0033】
図1は、本願発明にかかる温水システムを一般住宅に適用した場合の一例を示す概略構成図である。図2は、この温水システムの電気的構成を示す図である。この温水システムは、風呂や台所において給湯を行うものであり、また、ユーザの発する音声を認識しその音声に応じて各種の給湯制御を行う、いわゆる音声認識機能を有している。すなわち、ユーザがたとえば給湯運転に関する制御命令を音声にして発すると、たとえば「運転スイッチオン」と発すると、その音声が認識されそれに応じた給湯制御、たとえば給湯運転動作が開始される。
【0034】
この温水システムは、給湯装置本体1と、これを遠隔操作するための台所リモコン2および浴室リモコン3とによって概略構成されている。給湯装置本体1は、2芯線7を介して台所リモコン2および浴室リモコン3を接続している。
【0035】
給湯装置本体1は、たとえば住宅の屋外に設置され、図2に示すように、給湯用、風呂追い焚き用、または温水暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブなど(いずれも図示せず)を含む燃焼ユニット10と、給湯装置本体1の全体動作を制御する制御部11とを備えている。
【0036】
制御部11は、たとえば電子部品が搭載されたプリント基板によって構成され、マイクロコンピュータ12(以下、「本体側マイコン12」という)、各種のデータを必要に応じて記憶するEEPROM13、および通信部14などを有している。本体側マイコン12は、給湯装置本体1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいは台所リモコン2、浴室リモコン3や図示しない暖房用機器などから送られるコマンド信号などに基づいて、各種燃焼器の燃焼状態や各種バルブの開閉を制御する。
【0037】
通信部14は、台所リモコン2や浴室リモコン3との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1から台所リモコン2および浴室リモコン3に対しては、2芯線7を介して電源供給(たとえばDC15V)がされており、上記通信部14において変調されたデータ信号は、電源電圧に重畳され、この2芯線7を介して台所リモコン2または浴室リモコン3に伝達される。また、台所リモコン2および浴室リモコン3から上記2芯線7を介して伝達された操作信号としてのデータ信号は、上記通信部14において復調され、本体側マイコン12に送られる。
【0038】
台所リモコン2は、図3に示すように、たとえばキッチンの流し台近傍に設置された略直方体形状のケースを備えており、ユーザによる操作に基づいて、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。また、台所リモコン2は、ユーザの発する音声を認識する機能を有し、また、その音声に応じた制御処理の内容を給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0039】
台所リモコン2は、制御部21、通信部22、表示部23、操作部24、および音声処理部25を備えている。制御部21は、マイクロコンピュータ26(以下、単に「台所側マイコン26」という)、およびEEPROM27を備えている。また、音声処理部25には、スピーカ25aおよびマイクロフォン25bが接続されている。
【0040】
台所側マイコン26は、この台所リモコン2の制御を司るものであり、図示しないROMによって記憶されている運転実行プログラムや、ユーザによる操作部24の操作内容に基づいて各部の動作制御やデータ処理を実行し、たとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、およびバーナの点火状況などを必要に応じて表示部23に表示させたり、スピーカ25aから音声にして出力させたりする。
【0041】
EEPROM27は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。特に、EEPROM27は、予めユーザによって登録される操作言葉(音声命令)を音声データとして、たとえば図4に示すように、操作言葉登録テーブルの形で記憶している。具体的には、操作言葉登録テーブルには、操作部24に設けられた各スイッチの命令に対応した操作言葉が記憶されている。
【0042】
特に、この実施形態では、一つのスイッチの命令に対して複数種類の操作言葉が記憶可能とされている。たとえば、運転スイッチ24a(後述)のオンの動作に対応する言葉として、「運転スイッチオン」といった標準の操作言葉が記憶され、この他に、運転スイッチ24aのオンの動作に対応する言葉として、たとえば「運転開始」や「作動しなさい」といった任意の操作言葉が記憶されている。
なお、これらの操作言葉は、後述するように、ユーザによって登録されるものである。
【0043】
台所側マイコン26は、ユーザの発する音声命令(操作言葉)を認識し、EEPROM27に予め記憶された操作言葉と照合し、それらが一致するかどうかを判別し、一致する場合、その操作言葉に応じた制御処理の内容を把握し、それを給湯装置本体1にコマンド信号として送る機能を有する。たとえば、ユーザは、「運転スイッチオン」といった音声命令(操作言葉)を発すれば、運転スイッチ24aがオンの状態と同等の状態に制御されるようになっている。
【0044】
また、EEPROM27には、ユーザが操作言葉を登録する際あるいは操作言葉を再生する際に、台所リモコン2の操作が容易となるように各種の案内メッセージが音声データの形で予め記憶されている。この案内メッセージは、必要に応じて台所側マイコン26によってEEPROM27から読み出され、音声にしてスピーカ25aを通じて出力される。
【0045】
通信部22は、給湯装置本体1や浴室リモコン3との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1または浴室リモコン3から2芯線7を介して伝達されたデータ信号は、この通信部22において復調され、台所側マイコン26に送られる。また、通信部22において変調されたデータ信号は、2芯線7を介して給湯装置本体1または浴室リモコン3に伝達される。
【0046】
表示部23は、図3に示したように、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ装置などからなり、台所側マイコン26からの指令により風呂湯の設定温度やバーナの点火状況などを表示する。また、表示部23は、必要に応じて音声認識機能に関する案内メッセージを表示する。
【0047】
操作部24は、ユーザによって給湯運転や暖房運転などを行うために操作されるものであって、複数の照光式の操作スイッチからなる。具体的には、運転の発停を行うための運転スイッチ24a、湯水の温度の設定などといった各種の設定を行うための設定スイッチ24b、ユーザの操作により自動で湯張りや保温などを行うための風呂自動スイッチ24c、および台所にいる者が必要に応じて入浴者と通話するための通話スイッチ24dなどが設けられている。ユーザによって、これらの操作スイッチが操作されると、その操作信号が台所側マイコン26に送られる。また、これらの操作スイッチは、通常の給湯運転が行われる給湯運転モードでは、本来の運転動作を行うために操作され、後述するように、音声登録モードでは、音声命令を登録するために操作される。また、これらの操作スイッチは、登録された音声命令を再生するときに、必要に応じて点消滅される。
【0048】
また、台所リモコン2には、マイクロフォン25bが内蔵されており、このマイクロフォン25bを通じてユーザの発する音声命令が入力されるようになっている。
【0049】
音声処理部25は、マイクロフォン25bを通じて入力されるアナログ信号としての音声をディジタル信号としての所定の音声データに変換したり、ディジタル信号としての音声データをアナログ信号としての音声に変換してスピーカ25aから出力させたりするためのものである。
【0050】
一方、浴室リモコン3は、図5に示すように、浴室内の浴槽Bの近傍などに設置された、防水機能が施されたケースを備えており、台所リモコン2と同様に、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。また、浴室リモコン3は、台所リモコン2と同様に、ユーザの発する音声を認識する機能を有するとともに、その音声に応じた制御処理の内容をコマンド信号にして給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0051】
浴室リモコン3は、図2に示すように、制御部31、通信部32、表示部33、操作部34、および音声処理部35を備えている。制御部31は、マイクロコンピュータ35(以下、単に「浴室側マイコン36」という)、およびEEPROM37を備えている。音声処理部35には、スピーカ35aおよびマイクロフォン35bが接続されている。
【0052】
浴室側マイコン36は、この浴室リモコン3の制御を司るものであり、図示しないROMによって記憶されている実行プログラムや、ユーザによる操作部34の操作内容に基づいて、各部の動作制御やデータ処理を実行し、たとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、およびバーナの点火状況などを必要に応じて表示部33に表示させたり、スピーカ35aから給湯運転に関する音声を出力させたりする。
【0053】
EEPROM37は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。特に、このEEPROM37には、台所リモコン2のEEPROM27に設けられた操作言葉登録テーブルと同様の操作言葉登録テーブルが設けられており、この浴室リモコン3においても操作部34の各操作スイッチに応じた音声命令が複数種類登録されている。なお、台所リモコン2で登録される音声命令と、浴室リモコン3で登録される音声命令とが互いに異なると、ユーザにとって使い勝手が悪くなる場合もあるので、必要に応じていずれか一方の記憶内容をいずれか他方の記憶内容と一致するように適当なタイミングで台所リモコン2から浴室リモコン3にEEPROM27の記憶内容が転送され、浴室リモコン3においてEEPROM37に上書きされるようにしてもよい。または、浴室リモコン3のEEPROM37の記憶内容が台所リモコン2のEEPROM27に上書きされてもよい。
【0054】
また、浴室側マイコン36は、台所側マイコン26と同様に、ユーザの発する音声命令を認識してそれを予め記憶するとともに、その後、ユーザが音声を発したときに記憶された音声命令と一致するかどうかを判別し、一致する場合、その音声命令に応じた制御内容を把握し、給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0055】
また、EEPROM37には、台所リモコン2と同様に、ユーザが音声登録する際に、操作が容易となるように案内メッセージが音声データの形で予め記憶されている。この案内メッセージは、浴室側マイコン36によって必要に応じてEEPROM37から読み出され、音声にして出力される。
【0056】
通信部32は、給湯装置本体1や台所リモコン2との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1または台所リモコン2から2芯線7を介して伝達されたデータ信号は、この通信部32において復調され、浴室側マイコン36に送られる。また、通信部32において変調された信号は、2芯線7を介して給湯装置本体1または台所リモコン2に伝達される。
【0057】
表示部33は、図5に示すように、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ装置などからなり、台所リモコン2の表示部23と同様に、浴室側マイコン36からの指令により風呂湯の設定温度やバーナの点火状況などを表示する。また、表示部33は、必要に応じて音声認識機能に関する案内メッセージを表示する。
【0058】
操作部34は、ユーザによって給湯運転を入力するために操作されるものであって、複数の照光式の操作スイッチからなる。具体的には、運転の発停を行うためのスイッチ34a、湯水の温度の設定などといった各種の設定を行うための設定スイッチ34b、優先スイッチ34c、ユーザが操作をすると自動で湯張りや保温などを行うための風呂自動スイッチ34d、追い焚き運転を行うための追い焚きスイッチ34e、および入浴者が必要に応じて台所にいる者と通話するための通話スイッチ34fなどが設けられている。ユーザによって、これらの操作スイッチが操作されると、その操作信号が浴室側マイコン36に送られる。また、これらの操作スイッチは、台所側マイコン26によって必要に応じて点消滅される。
【0059】
また、浴室リモコン3には、マイクロフォン35bが内蔵されており、このマイクロフォン35bを通じてユーザの発する音声が入力されるようになっている。
【0060】
音声処理部35は、マイクロフォン35bを通じて入力されるアナログ信号としての音声をディジタル信号としての所定の音声データに変換したり、ディジタル信号としての音声データをアナログ信号としての音声に変換してスピーカ35aから出力させたりするためのものである。
【0061】
次に、上記の構成における作用について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0062】
まず、ユーザによって操作言葉の登録が行われる音声登録モードについて説明する。以下では、台所リモコン2において操作言葉の音声登録を行う方法について説明するが、浴室リモコン3においても同様の手順で操作言葉の音声登録を行うことができる。
【0063】
まず、たとえば台所リモコン2の台所側マイコン26は、ユーザによって操作部24に設けられた所定の操作スイッチ(たとえば上下に設けられた設定スイッチ24bの両方)が数秒間継続して押し続けられたり、あるいは図示しない特定ディップスイッチが操作されたりすることを認識すると、通常の給湯運転モードから音声登録モードに移行させる。台所側マイコン26は、音声登録モードに移行させると、スピーカ25aを通じて「音声登録をするスイッチを押してください」といった操作部24に設けられたいずれかの操作スイッチを指定する旨の案内メッセージを音声出力させる(S1)。
【0064】
具体的には、台所側マイコン26は、上記した案内メッセージをEEPROM27から読み出す。読み出された音声データとしての案内メッセージは、音声信号処理部(図示略)においてディジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ25aから音声出力される。ユーザは、この案内メッセージによって台所リモコン2に設けられた、音声登録を行う所望の操作スイッチを押圧することができる。
【0065】
次いで、台所側マイコン26は、いずれの操作スイッチが押圧されたか否かの判別を行う(S2)。ユーザが所望するいずれかの操作スイッチが押圧されたと判別すると(S2:YES)、台所側マイコン26は、押圧された操作スイッチを認識するとともに、その操作スイッチ固有の識別コードなどを一旦図示しないRAMに記憶させる。なお、この音声登録モードにおいては、操作スイッチが押圧されても、本来の操作スイッチの押圧による制御動作は受け付けないように制御される。
【0066】
一方、台所側マイコン26は、ステップS2においていずれの操作スイッチも押圧されず(S2:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチが押圧されないと判別したとき(S3:YES)、たとえば「音声登録モードを終了します。
音声登録の必要があれば再度音声登録モードに設定して下さい。」といった音声登録モードを終了する旨の案内メッセージを音声出力させる(S4)。そして、台所側マイコン26は、モードを音声登録モードから通常の給湯運転モードに移行させる(S5)。すなわち、ユーザとしては、所定時間操作をしなければ、音声登録モードを終了させることができる。
【0067】
ユーザが所望するいずれかの操作スイッチが押圧された場合、台所側マイコン26は、当該操作スイッチに対応しつつ予めEEPROM27に記憶されている標準の操作言葉を読み出し、スピーカ25aを通じて「このスイッチの標準の操作言葉は『運転スイッチオン』です。」といった当該操作スイッチの標準言葉を教示する案内メッセージを音声出力させる(S6)。さらに、ユーザが所望する操作スイッチが押圧された場合、当該操作スイッチを点灯または点滅させる。これにより、ユーザは、当該操作スイッチについての標準の操作言葉を把握でき、その標準の操作言葉をマイクロフォン25bから音声で入力することができる。また、当該操作スイッチが点灯などするので、ユーザは、どの操作スイッチに関する標準言葉であるのかも容易に把握することができる。
【0068】
なお、当該操作スイッチについての標準の操作言葉は予め記憶されておらず、ユーザが任意に選択した操作言葉を音声入力するようにしてもよい。また、ユーザは、予め記憶されている標準の操作言葉を変更したいときには、新たな操作言葉を音声入力するようにし、台所側マイコン26では、その新たな操作言葉に書き換えて登録するようにしてもよい。
【0069】
次いで、台所側マイコン26は、操作言葉がマイクロフォン25bを通じて音声入力されるか否かを判別する(S7)。これは、ユーザが操作言葉をマイクロフォン25bを通じて音声入力し、音声処理部25および台所側マイコン26によって認識されたことにより、操作言葉が音声入力されたと判別する。
【0070】
台所側マイコン26は、操作言葉が音声入力されたと判別したとき(S7:YES)、その操作言葉を対応する操作スイッチの標準の操作言葉としてEEPROM27の操作言葉登録テーブル(図4参照)の「操作言葉1(標準)」の記録領域に音声データとして記憶させる(S8)。このとき、台所側マイコン26は、「標準の操作言葉として『運転スイッチオン』を登録しました」といった登録が完了した旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて出力させる。また、登録した操作言葉を表示部23に文字にして表示させる。これにより、ユーザは自己の発した操作言葉が確実に登録されたことを把握することができる。
【0071】
一方、ステップS7において、操作言葉が音声入力されず(S7:NO)、所定時間経過しても未だ操作言葉が音声入力されないと判別したとき(S9:YES)、ステップS4に進み、音声登録モードを終了する旨の案内メッセージを音声出力させる処理を行い、音声登録モードを終了する。
【0072】
次いで、台所側マイコン26は、標準の操作言葉が登録されると、「このスイッチで他の操作言葉を登録することができます。登録する際には、もう一度同じスイッチを押してください」といった他の操作言葉の音声入力を許可する旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて音声出力させる(S10)。ユーザは、この音声案内によって同一の操作スイッチにおいて標準の操作言葉以外の他の操作言葉を登録することができることが把握でき、他の操作言葉を登録したいとき、同一の操作スイッチを押圧することができる。
【0073】
台所側マイコン26は、同一の操作スイッチが押圧されたか否かの判別を行い(S11)、ユーザによって当該操作スイッチが押圧されたと判別すると(S11:YES)、「このスイッチの操作言葉を登録しますのでお話ください」といった他の操作言葉の登録を許可する旨の案内メッセージを音声出力させる(S12)。ユーザは、他の操作言葉を登録許可する旨の音声案内によって、標準の操作言葉以外の他の操作言葉が登録可能なことがわかるので、他の操作言葉を音声入力することができる。この場合、ユーザは、他の操作言葉として、たとえば標準の操作言葉に比べ、覚えやすいより身近な言葉(日常会話で用いる言葉またはそれに近い言葉、あるいは方言など)を登録するようにすれば、後述する音声認識モードにおいて音声認識されるとき、即座に操作言葉を想起することができる。
【0074】
台所側マイコン26は、操作言葉がマイクロフォン25bを通じて音声入力されるか否かを判別し(S13)、操作言葉が音声入力されたと判別したとき(S13:YES)、その操作言葉を、対応する操作スイッチの他の操作言葉としてEEPROM27の操作言葉登録テーブルの「操作言葉2」の記録領域に音声データとして記憶させる(S14)。このとき、台所側マイコン26は、「標準の操作言葉以外の他の操作言葉として、『運転開始』を登録しました」といった他の操作言葉の登録を完了した旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて出力させるようにしてもよい。
【0075】
次に、台所側マイコン26は、操作言葉登録テーブルを参照して、当該操作スイッチに対応する操作言葉の記憶領域が残っているか否かを判別する(S15)。記憶領域が残っている場合(S15:YES)、ステップS10に戻り、他の操作言葉を登録が可能であることを許可する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。
【0076】
一方、操作言葉登録テーブルの当該操作スイッチに対応する操作言葉の記憶領域が残っていない場合(S15:NO)、台所側マイコン26は、「別のスイッチの操作言葉の登録をする場合には、別のスイッチを押してください」といった別の操作スイッチについて操作言葉を登録する旨の案内メッセージを音声出力させる(S16)。これにより、ユーザは、別の操作スイッチにおける操作言葉の登録が可能であることが把握でき、操作言葉を登録する所望の別の操作スイッチを押圧することができる。
【0077】
台所側マイコン26は、上記案内メッセージを音声出力させると、ステップS2に戻り、操作スイッチが押圧されたか否かの判別処理を行う。
【0078】
また、台所側マイコン26は、ステップS11においていずれの操作スイッチが押圧されず(S11:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチが押圧されないと判別したとき(S17:YES)、ステップS16に進み、別の操作スイッチの操作言葉を登録する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。ここで、所定時間経過しても操作スイッチが押圧されないとき、ステップS4に進んで音声登録モードを終了させない理由は、ユーザが別の操作スイッチの操作言葉を登録したい場合があるからであり、ユーザの操作性を考慮した結果である。
【0079】
また、台所側マイコン26は、ステップS13において当該操作スイッチの操作言葉が入力されず(S13:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチの操作言葉が入力されないと判別したときも(S18:YES)、ステップS16に進み、別の操作スイッチの操作言葉を登録する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。
【0080】
このように、この実施形態によれば、ユーザは、操作スイッチに対応する給湯制御に対して複数種類の操作言葉を登録することができるので、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、たとえば一つの給湯制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による給湯制御を良好に行うことができる。
【0081】
また、ユーザは、上記操作手順にしたがって操作するだけで、容易に複数種類の操作言葉を登録することができる。特に、複数種類の操作言葉を登録できる旨や別の操作スイッチに対して操作言葉が登録できる旨が音声によって案内されるので、操作言葉を登録する際の利便性および操作性を向上させることができる。
【0082】
なお、操作言葉を登録する手順は、上記に示した手順に限るものではなく、種々の手順が可能である。また、たとえば、図7に示すように、既に登録された操作言葉と同一の操作言葉の登録を禁止する処理が備えられていてもよい。すなわち、図6に示した制御動作においては、同一の操作スイッチにおいて複数種類の操作言葉を登録することができるため、他の操作スイッチとの間で同一の操作言葉をユーザが発するおそれがあり、異なる操作スイッチにおいて同一の操作言葉を登録してしまうと、実際の音声入力による給湯制御を行ったとき、給湯制御が特定できなくなるといった不都合が生じる。そのため、異なる操作スイッチにおいて同一の操作言葉が音声入力されるときには、その音声入力による登録を禁止するようにしている。また、異なる操作スイッチにおいて操作言葉が類似するとき、実際の音声入力による給湯制御を行ったとき誤動作の可能性があるので、その音声入力による登録を禁止するようにして、他の操作言葉を入力する旨を案内するようにしている。
【0083】
図7は、音声入力による登録を禁止する制御が付加された、音声登録モードにおける制御処理を説明するためのフローチャートである。なお、図中、ステップS1〜S18は、図6に示したステップS1〜S18における処理と同様である。図7において、ステップS13で音声入力がありと判別した場合(S13:YES)、台所側マイコン26は、ステップS21において、ユーザによって音声入力された操作言葉を認識し、その操作言葉と、既に登録された各操作スイッチの操作言葉とを照合し、同一の操作言葉がないか否かを判別する。同一の操作言葉がない場合(S21:YES)、音声入力された操作言葉を登録する(S22)。一方、同一の操作言葉が音声入力された場合(S21:NO)、「操作言葉が重複します。異なる操作言葉を再入力して下さい。」といった異なる操作言葉を再入力させるための案内メッセージを音声出力させ(S23)、ステップS13の判別処理に戻る。
【0084】
これにより、ユーザは、音声入力した操作言葉が他の操作スイッチで既に登録されていた場合、それを把握することができ、異なる操作言葉を再入力することができる。そのため、他の操作スイッチにおいて同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。なお、上記の同一操作言葉を禁止する処理は、同一の操作スイッチにおいて既に登録されている同一の操作言葉が音声入力されるとき実行されてもよい。
【0085】
また、図7のステップS21における判別処理では、台所側マイコン26は、ユーザによって音声入力した操作言葉と既に登録した操作言葉とを照合し、既に登録された操作言葉と類似する操作言葉がないか否かを判別するようにしてもよい。そして、音声入力した操作言葉と既に登録された操作言葉との類似度が高い場合、実際の音声入力の際に誤動作の可能性があるため、音声入力した操作言葉の登録を禁止して、他の操作言葉を登録する旨を推奨するようにしてもよい。
【0086】
この判別処理には、音声入力した操作言葉と既に登録された操作言葉との類似度を、いわゆるパターンマッチングの技法を用いて判別する。たとえば、既に登録された操作言葉およびユーザが登録しそうな操作言葉を予めデータベース化しておき、これらと音声入力された操作言葉とを、いわゆるクラスタ認識や階層認識といった方法を採用して類似度を判別する。
【0087】
たとえば、音声入力した操作言葉が「運転オン」であって、既に登録された操作言葉が「運転オフ」の場合、「運転」は同一であるので「オン」および「オフ」を特徴部分として抽出する。そして、「オン」および「オフ」では、最後の文字部分が異なるので、最後の文字部分に重み付けをして両者の類似度を判別する。
【0088】
次に、ユーザの発する音声を認識して給湯制御を行うときの制御動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。まず、通常の給湯運転モード(待機状態)が開始されると、台所側マイコン26は、ユーザによって台所リモコン2のいずれかの操作スイッチの入力操作があったか否かを判別する(S31)。いずれかの操作スイッチの入力操作があった場合(S31:YES)、当該操作内容に対応する制御動作を行う(S32)。たとえば、ユーザによって運転スイッチ24aが押圧されれば、その旨のコマンド信号が台所リモコン2から給湯運転本体1に送られ、給湯運転本体1では、給湯運転が開始される。
【0089】
一方、いずれかの操作スイッチの入力操作がなく(S31:NO)、ユーザによってマイクロフォン25bを通じて音声による入力がある場合(S33:YES)、台所側マイコン16は、入力された音声を認識する処理を行う(S34)。具体的には、台所側マイコン16は、入力された音声の操作言葉と、EEPROM27の操作言葉登録テーブルに登録された操作言葉とを照合し、一致する操作言葉があるか否かを判別する。入力された操作言葉と一致する操作言葉とがある場合、その音声に該当する操作スイッチの操作内容をコマンド信号にして通信部22および2芯線7を介して給湯装置本体1に伝達する。これにより、給湯装置本体1では、操作内容に基づく制御動作が行われる(S32)。
【0090】
この場合、ユーザが音声入力する操作言葉としては、EEPROM27の操作言葉登録テーブルには、複数種類の操作言葉が登録されているため、その登録されているいずれかの操作言葉を発すればよい。たとえば、他の操作言葉として、覚えやすいより身近な言葉(日常会話で用いる言葉またはそれに近い言葉)を登録しておけば、ユーザが標準の操作言葉を忘却してしまった場合でも、他の操作言葉を即座に思い出す可能性を高くすることができ、また、複数種類登録できることから、そのヒット性を高めることができる。
【0091】
その後、台所側マイコン26は、通常の給湯運転動作が終了したか否かを判別する(S35)。すなわち、たとえば運転スイッチをオフする旨が音声入力されるか否かが判別され、給湯運転動作が終了したと判別した場合(S35:YES)、本モードを終了し、一方、給湯運転動作が終了していないと判別した場合(S35:NO)、ステップS31に戻る。
【0092】
このように、一つの操作スイッチに対応する給湯制御に対して複数種類の音声命令が登録可能とされているため、ユーザは、その給湯制御を行いたいとき、登録されている、いずれかの音声命令を発するだけでその操作スイッチにおける給湯制御を実施させることができる。そのため、給湯装置本体1に給湯運転動作を実施させるときの自由度が増し、スムーズな給湯運転の動作制御を行い得る。
【0093】
次に、ユーザが登録した音声を再生する登録音声再生モードにおける制御動作について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。上記実施形態によれば、同一の操作スイッチにおいて複数種類の操作言葉を登録することができるが、ユーザは、それらの複数種類の操作言葉を忘却する可能性が高いため、この実施形態では、登録した操作言葉を確認できるように操作言葉の再生が可能な登録音声再生モードが設けられている。
【0094】
まず、台所リモコン2の台所側マイコン26は、登録音声再生モードが開始されると、いずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別を行う(S41)。いずれかの操作スイッチが押圧されたと判別すると(S41:YES)、台所側マイコン26は、当該操作スイッチの標準の操作言葉をEEPROM27から読み出し、スピーカ25aを通じて操作言葉を音声出力させる(S42)。この場合、当該スイッチを点灯または点滅させる。また、表示部23に操作言葉を表示するようにしてもよい。あるいは、スピーカ25aによる音声出力および表示部23における表示がともに行われてもよい。
【0095】
一方、ステップS41において、操作スイッチが押圧されず(S41:NO)、所定時間経過した場合(S43:YES)、通常の給湯運転モードに移行させ、音声再生モードを終了する(S44)。
【0096】
標準の操作言葉が音声出力されれば(S42)、台所側マイコン26は、同じ操作スイッチの他の操作言葉をEEPROM27から読み出し、スピーカ25aを通じて操作言葉を音声出力させる(S45)。また、表示部23に操作言葉を表示するようにしてもよい。
【0097】
その後、台所側マイコン26は、同じ操作スイッチにおいてEEPROM27に登録されている操作言葉が全て音声再生されたか否かを判別し(S46)、操作言葉が全て再生されていないと判別すれば(S46:NO)、ステップS41に戻り、さらに他の操作言葉の音声出力を行う。一方、操作言葉が全て再生されていると判別すれば(S46:YES)、ステップS41に戻り、他の操作スイッチが押圧されたか否かの判別処理を行う。
【0098】
このように、登録された音声をユーザの操作により再生することができるので、ユーザは、登録した音声を忘却してもそれを確認することができる。なお、音声出力または表示部23に表示される操作言葉は、標準の操作言葉のみでもよいし、標準の操作言葉以外の他の操作言葉のみでもよい。
【0099】
また、ステップS41において操作スイッチが押圧されず(S41:NO)、所定時間経過していない場合(S43:NO)、全ての操作スイッチについて再生する指示が入力されるか否かの判別を行う(S47)。全ての操作スイッチについて再生する指示が入力された場合(S47:YES)、いずれかの操作スイッチを点灯または点滅させる(S48)。次いで、該当する操作スイッチに対応する操作言葉を音声出力する(S49)。また、該当する操作スイッチに対応する操作言葉を文字にして表示部23に表示する(S50)。
【0100】
所定時間経過後(S51:YES)、全ての操作スイッチについて再生したか否かを判別し(S52)、全ての操作スイッチを再生した場合、本処理を終了する。一方、全ての操作スイッチを再生していない場合(S52:NO)、ステップS48に戻り、次の操作スイッチについて点灯または点滅する処理を行う。
【0101】
ところで、上記のような音声認識機能を有する温水システムでは、ユーザが操作言葉を発することにより給湯動作が行われるので、利便性の高いものであるが、台所リモコン2や浴室リモコン3の音声処理部25,35がユーザの周囲の雑音などをユーザが発する音声と誤って認識することがある。
【0102】
たとえばユーザが他のユーザと会話をしている際、台所リモコン2の音声処理部25は、誤ってその会話の中に含まれる言葉を操作言葉であると認識してしまい誤動作するおそれがある。また、料理の際の音、流し台で水を使用するときの音、リビングから生じる音などを誤って操作言葉であると認識してしまうおそれがある。また、浴室リモコン3の音声処理部35は、ユーザが浴室リモコン3において音声入力する際、シャワーから湯が出る音や体を洗うときの湯かけ音、追い焚きの際の追い焚き動作音、浴槽の湯水に浸かっているときの湯水の音などのノイズ音により操作言葉の認識が困難になるおそれがある。
【0103】
誤って操作言葉として認識された場合、その操作言葉がたとえば湯の温度を上昇させるといった内容のものであれば、ユーザの意思に関係なく、湯の温度が上昇してしまい、安全性に劣る結果となる。
【0104】
このような不都合を解消するために、この実施形態では、操作スイッチに対応する音声命令ごとに、音声入力が可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別するようにしている。たとえば、高齢のユーザが使用するときには、より安全性が高くなるように、安全性に劣る音声命令は受け付けないようにする。
【0105】
上記音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別する方法としては、たとえばユーザが操作スイッチに対応する音声命令ごとにそれを任意に入力していく方法と、たとえば図10に示すように、安全性のレベルに応じてランク付けされた安全度パターンを記憶する安全度パターンテーブルとを用いる方法とが挙げられる。
【0106】
安全度パターンテーブルは、EEPROM27に予め記憶されているものであり、ユーザが上記安全度パターンテーブルに記憶されている複数種類の安全度パターンの中から一つの安全度パターンを選択することにより、音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別することができる。たとえば、ユーザが安全度パターンのレベルとして「安全性の高い安全度パターン」を選択した場合、図10に示すように、音声入力可能な音声命令は、「運転スイッチオフ」、「風呂補水」、「給湯停止」のみとなる一方、音声入力不可能な音声命令は、「運転スイッチオン」、「風呂追い焚き」などとなる。
【0107】
図11は、音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別するための制御動作を示すフローチャートである。この制御動作によると、台所側マイコン26は、ユーザからの設定入力に基づいて、任意の設定を行うかまたは安全度パターンによる設定を行うかを判別する(S61)。任意の設定を行う旨がユーザによって設定入力されたと判別したとき(S61:「任意の設定」)、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「音声入力するスイッチを選択してください」といった操作スイッチの選択を要求する旨の案内メッセージを音声出力させる(S62)。
【0108】
次いで、ユーザによっていずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別を行い(S63)、ユーザによっていずれかの操作スイッチが押圧された場合(S63:YES)、台所側マイコン26は、押圧された当該操作スイッチを点滅表示させる(S64)。この場合、既に選択され点滅表示された操作スイッチがあれば、その点滅表示を停止させ、選択された操作スイッチから除外する。すなわち、当該操作スイッチが押圧されるたびに選択または不選択が交互に設定されるようになっている。
【0109】
次に、ユーザによって任意の設定の終了操作がなされたか否かの判別を行い(S65)、終了操作がなされていないと判別した場合(S65:NO)、ステップS63のいずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別処理を行う。一方、終了操作がなされたと判別した場合(S65:YES)、選択された操作スイッチは、全て点灯させる(S66)。また、「点灯しているスイッチは音声入力が可能です。」といった音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチを紹介する旨の案内メッセージを音声出力させる。
【0110】
このようにして、ユーザは、音声入力が可能な音声命令を任意に設定することができる。また、音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチは、全て点灯表示されるので、ユーザは、音声入力の可能な音声命令を一目で把握することができる。
【0111】
一方、ステップS61において、安全度パターン設定が選択されたと判別した場合(S61:「パターン設定」)、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「パターンを選択して下さい。」といった安全度パターンの選択を催促する旨の案内メッセージを音声出力させる(S67)。
【0112】
次いで、ユーザによっていずれかの安全度パターンが選択されるか否かの判別を行い(S68)、ユーザによっていずれかの安全度パターンが選択された場合(S68:YES)、台所側マイコン26は、選択された安全度パターンをEEPROM27から読み出し、選択された安全度パターンに基づいて音声入力が許可される音声命令に対応する操作スイッチを点滅表示させる(S69)。
【0113】
続いて、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「これらのスイッチのパターンでよろしいですか。」といった安全度パターンの選択を確認する旨の案内メッセージを音声出力させる(S70)。
【0114】
その後、台所側マイコン26は、ユーザによって再選択操作がなされたか否かの判別を行い(S71)、再選択操作がなされたと判別した場合(S71:YES)、ステップS69に戻り、再選択された安全度パターンに含まれる音声命令に対応する操作スイッチを点滅表示させる処理を行う。
【0115】
ステップS71において、再選択操作がなされていないと判別した場合(S71:NO)、ユーザによって任意の設定の終了操作がなされたか否かの判別を行い(S72)、終了操作がなされていないと判別した場合(S72:NO)、ステップS69に戻り、選択された安全度パターンに含まれる操作スイッチに対応する音声命令を点滅表示させる処理を行う。一方、終了操作がなされたと判別した場合(S72:YES)、ステップS66に進み、選択された安全度パターンに含まれる音声命令に対応する操作スイッチは、全て点灯させる。また、「点灯しているスイッチは音声入力が可能です。」といった音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチを紹介する旨の案内メッセージを音声出力させる。
【0116】
このように、ユーザの操作により安全性を考慮して安全度パターンを選択することができるので、ユーザは、利用状況(ユーザが高齢の場合など)に応じた安全度パターンを選択して、音声入力が可能な音声命令を適切にかつ容易に選択することができる。特に、安全度パターンテーブルを用いると、操作スイッチごとに設定する手間が省け、操作性を向上させることができる。
【0117】
次に、音声入力が可能な音声命令を選択できる構成において、ユーザが実際に音声入力することにより給湯制御を行うときの制御動作について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0118】
まず、通常の給湯運転モード(待機状態)が開始されると、台所側マイコン26は、ユーザによって台所リモコン2のいずれかのスイッチの入力操作があったか否かを判別する(S81)。通常のスイッチ操作があった場合(S81:YES)、操作内容に対応する制御動作を行う(S82)。たとえば、ユーザによって運転スイッチ24aが押圧されれば、その旨のコマンド信号が台所リモコン2から給湯運転本体1に送られ、給湯運転本体1では、給湯運転が開始される。
【0119】
一方、通常のスイッチ操作がなく(S81:NO)、ユーザによってマイクロフォン25bを通じて音声命令がある場合(S83:YES)、音声処理部25では、入力された音声を認識する処理を行う(S84)。具体的には、入力された音声命令の操作言葉と、EEPROM27の操作言葉登録テーブルに登録された操作言葉とを照合し、一致する操作言葉があるか否かを判別する。一致する操作言葉がある場合、その操作言葉に対応する制御内容を認識する。
【0120】
次いで、台所側マイコン26は、認識した操作言葉が予め設定されている安全度パターンに基づいて音声入力として許可されるか否かを判別する(S85)。
すなわち、EEPROM27に記憶されている安全度パターンテーブルを参照して、認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれるか否かを判別する。認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれない場合(S85:NO)、「この音声による音声操作は許可されません。」といった認識された操作言葉は許可しない旨の案内メッセージを音声出力させる(S86)。その後、音声入力ではなく、操作スイッチの手入力による操作を促す旨を音声で案内する(S87)。
【0121】
一方、ステップS85において、台所側マイコン26は、認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれる場合(S85:YES)、音声認識が正しいか否かの判別を行う(S88)。具体的には、たとえば認識した操作言葉をそのまま音声出力し、「音声出力された操作言葉が正しいか」といった操作言葉を確認するメッセージを出力する。それに対し、ユーザから「はい」という音声入力があれば、音声認識が正しいと判別し(S88:YES)、ステップS82に進み、その音声入力による制御を実施する。
【0122】
また、操作言葉を確認するメッセージに対し、ユーザから「いいえ」という音声入力があれば、音声認識が誤っていると判別し(S88:NO)、「音声入力が認識できませんでした。再度、命令ください。」といった再度の音声入力を要求する旨の音声メッセージを出力する(S89)。
【0123】
次いで、上記したステップS88と同様の処理が行われ(S90)、音声認識が正しいと判別した場合(S90:YES)、ステップS82に進み、その音声入力による制御を実施する。また、音声認識が誤っていると判別した場合(S90:NO)、音声入力が認識できない理由を音声にして出力する(S91)。たとえば、水栓が使用中であれば、「水栓が使用中のため、音声認識が正常に認識できませんでした。水栓の使用を終了後、スイッチを操作するか音声入力してください。」といった案内メッセージを出力する。なお、音声入力が認識できない理由は、表示部23に文字としてスクロール表示されてもよい。
【0124】
このように、安全性の程度に基づいて、ユーザが音声入力する音声命令が受け付け可能な音声命令と受け付け不可能な音声命令とに区別するようにしたので、この浴室システムの安全性を向上させることができる。
【0125】
なお、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、給湯装置本体1に接続されるリモコンの数は、上記の実施形態に限定されるものではない。また、上記実施形態では、図7、図8、図9、図11および図12のフローチャートに示す制御動作の説明においては、台所リモコン2における制御動作を説明したが、浴室リモコン3においても同様の制御動作が行われるようにしてもよい。
【0126】
【発明の効果】
本願発明によれば、登録手段には、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令が登録されるため、ユーザは、同一の温水制御に関する音声命令として複数種類を登録することができる。そのため、たとえば温水制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による温水制御を良好に行うことができる。したがって、従来の構成に比べ音声認識の確実性が増すとともに、温水制御の操作性を向上させることができる。
【0127】
また、本願発明によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0128】
また、本願発明によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0129】
また、本願発明によれば、ユーザが発する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、ユーザが発する音声命令の登録を禁止するので、同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。
【0130】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、登録手段(たとえばEEPROM)に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力するので、ユーザは、登録された音声命令を確実に把握することができる。
【0131】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0132】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0133】
また、本願発明によれば、ユーザの操作入力による温水制御における安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かが決定されるので、すなわち、たとえばユーザ(高齢のユーザ)の発する音声命令が安全性に劣るものである場合、その音声命令を受け付けないようにされるので、安全性に優れた温水システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる温水システムを一般住宅に適用した場合の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の温水システムの電気的構成を示す図である。
【図3】台所リモコンの正面図である。
【図4】操作言葉登録テーブルの一例を示す図である。
【図5】浴室リモコンの正面図である。
【図6】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図7】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図9】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図10】安全度パターンテーブルの一例を示す図である。
【図11】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図12】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 給湯装置本体
2 台所リモコン
3 浴室リモコン
23 表示部
24 操作部
25 音声処理部
25a スピーカ
25b マイクロフォン
26 台所側マイコン
27 EEPROM
【発明の属する技術分野】
本願発明は、ユーザの音声を認識してその音声に応じた温水制御を行う温水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、給湯などの温水制御運転が可能な温水システムとしては、給湯装置本体と、それに2芯線などによって接続された浴室リモコンや台所リモコンとを備えて構成されたものがある。給湯装置本体は、給湯用、風呂追い焚き用および温水暖房用などの熱交換器を備える燃焼ユニットと、この燃焼ユニットを制御するマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」という。)を備える制御部とが設けられている。浴室リモコンや台所リモコンは、給湯装置本体の給湯運転を遠隔操作するためのものであり、操作スイッチや液晶表示器などを有する表示部が備えられている。
【0003】
このような温水システムには、ユーザの音声を認識してその音声に応じた制御を行うものも提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−315190号公報
【0005】
この温水システムでは、予めユーザの給湯制御に関する音声命令が登録されると、以後、ユーザが発する音声命令と登録された音声命令とが一致するか否かが判別され、一致すると判別された場合、その音声命令に応じた給湯制御が行われるようになっている。そのため、ユーザは、予め登録した音声命令を発するだけで、リモコン装置の操作表示部に設けられた操作スイッチを押圧することなく給湯装置本体に給湯運転動作を実施させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した音声認識可能な温水システムでは、一つの操作スイッチ(一つの命令)に対して登録できる音声命令(操作言葉)が通常一つとされているため、ユーザがその登録した操作言葉を忘却してしまうと、上記したような音声命令による給湯運転動作が実施できなくなる。そのため、ユーザは、結局、操作スイッチによる通常の操作によって給湯運転動作を実施させねばならず、上記のような音声認識機能を有効に利用することができないといった不都合があった。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ユーザが音声認識機能に用いられる登録した操作言葉を忘却した場合でも、良好に音声認識機能を有効利用することのできる温水システムを提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明の第1の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、登録手段には、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令が登録されるため、ユーザは、同一の温水制御に関する音声命令として複数種類を登録することができる。そのため、たとえば温水制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による温水制御を良好に行うことができる。したがって、従来の構成に比べ音声認識の確実性が増すとともに、温水制御の操作性を向上させることができる。
【0011】
好ましい実施の形態によれば、前記登録手段に登録される音声命令には、予め設定された標準の言葉が用いられた音声命令が含まれるようにしてもよい。また、前記登録手段に登録される音声命令には、ユーザによって任意に選択された前記標準の言語と異なる言葉が用いられた音声命令が含まれるようにしてもよい。
【0012】
他の好ましい実施の形態によれば、前記操作手段は、複数設けられており、第1の操作手段は、前記登録制御手段によって登録された音声命令を第2の操作手段に転送する転送手段を備え、前記第2の操作手段は、前記第1の操作手段から転送された音声命令を自己の登録手段に登録させる更新登録制御手段を備えていてもよい。
【0013】
本願発明の第2の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応し、かつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能な操作入力手段と、前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0015】
本願発明の第3の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令が登録されるとき、その音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
上記構成によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0017】
本願発明の第4の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、ユーザが発する温水制御に関する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によってユーザによって発せられた音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、前記ユーザによって発せられた音声命令の登録を禁止する登録禁止手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
上記構成によれば、ユーザが発する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、ユーザが発する音声命令の登録を禁止するので、同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。
【0019】
本願発明の第5の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、登録手段(たとえばEEPROM)に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力するので、ユーザは、登録された音声命令を確実に把握することができる。
【0021】
本願発明の第6の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0022】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0023】
本願発明の第7の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
上記構成によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0025】
本願発明の第8の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記音声命令に対応する前記操作入力手段を順次、点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
本願発明の第9の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を順次読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0027】
本願発明の第10の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を文字にして順次、前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0028】
本願発明の第11の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段とを備え、温水制御に関する音声命令は、温水制御における安全性の程度に基づいて、当該温水制御が可能であるか否かが予め設定されており、ユーザの操作入力により温水制御における安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、前記安全度選択入力手段によって入力された安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かを決定する決定手段と、をさらに備えたことを特徴としている。
【0029】
この構成によれば、ユーザの操作入力による温水制御における安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かが決定されるので、すなわち、たとえばユーザ(高齢のユーザ)の発する音声命令が安全性に劣るものである場合、その音声命令を受け付けないようにされるので、安全性に優れた温水システムを提供することができる。
【0030】
本願発明の第12の側面によって提供される温水システムは、湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、音声命令による操作可能な複数の操作入力手段が温水制御における安全性の程度に応じて互いに異なる組み合わせでパターン化されたパターンテーブルと、ユーザの操作入力により安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、前記安全度選択入力手段によって選択された安全性の程度に基づいて、前記パターンテーブルを参照して選択された前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0031】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0033】
図1は、本願発明にかかる温水システムを一般住宅に適用した場合の一例を示す概略構成図である。図2は、この温水システムの電気的構成を示す図である。この温水システムは、風呂や台所において給湯を行うものであり、また、ユーザの発する音声を認識しその音声に応じて各種の給湯制御を行う、いわゆる音声認識機能を有している。すなわち、ユーザがたとえば給湯運転に関する制御命令を音声にして発すると、たとえば「運転スイッチオン」と発すると、その音声が認識されそれに応じた給湯制御、たとえば給湯運転動作が開始される。
【0034】
この温水システムは、給湯装置本体1と、これを遠隔操作するための台所リモコン2および浴室リモコン3とによって概略構成されている。給湯装置本体1は、2芯線7を介して台所リモコン2および浴室リモコン3を接続している。
【0035】
給湯装置本体1は、たとえば住宅の屋外に設置され、図2に示すように、給湯用、風呂追い焚き用、または温水暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブなど(いずれも図示せず)を含む燃焼ユニット10と、給湯装置本体1の全体動作を制御する制御部11とを備えている。
【0036】
制御部11は、たとえば電子部品が搭載されたプリント基板によって構成され、マイクロコンピュータ12(以下、「本体側マイコン12」という)、各種のデータを必要に応じて記憶するEEPROM13、および通信部14などを有している。本体側マイコン12は、給湯装置本体1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、あるいは台所リモコン2、浴室リモコン3や図示しない暖房用機器などから送られるコマンド信号などに基づいて、各種燃焼器の燃焼状態や各種バルブの開閉を制御する。
【0037】
通信部14は、台所リモコン2や浴室リモコン3との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1から台所リモコン2および浴室リモコン3に対しては、2芯線7を介して電源供給(たとえばDC15V)がされており、上記通信部14において変調されたデータ信号は、電源電圧に重畳され、この2芯線7を介して台所リモコン2または浴室リモコン3に伝達される。また、台所リモコン2および浴室リモコン3から上記2芯線7を介して伝達された操作信号としてのデータ信号は、上記通信部14において復調され、本体側マイコン12に送られる。
【0038】
台所リモコン2は、図3に示すように、たとえばキッチンの流し台近傍に設置された略直方体形状のケースを備えており、ユーザによる操作に基づいて、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。また、台所リモコン2は、ユーザの発する音声を認識する機能を有し、また、その音声に応じた制御処理の内容を給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0039】
台所リモコン2は、制御部21、通信部22、表示部23、操作部24、および音声処理部25を備えている。制御部21は、マイクロコンピュータ26(以下、単に「台所側マイコン26」という)、およびEEPROM27を備えている。また、音声処理部25には、スピーカ25aおよびマイクロフォン25bが接続されている。
【0040】
台所側マイコン26は、この台所リモコン2の制御を司るものであり、図示しないROMによって記憶されている運転実行プログラムや、ユーザによる操作部24の操作内容に基づいて各部の動作制御やデータ処理を実行し、たとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、およびバーナの点火状況などを必要に応じて表示部23に表示させたり、スピーカ25aから音声にして出力させたりする。
【0041】
EEPROM27は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。特に、EEPROM27は、予めユーザによって登録される操作言葉(音声命令)を音声データとして、たとえば図4に示すように、操作言葉登録テーブルの形で記憶している。具体的には、操作言葉登録テーブルには、操作部24に設けられた各スイッチの命令に対応した操作言葉が記憶されている。
【0042】
特に、この実施形態では、一つのスイッチの命令に対して複数種類の操作言葉が記憶可能とされている。たとえば、運転スイッチ24a(後述)のオンの動作に対応する言葉として、「運転スイッチオン」といった標準の操作言葉が記憶され、この他に、運転スイッチ24aのオンの動作に対応する言葉として、たとえば「運転開始」や「作動しなさい」といった任意の操作言葉が記憶されている。
なお、これらの操作言葉は、後述するように、ユーザによって登録されるものである。
【0043】
台所側マイコン26は、ユーザの発する音声命令(操作言葉)を認識し、EEPROM27に予め記憶された操作言葉と照合し、それらが一致するかどうかを判別し、一致する場合、その操作言葉に応じた制御処理の内容を把握し、それを給湯装置本体1にコマンド信号として送る機能を有する。たとえば、ユーザは、「運転スイッチオン」といった音声命令(操作言葉)を発すれば、運転スイッチ24aがオンの状態と同等の状態に制御されるようになっている。
【0044】
また、EEPROM27には、ユーザが操作言葉を登録する際あるいは操作言葉を再生する際に、台所リモコン2の操作が容易となるように各種の案内メッセージが音声データの形で予め記憶されている。この案内メッセージは、必要に応じて台所側マイコン26によってEEPROM27から読み出され、音声にしてスピーカ25aを通じて出力される。
【0045】
通信部22は、給湯装置本体1や浴室リモコン3との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1または浴室リモコン3から2芯線7を介して伝達されたデータ信号は、この通信部22において復調され、台所側マイコン26に送られる。また、通信部22において変調されたデータ信号は、2芯線7を介して給湯装置本体1または浴室リモコン3に伝達される。
【0046】
表示部23は、図3に示したように、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ装置などからなり、台所側マイコン26からの指令により風呂湯の設定温度やバーナの点火状況などを表示する。また、表示部23は、必要に応じて音声認識機能に関する案内メッセージを表示する。
【0047】
操作部24は、ユーザによって給湯運転や暖房運転などを行うために操作されるものであって、複数の照光式の操作スイッチからなる。具体的には、運転の発停を行うための運転スイッチ24a、湯水の温度の設定などといった各種の設定を行うための設定スイッチ24b、ユーザの操作により自動で湯張りや保温などを行うための風呂自動スイッチ24c、および台所にいる者が必要に応じて入浴者と通話するための通話スイッチ24dなどが設けられている。ユーザによって、これらの操作スイッチが操作されると、その操作信号が台所側マイコン26に送られる。また、これらの操作スイッチは、通常の給湯運転が行われる給湯運転モードでは、本来の運転動作を行うために操作され、後述するように、音声登録モードでは、音声命令を登録するために操作される。また、これらの操作スイッチは、登録された音声命令を再生するときに、必要に応じて点消滅される。
【0048】
また、台所リモコン2には、マイクロフォン25bが内蔵されており、このマイクロフォン25bを通じてユーザの発する音声命令が入力されるようになっている。
【0049】
音声処理部25は、マイクロフォン25bを通じて入力されるアナログ信号としての音声をディジタル信号としての所定の音声データに変換したり、ディジタル信号としての音声データをアナログ信号としての音声に変換してスピーカ25aから出力させたりするためのものである。
【0050】
一方、浴室リモコン3は、図5に示すように、浴室内の浴槽Bの近傍などに設置された、防水機能が施されたケースを備えており、台所リモコン2と同様に、給湯装置本体1を遠隔操作するものである。また、浴室リモコン3は、台所リモコン2と同様に、ユーザの発する音声を認識する機能を有するとともに、その音声に応じた制御処理の内容をコマンド信号にして給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0051】
浴室リモコン3は、図2に示すように、制御部31、通信部32、表示部33、操作部34、および音声処理部35を備えている。制御部31は、マイクロコンピュータ35(以下、単に「浴室側マイコン36」という)、およびEEPROM37を備えている。音声処理部35には、スピーカ35aおよびマイクロフォン35bが接続されている。
【0052】
浴室側マイコン36は、この浴室リモコン3の制御を司るものであり、図示しないROMによって記憶されている実行プログラムや、ユーザによる操作部34の操作内容に基づいて、各部の動作制御やデータ処理を実行し、たとえば給湯温度、風呂湯温の設定温度、およびバーナの点火状況などを必要に応じて表示部33に表示させたり、スピーカ35aから給湯運転に関する音声を出力させたりする。
【0053】
EEPROM37は、各種のデータを必要に応じて記憶するものである。特に、このEEPROM37には、台所リモコン2のEEPROM27に設けられた操作言葉登録テーブルと同様の操作言葉登録テーブルが設けられており、この浴室リモコン3においても操作部34の各操作スイッチに応じた音声命令が複数種類登録されている。なお、台所リモコン2で登録される音声命令と、浴室リモコン3で登録される音声命令とが互いに異なると、ユーザにとって使い勝手が悪くなる場合もあるので、必要に応じていずれか一方の記憶内容をいずれか他方の記憶内容と一致するように適当なタイミングで台所リモコン2から浴室リモコン3にEEPROM27の記憶内容が転送され、浴室リモコン3においてEEPROM37に上書きされるようにしてもよい。または、浴室リモコン3のEEPROM37の記憶内容が台所リモコン2のEEPROM27に上書きされてもよい。
【0054】
また、浴室側マイコン36は、台所側マイコン26と同様に、ユーザの発する音声命令を認識してそれを予め記憶するとともに、その後、ユーザが音声を発したときに記憶された音声命令と一致するかどうかを判別し、一致する場合、その音声命令に応じた制御内容を把握し、給湯装置本体1に送る機能を有する。
【0055】
また、EEPROM37には、台所リモコン2と同様に、ユーザが音声登録する際に、操作が容易となるように案内メッセージが音声データの形で予め記憶されている。この案内メッセージは、浴室側マイコン36によって必要に応じてEEPROM37から読み出され、音声にして出力される。
【0056】
通信部32は、給湯装置本体1や台所リモコン2との通信を行うためのものであり、所定の変復調方式に基づいた変復調回路によって構成されている。給湯装置本体1または台所リモコン2から2芯線7を介して伝達されたデータ信号は、この通信部32において復調され、浴室側マイコン36に送られる。また、通信部32において変調された信号は、2芯線7を介して給湯装置本体1または台所リモコン2に伝達される。
【0057】
表示部33は、図5に示すように、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管や液晶ディスプレイ装置などからなり、台所リモコン2の表示部23と同様に、浴室側マイコン36からの指令により風呂湯の設定温度やバーナの点火状況などを表示する。また、表示部33は、必要に応じて音声認識機能に関する案内メッセージを表示する。
【0058】
操作部34は、ユーザによって給湯運転を入力するために操作されるものであって、複数の照光式の操作スイッチからなる。具体的には、運転の発停を行うためのスイッチ34a、湯水の温度の設定などといった各種の設定を行うための設定スイッチ34b、優先スイッチ34c、ユーザが操作をすると自動で湯張りや保温などを行うための風呂自動スイッチ34d、追い焚き運転を行うための追い焚きスイッチ34e、および入浴者が必要に応じて台所にいる者と通話するための通話スイッチ34fなどが設けられている。ユーザによって、これらの操作スイッチが操作されると、その操作信号が浴室側マイコン36に送られる。また、これらの操作スイッチは、台所側マイコン26によって必要に応じて点消滅される。
【0059】
また、浴室リモコン3には、マイクロフォン35bが内蔵されており、このマイクロフォン35bを通じてユーザの発する音声が入力されるようになっている。
【0060】
音声処理部35は、マイクロフォン35bを通じて入力されるアナログ信号としての音声をディジタル信号としての所定の音声データに変換したり、ディジタル信号としての音声データをアナログ信号としての音声に変換してスピーカ35aから出力させたりするためのものである。
【0061】
次に、上記の構成における作用について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0062】
まず、ユーザによって操作言葉の登録が行われる音声登録モードについて説明する。以下では、台所リモコン2において操作言葉の音声登録を行う方法について説明するが、浴室リモコン3においても同様の手順で操作言葉の音声登録を行うことができる。
【0063】
まず、たとえば台所リモコン2の台所側マイコン26は、ユーザによって操作部24に設けられた所定の操作スイッチ(たとえば上下に設けられた設定スイッチ24bの両方)が数秒間継続して押し続けられたり、あるいは図示しない特定ディップスイッチが操作されたりすることを認識すると、通常の給湯運転モードから音声登録モードに移行させる。台所側マイコン26は、音声登録モードに移行させると、スピーカ25aを通じて「音声登録をするスイッチを押してください」といった操作部24に設けられたいずれかの操作スイッチを指定する旨の案内メッセージを音声出力させる(S1)。
【0064】
具体的には、台所側マイコン26は、上記した案内メッセージをEEPROM27から読み出す。読み出された音声データとしての案内メッセージは、音声信号処理部(図示略)においてディジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ25aから音声出力される。ユーザは、この案内メッセージによって台所リモコン2に設けられた、音声登録を行う所望の操作スイッチを押圧することができる。
【0065】
次いで、台所側マイコン26は、いずれの操作スイッチが押圧されたか否かの判別を行う(S2)。ユーザが所望するいずれかの操作スイッチが押圧されたと判別すると(S2:YES)、台所側マイコン26は、押圧された操作スイッチを認識するとともに、その操作スイッチ固有の識別コードなどを一旦図示しないRAMに記憶させる。なお、この音声登録モードにおいては、操作スイッチが押圧されても、本来の操作スイッチの押圧による制御動作は受け付けないように制御される。
【0066】
一方、台所側マイコン26は、ステップS2においていずれの操作スイッチも押圧されず(S2:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチが押圧されないと判別したとき(S3:YES)、たとえば「音声登録モードを終了します。
音声登録の必要があれば再度音声登録モードに設定して下さい。」といった音声登録モードを終了する旨の案内メッセージを音声出力させる(S4)。そして、台所側マイコン26は、モードを音声登録モードから通常の給湯運転モードに移行させる(S5)。すなわち、ユーザとしては、所定時間操作をしなければ、音声登録モードを終了させることができる。
【0067】
ユーザが所望するいずれかの操作スイッチが押圧された場合、台所側マイコン26は、当該操作スイッチに対応しつつ予めEEPROM27に記憶されている標準の操作言葉を読み出し、スピーカ25aを通じて「このスイッチの標準の操作言葉は『運転スイッチオン』です。」といった当該操作スイッチの標準言葉を教示する案内メッセージを音声出力させる(S6)。さらに、ユーザが所望する操作スイッチが押圧された場合、当該操作スイッチを点灯または点滅させる。これにより、ユーザは、当該操作スイッチについての標準の操作言葉を把握でき、その標準の操作言葉をマイクロフォン25bから音声で入力することができる。また、当該操作スイッチが点灯などするので、ユーザは、どの操作スイッチに関する標準言葉であるのかも容易に把握することができる。
【0068】
なお、当該操作スイッチについての標準の操作言葉は予め記憶されておらず、ユーザが任意に選択した操作言葉を音声入力するようにしてもよい。また、ユーザは、予め記憶されている標準の操作言葉を変更したいときには、新たな操作言葉を音声入力するようにし、台所側マイコン26では、その新たな操作言葉に書き換えて登録するようにしてもよい。
【0069】
次いで、台所側マイコン26は、操作言葉がマイクロフォン25bを通じて音声入力されるか否かを判別する(S7)。これは、ユーザが操作言葉をマイクロフォン25bを通じて音声入力し、音声処理部25および台所側マイコン26によって認識されたことにより、操作言葉が音声入力されたと判別する。
【0070】
台所側マイコン26は、操作言葉が音声入力されたと判別したとき(S7:YES)、その操作言葉を対応する操作スイッチの標準の操作言葉としてEEPROM27の操作言葉登録テーブル(図4参照)の「操作言葉1(標準)」の記録領域に音声データとして記憶させる(S8)。このとき、台所側マイコン26は、「標準の操作言葉として『運転スイッチオン』を登録しました」といった登録が完了した旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて出力させる。また、登録した操作言葉を表示部23に文字にして表示させる。これにより、ユーザは自己の発した操作言葉が確実に登録されたことを把握することができる。
【0071】
一方、ステップS7において、操作言葉が音声入力されず(S7:NO)、所定時間経過しても未だ操作言葉が音声入力されないと判別したとき(S9:YES)、ステップS4に進み、音声登録モードを終了する旨の案内メッセージを音声出力させる処理を行い、音声登録モードを終了する。
【0072】
次いで、台所側マイコン26は、標準の操作言葉が登録されると、「このスイッチで他の操作言葉を登録することができます。登録する際には、もう一度同じスイッチを押してください」といった他の操作言葉の音声入力を許可する旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて音声出力させる(S10)。ユーザは、この音声案内によって同一の操作スイッチにおいて標準の操作言葉以外の他の操作言葉を登録することができることが把握でき、他の操作言葉を登録したいとき、同一の操作スイッチを押圧することができる。
【0073】
台所側マイコン26は、同一の操作スイッチが押圧されたか否かの判別を行い(S11)、ユーザによって当該操作スイッチが押圧されたと判別すると(S11:YES)、「このスイッチの操作言葉を登録しますのでお話ください」といった他の操作言葉の登録を許可する旨の案内メッセージを音声出力させる(S12)。ユーザは、他の操作言葉を登録許可する旨の音声案内によって、標準の操作言葉以外の他の操作言葉が登録可能なことがわかるので、他の操作言葉を音声入力することができる。この場合、ユーザは、他の操作言葉として、たとえば標準の操作言葉に比べ、覚えやすいより身近な言葉(日常会話で用いる言葉またはそれに近い言葉、あるいは方言など)を登録するようにすれば、後述する音声認識モードにおいて音声認識されるとき、即座に操作言葉を想起することができる。
【0074】
台所側マイコン26は、操作言葉がマイクロフォン25bを通じて音声入力されるか否かを判別し(S13)、操作言葉が音声入力されたと判別したとき(S13:YES)、その操作言葉を、対応する操作スイッチの他の操作言葉としてEEPROM27の操作言葉登録テーブルの「操作言葉2」の記録領域に音声データとして記憶させる(S14)。このとき、台所側マイコン26は、「標準の操作言葉以外の他の操作言葉として、『運転開始』を登録しました」といった他の操作言葉の登録を完了した旨の案内メッセージをスピーカ25aを通じて出力させるようにしてもよい。
【0075】
次に、台所側マイコン26は、操作言葉登録テーブルを参照して、当該操作スイッチに対応する操作言葉の記憶領域が残っているか否かを判別する(S15)。記憶領域が残っている場合(S15:YES)、ステップS10に戻り、他の操作言葉を登録が可能であることを許可する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。
【0076】
一方、操作言葉登録テーブルの当該操作スイッチに対応する操作言葉の記憶領域が残っていない場合(S15:NO)、台所側マイコン26は、「別のスイッチの操作言葉の登録をする場合には、別のスイッチを押してください」といった別の操作スイッチについて操作言葉を登録する旨の案内メッセージを音声出力させる(S16)。これにより、ユーザは、別の操作スイッチにおける操作言葉の登録が可能であることが把握でき、操作言葉を登録する所望の別の操作スイッチを押圧することができる。
【0077】
台所側マイコン26は、上記案内メッセージを音声出力させると、ステップS2に戻り、操作スイッチが押圧されたか否かの判別処理を行う。
【0078】
また、台所側マイコン26は、ステップS11においていずれの操作スイッチが押圧されず(S11:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチが押圧されないと判別したとき(S17:YES)、ステップS16に進み、別の操作スイッチの操作言葉を登録する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。ここで、所定時間経過しても操作スイッチが押圧されないとき、ステップS4に進んで音声登録モードを終了させない理由は、ユーザが別の操作スイッチの操作言葉を登録したい場合があるからであり、ユーザの操作性を考慮した結果である。
【0079】
また、台所側マイコン26は、ステップS13において当該操作スイッチの操作言葉が入力されず(S13:NO)、所定時間経過しても未だ操作スイッチの操作言葉が入力されないと判別したときも(S18:YES)、ステップS16に進み、別の操作スイッチの操作言葉を登録する旨の案内メッセージを出力する処理を行う。
【0080】
このように、この実施形態によれば、ユーザは、操作スイッチに対応する給湯制御に対して複数種類の操作言葉を登録することができるので、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、たとえば一つの給湯制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による給湯制御を良好に行うことができる。
【0081】
また、ユーザは、上記操作手順にしたがって操作するだけで、容易に複数種類の操作言葉を登録することができる。特に、複数種類の操作言葉を登録できる旨や別の操作スイッチに対して操作言葉が登録できる旨が音声によって案内されるので、操作言葉を登録する際の利便性および操作性を向上させることができる。
【0082】
なお、操作言葉を登録する手順は、上記に示した手順に限るものではなく、種々の手順が可能である。また、たとえば、図7に示すように、既に登録された操作言葉と同一の操作言葉の登録を禁止する処理が備えられていてもよい。すなわち、図6に示した制御動作においては、同一の操作スイッチにおいて複数種類の操作言葉を登録することができるため、他の操作スイッチとの間で同一の操作言葉をユーザが発するおそれがあり、異なる操作スイッチにおいて同一の操作言葉を登録してしまうと、実際の音声入力による給湯制御を行ったとき、給湯制御が特定できなくなるといった不都合が生じる。そのため、異なる操作スイッチにおいて同一の操作言葉が音声入力されるときには、その音声入力による登録を禁止するようにしている。また、異なる操作スイッチにおいて操作言葉が類似するとき、実際の音声入力による給湯制御を行ったとき誤動作の可能性があるので、その音声入力による登録を禁止するようにして、他の操作言葉を入力する旨を案内するようにしている。
【0083】
図7は、音声入力による登録を禁止する制御が付加された、音声登録モードにおける制御処理を説明するためのフローチャートである。なお、図中、ステップS1〜S18は、図6に示したステップS1〜S18における処理と同様である。図7において、ステップS13で音声入力がありと判別した場合(S13:YES)、台所側マイコン26は、ステップS21において、ユーザによって音声入力された操作言葉を認識し、その操作言葉と、既に登録された各操作スイッチの操作言葉とを照合し、同一の操作言葉がないか否かを判別する。同一の操作言葉がない場合(S21:YES)、音声入力された操作言葉を登録する(S22)。一方、同一の操作言葉が音声入力された場合(S21:NO)、「操作言葉が重複します。異なる操作言葉を再入力して下さい。」といった異なる操作言葉を再入力させるための案内メッセージを音声出力させ(S23)、ステップS13の判別処理に戻る。
【0084】
これにより、ユーザは、音声入力した操作言葉が他の操作スイッチで既に登録されていた場合、それを把握することができ、異なる操作言葉を再入力することができる。そのため、他の操作スイッチにおいて同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。なお、上記の同一操作言葉を禁止する処理は、同一の操作スイッチにおいて既に登録されている同一の操作言葉が音声入力されるとき実行されてもよい。
【0085】
また、図7のステップS21における判別処理では、台所側マイコン26は、ユーザによって音声入力した操作言葉と既に登録した操作言葉とを照合し、既に登録された操作言葉と類似する操作言葉がないか否かを判別するようにしてもよい。そして、音声入力した操作言葉と既に登録された操作言葉との類似度が高い場合、実際の音声入力の際に誤動作の可能性があるため、音声入力した操作言葉の登録を禁止して、他の操作言葉を登録する旨を推奨するようにしてもよい。
【0086】
この判別処理には、音声入力した操作言葉と既に登録された操作言葉との類似度を、いわゆるパターンマッチングの技法を用いて判別する。たとえば、既に登録された操作言葉およびユーザが登録しそうな操作言葉を予めデータベース化しておき、これらと音声入力された操作言葉とを、いわゆるクラスタ認識や階層認識といった方法を採用して類似度を判別する。
【0087】
たとえば、音声入力した操作言葉が「運転オン」であって、既に登録された操作言葉が「運転オフ」の場合、「運転」は同一であるので「オン」および「オフ」を特徴部分として抽出する。そして、「オン」および「オフ」では、最後の文字部分が異なるので、最後の文字部分に重み付けをして両者の類似度を判別する。
【0088】
次に、ユーザの発する音声を認識して給湯制御を行うときの制御動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。まず、通常の給湯運転モード(待機状態)が開始されると、台所側マイコン26は、ユーザによって台所リモコン2のいずれかの操作スイッチの入力操作があったか否かを判別する(S31)。いずれかの操作スイッチの入力操作があった場合(S31:YES)、当該操作内容に対応する制御動作を行う(S32)。たとえば、ユーザによって運転スイッチ24aが押圧されれば、その旨のコマンド信号が台所リモコン2から給湯運転本体1に送られ、給湯運転本体1では、給湯運転が開始される。
【0089】
一方、いずれかの操作スイッチの入力操作がなく(S31:NO)、ユーザによってマイクロフォン25bを通じて音声による入力がある場合(S33:YES)、台所側マイコン16は、入力された音声を認識する処理を行う(S34)。具体的には、台所側マイコン16は、入力された音声の操作言葉と、EEPROM27の操作言葉登録テーブルに登録された操作言葉とを照合し、一致する操作言葉があるか否かを判別する。入力された操作言葉と一致する操作言葉とがある場合、その音声に該当する操作スイッチの操作内容をコマンド信号にして通信部22および2芯線7を介して給湯装置本体1に伝達する。これにより、給湯装置本体1では、操作内容に基づく制御動作が行われる(S32)。
【0090】
この場合、ユーザが音声入力する操作言葉としては、EEPROM27の操作言葉登録テーブルには、複数種類の操作言葉が登録されているため、その登録されているいずれかの操作言葉を発すればよい。たとえば、他の操作言葉として、覚えやすいより身近な言葉(日常会話で用いる言葉またはそれに近い言葉)を登録しておけば、ユーザが標準の操作言葉を忘却してしまった場合でも、他の操作言葉を即座に思い出す可能性を高くすることができ、また、複数種類登録できることから、そのヒット性を高めることができる。
【0091】
その後、台所側マイコン26は、通常の給湯運転動作が終了したか否かを判別する(S35)。すなわち、たとえば運転スイッチをオフする旨が音声入力されるか否かが判別され、給湯運転動作が終了したと判別した場合(S35:YES)、本モードを終了し、一方、給湯運転動作が終了していないと判別した場合(S35:NO)、ステップS31に戻る。
【0092】
このように、一つの操作スイッチに対応する給湯制御に対して複数種類の音声命令が登録可能とされているため、ユーザは、その給湯制御を行いたいとき、登録されている、いずれかの音声命令を発するだけでその操作スイッチにおける給湯制御を実施させることができる。そのため、給湯装置本体1に給湯運転動作を実施させるときの自由度が増し、スムーズな給湯運転の動作制御を行い得る。
【0093】
次に、ユーザが登録した音声を再生する登録音声再生モードにおける制御動作について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。上記実施形態によれば、同一の操作スイッチにおいて複数種類の操作言葉を登録することができるが、ユーザは、それらの複数種類の操作言葉を忘却する可能性が高いため、この実施形態では、登録した操作言葉を確認できるように操作言葉の再生が可能な登録音声再生モードが設けられている。
【0094】
まず、台所リモコン2の台所側マイコン26は、登録音声再生モードが開始されると、いずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別を行う(S41)。いずれかの操作スイッチが押圧されたと判別すると(S41:YES)、台所側マイコン26は、当該操作スイッチの標準の操作言葉をEEPROM27から読み出し、スピーカ25aを通じて操作言葉を音声出力させる(S42)。この場合、当該スイッチを点灯または点滅させる。また、表示部23に操作言葉を表示するようにしてもよい。あるいは、スピーカ25aによる音声出力および表示部23における表示がともに行われてもよい。
【0095】
一方、ステップS41において、操作スイッチが押圧されず(S41:NO)、所定時間経過した場合(S43:YES)、通常の給湯運転モードに移行させ、音声再生モードを終了する(S44)。
【0096】
標準の操作言葉が音声出力されれば(S42)、台所側マイコン26は、同じ操作スイッチの他の操作言葉をEEPROM27から読み出し、スピーカ25aを通じて操作言葉を音声出力させる(S45)。また、表示部23に操作言葉を表示するようにしてもよい。
【0097】
その後、台所側マイコン26は、同じ操作スイッチにおいてEEPROM27に登録されている操作言葉が全て音声再生されたか否かを判別し(S46)、操作言葉が全て再生されていないと判別すれば(S46:NO)、ステップS41に戻り、さらに他の操作言葉の音声出力を行う。一方、操作言葉が全て再生されていると判別すれば(S46:YES)、ステップS41に戻り、他の操作スイッチが押圧されたか否かの判別処理を行う。
【0098】
このように、登録された音声をユーザの操作により再生することができるので、ユーザは、登録した音声を忘却してもそれを確認することができる。なお、音声出力または表示部23に表示される操作言葉は、標準の操作言葉のみでもよいし、標準の操作言葉以外の他の操作言葉のみでもよい。
【0099】
また、ステップS41において操作スイッチが押圧されず(S41:NO)、所定時間経過していない場合(S43:NO)、全ての操作スイッチについて再生する指示が入力されるか否かの判別を行う(S47)。全ての操作スイッチについて再生する指示が入力された場合(S47:YES)、いずれかの操作スイッチを点灯または点滅させる(S48)。次いで、該当する操作スイッチに対応する操作言葉を音声出力する(S49)。また、該当する操作スイッチに対応する操作言葉を文字にして表示部23に表示する(S50)。
【0100】
所定時間経過後(S51:YES)、全ての操作スイッチについて再生したか否かを判別し(S52)、全ての操作スイッチを再生した場合、本処理を終了する。一方、全ての操作スイッチを再生していない場合(S52:NO)、ステップS48に戻り、次の操作スイッチについて点灯または点滅する処理を行う。
【0101】
ところで、上記のような音声認識機能を有する温水システムでは、ユーザが操作言葉を発することにより給湯動作が行われるので、利便性の高いものであるが、台所リモコン2や浴室リモコン3の音声処理部25,35がユーザの周囲の雑音などをユーザが発する音声と誤って認識することがある。
【0102】
たとえばユーザが他のユーザと会話をしている際、台所リモコン2の音声処理部25は、誤ってその会話の中に含まれる言葉を操作言葉であると認識してしまい誤動作するおそれがある。また、料理の際の音、流し台で水を使用するときの音、リビングから生じる音などを誤って操作言葉であると認識してしまうおそれがある。また、浴室リモコン3の音声処理部35は、ユーザが浴室リモコン3において音声入力する際、シャワーから湯が出る音や体を洗うときの湯かけ音、追い焚きの際の追い焚き動作音、浴槽の湯水に浸かっているときの湯水の音などのノイズ音により操作言葉の認識が困難になるおそれがある。
【0103】
誤って操作言葉として認識された場合、その操作言葉がたとえば湯の温度を上昇させるといった内容のものであれば、ユーザの意思に関係なく、湯の温度が上昇してしまい、安全性に劣る結果となる。
【0104】
このような不都合を解消するために、この実施形態では、操作スイッチに対応する音声命令ごとに、音声入力が可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別するようにしている。たとえば、高齢のユーザが使用するときには、より安全性が高くなるように、安全性に劣る音声命令は受け付けないようにする。
【0105】
上記音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別する方法としては、たとえばユーザが操作スイッチに対応する音声命令ごとにそれを任意に入力していく方法と、たとえば図10に示すように、安全性のレベルに応じてランク付けされた安全度パターンを記憶する安全度パターンテーブルとを用いる方法とが挙げられる。
【0106】
安全度パターンテーブルは、EEPROM27に予め記憶されているものであり、ユーザが上記安全度パターンテーブルに記憶されている複数種類の安全度パターンの中から一つの安全度パターンを選択することにより、音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別することができる。たとえば、ユーザが安全度パターンのレベルとして「安全性の高い安全度パターン」を選択した場合、図10に示すように、音声入力可能な音声命令は、「運転スイッチオフ」、「風呂補水」、「給湯停止」のみとなる一方、音声入力不可能な音声命令は、「運転スイッチオン」、「風呂追い焚き」などとなる。
【0107】
図11は、音声入力可能な音声命令と音声入力不可能な音声命令とを区別するための制御動作を示すフローチャートである。この制御動作によると、台所側マイコン26は、ユーザからの設定入力に基づいて、任意の設定を行うかまたは安全度パターンによる設定を行うかを判別する(S61)。任意の設定を行う旨がユーザによって設定入力されたと判別したとき(S61:「任意の設定」)、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「音声入力するスイッチを選択してください」といった操作スイッチの選択を要求する旨の案内メッセージを音声出力させる(S62)。
【0108】
次いで、ユーザによっていずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別を行い(S63)、ユーザによっていずれかの操作スイッチが押圧された場合(S63:YES)、台所側マイコン26は、押圧された当該操作スイッチを点滅表示させる(S64)。この場合、既に選択され点滅表示された操作スイッチがあれば、その点滅表示を停止させ、選択された操作スイッチから除外する。すなわち、当該操作スイッチが押圧されるたびに選択または不選択が交互に設定されるようになっている。
【0109】
次に、ユーザによって任意の設定の終了操作がなされたか否かの判別を行い(S65)、終了操作がなされていないと判別した場合(S65:NO)、ステップS63のいずれかの操作スイッチが押圧されるか否かの判別処理を行う。一方、終了操作がなされたと判別した場合(S65:YES)、選択された操作スイッチは、全て点灯させる(S66)。また、「点灯しているスイッチは音声入力が可能です。」といった音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチを紹介する旨の案内メッセージを音声出力させる。
【0110】
このようにして、ユーザは、音声入力が可能な音声命令を任意に設定することができる。また、音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチは、全て点灯表示されるので、ユーザは、音声入力の可能な音声命令を一目で把握することができる。
【0111】
一方、ステップS61において、安全度パターン設定が選択されたと判別した場合(S61:「パターン設定」)、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「パターンを選択して下さい。」といった安全度パターンの選択を催促する旨の案内メッセージを音声出力させる(S67)。
【0112】
次いで、ユーザによっていずれかの安全度パターンが選択されるか否かの判別を行い(S68)、ユーザによっていずれかの安全度パターンが選択された場合(S68:YES)、台所側マイコン26は、選択された安全度パターンをEEPROM27から読み出し、選択された安全度パターンに基づいて音声入力が許可される音声命令に対応する操作スイッチを点滅表示させる(S69)。
【0113】
続いて、台所側マイコン26は、スピーカ25aを通じて「これらのスイッチのパターンでよろしいですか。」といった安全度パターンの選択を確認する旨の案内メッセージを音声出力させる(S70)。
【0114】
その後、台所側マイコン26は、ユーザによって再選択操作がなされたか否かの判別を行い(S71)、再選択操作がなされたと判別した場合(S71:YES)、ステップS69に戻り、再選択された安全度パターンに含まれる音声命令に対応する操作スイッチを点滅表示させる処理を行う。
【0115】
ステップS71において、再選択操作がなされていないと判別した場合(S71:NO)、ユーザによって任意の設定の終了操作がなされたか否かの判別を行い(S72)、終了操作がなされていないと判別した場合(S72:NO)、ステップS69に戻り、選択された安全度パターンに含まれる操作スイッチに対応する音声命令を点滅表示させる処理を行う。一方、終了操作がなされたと判別した場合(S72:YES)、ステップS66に進み、選択された安全度パターンに含まれる音声命令に対応する操作スイッチは、全て点灯させる。また、「点灯しているスイッチは音声入力が可能です。」といった音声入力の可能な音声命令に対応する操作スイッチを紹介する旨の案内メッセージを音声出力させる。
【0116】
このように、ユーザの操作により安全性を考慮して安全度パターンを選択することができるので、ユーザは、利用状況(ユーザが高齢の場合など)に応じた安全度パターンを選択して、音声入力が可能な音声命令を適切にかつ容易に選択することができる。特に、安全度パターンテーブルを用いると、操作スイッチごとに設定する手間が省け、操作性を向上させることができる。
【0117】
次に、音声入力が可能な音声命令を選択できる構成において、ユーザが実際に音声入力することにより給湯制御を行うときの制御動作について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0118】
まず、通常の給湯運転モード(待機状態)が開始されると、台所側マイコン26は、ユーザによって台所リモコン2のいずれかのスイッチの入力操作があったか否かを判別する(S81)。通常のスイッチ操作があった場合(S81:YES)、操作内容に対応する制御動作を行う(S82)。たとえば、ユーザによって運転スイッチ24aが押圧されれば、その旨のコマンド信号が台所リモコン2から給湯運転本体1に送られ、給湯運転本体1では、給湯運転が開始される。
【0119】
一方、通常のスイッチ操作がなく(S81:NO)、ユーザによってマイクロフォン25bを通じて音声命令がある場合(S83:YES)、音声処理部25では、入力された音声を認識する処理を行う(S84)。具体的には、入力された音声命令の操作言葉と、EEPROM27の操作言葉登録テーブルに登録された操作言葉とを照合し、一致する操作言葉があるか否かを判別する。一致する操作言葉がある場合、その操作言葉に対応する制御内容を認識する。
【0120】
次いで、台所側マイコン26は、認識した操作言葉が予め設定されている安全度パターンに基づいて音声入力として許可されるか否かを判別する(S85)。
すなわち、EEPROM27に記憶されている安全度パターンテーブルを参照して、認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれるか否かを判別する。認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれない場合(S85:NO)、「この音声による音声操作は許可されません。」といった認識された操作言葉は許可しない旨の案内メッセージを音声出力させる(S86)。その後、音声入力ではなく、操作スイッチの手入力による操作を促す旨を音声で案内する(S87)。
【0121】
一方、ステップS85において、台所側マイコン26は、認識した操作言葉が予め設定された安全度パターンに含まれる場合(S85:YES)、音声認識が正しいか否かの判別を行う(S88)。具体的には、たとえば認識した操作言葉をそのまま音声出力し、「音声出力された操作言葉が正しいか」といった操作言葉を確認するメッセージを出力する。それに対し、ユーザから「はい」という音声入力があれば、音声認識が正しいと判別し(S88:YES)、ステップS82に進み、その音声入力による制御を実施する。
【0122】
また、操作言葉を確認するメッセージに対し、ユーザから「いいえ」という音声入力があれば、音声認識が誤っていると判別し(S88:NO)、「音声入力が認識できませんでした。再度、命令ください。」といった再度の音声入力を要求する旨の音声メッセージを出力する(S89)。
【0123】
次いで、上記したステップS88と同様の処理が行われ(S90)、音声認識が正しいと判別した場合(S90:YES)、ステップS82に進み、その音声入力による制御を実施する。また、音声認識が誤っていると判別した場合(S90:NO)、音声入力が認識できない理由を音声にして出力する(S91)。たとえば、水栓が使用中であれば、「水栓が使用中のため、音声認識が正常に認識できませんでした。水栓の使用を終了後、スイッチを操作するか音声入力してください。」といった案内メッセージを出力する。なお、音声入力が認識できない理由は、表示部23に文字としてスクロール表示されてもよい。
【0124】
このように、安全性の程度に基づいて、ユーザが音声入力する音声命令が受け付け可能な音声命令と受け付け不可能な音声命令とに区別するようにしたので、この浴室システムの安全性を向上させることができる。
【0125】
なお、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、給湯装置本体1に接続されるリモコンの数は、上記の実施形態に限定されるものではない。また、上記実施形態では、図7、図8、図9、図11および図12のフローチャートに示す制御動作の説明においては、台所リモコン2における制御動作を説明したが、浴室リモコン3においても同様の制御動作が行われるようにしてもよい。
【0126】
【発明の効果】
本願発明によれば、登録手段には、同一の温水制御に関する複数種類の音声命令が登録されるため、ユーザは、同一の温水制御に関する音声命令として複数種類を登録することができる。そのため、たとえば温水制御に関する音声命令(操作言葉)を忘却してしまっても、ユーザの好み(たとえば方言など)に合った操作言葉を登録しておけば、その操作言葉を思い出す可能性が高くなり、音声入力による温水制御を良好に行うことができる。したがって、従来の構成に比べ音声認識の確実性が増すとともに、温水制御の操作性を向上させることができる。
【0127】
また、本願発明によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0128】
また、本願発明によれば、登録手段(たとえばEEPROM)に音声命令を登録する際、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0129】
また、本願発明によれば、ユーザが発する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、ユーザが発する音声命令の登録を禁止するので、同一の操作言葉が登録されることがなく、一つの音声入力による給湯制御が特定できないといった弊害を防止することができる。
【0130】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、登録手段(たとえばEEPROM)に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力するので、ユーザは、登録された音声命令を確実に把握することができる。
【0131】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令に対応する操作入力手段(たとえば操作スイッチ)を点灯または点滅させるので、ユーザは、当該操作スイッチについての操作言葉を容易に把握することができる。
【0132】
また、本願発明によれば、ユーザの操作に基づく音声命令の再生指示に基づいて、その音声命令が文字にされて表示されるので、ユーザは、登録された音声命令を確認することができる。
【0133】
また、本願発明によれば、ユーザの操作入力による温水制御における安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かが決定されるので、すなわち、たとえばユーザ(高齢のユーザ)の発する音声命令が安全性に劣るものである場合、その音声命令を受け付けないようにされるので、安全性に優れた温水システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる温水システムを一般住宅に適用した場合の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の温水システムの電気的構成を示す図である。
【図3】台所リモコンの正面図である。
【図4】操作言葉登録テーブルの一例を示す図である。
【図5】浴室リモコンの正面図である。
【図6】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図7】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図9】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図10】安全度パターンテーブルの一例を示す図である。
【図11】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図12】本温水システムの動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 給湯装置本体
2 台所リモコン
3 浴室リモコン
23 表示部
24 操作部
25 音声処理部
25a スピーカ
25b マイクロフォン
26 台所側マイコン
27 EEPROM
Claims (15)
- 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 前記登録手段に登録される音声命令には、予め設定された標準の言葉が用いられた音声命令が含まれる、請求項1に記載の温水システム。
- 前記登録手段に登録される音声命令には、ユーザによって任意に選択された前記標準の言語と異なる言葉が用いられた音声命令が含まれる、請求項1または2に記載の温水システム。
- 前記操作手段は、複数設けられており、
第1の操作手段は、前記登録制御手段によって登録された音声命令を第2の操作手段に転送する転送手段を備え、
前記第2の操作手段は、前記第1の操作手段から転送された音声命令を自己の登録手段に登録させる更新登録制御手段を備えた、請求項1ないし3のいずれかに記載の温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記音声命令に対応し、かつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能な操作入力手段と、
前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令を登録する際、その音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、
前記登録制御手段によって前記登録手段に音声命令が登録されるとき、その音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
ユーザが発する温水制御に関する音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によってユーザによって発せられた音声命令が、既に登録された音声命令と同一または類似であると判別されたとき、前記ユーザによって発せられた音声命令の登録を禁止する登録禁止手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、
前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された当該音声命令を読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、
前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令に対応する前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、
前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能であって、前記登録制御手段によって登録された音声命令の再生を指示する操作入力手段と、
前記操作入力手段による音声命令の再生指示に基づいて、当該音声命令を文字にして前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、
前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、
前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記音声命令に対応する前記操作入力手段を順次、点灯または点滅させる点灯制御手段と、
を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、
前記再生指示手段による音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を順次読み出し、音声出力する音声出力制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記登録制御手段によって登録された音声命令を少なくとも文字にして表示する表示手段と、
前記登録制御手段によって登録された複数の音声命令の全ての再生を指示する再生指示手段と、
前記再生指示手段による複数の音声命令の再生指示に基づいて、前記登録手段に登録された音声命令を文字にして順次、前記表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段とを備え、
温水制御に関する音声命令は、温水制御における安全性の程度に基づいて、当該温水制御が可能であるか否かが予め設定されており、
ユーザの操作入力により温水制御における安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、
前記安全度選択入力手段によって入力された安全性の程度に基づいて、ユーザが発する音声命令に応じた温水制御を実行するか否かを決定する決定手段と、をさらに備えたことを特徴とする、温水システム。 - 湯水を加熱して利用する温水機器と、その温水機器を操作するための操作手段とを備える温水システムであって、
前記操作手段は、予めユーザが発する温水制御に関する音声命令を音声データとして登録する登録手段と、
同一の温水制御に関する複数種類の音声命令を前記登録手段に登録させる登録制御手段と、
前記温水機器を動作させる際に、ユーザが発する音声命令を認識し、その音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とを照合する照合手段と、
前記照合手段による照合結果において、ユーザの発する音声命令と前記登録手段に登録された音声命令とが一致する場合、その音声命令に応じた温水制御を行う制御手段と、
前記音声命令に対応しかつユーザによる操作入力に基づいて点灯表示可能である操作入力手段と、
音声命令による操作可能な複数の操作入力手段が温水制御における安全性の程度に応じて互いに異なる組み合わせでパターン化されたパターンテーブルと、
ユーザの操作入力により安全性の程度を選択的に入力可能な安全度選択入力手段と、
前記安全度選択入力手段によって選択された安全性の程度に基づいて、前記パターンテーブルを参照して選択された前記操作入力手段を点灯または点滅させる点灯制御手段と、を備えたことを特徴とする、温水システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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