JP2005017060A - ベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法 - Google Patents

ベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】設置時の作業性を向上させることを可能としたベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法を提供する。
【解決手段】支持板取付工程により支持板であるセグメント20の貫通孔21を介してベントナイト部材であるベントナイトブロック10の挿入穴11に挿入棒材30を挿入してセグメント20の外側にベントナイトブロック10を取り付け、ベントナイト部材設置工程によりベントナイトブロック10をセグメント20とともに二次覆工コンクリート43に設置し、挿入棒材30を取り外し、ベントナイト棒体挿入工程によりベントナイトブロック10とセグメント20とを設置した後に挿入棒材30が取り外された挿入孔11にベントナイト棒体14を挿入する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定形状に成形されたベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高レベル放射性廃棄物404を処分する方法として、地下数百m程度以深の岩盤400中に掘削された縦抗トンネル401の内部から横方向に掘削された横抗トンネル402に穴403を設け、この穴403に高レベル放射性廃棄物404を埋設処分する方法が提案されている(図10参照)。
この方法は、穴403の内部に高レベル放射性廃棄物404を定置して、その周囲を粘土405で覆い、さらにその上部に砂とベントナイトの混合土を敷設し、さらにその上部にベントナイトブロック406(ベントナイト部材)を配置するものである(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−288200号公報(第3頁−第5頁、第13図〜第14図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ベントナイトブロック406は遮水性を期待して設置されるものであり、所定時間経過後に錆が生じたり、水みちとなり得る構造等を内部に残留させた状態とすることは許されるものではない。しかし、ベントナイトブロック406は壊れやすいため、その設置にあたっては、台車に載置した状態で押し出すことや、面を磨いた状態で真空把持する方法等を用いて配置するしかなく、その設置作業が非常に煩雑となっていた。
また、ベントナイトブロック406は、その性質上、小ブロックにしたり、板状に形成して接着することが難しいため、単体のベントナイトブロック毎に、設置しなければならなかった。
【0005】
本発明は、前記の各問題点を解決するためになされたものであり、設置時の作業性を向上させることを可能としたベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明は、相対する面を有するように所定形状に成形され、一面側から他面側に、前記相対する面の一方に対して斜方向に挿入棒材を挿入するための挿入穴が形成されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、ベントナイト部材とは、ベントナイトを主成分とした遮水性及び膨潤性を有する部材であり、例えば、低レベル放射性廃棄物埋設施設のバリヤ材として用いられる部材である。
また、ベントナイト部材は、相対する対面を有する形状であればよく、直方体形状の他、矩形舟形形状(円弧の一部の形状)等の曲面を有する形状であってもよい。
【0008】
本発明によれば、相対する面を有するように所定形状に形成されたベントナイト部材の一面側から他面側に、前記相対する面の一方に対して斜方向に挿入穴を形成したことにより、挿入棒材を挿入穴へ挿入してベントナイト部材を持ち上げる場合、ベントナイト部材と挿入棒材との摩擦力によりベントナイト部材と挿入棒材とが分離することなく、所定位置にベントナイト部材を設置することができるようになっている。
【0009】
また、本発明によれば、挿入穴が複数形成されていることにより、ベントナイト部材の形状が大きなものであっても、容易に設置することができる。
【0010】
また、本発明によれば、前記ベントナイト部材は、薄板を複数枚積層することにより形成されている場合、或いは、矩形ブロックを組み合わせることにより形成されている場合であっても、接着することなしで、一体的に設置することができる。
【0011】
また、本発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のベントナイト部材の設置方法であって、(1)前記ベントナイト部材の複数の挿入穴と合致する貫通孔を有する支持板を、前記ベントナイト部材の一面に添設し、前記貫通孔及び前記各挿入穴に挿入棒材を挿入して、前記支持板に前記挿入棒材を定着させることにより、前記ベントナイト部材に前記支持板を取り付ける支持板取付工程、(2)前記支持板を把持することにより、前記ベントナイト部材を所定位置に設置するベントナイト部材設置工程、(3)前記ベントナイト部材から前記挿入棒材を取り外し、前記挿入穴に、当該挿入穴の形状と合致するベントナイト棒体を挿入するベントナイト棒体挿入工程、の各工程を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ベントナイト部材に挿入棒材を挿入するための挿入穴が、一面側から他面側に前記相対する面の一方に対して斜方向に形成されているため、当該挿入棒材の先端部に治具等を取り付けることなく、当該支持板とベントナイト部材との摩擦力のみにより、ベントナイト部材を支持板により支持することができるため、把持作業を容易に行うことが可能となる。
【0013】
また、ベントナイト部材を所定位置に設置した後に、支持板及び挿入棒材を取り外し、挿入穴に、当該挿入穴の形状と合致するベントナイト棒体を挿入するだけで、挿入穴を閉塞して完全な形状のベントナイト部材を設置することができる。なお、挿入するベントナイト棒体は、完全に挿入穴の形状と合致させなくてもよく、やや小寸法とした場合でも、ベントナイトの膨張作用により隙間が閉塞されることになる。
また、ベントナイト部材を二次覆工コンクリートに設置された場合、支持板は、ベントナイト部材から取り外しても、取り外さなくても良い。
従って、ベントナイト部材の設置時における作業性を大幅に向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
【0015】
(第1実施形態)
本発明の説明において、図1は、本発明の第1実施形態に係るベントナイト部材を示す斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るベントナイト部材を支持板に取り付けた状態を示す斜視図である。図3(a)は、挿入棒材を示す斜視図であり、図3(b)は、挿入棒材の平面図であり、図3(c)は、挿入棒材の側面図である。図4(a)は、トンネルの縦断面を示す断面図であり、図4(b)は、トンネルにベントナイトブロックとセグメントとを設置している状態を示す縦断面図であり、図4(c)は、トンネルにベントナイトブロックとセグメントとを設置完了後の状態を示す縦断面図である。図5(a)は、挿入棒材の挿入方向を示す断面図である。図5(b)は、(a)のA−A断面図である。図6(a)は、セグメントとベントナイトブロックとを当接させた状態を示す断面図であり、図6(b)は、挿入棒材を挿入した状態を示す断面図であり、図6(c)は、ベントナイトブロックを二次覆工コンクリートに設置した状態を示す断面図である。図7(a)は、ベントナイト棒体の挿入方向を示す断面図である。図7(b)は、貫通孔にモルタルを注入した状態を示す断面図である。
【0016】
なお、以下には、図4(a)に示すように、所定深さの地下の岩盤40中に掘削形成された円形断面のトンネル41の内空間に低レベル放射性廃棄物埋設処理施設を構築する場合であり、当該トンネル41の内空間に形成されたコンクリート製の中円筒形形状の廃棄体格納ピット20Aとリング状の二次覆工コンクリート43との間に、リング状となるようにベントナイトブロック(ベントナイト部材)10を設置する場合を例としてその説明を行う。
また、本発明において、トンネル41の縦断面視において、トンネル41の内空間中心方向側を内側として、岩盤40方向側を外側として説明する。
【0017】
図4(a)に示すように、トンネル41は、その内壁面に吹付けコンクリート42が施工された後、その内側面に二次覆工コンクリート43が施工されており、当該二次覆工コンクリート43の内空間が円形断面となっている。そして、二次覆工コンクリート43の内側には、図4(c)に示すように、所定厚さの低透水層10Aが設けられ、その内側には、当該低透水層10Aを支持し、廃棄体(図示せず)を定置するための処分空間を確保するための廃棄体格納ピット20Aが構築されている。
【0018】
この低透水層10Aは、廃棄体格納ピット20Aに収納されている廃棄体から生じる放射性物質がトンネル41の外部に拡散することを防止するとともに、岩盤圧や地下水の影響を低減させ、核種の移行を遅延させるために設けるものである。そのため、放射性物質が外部に拡散しにくい性能に加えて、緩衝性能と低透水性能を有する材料により形成することが必要であることから、ベントナイトを主成分とする材料を使用することが好ましい。
【0019】
そこで、本発明では、複数のベントナイトブロック10を二次覆工コンクリート43の内側に配置することにより低透水層10Aが形成されている。このベントナイトブロック10は、図1に示すように、併合した場合にトンネル41の断面形状である円形断面形状(円筒形状)となるよう、所定数に分割された円弧状片として舟形形状(円弧の一部の形状)に形成されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、後述するセグメント20をベントナイトブロック10に取り付けて、支持板として兼用することにより一体としている。
また、ベントナイトブロック10は、セグメント20とともにトンネル掘削におけるシールド工法で用いられる既往のエレクター装置(セグメント組立装置)(図示せず)により二次覆工コンクリート43の内側に設置される。
【0020】
第1実施形態に係る本発明のベントナイトブロック10には、図1に示すように、このベントナイトブロック10の相対する面において、一面M1側から他面M2側にハ字形状となるような斜方向に挿入棒材30を挿入することができる複数の挿入穴11が形成されている。これら挿入穴11,11・・・は、幅W方向に2箇所、長さL方向に3箇所、合計6箇所がベントナイトブロック10に形成されている。
【0021】
例えば、ベントナイトブロック10のセグメント20と当接する面M1(一面側)の内側に挿入穴11の開口が設けられており、ベントナイトブロック10の二次覆工コンクリート43と当接する面M2(他面側)の縁側に向けて斜方向に挿入穴11が貫通しない所定の深さで設けられている。
【0022】
そして、その挿入穴11は、ベントナイトブロック10が二次覆工コンクリート43に取り付けられると、挿入棒材30の取り外し後にベントナイト棒体14が挿入されて塞がれる。
このベントナイト棒体14は、その材質がベントナイトブロック10の材質と同様になっており、その直径が挿入穴11と合致するように形成されている。
なお、ベントナイト棒体14の直径は、ベントナイトの膨張作用により隙間が閉塞される範囲で、挿入穴11の直径よりもやや小寸法としてもよい。
【0023】
また、廃棄体格納ピット20Aは、複数の鉄筋コンクリート製のセグメント20を低透水層10Aの内側に配置することにより形成される。このセグメント20も、併合した場合にトンネル41の断面形状である円形断面形状(円筒形状)となるよう、所定数に分割された円弧状片として舟形形状(円弧の一部の形状)に形成されている。
【0024】
このセグメント20は、図2に示すように、挿入棒材30を用いることにより、セグメント20の湾曲部の長辺側の面M4(外径)と、ベントナイトブロック10の湾曲部の短辺側の面(一面側)M1(内径)とを密着させることができ、既存のエレクター装置により二次覆工コンクリート43の内側にベントナイトブロック10が接するように設置することができる。
【0025】
セグメント20には、ベントナイトブロック10に設けられた挿入穴11と合致する貫通孔21が設けられている。この貫通孔21は、挿入棒材30を挿入可能としており、挿入棒材30をこの貫通孔21からベントナイトブロック10の挿入穴11の先端まで挿入することができるようになっている。
【0026】
このセグメント20の内側の面M3(ベントナイトブロック10と接しない面)には、把持溝HとフックFとが設けられており、それらをエレクター装置で把持することにより、ベントナイトブロック10をその外側に取り付けたセグメント20とともに二次覆工コンクリート43に設置することができるようになっている。
ここで、フックFは、セグメント20の幅W方向の両端部に沿って設けられている。
また、把持溝Hは、平行させた2本の凹部状の溝であって、セグメント20の内側の面において、設けられたフックFより面M3の内部側に2箇所設けられている。
【0027】
また、貫通孔21の開口位置周辺には、挿入棒材30をセグメント20に定着可能にする埋め込みナット22が埋め込まれている。
この埋め込みナット22は、その端部の開口がセグメント20の内側の面M3に位置するように設けられている。これにより、挿入棒材30を挿入した後、挿入棒材30における受板部31のボルト挿入穴31Bと埋め込みナット22を合わせてボルトBで螺合させることにより、挿入棒材30をセグメント20に定着させることができる。
【0028】
挿入棒材30は、図3(a)に示すように、受板部31と棒体部32とから構成され、セグメント20の外側にベントナイトブロック10を取り付けて支持する役割を果たす。
受板部31は、図3(b)に示すように、円盤状の板材31Aに、その円周に沿うようにして等間隔に4箇所のボルト挿入穴31Bが設けられている。
【0029】
棒体部32は、その直径がベントナイトブロック10の挿入穴11及びセグメント20の貫通孔21の直径と合致する同一の直径となっており、その長さがベントナイトブロック10の挿入穴11の深さとセグメント20の貫通孔21の長さを足した長さとなっている。
この棒体部32は、棒体部32の棒体先端部32Aからセグメント20の貫通孔21に挿入され、そのままベントナイトブロック10の挿入穴11の奥へ挿入される。
【0030】
また、図3(c)に示すように、棒体部32の一方の端部32Bは、受板部31に対して所定の角度で傾斜して受板部31の板材31Aに接合されている。
この棒体部32と受板部31との傾斜角度θ1は、図5(b)に示すように、ベントナイト10の挿入穴11の開口位置におけるベントナイト10の内側の面M1において、その面M1と挿入穴11とが成す角度θ2と同一となっている。
【0031】
これにより、ベントナイトブロック10とセグメント20との取り付け状態を維持することができる。つまり、セグメント20の貫通孔21を介してベントナイトブロック10の挿入穴11に挿入された挿入棒材30は、その受板部31がセグメント20に定着しつつ、傾斜して受板部31に接合された棒体部32が、貫通孔21と挿入穴11とに挿入されているので、ベントナイトブロック10の荷重を挿入棒材30の棒体部32が挿入穴11との摩擦力等により支持することとなる。また、挿入棒材30の棒体部32が支持するベントナイトブロック10の荷重をセグメント20が支持することとなり、ベントナイトブロック10とセグメント20との取り付け状態を維持することができる。
【0032】
次に、図5〜図7を用いてベントナイトブロックの設置方法について説明する。
本発明のベントナイトブロックの設置方法は、(1)支持板取付工程と、(2)ベントナイト部材設置工程と、(3)ベントナイト棒体挿入工程と、(4)モルタル注入工程とから構成されている。
【0033】
(1)支持板取付工程
支持板取付工程は、支持板の役割を果たすセグメント20の外側にベントナイトブロック10を取り付ける工程である。
支持板取付工程は、まず、図5(a)に示すように、セグメント20の外側の面M4にベントナイトブロック10を位置させ、セグメント20の貫通孔21とベントナイトブロック10の挿入穴11とを合致させて連通させつつ、セグメント20の外側の面M4とベントナイトブロック10の内側の面M1(一面側)とを当接させる(図6(a)参照)。そして、図6(b)に示すように、同一方向に連通する貫通孔21と挿入穴11とに挿入棒材30の棒体部32を棒体先端部32Aから挿入し、ボルトBを挿入棒材30の受板部31におけるボルト挿入穴31Bを介してセグメント20の埋め込みナット22に螺合させて、挿入棒材30の板材31Aをセグメント20の内側の面に密着させる。
【0034】
これにより、セグメント20がベントナイトブロック10の内側の面M1(一面側)に添設され、ハの字状に傾斜して挿入された挿入棒材30により、挿入棒材30とベントナイトブロック10との摩擦力で、セグメント20を持ち上げてもベントナイトブロック10がセグメント20から離れることなく二次覆工コンクリート43にベントナイトブロック10を設置することができる。
【0035】
(2)ベントナイト部材設置工程
ベントナイト部材設置工程は、ベントナイト部材であるベントナイトブロック10を支持板であるセグメント20とともに二次覆工コンクリート43に設置する工程である。
ベントナイト部材設置工程は、まず、支持板取付工程でセグメント20に取り付けられたベントナイトブロック10を、図示しないエレクター装置によりセグメント20に設けられたフックFと把持溝H(図2参照)とを把持して二次覆工コンクリート43の内面にベントナイトブロック10の外側の面M2を当接させて設置する。そして、設置後は、図6(c)に示すように、ボルトBを外すことで挿入棒材30を挿入穴11及び貫通孔21から取り外す。
【0036】
(3)ベントナイト棒体挿入工程
ベントナイト棒体挿入工程は、ベントナイトブロック10とセグメント20とを設置した後に挿入棒材30が取り外された挿入穴11にベントナイト棒体14を挿入する工程である。
ベントナイト棒体挿入工程は、図7(a)に示すように、ベントナイト部材設置工程において、挿入棒材30が取り外されたベントナイトブロック10の挿入穴11に、その挿入穴11の深さと同じ長さを有するベントナイト棒体14を挿入穴11が塞がるまで挿入する。
【0037】
(4)モルタル注入工程
モルタル注入工程は、ベントナイト棒体14が挿入された後に残されたセグメント20の貫通孔21にモルタル15を注入する工程である。
モルタル注入工程は、図7(b)に示すように、ベントナイト棒体14をベントナイトブロック10の挿入穴11に挿入したことにより残された、セグメント20に設けられた貫通孔21にモルタル15を注入し、貫通孔21を閉塞する。
【0038】
その後、図4(b)に示すように、これら、(1)支持板取付工程と、(2)ベントナイト部材設置工程と、(3)ベントナイト棒体挿入工程と、(4)モルタル注入工程とを繰り返しつつ、セグメント20同士を連結させることにより、図4(c)に示すような、二次覆工コンクリート43の内面にベントナイトブロック10,10・・・で形成される低透水層10Aを設けることができる。同時に、この低透水層10Aの内面にセグメント20,20・・・から形成される廃棄体格納ピット20Aが設けられる。
【0039】
これにより、ベントナイトブロック10,10・・・同士を接着させることなく、また、ベントナイトブロック10,10・・・を壊すことなく、容易にベントナイトブロック10,10・・・を二次覆工コンクリート43の内面に設置することができる。
【0040】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るベントナイトブロック50は、図8に示すように、薄板状に形成された平面視矩形形状のベントナイト板51,51,51,51を積層することにより構成されている点で第1実施形態と異なる。この積層された最上段のベントナイト板51の面M5は支持板52の外側の面と接するようになっている。
【0041】
ここで、積層したベントナイト板51,51,51,51は、積層した状態で、最上段のベントナイト板51の面M5の内側から、最下段のベントナイト板51の相対する他面M6の縁側の方向に斜方向に、各ベントナイト板51,51,51,51に複数の挿入穴51A,51B,51C,51Dが形成されており、それぞれ各穴が合致しつつ連通している。
【0042】
また、支持板52は、ベントナイト板51と同一の平面視平面視矩形形状となっており、最上段のベントナイト板51に形成された挿入穴51Dと合致するように貫通孔52Aが形成されている。
この連通した挿入穴51A,51B,51C,51Dと貫通孔52Aとに挿入棒材30を挿入することにより、積層したベントナイト板51,51,51,51を支持板52に取り付けることができる。
【0043】
これにより、ベントナイト板51が薄板状に形成されていても、支持板52に取り付けることができ、支持板52を持ち上げても、各ベントナイト板の支持板52との取り付け状態を維持することができる。
また、薄く形成されたベントナイト板51,51・・・を積層することにより、低透水層を所定の厚さに調節することができる。
なお、積層させるベントナイト板の個数は制限されることはない。
【0044】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るベントナイトブロック60は、例えば、図9に示すように、小さく分轄された矩形ブロックに形成された小形ベントナイトブロック61,61・・・を縦横に組み合わせて適用する点で第1実施形態と異なる。このときの矩形ブロックの組み合わせは、2行2列に並べられた矩形ブロックを2段に重ねた場合について説明する。
【0045】
上下2段に積層した小形ベントナイトブロック61,61,・・・は、積層した状態で、最上段の小形ベントナイトブロック61の面M7の縁側から、最下段の小形ベントナイトブロック61の相対する他面M8の内側の方向に斜方向に、挿入穴61A,61Bが形成されており、それぞれ各穴が合致しつつ連通している。
【0046】
また、支持板62は、2行2列に並べられた上面の小形ベントナイトブロック61,61・・・と同一の平面視矩形形状となっており、最上段の各小形ベントナイトブロック61に形成された挿入穴61Bと合致するように貫通孔62Aが形成されている。
この連通した挿入穴61A,61Bと貫通孔62Aとに挿入棒材30を挿入することにより、積層した小形ベントナイトブロック61,61を支持板62に取り付けることができる。したがって、2行2列に並べられた小形ベントナイトブロック61,61・・・は、挿入棒材30により上下2段の小形ベントナイトブロック61,61を一つのまとまりとして支持板62に取り付けられる。
【0047】
これにより、小形ベントナイトブロック61,61・・・が矩形ブロックに形成されていても、支持板62に取り付けることができ、支持板62を持ち上げても、各小形ベントナイトブロック61,61・・・の支持板62との取り付け状態を維持することができる。
また、小形ベントナイトブロック61,61・・・を用いてベントナイトブロック60を形成することにより、小さく形成された小形ベントナイトブロック61,61・・・を複数まとめた大きな塊として、一度に二次覆工コンクリート43の内面に設置することができる。
なお、矩形ブロックを積層させる段数に制限はなく、かつ、矩形ブロックを並べる配列も制限されない。
【0048】
以上、本発明について、好適な実施形態の一例を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。
【0049】
例えば、ベントナイトブロックの形状は、相対する面を有していれば、その形状に制限されない。例えば、ベントナイトブロックの外側を向く面が階段状に段差をつけて形成されている場合、外側の各段の面とトンネルの内側を向く面とが相対する面となるので、本発明を用いることができる。
【0050】
また、図示しないが、挿入穴が傾斜する方向はこれらに限られず、例えば、ベントナイトブロックのセグメントと当接する面の外周縁側に挿入穴の開口が設けられており、ベントナイトブロックの二次覆工コンクリート43と当接する面の内側に向けて斜方向に挿入穴を設けることもできる。
このように挿入穴を設けても、ベントナイトブロックのセグメントとの取り付け状態を維持させることができる。
また、本発明は、トンネル40以外に、縦断面略矩形形状のトンネルや縦抗等に用いることもできる。
【0051】
【発明の効果】
本発明のベントナイト部材及びベントナイト部材の設置方法によれば、ベントナイト部材の設置時の作業性を好適に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るベントナイト部材を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るベントナイト部材を支持板に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図3】(a)は、挿入棒材を示す斜視図であり、(b)は、挿入棒材の平面図であり、(c)は、挿入棒材の側面図である。
【図4】(a)は、トンネルの縦断面を示す断面図であり、(b)は、トンネルにベントナイトブロックとセグメントとを設置している状態を示す縦断面図であり、(c)は、トンネルにベントナイトブロックとセグメントとを設置完了後の状態を示す縦断面図である。
【図5】(a)は、挿入棒材の挿入方向を示す断面図である。(b)は、(a)のA−A断面図である。
【図6】(a)は、セグメントとベントナイトブロックとを当接させた状態を示す断面図であり、(b)は、挿入棒材を挿入した状態を示す断面図であり、(c)は、ベントナイトブロックを二次覆工コンクリートに設置した状態を示す断面図である。
【図7】(a)は、ベントナイト棒体の挿入方向を示す断面図である。(b)は、貫通孔にモルタルを注入した状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るベントナイトブロックを支持板に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るベントナイトブロックを支持板に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図10】従来の廃棄体の処理方法を示す模式図である。
【符号の説明】
40 岩盤
41 トンネル
42 吹付けコンクリート
43 二次覆工コンクリート
10A 低透水層
10、50、60 ベントナイトブロック(ベントナイト部材)
11 挿入穴
14 ベントナイト棒
15 モルタル
20A 廃棄体格納ピット
20 セグメント(支持板)
21 貫通孔
22 埋め込みナット
30 挿入棒材
31 受板部
31A 板材
31B ボルト挿入穴
32 棒体部
32B 端部
32A 棒体先端部
B ボルト
M1、M2 面
M3、M4 面
M5、M6 面
M7、M8 面

Claims (5)

  1. 相対する面を有するように所定形状に成形され、
    一面側から他面側に、前記相対する面の一方に対して斜方向に挿入棒材を挿入するための挿入穴が形成されていることを特徴とするベントナイト部材。
  2. 前記挿入穴が複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト部材。
  3. 薄板を複数枚積層することにより所定形状に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベントナイト部材。
  4. 矩形ブロックを組み合わせることにより所定形状に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベントナイト部材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のベントナイト部材の設置方法であって、
    (1)前記ベントナイト部材の複数の挿入穴と合致する貫通孔を有する支持板を、前記ベントナイト部材の一面に添設し、
    前記貫通孔及び前記各挿入穴に挿入棒材を挿入して、前記支持板に前記挿入棒材を定着させることにより、前記ベントナイト部材に前記支持板を取り付ける支持板取付工程、
    (2)前記支持板を把持することにより、前記ベントナイト部材を所定位置に設置するベントナイト部材設置工程、
    (3)前記ベントナイト部材から前記挿入棒材を取り外し、前記挿入穴に、当該挿入穴の形状と合致するベントナイト棒体を挿入するベントナイト棒体挿入工程、
    の各工程を含むことを特徴とするベントナイト部材の設置方法。
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