JP2005016910A - コンピュータ機器並びにそれを備えた住宅設備機器および給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切替ショートコネクタを用いる必要がなく、マイクロコンピュータに対して制御動作に必要な設定情報を容易な作業で設定することのできるコンピュータ機器を提供する。
【解決手段】制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うCPU11と、制御処理に関する処理条件を示す設定情報を記憶するEEPROM13と、CPU11に接続され、EEPROM13に記憶される設定情報を書き換えるための設定信号を入力するための外部入力部21とを有し、EEPROM13によって記憶される設定情報に基づいて制御処理を実行するコンピュータ機器であって、外部入力部21は、一対の端子片22a,22bによって構成され、ユーザによって一対の端子片22a,22bが互いに導通されることにより設定情報を入力する。
【選択図】 図2
【解決手段】制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うCPU11と、制御処理に関する処理条件を示す設定情報を記憶するEEPROM13と、CPU11に接続され、EEPROM13に記憶される設定情報を書き換えるための設定信号を入力するための外部入力部21とを有し、EEPROM13によって記憶される設定情報に基づいて制御処理を実行するコンピュータ機器であって、外部入力部21は、一対の端子片22a,22bによって構成され、ユーザによって一対の端子片22a,22bが互いに導通されることにより設定情報を入力する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、たとえば制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータを備えたコンピュータ機器、並びにそのコンピュータ機器を備える住宅設備機器、および給湯運転が可能な給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータを備えたコンピュータ機器として、住宅設備機器のひとつである、給湯運転が可能な給湯装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−241819号公報
【0004】
この公報に記載された給湯装置の制御基盤51には、図12に示すように、データの書き込みが可能なEEPROM52と、EEPROM52に対する書き込みおよび読み出しを制御するとともに、リモコン58からの操作信号やROM(図略)に登録された制御プログラム、各種センサ(図略)からの検出信号などに基づいて給湯装置51の運転制御を行うマイクロコンピュータ53(以下、単に「マイコン53」という)と、マイコン53に接続されたコネクタ受け55と、マイコン53に接続された二芯重畳回路54とが備えられている。二芯重畳回路54には、コネクタ57を介してリモコン58が接続されている。また、コネクタ受け55には、必要に応じてガス種切替ショートコネクタ56が接続される。
【0005】
EEPROM52には、この給湯装置の制御基盤51における給湯運転に必要な運転条件としてのたとえばガス種がデータとして記憶されており、ガス種のデータは、コネクタ受け55からの入力により変更可能とされている。すなわち、EEPROM52には、予めガス種としてたとえば天然ガスを表すデータが記憶されており、ガス種切替ショートコネクタ56が取り外された状態では、天然ガスが運転条件として選択されてそのガス種条件に基づいて燃焼制御される。一方、ガス種切替ショートコネクタ56が取り付けられた状態では、EEPROM52の内容が天然ガス以外のガス種、たとえば都市ガスを表すデータに書き換えられ、その都市ガスが選択されて燃焼制御されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなガス種切替ショートコネクタ56は、ガス種が天然ガスの場合には、必要でなくなるが、製品の工場出荷時には天然ガス以外の燃焼制御で給湯制御される場合もあるため、必ず製品に添付する必要があり、部品コストの点および部品管理の点で問題があった。
【0007】
また、給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえば天然ガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。さらに、給湯装置がたとえば移設された場合、ガス種としてたとえば天然ガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が移設後には必要となる場合がある。そのようなときを想定してガス種切替ショートコネクタ56を保管しておかなければならず、手間であるといった問題点もあった。
【0008】
また、上記公報に記載された給湯装置ではない他の給湯装置において、CPU(図略)に排気用配管(図略)の長さに関する情報(以下、「排気長」という)を選択入力するために、上記したガス種切替ショートコネクタ56と同様の構成の排気長切替ショートコネクタ(図略)が備えられている場合がある。すなわち、EEPROM(図略)には、予め排気長として排気用配管の長さが比較的短いことを表す「短」のデータが記憶されており、排気長切替ショートコネクタが取り外された状態では、排気長として「短」が選択されてその排気長条件に基づいて燃焼制御が行われる。一方、排気長切替ショートコネクタが取り付けられた状態では、EEPROMの内容が排気用配管の長さが比較的長いことを表す「長」のデータに書き換えられ、排気長として「長」が選択されて燃焼制御されるようになっている。
【0009】
このような構成において、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、既存の排気用配管が延長されて設けられて給湯装置に接続されたりしたとき、排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用配管の長さが変更される前では不要であった排気長切替ショートコネクタが排気用配管の長さが変更された後に、必要となる場合がある。そのようなときを想定して排気長切替ショートコネクタを保管しておかなければならず、手間であるといった問題点もあった。
【0010】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、上記のような切替ショートコネクタを用いる必要がなく、マイクロコンピュータに対して制御動作に必要な設定情報を容易な作業で設定することのできるコンピュータ機器を提供することを、その課題とする。
【0011】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器は、制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータと、前記制御処理に関する処理条件を示す設定情報を記憶する記憶手段と、前記マイクロコンピュータに接続され、前記記憶手段に記憶される設定情報を書き換えるための設定信号を入力するための外部入力手段とを有し、前記記憶手段によって記憶される設定情報に基づいて前記制御処理を実行するコンピュータ機器であって、前記外部入力手段は、一対の端子片によって構成され、ユーザによって前記一対の端子片が互いに導通されることにより前記設定信号を入力することを特徴としている。
【0013】
本願発明によれば、外部入力手段が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片が互いに導通接続されることにより、記憶手段に予め記憶されている設定情報を書き換えることができる。従来の構成では、マイクロコンピュータの制御処理に関する処理条件を示す設定情報(給湯装置の場合はガス種など)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。
【0014】
また、従来の構成では、マイクロコンピュータを備える装置がたとえば給湯装置であって、その給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかった切替用ショートコネクタが都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかった切替用ショートコネクタが移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった切替用ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。しかし、本実施形態では、切替用ショートコネクタが不要となるために、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【0015】
好ましい実施の形態によれば、前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知する報知制御手段を備えていてもよく、前記記憶手段は、不揮発性メモリであってもよい。
【0016】
本願発明の第2の側面によって提供される住宅設備機器は、本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器を備えたことを特徴としている。なお、住宅設備機器とは、人が居住する住宅に限らず、業務用のビルなどの建物に装備される、たとえば給湯装置、空調装置、通信装置、照明装置などの種々のコンピュータを備えた設備機器一般を意味するものである。
【0017】
本願発明の第3の側面によって提供される給湯装置は、本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器を備えたことを特徴としている。
【0018】
好ましい実施の形態によれば、前記設定情報は、装置本体に接続される排気管の概略長さを示すものであってもよく、あるいは前記設定情報は、給湯制御に用いられるガスの種類であってもよい。
【0019】
他の好ましい実施の形態によれば、前記マイクロコンピュータによって制御動作される制御対象部を備え、前記報知制御手段は、前記制御対象部を動作させることにより前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知するようにしてもよい。
【0020】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
図1は、本願発明に係るコンピュータ機器を備えた住宅設備機器としての給湯装置の概略外観図、図2は、図1に示す給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【0023】
給湯装置1は、台所や風呂などに湯水を給湯するものであり、たとえば住宅の屋外に設置され、給湯用、風呂追い焚き用、または暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブ等を含む燃焼部2と、給湯装置1の全体動作を制御する制御部3とを備えている。
【0024】
また、この給湯装置1は、後述するように、給湯制御を行う上で必要な設定情報(たとえば排気長)を、従来のように切替用ショートコネクタといった端子短絡用の設定部品を用いてEEPROM13(後述)の内容を書き換えていた構成に比して、そのような設定部品を用いずにEEPROM13の内容を書き換えることのできる機能を備えている。ここで、排気長とは、たとえば給湯装置1に接続され、排気ガスを排出するための排気用配管(図略)の概略長さを示す情報をいい、給湯装置1の設置状況により決められるものである。ここでは、排気長として、「長」または「短」のうちいずれかが設定されるが、これに限るものではない。
【0025】
制御部3は、たとえば各種の電子部品が搭載されたプリント基板によって構成され、CPU11、RAM12およびEEPROM13を有している。CPU11には、RAM12およびEEPROM13がバスラインを介して接続されている。
【0026】
CPU11は、給湯装置1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、および燃焼部2に設けられた各種センサからの検出信号などに基づいて、燃焼部2の燃焼状態や各種バルブの開閉を制御する。
【0027】
EEPROM13は、各種のデータを必要に応じて記憶するものであり、この実施形態では、給湯運転に必要な設定情報(たとえば排気長)をデータとして記憶している。このEEPROM13の内容は、CPU11によって書き込みおよび読み出しが可能とされている。
【0028】
給湯装置1は、図1に示すように、略直方体形状に形成されており、その前面の上部および中央部には吸気口16が形成されている。また、給湯装置1の前面下部には、開口17が形成され、開口17には取り外し自在な扉18が設けられている。給湯装置1の内部であって開口17の奥部には、プリント基板(制御部3)が扉18と対向するように配置されている。制御部3であるプリント基板は、ユーザまたは作業員によって扉18が取り外されることにより、その表面が外部に露出するようになっている。
【0029】
制御部3には、上述したCPU11を含む各種の電子部品が実装されているとともに、本実施形態の特徴部分のひとつである外部入力部21が設けられている。この外部入力部21は、一対の端子片22a,22bによって構成され、上述した設定情報を設定するために設けられている。
【0030】
外部入力部21の一方の端子片22aは、図2に示すように、抵抗R1を介して所定の電圧供給端子(たとえばDC5V)に接続されているとともに、CPU11の入力ポート11aに接続されており、他方の端子片22bは、グランドに接続されている。この構成により、CPU11の入力ポート11aは、通常状態では、「HIGH」レベルに保持されているが、たとえば作業者などが端子片21a,21b間を、所有する導通部材(たとえばねじ回し)によって短絡させると、CPU11の入力ポート11aは、「HIGH」レベルから「LOW」レベルに変化する。すなわち、CPU11には短絡信号が入力され、これにより、CPU11はEEPROM13の内容を書き換える動作を行う。
【0031】
なお、外部入力部21は、一対の端子片22a,22bの構成に限らず、たとえば設定情報として燃焼用燃料ガス種を設定するための一対の端子片が別途設けられていてもよい。
【0032】
図3は、燃焼部2の要部構成図である。この燃焼部2は、台所や洗面所等に設けられた水栓Wを通じて給湯を行うための一般給湯用の燃焼ユニット24と、この燃焼ユニット24に接続された配管系統とを備えている。また、この燃焼部2には、たとえば温水暖房装置に対して循環温水を再加熱しながら供給するための温水暖房用の燃焼ユニットと、この温水暖房用の燃焼ユニットに接続された配管系統とが備えられていてもよい。
【0033】
燃焼ユニット24には、ガス取入れ口25に連通されたガス配管26が接続されている。燃焼ユニット24には、このガス取入れ口25からガス配管26を通じて燃焼燃料となるガスが供給される。ガス配管26の途中であってガス取入れ口25近傍には、元ガス電磁弁27や給湯ガス比例弁28が設けられている。
【0034】
燃焼ユニット24には、給水口29に連通された配水管30が接続されている。燃焼ユニット24には、給水口29から配水管30を通じて加熱すべき水が供給される。配水管30の途中には、それから分岐したバイパス管31が接続され、バイパス管31には、バイパス水量調整弁32が設けられている。
【0035】
また、燃焼ユニット24には、水栓Wに湯水を供給するための導水管33が接続され、導水管33の途中には、水量調整弁34が設けられている。導水管33の至端には、水栓Wが接続されている。また、導水管33の途中には、上記したバイパス管31が接続されている。
【0036】
燃焼ユニット24は、ガス配管26を通じて導かれてきたガスを燃焼させるためのバーナ34、バーナ34の燃焼能力を切り替えるためのガス電磁弁35、バーナ34の燃焼温度(火炎温度)をその先端部において検知してバーナ34の燃焼状態を検出するバーナセンサ36、バーナ34の炎を検出するフレームロッド37、バーナ34を着火させるための燃焼プラグ38、ファンモータ(図示せず)の駆動力により回転させられて燃焼室内の給排気を行う送風ファン39、および配水管30を通じて送られてきた水をバーナ34の燃焼熱により加熱する熱交換器40等で構成されている。加熱された湯水は、導水管33を通じ水栓Wに向けて送り出される。
【0037】
また、この給湯装置1には、2芯線(図示せず)を介して浴室や台所などに設置され、給湯装置を遠隔操作するためのリモコン装置(図示せず)が接続されていてもよい。
【0038】
次に、上記構成にかかるCPU11の制御動作を、図4に示すフローチャートおよび図5に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、この制御動作における前提条件としては、EEPROM13には、デフォルト値として排気長が「短」であるといった設定情報が記憶されているとする。
【0039】
まず、給湯装置1が住宅などに設置され、電源が立ち上げられると、給湯装置1は、通常、作業員などによって各種の初期設定が行われる。なお、初期設定は、たとえば給湯装置1の電源が立ち上げられ、最初に所定流量以上の通水が発生するまでに行われる。また、本給湯装置1にリモコン装置(図略)が接続されている場合には、初期設定は、たとえば給湯装置1の電源が立ち上げられ、最初にリモコン装置の運転スイッチがオンされるまでに行われる。これらは、電源が立ち上げられ、給湯運転が開始されると、再度CPU11がリセットされない限り、初期設定の変更(すなわち給湯運転の動作条件の変更)を禁止するようにして、給湯装置1の給湯運転における安全性を確保するようにしたものである。このとき、CPU11は、外部入力部21から短絡信号が入力されるか否かの判別を行う(S1)。この判別は、外部入力部21からの短絡信号が所定時間以上継続されるか否かに基づいて行われる。
【0040】
給湯装置1の電源が立ち上げられると、作業員などは、設定情報として排気長を「短」から「長」に変更したい場合には、給湯装置1の筐体前面の扉18を外し、露出されたプリント基板3の表面に設けられた外部入力部21の端子片22a,22b同士を、たとえば導電性の調整工具(ねじ回しなど)で導通させる。なお、端子片22a,22b同士を導通させることができるものであれば、導電性の調整工具類に限定されないことはいうまでもない。これにより、CPU11の入力ポート11aは、「HIGH」から「LOW」に変化される(図5のA参照)。
【0041】
CPU11は、この短絡信号の「LOW」レベルが所定時間(たとえば5秒)継続したことにより、短絡信号が入力されたと判別する(S1:YES)。CPU11は、短絡信号が入力されたと判別すれば、その短絡信号の立上りで(図5のB参照)、RAM12に記憶されている設定情報としてのフラグを「0」から「1」に書き換える(S2)。なお、ここで、フラグ「0」は排気長の「短」に相当し、フラグ「1」は排気長の「長」に相当する。このフラグの内容は、給湯装置1の電源投入直後であって上記初期設定が行われる前にEEPROM13からRAM12に転送される。
【0042】
次いで、CPU11は、EEPROM13に予め記憶されている設定情報の内容を書き換える(S3)。具体的には、デフォルト値として記憶されている、設定情報としての排気長の「短」のデータを「長」のデータに書き換える。
【0043】
その後、CPU11は、設定情報の変更が終了したことを外部に報知するために、送風ファン39を駆動させる。たとえば、配管長が「長」に設定変更された場合、CPU11は、送風ファン39のオン、オフ回数がたとえば3回繰り返されるように送風ファン39を間欠駆動させる。なお、配管長が「短」に戻されて設定された場合には、送風ファン39のオン、オフ回数はたとえば2回とされる。この場合、配管長を「短」に戻すには、CPU11をリセットし、かつ一対の端子片21a,21b間を短絡状態とすることにより実現される。
【0044】
一方、ステップS1において、短絡信号の「LOW」レベルが所定時間(たとえば5秒)継続して入力されないと判別した場合(S1:NO)、処理を終了する。
【0045】
次いで、たとえば作業者などによって電源がリセットされることにより、初期設定が完了したとされ、その後、たとえばユーザによって水栓Wが開かれるなどして所定流量以上の通水が生じることによって、給湯運転が開始される。
【0046】
このように、外部入力部21が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片22a,22bが互いに導通接続されることにより、EEPROM13に予め記憶されている設定情報としての排気長を書き換えることができる。従来の構成では、給湯運転の設定情報(たとえば排気長やガス種)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。
【0047】
また、従来の構成においては、給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されてガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置1が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった排気長切替ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。
【0048】
しかし、本実施形態では、切替用ショートコネクタが不要となるために、上記のような場合に、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【0049】
また、たとえば給湯装置1が現場に初めて設置される際、給湯装置1の工場出荷時などに予め設定されていたデフォルト値とは異なる設定が必要な排気用配管を施工する場合、予めEEPROM13に記憶されている設定情報としてのデフォルト値を即座に設定変更することができるといった利点を有する。
【0050】
なお、上記実施形態においては、短絡信号が入力されたことの判別方法として、所定時間以上、外部入力部21が短絡されたことにより判別したが、これに代えて、外部入力部21が所定時間内に複数回、交互にオン/オフを繰り返すように、短絡されたことにより判別してもよい。
【0051】
また、設定情報としては、上記した排気長に限らず、ガス種などでもよい。または、排気長およびガス種の両方あるいはそれ以外の情報が設定情報として設けられていてもよく、この場合、上記した外部入力部21が複数個、設けられることになる。ここで、ガス種とは、一般的に用いられるガスの種類であり、たとえば「13A(都市ガス)」および「LP(液化石油ガス)」のうちいずれか一方が設定されるようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態において設定情報を報知する場合、送風ファン39のオン、オフ回数に基づいて設定情報が報知されたが、たとえばガス電磁弁35(図3参照)のオン、オフの回数に基づいて、設定されたガス種を報知するようにしてもよい。なお、駆動されるガス電磁弁35は、たとえば複数あるガス電磁弁35のうちのいずれか一つでよい。すなわち、ガス電磁弁35がオン、オフされると、「カチ、カチ」といった音が発生するが、その音が発生する回数によってガス種が報知されてもよい。たとえば、ガス種が「13A(都市ガス)」の場合、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は3回とされ、ガス種が「LP(液化石油ガス)」の場合、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は2回とされる。
【0053】
また、上記実施形態では、工場出荷時に予めEEPROM13に設定情報として排気長がデフォルト値として設定されていたが、これに代えてデフォルト値が予め設定されていなくてもよい。
【0054】
デフォルト値が設定されていない場合には、たとえば外部入力部21が短絡される所要時間に基づいて、排気長の「長」、「短」のいずれかが設定されるようにしてもよい。たとえば、短絡所要時間が5秒以上10秒未満の場合、排気長が「短」と設定され、短絡所要時間が10秒以上の場合、排気長が「長」と設定されたと判別してもよい。
【0055】
また、以下に示すように、外部入力部21が3端子片の構成とされることにより排気長が設定されてもよい。すなわち、図6に示すように、外部入力部21′は、第1ないし第3の端子片22a,22b,22cを備え、第1および第3の端子片22a,22cは、CPU11の入力ポート11a,11bにそれぞれ接続されているとともに、抵抗R1,R2を介してそれぞれ電源供給端子に接続されている。また、第2の端子片22bは、グランドに接続されている。
【0056】
この構成において、たとえば第1および第2の端子片22a,22bが短絡されて、入力ポート11aのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「長」に設定されたと判別する。また、第2および第3の端子片22b,22cが短絡されて、入力ポート11bのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「短」に設定されたと判別するようにしてもよい。
【0057】
さらに、3端子片を有する外部入力部21′の構成において、デフォルト値として排気長は「短」、ガス種は「13A(都市ガス)」と予めそれぞれ決められており、たとえば第1および第2の端子片22a,22bが短絡されて、入力ポート11aのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「長」に設定されたと判別するようにしてもよい。また、第2および第3の端子片22b,22cが短絡されて、入力ポート11bのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、ガス種が「LP(液化石油ガス)」に設定されたと判別するようにしてもよい。
【0058】
また、図7に示すように、CPU11に備えられたアナログ入力ポート11cに短絡信号が入力される構成としてもよい。すなわち、外部入力部21′は、第1ないし第3の端子片22a,22b,22cを備え、第1の端子片22aは、電源供給端子に接続されているとともに、抵抗R1を介してCPU11のアナログ入力ポート11cに接続されている。また、第2の端子片22bは、CPU11のアナログ入力ポート11cに接続されている。また、第3の端子片22cは、抵抗R2を介してCPU11のアナログ入力ポート11cに接続されているとともに、抵抗R3を介してグランドに接続されている。なお、上記接続構成は一例である。
【0059】
この構成によれば、作業者が各端子片22a,22b,22c間のいずれかを短絡すれば、その短絡状態に応じて抵抗R1〜R3による電圧降下分が規定され、CPU11のアナログ入力ポート11cには、種々の電圧値が入力される。これにより、CPU11は、入力された電圧値に基づいて設定情報を判別することができる。
【0060】
ところで、上記の実施形態では、作業者などによって外部入力部21が短絡設定された後に、送風ファン39やガス電磁弁35のオン、オフ回数によってその設定内容が確認されるようになっている。この確認は、短絡設定された後ではなく、たとえば給湯運転が行われていない休止期間に行い得るようにしてもよい。なお、以下では、この確認されるときのモードを「機種設定確認モード」という。
【0061】
すなわち、CPU11は、図8に示すように、ユーザによって特殊操作があるか否かを判別する(S11)。特殊操作とは、たとえば制御部3に設けられている複数の設定スイッチ(図略)が作業者などによって一斉に押圧される操作をいう。CPU11は、特殊操作がないと判別した場合(S11:NO)、通常の給湯運転動作を行う一方(S18)、特殊操作があったと判別した場合(S11:YES)、機種設定確認モードに移行されたとして、まず、排気長の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、排気長の設定内容に基づいて送風ファン39を間欠的に駆動させる(S12)。具体的には、図9に示すように、排気長の設定がAのとき、送風ファン39のオン、オフ回数は1回とされ、排気長の設定がBのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が2回とされ、排気長の設定がCのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が3回とされ、排気長の設定がDのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が4回とされる。
【0062】
所定時間経過後(S13:YES)、続いてガス種の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、ガス種の設定内容に基づいてガス電磁弁35をオン、オフ駆動させる(S14)。具体的には、図10に示すように、ガス種が「13A」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は1回とされ、ガス種が「LP」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数が2回とされ、ガス種が「TGC」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数が3回とされる。
【0063】
所定時間経過後(S15:YES)、続いて号数の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、号数の設定内容に基づいて再度送風ファン39を間欠的に駆動させる(S16)。具体的には、図11に示すように、号数の設定が16号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数は1回とされ、号数の設定が20号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数が2回とされ、号数の設定が24号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数が3回とされる。
【0064】
その後、CPU11は、自動でリセットをかける(S17)。したがって、給湯動作において排気長の設定がC、ガス種が「LP」、号数が「16号」である場合、送風ファン39は3回オン、オフ駆動され、ガス電磁弁35は2回オン、オフ駆動され、その後、送風ファン39は1回オン、オフ駆動されるといった報知がされることになる。
【0065】
このように、既存の構成を用いてEEPROM13に記憶されている設定情報を外部に報知することができるので、新たに機種を報知するためのLEDなどを設ける必要がなく、コストの上昇を抑制しつつ外部に報知することができ、特に、リモコン装置が付属されていない給湯装置では、特に有効な機能となる。
【0066】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、設定条件を外部に報知する制御対象部としては、上記した送風ファン39やガス電磁弁35に限るものではない。また、設定条件は、給湯装置1にリモコン装置が接続されている場合、リモコン装置に備えられた表示部に表示してもよいし、給湯装置1に表示部が備えられている場合、それに表示してもよい。また、制御部3のプリント基板には、一対の端子片22a,22bなどが作業者に容易に識別できるように、「ガス種設定用端子」、「排気長設定用端子」などの文字がシルク印刷などでそれらの端子片22a,22bの周辺に記載されていてもよい。
【0067】
また、給湯装置1が備える燃焼器の燃料は、ガス、石油など適宜設計変更可能である。また、上記実施形態では、燃焼部2を備えた給湯装置1について説明したが、この給湯装置1に代えて、その他の熱源器を備えた給湯装置(たとえば、ガスや二酸化炭素を用いるヒートポンプ給湯装置)を適用することができる。また、上記実施形態の給湯装置1は、一般給湯機能、風呂注湯機能、風呂追い焚き機能、または温水暖房機能などのうち、少なくとも一つの機能を備えた給湯装置を適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
本願発明によれば、外部入力手段が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片が互いに導通接続されることにより、記憶手段に予め記憶されている設定情報を書き換えることができる。従来の構成では、マイクロコンピュータの制御処理に関する処理条件を示す設定情報(給湯装置の場合はガス種など)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。また、従来の構成では、マイクロコンピュータを備える装置がたとえば給湯装置であって、その給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかった切替用ショートコネクタが都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかった切替用ショートコネクタが移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった切替用ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。しかし、本願発明では、切替用ショートコネクタが不要となるために、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかるコンピュータ機器を備える、住宅設備機器としての給湯装置を示す概略外観図である。
【図2】図1に示す給湯装置の内部構成を示す概略構成図である。
【図3】燃焼部の構成を示す図である。
【図4】CPUの制御動作を示すフローチャートである。
【図5】給湯装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】変形例の給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【図7】他の変形例の給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【図8】CPUの制御動作を示すフローチャートである。
【図9】排気長の設定と送風ファンの駆動回数の関係を示す図である。
【図10】ガス種とガス電磁弁の駆動回数の関係を示す図である。
【図11】号数と送風ファンの駆動回数の関係を示す図である。
【図12】従来の給湯装置の内部構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 給湯装置
2 燃焼部
3 制御部
11 CPU
12 RAM
13 EEPROM
21 外部入力部
22a,22b 端子片
24 燃焼ユニット
35 ガス電磁弁
39 送風ファン
【発明の属する技術分野】
本願発明は、たとえば制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータを備えたコンピュータ機器、並びにそのコンピュータ機器を備える住宅設備機器、および給湯運転が可能な給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータを備えたコンピュータ機器として、住宅設備機器のひとつである、給湯運転が可能な給湯装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−241819号公報
【0004】
この公報に記載された給湯装置の制御基盤51には、図12に示すように、データの書き込みが可能なEEPROM52と、EEPROM52に対する書き込みおよび読み出しを制御するとともに、リモコン58からの操作信号やROM(図略)に登録された制御プログラム、各種センサ(図略)からの検出信号などに基づいて給湯装置51の運転制御を行うマイクロコンピュータ53(以下、単に「マイコン53」という)と、マイコン53に接続されたコネクタ受け55と、マイコン53に接続された二芯重畳回路54とが備えられている。二芯重畳回路54には、コネクタ57を介してリモコン58が接続されている。また、コネクタ受け55には、必要に応じてガス種切替ショートコネクタ56が接続される。
【0005】
EEPROM52には、この給湯装置の制御基盤51における給湯運転に必要な運転条件としてのたとえばガス種がデータとして記憶されており、ガス種のデータは、コネクタ受け55からの入力により変更可能とされている。すなわち、EEPROM52には、予めガス種としてたとえば天然ガスを表すデータが記憶されており、ガス種切替ショートコネクタ56が取り外された状態では、天然ガスが運転条件として選択されてそのガス種条件に基づいて燃焼制御される。一方、ガス種切替ショートコネクタ56が取り付けられた状態では、EEPROM52の内容が天然ガス以外のガス種、たとえば都市ガスを表すデータに書き換えられ、その都市ガスが選択されて燃焼制御されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなガス種切替ショートコネクタ56は、ガス種が天然ガスの場合には、必要でなくなるが、製品の工場出荷時には天然ガス以外の燃焼制御で給湯制御される場合もあるため、必ず製品に添付する必要があり、部品コストの点および部品管理の点で問題があった。
【0007】
また、給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえば天然ガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。さらに、給湯装置がたとえば移設された場合、ガス種としてたとえば天然ガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が移設後には必要となる場合がある。そのようなときを想定してガス種切替ショートコネクタ56を保管しておかなければならず、手間であるといった問題点もあった。
【0008】
また、上記公報に記載された給湯装置ではない他の給湯装置において、CPU(図略)に排気用配管(図略)の長さに関する情報(以下、「排気長」という)を選択入力するために、上記したガス種切替ショートコネクタ56と同様の構成の排気長切替ショートコネクタ(図略)が備えられている場合がある。すなわち、EEPROM(図略)には、予め排気長として排気用配管の長さが比較的短いことを表す「短」のデータが記憶されており、排気長切替ショートコネクタが取り外された状態では、排気長として「短」が選択されてその排気長条件に基づいて燃焼制御が行われる。一方、排気長切替ショートコネクタが取り付けられた状態では、EEPROMの内容が排気用配管の長さが比較的長いことを表す「長」のデータに書き換えられ、排気長として「長」が選択されて燃焼制御されるようになっている。
【0009】
このような構成において、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、既存の排気用配管が延長されて設けられて給湯装置に接続されたりしたとき、排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用配管の長さが変更される前では不要であった排気長切替ショートコネクタが排気用配管の長さが変更された後に、必要となる場合がある。そのようなときを想定して排気長切替ショートコネクタを保管しておかなければならず、手間であるといった問題点もあった。
【0010】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、上記のような切替ショートコネクタを用いる必要がなく、マイクロコンピュータに対して制御動作に必要な設定情報を容易な作業で設定することのできるコンピュータ機器を提供することを、その課題とする。
【0011】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0012】
本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器は、制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータと、前記制御処理に関する処理条件を示す設定情報を記憶する記憶手段と、前記マイクロコンピュータに接続され、前記記憶手段に記憶される設定情報を書き換えるための設定信号を入力するための外部入力手段とを有し、前記記憶手段によって記憶される設定情報に基づいて前記制御処理を実行するコンピュータ機器であって、前記外部入力手段は、一対の端子片によって構成され、ユーザによって前記一対の端子片が互いに導通されることにより前記設定信号を入力することを特徴としている。
【0013】
本願発明によれば、外部入力手段が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片が互いに導通接続されることにより、記憶手段に予め記憶されている設定情報を書き換えることができる。従来の構成では、マイクロコンピュータの制御処理に関する処理条件を示す設定情報(給湯装置の場合はガス種など)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。
【0014】
また、従来の構成では、マイクロコンピュータを備える装置がたとえば給湯装置であって、その給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかった切替用ショートコネクタが都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかった切替用ショートコネクタが移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった切替用ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。しかし、本実施形態では、切替用ショートコネクタが不要となるために、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【0015】
好ましい実施の形態によれば、前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知する報知制御手段を備えていてもよく、前記記憶手段は、不揮発性メモリであってもよい。
【0016】
本願発明の第2の側面によって提供される住宅設備機器は、本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器を備えたことを特徴としている。なお、住宅設備機器とは、人が居住する住宅に限らず、業務用のビルなどの建物に装備される、たとえば給湯装置、空調装置、通信装置、照明装置などの種々のコンピュータを備えた設備機器一般を意味するものである。
【0017】
本願発明の第3の側面によって提供される給湯装置は、本願発明の第1の側面によって提供されるコンピュータ機器を備えたことを特徴としている。
【0018】
好ましい実施の形態によれば、前記設定情報は、装置本体に接続される排気管の概略長さを示すものであってもよく、あるいは前記設定情報は、給湯制御に用いられるガスの種類であってもよい。
【0019】
他の好ましい実施の形態によれば、前記マイクロコンピュータによって制御動作される制御対象部を備え、前記報知制御手段は、前記制御対象部を動作させることにより前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知するようにしてもよい。
【0020】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
図1は、本願発明に係るコンピュータ機器を備えた住宅設備機器としての給湯装置の概略外観図、図2は、図1に示す給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【0023】
給湯装置1は、台所や風呂などに湯水を給湯するものであり、たとえば住宅の屋外に設置され、給湯用、風呂追い焚き用、または暖房用の熱交換器、各種燃焼器、および各種バルブ等を含む燃焼部2と、給湯装置1の全体動作を制御する制御部3とを備えている。
【0024】
また、この給湯装置1は、後述するように、給湯制御を行う上で必要な設定情報(たとえば排気長)を、従来のように切替用ショートコネクタといった端子短絡用の設定部品を用いてEEPROM13(後述)の内容を書き換えていた構成に比して、そのような設定部品を用いずにEEPROM13の内容を書き換えることのできる機能を備えている。ここで、排気長とは、たとえば給湯装置1に接続され、排気ガスを排出するための排気用配管(図略)の概略長さを示す情報をいい、給湯装置1の設置状況により決められるものである。ここでは、排気長として、「長」または「短」のうちいずれかが設定されるが、これに限るものではない。
【0025】
制御部3は、たとえば各種の電子部品が搭載されたプリント基板によって構成され、CPU11、RAM12およびEEPROM13を有している。CPU11には、RAM12およびEEPROM13がバスラインを介して接続されている。
【0026】
CPU11は、給湯装置1の制御中枢となるものであり、図示しないROMに記憶されている運転実行プログラム、および燃焼部2に設けられた各種センサからの検出信号などに基づいて、燃焼部2の燃焼状態や各種バルブの開閉を制御する。
【0027】
EEPROM13は、各種のデータを必要に応じて記憶するものであり、この実施形態では、給湯運転に必要な設定情報(たとえば排気長)をデータとして記憶している。このEEPROM13の内容は、CPU11によって書き込みおよび読み出しが可能とされている。
【0028】
給湯装置1は、図1に示すように、略直方体形状に形成されており、その前面の上部および中央部には吸気口16が形成されている。また、給湯装置1の前面下部には、開口17が形成され、開口17には取り外し自在な扉18が設けられている。給湯装置1の内部であって開口17の奥部には、プリント基板(制御部3)が扉18と対向するように配置されている。制御部3であるプリント基板は、ユーザまたは作業員によって扉18が取り外されることにより、その表面が外部に露出するようになっている。
【0029】
制御部3には、上述したCPU11を含む各種の電子部品が実装されているとともに、本実施形態の特徴部分のひとつである外部入力部21が設けられている。この外部入力部21は、一対の端子片22a,22bによって構成され、上述した設定情報を設定するために設けられている。
【0030】
外部入力部21の一方の端子片22aは、図2に示すように、抵抗R1を介して所定の電圧供給端子(たとえばDC5V)に接続されているとともに、CPU11の入力ポート11aに接続されており、他方の端子片22bは、グランドに接続されている。この構成により、CPU11の入力ポート11aは、通常状態では、「HIGH」レベルに保持されているが、たとえば作業者などが端子片21a,21b間を、所有する導通部材(たとえばねじ回し)によって短絡させると、CPU11の入力ポート11aは、「HIGH」レベルから「LOW」レベルに変化する。すなわち、CPU11には短絡信号が入力され、これにより、CPU11はEEPROM13の内容を書き換える動作を行う。
【0031】
なお、外部入力部21は、一対の端子片22a,22bの構成に限らず、たとえば設定情報として燃焼用燃料ガス種を設定するための一対の端子片が別途設けられていてもよい。
【0032】
図3は、燃焼部2の要部構成図である。この燃焼部2は、台所や洗面所等に設けられた水栓Wを通じて給湯を行うための一般給湯用の燃焼ユニット24と、この燃焼ユニット24に接続された配管系統とを備えている。また、この燃焼部2には、たとえば温水暖房装置に対して循環温水を再加熱しながら供給するための温水暖房用の燃焼ユニットと、この温水暖房用の燃焼ユニットに接続された配管系統とが備えられていてもよい。
【0033】
燃焼ユニット24には、ガス取入れ口25に連通されたガス配管26が接続されている。燃焼ユニット24には、このガス取入れ口25からガス配管26を通じて燃焼燃料となるガスが供給される。ガス配管26の途中であってガス取入れ口25近傍には、元ガス電磁弁27や給湯ガス比例弁28が設けられている。
【0034】
燃焼ユニット24には、給水口29に連通された配水管30が接続されている。燃焼ユニット24には、給水口29から配水管30を通じて加熱すべき水が供給される。配水管30の途中には、それから分岐したバイパス管31が接続され、バイパス管31には、バイパス水量調整弁32が設けられている。
【0035】
また、燃焼ユニット24には、水栓Wに湯水を供給するための導水管33が接続され、導水管33の途中には、水量調整弁34が設けられている。導水管33の至端には、水栓Wが接続されている。また、導水管33の途中には、上記したバイパス管31が接続されている。
【0036】
燃焼ユニット24は、ガス配管26を通じて導かれてきたガスを燃焼させるためのバーナ34、バーナ34の燃焼能力を切り替えるためのガス電磁弁35、バーナ34の燃焼温度(火炎温度)をその先端部において検知してバーナ34の燃焼状態を検出するバーナセンサ36、バーナ34の炎を検出するフレームロッド37、バーナ34を着火させるための燃焼プラグ38、ファンモータ(図示せず)の駆動力により回転させられて燃焼室内の給排気を行う送風ファン39、および配水管30を通じて送られてきた水をバーナ34の燃焼熱により加熱する熱交換器40等で構成されている。加熱された湯水は、導水管33を通じ水栓Wに向けて送り出される。
【0037】
また、この給湯装置1には、2芯線(図示せず)を介して浴室や台所などに設置され、給湯装置を遠隔操作するためのリモコン装置(図示せず)が接続されていてもよい。
【0038】
次に、上記構成にかかるCPU11の制御動作を、図4に示すフローチャートおよび図5に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、この制御動作における前提条件としては、EEPROM13には、デフォルト値として排気長が「短」であるといった設定情報が記憶されているとする。
【0039】
まず、給湯装置1が住宅などに設置され、電源が立ち上げられると、給湯装置1は、通常、作業員などによって各種の初期設定が行われる。なお、初期設定は、たとえば給湯装置1の電源が立ち上げられ、最初に所定流量以上の通水が発生するまでに行われる。また、本給湯装置1にリモコン装置(図略)が接続されている場合には、初期設定は、たとえば給湯装置1の電源が立ち上げられ、最初にリモコン装置の運転スイッチがオンされるまでに行われる。これらは、電源が立ち上げられ、給湯運転が開始されると、再度CPU11がリセットされない限り、初期設定の変更(すなわち給湯運転の動作条件の変更)を禁止するようにして、給湯装置1の給湯運転における安全性を確保するようにしたものである。このとき、CPU11は、外部入力部21から短絡信号が入力されるか否かの判別を行う(S1)。この判別は、外部入力部21からの短絡信号が所定時間以上継続されるか否かに基づいて行われる。
【0040】
給湯装置1の電源が立ち上げられると、作業員などは、設定情報として排気長を「短」から「長」に変更したい場合には、給湯装置1の筐体前面の扉18を外し、露出されたプリント基板3の表面に設けられた外部入力部21の端子片22a,22b同士を、たとえば導電性の調整工具(ねじ回しなど)で導通させる。なお、端子片22a,22b同士を導通させることができるものであれば、導電性の調整工具類に限定されないことはいうまでもない。これにより、CPU11の入力ポート11aは、「HIGH」から「LOW」に変化される(図5のA参照)。
【0041】
CPU11は、この短絡信号の「LOW」レベルが所定時間(たとえば5秒)継続したことにより、短絡信号が入力されたと判別する(S1:YES)。CPU11は、短絡信号が入力されたと判別すれば、その短絡信号の立上りで(図5のB参照)、RAM12に記憶されている設定情報としてのフラグを「0」から「1」に書き換える(S2)。なお、ここで、フラグ「0」は排気長の「短」に相当し、フラグ「1」は排気長の「長」に相当する。このフラグの内容は、給湯装置1の電源投入直後であって上記初期設定が行われる前にEEPROM13からRAM12に転送される。
【0042】
次いで、CPU11は、EEPROM13に予め記憶されている設定情報の内容を書き換える(S3)。具体的には、デフォルト値として記憶されている、設定情報としての排気長の「短」のデータを「長」のデータに書き換える。
【0043】
その後、CPU11は、設定情報の変更が終了したことを外部に報知するために、送風ファン39を駆動させる。たとえば、配管長が「長」に設定変更された場合、CPU11は、送風ファン39のオン、オフ回数がたとえば3回繰り返されるように送風ファン39を間欠駆動させる。なお、配管長が「短」に戻されて設定された場合には、送風ファン39のオン、オフ回数はたとえば2回とされる。この場合、配管長を「短」に戻すには、CPU11をリセットし、かつ一対の端子片21a,21b間を短絡状態とすることにより実現される。
【0044】
一方、ステップS1において、短絡信号の「LOW」レベルが所定時間(たとえば5秒)継続して入力されないと判別した場合(S1:NO)、処理を終了する。
【0045】
次いで、たとえば作業者などによって電源がリセットされることにより、初期設定が完了したとされ、その後、たとえばユーザによって水栓Wが開かれるなどして所定流量以上の通水が生じることによって、給湯運転が開始される。
【0046】
このように、外部入力部21が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片22a,22bが互いに導通接続されることにより、EEPROM13に予め記憶されている設定情報としての排気長を書き換えることができる。従来の構成では、給湯運転の設定情報(たとえば排気長やガス種)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。
【0047】
また、従来の構成においては、給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されてガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかったガス種切替ショートコネクタ56が移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置1が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった排気長切替ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。
【0048】
しかし、本実施形態では、切替用ショートコネクタが不要となるために、上記のような場合に、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【0049】
また、たとえば給湯装置1が現場に初めて設置される際、給湯装置1の工場出荷時などに予め設定されていたデフォルト値とは異なる設定が必要な排気用配管を施工する場合、予めEEPROM13に記憶されている設定情報としてのデフォルト値を即座に設定変更することができるといった利点を有する。
【0050】
なお、上記実施形態においては、短絡信号が入力されたことの判別方法として、所定時間以上、外部入力部21が短絡されたことにより判別したが、これに代えて、外部入力部21が所定時間内に複数回、交互にオン/オフを繰り返すように、短絡されたことにより判別してもよい。
【0051】
また、設定情報としては、上記した排気長に限らず、ガス種などでもよい。または、排気長およびガス種の両方あるいはそれ以外の情報が設定情報として設けられていてもよく、この場合、上記した外部入力部21が複数個、設けられることになる。ここで、ガス種とは、一般的に用いられるガスの種類であり、たとえば「13A(都市ガス)」および「LP(液化石油ガス)」のうちいずれか一方が設定されるようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態において設定情報を報知する場合、送風ファン39のオン、オフ回数に基づいて設定情報が報知されたが、たとえばガス電磁弁35(図3参照)のオン、オフの回数に基づいて、設定されたガス種を報知するようにしてもよい。なお、駆動されるガス電磁弁35は、たとえば複数あるガス電磁弁35のうちのいずれか一つでよい。すなわち、ガス電磁弁35がオン、オフされると、「カチ、カチ」といった音が発生するが、その音が発生する回数によってガス種が報知されてもよい。たとえば、ガス種が「13A(都市ガス)」の場合、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は3回とされ、ガス種が「LP(液化石油ガス)」の場合、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は2回とされる。
【0053】
また、上記実施形態では、工場出荷時に予めEEPROM13に設定情報として排気長がデフォルト値として設定されていたが、これに代えてデフォルト値が予め設定されていなくてもよい。
【0054】
デフォルト値が設定されていない場合には、たとえば外部入力部21が短絡される所要時間に基づいて、排気長の「長」、「短」のいずれかが設定されるようにしてもよい。たとえば、短絡所要時間が5秒以上10秒未満の場合、排気長が「短」と設定され、短絡所要時間が10秒以上の場合、排気長が「長」と設定されたと判別してもよい。
【0055】
また、以下に示すように、外部入力部21が3端子片の構成とされることにより排気長が設定されてもよい。すなわち、図6に示すように、外部入力部21′は、第1ないし第3の端子片22a,22b,22cを備え、第1および第3の端子片22a,22cは、CPU11の入力ポート11a,11bにそれぞれ接続されているとともに、抵抗R1,R2を介してそれぞれ電源供給端子に接続されている。また、第2の端子片22bは、グランドに接続されている。
【0056】
この構成において、たとえば第1および第2の端子片22a,22bが短絡されて、入力ポート11aのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「長」に設定されたと判別する。また、第2および第3の端子片22b,22cが短絡されて、入力ポート11bのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「短」に設定されたと判別するようにしてもよい。
【0057】
さらに、3端子片を有する外部入力部21′の構成において、デフォルト値として排気長は「短」、ガス種は「13A(都市ガス)」と予めそれぞれ決められており、たとえば第1および第2の端子片22a,22bが短絡されて、入力ポート11aのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、排気長が「長」に設定されたと判別するようにしてもよい。また、第2および第3の端子片22b,22cが短絡されて、入力ポート11bのレベルが「HIGH」から「LOW」に変化されたとき、CPU11は、ガス種が「LP(液化石油ガス)」に設定されたと判別するようにしてもよい。
【0058】
また、図7に示すように、CPU11に備えられたアナログ入力ポート11cに短絡信号が入力される構成としてもよい。すなわち、外部入力部21′は、第1ないし第3の端子片22a,22b,22cを備え、第1の端子片22aは、電源供給端子に接続されているとともに、抵抗R1を介してCPU11のアナログ入力ポート11cに接続されている。また、第2の端子片22bは、CPU11のアナログ入力ポート11cに接続されている。また、第3の端子片22cは、抵抗R2を介してCPU11のアナログ入力ポート11cに接続されているとともに、抵抗R3を介してグランドに接続されている。なお、上記接続構成は一例である。
【0059】
この構成によれば、作業者が各端子片22a,22b,22c間のいずれかを短絡すれば、その短絡状態に応じて抵抗R1〜R3による電圧降下分が規定され、CPU11のアナログ入力ポート11cには、種々の電圧値が入力される。これにより、CPU11は、入力された電圧値に基づいて設定情報を判別することができる。
【0060】
ところで、上記の実施形態では、作業者などによって外部入力部21が短絡設定された後に、送風ファン39やガス電磁弁35のオン、オフ回数によってその設定内容が確認されるようになっている。この確認は、短絡設定された後ではなく、たとえば給湯運転が行われていない休止期間に行い得るようにしてもよい。なお、以下では、この確認されるときのモードを「機種設定確認モード」という。
【0061】
すなわち、CPU11は、図8に示すように、ユーザによって特殊操作があるか否かを判別する(S11)。特殊操作とは、たとえば制御部3に設けられている複数の設定スイッチ(図略)が作業者などによって一斉に押圧される操作をいう。CPU11は、特殊操作がないと判別した場合(S11:NO)、通常の給湯運転動作を行う一方(S18)、特殊操作があったと判別した場合(S11:YES)、機種設定確認モードに移行されたとして、まず、排気長の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、排気長の設定内容に基づいて送風ファン39を間欠的に駆動させる(S12)。具体的には、図9に示すように、排気長の設定がAのとき、送風ファン39のオン、オフ回数は1回とされ、排気長の設定がBのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が2回とされ、排気長の設定がCのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が3回とされ、排気長の設定がDのとき、送風ファン39のオン、オフ回数が4回とされる。
【0062】
所定時間経過後(S13:YES)、続いてガス種の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、ガス種の設定内容に基づいてガス電磁弁35をオン、オフ駆動させる(S14)。具体的には、図10に示すように、ガス種が「13A」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数は1回とされ、ガス種が「LP」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数が2回とされ、ガス種が「TGC」のとき、ガス電磁弁35のオン、オフ回数が3回とされる。
【0063】
所定時間経過後(S15:YES)、続いて号数の設定内容を外部に報知する。すなわち、CPU11は、号数の設定内容に基づいて再度送風ファン39を間欠的に駆動させる(S16)。具体的には、図11に示すように、号数の設定が16号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数は1回とされ、号数の設定が20号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数が2回とされ、号数の設定が24号のとき、送風ファン39のオン、オフ回数が3回とされる。
【0064】
その後、CPU11は、自動でリセットをかける(S17)。したがって、給湯動作において排気長の設定がC、ガス種が「LP」、号数が「16号」である場合、送風ファン39は3回オン、オフ駆動され、ガス電磁弁35は2回オン、オフ駆動され、その後、送風ファン39は1回オン、オフ駆動されるといった報知がされることになる。
【0065】
このように、既存の構成を用いてEEPROM13に記憶されている設定情報を外部に報知することができるので、新たに機種を報知するためのLEDなどを設ける必要がなく、コストの上昇を抑制しつつ外部に報知することができ、特に、リモコン装置が付属されていない給湯装置では、特に有効な機能となる。
【0066】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、設定条件を外部に報知する制御対象部としては、上記した送風ファン39やガス電磁弁35に限るものではない。また、設定条件は、給湯装置1にリモコン装置が接続されている場合、リモコン装置に備えられた表示部に表示してもよいし、給湯装置1に表示部が備えられている場合、それに表示してもよい。また、制御部3のプリント基板には、一対の端子片22a,22bなどが作業者に容易に識別できるように、「ガス種設定用端子」、「排気長設定用端子」などの文字がシルク印刷などでそれらの端子片22a,22bの周辺に記載されていてもよい。
【0067】
また、給湯装置1が備える燃焼器の燃料は、ガス、石油など適宜設計変更可能である。また、上記実施形態では、燃焼部2を備えた給湯装置1について説明したが、この給湯装置1に代えて、その他の熱源器を備えた給湯装置(たとえば、ガスや二酸化炭素を用いるヒートポンプ給湯装置)を適用することができる。また、上記実施形態の給湯装置1は、一般給湯機能、風呂注湯機能、風呂追い焚き機能、または温水暖房機能などのうち、少なくとも一つの機能を備えた給湯装置を適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
本願発明によれば、外部入力手段が一対の端子片によって構成され、作業者によってたとえば導電性の調整用工具(ねじ回しなど)を用いて一対の端子片が互いに導通接続されることにより、記憶手段に予め記憶されている設定情報を書き換えることができる。従来の構成では、マイクロコンピュータの制御処理に関する処理条件を示す設定情報(給湯装置の場合はガス種など)の設定に切替用ショートコネクタが必要であったが、本実施形態では、そのような切替用ショートコネクタが不要となり、部品コストを低減することができる。また、従来の構成では、マイクロコンピュータを備える装置がたとえば給湯装置であって、その給湯装置を現場にはじめて設置したときには、設置場所まで敷設されていなかった都市ガス用の配管が、その後に延長され、ガス種としてたとえばLPガスに代えて都市ガスが利用可能になったとき、都市ガス用の配管が延長される前は必要でなかった切替用ショートコネクタが都市ガス用の配管が延長された後には必要となる場合がある。また、給湯装置がたとえば移設されて都市ガスが利用可能になったとき、移設前は必要でなかった切替用ショートコネクタが移設後には必要となる場合がある。さらに、設定情報として排気用配管の長さ(排気長)を設定する必要のある給湯装置が用いられる場合、排気用配管が新たに設けられて給湯装置に接続されたり、若しくは既存の排気用配管が延長されて設けられ給湯装置に接続されたりするときがあり、そのようなときに排気用配管の長さに関する設定を変更する必要が生じると、排気用排管の長さが変更される前は不要であった切替用ショートコネクタが排気用排管の長さが変更された後に必要となる場合がある。しかし、本願発明では、切替用ショートコネクタが不要となるために、切替用ショートコネクタを保管しておかなければならないといった手間を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかるコンピュータ機器を備える、住宅設備機器としての給湯装置を示す概略外観図である。
【図2】図1に示す給湯装置の内部構成を示す概略構成図である。
【図3】燃焼部の構成を示す図である。
【図4】CPUの制御動作を示すフローチャートである。
【図5】給湯装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】変形例の給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【図7】他の変形例の給湯装置の構成を示す概略構成図である。
【図8】CPUの制御動作を示すフローチャートである。
【図9】排気長の設定と送風ファンの駆動回数の関係を示す図である。
【図10】ガス種とガス電磁弁の駆動回数の関係を示す図である。
【図11】号数と送風ファンの駆動回数の関係を示す図である。
【図12】従来の給湯装置の内部構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 給湯装置
2 燃焼部
3 制御部
11 CPU
12 RAM
13 EEPROM
21 外部入力部
22a,22b 端子片
24 燃焼ユニット
35 ガス電磁弁
39 送風ファン
Claims (8)
- 制御プログラムに基づいて所定の制御処理を行うマイクロコンピュータと、前記制御処理に関する処理条件を示す設定情報を記憶する記憶手段と、前記マイクロコンピュータに接続され、前記記憶手段に記憶される設定情報を書き換えるための設定信号を入力するための外部入力手段とを有し、前記記憶手段によって記憶される設定情報に基づいて前記制御処理を実行するコンピュータ機器であって、
前記外部入力手段は、一対の端子片によって構成され、ユーザによって前記一対の端子片が互いに導通されることにより前記設定信号を入力することを特徴とする、コンピュータ機器。 - 前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知する報知制御手段を備える、請求項1に記載のコンピュータ機器。
- 前記記憶手段は、不揮発性メモリである、請求項1または2に記載のコンピュータ機器。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載されたコンピュータ機器を備えたことを特徴とする、住宅設備機器。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載されたコンピュータ機器を備えたことを特徴とする、給湯装置。
- 前記設定情報は、装置本体に接続される排気管の概略長さを示すものである、請求項5に記載の給湯装置。
- 前記設定情報は、給湯制御に用いられるガスの種類である、請求項5に記載の給湯装置。
- 前記マイクロコンピュータによって制御動作される制御対象部を備え、
前記報知制御手段は、前記制御対象部を動作させることにより前記記憶手段に記憶される設定情報を外部に報知する、請求項5ないし7のいずれかに記載の給湯装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007251821A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Ricoh Co Ltd | 画像処理装置およびこれを用いた表示装置 |
JP2008109219A (ja) * | 2006-10-23 | 2008-05-08 | Funai Electric Co Ltd | テレビジョンおよびedid書換回路 |
JP2011117682A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Panasonic Corp | 貯湯式給湯機 |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186193A patent/JP2005016910A/ja active Pending
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