JP2005016733A - ガスタービンの燃焼器 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼器ライナの冷却空気量を低減して燃焼ガスを可及的に高温化しながらも、耐熱性、耐久性および耐環境性に優れたガスタービンの燃焼器を提供する。
【解決手段】ガスタービンの燃焼室Cを形成する燃焼器ライナ22の内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネル34を配置する。燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間に間隙39を設けて、燃焼器ライナ22に、圧縮機1からの圧縮空気CAを間隙39に導入する空気導入孔27b,28bを形成する。必要に応じて、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間に、断熱材40を充填する。
【選択図】 図2
【解決手段】ガスタービンの燃焼室Cを形成する燃焼器ライナ22の内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネル34を配置する。燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間に間隙39を設けて、燃焼器ライナ22に、圧縮機1からの圧縮空気CAを間隙39に導入する空気導入孔27b,28bを形成する。必要に応じて、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間に、断熱材40を充填する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンにおける圧縮機から供給される圧縮空気に燃料を供給して燃焼させ、それにより発生する高温高圧の燃焼ガスをタービンに供給する燃焼器の内部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ガスタービンの高効率化を実現するためには、燃焼器からタービンに供給する燃焼ガスを可及的に高温化することにより、タービンの入口温度を高温化することが有効であることが知られている。燃焼ガスを高温化するためには、燃焼室を形成する燃焼器の耐熱性を向上させる必要がある。現在、燃焼器ライナの構造材としては、耐熱超合金が一般的に採用されているが、この耐熱超合金の耐用温度は、900 ℃以下であって、さほど高くない。そこで、耐熱超合金で形成した燃焼器ライナは、高温の燃焼ガスに直接さらされる内面に遮熱コーティングを施し、かつ、外面を圧縮空気で冷却することにより、保護されている。
【0003】
燃焼器ライナの内面を冷却するための冷却空気は燃焼ガスに対して希釈空気として作用するから、上述したタービンの入口温度を高温化するためには、前記冷却空気量をできるだけ少なくすることが望ましい。しかしながら、耐熱超合金のような金属を素材として形成した燃焼器ライナの場合には、冷却空気量を現状レベルから低減させることが難しいために、ガスタービンの大幅な効率向上が期待できない。また、燃焼器ライナの内面に遮熱コーティングを施したものもあるが、遮熱コーティングは、高温の燃焼ガスに直接さらされることから、経時的に剥がれたり、劣化し易く、耐久性に劣る欠点がある。
【0004】
一方、窒化珪素や炭化珪素といったセラミックス材料は、耐用温度が1300〜1400℃と金属材料よりも高く、金属材料に比べて耐熱性に優れているため、このセラミックス材料を構造材として使用した燃焼器ライナの場合には、冷却空気量を低減できる利点がある。そこで、従来では、燃焼室内面側をセラミックス材料で構成した燃焼器ライナ(例えば、特許文献1参照)や、燃焼室に対面する内張りと支持構造部との間に耐火性セラミックスからなる熱絶縁石材を配置した燃焼器ライナ(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【0005】
しかしながら、特に、タービン出力および燃焼効率の向上とNOx の排出量の低減とを図る手段として、燃焼室内に水または水蒸気を噴射する燃焼器では、水蒸気を含む燃焼ガス流中にセラミックスが腐食により溶け出す減肉現象が発生して、耐環境性に問題が生じる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−26135号公報
【特許文献2】
特開2000−512370公報
【0007】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、燃焼器ライナの冷却空気量を低減して燃焼ガスを可及的に高温化しながらも、耐熱性、耐久性および耐環境性に優れたガスタービンの燃焼器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係るガスタービンの燃焼器は、燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されている。
【0009】
このガスタービンの燃焼器では、金属を材料とする燃焼器ライナの内面側に遮熱パネルが配置された熱遮蔽構造になっているから、遮熱パネルによって燃焼器ライナが火炎に直接さらされないので、耐熱性が向上する。また、燃焼ガスを高温化した場合であっても、燃焼器ライナの内面を冷却するための圧縮空気による冷却空気量を、従来の耐熱超合金やセラミックス材料で形成された燃焼器ライナの場合に比べて大幅に低減させることが可能となるので、冷却空気の導入による燃焼ガス温度の低下が抑制される。その結果、燃焼器出口における燃焼ガスを、液融成長複合材料の耐用温度である1700℃近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービンの入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。
【0010】
また、水または水蒸気が供給される燃焼器に適用した場合であっても、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料が水蒸気を含む燃焼ガス流中で減肉することがないので、耐環境性の問題も生じない。さらに、遮熱パネルの形成材料である液融成長複合材料は脆性材料であるが、燃焼ガスを高温化した場合であっても冷却空気量を少なくできることから、遮熱パネルの内外面の温度勾配を軽減することにより、熱応力による破損が抑制される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられ、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されている。この構成によれば、燃焼器ライナは、遮熱パネルによって燃焼室内の火炎に直接さらされない上に、間隙に導入した圧縮空気によって冷却されるので、燃焼ガスを高温化した場合にも、燃焼器ライナの温度上昇が効果的に抑制される。
【0012】
本発明の他の好ましい実施形態では、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されている。この構成によれば、燃焼器ライナは、燃焼室に対面する内面全体が遮熱パネルと断熱材との二重構造で覆われて、燃焼室内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネルからの輻射熱も断熱材で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。また、遮熱パネルは、断熱材によって内外面間の温度勾配の発生を効果的に抑制できる。
【0013】
前記実施形態において、前記燃焼器ライナおよび前記遮熱パネルの相対向する表面の少なくとも一方に、遮熱被膜が形成されている。この構成にれば、遮熱パネルから放射する輻射熱による燃焼器ライナの温度上昇と、圧縮空気による冷却効果に起因する遮熱パネルの内外面間の温度勾配の発生とを、遮熱被膜の存在によって一層効果的に抑制できる。
【0014】
前記実施形態において、前記断熱材は内部空隙を有しており、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記断熱材の内部空隙に導入する空気導入孔が形成されている。この構成によれば、空気導入孔から断熱材の内部空隙内に流入した圧縮空気によって断熱材が冷却されるので、断熱材による断熱効果と空気冷却効果により、燃焼器ライナの耐熱性が向上する。
【0015】
本発明の他の構成に係るガスタービンの燃焼器は、圧縮機、燃焼器およびタービンを備えたガスタービンにおける前記燃焼器であって、燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されており、前記燃焼器の上流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられているとともに、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されており、前記燃焼器の下流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されている。
【0016】
この構成によれば、燃焼器の上流部では、燃焼領域の火炎に直接さらされる遮熱パネルを、間隙を流れる圧縮空気によって内面側から冷却することができる。他方、燃焼器における高温高圧の燃焼ガスが流動することによって熱的に厳しい環境にさらされる下流部では、燃焼器ライナが、その内面全体が遮熱パネルと断熱材との双方により燃焼室内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネルからの輻射熱も断熱材で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。さらに、この下流部では、遮熱パネルが、断熱材の存在によって、上流部におけるような圧縮空気による冷却効果が低減されるので、内外面間の温度勾配が抑制される。これにより、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料の健全性を維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る燃焼器が適用されるガスタービンエンジンを示した概略構成図である。このガスタービンエンジンは、圧縮機1、燃焼器2およびタービン3を主構成要素としている。燃焼器2は、圧縮機1から供給される圧縮空気CAに燃料Fを供給して燃焼させ、それにより発生する高温高圧の燃焼ガスGをタービン3に供給して、このタービン3を駆動する。圧縮機1は、回転軸5を介してタービン3に連結されており、このタービン3によって駆動されて空気Aを圧縮する。回転軸5はまた、減速機4を介して発電機のような回転負荷7を回転駆動する。燃焼器2には、燃料ポンプ(図示せず)から送給される燃料Fが燃料制御装置(図示せず)を介して供給される。
【0018】
図2は、本発明の第1実施形態に係るガスタービンの燃焼器2を示す断面図である。燃焼器2の外装体であるケーシング8は、ここでは環状の内部空間を有するアニュラ型を一例として挙げているが、キャン型の燃焼器でもよい。このケーシング8には、周方向に並んだ複数の空気取入口9と燃料供給口10とが設けられており、空気取入口9からは、図1の圧縮機1から送給される圧縮空気CAがディフューザ(図示せず)を介して図2のケーシング8の内部空間に導入される。一方、燃料供給口10を閉塞する蓋体12には、燃料供給管11が貫通状態に取り付けられて保持されている。この燃料供給管11の先端部は、燃料導入管13を介して燃料噴射ノズル14に接続されている。燃料噴射ノズル14は円盤状の保持体17に対しこれの中央部を貫通した取付状態で支持されている。保持体17には、燃料噴射ノズル14と同心状の環状の内側および外側空気通路18,19が設けられている。この両空気導入通路18,19には第1および第2スワラー(固定旋回羽根)20,21がそれぞれ装着されている。
【0019】
前記ケーシング8の内部には燃焼室Cを形成する環状の燃焼器ライナ22が配置されている。燃焼器ライナ22は、内周筒23と外周筒24とを備えた二重筒形態であって、内周筒23と外周筒24との間に環状の燃焼室Cが形成されている。内周筒23は、複数の筒形成部材27を前後に並べて配置し、互いに隣接する2つの筒形成部材27,27を溶接手段などで相互に連結して形成されている。外周筒24も同様に、複数の筒形成部材28を前後に並べて配置し、互いに隣接する2つの筒形成部材28を溶接手段などで相互に連結して形成されている。筒形成部材27,28は、金属製で、例えばインコネルのようなニッケル系の耐熱超合金を素材としている。
【0020】
前記燃焼器ライナ22は以下のような手段でケーシング8に支持されている。すなわち、内周筒23および外周筒24の各々の上流側端部(図の左側端部)は、前記保持体17に取り付けられた環状の端壁部材29の内周面および外周面に接合されて、図示しないステーを介してケーシング8に支持されている。一方、内周筒23および外周筒24の各々の下流側端部(図の右側端部)は、連結部材30および取付部材31を介してボルト32でケーシング8に固定されている。
【0021】
燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の各々の燃焼室Cに対面する内面側には、複数の遮熱パネル34が各筒形成部材27,28にそれぞれ個々に対向して配置されている。図3は、代表として、図2における外周筒24の一部の拡大図を示す。遮熱パネル34は、セラミックス複合材料の一つである液融成長複合材料(Melt−Growth−Composites、以下、MGC材料と略称する。)を用いて、円弧状の遮熱部35と、これに一体形成された複数の連結ねじ部36とを有する形状に形成されている。複数の円弧状の遮熱部35を周方向に並べて一つの遮熱パネル34を形成している。
【0022】
前記遮熱部35は、連結ねじ部36を挿通させた円盤状のスペーサ37を介在して燃焼器ライナ22の外周筒24の筒形成部材28に接触させた状態で、連結ねじ部36にナット38を締結することにより、筒形成部材28の内面に対しスペーサ37の厚みで設定された間隙39を存して相対向する配置で燃焼器ライナ22に固着されている。スペーサ37は、セラミックス系ファイバまたはMGC材料のような熱伝導率の比較的低い素材で形成されている。燃焼器ライナ22の外周筒24の筒形成部材28には、遮熱部35の上流側に位置して、前記間隙39の大きさに相当する段差を持つ傾斜した段差部28aが形成されて、その段差部28aに空気導入孔28bが形成されている。したがって、空気導入孔28bは、間隙39の上流側に対向する配置で設けられて、図2のケーシング8内に流入した圧縮空気CAを、図3の間隙39内に円滑に導入する。なお、図2に明示するように、燃焼器ライナ22の内周筒23の筒形成部材27にも、外周筒24の筒形成部材28と同様の段差部27aと空気導入孔27bが形成され、かつ、外周筒24の筒形成部材28と同様の構成で遮熱パネル34が取り付けられている。
【0023】
前記遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料は、材質的にセラミックスの一種であるが、通常のセラミックスが原料粉末の焼成・焼結という手段で製造されるのに対して、溶融−凝固法で単結晶を成長させながら製造されるものであり、組成例として、Al2O3−YAG(Y3Al5O12) またはAl2O3−GAP(GdALO3) などの共晶組成がある。このMGC材料は、二相酸化物の共晶組織を持ち、この二つの相がそれぞれ単結晶のまま連結して三次元ネットワーク状に絡みながら成長した構造を有するものであり、耐用温度は1700℃近くであり、水蒸気を含む燃焼ガス中でも減肉しないことから、耐環境性に優れたものである。
【0024】
上記構成において、図2の燃焼器2の空気取入口9からケーシング8内に導入される圧縮空気CAは、第1および第2スワラー20,21により旋回されながら燃焼室C内に導入され、この旋回を付与された圧縮空気CAが燃料噴射ノズル14から噴射される燃料Fと混合されて燃焼し、燃焼ガスGとなって燃焼室Cの下流側に向かって流れ、図示しないトランジション・ダクトを通って図1のタービン3に導入される。
【0025】
図2の燃焼器2では、燃焼器ライナ22の内面側に遮熱パネル34が間隙39を存して対向するよう配置された熱遮蔽構造になっているから、燃焼器ライナ22の内張りとして設けられた遮熱パネル34によって燃焼器ライナ22が火炎に直接さらされない。しかも、燃焼器ライナ22は、図3の外面22bが圧縮空気CAによって冷却されるのに加えて、内面22aも間隙39に導入された圧縮空気CAにより冷却される。その結果、燃焼器ライナ22の耐熱性が向上する。また、遮熱パネル34の素材であるMGC材料は、1700℃近い高い耐用温度を有し、かつ、燃焼ガスGとの接触によっても減肉することなく遮熱機能を維持することから、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間の間隙39に導入して燃焼器ライナ22を冷却するための圧縮空気CAによる冷却空気量は、従来の耐熱超合金やセラミックス材料で形成された燃焼器ライナのみの場合に比べて、大幅に低減することが可能となる。そこで、前記燃焼器2では、燃焼器ライナ22の段差部27a,28aに小径の空気導入孔27b,28bを形成して、間隙39への圧縮空気CAの導入量を少なくしている。
【0026】
これにより、圧縮空気CAの導入による燃焼ガス温度の低下が抑制される結果、燃焼ガスGは、遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料の耐用温度近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービン3の入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。また、前記燃焼器2は、水または水蒸気が供給されても、遮熱パネル34の素材であるMGC材料が水蒸気を含む燃焼ガスG流中で減肉することがないので、耐環境性に対する問題も発生しない。
【0027】
一方、前記MGC材料は、上述のような特長を有する反面、脆性材料であって熱応力に対する強度が低い欠点を有しているので、遮熱パネル34の遮熱部35には、火炎に直接さらされる内面35aと反対側の外面35bとの間の温度勾配が大きくならないようにする必要がある。前記燃焼器2では、間隙39への圧縮空気CAの導入量が少ないことから、遮熱パネル34の遮熱部35における外面35b側の冷却が抑制されるとともに、スペーサ37を熱伝導率の比較的低い素材で形成していることにより、遮熱部35からスペーサ37を介して燃焼器ライナ2に熱伝導されることによる遮熱部35の外面35b側の冷却を抑制している。したがって、遮熱パネル34の遮熱部35の内部には大きな温度勾配が生じないので、熱応力による破損が抑制される。
【0028】
なお、前記実施形態では、遮熱パネル34に一体形成した連結ねじ部36にナット38を締結する機械的な固定手段で遮熱パネル34を燃焼器ライナ22に取り付ける構造としたが、これに限らず、例えば、遮熱パネル34は、別体に形成した遮熱部35と連結ねじ部36とを接合して一体化したものでもよく、また、このようなボルト・ナットによる固定構造に限らず、使用する条件に応じて最適な固定構造を採用することができる。
【0029】
図4は本発明の第2実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器2では、第1実施形態で設けたスペーサ37に代えて、遮熱パネル34の遮熱部35と燃焼器ライナ22との間に、アルミナ繊維材料の集合体のような内部空隙を有する素材で形成された断熱材40が充填されている。したがって、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間には第1実施形態のような間隙39が存在しないので、燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の筒形成部材27,28には、第1実施形態のような図3の間隙39に対向する空気導入孔27b,28bを形成するための段差部27a,28aを有していないが、図4の筒形成部材27,28における遮熱パネル34の遮熱部35との対向箇所に空気導入孔27c,28cが形成されている。
【0030】
この実施形態の燃焼器2は、図1の圧縮機1から図2のケーシング8内に導入された圧縮空気CAの一部が、図4の空気導入孔27c,28cから断熱材40の内部空隙内に流入して、この断熱材40の内部空隙内を流動しながら燃焼器ライナ22および遮熱パネル34を冷却する。したがって、この圧縮空気CAによる燃焼器ライナ22の冷却効果は第1実施形態よりも小さいが、燃焼器ライナ22は、その内面全体が遮熱パネル34の遮熱部35と断熱材40との二重構造で覆われて、燃焼室C内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱も断熱材40で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。
【0031】
この燃焼器では、遮熱パネル34の遮熱部35の外面35b側が圧縮空気CAの流動量が少ないことによってさほど冷却されないから、遮熱パネル34の遮熱部35の内外面35a,35b間に大きな温度勾配が生じて熱応力による破損を招くのを一層効果的に抑制できる。さらに、この燃焼器では、遮熱パネル34の遮熱部35の全体が断熱材40で支持されるから、機械的強度が向上する利点がある。なお、この実施形態の燃焼器においても、図3の第1実施形態と同様に、燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の各々の筒形成部材27,28に段差部27a,28aを形成して、この段差部27a,28aに空気導入孔27b,28bを形成するようにしてもよい。また、断熱材40として、内部空隙を有しない材料を使用することもできる。
【0032】
図5は本発明の第3実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器2が図3の第1実施形態のものと相違するのは、図5の燃焼器ライナ22および遮熱パネル34の相対向する各々の表面、つまり燃焼器ライナ22の内面22aと遮熱部35の外面35bに、ジルコニアのような遮熱効果の大きい(熱伝導率の低い)材料からなる遮熱被膜41,42がそれぞれコーティングにより形成されている構成のみである。
【0033】
この実施形態の燃焼器では、第1実施形態とほぼ同様の効果を得られるのに加えて、遮熱パネル34の遮熱部35から放射する輻射熱による燃焼器ライナ22の温度上昇と、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34の遮熱部35との間の間隙39を流れる圧縮空気CAによる冷却効果に起因する遮熱部35内部の温度勾配の発生とが、遮熱被膜41,42の存在によって第1実施形態よりも一層効果的に抑制される利点がある。
【0034】
なお、この実施形態では、燃焼器ライナ22および遮熱パネル34の相対向する各々の表面22a,35bの双方に遮熱被膜41,42を形成する場合を例示したが、何れか一方の表面に遮熱被膜41,42を形成するだけでも、それ相応の効果を得ることができる。その場合、遮熱パネル34の遮熱部35のみに遮熱被膜42を形成するようにすれば、遮熱部35からの輻射熱の放射と、遮熱部35の圧縮空気CAによる冷却に起因する大きな温度勾配の発生とが抑制されるとともに、燃焼器ライナ22が間隙39を流れる圧縮空気CAによって効果的に冷却される効果が得られるので、好ましい。
【0035】
図6は本発明の第4実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器が第1実施形態のものと相違するのは、遮熱パネル34の遮熱部35における燃焼器ライナ22との対向表面35bに、第1遮熱被膜43および第2遮熱被膜44がコーティング手段で2層に形成されている構成のみである。第1遮熱被膜43は、例えばアルミナ繊維材料の集合体で形成され、第2遮熱被膜44は、例えばMGC材料で形成されている。
【0036】
この実施形態の燃焼器2では、第1実施形態とほぼ同様の効果を得られるのに加えて、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34の遮熱部35との間の間隙39を流れる圧縮空気CAによる遮熱部35の冷却は、2層の遮熱被膜43,44によってほぼ確実に抑制されるので、遮熱部35内部の温度勾配、つまりその内外面35a,35b間の温度勾配の発生が、第1実施形態と比較して一層効果的に防止される。一方、燃焼器ライナ22は、間隙39を流れる圧縮空気CAによって効果的に冷却されるとともに、遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱が2層の遮熱被膜43,44により遮断されているから、その輻射熱による燃焼器ライナ22の温度上昇も発生しない。
【0037】
前記第1ないし第4実施形態の各構成は、適用する燃焼器の熱負荷の度合いなどに応じて必要な冷却効果などを得られるように適宜選択して採用することができる。例えば、図2において、燃焼室C内の燃焼領域Sとその上流側(図の左方側)部分に対し径方向に対向する部分を燃焼器上流部とし、この燃焼器上流部よりも下流側(図の右方側)の部分を燃焼器下流部とした場合に、燃焼器上流部は、第1実施例である図2および図3の構成とし、かつ、燃焼器下流部は、第2実施形態である図4の断熱材付きの構成とすることができる。
【0038】
このような構成にすれば、燃焼器上流部では、燃焼領域Sの火炎に直接さらされる遮熱パネル34の遮熱部35を、間隙39を流れる圧縮空気CAによって内外面から冷却することができる。一方、燃焼器下流部では、高温高圧の燃焼ガスGが流動することによって熱的に厳しい環境にさらされるが、燃焼器ライナ22の内面全体が、遮熱パネル34の遮熱部35と断熱材40との双方により、燃焼室C内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱も断熱材40で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。一方、遮熱パネル34は、断熱材40によって圧縮空気CAによる冷却効果が低減されることにより、内外面間に温度勾配が生じないように抑制される。これにより、遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料の健全性を維持することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガスタービンの燃焼器によれば、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが燃焼器ライナの内面側に配置された熱遮蔽構造になっているから、遮熱パネルによって燃焼器ライナが火炎に直接さらされないので、燃焼器ライナの耐熱性が向上する。また、燃焼器ライナの内面を冷却するための圧縮空気による冷却空気量を大幅に低減することが可能となるのに加えて、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料は1700℃近い高い耐用温度を有しているので、燃焼ガスを、液融成長複合材料の耐用温度近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービンの入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。さらに、水または水蒸気が供給される燃焼器に適用した場合であっても、液融成長複合材料が水蒸気を含む燃焼ガス流中で減肉することがないので、耐環境性の問題も生じない。さらに、燃焼ガスを高温化した場合あっても圧縮空気による冷却空気量を少なくできることから、遮熱パネルの内外面間に大きな温度勾配が発生しないので、脆性材料である液融成長複合材料からなる遮熱パネルの形成材料に支障が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼器が適用されるガスタービンエンジンを示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るガスタービンの燃焼器を示す縦断面図である。
【図3】同上の燃焼器の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…圧縮機
2…燃焼器
3…タービン
22…燃焼器ライナ
27b,28b,27c,28c…空気導入孔
34…遮熱パネル
35a,35b…内外面
39…間隙
40…断熱材
41〜44…遮熱被膜
CA…圧縮空気
C…燃焼室
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンにおける圧縮機から供給される圧縮空気に燃料を供給して燃焼させ、それにより発生する高温高圧の燃焼ガスをタービンに供給する燃焼器の内部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ガスタービンの高効率化を実現するためには、燃焼器からタービンに供給する燃焼ガスを可及的に高温化することにより、タービンの入口温度を高温化することが有効であることが知られている。燃焼ガスを高温化するためには、燃焼室を形成する燃焼器の耐熱性を向上させる必要がある。現在、燃焼器ライナの構造材としては、耐熱超合金が一般的に採用されているが、この耐熱超合金の耐用温度は、900 ℃以下であって、さほど高くない。そこで、耐熱超合金で形成した燃焼器ライナは、高温の燃焼ガスに直接さらされる内面に遮熱コーティングを施し、かつ、外面を圧縮空気で冷却することにより、保護されている。
【0003】
燃焼器ライナの内面を冷却するための冷却空気は燃焼ガスに対して希釈空気として作用するから、上述したタービンの入口温度を高温化するためには、前記冷却空気量をできるだけ少なくすることが望ましい。しかしながら、耐熱超合金のような金属を素材として形成した燃焼器ライナの場合には、冷却空気量を現状レベルから低減させることが難しいために、ガスタービンの大幅な効率向上が期待できない。また、燃焼器ライナの内面に遮熱コーティングを施したものもあるが、遮熱コーティングは、高温の燃焼ガスに直接さらされることから、経時的に剥がれたり、劣化し易く、耐久性に劣る欠点がある。
【0004】
一方、窒化珪素や炭化珪素といったセラミックス材料は、耐用温度が1300〜1400℃と金属材料よりも高く、金属材料に比べて耐熱性に優れているため、このセラミックス材料を構造材として使用した燃焼器ライナの場合には、冷却空気量を低減できる利点がある。そこで、従来では、燃焼室内面側をセラミックス材料で構成した燃焼器ライナ(例えば、特許文献1参照)や、燃焼室に対面する内張りと支持構造部との間に耐火性セラミックスからなる熱絶縁石材を配置した燃焼器ライナ(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【0005】
しかしながら、特に、タービン出力および燃焼効率の向上とNOx の排出量の低減とを図る手段として、燃焼室内に水または水蒸気を噴射する燃焼器では、水蒸気を含む燃焼ガス流中にセラミックスが腐食により溶け出す減肉現象が発生して、耐環境性に問題が生じる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−26135号公報
【特許文献2】
特開2000−512370公報
【0007】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、燃焼器ライナの冷却空気量を低減して燃焼ガスを可及的に高温化しながらも、耐熱性、耐久性および耐環境性に優れたガスタービンの燃焼器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係るガスタービンの燃焼器は、燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されている。
【0009】
このガスタービンの燃焼器では、金属を材料とする燃焼器ライナの内面側に遮熱パネルが配置された熱遮蔽構造になっているから、遮熱パネルによって燃焼器ライナが火炎に直接さらされないので、耐熱性が向上する。また、燃焼ガスを高温化した場合であっても、燃焼器ライナの内面を冷却するための圧縮空気による冷却空気量を、従来の耐熱超合金やセラミックス材料で形成された燃焼器ライナの場合に比べて大幅に低減させることが可能となるので、冷却空気の導入による燃焼ガス温度の低下が抑制される。その結果、燃焼器出口における燃焼ガスを、液融成長複合材料の耐用温度である1700℃近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービンの入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。
【0010】
また、水または水蒸気が供給される燃焼器に適用した場合であっても、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料が水蒸気を含む燃焼ガス流中で減肉することがないので、耐環境性の問題も生じない。さらに、遮熱パネルの形成材料である液融成長複合材料は脆性材料であるが、燃焼ガスを高温化した場合であっても冷却空気量を少なくできることから、遮熱パネルの内外面の温度勾配を軽減することにより、熱応力による破損が抑制される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられ、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されている。この構成によれば、燃焼器ライナは、遮熱パネルによって燃焼室内の火炎に直接さらされない上に、間隙に導入した圧縮空気によって冷却されるので、燃焼ガスを高温化した場合にも、燃焼器ライナの温度上昇が効果的に抑制される。
【0012】
本発明の他の好ましい実施形態では、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されている。この構成によれば、燃焼器ライナは、燃焼室に対面する内面全体が遮熱パネルと断熱材との二重構造で覆われて、燃焼室内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネルからの輻射熱も断熱材で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。また、遮熱パネルは、断熱材によって内外面間の温度勾配の発生を効果的に抑制できる。
【0013】
前記実施形態において、前記燃焼器ライナおよび前記遮熱パネルの相対向する表面の少なくとも一方に、遮熱被膜が形成されている。この構成にれば、遮熱パネルから放射する輻射熱による燃焼器ライナの温度上昇と、圧縮空気による冷却効果に起因する遮熱パネルの内外面間の温度勾配の発生とを、遮熱被膜の存在によって一層効果的に抑制できる。
【0014】
前記実施形態において、前記断熱材は内部空隙を有しており、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記断熱材の内部空隙に導入する空気導入孔が形成されている。この構成によれば、空気導入孔から断熱材の内部空隙内に流入した圧縮空気によって断熱材が冷却されるので、断熱材による断熱効果と空気冷却効果により、燃焼器ライナの耐熱性が向上する。
【0015】
本発明の他の構成に係るガスタービンの燃焼器は、圧縮機、燃焼器およびタービンを備えたガスタービンにおける前記燃焼器であって、燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されており、前記燃焼器の上流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられているとともに、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されており、前記燃焼器の下流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されている。
【0016】
この構成によれば、燃焼器の上流部では、燃焼領域の火炎に直接さらされる遮熱パネルを、間隙を流れる圧縮空気によって内面側から冷却することができる。他方、燃焼器における高温高圧の燃焼ガスが流動することによって熱的に厳しい環境にさらされる下流部では、燃焼器ライナが、その内面全体が遮熱パネルと断熱材との双方により燃焼室内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネルからの輻射熱も断熱材で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。さらに、この下流部では、遮熱パネルが、断熱材の存在によって、上流部におけるような圧縮空気による冷却効果が低減されるので、内外面間の温度勾配が抑制される。これにより、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料の健全性を維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る燃焼器が適用されるガスタービンエンジンを示した概略構成図である。このガスタービンエンジンは、圧縮機1、燃焼器2およびタービン3を主構成要素としている。燃焼器2は、圧縮機1から供給される圧縮空気CAに燃料Fを供給して燃焼させ、それにより発生する高温高圧の燃焼ガスGをタービン3に供給して、このタービン3を駆動する。圧縮機1は、回転軸5を介してタービン3に連結されており、このタービン3によって駆動されて空気Aを圧縮する。回転軸5はまた、減速機4を介して発電機のような回転負荷7を回転駆動する。燃焼器2には、燃料ポンプ(図示せず)から送給される燃料Fが燃料制御装置(図示せず)を介して供給される。
【0018】
図2は、本発明の第1実施形態に係るガスタービンの燃焼器2を示す断面図である。燃焼器2の外装体であるケーシング8は、ここでは環状の内部空間を有するアニュラ型を一例として挙げているが、キャン型の燃焼器でもよい。このケーシング8には、周方向に並んだ複数の空気取入口9と燃料供給口10とが設けられており、空気取入口9からは、図1の圧縮機1から送給される圧縮空気CAがディフューザ(図示せず)を介して図2のケーシング8の内部空間に導入される。一方、燃料供給口10を閉塞する蓋体12には、燃料供給管11が貫通状態に取り付けられて保持されている。この燃料供給管11の先端部は、燃料導入管13を介して燃料噴射ノズル14に接続されている。燃料噴射ノズル14は円盤状の保持体17に対しこれの中央部を貫通した取付状態で支持されている。保持体17には、燃料噴射ノズル14と同心状の環状の内側および外側空気通路18,19が設けられている。この両空気導入通路18,19には第1および第2スワラー(固定旋回羽根)20,21がそれぞれ装着されている。
【0019】
前記ケーシング8の内部には燃焼室Cを形成する環状の燃焼器ライナ22が配置されている。燃焼器ライナ22は、内周筒23と外周筒24とを備えた二重筒形態であって、内周筒23と外周筒24との間に環状の燃焼室Cが形成されている。内周筒23は、複数の筒形成部材27を前後に並べて配置し、互いに隣接する2つの筒形成部材27,27を溶接手段などで相互に連結して形成されている。外周筒24も同様に、複数の筒形成部材28を前後に並べて配置し、互いに隣接する2つの筒形成部材28を溶接手段などで相互に連結して形成されている。筒形成部材27,28は、金属製で、例えばインコネルのようなニッケル系の耐熱超合金を素材としている。
【0020】
前記燃焼器ライナ22は以下のような手段でケーシング8に支持されている。すなわち、内周筒23および外周筒24の各々の上流側端部(図の左側端部)は、前記保持体17に取り付けられた環状の端壁部材29の内周面および外周面に接合されて、図示しないステーを介してケーシング8に支持されている。一方、内周筒23および外周筒24の各々の下流側端部(図の右側端部)は、連結部材30および取付部材31を介してボルト32でケーシング8に固定されている。
【0021】
燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の各々の燃焼室Cに対面する内面側には、複数の遮熱パネル34が各筒形成部材27,28にそれぞれ個々に対向して配置されている。図3は、代表として、図2における外周筒24の一部の拡大図を示す。遮熱パネル34は、セラミックス複合材料の一つである液融成長複合材料(Melt−Growth−Composites、以下、MGC材料と略称する。)を用いて、円弧状の遮熱部35と、これに一体形成された複数の連結ねじ部36とを有する形状に形成されている。複数の円弧状の遮熱部35を周方向に並べて一つの遮熱パネル34を形成している。
【0022】
前記遮熱部35は、連結ねじ部36を挿通させた円盤状のスペーサ37を介在して燃焼器ライナ22の外周筒24の筒形成部材28に接触させた状態で、連結ねじ部36にナット38を締結することにより、筒形成部材28の内面に対しスペーサ37の厚みで設定された間隙39を存して相対向する配置で燃焼器ライナ22に固着されている。スペーサ37は、セラミックス系ファイバまたはMGC材料のような熱伝導率の比較的低い素材で形成されている。燃焼器ライナ22の外周筒24の筒形成部材28には、遮熱部35の上流側に位置して、前記間隙39の大きさに相当する段差を持つ傾斜した段差部28aが形成されて、その段差部28aに空気導入孔28bが形成されている。したがって、空気導入孔28bは、間隙39の上流側に対向する配置で設けられて、図2のケーシング8内に流入した圧縮空気CAを、図3の間隙39内に円滑に導入する。なお、図2に明示するように、燃焼器ライナ22の内周筒23の筒形成部材27にも、外周筒24の筒形成部材28と同様の段差部27aと空気導入孔27bが形成され、かつ、外周筒24の筒形成部材28と同様の構成で遮熱パネル34が取り付けられている。
【0023】
前記遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料は、材質的にセラミックスの一種であるが、通常のセラミックスが原料粉末の焼成・焼結という手段で製造されるのに対して、溶融−凝固法で単結晶を成長させながら製造されるものであり、組成例として、Al2O3−YAG(Y3Al5O12) またはAl2O3−GAP(GdALO3) などの共晶組成がある。このMGC材料は、二相酸化物の共晶組織を持ち、この二つの相がそれぞれ単結晶のまま連結して三次元ネットワーク状に絡みながら成長した構造を有するものであり、耐用温度は1700℃近くであり、水蒸気を含む燃焼ガス中でも減肉しないことから、耐環境性に優れたものである。
【0024】
上記構成において、図2の燃焼器2の空気取入口9からケーシング8内に導入される圧縮空気CAは、第1および第2スワラー20,21により旋回されながら燃焼室C内に導入され、この旋回を付与された圧縮空気CAが燃料噴射ノズル14から噴射される燃料Fと混合されて燃焼し、燃焼ガスGとなって燃焼室Cの下流側に向かって流れ、図示しないトランジション・ダクトを通って図1のタービン3に導入される。
【0025】
図2の燃焼器2では、燃焼器ライナ22の内面側に遮熱パネル34が間隙39を存して対向するよう配置された熱遮蔽構造になっているから、燃焼器ライナ22の内張りとして設けられた遮熱パネル34によって燃焼器ライナ22が火炎に直接さらされない。しかも、燃焼器ライナ22は、図3の外面22bが圧縮空気CAによって冷却されるのに加えて、内面22aも間隙39に導入された圧縮空気CAにより冷却される。その結果、燃焼器ライナ22の耐熱性が向上する。また、遮熱パネル34の素材であるMGC材料は、1700℃近い高い耐用温度を有し、かつ、燃焼ガスGとの接触によっても減肉することなく遮熱機能を維持することから、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間の間隙39に導入して燃焼器ライナ22を冷却するための圧縮空気CAによる冷却空気量は、従来の耐熱超合金やセラミックス材料で形成された燃焼器ライナのみの場合に比べて、大幅に低減することが可能となる。そこで、前記燃焼器2では、燃焼器ライナ22の段差部27a,28aに小径の空気導入孔27b,28bを形成して、間隙39への圧縮空気CAの導入量を少なくしている。
【0026】
これにより、圧縮空気CAの導入による燃焼ガス温度の低下が抑制される結果、燃焼ガスGは、遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料の耐用温度近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービン3の入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。また、前記燃焼器2は、水または水蒸気が供給されても、遮熱パネル34の素材であるMGC材料が水蒸気を含む燃焼ガスG流中で減肉することがないので、耐環境性に対する問題も発生しない。
【0027】
一方、前記MGC材料は、上述のような特長を有する反面、脆性材料であって熱応力に対する強度が低い欠点を有しているので、遮熱パネル34の遮熱部35には、火炎に直接さらされる内面35aと反対側の外面35bとの間の温度勾配が大きくならないようにする必要がある。前記燃焼器2では、間隙39への圧縮空気CAの導入量が少ないことから、遮熱パネル34の遮熱部35における外面35b側の冷却が抑制されるとともに、スペーサ37を熱伝導率の比較的低い素材で形成していることにより、遮熱部35からスペーサ37を介して燃焼器ライナ2に熱伝導されることによる遮熱部35の外面35b側の冷却を抑制している。したがって、遮熱パネル34の遮熱部35の内部には大きな温度勾配が生じないので、熱応力による破損が抑制される。
【0028】
なお、前記実施形態では、遮熱パネル34に一体形成した連結ねじ部36にナット38を締結する機械的な固定手段で遮熱パネル34を燃焼器ライナ22に取り付ける構造としたが、これに限らず、例えば、遮熱パネル34は、別体に形成した遮熱部35と連結ねじ部36とを接合して一体化したものでもよく、また、このようなボルト・ナットによる固定構造に限らず、使用する条件に応じて最適な固定構造を採用することができる。
【0029】
図4は本発明の第2実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器2では、第1実施形態で設けたスペーサ37に代えて、遮熱パネル34の遮熱部35と燃焼器ライナ22との間に、アルミナ繊維材料の集合体のような内部空隙を有する素材で形成された断熱材40が充填されている。したがって、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34との間には第1実施形態のような間隙39が存在しないので、燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の筒形成部材27,28には、第1実施形態のような図3の間隙39に対向する空気導入孔27b,28bを形成するための段差部27a,28aを有していないが、図4の筒形成部材27,28における遮熱パネル34の遮熱部35との対向箇所に空気導入孔27c,28cが形成されている。
【0030】
この実施形態の燃焼器2は、図1の圧縮機1から図2のケーシング8内に導入された圧縮空気CAの一部が、図4の空気導入孔27c,28cから断熱材40の内部空隙内に流入して、この断熱材40の内部空隙内を流動しながら燃焼器ライナ22および遮熱パネル34を冷却する。したがって、この圧縮空気CAによる燃焼器ライナ22の冷却効果は第1実施形態よりも小さいが、燃焼器ライナ22は、その内面全体が遮熱パネル34の遮熱部35と断熱材40との二重構造で覆われて、燃焼室C内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱も断熱材40で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。
【0031】
この燃焼器では、遮熱パネル34の遮熱部35の外面35b側が圧縮空気CAの流動量が少ないことによってさほど冷却されないから、遮熱パネル34の遮熱部35の内外面35a,35b間に大きな温度勾配が生じて熱応力による破損を招くのを一層効果的に抑制できる。さらに、この燃焼器では、遮熱パネル34の遮熱部35の全体が断熱材40で支持されるから、機械的強度が向上する利点がある。なお、この実施形態の燃焼器においても、図3の第1実施形態と同様に、燃焼器ライナ22の内周筒23および外周筒24の各々の筒形成部材27,28に段差部27a,28aを形成して、この段差部27a,28aに空気導入孔27b,28bを形成するようにしてもよい。また、断熱材40として、内部空隙を有しない材料を使用することもできる。
【0032】
図5は本発明の第3実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器2が図3の第1実施形態のものと相違するのは、図5の燃焼器ライナ22および遮熱パネル34の相対向する各々の表面、つまり燃焼器ライナ22の内面22aと遮熱部35の外面35bに、ジルコニアのような遮熱効果の大きい(熱伝導率の低い)材料からなる遮熱被膜41,42がそれぞれコーティングにより形成されている構成のみである。
【0033】
この実施形態の燃焼器では、第1実施形態とほぼ同様の効果を得られるのに加えて、遮熱パネル34の遮熱部35から放射する輻射熱による燃焼器ライナ22の温度上昇と、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34の遮熱部35との間の間隙39を流れる圧縮空気CAによる冷却効果に起因する遮熱部35内部の温度勾配の発生とが、遮熱被膜41,42の存在によって第1実施形態よりも一層効果的に抑制される利点がある。
【0034】
なお、この実施形態では、燃焼器ライナ22および遮熱パネル34の相対向する各々の表面22a,35bの双方に遮熱被膜41,42を形成する場合を例示したが、何れか一方の表面に遮熱被膜41,42を形成するだけでも、それ相応の効果を得ることができる。その場合、遮熱パネル34の遮熱部35のみに遮熱被膜42を形成するようにすれば、遮熱部35からの輻射熱の放射と、遮熱部35の圧縮空気CAによる冷却に起因する大きな温度勾配の発生とが抑制されるとともに、燃焼器ライナ22が間隙39を流れる圧縮空気CAによって効果的に冷却される効果が得られるので、好ましい。
【0035】
図6は本発明の第4実施形態に係る燃焼器2における図3に対応する箇所での断面図であり、同図において、図3と同一または相当するものに同一の符号を付してある。この燃焼器が第1実施形態のものと相違するのは、遮熱パネル34の遮熱部35における燃焼器ライナ22との対向表面35bに、第1遮熱被膜43および第2遮熱被膜44がコーティング手段で2層に形成されている構成のみである。第1遮熱被膜43は、例えばアルミナ繊維材料の集合体で形成され、第2遮熱被膜44は、例えばMGC材料で形成されている。
【0036】
この実施形態の燃焼器2では、第1実施形態とほぼ同様の効果を得られるのに加えて、燃焼器ライナ22と遮熱パネル34の遮熱部35との間の間隙39を流れる圧縮空気CAによる遮熱部35の冷却は、2層の遮熱被膜43,44によってほぼ確実に抑制されるので、遮熱部35内部の温度勾配、つまりその内外面35a,35b間の温度勾配の発生が、第1実施形態と比較して一層効果的に防止される。一方、燃焼器ライナ22は、間隙39を流れる圧縮空気CAによって効果的に冷却されるとともに、遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱が2層の遮熱被膜43,44により遮断されているから、その輻射熱による燃焼器ライナ22の温度上昇も発生しない。
【0037】
前記第1ないし第4実施形態の各構成は、適用する燃焼器の熱負荷の度合いなどに応じて必要な冷却効果などを得られるように適宜選択して採用することができる。例えば、図2において、燃焼室C内の燃焼領域Sとその上流側(図の左方側)部分に対し径方向に対向する部分を燃焼器上流部とし、この燃焼器上流部よりも下流側(図の右方側)の部分を燃焼器下流部とした場合に、燃焼器上流部は、第1実施例である図2および図3の構成とし、かつ、燃焼器下流部は、第2実施形態である図4の断熱材付きの構成とすることができる。
【0038】
このような構成にすれば、燃焼器上流部では、燃焼領域Sの火炎に直接さらされる遮熱パネル34の遮熱部35を、間隙39を流れる圧縮空気CAによって内外面から冷却することができる。一方、燃焼器下流部では、高温高圧の燃焼ガスGが流動することによって熱的に厳しい環境にさらされるが、燃焼器ライナ22の内面全体が、遮熱パネル34の遮熱部35と断熱材40との双方により、燃焼室C内の高温から効果的に遮熱され、且つ遮熱パネル34の遮熱部35からの輻射熱も断熱材40で遮断されるので、温度上昇が十分に抑制される。一方、遮熱パネル34は、断熱材40によって圧縮空気CAによる冷却効果が低減されることにより、内外面間に温度勾配が生じないように抑制される。これにより、遮熱パネル34の形成素材であるMGC材料の健全性を維持することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガスタービンの燃焼器によれば、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが燃焼器ライナの内面側に配置された熱遮蔽構造になっているから、遮熱パネルによって燃焼器ライナが火炎に直接さらされないので、燃焼器ライナの耐熱性が向上する。また、燃焼器ライナの内面を冷却するための圧縮空気による冷却空気量を大幅に低減することが可能となるのに加えて、遮熱パネルの形成素材である液融成長複合材料は1700℃近い高い耐用温度を有しているので、燃焼ガスを、液融成長複合材料の耐用温度近くまで高温化することが可能となり、それに伴いタービンの入口温度が高温化されて、ガスタービンとしての高効率化を図ることができる。さらに、水または水蒸気が供給される燃焼器に適用した場合であっても、液融成長複合材料が水蒸気を含む燃焼ガス流中で減肉することがないので、耐環境性の問題も生じない。さらに、燃焼ガスを高温化した場合あっても圧縮空気による冷却空気量を少なくできることから、遮熱パネルの内外面間に大きな温度勾配が発生しないので、脆性材料である液融成長複合材料からなる遮熱パネルの形成材料に支障が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼器が適用されるガスタービンエンジンを示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るガスタービンの燃焼器を示す縦断面図である。
【図3】同上の燃焼器の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る燃焼器を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…圧縮機
2…燃焼器
3…タービン
22…燃焼器ライナ
27b,28b,27c,28c…空気導入孔
34…遮熱パネル
35a,35b…内外面
39…間隙
40…断熱材
41〜44…遮熱被膜
CA…圧縮空気
C…燃焼室
Claims (6)
- 圧縮機、燃焼器およびタービンを備えたガスタービンにおける前記燃焼器であって、
燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されているガスタービンの燃焼器。 - 請求項1において、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられ、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されているガスタービンの燃焼器。
- 請求項1において、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されているガスタービンの燃焼器。
- 請求項2において、前記燃焼器ライナおよび前記遮熱パネルの相対向する表面の少なくとも一方に、遮熱被膜が形成されているガスタービンの燃焼器。
- 請求項3において、前記断熱材は内部空隙を有しており、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記断熱材の内部空隙に導入する空気導入孔が形成されているガスタービンの燃焼器。
- 圧縮機、燃焼器およびタービンを備えたガスタービンにおける前記燃焼器であって、
燃焼室を形成する燃焼器ライナの内面に対向して、液融成長複合材料からなる遮熱パネルが配置されており、
前記燃焼器の上流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に間隙が設けられているとともに、前記燃焼器ライナに、前記圧縮機からの圧縮空気を前記間隙に導入する空気導入孔が形成されており、
前記燃焼器の下流部は、前記燃焼器ライナと前記遮熱パネルとの間に、断熱材が充填されているガスタービンの燃焼器。
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---|---|---|---|
JP2003177648A JP2005016733A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | ガスタービンの燃焼器 |
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JP2003177648A JP2005016733A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | ガスタービンの燃焼器 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010236850A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-21 | General Electric Co <Ge> | 燃焼器ライナー |
JP2010249500A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | General Electric Co <Ge> | ライナを有するタービン・エンジン |
JP2012140939A (ja) * | 2010-12-30 | 2012-07-26 | General Electric Co <Ge> | 燃焼タービンエンジンの燃焼器において材料欠陥を検出する方法、システム及び装置 |
JP2013178035A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | パイロットノズル、これを備えたガスタービン燃焼器およびガスタービン |
JP2013217635A (ja) * | 2012-04-04 | 2013-10-24 | General Electric Co <Ge> | 拡散燃焼器燃料ノズル |
-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003177648A patent/JP2005016733A/ja active Pending
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