JP2005016446A - ノック判定装置付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制する。
【解決手段】エンジンはノック判定装置及び燃料供給装置を備える。ノック判定装置は、ノックセンサの検出信号をノック判定期間TK中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定する。また、燃料供給装置において、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設ける。高圧ポンプは、燃料を加圧するプランジャと、回転によりプランジャを往復動させるポンプカムとを備える。燃料圧力を最大にする上死点又はその近傍へプランジャをリフトさせるタイミングがノック判定期間TKに重複しないように、ポンプカムの回転位相を設定する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えた内燃機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、内燃機関の制御技術の1つとしてノッキング制御がある。このノッキング制御は、内燃機関の運転にともない発生する振動を検出するノックセンサの信号に基づいて行われる。すなわち、予め定められたノック判定期間中にノックセンサからの信号が取込まれ、所定のノック判定レベルとの比較によりノッキングが発生したか否かが判定される。ノッキング発生と判定された場合には点火時期が遅角されてノッキングが抑制される。ノッキングが発生していないと判定された場合には点火時期が進角され、機関出力や燃費の向上が図られる。
【0003】
さらに、上記ノッキング制御に関連する技術として、例えば、特許文献1には、ノック判定期間中に吸気バルブ又は排気バルブが閉弁しないように、すなわち、吸気バルブ又は排気バルブの閉弁タイミングを避けてノック判定期間が設定されている。これは、閉弁時には各バルブが吸気ポート又は排気ポートに着座してノイズ(着座ノイズ)が発生するが、この着座ノイズがノック判定期間中に検出されてノッキング発生と誤判定されるのを抑制しようとするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−229951号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式内燃機関において、高圧燃料配管(デリバリパイプ)にリリーフバルブを設けたものにあっては、次の現象が起るおそれがある。一般に筒内噴射式内燃機関では、噴射燃料の微粒化を目的として噴射圧力を高圧にするために、燃料タンク内の燃料をフィードポンプ(低圧ポンプ)で汲み上げ、その燃料を、内燃機関に駆動連結された高圧ポンプによって加圧し、デリバリパイプを介して燃料噴射弁に圧送するようにしている。リリーフバルブは、デリバリパイプ内の燃料圧力が一定値以上に上昇した場合に開弁することにより、燃料圧力が過度に高くなるのを抑制する。このリリーフバルブが開弁するときには振動を伴う。
【0006】
この点、前述した特許文献1を含めた従来のノッキング制御にあっては、こうしたリリーフバルブの開弁に伴って発生する振動の影響を考慮することなくノック判定期間が設定される。そのため、ノック判定期間中にリリーフバルブの開弁に伴う振動が発生すると、この振動がノックセンサによって検出されることとなり、実際にはノッキングが発生していなくても、ノッキングが発生していると誤判定されるおそれがある。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することのできるノック判定装置付き内燃機関を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1,4〜6に記載の発明にかかる内燃機関は、共通の構成として、ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えるとともに、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、前記高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設けている。
【0009】
従って、上記の共通の構成によれば、ノック判定装置では、ノック判定期間中にノックセンサによって検出された信号が取込まれ、その検出信号に基づいてノッキングの発生が判定される。ノック判定期間以外の期間では、ノックセンサの検出信号に基づくノッキングの判定は行われない。一方、内燃機関では、高圧ポンプから吐出された高圧燃料が燃料供給路を通じて燃料噴射弁に導かれ、同燃料噴射弁から気筒に噴射される。燃料供給路内の燃料圧力は高圧ポンプの作動に伴い変化する。そして、燃料圧力がリリーフバルブの開弁圧を越えるとそのリリーフバルブが開弁し、燃料圧力が過大になることが抑制される。
【0010】
さらに、請求項1に記載の発明では、上述した共通の構成に加え、前記リリーフバルブの開弁タイミングが前記ノック判定期間に重複しないように前記高圧ポンプの作動タイミングが設定されているとする。
【0011】
上記の構成によれば、高圧ポンプの作動に伴い燃料圧力が過大となってリリーフバルブが開弁したとしても、その振動はノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定は行われない。従って、リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記高圧ポンプは燃料を加圧するプランジャを備えており、前記プランジャが前記燃料圧力を最大にする上死点又はその近傍へリフトするタイミングが前記ノック判定期間に重複しないように設定されているとする。
【0013】
上記の構成によれば、リリーフバルブが開弁するタイミングは、燃料供給路内の燃料圧力が過大となったときである。このような状況が起るのは、高圧ポンプから吐出される燃料圧力が最大又はその近傍の値になったときと考えられる。プランジャをリフトさせて燃料を加圧するタイプの高圧ポンプの場合、プランジャが上死点又はその近傍へリフトするときである。従って、プランジャがこの位置へリフトするタイミングをノック判定期間と重複しないように設定することにより、リリーフバルブの開弁タイミングがノック判定期間に重複しないようにすることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記高圧ポンプは、回転することにより前記プランジャをリフトさせるポンプカムを備えており、前記プランジャを上死点又はその近傍へリフトさせる回転位相になるタイミングが前記ノック判定期間に重複しないように前記ポンプカムの回転位相が設定されているとする。
【0015】
上記の構成によれば、高圧ポンプが、ポンプカムが回転することでプランジャをリフトさせるタイプの場合、ポンプカムの回転位相に応じてプランジャのリフト量が変化する。従って、プランジャを上死点又はその近傍へリフトさせる回転位相になるタイミングがノック判定期間と重複しないようにポンプカムの回転位相を設定することにより、リリーフバルブの開弁タイミングがノック判定期間に重複しないようにすることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、上述した共通の構成に加え、前記ノック判定期間は、前記リリーフバルブの開弁タイミングと重複しないタイミングに設定されているとする。
【0017】
上記の構成によれば、ノック判定期間がリリーフバルブの開弁タイミングと重複しないため、高圧ポンプの作動に伴い燃料圧力が過大となってリリーフバルブが開弁したとしても、その振動はノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定は行われない。従って、リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、上述した共通の構成に加え、前記リリーフバルブの開弁タイミングが前記ノック判定期間に重複しないように、前記ノック判定期間に応じて前記高圧ポンプの作動タイミングを設定するタイミング設定手段を備えているとする。
【0019】
上記の構成によれば、タイミング設定手段により、高圧ポンプの作動タイミングをノック判定期間に応じて設定することで、リリーフバルブの開弁タイミングがノック判定期間に重複しないようにすることが可能である。そのため、高圧ポンプの作動に伴い燃料圧力が過大となってリリーフバルブが開弁したとしても、その開弁に伴う振動はノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定は行われない。このようにして、リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。また、高圧ポンプの作動タイミングがノック判定期間に応じて設定されることから、ノック判定期間が変更された場合にも対応することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明では、上述した共通の構成に加え、前記ノック判定期間が前記リリーフバルブの開弁タイミングと重複しないように、前記高圧ポンプの作動タイミングに応じて前記ノック判定期間を設定する期間設定手段を備えているとする。
【0021】
上記の構成によれば、期間設定手段により、ノック判定期間を高圧ポンプの作動タイミングに応じて設定することで、ノック判定期間がリリーフバルブの開弁タイミングと重複しないようにすることが可能である。そのため、燃料圧力が過大となってリリーフバルブが開弁したとしても、その振動はノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定は行われない。従って、リリーフバルブの開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。また、ノック判定期間が高圧ポンプの作動タイミングに応じて設定されることから、その作動タイミングが変更された場合にも対応することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の発明において、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変更することにより、同カムシャフトにより駆動される機関バルブの開閉タイミングを変更するようにしたバルブタイミング可変機構をさらに備え、前記高圧ポンプは、回転駆動されるポンプカムと、そのポンプカムの回転に伴いリフトして燃料を加圧するプランジャとを備え、前記ポンプカムは前記バルブタイミング可変機構により回転位相が変更されるカムシャフトに設けられているとする。
【0023】
上記の構成によれば、バルブタイミング可変機構が作動することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相が変更され、機関バルブの開閉タイミングが変更される。こうしたバルブタイミング可変機構を備え、しかもポンプカムが回転位相の変更されるカムシャフトに形成されている場合、バルブタイミング可変機構によりカムシャフトの回転位相が変更されると、それに伴ってポンプカムの回転位相も変化する。しかし、前記のように期間設定手段により高圧ポンプの作動タイミングに応じてノック判定期間を設定することで、ノック判定期間がリリーフバルブの開弁タイミングに重複しないようにすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0025】
図1に示すように、車両には、筒内に直接燃料噴射を行う筒内噴射ガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。このエンジン11は、ピストン13が往復動可能に収容された複数の気筒(シリンダ)12を有している。各ピストン13は、コネクティングロッド14を介し、エンジン11の出力軸であるクランクシャフト15に連結されている。各ピストン13の往復運動は、コネクティングロッド14によって回転運動に変換された後、クランクシャフト15に伝達される。
【0026】
各シリンダ12には、エンジン11の外部の空気を燃焼室16に導くための吸気通路17が接続されている。また、各シリンダ12には、燃焼室16で生じた排気をエンジン11の外部へ導くための排気通路18が接続されている。エンジン11には、吸気通路17及び燃焼室16間を開閉する吸気バルブ19と、排気通路18及び燃焼室16間を開閉する排気バルブ20とがそれぞれ往復動可能に設けられている。吸気バルブ19は、クランクシャフト15の回転が伝達される吸気カムシャフト21等によって駆動される。また、排気バルブ20は、クランクシャフト15の回転が伝達される排気カムシャフト22等によって駆動される。
【0027】
吸気通路17の途中にはスロットルバルブ23が回動可能に設けられている。スロットルバルブ23にはモータ等のアクチュエータ24が駆動連結されている。吸気通路17を流れる空気の量は、スロットルバルブ23の回動角度(スロットル開度)に応じて変化する。なお、スロットル開度は、運転者によって操作されるアクセルペダル25の踏込み量等に応じてアクチュエータ24が駆動されることにより調整される。
【0028】
エンジン11には、電磁式の燃料噴射弁26が各シリンダ12に対応して取付けられている。各燃料噴射弁26には、共通の高圧燃料配管であるデリバリパイプ27が燃料供給路として接続されており、同デリバリパイプ27内の燃料が各燃料噴射弁26に分配供給される。各燃料噴射弁26は開閉制御されることにより、対応する燃焼室16に高圧燃料を直接噴射供給する。噴射された燃料は、燃焼室16内の空気と混ざり合って混合気となる。そして、この混合気が燃焼されることにより、ピストン13が往復移動してクランクシャフト15が回転する。
【0029】
図2に示すように、デリバリパイプ27に高圧の燃料を供給するための燃料供給装置28は、燃料タンク32内に固定された電動式の低圧ポンプ29と、エンジン11に固定され、かつ低圧燃料通路30を介して低圧ポンプ29に接続された高圧ポンプ31とを備えている。低圧ポンプ29は燃料タンク32内から燃料を吸上げ、低圧燃料通路30を通じて高圧ポンプ31に向けて燃料を吐出する。なお、図中の33は、低圧燃料通路30内の燃料圧力(フィード圧)を一定にするためのプレッシャレギュレータであり、34は低圧燃料通路30内の燃料の脈動を低減するためのパルセーションダンパである。
【0030】
高圧ポンプ31は、低圧燃料通路30を通じて燃料が導入される加圧室35、カムシャフトに設けられたポンプカム36によって駆動されてシリンダ37内を往復動し、加圧室35内の燃料を高圧に加圧するプランジャ38、加圧室35から吐出される燃料の量を調節する電磁スピル弁39等を備えている。ここでは、ポンプカム36は吸気カムシャフト21上に設けられている。加圧室35は、高圧燃料通路41を介してデリバリパイプ27に接続されている。この高圧燃料通路41には、デリバリパイプ27から加圧室35内に燃料が流れるのを規制するチェックバルブ42が設けられている。電磁スピル弁39は燃圧制御弁として用いられており、通電制御により開閉動作する。低圧燃料通路30と加圧室35との間は電磁スピル弁39が開弁すると連通された状態になり、閉弁すると遮断された状態となる。
【0031】
上記高圧ポンプ31は次のようにして燃料圧送動作を行う。吸気カムシャフト21の回転に伴ってプランジャ38が下動する吸入行程においては、電磁スピル弁39が開弁状態に保持されている。従って、低圧ポンプ29から圧送された燃料は低圧燃料通路30を通じて加圧室35内に導入される。次に、プランジャ38が上動する加圧行程においては、その上動に伴って加圧室35の容積が減少する。この加圧行程中の所定時期に電磁スピル弁39が開弁状態から閉弁状態に切り換えられると、低圧燃料通路30と加圧室35との間が遮断されるため、プランジャ38によって加圧された加圧室35内の燃料は高圧燃料通路41を通じてデリバリパイプ27に圧送される。
【0032】
なお、高圧ポンプ31における燃料吐出量の調整は、電磁スピル弁39の閉弁開始時期を制御し、圧送行程中における同電磁スピル弁39の閉弁期間を調整することによって行われる。すなわち、本実施形態では、閉弁終了タイミングを常に一定(吐出行程の終期と略同じ)とし、閉弁開始タイミングを制御することで電磁スピル弁39の閉弁期間を可変としている。そのため、電磁スピル弁39の閉弁開始時期を早めて閉弁期間を長くすると燃料吐出量が増加し、閉弁開始時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料吐出量が減少する。上記のように高圧ポンプ31の燃料吐出量を調整することにより、デリバリパイプ27内の燃料圧力(燃圧)が、燃焼室16内の圧力に抗して燃料噴射を行うことのできる値(目標燃圧)に近づくように制御される。
【0033】
デリバリパイプ27にはリリーフバルブ44が取付けられており、このリリーフバルブ44がリリーフ通路43を介して燃料タンク32に接続されている。リリーフバルブ44は、弁体46と、その弁体46を閉弁側(この場合、デリバリパイプ27側)へ付勢するばね47とを備えている。そして、デリバリパイプ27内の燃圧が過度に高くなってリリーフバルブ44の開弁圧を越えると、ばね47に抗して弁体46が弁座から離れてリリーフバルブ44が開弁し、デリバリパイプ27内の高圧燃料がリリーフ通路43を通じて燃料タンク32に戻される。このリリーフバルブ44の開弁圧は、前述した目標燃圧よりも若干高い値に設定されている(図3参照)。なお、図2中の48は、シリンダ37とプランジャ38との間隙を通過する燃料を燃料タンク32に戻すためのリターン通路である。
【0034】
図1に示すように、エンジン11には点火プラグ49が各シリンダ12に対応して取付けられている。点火プラグ49は、イグナイタ51からの点火信号に基づいて駆動される。点火プラグ49には、点火コイル52から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ49の火花放電によって着火され、爆発・燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン13が往復動され、クランクシャフト15が回転されて、エンジン11の駆動力(出力トルク)が得られる。
【0035】
車両には、エンジン11の運転状態を検出するために各種センサが設けられている。例えば、クランクシャフト15の近傍には、そのクランクシャフト15が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ61が設けられている。クランク角センサ61の信号は、クランクシャフト15の回転角度であるクランク角や、単位時間当たりのクランクシャフト15の回転速度であるエンジン回転速度の算出等に用いられる。また、吸気カムシャフト21の近傍にはその回転角度を検出するカム角センサ62が設けられている。
【0036】
吸気通路17内のスロットルバルブ23よりも下流には、吸入空気の圧力(吸気圧)を検出するための吸気圧センサ63が設けられている。アクセルペダル25又はその近傍には、運転者によるアクセルペダル25の踏込み量を検出するアクセルセンサ64が設けられている。スロットルバルブ23の近傍には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ65が設けられている。デリバリパイプ27には、その内部の燃圧を検出する燃圧センサ66が設けられている。
【0037】
さらに、エンジン11には、燃焼室16からシリンダブロック等に伝わる振動を検出するためのノックセンサが取付けられている。ここでは、出力値の特性が、エンジン11の振動の広い周波数範囲にわたって略フラットである非共振型のノックセンサ67が用いられている。
【0038】
前述した各種センサ61〜67の検出値に基づき、エンジン11の各部を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置(Electronic Control Unit :ECU)71が設けられている。ECU71では、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
【0039】
ECU71は、例えば燃料噴射量制御に際し、エンジン負荷、エンジン回転速度等に基づき目標噴射量を算出し、この目標噴射量に対応した量の燃料が燃焼室16内に噴射されるよう燃料噴射弁26に対する通電を制御する。エンジン負荷は、例えばエンジン11の吸入空気量に関係するパラメータ(例えばスロットル開度、アクセル踏込み量、吸気圧等)に基づき求められる。
【0040】
また、ECU71はノックセンサ67とともにノック判定装置として機能し、そのノックセンサ67の検出結果に基づいてノッキング発生の有無を判定するノック判定を行う。このノック判定に際しては、図3に示すようにまずゲート信号のオン時期及びオフ時期を、例えばエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づいて設定する。ゲート信号は、ノック判定に係るノックセンサ67の出力信号のサンプリングを実施する期間を決定するための信号である。そして、ゲート信号がオンとなっている期間(ノック判定期間TK)中のノックセンサ67の出力信号をノック判定に用いる。なお、ノック判定期間TKとしては、基本的にはノッキングに伴い発生する振動を的確に検出することの可能な期間、例えば圧縮行程後期から膨張行程中期にかけての期間に設定される。
【0041】
次に、上記ノック判定期間TK中におけるノックセンサ67の出力信号のピーク値を求める。このピーク値の対数変換値が正規分布となることを前提に、その確率分布から求まる標準偏差や中央値に基づいてノック判定レベルを設定する。このノック判定レベルと上記対数変換値とを比較し、対数変換値がノック判定値以下であると、対象となる気筒での今回の燃焼に際しノッキングが発生していないと判定する。また対数変換値がノック判定値よりも大きいと、対象となる気筒での燃焼に際しノッキングが発生していると判定する。
【0042】
ECU71は、ノッキングの発生有りと判定した場合にはエンジン負荷等に基づき算出した目標点火時期を遅角補正し、ノッキングの発生無しと判定した場合には目標点火時期を進角補正する。そして、補正後の目標点火時期により示される時期にオンとなる点火信号をイグナイタ51に出力して点火を実施させることで、ノッキングの発生限界近傍に点火時期を調整する。
【0043】
また、燃料噴射弁26から噴射される燃料の量(燃料噴射量)は、デリバリパイプ27内の燃料圧力(燃圧)と燃料噴射時間とによって定まるため、燃料噴射量を適正にするためには上記燃圧を適正な値に維持する必要がある。そこで、ECU71は、燃圧センサ66による実際の燃圧がエンジン運転状態に応じて設定される目標燃圧に近づくよう、電磁スピル弁39の閉弁期間(閉弁開始時期)を調整することによって、高圧ポンプ31の燃料吐出量をフィードバック制御する。
【0044】
以上が、ノック判定装置を備えたエンジン11の基本構成である。このエンジン11では、ポンプカム36が吸気カムシャフト21と一体回転することにより、同ポンプカム36がプランジャ38を往復動させる。この往復動により、電磁スピル弁39の開閉状態に応じて高圧に加圧された燃料が加圧室35からデリバリパイプ27に圧送される。
【0045】
すなわち、プランジャ38が下動することにより、加圧室35内には低圧ポンプ29から低圧燃料通路30を通じて燃料が供給される。そして、ポンプカム36の回転に伴ってプランジャ38が上動している際にECU71によって電磁スピル弁39が閉弁制御されると、加圧室35内の燃料はプランジャ38により加圧される。この加圧された加圧室35内の燃料は高圧燃料通路41を通じてデリバリパイプ27に圧送される。この圧送により同デリバリパイプ27内の燃圧が上昇して目標燃圧を上回り、さらにリリーフバルブ44の開弁圧を越えようとすると、同リリーフバルブ44が開弁する。この開弁によりデリバリパイプ27内の燃圧が低下する反面、振動を発生する。この振動が前述したノック判定期間TK中に発生すると、その振動がノックセンサ67によって検出されてノッキングの判定に用いられてしまう。
【0046】
そこで、本実施形態では、高圧ポンプ31の作動タイミングが、リリーフバルブ44の開弁タイミングがノック判定期間に重複しないようなタイミングに設定されている。ここで、リリーフバルブ44が開弁するタイミングは、デリバリパイプ27内の燃圧が採り得る略最大の値となったとき、すなわち、プランジャ38が加圧室35の容積を略最小にする位置(上死点又はその近傍)にリフトしたときである。プランジャ38のリフト量はポンプカム36の回転に応じて変化する。この点を考慮して、図3に示すようにプランジャ38を上死点にリフトさせるポンプカム36の回転位相が、ノック判定期間TKから外れるような回転位相に設定されている。
【0047】
この設定により、ノック判定が行われない期間(t1〜t2、t3〜t4、t5〜t6、t7以降)の一部(t1〜t2、t5〜t6)にプランジャ38が上死点に至ってデリバリパイプ27内の燃圧が略最大となる。そのため、デリバリパイプ27内の燃圧が過大となってリリーフバルブ44の開弁圧を越えるとしても、このノック判定が行われない期間(t1〜t2、t5〜t6)である。従って、この期間にリリーフバルブ44が振動を伴いながら開弁して、その振動がノックセンサ67によって検出されても、その検出信号はノック判定に用いられない。
【0048】
なお、図3中、期間T1に燃圧が低下しているのは、リリーフバルブ44の開弁に伴ってデリバリパイプ27内の燃料の一部がリリーフ通路43を通じて燃料タンク32に戻されるうえに、燃料噴射弁26の開弁に伴う燃料噴射によりデリバリパイプ27内の燃料の一部が消費されるからである。また、期間T2,T4,T5に燃圧が低下しているのは、燃料噴射弁26の開弁に伴う燃料噴射によりデリバリパイプ27内の燃料の一部が消費されるからである。さらに、期間T3で燃圧が上昇するのは、プランジャ38の上昇過程で電磁スピル弁39が閉弁されて、高圧ポンプ31からデリバリパイプ27に燃料が供給されるからである。
【0049】
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)リリーフバルブ44の開弁タイミングがノック判定期間TKに重複しないように高圧ポンプ31の作動タイミングを設定している。このため、高圧ポンプ31の作動に伴いデリバリパイプ27内の燃圧が過度に高くなってリリーフバルブ44が開弁したとしても、その開弁はノック判定期間TKとは異なる期間に行われる。従って、リリーフバルブ44の開弁に伴い振動が発生しても、その振動を検出したノックセンサ67の出力信号はノック判定に用いられない。結果として、リリーフバルブ44の開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0050】
(2)リリーフバルブ44が開弁するタイミングは、デリバリパイプ27内の燃料圧力が過大となってリリーフバルブ44の開弁圧を越えたときである。このような状況が起るのは、高圧ポンプ31からの燃料圧力が最大又はその近傍の値になったときと考えられる。プランジャ38をリフトさせて燃料を加圧するタイプの高圧ポンプ31の場合、そのプランジャ38が上死点又はその近傍へリフトするときである。この点、第1実施形態では、高圧ポンプ31のプランジャ38が燃圧を最大にする上死点又はその近傍へリフトするタイミングをノック判定期間TKと重複しないように設定している。このため、上記(1)に記載したように、リリーフバルブ44の開弁タイミングがノック判定期間TKに重複しないようにすることができる。
【0051】
(3)ポンプカム36が回転することでプランジャ38をリフトさせる高圧ポンプ31の場合、ポンプカム36の回転位相に応じてプランジャ38のリフト量が変化する。この点、第1実施形態では、ポンプカム36の回転位相が、プランジャ38を上死点又はその近傍へリフトさせる回転位相になるタイミングをノック判定期間TKと重複しないように設定している。このため、上記(2)に記載したように、リリーフバルブの開弁タイミングがノック判定期間TKに重複しないようにすることができる。
【0052】
(4)リリーフバルブ44の開弁に伴う振動に起因する誤判定を抑制する他の手段としては、リリーフバルブ44の構成部品、例えばばね47の製造ばらつきを小さくする等して振動自体を小さくすることが考えられるが、そのための管理が大変である。この点、第1実施形態では、ポンプカム36の回転位相を設定することによりリリーフバルブ44の開弁時期がノック判定期間TKに重複しないようにしている。このため、前述した製造ばらつきを小さくしなくても簡単にかつ確実にノッキングの誤判定を抑制することができる。
【0053】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0054】
図1において二点鎖線で示すように、第2実施形態では、クランクシャフト15に対するカムシャフト(ここでは吸気カムシャフト21)の回転位相を調節して機関バルブ(ここでは吸気バルブ19)のバルブタイミング(開閉期間)を進角又は遅角させるバルブタイミング可変機構75が設けられている。また、高圧ポンプ31を駆動するためのポンプカム36が、回転位相の変更対象であるカムシャフト(この場合吸気カムシャフト21)に形成されている。
【0055】
これに対応して、ECU71では吸気バルブ19のバルブタイミング制御が行われる。この制御に際しては、ECU71は例えばエンジン負荷、エンジン回転速度等のエンジン11の運転状態に応じて、吸気バルブ19のバルブタイミングの進角量を調整する。ここでの進角量とは、バルブタイミングが所定の状態(例えば最遅角状態)となったときを基準として、クランク角について同バルブタイミングがどの程度進角した状態にあるかを示す値である。そして、上記バルブタイミングの進角量の調整は、エンジン負荷及びエンジン回転速度に応じて設定される基本の目標進角量に対し、カム角センサ62の信号から求められる実進角量が近づくようバルブタイミング可変機構75を制御することによって行われる。
【0056】
ここで、ポンプカム36が、バルブタイミング制御による回転位相の変更対象であるカムシャフト(吸気カムシャフト21)に形成されている。一方、目標進角量とポンプカムの回転位相、ひいてはプランジャ38のリフト量とは相互に対応している。このため、バルブタイミング制御に際し目標進角量が変更されて吸気カムシャフト21の回転位相が変化すると、それに伴ってポンプカム36の回転位相も変化し、プランジャ38が上死点に至るタイミングが変化する。例えば、目標進角量が大きくなるに従い、すなわちバルブタイミングが基準の状態から進角するに従い、クランクシャフト15に対する吸気カムシャフト21及びポンプカム36の回転位相が進角し、プランジャ38が上死点に至るタイミングが早くなる。これとは逆に目標進角量が小さくなるに従い、すなわちバルブタイミングが遅角して基準の状態に近づくに従い回転位相が遅角し、プランジャ38の上死点に至るタイミングが遅くなる。そして、このタイミングの変化に応じてリリーフバルブ44の開弁するタイミングも変化する。
【0057】
この点、第2実施形態では、リリーフバルブ44の開弁タイミングがノック判定期間TKに重複しないように、そのノック判定期間TKに応じて高圧ポンプ31の作動タイミングを設定している。その実現のために、プランジャ38を上死点にリフトさせるポンプカム36の回転位相とノック判定期間TKとが重複しないように、ノック判定期間TKとの関係において目標進角量を設定(変更)するようにしている。
【0058】
次に、この処理の詳細について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。この処理は、エンジン11の運転中、ノック判定の実行条件が成立する毎に実施される。
【0059】
ECU71はまずステップ110において、予め設定されたノック判定期間TKのノックセンサ67の出力信号に基づきノック判定を行う。最初にノック判定が行われるときのノック判定期間TKはポンプカム36の回転位相とは無関係に設定されている。また、ポンプカム36の回転位相もノック判定期間TKとは無関係に設定されている。基礎となるノック判定期間TKは、全てのエンジン運転条件で一律に一定の値に設定されている。また、基礎となるポンプカム36の回転位相は、エンジン出力や排気性能等のエンジン運転性能の最適化が図られるようにエンジン負荷、エンジン回転速度等に応じて設定されている。
【0060】
次に、ステップ120において、前記ステップ110の判定結果が「ノッキング有り」であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていない(ノッキング無し)と、ノック判定期間TK中に振動が検出されていないことから、ステップ130においてその判定結果をそのまま確定し、その後、ノック判定処理ルーチンを終了する。これに対し、ステップ120の判定条件が満たされている(ノッキング有り)と、ノック判定期間TK中に振動が検出されるが、その振動がノッキングによるものかリリーフバルブ44の開弁によるものかが不明である。そこで、この場合には、ステップ140において、バルブタイミングの実進角量をそのときの目標進角量に一致させた場合にプランジャ38が上死点に至るタイミング(クランク角)を算出する。
【0061】
続いて、ステップ150において、前記ステップ140で算出したタイミングと上記ノック判定期間TKとが重複するかどうかを判定する。この判定条件が満たされていないと、ノック判定期間TKとは異なる期間にプランジャ38が上死点にリフトすることになる。従って、デリバリパイプ27内の実際の燃圧が仮にリリーフバルブ44の開弁圧を上回って同リリーフバルブ44が振動を伴いながら開弁したとしても、その振動はノック判定に用いられることはない。一方、このノック判定期間TKに振動が検出されている(ステップ120:YES)。このことから、その振動がリリーフバルブ44の開弁に起因するものではなく、ノッキングによるものであると考えられる。そのため、ステップ150の判定条件が満たされていない場合には、ステップ120での「ノッキング有り」との判定結果を、ステップ160においてそのまま確定し、その後、ノック判定処理ルーチンを終了する。
【0062】
これに対し、ステップ150の判定条件が満たされていると、リリーフバルブ44が開弁した場合、その開弁に伴い発生する振動が検出されて、ノック判定に用いられるおそれがある。そのため、この場合には、先の「ノッキング有り」との判定結果を確定せず、ステップ170において、前記上死点に至るタイミングがノック判定期間TKに重複しないように目標進角量を変更及び設定する。その後、前述したステップ110に戻りノック判定を再度実行する。このときのノック判定は、ノック判定期間TKとプランジャ38の上死点に至るタイミングとが重複しないように目標進角量が変更された状態で行われる。そのため、リリーフバルブ44の開弁に起因する誤判定は行われず、適切な判定結果が得られる。
【0063】
上記ノック判定処理ルーチンでは、ステップ170の処理がタイミング設定手段に相当する。
従って、第2実施形態によれば前述した(2)〜(4)に加え、次の効果が得られる。
【0064】
(5)バルブタイミング可変機構75を備えたエンジン11において、バルブタイミングの目標進角量をノック判定期間TKに応じて変化させることにより、プランジャ38を上死点にリフトさせるタイミングとノック判定期間TKとが重複しないようにしている(ステップ150,170)。このため、プランジャ38が上死点又はその近傍へリフトしてデリバリパイプ27内の燃圧が過度に高くなってリリーフバルブ44が開弁したとしても、その開弁はノック判定期間TKとは異なる期間に行われる。従って、リリーフバルブ44の開弁に伴い振動が発生しても、その振動を検出したノックセンサ67の出力信号はノック判定に用いられない。結果として、第1実施形態と同様に、リリーフバルブ44の開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0065】
(6)ノック判定期間TK中にリリーフバルブ44の開弁に伴う振動が発生するような状況でノッキング有りの判定がなされたときには、その判定結果を保留している。そして、ノック判定期間TKと、プランジャ38が上死点にリフトするタイミングとが重複しないように目標進角量を変更した後、再判定を行うようにしている(ステップ120→140→150→170→110)。そのため、リリーフバルブ44の開弁に伴う振動に起因した誤判定をより確実に回避することができる。
【0066】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に説明する。第3実施形態では、プランジャ38が上死点に至るタイミングとノック判定期間TKとが重複している場合に変更する対象を、第2実施形態の目標進角量からノック判定期間TKに代えている。
【0067】
図5のフローチャートは、前述した図4に対応するノック判定処理を示している。この処理は、エンジン運転中、ノック判定の実行条件が成立する毎に実施される。なお、図5において図4と同様の処理については同一のステップ数を付して、説明を省略する。
【0068】
ステップ110,120,140の処理を順に経た後、ステップ150においてノック判定期間TKとプランジャ38の上死点に至るタイミングとが重複していると判定すると(ステップ150:YES)、ステップ170に代わるステップ180に移行する。ステップ180では、上死点に至るタイミングと重複しないようにノック判定期間TKを変更する。ここでは、ノック判定期間TKの開始時期と終了時期とを同じ量だけ進角又は遅角させることにより、ノック判定期間TK自体の長さを変えることなく、その全体をシフトさせるようにしている。このステップ180の処理を経た後に、前述したステップ110に戻りノック判定を再度実行する。このときのノック判定は、ノック判定期間TKとプランジャ38の上死点に至るタイミングとが重複しないようにノック判定期間TKが変更された状態で行われるため、リリーフバルブ44の開弁に起因する誤判定は行われず、適切な判定結果が得られる。
【0069】
上記ノック判定処理ルーチンでは、ステップ180の処理が期間設定手段に相当する。
従って、第3実施形態によれば次の効果が得られる。
【0070】
(7)プランジャ38が上死点又はその近傍にリフトするタイミングと重複しないように、ノック判定期間TKを高圧ポンプ31の作動タイミングに応じて設定している(ステップ180)。そのため、燃料圧力が過大となってリリーフバルブ44が開弁したとしても、その振動はノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定は行われない。このようにして、リリーフバルブ44の開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0071】
(8)バルブタイミング可変機構75を備え、しかもその回転位相の変更対象である吸気カムシャフト21にポンプカム36が形成されている場合、バルブタイミング可変機構75により吸気カムシャフト21の回転位相が変更されると、それに伴ってポンプカム36の回転位相も変化する。しかし、上記(7)に記載したように、高圧ポンプ31の作動タイミングに応じてノック判定期間TKを設定することで、ノック判定期間TKがリリーフバルブ44の開弁タイミングに重複しないようにすることができる。
【0072】
(9)ノック判定期間TKの変更に際し、その長さを変更するのではなく、ノック判定期間TKの全体をシフトさせるようにしている。このため、各気筒のノック判定期間TKを短縮しすぎるとノッキングの発生時期がノック判定期間TKに入らなくなりノック判定を適切に行うことが困難となってノッキングの判定精度が低下するおそれがあるが、第3実施形態ではこういったおそれはない。
【0073】
そのほかにも、第3実施形態では、前述した(4),(6)と同様の効果(4a),(6a)が得られる。
(4a)高圧ポンプ31の作動タイミング(ポンプカム36の回転位相が、プランジャ38を上死点位置又はその近傍にリフトさせるための回転位相になるタイミング)に応じてノック判定期間TKを変更及び設定している(ステップ180)。そして、この設定により、ノック判定期間TKがリリーフバルブ44の開弁タイミングと重複しないようにしている。このため、リリーフバルブ44の構成部品、例えばばね47の製造ばらつきを小さくする等して振動自体を小さくしなくても簡単にかつ確実にノッキングの誤判定を抑制することができる。
【0074】
(6a)ノック判定期間TK中にリリーフバルブ44の開弁に伴う振動が発生するような状況でノッキング有りの判定がなされたときには、その判定結果を保留している。そして、ノック判定期間TKと、プランジャ38が上死点にリフトするタイミングとが重複しないようにノック判定期間TKを変更した後、再判定を行うようにしている(ステップ120→140→150→180→110)。そのため、リリーフバルブ44の開弁に伴う振動に起因した誤判定をより確実に回避することができる。
【0075】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、第3実施形態との相違点を中心に説明する。第4実施形態では、プランジャ38の上死点に至るタイミングとノック判定期間TKとが重複している場合に変更する対象を、バルブタイミングの目標進角量及びノック判定期間TKの両方としている。
【0076】
図6のフローチャートは、前述した図5に対応するノック判定処理を示している。この処理は、エンジン運転中、ノック判定の実行条件が成立する毎に実施される。なお、図6において図5と同様の処理については同一のステップ数を付して、説明を省略する。
【0077】
ステップ110,120,140の処理を順に経た後、ステップ150においてノック判定期間TKとプランジャ38の上死点に至るタイミングとが重複していると判定すると(ステップ150:YES)、ステップ180に代わるステップ190へ移行する。ステップ190では、許容される限りにおいて、上死点に至るタイミングと重複しないようにノック判定期間TKを短縮する。
【0078】
次に、ステップ200において、前記の短縮によりノック判定期間TKが予め定めた許容最小期間未満であるかどうかを判定する。ここで、許容最小期間は、通常起り得るノッキングの発生時期を含む期間の最小値、すなわち適切なノック判定を行うことのできる期間の最小値である。
【0079】
この判定条件が満たされていない場合には、ステップ110へ戻ってノック判定を再度実行する。このときのノック判定は、ノック判定期間TKと上死点に至るタイミングとが重複しないようにノック判定期間TKが変更された状態で行われるため、リリーフバルブ44の開弁に起因する誤判定は行われず、適切な判定結果が得られる。一方、ステップ200の判定条件が満たされている場合にはステップ210に移行し、前記許容最小期間をノック判定期間TKとして設定する。そして、ステップ220において、その設定したノック判定期間TKに上死点に至るタイミングが重複しないように、ポンプカム36の回転位相、すなわちバルブタイミングの目標進角量を変更する。この処理を経た後に、ステップ110へ戻ってノック判定を再度実行する。このときのノック判定は、ノック判定期間TKとプランジャ38の上死点に至るタイミングとが重複しないように目標進角量が変更された状態で行われるため、リリーフバルブ44の開弁に起因する誤判定は行われず、適切な判定結果が得られる。
【0080】
従って、第4実施形態によれば、前述した(4a),(6a),(7)〜(9)に加え、次の効果が得られる。
(10)ノック判定期間TKやバルブタイミングの目標進角量の変更に際し、まず許容される限りはノック判定期間TKのみを変更(短縮)し、その変更が許容できなくなったときに目標進角量を変更するようにしている(ステップ200〜220)。すなわち、ノック判定期間TKの変更を優先的に行い、その変更がそれ以上許容できなくなったときに目標進角量の変更を行うようにしている。そのため、目標進角量の変更を必要最小限に止めつつ、ノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0081】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・第1実施形態において、ノック判定期間TKを常に一定にしてノック判定を行うようにしてもよい。この場合、ノック判定期間TKを、リリーフバルブ44の開弁タイミング(ポンプカム36の回転位相がプランジャ38を上死点又はその近傍にリフトさせるための回転位相になるタイミング)と重複しないタイミングに設定してもよい。こうすると、高圧ポンプ31の作動に伴い燃料圧力が過大となってリリーフバルブ44が開弁したとしても、その振動がノック判定が行われない期間に発生することとなり、この振動に基づくノック判定が行われない。従って、この場合にも第1実施形態と同様にリリーフバルブ44の開弁の影響によるノック判定の精度低下を抑制することができる。
【0082】
・ノック判定やバルブタイミング制御の詳細は上述したものに限らず任意に変更可能である。
・第4実施形態では、バルブタイミングの目標進角量及びノック判定期間TKの変更に際して、ノック判定期間TKの変更を優先的に行い、そのノック判定期間TKの変更がそれ以上許容できなくなったときに目標進角量の変更を行うようにしている。これは、ノック判定精度確保のための目標進角量の変更を極力行わないようにするためである。目標進角量の変更に対する制約が少なく、比較的自由に変更できるのであれば、そのような優先付けは行わずに、任意に目標進角量やノック判定期間TKを変更するようにしてもよい。
【0083】
・リリーフ通路43を燃料タンク32に代えて高圧ポンプ31の加圧室35に接続し、リリーフバルブ44の開弁に伴いデリバリパイプ27から流出した燃料を高圧ポンプ31に戻すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるエンジンの構成を示す略図。
【図2】燃料供給装置の構成を示す略図。
【図3】ゲート信号、プランジャのリフト量、デリバリパイプ内の燃圧及びリリーフバルブによる振動の対応関係を示すタイミングチャート。
【図4】本発明の第2実施形態において、ECUによって実行されるノック判定処理の手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の第3実施形態において、ECUによって実行されるノック判定処理の手順を示すフローチャート。
【図6】本発明の第4実施形態において、ECUによって実行されるノック判定処理の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
11…エンジン、15…クランクシャフト、19…吸気バルブ(機関バルブ)、20…排気バルブ(機関バルブ)、21…吸気カムシャフト、22…排気カムシャフト、26…燃料噴射弁、27…デリバリパイプ(燃料供給路)、31…高圧ポンプ、36…ポンプカム、38…プランジャ、44…リリーフバルブ、67…ノックセンサ、71…ECU(タイミング設定手段、期間設定手段)、75…バルブタイミング可変機構、TK…ノック判定期間。

Claims (7)

  1. ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えるとともに、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、前記高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設けたノック判定装置付き内燃機関であって、
    前記リリーフバルブの開弁タイミングが前記ノック判定期間に重複しないように前記高圧ポンプの作動タイミングが設定されていることを特徴とするノック判定装置付き内燃機関。
  2. 前記高圧ポンプは燃料を加圧するプランジャを備えており、前記プランジャが前記燃料圧力を最大にする上死点又はその近傍へリフトするタイミングが前記ノック判定期間に重複しないように設定されている請求項1に記載のノック判定装置付き内燃機関。
  3. 前記高圧ポンプは、回転することにより前記プランジャをリフトさせるポンプカムを備えており、前記プランジャを上死点又はその近傍へリフトさせる回転位相になるタイミングが前記ノック判定期間に重複しないように前記ポンプカムの回転位相が設定されている請求項2に記載のノック判定装置付き内燃機関。
  4. ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えるとともに、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、前記高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設けたノック判定装置付き内燃機関であって、
    前記ノック判定期間は、前記リリーフバルブの開弁タイミングと重複しないタイミングに設定されていることを特徴とするノック判定装置付き内燃機関。
  5. ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えるとともに、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、前記高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設けたノック判定装置付き内燃機関であって、
    前記リリーフバルブの開弁タイミングが前記ノック判定期間に重複しないように、前記ノック判定期間に応じて前記高圧ポンプの作動タイミングを設定するタイミング設定手段を備えることを特徴とするノック判定装置付き内燃機関。
  6. ノックセンサの検出信号をノック判定期間中に取込み、その取込んだ検出信号に基づきノッキングの発生を判定するノック判定装置を備えるとともに、高圧ポンプからの高圧燃料を燃料噴射弁に導く燃料供給路には、前記高圧ポンプの作動に伴って変化する燃料圧力に応じて開弁するリリーフバルブを設けたノック判定装置付き内燃機関であって、
    前記ノック判定期間が前記リリーフバルブの開弁タイミングと重複しないように、前記高圧ポンプの作動タイミングに応じて前記ノック判定期間を設定する期間設定手段を備えることを特徴とするノック判定装置付き内燃機関。
  7. クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変更することにより、同カムシャフトにより駆動される機関バルブの開閉タイミングを変更するようにしたバルブタイミング可変機構をさらに備え、
    前記高圧ポンプは、回転駆動されるポンプカムと、そのポンプカムの回転に伴いリフトして燃料を加圧するプランジャとを備え、
    前記ポンプカムは前記バルブタイミング可変機構により回転位相が変更されるカムシャフトに設けられている請求項6に記載のノック判定装置付き内燃機関。
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