JP2005015823A - 変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管及びその製造方法 - Google Patents

変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パイプラインに好適な、API規格X80〜100級の優れた強度を有する変形性能に優れた高強度鋼管及びその製造方法の提供する。
【解決手段】鋼管長手方向の降伏強度YSと周方向の降伏強度YSとの比YS/YSが、百分率で70〜95%であることを特徴とする変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管。適量のC、Si、Mn、P、S、Nb、Ti、Al、Nを含有し、更に、Ni、Mo、Cr、Cu、V、B、Ca、REM、Mgの1種又は2種以上を含有し、ミクロ組織が面積率で30〜80%のフェライトと残部がマルテンサイト及び/又はベイナイトからなり、YSが80psi以上であることが好ましい。鋼片を850℃以上に加熱し、熱間圧延を行い、500℃以下まで空冷後、740〜850℃の温度に再加熱し、10℃/s以上で400℃以下まで冷却することを特徴とする製造方法。0.8〜3%拡管しても良い。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガス・原油輸送用ラインパイプとして好適な、地盤変動等によるパイプラインの変形許容度が大きい、変形性能に優れたパイプライン用鋼管及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、原油・天然ガスの長距離輸送方法としてパイプラインの重要性がますます高まっている。しかし、パイプラインが敷設される環境が多様化し、例えば、凍土地帯での夏と冬との地盤変動、海底での海流、地震による地層変動等によるパイプラインの変位及び曲がりが問題となってきた。そのため、耐内圧性に優れるだけではなく、長手方向の変形が起きた場合にも座屈等が生じ難い、変形性能に優れた高強度鋼管が要望されている。
【0003】
このような要求を満足する鋼管として、変形性能に優れた、引張強度に対する降伏強度の比(降伏比という)が低い高強度鋼の製造方法が特許文献1に、加工硬化指数(n値という)の大きい鋼管及び製造方法が特許文献2に開示されている。また、特許文献3には、降伏比が低く、一様伸びが大きい鋼板及び鋼管が提案されている。
【0004】
しかし、実際のパイプラインの変形においては、鋼管同士を接合した円周溶接部、特に溶接熱影響部の軟化が問題であることが判明した。これは、鋼管同士を接合した円周溶接部の強度が鋼管の母材の長手方向の強度と比べて十分高くないと、パイプラインに曲げ変形等が加わった時に、鋼管同士の接合部の微小な溶接欠陥や溶接熱影響部の軟化部から破壊するためである。特に、高強度パイプライン用鋼管は、溶接熱影響部の軟化が比較的大きくかつ高靭性が得難い高強度溶接材料を必要とするため、例え鋼管自体の変形性能を向上させたとしても、許容変形量を高める効果が不十分であり、パイプラインの変形性能が損なわれるという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−15689号公報
【特許文献2】
特開平11−279700号公報
【特許文献3】
特願2002−106536号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、パイプラインに好適な、API規格X80〜100級の優れた強度を有する変形性能に優れた高強度鋼管及びその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高強度鋼管を用いたパイプラインの耐内圧性能を損なうことなく変形性能を向上させるためには、周方向の降伏強度よりも長手方向の降伏強度を低下させることが効果的であり、ミクロ組織をフェライトとマルテンサイト及び/又はベイナイトの複合組織として、加工硬化特性を向上させることが有効であるという知見に基づいてなされたのであり、その要旨は以下のとおりである。
【0008】
(1) 鋼管の長手方向の降伏強度YSと周方向の降伏強度YSとの比YS/YSが、百分率で70〜95%であることを特徴とする変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管。
【0009】
(2) 質量%で、
C :0.03〜0.12%、 Si:0.8%以下、
Mn:0.8〜2.5%、 P :0.03%以下、
S :0.01%以下、 Nb:0.01〜0.1%、
Ti:0.005〜0.03%、 Al:0.1%以下、
N :0.001〜0.008%
を含有し、
Ti−3.4N≧0
を満足し、更に、
Ni:1%以下、 Mo:0.6%以下、
Cr:1%以下、 Cu:1%以下、
V :0.1%以下、 Ca:0.01%以下、
REM:0.02%以下、 Mg:0.006%以下
の1種又は2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、ミクロ組織が面積率で30〜80%のフェライトと残部がマルテンサイト及び/又はベイナイトからなり、鋼管の周方向の降伏強度YSが80ksi以上であることを特徴とする(1)記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管。
【0010】
(3) (2)記載の成分からなる鋼片を950℃以上に加熱し、熱間圧延を行い、500℃以下まで空冷後、740〜850℃の温度に再加熱し、10℃/s以上で400℃以下まで冷却して鋼板とし、該鋼板を筒状に成型し、突合せ部の端部同士を溶接したことを特徴とする(1)又は(2)記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管の製造方法。
【0011】
(4) 突合せ部の端部同士を溶接後、0.8〜3%拡管することを特徴とする(3)記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
代表的なラインパイプの規格であるAPI 5L規格では、例えばX80の規格最小降伏強度(SMYS)が80ksi(1ksi=6.89MPa)であり、周方向の強度はSMYS以上でなければ設計内圧に耐えられない。X100でのSMYSは100ksiである。一方、高強度鋼管を用いたパイプラインの変形能を確保するためには、鋼管同士の溶接部の強度を、鋼管長手方向の強度よりも高くすることが必要である。
【0013】
即ち、高強度鋼管を用いたパイプラインを実現するには、鋼管同士の溶接部の高強度化と高靭性化を同時に満足する溶接材料が必要になる。しかし、鋼管の高強度化に見合う性能を有する溶接材料の開発は困難である。そこで、新たな溶接材料の開発を必要とせず、溶接部の強度が現状のままであっても、パイプラインとしての性能を確保させる方法について検討を行った。
【0014】
鋼管の周方向は設計内圧に耐える強度が必要であるため、降伏強度がSMYS以上でなければならない。一方、鋼管長手方向は内圧による応力が周方向の半分であるため、降伏強度がSMYS以下であっても内圧によってバーストすることはない。なお、鋼管同士を溶接した場合、溶接金属及び溶接熱影響部の周方向の降伏強度が鋼管の周方向の降伏強度より若干低下しても、溶接部の周辺の母材によって拘束されているため、バーストすることはない。
【0015】
したがって、鋼管周方向の強度を高く、鋼管長手方向の強度を低くすれば、バーストの防止と変形性能の向上を両立したパイプラインを実現することが可能になる。そこで、本発明者は、強度異方性が大きい鋼管、即ち、鋼管長手方向の降伏強度の鋼管周方向の降伏強度に対する比が小さい鋼管の開発を指向し、検討を重ねた。
【0016】
その結果、このような鋼管を製造するためには、鋼板を鋼管に成形する際に導入される歪みの異方性を利用し、周方向を硬化させ、長手方向の強度上昇を抑制することが有効であることがわかった。即ち、鋼板を筒状に成形する際には、周方向の歪みが大きく、一方、長手方向の歪みは相対的に小さく、かつ、長手方向には圧縮歪みによるバウシンガー効果に起因する軟化が生じるため、円周方向の降伏強度が大幅に上昇し、長手方向の降伏強度が低くなる。特に、鋼管を拡管すると円周方向の降伏強度がより上昇するのに対し、長手方向では拡管時の長手方向歪みが圧縮であるためバウシンガー効果による降伏強度の低下がより顕著になった。
【0017】
また、このバウシンガー効果は、一様伸びが大きく、加工硬化指数が大きく、降伏比が小さい、加工硬化特性に優れた鋼板を用いることが極めて効果的であるという知見を得た。更に、鋼板の加工硬化特性を向上させるためには、鋼のミクロ組織を軟らかい相と硬い相の複相組織とすることが重要であり、特に、軟らかい相であるフェライトと、硬い相であるマルテンサイト、ベイナイト又はこれらの混合相との複相組織からなる鋼は、極めて降伏強度と引張強度の比が小さいことを見出した。
【0018】
更に、このような複相組織からなる加工硬化特性に優れた鋼管の製造条件について検討を行った。その結果、フェライトとベイナイト及び/又はマルテンサイトとの複相組織からなるミクロ組織を得るには、まず、鋼片をオーステナイト域、即ち、AC3点[℃]以上に加熱し、熱間圧延を行い、Ar1点[℃]以下まで空冷して軟らかいフェライト中にパーライトが分散した組織にする必要があることがわかった。
【0019】
このフェライト相中にパーライト相が散在する熱延板をフェライト、オーステナイト二相域、即ちAC1点[℃]〜AC3点[℃]の範囲内に加熱すれば、元々パーライトであった部分からオーステナイト変態が開始するため、分散したオーステナイトを生成させることができる。この加熱後、Ms点[℃]以下まで急冷すればオーステナイトがマルテンサイト及び/又はベイナイトの低温変態生成物になるため、フェライトとベイナイト及び/又はマルテンサイトとの複相組織からなるミクロ組織が得られることがわかった。
【0020】
通常、高強度ラインパイプは圧延後、加速冷却されるが、この場合はベイニティクフェライトやベイナイトが生成し、パーライトが生成しない。パーライトが分散して存在しないと、二相域に加熱してもオーステナイトが分散して生成しないため、フェライト中にベイナイト及び/又はマルテンサイトが微細に分散せず、低温靭性が低下する。また、ベイニティックフェライトやベイナイトは空冷で生成したフェライト程は軟らかくない。従って、圧延後加速冷却すると、低温靭性、加工硬化特性が低下する。
【0021】
また、圧延板を二相域に加熱後、Ms点[℃]以下まで空冷するとオーステナイト相がパーライト組織に変態し、強度及び加工硬化特性を損なうため、加速冷却してオーステナイト相をマルテンサイトやベイナイトに変態させることが必要であることがわかった。
【0022】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0023】
本発明において、鋼管の周方向の降伏強度は、試験片の扁平の影響を排除するためにASTM A370に準拠したリング・エクスパンション(Ring Expansion)試験によって測定する。また、鋼管の長手方向の降伏強度は、API 5Lに準拠した弧状全厚引張試験によって測定することができる。
【0024】
なお、鋼管の長手方向の引張強度は、API 5Lに準拠した弧状全厚引張試験によって降伏強度とともに求めることができ、鋼管の円周方向の引張強度は、API 5Lに準拠し、扁平した全厚引張試験片を用いて測定することができる。
【0025】
また、鋼管の周方向及び長手方向の引張試験は、平行部を扁平せず、掴み部を扁平した引張試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠して行っても良い。周方向を長手とする引張試験片を採取する場合には、鋼管の形状によっては、肉厚方向に研削しても良い。平行部の研削量を可能な限り少なくした引張試験片を用いることが好ましい。
【0026】
鋼管長手方向の降伏強度の鋼管周方向の降伏強度に対する比が、百分率で95%を超えると、パイプラインにおいて鋼管同士を溶接した部位での変形特性を向上させる効果が不十分になる。一方、鋼管長手方向の降伏強度の鋼管周方向の降伏強度に対する比が70%よりも小さいと、パイプラインそのものの降伏強度が低下して変形量が大きくなり過ぎる。したがって、鋼管長手方向の降伏強度の鋼管周方向の降伏強度に対する比を、百分率で70〜95%の範囲とした。
【0027】
次に、本発明の鋼管の成分元素を限定した理由について説明する。
【0028】
Cは鋼の強度向上に極めて有効であり、目標とする強度を得るためには、最低0.03%以上の添加が必要である。しかし、C量が0.12%よりも多すぎると母材、HAZの低温靱性や現地溶接性の著しい劣化を招くので、その上限を0.12%とした。なお、一様伸び、加工硬化特性はC量が多い方が高くなり、低温靭性や溶接性はC量が少ない方が良好であり、要求特性の水準により、バランスを考慮してC量を0.03〜0.12%の範囲内に限定した。
【0029】
Siは脱酸や強度向上のために添加する元素であるが、0.8%よりも多く添加するとHAZ靱性、現地溶接性を著しく劣化させるので、上限を0.8%以下とした。鋼の脱酸はAlでもTiでも十分可能であり、Siは必ずしも添加する必要はないが、通常0.05%以上のSiが含まれる。
【0030】
Mnは本発明鋼の母相のミクロ組織をベイナイト主体の組織とし、優れた強度・低温靱性のバランスを確保する上で不可欠な元素であり、この効果を得るにはMn量の下限を0.8%以上にする必要がある。しかし、Mn量が2.5%よりも多すぎると、低温靭性が劣化するので上限を2.5%以下とした。
【0031】
P及びSは不純物元素であり、母材及びHAZの低温靱性をより一層向上させるためには、P及びSの含有量の上限をそれぞれの0.03%以下及び0.01%以下とすることが必要である。P量を0.03%以下に低減することにより、連続鋳造スラブの中心偏析を軽減させるとともに、粒界破壊を防止して低温靱性を向上させることができる。また、S量を0.01%以下に低減することにより、熱間圧延で延伸化するMnSの生成を抑制して延性及び靱性を向上させる効果が得られる。P及びSの含有量は、少ないほど好ましいが、特性とコストのバランスから、それぞれ0.001%以上及び0.0001%以上を下限とすることが好ましい。
【0032】
Nbは、0.01%以上の添加により、制御圧延時にオーステナイトの再結晶を抑制して組織を微細化するだけでなく、焼入れ性増大にも寄与し、鋼を強靱化する。しかし、Nb添加量が0.1%よりも多すぎると、HAZ靱性や現地溶接性に悪影響をもたらすので、その上限を0.1%以下とした。
【0033】
Ti添加は微細なTiNを形成し、スラブ再加熱時及びHAZのオーステナイト粒の粗大化を抑制してミクロ組織を微細化し、母材及びHAZの低温靱性を改善する。また、Al量が少ない時、例えばAl量が0.005%以下である場合、Tiは酸化物を形成し、HAZにおいて粒内フェライト生成核として作用し、HAZ組織を微細化する効果も有する。このようなTiNの効果を発現させるためには、0.005%以上のTi添加が必要である。しかし、Ti量が0.03%よりも多すぎると、TiNの粗大化やTiCによる析出硬化が生じ、低温靱性を劣化させるので、その上限を0.03%に限定した。
【0034】
Alは含有量が0.1%を超えるとAl系非金属介在物が増加して鋼の清浄度を害するので、上限を0.1%以下とした。また、Alは、脱酸材として通常0.003%以上含まれ、組織の微細化にも効果を有する元素であるが、本発明においては、脱酸はTi及び/又はSiでも可能であり、Alは必ずしも添加する必要はない。
【0035】
NはTiNを形成しスラブ再加熱時及びHAZのオーステナイト粒の粗大化を抑制して母材、HAZの低温靱性を向上させる。このために必要な最小のN量は0.001%以上である。しかし、Nを0.008%超添加するとTiNの生成量が増加し、表面疵、靭性劣化等の弊害が生じるので、N量の上限を0.008%以下に抑える必要がある。
【0036】
また、鋼中に固溶Nが存在すると成形歪みによる時効により転位が固着され、引張試験において明瞭な降伏点と降伏点伸びがあらわれるようになり、変形性能が著しく低下する。従って、Tiの添加によって、固溶NをTiNとして固定するために、Ti−3.4N≧0を満足することが好ましい。
【0037】
更に、Ni、Mo、Cr、Cu、V、Ca、REM、Mgの1種又は2種以上を添加することが必要である。基本となる成分に、更にこれらの元素を添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なうことなく、強度及び靱性の一層の向上や製造可能な鋼材サイズの拡大を図るためである。以下、それぞれの成分の添加量の好ましい範囲について説明する。
【0038】
Niを添加する目的は、低炭素の本発明鋼の強度を低温靱性や現地溶接性を劣化させることなく向上させることであり、0.1%以上添加することが好ましい。Ni添加はMnやCr、Mo添加に比べて圧延組織中、特に連続鋳造鋼片の中心偏析帯中に、低温靱性に有害な硬化組織を形成することが少ない。しかし、添加量が1%よりも多すぎると、経済性だけでなく、HAZ靱性や現地溶接性を劣化させることがある。したがって、Ni添加量の上限を1%とすることが好ましい。また、Ni添加は連続鋳造時、熱間圧延時におけるCu割れの防止にも有効である。この場合、Cu量の1/3以上のNi量を添加することが好ましい。
【0039】
Moを添加する目的は、鋼の焼入れ性を向上させ、高強度を得ることである。また、MoはNbと共存して制御圧延時にオーステナイトの再結晶を抑制し、オーステナイト組織の微細化にも効果があり、0.05%以上添加することが好ましい。しかし、0.6%超の過剰なMo添加はHAZ靱性、現地溶接性を劣化させ、さらにフェライトを分散して生成させるのが困難になることがあるので、その上限を0.6%とすることが好ましい。
【0040】
Crは母材、溶接部の強度を増加させる元素であり、0.1%以上添加することが好ましい。しかし、Cr量が1.0%を超えるとHAZ靱性や現地溶接性を著しく劣化させることがある。このためCr量の上限は1.0%とすることが好ましい。
【0041】
Cuは母材、溶接部の強度を増加させる元素であり、0.1%以上の添加が好ましいが、Cu量が1.0%よりも多すぎるとHAZ靱性や現地溶接性を著しく劣化させることがある。このためCu量の上限は1.0%とすることが好ましい。
【0042】
VはNbとほぼ同様の効果を有するが、その効果はNbに比較して弱い。また、溶接部の軟化を抑制する効果も有する。V量の上限はHAZ靱性、現地溶接性の点から0.1%以下とすることが好ましい。V量の特に好ましい範囲は、0.03〜0.08%である。
【0043】
Ca及びREMは硫化物(MnS)の形態を制御し、低温靱性を向上させ、シャルピー試験の吸収エネルギーの増加させる元素であり、それぞれ、0.001%以上及び0.002%以上を添加することが好ましい。Ca量を0.01%超、REM量を0.02%超添加するとCaO−CaS又はREM−CaSが大量に生成して大型クラスター、大型介在物となり、鋼の清浄度を害するだけでなく、現地溶接性にも悪影響をおよぼすことがある。このためCa添加量の上限を0.01%以下に、REM添加量の上限を0.02%以下に制限することが好ましい。
【0044】
また、超高強度ラインパイプでは、S量及びO量をそれぞれ0.001%以下及び0.002%以下に低減し、かつESSP=(Ca)〔1−124(O)〕/1.25Sを0.5≦ESSP≦10.0とすることが特に有効である。
【0045】
Mgは微細分散した酸化物を形成し、溶接熱影響部の粒粗大化を抑制して低温靭性を向上させるため、0.001%以上を添加することが好ましい。一方、Mg量が0.006%超では粗大酸化物を生成し逆に靭性を劣化させることがあるため、上限を0.006%以下とすることが好ましい。
【0046】
鋼の加工硬化特性を向上させるためには、そのミクロ組織を軟らかいフェライトと残部が硬いマルテンサイト及び/又はベイナイトとの複合組織とすることが好ましい。ミクロ組織において、フェライトの面積率が80%超では強度がやや低下し、30%未満では加工硬化特性やや低下する。したがって、ミクロ組織は、面積率で30〜80%のフェライトと残部がマルテンサイト及び/又はベイナイトからなることが好ましい。
【0047】
フェライトの面積率は、光学顕微鏡組織写真を用いて、5μm間隔のポイントカウント法で測定した平均値として求める。光学顕微鏡観察用の試料は、鋼管を周方向に切断して採取し、鏡面研磨及び腐食して作製することができる。腐食液は、例えばナイタールを用いれば良い。試料の肉厚中央部を光学顕微鏡にて、500倍で観察し、縦0.5mm、横0.5mmの領域を写真撮影する。
【0048】
また、フェライトが軟質であるほど加工硬化特性が向上するため、微小ビッカース硬度計を用いて、JIS Z 2244に準拠して測定したフェライト相のビッカース硬さが200Hv以下であることが好ましい。
【0049】
次に本発明の鋼管の製造方法について説明する。本発明の鋼管の製造方法は、鋼を溶製後、鋳造して鋼片とし、鋼片を加熱して熱間圧延し、冷却後、再加熱して冷却して鋼板とし、その鋼板を筒状に成形して端部同士を溶接する製造工程からなり、その後、拡管を行っても良い。
【0050】
熱間圧延を行う際の鋼片の加熱温度は、950℃以上とする。これは、上記(2)に係る本発明の成分からなる鋼のオーステナイト域の下限温度、即ちAC3点[℃]が950℃よりも低下することはなく、加熱温度を950℃以上にすれば鋼をオーステナイト域に加熱することができるためである。
【0051】
また、熱間圧延後、鋼をフェライト・パーライト変態させるために、フェライト変態の開始温度であるAr1点[℃]以下まで空冷で冷却する。上記(2)に係る本発明の成分のAr1点[℃]は、冷却速度によって変化するものの、500℃を超えることはないため、空冷を停止する温度の上限を500℃以下とした。
【0052】
このように、オーステナイト域に加熱し、熱間圧延後、フェライト域まで空冷することにより、軟らかいフェライト中にパーライトが分散した組織からなる熱延板が得られる。熱間圧延を行う際の鋼片の加熱温度の上限は規定しないが、通常、1300℃を超えることはない。熱間圧延の方法及び条件は特に規定しないが、ミクロ組織を微細化するためには制御圧延を行うことが好ましい。
【0053】
熱間圧延、空冷後、熱延板を740〜850℃の範囲に再加熱する。これは、上記(2)に係る本発明の成分からなる鋼の二相域、即ち、AC1点[℃]〜AC3点[℃]の範囲より狭い範囲である。この再加熱により、熱間圧延後の鋼板に生成しているパーライトは、オーステナイトに変態する。再加熱温度が740℃未満ではオーステナイト変態量が不十分で、鋼管のミクロ組織において、軟質のフェライト相の比率が多くなり、高強度が得られない。一方、再加熱温度が850℃を超えると鋼管のミクロ組織において、フェライト相が少なくなり、加工硬化特性が低下し、一様伸び、降伏比、加工硬化指数が小さくなる。
【0054】
熱延板を再加熱後、10℃/s以上の冷却速度で、400℃以下まで加速冷却する。これは、二相域からマルテンサイト変態温度以下までの冷却速度を制御することを意味し、再加熱時に生成したオーステナイト相がマルテンサイト及び/又はベイナイトに変態し、高強度、高加工硬化特性が得られる。なお、冷却速度は板厚中心での平均速度である。再加熱後、冷却速度が10℃/sよりも遅いと、再加熱時に生成したオーステナイト相がパーライトに変態し、高強度、高加工硬化特性が得られない。したがって、再加熱後の冷却速度の下限を10℃/s以上とした。再加熱後の冷却速度の上限は規定しないが、100℃/sを超えることは技術的に困難である。加速冷却の停止温度の上限を400℃以下としたのは、上記(2)に係る本発明の成分のMs点[℃]、即ち、マルテンサイト変態の開始温度が、具体的には400℃を超えることはないためである。
【0055】
なお、熱間圧延の加熱温度の下限AC3点[℃]、熱間圧延後の空冷の停止温度の上限Ar1点[℃]、再加熱後の加速冷却の停止温度の上限Ms点[℃]は、加熱時及び冷却時の線膨張係数の変化によって測定しても良い。冷却時の変態点であるAr1点[℃]、Ms点[℃]は冷却速度によって変化するため、実操業における空冷時及び加速冷却時の冷却速度を測定しておき、空冷時の冷却速度でAr1点[℃]を、加速冷却時の冷却速度でMs点[℃]を測定することが好ましい。
【0056】
このようにして製造された鋼板を筒状に成形し、端部同士を接合するが、鋼板を筒状に成形する方法は、UOE法、ベンディングロール法が適用でき、接合方法はアーク溶接、レーザー溶接等が使用可能である。
【0057】
鋼管を0.8%以上の拡管率で拡管すると、円周方向の降伏強度がより上昇し、長手方向の降伏強度が拡管時の長手方向の圧縮歪みに起因するバウシンガー効果により低下する。一方、3%を超えた拡管を行うと鋼管の延性を損なうことがあるため、拡管率は0.8〜3%とすることが好ましい。
【0058】
【実施例】
表1に示す化学成分の鋼を溶製し、連続鋳造した鋼片を850℃以上に加熱して熱間圧延を行い、表2に示す条件で、500℃以下まで冷却し、再加熱して、400℃以下まで加速冷却して鋼板とした。なお、表1のAr3点[℃]は、本発明の鋼板の冷却時におけるオーステナイト域の上限を示す温度であり、線膨張係数の変化から求めた実験値である。更にこれらの鋼板をUOE工程によって鋼管とした。鋼管を製造する際の溶接方法は、サブマージアーク溶接とした。なお、鋼管の外径は914.4mm、肉厚は16mmであった。
【0059】
鋼管の長手方向の降伏強度及び引張強度は、API 5Lに準拠した弧状全厚引張試験によって測定した。鋼管の周方向の降伏強度は、ASTM A370に準拠したリング・エクスパンション試験によって測定した。鋼管円周方向の引張強度は、API 5Lに準拠して、扁平した全厚引張試験片を用いて測定した。
【0060】
また、鋼管からミクロ組織観察用の試験片を採取し、研磨、腐食し、肉厚中央部を500倍で観察し、光学顕微鏡組織写真を撮影した。得られた5視野の光学顕微鏡組織写真を用いて、フェライトの面積率を縦0.5mm、横0.5mmの領域で5μm間隔のポイントカウント法で測定し、平均値として求めた。
【0061】
鋼管同士を突き合わせて、表2に示した規格降伏強度よりも15kis程度強度が高い溶接材料を使用し、円周溶接をサブマージアーク溶接した。実際のパイプラインの変形特性を評価するために、鋼管同士の円周溶接部を中央とし、溶接界面に2mm深さ、幅100mmの人工切欠きを加工した鋼管試験体を作製した。鋼管試験体の鋼管母材部の円周方向の8箇所に歪みゲージを貼付け、鋼管の端部を長手方向に引張り、人工切欠きから亀裂が進展を始めたときの歪みを鋼管引張破壊歪として測定し、変形特性を評価した。
【0062】
結果を表3に示す。表3において、YS/YSは、鋼管の長手方向の降伏強度YSと周方向の降伏強度YSとの比を百分率で表したものである。表3より、本発明例である製造No.1〜12は鋼管長手方向の降伏強度が規格最小降伏強度より低く、鋼管周方向の降伏強度に対する比が本発明の範囲内であり、鋼管引張りの破壊歪みが大きい。一方、比較例である製造No.13〜15は、鋼管の長手方向と周方向の降伏強度の比が本発明の範囲よりも大きく、鋼管引張りの破壊歪みが小さい。また、製造No.13は圧延後水冷されており、製造No.14は加熱温度が高いために鋼管長手方向の降伏強度が高い。さらに、製造No.15は固溶Nが存在するため降伏点が現れて降伏強度が高い。
【0063】
【表1】
Figure 2005015823
【0064】
【表2】
Figure 2005015823
【0065】
【表3】
Figure 2005015823
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、API規格X80〜100級の優れた強度を有し、パイプラインに使用できる変形性能に優れた高強度鋼管及びその製造方法の提供が可能になる。

Claims (4)

  1. 鋼管の長手方向の降伏強度YSと周方向の降伏強度YSとの比YS/YSが、百分率で70〜95%であることを特徴とする変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管。
  2. 質量%で、
    C :0.03〜0.12%、
    Si:0.8%以下、
    Mn:0.8〜2.5%、
    P :0.03%以下、
    S :0.01%以下、
    Nb:0.01〜0.1%、
    Ti:0.005〜0.03%、
    Al:0.1%以下、
    N :0.001〜0.008%
    を含有し、
    Ti−3.4N≧0
    を満足し、更に、
    Ni:1%以下、
    Mo:0.6%以下、
    Cr:1%以下、
    Cu:1%以下、
    V :0.1%以下、
    Ca:0.01%以下、
    REM:0.02%以下、
    Mg:0.006%以下
    の1種又は2種以上を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、ミクロ組織が面積率で30〜80%のフェライトと残部がマルテンサイト及び/又はベイナイトからなり、鋼管の周方向の降伏強度YSが80ksi以上であることを特徴とする請求項1記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管。
  3. 請求項2記載の成分からなる鋼片を950℃以上に加熱し、熱間圧延を行い、500℃以下まで空冷後、740〜850℃の温度に再加熱し、10℃/s以上で400℃以下まで冷却して鋼板とし、該鋼板を筒状に成型し、突合せ部の端部同士を溶接したことを特徴とする請求項1又は2記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管の製造方法。
  4. 突合せ部の端部同士を溶接後、0.8〜3%拡管することを特徴とする請求項3記載の変形性能に優れたパイプライン用高強度鋼管の製造方法。
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