JP2005015814A - 射出成形品の成形材料及び射出成形品 - Google Patents

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【課題】
植物性繊維を成分とする射出成形品の材料に係り、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できる射出成形品の成形材料及び射出成形品を提供する。
【解決手段】 射出成形品の成形材料は、植物性繊維、バインダー、水、及び金属石鹸を含み、更に材料に含まれる水分の量を少なくするため、水に代わって材料に流動性を与える流動性付与材を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は射出成形品の成形材料及び射出成形品に関する。
更に詳しくは、植物性繊維を成分とし、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できる射出成形品の成形材料及び射出成形品に関する。
植物性繊維を成分とする射出成形品の材料として、例えば粉砕した古紙に澱粉と水を加えて混練したものが提案されている。このような成形材料を用いて製品を成形する場合には、例えば特開平9−76213号公報や特開平9−109113号公報に開示されているように、1.金型のキャビティ内に材料を供給、充填しやすくするために成形材料を混練する工程と、2.キャビティ内に充填した成形材料に含まれる水を脱気手段により気化除去し、材料を乾燥固化させる工程とが必要である。
しかしながら、従来の成形材料により上記した射出成形品を成形する場合には次のような課題があった。
即ち、成形材料を混練する工程で材料が器壁やダイスなどに粘着しやすく、作業性が悪かった。
また、成形金型のキャビティ内に充填した成形材料を乾燥、固化させる工程で、材料の表面が乾燥して形成された表皮層が型壁面に密着し、成形材料に含まれる水の気化が妨げられるという問題があった。
更に、表皮層が型壁面に密着していると、固化した成形体を離型する際に、型壁面との摩擦抵抗によって成形体にひび割れが発生しやすくなるという問題もあった。
そこで、上記したような問題を解決するため、特開平11−226920号公報に開示されるような成形材料が提案されている。この成形材料は、粉砕した古紙と澱粉と水とからなる主材に、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸バリウムのような金属石鹸(非アルカリ金属の長鎖脂肪酸塩)を添加することにより構成されている。この成形材料によれば、金属石鹸の作用により上記したような従来の成形材料が有する課題は一応解決できる。
しかしながら、上記したような従来の成形材料では、古紙や澱粉等の固形分に対する水分の量が約50〜200重量%と多いため、成形工程時に発生する多量の水蒸気を脱気するために時間がかかり、結果的に成形サイクルが長くなって、生産性が悪いといった問題が生じていた。
このため、成形材料に含まれる水分の量を減らす必要があるが、単に水分の量を少なくしただけでは、成形材料が固まらず成形品を構成できない。また成形材料の流動性が悪くなって製品の成形ができないといった問題点があった。
そこで本発明者等は、成形材料に含まれる水分を減らすため、水に代わる好適な材料を新たに用いることにより、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できるのでないかという発想のもとに鋭意研究開発した結果、水に代わる好適な材料としてグリセリン等の流動性付与材を使用することが極めて有効な手段であることを見いだした。
本発明はこの知見に基づいて完成したものである。
(本発明の目的)
本発明の目的は、植物性繊維を成分とし、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できる射出成形品の成形材料及び射出成形品を提供することにある。
本発明の他の目的は、成形後、生分解される射出成形品の成形材料及び射出成形品を提供することにある。
第1の発明にあっては、
植物性繊維、バインダー、水、及び金属石鹸を含み、成形品を射出成形によって製造するための材料であって、
材料に含まれる水分の量を少なくするため、水に代わって材料に流動性を与える流動性付与材を含むことを特徴とする、
射出成形品の成形材料である。
第2の発明にあっては、
バインダー及び流動性付与材は、生分解性であることを特徴とする、
第1の発明に係る射出成形品の成形材料である。
第3の発明にあっては、
植物性繊維、バインダー、水、金属石鹸及び流動性付与材を含む配合物中の水分の量を30重量%以下にしたことを特徴とする、
第1または第2の発明に係る射出成形品の成形材料である。
第4の発明にあっては、
成形品を射出成形によって製造するための材料であって、
植物性繊維50〜90重量部と、
バインダー及び流動性付与材50〜10重量部と、
上記植物性繊維、バインダー、流動性付与材の合計100重量部に対して水50〜100重量部と、
金属石鹸と、
を含んでおり、
上記植物性繊維、バインダー、流動性付与材、水、及び金属石鹸を含む配合物中の水分の量を30重量%以下にしたことを特徴とする、
射出成形品の成形材料である。
第5の発明にあっては、
バインダーを35重量%以上、流動性付与材を5重量%以上(バインダーと流動性付与材の合計100重量部)含むことを特徴とする、
第4の発明に係る射出成形品の成形材料である。
第6の発明にあっては、
植物性繊維、バインダー、水及び流動性付与材の合計100重量部に対して、金属石鹸を2重量部以下含むことを特徴とする、
第4または第5の発明に係る射出成形品の成形材料である。
第7の発明にあっては、
バインダーと流動性付与材の合計100重量部のうち、10〜50重量部を生分解性プラスチックに置き換えたことを特徴とする、
第4,5または第6の発明に係る射出成形品の成形材料である。
第8の発明にあっては、
第1,2,3,4,5,6または第7の発明に係る射出成形品の成形材料によって得られたことを特徴とする、
射出成形品である。
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a) 本発明に係る射出成形品の成形材料は、水に代わって材料に流動性を与える流動性付与材を含んでいるので、材料に含まれる水分の量を少なくしても、高温の金型内で成形材料は易流動性であり、キャビティ内への充填は容易に行うことができる。このように、流動性付与材を用いて成形材料に含まれる水分の量を少なくすることにより、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できる。
(b)バインダー及び流動性付与材が共に生分解性であるものは、得られた成形品も生分解性を有し、環境中で分解する。
(c)生分解性プラスチックを含むものは、優れた靭性を示し、ひび割れが生じにくい成形品を得ることができる。
本明細書中にいう射出成形品としては、射出成形によって製造できるものであれば特に限定するものではなく、例えば食品や果物用の各種容器、育苗用容器、茶碗・皿・鉢・箸・ナイフ・フォークの食器、ところてん突き等の食品用器具、製品包装用の緩衝体等を挙げることができる。
本発明に係る射出成形品の成形材料は、植物性繊維、バインダー、水、及び金属石鹸を含み、更に水分の量を少なくするため、水に代わって材料に流動性を与える流動性付与材を含んでいる。
上記植物繊維としては、紙繊維、籾殻、わら、藺草、茶殻、コーヒー粕、ビール粕、焼酎粕、おから、酒粕等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
上記植物繊維は、必要に応じてミキサー等によって小片化(微細化)される。
上記紙繊維としては、例えば使用済みの新聞紙、雑誌、段ボールなどの紙類、板紙、裁断屑紙、製紙工程で発生する破紙、損紙、断り落とし紙、使用済み廃紙等のような紙の状態で使用することができるが、パルプの状態でも使用することもできる。
上記紙繊維は、一般に微細化されているので、成形材料として配合した場合でも分散しやすくなり、成形体の表面を平滑性に優れたものとすることができる。
上記バインダー(結合材ともいう)としては、例えば澱粉、セルロース、デキストリン、サッカロース、ブドウ糖等の糖類や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS(アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン共重合体)、ポリエチレンテレフタラート、ナイロン、ポリアセタール、ポリスチレン、メタクリル樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
上記したバインダーの中でも、糖類は生分解性であるため、生分解性の成形品の材料として好適に使用することができる。
上記ブドウ糖の用語は、含水結晶ブドウ糖、無水結晶ブドウ糖、精製ブドウ糖を含む意味で使用している。
上記バインダーのうち、セルロース、デキストリン、サッカロース、ブドウ糖等は、比較的低分子であるため、後述する流動性付与材(滑剤)としての作用も有している。
上記澱粉は、植物性繊維と類似性を有する分子構造になっているので、植物性繊維を強固に接着結合させ、植物性繊維が強固に一体結合された成形体を形成することができる。
上記澱粉は、水を除去した後では固化し、高温状態の金型から成形体を容易に離型させることができる。
上記流動性付与材は、水に代わって材料に流動性を与え、滑剤としての効果を有する。
上記流動性付与材としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、エチルセルロース等のセルロース誘導体、菜種油、ゴマ油、オリーブ、ヤシ油等の植物性油が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
成形材料として流動性付与材を用いることにより、成形材料を混練する工程時に器壁やダイスなどに材料が粘着することを防止することができるので、成形材料に含まれる水分の量を減らすことができる。
また、流動性付与材を用いることにより、高温の金型内で成形材料を易流動性として、キャビティ内への充填を容易にすることができるので、滑剤として作用する水の含量(成形材料の水分含量)を減らすことができる。
以上のとおり、流動性付与材を用いて成形材料に含まれる水分の量を少なくすることにより、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できる。
上記金属石鹸は、脂肪酸鎖部分に基づく非極性部分と非アルカリ金属部分に基づく極性部分とを有しているので界面活性機能を備えている。また、金属石鹸は、水に不溶性で撥水性を有し、その上、溶融および粉体いずれの状態にあっても滑性を有している。
以上のような構造により、上記金属石鹸は内部滑剤と外部滑剤として作用する。
即ち、成形材料を可塑化混練する工程においては、内部滑剤として作用し、成形材料が器壁やダイスなどに粘着することを阻止して、作業性を向上させることができる。
また、キャビティ内においては外部滑剤として作用し、乾燥により成形材料の表面に表皮層が形成されても、上記金属石鹸の金属塩が存在することによりキャビティ壁面と粘着しにくくなるので、成形材料に添加されている水が、加温されている金型により水蒸気となった場合、その水蒸気は成形材料の表皮層とキャビティ壁面との界面を通過し、次いで脱気手段あるいは金型のパーティング面から容易に放出脱気させることができる。
更に、上記金属石鹸は成形体の表面に存在して型壁面との摩擦抵抗を低下させているので、ひび割れを発生させることなく、成形体を離型させることができる。
上記金属石鹸としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸アルミニウム、ラウリン酸ストロンチウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸ストロンチウム等を挙げることができるが、特にこれらに限定されない。これらの金属石鹸は、単独で使用しても複数混合して使用してもよい。
上記金属石鹸は、植物性繊維及びバインダーと均質に混合され易く、溶融および粉体いずれの状態でも優れた滑性を示し、界面滑性効果による潤滑性作用および離型作用で加工性を向上させることができるので効果的である。
成形体の強度、成形体の形状保持性、成形材料の流動性、成形材料の混練性、水蒸気の放出脱気性などの観点から、成形材料の配合を植物性繊維50〜90重量部と、バインダー及び流動性付与材50〜10重量部と、上記植物性繊維、バインダー、流動性付与材の合計100重量部に対して水50〜100重量部と、金属石鹸と、を含み、上記植物性繊維、バインダー、水、金属石鹸及び流動性付与材を含む配合物中の水分の量を30重量%以下にした。
また、バインダーと流動性付与材の配合比を、バインダーを35重量%以上、流動性付与材を5重量%以上(バインダーと流動性付与材の合計100重量部)とした。
植物性繊維が90重量部を越え、バインダー及び流動性付与材が10重量部未満になると、成形体の表面状態、および強度の低下が有り好ましくない。
また、植物性繊維が50重量部未満で、バインダー及び流動性付与材が50重量部を越えると、成形品の強度が低下し、材料がコスト高となるため好ましくない。
植物性繊維、バインダー、流動性付与材の合計100重量部に対して、水が50重量部未満では、混練した成形材料をペレット状もしくはタブレット状にして、その形状を維持する事が困難となる。
また、水が100重量部を越えると、材料の乾燥に長時間を要し好ましくない。
射出成形品の成形材料の水分含量は、20〜30重量%が好ましく、25〜29重量%がより好ましい。
水分含量が20重量%未満では、材料の流動性が著しく低下し、成形が困難となるため、好ましくない。
また水分含量が30重量%を越えると、水蒸気の脱気放出に長時間を要し、成形に要する時間(成形サイクル)短縮の阻害要因となるため好ましくない。
バインダーが35重量部未満である場合には、成形材料が固まらず成形品を構成できないため、好ましくない。
流動性付与材が5重量部未満である場合には、金型内での流動性が低下し、射出成形が困難となるため、好ましくない。
植物性繊維、バインダー、水及び流動性付与材の合計100重量部に対して、金属石鹸を2重量部以下を含んでいる。
更に好ましくは、金属石鹸は0.3〜2重量部である。
金属石鹸が0.3重量部未満では、金属石鹸の滑剤効果が低下し、成形材料の混練工程では粘着阻止機能が低下することにより、成形装置の壁面等に粘着しやすくなり、また成形工程においては水蒸気を脱気する時間が長くなる。更に成形品を離型するときには、抜き勾配が小さい場合、スムーズに離型しがたくなり、成形体にひび割れが発生する恐れがあるので、好ましくない。
一方、金属石鹸が2重量部を越える場合には、金属石鹸の滑剤効果が強すぎて、成形材料の混練工程では、装置壁との摩擦抵抗が減少するので、短時間で均質に混練する事が困難となる。更に、成形時、キャビティ内部において成形材料の合流が起こると、接合部の強度が低下して好ましくない。
バインダーと流動性付与材の合計100重量部のうち、10〜50重量部を生分解性プラスチックに置き換えることもできる。
生分解性プラスチックとしては、例えばポリヒドロキシブチレート/バリレート、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリアルキレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリエステルカーボネート、ポリアミノ酸、ポリエステルアミド、セルロースアセテート等を挙げることができるが、特にこれらに限定されない。
バインダーと流動性付与材の一部を生分解性プラスチックに置き換えことにより、生分解性プラスチックと複合させた成形材料によって得られる成形体は、優れた靭性を示し、ひび割れが生じにくく効果的である。
バインダー及び流動性付与材が共に生分解性であるものは、得られた成形品も生分解性を有し、環境中で分解する。生分解性プラスチックを含むものも同様である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本実施例について、図1、図2に示すような食品容器を成形する成形材料を例に挙げて説明する。
食品容器1aを成形する材料として、次のものを用いた。
即ち、植物性繊維として、古新聞紙を用いた。
生分解性のバインダーとして、澱粉(とうもろこし粉、商品名「コーンスターチyellow」、日本澱粉工業(株)製)を用いた。
金属石鹸として、ステアリン酸亜鉛( 堺化学工業(株)製、「SZ−P」)を用いた。
生分解性の流動性付与材として、グリセリンを用いた。
生分解性プラスチックとして、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、「NM−14」)を用いた。
上記した古新聞紙、澱粉、ステアリン酸亜鉛、グリセリン、ポリビニルアルコールの配合割合を次のようにした。
澱粉60重量部に対して、グリセリンを20重量部、ポリビニルアルコールを20重量部とした。澱粉、グリセリン、ポリビニルアルコールの合計100重量部に対して、古新聞紙を150重量部とした。
そして、澱粉、グリセリン、ポリビニルアルコール、古新聞紙の合計100重量部に対して、水を70重量部とした。
更に、澱粉、グリセリン、ポリビニルアルコール及び古新聞紙に水を加えた材料100重量部に対し、ステアリン酸亜鉛を0.5重量部とした。
次に、上記した成形材料の調整方法について説明する。
古新聞紙、澱粉、グリセリン、ポリビニルアルコール、金属石鹸及び水の各材料を、その合計量が1.5kgになるように秤量した。なお、古新聞紙は、約3〜5cm程度の大きさに裁断したものを使用した。
まず(株)カワタ製のスーパーミキサを用いて、古新聞紙と水を混練した。混練条件は、槽内温度90℃、混練速度1500rpmで2〜3分である。ただし、古新聞紙の混練状態によっては、更に混練を行なう。
次に、水と混練した古新聞紙に澱粉、グリセリン、ポリビニルアルコール、及び金属石鹸を加え、更に槽内温度90℃、混練速度1500rpmの条件下、3分間混練を行った。
混練後直ちにペレット状もしくはタブレット状の成形体に形成し、その後自然乾燥で、材料中の水分量を20〜30重量%になるように調整して、最終的な成形材料とした。
なお、乾燥方法は、自然乾燥でも乾燥炉等による機械乾燥でもよい。
更に、上記のようにして得られた成形材料を用い、図1に示すような食品容器1aを成形した。
成形装置として、日精樹脂工業(株)製の射出成形機で、シリンダ温度は90℃〜130℃、金型温度は150℃〜180℃に設定した。射出成形機で成形材料を成形することで、最終製品である食品容器1aを得た。
以上のように、成形材料に流動性付与材であるグリセリンを加えて成形材料の水分含量を少なくすることにより、成形工程時に発生する水蒸気の量を少なくして脱気に要する時間を減らし、成形に要する時間(成形サイクル)を1/3〜1/6(自社比)に短縮することができた。なお、金型を変えることで、図2の食品容器1bに示すような様々な形状の成形品を得ることもできる。
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。
本実施例に係る成形材料を用いて成形した食品容器を示す斜視図。 本実施例に係る成形材料を用いて成形した他の食品容器を示す斜視図。
符号の説明
1a、1b 食品容器

Claims (8)

  1. 植物性繊維、バインダー、水、及び金属石鹸を含み、成形品を射出成形によって製造するための材料であって、
    材料に含まれる水分の量を少なくするため、水に代わって材料に流動性を与える流動性付与材を含むことを特徴とする、
    射出成形品の成形材料。
  2. バインダー及び流動性付与材は、生分解性であることを特徴とする、
    請求項1記載の射出成形品の成形材料。
  3. 植物性繊維、バインダー、水、金属石鹸及び流動性付与材を含む配合物中の水分の量を30重量%以下にしたことを特徴とする、
    請求項1または2記載の射出成形品の成形材料。
  4. 成形品を射出成形によって製造するための材料であって、
    植物性繊維50〜90重量部と、
    バインダー及び流動性付与材50〜10重量部と、
    上記植物性繊維、バインダー、流動性付与材の合計100重量部に対して水50〜100重量部と、
    金属石鹸と、
    を含んでおり、
    上記植物性繊維、バインダー、流動性付与材、水、及び金属石鹸を含む配合物中の水分の量を30重量%以下にしたことを特徴とする、
    射出成形品の成形材料。
  5. バインダーを35重量%以上、流動性付与材を5重量%以上(バインダーと流動性付与材の合計100重量部)含むことを特徴とする、
    請求項4記載の射出成形品の成形材料。
  6. 植物性繊維、バインダー、水及び流動性付与材の合計100重量部に対して、金属石鹸を2重量部以下含むことを特徴とする、
    請求項4または5記載の射出成形品の成形材料。
  7. バインダーと流動性付与材の合計100重量部のうち、10〜50重量部を生分解性プラスチックに置き換えたことを特徴とする、
    請求項4,5または6記載の射出成形品の成形材料。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6または7記載の射出成形品の成形材料によって得られたことを特徴とする、
    射出成形品。
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