JP2005015387A - 抗酸化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】抗酸化作用に優れた抗酸化組成物の提供。
【解決手段】抗酸化組成物に、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として配合することによって、優れた抗酸化作用を有する抗酸化組成物が提供される。
【選択図】なし
【解決手段】抗酸化組成物に、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として配合することによって、優れた抗酸化作用を有する抗酸化組成物が提供される。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種(以下、本明細書においてこれらを総称して「アスコルビン酸類」ともいう。)と、δ−トコフェリルレチノエートを含有する抗酸化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は生体内外から、常に酸化ストレスの影響をうけている。皮膚表面では、紫外線や酸素、オゾン、窒素酸化物などが原因となる活性酸素やフリーラジカルに直接的に曝されることで、脂質過酸化変化を起こしている。皮膚の代表的皮脂成分であるスクワレンは、活性酸素の一種である一重項酸素との反応性が高く、皮膚の酸化の最初のターゲットとなり、いったんスクワレン過酸化物が発生すると、それ自体が新たな皮膚内部酸化ストレスの原因ともなる。さらに、紫外線や炎症反応は皮膚表面の酸化ばかりでなく皮膚内部にも活性酸素やフリーラジカルを発生させ生体内部酸化ストレスの原因となっている。
皮膚は、これらの酸化ストレスに対して、活性酸素やフリーラジカルを消去するための酵素や生体分子の存在によって対処している。しかしながら、過剰な酸化ストレスや微弱な酸化障害の蓄積、加齢による生体防御システムの機能低下などにより、新陳代謝が不活性化し老化をはじめとした皮膚変化が引き起こされる。
【0003】
老化した皮膚にはさまざまな美容上の問題が現れる。例えば、皮膚の張力と収縮力を担う表皮及び真皮結合組織の膠原線維、弾力繊維の機能が低下すると、皮膚の張力や収縮力が失われ皮膚本来の役割を果たせなくなり、皮膚はたるみ、シワが生じる。
【0004】
シワは、皮膚がゆがんだり、変性したりしてできる皮膚の溝のことをいう。その一因としては、角質層の肥厚、乾燥化、あるいは真皮におけるコラーゲン繊維の減少や変性したエラスチン繊維の蓄積がある。シワの発生には加齢にともなって起こる皮膚の構造、機能、物性の変化が深く関わり、基底膜やその周辺の損傷などさまざまな皮膚組織変化が皮膚の弾力性の低下をもたらし、繰り返される皮膚の変形に対する復元力を低下させ、やがてシワとして定着していくと考えられる。また、日光曝露の影響もきわめて大きいこともわかっている。たるみの発生原因には、シワと同じく真皮の弾力性の低下の他、皮下脂肪組織の支持力の低下、さらには皮膚を支える筋力の低下などがあげられ、特に顎、瞼、頬等に生じる。
【0005】
さらに、老化した皮膚においては、シミの出現も著しい。肝斑のことを俗にシミと呼び、肝斑と顔面のメラニン色素沈着をも総称してシミという。シミは加齢に伴い増加することがわかっているが、特に日光曝露部に多発することから紫外線の長期的な影響が最大の原因と考えられている。
【0006】
このように、老化した細胞からなる皮膚に認められるたるみ、シワ、シミといった変化を抑制または防止するために生体内外からの酸化ストレスに対抗できる優れた抗酸化剤が求められていた。また、酸化ストレスは老化症状のみでなく、皮膚の肌荒れや吹き出物といった諸々のトラブルの要因でもあるため、かかる抗酸化剤を提供することは抗酸化組成物全般にわたる課題でもあった。
【0007】
例えば、抗酸化剤として代表的なものにアスコルビン酸類がある。アスコルビン酸類は、抗酸化効果、抗炎症効果、ニキビ改善効果、美白効果、老化防止効果、コラーゲン等の生体成分の合成促進による細胞賦活効果、表皮角化細胞の紫外線による細胞障害やDNA損傷を抑制する効果といった各種の効果を発揮することが知られており、これらの効果を期待して抗酸化組成物として広く用いられている。また、ビタミンA酸とトコフェロールとのエステル化合物であるビタミンA酸トコフェロールエステル(トコフェリルレチノエート)のうち、α−トコフェリルレチノエートには、抗老化効果、皮膚炎(熱傷潰瘍、皮膚潰瘍、帯状疱疹、皮膚掻痒症、皮膚角化症、ひび、あかぎれ等)治療効果が知られ(特許文献1、2)、δ−トコフェリルレチノエートには活性酸素除去作用を有することが知られている(非特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭54−92967号公報
【特許文献2】
特開昭61−207332号公報
【非特許文献1】
第96回フレグランスジャーナルセミナー要旨集p20−22、2003年
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた抗酸化力がある抗酸化組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを配合することによって相乗的な抗酸化作用を発揮することを見出し、発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明は下記に掲げる抗酸化組成物である。
(1)アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種並びに、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として含有する抗酸化組成物、
(2)抗酸化組成物が、抗シミ、抗シワ、抗タルミ用組成物である(1)に記載の抗酸化組成物、
(3)アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種が1重量部に対してδ−トコフェリルレチノエートを0.0005〜2.0重量部となるように含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の抗酸化組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩は、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において抗酸化組成物の成分として用いられるものであれば特に限定されない。アスコルビン酸誘導体としては、具体的には、L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸ジリン酸エステル及びL−アスコルビン酸トリリン酸エステル等のL−アスコルビン酸のリン酸エステル誘導体;パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル等の脂溶性アスコルビン酸誘導体;アスコルビン酸グルコシド等の糖誘導体;L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸−2−スルホン酸エステル等が例示できる。
【0013】
本発明において、上記のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩は、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。本発明の上記のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩のうち好ましくは、L−アスコルビン酸,L−アスコルビン酸のリン酸エステル誘導体,パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、アスコルビン酸−2−グルコシド及びそれらの塩であり、皮膚や粘膜に対する安全性の高さと作用効果の高さから、特に好ましくは、L−アスコルビン酸,L−アスコルビン酸モノリン酸エステルまたはそれらの塩、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸−2−グルコシドである。なお、本発明の抗酸化組成物には、アスコルビン酸類のd体、l体、dl体をいずれも用いることができる。
【0014】
本発明で用いられるアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体の塩としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム,カルシウム及びバリウム等のアルカリ土類金属塩、並びにアルミニウム等の多価金属塩などの各種の金属塩:アンモニウムやトリシクロヘキシルアンモニウム等のアンモニウム塩、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,モノイソプロパノールアミン,ジイソプロパノールアミン,及びトリイソプロパノールアミン等の各種のアルカノールアミン塩を挙げることができる。
【0015】
本発明の抗酸化組成物中に配合するアスコルビン酸類の配合量は、特に制限されないが、アスコルビン酸類が本来持つ作用効果を発現し、抗酸化効果の増強効果を得るため、抗酸化組成物全体に対して好ましくは、0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%、特に好ましくは1重量%以上であり、配合上限は安定性の観点から好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
【0016】
本発明のδ−トコフェリルレチノエートとは、δ−トコフェロールとビタミンA酸とのエステル化合物であり、公知の方法(特開平4−244076号公報等)により製造し入手することができ、d体、l体、dl体のいずれでもよい。
【0017】
本発明の抗酸化組成物中に配合するδ−トコフェリルレチノエートの配合量は、特に制限がないが、δ−トコフェリルレチノエートが本来持つ作用効果を発現し、抗酸化効果の増強効果を増強するために、抗酸化組成物全体に対して好ましくは、0.0001重量%以上、より好ましくは0.0005重量%以上、さらに好ましくは0.001重量%以上、特に好ましくは0.005重量%であり、配合上限は好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
【0018】
また、抗酸化組成物中のアスコルビン酸類とδ−トコフェリルレチノエートとの配合割合は重量比で、通常アスコルビン酸類1重量部に対してδ−トコフェリルレチノエートが、好ましくは0.0005〜2.0重量部の範囲、より好ましくは0.001〜1.0重量部、さらに好ましくは0.01〜1.0重量部、特に好ましくは0.1〜1.0重量部の範囲である。
【0019】
本発明の抗酸化組成物には、前述するアスコルビン酸類及びδ−トコフェリルレチノエートに加えて、アスコルビン酸類又はδ−トコフェリルレチノエート各種の作用を増強または補足する目的で、あるいは抗酸化組成物に他の有用な作用を付加するため美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分、ニキビ改善成分、コラーゲン等の生体成分合成促進成分、血行促進成分、保湿成分、老化防止成分等の各種成分を1種または2種以上組み合わせて配合することができる。好ましくは美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分、老化防止成分または保湿成分の1種または2種以上の成分である。これらの各成分としては、医薬品、医薬部外品、または化粧品分野において抗酸化組成物の成分として従来より使用され、また将来使用されるものであれば特に制限されず、任意のものを適宜選択し使用することができる。
【0020】
例えば、美白成分としては、プラセンタ;アルブチン;コウジ酸;エラグ酸;フィチン酸;ルシノール;カモミラET;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体等のビタミン類等が挙げられる。このうち、好ましいものとしては、パントテン酸又はその誘導体、エラグ酸、フィチン酸、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体を挙げることができる。これらの美白成分は1種または2種以上を用いてもよい。
【0021】
美白作用を有する植物成分を美白成分として用いてもよく、かかる植物成分としては、イリス(アイリス)、アーモンド、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、クロレラ、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメハイガ、オリザノール、コメヌカ、サイシン、サンショウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、ダイズ、納豆、茶、トウキ、トウキンセンカ、ニンニク、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、トウキ、アメジスト、アセンヤク、アセビワラビ、イヌマキ、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、ゲンジン、サルサ、サヤインゲン、ショクマ、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシン、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、マルバハギ、チョウジ、カンゾウ等の植物に由来する成分が挙げられる。好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメヌカ、サイシン、サンショウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、サルサ、サヤインゲン、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシン、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、チョウジ、カンゾウ及びトウキの植物由来成分であり、より好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、クチナシ、クジン、コメ、コメヌカ、サイシン、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、セージ、ダイコン、ツツジ、パセリ、ホップ、カンゾウ及びヨクイニンの植物由来成分である。
これらの植物成分を本発明の抗酸化組成物に用いる場合、植物成分の形態は特に制限されないが、通常は植物エキス(植物抽出物)や精油などの態様で使用することができる。なお、上記植物成分中に記載の( )内は、その植物の種類、別名または生薬名である。
【0022】
上記美白成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、美白成分は抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
美白成分として美白作用のある植物成分を用いる場合は、目的に応じて1種もしくは2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。上記植物成分を美白成分として用いる場合、抗酸化組成物への配合割合は、エキスや精油などの抽出物換算で、通常0.00001〜20重量%、好ましくは0.0001〜15重量%、より好ましくは0.001〜10重量%である。また、植物成分はアスコルビン酸類100重量部に対して0.0001〜100重量部、好ましくは0.001〜50重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0023】
抗炎症成分としては、アラントイン、カラミン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、グアイアズレン、酢酸トコフェロール、塩酸ピリドキシン、メントール、カンフル、テレピン油、インドメタシン、サリチル酸又はその誘導体等が挙げられる。好ましくはアラントイン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、グアイアズレン、メントールである。
【0024】
上記抗炎症成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、抗炎症成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0025】
抗菌成分としては、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。好ましくは、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。さらに好ましくは、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸及びその誘導体、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノールである。
【0026】
上記抗菌成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、抗菌成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0027】
細胞賦活化成分としては、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸などのアミノ酸類:レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類:グリコール酸、乳酸などのα−ヒドロキシ酸類:タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素301号などが挙げられる。好ましくは、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸などのアミノ酸類:レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類である。
【0028】
上記細胞賦活化成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、細胞賦活成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0029】
収斂成分としては、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム等の金属塩;タンニン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸を挙げることができる。好ましくは、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸である。
【0030】
収斂成分を用いる場合、その抗酸化組成物に配合する割合は、通常0.0003〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、収斂成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0031】
抗酸化成分としては、トコフェロール及びその誘導体、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸及びその塩、フラボノイド、グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリンなどが挙げられる。好ましくは、トコフェロール及びその誘導体、チオタウリン、ヒポタウリン、チオレドキシン、フラボノイドである。
【0032】
抗酸化成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、通常0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.001〜5重量%である。また抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0033】
老化防止成分としては、レチノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。好ましくは、レチノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、カイネチンである。
【0034】
上記老化防止成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、老化防止成分は抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0035】
保湿成分としては、アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニンなどのアミノ酸及びその誘導体;コラーゲン、コラーゲンペプチド、ゼラチン等のペプチド;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;ソルビトールなどの糖アルコール;レシチン、水素添加レシチン等のリン脂質;ヒアルロン酸プロピレングリコール、ヘパリン、コンドロイチン等のムコ多糖;乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、尿素などのNMF由来成分などがあげられる。好ましいものは、アラニン、セリン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニン、コラーゲン、コラーゲンペプチド、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、水素添加レシチン、ヒアルロン酸プロピレングリコール、ヘパリン、コンドロイチン、乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウである。
【0036】
保湿成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合としては、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは0.5〜5重量%を挙げることができる。
【0037】
本発明の抗酸化組成物は、上記各成分に加えて組成物の用途あるいは剤形に応じて、食品、医薬部外品、医薬品に通常使用される成分を適宜配合しても良い。配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、アミノ酸類、アルコール類、多価アルコール類、糖類、ガム質、多糖類などの高分子化合物、界面活性剤、可溶化成分、油脂類、経皮吸収促進成分、防腐・抗菌・殺菌剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、酵素成分、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、清涼化剤の他、ミネラル類、細胞賦活剤、滋養強壮剤、賦形剤、増粘剤、安定化剤、保存剤、等張化剤、分散剤、吸着剤、崩壊補助剤、湿潤剤または湿潤調節剤、防湿剤、着色料、着香剤または香料、芳香剤、還元剤、可溶化剤、溶解補助剤、発泡剤、粘稠剤または粘稠化剤、溶剤、基剤、乳化剤、可塑剤、緩衝剤、光沢化剤などをあげることができる。特に界面活性剤、可溶化成分または油脂類を配合することによって、水性溶媒中における水溶性アスコルビン酸類の安定性、有効性、使用感をより向上させることができる。また、本発明の組成物が外用組成物である場合には、界面活性剤、可溶化成分、油脂類または経皮吸収促進成分を配合するのが好ましい。
【0038】
ここで用いられる界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)−オクチルドデシルアルコールやPOE−2−デシルテトラデシルアルコール等のPOE−分岐アルキルエーテル;POE −オレイルアルコールエーテルやPOE−セチルアルコールエーテル等のPOE−アルキルエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート及びソルビタンモノラウレート等のソルビタンエステル;POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノイソステアレート、及びPOE−ソルビタンモノラウレート等のPOE−ソルビタンエステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレート、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル;POE−グリセリンモノオレエート、POE−グリセリンモノステアレート、及びPOE−グリセリンモノミリステート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル;POE−ジヒドロコレステロールエステル、POE−硬化ヒマシ油、及びPOE−硬化ヒマシ油イソステアレート等のPOE−硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE−オクチルフェニルエーテル等のPOE−アルキルアリールエーテル;モノイソステアリルグリセリルエーテルやモノミリスチルグリセリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;POE−モノステアリルグリセリルエーテル、POE−モノミリスチルグリセリルエーテル等のPOE−グリセリンアルキルエーテル;ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルデカステアレート、デカグリセリルデカイソステアレート、及びジグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、等の各種非イオン界面活性剤::あるいはレシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、コレステロール、胆汁酸などの天然由来の界面活性剤等を例示することができる。これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもまた2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0039】
界面活性剤を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜30重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができる。抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点からは、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%の範囲を挙げることができる。
【0040】
可溶化成分としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において用いられるものであれば特に限定されない。例えば、エタノール等の低級アルコール、グリセリン,エチレングリコール等の多価アルコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を挙げることができる。好ましくは、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、より好ましくは、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素添加大豆リン脂質である。これらの可溶化成分は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
【0041】
これらの可溶化成分を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜70重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができるが、抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点からは、好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは0.1〜30重量%の範囲を挙げることができる。
【0042】
油脂類としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の合成油脂;大豆油、米油、菜種油、綿実油、ゴマ油、サフラワー油、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヒマワリ油、パーム油、アマ油、シソ油、シア油、サル油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、及びアボガド油等の植物油脂;ミンク油、卵黄油、牛脂、乳脂、及び豚脂等の動物油脂;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類;流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び合成脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステルやエーテル類;シリコーン油等が挙げられる。これらの油脂類は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
【0043】
これらの油脂類を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜70重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができるが、抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点から、好ましくは0.1〜60重量%、より好ましくは0.1〜50重量%の範囲を挙げることができる。
【0044】
本発明の抗酸化組成物は、組成物の用途に応じて、食品、医薬部外品、化粧品に通常使用される剤形をとることができ、通常、固形剤、半固形剤または液剤である。具体的には、錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゲル剤、リポソーム剤、エキス剤、チンキ剤、レモネード剤、軟膏剤、ゼリー剤などの公知の形態をとることができる。また、必要に応じてその他の溶媒や通常使用される基剤等を配合することによって、ペースト状、ムース状、ジェル状、液状、乳液状、クリーム状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状などの各種所望の形態に調製することができる。
【0045】
これらは当業界の通常の方法にて製造することができる。例えば、半固形剤であれば、水溶性アスコルビン酸類、δ−トコフェリルレチノエート並びに必要に応じて上記各任意成分を配合混合し、さらに必要に応じてその他の溶媒や通常使用される外用剤の基剤等を配合することによって、ペースト状、ムース状、ジェル状、液状、乳液状、クリーム状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状などの各種所望の形態に調製することができる。
【0046】
本発明の抗酸化組成物は、通常pH1〜8の液性を備えていればよいが、半固形剤又は液剤にする場合、水溶性アスコルビン酸類の安定性、皮膚や粘膜に対する低刺激性、及び皮膚使用感のよさという観点から、好ましくはpH2〜7、より好ましくはpH2〜6の酸性領域であることが望ましい。
【0047】
本発明の抗酸化用組成物は、本発明の効果を奏すれば特に限定されないが、例えば医薬品、医薬部外品、食品[菓子、健康食品、栄養補助食品(バランス栄養食、サプリメントなど)を含む)、栄養機能食品、特定保健用食品を含む]、化粧品ではファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドウ、アイライナー、眉墨及び美爪料等のメーキャップ化粧料;乳液、クリーム、ローション、オイル及びパックなどの基礎化粧料;洗顔料やクレンジング、ボディ洗浄料などの洗浄料、入浴剤などとすることができる。
【0048】
本発明の抗酸化用組成物は内服用組成物として用いても外用組成物として用いてもよいが、本発明は外用組成物として使用されることが好ましい。本発明の組成物は優れた抗酸化効果を奏するので、酸化ストレスによって引き起こされる諸々の症状、美容上の問題を予防又は治療するための組成物として用いることができる。例えば、抗老化用組成物、抗シワ用組成物、抗タルミ用組成物、抗シミ用組成物、紫外線による抗炎や障害を治療するための組成物などに用いることができる。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び試験例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。なお、下記の各処方において%とは、特に言及しない限り、重量(W/W)%を意味するものとする。
【0050】
試験例 脂質(スクワレン)を用いた過酸化抑制試験
0.8(w/v)%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液中に、10(w/v)%となるようにスクワレンを添加し混合して混合溶液を得た。また、この混合溶液中に、表1に示す含有量でアスコルビン酸、α−トコフェロール、δ−トコフェリルレチノエートを添加した試験溶液1〜5を調製した。次に、混合溶液の980μlと20μlの試験溶液1〜5を混合した各試料(各1ml)を1ウェル/24ウェルプレート(ファルコン社製)に入れて紫外線を照射(UVBランプ VILBER−LOURMAT社 T−8M 4灯を並列にして照射距離30cmで2時間照射)した。
紫外線照射後、各ウェルから300μlを分取してマイクロチューブに入れて、更に600μlの0.8(w/v)%チオバルビツール酸水溶液を加え、85℃で15分間加熱後、氷冷した。氷冷後に3000rpm、5分間遠心分離し、中間層の吸光度(535nm)を測定した。
対照として、紫外線未照射の試料、試験溶液1〜5未添加の試料も同様に処理して、吸光度(535nm)を測定した。過酸化脂質生成抑制率(%)は、式1に従い算出した。結果は表1に示す。
【0051】
【式1】
【0052】
【表1】
【0053】
表1の結果からわかるように、本発明では、L−アスコルビン酸とδ−トコフェリルレチノエートを併用すると抗酸化作用が増強されることがわかった(試験溶液5)。この増強効果は、抗酸化効果があるL−アスコルビン酸とαトコフェロールを併用した試験溶液4において認められる増強効果に比して格段に優れていた。
【0054】
【0055】
【0056】
上記の成分を秤りとり、第14改正日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて、1錠0.3gの錠剤を製した。
【0057】
【発明の効果】
本発明によって、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として配合した抗酸化作用に優れた抗酸化組成物が提供される。かかる抗酸化用組成物は、特に抗老化用組成物(例えば抗シミ用組成物、抗シワ用組成物、抗タルミ用組成物など)として有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種(以下、本明細書においてこれらを総称して「アスコルビン酸類」ともいう。)と、δ−トコフェリルレチノエートを含有する抗酸化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は生体内外から、常に酸化ストレスの影響をうけている。皮膚表面では、紫外線や酸素、オゾン、窒素酸化物などが原因となる活性酸素やフリーラジカルに直接的に曝されることで、脂質過酸化変化を起こしている。皮膚の代表的皮脂成分であるスクワレンは、活性酸素の一種である一重項酸素との反応性が高く、皮膚の酸化の最初のターゲットとなり、いったんスクワレン過酸化物が発生すると、それ自体が新たな皮膚内部酸化ストレスの原因ともなる。さらに、紫外線や炎症反応は皮膚表面の酸化ばかりでなく皮膚内部にも活性酸素やフリーラジカルを発生させ生体内部酸化ストレスの原因となっている。
皮膚は、これらの酸化ストレスに対して、活性酸素やフリーラジカルを消去するための酵素や生体分子の存在によって対処している。しかしながら、過剰な酸化ストレスや微弱な酸化障害の蓄積、加齢による生体防御システムの機能低下などにより、新陳代謝が不活性化し老化をはじめとした皮膚変化が引き起こされる。
【0003】
老化した皮膚にはさまざまな美容上の問題が現れる。例えば、皮膚の張力と収縮力を担う表皮及び真皮結合組織の膠原線維、弾力繊維の機能が低下すると、皮膚の張力や収縮力が失われ皮膚本来の役割を果たせなくなり、皮膚はたるみ、シワが生じる。
【0004】
シワは、皮膚がゆがんだり、変性したりしてできる皮膚の溝のことをいう。その一因としては、角質層の肥厚、乾燥化、あるいは真皮におけるコラーゲン繊維の減少や変性したエラスチン繊維の蓄積がある。シワの発生には加齢にともなって起こる皮膚の構造、機能、物性の変化が深く関わり、基底膜やその周辺の損傷などさまざまな皮膚組織変化が皮膚の弾力性の低下をもたらし、繰り返される皮膚の変形に対する復元力を低下させ、やがてシワとして定着していくと考えられる。また、日光曝露の影響もきわめて大きいこともわかっている。たるみの発生原因には、シワと同じく真皮の弾力性の低下の他、皮下脂肪組織の支持力の低下、さらには皮膚を支える筋力の低下などがあげられ、特に顎、瞼、頬等に生じる。
【0005】
さらに、老化した皮膚においては、シミの出現も著しい。肝斑のことを俗にシミと呼び、肝斑と顔面のメラニン色素沈着をも総称してシミという。シミは加齢に伴い増加することがわかっているが、特に日光曝露部に多発することから紫外線の長期的な影響が最大の原因と考えられている。
【0006】
このように、老化した細胞からなる皮膚に認められるたるみ、シワ、シミといった変化を抑制または防止するために生体内外からの酸化ストレスに対抗できる優れた抗酸化剤が求められていた。また、酸化ストレスは老化症状のみでなく、皮膚の肌荒れや吹き出物といった諸々のトラブルの要因でもあるため、かかる抗酸化剤を提供することは抗酸化組成物全般にわたる課題でもあった。
【0007】
例えば、抗酸化剤として代表的なものにアスコルビン酸類がある。アスコルビン酸類は、抗酸化効果、抗炎症効果、ニキビ改善効果、美白効果、老化防止効果、コラーゲン等の生体成分の合成促進による細胞賦活効果、表皮角化細胞の紫外線による細胞障害やDNA損傷を抑制する効果といった各種の効果を発揮することが知られており、これらの効果を期待して抗酸化組成物として広く用いられている。また、ビタミンA酸とトコフェロールとのエステル化合物であるビタミンA酸トコフェロールエステル(トコフェリルレチノエート)のうち、α−トコフェリルレチノエートには、抗老化効果、皮膚炎(熱傷潰瘍、皮膚潰瘍、帯状疱疹、皮膚掻痒症、皮膚角化症、ひび、あかぎれ等)治療効果が知られ(特許文献1、2)、δ−トコフェリルレチノエートには活性酸素除去作用を有することが知られている(非特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭54−92967号公報
【特許文献2】
特開昭61−207332号公報
【非特許文献1】
第96回フレグランスジャーナルセミナー要旨集p20−22、2003年
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた抗酸化力がある抗酸化組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを配合することによって相乗的な抗酸化作用を発揮することを見出し、発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明は下記に掲げる抗酸化組成物である。
(1)アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種並びに、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として含有する抗酸化組成物、
(2)抗酸化組成物が、抗シミ、抗シワ、抗タルミ用組成物である(1)に記載の抗酸化組成物、
(3)アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種が1重量部に対してδ−トコフェリルレチノエートを0.0005〜2.0重量部となるように含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の抗酸化組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩は、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において抗酸化組成物の成分として用いられるものであれば特に限定されない。アスコルビン酸誘導体としては、具体的には、L−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸ジリン酸エステル及びL−アスコルビン酸トリリン酸エステル等のL−アスコルビン酸のリン酸エステル誘導体;パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル等の脂溶性アスコルビン酸誘導体;アスコルビン酸グルコシド等の糖誘導体;L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸−2−スルホン酸エステル等が例示できる。
【0013】
本発明において、上記のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩は、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。本発明の上記のアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩のうち好ましくは、L−アスコルビン酸,L−アスコルビン酸のリン酸エステル誘導体,パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、アスコルビン酸−2−グルコシド及びそれらの塩であり、皮膚や粘膜に対する安全性の高さと作用効果の高さから、特に好ましくは、L−アスコルビン酸,L−アスコルビン酸モノリン酸エステルまたはそれらの塩、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸−2−グルコシドである。なお、本発明の抗酸化組成物には、アスコルビン酸類のd体、l体、dl体をいずれも用いることができる。
【0014】
本発明で用いられるアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体の塩としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム,カルシウム及びバリウム等のアルカリ土類金属塩、並びにアルミニウム等の多価金属塩などの各種の金属塩:アンモニウムやトリシクロヘキシルアンモニウム等のアンモニウム塩、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,モノイソプロパノールアミン,ジイソプロパノールアミン,及びトリイソプロパノールアミン等の各種のアルカノールアミン塩を挙げることができる。
【0015】
本発明の抗酸化組成物中に配合するアスコルビン酸類の配合量は、特に制限されないが、アスコルビン酸類が本来持つ作用効果を発現し、抗酸化効果の増強効果を得るため、抗酸化組成物全体に対して好ましくは、0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%、特に好ましくは1重量%以上であり、配合上限は安定性の観点から好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
【0016】
本発明のδ−トコフェリルレチノエートとは、δ−トコフェロールとビタミンA酸とのエステル化合物であり、公知の方法(特開平4−244076号公報等)により製造し入手することができ、d体、l体、dl体のいずれでもよい。
【0017】
本発明の抗酸化組成物中に配合するδ−トコフェリルレチノエートの配合量は、特に制限がないが、δ−トコフェリルレチノエートが本来持つ作用効果を発現し、抗酸化効果の増強効果を増強するために、抗酸化組成物全体に対して好ましくは、0.0001重量%以上、より好ましくは0.0005重量%以上、さらに好ましくは0.001重量%以上、特に好ましくは0.005重量%であり、配合上限は好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
【0018】
また、抗酸化組成物中のアスコルビン酸類とδ−トコフェリルレチノエートとの配合割合は重量比で、通常アスコルビン酸類1重量部に対してδ−トコフェリルレチノエートが、好ましくは0.0005〜2.0重量部の範囲、より好ましくは0.001〜1.0重量部、さらに好ましくは0.01〜1.0重量部、特に好ましくは0.1〜1.0重量部の範囲である。
【0019】
本発明の抗酸化組成物には、前述するアスコルビン酸類及びδ−トコフェリルレチノエートに加えて、アスコルビン酸類又はδ−トコフェリルレチノエート各種の作用を増強または補足する目的で、あるいは抗酸化組成物に他の有用な作用を付加するため美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分、ニキビ改善成分、コラーゲン等の生体成分合成促進成分、血行促進成分、保湿成分、老化防止成分等の各種成分を1種または2種以上組み合わせて配合することができる。好ましくは美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分、老化防止成分または保湿成分の1種または2種以上の成分である。これらの各成分としては、医薬品、医薬部外品、または化粧品分野において抗酸化組成物の成分として従来より使用され、また将来使用されるものであれば特に制限されず、任意のものを適宜選択し使用することができる。
【0020】
例えば、美白成分としては、プラセンタ;アルブチン;コウジ酸;エラグ酸;フィチン酸;ルシノール;カモミラET;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体等のビタミン類等が挙げられる。このうち、好ましいものとしては、パントテン酸又はその誘導体、エラグ酸、フィチン酸、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体を挙げることができる。これらの美白成分は1種または2種以上を用いてもよい。
【0021】
美白作用を有する植物成分を美白成分として用いてもよく、かかる植物成分としては、イリス(アイリス)、アーモンド、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、クロレラ、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメハイガ、オリザノール、コメヌカ、サイシン、サンショウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、ダイズ、納豆、茶、トウキ、トウキンセンカ、ニンニク、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、トウキ、アメジスト、アセンヤク、アセビワラビ、イヌマキ、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、ゲンジン、サルサ、サヤインゲン、ショクマ、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシン、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、マルバハギ、チョウジ、カンゾウ等の植物に由来する成分が挙げられる。好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメヌカ、サイシン、サンショウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、サルサ、サヤインゲン、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシン、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、チョウジ、カンゾウ及びトウキの植物由来成分であり、より好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、クチナシ、クジン、コメ、コメヌカ、サイシン、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、セージ、ダイコン、ツツジ、パセリ、ホップ、カンゾウ及びヨクイニンの植物由来成分である。
これらの植物成分を本発明の抗酸化組成物に用いる場合、植物成分の形態は特に制限されないが、通常は植物エキス(植物抽出物)や精油などの態様で使用することができる。なお、上記植物成分中に記載の( )内は、その植物の種類、別名または生薬名である。
【0022】
上記美白成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、美白成分は抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
美白成分として美白作用のある植物成分を用いる場合は、目的に応じて1種もしくは2種以上を任意に組み合わせて使用することができる。上記植物成分を美白成分として用いる場合、抗酸化組成物への配合割合は、エキスや精油などの抽出物換算で、通常0.00001〜20重量%、好ましくは0.0001〜15重量%、より好ましくは0.001〜10重量%である。また、植物成分はアスコルビン酸類100重量部に対して0.0001〜100重量部、好ましくは0.001〜50重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0023】
抗炎症成分としては、アラントイン、カラミン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、グアイアズレン、酢酸トコフェロール、塩酸ピリドキシン、メントール、カンフル、テレピン油、インドメタシン、サリチル酸又はその誘導体等が挙げられる。好ましくはアラントイン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、グアイアズレン、メントールである。
【0024】
上記抗炎症成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、抗炎症成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0025】
抗菌成分としては、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。好ましくは、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。さらに好ましくは、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸及びその誘導体、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノールである。
【0026】
上記抗菌成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、抗菌成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0027】
細胞賦活化成分としては、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸などのアミノ酸類:レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類:グリコール酸、乳酸などのα−ヒドロキシ酸類:タンニン、フラボノイド、サポニン、アラントイン、感光素301号などが挙げられる。好ましくは、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸などのアミノ酸類:レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン類である。
【0028】
上記細胞賦活化成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、細胞賦活成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0029】
収斂成分としては、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム等の金属塩;タンニン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸を挙げることができる。好ましくは、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸である。
【0030】
収斂成分を用いる場合、その抗酸化組成物に配合する割合は、通常0.0003〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、収斂成分は抗酸化組成物中に含まれる水溶性アスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0031】
抗酸化成分としては、トコフェロール及びその誘導体、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸及びその塩、フラボノイド、グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリンなどが挙げられる。好ましくは、トコフェロール及びその誘導体、チオタウリン、ヒポタウリン、チオレドキシン、フラボノイドである。
【0032】
抗酸化成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、通常0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.001〜5重量%である。また抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0033】
老化防止成分としては、レチノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。好ましくは、レチノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、カイネチンである。
【0034】
上記老化防止成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合は、好ましくは0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。また、老化防止成分は抗酸化組成物中に含まれるアスコルビン酸類100重量部に対して0.001 〜1000重量部、好ましくは0.005〜500重量部、より好ましくは0.01〜100重量部の割合になるように配合することが望ましい。
【0035】
保湿成分としては、アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニンなどのアミノ酸及びその誘導体;コラーゲン、コラーゲンペプチド、ゼラチン等のペプチド;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;ソルビトールなどの糖アルコール;レシチン、水素添加レシチン等のリン脂質;ヒアルロン酸プロピレングリコール、ヘパリン、コンドロイチン等のムコ多糖;乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、尿素などのNMF由来成分などがあげられる。好ましいものは、アラニン、セリン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニン、コラーゲン、コラーゲンペプチド、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、水素添加レシチン、ヒアルロン酸プロピレングリコール、ヘパリン、コンドロイチン、乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウである。
【0036】
保湿成分を用いる場合、抗酸化組成物に配合する割合としては、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは0.5〜5重量%を挙げることができる。
【0037】
本発明の抗酸化組成物は、上記各成分に加えて組成物の用途あるいは剤形に応じて、食品、医薬部外品、医薬品に通常使用される成分を適宜配合しても良い。配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、アミノ酸類、アルコール類、多価アルコール類、糖類、ガム質、多糖類などの高分子化合物、界面活性剤、可溶化成分、油脂類、経皮吸収促進成分、防腐・抗菌・殺菌剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、酵素成分、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動化剤、清涼化剤の他、ミネラル類、細胞賦活剤、滋養強壮剤、賦形剤、増粘剤、安定化剤、保存剤、等張化剤、分散剤、吸着剤、崩壊補助剤、湿潤剤または湿潤調節剤、防湿剤、着色料、着香剤または香料、芳香剤、還元剤、可溶化剤、溶解補助剤、発泡剤、粘稠剤または粘稠化剤、溶剤、基剤、乳化剤、可塑剤、緩衝剤、光沢化剤などをあげることができる。特に界面活性剤、可溶化成分または油脂類を配合することによって、水性溶媒中における水溶性アスコルビン酸類の安定性、有効性、使用感をより向上させることができる。また、本発明の組成物が外用組成物である場合には、界面活性剤、可溶化成分、油脂類または経皮吸収促進成分を配合するのが好ましい。
【0038】
ここで用いられる界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)−オクチルドデシルアルコールやPOE−2−デシルテトラデシルアルコール等のPOE−分岐アルキルエーテル;POE −オレイルアルコールエーテルやPOE−セチルアルコールエーテル等のPOE−アルキルエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート及びソルビタンモノラウレート等のソルビタンエステル;POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノイソステアレート、及びPOE−ソルビタンモノラウレート等のPOE−ソルビタンエステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレート、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル;POE−グリセリンモノオレエート、POE−グリセリンモノステアレート、及びPOE−グリセリンモノミリステート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル;POE−ジヒドロコレステロールエステル、POE−硬化ヒマシ油、及びPOE−硬化ヒマシ油イソステアレート等のPOE−硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE−オクチルフェニルエーテル等のPOE−アルキルアリールエーテル;モノイソステアリルグリセリルエーテルやモノミリスチルグリセリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;POE−モノステアリルグリセリルエーテル、POE−モノミリスチルグリセリルエーテル等のPOE−グリセリンアルキルエーテル;ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルデカステアレート、デカグリセリルデカイソステアレート、及びジグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、等の各種非イオン界面活性剤::あるいはレシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、コレステロール、胆汁酸などの天然由来の界面活性剤等を例示することができる。これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもまた2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0039】
界面活性剤を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜30重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができる。抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点からは、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%の範囲を挙げることができる。
【0040】
可溶化成分としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において用いられるものであれば特に限定されない。例えば、エタノール等の低級アルコール、グリセリン,エチレングリコール等の多価アルコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を挙げることができる。好ましくは、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルであり、より好ましくは、エタノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、水素添加大豆リン脂質である。これらの可溶化成分は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
【0041】
これらの可溶化成分を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜70重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができるが、抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点からは、好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは0.1〜30重量%の範囲を挙げることができる。
【0042】
油脂類としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の合成油脂;大豆油、米油、菜種油、綿実油、ゴマ油、サフラワー油、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヒマワリ油、パーム油、アマ油、シソ油、シア油、サル油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、及びアボガド油等の植物油脂;ミンク油、卵黄油、牛脂、乳脂、及び豚脂等の動物油脂;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類;流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び合成脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステルやエーテル類;シリコーン油等が挙げられる。これらの油脂類は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
【0043】
これらの油脂類を使用する場合、抗酸化組成物への配合割合としては、副作用がなく皮膚や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、抗酸化組成物中に0.01〜70重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することができるが、抗酸化組成物中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点から、好ましくは0.1〜60重量%、より好ましくは0.1〜50重量%の範囲を挙げることができる。
【0044】
本発明の抗酸化組成物は、組成物の用途に応じて、食品、医薬部外品、化粧品に通常使用される剤形をとることができ、通常、固形剤、半固形剤または液剤である。具体的には、錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゲル剤、リポソーム剤、エキス剤、チンキ剤、レモネード剤、軟膏剤、ゼリー剤などの公知の形態をとることができる。また、必要に応じてその他の溶媒や通常使用される基剤等を配合することによって、ペースト状、ムース状、ジェル状、液状、乳液状、クリーム状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状などの各種所望の形態に調製することができる。
【0045】
これらは当業界の通常の方法にて製造することができる。例えば、半固形剤であれば、水溶性アスコルビン酸類、δ−トコフェリルレチノエート並びに必要に応じて上記各任意成分を配合混合し、さらに必要に応じてその他の溶媒や通常使用される外用剤の基剤等を配合することによって、ペースト状、ムース状、ジェル状、液状、乳液状、クリーム状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状などの各種所望の形態に調製することができる。
【0046】
本発明の抗酸化組成物は、通常pH1〜8の液性を備えていればよいが、半固形剤又は液剤にする場合、水溶性アスコルビン酸類の安定性、皮膚や粘膜に対する低刺激性、及び皮膚使用感のよさという観点から、好ましくはpH2〜7、より好ましくはpH2〜6の酸性領域であることが望ましい。
【0047】
本発明の抗酸化用組成物は、本発明の効果を奏すれば特に限定されないが、例えば医薬品、医薬部外品、食品[菓子、健康食品、栄養補助食品(バランス栄養食、サプリメントなど)を含む)、栄養機能食品、特定保健用食品を含む]、化粧品ではファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドウ、アイライナー、眉墨及び美爪料等のメーキャップ化粧料;乳液、クリーム、ローション、オイル及びパックなどの基礎化粧料;洗顔料やクレンジング、ボディ洗浄料などの洗浄料、入浴剤などとすることができる。
【0048】
本発明の抗酸化用組成物は内服用組成物として用いても外用組成物として用いてもよいが、本発明は外用組成物として使用されることが好ましい。本発明の組成物は優れた抗酸化効果を奏するので、酸化ストレスによって引き起こされる諸々の症状、美容上の問題を予防又は治療するための組成物として用いることができる。例えば、抗老化用組成物、抗シワ用組成物、抗タルミ用組成物、抗シミ用組成物、紫外線による抗炎や障害を治療するための組成物などに用いることができる。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び試験例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。なお、下記の各処方において%とは、特に言及しない限り、重量(W/W)%を意味するものとする。
【0050】
試験例 脂質(スクワレン)を用いた過酸化抑制試験
0.8(w/v)%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液中に、10(w/v)%となるようにスクワレンを添加し混合して混合溶液を得た。また、この混合溶液中に、表1に示す含有量でアスコルビン酸、α−トコフェロール、δ−トコフェリルレチノエートを添加した試験溶液1〜5を調製した。次に、混合溶液の980μlと20μlの試験溶液1〜5を混合した各試料(各1ml)を1ウェル/24ウェルプレート(ファルコン社製)に入れて紫外線を照射(UVBランプ VILBER−LOURMAT社 T−8M 4灯を並列にして照射距離30cmで2時間照射)した。
紫外線照射後、各ウェルから300μlを分取してマイクロチューブに入れて、更に600μlの0.8(w/v)%チオバルビツール酸水溶液を加え、85℃で15分間加熱後、氷冷した。氷冷後に3000rpm、5分間遠心分離し、中間層の吸光度(535nm)を測定した。
対照として、紫外線未照射の試料、試験溶液1〜5未添加の試料も同様に処理して、吸光度(535nm)を測定した。過酸化脂質生成抑制率(%)は、式1に従い算出した。結果は表1に示す。
【0051】
【式1】
【0052】
【表1】
【0053】
表1の結果からわかるように、本発明では、L−アスコルビン酸とδ−トコフェリルレチノエートを併用すると抗酸化作用が増強されることがわかった(試験溶液5)。この増強効果は、抗酸化効果があるL−アスコルビン酸とαトコフェロールを併用した試験溶液4において認められる増強効果に比して格段に優れていた。
【0054】
【0055】
【0056】
上記の成分を秤りとり、第14改正日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて、1錠0.3gの錠剤を製した。
【0057】
【発明の効果】
本発明によって、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種と、δ−トコフェリルレチノエートを有効成分として配合した抗酸化作用に優れた抗酸化組成物が提供される。かかる抗酸化用組成物は、特に抗老化用組成物(例えば抗シミ用組成物、抗シワ用組成物、抗タルミ用組成物など)として有用である。
Claims (1)
- アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種並びに、δ−トコフェリルレチノエートを含有する抗酸化組成物。
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