JP2005014717A - 作業車両の通信制御装置 - Google Patents

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Nobuaki Ikeuchi
伸明 池内
Ryota Nagano
良太 永野
Shizuo Niimi
静男 新見
Kenichi Kajiwara
研一 梶原
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】トラクタのような作業車両では、様々な環境下で多種多様の作業を行なう為、センサやアクチュエータは、この作業、或いは環境特有の原因で故障する場合が多い。この為、単に故障の有無を通信回線を経由してホスト制御部に送信しても、対処方法がデータとして無かったり、誤った対処方法が成されて、修理に時間を要するといった課題が有った。
【解決手段】トラクタでは、コントローラによりセンサやアクチュエータの故障診断が行なわれる。故障を検出した時には、この検出された故障情報を記憶したデータファイルが作成され、モニタ1にこの故障情報を表示すると共に、オペレータ自らメモ情報を設定できる入力ボックスを表示する。オペレータは、前記故障情報に加え、故障発生状況などのメモ情報を入力し、これら情報を前記ホスト制御部へ送信する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、農業、建設、運搬用の作業車両の通信制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2002−34308公報に示されるように、農業用トラクタ等には、モニタと、前記モニタの表示を制御する制御部(コントローラ)と、前記外部データベースと通信できる通信モデムを備えたものが知られている。
【0003】
そして前記公報の農業用トラクタでは、外部データベースを所有するホスト制御部と通信接続し、機械修理情報や機械性能情報、更には天気情報や地図情報等を送受信する構成となっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−34308号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記トラクタのような作業車両では、様々な環境下で多種多様の作業を行なう為、センサやアクチュエータは、この作業、或いは環境特有の原因で故障する場合が多く、単に故障の有無を通信回線を経由してホスト制御部に送信しても、対処方法がデータとして無かったり、誤った対処方法が成されて、修理に時間を要するといった課題が有った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題に鑑みて作業車両の通信制御装置を以下のように構成した。即ち、モニタ(1)と、前記モニタ(1)の表示を制御する制御部(C)と、外部データベースと通信する通信手段(31)を備えた作業車両であって、前記制御部(C)には、車上のセンサ或いはアクチュエータの故障を検出する手段(6)と、この検出された故障情報をデータファイルとして記憶する手段(13)と、前記データファイルにオペレータによるメモ情報を入力する入力手段(19)を備え、前記センサ或いはアクチュエータの故障を検出したときには、前記故障情報を記憶したデータファイルにオペレータによるメモ情報を加えて、これら情報を前記外部データベースへ送信することを特徴とする作業車両の通信制御装置とした。
【0007】
(発明の作用)
以上のように構成した作業車両の通信制御装置では、前記センサ或いはアクチュエータの故障を検出されたときには、まずこの故障情報を記憶したデータファイルが作成され、記憶手段(13)に一時保存される。そして、オペレータは前記データファイルに、作業状態や作業環境といった故障発生状況を前記情報に加えて、これら情報を外部データベースの管理者、例えば車両の管理者、メーカー、或いは販売店へ送信する。
【0008】
【発明の効果】
これにより、故障情報を受け取った外部データベースの管理者は、故障状況を詳しく把握できて、適切な対処を講じることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を農業用トラクタTに搭載した例について説明する。
まず、トラクタTの全体構成について説明する。トラクタTは図1に示すように車体前側部にエンジン(図示省略)を設け、エンジンの回転動力を複数の変速装置を経由して左右後輪2,2、或いは左右前後輪3,2へ伝達して走行する構成となっている。
【0010】
また前記左右夫れ夫れの後輪2,2の駆動軸には、ブレーキ装置を設け、ハンドル切角センサ41等により車両の旋回操作を検出したときにブレーキ用油圧シリンダ7のピストンの作動させて旋回内側の後輪2を制動する構成(オートブレーキ)となっている。
【0011】
また、車体中央部に位置する操縦席8の周囲にはキャビン9を設けている。そのキャビン9は、図3及び図4に示すように、左右前後に支柱9a…を立設し、左右の前支柱9a,9a間にはフロントガラス10fを嵌め込み、左右の後支柱9a,9a間にはリヤガラス10rを嵌め込み、また、左右同側の前後の支柱9a,9a間にはガラスドア12を開閉自在に設ける構成となっている。そして、前記リヤガラス10rは、左右両端部を前方に湾曲させて平面視「コ」の字状に形成すると共に、この屈曲部10a,10aの端部には、ゴム等のシール材11をそのガラス端面及び左右両面にまたがるように溶着し、前記後支柱9aの外側面を前記リヤガラス10rで覆いながらドアガラス12と面一状に備える構成となっている。
【0012】
また前記フロントガラス10fは、前記前支柱9aの湾曲した外側面を覆いながら、前記ドアガラス12と面一状に備える構成となっている。
また、前記キャビン9内の前部には、図2に示すように、液晶モニタ1を内蔵するメータパネル14を設け、前記液晶モニタ13に、変速位置や車両の制御の入切(ON/OFF)状態を表示すると共に、この側方に車速計、エンジン回転数計、燃料残量計等を設け、それぞれの情報を表示する構成となっている。
【0013】
また前記液晶モニタ1は、タッチパネル式モニタとなっており、表示画面に応じて付属の入力ペン19で直接画面に文字を入力したり、表示された選択スイッチ、或いは決定スイッチを押す構成となっている。また、メータパネル14の上部には、GPS受信器15とジャイロセンサ16を内装し、制御部となるコントローラCに接続して、車両の自己位置を前記モニタ1へ表示する構成となっている。
【0014】
また、前記メータパネル14の後方には、ステアリングハンドル20を支持するハンドルポスト21を設け、前記ハンドル20で前輪3を左右操舵する構成となっている。また、操縦席8の側方には、作業機23の高さを調節するポジションレバー24や、走行用の変速レバー、機体後部のPTO軸の回転を入切するPTOスイッチ26、各種制御の入切スイッチ46等を設けている。また前記ポジションレバー24の回動基部には、レバー操作位置を検出するポテンショメータ27を設け、この検出値を前記コントローラCへ送信して、トラクタ後部のアクチュエータとなる作業機昇降用油圧シリンダ28を駆動し、これに接続したリフトアーム29を上下回動する構成となっている。また、リフトアーム29の回動基部には、リフトアーム29の作動角を検出するリフトアーム角センサ30を設けている。
【0015】
次に、図5に基づき前記トラクタTのコントローラCについて説明する。コントローラCは内部に、各種情報を処理するCPUや、各種センサ検出値等を一時記憶するRAM、この発明の故障を検出する手段となる故障診断制御プログラム6を格納するEEPROM、更には後述するホスト制御部Hとのデータ通信を行なう通信モデム(通信手段)31等を備え、更に時間を計測する内部時計37を備える構成となっている。
【0016】
そして、コントローラCの入力側には、前記GPS受信器15、ジャイロセンサ16、ポジションレバー24のポテンショメータ27、リフトアーム角センサ30、ハンドル切角センサ41、制御入切スイッチ46、PTO入切スイッチ26等を接続し、また、出力側には、液晶モニタ1、スピーカ18、そしてソレノイドバルブを介して作業機昇降用油圧シリンダ28と左右後輪2,2のブレーキ用油圧シリンダ7等を接続する構成となっている。
【0017】
一方、ホスト制御部Hは、パーソナルコンピュータ及び通信モデム等を備え、データベースとして、機械修理情報DB、天気情報DB、地図情報DB、顧客情報DB等を保有し、これらの情報を管理者が手動あるいはコンピュータの自動操作で、インターネット回線または他の通信回線を通じて、前記通信モデム31を有するトラクタTへ送受信する構成となっている。
【0018】
以上のように構成したトラクタTでは、図6に示すように、通信制御が行われる。
最初にエンジンのキースイッチでコントローラ等、電源系がONされると、前記各センサ27,30やスイッチ26等の状態が読み込まれ、これらが故障していないか初期診断が行われる。具体的には、各センサへ順に故障診断用の信号を出力し、反応が正常かどうか、例えば断線やショートの反応が無いかを検出する。そして、この初期診断でセンサ或いはスイッチに異常が認められると、前記液晶モニタ1へ確認画面が表示される。この画面は、図7に示すように、前記異常を来たしたセンサの名称と共に、日時、トラクタの型式等を列挙すると共に、最後にオペレータが自ら追加情報を記入するメモ入力ボックスを表示する構成となっている。
【0019】
そして、オペレータは、前記メモ入力ボックスに前記入力ペン19で故障発生情況等を入力事項を入力した後、画面下部に表示されたデータ送信スイッチを押す事で、前記故障情報がホスト制御部Hへ送信される。
また前記初期診断処理で異常が認められない場合は、作業中の故障診断処理が行われ、前記各センサに加え、各アクチュエータ7,28の作動が正常かどうかを判定し、予め設定した異常状態が認められると前記同様、故障情報を記憶したデータファイルが作成され、ホスト制御部Hへ送られる。
【0020】
これにより、故障情報を受け取ったホスト制御部H側の管理者は、故障状況を詳しく把握できて、適切な対処を講じることができる。
また前記作業中の故障診断処理は、前記トラクタの電源系がOFFとなるまで他の各種制御と共に繰り返される。
【0021】
また前記他の制御処理の内、図6に示されたスケジュール処理について説明する。このスケジュール処理は、前記液晶モニタ1を利用するものであって、図8に示すように、「*年*月**日 圃場Aを耕耘作業」、「*年**月**日 圃場Bを代掻き作業」といった作業予定情報を前記入力ペン19を使って前記コントローラCの記憶手段(EEPROM)に入力してしておき、入力した作業日程の例えば1週間前からトラクタTのエンジン始動時に液晶モニタ1に作業予定を表示するものである。
【0022】
しかして、作業予定の忘れを防止しながら各種作業を適格に実施することができる。
次に、図9に基づき前記制御入切スイッチ46の構成について説明する。
前記制御入切スイッチ46は、回転兼押込み式スイッチにて構成され、このスイッチ46周囲にトラクタTの状態を指定、或いは各種制御の入を指定する表示ラベルを設け、同スイッチ46を回転することにより、トラクタTに状況に応じた最適な制御を実行する構成となっている。
【0023】
詳しくは、前記スイッチの設定位置が、ラベルの「走行」位置に設定されると、トラクタTの走行形態が2WDに固定され、「4WD」位置に設定されると、トラクタTの走行形態が4WDに固定され、「作業」位置に設定されると、トラクタTのスリップ状態に応じて2WDと4WDが自動的に切りかえられる。尚、この際、後述する「オートリフト」及び「オートブレーキ」は切に設定されている。
【0024】
また、「オートリフト」の位置に設定されると、前記ハンドル切角センサ41により旋回操作を検出すると、作業機を非作業位置へ上昇するオートリフト制御を入とし、また「オートブレーキ」に設定されると、前記の通り、旋回操作を検出して旋回内側の後輪2にブレーキをかけるオートブレーキ制御を入とする。尚、このブレーキ圧は強弱無段階に設定できる構成となっている。また前記「作業」の位置から、右へ通過した制御は、他の指定位置に設定されても追加的にONのままに維持される。
【0025】
また、前記ダイヤル指定位置を「作業」位置よりも右へ移行したとき、例えば、「オートブレーキ」のブレーキ圧が「強」の位置で、前記押込み部をOFFとすることで、全ての制御を一括して切とする構成となっている。
しかして、トラクタTの耕耘作業中において、圃場内を移動する場合や、圃場の状態に応じて制御を不要とする場合には、制御を一括して迅速に切とすることができて、スイッチの操作性が良い。
【0026】
尚、上記発明の別形態としては、制御部となるコントローラCを液晶モニタ1側に構成しても良いし、モニタ1側にコントローラが搭載されている場合は通信ラインで接続して一体構成として良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの全体側面図。
【図2】メータパネルの正面図。
【図3】キャビンの斜視図。
【図4】図3のA−A線断面図、及びB−B線断面図。
【図5】制御ブロック図。
【図6】通信制御の概要を示す制御フローチャート。
【図7】故障診断処理でのモニタの表示例。
【図8】スケジュール処理でのモニタの表示例。
【図9】(A)制御入切スイッチの平面図。
(B)制御入切スイッチの側面図。
【符号の説明】
C コントローラ
H ホスト制御部
1 液晶モニタ
6 故障診断制御のプログラム
13 RAM
19 入力ペン

Claims (1)

  1. モニタ(1)と、前記モニタ(1)の表示を制御する制御部(C)と、外部データベースと通信する通信手段(31)を備えた作業車両であって、前記制御部(C)には、車上のセンサ或いはアクチュエータの故障を検出する手段(6)と、この検出された故障情報をデータファイルとして記憶する手段(13)と、前記データファイルにオペレータによるメモ情報を入力する入力手段(19)を備え、前記センサ或いはアクチュエータの故障を検出したときには、前記故障情報を記憶したデータファイルにオペレータによるメモ情報を加えて、これら情報を前記外部データベースへ送信することを特徴とする作業車両の通信制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015024696A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 ヤンマー株式会社 作業車両
KR20180057377A (ko) * 2016-11-22 2018-05-30 최현민 사용자 단말, 이를 이용하는 pto 전력전달 모니터링 시스템 및 방법
JP2020103113A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 井関農機株式会社 作業車両の自律走行システム

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