JP2005014654A - 無限軌道履帯及びそのリサイクル方法 - Google Patents

無限軌道履帯及びそのリサイクル方法 Download PDF

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Yusaku Kato
祐作 加藤
Tatsuya Norifuji
達哉 乗藤
Hideki Kimura
秀樹 木村
Kunio Asano
邦雄 浅野
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Abstract

【課題】移動式建設機械や土木作業車等の無限軌道走行装置に装着される無限軌道履帯に、産業廃棄物からの再生ポリエチレン樹脂の使用可能にするポリエチレン樹脂を用いる。またそのリサイクルについての提案
【解決手段】履帯パッドを構成する芯金の適宜箇所に、適宜選択した大きさと数の貫通孔を設けると共に、履帯パッドを構成するパッド本体は塩化ビニル樹脂にて形成し、パッド本体の芯金周辺部は硬質の塩化ビニル樹脂を、接地面側となる箇所は軟質から半硬質の塩化ビニル樹脂で形成する。<BR>
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動式の建設機械や土木作業車、農業作業機械、そして運搬車等に代表される産業車輌等の足廻りに多く用いられている無限軌動走行装置に装着される無限軌道履帯(クローラ)に係るものであり、特にポリエチレン樹脂を用いた無限軌道履帯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動式建設機械車両等の走行装置には無限軌道走行装置が多く使用されている。この無限軌道走行装置に装着されている無限軌道履帯(クローラ)には金属製の鉄クローラが殆どであったが、鉄クローラは、市街地等の舗装路面を傷つけ、加えて騒音が大きく振動が大きい理由により、近年ではこれら問題を防止するため、鉄製ではない無限軌道履帯も多く使用されている。
鉄製無限軌道履帯に代わり舗装路面保護等の上記問題を防止する目的として使用されるようになった従来の無限軌道履帯の大多数は、天然ゴムや合成ゴム(IR、SBR、BR、NBR、CR、IIR、EPDM等)、或いはこれらをブレンドした原料ゴムへ、補強剤(カーボンブラック、ホワイトカーボン等)、老化防止剤、加硫促進助剤、活性剤、粘着付与剤、そして加硫促進剤や、硫黄や有機過酸化物等の架橋剤等(実際のこれら配合剤については、例えば、株式会社ラバーダイジェスト社発行の「便覧 ゴム・プラスチック配合薬品」等が詳しい)を加えたゴム組成物(配合ゴム)により形成されたゴム製無限軌道履帯(ゴムクローラ)である。
【0003】
従来のゴム製無限軌道履帯(ゴムクローラ)には、無端状に形成したゴム帯内に芯金と引張補強帯を埋設した一体成型のゴム履帯の他、専用の芯金(履板)に直接ゴムを加硫接着させたゴムパッド{トラックリンクの1リンク長さ単位の単体タイプ(特許第3009342号公報、実用新案登録第2601477号公報、特開2000−318662号公報等)、複数リンクにわたる長さをもつ連続タイプ(実公平7−017657号公報、実公平8−000225号公報)}を、複数のトラックリンクが無端状に連結することにより構成される連結リンクへ取り付けた連結リンク式ゴムクローラ、そして、棒体をブロックで連結する新方式のゴムクローラ(特開平2000−313371号公報、特開平2002−037154号公報、特開平2002−173063号公報等)等がある。
【0004】
従来のゴム製無限軌道履帯は、ゴム部に亀裂が発生したり、摩耗して使用ができなくなると新品と交換され、使用済みのゴム製無限軌道履帯は廃棄物として処理されている。
従来の使用済みゴム製無限軌道履帯の廃棄処理方法は、ゴムと芯金が化学的接着剤により接着(所謂加硫接着)されていることから、ゴムと金属である芯金とを分離する事が難しく、またコスト等の経済的理由により、大部分が埋立て処理されているのが現状である。中には焼却処理が行われることもあるが、有毒ガスの発生による空気汚染等の環境破壊問題もあり、その廃棄物処理は未だ有効な手段がない状況となっている。
【0005】
また、ゴム製無限軌道履帯と同様に、廃棄処理が問題となっているものとしてポリエチレン樹脂がある。
ポリエチレン樹脂は、農業用ハウスシート等で利用されており、その廃棄物処理についても社会問題として問題となってきており、ポリエチレン樹脂は近年環境問題等の高まりから、そのリサイクルがなされ、再生ポリエチレン樹脂として提供されるようになった。
しかし、再生ポリエチレン樹脂の利用はまだ少なく、その利用促進が望まれている。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第2583741号公報
【特許文献2】
特許第3009342号公報
【特許文献3】
実用新案登録第2601477号公報
【特許文献4】
特開2000−318662号公報
【特許文献5】
実公平7−017657号公報
【特許文献6】
実公平8−000225号公報
【特許文献7】
特開平2000−313371号公報
【特許文献8】
特開平2002−037154号公報
【特許文献9】
特開平2002−173063号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来では使用されることがなかったポリエチレン樹脂(特に再生ポリエチレン樹脂)を、無限軌道履帯に利用することを目的としている。
即ち、無限軌道履帯へポリエチレン樹脂を使用することを困難にしている問題点を解決し、ポリエチレン樹脂を用いた無限軌道履帯を提供することを目的としている。
無限軌道履帯にポリエチレン樹脂の使用を困難にしている問題点の1つは、無限軌道履帯を構成する横剛性補強用の金属製芯金とポリエチレン樹脂とを化学的に結合をさせることが可能な程に強力な接着剤がないことである。このため、芯金にポリエチレン樹脂を保持(固定)させることが困難で、その実用化を困難なものとしている。
【0008】
そしてもう1つの問題点は、ポリエチレン樹脂をそのまま無限軌道履帯に用いたのでは、従来のゴムを用いた無限軌道履帯に比べクッション性が劣り、摩耗性や耐久性にも問題があり、さらには路面との摩擦係数が低く走行装置が路面上をスリップする等の安全上の問題があることである。
本発明は、ポリエチレン樹脂を無限軌道履帯へ使用することを困難にしていた上記各問題点を克服することにより、無限軌道履帯へのポリエチレン樹脂の使用を可能なものとし、安価に供給されるようになった再生ポリエチレン樹脂を有効に利用し、安価で、地球環境問題にも配慮した無限軌道履帯を提供するためになされたものである。
【0009】
更に本発明は、従来のゴム製無限軌道履帯で問題となっている使用済み無限軌道履帯の廃棄物処理やリサイクルに関する問題についても、その製造段階から考慮した無限軌道履帯とし、使用後には再度資源として再利用、若しくは、無限軌道履帯自体をリユースやリサイクル可能なものにする、或いは、使用後の廃棄処分を容易なものにした無限軌道履帯とし、極力廃棄物の量を抑えることができる環境に配慮した無限軌道履帯とする事によって、リサイクルや廃棄処理にも考慮した実用的な無限軌道履帯を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段の概要を、下記に説明する。
本発明の無限軌道履帯は、従来ゴムが使用されていた無限軌道履帯の履帯本体部にポリエチレン樹脂を用いることを特徴としている。そして履帯本体部にポリエチレン樹脂を用いるため下記手段を用いることとした。
まず、無限軌道履帯を構成する履帯本体部の芯金周囲にポリエチレン樹脂を利用するための第1手段は、ポリエチレン樹脂へ過酸化物架橋剤及び内添型接着剤を添加した樹脂組成物を芯金周囲に配置し、芯金と樹脂組成物とを化学接着することにより、芯金にポリエチレン樹脂を用いた樹脂組成物を固着保持する構成である。
そして第1手段の別手段として、架橋可能な高硬度ゴム組成物とポリエチレン樹脂とを混合したゴム樹脂混合組成物を芯金周囲に配置し、芯金に塗布した化学接着剤と前記ゴム樹脂混合組成物とを化学接着し、芯金にポリエチレン樹脂を用いたゴム樹脂混合組成物を固着保持する構成としてもよい。
この際、第1手段と併用して、芯金表面を凹凸面とするのが好ましい。
【0011】
第2手段は、芯金にポリエチレン樹脂等が充填される貫通孔を設け、芯金にポリエチレン樹脂等を保持(固定)するため、芯金の接地面側と反接地面側にポリエチレン樹脂等を配し、ポリエチレン樹脂等を前記芯金を挟んで貫通孔を通じて一体となるように芯金周囲に配し、芯金周囲に配置されるポリエチレン樹脂等の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)が95度〜100度の範囲になるように構成した。
なお第2手段の別手段として、芯金に貫通孔を設け、上記第1手段の各構成を併用し固定・固着保持する構成としてもよい。
【0012】
次に、無限軌道履帯の履帯本体部のラグ部分にポリエチレン樹脂を用いるための手段は、従来より一般的に使用されてきているゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物を形成し、ゴム樹脂混合組成物の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)を70度〜90度の範囲とする構成である。
【0013】
更に、本発明の無限軌道履帯をリサイクルする手段の概要は、履帯本体部に、熱可塑性高分子樹脂で形成された非架橋(加硫)の中間部を設け、使用済みとなった無限軌道履帯を加熱し、中間部を軟化させ、この部位で履帯の摩耗損傷した表面部分を剥がし、摩耗損傷部位を分離した芯金側を成形金型にセットし、摩耗損傷した部分に新たな履帯本体部を形成する材料をセットし、加圧加熱成形することにより、無限軌道履帯を再生することである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の無限軌道履帯は、芯金と引張補強帯と無端状に形成された履帯本体部より構成され芯金と引張補強帯を履帯本体部で被服している一体成形の無限軌道履帯や、無限軌道履帯の基盤となる骨格部(連結トラックリンク、ブロック体と棒体等)と履帯パッドにより構成され、履帯パッドは芯金(履板)と履帯本体部とから構成されている履帯パッド式の無限軌道履帯等の履帯本体部へポリエチレン樹脂を用いていることが特徴である。
また、ポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部は、少なくとも芯金周りの芯金保持部と、主に芯金保持部の接地側に形成されるラグ部とにより構成されている。
【0015】
本発明は、無限軌道履帯を構成する履帯本体部と芯金との保持(固定・固着)手段として、下記各構成のいずれかを用いることとした。
1.履帯本体部の芯金保持部を、ポリエチレン樹脂へ過酸化物架橋剤及び内添型接着剤を添加した樹脂組成物により形成し、該樹脂組成物を芯金周囲に配置し、芯金と樹脂組成物とを加熱成型し、両者を化学接着することにより、芯金に履帯本体を固着保持する構成。この際、芯金に化学接着剤を塗布してもよい。
具体的に1実施形態を挙げて説明すると、ポリエチレン樹脂100重量部に対し、内添型接着剤5〜13重量部をブレンドし、これに架橋剤1〜6重量部を配合した樹脂組成物により履帯本体の芯金保持部を形成し、加熱加圧成型接着し、両者を化学接着することにより固着する。
なお、芯金へ貫通孔を設けると共に、芯金の接地面側と反接地面側に上記ゴム樹脂組成物を配し、芯金を挟んで貫通孔を通じて一体となるように上記樹脂混合組成物を芯金周囲に設ける構成としてもよく、芯金表面に凹凸面を設け芯金表面積を増やしてもよい。これにより、芯金へ樹脂組成物がいっそう効果的に保持される。
【0016】
2.履帯本体部の芯金保持部を、架橋可能な高硬度ゴム組成物とポリエチレン樹脂とを混合したゴム樹脂混合組成物により形成し、芯金に塗布した化学接着剤と前記ゴム樹脂混合組成物により形成した芯金保持部とを加熱加圧成形することにより両者を化学接着し、芯金に履帯本体を固着保持する構成にする。
具体的に1実施形態を挙げて説明すると、ポリエチレン樹脂35〜65重量部に対し、ポリブタジエンゴムを65〜35重量部をブレンドし、これに架橋剤を配合したゴム樹脂混合組成物により履帯本体の芯金保持部を形成し、化学接着剤を塗布した芯金とゴム樹脂混合組成物とを加熱加圧成型接着し、両者を化学接着(架橋・加硫接着)することにより固着する。
なお、芯金へ貫通孔を設けると共に、芯金の接地面側と反接地面側に上記ゴム樹脂混合組成物を配し、芯金を挟んで貫通孔を通じて一体となるように上記ゴム樹脂混合組成物を芯金周囲に設ける構成としてもよく、芯金表面に凹凸面を設け芯金表面積を増やしてもよい。これにより、芯金へ樹脂組成物がいっそう効果的に保持される。
【0017】
3.芯金へ貫通孔を設け、芯金へポリエチレン樹脂を保持(固定)するため、芯金の接地面側と反接地面側にポリエチレン樹脂を配し、ポリエチレン樹脂を前記芯金を挟んで貫通孔を通じて一体となるように芯金周囲に配することにより、ポリエチレン樹脂により形成される履帯本体部の芯金保持部を芯金周囲に設け、芯金保持部の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)を95度〜100度に構成する。
この際、履帯パッド本体部の芯金保持部を形成しているポリエチレン樹脂に、ポリプロピレン樹脂等の硬質材を混合してもよい。
【0018】
本発明は、履帯パッド本体部を芯金へ保持(固定・固着)するため、これら構成としたのである。
これは従来技術では、ポリエチレン樹脂を金属と安定して強力に接着させることのできる接着剤等がないためであって、ゴムでは可能であったゴムと金属との間に接着剤を介して行う強固にかつ安定して接着することのできる架橋(加硫)接着法を用いることができないためである。
このため、履帯本体を構成する芯金保持部を、上述のポリエチレン樹脂へ過酸化物架橋剤等を添加した樹脂組成物により構成したり、架橋可能な高硬度ゴム組成物を混合したゴム樹脂混合組成物により構成したのである。
これにより、従来のゴムと金属との架橋(加硫)接着法を用いることが可能となり、履帯本体部の芯金周辺域へのポリエチレン樹脂使用を可能とした。
【0019】
また、芯金の接地面側から反接地面側へ貫通する貫通孔を設け、履帯本体の芯金周囲に配される芯金保持部のポリエチレン樹脂を主体とする硬質材を、硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)95度〜100度とする構成としたのである。
即ち、履帯パッドに負荷が加わった際に、芯金まわりのポリエチレン樹脂が変形し、これが繰り返され、芯金の保持が次第にゆるくなり、ついには芯金とポリエチレン樹脂で形成された履帯本体芯金保持部とが外れてしまう事を防止するため、ポリエチレン樹脂の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)を95度〜100度としたのである。
【0020】
本発明の芯金に塗布する接着剤としては、従来広く一般的に使用されているゴムと金属との接着剤を使用することが可能であり、例えばロード社の商品名「ケムロック」シリーズや、東洋化学研究所の商品名「メタロック」シリーズ等があるが、使用条件や接着条件により適宜選択すればよい。
そして、内添型接着剤としては、マレイン酸変性液状ポリブタジエン等がある。
【0021】
次に本発明は、無限軌道履帯のラグ部位にポリエチレン樹脂を利用するため、履帯本体を構成するラグ部を、従来より一般的に使用されてきているゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物で形成し、ゴム樹脂混合組成物の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)を70度〜90度とするのが好ましく、望ましくは75度〜85度とするのがよい。
【0022】
ラグ部の硬度を芯金保持部より低いもの(70度〜90度)としたのは、履帯接地面と路面との摩擦係数をある程度確保し、路面との摩擦係数を向上させ牽引力を維持すると共に、履帯パッドが路面上でスリップするのを防止するためである。
更に、ポリエチレン樹脂をそのまま単独で履帯本体のラグ部に用いたのでは、従来のゴム弾性体(ゴム組成物)を用いた履帯に比べ、クッション性が劣るためで、ゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させることにより硬度を90度以下とすることによりクッション性を確保し、不整地などの凹凸路面を走行する際に発生する衝撃や振動を緩和し、乗り心地をよくすると共に、機体への衝撃を和らげ機体の損傷を防止している。
また、硬度を70度より軟らかく(低く)すると、履帯本体の欠けが多くなり、耐久性が劣ってしまう。
この耐スリップ性や、クッション性、そして耐久性の全てを考慮すると、ゴム樹脂混合組成物の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)は75度〜85度とするのが望ましい。
【0023】
従って本発明は上述のとおり、従来より一般的に使用されてきているゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物により形成し、ゴム樹脂混合組成物の硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)を上述の範囲とすることにより、ラグ部の耐スリップ性及びクッション性を確保しつつ、更には履帯本体部の耐久性(耐摩耗性、耐欠け性)を向上させることにより、履帯本体部の地面と接地する部位へポリエチレン樹脂の使用を可能とした。
【0024】
更には、履帯本体のラグ部を形成するゴム樹脂混合組成物に硬質プラスチックの廃棄物の適度な大きさの破砕物を混合することにより、凍結路面でのスパイク効果が得られ、凍結路面にも兼用して使用することが可能なものとなる。
【0025】
そして本発明は、上述の履帯本体の芯金保持部とラグ部の2層構造の他、2層間に中間的性質の層を挟んだ3層構造としてもよく、3層以上の複数層で履帯本体部を構成してもよい。
【0026】
更に、履帯パッド式の無限軌道履帯において、履帯パッドを構成する履帯本体部の芯金保持部を、芯金反接地面側に設けた構成とした際には、ポリエチレン樹脂等により形成される芯金反接地面側の芯金保持部厚さを一定以上の厚さ確保するのがよく、好ましくは2mm以上、望ましくは3mm以上の厚さとするのがよく、更に望ましいのは4mm以上の厚さとするのがよい。
これは、走行装置である機体が旋回する際に、履帯パッドの横方向(クローラ前後左右方向)端部に負荷が加わり、芯金横方向端部に負荷が集中し、これにより芯金端部の樹脂に亀裂が発生し、これが繰り返されるうちに亀裂が大きくなり、ついには樹脂が芯金より剥がれ落ちる不具合が起こることがあるためで、これを防止するために芯金の反接地面側に設けられている芯金保持部の厚みを2mm以上の厚さとし、これを防止するのである。
【0027】
本発明の無限軌道履帯は、複数のトラックリンクを連結ピンにより無端状に連結させた構造の連結トラックリンクや複数の棒体をブロックにより無端状に連結させた構造の無限軌道履帯の基盤となる骨格部へ履帯パッドを取り付ける、例えば、連結リンク式クローラや棒体をブロックで連結する方式のクローラ等の履帯パッド式の無限軌道履帯に好適であり、鉄クローラのシュープレートへ取り付け使用する脱着式履帯パッドや芯金や引張補強帯とこれらを埋設する無端状に形成された履帯本体部より構成されている一体成形の無限軌道履帯に利用することが可能である。
【0028】
更に本発明は、履帯本体部に、熱可塑性高分子樹脂で形成された非架橋(加硫)の中間部を設けることにより、使用済みとなった無限軌道履帯を加熱することにより中間部を軟化させ、この部位で履帯本体の摩耗損傷した表面部分であるラグ部を容易に剥がすことが可能となり、摩耗損傷部位を分離した芯金側の履帯を成形金型にセットし、摩耗損傷した部分に、新たに履帯本体部を形成する材料を配置し、加圧加熱成形することにより、履帯を再生する。
更には、使用済みの履帯より剥離分離された損耗部位を粉末化し、これを再度再生材料として履帯のリサイクルに利用してもよい。
【0029】
その他、履帯本体芯金保持部を非架橋(加硫)としたポリエチレン樹脂を主体とする硬質材で形成した構成では、再成形時の熱により、新たに配置した形成材料と使用済みの履帯の形成材とが完全に融合密着することとなり、さらには芯金周辺部に形成している芯金保持部のポリエチレン樹脂に亀裂が発生している場合には、この亀裂に熱が加わり、これにより亀裂部位のポリエチレン樹脂が再度融合密着することになり、亀裂が修復される。
また、上記中間層と同様、使用済みとなった履帯を加熱することにより芯金保持部を軟化させ、この部位で履帯本体部と芯金とを剥がすことができる。これにより、芯金や使用済み履帯本体部を再利用するだけでなく、廃棄処理時に、芯金と履帯本体部が分離されていることから、廃棄処理時が容易になる。
上述のとおり、本発明の無限軌道履帯を繰り返し再利用することとなり、従来問題となっている廃棄物処理の為の埋立処分や、焼却処分により発生する空気汚染等の環境破壊を伴わない、或いは極力避けた環境にやさしいものとなった。
【0030】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の第1実施例を示すもので、図1は第1実施例の無限軌道履帯に用いられる履帯パッドを示すものであり、Aは接地面側平面図、BはAのX−X線断面図、CはAのY−Y線断面図であり、図2のA及びBは履帯パッドの基盤となる芯金を示す斜視図であり、図3のAは無限軌道履帯の骨格となる骨格部のブロック体の斜視図、Bは棒体の斜視図であり、図4は図3に示すブロック体と棒体により構成された無限軌道履帯の骨格部を示す斜視図であり、そして図5及び図6に示すとおり、第1実施例の無限軌道履帯は図1に示す履帯パッドを図4に示す骨格部へ取り付け構成されており、図5Aは履帯パッドを骨格部へ取り付ける状態を示す接地面側平面図、図5Bは履帯パッドが骨格部に取り付けられた状態を示す接地面側平面図、そして図5Cは履帯パッドが骨格部に取り付けられた状態を示すクローラ周方向側面図であり、図6は図5BのX−X線断面図である。
本第1実施例の無限軌道履帯1は、ブロック体2aと棒体2bにより構成された無限軌道履帯骨格部2へ、芯金4とポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部5により構成された履帯パッド3により構成されている。
【0031】
本実施例の履帯本体部5は、芯金4を保持するため芯金周囲に配されている芯金保持部5aと、履帯本体部の接地面側に配置され、芯金保持部の接地側に配されるラグ部5bとにより構成されている。
また芯金4には、ポリエチレン樹脂をより強固に保持固定するために芯金4の接地面側から反接地面側に向けて貫通孔4aを形成している。
そして本実施例の履帯本体部5は、芯金4を保持するために、芯金4の接地面側と反接地面側に硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)100度のポリエチレン樹脂を配し、ポリエチレン樹脂を芯金4を挟んで貫通孔4aを通じて一体となるように芯金周囲に形成した芯金保持部5aと、履帯本体部5の接地面側に表1の配合例1に示すSBR100重量部に対しポリエチレン樹脂を30重量部ブレンドし、これに硫黄を配合したゴム樹脂混合組成物により形成したラグ部5bにより構成している。
そして、芯金4の反接地面側に設けられている履帯本体部5の厚さは、3mmとしている。これは走行装置である機体が旋回する際に、履帯パッド3の横方向(クローラ前後左右方向)端部に負荷が加わることにより発生する芯金横方向端部の応力集中により履帯本体部に亀裂が発生するのを防止し、履帯本体部が芯金より剥がれ落ちる不具合を防止するためである。
【0032】
なお、本実施例1の別例として、ラグ部5bに使用するゴム樹脂混合組成物を、表1の配合例2に示すSBR100重量部に対し、ポリエチレン樹脂を30重量部ブレンドし、これに過酸化物を配合したゴム樹脂混合組成物により形成する構成があるが、本発明はこれら配合例に限定されるものではない。
また、本実施例1の履帯本体部5を、芯金4へ保持させるための別例として、芯金保持部5aを、表2の配合例1に示す架橋可能な高硬度ゴム組成物とポリエチレン樹脂とを混合させたゴム樹脂混合組成物により形成し、芯金に塗布した化学接着剤{ロード社製ケムロック205(下塗り)、220(上塗り)}を介しゴム樹脂混合組成物を芯金4へ化学接着することにより、芯金4にポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部の芯金保持部5aを固着保持する構成としてもよく、この他、表2の配合例2に示すポリエチレン樹脂へ過酸化物架橋剤及び内添型接着剤を添加した樹脂組成物を芯金4へ化学接着することにより、芯金4にポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部の芯金保持部5aを固着保持する構成としてもよく、これら配合例に限定されるものではない。
【0033】
【表1】
Figure 2005014654
【0034】
【表2】
Figure 2005014654
【0035】
図7に示すグラフは、履帯本体部5のラグ部5bに使用するゴム樹脂混合組成物について行った耐久試験結果のラグ部5bの摩耗量についてのグラフである。耐久試験の水準は、実施例1に示した履帯パッド3のラグ部5bを、表1に示す配合例1と配合例2により成形し、比較例としてポリエチレン樹脂のみでラグ部5bを成形した履帯パッド3(比較例1)と、従来の履帯パッド3に広く用いられているゴム組成物により成形されたゴム製の履帯パッド(比較例2)を用いた。
耐久試験は、福山ゴム工業株式会社採石場岩盤耐久試験コースにて、パワーショベル(5トン)の無限軌道走行装置へ装着し、耐久試験走行を行った。
グラフに示すとおり、ポリエチレン樹脂単独で形成した履帯パッド(比較例1)は、摩耗が著しく、耐久走行7時間で走行不能状態まで損傷したのに対し、配合例1及び配合例2は従来のゴム組成物により形成されたゴム製履帯パッド(比較例2)とほぼ同等の摩耗量であり、同等の耐久性を示した。
このように本発明は、従来その耐久性や摩耗性が劣るために実用性に劣っていたポリエチレン樹脂を、本発明により無限軌道履帯の履帯パッドの地面と接地する部位への使用を可能とした。
【0036】
図8及び図9は本発明の無限軌道履帯の第2実施例である連結リンク式クローラ方式の無限軌道履帯1’を示すもので、図8Aは本実施例の履帯パッド3’を示す接地面側平面図、図8Bは図8AのX−X線断面図、図8Cは図8AのY−Y線断面図であり、図9は連結リンク式クローラ1’の反接地面側の斜視図である。
第2実施例の連結リンク式クローラ1’は、無限軌道履帯の骨格部である複数のトラックリンク6aを連結ピン6bにより無端状に連結させた構造の連結トラックリンク6と、芯金4’とポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部により構成された履帯パッド3’により構成されており、連結トラックリンク6の各々のトラックリンク6aへボルト−ナットにより履帯パッド3’を取り付ける構成となっている。
【0037】
本第2実施例の履帯本体部は、第1実施例の履帯パッドと同様に、芯金4’を保持するため芯金周囲に配されている芯金保持部5aと、履帯本体部の接地面側に配置されるラグ部5bとにより構成されており、芯金4’には、ポリエチレン樹脂をより強固に保持固定するために芯金4’の接地面側から反接地面側に向けて貫通孔4’aを形成している。
そして本実施例の履帯本体部は、第1実施例同様、芯金保持部5aを芯金4’の接地面側と反接地面側に硬度(JIS K6253:1997;デュロメータA硬度)100度のポリエチレン樹脂を配し、ポリエチレン樹脂を芯金4’を挟んで貫通孔4’aを通じて一体となるように芯金周囲に形成し芯金4’にポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部の芯金保持部5aを保持する構成としてもよく、あるいは、表2の配合例1に示す架橋可能な高硬度ゴム組成物とポリエチレン樹脂とを混合させたゴム樹脂混合組成物により形成し、芯金4’に塗布した化学接着剤{ロード社製ケムロック205(下塗り)、220(上塗り)}を介しゴム樹脂混合組成物を芯金へ化学接着することにより、芯金4’にポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部の芯金保持部5aを固着保持する構成としてもよく、この他、表2の配合例2に示すポリエチレン樹脂へ過酸化物架橋剤及び内添型接着剤を添加した樹脂組成物を芯金4’へ化学接着することにより、芯金4’にポリエチレン樹脂を用いた履帯本体部の芯金保持部5aを固着保持する構成としてもよく、これら配合例に限定されるものではない。
【0038】
また本実施例の履帯本体部のラグ部5bも、第1実施例同様、表1の配合例1に示すSBR100重量部に対しポリエチレン樹脂を30重量部ブレンドし、これに硫黄を配合したゴム樹脂混合組成物により形成してもよく、表1の配合例2に示すSBR100重量部に対し、ポリエチレン樹脂を30重量部ブレンドし、これに過酸化物を配合したゴム樹脂混合組成物により形成してもよく、これら配合例に限定されるものではない。
なお、図中3’aはボルト孔、4’bはボルト挿通孔であり、履帯パッド3’を連結トラックリンク6のトラックリンク6aへ取り付けるために使用される。
【0039】
図10は本発明の無限軌道履帯の第3実施例である連結リンク式クローラ方式の無限軌道履帯の履帯パッド3’を示す、図10Aは接地面側平面図、図10Bは図10AのX−X線断面図、図10Cは図10AのY−Y線断面図である。
第3実施例は、第2実施例の履帯パッド3’の芯金4’表面が平坦であったのに対し、第3実施例の芯金4”は芯金表面へ凸部4”cを設け、芯金表面を凹凸状に形成している実施例である。
これにより、芯金の表面積が増し、接着面積が増えることにより、履帯本体部の芯金保持部5aと芯金4”がより強固に接着させることができる。
なお、図中3’aはボルト孔、4”bはボルト挿通孔であり、履帯パッド3”を連結トラックリンク6のトラックリンク6aへ取り付けるために使用される。
【0040】
図11は図10に示す第3実施例の別例を示す履帯パッドの図11Aは接地面側平面図、図11Bは図11AのX−X線断面図、図11Cは図11AのY−Y線断面図である。
本実施例は、第3実施例の芯金4”に貫通孔4”aを設けた実施例であり、さらに強固に芯金と履帯本体部を保持させることができる。
【0041】
図12は本発明の無限軌道履帯の第4実施例である一体成形方式の無限軌道履帯1”を示す、図12Aは反接地面側平面図、図12Bはクローラ幅方向側面断面図である。
第4実施例は、図13に示す芯金翼部7a表面へ凸部7bを設け、芯金翼部表面を凹凸状とした芯金7を履帯本体内に埋設しており、芯金の表面積を増やすことにより、履帯本体の芯金保持部5aと芯金7をより確実に接着させている。
なお、図中8は無限軌道履帯の周方向引張補強帯であるスチールコードである。
【0042】
図14は本発明の第5実施例である脱着式履帯パッド3”を示すもので、図14Aは履帯パッド長手方向断面図、図14Bは履帯パッド幅方向断面図である。
第5実施例は、履帯パッド本体のラグ部5bの接地面側表面に、従来用いられているゴム組成物で形成した表面部5cを設けた構成であり、ゴムで表面を覆うことにより、履帯パッド3”の接地面と路面との摩擦係数を向上させ牽引力を維持すると共に、履帯パッド3”が路面上でスリップするのを防止するためであり、更にはパッド本体の耐摩耗性を向上させ、履帯パッド3”の地面と接地する履帯パッド本体ラグ部5bをある程度保護することができる。
なお、図中9は芯金、そして9a及び9bは脱着式履帯パッド3”を鉄クローラのシュープレートへ取り付ける為に使用されるのボルト及びフックである。
【0043】
図15は本発明の第6実施例である脱着式履帯パッド3”を示すもので、履帯パッド3”幅方向断面図である。
本実施例は、履帯パッド3”の履帯パッド本体部内に、熱可塑性高分子樹脂で形成された非架橋(加硫)の中間部5dを設けている。
これにより、図16に示すように、使用済みとなった履帯パッドを加熱し(図16A)、中間部5dを軟化させ、この部位で履帯パッドの摩耗損傷した表面部分である接地部を剥がし(図16B)、摩耗損傷部位を分離した履帯パッド本体部が残っている芯材側の履帯パッドを成型金型10にセットし、摩耗損傷した部分に、新たに履帯パッド本体部を形成する材料を配置し(図16C)、加圧加熱成形することにより(図16D)、履帯パッド3”を再生する(図16E)。
なお図16中5b’はラグ部材、5d’は中間部材、そして10aは成型上型、10bは成型下型、
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した形態で実施され、多くの産業分野において広く利用されているポリエチレン樹脂の廃棄物品を再生した再生ポリエチレン樹脂の利用を可能とするポリエチレン樹脂を用いた履帯パッドを用いた無限軌道履帯を提供することができた。
更に、使用済みの履帯パッドへ、熱可塑性の非架橋高分子樹脂層を設けたり、芯金周囲に設けられる芯金保持部を非架橋のポリエチレン樹脂を主体とする硬質材により形成することにより、リサイクルが容易で、極力廃棄物の発生を抑えることができるリサイクル形の、かつ廃棄処理にも考慮した履帯パッドを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の無限軌道履帯を構成する履帯パッドを示す、Aは接地面側平面図、BはAのX−X線断面図、CはAのY−Y線断面図である。
【図2】第1実施例の無限軌道履帯に用いられる履帯パッドの基盤となる芯金を示す斜視図である。
【図3】第1実施例の無限軌道履帯に構成する骨格部の構成部材である、Aはブロック体の斜視図、Bは棒体の斜視図である。
【図4】図3に示すブロック体と棒体により構成された無限軌道履帯の骨格部を示す斜視図である。
【図5】第1実施例の無限軌道履帯のクローラ幅方向断面図である。
【図6】A・Bは履帯パッドを骨格部へ取り付ける状態を示す接地面側平面図、Cは第1実施例の無限軌道履帯のクローラ周方向側面図である。
【図7】履帯本体部のラグ部に使用するゴム樹脂混合組成物について行った耐久試験結果のラグ部の摩耗量について示すグラフである。
【図8】第2実施例の連結リンク式クローラ方式の無限軌道履帯を構成する履帯パッドを示すもので、Aは接地面側平面図、BはAのX−X線断面図、そしてCはAのY−Y線断面図である。
【図9】第2実施例の連結リンク式クローラ方式の無限軌道履帯の反接地面側の斜視図である。
【図10】第3実施例の連結リンク式クローラ方式の無限軌道履帯を構成する履帯パッドを示すもので、Aは接地面側平面図、BはAのX−X線断面図、そしてCはAのY−Y線断面図である。
【図11】第3実施例の別例の履帯パッドを示すもので、Aは接地面側平面図、BはAのX−X線断面図、そしてCはAのY−Y線断面図である。
【図12】第4実施例の無限軌道履帯内に埋設されている芯金を示す、斜視図である。
【図13】第4実施例である一体成形方式の無限軌道履帯を示す、Aは反接地面側平面図、Bはクローラ幅方向側面断面図である。
【図14】第5実施例である脱着式履帯パッドを示す、Aは履帯パッド長手方向断面図、Bは履帯パッド幅方向断面図である。
【図15】第6実施例である脱着式履帯パッドを示す履帯パッド幅方向断面図である。
【図16】使用済み第6実施例の脱着式履帯パッドを再生する方法を説明する図である。
【符号の説明】
1、1’、1” 無限軌道履帯
2 無限軌道履帯骨格部
2a ブロック体
2b 棒体
3、3’ 履帯パッド
3” 脱着式履帯パッド
3’a ボルト孔
4、4’、4” 芯金
4a、4”a 貫通孔
4’b、4”b ボルト挿通孔
4”c 凸部
5 履帯本体部
5a 芯金保持部
5b ラグ部
5b’ ラグ部材
5c 表面層
5d 中間部
5d’ 中間部材
6 連結トラックリンク
6a トラックリンク
6b 連結ピン
7 芯金
7a 芯金翼部
7b 凸部
8 スチールコード
9 芯金
9a ボルト
9b フック
10 成型金型
10a 成型金型(上型)
10b 成型金型(下型)

Claims (6)

  1. 無限軌道走行装置に装着されている無限軌道履帯であって、該無限軌道履帯は芯金と履帯本体部からなり、少なくとも履帯本体部を、ポリエチレン樹脂を主体とする硬質材及び内添型接着剤を添加した樹脂組成物により形成し、これを芯金周囲に配した芯金保持部と、ゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物により形成したラグ部とにより構成したことを特徴とする無限軌道履帯。
  2. 無限軌道走行装置に装着されている無限軌道履帯であって、該無限軌道履帯は芯金と履帯本体部からなり、少なくとも履帯本体部を、芯金周囲に設けられる架橋可能な高硬度ゴム組成物とポリエチレン樹脂を混合したゴム樹脂混合組成物により形成し、これを芯金周囲に配した芯金保持部と、ゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物により形成したラグ部により構成すると共に、芯金に塗布した化学接着剤と芯金保持部のゴム樹脂組成物とを化学接着することにより芯金にゴム樹脂混合組成物を固着保持したことを特徴とする無限軌道履帯。
  3. 芯金表面の少なくとも芯金翼部表面を凹凸としたことを特徴とする請求項1又は2記載の無限軌道履帯。
  4. 無限軌道走行装置に装着されている無限軌道履帯であって、該無限軌道履帯は芯金と履帯本体部からなり、該芯金へ貫通孔を設けると共に、少なくとも履帯本体部は、芯金周囲に設けられ且つ芯金の接地面側と反接地面側が前記芯金を挟んで貫通孔を通じて一体となるように配置されたポリエチレン樹脂を主体とする硬質材により形成された芯金保持部と、ゴム組成物にポリエチレン樹脂を混合させたゴム樹脂混合組成物により形成したラグ部により構成し、且つ芯金保持部の硬度を95度〜100度とし、ラグ部の硬度を70度〜90度としたことを特徴とする無限軌道履帯。
  5. 無限軌道走行装置に装着されている無限軌道履帯であって、該無限軌道履帯は、無限軌道履帯の骨格となる骨格部と履帯パッドとより構成され、該履帯パッドは基盤となる芯金とこれに被服される履帯本体部からなり、芯金の反接地面側に芯金保持部が設けられている履帯パッドの、芯金の反接地面側に設けられている芯金保持部の厚みを2mm以上としたことを特徴とする無限軌道履帯。
  6. 請求項1から請求項2記載の無限軌道履帯の履帯本体部に、熱可塑性高分子樹脂で形成された非架橋の中間部を設け、使用済みとなった履帯を加熱することにより中間部を軟化させ、この部位で履帯の摩耗損傷した部分を剥がし、摩耗損傷部位を分離した履帯の芯金側を成形金型にセットし、摩耗損傷した部分に新たに履帯本体部を形成する材料を配置し、これを加圧加熱成形することにより履帯を再生させることを特徴とする無限軌道履帯のリサイクル方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114206715A (zh) * 2019-08-07 2022-03-18 卡特彼勒公司 具有白口铁构件的履带组件衬套

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