JP2005013236A - 植物中の高価値ペプチドの担体用の油体タンパク質 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 油体へと標的化されることができる融合ポリペプチドであって、
(a)融合ポリペプチドの油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分を含む第一のペプチドと、
(b)第二のペプチドであって、ただし天然油体タンパク質の一部分以外である第二のペプチド、
とを含有する、融合ポリペプチド。
【選択図】 なし
Description
関連文献
植物中での外来(組換え)ペプチドの生産は、種々のアプローチを利用して実験されてきており、強い構成性植物プロモーター〔例えば、カリフラワーモザイクウイルスからの−シイモンス(Sijmons)等、1990年、「Bio/Technology」8:217〜221頁〕および外来タンパク質の暗号化を利用した転写融合;器官特異的配列による転写融合〔ラドケ(Radke)等、1988年、「Theoret. Appl.Genet.,」75:685〜694頁〕;および続いて組換えタンパク質の開裂を必要とする転写融合〔ヴァンデル ケルコーブ(VanderKelcove)等、1989年、「Bio/Technology」7:929〜932頁〕が挙げられる。植物細胞中で形質発現されてきた外来タンパク質としては、細菌〔フレイリー(Fraley)等、1983年、「Proc.Nat'l. Acad. Sci. USA 」80:4803〜4807頁〕、動物〔ミスラ(Misra)およびゲダム(Gedamu)1989年、「Theor. Appl. Genet.」78:161〜168頁〕、菌類および他の植物種〔フレイリー(Fraley)等、1983年、「Proc.Nat'l. Acad. Sci. USA 」80:4803〜4807頁〕からの活性タンパク質が挙げられる。
シイモンス(Sijmons)等、1990年、「Bio/Technology」8:217〜221頁 ラドケ(Radke)等、1988年、「Theoret. Appl.Genet.,」75:685〜694頁 ヴァンデル ケルコーブ(Vander Kelcove)等、1989年、「Bio/Technology」7:929〜932頁 フレイリー(Fraley)等、1983年、「Proc. Nat'l.Acad. Sci. USA 」80:4803〜4807頁 ミスラ(Misra )およびゲダム(Gedamu)1989年、「Theor.Appl. Genet. 」78:161〜168頁 フレイリー(Fraley)等、1983年、「Proc. Nat'l.Acad. Sci. USA 」80:4803〜4807頁 セン グプタ−ゴパラン(Sen Gupta-Gopalan)等、1985年、「Proc.Nat'l. Acad. Sci. USA 」82:3320〜3324頁 ラドケ(Radke )等、1988年、「Theore.Appl. Genet.,」75:685〜694頁 ヴァンデルケルコーブ(VanderKelcove )等は、1989年「Bio/Technology」7:929〜932頁 リー(Lee )等「Proc.Nat'l. Acad. Sci. 」(USA )1991年:88:6181〜6185頁 ファン(Huang )A.H.C、1985年、「植物分析の現代的方法:Modernmeths. Plant Analysis」1巻、145〜151頁、スプリンガーベルラグ ベルリン ガー(Gurr)MI.、1980年、「植物の生化学: The Biochemistry of Plants」4:205〜248頁、Acad. Press オルランド Fla ファン(Huang )A.H.C、1985年、「植物分析の現代的方法:Modernmeths. Plant Analysis」1巻、145〜151頁、スプリンガーベルラグ ベルリン ボウマン−ヴァンス(Bowman-Vance)およびファン、1987年、「J. Biol.Chem.」262:11275〜11279頁 マーフィー等、1989年、「Biochem. J. 」258:285〜293頁 テイラー等、1990年、「Planta」181:18〜26頁 モロー等、1980年、「Plant Physiol.」65:1176〜1180頁 キュー等、1986年、「Biochem. J.」235:57〜65頁 テイラー(Taylor)等、1990年、「Planta」181:18〜26頁 ボウマン−ヴァンスおよびファン、1988年、「J. Biol. Chem.」263:1476〜1481頁 ボウマン−ヴァンスおよびファン、1987年、「J. Biol. Chem.」262:11275〜11279頁 キューおよびファン、1990年、「J. Biol. Chem.」265:2238〜2243頁 ハツォポウロス(Hatzopoulos )等、1990年、「植物細胞:plantCell」2:457〜467頁 テイラー(Taylor)等、1990年、「Planta」181:18〜26頁 マーフィー等、1989年、「Biochem. J. 」258:285〜293頁 ボウマン−ヴァンスおよびファン、1987年、「J. Biol. Chem.」262:11275〜11279頁 キューおよびファン、1990年、「J. Biol. Chem.」265:2238〜2243頁 ハツォポウロス等、1990年、「植物細胞:plant Cell」2:457〜467頁
宿主タンパク質から容易に精製できるペプチドを製造するための方法および組成物を提供する。この方法は、キメラDNA構成体を製造し、このキメラDNA構成体は、種子特異的油体タンパク質遺伝子の暗号配列を有する油体特異的配列を暗号化する配列を含んでおり、または少なくとも油体タンパク質の疎水性コアの部分を暗号化する配列を含んでおり、および目的とするペプチドの暗号配列であって、これからキメラDNA構成体を含有する形質発現カセットを製造できる暗号配列を含んでおり;ゲノム組み込み条件下でこの形質発現カセットによって宿主細胞を形質転換し;およびこうして得られたトランスジェニック植物を成長させて種子を生産し、この中で目的とするポリペプチドを、オレオジンを有する融合タンパク質として形質転換させる工程を有している。
(a)次式
aa25は、いかなるアミノ酸であってもよく;
aa26は、中性の脂肪族アミノ酸であり;
aa31は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa33は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa36は、3〜5個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa37は、中性の非置換アミノ酸であり;
aa39は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa41は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa44は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa46は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa47は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa51は、グリシン、ロイシン、アラニン、バリンまたはイソロイシンであり;
aa53は、アラニン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはスレオニンであり;
aa59は、中性の非置換脂肪族または芳香族アミノ酸であり;
aa72は、スレオニン、アラニンまたはロイシンであり;
aa73は、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはスレオニンであり;
aa74は、アラニンまたはグリシンであり;
aa75は、ロイシンまたはスレオニンであり;
aa76は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または硫黄置換アミノ酸であり;
aa77は、イソロイシン、アラニンまたはバリンであり;
aa78は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa83は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa84は、グリシンであり;
aa85は、グリシンまたはアラニンであり;
aa86は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
aa89は、アラニン、スレオニンまたはグリシンであり;
aa90は、アラニンまたはグリシンであり;
aa92は、酸素置換を有する中性の脂肪族アミノ酸であり;
aa93は、バリンまたはセリンであり;
aa94は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
aa96は、中性の硫黄置換脂肪族アミノ酸または中性の芳香族複素環アミノ酸であり;
aa97は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または硫黄置換アミノ酸であり;
aa98は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換芳香族アミノ酸であり;
aa99は、いかなるアミノ酸であってもよく:
aa100は、酸素置換アミノ酸であり、脂肪族または芳香族であってよく;
aa101は、中性の非置換脂肪族または芳香族アミノ酸である;
第一のペプチドと、これに融合した
(b)第二のペプチドであって、ただしこの第二のペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外である第二のペプチド
とを含有していることを特徴とする、融合ポリペプチドを提供する。
(a)
(1)次のアミノ酸配列
M-M-G-R-D-R-D-Q-Y-Q-M-S-G-R-G-S-D-Y-S-K-
S-R-Q-I-A-K-A-A-T-A-V-T-A-G-G-S-L-L-V-L-
S-S-L-T-L-V-G-T-V-I-A-L-T-V-A-T-P-L-L-V-
I-F-S-P-I-L-V-P-A-L-I-T-V-A-L-L-I-T-G-F-
L-S-S-G-G-F-G-I-A-A-I-T-V-F-S-W-I-Y-K ★-Y-
A-T-G-E-H-P-Q-G-S-D-K-L-D-S-A-R-M-K-L-G-
S-K-A-Q-D-L-K-D-R-A-Q-Y-Y-G-Q-Q-H-T-G-G-
E-H-D-R-D-R-T-R-G-G-Q-H-T-T
中に含まれる少なくとも8つの連続的なアミノ酸配列を含有するペプチド;および
(2)(1)における前記アミノ酸配列またはそのフラグメントに基づいて設計されたオリゴヌクレオチドプローブによって同定されるDNA配列で暗号化されたペプチドからなる群より選ばれた第一のペプチドであって、ただしこの第一のペプチドが、にんじんからの16kdのオレオジンまたはトウモロコシからの16kdまたは18kdのオレオジンを自然発生させる全長以外である
第一のペプチドと、これに融合した
(b)第二のペプチドであって、ただしこの第二のペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外である第二のペプチド
を含有していることを特徴とする。
(b)ペプチドを暗号化する第二のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外である、第二のDNA配列を含有している。
成分として、転写の方向に;
種子中で形質発現した遺伝子の領域5’から翻訳開始部位への相当部分を有しており、種子中でのDNA配列の形質発現をもたらす調節DNA配列;
(a)油体の標的化をもたらすオレオジンまたはその相当部分を暗号化する第一のDNA配列であって、この第一のDNA配列が少なくとも一種の制限部位を含んでいる第一のDNA配列、および(b)ペプチドを暗号化する第二のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外である第二のDNA配列を有するキメラDNA配列;および
翻訳および転写停止領域を有しており;
ここで前記の成分が操作可能に連鎖しており、前記キメラDNA配列の形質発現が、前記調節DNA配列によって調節されている。
油体タンパク質(OBP)遺伝子であって、種子中でこの遺伝子の形質発現をもらたす、領域5’から翻訳開始部位への相当部分を有しており、かつ前記OBP遺伝子のちょうど5’からメチオニン開始コドンまでと5’から翻訳停止信号までとの間に、少なくとも1つの制限部位を有している油体タンパク質遺伝子;および
前記OBP遺伝子によって読み取り枠内の前記制限部位中へと挿入されたDNA配列であって、このDNA配列が、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外であるペプチドを暗号化しているDNA配列
を有している。
ペプチドを暗号化する第一のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外であり、油体タンパク質(OBP)遺伝子中へと読み取り枠内で挿入されており、油体タンパク質遺伝子が、種子中でこの遺伝子の形質発現をもらたす、前記OBP遺伝子の調節領域5’から翻訳開始部位への相当部分を有しており、ここで前記配列が前記調節領域下で形質発現するように前記遺伝子中の部位に挿入されている第一のDNA配列
を有している。
ゲノム組み込み条件下で形質発現カセットによって宿主植物細胞を形質転換させ、ここでこの形質発現カセットが、成分として、転写の方向に、種子中で形質発現した遺伝子の領域5’から翻訳開始部位への相当部分を有しており、種子中でのDNA配列の形質発現をもたらす第一のDNA配列;油体の標的化をもたらすオレオジンまたはその相当部分を暗号化する第二のDNA配列であって、この第二のDNA配列が、少なくとも一種の天然または合成の制限部位を含んでおり、この制限部位の中へと、目的のポリペプチドを暗号化する第三のDNA配列が読み取り枠内に挿入されており、ただしこのペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外である第二のDNA配列;および翻訳および転写停止領域を有しており;ここで前記の成分が操作可能に連鎖しており、前記第二のDNA配列の形質発現が、種子中での形質発現をもたらすように前記第一のDNA配列によって調節されている
ことを含んでいる。
ゲノム組み込み条件下でDNA構成体によって宿主植物細胞を形質転換させ、ここでこのDNA構成体が、目的のペプチドを暗号化する第一のDNA配列を有しており、ただしこのペプチドが、「Arabidopsis」または「Brassica」から天然に生ずるオレオジンタンパク質の一部分以外であり、油体タンパク質(OBP)遺伝子中へと読み取り枠内で挿入されており、油体タンパク質遺伝子が、種子中での前記遺伝子の形質発現をもたらす前記OBP遺伝子の調節領域5’から翻訳開始部位までの相当部分を有しており、ここでDNA配列の形質発現が前記調節領域によって調節されるように、前記配列が前記遺伝子中の部位に挿入されており、これによって前記DNA構成体が前記植物細胞のゲノム中へと組み込まれ始め;
前記植物を成長させて種子を生じさせ、これによって目的の前記ポリペプチドを、前記OBP遺伝子の形質発現産物と共に融合タンパク質として形質発現させ;
前記種子の細胞から油体を分離し;
この油体を破壊することによって前記融合タンパク質を放出させ;および
目的の前記ポリペプチドを精製する
ことを含んでいる。
図面の簡単な説明
図1Aは、「Arabidopsis thaliana」からの油体タンパク質遺伝子(オレオジン)のヌクレオチド配列および推論されたアミノ酸配列(17kDaのタンパク質)を示す。下線を引いたのは、ダイレクトリピート(R1およびR2)および逆行反復(T)、CACA、TATA、TAATおよびポリアデニル化信号である。イントロン配列を小文字活字で示し、推定したABA−結合部位を肉太活字で示す。
10 20
M-M-G-R-D-R-D-Q-Y-Q-M-S-G-R-G-S-D-Y-S-K-
30 40
S-R-Q-I-A-K-A-A-T-A-V-T-A-G-G-S-L-L-V-L-
50 60
S-S-L-T-L-V-G-T-V-I-A-L-T-V-A-T-P-L-L-V-
70 80
I-F-S-P-I-L-V-P-A-L-I-T-V-A-L-L-I-T-G-F-
90 100
L-S-S-G-G-F-G-I-A-A-I-T-V-F-S-W-I-Y-K ★-Y-
110 120
A-T-G-E-H-P-Q-G-S-D-K-L-D-S-A-R-M-K-L-G-
130 140
S-K-A-Q-D-L-K-D-R-A-Q-Y-Y-G-Q-Q-H-T-G-G-
150
E-H-D-R-D-R-T-R-G-G-Q-H-T-T
約25〜101までのアミノ酸は、中央疎水性領域を有する。
pp1およびpp2は、同じであるかまたは異なっており、天然の油体タンパク質とは同じであっても異なっていても良く、通常は異なっており;これらは水素であってよく、表示したポリペプチドの末端部分を示しており、または合計で最大1000のアミノ酸、もっと通常は最大約500のアミノ酸を有するポリペプチドであってよく、合計で僅か1個のアミノ酸を有していてよく、または独立してまたは分離して、1〜100のアミノ酸、もっと通常は1〜75のアミノ酸、更に特定的には5〜50のアミノ酸からなるポリペプチドであってよい;これらのポリペプチドは、特定目的のために特異的に記述された配列を修飾するという特定の用途を有するであろう;
aa25は、いかなるアミノ酸であってもよく、一般的には3〜6個の炭素原子を有する中性の脂肪族アミノ酸であってよく、更に特定的にはロイシンまたはアラニンであってよい;
aa26は、中性の脂肪族アミノ酸であり、特にはアラニンまたは3〜4個の炭素原子を有する水素置換アミノ酸であり、特にはスレオニンまたは5〜6個の炭素原子を有する塩基性アミノ酸であり、特にはリジンである;
aa31は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり、特にはアラニン、バリン、ロイシンまたは芳香族非置換アミノ酸であり、特にはフェニルアラニンである;
aa33は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり、特にはアラニン、バリンまたはロイシンまたは酸素置換脂肪族アミノ酸であり、特にはスレオニンである;
aa36は、3〜5個の炭素原子を有する中性の脂肪族非置換アミノ酸であり、特にはロイシンまたは3〜4個の炭素原子を有する中性の脂肪族酸素置換アミノ酸であり、特にはスレオニンまたはセリンである;
aa37は、中性の非置換アミノ酸であり、特にはロイシンまたは硫黄置換アミノ酸であり、特にはメチオニンである;
aa39は、中性の脂肪族非置換アミノ酸であり、特にはバリンまたは芳香族非置換アミノ酸であり、特にはフェニルアラニンである;
aa41は、中性の脂肪族非置換または酸素置換アミノ酸であり、特にはアラニン、ロイシンまたはセリンである;
aa44は、中性の脂肪族非置換または酸素置換アミノ酸であり、特にはアラニン、イソロイシンまたはスレオニンである;
aa46は、中性の脂肪族非置換アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり、特にはアラニン、バリンまたはスレオニンである;
aa47は、中性の脂肪族非置換アミノ酸であり、特にはグリシンまたはアラニンである;
aa59は、中性の脂肪族または芳香族非置換アミノ酸であり、特にはロイシンまたはフェニルアラニンである;
aa76は、中性の脂肪族非置換または硫黄置換アミノ酸であり、特にはアラニン、ロイシンまたはメチオニンである;
aa78は、中性の脂肪族非置換アミノ酸であり、特にはアラニンであり、または中性の硫黄または酸素置換を有する脂肪族アミノ酸であり、特にはメチオニンまたはスレオニンである;
aa83は、中性の脂肪族の非置換または酸素置換アミノ酸であり、特にはグリシン、セリンまたはスレオニンである;
aa92は、酸素置換を有する中性の脂肪族アミノ酸であり、特にはセリンまたはスレオニンである;
aa95は、中性の脂肪族硫黄置換アミノ酸または中性の芳香族複素環アミノ酸であり、特にはトリプトファンである;
aa97は、中性の脂肪族の非置換または硫黄置換アミノ酸であり、特にはバリン、ロイシン、イソロイシンまたはメチオニンである;
aa98は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または芳香族酸素置換アミノ酸であり、特にはアラニン、ロイシンまたはチロシンである;
aa99は、いかなるアミノ酸であってもよい:
aa100は、酸素置換アミノ酸であり、脂肪族または芳香族であり、特にはチロシンまたはスレオニンである;
aa101は、中性の非置換の脂肪族または芳香族アミノ酸であり、特にはアラニン、ロイシンまたはフェニルアラニンである。
形質転換に続いて、この細胞を、例えば、リーフディスクとして、選択培地中で成長させる。いったん苗条が現れ始めると、これらを切開して根付き培地上へと配置する。十分な苗条が形成された後、これらの植物を土壌へと移す。次いで、推定された形質転換植物について、標識の存在下に試験する。適当なプローブ、例えばA.「thaliana」遺伝子を使用して、サザンブロッティングをゲノムDNA上で実施して、宿主細胞ゲノム中への所望の配列の組み込みが生ずることを示す。
油体タンパク質による外来ペプチドの熱融合の形質発現
A.C−末端融合
5’から転写開始まで少なくとも100bpを含有する油体タンパク質遺伝子のゲノムクローンを、適当な細菌宿主(例えば、E.coli中のpUCまたはpBR322)中で複製が可能なプラスミドビヒクル中へとクローニングする。制限部位は、遺伝子の親水性C末端部分を暗号化する領域内に配置する。19kDaのOBPにおいては、この領域は、典型的には、コドン125からこのクローンの末端へと延びている。この理想制限部位は単一であるが、しかし、これは絶対的には不可欠ではない。もし適当な制限部位がこの領域内に位置していない場合には、〔クンケル(Kunkel)「Proc. Nat'l Acad. Sci. USA」1985年、82:488〜492頁〕の部位特異的突然変異方法に従って、導入することができる。この部位の導入についての唯一の主要な制限は、このOBPクローンの5’から翻訳停止信号までに配置しなければならないことである。
油体タンパク質の親水性のN末端によって、このN末端へのペプチドの融合を可能とする一方、この外来ペプチドが、この油体の外側表面上で保持されるであろうことを引き続いて保証する。この融合体の配置を、図2IBに示す。
この配置は、C−末端融合に対して使用したのと類似の出発物質から構成することができるが、しかし油体タンパク質遺伝子の翻訳開始に近接した好都合な制限部位の同定が必要である。好都合な部位は、多くの油体タンパク質遺伝子中に、ちょうど5’からこの最初のATGへの単一の塩基変化の導入によって、暗号配列のいかなる変化もなしに、生じさせることができる。このようにはるかに研究された油体タンパク質においては、この第二のアミノ酸は、そのコドンが「G」で始まるアラニンである。この配列の文脈を下に示す。
へと突然変異する。
第三の型の融合としては、このOBPの暗号配列の内部へと、高価値タンパク質の暗号配列を配置することが挙げられる。この型の融合には、N−末端融合におけるものと同じ戦略が必要とされるが、しかし低い保存性の領域内の修飾しか機能することはできず、これらのOBPの保存性の高い領域が、成熟タンパク質の標的化に不可欠であると考えられるからである。
この種の融合において鍵となる相違点は、タンパク質の放出部位に対するコラゲナーゼ認識部位を、横に並べる(flanking)必要性である。これが意味しているのは、これまで記載してきたような、標準的なリンカー/アダプター系の代わりに、次の形を有するリンカーを備えることが必要なことである。
OBPの全暗号配列が反復されている構成体を生じさせることが可能である。この構成体から生産した二量体タンパク質は、油体に対してこのOBPを標的化するために必要なすべての因子をやはり含有しうる。こうした構成体は、プロモーター領域、OBPの全読み取り枠またはほぼ完全な読み取り枠を含有しうるが、しかし翻訳停止および更には第二のOBPの全読み取り枠を排除しており、今回は翻訳「停止」およびターミネーター領域を備えている。
このキメラ遺伝子の構成においては、一対の類似していない制限部位が、二つの複製のジャンクション領域で見いだされるかまたは生産される。これらの部位を使用して、内部翻訳融合について上記したようなリンカーの導入を可能とする。このリンカーは、コラゲナーゼ認識モチーフの組を含有しているだけでなく、高価値タンパク質を暗号化する配列が組み込まれた内部制限部位も含有している。この構成体の形態を、図2IIIに示す。アグロバクテリウムおよび更には植物へのこの構成体の固定化は、上記した通りである。この形質転換植物の種子からの高価値タンパク質の回収は、上のC末端融合について記載したと同じ手順を使用して、実施することができる。
植物中のオレオジンとの融合としてのインターロイキン−1−β(IL−1
−β)のクローニンクおよび形質発現についての戦略
A.Arabidopsis thalianaオレオジン遺伝子のクローニングおよび配列決定
「Brassica napus」オレオジン遺伝子〔マーフィー等、1991年、「Biochem Biophys Acta」1088:86〜94頁〕を使用して、EMBL3A(ストラタジーン社)中で「A.thaliana」(コロンビア州)のゲノムライブラリーをスクリーニングした。このスクリーニングによって、「A.thaliana」からの15kbのゲノムフラグメントを含有するEMBLA3Aクローン(λ2.1)の分離がもたらされる。このオレオジンを、6.6kbのKpnI挿入体中、この15kbのフラグメント(図5)中にマッピングする。このオレオジン遺伝子を含有する、1.8kbのNcoI/KpnIフラグメントを末端充填し、RFM13mp19のSmaI部位中でサブクローニングする。この1.8kbの挿入体を、適当な制限酵素によって消化し、M13mp19中で配列決定のためにサブクローニングする。この「A.thaliana」オレオジン遺伝子の1800bpの配列を、図1aに示す。これらすべてのクローニング工程を、〔サムブルック等〔「分子クローニング 実験の手引き:Molecular cloning a labolatry manual」第2版、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー プレス〕に従って実施した。
IL−1−βは、9つのアミノ酸(aa);val−gln−gly−glu−glu−ser−asn−asp−lysからなる〔アントーニ等、1986年「J. Immunol. 」137:3201〜3204頁〕。このプロテアーゼ因子Xaは、アミノ酸配列ile−glu−gly−argを含有するタンパク質配列を開裂させることができる。開裂は、aa argの後ろで生ずる。これらの配列に基づいて、オリゴヌクレオチドをデザインし(GVR11、図5)、これは、IL−1−β暗号配列に加えて、この因子Xa開裂部位の暗号配列、および「A.thaliana」オレオジン(塩基位置742〜759)の3’暗号領域の18のヌクレオチドを含有している。このIL−1−β暗号配列は、「B. napus」および「A.thaliana」オレオジン(表1)に対して最適のコドン用法を使用して設計した。
配列:5’CACACCAGGAACTCTCTGGTAAGC3’
(塩基位置:−838から814)、オリゴヌクレオチドGVR10
5’CACTGCAGGAACTCTCTGGTAAGC3’
を設計した。GVR10は、クローニングを容易にするために、PstI制限部位(下線)を有している。このポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して、GVR10およびGVR11の間の領域を増幅する。この反応混合物は、16μlのdNTPs(1.25mM)、10μlの10×PCR緩衝液(100mMのトリスHClpH8.3、500mMのKCl、15mMのMgCl2、0.1%(w/v)ゼラチン)、5μlのGVR11(20μM)、1μlのTaqDNAポリメラーゼ(1u/μl)および64μlのH2Oを含有していた。この反応を、30サイクル実施した。各サイクルは、92℃での1分間の変性、45℃での1分間のアニーリングおよび72℃での3分間の伸長からなっていた。このPCR反応によって、1652個のヌクレオチドからなる単一のフラグメントが得られた。
D.「A.thaliana」オレオジン−IL−1−β(OBPIL)融合体のクローニング
5’Sa1I−ノパリンシンターゼ(nos)ターミネーター−EcoRI3’配列を、pBI121(クローンテック ラボラトリーズ社)から分離し、pUC19のSa1/EcoRI部位中へとクローニングした。このプラスミドをpTermと呼ぶ。1652bpのフラグメント(C,で説明した)を分離し、制限酵素PstIおよびSa1Iによって消化した。このフラグメントを、pTERM中でクローニングした。得られたプラスミドを、pUCOBRILT(図5)と呼んだ。このプラスミドをEcoRIおよびPstIで消化し、消化pUC19ベクターおよびEcoRI−A.thaliana オレオジン−IL−1−β−nos−PstI融合体PstI(OBPILT)が得られた。OBPILTの完全な配列を、図7に示す。OBPILTを、pブルースクリプト+のEcoRI/PstI部位中でサブクローニングした。このプラスミド(pBIOBPILT)を、PstIおよびHindIIIによって消化し、このPstI−OBPILT−HindIIIフラグメントを、選択標識(ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ)およびPstI−HindIII特異的部位を含有する、バイナリー アグロバクテリウム プラスミド(Bin 19)〔ベヴァン、M.「Nucl. Acid Res. 」1984年、12:8711〜8721頁〕中でサブクローニングした。こうして得られたプラスミドを、pCGOBPILTと呼んだ。このクローニング手順の概略図を、図5に示す。種々のバイナリープラスミドの説明については、次を参照する:pGA642または645;〔アン等、1985年、「EMBO.J.」4、277〜288頁〕またはpCGN1558または1559;〔マクブライドおよびサマーフェルド、1990年、「Plant Molec. Biol.」14:269〜276頁〕。
F.アグロバクテリウム株EHA101中へのpCGOBPILTの形質転換
1つのEHA101コロニー〔フッド等、1986年「J. Bact.」168:1291〜1301頁〕を使用して、5mlのLB+100μg/mlカナマイシンを培養した。この培養菌を48時間、28℃で成長させた。この5mlの培養菌を使用して、500mlのLB+100μg/mlカナマイシンを培養した。この培養菌を28℃で、この培養菌がOD600=0.5の密度に到達するまで成長させた(約4時間)。これらの細胞を回転させ(10分間、5000×g)、500mlの無菌H2O中に再懸濁した(2回繰り返した)。これらの細胞を再び回転させ、10%のグリセリンを含有する無菌のH2O3ml中に再懸濁させた。40μlの細胞をエッペンドルフチューブ中に分け、エレクトロポレーションのために直接に使用するか、または将来使用するために−80℃で貯蔵した。エレクトロポレーションは、〔ボウアー等、「Nucl. Acid. Res.」1988年、16:6127〜6145頁〕に従って実施した。パルス発生機を、この試料チャンバーと平行に、25μFのギャパシター、2.5kVおよび200オームに設定した。
G.pCGOBPILTによるニコシアナ タバクム(タバコ)の形質転換
pCGOBPILTを含有するEHA101を使用して、タバコリーフディスクを形質転換した。8〜10センチメーターの長さのタバコ葉を、温室で成長させた植物から採取し、70%エタノール中で20分間無菌化し、次いで(「Javex」のような)10%漂白剤中で8分間無菌化した。次いで、これらの葉を無菌水中で6回洗浄した。この葉のエッジおよび主脈を、この葉から切開し、残った葉片を、5×7mmの四角片または直径5mmの円板へと分割した。約30のリーフディスクを回収し、小さなペトリ皿中へと配置した。次いで、このアグロバクテリウム溶液を、このタバコディスク上へと注ぎ、9分間培養を生じさせた。次いで、これらの葉片を無菌ワットマン濾紙上でブロッティングし、背軸面側を下にして媒体I(MS、3%しょ糖および2mg/l 2,4−D)上に配置した。共存培養を、続く48時間の間進行させた。この点で、これらのリーフディスクを、選択培地(MD、3%しょ糖、2.5mg/l Ba、0.1mg/l NAA、500mg/lカルベニシリン、および100mg/l カナマイシン)上へと移し、ここでこれらを次の4週間残留させた。いったん苗条が現れはじめると、これらを切開し、根付き培地(MS、3%しょ糖、0.1mg/l NAA、500mg/lカルベニシリン、および50mg/l カナマイシン)上へと配置した。十分に根が形成された後に、このタバコ植物を土壌へと移した。
H.pCGOBPILTによる「B.napus」の形質転換
「B.napus」の形質転換を、〔モロニー等「Plant cell Rep. 」1989年、8:238〜242頁〕(この開示を参照して本明細書中に包含する)に従って実施した。
バイナリープラスミドを含有するアグロバクテリウム ツメファシエンス株EHA101の単一のコロニーを、終夜28℃でAB培地中で成長させた。この懸濁液の50μlの試料を、適当な抗生物質を補充したMG/L培養液5ml中で終夜28℃で成長させた。この細菌懸濁液を、遠心分離によって15分間、10000×gでペレット化し、次いで3%しょ糖を含有するpH5.8のMS培地中10ml中に再懸濁させた。この懸濁液の薄膜を使用して、5cmのペトリ皿の底を覆った。切開した各子葉を、上記したプレートから採取し、これらの葉柄の切断面を、この細菌懸濁液中に数秒間浸漬させた。これらを、採取したところから直ちに同じMS培地中へと戻した。この子葉を、アグロバクテリウムによって、72時間共存培養した。フィーダー層は使用しなかった。
この植物片を、光下および特定の温度条件下で2〜3週間以上、再生培地上で保持した。この時間の間、多くの苗条が、この植物片の半分以上の上に、比較的に小さなカルス生成と共に現れた。これらの苗条の幾つかは、4週間の培養で、漂白を受ける。残留する緑苗条を、再生培地と同じものからベンジルアデニンを除いた苗条伸長培地上へと継代培養した。この培地上での1または2週間によって、生成した苗条クラスターからの頂芽の優性の確立が可能となった。ここに由来する苗条は、MS培地、3%しょ糖、2mg/lのインドールブチル酸、0.7%の生理寒天および500mg/lのカルベニシリンを含有する「根付き」培地に移した。この段階ではカナマイシンは使用しなかったのは、選択剤なしに一層急速に根付きが生ずる一方、ごく僅かの「逸出植物」が、再生および苗条伸長培地上で2ラウンド目の選択の後に、根付きの際に実際に継代したことを見いだしたからである。
I.タバコおよび「B.napus 」ゲノム中のOBPILTの安定な組み込み
推定上の形質発現植物を、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ活性について試験した。この活性を示す植物からのゲノムDNAを分離した。サザンブロッティングを実施することによって、T−DNA周辺の間の配列(OBPILTおよびネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子)が、タバコおよび「B.napus 」ゲノム中へと、安定に組み込まれたことを示した。このタバコサザンを、「A.thaliana」オレオジン遺伝子、およびこのネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子を用いて試験した。この「B.napus 」サザンを、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子を用いて試験した。
J.タバコ植物中でのオレオジン−IL−1−β融合体の形質発現
形質転換されたおよび形質転換されていない植物から得られた成長中の胚から、RNAを分離した。遺伝子プローブとして「A.thaliana」オレオジンを使用して、ノザンブロッティングを実施した。すべての試験した形質転換植物において、850ntの転写産物を検出することができた。これらの転写産物の寸法は、オレオジン−IL−1−βの予期された寸法に対応している。これらの転写産物は、形質転換されていない植物中では検出できなかった。
K.オレオジン−IL−1−βタンパク質の蓄積
油体タンパク質を、形質転換されたタバコ種子〔ホルブルック等、1991年「Plant Physical」97:1051〜1058頁〕から分離した。PAGEを実施し、タンパク質をこのゲルからPVDF膜へと移した。「B.napus 」の22kDaのオレオジンに対して成長した抗体を使用して、このタバコ種子中のオレオジン−IL−1−β融合体を検出した。この抗体は、「B.napus 」および「A.thaliana」中の主要なすべてのオレオジンを認識する。更に、この抗体は、タバコオレオジンを認識する。タバコオレオジンは、「A.thaliana」および「B.napus 」オレオジンとは、異なる寸法を有している。この形質転換されたタバコ種子中においては、抗22kDa抗体は、形質転換されていないタバコ種子中に存在しない20kDaのタンパク質を認識した。このオレオジン−IL−1−β融合体の予期された寸法は、20.1kDaである。これらの結果の要約を、表2に示す。
Claims (30)
- 油体へと標的化されることができる融合ポリペプチドであって、
(a)融合ポリペプチドの油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分を含む第一のペプチドと、
(b)第二のペプチドであって、ただし天然油体タンパク質の一部分以外である第二のペプチド、
とを含有する、融合ポリペプチド。 - 前記第一のペプチドが、少なくとも油体タンパク質の疎水性部分を含むことを特徴とする、請求項1記載の融合ポリペプチド。
- (a)部分における油体タンパク質がオレオジンであることを特徴とする、請求項1または2記載の融合ポリペプチド。
- 油体へと標的化されることができる融合ポリペプチドであって、
(a)融合ポリペプチドの油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分を含み、かつ以下のアミノ酸配列:
(ここで、
aa25は、いかなるアミノ酸であってもよく;
aa26は、中性の脂肪族アミノ酸であり;
aa31は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa33は、3〜6個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa36は、3〜5個の炭素原子を有する中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa37は、中性の非置換アミノ酸であり;
aa39は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa41は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa44は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa46は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa47は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa51は、グリシン、ロイシン、アラニン、バリンまたはイソロイシンであり;
aa53は、アラニン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはスレオニンであり;
aa59は、中性の非置換脂肪族または芳香族アミノ酸であり;
aa72は、スレオニン、アラニンまたはロイシンであり;
aa73は、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはスレオニンであり;
aa74は、アラニンまたはグリシンであり;
aa75は、ロイシンまたはスレオニンであり;
aa76は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または硫黄置換アミノ酸であり;
aa77は、イソロイシン、アラニンまたはバリンであり;
aa78は、中性の非置換脂肪族アミノ酸であり;
aa83は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換アミノ酸であり;
aa84は、グリシンであり;
aa85は、グリシンまたはアラニンであり;
aa86は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
aa89は、アラニン、スレオニンまたはグリシンであり;
aa90は、アラニンまたはグリシンであり;
aa92は、酸素置換を有する中性の脂肪族アミノ酸であり;
aa93は、バリンまたはセリンであり;
aa94は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
aa96は、中性の硫黄置換脂肪族アミノ酸または中性の芳香族複素環アミノ酸であり;
aa97は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または硫黄置換アミノ酸であり;
aa98は、中性の非置換脂肪族アミノ酸または酸素置換芳香族アミノ酸であり;
aa99は、いかなるアミノ酸であってもよく:
aa100は、酸素置換アミノ酸であり、脂肪族または芳香族であってよく;
aa101は、中性の非置換脂肪族または芳香族アミノ酸である)
を含む第一のペプチドであって、ただし以下の(i)または(ii):
(i)次式を有するペプチド:
A-K-A-A-T-A-V-T-A-G-G-S-L-L-V-L-
S-S-L-T-L-V-G-T-V-I-A-L-T-V-A-T-P-L-L-V-
I-F-S-P-I-L-V-P-A-L-I-T-V-A-L-L-I-T-G-F-
L-S-S-G-G-F-G-I-A-A-I-T-V-F-S-W-I-Y-K ★-Y-
A
(ii)(i)のアミノ酸配列が保存的アミノ酸置換されており、かつ上記融合ポリペプチドの油体への標的化をもたらすことのできるペプチド
ではない第一のペプチドと、
(b)第二のペプチドであって、ただし天然油体タンパク質の一部分以外である第二のペプチド、
とを含有する、融合ポリペプチド。 - 前記第二のペプチドが、インターロイキン−1−β:
V−Q−G−E−E−S−N−D−K
のアミノ酸配列を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の融合ポリペプチド。 - 前記第二のペプチドが、免疫源を与える抗原性アミノ酸配列を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の融合ポリペプチド。
- 融合ポリペプチドを暗号化し、かつ、
(a)融合ポリペプチドの油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分を暗号化する第一のDNA配列と、
(b)ペプチドを暗号化する第二のDNA配列であって、ただし天然油体タンパク質の一部分以外である、第二のDNA配列
とを含有する、キメラDNA構成体。 - 前記第一のDNA配列が、少なくとも油体タンパク質の疎水性部分を暗号化することを特徴とする、請求項7記載のキメラDNA構成体。
- (a)部分における油体タンパク質がオレオジンであることを特徴とする、請求項7または8記載のキメラDNA構成体。
- 前記キメラDNA配列と操作可能に結合している少なくとも一種の調節配列を含有するベクターDNAであって、宿主細胞中の前記キメラDNAを複製させることができるベクターDNAを更に有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載のキメラDNA構成体。
- 前記調節配列が、更に宿主細胞中の前記キメラDNAを形質発現させることができる、請求項10記載のキメラDNA構成体。
- 前記DNAがcDNAである、請求項7〜11のいずれか1項に記載のキメラDNA構成体。
- 形質発現カセットであって、
成分として、転写の方向に、
−種子中で形質発現される遺伝子の転写開始調節DNA配列;
−請求項7〜12のいずれか1項に記載のキメラDNA構成体;および
−翻訳および転写停止領域
を有しており、ここで前記の成分が操作可能に結合しており、前記キメラDNA配列の形質発現は前記調節DNA配列によって調節されている、形質発現カセット。 - 前記調節DNA配列および前記第一のDNA配列のうち少なくとも一種が、
Arabidopsis thalianaのゲノムに由来する、請求項13記載の形質発現カセット。 - 種子中で目的のペプチドを形質発現させる方法であって、
ゲノム組み込み条件下で形質発現カセットによって宿主双子葉植物細胞を形質転換させ、ここでこの形質発現カセットが、成分として、転写の方向に、
種子中でのDNA配列の形質発現をもたらすのに十分な、種子中で形質発現される遺伝子の領域5’から翻訳開始部位への部分を有する第一のDNA配列;
目的のペプチドの油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分を暗号化する第二のDNA配列;及び
目的のペプチドを暗号化する第三のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、天然油体タンパク質の一部分以外である第三のDNA配列;並びに
翻訳および転写停止領域
を含み、ここで前記の成分が操作可能に結合しており、前記第二のDNA配列の形質発現が、種子中での形質発現をもたらすように前記第一のDNA配列によって調節されている、種子中で目的のペプチドを形質発現させる方法。 - 前記調節および前記第一のDNA配列のうちの少なくとも一種が、Arabidopsis thalianaに由来する、請求項15記載の方法。
- 種子中で目的のペプチドを形質発現させる方法であって、
ゲノム組み込み条件下でDNA構成体によって宿主双子葉植物細胞を形質転換させ、ここでこのDNA構成体が、
目的のペプチドを暗号化する第一のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、天然油体タンパク質の一部分以外である第一のDNA配列と、
油体タンパク質(OBP)遺伝子を有する第二のDNA配列であって、種子中での前記遺伝子の形質発現をもたらすのに十分な、前記OBP遺伝子の調節領域5’から翻訳開始部位までの部分を有する第二のDNA配列
とを有しており、前記第一のDNA配列が、前記調節領域の制御の下で形質発現され、これによって前記DNA構成体が前記双子葉植物細胞のゲノム中へと組み込まれ;
前記双子葉植物を成長させて種子を生じさせ、これによって目的の前記ペプチドを、前記OBP遺伝子の形質発現産物との融合タンパク質として形質発現させる
ことを含む、種子中で目的のペプチドを形質発現させる方法。 - 前記種子の細胞中で油体から前記融合タンパク質を分離することを更に含む、請求項17記載の方法。
- 前記分離が、
前記種子の細胞を溶解させて前記油体を放出させ;
前記油体を破壊することによって前記融合ポリペプチドを放出させることを含む、請求項18記載の方法。 - 前記分離が、
目的の前記ペプチドのN末端の前に位置する前記融合ポリペプチド中のプロテアーゼ認識部位を認識しうるプロテアーゼに対して前記融合ポリペプチドを接触させることを更に含む、請求項19記載の方法。 - 前記接触に先立って、前記OBP遺伝子の形質発現産物に対して結合しうる抗体を有する固体担体に対して前記融合タンパク質を結合させることを更に含む、請求項20記載の方法。
- 目的の精製ペプチドを得る方法であって、
ゲノム組み込み条件下でDNA構成体によって宿主双子葉植物細胞を形質転換させ、ここでこのDNA構成体が、
目的のペプチドを暗号化する第一のDNA配列であって、ただしこのペプチドが、天然油体タンパク質の一部分以外である第一のDNA配列と、
油体タンパク質(OBP)遺伝子を有する第二のDNA配列であって、種子中での前記遺伝子の形質発現をもたらすのに十分な、前記OBP遺伝子の調節領域5’から翻訳開始部位までの部分を有する第二のDNA配列
とを有しており、前記第一のDNA配列が前記調節領域の制御の下で形質発現され、これによって前記DNA構成体が前記双子葉植物細胞のゲノム中へと組み込まれ;
前記双子葉植物を成長させて種子を生じさせ、これによって目的の前記ペプチドを、前記OBP遺伝子の形質発現産物との融合タンパク質として形質発現させ;
前記種子の細胞から油体を分離し;
この油体を破壊することによって前記融合タンパク質を放出させ;
目的の前記ペプチドを精製する
ことを含む、精製ペプチドを得る方法。 - 目的の前記ペプチドが、植物ゲノムによって暗号化されたペプチド以外である、請求項22記載の方法。
- 目的の前記ペプチドが、油体中に天然に存在しているペプチド以外である、請求項23記載の方法。
- 前記分離が、
前記種子からの細胞の溶解に続いて油体フラクションを回収すること
を含む、請求項24記載の方法。 - 請求項13または14に記載の形質発現カセットを有する双子葉植物細胞。
- 請求項13または14に記載の形質発現カセットを含有する双子葉植物。
- 請求項13または14に記載の形質発現カセットを含有する双子葉植物の種子。
- 油体中の目的のペプチドを得る方法であって、
種子中の前記ペプチドを、融合ポリペプチドの前記油体への標的化をもたらすのに十分な油体タンパク質の部分との融合ポリペプチドとして形質発現させることを含み、ただし前記ペプチドが、天然に生ずる油体タンパク質の一部分以外である、油体中の目的のペプチドを得る方法。 - 前記融合ポリペプチドが、請求項1〜6のいずれか1項に記載の融合ポリペプチドであることを特徴とする、請求項29記載の方法。
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