JP2005013174A - 酵素反応検出などに用いられるゲルチップ - Google Patents

酵素反応検出などに用いられるゲルチップ Download PDF

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修雄 加藤
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Abstract

【課題】酵素またはその阻害剤の網羅的なスクリーニングや活性測定の場合のように多数の生体関連物質を固定化して該物質の関与する反応を簡便且つ確実に解析することのできる手段を提供する。
【解決手段】有機低分子(好ましい例はグリコシドアミノ酸誘導体)から形成され疎水ドメインを有するヒドロゲルから構成されているゲルチップによる。このゲルチップ内で、蛍光性または呈色性官能基または原子団と酵素に特異的基質構造とを有する検出剤の存在下に、当該酵素反応に活性な物質またはその候補物質、および、必要に応じてその酵素反応の阻害物質またはその候補物質を含む反応系を酵素反応の起こる反応条件に供することによって所定の酵素反応を検出することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲルの機能を利用する技術分野に属し、特に、各種の酵素反応の検出などに用いられるのに好適なゲルチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
酵素活性やその阻害作用のある物質を探索したり評価するために酵素反応を検出することは、創薬および疾病の診断法や治療法の開発などにとって非常に重要である。特に、ゲノムプロジェクトの終了に伴い、細胞で産生される酵素やその阻害剤を網羅的に解析することのできる、所謂プロテオミクスを実現し得る手段が求められている。
【0003】
このような目的に適うものとして考えられるのは、従来よりよく知られた多数のウェル(穴)が設けられたマイクロプレートであり、これを用いて多数の試料を同時に処理することが期待される。しかし、マイクロプレートにおける分析は、ウェル内での溶液状態の反応に基づいているので、液体をこぼさないようにするなど注意深い操作が必要である。
【0004】
マイクロプレートを用いることに代わるものとして、酵素や基質を基板上でチップ状に固定化して所定の反応を行わせることも案出されている。当初、提案されたのは基板上の二次元的なチップであったが、二次元的(平面的)な固定に基づくものであるために、固定化量が少なく低感度といった問題点が挙げられる(A. Mizabekov, A. Kolchinsky, Curr. Opin. Chem. Biol., 6, 70 (2001):非特許文献1;H. Zhu, M. snyder, ibid., 7, 55 (2003):非特許文献2)。
【0005】
この二次元チップの問題点を補い多量の固定化を可能にするものとして三次元のゲルから成るチップがMirzabekovらにより案出されている(A. Mirzabekov他、Anal. Biochem., 278, 123 (2000):非特許文献3;A. Mirzabekov他、Anal. Biochem., 292, 155 (2001):非特許文献4)。彼らの手法は高分子架橋ゲルを用いるものであり、各スポット上で重合反応を行う必要がある。また、4%という高濃度のゲル化剤(アクリルアミド)が必要とされるということも問題点として挙げられる。さらに、不可逆的なゲルである高分子架橋ゲルを用いるために、チップ上に結合した蛋白質などを回収できず、同定を行うことができず、この点は、酵素などの蛋白質の網羅的な機能解明の方法として致命的である。
【0006】
三次元のゲルチップは、DNAなどを固定化するためにも提案されている(例えば、:非特許文献5;特開2003−83967号公報:特許文献1)が、いずれもアクリルアミド系ポリマー等のポリマーを利用するものであり、上記のように酵素反応を検出するのに適していないことは本質的に回避できない。
【非特許文献1】A. Mizabekov, A. Kolchinsky, Curr. Opin. Chem. Biol., 6, 70 (2001)
【非特許文献2】H. Zhu, M. snyder, ibid., 7, 55 (2003)
【非特許文献3】A. Mirzabekov他、Anal. Biochem., 278, 123 (2000)
【非特許文献4】A. Mirzabekov他、Anal. Biochem., 292, 155 (2001)
【非特許文献5】Proc. Natl. Acad. Sci. USA93, 4913−4918 (1996)
【特許文献1】特開2003−83967号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、酵素やその阻害剤を網羅的にスクリーニングしたり、その活性を測定する場合のように、多数の生体関連物質を固定化して該物質の関与する反応を簡便且つ確実に解析することのできる新しい手段を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために研究を重ねた結果、有機低分子(小分子)から形成される特定構造のヒドロゲルのチップが酵素反応に好適の反応場として機能することを見出し、その反応を検出することのできる手段を工夫することによって本発明を導き出したものである。
【0009】
かくして、本発明に従えば、有機低分子(有機低分子化合物)から形成され疎水ドメインを有するヒドロゲルから構成されていることを特徴とするゲルチップが提供される。
【0010】
本発明に従えば、さらに、前記のゲルチップを使用する方法の発明として、所定の酵素反応を検出する方法であって、前記ゲルチップ内で、蛍光性または呈色性官能基または原子団と当該酵素反応を触媒する酵素に特異的基質構造とを有する検出剤の存在下に、当該酵素反応に活性な物質またはその候補物質、および、必要に応じて当該酵素反応の阻害物質またはその候補物質を含む反応系を当該酵素反応の起こる反応条件に供することを特徴とする方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のゲルチップおよびその主要な用途である酵素反応検出法を中心に本発明の実施の形態について詳述する。
ゲルチップ
本発明のゲルチップは、有機低分子から形成されるヒドロゲルから成る点においてこれまでに知られていない新しいタイプのゲルチップである。
生体内における水分は、ゲル状態、すなわちヒドロゲルとして存在することから、細胞培養マトリックス、代替生体組織、ドラッグデリバリーシステム、固定化酵素などのバイオメディカル材料には専らヒドロゲルが用いられている。しかし、これまでに用いられているヒドロゲルの多くは合成高分子や天然高分子を共有結合で架橋することにより得られる架橋型高分子ゲル(化学ゲル)であり、低分子(有機低分子)から形成されるヒドロゲルの例は数少ない。低分子ヒドロゲルは、架橋型高分子とは異なり、自己集合型のゲル(物理ゲル)であり架橋型高分子にはない可逆的なヒドロゲル形成や調整の容易さなどの利点を有するが、水素結合などの駆動力による自己集合体を水溶液中で制御することが困難だからである。この問題点は超分子化学の進歩とともに徐々に克服され、最近は幾つかの低分子ヒドロゲル化剤が案出されている。
【0012】
本発明のヒドロゲルチップは、如上の有機低分子ヒドロゲル化剤を含有する溶液を適当な基板上に少量滴下するだけで自己集合(自己組織)的に形成され、水分を充分に含んだセミウェットな反応場として酵素やその基質などの生体関連物質を固定化して反応に供することができる。そして、本発明のゲルチップを構成し低分子(有機低分子)から形成されるヒドロゲルの特徴は疎水ドメインを有していることであり、この特徴的な構造により、後述するように、環境応答性の蛍光反応基または呈色官能基(または蛍光原子団または呈色原子団)を用いて酵素反応を検出することができる。
【0013】
本発明においてヒドロゲルを形成する有機低分子(ヒドロゲル化剤)としては、自己集合的にヒドロゲルを形成することができ、且つそのゲル構造中に疎水ドメインを有するものであれば、いずれも適用可能であるが、特に好ましいのは、本発明者らが先に案出した下記の式(1)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体である(特願2002−136434)。
【0014】
【化3】
Figure 2005013174
【0015】
式(1)中、SGはN−アセチル化された単糖類または二糖類のグリコシド構造を有する糖構造部位を表わし、AAは下記の式(2)で示されるアミノ酸構造部位を表わし、Lは前記糖構造部位とアミノ酸構造部位とを連結し、水素結合性の官能基または原子団を有するリンカー部位を表わす。
【0016】
【化4】
Figure 2005013174
【0017】
本発明のヒドロゲルチップを調製するのに用いられる上記の式(1)で表わされるゲル化剤は、それぞれの構成ユニットが協奏的に作用し、全体として安定なヒドロゲルを形成する。先ず、式(1)のSGは、N−アセチル化された単糖類または二糖類のグリコシド構造を有する糖構造部位を表わし、この部位は高度に水和される親水部として作用する。N−アセチル化された糖類が多数の水分子によって水和されることは知られているが、式(1)のSGとしては、単糖類または二糖類のグリコシド構造を有するものを用い、式(1)のSGとして多糖類由来のものを用いると、単に水に溶けるだけでゲルを形成しない。
【0018】
N−アセチル化された糖類としては、N−アセチルガラクトサミンおよびN−アセチルグルコサミンがよく知られており、式(1)においてSGとしては、これらのN−アセチル化糖から誘導された単糖類または二糖類のグリコシド構造を有するものを用いるのが好ましい。また、これらのグリコシド構造においては、後述のリンカー部位との結合が容易になるように1位のグリコシド基にアルキル基が連結されていることが好ましい。かくして、式(1)のSGの特に好ましい例として、下記の式(7)〜(9)のいずれかで示される糖構造部位が挙げられる。
【0019】
【化5】
Figure 2005013174
【0020】
次に、式(1)においてAAは、既述の式(2)で示されるアミノ酸構造部位を表わし、この部位は、疎水的相互作用によりゲルファイバーの安定化に貢献する。但し、疎水的すぎると水と混じらないためにヒドロゲルと成らず、一方、疎水性が不充分であると水に溶けてしまう。これらの点から、アミノ酸残基に結合しているRとして既述の式(3)〜(6)で示されるものを用いるのが好ましい。特に好ましいのは式(3)で示されるRであり、したがって、AAとして特に好ましい例としては、式(3)のRがグルタミン酸残基(式(2)においてn=1に相当)に結合したグルタミン酸シクロヘキシルメチルエステル基を挙げることができる。
【0021】
さらに、式(1)においてLは、糖構造部位とアミノ酸構造部位とを連結し、水素結合性の官能基または原子団を有するリンカー部位を表わす。すなわち、Lは、親水部(SG)と疎水部(AA)を連結するとともに、式(1)で表わされる分子の相互間を水素結合を介して結合することにより網目構造(水素結合ネットワーク)を形成するためのものである。水素結合性の官能基または原子団は特に限定されるものではなく、よく知られているようにX−H・・・Yで表わされる水素結合(Xは、酸素原子または窒素原子を表わし、Yは酸素原子、窒素原子またはハロゲン原子を表わす)を形成し得るような官能基または原子団を有するものをLとして用いればよい。但し、このリンカー部位が長すぎると、水素結合によりゲル化性よりも結晶性が強くなるので、Lとしては、長さ方向に5〜10個程度の原子が存在する全体としてほぼ直線状の分子構造を呈するものが好ましい。かくして、式(1)のLの好ましい例として、下記の式(10)〜(12)のいずれかで示されるリンカー部位が挙げられる。
【0022】
【化6】
Figure 2005013174
【0023】
式(1)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体から成るゲル化剤は、ポリスチレン樹脂等を用いて、逐次、如上の糖構造部位、リンカー部位およびアミノ酸構造部位を結合させた後、樹脂を除去する固相合成法により合成することができる。
【0024】
かくして、式(1)で表わされる有機低分子(グリコシドアミノ酸誘導体)は、水性液中で、リンカー部位(L)に因る強固な水素結合とアミノ酸構造部位(AA)に因る疎水的なパッキング作用により形成された当該低分子から成る繊維状自己集合体の内部に、糖構造部位(SG)を介して水が包含されたヒドロゲルを形成する。
【0025】
上述の式(1)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体に代表されるような有機低分子から形成されるヒドロゲルから成る本発明のゲルチップは、酵素やその阻害剤、それらに対する基質などの生体関連物質を固定化する手段として、以下のような利点を有する。
(1) 3次元網目構造のゲルを利用して生体関連物質を3次元的に固定化することにより、固定化量の大幅な増大を図ることができ、2次元型チップに見られるような低感度の問題は解消される。
【0026】
(2) ヒドロゲルを用いて水分を充分に含んだ生体内に近いセミウェットの状態で固定化を行うので、ドライチップにおけるようなタンパク質の不可逆的変性などの問題も生じない。
【0027】
(3) 有機低分子から自己集合的(自己組織的)に形成されるヒドロゲルを用いるので、当該有機低分子を含有する溶液を適当な基板(例えば、ガラス、プラスチックなど)上に少量滴下するだけで簡単にゲルチップを調製することができ、アクリルアミド系ポリマーなどのポリマーから成るゲルチップを調製する場合の重合操作のように格別の操作を要しない。
【0028】
(4) 上記の(3)のようにしてゲルチップを基板上でアレイ状に複数配列することにより、多数のウェル(穴)が設けられたマイクロプレートと同様に、多数の試料を同時に処理することのできる装置も簡単に製作することもできる。しかも、用いる基板は、従来のマイクロプレートのようにわざわざ深いウェルを設ける必要はなく、ゲルが広がらない程度に浅い凹部が設けられたものでよい。あるいは、疎水性の平板表面に、アレイ状に親水性領域を形成しておき、その上にゲルを載置することもできる。また、本発明のゲルチップを用いる分析は従来のマイクロプレートのようにウェル内の液体反応ではなく半固形状のゲル内の反応に基づくので取扱いも容易である。
【0029】
酵素反応の検出
本発明に従う如上のヒドロゲルチップは、各種の生体関連物質をその活性を維持したまま固定化することができるので、この性質に基づきいろいろな分野で用いることができるが、特に好ましい用途は酵素反応の検出に利用することである。
酵素反応の検出は、多くの目的から実施されるが、本発明に従う酵素反応の検出方法は、いずれの場合においても、既述したような本発明のゲルチップ内で、蛍光性または呈色性官能基または原子団と当該酵素反応を触媒する酵素に特異的な基質構造とを有する検出剤の存在下に、当該酵素反応に活性な物質またはその候補物質、および、必要に応じて当該酵素反応の阻害物質またはその候補物質を含む反応系を当該酵素反応の起こる反応条件に供する。
【0030】
ここで、本発明において検出剤に含まれている蛍光性または呈色性官能基または原子団としては、ヒドロゲル中で、酵素が検出剤の基質構造に作用したときに蛍光または呈色の変化が生じるものであればいずれでも適用可能であるが、特に好ましいのは環境応答性のものである。環境応答性の蛍光性または呈色性官能基(または原子団)とは、親水的な環境では全く蛍光または呈色を発現しないか、弱い蛍光または呈色しか発現しないが、疎水的な環境では強い蛍光または呈色を発現する官能基(または原子団)を指称する。本発明の酵素反応検出法においては、このような環境応答性の蛍光または呈色官能基(原子団)とともに、対象とする酵素反応を触媒する酵素に特異的な基質構造(当該酵素に特異的なアミノ酸(配列)を含むペプチド、または分子構造)とを含む化合物を検出剤として酵素反応系に利用する。なお、ここで、本発明に関連して用いる酵素反応という語は、酵素活性物質(酵素)が関与する反応のみならず、酵素活性阻害物質(阻害剤)が関与する反応も包含する広い意味で使用している。
【0031】
かくして、如上の検出剤の存在下に、ヒドロゲル(疎水ドメインを有する)中で反応系を当該酵素反応の起こる反応条件(特に温度、pH)に供すると、酵素活性物質(酵素)が有効に作用すれば、検出剤の基質構造部分が切り出されることにより、環境応答性の蛍光または呈色官能基(原子団)がヒドロゲル内の疎水ドメインに取り込まれて強い蛍光または呈色を発現する。逆に、当該酵素反応を触媒する酵素が存在しなかったり阻害剤が存在する場合には、そのような蛍光や呈色の発現は起こらない。
【0032】
以上のようにして本発明に用いられる検出剤は、対象とする酵素反応に応じて設計することができる。例えば、酵素としてLys(リシン)のC末端を特異的に切断するプロテアーゼであるリジルエンドペプチターゼ(以下、LEPと略記することがある)が関与する酵素反応を対象とする場合には下記の式(13)で表わされる化合物を検出剤として用いることができる。
【0033】
【化7】
Figure 2005013174
【0034】
式(13)中、左側のSer−Ser−Ser−Ser−LysはLEPが特異的に作用するLysを含むペプチド鎖であり、また、右側には環境応答性の蛍光原子団の1種としてダンシルスルホン酸アミド(以下、DANSAと略記することがある)構造が含まれている。
【0035】
他の酵素反応を対象とする場合においても、それぞれの酵素が特異的に作用する基質構造と適当な蛍光性または呈色性官能基(原子団)とを組み合わせることにより、各種の検出剤を設計し使用することができる。表1には、上で例外した以外の幾つかの酵素と、その酵素反応の検出剤の例を示している。表中、グリコシダーゼ酵素の作用を受けて糖(sugar)から切り出されるクマリン(coumarin)が環境応答性の呈色原子団の例である。但し、本発明の方法が適用されるのは、これらの酵素反応の検出に限定されるものではないことは勿論である。
【0036】
【表1】
Figure 2005013174
【0037】
次に、以上のような原理に基づき酵素反応を検出する具体的な応用例について説明する。
(1)酵素活性物質のスクリーニング:
有機低分子から形成され疎水ドメインを有するヒドロゲルから構成されるゲルチップを用いて酵素反応を検出する本発明の方法は、所定の酵素反応に対する酵素活性物質をスクリーニングするのに利用できる。このスクリーニング方法は、以下の工程を含む。
【0038】
(i) ゲルチップ内に、上述したような検出剤が含有された検出チップを調製する工程。
(ii) この検出チップ内に被験物質を注入する工程。
(iii) 被験物質が注入された後の検出チップを、目的の酵素反応の起こる反応条件に供して、検出剤に由来する蛍光または呈色の発現が認められたときに被験物質を当該酵素反応に対する酵素活性物質として選択する工程。
【0039】
以下、この酵素活性物質のスクリーニング法について図1を参照しながら更に具体的に説明する。本発明に従う酵素活性物質のスクリーニング法は、原理的には、単一のゲルチップ(ヒドロゲルチップ)を用いる場合にも適用できるが、一般的には、図1に示されるように、基板上にヒドロゲルチップがアレイ状に複数配列された状態で実施されるのが好ましく、これによって多数のサンプルを同時に調べることができる。
【0040】
本発明に従い酵素活性物質をスクリーニングするに当たっては、図1に示されるように基板(例えば、ガラス基板)を用意し(図1のA参照)、このガラス基板上に、ゲル化剤(既述のような有機低分子から成る)を含有する水溶液(B)を少量ずつ滴下してアレイ状に配置することにより自己集合的に形成したヒドロゲルから成るゲルチップのアレイを調製する(C)。
【0041】
次いで、このゲルチップに検出剤(既述したように酵素特異的基質構造と蛍光性(または呈色性)官能基(原子団)を含む)を含有する水溶液を添加(注入)することにより(D)、ヒドロゲルト検出剤を含有するゲルチップ(以下、検出チップと呼ぶ)が得られる。この検出チップは、そのまま放置しても、自己集合的にゲル化が進行するが、一般的には、軽く加温してゲル化を促進させるのが好ましい(E)。なお、図1に示すようにゲル化剤を含有する水溶液と検出剤を含有する水溶液を別個に基板上に配置する代わりに、ゲル化剤と検出剤の両方を含有する水溶液を基板上に配置することによっても、同様に、ゲルチップ内に検出剤が含有された検出チップを得ることができる。このようにして得られた検出チップは、有機低分子の繊維によって形成された網目構造(既述したように疎水ドメインも含む)の間の水性領域に検出剤の分子が存在しているものと考えられる(e)。
【0042】
次に、検出チップに、酵素活性物質の候補となる被験物質を添加(注入)する(F)。図1では、f列の検出チップには酵素活性物質が添加され、その他のチップ(f)には酵素活性を有しない被験物質が添加されたものとしている。かくして、被験物質が注入された後の検出チップを酵素反応の起こる条件に供する(G)ことにより、検出手段として環境応答性の蛍光の変化を利用する場合には励起光を照射すると、酵素活性物質が添加された検出ゲルチップ内では、酵素の作用で検出剤分子から基質構造部分が切り出されることにより、環境応答性蛍光官能基(原子団)がゲルの疎水ドメイン中に取り込まれて蛍光の変化が認められる(g)。しかし、対象の酵素活性が存しない場合には、検出剤は水性領域にとどまったままであり蛍光変化は生じない(g)。検出剤に他のタイプの蛍光性または呈色性官能基(原子団)が含まれている場合にも、同様に、酵素の作用により、基質構造部分が変化して、当該官能基(原子団)に因る蛍光または呈色の変化が生じ、これによって酵素活性物質を検出することができる。
以上のような操作において、アレイ毎に検出剤および/または被験物質の量(濃度)変化させることにより、酵素活性の強さまたは酵素活性物質の濃度を知ることも可能である。
【0043】
(2)酵素活性阻害物質のスクリーニング:
本発明の酵素反応検出方法は、所定の酵素反応に対する酵素活性阻害物質をスクリーニングするためにも実施することができ、このスクリーニング方法は以下の工程を含む。
(i) ゲルチップ内に、目的の酵素反応を触媒する酵素が含有された検出チップを調製する工程。
(ii) この検出チップ内に被験物質を注入し、さらに、既述したような検出剤を注入する工程。
(iii) 被験物質と検出剤が注入された後の検出チップを目的の酵素反応の起こる条件に供して、検出剤に由来する蛍光または呈色の発現が認められなかったときに被験物質を当該酵素反応に対する酵素活性阻害物質として選択する工程。
【0044】
以下、この酵素活性阻害物質のスクリーニング法について図3を参照しながら具体的に説明する。この場合においても、基板上にヒドロゲルチップをアレイ状に複数配列した状態で実施するのが好ましく、これによって多数のサンプルを同時に調べることができる。
【0045】
図1に示す酵素活性物質をスクリーニングする場合と同様に、先ず、基板(例えば、ガラス基板)を用意し(図3のA参照)、このガラス基板上に、ゲル化剤(既述の有機低分子から成る)を含有する水溶液(B)を少量ずつ滴下してアレイ状に配置することにより自己集合的に形成したヒドロゲルから成るゲルチップのアレイを調製する(C)。
【0046】
次いで、このゲルチップに、目的の酵素反応における酵素を含有する水溶液を添加する(D)と、酵素が含有された検出チップが得られる(E)。このようにして得られた検出チップは、有機低分子の繊維によって形成された網目構造(疎水ドメインを含む)の間の水性領域に酵素が存在しているものと考えられる(e)。
【0047】
プロテインチップには、酵素活性阻害物質の候補となる被験物質を含有する水溶液が添加(注入)され(F)、さらに、検出剤を含有する水溶液が添加(注入)される(G)。
【0048】
このようにして被検物質と検出剤が注入された後の検出チップを酵素反応の起こる条件に供する(H)と、酵素活性阻害物質が存在する場合には、該物質が酵素の作用を阻害するので、検出剤から酵素特異的基質構造が切り出される。したがって、検出剤に環境応答性の蛍光官能基(原子団)含まれていれば、該官能基(原子団)がゲル構造の疎水ドメインに取り込まれることもないので蛍光の変化は認められない(h)。これとは逆に、酵素活性阻害物質が存在しない場合には、酵素が有効に作用して検出剤分子から基質構造部分が切り出されることにより、環境応答性蛍光官能基(原子団)がゲルの疎水ドメイン中に取り込まれて蛍光の発現が認められる(h)。検出剤に他のタイプの蛍光性または呈色性官能基(原子団)が含まれている場合でも、同様に、酵素活性阻害の有無に応じて、酵素の作用で当該官能基(原子団)がヒドロゲル中で蛍光や呈色の変化の有無が生じ、これによって酵素活性阻害物質を検出することができる。
【0049】
以上のような操作においても、アレイ毎に検出剤および/または被験物質の量(濃度)変化させることにより、酵素活性阻害の強さまたは酵素活性阻害物質の濃度を知ることができる。例えば、図3のFでは後述の実施例2に示す場合として、図の矢印方向に沿って被験物質の添加濃度を変化させている。
【0050】
(3)その他:
ヒドロゲルチップを用いる本発明の酵素反応検出法は、以上のように、直接、酵素活性物質(酵素)や酵素活性阻害物質(阻害剤)を分析するのみならず、酵素や阻害剤の機能を間接的に利用して他の物質を分析する場合にも適用することができる。1例として、ELISA法に代表されるイムノアッセイにおいては、多数のウェルを有するマイクロプレートを用い酵素を標識(ラベル)にして抗原(または抗体)の定量や定性を行っているが、本発明のゲルチップは、マイクロプレートに代わる反応場としてこのような分析に供することもできる。
【0051】
例えば、本発明のゲルチップに抗体を注入して固定化し、これに測定対象となる抗原の候補となる被験物質を添加(注入)し、次いで、既述したような検出剤の存在下に酵素標識抗体を反応させ、蛍光または呈色の発現を介してその酵素活性を測定することにより当該抗原の分析を行なうことも可能である。
【0052】
【実施例】
本発明の特徴をさらに明らかにするため以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
実施例1:酵素スクリーニング
ゲル化剤として下記の式(14)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体を用い、これから形成されるヒドロゲルチップ中で特定の酵素のスクリーニングを試みた。
【0053】
【化8】
Figure 2005013174
【0054】
目的とする酵素はLEP(リシルエンドペプチダーゼ)であり、その検出剤として、LEPが特異的に作用するLysを含むペプチド鎖と環境応答性の蛍光原子団DANSAとを有する既述の式(13)で表わされる化合物を用いた。LEPの他に、下記の表2に示す酵素(タンパク質)を用いLEPに対する選択的な検出の可否を調べた。
【0055】
【表2】
Figure 2005013174
【0056】
試験条件は次のとおりである:検出剤の濃度(50mMトリスバッファー中20μM)、酵素の濃度(50mMトリスバッファー中2.5μM)、ゲル化剤の濃度(0.25重量%)、酵素反応温度(室温:25℃)。
試験は、図1に示すような手法に従って行った。但し、検出チップの調製に当たっては、ゲル化剤と検出剤の両方を含有する水溶液を基板上に配置した。すなわち、2.5mlスクリュー管にゲル化剤(1.5mg)を加えた後に検出剤水溶液600μlに懸濁させ、ドライヤーで加熱分散させた後に、24穴(φ=4mm)のガラスプレートの各スポットに10μlずつスポットした。室温(高湿度下)で1時間静置した後に検出チップを得た。表2に示す酵素(タンパク質)に示す1μlを加えた後に室温で10分間静置した。得られたチップにUV照射を行い、430nm<のカットフィルターをつけたデジタルカメラで撮影を行った。
その結果、図2に示すようにLEPを加えたところだけ、蛍光色の変化および蛍光強度の増強を確認することができた。(図2は、便宜上、模式的に示しているが、実際にはカラー写真により具体的に示すことができる)
【0057】
実施例2:阻害剤スクリーニング
この実施例は、本発明に従うヒドロゲルチップを用いることにより、特定の酵素阻害剤のスクリーニングができることを示すものである。
ゲル化剤は実施例1と同様に、前記の式(14)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体である。検出剤も実施例1と同様に式(13)の化合物とした。下記の表3に示すように、LEPに対する不可逆的な阻害剤とLEPには作用しないものとを用いて、前者に対する選択的な検出の可否を調べた。
【0058】
【表3】
Figure 2005013174
【0059】
試験条件は次のとおりである:検出剤の濃度(50mMトリスバッファー中40μM)、LEPの濃度(50mMのトリスバッファー中1.0μM)、ゲル化剤の濃度(0.25重量%)、酵素反応温度(室温:25℃)。
試験は図3に示す手法に従って行った。すなわち、2.5mlスクリュー管にゲル化剤(1.5mg)を加えた後に緩衝液600μlに懸濁させ、ドライヤーで加熱分散させた後に、24穴(φ=4mm)のガラスチップの各スポットに10μlずつスポットした。室温(高湿度下)で30分間静置した後に、特定のウェルに13μMのLEP水溶液1.0μlをエッペンドルフで注入した。さらに4℃で30分間静置して検出チップを得た。得られた検出チップに各濃度(0〜1000μM)の阻害剤水溶液1.0μlをエッペンドルフで加えて4℃で30分間静置した。その後520μMの検出剤溶液1.0μlをエッペンドルフで各チップに加えた。室温で1時間静置した後にUV光照射を行い、420nm<のカットフィルターをつけたデジタルカメラで撮影した。
【0060】
その結果を図4に示す。レーン1(最上段)は、阻害剤(TLCK)は含まれているがLEPを加えていないので、弱い蛍光しか発しなかった。レーン2は、阻害剤(TLCK)が含まれないので、検出剤分子が分解され強い蛍光を発した。レーン3は、阻害剤(TLCK)の濃度が高くなるにつれて蛍光が弱くなった。レーン4は、Boc−gluは含まれているが、目的の阻害剤(TLCK)が含まれておらず、すべてのスポットで強い蛍光を発した。なお、図4は、便宜上、模式的に描いているが、実際にはカラー写真により具体的に示すことができる。このように、ヒドロゲルチップを用いる本発明の方法は、特定の酵素阻害剤の検出およびその濃度ないしは活性の強さを測定するのに適用できることが理解される。
【0061】
【発明の効果】
以上の詳細な記述から明らかなように、本発明のヒドロゲルチップは、生体関連物質を固定化する高感度で取扱いの容易な新しい手段として、酵素やその阻害剤などの検出、特にそれらの網羅的な解析に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従いヒドロゲルチップを用いて酵素活性物質をスクリーニングするための諸工程を図示している。
【図2】図1に示すような酵素活性物質スクリーニングの結果の1例として蛍光発現の様子を模式的に示している。
【図3】本発明に従いヒドロゲルチップを用いて酵素活性阻害物質をスクリーニングするための諸工程を図示している。
【図4】図3に示すような酵素活性阻害物質スクリーニングの結果の1例として蛍光発現の様子を模式的に示している。

Claims (7)

  1. 有機低分子から形成され疎水ドメインを有するヒドロゲルから構成されていることを特徴とするゲルチップ。
  2. 基板上でアレイ状に複数列配列されて使用されることを特徴とする請求項1に記載のゲルチップ。
  3. ヒドロゲルを形成する有機低分子が下記の式(1)で表わされるグリコシドアミノ酸誘導体であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲルチップ。
    Figure 2005013174
    〔式(1)中、SGはN−アセチル化された単糖類または二糖類のグリコシド構造を有する糖構造部位を表わし、AAは下記の式(2)で示されるアミノ酸構造部位を表わし、Lは前記糖構造部位とアミノ酸構造部位とを連結し、水素結合性の官能基または原子団を有するリンカー部位を表わす。〕
    Figure 2005013174
  4. 請求項1〜3のいずれかのゲルチップを用いて所定の酵素反応を検出する方法であって、前記ゲルチップ内で、蛍光性または呈色性官能基または原子団と当該酵素反応を触媒する酵素に特異的な基質構造とを有する検出剤の存在下に、当該酵素反応に活性な物質またはその候補物質、および必要に応じて当該酵素反応の阻害物質またはその候補物質を含む反応系を当該酵素反応の起こる反応条件に供することを特徴とする方法。
  5. 所定の酵素反応に対する酵素活性物質をスクリーニングするために実施する請求項4の酵素反応の検出方法であって、前記ゲルチップ内に前記検出剤が含有された検出チップを調製する工程;その検出チップ内に被験物質を注入する工程;被験物質が注入された後の検出チップを当該酵素反応の起こる反応条件に供して、前記検出剤に由来する蛍光または呈色の変化が認められたときに前記被験物質を当該酵素反応に対する酵素活性物質として選択する工程を含むことを特徴とする方法。
  6. 所定の酵素反応に対する酵素活性阻害物質をスクリーニングするために実施する請求項4の酵素反応の検出方法であって、前記ゲルチップ内に当該酵素反応を触媒する酵素が含有された検出チップを調製する工程;その検出チップ内に被験物質を注入し、さらに、前記検出剤を注入する工程;被験物質と検出剤が注入された後の検出チップを当該酵素反応の起こる反応条件に供して、前記検出剤に由来する蛍光または呈色の変化が認められなかったときに前記被験物質を当該酵素反応に対する酵素活性阻害物質として選択する工程を含むことを特徴とする方法。
  7. 検出剤に含まれている蛍光性または呈色性官能基または原子団が環境応答性であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
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