JP2005012600A - スーパヘテロダイン受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品や実行面積を大きくすることなく、かつコストのかからないスーパヘテロダイン受信機を提供することを目的とする。
【解決手段】スーパへテロダイン受信機において、切替スイッチ6、6を切り替え、wide−FM受信のときはwide−FM用帯域通過フィルタ4による通過帯域幅となり、narrow−FM受信のときはwide−FM用帯域通過フィルタ4とnarrow−FM用低域通過フィルタ5を組み合わせで決定される合成通過帯域にするとともに、受信中間周波数を所定値シフトさせる。
【選択図】 図1
【解決手段】スーパへテロダイン受信機において、切替スイッチ6、6を切り替え、wide−FM受信のときはwide−FM用帯域通過フィルタ4による通過帯域幅となり、narrow−FM受信のときはwide−FM用帯域通過フィルタ4とnarrow−FM用低域通過フィルタ5を組み合わせで決定される合成通過帯域にするとともに、受信中間周波数を所定値シフトさせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間周波信号の帯域幅を広帯域と狭帯域とに切り替えが可能なスーパヘテロダイン受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は図4に示すようなFM受信機において、フロントエンド側より見て、混合器(ミクサ)11、広帯域(wide−FM)用帯域通過フィルタ(BPF)12、狭帯域(narrow−FM)用帯域通過フィルタ(BPF)13、アンプ15、検波回路16の順で受信信号が通過する。
【0003】
narrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13の前後にはスイッチ14、14が設けられており、wide−FMを受信する場合はこれらのスイッチ14、14をa側に切り替えてnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13をバイパスする。また、narrow−FMを受信する場合はスイッチ14、14をb側に切り替えてnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13を通過させる。
【0004】
図5(a)は、図4の回路でwide−FMを受信する場合に検波器16に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。narrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13がバイパス(スルー)される為、検波器16に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)14の通過帯域幅と等しくなる。
【0005】
図5(b)は、図4の回路でnarrow−FMを受信する場合に検波器16に入力される受信信号の概念図である。この場合はnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13がバイパス(スルー)されない為、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)12で制限された通過帯域幅がさらにnarrow−FM用帯域通過フィルタ13で制限されて検波器16に入力される為、検波器16に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)は、ほぼnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13の通過帯域幅になる。
【0006】
図5(a)、図5(b)における受信中間周波数は、wide−FM用帯域通過フィルタ12、narrow−FM用帯域通過フィルタ13の中心周波数が等しいため、同じ周波数となっている。
【0007】
上記の従来例と同様に、広帯域を選択時には狭帯域用通過フィルタをスルーし、狭帯域を選択時には広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用通過フィルタを重ねているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用帯域通過フィルタとをそれぞれに専用に設けて切り替えるものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−7719号公報(第3頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−145785号公報(第2頁及び第3頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、受信する変調方式であるwide−FMとnarrow−FMの帯域幅に特化した2つの帯域通過フィルタ(BPF)を使用するため、部品や実装面積が大きく、コストもかかっていた。
【0011】
そこで、本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、コストのかからないスーパヘテロダイン受信機を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によるスーパヘテロダイン受信機は、RF増幅器と局部発振器と混合器からなるフロントエンド部と混合器から出力される中間周波信号を増幅するIF増幅部とからなるスーパへテロダイン受信機において、中間周波信号の帯域幅を広帯域と狭帯域に切り替える切替部を設け、切替部が広帯域を選択しているときは第1の中間周波数と広帯域用帯域通過フィルタで構成され、狭帯域を選択しているときは第2の中間周波数と前記広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用低域通過フィルタの組み合わせで構成されることを特徴としている。
【0013】
また、狭帯域用低域通過フィルタに替えて、狭帯域用高域通過フィルタを用いることを特徴としている。
【0014】
また、第1の中間周波数および第2の中間周波数は、前記切替部が切り替わったときに、前記局部発振器の発振周波数を切り替えることによって得られることを特徴としている。
【0015】
また、第1の中間周波数および第2の中間周波数は、広帯域の通過帯域幅と狭帯域の通過帯域幅から演算されて決定されることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるスーパヘテロダイン受信機の一実施の形態として説明するFM受信機のブロック図である。
【0017】
1はアンテナで受けた高周波信号を増幅するRF増幅器、2は局部発振器、3はRF信号と局部発振信号を混合して中間周波信号を作るミクサ(混合器)、4はwide−FM用の広帯域用帯域通過フィルタ(BPF)、5はnarrow−FM用の狭帯域用低域通過フィルタ(LPF)、6、6はwide−FM受信とnarrow−FM受信で切り替わる切替スイッチ、7は中間周波信号を増幅するIFアンプ、8は中間周波信号の検波を行う検波回路である。
【0018】
図1のFM受信機において、フロントエンド側より見て、ミクサ3、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4、narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5、アンプ7、検波回路8の順で受信信号が通過する。
【0019】
narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5の前後にはスイッチ6、6が設けられており、wide―FMを受信する場合は、従来技術の時と同様、これらのスイッチ6、6をa側に切り替えてnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5をバイパス(スルー)する。
【0020】
次に、narrow−FMを受信する場合はスイッチ6、6をb側に切り替えてnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5を通過させる。
【0021】
このとき、narrow−FMの占有帯域よりも低い周波数はwide―FM用帯域通過フィルタ(BPF)4に含まれる高域通過フィルタ部分で排除され、narrow−FMの占有帯域よりも高い周波数はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5で排除される。
【0022】
つまり、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4とnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5のふたつのフィルタを組み合わせて一つの帯域通過フィルタ(BPF)を形成している。
【0023】
また、このとき、局部発振周波数を、wide選択時とnarrow選択時とでそれぞれの帯域幅の差の半分の周波数だけ替えて、中間周波数を前述の組み合わされたwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4とnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5フィルタの中心に移動させている。
【0024】
上記の動作を簡単に説明すると、図1において中間周波数は、RF増幅器1から出力された信号の受信周波数と局部発振器2から出力された信号の局部発振周波数との差の周波数がミクサ3から出力されるので、中間周波数を替えるには、局部発振器2を制御して局部発振周波数を替えればよい。
【0025】
図2(a)は、図1の回路でwide−FMを受信する場合に検波器8に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。
【0026】
図2(a)に示すように、narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5がバイパス(スルー)されるため、検波器8に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)5の通過帯域幅と等しくなる。
【0027】
このとき、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4の中心周波数となっている。
【0028】
図2(b)は、図1の回路でnarrow−FMを受信する場合に検波器8に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。
【0029】
この場合はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5がバイパス(スルー)されないため、wide―FM用帯域通過フィルタ(BPF)4で制限された通過帯域幅がnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5でさらに制限されて検波器8に入力される。
【0030】
このときに検波器8に入力される受信信号の帯域幅は、図2(b)のように、高域周波数はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5で制限され、低域周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4で制限される通過帯域幅(合成通過帯域)となる。
【0031】
このとき、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4の中心周波数より低い値となっている。
【0032】
具体的には、上述の一実施の形態のFM受信機におけるwide−FMとnarrow−FMの組み合わせの場合、wide−FMの帯域幅が25kHz、narrow−FMの帯域幅が12.5kHzとすると、narrow−FMの受信中間周波数は、wide−FMのそれと比較して6.25((25−12.5)/2=6.25)kHz低くシストさせる必要がある。
【0033】
言い替えると、局部発振周波数が受信周波数より高い場合は局部発振器2を制御して局部発振周波数を低くし、局部発振周波数が受信周波数より低い場合は局部発振器2を制御して局部発振周波数を高くする必要がある。
【0034】
さらに具体的な例をあげると、受信中間周波数は、wide−FMのとき、455kHz、narrow−FMのとき、448.75(455−6.25=448.25)kHzであり、このときのフィルタの通過帯域は、wide−FMの場合は442.5kHz〜467.5kHz(帯域幅25kHz)となる。
【0035】
narrow−FMのときは、455kHz以下の低域通過フィルタなので、442.5kHz〜455kHzとなり、narrow−FMの帯域幅はで12.5kHzとなっている。
【0036】
上述の本発明の一実施の形態のFM受信機において、従来の方式では受信する変調方式ごとに帯域通過フィルタ(BPF)を必要としていたが、帯域通過フィルタ(BPF)の一つを低域通過フィルタ(LPF)としたので、部品の実装面積を小さくでき、かつコストも抑えられるという効果が得られる。
【0037】
上述の実施の形態では狭帯域(narrow−FM)用フィルタとして低域通過フィルタ(LPF)を用いたが、低域通過フィルタ(LPF)に替えて高域通過フィルタ(HPF)を用いても良い。
【0038】
上記のように、狭帯域(narrow−FM)用として高域通過フィルタ(HPF)を用いた場合の受信信号の帯域幅は、図2(b)の逆となり、低域周波数はnarrow−FM用高域通過フィルタ(HPF)で制限され、高域周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)で制限される通過帯域幅(合成通過帯域)となり、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)の中心周波数より高い値となる。
【0039】
具体的には低域通過フィルタの場合と逆となり、高域通過フィルタは455kHz以上の通過フィルタであって、合成通過帯域は455kHz〜467.5kHz(帯域幅12.5kHz)となり、中間周波数は6.25kHz高くシフトする必要があり、448.75(455+6.25=461.25)kHzとなるが、基本的な動作はnarrow−FM用として低域通過フィルタ(LPF)を用いた場合と同じである。
【0040】
その他の実施の形態として、図3(a)のように、wide−FM、narrow−FMにCQPSK方式を加えた3種類の帯域幅の変調方式に対応したものであっても良い。
【0041】
この場合は、narrow−FM用低域通過フィルタよりカットオフ周波数の低いCQPSK用低域通過フィルタ9を加え、切り替えスイッチ6、6は3段階切り替えとなり、c側に切り替わると、wide−FM用通過帯域フィルタ4とCQPSK用低域通過フィルタ9を組み合わせてnarrow−FMより狭い帯域幅(合成通過帯域)となっている。
【0042】
また、図3(b)のように、narrow−FM用フィルタを検波回路の後に設け、検波器出力をDSPで低域通過フィルタ(LPF)を演算しても良い。この場合、DSPの規模や消費電流は、帯域通過フィルタ(BPF)を演算する時と比較して、低域通過フィルタ(LPF)を演算するときには半分程度になる。
【0043】
図3(a)、図3(b)において、低域通過フィルタ(LPF)に替えて高域通過フィルタ(HPF)を用いても良い。
【0044】
【発明の効果】
本発明のスーパヘテロダイン受信装置によれば、中間周波信号の帯域幅ごとに帯域通過フィルタ(BPF)の必要がなく、部品の実装面積を小さくでき、かつコストも抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるFM受信機のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるFM受信機の通過帯域幅の概念図である。
【図3】その他の実施の形態のFM受信機を示すブロック図である。
【図4】従来例のFM受信機のブロック図である。
【図5】従来例のFM受信機の通過帯域幅の概念図である。
【符号の説明】
1 RF増幅器
2 局部発振器
3 混合器(ミクサ)
4 wide−FM用帯域通過フィルタ
5 narrow−FM用低域通過フィルタ
6 切替スイッチ
7 IFアンプ
8 検波回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間周波信号の帯域幅を広帯域と狭帯域とに切り替えが可能なスーパヘテロダイン受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は図4に示すようなFM受信機において、フロントエンド側より見て、混合器(ミクサ)11、広帯域(wide−FM)用帯域通過フィルタ(BPF)12、狭帯域(narrow−FM)用帯域通過フィルタ(BPF)13、アンプ15、検波回路16の順で受信信号が通過する。
【0003】
narrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13の前後にはスイッチ14、14が設けられており、wide−FMを受信する場合はこれらのスイッチ14、14をa側に切り替えてnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13をバイパスする。また、narrow−FMを受信する場合はスイッチ14、14をb側に切り替えてnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13を通過させる。
【0004】
図5(a)は、図4の回路でwide−FMを受信する場合に検波器16に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。narrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13がバイパス(スルー)される為、検波器16に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)14の通過帯域幅と等しくなる。
【0005】
図5(b)は、図4の回路でnarrow−FMを受信する場合に検波器16に入力される受信信号の概念図である。この場合はnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13がバイパス(スルー)されない為、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)12で制限された通過帯域幅がさらにnarrow−FM用帯域通過フィルタ13で制限されて検波器16に入力される為、検波器16に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)は、ほぼnarrow−FM用帯域通過フィルタ(BPF)13の通過帯域幅になる。
【0006】
図5(a)、図5(b)における受信中間周波数は、wide−FM用帯域通過フィルタ12、narrow−FM用帯域通過フィルタ13の中心周波数が等しいため、同じ周波数となっている。
【0007】
上記の従来例と同様に、広帯域を選択時には狭帯域用通過フィルタをスルーし、狭帯域を選択時には広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用通過フィルタを重ねているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用帯域通過フィルタとをそれぞれに専用に設けて切り替えるものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−7719号公報(第3頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−145785号公報(第2頁及び第3頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、受信する変調方式であるwide−FMとnarrow−FMの帯域幅に特化した2つの帯域通過フィルタ(BPF)を使用するため、部品や実装面積が大きく、コストもかかっていた。
【0011】
そこで、本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、コストのかからないスーパヘテロダイン受信機を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によるスーパヘテロダイン受信機は、RF増幅器と局部発振器と混合器からなるフロントエンド部と混合器から出力される中間周波信号を増幅するIF増幅部とからなるスーパへテロダイン受信機において、中間周波信号の帯域幅を広帯域と狭帯域に切り替える切替部を設け、切替部が広帯域を選択しているときは第1の中間周波数と広帯域用帯域通過フィルタで構成され、狭帯域を選択しているときは第2の中間周波数と前記広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用低域通過フィルタの組み合わせで構成されることを特徴としている。
【0013】
また、狭帯域用低域通過フィルタに替えて、狭帯域用高域通過フィルタを用いることを特徴としている。
【0014】
また、第1の中間周波数および第2の中間周波数は、前記切替部が切り替わったときに、前記局部発振器の発振周波数を切り替えることによって得られることを特徴としている。
【0015】
また、第1の中間周波数および第2の中間周波数は、広帯域の通過帯域幅と狭帯域の通過帯域幅から演算されて決定されることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるスーパヘテロダイン受信機の一実施の形態として説明するFM受信機のブロック図である。
【0017】
1はアンテナで受けた高周波信号を増幅するRF増幅器、2は局部発振器、3はRF信号と局部発振信号を混合して中間周波信号を作るミクサ(混合器)、4はwide−FM用の広帯域用帯域通過フィルタ(BPF)、5はnarrow−FM用の狭帯域用低域通過フィルタ(LPF)、6、6はwide−FM受信とnarrow−FM受信で切り替わる切替スイッチ、7は中間周波信号を増幅するIFアンプ、8は中間周波信号の検波を行う検波回路である。
【0018】
図1のFM受信機において、フロントエンド側より見て、ミクサ3、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4、narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5、アンプ7、検波回路8の順で受信信号が通過する。
【0019】
narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5の前後にはスイッチ6、6が設けられており、wide―FMを受信する場合は、従来技術の時と同様、これらのスイッチ6、6をa側に切り替えてnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5をバイパス(スルー)する。
【0020】
次に、narrow−FMを受信する場合はスイッチ6、6をb側に切り替えてnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5を通過させる。
【0021】
このとき、narrow−FMの占有帯域よりも低い周波数はwide―FM用帯域通過フィルタ(BPF)4に含まれる高域通過フィルタ部分で排除され、narrow−FMの占有帯域よりも高い周波数はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5で排除される。
【0022】
つまり、wide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4とnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5のふたつのフィルタを組み合わせて一つの帯域通過フィルタ(BPF)を形成している。
【0023】
また、このとき、局部発振周波数を、wide選択時とnarrow選択時とでそれぞれの帯域幅の差の半分の周波数だけ替えて、中間周波数を前述の組み合わされたwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4とnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5フィルタの中心に移動させている。
【0024】
上記の動作を簡単に説明すると、図1において中間周波数は、RF増幅器1から出力された信号の受信周波数と局部発振器2から出力された信号の局部発振周波数との差の周波数がミクサ3から出力されるので、中間周波数を替えるには、局部発振器2を制御して局部発振周波数を替えればよい。
【0025】
図2(a)は、図1の回路でwide−FMを受信する場合に検波器8に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。
【0026】
図2(a)に示すように、narrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5がバイパス(スルー)されるため、検波器8に入力される受信信号の帯域幅(合成通過帯域)はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)5の通過帯域幅と等しくなる。
【0027】
このとき、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4の中心周波数となっている。
【0028】
図2(b)は、図1の回路でnarrow−FMを受信する場合に検波器8に入力される受信信号の帯域幅の概念図である。
【0029】
この場合はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5がバイパス(スルー)されないため、wide―FM用帯域通過フィルタ(BPF)4で制限された通過帯域幅がnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5でさらに制限されて検波器8に入力される。
【0030】
このときに検波器8に入力される受信信号の帯域幅は、図2(b)のように、高域周波数はnarrow−FM用低域通過フィルタ(LPF)5で制限され、低域周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4で制限される通過帯域幅(合成通過帯域)となる。
【0031】
このとき、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)4の中心周波数より低い値となっている。
【0032】
具体的には、上述の一実施の形態のFM受信機におけるwide−FMとnarrow−FMの組み合わせの場合、wide−FMの帯域幅が25kHz、narrow−FMの帯域幅が12.5kHzとすると、narrow−FMの受信中間周波数は、wide−FMのそれと比較して6.25((25−12.5)/2=6.25)kHz低くシストさせる必要がある。
【0033】
言い替えると、局部発振周波数が受信周波数より高い場合は局部発振器2を制御して局部発振周波数を低くし、局部発振周波数が受信周波数より低い場合は局部発振器2を制御して局部発振周波数を高くする必要がある。
【0034】
さらに具体的な例をあげると、受信中間周波数は、wide−FMのとき、455kHz、narrow−FMのとき、448.75(455−6.25=448.25)kHzであり、このときのフィルタの通過帯域は、wide−FMの場合は442.5kHz〜467.5kHz(帯域幅25kHz)となる。
【0035】
narrow−FMのときは、455kHz以下の低域通過フィルタなので、442.5kHz〜455kHzとなり、narrow−FMの帯域幅はで12.5kHzとなっている。
【0036】
上述の本発明の一実施の形態のFM受信機において、従来の方式では受信する変調方式ごとに帯域通過フィルタ(BPF)を必要としていたが、帯域通過フィルタ(BPF)の一つを低域通過フィルタ(LPF)としたので、部品の実装面積を小さくでき、かつコストも抑えられるという効果が得られる。
【0037】
上述の実施の形態では狭帯域(narrow−FM)用フィルタとして低域通過フィルタ(LPF)を用いたが、低域通過フィルタ(LPF)に替えて高域通過フィルタ(HPF)を用いても良い。
【0038】
上記のように、狭帯域(narrow−FM)用として高域通過フィルタ(HPF)を用いた場合の受信信号の帯域幅は、図2(b)の逆となり、低域周波数はnarrow−FM用高域通過フィルタ(HPF)で制限され、高域周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)で制限される通過帯域幅(合成通過帯域)となり、受信中間周波数はwide−FM用帯域通過フィルタ(BPF)の中心周波数より高い値となる。
【0039】
具体的には低域通過フィルタの場合と逆となり、高域通過フィルタは455kHz以上の通過フィルタであって、合成通過帯域は455kHz〜467.5kHz(帯域幅12.5kHz)となり、中間周波数は6.25kHz高くシフトする必要があり、448.75(455+6.25=461.25)kHzとなるが、基本的な動作はnarrow−FM用として低域通過フィルタ(LPF)を用いた場合と同じである。
【0040】
その他の実施の形態として、図3(a)のように、wide−FM、narrow−FMにCQPSK方式を加えた3種類の帯域幅の変調方式に対応したものであっても良い。
【0041】
この場合は、narrow−FM用低域通過フィルタよりカットオフ周波数の低いCQPSK用低域通過フィルタ9を加え、切り替えスイッチ6、6は3段階切り替えとなり、c側に切り替わると、wide−FM用通過帯域フィルタ4とCQPSK用低域通過フィルタ9を組み合わせてnarrow−FMより狭い帯域幅(合成通過帯域)となっている。
【0042】
また、図3(b)のように、narrow−FM用フィルタを検波回路の後に設け、検波器出力をDSPで低域通過フィルタ(LPF)を演算しても良い。この場合、DSPの規模や消費電流は、帯域通過フィルタ(BPF)を演算する時と比較して、低域通過フィルタ(LPF)を演算するときには半分程度になる。
【0043】
図3(a)、図3(b)において、低域通過フィルタ(LPF)に替えて高域通過フィルタ(HPF)を用いても良い。
【0044】
【発明の効果】
本発明のスーパヘテロダイン受信装置によれば、中間周波信号の帯域幅ごとに帯域通過フィルタ(BPF)の必要がなく、部品の実装面積を小さくでき、かつコストも抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるFM受信機のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるFM受信機の通過帯域幅の概念図である。
【図3】その他の実施の形態のFM受信機を示すブロック図である。
【図4】従来例のFM受信機のブロック図である。
【図5】従来例のFM受信機の通過帯域幅の概念図である。
【符号の説明】
1 RF増幅器
2 局部発振器
3 混合器(ミクサ)
4 wide−FM用帯域通過フィルタ
5 narrow−FM用低域通過フィルタ
6 切替スイッチ
7 IFアンプ
8 検波回路
Claims (4)
- RF増幅器と局部発振器と混合器からなるフロントエンド部と混合器から出力される中間周波信号を増幅するIF増幅部とからなるスーパへテロダイン受信機において、
中間周波信号の帯域幅を広帯域と狭帯域に切り替える切替部を設け、
前記切替部が広帯域を選択しているときは第1の中間周波数と広帯域用帯域通過フィルタで構成され、狭帯域を選択しているときは第2の中間周波数と前記広帯域用帯域通過フィルタと狭帯域用低域通過フィルタの組み合わせで構成されることを特徴とするスーパヘテロダイン受信機。 - 前記狭帯域用低域通過フィルタに替えて、狭帯域用高域通過フィルタを用いることを特徴とする請求項1記載のスーパヘテロダイン受信機。
- 前記第1の中間周波数および第2の中間周波数は、前記切替部が切り替わったときに、前記局部発振器の発振周波数を切り替えることによって得られることを特徴とする請求項1記載のスーパヘテロダイン受信機。
- 前記第1の中間周波数および第2の中間周波数は、広帯域の通過帯域幅と狭帯域の通過帯域幅から演算されて決定されることを特徴とする請求項1記載のスーパヘテロダイン受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175771A JP2005012600A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | スーパヘテロダイン受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175771A JP2005012600A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | スーパヘテロダイン受信機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005012600A true JP2005012600A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34098820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003175771A Pending JP2005012600A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | スーパヘテロダイン受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005012600A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008107982A1 (ja) * | 2007-03-07 | 2008-09-12 | Panasonic Corporation | 測位用受信装置 |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003175771A patent/JP2005012600A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008107982A1 (ja) * | 2007-03-07 | 2008-09-12 | Panasonic Corporation | 測位用受信装置 |
JPWO2008107982A1 (ja) * | 2007-03-07 | 2010-06-10 | パナソニック株式会社 | 測位用受信装置 |
JP4659903B2 (ja) * | 2007-03-07 | 2011-03-30 | パナソニック株式会社 | 測位用受信装置 |
US8022872B2 (en) | 2007-03-07 | 2011-09-20 | Panasonic Corporation | Positioning receiver |
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