JP2005012343A - 情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性の高いテレビ電話通信を提供する。
【解決手段】TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくるテキストデータとAVデータとを受信し、そのデータに応じてユーザが入力するテキストデータを、TV電話応答システム12に送信する。TV電話応答システム12は、テキストデータとAVデータとを、TV電話基本システム11に送信し、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータを受信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から受信したテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくるテキストデータとAVデータとを受信し、そのデータに応じてユーザが入力するテキストデータを、TV電話応答システム12に送信する。TV電話応答システム12は、テキストデータとAVデータとを、TV電話基本システム11に送信し、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータを受信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から受信したテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、利便性の高い、いわゆるテレビ電話通信を可能とする情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、インターネットに接続する通信回線として、例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や、CATV(Cable Television)、光ファイバなどといった高速通信が可能な通信回線が急速に普及している。これに伴い、大容量のデータである画像データおよび音声(音響)データを、インターネットを介してユーザどうしの間でやりとりするテレビ電話システムである、いわゆるインターネットテレビ電話システムが実現されている。ここで、以下、適宜、テレビ電話を、TV電話と記載する。
【0003】
図1は、そのようなインターネットTV電話システムの一例の構成を示している。
【0004】
ユーザAのコンピュータ1と、ユーザBのコンピュータ2には、インターネットTV電話のアプリケーションプログラムがインストールされており、コンピュータ1と2では、そのアプリケーションプログラムが起動している。ここで、インターネットTV電話のアプリケーションプログラムとしては、例えば、ソニー株式会社の”WithYouCall”や、マイクロソフト株式会社の”Windows(R)Messenger”、ケイディディアイ研究所の”MeeTwo”、ジャパンメディアシステム株式会社の”VchatPersonal”などがある。
【0005】
図1においては、コンピュータ1と2とは、いずれも、インターネット(the Internet)3に接続されている。また、インターネット3には、通信制御サーバ4が接続されている。通信制御サーバ4は、データベース5を有しており、このデータベース5には、コンピュータ1と2に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスなどが登録される。通信制御サーバ4は、コンピュータ1および2のIPアドレスや、接続状況を管理する。
【0006】
即ち、ユーザAとBとが、TV電話通信を行う場合、ユーザAのコンピュータ1は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4にアクセスし、接続先であるユーザBのコンピュータ2のIPアドレスと、接続状況を確認する。同様に、ユーザBのコンピュータ2は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4にアクセスし、接続先であるユーザAのコンピュータ2のIPアドレスと、接続状況を確認する。そして、コンピュータ1は、コンピュータ2のIPアドレス宛に、ユーザAの画像データと音声データ(以下、適宜、画像データと音声データの両方や、いずれか一方を、いずれも、AV(Audio Visual)データという)を撮像等して送信する。コンピュータ2も、コンピュータ1のIPアドレス宛に、ユーザBのAVデータを撮像等して送信する。
【0007】
これにより、ユーザAのコンピュータ1では、コンピュータ2から送信されてきたユーザBの画像と音声が出力される(画像が表示され、音声が出力される)。また、ユーザBのコンピュータ2では、コンピュータ1から送信されてきたユーザAの画像と音声が出力される。
【0008】
以上のように、コンピュータ1と2との間で、インターネット3を介して、AVデータがやりとりされることで、ユーザAとBとは、画像と音声によるコミュニケーションを図ることができる。
【0009】
ここで、図1では、コンピュータ1において、コンピュータ2から送信されてきたユーザBの画像の他、ユーザAの画像が表示されている。コンピュータ2でも、コンピュータ1から送信されてきたユーザAの画像の他、ユーザBの画像も表示されている。
【0010】
ところで、図1のインターネットTV電話システムでは、ユーザAまたはBのうちのいずれか一方が留守にしている場合、他方が一方のコンピュータにアクセスしても、何らの応答も返ってこない。即ち、例えば、ユーザAが留守にしている場合に、ユーザBが、コンピュータ2から、インターネット3を介して、ユーザAのコンピュータ1にアクセスしても、ユーザAからは、何らの応答も返ってこない。
【0011】
そこで、インターネットTV電話システムにおいて、いわゆる留守番電話の機能を設ける方法がある。この場合、ユーザAが留守にしているときに、ユーザBが、コンピュータ2から、インターネット3を介して、ユーザAのコンピュータ1にアクセスすると、コンピュータ1からインターネット3を介してコンピュータ2に対して、例えば、ユーザAが留守である旨のAVデータが送信される。
【0012】
しかしながら、この場合、ユーザB以外のユーザが、ユーザAのコンピュータ1にアクセスしても、ユーザAが留守である旨のAVデータ、即ち、同一のAVデータが送信される。
【0013】
そこで、応答として送信するAVデータを、アクセスしてきたユーザの電話番号に応じて異なるものに設定することができるTV電話システムがある(例えば、特許文献1)。
【0014】
【特許文献1】
特開平6−121302号公報。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のTV電話システムでは、アクセスしてきたユーザの電話番号ごとに、固定の応答が返される。
【0016】
一方、アクセスしてきたユーザのアクションに応じた応答を返すことができれば、TV電話システムの利便性を向上させることができる。
【0017】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利便性の高いTV電話通信等を行うことができるようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理システムは、第1の情報処理装置は、第2の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する第1の受信手段と、第1の受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段とを有し、第2の情報処理装置は、第1のテキストデータと、時系列のデータとを、第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と、第1の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する第2の受信手段と、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明の第1の情報処理装置は、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信手段と、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信手段と、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明の第1の情報処理方法は、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップとを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の第1のプログラムは、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の第2の情報処理装置は、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信手段と、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御手段と、受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の第2の情報処理方法は、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信ステップとを備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の第2のプログラムは、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の情報処理システムにおいては、第1の情報処理装置において、第2の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信し、受信したデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、第2の情報処理装置に送信する。一方、第2の情報処理装置において、第1のテキストデータと、時系列のデータとを、第1の情報処理装置に送信し、第1の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する。そして、第2の情報処理装置は、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う。
【0026】
本発明の第1の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信し、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する。そして、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う。
【0027】
本発明の第2の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信し、その第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力する。さらに、受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する。
【0028】
なお、データを送信または受信するための通信は、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであっても良い。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであっても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明を適用したTV電話システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは、問わない)の一実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0030】
図2のTV電話システムは、通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、およびTV電話応答システム12が、インターネット3に接続されて構成されている。なお、インターネット3には、TV電話基本システム11やTV電話応答システム12と同様の装置を多数接続することができるが、その図示は省略する。
【0031】
そして、図2のTV電話システムでは、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間で、時間に同期したデータである時系列のデータとしての、例えば、AVデータ、さらには、テキストデータが、インターネット3を介してやりとりされることにより、TV電話が実現される。
【0032】
即ち、例えば、TV電話基本システム11は、インターネット3を介して、TV電話応答システム12にアクセスする。そして、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からインターネット3を介してテキストデータやAVデータが送信されてくると、そのテキストデータやAVデータを受信して出力する(テキストデータまたは画像データを表示し、音声データを出力する)。さらに、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から受信したテキストデータやAVデータを、ユーザが見て、そのテキストデータやAVデータに対するアクションとして、ユーザがテキストデータを入力した場合に、そのユーザが入力したテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信する。また、TV電話基本システム11は、ユーザの画像データや音声データを、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信する。さらに、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からインターネット3を介して、接続先を表すテキストデータが送信されてくると、通信相手を、TV電話基本システム11から、そのテキストデータが表す接続先(他の装置)に切り換える。
【0033】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からインターネット3を介してアクセスがあると、テキストデータとAVデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からインターネット3を介して送信されてくるテキストデータやAVデータを受信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から受信したテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【0034】
なお、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とは、インターネット3を介して、例えば、P2P(Peer to Peer)通信を行うようになっている。TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがP2P通信を行うためには、互いに、相手のIPアドレスを認識し、通信プロトコルの整合をとる必要、即ち、アドレス解決とプロトコル整合性解決を行う必要がある。このアドレス解決とプロトコル整合性解決は、通信制御サーバ4の制御の下で行われるようになっている。
【0035】
さらに、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがインターネット3を介して通信を行うためには、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがインターネット3に接続され、インターネット3を介した通信を行うことができる状態になっていることが必要である。この状態の管理(接続先状態管理)も、通信制御サーバ4で行われるようになっている。
【0036】
図2のTV電話基本システム11とTV電話応答システム12とは、専用のハードウェアにより実現することもできるし、ソフトウェアにより実現することもできる。
【0037】
TV電話基本システム11またはTV電話応答システム12をソフトウェアにより実現する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラム(アプリケーションプログラム)が、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0038】
なお、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12を実現するプログラムは、例えば、前述したインターネットTV電話のアプリケーションプログラムを利用して作成することができる。
【0039】
また、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11の機能を有し、さらに、後述する処理を行う機能も有している。従って、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間で、TV電話通信を行う場合には、いずれも、発信(発呼)側にも着信(着呼)側にもなれるが、本実施の形態では、TV電話基本システム11が発信側で、TV電話応答システム12が着信側であるとする。
【0040】
図3は、TV電話基本システム11を実現するプログラムがインストールされるコンピュータのハードウェア構成例を示している。
【0041】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク25やROM23に予め記録しておくことができる。
【0042】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体31に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体31は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0043】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体31からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネット3といったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部28で受信し、内蔵するハードディスク25にインストールすることができる。
【0044】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)22を内蔵している。CPU22には、バス21を介して、入出力インタフェース30が接続されており、CPU22は、入出力インタフェース30を介して、ユーザによって、マイク35や、カメラ36、標準入力装置37(例えば、キーボードやマウス)で構成される入力部27が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)23に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU22は、ハードディスク25に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部28で受信されてハードディスク25にインストールされたプログラム、またはドライブ29に装着されたリムーバブル記録媒体31から読み出されてハードディスク25にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)24にロードして実行する。これにより、CPU22は、後述する処理を行う。そして、CPU22は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース30を介して、ディスプレイ33(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)やスピーカ34で構成される出力部26から出力、あるいは、通信部28から送信、さらには、ハードディスク25に記録等させる。
【0045】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0046】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0047】
なお、図3においては、入出力インタフェース30に、コーデック32が接続されている。コーデック32は、入出力インタフェース30から供給されるデータをエンコードし、その結果得られるエンコードデータを、入出力インタフェース30に供給する。さらに、コーデック32は、入出力インタフェース30から供給されるエンコードデータをデコードし、その結果得られるデコードデータを、入出力インタフェース30に供給する。ここで、図3では、コーデック32は、ハードウェアで構成されている。但し、コーデック32は、ソフトウェアで実現することも可能である。
【0048】
図4は、TV電話応答システム12を実現するプログラムがインストールされるコンピュータのハードウェア構成例を示している。
【0049】
TV電話応答システム12であるコンピュータは、図3のTV電話基本システム11であるコンピュータを構成するバス21乃至標準入力装置37とそれぞれ同様のバス41乃至標準入力装置57から構成されるため、その説明は、省略する。
【0050】
図5は、TV電話基本システム11の機能的構成例を示している。なお、図5の機能的構成は、図3のCPU22がプログラムを実行することにより実現される。また、図中、図3におけるTV電話基本システム11のハードウェア構成と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0051】
TV電話処理ハンドラ60は、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、画像音声通信処理モジュール67、およびドライバ/ライブラリ68からTV電話に関するイベント(例えば、データの受信などのイベント)を受信する。TV電話処理ハンドラ60は、イベントを受信すると、割り込みを発生し、受信したイベントに応じて、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、画像音声通信処理モジュール67、またはドライバ/ライブラリ68などを制御する。
【0052】
通信I/F61は、通信制御サーバI/F62、P2Pテキスト通信I/F63、P2P画像音声通信I/F64、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、および画像音声通信モジュール67から構成される。そして、通信I/F61は、インターネット3を介してのP2P通信のインタフェースとして機能し、P2P通信を行うための情報や、テキストデータ、AVデータを、インターネット3を介して送信するとともに、インターネット3を介して送信されてくるP2P通信を行うための情報や、テキストデータ、AVデータを受信する。
【0053】
即ち、通信制御サーバI/F62は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4との間で、P2P通信を行うための情報をやりとりし、その情報に基づいて、インターネット3を介してのP2P通信を制御する。
【0054】
P2Pテキスト通信I/F63は、TV電話応答システム12などからインターネット3を介して、P2P通信によって送信されてくるテキストデータを受信し、テキスト通信処理モジュール66に供給する。また、P2Pテキスト通信I/F63は、テキスト通信処理モジュール66から供給されるテキストデータを、P2P通信により、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信する。
【0055】
P2P画像音声通信I/F64は、TV電話応答システム12などからインターネット3を介して、P2P通信によって送信されてくるAVデータを受信し、画像音声通信処理モジュール67に供給する。また、P2P画像音声通信I/F64は、画像音声通信処理モジュール67から供給されるAVデータを、P2P通信により、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信する。
【0056】
通信制御処理モジュール65は、通信制御サーバI/F62に、P2P通信を行うための情報を送受信させ、P2P通信を行うための制御を行う。
【0057】
テキスト通信処理モジュール66は、P2Pテキスト通信I/F63から供給されるテキストデータを、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給する。これにより、ディスプレイ33では、P2Pテキスト通信I/F63で受信されたテキストデータが表示される。また、テキスト通信処理モジュール66は、標準入力装置37からドライバ/ライブラリ68を介して供給されるテキストデータを、P2Pテキスト通信I/F63に供給し、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信させる。
【0058】
画像音声通信処理モジュール67は、P2P画像音声通信I/F64から供給される、エンコードされたAVデータ(以下、適宜、エンコードデータという)を、MPEG4デコーダ32Dに供給する。また、画像音声通信処理モジュール67は、MPEG4エンコーダ32Eから供給されるエンコードデータ(エンコードされたAVデータ)を、P2P画像音声通信I/F64に供給し、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信させる。
【0059】
ここで、MPEG4デコーダ32DとMPEG4エンコーダ32Eが、図3に示したコーデック32を構成している。
【0060】
MPEG4デコーダ32Dは、画像音声通信処理モジュール67から供給されるエンコードデータを、MPEG4(Moving Picture Experts Group)の規格に準拠してデコードし、その結果得られるAVデータを、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33またはスピーカ34に供給する。これにより、ディスプレイ33とスピーカ34では、MPEG4デコーダ32Dによるデコードの結果得られた画像データと音声データがそれぞれ出力される(画像データが表示され、音声データが出力される)。
【0061】
MPEG4エンコーダ32Eは、送信コントローラ69から供給されるAVデータをMPEG4の規格に準拠してエンコードし、画像音声通信処理モジュール67に供給する。
【0062】
なお、ここでは、AVデータのエンコード/デコード方式として、MPEG4を採用することとしたが、AVデータのエンコード/デコード方式は、MPEG4に限定されるものではない。
【0063】
ドライバ/ライブラリ68は、ディスプレイ33、スピーカ34、マイク35、カメラ36、標準入力装置37を制御する。そして、ドライバ/ライブラリ68は、MPEG4デコーダ32Dから供給される画像データまたは音声データを、ディスプレイ33またはスピーカ34にそれぞれ供給して出力(表示)させる。さらに、ドライバ/ライブラリ68は、テキスト通信処理モジュール66から供給されるテキストデータを、ディスプレイ33に供給して出力(表示)させる。また、ドライバ/ライブラリ68は、マイク35またはカメラ36から供給される画像データまたは音声データを、送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給する。即ち、マイク35は、例えば、ユーザの音声を集音し、その結果得られる音声データを、ドライバ/ライブラリ68に供給する。カメラ36は、例えば、ユーザを撮像し、その結果得られる画像データを、ドライバ/ライブラリ68に供給する。ドライバ/ライブラリ68は、以上のようにしてマイク35から供給される音声データや、カメラ36から供給される画像データを、送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給する。
【0064】
また、ドライバ/ライブラリ68は、ユーザが標準入力装置37を構成するキーボードを操作することにより、標準入力装置37から供給されるテキストデータを、テキスト通信処理モジュール66に供給する。なお、ユーザは、標準入力装置37を構成するキーボードを操作する他、例えば、マイク35に向かって発話することによっても、テキストデータを入力することができる。但し、この場合、マイク35が出力する音声データの音声認識を行う必要がある。
【0065】
送信コントローラ69は、ドライバ/ライブラリ68から供給されるAVデータ(画像データ、音声データ)を、その出力タイミングを制御して、MPEG4エンコーダ32Eに出力する。また、送信コントローラ69は、ドライバ/ライブラリ68から供給されるテキストデータを、その出力タイミングを制御して、テキスト通信処理モジュール86に供給する。
【0066】
以上のように構成されるTV電話基本システム11においては、通信制御サーバI/F62および通信制御処理モジュール65において、P2P通信の制御が行われ、その制御の下、TV電話応答システム12との間で、AVデータやテキストデータのやとりとりが行われる。
【0067】
即ち、発信側としてのTV電話基本システム11では、通信制御サーバI/F62および通信制御処理モジュール65において、着信側(通信相手)であるTV電話応答システム12に対して、インターネット3を介して、接続要求が行われ、P2P通信の通信リンクが確立される。
【0068】
その後、マイク35で集音されたユーザの音声データや、カメラ36で撮像されたユーザの画像データが、ドライバ/ライブラリ68、送信コントローラ69、MPEG4エンコーダ32E、画像音声通信処理モジュール67、およびP2P画像音声通信I/F64、さらには、インターネット3を介して、着信側であるTV電話応答システム12に送信される。
【0069】
また、着信側であるTV電話応答システム12からインターネット3を介して送信されてくるAVデータは、P2P画像音声通信I/F64で受信され、画像音声通信処理モジュール67、MPEG4デコーダ32D、およびドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33またはスピーカ34に供給される。さらに、着信側であるTV電話応答システム12からインターネット3を介して送信されてくるテキストデータは、P2Pテキスト通信I/F63で受信され、テキスト通信処理モジュール66、およびドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給される。これにより、ディスプレイ33では、TV電話応答システム12から送信されてきたAVデータ(画像データ)やテキストデータが表示され、スピーカ34では、TV電話応答システム12から送信されてきたAVデータ(音声データ)が出力される。
【0070】
発信側としてのTV電話基本システム11のユーザが、ディスプレイ33に表示された画像データやテキストデータを見て(読んで)、あるいは、スピーカ34から出力された音声データを聴いて、その画像データや、音声データ、テキストデータに対する応答としてのアクションとして、例えば、標準入力装置37のキーボードを操作することによりテキストデータの入力を行うと、そのテキストデータは、標準入力装置37から、ドライバ/ライブラリ68、テキスト通信処理モジュール66、およびP2Pテキスト通信I/F63、さらには、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信される。
【0071】
以上のようにして、TV電話基本システム11では、TV電話応答システム12との間で、AVデータやテキストデータがやりとり(送受信)される。
【0072】
次に、図6は、TV電話応答システム12の機能的構成例を示している。なお、図6の機能的構成は、図4のCPU42がプログラムを実行することにより実現される。また、図中、図4におけるTV電話応答システム12のハードウェア構成と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0073】
TV電話応答システム12において、ディスプレイ53乃至標準入力装置57、応答処理ハンドラ80乃至送信コントローラ89、MPEG4デコーダ52D、MPEG4エンコーダ52Eは、図5に示したTV電話基本システム11のディスプレイ33乃至標準入力装置37、応答処理ハンドラ60乃至送信コントローラ69、MPEG4デコーダ32D、MPEG4エンコーダ32Eの機能を、それぞれ、少なくとも有している。
【0074】
従って、TV電話応答システム12では、オペレータ(ユーザ)がいる場合には、図5で説明したTV電話基本システム11における場合と同様にして、TV電話基本システム11との間で、AVデータやテキストデータをやりとり(送受信)することができる。
【0075】
なお、図6において、MPEG4デコーダ52DとMPEG4エンコーダ52Eとは、図4のコーデック52を構成している。
【0076】
上述したように、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11の機能を有し、さらに、後述する処理を行う機能も有している。後述する処理を行う機能は、応答処理ハンドラ80、自動応答対処処理モジュール90、自動応答設定データベース91、ファイル入力処理モジュール92、自動応答データベース93、アドレス取得処理モジュール94、電話帳データベース95、記録処理モジュール96、および記録データベース97によって実現される。
【0077】
即ち、応答処理ハンドラ80は、図5のTV電話処理ハンドラ60と同様に、通信制御処理モジュール85、テキスト通信処理モジュール86、画像音声通信処理モジュール87、およびドライバ/ライブラリ88からTV電話に関するイベントを受信する。さらに、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90、ファイル入力処理モジュール92、アドレス取得処理モジュール4、および記録処理モジュール96からもTV電話に関するイベントを受信する。そして、応答処理ハンドラ80は、イベントを受信すると、割り込みを発生し、受信したイベントに応じて、通信制御処理モジュール85、テキスト通信処理モジュール86、画像音声通信処理モジュール87、ドライバ/ライブラリ88、自動応答対処処理モジュール90、ファイル入力処理モジュール92、アドレス取得処理モジュール4、または記録処理モジュール96を制御する。
【0078】
これにより、TV電話応答システム12では、オペレータが存在しなくても、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、いわゆる自動応答を行うことができるようになっている。
【0079】
自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91に記憶されている自動応答設定データを参照し、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【0080】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、P2Pテキスト通信I/F83で受信された、TV電話基本システム11からのテキストデータを、テキスト通信処理モジュール86および応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96に供給して記録させる。さらに、自動応答対処処理モジュール90は、P2P画像音声通信I/F84で受信された、TV電話基本システム11からのAVデータを、画像音声通信処理モジュール87および応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96に供給して記録させる。これにより、いわゆる留守番電話におけるメッセージの録音に相当する機能が実現される。
【0081】
また、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92を制御し、TV電話基本システム11からのテキストデータに応じたAVデータやテキストデータを読み出させることにより取得する。さらに、自動応答対処処理モジュール90は、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87やP2Pテキスト通信モジュール86を制御することにより、取得したAVデータやテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信させる。あるいは、また、自動応答対処処理モジュール90は、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87やP2Pテキスト通信モジュール86を制御することにより、TV電話基本システム11に送信するデータを、いま送信しているAVデータやテキストデータから、ファイル入力処理モジュール92などから取得したAVデータやテキストデータに切り換えさせる。これにより、TV電話応答システム12にアクセスしてきたユーザに対して、種々の案内や説明などのバリエーションに富んだ応答を返すことが実現される。
【0082】
さらに、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、アドレス取得処理モジュール94を制御し、他の装置(他のTV電話基本システムやTV電話応答システム)にアクセスするためのアクセス情報としてのIPアドレスなどを取得する。そして、自動応答対処処理モジュール90は、テキスト通信処理モジュール86を制御することにより、アドレス取得処理モジュール94から取得したアクセス情報を、テキストデータで、TV電話基本システム11に送信させ、TV電話基本システム11に、アクセス情報、即ち、TV電話基本システム11が新たにデータを送信すべき送信先を通知する。これにより、TV電話基本システム11に、通信相手を、TV電話応答システム12から、アクセス情報によって特定される相手に切り換えさせる。これにより、いわゆる転送電話に相当する機能が実現される。
【0083】
なお、自動応答対処処理モジュール90は、AVデータとテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信させる場合には、TV電話基本システム11において、AVデータとテキストデータの出力(表示)が同期して行われるように、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87とP2Pテキスト通信モジュール86を制御する。
【0084】
即ち、自動応答設定データベース91に記憶されている自動応答設定データには、AVデータとテキストデータを送信する送信スケジュールが含まれており、自動応答対処処理モジュール90は、その送信スケジュールにしたがって、AVデータとテキストデータを送信するように、P2Pテキスト通信モジュール86と画像音声通信処理モジュール87を制御する。これにより、P2Pテキスト通信モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83と、画像音声通信処理モジュール87によって制御されるP2P画像音声通信I/F84では、送信スケジュールにしたがって、テキストデータとAVデータがそれぞれ送信される。そして、そのテキストデータとAVデータを受信したTV電話基本システム11では、そのテキストデータとAVデータとが同期して出力される。
【0085】
自動応答設定データベース91は、TV電話基本システム11からのアクセス(着呼)に対して自動応答するための、後述するタイムテーブルなどを含む自動応答設定データを記憶している。
【0086】
ファイル入力処理モジュール92は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるAVデータを、自動応答データベース93から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87に供給することにより、その画像音声通信処理モジュール87によって制御されるP2P画像音声通信I/F84に、そのAVデータを送信させる。また、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるテキストデータを、自動応答データベース93から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、テキスト通信処理モジュール86に供給することにより、そのテキスト通信処理モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83に、そのテキストデータを送信させる。
【0087】
自動応答データベース93は、TV電話基本システム11からのアクセス(着呼)に対する自動応答として送信するAVデータやテキストデータなどを含む自動応答データを記憶している。なお、自動応答データベース93においては、AVデータは、例えば、コーデック52における符号化方式と同一のMPEG4でエンコードしたものを記憶しておくことができる。
【0088】
アドレス取得処理モジュール94は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるアクセス情報を、電話帳データベース95から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、テキスト通信処理モジュール86に供給することにより、そのテキスト通信処理モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83に、そのアクセス情報を送信させる。
【0089】
電話帳データベース95は、TV電話の機能を有する1以上の装置について、その装置にアクセスするためのアクセス情報を記憶している。ここで、アクセス情報としては、例えば、IPアドレスとポート番号などの組み合わせを採用することができる。
【0090】
記録処理モジュール96は、例えば、応答処理ハンドラ80を介しての自動応答対処処理モジュール90からの要求(制御)にしたがい、P2Pテキスト通信I/F83で受信され、テキスト通信処理モジュール86および応答処理ハンドラ80を介して供給されるTV電話基本システム11からのテキストデータを、記録データベース97に記録する(記憶させる)。また、自動応答対処処理モジュール90は、P2P画像音声通信I/F84で受信され、画像音声通信処理モジュール87および応答処理ハンドラ80を介して供給されるTV電話基本システム11からのAVデータを、記録データベース97に記録する(記憶させる)。
【0091】
なお、自動応答設定データベース91、自動応答データベース93、および電話帳データベース95の記憶内容は、例えば、TV電話応答システム12のオペレータなどの操作に応じて更新することができる。
【0092】
次に、図7は、通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、TV電話応答システム12それぞれが、インターネット3を介して通信を行う場合に採用する通信プロトコルの例を示している。
【0093】
P2P通信の制御を行う通信制御サーバI/F62または82それぞれと、通信制御サーバ4との間においては、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)や、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol),LDAP(Lightweght Directory Access Protocol)などが用いられる。
【0094】
P2P通信でのテキストデータのやりとりを行うP2Pテキスト通信I/F63と83との間においては、例えば、HTTPやXMPPなどが用いられる。
【0095】
P2P通信でのAVデータのやりとりを行うP2P画像音声通信I/F64と84との間においては、例えば、RTSP(Real Time Streaming Protocol)などが用いられる。
【0096】
次に、図8は、図2のTV電話システムのOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルによるプロトコルスタックの例を示している。
【0097】
TV電話基本システム11を実現するアプリケーションプログラム、およびTV電話応答システム12を実現するアプリケーションプログラムが、第7層のアプリケーション層に属する。
【0098】
第6層のプレゼンテーション層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、MPEG4とXML(eXtensible Markup Language)を採用することができる。なお、テキスト通信(テキストデータのやりとり)には、XMLが用いられ、AV通信(AVデータのやりとり)には、MPEG4が用いられる。
【0099】
第5層のセッション層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、XMPPとRTSPを採用することができる。なお、テキスト通信には、XMPPが用いられ、AV通信には、RTSPが用いられる。
【0100】
第4層のトランスポート層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)とUDP(User Datagram Protocol)を採用することができる。なお、テキスト通信には、TCPを用いることができ、AV通信には、TCPまたはUDPを用いることができる。
【0101】
第3層のネットワーク層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、IPを採用することができる。
【0102】
第2層のデータリンク層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、イーサネット(登録商標)(Ethernet(R))を採用することができる。
【0103】
第1層の物理層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、10Base−TケーブルやワイヤレスLAN(Local Area Network)カードなどを採用することができる。
【0104】
次に、図9は、TV電話基本システム11においてTV電話通信が行われる場合に、ディスプレイ33(図5)に表示されるTV電話画面の例を示している。なお、TV電話画面は、ディスプレイ33の表示画面全体に表示することもできるし、その表示画面の一部のエリアに表示することもできる。
【0105】
図9において、TV電話画面は、相手表示エリア101、テキストチャット表示エリア102、自分表示エリア103、電話帳エリア104、および発信ボタン105から構成されている。
【0106】
相手表示エリア101は、TV電話画面の左上に設けられている。相手表示エリア101には、通信相手であるTV電話応答システム12から送信され、TV電話基本システム11で受信された画像データが表示される。なお、TV電話応答システム12から送信されている音声データは、スピーカ34(図5)から出力される。
【0107】
テキストチャット表示エリア102は、TV電話画面の下部左側に設けられている。テキストチャット表示エリア102には、通信相手であるTV電話応答システム12などから送信され、TV電話基本システム11で受信されたテキストデータ(以下、適宜、受信テキストデータという)と、ユーザが標準入力装置37を操作することにより入力し、通信相手であるTV電話応答システム12などに送信されたテキストデータ(以下、適宜、入力テキストデータという)とが表示される。
【0108】
なお、テキストチャット表示エリア102において、受信テキストデータと入力テキストデータとは、時系列に、即ち、受信テキストデータがTV電話基本システム11で受信された時刻順に、かつ入力テキストデータがTV電話基本システムで入力された時刻順に表示される。また、テキストチャット表示エリア102において、受信テキストデータは、その受信テキストデータを送信してきたTV電話応答システム12を特定する特定情報とともに表示され、入力テキストデータも、その入力テキストデータが入力されたTV電話基本システム11を特定する特定情報とともに表示される。即ち、テキストチャット表示エリア102では、コンピュータ通信によるチャットにおける場合と同様の表示が行われる。
【0109】
ここで、図9においては、テキストチャット表示エリア102に、受信テキストデータと特定情報「オペレータ>お名前をどうぞ」が表示され、その下に、入力テキストデータと特定情報「素新居>素新居太郎です」が表示されている。これらの表示のうちの記号「>」の直前の文字(列)が、特定情報であり、その直後の文字(列)が、受信テキストデータまたは入力テキストデータである。
【0110】
受信テキストデータとともに表示される特定情報としては、例えば、その受信テキストデータを送信してくるTV電話応答システム12のオペレータ(ユーザ)のユーザ名などを用いることができる。同様に、入力テキストデータとともに表示される特定情報としては、例えば、その入力テキストデータが入力されるTV電話基本システム11のユーザのユーザ名などを用いることができる。なお、受信テキストデータとともに表示される特定情報(図9における「オペレータ」)は、例えば、TV電話応答システム12において、受信テキストデータの一部に含めて送信することができる。また、入力テキストデータとともに表示される特定情報(図9における「素新居」)は、例えば、ユーザがTV電話基本システム11にあらかじめ設定しておくことができる。
【0111】
なお、以下、適宜、記載を簡潔にするため、受信テキストデータまたは入力テキストデータとともに表示される特定情報も含めて、受信テキストデータまたは入力テキストデータという。
【0112】
図9では、上述したように、テキストチャット表示エリア102に、受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」が表示され、その下に、入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」が表示されている。即ち、この場合、TV電話基本システム11では、受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」が受信されて表示された後に、その受信テキストデータに対するアクションとして、ユーザによって、入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」が入力されて表示されている。
【0113】
なお、図9には、図示していないが、その後に得られる受信テキストデータや入力テキストデータは、図9の入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」の下に、順次表示されていく。さらに、テキストチャット表示エリア102に、新たな受信テキストデータや入力テキストデータが表示されていくと、現在表示されている受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」と入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」は、順次上方向にスクロールされていき、テキストチャット表示エリア102に表示されなくなる。但し、その場合でも、TV電話基本システム11のユーザは、テキストチャット表示エリア102の表示をスクロールすることで、表示されなくなった(過去の時刻の)受信テキストデータや入力テキストデータを表示させることができる。従って、TV電話基本システムのユーザは、テキストチャット表示エリア102の表示をスクロールすることで、容易に、過去の受信テキストデータや入力テキストデータを確認することができる。
【0114】
自分表示エリア103は、相手表示エリア101の右上に設けられている。自分表示エリア103には、カメラ36(図5)で撮像された、例えば、TV電話基本システム11のユーザの画像データが表示される。
【0115】
電話帳表示エリア104は、TV電話画面の右上に設けられている。電話帳表示エリア104には、TV電話通信を行う通信相手を表す情報である通信相手情報(例えば、アイコン)が表示される。通信相手情報には、その通信相手情報が表す相手へのアクセス情報が対応付けられている。図9では、特定情報「鈴木くん」、「田中くん」、「山田くん」で特定される通信相手の通信相手情報が表示されている。
【0116】
電話帳表示エリア104に表示される通信相手情報に対応するアクセス情報は、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、標準入力装置37(図5)を操作することにより入力することができる。また、電話帳表示エリア104に表示される通信相手情報も、テキストチャット表示エリア102に表示されるテキストデータと同様に、スクロール可能となっている。
【0117】
なお、通信相手情報と、その通信相手情報が表す相手へのアクセス情報は、図3のハードディスク25などに記憶される。
【0118】
発信ボタン105は、例えば、TV電話応答システム12などのTV電話通信を行う通信相手との接続を確立するとき、即ち、発信を行うときに操作(例えば、クリック)される。即ち、TV電話基本システム11のユーザは、TV電話通信を開始する場合、TV電話通信を行う通信相手の通信相手情報を選択状態とし、発信ボタン105をクリックする。この場合、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御し、通信I/F61は、その制御にしたがい、選択状態となっている通信相手情報に対応付けられているアクセス情報に基づき、通信相手との接続を確立する。
【0119】
次に、図10のフローチャートを参照して、図6のTV電話応答システム12が行う処理について説明する。
【0120】
例えば、TV電話基本システム11からインターネット3を介して接続を要求する接続要求が送信されてくると、ステップS1において、通信制御サーバI/F82は、その接続要求を受信し、通信制御処理モジュール85を介して、応答処理ハンドラ80に供給して、ステップS2に進む。
【0121】
ステップS2では、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90に、装置の動作モードが自動応答モードに設定されているかどうかを問い合わせ、これにより、装置の動作モードが自動応答モードであるかどうかを判定する。
【0122】
即ち、TV電話応答システム12の動作モードとしては、オペレータ(ユーザ)がTV電話応答システム12を操作等することにより、接続要求のあった相手に応答する手動応答モードと、TV電話応答システム12が、自動応答設定データベース91に記憶されたタイムテーブルにしたがって、接続要求のあった相手に応答する自動応答モードとがある。動作モードは、例えば、オペレータが標準入力装置57を操作することにより、自動応答設定データベース91に、自動応答設定データの一部として設定しておくことができ、ステップS1の判定は、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データに基づいて行われる。
【0123】
なお、動作モードの切り換えは、例えば、オペレータの操作に応じて行うことができ、また、自動的に行うことも可能である。即ち、例えば、TV電話応答システム12の動作モードが手動応答モードに設定されている場合において、接続の要求があった後の所定の時間内に、標準入力装置57の操作が行われなかったときには、オペレータが不在であるとして、動作モードを、手動応答モードから自動応答モードに切り換えることができる。
【0124】
ステップS2において、動作モードが自動応答モードでないと判定された場合、即ち、オペレータがTV電話応答システム12を操作することが可能な状態にあり、動作モードが手動応答モードに設定されている場合、ステップS3に進み、手動応答モードの処理(例えば、オペレータによる標準入力装置57の操作に応じたテキストデータの送信や、カメラ56で撮像したオペレータの画像データの送信、マイク55で集音したオペレータの音声データの送信、TV電話基本システム11から送信されてくる画像データ、音声データ、テキストデータの受信、出力など)が行われる。そして、例えば、TV電話基本システム11から接続の切断の要求があるか、またはTV電話応答システム12のオペレータが、TV電話基本システム11との接続を切断するように、標準入力装置57を操作すると、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11との接続を切断し、処理を終了する。
【0125】
また、ステップS2において、動作モードが自動応答モードであると判定された場合、ステップS4に進み、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90に、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データの中に、最初に用いるべきタイムテーブルが存在するかどうかをを問い合わせ、これにより、最初に用いるべきタイムテーブルが存在するかどうかを判定する。
【0126】
ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在しないと判定された場合、即ち、最初に用いるべきタイムテーブルが、自動応答設定データベース91に記憶されていない場合、動作モードが自動応答モードから手動応答モードに切り換えられる。そして、ステップS4からS3に進み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0127】
なお、ステップS3で手動応答モードの処理を行うには、オペレータが、TV電話応答システム12を操作することが可能な状態にある必要がある。そこで、ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在しないと判定された場合は、TV電話応答システム12において、自動応答データベース93から、デフォルトのAVデータやテキストデータ(以下、適宜、デフォルトデータという)を読み出し、そのデフォルトデータを、ファイル入力処理モジュール92、応答処理ハンドラ80、および通信I/F81を介して、TV電話基本システム11に送信して、処理を終了するようにすることができる。デフォルトデータとしては、例えば、オペレータが不在である旨を内容とするAVデータやテキストデータを採用することができる。
【0128】
一方、ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在すると判定された場合、ステップS5に進み、応答処理ハンドラ89は、後述する応答プロセスとデータ受信プロセスを起動し、ステップS6に進む。
【0129】
ステップS6では、応答処理ハンドラ80は、データの受信に使用可能な受信ポートを認識し、その受信ポート(のポート番号)を、通信I/F81を制御することにより、TV電話基本システム11に送信(通知)する。TV電話基本システム11は、以上のようにして、TV電話応答システム12から送信されてくる受信ポートを受信し、その後は、その受信ポート宛にデータを送信する。即ち、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からの受信ポートを、データを送信すべき送信先として、データを送信する。
【0130】
ステップS6の処理後は、通信I/F81は、発信側であるTV電話基本システム11から、そのTV電話基本システム11の受信ポート(のポート番号)が送信されてくるのを待って、ステップS7に進み、その受信ポートを受信する。通信I/F81は、TV電話基本システム11からの受信ポートを受信すると、その後は、その受信ポート宛にデータを送信する。
【0131】
ステップS7の処理後は、ステップS8に進み、応答処理ハンドラ80は、データ送信プロセスを起動し、ステップS9に進む。ステップS9では、応答処理ハンドラ80は、ステップS5で起動されたデータ受信プロセスにおいて、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信したかどうかを判定する。ステップS9において、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信していないと判定された場合、即ち、TV電話基本システム11からテキストデータが送信されてきていない場合、ステップS10乃至S12をスキップして、ステップS13に進む。
【0132】
また、ステップS9において、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信したと判定された場合、即ち、TV電話基本システム11からテキストデータが送信され、そのテキストデータが通信I/F81において受信された場合、ステップS10に進み、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81で受信されたテキストデータを、自動応答対処処理モジュール90に転送し、そのテキストデータを解析(解釈)させる。
【0133】
そして、ステップS10からS11に進み、自動応答対処処理モジュール90は、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に成功したかどうかを判定する。ステップS11において、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に失敗したと判定された場合、ステップS9に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0134】
また、ステップS11において、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に成功したと判定された場合、ステップS12に進み、自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91に記憶されたタイムテーブルを参照し、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析結果に応じた応答処理を行い、ステップS13に進む。
【0135】
ステップS13では、応答処理ハンドラ80が、TV電話基本システム11との接続の切断の要求があったかどうか、即ち、例えば、TV電話基本システム11から接続の切断の要求があったかどうかを判定する。ステップS13において、接続の切断の要求がなかったと判定された場合、ステップS9に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0136】
また、ステップS13において、切断の要求があったと判定された場合、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81を制御することにより、TV電話基本システム11との接続を切断し、ステップS14に進む。ステップS14では、応答処理ハンドラ80は、すべてのプロセス、即ち、ステップS5で起動された応答プロセスおよびデータ受信プロセス、並びにステップS8で起動されたデータ送信プロセスを終了させ、処理を終了する。
【0137】
次に、図11のフローチャートを参照して、図10のステップS5で起動される応答プロセスについて説明する。
【0138】
応答プロセスでは、まず最初に、ステップS21において、自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91から、最初に用いるべきタイムテーブルを読み出し、注目タイムテーブルとして、ステップS22に進む。
【0139】
ここで、最初に用いるべきタイムテーブルは、例えば、そのファイル名を所定のファイル名とすることで、自動応答設定データベース91に、複数のタイムテーブル(のファイル)が記憶されている場合であっても、その複数のタイムテーブルの中から、最初に用いるタイムテーブルを区別(認識)することができる。
【0140】
ステップS22では、自動応答対処処理モジュール90は、注目タイムテーブルを解釈し、ステップS23に進む。ステップS23では、自動応答対処処理モジュール90は、直前のステップS22における注目タイムテーブルの解釈結果にしたがって処理を実行する。そして、ステップS23からS22に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0141】
なお、ステップS23で行われる、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理としては、例えば、AVデータ/テキストデータの送信要求、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータへの送信に切り換える切り換え要求、自動応答設定データベース91から他のタイムテーブルを読み出し、その、他のタイムテーブルを、新たな注目タイムテーブルに切り換える処理などがある。これらの処理の詳細については、後述するタイムテーブルを参照して説明する。
【0142】
次に、図12のフローチャートを参照して、図10のステップS5で起動されるデータ受信プロセスについて説明する。
【0143】
データ受信プロセスでは、まず最初に、ステップS31において、応答処理ハンドラ80が、自動応答対処処理モジュール90に、録画モードが設定されているかどうかを問い合わせ、これにより、装置に録画モードが設定されているかどうかを判定する。
【0144】
即ち、TV電話応答システム12では、例えば、オペレータが標準入力装置57を操作することにより、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータおよびテキストデータを記録する録画モードを設定することができるようになっている。この録画モードの設定の有無は、自動応答設定データベース91に、自動応答設定データの一部として記憶されるようになっており、ステップS31の判定は、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データに基づいて行われる。
【0145】
ステップS31において、録画モードが設定されていると判定された場合、ステップS32に進み、応答処理ハンドラ80は、記録処理モジュール96を制御することにより、記録データベース97に、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータおよびテキストデータを記録する録画用ファイルをオープンさせ、ステップS33に進む。
【0146】
なお、録画用ファイルは、例えば、データ受信プロセスが終了するときにクローズされる。
【0147】
一方、ステップS31において、録画モードが設定されていないと判定された場合、ステップS32をスキップして、ステップS33に進み、通信I/F81は、TV電話基本システム11からデータが送信されてくるのを待ち受ける待ち受け状態となる。そして、TV電話基本システム11からデータが送信されてくると、ステップS33からS34に進み、通信I/F81は、そのデータを受信して、ステップS33に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0148】
ここで、データ受信プロセスのステップS34においてテキストデータが受信された場合に、図10のステップS9において、テキストデータが受信されたと判定される。
【0149】
次に、図13のフローチャートを参照して、図10のステップS8で起動されるデータ送信プロセスについて説明する。
【0150】
データ送信プロセスでは、まず最初に、ステップS41において、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90からデータの送信の要求があったかどうかを判定する。
【0151】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理として、例えば、AVデータ/テキストデータの送信を要求する送信要求を出力するが、この送信要求は、応答処理ハンドラ80とファイル入力処理モジュール94に供給される。応答処理ハンドラ80は、例えば、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの送信要求を受信した場合、ステップS41において、データの送信の要求があったと判定する。
【0152】
ステップS41において、データの送信の要求がなかったと判定された場合、ステップS42およびS43をスキップして、ステップS44に進む。
【0153】
また、ステップS41において、データの送信の要求(送信要求)があったと判定された場合、即ち、例えば、自動応答対処モジュール90から応答処理ハンドラ80に対して、自動応答データベース93に記憶されたあるAVデータの送信を要求する送信要求が供給された場合、ステップS42に進み、応答処理ハンドラ80は、例えば、ファイル入力処理モジュール92に対して、送信要求があったAVデータが自動応答データベース93に記憶されているかどうかを問い合わせ、これにより、送信要求があったデータが存在するかどうかを判定する。
【0154】
ステップS42において、送信要求があったデータが存在しないと判定された場合、ステップS47に進み、所定の例外処理(エラー処理)が行われ、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0155】
また、ステップS42において、送信要求があったデータが存在すると判定された場合、ステップS43に進み、応答処理ハンドラ80は、送信要求があったデータの送信を開始する制御を行う。即ち、例えば、送信要求があったデータが、自動応答データベース93に記憶されたAVデータである場合には、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92を制御することにより、自動応答データベース93からの、送信要求があったAVデータの読み出しを開始させる。さらに、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92で読み出されたAVデータを、通信I/F81に供給し、その送信を開始させる。
【0156】
ステップS43の処理後は、ステップS44に進み、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの切り換えの要求があったかどうかを判定する。
【0157】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理として、例えば、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータへの送信に切り換える切り換え要求を出力するが、この切り換え要求は、応答処理ハンドラ80とファイル入力処理モジュール94に供給される。応答処理ハンドラ80は、例えば、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの切り換え要求を受信した場合、ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求があったと判定する。
【0158】
ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求がなかったと判定された場合、ステップS45およびS46をスキップして、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0159】
また、ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求があったと判定された場合、即ち、例えば、自動応答対処モジュール90から応答処理ハンドラ80に対して、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから、自動応答データベース93に記憶された他のAVデータに切り換えることを要求する切り換え要求が供給された場合、ステップS45に進み、応答処理ハンドラ80は、例えば、ファイル入力処理モジュール92に対して、いま送信されているAVデータから送信を切り換えるAVデータ(以下、適宜、次送信データという)が自動応答データベース93に記憶されているかどうかを問い合わせ、これにより、次送信データが存在するかどうかを判定する。
【0160】
ステップS45において、次送信データが存在しないと判定された場合、ステップS47に進み、所定の例外処理(エラー処理)が行われ、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0161】
また、ステップS45において、次送信データが存在すると判定された場合、ステップS46に進み、応答処理ハンドラ80は、AVデータ/テキストデータの送信切り換え処理を行う。
【0162】
即ち、TV応答システム12において、いま送信されているAVデータを、他のAVデータに切り換える場合には、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81を制御することにより、例えば、いま送信されているAVデータの送信を、その後に現れるキーフレームの直前のAVデータまでで中止させる。ここで、キーフレームとしては、例えば、シーンチェンジ直後のフレームなどの、画像に切り換えに適したフレームを採用することができる。キーフレームは、例えば、AVデータからシーンチェンジを検出し、その直後のフレームに設定することもできるし、その他、任意のフレームに設定することもできる。
【0163】
応答処理ハンドラ80は、いま送信されているAVデータの送信を中止させた後、ファイル入力処理モジュール92を制御することにより、自動応答データベース93からの、次送信データとしてのAVデータの読み出しを開始させる。さらに、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92で読み出されたAVデータを、通信I/F81に供給し、その送信を開始させる。
【0164】
その後は、ステップS46からS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0165】
以上から、AVデータの切り換えは、キーフレームを境にして行われるので、不自然なAVデータの切り換えが行われることを防止することができる。
【0166】
次に、図14および図15は、自動応答設定データベース91に記憶される自動応答設定データのうちのタイムテーブルの例を示している。なお、図14および図15のタイムテーブルは、TV電話応答システム12が、企業などで用いられるケースを想定したものとなっている。
【0167】
ここで、以下においては、説明を簡単にするため、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11にAVデータが送信される場合には、TV電話基本システム11は、無限小の時間で、そのAVデータの再生のための処理(例えば、AVデータのデコードなど)を行うことができるものとし、AVデータの送信レートは、そのAVデータの再生レートに等しいものとする。即ち、AVデータの送信は、1倍速再生時の再生レートに等しい送信レートで行われ、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11へのAVデータの送信時刻と、TV電話基本システム11におけるそのAVデータの再生時刻とは等しいものとする。
【0168】
図14および図15では、タイムテーブルのファイル名の拡張子として、例えば、”tbl”が採用されている。そして、図14のタイムテーブルのファイル名は、”auto_rec_1.tbl”になっており、図15のタイムテーブルのファイル名は、”product_list.tbl”になっている。
【0169】
いま、最初に用いるべきタイムテーブルのファイル名が、例えば、”auto_rec_1.tbl”に設定されているものとすると、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS21において、図14のタイムテーブルを注目タイムテーブルし、その注目タイムテーブルにしたがって処理を実行する。
【0170】
ここでは、タイムテーブルは、”<”と、”>”とで、コマンド等を囲むの形のXMLに準拠した形で記述されている。”<”と、”>”とで囲まれた部分を、タグと呼ぶ。
【0171】
タイムテーブルの第1行目(上から1行目)のタグでは、ファイルの記述書式の宣言文が記述される。即ち、図14および図15のタイムテーブルの第1行目のタグ<?xml version=”1.0” encoding=”UTF−8”?>における「xml version=”1.0”」は、タイムテーブルがXMLのバージョン1.0に準拠して記述されていることを表し、「encoding=”UTF−8”」は、タイムテーブルを記述する文字コードとして、UTF−8(Unicode Transformation Format − 8)が採用されていることを表す。
【0172】
図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>は、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータ(TEXT)の、図12のデータ受信プロセスのステップS32でオープンされる録画用ファイルへの記録を開始することを表す。なお、属性rec_modeの属性値が1ではなく、0とされている場合には、テキストデータの記録を終了することを表す。
【0173】
図14の第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから0秒後(sec=”0”)、即ち、開始直後に、テキストデータ(TEXT)の送信を開始することを表し、その送信されるテキストデータが「こんにちはソニー株へようこそ」であることを表す(comment=”こんにちはソニー株へようこそ”)。
【0174】
図14の第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合に送信するAVデータを表す。即ち、タグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、TV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合は、属性srcの属性値となっている”/var/auto_rec/sony/default.mp4”がファイル名となっているファイルのAVデータを、通信相手であるTV電話基本システム11に送信することを表す。なお、属性replayは、属性srcで指定されるファイル名のAVデータの最初から最後までの送信が終了した場合に、そのAVデータの送信を繰り返し行うかどうかを表す。即ち、属性replayの属性値が1である場合は、AVデータの送信を繰り返し行うことを表し、属性値が0である場合は、AVデータの送信を繰り返し行わない(1回だけ行う)ことを表す。従って、<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、送信するAVデータが特に指定されていない場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータを繰り返し送信することを表す。
【0175】
なお、例えば、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>では、属性commentを用い、テキストデータそのものである”こんにちはソニー株へようこそ”が、属性値として記述されているが、属性commentの変わりに、属性srcを用い、その属性値として、テキストデータのファイル名を記述するようにすることが可能である。
【0176】
ここで、タグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>によれば、上述のように、タイムテーブルにおいて、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合に、AVデータが送信されるので、通信相手であるTV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いすることを防止することができる。即ち、TV電話基本システム11において、あるAVデータの出力(表示)が終了した後、何らのAVデータも表示されなくなった場合には、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いするおそれがある。そこで、タイムテーブルにおいて、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合にも、AVデータを送信することで、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いすることを防止することができる。
【0177】
図14の第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから0秒後(sec=”0”)、即ち、開始直後に、AVデータ(VIDEO)の送信を開始することを表し、その送信されるAVデータのファイルのファイル名が属性srcの属性値となっている”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”であることを表す。
【0178】
なお、図14の第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>においては、属性replayの属性値が0になっているので、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータは、1回だけ送信される。そして、そのAVデータの送信終了後、タイムテーブルにおいて特に送信するAVデータが記述されていない間は、上述した第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータが繰り返し送信される。
【0179】
ここで、属性secの属性値には、属性srcの属性値によって特定されるAVデータやテキストデータなどの送信開始時刻が記述される。VIDEOまたはTEXTで始まるタグに、属性secが記述されていない場合は、そのタグによって指定されるAVデータまたはテキストデータを、送信するデータがないときに送信することを表す。
【0180】
図14の第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”御用の内容はどちらでしょうか?”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2秒後に(sec=”2”)、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」を送信することを表す。
【0181】
図14の第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>と、第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>は、分岐命令を表す。
【0182】
即ち、第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”1”を受信した場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”のタイムテーブルを、注目タイムテーブルとすることを表す。同様に、第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”1”を受信した場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを、注目タイムテーブルとすることを表す。
【0183】
図14の第9行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”組織に用がある方は”1”を返してください。”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2.1秒後に(sec=”2.1”)、テキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」を送信することを表す。図14の第10行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”商品に用がある方は”2”を返してください。”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2.2秒後に(sec=”2.2”)、テキストデータ「商品に用がある方は”2”を返してください。」を送信することを表す。
【0184】
図14の第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に(sec=”3”)、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを繰り返し送信することを表す。
【0185】
従って、図14のタイムテーブルが注目タイムテーブルとされた場合、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始するように、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、これにより、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始させる。
【0186】
さらに、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」を送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御し、これにより、TV電話基本システム11に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」を送信させる。
【0187】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータを送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、そのAVデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0188】
その後、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”御用の内容はどちらでしょうか?”>、第9行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”組織に用がある方は”1”を返してください。”>、第10行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”商品に用がある方は”2”を返してください。”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから2秒後にテキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」を、2.1秒後にテキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」を、2.2秒後に、テキストデータ「商品に用がある方は”2”を返してください。」を、それぞれ送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御する。これにより、通信I/F81では、指定された時間(時刻)どおりに、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が、TV電話基本システム11に送信される。
【0189】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えるように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信しているAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換え、その後、自動応答対処処理モジュール90から送信するAVデータの切り換えの制御が行われるまで、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの送信を繰り返し行う。
【0190】
ここで、図14のタイムテーブルによれば、そのタイムテーブルの処理の開始直後に、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータが、TV電話基本システム11に送信される。このタグの属性replayの属性値は0であるから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの送信は、1回だけ行われる。さらに、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0191】
従って、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生が、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒よりも後の時刻に終了する場合、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0192】
また、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生が、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒以前に終了する場合、その終了後、TV電話応答システム12において、第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータの送信が開始される。そして、TV電話応答システム11では、上述したように、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0193】
従って、この場合、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0194】
以上により、TV電話基本システム11のTV電話画面(図9)では、図14のタイムテーブルの処理の開始直後の時点で、相手表示エリア101において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの表示が開始され、そのAVデータの表示に同期して、テキストチャット表示エリア102に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」が表示される。
【0195】
ここで、挨拶文であるテキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」とともに表示(出力)される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータとしては、例えば、その挨拶文に対応する動作を行っているキャラクタが表示された画像データと、その挨拶文の音声データなどの、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」に関連するAVデータを採用することができる。
【0196】
また、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信されてくるAVデータのファイルが、画像データと音声データを含んでいる場合、画像データは、相手表示エリア101に表示され、音声データは、スピーカ34から出力される。以下においては、相手表示エリア101におけるAVデータの表示には、スピーカ34からの音声データの出力も、適宜含まれるものとする。
【0197】
テキストチャット表示エリア102では、さらに、図14のタイムテーブルの処理の開始から2秒後に、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」が表示され、さらに、2.1秒後と、2.2秒後に、テキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」と、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が、それぞれ表示される。
【0198】
また、相手表示エリア101では、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生の終了後、必要に応じて、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータが繰り返し表示され、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に、相手表示エリア101の表示が、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。
【0199】
ここで、TV電話基本システム11において、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が表示された後、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に出力される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータとしては、それらのテキストデータに関連するAVデータ、即ち、例えば、1または2の選択を促す動作をするキャラクタの画像データと、それらのテキストデータの発話を1回以上繰り返す音声データなどを採用することができる。
【0200】
以上のようなTV電話画面の表示を見たユーザ(さらには、スピーカ34からの音声出力を聴いたユーザ)が、TV電話基本システム11の標準入力装置37を操作することにより、1または2のうちのいずれかのテキストデータ(入力テキストデータ)を入力し、TV電話基本システム11が、その入力テキストデータを、TV電話応答システム11に送信すると、その入力テキストデータは、TV電話応答システム11の通信I/F81で受信され、応答処理ハンドラ80を介して、自動応答対処処理モジュール90に供給される。
【0201】
この場合、自動応答対処処理モジュール90は、図10のステップS12において、注目タイムテーブルである図14のタイムテーブルを参照し、入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0202】
即ち、入力テキストデータが1である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図14のタイムテーブルの第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。また、入力テキストデータが2である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図14のタイムテーブルの第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。
【0203】
例えば、いま、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話画面に、上述したようにして表示されたテキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」を見ることなどにより、商品に関する問い合わせを希望して、1を入力(選択)したとすると、自動応答対処処理モジュール90では、図10のステップS12において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルが、新たな注目タイムテーブルに切り換えられる。
【0204】
図15は、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを示している。
【0205】
図15のタイムテーブルの第1行目乃至第13行目のタグのうちの、第9行目のタグを除くタグは、図14で説明したタグのうちのいずれかと同様の内容を有するものであるため、その説明は、省略する。
【0206】
図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>は、図14の第7行目および第8行目のタグと同様に、分岐命令を表すが、属性alinkの属性値が、図14における場合のように、タイムテーブルのファイル名ではなく、ユーザID(Identification)、IPアドレス、およびポート番号のセットになっている。即ち、図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>における属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222のうちの、先頭から@マークの直前までの文字列op001は、ユーザIDを表す。また、@マークの直後からコロン(:)の直前までの文字列111.111.111.111は、IPアドレスを表し、コロン(:)の直後から最後までの文字列5222は、ポート番号を表す。
【0207】
この第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”3”を受信した場合に、TV電話基本システム11に、TV電話応答システム12から、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222で特定される装置に、接続を切り換えさせる処理を行うことを表す。即ち、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からテキストデータ”3”を受信した場合、第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>にしたがい、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222をテキストデータで、TV電話基本システム11に送信する。この場合、TV電話基本システム11は、テキストデータである属性値op001@111.111.111.111:5222を受信し、通信相手を、TV電話応答システム12から、その属性値op001@111.111.111.111:5222によって特定される装置(アプリケーション)に切り換える。
【0208】
なお、属性alinkの属性値としては、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットを記述する他、他の接続先(装置)を表す任意の情報を記述することができる。この場合、例えば、電話帳データベース95に、その任意の情報と、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットとを対応付けておくことにより、属性alinkの属性値として記述された任意の情報を、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットに変換することができる。
【0209】
図15のタイムテーブルが注目タイムテーブルとされた場合、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始するように、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、これにより、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始させる。
【0210】
なお、本実施の形態では、図14のタイムテーブルの第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録が、既に開始されている。図15の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって開始されるテキストデータの記録は、図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって開始されたテキストデータの記録によって代替しても良いし、図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって記録が開始されたテキストデータとは別のファイルに記録するようにしても良い。
【0211】
自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”製品のお問い合わせはこちらです”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」を送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御し、これにより、TV電話基本システム11に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」を送信させる。
【0212】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータを送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、そのAVデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0213】
その後、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”エレクトロニクス部門”>、第10行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”WEGAに御用の方は”1”を返してください。”>、第11行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”PS2に御用の方は”2”を返してください。”>、第12行目のタグ<TEXT sec”2.3” comment=”ヘルプデスクへは”3”を返してください。”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから2秒後にテキストデータ「エレクトロニクス部門」を、2.1秒後にテキストデータ「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」を、2.2秒後に、テキストデータ「PS2に御用の方は”2”を返してください。」を、2.3秒後に、テキストデータ「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」を、それぞれ送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御する。これにより、通信I/F81では、指定された時間(時刻)どおりに、テキストデータ「エレクトロニクス部門」、「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」、「PS2に御用の方は”2”を返してください。」、「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」が、TV電話基本システム11に送信される。
【0214】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えるように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信しているAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換え、その後、自動応答対処処理モジュール90から送信するAVデータの切り換えの制御が行われるまで、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの送信を繰り返し行う。
【0215】
ここで、図15のタイムテーブルによれば、そのタイムテーブルの処理の開始直後に、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータが、TV電話基本システム11に送信される。このタグの属性replayの属性値は0であるから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの送信は、1回だけ行われる。さらに、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0216】
従って、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生が、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒よりも後の時刻に終了する場合、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。但し、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0217】
また、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生が、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒以前に終了する場合、その終了後、TV電話応答システム12において、第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータの送信が開始される。そして、TV電話応答システム12では、上述したように、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0218】
従って、この場合、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。但し、AVデータの切り換えは、キーフレームに関係なく、タイムテーブルに記述された時間どおりに行うことも可能である。
【0219】
以上により、TV電話基本システム11のTV電話画面(図9)では、図15のタイムテーブルの処理の開始直後の時点で、相手表示エリア101において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの表示が開始され、そのAVデータの表示に同期して、テキストチャット表示エリア102に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」が表示される。
【0220】
ここで、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」とともに表示(出力)される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータとしては、例えば、そのテキストデータの内容に対応する動作を行っているキャラクタが表示された画像データと、そのテキストデータの内容を発話する音声データなどの、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」に関連するAVデータを採用することができる。
【0221】
テキストチャット表示エリア102では、さらに、図15のタイムテーブルの処理の開始から2秒後に、テキストデータ「エレクトロニクス部門」が表示され、さらに、2.1秒後、2.2秒後、2.3秒後に、テキストデータ「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」、「PS2に御用の方は”2”を返してください。」、「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」が、それぞれ表示される。
【0222】
また、相手表示エリア101では、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生の終了後、必要に応じて、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータが繰り返し表示され、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に、相手表示エリア101の表示が、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。
【0223】
以上のようなTV電話画面の表示を見たユーザ(さらには、スピーカ34からの音声出力を聴いたユーザ)が、TV電話基本システム11の標準入力装置37を操作することにより、1,2,3のうちのいずれかのテキストデータ(入力テキストデータ)を入力し、TV電話基本システム11が、その入力テキストデータを、TV電話応答システム11に送信すると、その入力テキストデータは、TV電話応答システム11の通信I/F81で受信され、応答処理ハンドラ80を介して、自動応答対処処理モジュール90に供給される。
【0224】
この場合、自動応答対処処理モジュール90は、図10のステップS12において、注目タイムテーブルである図15のタイムテーブルを参照し、入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0225】
即ち、入力テキストデータが1である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/product/WEGA.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product/WEGA.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。また、入力テキストデータが2である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product/playstation.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product/playstation.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。
【0226】
さらに、入力テキストデータが3である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>にしたがい、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222をテキストデータで、TV電話基本システム11に対して送信させる。この場合、TV電話基本システム11は、テキストデータである属性値op001@111.111.111.111:5222を受信し、通信相手を、TV電話応答システム12から、その属性値op001@111.111.111.111:5222によって特定される装置(アプリケーション)に切り換える。
【0227】
即ち、この場合、いわゆる電話の転送(TV電話の転送)が行われる。
【0228】
なお、ここでは、TV電話基本システム11に、通信相手を、TV電話応答システム12から他の装置に切り換えさせるようにしたが、他の通信装置から、電話基本システム11にアクセスさせることにより、電話基本システム11の通信相手を、TV電話応答システム12から他の装置に切り換えるようにすることも可能である。
【0229】
また、ここでは、分岐命令を表すタグ<RTEXT>においては、属性alinkの属性値として、新たに注目タイムテーブルとするタイムテーブルのファイル名や、転送先の装置にアクセスするための情報(ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセット)を記述するようにしたが、属性alinkの属性値としては、その他、例えば、新たに送信を開始するAVデータのファイル名、さらには、そのファイル名とそのファイル名のAVデータの送信を開始する時刻、あるいは、送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから他のAVデータに切り換える場合の、その、他のAVデータのファイル名、さらには、そのファイル名とそのファイル名のAVデータの送信に切り換える時刻などを記述することが可能である。さらに、属性alinkの属性値としては、AVデータのファイル名およびタイムテーブルのファイル名などの複数を記述することも可能である。
【0230】
以上のように、タイムテーブルによれば、TV電話基本システム11から送信されてくる入力テキストデータに応じて、注目タイムテーブルを切り換えることができる。
【0231】
従って、TV電話応答システム12を採用する企業においては、例えば、図16に示すように、その企業の組織ごとに、階層的なタイムテーブルを用意することにより、TV電話基本システム11のユーザのニーズに応じた応答を行うことが可能となる。
【0232】
ここで、図16においては、企業の、いわゆる代表の電話番号に相当するタイムテーブル”代表自動応答設定.tbl”が最上位階層に位置しており、これが、最初に用いるべきタイムテーブルとして設定されている。
【0233】
タイムテーブル”代表自動応答設定.tbl”からは、A事業部のタイムテーブル”A事業部自動応答.tbl”、B事業部のタイムテーブル”B事業部自動応答.tbl”、C事業部のタイムテーブル”C事業部自動応答.tbl”、・・・の各事業部のタイムテーブルに、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。
【0234】
さらに、各事業部のタイムテーブルからは、その事業部に属する部署のタイムテーブルに、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。即ち、図16では、例えば、B事業部のタイムテーブル”B事業部自動応答.tbl”からは、人事部のタイムテーブル”人事.tbl”、知財部のタイムテーブル”知財.tbl”、・・・に、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。
【0235】
このように、階層的なタイムテーブルを構成する場合には、各組織で、自身のタイムテーブルを管理することが可能となり、従って、タイムテーブルの管理の容易化を図ることができる。
【0236】
次に、図17は、図10のステップS12において、自動応答対処処理モジュール90がタイムテーブルを参照して行う、TV電話基本システム11からの入力テキストデータに応じた応答処理の例を示している。
【0237】
ステップS12では、応答処理として、例えば、AVデータ/テキストデータ(接続の転送先を表すユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットを含む)の送信(の要求)を行うことができる。また、ステップS12では、応答処理として、例えば、送信するデータを、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータに切り換える(要求をする)ことができる。さらに、ステップS12では、応答処理として、例えば、注目タイムテーブルを切り換えることができる。また、ステップS12では、応答処理として、例えば、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータを記録を開始する(記録の要求)を行うことができる。
【0238】
なお、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータの記録については、タイムテーブルにおいて、その記録をデフォルトで行うように記述しておくこともできるし、TV電話基本システム11から、メッセージの記録を残すことを要求するテキストデータが送信されてきたときに行うように記述しておくこともできる。
【0239】
次に、図18のフローチャートを参照して、図5のTV電話基本システム11の処理について説明する。
【0240】
TV電話処理ハンドラ60は、接続を要求するメッセージの入力があると、ステップS61において、通信I/F61を制御することにより、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に対して、接続要求を送信させる。
【0241】
ここで、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12へのアクセス(発信)を要求するように、標準入力装置37を操作すると、TV電話応答システム12への接続を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。また、例えば、TV電話基本システム11が、TV電話応答システム12と接続された後、TV電話応答システム12から、ある接続先のユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットが送信され、通信I/F61で受信された場合、その接続先への接続を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。
【0242】
着信側であるTV電話応答システム12は、発信側であるTV電話基本システム11からの接続要求を受信すると、図10のステップS6で説明したように、TV電話応答システム12がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を送信してくるので、その受信ポートが送信されてくるのを待って、ステップS61からS62に進み、通信I/F61は、TV電話応答システム12からの受信ポートを受信する。ここで、通信I/F61は、TV電話応答システム12からの受信ポートの受信後、TV電話応答システム12にデータを送信するときには、その受信ポートをデータの送信先として、データを送信する。
【0243】
ステップS62の処理後は、ステップS63に進み、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御することにより、TV電話基本システム11がデータを受信することができる受信ポート(のポート番号)を、TV電話応答システム12に送信させ、ステップS64に進む。ここで、TV電話基本システム11からTV電話応答システム12に送信される受信ポートは、TV電話応答システムにおいて、図10のステップS7で受信される。
【0244】
ステップS64では、TV電話処理ハンドラ60は、後述するデータ受信プロセスとデータ送信プロセスを起動し、ステップS65に進む。
【0245】
ステップS65では、TV電話処理ハンドラ60は、ユーザが、例えば、標準入力装置37を操作することにより、テキストデータの入力があったかどうかを判定する。ステップS65において、テキストデータの入力がなかったと判定された場合、ステップS66をスキップして、ステップS67に進む。
【0246】
また、ステップS65において、テキストデータの入力があったと判定された場合、ステップS66に進み、TV電話処理ハンドラ60は、そのテキストデータの送信を、ステップS64で起動したデータ送信プロセスに要求し、ステップS67に進む。
【0247】
ステップ67では、TV電話処理ハンドラ60は、ステップS61で接続要求を送信した接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されたかどうかを判定する。
【0248】
ここで、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12などの、ステップS61で接続要求を送信した接続先との接続の切断を要求するように、標準入力装置37を操作すると、その接続先への接続の切断を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。また、例えば、TV電話応答システム12などのある接続先から、切断の要求が送信され、通信I/F61で受信された場合、その接続先への接続の切断を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。
【0249】
ステップS67において、接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されていないと判定された場合、ステップS65に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0250】
また、ステップS67において、接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されたと判定された場合、TV電話処理ハンドラ60は、必要に応じて、通信I/F61を制御することにより、その接続先に、接続の切断を要求し、ステップS68に進む。
【0251】
ステップS68では、TV電話処理ハンドラ60は、ステップS64で起動したすべてのプロセス、即ち、データ受信プロセスとデータ送信プロセスを終了し、処理を終了する。
【0252】
なお、TV電話基本システム11は、図18の処理を、所定のスレッドに割り当てて行う。従って、TV電話基本システム11では、複数のスレッドにおいて、図18の処理を、複数、いわば並列に行うことができる。即ち、TV電話基本システム11では、複数の接続先と同時にTV電話通信を行うことができる。TV電話応答システム12も同様である。
【0253】
次に、図19のフローチャートを参照して、図18のステップS64で起動されるデータ受信プロセスについて説明する。
【0254】
データ受信プロセスでは、まず最初に、ステップS81において、通信I/F61は、接続先である、例えばTV電話応答システム12からデータが送信されてくるのを待ち受ける待ち受け状態となる。そして、TV電話応答システム12からデータが送信されてくると、ステップS81からS82に進み、通信I/F61は、そのデータを受信して、ステップS83に進む。
【0255】
ステップS83では、通信I/F61で受信されたデータが、必要に応じて出力される。即ち、通信I/F61で受信されたデータが、例えば、AVデータである場合、そのAVデータは、通信I/F61からMPEG4デコーダ32D、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33やスピーカ34に供給されて出力される。また、通信I/F61で受信されたデータが、例えば、表示すべきテキストデータである場合には、そのテキストデータは、通信I/F61からドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給されて出力(表示)される。
【0256】
ステップS83の処理後は、ステップS81に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0257】
次に、図20のフローチャートを参照して、図18のステップS64で起動されるデータ送信プロセスについて説明する。
【0258】
データ送信プロセスでは、まず最初に、ステップS91において、AVデータの送信が開始される。即ち、マイク35で集音されたユーザの音声データと、カメラ36で撮像されたユーザの画像データが、ドライバ/ライブラリ68および送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給される。MPEG4エンコーダ32Eは、送信コントローラ69を介して供給されるAVデータ(画像データ、音声データ)をエンコードし、通信I/F61に供給する。通信I/F61は、MPEG4エンコーダ32Eから供給されるAVデータを、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に送信する。
【0259】
ステップS91の処理後は、ステップS92に進み、TV電話処理ハンドラ60は、図18のステップS66でテキストデータの送信要求があったかどうかを判定する。ステップS92において、テキストデータの送信要求がなかったと判定された場合、ステップS92に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0260】
また、ステップS92において、テキストデータの送信要求があったと判定された場合、ステップS93に進み、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御することにより、送信要求があったテキストデータ、即ち、例えば、ユーザが標準入力装置37を操作することにより入力したテキストデータを、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に送信する。その後は、ステップS93からS92に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0261】
なお、ステップS91で開始されたAVデータの送信は、図20のデータ送信プロセスの終了時に終了する。
【0262】
次に、図21乃至図24を参照して、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間でTV電話通信を行う場合の、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12の処理について、さらに説明する。
【0263】
例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12にアクセスするように、標準入力装置37を操作すると、ステップS101において、TV電話基本システム11は、接続の要求と、自身がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を、TV電話応答システム12に送信する。
【0264】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されてくる接続の要求と受信ポートを受信し、ステップS102において、接続を許可する旨と、自身がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を、TV電話基本システム11に送信する。
【0265】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくる、接続を許可する旨と受信ポートを受信し、ステップS103において、AVデータ、即ち、マイク35で集音された音声データと、カメラ36で撮像された画像データの、TV電話応答システム12への送信を開始する。
【0266】
一方、TV電話応答システム12も、ステップS104において、タイムテーブルにしたがい、AVデータの、TV電話基本システム11への送信を開始する。
【0267】
そして、ステップS105において、TV電話基本システム11とTV電話応答システムとの間でのテキストデータの送受信が可能な状態となる。
【0268】
その後、ステップS106において、TV電話応答システム12は、タイムテーブルにしたがい、TV電話基本システム11のユーザに質問するテキストデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0269】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からのテキストデータを受信する。そして、TV電話基本システム11のユーザは、TV電話応答システム12からのテキストデータに対する回答を、標準入力装置37を操作することにより入力すると、TV電話基本システム11は、ステップS107において、標準入力装置37が操作されることにより入力された回答としてのテキストデータを、例えば、XMLメタデータ形式で、TV電話応答システム12に送信する。
【0270】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からの回答としてのテキストデータ(入力テキストデータ)を受信し、タイムテーブルにしたがい、その入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0271】
即ち、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話応答システム12がTV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから、他のAVデータに切り換えることが要求された場合には、図22に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS111において、いま送信しているAVデータの送信を停止し、入力テキストデータに応じて要求されたAVデータの送信を開始する。これにより、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを切り換える。
【0272】
また、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話基本システム11とのTV電話通信を行う通信相手を、TV電話応答システム12から他のTV電話基本システムに切り換えることが要求された場合には、図23に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS121において、他のTV電話基本システム(またはTV電話応答システム12)のIPアドレスなどのアクセス情報を表すテキストデータを、例えばXMLメタデータ形式で、TV電話基本システム11に送信する。
【0273】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくるテキストデータを受信し、ステップS122において、そのテキストデータが表すアクセス情報によって特定される他のTV電話基本システム11との接続を確立するための処理を行う。そして、その接続が確立すると、TV電話基本システム11は、ステップS123において、接続が確立した他のTV電話基本システムとのTV電話通信、即ち、ここでは、AVデータ/テキストデータのやりとりを開始する。
【0274】
また、ステップS124において、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12は、それらの間の接続(通信)を切断する。
【0275】
ここで、図23では、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12が、それらの間の接続を切断するステップS124の処理を、TV電話基本システム11と他のTV電話基本システムとの間でのAVデータ/テキストデータのやりとりを開始するステップS123の処理の後に行うようにしたが、ステップS124の処理は、ステップS123の処理の直前に行うようにすることも可能である。
【0276】
なお、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との接続を切断するステップS124の処理を、TV電話基本システム11が他のTV電話基本システムとの接続を確立するステップS122の処理の前に行うことも可能であるが、この場合、接続を切断するステップS124の処理後、接続を確立するステップS122の処理が行われるまでは、TV電話基本システム11において出力されるAVデータが途切れ、ユーザに違和感を感じさせることがある。従って、ステップS124の処理は、ステップS122の処理後に行うのが望ましい。
【0277】
次に、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話基本システム11から送信されているデータの記録が要求された場合には、図24に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS131において、記録を開始する旨を通知するテキストデータを、例えばXMLメタデータ形式で、TV電話基本システム11に送信する。
【0278】
そして、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されているAVデータの記録を開始する。さらに、TV電話基本システム11のユーザが、標準入力装置37を操作してテキストデータを入力した場合には、ステップS132において、そのテキストデータが、TV電話基本システム11からTV電話応答システム12に送信されてくる。この場合、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されているテキストデータも記録する。
【0279】
以上のように、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間では、AVデータの他、テキストデータがやりとりされる。従って、TV電話基本システム11が、例えば、会社や図書館などの音声データを出力することが制限されている環境にあっても、TV電話基本システム11のユーザは、テキストデータによるコミュニケーションを図ることができる。
【0280】
さらに、TV電話基本システム11においては、TV電話応答システム12からのある内容のテキストデータを瞬時に表示することができるので、TV電話基本システム11のユーザは、ある内容に対するアクションを、即座に起こすことができる。即ち、例えば、「・・・の場合は1を、・・・の場合は2を、・・・の場合は3を、押して下さい」という内容について、音声データだけを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信した場合、TV電話基本システム11のユーザは、音声データを最後まで聴き終わらないと、その内容に対するアクションを起こすことができない。これに対して、上述の内容のテキストデータを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信した場合、TV電話基本システム11においては、そのテキストデータを瞬時に表示することができるので、ユーザは、即座にアクションを起こすことができる。
【0281】
さらに、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信される音声データの内容が複雑であったり、長時間にわたる場合には、TV電話基本システム11のユーザは、音声データだけでは、その内容の最初の部分を忘れてしまうことがある。そこで、音声データと同様の内容のテキストデータを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信することにより、TV電話基本システム11のユーザは、テキストデータを読み返すことで、容易に、忘れてしまった部分を思い出す(確認する)ことができる。
【0282】
また、TV電話応答システム12では、タイムテーブルにしたがい、TV電話基本システム11へのAVデータやテキストデータの送信を行うようにしたので、タイムテーブルに、データ送信について適切な送信スケジュール(例えば、図14および図15で説明した属性secの属性値)を記述することにより、TV電話基本システム11のユーザが視聴しやすいタイミングで、AVデータやテキストデータの送信を行うことができる。さらに、TV電話基本システム11において、関連するAVデータとテキストデータとが同期して出力されるように、そのAVデータとテキストデータの送信を行うことができる。この場合、テキストデータだけでは説明しにくい内容を、画像に表示するようにすることで、TV電話基本システム11のユーザは、説明内容を容易に理解することが可能となる。さらに、関連するテキストデータとAVデータとが同期して出力されるので、例えば、TV電話基本システム11において、テキストデータが表示され、その後しばらく経ってから、テキストデータに関連する画像データが表示されることなどによって、説明内容が分かりにくくなることを防止することができる。
【0283】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータに応じて、接続先を切り換える処理を行うようにしたので、TV電話基本システム11のユーザが希望する通信相手に、接続を転送することができる。かかる観点からは、TV電話応答システム12は、いわば大代表の電話機能を有しているということができる。
【0284】
また、TV電話応答システム12においては、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータを記録するようにしたので、例えば、TV電話基本システム11のユーザが希望する通信相手が不在である場合に、ユーザが、不在の通信相手に、画像、音声、テキストによる伝言を残すことができる。なお、TV電話応答システム12においては、上述したように、図6の記録データベース97に、TV電話基本システム11からのAVデータやテキストデータが記録されるが、記録データベース97に記録された、あるユーザ宛のAVデータやテキストデータは、そのユーザが、TV電話応答システム12にアクセスすることにより再生することが可能である。
【0285】
さらに、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からのアクセスに応じて、AVデータやテキストデータが、TV電話基本システム11に送信されるので、TV電話応答システム12のオペレータ(あるいはユーザ)は、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、AVデータやテキストデータによる返事を用意しておいて、席を離れることができる。
【0286】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、タイムテーブルにしたがった処理を行うので、TV電話応答システム12は、企業等がTV電話通信によるサポート対応などに利用することができる。
【0287】
即ち、TV電話応答システム12では、タイムテーブルにしたがい、例えば、商品の不具合の状況を順を追って訊き出す質問を行うテキストデータやAVデータを送信することができる。この場合、幾つかのシーンごとのAVデータを用意しておき、TV電話基本システム11に送信するAVデータを切り換えるだけで、各種の質問パターンに対応することができる。即ち、質問パターンごとに、一続きのAVデータを用意しておく必要がなく、また、TV電話基本システム11のユーザの回答に応じて、質問パターンをダイナミックに変更することが可能となる。さらに、TV電話基本システム11のユーザに対して、例えば、「海の映像と宇宙の映像どちらがいいですか?海なら#1、宇宙なら#2を返事して下さい。」などのテキストデータを送信し、そのテキストデータに対するユーザの回答に応じて、ユーザの希望するAVデータを送信することができる。
【0288】
また、TV電話応答システム12では、アクセス情報を、TV電話基本システム11に送信し、TV電話基本システム11では、通信相手を、TV電話応答システム12から、アクセス情報に対応する接続先(TV電話クライアント)に切り換えるようにしたので、例えば、タイムテーブルにしたがった処理では、TV電話基本システム11のユーザに対処することができない場合に、即ち、例外的な対処をしなければならない場合に、TV電話基本システム11のユーザとの通信相手を、TV電話応答システム12から、待機しているオペレータに切り換えることによって、柔軟なコールサービスを実現することが可能となる。
【0289】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からアクセスがあった場合に、データの受信が可能な受信ポート(のポート番号)を、TV電話基本システム11に送信し、その後、TV電話基本システム11では、TV電話応答システム12から送信されてきた受信ポートに、データを送信するようにしたので、TV電話応答システム12では、最初にアクセスしてきたときの受信ポートを、いわば大代表の電話番号として、複数の装置との間で、TV電話通信を行うことができる。即ち、TV電話応答システム12では、例えば、IPアドレスと受信ポートのセットの複数を接続先として用意しておき、そのうちの1つを、外部に公表しておくことにより、その公表したIPアドレスと受信ポートのセットを、大代表として、複数の装置のアクセスを受け付けること、即ち、複数の装置からのアクセスを待ち受けることができる。なお、IPアドレスと受信ポートのセットは、例えば、図6の電話帳データベース95に登録しておくことができる。
【0290】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、利便性の高いテレビ電話通信を行うこと等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インターネットTV電話システムの一例の構成を示す図である。
【図2】本発明を適用したTV電話システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図3】TV電話基本システム11のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】TV電話応答システム12のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】TV電話基本システム11の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】TV電話応答システム12の機能的構成例を示すブロック図である。
【図7】通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、およびTV電話応答システム12で使用される通信プロトコルを説明する図である。
【図8】TV電話システムのOSI参照モデルによるプロトコルスタックを説明する図である。
【図9】TV電話基本システム11におけるTV電話画面を示す図である。
【図10】TV電話応答システム12の処理を説明するフローチャートである。
【図11】応答プロセスを説明するフローチャートである。
【図12】データ受信プロセスを説明するフローチャートである。
【図13】データ送信プロセスを説明するフローチャートである。
【図14】タイムテーブルを示す図である。
【図15】タイムテーブルを示す図である。
【図16】階層化されたタイムテーブルを示す図である。
【図17】入力テキストデータに応じて行われる応答処理の例を示す図である。
【図18】TV電話基本システム11の処理を説明するフローチャートである。
【図19】データ受信プロセスを説明するフローチャートである。
【図20】データ送信プロセスを説明するフローチャートである。
【図21】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図22】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図23】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図24】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【符号の説明】
11 TV電話基本システム, 12 TV電話応答システム, 21 バス, 22 CPU, 23 ROM, 24 RAM, 25 ハードディスク, 26 出力部, 27 入力部, 28 通信部, 29 ドライブ, 30 入出力インタフェース, 31 リムーバブル記録媒体, 32 コーデック, 32D MPEG4デコーダ, 32E MPEG4エンコーダ, 33 ディスプレイ, 34スピーカ, 35 マイク, 36 カメラ, 37 標準入力装置, 41バス, 42 CPU, 43 ROM, 44 RAM, 45 ハードディスク,46 出力部, 47 入力部, 48 通信部, 49 ドライブ, 50入出力インタフェース, 51 リムーバブル記録媒体, 52 コーデック, 52D MPEG4デコーダ, 52E MPEG4エンコーダ, 53 ディスプレイ, 54 スピーカ, 55 マイク, 56 カメラ, 57 標準入力装置, 60 TV電話処理ハンドラ, 61 通信I/F, 62 通信制御サーバI/F, 63 P2Pテキスト通信I/F, 64 P2P画像音声通信I/F, 65 通信制御処理モジュール, 66 テキスト通信処理モジュール, 67 画像音声通信処理モジュール, 68 ドライバ/ライブラリ, 69 通信コントローラ, 80 TV電話処理ハンドラ, 81 通信I/F, 82 通信制御サーバI/F, 83 P2Pテキスト通信I/F, 84 P2P画像音声通信I/F, 85 通信制御処理モジュール, 86 テキスト通信処理モジュール, 87 画像音声通信処理モジュール, 88 ドライバ/ライブラリ, 89 通信コントローラ, 90 自動応答対処モジュール, 91 自動応答設定データベース, 92 ファイル入力処理モジュール, 93 自動応答データベース, 94 アドレス取得処理モジュール, 95 電話帳データベース, 96 記録処理モジュール, 97 記録データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、利便性の高い、いわゆるテレビ電話通信を可能とする情報処理システム、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、インターネットに接続する通信回線として、例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や、CATV(Cable Television)、光ファイバなどといった高速通信が可能な通信回線が急速に普及している。これに伴い、大容量のデータである画像データおよび音声(音響)データを、インターネットを介してユーザどうしの間でやりとりするテレビ電話システムである、いわゆるインターネットテレビ電話システムが実現されている。ここで、以下、適宜、テレビ電話を、TV電話と記載する。
【0003】
図1は、そのようなインターネットTV電話システムの一例の構成を示している。
【0004】
ユーザAのコンピュータ1と、ユーザBのコンピュータ2には、インターネットTV電話のアプリケーションプログラムがインストールされており、コンピュータ1と2では、そのアプリケーションプログラムが起動している。ここで、インターネットTV電話のアプリケーションプログラムとしては、例えば、ソニー株式会社の”WithYouCall”や、マイクロソフト株式会社の”Windows(R)Messenger”、ケイディディアイ研究所の”MeeTwo”、ジャパンメディアシステム株式会社の”VchatPersonal”などがある。
【0005】
図1においては、コンピュータ1と2とは、いずれも、インターネット(the Internet)3に接続されている。また、インターネット3には、通信制御サーバ4が接続されている。通信制御サーバ4は、データベース5を有しており、このデータベース5には、コンピュータ1と2に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスなどが登録される。通信制御サーバ4は、コンピュータ1および2のIPアドレスや、接続状況を管理する。
【0006】
即ち、ユーザAとBとが、TV電話通信を行う場合、ユーザAのコンピュータ1は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4にアクセスし、接続先であるユーザBのコンピュータ2のIPアドレスと、接続状況を確認する。同様に、ユーザBのコンピュータ2は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4にアクセスし、接続先であるユーザAのコンピュータ2のIPアドレスと、接続状況を確認する。そして、コンピュータ1は、コンピュータ2のIPアドレス宛に、ユーザAの画像データと音声データ(以下、適宜、画像データと音声データの両方や、いずれか一方を、いずれも、AV(Audio Visual)データという)を撮像等して送信する。コンピュータ2も、コンピュータ1のIPアドレス宛に、ユーザBのAVデータを撮像等して送信する。
【0007】
これにより、ユーザAのコンピュータ1では、コンピュータ2から送信されてきたユーザBの画像と音声が出力される(画像が表示され、音声が出力される)。また、ユーザBのコンピュータ2では、コンピュータ1から送信されてきたユーザAの画像と音声が出力される。
【0008】
以上のように、コンピュータ1と2との間で、インターネット3を介して、AVデータがやりとりされることで、ユーザAとBとは、画像と音声によるコミュニケーションを図ることができる。
【0009】
ここで、図1では、コンピュータ1において、コンピュータ2から送信されてきたユーザBの画像の他、ユーザAの画像が表示されている。コンピュータ2でも、コンピュータ1から送信されてきたユーザAの画像の他、ユーザBの画像も表示されている。
【0010】
ところで、図1のインターネットTV電話システムでは、ユーザAまたはBのうちのいずれか一方が留守にしている場合、他方が一方のコンピュータにアクセスしても、何らの応答も返ってこない。即ち、例えば、ユーザAが留守にしている場合に、ユーザBが、コンピュータ2から、インターネット3を介して、ユーザAのコンピュータ1にアクセスしても、ユーザAからは、何らの応答も返ってこない。
【0011】
そこで、インターネットTV電話システムにおいて、いわゆる留守番電話の機能を設ける方法がある。この場合、ユーザAが留守にしているときに、ユーザBが、コンピュータ2から、インターネット3を介して、ユーザAのコンピュータ1にアクセスすると、コンピュータ1からインターネット3を介してコンピュータ2に対して、例えば、ユーザAが留守である旨のAVデータが送信される。
【0012】
しかしながら、この場合、ユーザB以外のユーザが、ユーザAのコンピュータ1にアクセスしても、ユーザAが留守である旨のAVデータ、即ち、同一のAVデータが送信される。
【0013】
そこで、応答として送信するAVデータを、アクセスしてきたユーザの電話番号に応じて異なるものに設定することができるTV電話システムがある(例えば、特許文献1)。
【0014】
【特許文献1】
特開平6−121302号公報。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載のTV電話システムでは、アクセスしてきたユーザの電話番号ごとに、固定の応答が返される。
【0016】
一方、アクセスしてきたユーザのアクションに応じた応答を返すことができれば、TV電話システムの利便性を向上させることができる。
【0017】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利便性の高いTV電話通信等を行うことができるようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理システムは、第1の情報処理装置は、第2の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する第1の受信手段と、第1の受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段とを有し、第2の情報処理装置は、第1のテキストデータと、時系列のデータとを、第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と、第1の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する第2の受信手段と、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明の第1の情報処理装置は、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信手段と、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信手段と、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明の第1の情報処理方法は、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップとを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の第1のプログラムは、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信する送信ステップと、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の第2の情報処理装置は、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信手段と、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御手段と、受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の第2の情報処理方法は、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信ステップとを備えることを特徴とする。
【0024】
本発明の第2のプログラムは、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の情報処理システムにおいては、第1の情報処理装置において、第2の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信し、受信したデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、第2の情報処理装置に送信する。一方、第2の情報処理装置において、第1のテキストデータと、時系列のデータとを、第1の情報処理装置に送信し、第1の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する。そして、第2の情報処理装置は、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う。
【0026】
本発明の第1の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、他の情報処理装置に送信し、他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する。そして、第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う。
【0027】
本発明の第2の情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムにおいては、他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信し、その第1のテキストデータおよび時系列のデータを出力する。さらに、受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、他の情報処理装置に送信する。
【0028】
なお、データを送信または受信するための通信は、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであっても良い。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであっても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明を適用したTV電話システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは、問わない)の一実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0030】
図2のTV電話システムは、通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、およびTV電話応答システム12が、インターネット3に接続されて構成されている。なお、インターネット3には、TV電話基本システム11やTV電話応答システム12と同様の装置を多数接続することができるが、その図示は省略する。
【0031】
そして、図2のTV電話システムでは、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間で、時間に同期したデータである時系列のデータとしての、例えば、AVデータ、さらには、テキストデータが、インターネット3を介してやりとりされることにより、TV電話が実現される。
【0032】
即ち、例えば、TV電話基本システム11は、インターネット3を介して、TV電話応答システム12にアクセスする。そして、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からインターネット3を介してテキストデータやAVデータが送信されてくると、そのテキストデータやAVデータを受信して出力する(テキストデータまたは画像データを表示し、音声データを出力する)。さらに、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から受信したテキストデータやAVデータを、ユーザが見て、そのテキストデータやAVデータに対するアクションとして、ユーザがテキストデータを入力した場合に、そのユーザが入力したテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信する。また、TV電話基本システム11は、ユーザの画像データや音声データを、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信する。さらに、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からインターネット3を介して、接続先を表すテキストデータが送信されてくると、通信相手を、TV電話基本システム11から、そのテキストデータが表す接続先(他の装置)に切り換える。
【0033】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からインターネット3を介してアクセスがあると、テキストデータとAVデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からインターネット3を介して送信されてくるテキストデータやAVデータを受信する。さらに、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から受信したテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【0034】
なお、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とは、インターネット3を介して、例えば、P2P(Peer to Peer)通信を行うようになっている。TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがP2P通信を行うためには、互いに、相手のIPアドレスを認識し、通信プロトコルの整合をとる必要、即ち、アドレス解決とプロトコル整合性解決を行う必要がある。このアドレス解決とプロトコル整合性解決は、通信制御サーバ4の制御の下で行われるようになっている。
【0035】
さらに、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがインターネット3を介して通信を行うためには、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12とがインターネット3に接続され、インターネット3を介した通信を行うことができる状態になっていることが必要である。この状態の管理(接続先状態管理)も、通信制御サーバ4で行われるようになっている。
【0036】
図2のTV電話基本システム11とTV電話応答システム12とは、専用のハードウェアにより実現することもできるし、ソフトウェアにより実現することもできる。
【0037】
TV電話基本システム11またはTV電話応答システム12をソフトウェアにより実現する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラム(アプリケーションプログラム)が、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0038】
なお、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12を実現するプログラムは、例えば、前述したインターネットTV電話のアプリケーションプログラムを利用して作成することができる。
【0039】
また、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11の機能を有し、さらに、後述する処理を行う機能も有している。従って、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間で、TV電話通信を行う場合には、いずれも、発信(発呼)側にも着信(着呼)側にもなれるが、本実施の形態では、TV電話基本システム11が発信側で、TV電話応答システム12が着信側であるとする。
【0040】
図3は、TV電話基本システム11を実現するプログラムがインストールされるコンピュータのハードウェア構成例を示している。
【0041】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク25やROM23に予め記録しておくことができる。
【0042】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体31に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体31は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0043】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体31からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネット3といったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部28で受信し、内蔵するハードディスク25にインストールすることができる。
【0044】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)22を内蔵している。CPU22には、バス21を介して、入出力インタフェース30が接続されており、CPU22は、入出力インタフェース30を介して、ユーザによって、マイク35や、カメラ36、標準入力装置37(例えば、キーボードやマウス)で構成される入力部27が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)23に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU22は、ハードディスク25に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部28で受信されてハードディスク25にインストールされたプログラム、またはドライブ29に装着されたリムーバブル記録媒体31から読み出されてハードディスク25にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)24にロードして実行する。これにより、CPU22は、後述する処理を行う。そして、CPU22は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース30を介して、ディスプレイ33(例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)やスピーカ34で構成される出力部26から出力、あるいは、通信部28から送信、さらには、ハードディスク25に記録等させる。
【0045】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0046】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0047】
なお、図3においては、入出力インタフェース30に、コーデック32が接続されている。コーデック32は、入出力インタフェース30から供給されるデータをエンコードし、その結果得られるエンコードデータを、入出力インタフェース30に供給する。さらに、コーデック32は、入出力インタフェース30から供給されるエンコードデータをデコードし、その結果得られるデコードデータを、入出力インタフェース30に供給する。ここで、図3では、コーデック32は、ハードウェアで構成されている。但し、コーデック32は、ソフトウェアで実現することも可能である。
【0048】
図4は、TV電話応答システム12を実現するプログラムがインストールされるコンピュータのハードウェア構成例を示している。
【0049】
TV電話応答システム12であるコンピュータは、図3のTV電話基本システム11であるコンピュータを構成するバス21乃至標準入力装置37とそれぞれ同様のバス41乃至標準入力装置57から構成されるため、その説明は、省略する。
【0050】
図5は、TV電話基本システム11の機能的構成例を示している。なお、図5の機能的構成は、図3のCPU22がプログラムを実行することにより実現される。また、図中、図3におけるTV電話基本システム11のハードウェア構成と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0051】
TV電話処理ハンドラ60は、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、画像音声通信処理モジュール67、およびドライバ/ライブラリ68からTV電話に関するイベント(例えば、データの受信などのイベント)を受信する。TV電話処理ハンドラ60は、イベントを受信すると、割り込みを発生し、受信したイベントに応じて、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、画像音声通信処理モジュール67、またはドライバ/ライブラリ68などを制御する。
【0052】
通信I/F61は、通信制御サーバI/F62、P2Pテキスト通信I/F63、P2P画像音声通信I/F64、通信制御処理モジュール65、テキスト通信処理モジュール66、および画像音声通信モジュール67から構成される。そして、通信I/F61は、インターネット3を介してのP2P通信のインタフェースとして機能し、P2P通信を行うための情報や、テキストデータ、AVデータを、インターネット3を介して送信するとともに、インターネット3を介して送信されてくるP2P通信を行うための情報や、テキストデータ、AVデータを受信する。
【0053】
即ち、通信制御サーバI/F62は、インターネット3を介して、通信制御サーバ4との間で、P2P通信を行うための情報をやりとりし、その情報に基づいて、インターネット3を介してのP2P通信を制御する。
【0054】
P2Pテキスト通信I/F63は、TV電話応答システム12などからインターネット3を介して、P2P通信によって送信されてくるテキストデータを受信し、テキスト通信処理モジュール66に供給する。また、P2Pテキスト通信I/F63は、テキスト通信処理モジュール66から供給されるテキストデータを、P2P通信により、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信する。
【0055】
P2P画像音声通信I/F64は、TV電話応答システム12などからインターネット3を介して、P2P通信によって送信されてくるAVデータを受信し、画像音声通信処理モジュール67に供給する。また、P2P画像音声通信I/F64は、画像音声通信処理モジュール67から供給されるAVデータを、P2P通信により、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信する。
【0056】
通信制御処理モジュール65は、通信制御サーバI/F62に、P2P通信を行うための情報を送受信させ、P2P通信を行うための制御を行う。
【0057】
テキスト通信処理モジュール66は、P2Pテキスト通信I/F63から供給されるテキストデータを、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給する。これにより、ディスプレイ33では、P2Pテキスト通信I/F63で受信されたテキストデータが表示される。また、テキスト通信処理モジュール66は、標準入力装置37からドライバ/ライブラリ68を介して供給されるテキストデータを、P2Pテキスト通信I/F63に供給し、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信させる。
【0058】
画像音声通信処理モジュール67は、P2P画像音声通信I/F64から供給される、エンコードされたAVデータ(以下、適宜、エンコードデータという)を、MPEG4デコーダ32Dに供給する。また、画像音声通信処理モジュール67は、MPEG4エンコーダ32Eから供給されるエンコードデータ(エンコードされたAVデータ)を、P2P画像音声通信I/F64に供給し、インターネット3を介して、TV電話応答システム12などに送信させる。
【0059】
ここで、MPEG4デコーダ32DとMPEG4エンコーダ32Eが、図3に示したコーデック32を構成している。
【0060】
MPEG4デコーダ32Dは、画像音声通信処理モジュール67から供給されるエンコードデータを、MPEG4(Moving Picture Experts Group)の規格に準拠してデコードし、その結果得られるAVデータを、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33またはスピーカ34に供給する。これにより、ディスプレイ33とスピーカ34では、MPEG4デコーダ32Dによるデコードの結果得られた画像データと音声データがそれぞれ出力される(画像データが表示され、音声データが出力される)。
【0061】
MPEG4エンコーダ32Eは、送信コントローラ69から供給されるAVデータをMPEG4の規格に準拠してエンコードし、画像音声通信処理モジュール67に供給する。
【0062】
なお、ここでは、AVデータのエンコード/デコード方式として、MPEG4を採用することとしたが、AVデータのエンコード/デコード方式は、MPEG4に限定されるものではない。
【0063】
ドライバ/ライブラリ68は、ディスプレイ33、スピーカ34、マイク35、カメラ36、標準入力装置37を制御する。そして、ドライバ/ライブラリ68は、MPEG4デコーダ32Dから供給される画像データまたは音声データを、ディスプレイ33またはスピーカ34にそれぞれ供給して出力(表示)させる。さらに、ドライバ/ライブラリ68は、テキスト通信処理モジュール66から供給されるテキストデータを、ディスプレイ33に供給して出力(表示)させる。また、ドライバ/ライブラリ68は、マイク35またはカメラ36から供給される画像データまたは音声データを、送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給する。即ち、マイク35は、例えば、ユーザの音声を集音し、その結果得られる音声データを、ドライバ/ライブラリ68に供給する。カメラ36は、例えば、ユーザを撮像し、その結果得られる画像データを、ドライバ/ライブラリ68に供給する。ドライバ/ライブラリ68は、以上のようにしてマイク35から供給される音声データや、カメラ36から供給される画像データを、送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給する。
【0064】
また、ドライバ/ライブラリ68は、ユーザが標準入力装置37を構成するキーボードを操作することにより、標準入力装置37から供給されるテキストデータを、テキスト通信処理モジュール66に供給する。なお、ユーザは、標準入力装置37を構成するキーボードを操作する他、例えば、マイク35に向かって発話することによっても、テキストデータを入力することができる。但し、この場合、マイク35が出力する音声データの音声認識を行う必要がある。
【0065】
送信コントローラ69は、ドライバ/ライブラリ68から供給されるAVデータ(画像データ、音声データ)を、その出力タイミングを制御して、MPEG4エンコーダ32Eに出力する。また、送信コントローラ69は、ドライバ/ライブラリ68から供給されるテキストデータを、その出力タイミングを制御して、テキスト通信処理モジュール86に供給する。
【0066】
以上のように構成されるTV電話基本システム11においては、通信制御サーバI/F62および通信制御処理モジュール65において、P2P通信の制御が行われ、その制御の下、TV電話応答システム12との間で、AVデータやテキストデータのやとりとりが行われる。
【0067】
即ち、発信側としてのTV電話基本システム11では、通信制御サーバI/F62および通信制御処理モジュール65において、着信側(通信相手)であるTV電話応答システム12に対して、インターネット3を介して、接続要求が行われ、P2P通信の通信リンクが確立される。
【0068】
その後、マイク35で集音されたユーザの音声データや、カメラ36で撮像されたユーザの画像データが、ドライバ/ライブラリ68、送信コントローラ69、MPEG4エンコーダ32E、画像音声通信処理モジュール67、およびP2P画像音声通信I/F64、さらには、インターネット3を介して、着信側であるTV電話応答システム12に送信される。
【0069】
また、着信側であるTV電話応答システム12からインターネット3を介して送信されてくるAVデータは、P2P画像音声通信I/F64で受信され、画像音声通信処理モジュール67、MPEG4デコーダ32D、およびドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33またはスピーカ34に供給される。さらに、着信側であるTV電話応答システム12からインターネット3を介して送信されてくるテキストデータは、P2Pテキスト通信I/F63で受信され、テキスト通信処理モジュール66、およびドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給される。これにより、ディスプレイ33では、TV電話応答システム12から送信されてきたAVデータ(画像データ)やテキストデータが表示され、スピーカ34では、TV電話応答システム12から送信されてきたAVデータ(音声データ)が出力される。
【0070】
発信側としてのTV電話基本システム11のユーザが、ディスプレイ33に表示された画像データやテキストデータを見て(読んで)、あるいは、スピーカ34から出力された音声データを聴いて、その画像データや、音声データ、テキストデータに対する応答としてのアクションとして、例えば、標準入力装置37のキーボードを操作することによりテキストデータの入力を行うと、そのテキストデータは、標準入力装置37から、ドライバ/ライブラリ68、テキスト通信処理モジュール66、およびP2Pテキスト通信I/F63、さらには、インターネット3を介して、TV電話応答システム12に送信される。
【0071】
以上のようにして、TV電話基本システム11では、TV電話応答システム12との間で、AVデータやテキストデータがやりとり(送受信)される。
【0072】
次に、図6は、TV電話応答システム12の機能的構成例を示している。なお、図6の機能的構成は、図4のCPU42がプログラムを実行することにより実現される。また、図中、図4におけるTV電話応答システム12のハードウェア構成と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0073】
TV電話応答システム12において、ディスプレイ53乃至標準入力装置57、応答処理ハンドラ80乃至送信コントローラ89、MPEG4デコーダ52D、MPEG4エンコーダ52Eは、図5に示したTV電話基本システム11のディスプレイ33乃至標準入力装置37、応答処理ハンドラ60乃至送信コントローラ69、MPEG4デコーダ32D、MPEG4エンコーダ32Eの機能を、それぞれ、少なくとも有している。
【0074】
従って、TV電話応答システム12では、オペレータ(ユーザ)がいる場合には、図5で説明したTV電話基本システム11における場合と同様にして、TV電話基本システム11との間で、AVデータやテキストデータをやりとり(送受信)することができる。
【0075】
なお、図6において、MPEG4デコーダ52DとMPEG4エンコーダ52Eとは、図4のコーデック52を構成している。
【0076】
上述したように、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11の機能を有し、さらに、後述する処理を行う機能も有している。後述する処理を行う機能は、応答処理ハンドラ80、自動応答対処処理モジュール90、自動応答設定データベース91、ファイル入力処理モジュール92、自動応答データベース93、アドレス取得処理モジュール94、電話帳データベース95、記録処理モジュール96、および記録データベース97によって実現される。
【0077】
即ち、応答処理ハンドラ80は、図5のTV電話処理ハンドラ60と同様に、通信制御処理モジュール85、テキスト通信処理モジュール86、画像音声通信処理モジュール87、およびドライバ/ライブラリ88からTV電話に関するイベントを受信する。さらに、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90、ファイル入力処理モジュール92、アドレス取得処理モジュール4、および記録処理モジュール96からもTV電話に関するイベントを受信する。そして、応答処理ハンドラ80は、イベントを受信すると、割り込みを発生し、受信したイベントに応じて、通信制御処理モジュール85、テキスト通信処理モジュール86、画像音声通信処理モジュール87、ドライバ/ライブラリ88、自動応答対処処理モジュール90、ファイル入力処理モジュール92、アドレス取得処理モジュール4、または記録処理モジュール96を制御する。
【0078】
これにより、TV電話応答システム12では、オペレータが存在しなくても、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、いわゆる自動応答を行うことができるようになっている。
【0079】
自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91に記憶されている自動応答設定データを参照し、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータに応じて、そのテキストデータに対する応答処理を行う。
【0080】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、P2Pテキスト通信I/F83で受信された、TV電話基本システム11からのテキストデータを、テキスト通信処理モジュール86および応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96に供給して記録させる。さらに、自動応答対処処理モジュール90は、P2P画像音声通信I/F84で受信された、TV電話基本システム11からのAVデータを、画像音声通信処理モジュール87および応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96に供給して記録させる。これにより、いわゆる留守番電話におけるメッセージの録音に相当する機能が実現される。
【0081】
また、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92を制御し、TV電話基本システム11からのテキストデータに応じたAVデータやテキストデータを読み出させることにより取得する。さらに、自動応答対処処理モジュール90は、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87やP2Pテキスト通信モジュール86を制御することにより、取得したAVデータやテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信させる。あるいは、また、自動応答対処処理モジュール90は、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87やP2Pテキスト通信モジュール86を制御することにより、TV電話基本システム11に送信するデータを、いま送信しているAVデータやテキストデータから、ファイル入力処理モジュール92などから取得したAVデータやテキストデータに切り換えさせる。これにより、TV電話応答システム12にアクセスしてきたユーザに対して、種々の案内や説明などのバリエーションに富んだ応答を返すことが実現される。
【0082】
さらに、自動応答対処処理モジュール90は、例えば、応答処理ハンドラ80を介して、アドレス取得処理モジュール94を制御し、他の装置(他のTV電話基本システムやTV電話応答システム)にアクセスするためのアクセス情報としてのIPアドレスなどを取得する。そして、自動応答対処処理モジュール90は、テキスト通信処理モジュール86を制御することにより、アドレス取得処理モジュール94から取得したアクセス情報を、テキストデータで、TV電話基本システム11に送信させ、TV電話基本システム11に、アクセス情報、即ち、TV電話基本システム11が新たにデータを送信すべき送信先を通知する。これにより、TV電話基本システム11に、通信相手を、TV電話応答システム12から、アクセス情報によって特定される相手に切り換えさせる。これにより、いわゆる転送電話に相当する機能が実現される。
【0083】
なお、自動応答対処処理モジュール90は、AVデータとテキストデータを、インターネット3を介して、TV電話基本システム11に送信させる場合には、TV電話基本システム11において、AVデータとテキストデータの出力(表示)が同期して行われるように、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87とP2Pテキスト通信モジュール86を制御する。
【0084】
即ち、自動応答設定データベース91に記憶されている自動応答設定データには、AVデータとテキストデータを送信する送信スケジュールが含まれており、自動応答対処処理モジュール90は、その送信スケジュールにしたがって、AVデータとテキストデータを送信するように、P2Pテキスト通信モジュール86と画像音声通信処理モジュール87を制御する。これにより、P2Pテキスト通信モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83と、画像音声通信処理モジュール87によって制御されるP2P画像音声通信I/F84では、送信スケジュールにしたがって、テキストデータとAVデータがそれぞれ送信される。そして、そのテキストデータとAVデータを受信したTV電話基本システム11では、そのテキストデータとAVデータとが同期して出力される。
【0085】
自動応答設定データベース91は、TV電話基本システム11からのアクセス(着呼)に対して自動応答するための、後述するタイムテーブルなどを含む自動応答設定データを記憶している。
【0086】
ファイル入力処理モジュール92は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるAVデータを、自動応答データベース93から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、画像音声通信処理モジュール87に供給することにより、その画像音声通信処理モジュール87によって制御されるP2P画像音声通信I/F84に、そのAVデータを送信させる。また、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるテキストデータを、自動応答データベース93から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、テキスト通信処理モジュール86に供給することにより、そのテキスト通信処理モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83に、そのテキストデータを送信させる。
【0087】
自動応答データベース93は、TV電話基本システム11からのアクセス(着呼)に対する自動応答として送信するAVデータやテキストデータなどを含む自動応答データを記憶している。なお、自動応答データベース93においては、AVデータは、例えば、コーデック52における符号化方式と同一のMPEG4でエンコードしたものを記憶しておくことができる。
【0088】
アドレス取得処理モジュール94は、自動応答対処処理90などから応答処理ハンドラ80を介して要求されるアクセス情報を、電話帳データベース95から読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、テキスト通信処理モジュール86に供給することにより、そのテキスト通信処理モジュール86によって制御されるP2Pテキスト通信I/F83に、そのアクセス情報を送信させる。
【0089】
電話帳データベース95は、TV電話の機能を有する1以上の装置について、その装置にアクセスするためのアクセス情報を記憶している。ここで、アクセス情報としては、例えば、IPアドレスとポート番号などの組み合わせを採用することができる。
【0090】
記録処理モジュール96は、例えば、応答処理ハンドラ80を介しての自動応答対処処理モジュール90からの要求(制御)にしたがい、P2Pテキスト通信I/F83で受信され、テキスト通信処理モジュール86および応答処理ハンドラ80を介して供給されるTV電話基本システム11からのテキストデータを、記録データベース97に記録する(記憶させる)。また、自動応答対処処理モジュール90は、P2P画像音声通信I/F84で受信され、画像音声通信処理モジュール87および応答処理ハンドラ80を介して供給されるTV電話基本システム11からのAVデータを、記録データベース97に記録する(記憶させる)。
【0091】
なお、自動応答設定データベース91、自動応答データベース93、および電話帳データベース95の記憶内容は、例えば、TV電話応答システム12のオペレータなどの操作に応じて更新することができる。
【0092】
次に、図7は、通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、TV電話応答システム12それぞれが、インターネット3を介して通信を行う場合に採用する通信プロトコルの例を示している。
【0093】
P2P通信の制御を行う通信制御サーバI/F62または82それぞれと、通信制御サーバ4との間においては、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)や、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol),LDAP(Lightweght Directory Access Protocol)などが用いられる。
【0094】
P2P通信でのテキストデータのやりとりを行うP2Pテキスト通信I/F63と83との間においては、例えば、HTTPやXMPPなどが用いられる。
【0095】
P2P通信でのAVデータのやりとりを行うP2P画像音声通信I/F64と84との間においては、例えば、RTSP(Real Time Streaming Protocol)などが用いられる。
【0096】
次に、図8は、図2のTV電話システムのOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルによるプロトコルスタックの例を示している。
【0097】
TV電話基本システム11を実現するアプリケーションプログラム、およびTV電話応答システム12を実現するアプリケーションプログラムが、第7層のアプリケーション層に属する。
【0098】
第6層のプレゼンテーション層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、MPEG4とXML(eXtensible Markup Language)を採用することができる。なお、テキスト通信(テキストデータのやりとり)には、XMLが用いられ、AV通信(AVデータのやりとり)には、MPEG4が用いられる。
【0099】
第5層のセッション層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、XMPPとRTSPを採用することができる。なお、テキスト通信には、XMPPが用いられ、AV通信には、RTSPが用いられる。
【0100】
第4層のトランスポート層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)とUDP(User Datagram Protocol)を採用することができる。なお、テキスト通信には、TCPを用いることができ、AV通信には、TCPまたはUDPを用いることができる。
【0101】
第3層のネットワーク層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、IPを採用することができる。
【0102】
第2層のデータリンク層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、イーサネット(登録商標)(Ethernet(R))を採用することができる。
【0103】
第1層の物理層には、TV電話基本システム11およびTV電話応答システム12において、例えば、10Base−TケーブルやワイヤレスLAN(Local Area Network)カードなどを採用することができる。
【0104】
次に、図9は、TV電話基本システム11においてTV電話通信が行われる場合に、ディスプレイ33(図5)に表示されるTV電話画面の例を示している。なお、TV電話画面は、ディスプレイ33の表示画面全体に表示することもできるし、その表示画面の一部のエリアに表示することもできる。
【0105】
図9において、TV電話画面は、相手表示エリア101、テキストチャット表示エリア102、自分表示エリア103、電話帳エリア104、および発信ボタン105から構成されている。
【0106】
相手表示エリア101は、TV電話画面の左上に設けられている。相手表示エリア101には、通信相手であるTV電話応答システム12から送信され、TV電話基本システム11で受信された画像データが表示される。なお、TV電話応答システム12から送信されている音声データは、スピーカ34(図5)から出力される。
【0107】
テキストチャット表示エリア102は、TV電話画面の下部左側に設けられている。テキストチャット表示エリア102には、通信相手であるTV電話応答システム12などから送信され、TV電話基本システム11で受信されたテキストデータ(以下、適宜、受信テキストデータという)と、ユーザが標準入力装置37を操作することにより入力し、通信相手であるTV電話応答システム12などに送信されたテキストデータ(以下、適宜、入力テキストデータという)とが表示される。
【0108】
なお、テキストチャット表示エリア102において、受信テキストデータと入力テキストデータとは、時系列に、即ち、受信テキストデータがTV電話基本システム11で受信された時刻順に、かつ入力テキストデータがTV電話基本システムで入力された時刻順に表示される。また、テキストチャット表示エリア102において、受信テキストデータは、その受信テキストデータを送信してきたTV電話応答システム12を特定する特定情報とともに表示され、入力テキストデータも、その入力テキストデータが入力されたTV電話基本システム11を特定する特定情報とともに表示される。即ち、テキストチャット表示エリア102では、コンピュータ通信によるチャットにおける場合と同様の表示が行われる。
【0109】
ここで、図9においては、テキストチャット表示エリア102に、受信テキストデータと特定情報「オペレータ>お名前をどうぞ」が表示され、その下に、入力テキストデータと特定情報「素新居>素新居太郎です」が表示されている。これらの表示のうちの記号「>」の直前の文字(列)が、特定情報であり、その直後の文字(列)が、受信テキストデータまたは入力テキストデータである。
【0110】
受信テキストデータとともに表示される特定情報としては、例えば、その受信テキストデータを送信してくるTV電話応答システム12のオペレータ(ユーザ)のユーザ名などを用いることができる。同様に、入力テキストデータとともに表示される特定情報としては、例えば、その入力テキストデータが入力されるTV電話基本システム11のユーザのユーザ名などを用いることができる。なお、受信テキストデータとともに表示される特定情報(図9における「オペレータ」)は、例えば、TV電話応答システム12において、受信テキストデータの一部に含めて送信することができる。また、入力テキストデータとともに表示される特定情報(図9における「素新居」)は、例えば、ユーザがTV電話基本システム11にあらかじめ設定しておくことができる。
【0111】
なお、以下、適宜、記載を簡潔にするため、受信テキストデータまたは入力テキストデータとともに表示される特定情報も含めて、受信テキストデータまたは入力テキストデータという。
【0112】
図9では、上述したように、テキストチャット表示エリア102に、受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」が表示され、その下に、入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」が表示されている。即ち、この場合、TV電話基本システム11では、受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」が受信されて表示された後に、その受信テキストデータに対するアクションとして、ユーザによって、入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」が入力されて表示されている。
【0113】
なお、図9には、図示していないが、その後に得られる受信テキストデータや入力テキストデータは、図9の入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」の下に、順次表示されていく。さらに、テキストチャット表示エリア102に、新たな受信テキストデータや入力テキストデータが表示されていくと、現在表示されている受信テキストデータ「オペレータ>お名前をどうぞ」と入力テキストデータ「素新居>素新居太郎です」は、順次上方向にスクロールされていき、テキストチャット表示エリア102に表示されなくなる。但し、その場合でも、TV電話基本システム11のユーザは、テキストチャット表示エリア102の表示をスクロールすることで、表示されなくなった(過去の時刻の)受信テキストデータや入力テキストデータを表示させることができる。従って、TV電話基本システムのユーザは、テキストチャット表示エリア102の表示をスクロールすることで、容易に、過去の受信テキストデータや入力テキストデータを確認することができる。
【0114】
自分表示エリア103は、相手表示エリア101の右上に設けられている。自分表示エリア103には、カメラ36(図5)で撮像された、例えば、TV電話基本システム11のユーザの画像データが表示される。
【0115】
電話帳表示エリア104は、TV電話画面の右上に設けられている。電話帳表示エリア104には、TV電話通信を行う通信相手を表す情報である通信相手情報(例えば、アイコン)が表示される。通信相手情報には、その通信相手情報が表す相手へのアクセス情報が対応付けられている。図9では、特定情報「鈴木くん」、「田中くん」、「山田くん」で特定される通信相手の通信相手情報が表示されている。
【0116】
電話帳表示エリア104に表示される通信相手情報に対応するアクセス情報は、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、標準入力装置37(図5)を操作することにより入力することができる。また、電話帳表示エリア104に表示される通信相手情報も、テキストチャット表示エリア102に表示されるテキストデータと同様に、スクロール可能となっている。
【0117】
なお、通信相手情報と、その通信相手情報が表す相手へのアクセス情報は、図3のハードディスク25などに記憶される。
【0118】
発信ボタン105は、例えば、TV電話応答システム12などのTV電話通信を行う通信相手との接続を確立するとき、即ち、発信を行うときに操作(例えば、クリック)される。即ち、TV電話基本システム11のユーザは、TV電話通信を開始する場合、TV電話通信を行う通信相手の通信相手情報を選択状態とし、発信ボタン105をクリックする。この場合、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御し、通信I/F61は、その制御にしたがい、選択状態となっている通信相手情報に対応付けられているアクセス情報に基づき、通信相手との接続を確立する。
【0119】
次に、図10のフローチャートを参照して、図6のTV電話応答システム12が行う処理について説明する。
【0120】
例えば、TV電話基本システム11からインターネット3を介して接続を要求する接続要求が送信されてくると、ステップS1において、通信制御サーバI/F82は、その接続要求を受信し、通信制御処理モジュール85を介して、応答処理ハンドラ80に供給して、ステップS2に進む。
【0121】
ステップS2では、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90に、装置の動作モードが自動応答モードに設定されているかどうかを問い合わせ、これにより、装置の動作モードが自動応答モードであるかどうかを判定する。
【0122】
即ち、TV電話応答システム12の動作モードとしては、オペレータ(ユーザ)がTV電話応答システム12を操作等することにより、接続要求のあった相手に応答する手動応答モードと、TV電話応答システム12が、自動応答設定データベース91に記憶されたタイムテーブルにしたがって、接続要求のあった相手に応答する自動応答モードとがある。動作モードは、例えば、オペレータが標準入力装置57を操作することにより、自動応答設定データベース91に、自動応答設定データの一部として設定しておくことができ、ステップS1の判定は、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データに基づいて行われる。
【0123】
なお、動作モードの切り換えは、例えば、オペレータの操作に応じて行うことができ、また、自動的に行うことも可能である。即ち、例えば、TV電話応答システム12の動作モードが手動応答モードに設定されている場合において、接続の要求があった後の所定の時間内に、標準入力装置57の操作が行われなかったときには、オペレータが不在であるとして、動作モードを、手動応答モードから自動応答モードに切り換えることができる。
【0124】
ステップS2において、動作モードが自動応答モードでないと判定された場合、即ち、オペレータがTV電話応答システム12を操作することが可能な状態にあり、動作モードが手動応答モードに設定されている場合、ステップS3に進み、手動応答モードの処理(例えば、オペレータによる標準入力装置57の操作に応じたテキストデータの送信や、カメラ56で撮像したオペレータの画像データの送信、マイク55で集音したオペレータの音声データの送信、TV電話基本システム11から送信されてくる画像データ、音声データ、テキストデータの受信、出力など)が行われる。そして、例えば、TV電話基本システム11から接続の切断の要求があるか、またはTV電話応答システム12のオペレータが、TV電話基本システム11との接続を切断するように、標準入力装置57を操作すると、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11との接続を切断し、処理を終了する。
【0125】
また、ステップS2において、動作モードが自動応答モードであると判定された場合、ステップS4に進み、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90に、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データの中に、最初に用いるべきタイムテーブルが存在するかどうかをを問い合わせ、これにより、最初に用いるべきタイムテーブルが存在するかどうかを判定する。
【0126】
ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在しないと判定された場合、即ち、最初に用いるべきタイムテーブルが、自動応答設定データベース91に記憶されていない場合、動作モードが自動応答モードから手動応答モードに切り換えられる。そして、ステップS4からS3に進み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0127】
なお、ステップS3で手動応答モードの処理を行うには、オペレータが、TV電話応答システム12を操作することが可能な状態にある必要がある。そこで、ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在しないと判定された場合は、TV電話応答システム12において、自動応答データベース93から、デフォルトのAVデータやテキストデータ(以下、適宜、デフォルトデータという)を読み出し、そのデフォルトデータを、ファイル入力処理モジュール92、応答処理ハンドラ80、および通信I/F81を介して、TV電話基本システム11に送信して、処理を終了するようにすることができる。デフォルトデータとしては、例えば、オペレータが不在である旨を内容とするAVデータやテキストデータを採用することができる。
【0128】
一方、ステップS4において、最初に用いるべきタイムテーブルが存在すると判定された場合、ステップS5に進み、応答処理ハンドラ89は、後述する応答プロセスとデータ受信プロセスを起動し、ステップS6に進む。
【0129】
ステップS6では、応答処理ハンドラ80は、データの受信に使用可能な受信ポートを認識し、その受信ポート(のポート番号)を、通信I/F81を制御することにより、TV電話基本システム11に送信(通知)する。TV電話基本システム11は、以上のようにして、TV電話応答システム12から送信されてくる受信ポートを受信し、その後は、その受信ポート宛にデータを送信する。即ち、TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からの受信ポートを、データを送信すべき送信先として、データを送信する。
【0130】
ステップS6の処理後は、通信I/F81は、発信側であるTV電話基本システム11から、そのTV電話基本システム11の受信ポート(のポート番号)が送信されてくるのを待って、ステップS7に進み、その受信ポートを受信する。通信I/F81は、TV電話基本システム11からの受信ポートを受信すると、その後は、その受信ポート宛にデータを送信する。
【0131】
ステップS7の処理後は、ステップS8に進み、応答処理ハンドラ80は、データ送信プロセスを起動し、ステップS9に進む。ステップS9では、応答処理ハンドラ80は、ステップS5で起動されたデータ受信プロセスにおいて、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信したかどうかを判定する。ステップS9において、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信していないと判定された場合、即ち、TV電話基本システム11からテキストデータが送信されてきていない場合、ステップS10乃至S12をスキップして、ステップS13に進む。
【0132】
また、ステップS9において、TV電話基本システム11からのテキストデータを受信したと判定された場合、即ち、TV電話基本システム11からテキストデータが送信され、そのテキストデータが通信I/F81において受信された場合、ステップS10に進み、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81で受信されたテキストデータを、自動応答対処処理モジュール90に転送し、そのテキストデータを解析(解釈)させる。
【0133】
そして、ステップS10からS11に進み、自動応答対処処理モジュール90は、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に成功したかどうかを判定する。ステップS11において、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に失敗したと判定された場合、ステップS9に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0134】
また、ステップS11において、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析に成功したと判定された場合、ステップS12に進み、自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91に記憶されたタイムテーブルを参照し、TV電話基本システム11からのテキストデータの解析結果に応じた応答処理を行い、ステップS13に進む。
【0135】
ステップS13では、応答処理ハンドラ80が、TV電話基本システム11との接続の切断の要求があったかどうか、即ち、例えば、TV電話基本システム11から接続の切断の要求があったかどうかを判定する。ステップS13において、接続の切断の要求がなかったと判定された場合、ステップS9に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0136】
また、ステップS13において、切断の要求があったと判定された場合、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81を制御することにより、TV電話基本システム11との接続を切断し、ステップS14に進む。ステップS14では、応答処理ハンドラ80は、すべてのプロセス、即ち、ステップS5で起動された応答プロセスおよびデータ受信プロセス、並びにステップS8で起動されたデータ送信プロセスを終了させ、処理を終了する。
【0137】
次に、図11のフローチャートを参照して、図10のステップS5で起動される応答プロセスについて説明する。
【0138】
応答プロセスでは、まず最初に、ステップS21において、自動応答対処処理モジュール90は、自動応答設定データベース91から、最初に用いるべきタイムテーブルを読み出し、注目タイムテーブルとして、ステップS22に進む。
【0139】
ここで、最初に用いるべきタイムテーブルは、例えば、そのファイル名を所定のファイル名とすることで、自動応答設定データベース91に、複数のタイムテーブル(のファイル)が記憶されている場合であっても、その複数のタイムテーブルの中から、最初に用いるタイムテーブルを区別(認識)することができる。
【0140】
ステップS22では、自動応答対処処理モジュール90は、注目タイムテーブルを解釈し、ステップS23に進む。ステップS23では、自動応答対処処理モジュール90は、直前のステップS22における注目タイムテーブルの解釈結果にしたがって処理を実行する。そして、ステップS23からS22に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0141】
なお、ステップS23で行われる、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理としては、例えば、AVデータ/テキストデータの送信要求、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータへの送信に切り換える切り換え要求、自動応答設定データベース91から他のタイムテーブルを読み出し、その、他のタイムテーブルを、新たな注目タイムテーブルに切り換える処理などがある。これらの処理の詳細については、後述するタイムテーブルを参照して説明する。
【0142】
次に、図12のフローチャートを参照して、図10のステップS5で起動されるデータ受信プロセスについて説明する。
【0143】
データ受信プロセスでは、まず最初に、ステップS31において、応答処理ハンドラ80が、自動応答対処処理モジュール90に、録画モードが設定されているかどうかを問い合わせ、これにより、装置に録画モードが設定されているかどうかを判定する。
【0144】
即ち、TV電話応答システム12では、例えば、オペレータが標準入力装置57を操作することにより、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータおよびテキストデータを記録する録画モードを設定することができるようになっている。この録画モードの設定の有無は、自動応答設定データベース91に、自動応答設定データの一部として記憶されるようになっており、ステップS31の判定は、自動応答設定データベース91に記憶された自動応答設定データに基づいて行われる。
【0145】
ステップS31において、録画モードが設定されていると判定された場合、ステップS32に進み、応答処理ハンドラ80は、記録処理モジュール96を制御することにより、記録データベース97に、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータおよびテキストデータを記録する録画用ファイルをオープンさせ、ステップS33に進む。
【0146】
なお、録画用ファイルは、例えば、データ受信プロセスが終了するときにクローズされる。
【0147】
一方、ステップS31において、録画モードが設定されていないと判定された場合、ステップS32をスキップして、ステップS33に進み、通信I/F81は、TV電話基本システム11からデータが送信されてくるのを待ち受ける待ち受け状態となる。そして、TV電話基本システム11からデータが送信されてくると、ステップS33からS34に進み、通信I/F81は、そのデータを受信して、ステップS33に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0148】
ここで、データ受信プロセスのステップS34においてテキストデータが受信された場合に、図10のステップS9において、テキストデータが受信されたと判定される。
【0149】
次に、図13のフローチャートを参照して、図10のステップS8で起動されるデータ送信プロセスについて説明する。
【0150】
データ送信プロセスでは、まず最初に、ステップS41において、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90からデータの送信の要求があったかどうかを判定する。
【0151】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理として、例えば、AVデータ/テキストデータの送信を要求する送信要求を出力するが、この送信要求は、応答処理ハンドラ80とファイル入力処理モジュール94に供給される。応答処理ハンドラ80は、例えば、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの送信要求を受信した場合、ステップS41において、データの送信の要求があったと判定する。
【0152】
ステップS41において、データの送信の要求がなかったと判定された場合、ステップS42およびS43をスキップして、ステップS44に進む。
【0153】
また、ステップS41において、データの送信の要求(送信要求)があったと判定された場合、即ち、例えば、自動応答対処モジュール90から応答処理ハンドラ80に対して、自動応答データベース93に記憶されたあるAVデータの送信を要求する送信要求が供給された場合、ステップS42に進み、応答処理ハンドラ80は、例えば、ファイル入力処理モジュール92に対して、送信要求があったAVデータが自動応答データベース93に記憶されているかどうかを問い合わせ、これにより、送信要求があったデータが存在するかどうかを判定する。
【0154】
ステップS42において、送信要求があったデータが存在しないと判定された場合、ステップS47に進み、所定の例外処理(エラー処理)が行われ、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0155】
また、ステップS42において、送信要求があったデータが存在すると判定された場合、ステップS43に進み、応答処理ハンドラ80は、送信要求があったデータの送信を開始する制御を行う。即ち、例えば、送信要求があったデータが、自動応答データベース93に記憶されたAVデータである場合には、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92を制御することにより、自動応答データベース93からの、送信要求があったAVデータの読み出しを開始させる。さらに、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92で読み出されたAVデータを、通信I/F81に供給し、その送信を開始させる。
【0156】
ステップS43の処理後は、ステップS44に進み、応答処理ハンドラ80は、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの切り換えの要求があったかどうかを判定する。
【0157】
即ち、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、注目タイムテーブルの解釈結果にしたがった処理として、例えば、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータへの送信に切り換える切り換え要求を出力するが、この切り換え要求は、応答処理ハンドラ80とファイル入力処理モジュール94に供給される。応答処理ハンドラ80は、例えば、自動応答対処処理モジュール90からAVデータ/テキストデータの切り換え要求を受信した場合、ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求があったと判定する。
【0158】
ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求がなかったと判定された場合、ステップS45およびS46をスキップして、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0159】
また、ステップS44において、AVデータ/テキストデータの切り換え要求があったと判定された場合、即ち、例えば、自動応答対処モジュール90から応答処理ハンドラ80に対して、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから、自動応答データベース93に記憶された他のAVデータに切り換えることを要求する切り換え要求が供給された場合、ステップS45に進み、応答処理ハンドラ80は、例えば、ファイル入力処理モジュール92に対して、いま送信されているAVデータから送信を切り換えるAVデータ(以下、適宜、次送信データという)が自動応答データベース93に記憶されているかどうかを問い合わせ、これにより、次送信データが存在するかどうかを判定する。
【0160】
ステップS45において、次送信データが存在しないと判定された場合、ステップS47に進み、所定の例外処理(エラー処理)が行われ、ステップS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0161】
また、ステップS45において、次送信データが存在すると判定された場合、ステップS46に進み、応答処理ハンドラ80は、AVデータ/テキストデータの送信切り換え処理を行う。
【0162】
即ち、TV応答システム12において、いま送信されているAVデータを、他のAVデータに切り換える場合には、応答処理ハンドラ80は、通信I/F81を制御することにより、例えば、いま送信されているAVデータの送信を、その後に現れるキーフレームの直前のAVデータまでで中止させる。ここで、キーフレームとしては、例えば、シーンチェンジ直後のフレームなどの、画像に切り換えに適したフレームを採用することができる。キーフレームは、例えば、AVデータからシーンチェンジを検出し、その直後のフレームに設定することもできるし、その他、任意のフレームに設定することもできる。
【0163】
応答処理ハンドラ80は、いま送信されているAVデータの送信を中止させた後、ファイル入力処理モジュール92を制御することにより、自動応答データベース93からの、次送信データとしてのAVデータの読み出しを開始させる。さらに、応答処理ハンドラ80は、ファイル入力処理モジュール92で読み出されたAVデータを、通信I/F81に供給し、その送信を開始させる。
【0164】
その後は、ステップS46からS41に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0165】
以上から、AVデータの切り換えは、キーフレームを境にして行われるので、不自然なAVデータの切り換えが行われることを防止することができる。
【0166】
次に、図14および図15は、自動応答設定データベース91に記憶される自動応答設定データのうちのタイムテーブルの例を示している。なお、図14および図15のタイムテーブルは、TV電話応答システム12が、企業などで用いられるケースを想定したものとなっている。
【0167】
ここで、以下においては、説明を簡単にするため、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11にAVデータが送信される場合には、TV電話基本システム11は、無限小の時間で、そのAVデータの再生のための処理(例えば、AVデータのデコードなど)を行うことができるものとし、AVデータの送信レートは、そのAVデータの再生レートに等しいものとする。即ち、AVデータの送信は、1倍速再生時の再生レートに等しい送信レートで行われ、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11へのAVデータの送信時刻と、TV電話基本システム11におけるそのAVデータの再生時刻とは等しいものとする。
【0168】
図14および図15では、タイムテーブルのファイル名の拡張子として、例えば、”tbl”が採用されている。そして、図14のタイムテーブルのファイル名は、”auto_rec_1.tbl”になっており、図15のタイムテーブルのファイル名は、”product_list.tbl”になっている。
【0169】
いま、最初に用いるべきタイムテーブルのファイル名が、例えば、”auto_rec_1.tbl”に設定されているものとすると、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS21において、図14のタイムテーブルを注目タイムテーブルし、その注目タイムテーブルにしたがって処理を実行する。
【0170】
ここでは、タイムテーブルは、”<”と、”>”とで、コマンド等を囲むの形のXMLに準拠した形で記述されている。”<”と、”>”とで囲まれた部分を、タグと呼ぶ。
【0171】
タイムテーブルの第1行目(上から1行目)のタグでは、ファイルの記述書式の宣言文が記述される。即ち、図14および図15のタイムテーブルの第1行目のタグ<?xml version=”1.0” encoding=”UTF−8”?>における「xml version=”1.0”」は、タイムテーブルがXMLのバージョン1.0に準拠して記述されていることを表し、「encoding=”UTF−8”」は、タイムテーブルを記述する文字コードとして、UTF−8(Unicode Transformation Format − 8)が採用されていることを表す。
【0172】
図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>は、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータ(TEXT)の、図12のデータ受信プロセスのステップS32でオープンされる録画用ファイルへの記録を開始することを表す。なお、属性rec_modeの属性値が1ではなく、0とされている場合には、テキストデータの記録を終了することを表す。
【0173】
図14の第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから0秒後(sec=”0”)、即ち、開始直後に、テキストデータ(TEXT)の送信を開始することを表し、その送信されるテキストデータが「こんにちはソニー株へようこそ」であることを表す(comment=”こんにちはソニー株へようこそ”)。
【0174】
図14の第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合に送信するAVデータを表す。即ち、タグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、TV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合は、属性srcの属性値となっている”/var/auto_rec/sony/default.mp4”がファイル名となっているファイルのAVデータを、通信相手であるTV電話基本システム11に送信することを表す。なお、属性replayは、属性srcで指定されるファイル名のAVデータの最初から最後までの送信が終了した場合に、そのAVデータの送信を繰り返し行うかどうかを表す。即ち、属性replayの属性値が1である場合は、AVデータの送信を繰り返し行うことを表し、属性値が0である場合は、AVデータの送信を繰り返し行わない(1回だけ行う)ことを表す。従って、<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>は、送信するAVデータが特に指定されていない場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータを繰り返し送信することを表す。
【0175】
なお、例えば、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>では、属性commentを用い、テキストデータそのものである”こんにちはソニー株へようこそ”が、属性値として記述されているが、属性commentの変わりに、属性srcを用い、その属性値として、テキストデータのファイル名を記述するようにすることが可能である。
【0176】
ここで、タグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>によれば、上述のように、タイムテーブルにおいて、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合に、AVデータが送信されるので、通信相手であるTV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いすることを防止することができる。即ち、TV電話基本システム11において、あるAVデータの出力(表示)が終了した後、何らのAVデータも表示されなくなった場合には、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いするおそれがある。そこで、タイムテーブルにおいて、通信相手であるTV電話基本システム11に送信するAVデータが特に指定されていない場合にも、AVデータを送信することで、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12との接続が切断されたと勘違いすることを防止することができる。
【0177】
図14の第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから0秒後(sec=”0”)、即ち、開始直後に、AVデータ(VIDEO)の送信を開始することを表し、その送信されるAVデータのファイルのファイル名が属性srcの属性値となっている”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”であることを表す。
【0178】
なお、図14の第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>においては、属性replayの属性値が0になっているので、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータは、1回だけ送信される。そして、そのAVデータの送信終了後、タイムテーブルにおいて特に送信するAVデータが記述されていない間は、上述した第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータが繰り返し送信される。
【0179】
ここで、属性secの属性値には、属性srcの属性値によって特定されるAVデータやテキストデータなどの送信開始時刻が記述される。VIDEOまたはTEXTで始まるタグに、属性secが記述されていない場合は、そのタグによって指定されるAVデータまたはテキストデータを、送信するデータがないときに送信することを表す。
【0180】
図14の第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”御用の内容はどちらでしょうか?”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2秒後に(sec=”2”)、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」を送信することを表す。
【0181】
図14の第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>と、第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>は、分岐命令を表す。
【0182】
即ち、第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”1”を受信した場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”のタイムテーブルを、注目タイムテーブルとすることを表す。同様に、第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”1”を受信した場合に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを、注目タイムテーブルとすることを表す。
【0183】
図14の第9行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”組織に用がある方は”1”を返してください。”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2.1秒後に(sec=”2.1”)、テキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」を送信することを表す。図14の第10行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”商品に用がある方は”2”を返してください。”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから2.2秒後に(sec=”2.2”)、テキストデータ「商品に用がある方は”2”を返してください。」を送信することを表す。
【0184】
図14の第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>は、このタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に(sec=”3”)、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを繰り返し送信することを表す。
【0185】
従って、図14のタイムテーブルが注目タイムテーブルとされた場合、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始するように、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、これにより、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始させる。
【0186】
さらに、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”こんにちはソニー株へようこそ”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」を送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御し、これにより、TV電話基本システム11に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」を送信させる。
【0187】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータを送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、そのAVデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0188】
その後、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”御用の内容はどちらでしょうか?”>、第9行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”組織に用がある方は”1”を返してください。”>、第10行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”商品に用がある方は”2”を返してください。”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから2秒後にテキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」を、2.1秒後にテキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」を、2.2秒後に、テキストデータ「商品に用がある方は”2”を返してください。」を、それぞれ送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御する。これにより、通信I/F81では、指定された時間(時刻)どおりに、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が、TV電話基本システム11に送信される。
【0189】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えるように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信しているAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換え、その後、自動応答対処処理モジュール90から送信するAVデータの切り換えの制御が行われるまで、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの送信を繰り返し行う。
【0190】
ここで、図14のタイムテーブルによれば、そのタイムテーブルの処理の開始直後に、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータが、TV電話基本システム11に送信される。このタグの属性replayの属性値は0であるから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの送信は、1回だけ行われる。さらに、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0191】
従って、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生が、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒よりも後の時刻に終了する場合、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0192】
また、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生が、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒以前に終了する場合、その終了後、TV電話応答システム12において、第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータの送信が開始される。そして、TV電話応答システム11では、上述したように、第11行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図14のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0193】
従って、この場合、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0194】
以上により、TV電話基本システム11のTV電話画面(図9)では、図14のタイムテーブルの処理の開始直後の時点で、相手表示エリア101において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの表示が開始され、そのAVデータの表示に同期して、テキストチャット表示エリア102に、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」が表示される。
【0195】
ここで、挨拶文であるテキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」とともに表示(出力)される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータとしては、例えば、その挨拶文に対応する動作を行っているキャラクタが表示された画像データと、その挨拶文の音声データなどの、テキストデータ「こんにちはソニー株へようこそ」に関連するAVデータを採用することができる。
【0196】
また、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信されてくるAVデータのファイルが、画像データと音声データを含んでいる場合、画像データは、相手表示エリア101に表示され、音声データは、スピーカ34から出力される。以下においては、相手表示エリア101におけるAVデータの表示には、スピーカ34からの音声データの出力も、適宜含まれるものとする。
【0197】
テキストチャット表示エリア102では、さらに、図14のタイムテーブルの処理の開始から2秒後に、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」が表示され、さらに、2.1秒後と、2.2秒後に、テキストデータ「組織に用がある方は”1”を返してください。」と、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が、それぞれ表示される。
【0198】
また、相手表示エリア101では、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp.mp4”のAVデータの再生の終了後、必要に応じて、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default.mp4”のAVデータが繰り返し表示され、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に、相手表示エリア101の表示が、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。
【0199】
ここで、TV電話基本システム11において、テキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」が表示された後、図14のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に出力される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータとしては、それらのテキストデータに関連するAVデータ、即ち、例えば、1または2の選択を促す動作をするキャラクタの画像データと、それらのテキストデータの発話を1回以上繰り返す音声データなどを採用することができる。
【0200】
以上のようなTV電話画面の表示を見たユーザ(さらには、スピーカ34からの音声出力を聴いたユーザ)が、TV電話基本システム11の標準入力装置37を操作することにより、1または2のうちのいずれかのテキストデータ(入力テキストデータ)を入力し、TV電話基本システム11が、その入力テキストデータを、TV電話応答システム11に送信すると、その入力テキストデータは、TV電話応答システム11の通信I/F81で受信され、応答処理ハンドラ80を介して、自動応答対処処理モジュール90に供給される。
【0201】
この場合、自動応答対処処理モジュール90は、図10のステップS12において、注目タイムテーブルである図14のタイムテーブルを参照し、入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0202】
即ち、入力テキストデータが1である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図14のタイムテーブルの第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/company_list.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。また、入力テキストデータが2である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図14のタイムテーブルの第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。
【0203】
例えば、いま、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話画面に、上述したようにして表示されたテキストデータ「御用の内容はどちらでしょうか?」、「組織に用がある方は”1”を返してください。」、「商品に用がある方は”2”を返してください。」を見ることなどにより、商品に関する問い合わせを希望して、1を入力(選択)したとすると、自動応答対処処理モジュール90では、図10のステップS12において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルが、新たな注目タイムテーブルに切り換えられる。
【0204】
図15は、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product_list.tbl”のタイムテーブルを示している。
【0205】
図15のタイムテーブルの第1行目乃至第13行目のタグのうちの、第9行目のタグを除くタグは、図14で説明したタグのうちのいずれかと同様の内容を有するものであるため、その説明は、省略する。
【0206】
図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>は、図14の第7行目および第8行目のタグと同様に、分岐命令を表すが、属性alinkの属性値が、図14における場合のように、タイムテーブルのファイル名ではなく、ユーザID(Identification)、IPアドレス、およびポート番号のセットになっている。即ち、図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>における属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222のうちの、先頭から@マークの直前までの文字列op001は、ユーザIDを表す。また、@マークの直後からコロン(:)の直前までの文字列111.111.111.111は、IPアドレスを表し、コロン(:)の直後から最後までの文字列5222は、ポート番号を表す。
【0207】
この第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>は、通信相手であるTV電話基本システム11からテキストデータ”3”を受信した場合に、TV電話基本システム11に、TV電話応答システム12から、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222で特定される装置に、接続を切り換えさせる処理を行うことを表す。即ち、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からテキストデータ”3”を受信した場合、第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>にしたがい、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222をテキストデータで、TV電話基本システム11に送信する。この場合、TV電話基本システム11は、テキストデータである属性値op001@111.111.111.111:5222を受信し、通信相手を、TV電話応答システム12から、その属性値op001@111.111.111.111:5222によって特定される装置(アプリケーション)に切り換える。
【0208】
なお、属性alinkの属性値としては、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットを記述する他、他の接続先(装置)を表す任意の情報を記述することができる。この場合、例えば、電話帳データベース95に、その任意の情報と、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットとを対応付けておくことにより、属性alinkの属性値として記述された任意の情報を、ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットに変換することができる。
【0209】
図15のタイムテーブルが注目タイムテーブルとされた場合、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始するように、応答処理ハンドラ80を介して、記録処理モジュール96を制御し、これにより、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録を開始させる。
【0210】
なお、本実施の形態では、図14のタイムテーブルの第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがい、通信相手であるTV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータの記録が、既に開始されている。図15の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって開始されるテキストデータの記録は、図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって開始されたテキストデータの記録によって代替しても良いし、図14の第2行目のタグ<TEXT rec_mode=”1”>にしたがって記録が開始されたテキストデータとは別のファイルに記録するようにしても良い。
【0211】
自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第3行目のタグ<TEXT sec=”0” comment=”製品のお問い合わせはこちらです”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」を送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御し、これにより、TV電話基本システム11に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」を送信させる。
【0212】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから0秒後、即ち、開始直後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータを送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、そのAVデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0213】
その後、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第6行目のタグ<TEXT sec=”2” comment=”エレクトロニクス部門”>、第10行目のタグ<TEXT sec”2.1” comment=”WEGAに御用の方は”1”を返してください。”>、第11行目のタグ<TEXT sec”2.2” comment=”PS2に御用の方は”2”を返してください。”>、第12行目のタグ<TEXT sec”2.3” comment=”ヘルプデスクへは”3”を返してください。”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから2秒後にテキストデータ「エレクトロニクス部門」を、2.1秒後にテキストデータ「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」を、2.2秒後に、テキストデータ「PS2に御用の方は”2”を返してください。」を、2.3秒後に、テキストデータ「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」を、それぞれ送信するように、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81を制御する。これにより、通信I/F81では、指定された時間(時刻)どおりに、テキストデータ「エレクトロニクス部門」、「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」、「PS2に御用の方は”2”を返してください。」、「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」が、TV電話基本システム11に送信される。
【0214】
また、自動応答対処処理モジュール90は、図11の応答プロセスのステップS23において、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えるように、応答処理ハンドラ80を介して、ファイル入力処理モジュール92および通信I/F81を制御する。これにより、ファイル入力処理モジュール92は、自動応答データベース93から、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータを読み出し、応答処理ハンドラ80を介して、通信I/F81に供給する。そして、通信I/F81は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信しているAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換え、その後、自動応答対処処理モジュール90から送信するAVデータの切り換えの制御が行われるまで、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの送信を繰り返し行う。
【0215】
ここで、図15のタイムテーブルによれば、そのタイムテーブルの処理の開始直後に、第5行目のタグ<VIDEO sec=”0” replay=”0” src=”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータが、TV電話基本システム11に送信される。このタグの属性replayの属性値は0であるから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの送信は、1回だけ行われる。さらに、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0216】
従って、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生が、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒よりも後の時刻に終了する場合、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。但し、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。
【0217】
また、TV電話基本システム11において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生が、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒以前に終了する場合、その終了後、TV電話応答システム12において、第4行目のタグ<VIDEO replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータの送信が開始される。そして、TV電話応答システム12では、上述したように、第13行目のタグ<VIDEO sec=”3” replay=”1” src=”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”>にしたがい、図15のタイムテーブルの処理を開始してから3秒後に、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータの、TV電話基本システム11への送信が開始される。
【0218】
従って、この場合、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒の時点で、TV電話基本システム11において再生されるAVデータは、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータから、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。なお、本実施の形態では、AVデータの切り換えは、キーフレームで行われる。但し、AVデータの切り換えは、キーフレームに関係なく、タイムテーブルに記述された時間どおりに行うことも可能である。
【0219】
以上により、TV電話基本システム11のTV電話画面(図9)では、図15のタイムテーブルの処理の開始直後の時点で、相手表示エリア101において、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの表示が開始され、そのAVデータの表示に同期して、テキストチャット表示エリア102に、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」が表示される。
【0220】
ここで、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」とともに表示(出力)される、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータとしては、例えば、そのテキストデータの内容に対応する動作を行っているキャラクタが表示された画像データと、そのテキストデータの内容を発話する音声データなどの、テキストデータ「製品のお問い合わせはこちらです」に関連するAVデータを採用することができる。
【0221】
テキストチャット表示エリア102では、さらに、図15のタイムテーブルの処理の開始から2秒後に、テキストデータ「エレクトロニクス部門」が表示され、さらに、2.1秒後、2.2秒後、2.3秒後に、テキストデータ「WEGAに御用の方は”1”を返してください。」、「PS2に御用の方は”2”を返してください。」、「ヘルプデスクへは”3”を返してください。」が、それぞれ表示される。
【0222】
また、相手表示エリア101では、ファイル名”/var/auto_rec/sony/firstinp_product.mp4”のAVデータの再生の終了後、必要に応じて、ファイル名”/var/auto_rec/sony/default_product.mp4”のAVデータが繰り返し表示され、図15のタイムテーブルの処理の開始から3秒後に、相手表示エリア101の表示が、ファイル名”/var/auto_rec/sony/waite.mp4”のAVデータに切り換えられる。
【0223】
以上のようなTV電話画面の表示を見たユーザ(さらには、スピーカ34からの音声出力を聴いたユーザ)が、TV電話基本システム11の標準入力装置37を操作することにより、1,2,3のうちのいずれかのテキストデータ(入力テキストデータ)を入力し、TV電話基本システム11が、その入力テキストデータを、TV電話応答システム11に送信すると、その入力テキストデータは、TV電話応答システム11の通信I/F81で受信され、応答処理ハンドラ80を介して、自動応答対処処理モジュール90に供給される。
【0224】
この場合、自動応答対処処理モジュール90は、図10のステップS12において、注目タイムテーブルである図15のタイムテーブルを参照し、入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0225】
即ち、入力テキストデータが1である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第7行目のタグ<RTEXT if=”1” alink=”/var/auto_rec/sony/product/WEGA.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product/WEGA.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。また、入力テキストデータが2である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第8行目のタグ<RTEXT if=”2” alink=”/var/auto_rec/sony/product/playstation.tbl”>にしたがい、ファイル名”/var/auto_rec/sony/product/playstation.tbl”のタイムテーブルを、自動応答設定データベース91から読み出し、注目タイムテーブルとする。
【0226】
さらに、入力テキストデータが3である場合、自動応答対処処理モジュール90は、図15のタイムテーブルの第9行目のタグ<RTEXT if=”3” alink=”op001@111.111.111.111:5222”>にしたがい、属性alinkの属性値op001@111.111.111.111:5222をテキストデータで、TV電話基本システム11に対して送信させる。この場合、TV電話基本システム11は、テキストデータである属性値op001@111.111.111.111:5222を受信し、通信相手を、TV電話応答システム12から、その属性値op001@111.111.111.111:5222によって特定される装置(アプリケーション)に切り換える。
【0227】
即ち、この場合、いわゆる電話の転送(TV電話の転送)が行われる。
【0228】
なお、ここでは、TV電話基本システム11に、通信相手を、TV電話応答システム12から他の装置に切り換えさせるようにしたが、他の通信装置から、電話基本システム11にアクセスさせることにより、電話基本システム11の通信相手を、TV電話応答システム12から他の装置に切り換えるようにすることも可能である。
【0229】
また、ここでは、分岐命令を表すタグ<RTEXT>においては、属性alinkの属性値として、新たに注目タイムテーブルとするタイムテーブルのファイル名や、転送先の装置にアクセスするための情報(ユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセット)を記述するようにしたが、属性alinkの属性値としては、その他、例えば、新たに送信を開始するAVデータのファイル名、さらには、そのファイル名とそのファイル名のAVデータの送信を開始する時刻、あるいは、送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから他のAVデータに切り換える場合の、その、他のAVデータのファイル名、さらには、そのファイル名とそのファイル名のAVデータの送信に切り換える時刻などを記述することが可能である。さらに、属性alinkの属性値としては、AVデータのファイル名およびタイムテーブルのファイル名などの複数を記述することも可能である。
【0230】
以上のように、タイムテーブルによれば、TV電話基本システム11から送信されてくる入力テキストデータに応じて、注目タイムテーブルを切り換えることができる。
【0231】
従って、TV電話応答システム12を採用する企業においては、例えば、図16に示すように、その企業の組織ごとに、階層的なタイムテーブルを用意することにより、TV電話基本システム11のユーザのニーズに応じた応答を行うことが可能となる。
【0232】
ここで、図16においては、企業の、いわゆる代表の電話番号に相当するタイムテーブル”代表自動応答設定.tbl”が最上位階層に位置しており、これが、最初に用いるべきタイムテーブルとして設定されている。
【0233】
タイムテーブル”代表自動応答設定.tbl”からは、A事業部のタイムテーブル”A事業部自動応答.tbl”、B事業部のタイムテーブル”B事業部自動応答.tbl”、C事業部のタイムテーブル”C事業部自動応答.tbl”、・・・の各事業部のタイムテーブルに、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。
【0234】
さらに、各事業部のタイムテーブルからは、その事業部に属する部署のタイムテーブルに、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。即ち、図16では、例えば、B事業部のタイムテーブル”B事業部自動応答.tbl”からは、人事部のタイムテーブル”人事.tbl”、知財部のタイムテーブル”知財.tbl”、・・・に、注目タイムテーブルを切り換えることができるようになっている。
【0235】
このように、階層的なタイムテーブルを構成する場合には、各組織で、自身のタイムテーブルを管理することが可能となり、従って、タイムテーブルの管理の容易化を図ることができる。
【0236】
次に、図17は、図10のステップS12において、自動応答対処処理モジュール90がタイムテーブルを参照して行う、TV電話基本システム11からの入力テキストデータに応じた応答処理の例を示している。
【0237】
ステップS12では、応答処理として、例えば、AVデータ/テキストデータ(接続の転送先を表すユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットを含む)の送信(の要求)を行うことができる。また、ステップS12では、応答処理として、例えば、送信するデータを、いま送信しているAVデータ/テキストデータから他のAVデータ/テキストデータに切り換える(要求をする)ことができる。さらに、ステップS12では、応答処理として、例えば、注目タイムテーブルを切り換えることができる。また、ステップS12では、応答処理として、例えば、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータを記録を開始する(記録の要求)を行うことができる。
【0238】
なお、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータの記録については、タイムテーブルにおいて、その記録をデフォルトで行うように記述しておくこともできるし、TV電話基本システム11から、メッセージの記録を残すことを要求するテキストデータが送信されてきたときに行うように記述しておくこともできる。
【0239】
次に、図18のフローチャートを参照して、図5のTV電話基本システム11の処理について説明する。
【0240】
TV電話処理ハンドラ60は、接続を要求するメッセージの入力があると、ステップS61において、通信I/F61を制御することにより、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に対して、接続要求を送信させる。
【0241】
ここで、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12へのアクセス(発信)を要求するように、標準入力装置37を操作すると、TV電話応答システム12への接続を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。また、例えば、TV電話基本システム11が、TV電話応答システム12と接続された後、TV電話応答システム12から、ある接続先のユーザID、IPアドレス、およびポート番号のセットが送信され、通信I/F61で受信された場合、その接続先への接続を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。
【0242】
着信側であるTV電話応答システム12は、発信側であるTV電話基本システム11からの接続要求を受信すると、図10のステップS6で説明したように、TV電話応答システム12がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を送信してくるので、その受信ポートが送信されてくるのを待って、ステップS61からS62に進み、通信I/F61は、TV電話応答システム12からの受信ポートを受信する。ここで、通信I/F61は、TV電話応答システム12からの受信ポートの受信後、TV電話応答システム12にデータを送信するときには、その受信ポートをデータの送信先として、データを送信する。
【0243】
ステップS62の処理後は、ステップS63に進み、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御することにより、TV電話基本システム11がデータを受信することができる受信ポート(のポート番号)を、TV電話応答システム12に送信させ、ステップS64に進む。ここで、TV電話基本システム11からTV電話応答システム12に送信される受信ポートは、TV電話応答システムにおいて、図10のステップS7で受信される。
【0244】
ステップS64では、TV電話処理ハンドラ60は、後述するデータ受信プロセスとデータ送信プロセスを起動し、ステップS65に進む。
【0245】
ステップS65では、TV電話処理ハンドラ60は、ユーザが、例えば、標準入力装置37を操作することにより、テキストデータの入力があったかどうかを判定する。ステップS65において、テキストデータの入力がなかったと判定された場合、ステップS66をスキップして、ステップS67に進む。
【0246】
また、ステップS65において、テキストデータの入力があったと判定された場合、ステップS66に進み、TV電話処理ハンドラ60は、そのテキストデータの送信を、ステップS64で起動したデータ送信プロセスに要求し、ステップS67に進む。
【0247】
ステップ67では、TV電話処理ハンドラ60は、ステップS61で接続要求を送信した接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されたかどうかを判定する。
【0248】
ここで、例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12などの、ステップS61で接続要求を送信した接続先との接続の切断を要求するように、標準入力装置37を操作すると、その接続先への接続の切断を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。また、例えば、TV電話応答システム12などのある接続先から、切断の要求が送信され、通信I/F61で受信された場合、その接続先への接続の切断を要求するメッセージが、TV電話処理ハンドラ60に入力される。
【0249】
ステップS67において、接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されていないと判定された場合、ステップS65に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0250】
また、ステップS67において、接続先との接続の切断を要求するメッセージが入力されたと判定された場合、TV電話処理ハンドラ60は、必要に応じて、通信I/F61を制御することにより、その接続先に、接続の切断を要求し、ステップS68に進む。
【0251】
ステップS68では、TV電話処理ハンドラ60は、ステップS64で起動したすべてのプロセス、即ち、データ受信プロセスとデータ送信プロセスを終了し、処理を終了する。
【0252】
なお、TV電話基本システム11は、図18の処理を、所定のスレッドに割り当てて行う。従って、TV電話基本システム11では、複数のスレッドにおいて、図18の処理を、複数、いわば並列に行うことができる。即ち、TV電話基本システム11では、複数の接続先と同時にTV電話通信を行うことができる。TV電話応答システム12も同様である。
【0253】
次に、図19のフローチャートを参照して、図18のステップS64で起動されるデータ受信プロセスについて説明する。
【0254】
データ受信プロセスでは、まず最初に、ステップS81において、通信I/F61は、接続先である、例えばTV電話応答システム12からデータが送信されてくるのを待ち受ける待ち受け状態となる。そして、TV電話応答システム12からデータが送信されてくると、ステップS81からS82に進み、通信I/F61は、そのデータを受信して、ステップS83に進む。
【0255】
ステップS83では、通信I/F61で受信されたデータが、必要に応じて出力される。即ち、通信I/F61で受信されたデータが、例えば、AVデータである場合、そのAVデータは、通信I/F61からMPEG4デコーダ32D、ドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33やスピーカ34に供給されて出力される。また、通信I/F61で受信されたデータが、例えば、表示すべきテキストデータである場合には、そのテキストデータは、通信I/F61からドライバ/ライブラリ68を介して、ディスプレイ33に供給されて出力(表示)される。
【0256】
ステップS83の処理後は、ステップS81に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0257】
次に、図20のフローチャートを参照して、図18のステップS64で起動されるデータ送信プロセスについて説明する。
【0258】
データ送信プロセスでは、まず最初に、ステップS91において、AVデータの送信が開始される。即ち、マイク35で集音されたユーザの音声データと、カメラ36で撮像されたユーザの画像データが、ドライバ/ライブラリ68および送信コントローラ69を介して、MPEG4エンコーダ32Eに供給される。MPEG4エンコーダ32Eは、送信コントローラ69を介して供給されるAVデータ(画像データ、音声データ)をエンコードし、通信I/F61に供給する。通信I/F61は、MPEG4エンコーダ32Eから供給されるAVデータを、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に送信する。
【0259】
ステップS91の処理後は、ステップS92に進み、TV電話処理ハンドラ60は、図18のステップS66でテキストデータの送信要求があったかどうかを判定する。ステップS92において、テキストデータの送信要求がなかったと判定された場合、ステップS92に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0260】
また、ステップS92において、テキストデータの送信要求があったと判定された場合、ステップS93に進み、TV電話処理ハンドラ60は、通信I/F61を制御することにより、送信要求があったテキストデータ、即ち、例えば、ユーザが標準入力装置37を操作することにより入力したテキストデータを、接続先である、例えば、TV電話応答システム12に送信する。その後は、ステップS93からS92に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0261】
なお、ステップS91で開始されたAVデータの送信は、図20のデータ送信プロセスの終了時に終了する。
【0262】
次に、図21乃至図24を参照して、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間でTV電話通信を行う場合の、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12の処理について、さらに説明する。
【0263】
例えば、TV電話基本システム11のユーザが、TV電話応答システム12にアクセスするように、標準入力装置37を操作すると、ステップS101において、TV電話基本システム11は、接続の要求と、自身がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を、TV電話応答システム12に送信する。
【0264】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されてくる接続の要求と受信ポートを受信し、ステップS102において、接続を許可する旨と、自身がデータを受信する受信ポート(のポート番号)を、TV電話基本システム11に送信する。
【0265】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくる、接続を許可する旨と受信ポートを受信し、ステップS103において、AVデータ、即ち、マイク35で集音された音声データと、カメラ36で撮像された画像データの、TV電話応答システム12への送信を開始する。
【0266】
一方、TV電話応答システム12も、ステップS104において、タイムテーブルにしたがい、AVデータの、TV電話基本システム11への送信を開始する。
【0267】
そして、ステップS105において、TV電話基本システム11とTV電話応答システムとの間でのテキストデータの送受信が可能な状態となる。
【0268】
その後、ステップS106において、TV電話応答システム12は、タイムテーブルにしたがい、TV電話基本システム11のユーザに質問するテキストデータを、TV電話基本システム11に送信する。
【0269】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12からのテキストデータを受信する。そして、TV電話基本システム11のユーザは、TV電話応答システム12からのテキストデータに対する回答を、標準入力装置37を操作することにより入力すると、TV電話基本システム11は、ステップS107において、標準入力装置37が操作されることにより入力された回答としてのテキストデータを、例えば、XMLメタデータ形式で、TV電話応答システム12に送信する。
【0270】
TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11からの回答としてのテキストデータ(入力テキストデータ)を受信し、タイムテーブルにしたがい、その入力テキストデータに応じた応答処理を行う。
【0271】
即ち、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話応答システム12がTV電話基本システム11に送信するAVデータを、いま送信されているAVデータから、他のAVデータに切り換えることが要求された場合には、図22に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS111において、いま送信しているAVデータの送信を停止し、入力テキストデータに応じて要求されたAVデータの送信を開始する。これにより、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11に送信するAVデータを切り換える。
【0272】
また、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話基本システム11とのTV電話通信を行う通信相手を、TV電話応答システム12から他のTV電話基本システムに切り換えることが要求された場合には、図23に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS121において、他のTV電話基本システム(またはTV電話応答システム12)のIPアドレスなどのアクセス情報を表すテキストデータを、例えばXMLメタデータ形式で、TV電話基本システム11に送信する。
【0273】
TV電話基本システム11は、TV電話応答システム12から送信されてくるテキストデータを受信し、ステップS122において、そのテキストデータが表すアクセス情報によって特定される他のTV電話基本システム11との接続を確立するための処理を行う。そして、その接続が確立すると、TV電話基本システム11は、ステップS123において、接続が確立した他のTV電話基本システムとのTV電話通信、即ち、ここでは、AVデータ/テキストデータのやりとりを開始する。
【0274】
また、ステップS124において、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12は、それらの間の接続(通信)を切断する。
【0275】
ここで、図23では、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12が、それらの間の接続を切断するステップS124の処理を、TV電話基本システム11と他のTV電話基本システムとの間でのAVデータ/テキストデータのやりとりを開始するステップS123の処理の後に行うようにしたが、ステップS124の処理は、ステップS123の処理の直前に行うようにすることも可能である。
【0276】
なお、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との接続を切断するステップS124の処理を、TV電話基本システム11が他のTV電話基本システムとの接続を確立するステップS122の処理の前に行うことも可能であるが、この場合、接続を切断するステップS124の処理後、接続を確立するステップS122の処理が行われるまでは、TV電話基本システム11において出力されるAVデータが途切れ、ユーザに違和感を感じさせることがある。従って、ステップS124の処理は、ステップS122の処理後に行うのが望ましい。
【0277】
次に、TV電話応答システム12で受信された入力テキストデータに応じて、例えば、TV電話基本システム11から送信されているデータの記録が要求された場合には、図24に示すように、TV電話応答システム12は、ステップS131において、記録を開始する旨を通知するテキストデータを、例えばXMLメタデータ形式で、TV電話基本システム11に送信する。
【0278】
そして、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されているAVデータの記録を開始する。さらに、TV電話基本システム11のユーザが、標準入力装置37を操作してテキストデータを入力した場合には、ステップS132において、そのテキストデータが、TV電話基本システム11からTV電話応答システム12に送信されてくる。この場合、TV電話応答システム12は、TV電話基本システム11から送信されているテキストデータも記録する。
【0279】
以上のように、TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間では、AVデータの他、テキストデータがやりとりされる。従って、TV電話基本システム11が、例えば、会社や図書館などの音声データを出力することが制限されている環境にあっても、TV電話基本システム11のユーザは、テキストデータによるコミュニケーションを図ることができる。
【0280】
さらに、TV電話基本システム11においては、TV電話応答システム12からのある内容のテキストデータを瞬時に表示することができるので、TV電話基本システム11のユーザは、ある内容に対するアクションを、即座に起こすことができる。即ち、例えば、「・・・の場合は1を、・・・の場合は2を、・・・の場合は3を、押して下さい」という内容について、音声データだけを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信した場合、TV電話基本システム11のユーザは、音声データを最後まで聴き終わらないと、その内容に対するアクションを起こすことができない。これに対して、上述の内容のテキストデータを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信した場合、TV電話基本システム11においては、そのテキストデータを瞬時に表示することができるので、ユーザは、即座にアクションを起こすことができる。
【0281】
さらに、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信される音声データの内容が複雑であったり、長時間にわたる場合には、TV電話基本システム11のユーザは、音声データだけでは、その内容の最初の部分を忘れてしまうことがある。そこで、音声データと同様の内容のテキストデータを、TV電話応答システム12からTV電話基本システム11に送信することにより、TV電話基本システム11のユーザは、テキストデータを読み返すことで、容易に、忘れてしまった部分を思い出す(確認する)ことができる。
【0282】
また、TV電話応答システム12では、タイムテーブルにしたがい、TV電話基本システム11へのAVデータやテキストデータの送信を行うようにしたので、タイムテーブルに、データ送信について適切な送信スケジュール(例えば、図14および図15で説明した属性secの属性値)を記述することにより、TV電話基本システム11のユーザが視聴しやすいタイミングで、AVデータやテキストデータの送信を行うことができる。さらに、TV電話基本システム11において、関連するAVデータとテキストデータとが同期して出力されるように、そのAVデータとテキストデータの送信を行うことができる。この場合、テキストデータだけでは説明しにくい内容を、画像に表示するようにすることで、TV電話基本システム11のユーザは、説明内容を容易に理解することが可能となる。さらに、関連するテキストデータとAVデータとが同期して出力されるので、例えば、TV電話基本システム11において、テキストデータが表示され、その後しばらく経ってから、テキストデータに関連する画像データが表示されることなどによって、説明内容が分かりにくくなることを防止することができる。
【0283】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11から送信されてくるテキストデータに応じて、接続先を切り換える処理を行うようにしたので、TV電話基本システム11のユーザが希望する通信相手に、接続を転送することができる。かかる観点からは、TV電話応答システム12は、いわば大代表の電話機能を有しているということができる。
【0284】
また、TV電話応答システム12においては、TV電話基本システム11から送信されてくるAVデータやテキストデータを記録するようにしたので、例えば、TV電話基本システム11のユーザが希望する通信相手が不在である場合に、ユーザが、不在の通信相手に、画像、音声、テキストによる伝言を残すことができる。なお、TV電話応答システム12においては、上述したように、図6の記録データベース97に、TV電話基本システム11からのAVデータやテキストデータが記録されるが、記録データベース97に記録された、あるユーザ宛のAVデータやテキストデータは、そのユーザが、TV電話応答システム12にアクセスすることにより再生することが可能である。
【0285】
さらに、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からのアクセスに応じて、AVデータやテキストデータが、TV電話基本システム11に送信されるので、TV電話応答システム12のオペレータ(あるいはユーザ)は、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、AVデータやテキストデータによる返事を用意しておいて、席を離れることができる。
【0286】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からのアクセスに対して、タイムテーブルにしたがった処理を行うので、TV電話応答システム12は、企業等がTV電話通信によるサポート対応などに利用することができる。
【0287】
即ち、TV電話応答システム12では、タイムテーブルにしたがい、例えば、商品の不具合の状況を順を追って訊き出す質問を行うテキストデータやAVデータを送信することができる。この場合、幾つかのシーンごとのAVデータを用意しておき、TV電話基本システム11に送信するAVデータを切り換えるだけで、各種の質問パターンに対応することができる。即ち、質問パターンごとに、一続きのAVデータを用意しておく必要がなく、また、TV電話基本システム11のユーザの回答に応じて、質問パターンをダイナミックに変更することが可能となる。さらに、TV電話基本システム11のユーザに対して、例えば、「海の映像と宇宙の映像どちらがいいですか?海なら#1、宇宙なら#2を返事して下さい。」などのテキストデータを送信し、そのテキストデータに対するユーザの回答に応じて、ユーザの希望するAVデータを送信することができる。
【0288】
また、TV電話応答システム12では、アクセス情報を、TV電話基本システム11に送信し、TV電話基本システム11では、通信相手を、TV電話応答システム12から、アクセス情報に対応する接続先(TV電話クライアント)に切り換えるようにしたので、例えば、タイムテーブルにしたがった処理では、TV電話基本システム11のユーザに対処することができない場合に、即ち、例外的な対処をしなければならない場合に、TV電話基本システム11のユーザとの通信相手を、TV電話応答システム12から、待機しているオペレータに切り換えることによって、柔軟なコールサービスを実現することが可能となる。
【0289】
また、TV電話応答システム12では、TV電話基本システム11からアクセスがあった場合に、データの受信が可能な受信ポート(のポート番号)を、TV電話基本システム11に送信し、その後、TV電話基本システム11では、TV電話応答システム12から送信されてきた受信ポートに、データを送信するようにしたので、TV電話応答システム12では、最初にアクセスしてきたときの受信ポートを、いわば大代表の電話番号として、複数の装置との間で、TV電話通信を行うことができる。即ち、TV電話応答システム12では、例えば、IPアドレスと受信ポートのセットの複数を接続先として用意しておき、そのうちの1つを、外部に公表しておくことにより、その公表したIPアドレスと受信ポートのセットを、大代表として、複数の装置のアクセスを受け付けること、即ち、複数の装置からのアクセスを待ち受けることができる。なお、IPアドレスと受信ポートのセットは、例えば、図6の電話帳データベース95に登録しておくことができる。
【0290】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、利便性の高いテレビ電話通信を行うこと等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インターネットTV電話システムの一例の構成を示す図である。
【図2】本発明を適用したTV電話システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図3】TV電話基本システム11のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】TV電話応答システム12のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】TV電話基本システム11の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】TV電話応答システム12の機能的構成例を示すブロック図である。
【図7】通信制御サーバ4、TV電話基本システム11、およびTV電話応答システム12で使用される通信プロトコルを説明する図である。
【図8】TV電話システムのOSI参照モデルによるプロトコルスタックを説明する図である。
【図9】TV電話基本システム11におけるTV電話画面を示す図である。
【図10】TV電話応答システム12の処理を説明するフローチャートである。
【図11】応答プロセスを説明するフローチャートである。
【図12】データ受信プロセスを説明するフローチャートである。
【図13】データ送信プロセスを説明するフローチャートである。
【図14】タイムテーブルを示す図である。
【図15】タイムテーブルを示す図である。
【図16】階層化されたタイムテーブルを示す図である。
【図17】入力テキストデータに応じて行われる応答処理の例を示す図である。
【図18】TV電話基本システム11の処理を説明するフローチャートである。
【図19】データ受信プロセスを説明するフローチャートである。
【図20】データ送信プロセスを説明するフローチャートである。
【図21】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図22】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図23】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【図24】TV電話基本システム11とTV電話応答システム12との間のTV電話通信を説明する図である。
【符号の説明】
11 TV電話基本システム, 12 TV電話応答システム, 21 バス, 22 CPU, 23 ROM, 24 RAM, 25 ハードディスク, 26 出力部, 27 入力部, 28 通信部, 29 ドライブ, 30 入出力インタフェース, 31 リムーバブル記録媒体, 32 コーデック, 32D MPEG4デコーダ, 32E MPEG4エンコーダ, 33 ディスプレイ, 34スピーカ, 35 マイク, 36 カメラ, 37 標準入力装置, 41バス, 42 CPU, 43 ROM, 44 RAM, 45 ハードディスク,46 出力部, 47 入力部, 48 通信部, 49 ドライブ, 50入出力インタフェース, 51 リムーバブル記録媒体, 52 コーデック, 52D MPEG4デコーダ, 52E MPEG4エンコーダ, 53 ディスプレイ, 54 スピーカ, 55 マイク, 56 カメラ, 57 標準入力装置, 60 TV電話処理ハンドラ, 61 通信I/F, 62 通信制御サーバI/F, 63 P2Pテキスト通信I/F, 64 P2P画像音声通信I/F, 65 通信制御処理モジュール, 66 テキスト通信処理モジュール, 67 画像音声通信処理モジュール, 68 ドライバ/ライブラリ, 69 通信コントローラ, 80 TV電話処理ハンドラ, 81 通信I/F, 82 通信制御サーバI/F, 83 P2Pテキスト通信I/F, 84 P2P画像音声通信I/F, 85 通信制御処理モジュール, 86 テキスト通信処理モジュール, 87 画像音声通信処理モジュール, 88 ドライバ/ライブラリ, 89 通信コントローラ, 90 自動応答対処モジュール, 91 自動応答設定データベース, 92 ファイル入力処理モジュール, 93 自動応答データベース, 94 アドレス取得処理モジュール, 95 電話帳データベース, 96 記録処理モジュール, 97 記録データベース
Claims (19)
- ネットワークを介してデータをやりとりする第1と第2の情報処理装置を備える情報処理システムにおいて、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と
を有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1のテキストデータと、前記時系列のデータとを、前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と、
前記第1の情報処理装置から送信されてくる前記第2のテキストデータを少なくとも受信する第2の受信手段と、
前記第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段と
を有する
ことを特徴とする情報処理システム。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理装置において、
第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、前記他の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信手段と、
前記第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記送信手段は、画像データまたは音声データを、前記時系列のデータとして送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記受信手段は、前記他の情報処理装置から送信されてくる画像データまたは音声データも受信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記受信手段において受信されたデータを記録する記録手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、前記第2のテキストデータに応じて、前記記録手段に、前記受信手段において受信されたデータを記録させる
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記送信手段は、前記他の情報処理装置において、前記第1のテキストデータの表示と、前記時系列のデータの出力とが同期して行われるように、前記第1のテキストデータと前記時系列のデータとを送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、さらに、前記第1のテキストデータと、前記時系列のデータとの送信スケジュールを記述したタイムテーブルにしたがって、前記送信手段を制御し、
前記送信手段は、前記応答処理手段の制御にしたがって、データの送信を行うことにより、前記他の情報処理装置において、前記第1のテキストデータの表示と、前記時系列のデータの出力とが同期して行われるように、前記第1のテキストデータと前記時系列のデータとを送信する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、前記第2のテキストデータに応じた前記第1のテキストデータと前記時系列のデータとを、前記送信手段に送信させる
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、前記第2のテキストデータに応じて、前記送信手段が送信する前記第1のテキストデータまたは前記時系列のデータを切り換えさせる
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、前記第2のテキストデータに応じて、前記他の情報処理装置の通信相手を、自身から他の装置に切り換えるための処理を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記応答処理手段は、前記他の装置にアクセスするためのアクセス情報を、前記他の情報処理装置に提供することにより、前記他の情報処理装置に、通信相手を、前記アクセス情報に対応する前記他の装置に切り換えさせる
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。 - 前記他の情報処理装置がデータを送信すべき送信先を、前記他の情報処理装置に通知する通知手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理方法において、
第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、前記他の情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、
前記第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップと
を備えることを特徴とする情報処理方法。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを、前記他の情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第2のテキストデータを少なくとも受信する受信ステップと、
前記第2のテキストデータに応じて、その第2のテキストデータに対する応答処理を行う応答処理ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理装置において、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信手段と、
前記第1のテキストデータおよび前記時系列のデータを出力させる出力制御手段と、
前記受信手段において受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、前記他の情報処理装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記受信手段において、前記送信手段がデータを送信すべき送信先を表す前記第1のテキストデータが受信された場合、その送信先に、通信相手を切り換える
ことを特徴とする請求項16に記載の情報処理装置。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理方法において、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、
前記第1のテキストデータおよび前記時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、前記他の情報処理装置に送信する送信ステップと
を備えることを特徴とする情報処理方法。 - 他の情報処理装置とネットワークを介してデータをやりとりする情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記他の情報処理装置から送信されてくる第1のテキストデータと、時間に同期したデータである時系列のデータとを受信する受信ステップと、
前記第1のテキストデータおよび前記時系列のデータを出力させる出力制御ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたデータに応じてユーザが入力する第2のテキストデータを、前記他の情報処理装置に送信する送信ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。
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-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003172069A patent/JP2005012343A/ja not_active Withdrawn
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