JP2005010719A - 防振機能と集音機能を兼備した集音器付き駒用防振具、及び前記集音器付き駒用防振具を利用する弦楽器の防音方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】弦楽器の駒に装着する事が可能で、且つ、弦楽器の駒への着脱が容易な、防振機能と集音機能を兼備する駒用の防振具を提供すること、及び前記防振具を利用する弦楽器の防音方法を提供する事。
【解決手段】弦楽器の、駒1の振動を抑える駒用の防振具2に集音マイク3を組み込ませた集音器付き駒用防振具Bを製作し、前記集音器付き駒用防振具Bを駒1に装着し、集音マイク3が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに集音させるようにし、奏者がイヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏する。
【選択図】図1
【解決手段】弦楽器の、駒1の振動を抑える駒用の防振具2に集音マイク3を組み込ませた集音器付き駒用防振具Bを製作し、前記集音器付き駒用防振具Bを駒1に装着し、集音マイク3が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに集音させるようにし、奏者がイヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、バイオリンやチェロ等の弦楽器の駒に装着して使用する、駒用の防振具の構造、及び前記駒用の防振具を駒に装着して演奏する、弦楽器の防音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の弱音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音が小さくなり、音色も少し変わる。消音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音は、前記弱音器を装着した時より、更に小さくなる。
【0003】
防音対策用の弦楽器として、表板や裏板等の響板を使用せずに弦楽器胴部を形成し、駒の根元に図1に示すものと形状は異なるが、集音マイクを設置して製作されたものがあり、奏者がヘッドホーンを着用して、前記防音対策用の弦楽器を演奏する防音方法は、良く知られている。
【0004】
金管楽器の弱音器の内部に、図1に示すものと形状は異なるが、集音マイクを内蔵させた弱音器を、金管楽器の朝顔の中に挿入して演奏する、金管楽器の防音方法も良く知られている。
【0005】
弦楽器用の防音装置として、既に出願されている、実願2002−005990のものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の弱音器や消音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音を小さくすることが出来るが、周囲に対してだけでなく、奏者本人にも小さい音で聴こえるため、弦楽器の練習演奏を開始してから、練習に熱中して来て、楽譜に、f(フォルテ)又はff(フォルテッシモ)と記されている所に来ると、防音対策を施すために弱音器や消音器を装着しているにもかかわらず、大きい音出そうとして、つい、強く弾きすぎてしまい、結果的に、大きな音が周囲にも聴こえてしまう事が良くある。
【0007】
先述の、防音対策用の弦楽器は、防音効果は優れているが、普段使用している弦楽器の他に、もう一台、楽器が必要になると言う問題点がある。
【0008】
金管楽器用の、集音マイク内蔵の弱音器は、略円錐台形をなし、金管楽器に装着するには問題ないが、同弱音器を弦楽器に装着するには、形状的に不可能であると言う問題点がある。
【0009】
先述の、実用新案の弦楽器用の防音装置は、集音マイクやアンプ又はレシーバー等の音響機器を使用しない方法についてのみ述べている。
【0010】
本発明は、上記の事を考慮に入れてなされたもので、弦楽器への装着が可能で、且つ、着脱が容易な、防振機能と集音機能を兼備する駒用の防振具を提供すること、及び前記防振具を利用する、弦楽器の防音方法を提供する事を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するために、本発明における集音器付き駒用防振具は、弦楽器の駒に装着して駒の振動を抑える駒用の防振具に集音マイクを組み込ませて、防振機能と集音機能を兼備させたもので、前記集音器付き防振具を駒に装着し、集音マイクが集音する音を音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにし、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを装着して弦楽器を演奏する。
【0012】
次に、前記集音器付き防振具を駒に装着する他に、弦楽器胴部内の音が響孔から直接的に周囲に拡がらないようにするため、響孔を蓋うようにして防音具を響板に装着し、防音具と前記集音器付き防振具とを伝音管で接続し、集音マイクの集音する音を音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき、図面を参照して説明する。
図1に示す集音器付き防振具(B)は、装着する駒1の振動を抑える防振機能を有する駒用の防振具2に集音マイク3を組み込ませて製作したものである。
図1に示す駒用の防振具2は、ゴム等の、それ自体は振動しにくい材料を、略逆U字状に形成した防振材10と、駒1の振動に共鳴し易い材料で、内部に空洞11aを設けた共鳴箱11とを一体化させ、集音部3aが共鳴箱11空洞11aに達する状態になるまで集音マイク3を差し込めるよう、防振材10に挿入口18を設けて製作し、密封輪19を取り付けた集音マイク3を挿入口18に挿入すると良い。前記駒用の防振具2は、金属等を用いて、防振材10と共鳴箱11とを、初めから一体化させて製作しても良い。又、駒用の防振具2の形状は、駒1への着脱が容易であれば、必ずしも略逆U字状でなくとも良い。集音マイク3は、接続コード12を必要とするものと、接続コード12を短く切ってアンテナとするワイヤーレスのものとの、どちらでも良く、形状は特にこだわらない。以上のように製作された集音器付き駒用防振具Bを駒1に装着し、集音マイク3が集音した音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏すると、周囲には、小さな音しか聴こえないが、奏者は、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聞くことが出来る。これは、駒1に装着された集音機付き駒用防振具Bの重さが、弦の振動を受け継ぐ駒1の振動を抑えるのと同時に、弦の振動を受け継いだ駒1の振動に、集音器付き駒用防振具Bの共鳴箱11が共鳴し、空洞11a内で響く音を、集音マイク3が集音し、アンプ又はレシーバーが受信して増幅した音を、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンから聴く事が出来るからである。
上記の防音方法を、便宜上、第1の防振方法と称する。
【0014】
次に、図1に示す集音器付き駒用防振具Bの共鳴箱11空洞11a内に、弦の振動音を受け継ぐ駒1からのもの以外の音を取り入れるために、前記集音器付き防振具Bに、図2に示す集音接続口4を装備させた集音防振具Cを製作し、前記集音防振具Cを駒5に装着する他に、同じく図2に示す、弦楽器Aの表板7に響孔6を蓋うようにして防音具Dを装着する。密封された弦楽器A胴部内で響く音を取り出すために、伝音管8の一方の端部8aを前記防音具Dの接続口17に接続し、もう一方の端部8bを駒5に装着された集音防振具Cの集音接続口4に接続する。防音具Dは、響孔6を蓋うのに充分な大きさの防音材14に通音孔15を明けたものに、防音材14の通音孔15と同じ位置に接続口17を設けた外被16を重ねて製作したものである。
上記の状態で弦楽器Aを演奏すると、集音マイク9は、駒5が受け継いだ弦13の振動音と密封された弦楽器A胴部内の音との、両方を集音する事になるので、集音マイク9が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏すると、周囲に聴こえる音は、ボーイングの強さが同じであれば、先述第1の防音方法より更に小さくなり、ボーイングの強さとアンプ又はレシーバーの出力ボリュームが同じであれば、奏者に聴こえる音は、先述第1の防音方法の時よりも大きな音で聴こえる。
上記のことは、駒5に装着した集音防振具Cの重さが、弦13の振動音を引き継いだ駒5の振動を抑えるだけでなく、防音具Dが響孔6を蓋っているために、弦楽器A胴部内の音が響孔6から直接的に周囲に拡がるのを防いでいるからであるが、集音マイク9が集音する音は、駒5を介して伝わってくる弦13の振動音の他に、密封された弦楽器A胴部内の音が伝音管8の中を伝わって来る音も同時に集音するからである。
以上の防音方法を、便宜上、第2の防音方法と記す。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏す。
駒用の防振具に、集音マイクを組み込ませることにより、防振機能に併せて集音機能を兼備する集音器付き防振具を提供し、前記集音器付き防振具を駒に装着して弦楽器を演奏する第1の防音方法は、周囲には小さい音しか聴こえないが、奏者は、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聴くことが出来る。
【0016】
駒に装着した集音防振具と、表板に装着した防音具とを伝音管で接続して弦楽器を演奏する第2の防音方法においては、周囲に聴こえる音は、ボーイングの強さが同じであるなら、前記第1の防音方法よりも更に小さくなるが、奏者に聴こえる音は、ボーイングの強さとアンプ又はレシーバーの出力が同じであれば、前記第1の防音方法よりも大きな音がイヤホーン又はヘッドホーンから聴こえる。
【0017】
弦楽器に集音防振具と防音具の両方を装着するのは、面倒だと言う人には、集音マイクが組み込まれている集音防振具の集音接続口に何も接続しない状態のものを駒に装着し、集音マイクが集音した音を受信するアンプ又はレシーバーの出力のボリュームを大きくすれば、周囲に聴こえる音が非常に小さくなるように弱く弾いても、奏者には、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聴く事が出来る防音方法もある。前記の事は、第1の防音方法においても同じ事が言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、集音器付き駒用防振具の一部を切断した斜視図。
【図2】弦楽器に、集音防振具と防音具を装着した斜視図。
【符号の説明】
A、弦楽器 B、集音器付き駒用防振具 C、集音防振具 D、防音具
1、5 駒 2、駒用の防振具 3、9 集音マイク
4、集音接続口 6、響孔 7、表板 8、伝音管
10、防振材 11、共鳴箱 12、接続コード 13、弦
14、防音材 15、通音孔 16、外被 17、接続口
18、挿入口 19密封輪
【発明の属する分野】
本発明は、バイオリンやチェロ等の弦楽器の駒に装着して使用する、駒用の防振具の構造、及び前記駒用の防振具を駒に装着して演奏する、弦楽器の防音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の弱音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音が小さくなり、音色も少し変わる。消音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音は、前記弱音器を装着した時より、更に小さくなる。
【0003】
防音対策用の弦楽器として、表板や裏板等の響板を使用せずに弦楽器胴部を形成し、駒の根元に図1に示すものと形状は異なるが、集音マイクを設置して製作されたものがあり、奏者がヘッドホーンを着用して、前記防音対策用の弦楽器を演奏する防音方法は、良く知られている。
【0004】
金管楽器の弱音器の内部に、図1に示すものと形状は異なるが、集音マイクを内蔵させた弱音器を、金管楽器の朝顔の中に挿入して演奏する、金管楽器の防音方法も良く知られている。
【0005】
弦楽器用の防音装置として、既に出願されている、実願2002−005990のものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の弱音器や消音器を駒に装着して弦楽器を演奏すると、弦楽器の発する音を小さくすることが出来るが、周囲に対してだけでなく、奏者本人にも小さい音で聴こえるため、弦楽器の練習演奏を開始してから、練習に熱中して来て、楽譜に、f(フォルテ)又はff(フォルテッシモ)と記されている所に来ると、防音対策を施すために弱音器や消音器を装着しているにもかかわらず、大きい音出そうとして、つい、強く弾きすぎてしまい、結果的に、大きな音が周囲にも聴こえてしまう事が良くある。
【0007】
先述の、防音対策用の弦楽器は、防音効果は優れているが、普段使用している弦楽器の他に、もう一台、楽器が必要になると言う問題点がある。
【0008】
金管楽器用の、集音マイク内蔵の弱音器は、略円錐台形をなし、金管楽器に装着するには問題ないが、同弱音器を弦楽器に装着するには、形状的に不可能であると言う問題点がある。
【0009】
先述の、実用新案の弦楽器用の防音装置は、集音マイクやアンプ又はレシーバー等の音響機器を使用しない方法についてのみ述べている。
【0010】
本発明は、上記の事を考慮に入れてなされたもので、弦楽器への装着が可能で、且つ、着脱が容易な、防振機能と集音機能を兼備する駒用の防振具を提供すること、及び前記防振具を利用する、弦楽器の防音方法を提供する事を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するために、本発明における集音器付き駒用防振具は、弦楽器の駒に装着して駒の振動を抑える駒用の防振具に集音マイクを組み込ませて、防振機能と集音機能を兼備させたもので、前記集音器付き防振具を駒に装着し、集音マイクが集音する音を音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにし、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを装着して弦楽器を演奏する。
【0012】
次に、前記集音器付き防振具を駒に装着する他に、弦楽器胴部内の音が響孔から直接的に周囲に拡がらないようにするため、響孔を蓋うようにして防音具を響板に装着し、防音具と前記集音器付き防振具とを伝音管で接続し、集音マイクの集音する音を音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき、図面を参照して説明する。
図1に示す集音器付き防振具(B)は、装着する駒1の振動を抑える防振機能を有する駒用の防振具2に集音マイク3を組み込ませて製作したものである。
図1に示す駒用の防振具2は、ゴム等の、それ自体は振動しにくい材料を、略逆U字状に形成した防振材10と、駒1の振動に共鳴し易い材料で、内部に空洞11aを設けた共鳴箱11とを一体化させ、集音部3aが共鳴箱11空洞11aに達する状態になるまで集音マイク3を差し込めるよう、防振材10に挿入口18を設けて製作し、密封輪19を取り付けた集音マイク3を挿入口18に挿入すると良い。前記駒用の防振具2は、金属等を用いて、防振材10と共鳴箱11とを、初めから一体化させて製作しても良い。又、駒用の防振具2の形状は、駒1への着脱が容易であれば、必ずしも略逆U字状でなくとも良い。集音マイク3は、接続コード12を必要とするものと、接続コード12を短く切ってアンテナとするワイヤーレスのものとの、どちらでも良く、形状は特にこだわらない。以上のように製作された集音器付き駒用防振具Bを駒1に装着し、集音マイク3が集音した音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏すると、周囲には、小さな音しか聴こえないが、奏者は、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聞くことが出来る。これは、駒1に装着された集音機付き駒用防振具Bの重さが、弦の振動を受け継ぐ駒1の振動を抑えるのと同時に、弦の振動を受け継いだ駒1の振動に、集音器付き駒用防振具Bの共鳴箱11が共鳴し、空洞11a内で響く音を、集音マイク3が集音し、アンプ又はレシーバーが受信して増幅した音を、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンから聴く事が出来るからである。
上記の防音方法を、便宜上、第1の防振方法と称する。
【0014】
次に、図1に示す集音器付き駒用防振具Bの共鳴箱11空洞11a内に、弦の振動音を受け継ぐ駒1からのもの以外の音を取り入れるために、前記集音器付き防振具Bに、図2に示す集音接続口4を装備させた集音防振具Cを製作し、前記集音防振具Cを駒5に装着する他に、同じく図2に示す、弦楽器Aの表板7に響孔6を蓋うようにして防音具Dを装着する。密封された弦楽器A胴部内で響く音を取り出すために、伝音管8の一方の端部8aを前記防音具Dの接続口17に接続し、もう一方の端部8bを駒5に装着された集音防振具Cの集音接続口4に接続する。防音具Dは、響孔6を蓋うのに充分な大きさの防音材14に通音孔15を明けたものに、防音材14の通音孔15と同じ位置に接続口17を設けた外被16を重ねて製作したものである。
上記の状態で弦楽器Aを演奏すると、集音マイク9は、駒5が受け継いだ弦13の振動音と密封された弦楽器A胴部内の音との、両方を集音する事になるので、集音マイク9が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者が、イヤホーン又はヘッドホーンを着用して弦楽器を演奏すると、周囲に聴こえる音は、ボーイングの強さが同じであれば、先述第1の防音方法より更に小さくなり、ボーイングの強さとアンプ又はレシーバーの出力ボリュームが同じであれば、奏者に聴こえる音は、先述第1の防音方法の時よりも大きな音で聴こえる。
上記のことは、駒5に装着した集音防振具Cの重さが、弦13の振動音を引き継いだ駒5の振動を抑えるだけでなく、防音具Dが響孔6を蓋っているために、弦楽器A胴部内の音が響孔6から直接的に周囲に拡がるのを防いでいるからであるが、集音マイク9が集音する音は、駒5を介して伝わってくる弦13の振動音の他に、密封された弦楽器A胴部内の音が伝音管8の中を伝わって来る音も同時に集音するからである。
以上の防音方法を、便宜上、第2の防音方法と記す。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏す。
駒用の防振具に、集音マイクを組み込ませることにより、防振機能に併せて集音機能を兼備する集音器付き防振具を提供し、前記集音器付き防振具を駒に装着して弦楽器を演奏する第1の防音方法は、周囲には小さい音しか聴こえないが、奏者は、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聴くことが出来る。
【0016】
駒に装着した集音防振具と、表板に装着した防音具とを伝音管で接続して弦楽器を演奏する第2の防音方法においては、周囲に聴こえる音は、ボーイングの強さが同じであるなら、前記第1の防音方法よりも更に小さくなるが、奏者に聴こえる音は、ボーイングの強さとアンプ又はレシーバーの出力が同じであれば、前記第1の防音方法よりも大きな音がイヤホーン又はヘッドホーンから聴こえる。
【0017】
弦楽器に集音防振具と防音具の両方を装着するのは、面倒だと言う人には、集音マイクが組み込まれている集音防振具の集音接続口に何も接続しない状態のものを駒に装着し、集音マイクが集音した音を受信するアンプ又はレシーバーの出力のボリュームを大きくすれば、周囲に聴こえる音が非常に小さくなるように弱く弾いても、奏者には、イヤホーン又はヘッドホーンから大きな音を聴く事が出来る防音方法もある。前記の事は、第1の防音方法においても同じ事が言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、集音器付き駒用防振具の一部を切断した斜視図。
【図2】弦楽器に、集音防振具と防音具を装着した斜視図。
【符号の説明】
A、弦楽器 B、集音器付き駒用防振具 C、集音防振具 D、防音具
1、5 駒 2、駒用の防振具 3、9 集音マイク
4、集音接続口 6、響孔 7、表板 8、伝音管
10、防振材 11、共鳴箱 12、接続コード 13、弦
14、防音材 15、通音孔 16、外被 17、接続口
18、挿入口 19密封輪
Claims (2)
- 弦楽器の、駒(1)の振動を抑える駒用の防振具(2)に集音マイク(3)を組み込ませた、防振機能と集音機能を兼備した集音器付き駒用防振具(B)、及び前記集音器付き駒用防振具(B)を駒(1)に装着し、集音マイク(3)が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者がイヤホーン又はヘッドホーンを着用して演奏する弦楽器の防音方法。
- 上記請求項1記載の集音器付き駒用防振具(B)に、図2に示す集音接続口(4)を装備させた集音防振具(C)。及び、前記集音防振具(C)を駒(5)に装着する他に、響孔(6)を蓋う防音具(D)を弦楽器(A)の表板(7)に装着し、防音具(D)と前記集音防振具(C)とを伝音感(8)で接続し、集音防振具(C)の集音マイク(9)が集音する音を、音響機器のアンプ又はレシーバーに受信させるようにして、奏者がイヤホーン又はヘッドホーンを着用して演奏する、弦楽器の防音方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201407A JP2005010719A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 防振機能と集音機能を兼備した集音器付き駒用防振具、及び前記集音器付き駒用防振具を利用する弦楽器の防音方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201407A JP2005010719A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 防振機能と集音機能を兼備した集音器付き駒用防振具、及び前記集音器付き駒用防振具を利用する弦楽器の防音方法。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005010719A true JP2005010719A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34100513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003201407A Pending JP2005010719A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 防振機能と集音機能を兼備した集音器付き駒用防振具、及び前記集音器付き駒用防振具を利用する弦楽器の防音方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005010719A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015224489A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | 学校法人日本大学 | 貫入試験システム、土質判定装置、貫入試験方法およびコンピュータプログラム |
-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003201407A patent/JP2005010719A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015224489A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | 学校法人日本大学 | 貫入試験システム、土質判定装置、貫入試験方法およびコンピュータプログラム |
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