JP2005010277A - 電気吸収型光変調器 - Google Patents

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Noriyoshi Hoshi
憲良 星
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Abstract

【課題】波長変換の変換効率を向上させた電気吸収型光変調器を提供する。
【解決手段】積層構造の半導体からなり、n型クラッド層及びp型クラッド層と、それらの間に配されて光導波路が構成される、印加される電界に応じて光吸収係数の変化する変調層とを少なくとも有し、変調層には互いに波長の異なる第1の光と第2の光とが入射され、第2の光が相互吸収飽和によって第1の光の強度変化に応じる変調を受けて出射される電気吸収型光変調器において、前記変調層の前記p型クラッド層側には、変調層よりも低いバンドギャップエネルギーを有し、正孔のパイルアップを生起するパイルアップ層を変調層に隣接して設ける。
【選択図】図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長変換の変換効率を向上させた電気吸収型光変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気吸収型光変調器(EA変調器)の概要構成を図10に示す。
EA変調器は、n−InP基板上に順次、InGaAsP(変調層),p−InP,p−InGaAsPを積層した帯状凸部の両側部領域を半絶縁性のFe−InPで埋め込み、p−InGaAsP層の上面にp側電極、n−InP基板の下面にn側電極を設けて構成する。
変調層にはInGaAsPバルクを用い(バンドギャップ波長:λg=1475nm)、チップ長は200μmで、入出力端に光ファイバーを軸合わせ固定してモジュール化を行っており、挿入損失10dB以下、偏光依存性1dB以下、−2Vの逆バイアス電圧で20dB以上の消光比および20GHz以上の変調帯域が得られている。
【0003】
図11にEA変調器の相互吸収飽和特性を用いた波長変換方式の動作原理図を示す。
波長変換の基本原理はEA変調器へ入力する光信号強度が大きくなると、EA変調器の吸収が飽和することを利用している。図11に示すように、EA変調器の変調層の端面に(a)入力光信号と別の端面に(b)プローブ光(変換光)を入力する。EA変調器には−2Vの直流電圧が印加される。EA変調器に異なる2つの波長の(a)信号光と(b)プローブ光を入力すると、プローブ光が感受する損失が信号光の強度に応じて変化する。つまり、光信号の信号ビットの”1”および”0”に応じて変化するため、プローブ光が信号ビットによって変調され、(c)変換後光信号が得られる。ここで、信号光の強度が大きいとき(ビット”1”)、EA変調器の損失が小さくなり、強度が小さいとき(ビット”0”)、EA変調器の損失が大きくなるので符号が反転せずに波長変換をすることができる。
さらに、EA変調器の相互損失変調特性を用いた波長変換は、光のANDゲートとしても機能させることが可能である。EA変調器に再生したい光信号と光クロック信号(プローブ光)を同時に入射すると、信号光の強度成分に応じて光クロック信号が変調されるので、光波形を成形(リシェイピング)、リタイミングすることが可能となる。これにより、伝送中に引き起こされる非線形効果などによる波形歪の整形や、伝送路で発生したタイミングジッターの抑圧などに光直接再生動作が可能となる(非特許文献1 参照)。
【0004】
従来の他のEA変調器(電気吸収型光導波路)の変調層付近の構成を図12に示す。 EA変調器は、金からなるn側電極、n−InP基板、n−InPバッファ層、n−InGaAsP閉じ込め層、MQW−InGaAsP光吸収導波路層(変調層)、p−InGaAsP閉じ込め層、p−InGaAsPグレーディッドバンドギャップパイルアップ防止層、p−InPクラッド層、p−InGaAsPキャップ層、金からなるP側電極から構成される。このEA変調器は、p−InGaAsPグレーディッドバンドギャップパイルアップ防止層の働きによりホールの蓄積を防ぎ、高光入力下でも飽和が起こりにくい特徴を有する(特許文献1 参照)。
【0005】
【非特許文献1】
「電界吸収型光変調器を用いた光信号処理」大谷朋広 応用物理 第70巻第11号(2001) 、第1281〜1282頁
【特許文献1】
特開2002−23118(図2、段落(0015))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
EA変調器の相互吸収飽和特性を利用した波長変換の場合、吸収飽和を利用するものであるが、変調するというEA変調器本来の役割からすると吸収飽和の現象は欠点である。そのためEA変調器においては、パイルアップ防止層を変調層の上部へ挿入し、ホール(正孔)のパイルアップを回避するなどし、吸収飽和が起こりにくいように工夫されている。これは、波長変換に用いる場合には、吸収飽和のために、さらなる光入力を必要とするなど、変換効率の低下を招いていた。
EA変調器におけるパイルアップ防止層は、変調層とクラッド層の中間のバンドギャップエネルギーを持つ層で構成される。中間のバンドギャップエネルギーを持つ層は、単層、段階的にバンドギャップエネルギーが変化する複数の層、あるいは、バンドギャップエネルギーが連続的に変化する層からなる(図9(a) 参照)。これは、変調層が光吸収によって生じたホールに、変調層とクラッド層のバンドギャップエネルギー差をいきなり越えさせるのではなく、傾斜を付けることにより、滑らかに越えさせることにより、ホールの蓄積を回避させることが目的である。
一方、波長変換においては、吸収飽和を利用するという観点から、むしろ、高光入力時には、ホールの蓄積による吸収飽和が起きたほうが望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、パイルアップ防止層を単に取り除くだけでなく、変調層よりも低エネルギー側のバンドギャップエネルギーを有する層(パイルアップ層と呼ぶ)を挿入することにより、クラッド層までのバンドギャップエネルギー差を広げることによって、吸収飽和を促進させるものである。ただし、このような層を入れることにより、ホールの蓄積による雑音対信号比(SNR)の劣化の問題がある。そこで、トンネル効果が生じる50nm程度(パイルアップ層としてInGaAsPを用いた場合)の前後で厚さを調整することにより、効果を調整するのが妥当である。
相互吸収変調(XAM)による波長変換のために、EA変調器の素子構造を最適化する。すなわち、吸収飽和を積極的に起こすために、まず、パイルアップ防止層を取り除き、次に、吸収飽和を生じさせ易くするために、変調層とクラッド層のバンドギャップエネルギー差を広げるために、変調層よりも低いバンドギャップエネルギー有する層を挿入する。この層は、例えば、InGaAsPの組成を調整することにより得ることができる。また、この層は、あまり厚くしすぎるとパイルアップによるSNRの悪化を招く。そこで、トンネル効果が生じる境目である50nm程度の厚さ前後で調整することが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図8を参照して本発明の電気吸収型光変調器の製造工程及び素子構造を説明する。
(1)n−InP基板上に順次、n−InP(クラッド層)、InGaAsP(変調層)、InGaAsP(パイルアップ層)、InP(クラッド層)、p−InP(クラッド層)、p−InGaAsP(コンタクト層)からなる薄膜多層構造を一次エピタキシャル成長させて作製する。
(2)薄膜多層構造の両側部領域をエッチングにより除去して光導波路層を構成する帯状の凸部を作成する。(3)帯状の凸部の両側部領域をFe−InPを二次エピタキシャル成長させて光導波路層を半絶縁層で包囲して光閉じ込め構造が形成される。(4)光導波路層上面を除き、Fe−InP層の上面に窒化膜を成膜する。(5)ボンディングパッドを設ける部分にSiO層を成膜する。(6)p−InGaAsP層の表面にp側電極、n−InP基板の下面にn側電極を設けると共にボンディングパッドを取り付ける。完成した素子構造を図8に示す。
【0009】
素子構造において、通常のEA変調器ではパイルアップ防止層となる部分を、変調層よりも低いバンドギャップエネルギーを有する層で置き換えた構造となっている。変調層よりも低いバンドギャップエネルギーを有する層をここではパイルアップ層と呼ぶ。構造がほとんど従来のEA変調器と同じであるため、その製造工程も全く同じとなる。
【0010】
パイルアップ層について図9(b)を参照して説明する。
変調層がInGaAsPからなり、そのバンドギャップエネルギーが波長表現で1472nm、クラッド層がInPからなるとする。InPのバンドギャップエネルギーは1.35eVであり、波長表現では、およそ919nmとなる。そこでパイルアップ層のバンドギャップエネルギーを変調層よりも低エネルギーとし、例えば、1500nmとする。これは0.83nmに相当し、基板とクラッド層のInPに格子結合させる場合、その組成をIn0.61Ga0.39As0.840.16とすることで得られる。また、ここで例示したパイルアップ層は、p側に設けたが、電子に対してn側に設けることもできる。
EA変調器では、通常、変調層に光を閉じ込めるとともにp側のキャリアの拡散を防ぐために、変調層とp型クラッド層との間に非ドープのクラッド層が設けられている。代表的な材料につき変調層をInGaAsP、クラッド層をInPで構成し、変調層とp−InP層との間に非ドープのInP層が設けられている。
そこで本発明の特徴部であるパイルアップ層は、具体的にはその非ドープのクラッド層と変調層との間に設けられ、上記の例に従えばInGaAsPで構成することが好適である。
【0011】
本発明は、フランツケルディッシュ効果に基づきバルク型構造からなるEA変調器(電気吸収型光変調器)、及び量子閉じ込め効果に基づき多重量子井戸構造からなるEA変調器のいずれにも適用できる。
本発明のパイルアップ層によって正孔のパイルアップが生じると、吸収飽和の現象が促進されて、より光量の小さな原信号光(第1の光)の入力に応じてより光量の大きい被変調プローブ光(第2の光)の出力が得られるようになり、すなわち波長変換の効率が増大される効果を得ることができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したようにEA変調器(電気吸収型光変調器)による相互吸収変調(XAM)を用いた波長変換において、パイルアップ層を挿入することにより、飽和吸収を起こり易くし、波長変換の変換効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のEA変調器の製造工程における基板を示す図。
【図2】本発明のEA変調器の製造工程における一次エピタキシャル成長を示す図。
【図3】本発明のEA変調器の製造工程におけるエッチングを示す図。
【図4】本発明のEA変調器の製造工程における二次エピタキシャル成長を示す図。
【図5】本発明のEA変調器の製造工程における窒化膜の成膜を示す図。
【図6】本発明のEA変調器の製造工程における酸化膜の成膜を示す図。
【図7】本発明のEA変調器の製造工程における電極付けを示す図。
【図8】本発明のEA変調器の素子構造を示す図。
【図9】従来のEA変調器と本発明のバンドギャップエネルギーを説明する図。
【図10】従来のEA変調器の概要構成を示す図。
【図11】EA変調器の波長変換の動作原理を説明する図。
【図12】従来のEA変調器の断面構造を示す図。

Claims (1)

  1. 積層構造の半導体からなり、n型クラッド層及びp型クラッド層と、それらの間に配されて光導波路から構成される、印加される電界に応じて光吸収係数の変化する変調層とを少なくとも有し、変調層には互いに波長の異なる第1の光と第2の光とが入射され、第2の光が相互吸収飽和によって第1の光の強度変化に応じる変調を受けて出射される電気吸収型光変調器において、
    前記変調層の前記p型クラッド層側には、前記変調層よりも低いバンドギャップエネルギーを有し、正孔のパイルアップを生起するパイルアップ層が、前記変調層に隣接して設けられていることを特徴とする電気吸収型光変調器。
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