JP2005010271A - 現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光ドラム1と現像ローラ5との間に設けられた可撓性を備える板状部材10を有し、この板状部材10は、現像ローラ5と非接触に設けられ、現像ローラ5の表面と同じ凸方向に撓んで感光ドラム1と当接し、板状部材10と感光ドラム1との当接部および板状部材10の先端部は実質的な現像領域内にある。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モノクロプリンタ、カラープリンタ、ファクシミリまたは複写機等、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置に好ましく用いられる現像装置に関する。更には1成分または2成分の現像剤を用いて静電潜像を非接触で現像を行う現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成装置に用いられる現像装置としては、現像ローラ、現像スリーブ等の現像剤担持体と感光ドラム、感光ベルト等の像担持体とが非接触に配置される非接触方式の現像装置が多く用いられている。非接触現像装置は振動電界によって現像剤担持体から現像剤を飛翔させて現像を行う。特許文献1、2にはこのような現像剤の飛翔を制御する目的で現像領域内に板状電極部材を設ける構成が開示されている。また特許文献3には静電潜像後端での現像剤の偏りを防止する目的で板状電極部材の設定位置に関する構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−30089号公報
【特許文献2】
特開平8−95373号公報
【特許文献3】
特許3366968号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記、特許文献1、2、3では高温高湿環境下等、板状部材の表面抵抗が下がる状況では現像剤担持体に印加したバイアスが潜像担持体にリークすることがあった。
【0005】
本発明の目的は、上記問題点を軽減し、板状部材を潜像担持体と現像剤担持体の間に挿入した場合にも板状部材の沿面リークを抑制できる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、現像剤担持体から像担持体への現像剤の飛翔を適正にした現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、現像剤担持体から像担持体への現像剤の飛翔領域を規制した現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、像担持体に対向し、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を有し、像担持体と現像剤担持体との間の対向部において、現像剤担持体から像担持体へ現像剤を飛翔させて像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、像担持体と現像剤担持体との間に設けられた可撓性を備える板状部材を有し、この板状部材は、現像剤担持体と非接触に設けられ、現像剤担持体の表面と同じ凸方向に撓んで像担持体と当接し、板状部材と像担持体との当接部および板状部材の先端部は実質的な現像領域内にあることを特徴とする現像装置である。
【0009】
また、本発明は、像担持体に対向し、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を有し、像担持体と現像剤担持体との間の対向部において、現像剤担持体から像担持体へ現像剤を飛翔させて像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、像担持体と現像剤担持体との間に設けられた板状部材を有し、板状部材と像担持体との当接部は像担持体と現像剤担持体との最近接部より像担持体の回動方向の上流側にあり、板状部材と現像剤担持体の最近接距離は像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きいことを特徴とする現像装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の現像装置、画像形成装置を説明する断面図である。1は像担持体である感光ドラムであり、光導電体を塗布した金属円筒で構成される。感光ドラム1上には不図示の潜像形成手段で静電潜像が形成される。感光ドラム1には現像装置が対向して配置される。現像装置は現像剤であるトナーTを収容した現像容器8を有する。本例ではトナー7は非磁性1成分、かつ負帯電性であり、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラック等の色素を有する顔料または染料を含有している。
【0011】
トナー容器8中には、各種形状に加工された板状もしくはスクリュー等からなるトナー撹拌部材15が図中矢印の方向に回転しており、現像容器中のトナー7を現像剤担持体である現像ローラ5方向に搬送して、トナー供給路を形成している。ここで撹拌部材は各種現像容器形状にあわせて、現像容器端部から現像ローラまでトナーを搬送するトナー供給路を形成出来れば撹拌部材の個数は問わない。現像ローラ5には剥ぎ取り/供給ローラ6が当接または非接触で対向される。剥ぎ取り/供給ローラ6は、回転駆動を受け現像ローラ5との速度差が設けられ、現像ローラ5に適正な量のトナーを供給すると同時に、現像ローラ5と感光ドラム1との対向位置を通過しても現像されなかった現像ローラ5上のトナーを剥ぎ取る役目を担う。回転方向は特に限定されないが、現像ローラ5と同方向(例えば図1では反時計方向)であることがトナー供給と剥ぎ取り性能の観点から好ましい。
【0012】
現像ローラ5には、トナー量規制部材として規制ブレード9が当接されており、現像ローラ5上のトナーを規制してトナー薄層を形成し、現像領域(ドラム対向位置)に搬送されるトナー量を規定するとともに、トナーと規制ブレードの摺擦によりトナーを帯電させる役目も担っている。規制ブレード9は、例えば厚さ数百μmのリン青銅・ステンレス等の金属薄板が用いられる。よりトナーを均一に摩擦帯電するために現像ローラと当接する表面にポリアミドエラストマー等の薄膜をラミネートしても良い。また金属薄板の先端部にウレタン、シリコーン等のチップが接着または一体成型されていても構わない。金属薄板の弾性によって規制ブレード9は均一に現像ローラ5に当接するように設定される。
【0013】
感光体1と現像ローラ5の対向部近傍の現像領域に搬送されるトナー量およびトナーの帯電量は、現像ローラ5上に接触する規制ブレード9の当接圧や当接長さ等により決定され、当接圧は金属薄板の材質、厚さ、たわみ量、現像ローラとの当接角によって決定され、現像ローラ上の搬送トナー量は表面単位面積当たりで0.3〜1.0mg/cm2程度になるように各要素が設定される。
【0014】
現像ローラ5より感光ドラム1の回転方向下流側に設けられた現像アゴ39は現像ローラ5を覆う保護部材であるとともに画像形成時は現像部から飛散するトナーを捕集する役割も担う。
【0015】
感光ドラム1は不図示の駆動手段によって図に示される回転方向に回転駆動を受けている。感光ドラム1と現像ローラ5は一定の隙間を有して非接触に保たれ、現像ローラ上のトナーは上記隙間(以後その間隔をSD間隔と呼ぶ)を飛翔して感光ドラム1上の静電潜像に付着する。トナーを飛翔させるために現像ローラ5には直流電圧と交流電圧との重畳電圧が印加され、現像ローラ5と感光ドラム1の間には、交番電界が形成される。
【0016】
現像ローラ5と感光ドラム1との間にはトナーの両者の間で現像剤が飛翔する領域を規制して制御する板状部材である飛翔制御板10が配置されている。飛翔制御板10の材質は電気的には高抵抗であるものが好ましく更には絶縁性に優れる物が特に好ましい。体積抵抗としては104Ωcm以上より好ましくは109Ωcm以上であり、可撓性を有する物が好ましく、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、PVC、アクリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体等の高分子材料を厚み10〜500μm程度のシート状にしたものを用いることができる。
【0017】
特にシート状態で1本の指で押して一端が容易に撓み、離した時に先端位置が容易に元の位置に戻る程度の柔らかさと弾性を有することが好ましく、上記のコシを得るためには40μm以上の厚みがより好ましく、上記の柔らかさを得るためには300μm以下の厚みであることがより好ましい。この他にも多種あるエンジニアリングプラスチックの中でシート状の成型が可能な物も好適に用いることができるが、樹脂の中に補強剤として用いられるガラス繊維等のフィラーは上記可撓性を維持するために必要最低限にするもしくは、無くすことが好ましい。飛翔制御板10としては、絶縁性のシート又は電気的にフロートのシートが好ましい。即ち、飛翔制御板10と感光ドラム1との間と、飛翔制御板10と現像ローラ5との間と、に電界が形成されないようにするのが良い。
【0018】
飛翔制御板10は一端が現像容器8に固定され、他端が自由端となっている。また飛翔制御板10は固定端から先で撓んで自由端側で感光ドラムに当接するよう配置される。飛翔制御板10は現像ローラ表面と同方向の凸方向を持つように撓んで設置される。また飛翔制御板10は現像ローラと触れずに一定以上の距離が維持されている。
【0019】
飛翔制御板10の自由端側の先端は交番電界によってトナーが飛翔する実質的な現像領域内に配置され、感光ドラムの移動方向上流側のトナー飛翔を物理的に阻害して飛翔領域を制限している。
【0020】
上記述べた飛翔制御板を用いることで画像後端のトナー偏りを減少させることができる。図3は飛翔制御板がない場合のトナーの動き(画像後端のトナー偏り)について説明する図である。図3(a)において感光ドラム1および現像ローラ5が静止した状態で間隔を持って配置されている。感光ドラムと現像ローラ間には振動電界が形成され、樽型に並んだ曲線38は電界によって形成される電気力線を示している。
【0021】
上記間隔内で一方の電界で現像ローラ表面から垂直にトナーが飛び出す。現像ローラは曲面であるので感光ドラムと最近接部以外の場所では最近接部から離れる方向の加速度を受けて飛び出す。感光ドラムに近づいて電界の向きが変わると更に感光ドラム表面から垂直方向に加速を受け、更に上記最近接部から離れる方向に移動する。このようなトナーの軌跡を示したのが37である。
【0022】
つまり感光ドラムと現像ローラの間にいるトナーの中で上記最近接部より上流側のトナーは更に上流側に移動し、下流側のトナーは更に下流側に移動するように動く。図3(b)はベタ画像の後端を現像している様子を示す図である。ドラム上トナーの付着しない領域は−500Vに帯電され、ベタ部は−100Vになるように潜像が形成されている。トナーはベタ部に付着するが感光ドラムと現像ローラの最近接部より上流側で飛翔しているトナー、および感光ドラム上のトナーは振動電界によって更に上流側に動く力が働き、潜像の後端部では回り込み電界が生じており、そこでブロックされる。その結果ベタ部の後端にトナーが偏って現像されるという問題が発生する。
【0023】
飛翔制御板は最近接部より上流側で現像されるトナーの量を抑制し、トナーの偏りを防止する物である。飛翔制御板を回り込んで現像するトナーを減らすために飛翔制御板を感光体に当接させることが上記トナー偏りを防止するためには好ましい構成である。
【0024】
図2に飛翔制御板の斜視図を示す。感光ドラム1は矢印の方向に回転し、感光ドラムと対向して現像ローラ5が配置される。現像ローラ5の中央部と同軸に芯金5aが端部側に伸びており、矢印の方向に回転駆動を受ける。芯金5aは不図示の加圧手段により、感光ドラムと現像ローラとのギャップを維持する間隙維持手段である間隔維持コロ11を介して感光ドラム側に押圧されるか、もしくは感光ドラム側から押圧力を受けている。
【0025】
芯金の両端部には摺動性POM等、摺動性にすぐれ、圧縮歪みが比較的小さい有機高分子材質等からなる間隔維持コロ11が回転自在に勘合され、現像ローラよりも大きい外径を有しており、押圧力によって感光ドラムと当接して現像ローラと感光ドラムを一定の間隔に保つ。感光ドラムと現像ローラとが対向する隙間に飛翔制御板10が感光ドラムの回転方向上流側から挿入されている。飛翔制御板が現像領域の全面に効果を発揮するために、感光ドラムの軸方向での飛翔制御板先端の長さは静電潜像が形成される幅より広いことが好ましい。
【0026】
ところで前述のように飛翔制御板の先端側が感光ドラムに当接している方がトナー偏りをより効果的に防止できる。特開平8−95373号公報には板状の制御電極部材を真っ直ぐに感光ドラムに当接する方法に関して記述があるが、同公報に開示される方法であると後述のように現像ローラと制御電極部材との最近接距離がSD(スリーブ−ドラム)間隔より大幅に小さくなる場合があった。特に高温高湿環境下では雰囲気湿度と制御電極部材の吸湿性によっては制御電極部材の表面抵抗が低下する。通常感光ドラムと現像ローラ間で設けられる振動電界の電圧振幅はSD間隔での放電(リーク)が発生しない用にパッシェンの法則で知られる放電限界の電位差より低く設定され、かつSD間隔で十分に現像剤が飛翔できる電位差に設定される。
【0027】
ところが現像ローラと制御電極部材との最近接距離がSD間隔より大幅に小さいためにその空隙間でリークが発生し、制御部材の表面を伝わって感光ドラムに電流が流れる沿面放電が発生することがある。このような理由で飛翔制御板が現像ローラまたは感光ドラムに接している場合はリークが発生しやすい。また飛翔制御板が感光ドラムに接しない場合は飛翔制御板の制御効果が薄れ、上記の現像剤偏りの防止効果が減少してしまう。
【0028】
飛翔制御板を撓ませて、感光ドラムに当接させることで飛翔制御板と現像ローラとの最近接距離を離すことができ、上記リークを防止できることを本発明者は見出し本発明に至った物である。上記画像形成装置の飛翔制御板先端近傍の具体的構成について以下実施例を挙げて説明する。
【0029】
(実施例1)
図4は上記画像形成装置における、本発明の実施例1の現像装置を説明する飛翔制御板先端近傍の拡大断面図である。1は感光ドラムであり、アルミ管に感光物質を塗布した物である。5は現像ローラであり、端部の芯金部は直径10mm、感光ドラムと近接する部分は直径16mmの金属ローラの表面に粗し粒子としてカーボン粒子を分散させたフェノール樹脂のコーティングを施した物である。
【0030】
コーティング膜はフェノール樹脂コーティング以外にも通常接触現像用の現像ローラの表層に用いられるシリコーン系、NBR、ヒドリン系、ナイロン、ウレタン、フッ素樹脂等をバインダーとして各種表面粗さ調整用の粗し粒子、帯電制御剤等を配合した表層コートであっても構わない。感光ドラム1と現像ローラ5は点線で示される間隔維持コロ13によって非接触に保たれ、その間隔は300μmに保たれている。感光ドラムと現像ローラの間隔は感光ドラムと現像ローラに飛翔制御板が挟まれるほど狭くすると、スジ画像が発生するため好ましくない。
【0031】
SD間隔の変動を考慮して飛翔制御板が感光ドラムと現像ローラに挟まれないようにするためにSD間隔は10μm以上であることが好ましく、適度な剛性を有するシートの厚みは40μm以上であることを考慮するとSD間隔は50μm以上であることがより好ましい。またSD間隔が広くなるとトナーが飛翔しにくく、現像性が低下して現像器本来の目的を果たさなくなるため、1mm以下が好ましく、特に非磁性1成分現像方式では磁気穂が出来ないために現像剤層の厚みが薄く、飛翔距離が大きくなることから500μm以下であることがより好ましい。
【0032】
飛翔制御板の効果は感光ドラムの回転方向に対して上流側から飛翔制御板10が挿入されれば、現像ローラ5の回転方向に寄らないが本例では感光ドラムは図中の矢印の方向に回転しており、対向部近傍で感光ドラムと同方向に移動するように現像ローラは回転している。
【0033】
飛翔制御板10は感光ドラム1と現像ローラ5の対向部の隙間に挿入され、飛翔制御板の自由端側の先端部が図中26の位置で感光ドラム1と当接している。飛翔制御板の他端は現像容器と一体に設けられた台座34に固定されている。
【0034】
点線27は感光ドラム1を取り外した時の飛翔制御板の位置であり、ほぼ直線であり先端は感光ドラムに侵入するように配置され、かつ現像ローラとは触れないように配置されている。また矢印19間で示された点線27と感光ドラムとの最近接距離は900μmとし、SD間隔(300μm)より大きくされている。
【0035】
感光ドラムを装着すると台座34の支持点から先端側で飛翔制御板が撓み、感光ドラムとはエッジで当接するように配置されている。先端がエッジで当接するか否かは感光ドラムと同じ形状で光透過性の高いガラスまたはプラスチック製のドラムを装着して先端の当接状態が線状または面状であるかを観察し、必要であれば水等の液体を当接部に少量つけて、液体の表面張力によって埋まる隙間が当接点を挟んで両側にあるときは面当たり、片側にしかない場合はエッジ当たりであると言える。透明ドラムと飛翔制御板の先端の接触がエッジ当たりになるように例えば自由長を変化させて先端位置を調整する。
【0036】
先端の当接位置26は実質的な現像領域17内にある。現像領域は以下のようにして知ることができる。まず現像装置を1分程度稼動し、現像ローラ上に帯電されたトナーが担持された状態で現像装置の稼動を停止する。飛翔制御板をはずし、感光ドラム、現像ローラの回転を停止した状態で、通常現像時に印加される交番電界を10秒程度作用させた後、バイアスの印加を停止する。再現性良く現像領域を測定するために交番電界を停止する時にはトナーが感光ドラム側に移動する方向の電界を最後に停止することが好ましい。以上によって現像ローラ上で現像領域内のトナーが現像量域外に押し出され、現像ローラ上にほとんどトナーが付着していない領域ができ、このトナーが無い上流側の端部15と下流側端部16の間の領域17が現像領域である。
【0037】
その後飛翔制御板と透明ドラムを装着し、飛翔制御板の先端位置とトナーの欠乏領域との相対位置を目視によって観察し、感光ドラム側から見たときの飛翔制御板先端位置が現像領域内にあるようにシート位置を設定する。通常現像領域は1〜4mm程度あり、SD間隔または飛翔制御板の厚みより明らかに広いため、目視の角度や透明ドラムの屈折率等の影響を大きく受けずに現像領域内に先端位置を設定することが可能である。本例では現像領域のほぼ中央に飛翔制御板先端位置を配置した。
【0038】
本例では図1の現像装置に上記飛翔制御板を装着し飛翔制御板は厚みが50μmのPETシートを用い、台座の支持点から先端までの長さ、すなわち自由長を8.1mmとしたものを用いた。飛翔制御板の先端は現像領域内に配置し、そのときの現像領域の幅は約4mmであった。感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラは直径16mmであり、感光ドラムと300μmの間隔がSD間隔コロによって保たれている。
【0039】
現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。上記担持量と帯電量は感光ドラムがない状態で現像装置を30秒程稼動させ、停止した後、現像領域近傍の現像ローラ上のトナーを吸引し、現像ローラ上のトナーコート重量、および同トナーコートの帯電電荷量と吸引した面積を計測し、重量を面積で除して担持量を求め、帯電電荷量を重量で除して帯電量を算出した物である。
【0040】
また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して気温35℃相対湿度80%大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、画像上の問題は特に発生しなかった。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を2.8kVppまで上昇させたところでリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0041】
(比較例1)
図5は上記画像形成装置における、比較例1の現像装置を説明する飛翔制御板先端近傍の拡大断面図である。飛翔制御板10はガラス繊維30wt%を含有するナイロン6樹脂を圧縮成型して厚さを150μmとしたものであり、現像領域の上流端15と下流端16の間に挟まれた領域17に先端位置があるように調整されている。本例では現像領域のほぼ中央に飛翔制御板先端位置を配置した。飛翔制御板はエッジ部で感光ドラム1と当接している。当接状態の確認は実施例1と同様の方法で行った。
【0042】
SD間隔コロ13によって感光ドラム1と現像ローラ5とは矢印22間で示される間隔が300μmとなるように維持されている。また飛翔制御板表面と現像ローラとの最近接距離は矢印23間で示され、その距離は50μmであった。
【0043】
感光ドラム1は矢印の方向に回転しており、飛翔制御板は感光ドラムの回転方向上流側の下方からほぼ直線状に挿入されている。飛翔制御板10は台座34に一端が固定されている。
【0044】
実施例1と同様に感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。担持量と帯電量は実施例1と同様の方法で計測した。
【0045】
またシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して、気温35℃、相対湿度80%、大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、休憩後の最初の100枚でリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。またスジ画像が多数発生した。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を2kVppまで上昇させたところで定常的にリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0046】
(比較例2)
図6は上記画像形成装置における、比較例2の現像装置を説明する飛翔制御板先端近傍の拡大断面図である。比較例2の構成は特開平8−30089号公報、特許3366968号公報に開示される構成を1成分非接触現像装置に適応し、電極を省略し板状部材の先端位置を調整したものである。飛翔制御板10はガラスエポキシ基板で厚みが200μmであり、現像領域の上流端15と下流端16の間に挟まれた領域17に先端位置があるように調整されている。
【0047】
飛翔制御板は感光ドラム1とは当接しない位置に配置し、現像ローラとは位置29で面当たりしている。飛翔制御板の先端と感光ドラムとの距離は約50μmとした。
【0048】
感光ドラム1は矢印の方向に回転しており、飛翔制御板は感光ドラムの回転方向上流側の下方からほぼ直線状に挿入されている。飛翔制御板10は台座34に一端が固定されている。
【0049】
実施例1と同様に感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。担持量と帯電量は実施例1と同様の方法で計測した。
【0050】
またシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して気温35℃相対湿度80%大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、休憩後の最初の500枚でリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。またベタ部の後端でトナーの偏りが発生した。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を1.9kVppまで上昇させたところで定常的にリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0051】
(実施例2)
図7は上記画像形成装置における、実施例2の現像装置を説明する飛翔制御板先端近傍の拡大断面図である。飛翔制御板10はPETシートで厚みが50μmであり、現像領域17に先端位置があるように調整されている。点線21は感光ドラム1を取り外した時の飛翔制御板の位置であり、ほぼ直線であり先端は感光ドラムに侵入するように配置され、かつ現像ローラとは触れないように配置されている。また矢印35間で示された点線21と現像ローラとの最近接距離は1.2mmとし、SD間隔(300μm)より大きくされている。
【0052】
感光ドラムを装着すると台座34の支持点から先端側で飛翔制御板が撓み、感光ドラムとは面で当接するように配置されている。感光ドラムを装置したときには飛翔制御板と現像ローラとの最近接部は現像領域17の中かつ飛翔制御板と感光ドラム当接部近傍にあるように配置されている。
【0053】
面当たりの確認は実施例1と同様の方法で確認し、液体を当接部に少量つけて、液体の表面張力によって埋まる隙間が当接点を挟んで両側にできるように飛翔制御板の角度と進入量を調整した。
【0054】
実施例1と同様に感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。担持量と帯電量は実施例1と同様の方法で計測した。
【0055】
またシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して気温35℃相対湿度80%大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、画像上の問題は特に発生しなかった。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を2.9kVppまで上昇させたところで定常的にリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0056】
(実施例3)
図8は上記画像形成装置における、実施例3の現像装置を説明する飛翔制御板先端近傍の拡大断面図である。飛翔制御板10はPETシートで厚みが100μmであり、現像領域17に先端位置があるように調整されている。点線12は感光ドラム1を取り外した時の飛翔制御板の位置であり、ほぼ直線であり先端は感光ドラムに侵入するように配置され、かつ現像ローラとは触れないように配置されている。また矢印35間で示された点線21と感光ドラムとの最近接距離は3mmとし、SD間隔(300μm)より大きくされている。
【0057】
感光ドラムを装着すると台座34の支持点から先端側で飛翔制御板が撓み、感光ドラムとは面で当接するように配置されている。このとき飛翔制御板はSD間隔コロの外周がなす線13とは交わらないように設定されている。感光ドラムを装置したときには飛翔制御板と現像ローラとの最近接部は現像領域17の中かつ飛翔制御板先端と現像ローラ間であり、その距離は約350μmであった。面当たりの確認は実施例1と同様の方法で確認し、液体を当接部に少量つけて、液体の表面張力によって埋まる隙間が当接点を挟んで両側にできるように飛翔制御板の角度と進入量を調整した。
【0058】
実施例1と同様に感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。担持量と帯電量は実施例1と同様の方法で計測した。
【0059】
またシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して気温35℃相対湿度80%大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、画像上の問題は特に発生しなかった。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を3.0kVppまで上昇させたところで定常的にリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0060】
(比較例3)
比較例3の構成は実施例1の構成で飛翔制御板と台座を取り外した物である。
【0061】
実施例1と同様に感光ドラムの外径は30mmのものを用い、感光ドラムの表面は−500Vに帯電され、静電潜像部は−80〜−500Vの電位を有している。現像ローラには平均電圧(直流成分)が−260V、周波数が3kHz、振幅が1.8kV(ピーク・ツウ・ピーク)でデューティ50%の矩形波を印加した。現像ローラ上のトナーは1平方cmあたり0.4mgの担持量であり、帯電量は20〜30μC/mgであった。担持量と帯電量は実施例1と同様の方法で計測した。
【0062】
またシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを本例の現像装置4つにおのおの充填し、画像形成装置に装着して気温35℃相対湿度80%大気圧が1000kPaの環境で2500枚印字して20時間休憩後、2500枚印字し合計5000枚印字を行ったところ、斑点状の画像不良は発生しなかったが、ベタ画像の後端にトナーの偏りが発生した。また上記の環境下で現像ローラに印加するAC電圧の振幅を3.0kVppまで上昇させたところで定常的にリークが発生し、斑点状の画像不良が発生した。
【0063】
(他の実施形態)
図10は上記実施例に述べた画像形成部を有するプロセスカートリッジを説明する断面図である。2は帯電ローラであり、感光ドラム1に当接して従動回転し、画像形成時には感光ドラムを均一に帯電する役割を担う。
【0064】
クリーニングブレード3は感光ドラムに当接し、画像形成時には感光ドラム上の余剰現像剤を掻き落とす役割を担う。掻き落とされた廃トナーは送り羽31によって廃トナー容器4に収納される。スクイシート30は廃トナーが廃トナー容器4から漏れないように感光ドラムと軽く接触しシールしている。シャッター33はヒンジ32を支点として開平自在になっており、プロセスカートリッジを画像形成装置から外した際に閉じて感光ドラム1を保護する役割を担う。
【0065】
その他符号は上記実施例と同様であり詳細な説明を割愛する。このように飛翔制御板を含む画像形成部を一体化してプロセスカートリッジにすることで現像剤の補給と廃トナーの交換が容易となりユーザーのメンテナンスが簡略化されるという利点がある。また現像装置の長期使用により飛翔制御板に汚染が発生した場合にもユーザーの手を汚染させることが無く、他の定期交換部品と一体で交換できるためメンテナンス性に優れる。
【0066】
以上の実施例をまとめたのが表1である。斑点画像は5000枚の通紙を通して、リークによる画像不良が発生したかどうかを示し、斑点状の画像不良が発生しなかった場合が無し、発生した場合が有りと表記されている。また定常リーク発生電圧は高温高湿環境下でAC電圧振幅を上げたときに定常的な斑点状の画像不良が発生する振幅電圧を示しており、高い電圧であるほどリークに至るまでの余裕が多く好ましい。トナー偏りは○の場合はトナー偏りが許容できる程度軽微に発生する、もしくは発生しない場合を示し、×の場合は許容できないトナー偏りが発生することを示している。
【0067】
最近接距離1は感光ドラムが無い時の飛翔制御板と現像ローラ間の最近接距離である。最近接距離2は感光ドラムを装着した状態で飛翔制御板表面がすべて電気的良導体であると仮定したときの現像ローラと感光ドラム表面との間の絶縁距離であり、電気的な最近接距離である。本発明の実施例はすべて可撓性のある飛翔制御板を用い、飛翔制御板を撓ませて感光ドラムと当接させており、本出願の第1の発明である板状部材を撓ませる方向は現像ローラと凸方向が同じ(双方の局所的な曲率円の中心点が一方の曲線が分割する2つの領域で同じ側にある)かつ現像ローラと板状部材の当接位置を実質的な現像領域内とすることで飛翔制御板と現像剤担持体との距離を従来構成より離すことが可能となり、リーク防止効果を得るものである。
【0068】
【表1】
【0069】
飛翔制御板の撓む方向を現像ローラの表面と同じ凸方向とすることで、現像ローラの周に沿って飛翔制御板と現像ローラとの空間距離を確保するものである。
【0070】
飛翔制御板が現像ローラに触れると上記沿面でのリークが発生しやすい上に現像ローラ上のトナーコートが乱されて、スジ状の画像不良が発生するために好ましくない。非接触現像では現像ローラ直径(3〜100mm程度)と比較してSD間隔(50μm〜1mm程度)は狭いため、飛翔制御板の挿入角度が大きすぎると容易に現像ローラに当接してしまう。このためには現像ローラと感光ドラムの最近接点間を結ぶ線に対して60°以上120°以下の角度で飛翔制御板の先端が挿入されることが好ましく、略垂直であることがより好ましい。飛翔制御板と感光ドラムとの当接位置を実質的な現像領域内とすることで飛翔制御板の侵入角を小さくして飛翔制御板の先端と現像ローラとの距離が近接することを防止するものである。
【0071】
実施例1は本出願の第2の発明である飛翔制御板に可撓性のある部材を用い、像担持体が無い時の板状部材と現像剤担持体との最近接距離が像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きい構成である。第2の発明によって、比較例1、2と比較して最近接距離2が小さくなることを防ぐことができ、現像領域以外では板状部材と現像剤担持体との電気的な距離を離すことが可能となり、高温高湿環境下で飛翔制御板の表面抵抗が低下し沿面で発生するリークを防止することができる。
【0072】
これは比較例1,2の構成では飛翔制御板が直線状のため、飛翔制御板の厚みによらず、飛翔制御板と現像ローラの最近接距離2が(SD間隔−飛翔制御板厚み)より小さくなるのに対し、第2の発明では最近接位置が移動し、最近接距離2が比較例1、2より大きくなる効果が得られるためである。撓んだ時の飛翔制御板の大まかな曲率半径は現像ローラの曲率半径より大きいことがよりリーク防止のためには好ましい構成である。
【0073】
また実施例2の構成は本出願の第3の発明である板状部材が撓んで板状部材の面と像担持体とが当接する構成である。第3の発明によって飛翔制御板が感光ドラムと面当たりすることでリーク電流の通路が飛翔制御板先端を回りこんで感光ドラムに到達する必要があり、沿面距離が増加する。このため飛翔制御板の表面抵抗が同等であれば、定常リークが発生する電圧を上げることができ、よりリークを防止する効果が高い。
【0074】
また実施例3の構成は本出願の第4の発明である板状部材と像担持体との当接部が像担持体と現像剤担持体との最近接部より像担持体回動方向上流側にあって、板状部材と現像剤担持体の最近接距離は像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きい構成である。現像領域の上流側に飛翔制御板と感光ドラムの当接部を配置し、飛翔制御板とSD間隔コロの外周がなす線とが交わらない構成とすることで比較例3と比較してトナー偏りを防止する効果を維持しつつ、現像ローラから飛翔制御板にはリークしないため、飛翔制御板が無いときと同等の耐リーク性を達成することができる。
【0075】
上記実施例では飛翔制御板の先端位置を現像領域のほぼ中心に設置したが、先端位置が現像領域より下流側にあると現像領域が飛翔制御板によって覆われるため現像されるトナー量が減少し好ましくない。また先端位置が現像領域より上流側にある場合は現像剤の偏りを防止する効果が減少してしまうため好ましくない。
【0076】
先端位置は現像領域内にあれば現像剤の偏りを防止する効果と現像性を両立でき、現像領域の中心に限定されない。飛翔制御板の自由長は特に限定されないが、十分な可撓性を得るためには1mm以上あることが好ましく、先端の位置精度を良くするために50mm以下であることが好ましい。また感光ドラムが無い時の飛翔制御板の先端と感光ドラム表面との距離、すなわちドラムへの侵入量は飛翔制御板先端にうねりがあっても全面に接触できるようにするために10μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましい。また飛翔制御板の先端めくれが発生しないように侵入量は感光体の現像部での曲率半径(上記例では15mm)より小さいことが好ましく、更にスジ画像を防止するために5mm以下であることがより好ましい。また飛翔制御板の台座は現像装置側に固定されていることが位置精度の観点からより好ましいが、感光ドラム側もしくは本体に支持部材を設けても構わない。
【0077】
上記実施例では非磁性1成分現像剤を用いる現像装置について述べたが本発明の飛翔制御板は磁性1成分現像剤を用いる現像装置にも同様に効果がある。またトナーとキャリアを備える2成分現像剤を用いる現像装置にも効果があるが、一般に1成分現像装置よりSD間隔を広いため上記リークが発生しにくいため効果は限定的である。ただしキャリアの体積抵抗値が108Ωcm以下でキャリアの電極効果が大きくなる場合にはリークが問題となりやすいため、本発明を好適に用いることができる。
【0078】
2成分現像剤を用いる現像装置ではキャリアがあるために上記実施例の方法で現像ローラ上の現像領域を明確に見ることが困難である場合がある。その場合は飛翔制御板を取り外した現像装置でAC振幅が0Vの状態で全面ベタ画像の印字を行い、画像中で感光ドラムと現像ローラの回転駆動を停止し、直後に通常の現像バイアスを数秒印加後停止すると感光ドラム上にトナーが移行する。感光ドラムを取り外した後に飛翔制御板を装着して、静かにトナーが付着している感光ドラムを元の位置に装着し、感光ドラム上のトナーが飛翔制御板に触れて、トナーが飛翔制御板に付着する場合は現像領域に飛翔制御板がある。
【0079】
また飛翔制御板の先端近傍に電極を配置し、現像領域のトナーをクラウド化させる構成の現像装置についても効果があるが、飛翔制御板に電極を設けて給電を行う構成は電極と現像ローラ間に強い静電力が働くようになり飛翔制御板の振動と共に現像音の増加が大きく、感光ドラムとの当接部や現像ローラとの当接部でビビリが発生しやすい。ビビリが発生すると飛翔制御板の感光ドラムと対向する面上に現像剤が回りこみ、ベタ後端のトナーの偏り防止効果が減少するため好ましくない。このため、飛翔制御板には電極を設けない、もしくは電極があっても給電されず、フロートにされている構成がより好ましい。飛翔制御板を剛体にすると、SD間隔の微小な変動で感光ドラムと飛翔制御板の当接圧が大きく変わり、感光ドラムを摩擦帯電させる、もしくは飛翔制御板の当接部が摩擦帯電されることで潜像または現像を乱し、画像不良が発生するため好ましくなく、この観点からも可撓性を有するシートであることが好ましい。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、現像剤担持体から像担持体への飛翔現像剤の領域を適正にすることができる。
【0081】
また、本発明は、板状部材は、現像剤担持体と非接触に設けられ、現像剤担持体の表面と同じ凸方向に撓んで像担持体と当接し、板状部材と像担持体との当接部および板状部材の先端部は実質的な現像領域内にあることにより、板状部材と現像剤担持体との最近接距離を増やすことが可能となり、現像剤担持体から感光ドラムへのリークを防止することができる。
【0082】
さらに、本発明は、板状部材と像担持体との当接部は像担持体と現像剤担持体との最近接部より像担持体の回動方向の上流側にあり、板状部材と現像剤担持体の最近接距離は像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きいことにより、飛翔制御板にリークが発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置を説明する断面図である。
【図2】本発明の現像装置を説明する斜視図である。
【図3】現像装置の課題を説明する模式図である。
【図4】本発明の実施例1の現像装置を説明する断面図である。
【図5】本発明の比較例1の現像装置を説明する図である。
【図6】本発明の比較例2の現像装置を説明する断面図である。
【図7】本発明の実施例2の現像装置を説明する断面図である。
【図8】本発明の実施例3の現像装置を説明する断面図である。
【図9】本発明のプロセスカートリッジを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 反射ミラー
4 レーザースキャナ
5 現像ローラ
6 規制ブレード
7 現像装置
8 現像容器
11 剥ぎ取り/供給ローラバイアス
12 現像バイアス
13 剥ぎ取り/供給ローラ
15 攪拌部材
17 中間転写ベルト
18 搬送ローラ
19 コロナ帯電部
Tn 負帯電性トナー
Tp 正帯電性トナー
T 混合現像剤
P 記録用紙
Claims (6)
- 像担持体に対向し、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を有し、像担持体と現像剤担持体との間の対向部において、現像剤担持体から像担持体へ現像剤を飛翔させて像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、
像担持体と現像剤担持体との間に設けられた可撓性を備える板状部材を有し、この板状部材は、現像剤担持体と非接触に設けられ、現像剤担持体の表面と同じ凸方向に撓んで像担持体と当接し、板状部材と像担持体との当接部および板状部材の先端部は実質的な現像領域内にあることを特徴とする現像装置。 - 板状部材は、像担持体が無い時の板状部材と現像剤担持体との最近接距離が像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きくなるように設けられることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 板状部材の面と像担持体とが当接することを特徴とする請求項1又は2記載の現像装置。
- 像担持体に対向し、現像剤を担持搬送する現像剤担持体を有し、像担持体と現像剤担持体との間の対向部において、現像剤担持体から像担持体へ現像剤を飛翔させて像担持体上に形成された静電像を現像する現像装置において、
像担持体と現像剤担持体との間に設けられた板状部材を有し、板状部材と像担持体との当接部は像担持体と現像剤担持体との最近接部より像担持体の回動方向の上流側にあり、板状部材と現像剤担持体の最近接距離は像担持体と現像剤担持体の最近接距離より大きいことを特徴とする現像装置。 - 請求項1から4のいずれか記載の現像装置を具備したことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1から5のいずれか記載の現像装置を具備したことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)
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