JP2005009882A - 耐熱性保護管およびその製造方法ならびに耐熱性保護管の製造装置 - Google Patents

耐熱性保護管およびその製造方法ならびに耐熱性保護管の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温の被測定対象に浸漬して温度を測定する際の保護管として使用した場合には被測定対象の飛散を抑制することができ、耐熱性、断熱性および耐衝撃性にも優れ、さらには人体に対する悪影響の少ない材質で構成される耐熱性保護管を提供する。
【解決手段】耐熱性保護管1は、ウォラストナイトまたは該ウォラストナイトを20重量%以上含む耐熱性無機粉末を、1.5重量%以上15重量%以下の添加剤を用いて結合した材料からなる。該耐熱性保護管1は、ウォラストナイトまたは上記の耐熱性無機粉末と、添加剤と、適当量の水または有機溶剤とを混合して混合材料を作製し、該混合材料を管状に成形して管状成形体を作製し、この管状成形体を乾燥させることで製造することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば熱電対のような計測手段を高温から保護するなどの用途に使用可能な耐熱性保護管およびその製造方法ならびに耐熱性保護管の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、溶融金属の温度測定は、約1000℃〜1700℃の溶融金属中にプローブを5〜10秒間浸漬して行われている。このプローブには一般的には紙管が用いられてきたが、紙管に含まれる水分や有機成分が高温下で急激に気化・燃焼し、その際に発生するガスにより溶融金属が飛散し、作業者が危険に晒されることがあった。さらに、紙管は燃焼しやすく、短時間で消失するため、特に1600℃以上の高温下ではホルダーが破損するなど充分な機能を果たさない場合も多々あった。
【0003】
そこで、紙管の外装材として、セラミックファイバに粘土鉱物を分散させた抄造品や、セラミックファイバにバインダを混練して筒状に成形したものや、焼成珪藻土やアルミナ、シリカ、カルシアを主成分としたものにガラス繊維やロックウールを混合して補強したものが用いられている。なお、溶融金属浸漬用保護管の一例が、たとえば実公平3−45152号公報に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
実公平3−45152号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の抄造品は紙管の外周上に巻き付けられるが、巻付け端部に抄造品の肉厚分の段差が生じ、また巻付け回数が場所により変動し、紙管の外装材の肉厚変動が大きくなることがあった。
【0006】
また、セラミックファイバ成形品は紙管と接着されるが、その際にセラミックファイバ成形品と紙管との間に隙間が生じ、強度的に脆くなる。そのため、輸送時の衝撃や、自動投入機への装着時に固定クランプで挟み込む際の圧力で破損することがあった。
【0007】
また、珪藻土などを用いた場合、未焼成では結晶水を持つため、溶融金属に浸漬した際にこれが急激に気化して放出され、スプラッシュと呼ばれる溶融金属の飛散現象が発生する場合がある。このため、1000℃以上程度の温度で焼成した珪藻土が多く使用されるが、焼成した珪藻土も大気中の水分を吸収しやすく、梅雨のような多湿の時期には大気中の水分を吸収してしまう。したがって、スプラッシュを充分に防止することが困難であった。
【0008】
さらに近年では、セラミックや人造非晶質の繊維や粉末などが人体に悪影響を及ぼすことが指摘され、IARC(国際癌研究機関:International Agency for Research on Cancer)より、セラミックファイバや焼成した珪藻土中などに含まれるクリストバライト粉末、ガラス繊維、ロックウールなどの発癌性が指摘されている。
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高温の被測定対象に浸漬して温度および酸素濃度などを測定する際の保護管として使用した場合には被測定対象の飛散を抑制することができ、耐熱性、断熱性および耐衝撃性にも優れ、さらには人体に対する悪影響の少ない材質で構成される耐熱性保護管およびその製造方法ならびに該耐熱性保護管の製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る耐熱性保護管は、ウォラストナイトまたは該ウォラストナイトを20重量%以上含む耐熱性無機粉末を、固形分換算で1.5重量%以上15重量%以下の添加剤を用いて結合した材料からなる。
【0011】
ウォラストナイトは、結晶水をほとんど持たず、大気中の水分を吸収し難い材料であるので、スプラッシュを効果的に抑制することができる。また、ウォラストナイトは耐熱性および断熱性に優れた材料でもあり、該ウォラストナイトを用いて作製した保護管は従来所定以上の強度をも有する。さらにはウォラストナイトに関して人体に悪影響を及ぼすという指摘もなされていない。したがって、被測定対象に浸漬した際の被測定対象の飛散(スプラッシュ)を抑制することができ、耐熱性、断熱性および耐衝撃性に優れ、さらには人体に対する悪影響の少ない耐熱性保護管が得られる。
【0012】
上記添加剤は、たとえば有機分散剤、有機系バインダーおよび無機系バインダーの少なくとも1種を含む。また、ウォラストナイトは、好ましくは、針状ウォラストナイトである。
【0013】
本発明に係る耐熱性保護管の製造方法は、次の各工程を備える。ウォラストナイトまたはウォラストナイトを20重量%以上含む耐熱性無機粉末と、固形分換算で1.5重量%以上15重量%以下の添加剤と、水または有機溶剤とを混合して混合材料を作製する。該混合材料を管状に成形して管状成形体を作製する。管状成形体を乾燥させる。
【0014】
本願発明者は、上記の方法により、ウォラストナイトを含む材料を用いて、前述のような優れた特性を有する耐熱性保護管を作製できることを知得した。
【0015】
上記管状成形体を押出し成形にて作製することが好ましい。また、耐熱性保護管は紙管の外周面上に形成されるものであってもよい。この場合、管状成形体の作製工程は、混合材料を紙管の外周面上に押出しながら紙管を軸方向に移動させることで紙管の外周面上に管状成形体を作製する工程を含み、管状成形体の乾燥工程は、紙管の外周面上で管状成形体を乾燥させる工程を含む。また、混合材料の流路において流路面積を減じた箇所を設けることで、混合材料の流れを局所的に絞るようにすることが好ましい。
【0016】
本発明に係る耐熱性保護管の製造装置は、紙管の外周面上に耐熱性保護管を形成するものであって、内部で材料を混合および供給するシリンダと、該シリンダの先端部と接続され、紙管を受け入れる空間部と、シリンダから供給される材料を紙管の外周面上に導く流路とを有する成形金型とを備える。そして、成形金型内に位置する材料の流路に、該流路の面積を局所的に減じる絞り部を設ける。
【0017】
上記のように耐熱性保護管の製造装置が、紙管を受け入れる空間部と、シリンダから供給される材料を紙管の外周面上に導く流路とを有する成形金型を備えているので、該成形金型の空間部に紙管を挿入した状態で、成形金型内の流路を介してシリンダから紙管の外周面上に材料を供給することができる。それにより、紙管の外周面上に耐熱性保護管を成形することができる。このとき、成形金型内の流路に上記のような絞り部を設けることにより、材料を緻密な状態とすることができ、該緻密な状態となった材料を紙管の外周面上に供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
本実施の形態における耐熱性保護管は、ウォラストナイトまたは該ウォラストナイトを20重量%以上(好ましくは40重量%以上)程度含む耐熱性無機粉末を、1.5重量%以上15重量%以下(好ましくは3重量%以上10重量%以下、さらに好ましくは3重量%以上5〜7重量%以下)程度の添加剤を用いて結合した材料からなる。
【0020】
なお、本願明細書において、ウォラストナイト、耐熱性無機粉末および添加剤の量は、固形分換算による量である。また、耐熱性無機粉末とウォラストナイトとを混合した場合に加える添加剤の量は、耐熱性無機粉末とウォラストナイトとの合計量に対する量である。
【0021】
また、耐熱性無機粉末におけるウォラストナイトの含有量が20重量%未満の場合であっても、後述する効果が得られる限り、本実施の形態における耐熱性保護管と等価なものであると解釈されるべきである。また、添加剤の量についても同様に、添加剤の量が1.5重量%未満あるいは15重量%よりも多い場合であっても、後述する効果が得られる限り、本実施の形態における耐熱性保護管と等価なものであると解釈されるべきである。
【0022】
ウォラストナイト(融点:約1500℃、硬度(モース):4.5〜5.0程度)は、化学式CaSiOで表わされる珪酸塩鉱物である。天然鉱物として産出されるウォラストナイトは、石灰石と花崗岩の接触部で変成作用を受けて発達した鉱物で、色はガラス光沢のある白色、帯灰色、帯褐色を呈する。ウォラストナイトの結晶形態は、針状、塊状である。ウォラストナイトは、主成分としてSiOとCaOをほぼ等量含有し、微量成分としてAl、Fe等を含有している。
【0023】
ウォラストナイトは吸湿性をほとんど有していないので、該ウォラストナイトを含む材料で作製した耐熱性保護管を、溶融金属などの高温の被測定対象に浸漬した際に、該耐熱性保護管に含有される水分が急激に気化するのを抑制することができ、これに伴う被測定対象の飛散(スプラッシュ)を効果的に抑制することができる。また、ウォラストナイトは耐熱性および断熱性にも優れているので、耐熱性保護管内部のセンサー部および紙管の焼損などをも抑制することができる。
【0024】
さらに、耐熱性保護管の材料としてウォラストナイトを使用することにより、耐熱性保護管の強度をも確保することができ、輸送時にかかる外力やクランプ時の圧力などによって耐熱性保護管が破損するのをも抑制することができる。
【0025】
その上、国際癌研究機関(IARC)は、慢性毒性に関する研究結果からウォラストナイトは腫瘍を誘発せず、ウォラストナイトを発癌物質として分類できないと報告している。このことから、ロックウールなどと比較してウォラストナイトは安全な物質であるといえる。
【0026】
本実施の形態の耐熱性保護管には、針状(繊維状)ウォラストナイトを使用することが好ましい。それにより、耐熱性保護管の強度を向上することができるばかりでなく、補強のためにロックウールやガラス繊維を添加する必要がなくなる。したがって、人体への悪影響をさらに効果的に抑制することができる。
【0027】
本実施の形態において使用可能な耐熱性無機粉末としては、たとえば珪藻土、アルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェライト、ジルコン、マグネシア、カルシア、ステアタイト、タルク、炭化ケイ素、窒化ケイ素、粘土鉱物などのアスペクト比が1に近い粒子状のセラミックス粉を単独または複合したものを挙げることができる。
【0028】
アスペクト比が1に近い粒子状のセラミックス粉を使用することにより、耐熱性保護管の成形性を向上することができ、かつ耐熱性保護管の表面の滑らかさを向上することができる。また、耐熱性に優れたセラミックス粉を選択することで、耐熱性保護管の耐熱性を向上することができ、結晶水のないセラミックス粉を選択することで、スプラッシュを抑制することができる。さらに、発癌性を指摘されていない、アスペクト比が1に近い粒子状のセラミックス粉を使用することにより、人体に害の少ない耐熱性保護管を得ることができる。
【0029】
本実施の形態において使用可能な添加剤は、たとえば有機分散剤、有機系バインダーおよび無機系バインダーの少なくとも1種を含む。有機分散剤としては、たとえばポリアクリル酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ヘキサメタ燐酸塩などをが用可能である。有機系バインダーとしては、たとえばポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、乳化酢酸ビニルなどが使用可能である。無機系バインダーとしては、たとえばシリカゾル、アルミナゾル、シリカゾル・アルミナゾル混合物、リチウムシリケート、ケイ酸塩、リン酸塩などが使用可能である。
【0030】
次に、本実施の形態における耐熱性保護管の構造例について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態における耐熱性保護管の構造例を示す図である。
【0031】
図1に示すように、耐熱性保護管1は、たとえば紙管2の外周面上に形成される。該耐熱性保護管1は、溶融金属に浸漬して溶融金属の温度および酸素濃度などを測定する際の保護管として使用可能である。より具体的には、ランス熱電対の保護管として使用可能である。
【0032】
異種金属の両端を電気的に接続し、この両端に温度差を与えると、ゼーベック効果により回路中に電流が流れる。この原理を利用し、溶融金属中に直接浸漬して温度を測定するようにしたのがランス熱電対である。
【0033】
図2に、図1に示す耐熱性保護管1を使用したランス熱電対の部分断面図を示す。図2に示すように、ランス熱電対は、紙管2の内部に設置された温度検出端3と、耐熱性保護管1の先端に取付けられたキャップ4とを備える。
【0034】
ランス熱電対を溶融金属に浸漬する場合には、ホルダーと呼ばれる器具が使用されることが多い。このホルダーの一例を図3に示す。図3に示すように、ホルダーは、コネクタブロック5と、ポール6と、銅シース補償導線7と、エクステンションパイプ8と、キャブタイヤ補償導線9と、ハンドル10と、メタルコネクタ11とを備える。このホルダーの先端に上記の耐熱性保護管1とともにランス熱電対を装着し、これらを溶融金属中に直接浸漬して溶融金属の温度を測定する。
【0035】
なお、本実施の形態の耐熱性保護管は、上記のように溶融金属浸漬用保護管(熱電対保護管)として使用可能であるが、これ以外の用途にも使用可能である。たとえば、押湯保温材、溶融金属などの高温の流体を流す耐熱管、高温の流体が流れる管の外側に設置する断熱材、各種燃焼筒、高温ダクトのライニングなど耐熱性が要求される筒状部分に使用可能である。
【0036】
一般に、金属を鋳造により成形する際には、金属が収縮するので、余分に溶融金属を型内に流し込むようにする。この余分に溶融金属を流し込んだ部分が製品になる部分よりも先に固まると、製品が損傷してしまう。そこで、余分に溶融金属を流し込んだ部分を保温しておき、その部分の溶融金属が最後に固まるようにする。このように余分に溶融金属を流し込んだ部分の周囲に設置し、溶融金属を保温する際に使用するのが上記の押湯保温材である。この用途に使用する場合、溶融金属は保護管内部と接触するため、紙管を取り除く、もしくは撥水性の材質、またはこの材質を表面に配した物を用いて成形した後、これを取り除く必要がある。
【0037】
次に、本実施の形態における耐熱性保護管の製造方法について説明する。本実施の形態における耐熱性保護管を作製するには、まずウォラストナイトまたはウォラストナイトを20重量%以上(好ましくは40重量%以上)程度含む耐熱性無機粉末と、1.5重量%以上15重量%以下(好ましくは3重量%以上10重量%以下、さらに好ましくは3重量%以上5〜7重量%以下)程度の添加剤と、適当量の水または有機溶剤とを混合(混練)して混合材料を作製する。該混合材料は、典型的には、粘土状であり、該混合材料を管状に成形して管状成形体を作製する。そして、この管状成形体を乾燥させる。
【0038】
上記の管状成形体は、押出し成形にて作製することが好ましい。それにより、均一な厚みの管状成形体を容易に作製することができる。また、耐熱性保護管は紙管の外周面上に形成されるものであってもよい。この場合、たとえば混合材料を紙管の外周面上に押出しながら紙管を軸方向(長手方向)に移動させることで紙管の外周面上に管状成形体を作製し、紙管の外周面上で管状成形体を乾燥させればよい。
【0039】
このとき、混合材料の流路において流路面積を減じた箇所を設けることで、混合材料の流れを局所的に絞ることが好ましい。それにより、混合材料を緻密にすることができ、高品質な耐熱性保護管が得られる。
【0040】
次に、本実施の形態における耐熱性保護管の製造装置について説明する。耐熱性保護管を紙管の外周面上に形成する場合、たとえば図4に示すヘッド部を有する製造装置を用いて耐熱性保護管を成形することができる。
【0041】
図4に示すように、本実施の形態における耐熱性保護管の製造装置は、内部で材料を混合および供給するシリンダ12と、成形金型14とを備える。成形金型14は、シリンダ12の先端部と接続され、紙管2を受け入れる空間部15と、シリンダ12から供給される混合材料13の流路18とを有する。
【0042】
シリンダ12は、図4に示す例では、成形金型14の長手方向(紙管2の軸方向)と交差する方向に延在し、内部にスクリュー(図示せず)を有する。該スクリューを回転させることで、材料を混合(混練)して混合材料13を作製しながら混合材料13をシリンダ12の先端側へ送り、シリンダ12の先端から成形金型14内に供給することができる。
【0043】
シリンダ12の先端は成形金型14に嵌め込まれ、混合材料13を収容するシリンダ12内の空間と、成形金型14内部に設けられた混合材料13の流路18とが連通する。それにより、シリンダ12内から成形金型14内の流路18に混合材料13を送り込むことができる。
【0044】
図4の例では、成形金型14の長手方向の両端に、上部押え板16と下部押え板21とを設置し、この上部押え板16と下部押え板21とで成形金型14を挟持している。また、成形金型14の内側に内管17を装着し、該内管17の内周面によって空間部15の一部を規定するようにしている。この内管17の外周面と成形金型14の内面との間に流路18が形成される。
【0045】
下部押え板21の内側には、管状の口金19を装着する。該口金19の内周面にテーパ部を設け、該テーパ部と内管17の先端部との間に、流路18の面積を局所的に減じた箇所を設ける。つまり、成形金型14内に位置する混合材料13の流路18に、混合材料13の流路面積を局所的に減じた絞り部20を設ける。なお、これ以外の手法で混合材料13の流路18に絞り部20を設けてもよい。
【0046】
次に、本実施の形態における耐熱性保護管の製造装置を用いて、紙管2の外周面上に耐熱性保護管を形成する手法について説明する。
【0047】
図4に示すように、内管17の内側、つまり成形金型14の空間部15内に紙管2を挿入する。この状態でシリンダ12を作動させ、シリンダ12内から成形金型14内の流路18に、混練後の混合材料13を供給する。
【0048】
混合材料13は、図4の右側から左側に流動してシリンダ12内から押し出され、成形金型14内に送り込まれる。成形金型14内に送り込まれた混合材料13は、内管17の外周面に衝突し、流動方向が略90度を変わる。その後、混合材料13は、図4の上側から下側に内管17の外周面に沿って移動し、絞り部20によって絞られた後、紙管2の外周面上に供給される。
【0049】
このように絞り部20によって流路面積を絞った後に紙管2の外周面上に混合材料13を供給することにより、緻密な混合材料13を均一に紙管2の外周面上に供給することができる。したがって、均一な厚みで滑らかな表面を有する耐熱性保護管を紙管2の外周面上に成形することができる。
【0050】
上記のように紙管2の外周面上に混合材料13を供給しながら、紙管2をその軸方向(図4の上側から下側)に移動させる。それにより、紙管2の外周面上に耐熱性保護管を連続的に成形することができる。このようにして耐熱性保護管を成形した後、紙管2の外周面上で耐熱性保護管を乾燥させることにより、紙管2の外周面上に耐熱性保護管を作製することができる。
【0051】
【実施例】
以下、表1〜表4および図5、図6を用いて本発明の実施例について説明する。
【0052】
(実施例1)
平均粒子径17.6μm、アスペクト比10〜20程度のウォラストナイトに、有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルを添加剤として固形分換算で10重量%程度添加したものを100重量%として、その80重量%に相当するイオン交換水を加えてヘンシェルミキサーで攪拌、混合して粘土状成形材料を作製する。作製した成形材料を20mm×20mm×80mmの型に嵌め込み、加熱して乾燥させ試験片を作製した。この試験片についてオートグラフにより3点曲げ試験を行い、破断強度を測定した。
【0053】
また、下記の表1の配合で同様に試験片を作製し、3点曲げ試験を行い、破断強度を測定した。その結果を図5に示す。なお、図5における従来品2としては珪藻土に添加剤として有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルを10重量%添加したものを採用した。
【0054】
【表1】
Figure 2005009882
【0055】
図5の結果より、いずれの試験片も従来品2よりも高い曲げ強度を有することがわかる。従来品2については実際の使用上強度的に問題がないことが判明しているので、従来品2よりも高い曲げ強度を有する各試験片も当然に実際の使用上強度的に問題がないといえる。つまり、ウォラストナイト単体に対し添加剤を1.5重量%程度以上添加した材料を使用することで、強度上問題なく使用できる耐熱性保護管が得られるものと推察される。
【0056】
なお、図5の結果より、添加剤の量が1.0重量%付近でも、従来品2と同様の曲げ強度が得られることが充分に予想されることから、この程度の添加剤の量でも使用可能な場合があるものと考えられる。また、今回の試験では添加剤の量が15重量%の場合まで確認したが、バインダー量が増大するにつれて試験片の曲げ強度が高くなる傾向にあることは図5の結果より明らかであり、添加剤の量が15重量%を超える場合でも、強度上問題なく使用できる耐熱性保護管が得られるものと推察される。
【0057】
(実施例2)
平均粒子径17.6μm、アスペクト比10〜20程度のウォラストナイト80重量%程度と珪藻土20重量%程度に、有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルを添加剤として固形分換算で7重量%(ウォラストナイトと珪藻土の合計量に対する割合)程度添加したものを100重量%として、その70重量%に相当するイオン交換水を加えてヘンシェルミキサーで攪拌、混合して粘土状成形材料を作製する。作製した成形材料を20mm×20mm×80mmの型に嵌め込み、加熱して乾燥させ試験片を作製した。この試験片についてオートグラフにより3点曲げ試験を行い、破断強度を測定した。
【0058】
また、下記の表2の配合で同様に試験片を作製し、3点曲げ試験を行い、破断強度を測定した。その結果を図6に示す。なお、図6における従来品2としては珪藻土に添加剤として有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルを10重量%添加したものを採用した。
【0059】
【表2】
Figure 2005009882
【0060】
図6に示すように、ウォラストナイトの含有率が高くなるほど試験片の強度が高くなることがわかる。具体的には、ウォラストナイトが20重量%程度以上であれば従来品2以上の強度が得られることがわかる。
【0061】
また、添加剤の量によって試験片の強度にばらつきがあることもわかる。つまり、添加剤の量が多くなるにつれて試験片の強度が高くなることがわかる。したがって、添加剤の量をできるだけ少なくしながら従来品以上の強度を得るには、添加剤の量が7重量%程度の場合にはウォラストナイトが20重量%程度以上、添加剤の量が5重量%程度の場合にはウォラストナイトが30〜40重量%程度以上、添加剤の量が3重量%程度の場合にはウォラストナイトが70〜80重量%程度以上必要であることがわかる。
【0062】
(実施例3)
平均粒子径17.6μm、アスペクト比10〜20程度のウォラストナイトに、有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルを添加剤として固形分換算で10重量%程度添加したものに、該重量に対して80重量%に相当するイオン交換水を加え、ヘンシェルミキサーで攪拌、混合して粘土状成形材料を作製する。作製した成形材料を5℃程度に冷却した真空押出し成形機に投入し、パイプ状成形体を得る。その後、パイプ状成形体を加熱して乾燥し、耐熱性保護管を作製する。この耐熱性保護管の内周部と紙管の外周部とをケイ酸ソーダで接着することにより、耐熱性保護管である溶融金属浸漬用保護管を作製することができる。
【0063】
(実施例4)
平均粒子径17.6μm、アスペクト比10〜20程度のウォラストナイトに、有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルとアルミナゾルを添加剤として固形分換算で5重量%程度添加したものに、該重量に対して70重量%に相当するイオン交換水を加え、ヘンシェルミキサーで攪拌、混合して粘土状成形材料を作製する。作製した成形材料を5℃程度に冷却した真空押出し成形機に投入する。
【0064】
本実施例4で使用する真空押出し成形機は、図4に示すヘッド部を有する。該真空押出し成形機のヘッドの口金中央に設けた空間部に紙管を挿入し、ヘッド内の流路を通して真空押出し成形機のシリンダから混合材料を紙管の外周面上に供給する。そして、混合材料を紙管の外周面上に供給しながら紙管をその軸方向(長手方向)に移動させる。それにより、紙管の外周面上に筒状成形体を形成することができる。これを60℃の乾燥機に8時間入れて乾燥させることで、本実施例4における耐熱性保護管である溶融金属浸漬用保護管を得ることができる。なお、乾燥は自然乾燥であってもよく、2日から4日放置しておいても同様の保護管を得ることができる。
【0065】
本実施例4の保護管は、上記のように紙管の外周面上に直接材料を塗布して乾燥することにより作製されるので、接着剤を使用することなく紙管との間に高い密着性が得られ、かつ高い強度を有するものとなる。
【0066】
(実施例5)
平均粒子径17.6μm、アスペクト比10〜20程度のウォラストナイト80重量%程度と、平均粒子径10〜20μm珪藻土20重量%程度とを含む耐熱性無機粉末に、有機分散剤であるポリカルボン酸ナトリウム水溶液、有機バインダーであるカルボキシメチルセルロース、無機バインダーであるシリカゾルとアルミナゾルを添加剤として固形分換算で3重量%(ウォラストナイトと珪藻土の合計量に対する割合)程度添加し、この重量に対して60重量%に相当するイオン交換水を加え、ヘンシェルミキサーで攪拌、混合して粘土状成形材料を作製する。作製した成形材料を5℃程度に冷却した真空押出し成形機に投入する。
【0067】
本実施例5の場合も、上述の実施例4と同様のヘッド部を有する真空押出し成形機を使用し、該真空押出し成形機のヘッドに紙管を挿入し、ヘッド内の流路を通して真空押出し成形機のシリンダから混合材料を紙管の外周面上に供給する。そして、混合材料を紙管の外周面上に供給しながら紙管をその軸方向(長手方向)に移動させ、紙管の外周面上に筒状成形体を形成する。これを60℃の乾燥機に8時間入れて乾燥させることで、本実施例5における耐熱性保護管を得ることができる。なお、乾燥は自然乾燥であってもよく、2日から4日放置しておいても同様の耐熱性保護管を得ることができる。
【0068】
(実施例6)
従来より使用されている抄造品を紙管に巻き付けたもの(従来品1)と、珪藻土成形品(従来品2)と、セラミックファイバー成形品(従来品3)と、下記の表4に示す配合比で実施例4,5の方法により作製した本発明品とを準備し、それぞれについて性能評価を行ったので、その結果について表3と表4とを用いて説明する。
【0069】
今回の評価では、上記の各保護管を用いて消耗型のランス熱電対を各3本作製し、これらの性能評価を行った。また、今回の評価では、最も過酷な製鋼現場を想定し、ランス熱電対を1700℃の溶鋼に15秒浸漬し、スプラッシュの度合いと、引き上げ後の残骸の観察を行って耐熱性、断熱性をチェックした。その結果を表3,4に示す。
【0070】
【表3】
Figure 2005009882
【0071】
【表4】
Figure 2005009882
【0072】
表3に示すように、従来品では、スプラッシュ、耐熱性、断熱性、耐衝撃性の4つの性能の全てを満足するものはなかったが、表4に示すように、本発明品では該4つの性能の全てを満足するものが多く存在することがわかる。
【0073】
具体的には、ウォラストナイトが100重量%の場合には、添加剤を3重量%以上5重量%以下とし、ウォラストナイトが90重量%で珪藻土が10重量%の場合には、添加剤を5重量%以下とし、ウォラストナイトが40重量%以上80重量%以下で珪藻土が60重量%以上20重量%以下の場合には、添加剤を3重量%以上5重量%以下とすることで、上述の4つの性能の全てを満足する優れた性能の保護管が得られることがわかる。
【0074】
なお、上記の数値範囲外であっても、該数値範囲近傍であれば同様の効果を期待することができるものと考えられる。たとえば、ウォラストナイトが100重量%の場合に、添加剤の量を3重量%未満とした場合や、5重量%よりも高くした場合でも、上述の4つの性能の全てを満足する優れた性能の保護管が得られる場合があり得るものと考えられる。したがって、上記の数値範囲外であっても、本実施例の耐熱性保護管と同様の効果が得られる場合は、本実施例の耐熱性保護管と等価なものであると解釈されるべきである。
【0075】
(実施例7)
次に、従来品と本発明品について曲げ試験による強度評価を行ったので、その結果について表5および表6を用いて説明する。表5には各従来品と本発明品の材質と添加剤量とをそれぞれ記載し、表6には試験結果を記載している。曲げ試験としては、支点間距離260mmでの3点曲げ試験を行った。
【0076】
従来品としては、抄造無機シートを紙管に巻き付けたもの(従来品1)と、珪藻土成形品(従来品2)と、セラミックファイバー成形品(従来品3)を準備した。なお、従来品1、従来品3としては他社製のものを使用したため、これらに含まれる添加剤の量は不明であり、表5にその旨記載している。本発明品としては、表5のA〜Eに示す材質および添加剤量のものを作製した。
【0077】
試験品のサイズは、外径31mm、内径18.5mm(内側に外径25mm、内径18.5mmの紙管を有する)である。セラミックファイバー成形品については、外径39mm、内径31mmの製品に外径30mm、内径17.6mmの紙管を挿入したものを使用した。
【0078】
【表5】
Figure 2005009882
【0079】
【表6】
Figure 2005009882
【0080】
表6に示すように、本発明品の曲げ強度が、従来品1〜3の曲げ強度よりも高いことがわかる。より詳しくは、ウォラストナイト100重量%のものは、添加剤の量が増大するにつれて強度が高くなり、添加剤の量が3重量%のものでも従来品より強度が高くなる。
【0081】
表6の結果より、ウォラストナイト100重量%の場合に添加剤の量を3重量%以上10重量%以下程度とすることによって、耐熱性保護管の強度を従来品よりも高くすることができる。なお、添加剤の量が増大するにつれて耐熱性保護管の強度が高くなることが明らかなので、添加剤の量が10重量%を超えた場合でも、耐熱性保護管の強度を従来品よりも高くすることができるものと推察される。
【0082】
ウォラストナイトに珪藻土を添加した本発明品では、添加剤の量が3重量%でウォラストナイトが80重量%の場合や、添加剤の量が5重量%でウォラストナイトが40重量%の場合に、従来品と同等の強度を確保できることがわかる。
【0083】
なお、表6に示すように、従来品1,2の曲げ強度に対し従来品3の曲げ強度が極端に低くなっているが、これは従来品3において外装材と紙管との間に隙間が存在することが影響しているものと考えられる。従来品3は実用上も強度的に問題があると言える。
【0084】
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組合せることも当初から予定されている。
【0085】
また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、ウォラストナイトを用いて耐熱性保護管を作製するようにしたので、被測定対象に浸漬した際の被測定対象の飛散(スプラッシュ)を抑制することができ、耐熱性、断熱性および耐衝撃性にも優れ、さらには人体に対する悪影響の少ない耐熱性保護管を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態における耐熱性保護管の平面図である。
【図2】図1に示す耐熱性保護管を使用したランス熱電対の部分断面図である。
【図3】図2に示すランス熱電対用のホルダーの一例を示す断面図である。
【図4】本発明の1つの実施の形態における耐熱性保護管の製造装置のヘッド部の拡大断面図である。
【図5】添加剤の量と耐熱性保護管用材料の曲げ強度との関係を示す図である。
【図6】ウォラストナイトの含有率と耐熱性保護管用材料の曲げ強度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 耐熱性保護管、2 紙管、3 温度検出端、4 キャップ、5 コネクタブロック、6 ポール、7 銅シース補償導線、8 エクステンションパイプ、9 キャブタイヤ補償導線、10 ハンドル、11 メタルコネクタ、12 シリンダ、13 混合材料、14 成形金型、15 空間部、16 上部押え板、17 内管、18 流路、19 口金、20 絞り部、21 下部押え板。

Claims (8)

  1. ウォラストナイトまたは前記ウォラストナイトを20重量%以上含む耐熱性無機粉末を、固形分換算で1.5重量%以上15重量%以下の添加剤を用いて結合した材料からなる耐熱性保護管。
  2. 前記添加剤は、有機分散剤、有機系バインダーおよび無機系バインダーの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の耐熱性保護管。
  3. 前記ウォラストナイトは、針状ウォラストナイトである、請求項1または請求項2に記載の耐熱性保護管。
  4. ウォラストナイトまたは前記ウォラストナイトを20重量%以上含む耐熱性無機粉末と、固形分換算で1.5重量%以上15重量%以下の添加剤と、水または有機溶剤とを混合して混合材料を作製する工程と、
    前記混合材料を管状に成形して管状成形体を作製する工程と、
    前記管状成形体を乾燥させる工程と、
    を備えた、耐熱性保護管の製造方法。
  5. 前記管状成形体を押出し成形にて作製する、請求項4に記載の耐熱性保護管の製造方法。
  6. 前記耐熱性保護管は紙管の外周面上に形成され、
    前記管状成形体の作製工程は、前記混合材料を前記紙管の外周面上に押出しながら前記紙管を軸方向に移動させることで前記紙管の外周面上に管状成形体を作製する工程を含み、
    前記管状成形体の乾燥工程は、前記紙管の外周面上で前記管状成形体を乾燥させる工程を含む、請求項5に記載の耐熱性保護管の製造方法。
  7. 前記混合材料の流路において、該流路の面積を減じた箇所を設けることで、前記混合材料の流れを局所的に絞るようにした、請求項6に記載の耐熱性保護管の製造方法。
  8. 紙管の外周面上に耐熱性保護管を形成する耐熱性保護管の製造装置であって、
    内部で材料を混合および供給するシリンダと、
    前記シリンダの先端部と接続され、紙管を受け入れる空間部と、前記シリンダから供給される前記材料を紙管の外周面上に導く流路とを有する成形金型とを備え、
    前記成形金型内に位置する前記材料の流路に、該流路の面積を局所的に減じる絞り部を設けた、耐熱性保護管の製造装置。
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